JP2003233793A - Icカード - Google Patents

Icカード

Info

Publication number
JP2003233793A
JP2003233793A JP2002033986A JP2002033986A JP2003233793A JP 2003233793 A JP2003233793 A JP 2003233793A JP 2002033986 A JP2002033986 A JP 2002033986A JP 2002033986 A JP2002033986 A JP 2002033986A JP 2003233793 A JP2003233793 A JP 2003233793A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chip
card
adhesive
thickness
reinforcing plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002033986A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Ishii
信行 石井
Shigehiro Kitamura
繁寛 北村
Ryoji Hattori
良司 服部
Hideki Takahashi
秀樹 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2002033986A priority Critical patent/JP2003233793A/ja
Publication of JP2003233793A publication Critical patent/JP2003233793A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ICチップを補強する補強板を備え、曲げ、点
押し等の負荷が加わった際にICチップ周囲の封止樹脂
が剥離することなく、長期の使用に耐え得る。 【解決手段】少なくとも片面に受像層20を有し昇華熱
転写及び/または溶融熱転写方式またはインクジェット
方式による氏名、顔画像を含む個人識別情報を設け、少
なくとも一部に筆記可能な筆記層30を設けている対向
する2つの支持体間の所定の位置に、ICチップ6、ア
ンテナ7からなるICモジュール9を含む部品が、接着
剤を介在して設けられてなるICカード1であり、少な
くともICチップ6の回路面側に、2つ以上の補強板1
0を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、偽造、変造防止
等の安全性(セキュリティ)が要求される個人情報等を
記憶する非接触式のICモジュールを内蔵するICカー
ドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】身分証明書カード(IDカード)やクレ
ジットカードなどには、従来磁気記録方式によりデータ
を記録する磁気カードが広く利用されてきた。しかしな
がら、磁気カードはデータの書き換えが比較的容易にで
きるため、データの改ざん防止が十分でないこと、磁気
のため外的な影響を受けやすく、データの保護が十分で
ないこと、さらに記録できる容量が少ないなどの問題点
があった。そこで、近年ICチップを内蔵したICカー
ドが普及し始めている。特に、カード内部にICチップ
と外部との情報のやり取りをするためのアンテナ等の電
子部品を内蔵し、カード外部に電気接点を持たない非接
触式ICカードは、電気接点をカード表面にもつ接触式
ICカードに比べてセキュリティ性が優れ、IDカード
のようにデータの気密性と偽変造防止性を高く要求する
用途に使用されつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近では、カードの薄
肉化要求に伴い、ICカードに内蔵される半導体チップ
も薄型化されつつある。ICチップを薄型にすると、例
えば、筆記可能な筆記層を設けた場合、記入する筆圧等
によりICチップへの破壊され、記憶しているデータが
すべて失われ、カード使用上重大な問題を引き起こす。
こうした問題を解決する技術としては、従来より、半導
体チップに対して、金属或いは樹脂からなる補強板を積
層することが知られている(例えば、特開平9−156
265号公報、特開平9−263082号公報等参
照)。
【0004】ところが、アンテナとICチップのバンプ
との接合部分においては、局所的な荷重がかかると、断
線したりする問題があり未だ十分な保護効果が得られて
おらず問題なっている。
【0005】また、曲げ、点押し等の負荷がICカード
に加わった際に、補強板とICチップとの接着している
接着剤にせん断応力が発生し、場合によっては、封止樹
脂が半導体チップから剥離してしまうことがある。そし
て、このように封止樹脂が半導体チップから剥離する
と、補強板の効果を長期間保持することができなくな
り、半導体チップが破損し易くなる問題も有している。
【0006】この発明は、こうした問題に鑑みなされた
もので、ICチップを補強する補強板を備え、曲げ、点
押し等の負荷が加わった際にICチップ周囲の封止樹脂
が剥離することなく、長期の使用に耐え得るようにする
ICカードを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するために、この発明は、以下のように構成
した。
【0008】請求項1に記載の発明は、少なくとも片面
に受像層を有し昇華熱転写及び/または溶融熱転写方式
またはインクジェット方式による氏名、顔画像を含む個
人識別情報を設け、少なくとも一部に筆記可能な筆記層
を設けている対向する2つの支持体間の所定の位置に、
ICチップ、アンテナからなるICモジュールを含む部
品が、接着剤を介在して設けられてなるICカードであ
り、少なくとも前記ICチップの回路面側に、2つ以上
の補強板を具備することを特徴とするICカードであ
る。
【0009】この請求項1に記載の発明によれば、少な
くともICチップの回路面側に、2つ以上の補強板を具
備することで、曲げ、点押し等の負荷が加わった際にI
Cチップ周囲の封止樹脂が剥離することなく、長期の使
用に耐えることができる。
【0010】請求項2に記載の発明は、前記補強板の厚
みが、前記ICチップのバンプ部の高さと、前記アンテ
ナの厚みとの合計値以上であることを特徴とする請求項
1に記載のICカードである。
【0011】この請求項2に記載の発明によれば、補強
板の厚みの規定で、補強として効果があり、さらに表面
に凸部が発生することがなく、印字性が向上し、かつ外
部応力に耐えることができる。
【0012】請求項3に記載の発明は、前記補強板が、
ICチップのバンプ部とアンテナとの接合部分を覆うよ
うに配置されていることを特徴とする請求項1または請
求項2に記載のICカードである。
【0013】この請求項3に記載の発明によれば、補強
板がICチップ周囲を覆うことで、曲げ、点押し等の負
荷が加わった際にICチップ周囲を保護し、長期の使用
に耐えることができる。
【0014】請求項4に記載の発明は、前記ICチップ
の回路面側に対して反対の裏面側にも少なくとも1つ以
上の補強板を有することを特徴とする請求項1乃至請求
項3のいずれか1項に記載のICカードである。
【0015】この請求項4に記載の発明によれば、IC
チップの回路面側に対して反対の裏面側も補強板により
保護され、より長期の使用に耐えることができる。
【0016】請求項5に記載の発明は、前記ICチップ
の厚みが、200μm以下であり、前記ICチップの回
路面側或いは、裏面側に配置されている補強板の高さ方
向の総厚が、150μm以下であることを特徴とする請
求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のICカード
である。
【0017】この請求項5に記載の発明によれば、IC
チップの厚みの規定と補強板の高さ方向の総厚の規定に
より、薄いICカードの曲げ、点押し等の負荷が加わっ
た際にICチップ周囲の封止樹脂が剥離することなく、
長期の使用に耐えることができる。
【0018】請求項6に記載の発明は、前記接着剤が反
応型ホットメルト接着剤、光硬化型接着剤或いは、弾性
エポキシ接着剤より、少なくとも1つ以上選ばれてなる
接着剤であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の
いずれか1項に記載のICカードである。
【0019】この請求項6に記載の発明によれば、接着
剤が硬化後に規定する強度が得られる。
【0020】請求項7に記載の発明は、前記接着剤の硬
化後の2%弾性率が1〜80kgf/mm2、かつ破断
点伸度が50〜600%であることを特徴とする請求項
6に記載のICカードである。
【0021】この請求項7に記載の発明によれば、接着
剤の硬化後に点押し等により、ICチップが破壊される
ことを防止できる。
【0022】請求項8に記載の発明は、少なくとも片面
に受像層を有し昇華熱転写及び/または溶融熱転写方式
またはインクジェット方式による氏名、顔画像を含む個
人識別情報を設け、少なくとも一部に筆記可能な筆記層
を設けている対向する2つの支持体間の所定の位置に、
ICチップ、アンテナからなるICモジュールを含む部
品が接着剤を介在して設けられるICカードであり、前
記ICチップには、補強板を少なくとも1つ以上、接着
剤を介して具備されており、前記接着剤の2%弾性率が
5〜50kgf/mm2、かつ破断伸度が50〜500
%であることを特徴とするICカードである。
【0023】この請求項8に記載の発明によれば、接着
剤が硬化後に規定する強度が得られ、接着剤の硬化後に
点押し等により、ICチップが破壊されることを防止で
きる。
【0024】請求項9に記載の発明は、前記受像層の氏
名、顔画像を含む個人識別情報を設けた上面に、透明保
護層が設けられ、この透明保護層が活性光線硬化樹脂か
らなることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれ
か1項に記載のICカードである。
【0025】この請求項9に記載の発明によれば、IC
カードの表面が保護され、長期の使用に耐えることがで
きる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明のICカードの実
施の形態を図面に基づいて詳細に説明するが、この発明
は、この実施の形態に限定されない。
【0027】図1はICカードの分解斜視図である。こ
の実施の形態のICカード1はISO規格で厚さが0.
76mmに規定されている。ICカード1は、2枚のシ
ート材である第1及び第2のシート材2,3としてのベ
ースフィルム支持体と、これら第1及び第2のシート材
2,3間に介在される接着剤4,5とからなる。
【0028】これら第1及び第2のシート材2,3の接
着剤4,5を介しない側の表面には、受像層20、フォ
ーマット印刷層または筆記層30を形成する。受像層2
0の一例としては、昇華染料インクがTPH(サーマル
ヘッド)で加熱されて熱拡散する時に、染料をトラップ
して定着させる素材で構成されるものが挙げられる。フ
ォーマット印刷層は、例えば資格証明カードの場合に
は、資格の種類、「発行日」の文字、「氏名」の文字、
「生年月日」の文字、「住所」の文字等の文字情報の
他、枠、図形、パターン等である。筆記層は、例えばポ
リエステル樹脂等にシリカ等の白色顔料を分散させたも
のを塗工して形成することができる。
【0029】接着剤4,5内にはICチップ6、アンテ
ナ7及びICモジュール基板8を有するICモジュール
9が封入されている。
【0030】この発明のシート材の支持体としては、各
種カード基材として使用されているポリエステル樹脂,
ABS樹脂,塩化ビニル樹脂等の樹脂シート、熱転写
紙,上質紙,アート紙,コート紙等の紙などを用いるこ
とができる。これらの中でも、環境へ与える負荷が比較
的少なく、白色度、耐久性の点に優れる白色PETが特
に好ましい。
【0031】また、シート材の支持体、カードの所定形
状の周囲、即ちカードとなる領域の余白部分に穴または
切り込みを設けると、接着剤の硬化反応に必要な水分が
供給されることにより硬化が促進されたり、硬化の過程
で発生する気体が除去され、シートの表面平滑性がより
良好となるといった効果が得られる。
【0032】この発明では、接着剤層を形成する接着剤
として反応型ホットメルト接着剤、光硬化型接着剤或い
は、弾性エポキシ接着剤を用いるのが好ましい。反応型
ホットメルト接着剤として湿気硬化型の材料で特開20
00−036026、特開2000−219855、特
開平2000−211278、特開平2000−219
855、特願平2000−369855で開示されてい
る。光硬化型接着剤として特開平10−316959、
特開平11−5964等が開示されている。
【0033】光硬化型接着剤としては、特開平10−3
16959、特開平11−5964等が開示されてい
る。
【0034】弾性エポキシ接着剤としては、例えば、低
温時の硬化性を得るために特開昭63−63716に開
示されるような、エポキシ樹脂とメルカプタン系硬化剤
との組み合わせからなるエポキシ樹脂組成物や、複素環
状ジアミン硬化剤との組み合わせからなるエポキシ樹脂
組成物が用いられてきた。また、高強度を得るためには
芳香族ポリアミン硬化剤との組み合わせからなるエポキ
シ樹脂が用いられてきた。作業環境特性、支持体との接
着性、接着安定性を得るために特開平10−12076
4に開示されているような、ビスフェノール型エポキシ
樹脂とアミン系硬化剤として(C)ポリアミドアミン、
(D)芳香族変性アミン、及び(E)脂肪族変性ポリア
ミンとの組み合わせによりエポキシ樹脂組成物が用いら
れている。また、特開平2000−229927には、
エポキシ樹脂とアミンイミド化合物系硬化剤との組み合
わせからなる硬化速度が早いエポキシ樹脂が得られてい
る。特開平6−87190、特開平5−295272に
は特殊変性シリコーンプレポリマーを硬化剤と用いた記
載がされており樹脂の柔軟性を改良した材料が開示され
ている。
【0035】これら接着剤は、「JIS K 712
7」或いは、「ASTM D638」の規定に準じて測
定した硬化後の2%弾性率が1〜80kgf/mm2
好ましく、より好ましくは5〜50kgf/mm2、破
断点伸度は50〜600%が好ましく、50〜500が
より好ましい。硬化後の引張弾性率が、1kgf/mm
2よりも小さい場合には、カードとしての剛性が弱く曲
げ、点押し等により、ICチップが破壊されやすくな
る。また、80kgf/mm2よりも大きい場合には、
剛性が高過ぎるために、曲げ特性として割れや亀裂が生
じやすくなり好ましくない。一方、引張破断点伸度が6
00%よりも大きい場合は、打ち抜き機の金属刃に接着
剤が付着しカード状に打ち抜けない問題や、また50%
よりも小さい場合には、カード状に打ち抜く場合に、バ
リやヒゲといった問題が発生し好ましくない。接着剤の
膜厚は、電子部品と含めた厚さで10〜600μmが好
ましく、より好ましくは10〜500μm、更に好まし
くは10μ〜450μmである。
【0036】ICモジュール9は、少なくともICチッ
プ6とそれに接続されたアンテナ7で構成されている
が、分離しないように樹脂フィルム上や、不織布上など
のICモジュール基板8に配置されているものが、製造
取り扱い上好ましい。この発明のICカードは、2枚の
シート材である第1及び第2のシート材2,3としての
ベースフィルムの間に、前述の基板からなるICモジュ
ール9を、接着剤4,5を介して設けた後、所定形状に
打ち抜いてカード化することにより製造することができ
る。
【0037】画像記録は、顔画像等の認証識別画像、属
性情報画像、フォーマット印刷から選ばれる少なくとも
一つが設けられた情報担持層上の画像又は印刷面側に、
熱転写シートを用いて保護層を形成したものである。顔
画像に代表される認証識別画像の形成方法としては、階
調画像形成に有利である昇華型感熱転写記録方式が挙ら
れ、近年は運転免許証に代表されるように一般的になっ
ている。個人識別情報とは氏名、住所、生年月日、資格
等であり、個人識別情報は通常文字情報として記録され
溶融型感熱転写記録方法が一般的である。フォーマット
印刷は基体上または昇華型感熱記録方式に用いられる受
像層上に樹脂凸版印刷、平版印刷、シルク印刷等の印刷
方法により施す。上記画像記録がされた面上に保護層を
設けるのが好ましい。保護層は透明で保護効果があれば
特に制限がないが、特に活性光線硬化樹脂が好ましい。
活性光線硬化樹脂からなる転写箔により記録画像上面設
けることができる。転写箔の被転写材への転写は通常サ
ーマルヘッド、ヒートローラー、ホットスタンプマシン
などの加熱しながら加圧を行える手段を用い転写を行
う。
【0038】この発明におけるICチップ6、アンテナ
7からなるICモジュール9は、巻き線コイルのアンテ
ナ7とICチップ6を接合したコイルタイプのものや、
アンテナパターンの形成されたプリント支持体にICチ
ップ6が接合されたプリント支持体タイプなどが用いら
れる。ICチップ6とアンテナ7とを接続するための技
術としては、プリント基板にICチップをマウントしワ
イヤボンディング線にてプリント基板上へ接続するCO
B法、配線を経由しコイル接続用のパッドとコイルCu
(銅)線を半田材で接続する方法、ワイヤボンディング
線の他に、ICチップ6のパッド上に、アンテナ7との
接合部分6aであるバンプ部を形成し、フィリップチッ
プ技術によってプリント基板と半田とを接続する方法、
基板との接続に異方性導電シートや導電ペーストで接続
する方法、ICチップ6上のバンプ部上にAu(金)な
どの金属バンプ部を用い接続する方法、ICチップ6上
のバンプ部とを超音波により接続する方法等を用いるこ
とできる。
【0039】この発明において、図2に示すように、少
なくともICチップ6の回路面6b側に、2つ以上の補
強板10を具備する。この実施の形態では、3つの補強
板10が備えられ、補強板10により補強されて曲げ、
点押し等の負荷が加わった際にICチップ周囲の封止樹
脂が剥離することなく、長期の使用に耐えることができ
る。
【0040】また、補強板10の厚みd1が、ICチッ
プ6のバンプ部の高さと、アンテナ7の厚みとの合計値
d2以上であることが補強として効果があり好ましく、
さらに表面に凸部が発生することがなく、印字性が向上
し、かつ外部応力に耐えることができる。また、ICチ
ップ6には隣接して補強板10が設けられていても良
く、20〜200μmの厚さの範囲で有れば特に制限は
ない。
【0041】この発明の補強板10は、特に限定はしな
いが、ヤング率100GPaP以上の素材が主構造に使
用されているのが好ましい。
【0042】この発明の場合、ICチップ6の回路面6
bの表側に2つ以上有することが好ましく、ICチップ
6上のCPU部分やRAM、ROMの部分に相当する領
域にそれぞれ配置せしめることがより好ましい。
【0043】また、この発明において、図3及び図4に
示すように、ICチップ6のバンプ部とアンテナ7の接
合部分を覆うように構成されることが好ましく、複数の
補強板10を積層させて保護する方法がアンテナ7とバ
ンプ部との接合部分の補強としてより好ましい。また、
補強板10がICチップ周囲を覆うことで、曲げ、点押
し等の負荷が加わった際にICチップ周囲を保護し、長
期の使用に耐えることができる。
【0044】また、この発明において、図5に示すよう
に、ICチップ6の回路面6b側に対して反対の裏面6
c側にも少なくとも1つ以上の補強板10を有し、IC
チップ6の裏面6c側も補強板10により保護され、よ
り長期の使用に耐えることができる。補強板10を積層
する場合或いは裏面側に設ける場合には、ICモジュー
ル基板を介在させて補強することもできる。
【0045】補強板10の厚みは、高さ方向で複数積層
されている場合やそうでない場合も含め、総厚で200
μm以下が好ましい。200μmよりも厚い場合には、
補強板10としては効果があるが、カードのような薄い
用途の場合には、表面に凸部が発生しカード用途上の弊
害や、氏名、顔画像を含む個人識別情報を記録する場合
にかすれてしまう問題やチップに外部応力がかかりやす
くなり好ましくない。
【0046】この発明のICチップとしては、200μ
m以下のであることが好ましく、20〜100μmの範
囲のものがカード用途として好ましい。200μmより
も厚い場合には、上記同様カードに表面に凸部が発生
し、好ましくない。
【0047】ICモジュール基板8としては、図6に示
すように、20〜1000m2/gのBET比表面積値
を有する多孔質繊維や中空繊維を用いることが好まし
い。多孔質繊維としては、特開2001−234423
に開示されているものが挙げられる。多孔質繊維は、I
Cカード作製の際、接着剤層が繊維内部までしみ込み、
強固に固定されるため、より好ましい。多孔性フィルム
の材質としては特に限定はなく、公知のものを使用する
ことができる。例えば、ポリエステルの不織布、網状不
織布、網状布等がある。中空繊維としては、レーヨン、
アセテートなどの化学繊維、ポリエステル、ポリアミド
などの合成繊維を挙げることができるが、特に、ポリエ
ステル中空繊維が好ましい。中空繊維の中空率は、5〜
90%であることが好ましい。
【0048】ICチップ6と補強板10を、接着する接
着剤としては、前記した反応型ホットメルト接着剤、光
硬化型接着剤或いは、弾性エポキシ接着剤を用いるのが
好ましく、接着剤が硬化後に規定する強度が得られる。
【0049】これら接着剤は、「JIS K 712
7」或いは、「ASTM D638」の規定に準じて測
定した硬化後の2%弾性率が5〜50kgf/mm2
断伸度50〜500%であることが好ましい。この範囲
より点押し等により、ICチップが破壊されやすくな
る。
【0050】この発明のICカード1は、図6及び図7
に示すように、第1のシート材2が受像層20を有し、
この受像層20には昇華熱転写及び/または溶融熱転写
方式またはインクジェット方式による氏名、顔画像を含
む個人識別情報21を設け、さらに透明保護層22が設
けられる。この透明保護層22が活性光線硬化樹脂から
なり、ICカード1の表面が保護され、長期の使用に耐
えることができる。また、第2のシート材3は、筆記可
能な筆記層30を有する。[実施例]以下、実施例を挙
げてこの発明を詳細に説明するが、この発明の態様はこ
れに限定されない。なお、以下において「部」は「重量
部」を示す。 (ICモジュールの作成)以下、IC接着剤は、厚さ5
00μmの硬化後の接着剤シートを作成し、この接着剤
シートを株式会社オリエンテックテンシロン万能試験機
RTA−100を用いASTM D638に準じて、引
張弾性率、引張破断点伸度、を測定した。 ICモジュール1;図8に示す。
【0051】高さ40μmの金バンプ部を有し、厚み2
00μm×5×5mm角のICチップに、厚さ50μm
の銅線からなる巻き線タイプのアンテナ線をICチップ
上のバンプ部と超音波により接続した。
【0052】次に、SUS301からなる厚み100μ
mの1.5×5.5mm角板状の補強板3つを回路面側
に湿気硬化型ホットメルト接着剤[硬化後の2弾性率7
0kgf/mm2、引っ張り破断伸度200%]で接着
した。補強板の高さ方向の総厚は、100μmであっ
た。これをポリエチレンテレフタレート繊維からなり繊
維の織り目が少なくとも一部接着している不織布で両側
より挟みICモジュール1を作製した。 ICモジュール2;図9に示す。
【0053】高さ40μmの金バンプ部を有し、厚み1
00μm×5×5mm角のICチップに、厚さ50μm
の銅線からなる巻き線タイプのアンテナ線をICチップ
上のバンプ部と超音波により接続した。
【0054】次に、SUS301からなる厚み100μ
mの1.5×5.5mm角板状の補強板3つを回路面側
に湿気硬化型ホットメルト接着剤[硬化後の2弾性率4
2kgf/mm2、引っ張り破断伸度70%]で接着し
た。
【0055】更に、前記補強板に覆い被せるように、S
US301の厚み50μm×6×6mm角の補強板をエ
ポキシ系接着剤[硬化後の2弾性率42kgf/m
2、引っ張り破断伸度70%]で接着した。補強板の
高さ方向の総厚は、150μmであった。
【0056】これをポリエチレンテレフタレート繊維か
らなり繊維の織り目が少なくとも一部接着している不織
布で両側より挟みICモジュール2を作製した。 ICモジュール3;図10に示す。
【0057】高さ40μmの金バンプ部を有し、厚み5
0μm×5×5mm角のICチップに、厚さ50μmの
銅線からなる巻き線タイプのアンテナ線をICチップ上
のバンプ部と超音波により接続した。
【0058】次に、SUS301からなる厚み100μ
mの1.5×5.5mm角板状の補強板3つを回路面側
に光硬化型ホットメルト接着剤[硬化後の2弾性率1
3.9kgf/mm2、引っ張り破断伸度490%]で
接着した。
【0059】更に、前記補強板に覆い被せるように、S
US301の厚み50μm×6×6mm角の補強板を光
硬化型ホットメルト接着剤[硬化後の2弾性率13.9
kgf/mm2、引っ張り破断伸度490%]で接着し
た。
【0060】更に、ICチップの回路面とは反対側に、
SUS301の厚み50μm×6×6mm角の補強板を
光硬化型ホットメルト接着剤[硬化後の2弾性率13.
9kgf/mm2、引っ張り破断伸度490%]で接着
した。補強板の高さ方向の総厚は、200μmであっ
た。
【0061】これをポリエチレンテレフタレート繊維か
らなり繊維の織り目が少なくとも一部接着している不織
布で両側より挟みICモジュール3を作製した。 ICモジュール4(比較例用);高さ40μmの金バン
プ部を有し、厚み250μm×5×5mm角のICチッ
プに、厚さ50μmの銅線からなる巻き線タイプのアン
テナ線をICチップ上のバンプ部と超音波により接続し
た。
【0062】次に、ICチップの回路面とは反対側に、
SUS301の厚み220μm×6×6mm角の補強板
をエポキシ系接着剤[硬化後の2弾性率1kgf/mm
2、引っ張り破断伸度177%]で接着した。補強板の
高さ方向の総厚は、200μmであった。これをポリエ
チレンテレフタレート繊維からなり繊維の織り目が少な
くとも一部接着している不織布で両側より挟みICモジ
ュール4を作製した。 <実施例1> [ICカードの作成]図11はこの発明のICカード、
個人認証カードの積層構成の一例である。
【0063】ICカード1は、第1のシート材2の表面
支持体と第2のシート材3の裏面支持体との間に、IC
チップ6、アンテナ7からなるICモジュール9を含む
部品が、接着剤4,5を介在して設けられてなる。
【0064】ICチップ6の回路面側に、2つ以上の補
強板10を具備し、補強板10がICチップ6のバンプ
部とアンテナ7との接合部分を覆うように配置されてい
る。また、ICチップ6の回路面側に対して反対の裏面
側にも補強板10を有する。
【0065】第1のシート材2の表面支持体は、片面に
受像層20を有し、この受像層20に氏名、顔画像を含
む個人識別情報21を設ける。この受像層20の個人識
別情報21を設けた上面に、透明保護層22が設けられ
る。
【0066】第2のシート材3の裏面支持体には、筆記
可能な筆記層30を設ける。
【0067】表面支持体及び裏面支持体としてJIS
K7128−Z0208による湿気透過率が22(g・
25μ/m2、24hr)である厚さ125μm、の白
色ポリエステルシートを使用した。 (表面支持体の作成)前記支持体125μmにコロナ放
電処理した面に下記組成の第1受像層形成用塗工液、第
2受像層形成用塗工液及び第3受像層形成用塗工液をこ
の順に塗布乾燥して、それぞれの厚みが0.2μm、
2.5μm、0.5μmになるように積層することによ
り受像層を形成した。 〈第1受像層形成用塗工液〉 ポリビニルブチラール樹脂 9部 〔積水化学工業(株)製:エスレックBL−1〕 イソシアネート 1部 〔日本ポリウレタン工業(株)製:コロネートHX〕 メチルエチルケトン 80部 酢酸ブチル 10部 〈第2受像層形成用塗工液〉 ポリビニルブチラール樹脂 6部 〔積水化学工業(株)製:エスレックBX−1〕 金属イオン含有化合物(化合物MS) 4部 メチルエチルケトン 80部 酢酸ブチル 10部 〈第3受像層形成用塗工液〉 ポリエチレンワックス 2部 〔東邦化学工業(株)製:ハイテックE1000〕 ウレタン変性エチレンアクリル酸共重合体 8部 〔東邦化学工業(株)製:ハイテックS6254〕 メチルセルロース〔信越化学工業(株)製:SM15〕 0.1部 水 90部 (フォーマット印刷)樹脂凸版印刷法により、ロゴとO
Pニスを順次印刷した。 (裏面支持体の作成) (筆記層の作成)前記支持体裏シート125μmにコロ
ナ放電処理した面に王子油化(株)製:ユポDFG−6
5シートを貼合し下記組成の第1筆記層形成用塗工液、
第2筆記層形成用塗工液及び第3筆記層形成用塗工液を
この順に塗布乾燥して、それぞれの厚みが5μm、15
μm、0.2μmになるように積層することにより筆記
層を形成した。 〈第1筆記層形成用塗工液〉 ポリエステル樹脂〔東洋紡績(株)製:バイロン200〕 8部 イソシアネート 1部 〔日本ポリウレタン工業(株)製:コロネートHX〕 カーボンブラック 微量 二酸化チタン粒子〔石原産業(株)製:CR80〕 1部 メチルエチルケトン 80部 酢酸ブチル 10部 〈第2筆記層形成用塗工液〉 ポリエステル樹脂 4部 〔東洋紡績(株)製:バイロナールMD1200〕 シリカ 5部 二酸化チタン粒子〔石原産業(株)製:CR80〕 1部 水 90部 〈第3筆記層形成用塗工液〉 ポリアミド樹脂〔三和化学工業(株)製:サンマイド55〕 5部 メタノール 95部 得られた筆記層の中心線平均粗さは1.34μmであっ
た。 (ICカード用のシートの作成)図12はICカード製
造装置の例である。ICカードの製造装置109には、
第1のシート材2を送り出す送出軸110が設けられ、
この送出軸110から送り出される第1のシート材2は
ガイドローラ111、駆動ローラ112に掛け渡されて
供給される。送出軸110とガイドローラ111間に
は、アプリケーターコーター113が配置されている。
アプリケーターコーター113は接着剤4を所定の厚さ
でシートに塗工する。
【0068】また、ICカードの製造装置109には、
第2のシート材3を送り出す送出軸114が設けられ、
この送出軸114から送り出される第2のシート材3は
ガイドローラ115、駆動ローラ116に掛け渡されて
供給される。送出軸114とガイドローラ115間に
は、アプリケーターコーター117が配置されている。
アプリケーターコーター117は接着剤5を所定の厚さ
でシートに塗工する。
【0069】接着剤4が塗工された第1のシート材2
と、第2のシート材3とは離間して対向する状態から接
触して搬送路118に沿って搬送される。第1のシート
材2と、第2のシート材3の離間して対向する位置に
は、ICモジュール9が挿入される。ICモジュール9
は単体あるいはシートやロール状で複数で供給される。
ICカードの製造装置109の搬送路118中には、第
1のシート材2と、第2のシート材3の搬送方向に沿っ
て、加熱ラミネート部119、切断部120が配置され
る。加熱ラミネートは真空加熱ラミネートであることが
好ましい。また、加熱ラミネート部119の前には保護
フィルム供給部を設けても良く、搬送路118の上下に
対向して配置されるのが好ましい。加熱ラミネート部1
19は、搬送路118の上下に対向して配置される平型
の加熱ラミネート上型121と加熱ラミネート下型12
2とからなる。加熱ラミネート上型121と下型122
は互いに接離する方向に移動可能に設けられている。加
熱ラミネート部119を経た後は切断部にてシート材か
ら所定の大きさにカットする。 (ICカード用シート1の作成)接着剤として、 接着剤1 ・Henkel社製Macroplast QR3460(湿気硬化型接着剤) 80部 ・多孔質高シリカアルミノシリケート(AMT−SILICA#200B;水澤 化学工業製) 20部 上記成分を温度150℃にて60分間、ホモジナイザー
にて攪拌し、接着剤1を作成した。 [弾性率と破断伸度]接着剤1を、厚さ500μmの硬
化後の接着剤シートを作成し、この接着剤シートを株式
会社オリエンテックテンシロン万能試験機RTA−10
0を用いASTM D638に準じて、引張弾性率、引
張破断点伸度、を測定した。
【0070】2%弾性率30kgf/mm2、破断伸度
340%であった。
【0071】図12のカード製造装置を使用し、第1の
シート材の支持体及び第2のシート材の支持体として受
像層を有する表面支持体及び裏面支持体を使用した。
【0072】受像層を有する表面支持体に以下の接着剤
1をTダイを使用して厚みが80μmになるように塗工
し、裏面支持体に接着剤1をTダイを使用して厚みが3
80μmになるように塗工し該接着剤付き表面支持体に
ICモジュール1を図8のように上下のシートで挟み込
み70℃で1分間ラミネートして作製した。このように
作成されたICカード用シートの厚みは760μmであ
った。作製後は25℃50%RHの環境化で7日間保存
した。 (打ち抜き)このように作成された、ICカード用のシ
ートを、以下のICカードを打ち抜き金型装置によっ
て、打ち抜き加工を施した。
【0073】図13は打抜金型装置の全体概略斜視図で
あり、図14は打抜金型装置の主要部の正面端面図であ
る。この打抜金型装置は、上刃210及び下刃220を
有する打抜金型を有する。そして、上刃210は、外延
の内側に逃げ241が設けられた打抜用ポンチ211を
含み、下刃220は、打抜用ダイス221を有する。打
抜用ポンチ211を、打抜用ダイス221の中央に設け
られたダイス孔222に、下降させることにより、ダイ
ス孔222と同じサイズのICカードを打ち抜く。ま
た、このために、打抜用ポンチ211のサイズは、ダイ
ス孔222のサイズより若干小さくなっている。 (個人認証用カードへの個人情報記載方法及び表面保護
方法)前記打ち抜き加工を施したICカードに下記によ
り顔画像と属性情報とフォーマット印刷を設けた個人認
証カードの作成を行った。 (昇華型感熱転写記録用のインクシートの作成)裏面に
融着防止加工した厚さ6μmのポリエチレンテレフタレ
ートシートに下記組成のイエローインク層形成用塗工
液、マゼンタインク層形成用塗工液、シアンインク層形
成用塗工液を各々の厚みが1μmになるように設け、イ
エロー、マゼンタ、シアンの3色のインクシートを得
た。 〈イエローインク層形成用塗工液〉 イエロー染料(化合物Y−1) 3部 ポリビニルアセタール 5.5部 〔電気化学工業(株)製:デンカブチラールKY−24〕 ポリメチルメタアクリレート変性ポリスチレン 1部 〔東亜合成化学工業(株)製:レデダGP−200〕 ウレタン変性シリコンオイル 0.5部 〔大日精化工業(株)製:ダイアロマーSP−2105〕 メチルエチルケトン 70部 トルエン 20部 〈マゼンタインク層形成用塗工液〉 マゼンタ染料(化合物M−1) 2部 ポリビニルアセタール 5.5部 〔電気化学工業(株)製:デンカブチラールKY−24〕 ポリメチルメタアクリレート変性ポリスチレン 2部 〔東亜合成化学工業(株)製:レデダGP−200〕 ウレタン変性シリコンオイル 0.5部 〔大日精化工業(株)製:ダイアロマーSP−2105〕 メチルエチルケトン 70部 トルエン 20部 〈シアンインク層形成用塗工液〉 シアン染料(化合物C−1) 1.5部 シアン染料(化合物C−2) 1.5部 ポリビニルアセタール 5.6部 〔電気化学工業(株)製:デンカブチラールKY−24〕 ポリメチルメタアクリレート変性ポリスチレン 1部 〔東亜合成化学工業(株)製:レデダGP−200〕 ウレタン変性シリコンオイル 0.5部 〔大日精化工業(株)製:ダイアロマーSP−2105〕 メチルエチルケトン 70部 トルエン 20部 (溶融型感熱転写記録用のインクシートの作成)裏面に
融着防止加工した厚さ6μmのポリエチレンテレフタレ
ートシートに下記組成のインク層形成用塗工液を厚みが
2μmになるように塗布乾燥してインクシートを得た。 〈インク層形成用塗工液〉 カルナバワックス 1部 エチレン酢酸ビニル共重合体 1部 〔三井デュポンケミカル社製:EV40Y〕 カーボンブラック 3部 フェノール樹脂〔荒川化学工業(株)製:タマノル521〕 5部 メチルエチルケトン 90部 (顔画像の形成)受像層と昇華型感熱転写記録用のイン
クシートのインク側を重ね合わせインクシート側からサ
ーマルヘッドを用いて出力0.23W/ドット、パルス
幅0.3〜4.5m秒、ドット密度16ドット/mmの
条件で加熱することにより画像に階調性のある人物画像
を受像層に形成した。この画像においては上記色素と受
像層のニッケルが錯体を形成している。 (文字情報の形成)OPニス部と溶融型感熱転写記録用
のインクシートのインク側を重ね合わせインクシート側
からサーマルヘッドを用いて出力0.5W/ドット、パ
ルス幅1.0m秒、ドット密度16ドット/mmの条件
で加熱することにより文字情報をOPニス上に形成し
た。
【0074】次に、表面保護方法の実施例について説明
する。 [表面保護層形成方法] (活性光線硬化型転写箔1の作成)0.1μmのフッ素
樹脂層の離型層を設けた厚み25μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルムー2の離型層上に下記組成物を積
層し活性光線硬化型転写箔1の作成を行った。 (活性光線硬化性化合物) 新中村化学社製 A−9300/新中村化学社製 EA−1020=35/11.75部 反応開始剤 イルガキュア184日本チバガイギー社製 5部 添加剤不飽和基含有樹脂 48部 その他の添加剤 大日本インキ界面活性剤F−179 0.25部 〈中間層形成塗工液〉 膜厚1.0μm ポリビニルブチラール樹脂〔積水化学(株)製:エスレックBX−1〕 3.5部 タフテックスM−1913(旭化成) 5部 硬化剤 ポリイソシアネート[コロネートHX 日本ポリウレタン製] 1.5部 メチルエチルケトン 90部 塗布後硬化剤の硬化は、50℃、24時間で行った。 〈接着層形成塗工液〉 膜厚0.5μm ウレタン変性エチレンエチルアクリレート共重合体 〔東邦化学工業(株)製:ハイテックS6254B〕 8部 ポリアクリル酸エステル共重合体 〔日本純薬(株)製:ジュリマーAT510〕 2部 水 45部 エタノール 45部 さらに、画像、文字が記録された前記受像体上に前記構
成からなる活性光線硬化型転写箔1を用いて表面温度2
00℃に加熱した、直径5cmゴム硬度85のヒートロ
ーラーを用いて圧力150kg/cm2で1.2秒間熱
をかけて転写を行なった。
【0075】作製したICカードを先端径R=1mmの
鋼球で1kg荷重をICチップの回路面、非回路面それ
ぞれ500回鋼板上でかけて破壊せず、顔画像の印画も
かすれが発生しなかった。筆記層へボールペンによって
強く印字したが破壊しなかった。長辺方向にR=30m
mで1000回曲げた後、剥離せずICが動作した。 <実施例2>ICモジュールをICモジュール2にした
以外、実施例1と同様にした。(図8)先端径R=1m
mの鋼球で1kg荷重をICチップの回路面、非回路面
それぞれ500回鋼板上でかけて破壊せず、顔画像の印
画もかすれが発生しなかった。筆記層へボールペンによ
って強く印字したが破壊しなかった。長辺方向にR=3
0mmで1000回曲げた後、剥離せずICが動作し
た。 <実施例3>ICモジュールをICモジュール3にした
以外、実施例1と同様にした。先端径R=1mmの鋼球
で1kg荷重をICチップの回路面、非回路面それぞれ
500回鋼板上でかけて破壊せず、顔画像の印画もかす
れが発生しなかった。筆記層へボールペンによって強く
印字したが破壊しなかった。長辺方向にR=30mmで
1000回曲げた後、剥離せずICが動作した。 <比較例>ICモジュールをICモジュール4に変更
し、接着剤を以下の接着剤2に変更した以外は、実施例
1と同様にした。
【0076】接着剤2:Henkel社製Macrop
last QR3460(湿気硬化型接着剤)を使用
した。 [弾性率と破断伸度]接着剤2を、厚さ500μmの硬
化後の接着剤シートを作成し、この接着剤シートを株式
会社オリエンテックテンシロン万能試験機RTA−10
0を用いASTM D638に準じて、引張弾性率、引
張破断点伸度、を測定した。2%弾性率18kgf/m
2、破断伸度820%であった。
【0077】先端径R=1mmの鋼球で1kg荷重をI
Cチップの回路面、非回路面それぞれ500回かけて回
路面からの押し回数300回で動作しなかった。顔画像
の印画もチップ周辺部でかすれが発生した。筆記層へボ
ールペンによって強く印字し動作しなくなった。長辺方
向にR=30mmとなるよう1000回曲げた後、剥離
端部から皺が発生し剥離した。
【0078】
【発明の効果】前記したように、請求項1に記載の発明
では、少なくともICチップの回路面側に、2つ以上の
補強板を具備することで、曲げ、点押し等の負荷が加わ
った際にICチップ周囲の封止樹脂が剥離することな
く、長期の使用に耐えることができる。
【0079】請求項2に記載の発明では、補強板の厚み
の規定で、補強として効果があり、さらに表面に凸部が
発生することがなく、印字性が向上し、かつ外部応力に
耐えることができる。
【0080】請求項3に記載の発明では、補強板がIC
チップ周囲を覆うことで、曲げ、点押し等の負荷が加わ
った際にICチップ周囲を保護し、長期の使用に耐える
ことができる。
【0081】請求項4に記載の発明では、ICチップの
回路面側に対して反対の裏面側も補強板により保護さ
れ、より長期の使用に耐えることができる。
【0082】請求項5に記載の発明では、ICチップの
厚みの規定と補強板の高さ方向の総厚の規定により、薄
いICカードの曲げ、点押し等の負荷が加わった際にI
Cチップ周囲の封止樹脂が剥離することなく、長期の使
用に耐えることができる。
【0083】請求項6に記載の発明では、接着剤が硬化
後に規定する強度が得られる。
【0084】請求項7に記載の発明では、接着剤の硬化
後に点押し等により、ICチップが破壊されることを防
止できる。
【0085】請求項8に記載の発明では、接着剤が硬化
後に規定する強度が得られ、接着剤の硬化後に点押し等
により、ICチップが破壊されることを防止できる。
【0086】請求項9に記載の発明では、ICカードの
表面が保護され、長期の使用に耐えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ICカードの分解斜視図である。
【図2】ICカードの層構成を示す図である。
【図3】ICカードの層構成を示す図である。
【図4】ICモジュールを示す図である。
【図5】ICカードの層構成を示す図である。
【図6】ICカードの層構成を示す図である。
【図7】ICカードの平面図である。
【図8】ICモジュール1を示す図である。
【図9】ICモジュール2を示す図である。
【図10】ICモジュール3を示す図である。
【図11】ICカード、個人認証カードの積層構成の一
例を示す図である。
【図12】ICカード製造装置の例を示す図である。
【図13】打抜金型装置の全体概略斜視図である。
【図14】打抜金型装置の主要部の正面端面図である。
【符号の説明】
1 ICカード 2 第1のシート材 3 第2のシート材 4,5 接着剤 8 ICモジュール基板 9 ICモジュール 10 補強板 20 受像層 30 筆記層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 良司 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 高橋 秀樹 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 Fターム(参考) 2C005 MA11 NA08 PA03 PA18 PA21 PA22 PA25 RA05 RA10 5B035 AA07 AA08 BA03 BA05 BB09 BB12 CA02 CA03 CA23

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも片面に受像層を有し昇華熱転写
    及び/または溶融熱転写方式またはインクジェット方式
    による氏名、顔画像を含む個人識別情報を設け、少なく
    とも一部に筆記可能な筆記層を設けている対向する2つ
    の支持体間の所定の位置に、ICチップ、アンテナから
    なるICモジュールを含む部品が、接着剤を介在して設
    けられてなるICカードであり、 少なくとも前記ICチップの回路面側に、2つ以上の補
    強板を具備することを特徴とするICカード。
  2. 【請求項2】前記補強板の厚みが、前記ICチップのバ
    ンプ部の高さと、前記アンテナの厚みとの合計値以上で
    あることを特徴とする請求項1に記載のICカード。
  3. 【請求項3】前記補強板が、ICチップのバンプ部とア
    ンテナとの接合部分を覆うように配置されていることを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載のICカー
    ド。
  4. 【請求項4】前記ICチップの回路面側に対して反対の
    裏面側にも少なくとも1つ以上の補強板を有することを
    特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載
    のICカード。
  5. 【請求項5】前記ICチップの厚みが、200μm以下
    であり、前記ICチップの回路面側或いは、裏面側に配
    置されている補強板の高さ方向の総厚が、150μm以
    下であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいず
    れか1項に記載のICカード。
  6. 【請求項6】前記接着剤が反応型ホットメルト接着剤、
    光硬化型接着剤或いは、弾性エポキシ接着剤より、少な
    くとも1つ以上選ばれてなる接着剤であることを特徴と
    する請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のIC
    カード。
  7. 【請求項7】前記接着剤の硬化後の2%弾性率が1〜8
    0kgf/mm2、かつ破断点伸度が50〜600%で
    あることを特徴とする請求項6に記載のICカード。
  8. 【請求項8】少なくとも片面に受像層を有し昇華熱転写
    及び/または溶融熱転写方式またはインクジェット方式
    による氏名、顔画像を含む個人識別情報を設け、少なく
    とも一部に筆記可能な筆記層を設けている対向する2つ
    の支持体間の所定の位置に、ICチップ、アンテナから
    なるICモジュールを含む部品が接着剤を介在して設け
    られるICカードであり、 前記ICチップには、補強板を少なくとも1つ以上、接
    着剤を介して具備されており、前記接着剤の2%弾性率
    が5〜50kgf/mm2、かつ破断伸度が50〜50
    0%であることを特徴とするICカード。
  9. 【請求項9】前記受像層の氏名、顔画像を含む個人識別
    情報を設けた上面に、透明保護層が設けられ、この透明
    保護層が活性光線硬化樹脂からなることを特徴とする請
    求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のICカー
    ド。
JP2002033986A 2002-02-12 2002-02-12 Icカード Pending JP2003233793A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002033986A JP2003233793A (ja) 2002-02-12 2002-02-12 Icカード

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002033986A JP2003233793A (ja) 2002-02-12 2002-02-12 Icカード

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003233793A true JP2003233793A (ja) 2003-08-22

Family

ID=27776623

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002033986A Pending JP2003233793A (ja) 2002-02-12 2002-02-12 Icカード

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003233793A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007047937A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Konica Minolta Photo Imaging Inc Icカード及びicカード製造方法
JP2009277255A (ja) * 2009-08-26 2009-11-26 Fujitsu Ltd Rfidタグ
JP2010510678A (ja) * 2006-11-24 2010-04-02 フラウンホッファー−ゲゼルシャフト・ツァー・フォデラング・デル・アンゲワンテン・フォーシュング・エー.ファウ. 電子、特に微細電子機能群とその製造方法
US7746234B2 (en) 2006-08-09 2010-06-29 Fujitsu Limited RFID tag

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007047937A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Konica Minolta Photo Imaging Inc Icカード及びicカード製造方法
US7746234B2 (en) 2006-08-09 2010-06-29 Fujitsu Limited RFID tag
JP2010510678A (ja) * 2006-11-24 2010-04-02 フラウンホッファー−ゲゼルシャフト・ツァー・フォデラング・デル・アンゲワンテン・フォーシュング・エー.ファウ. 電子、特に微細電子機能群とその製造方法
JP2009277255A (ja) * 2009-08-26 2009-11-26 Fujitsu Ltd Rfidタグ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4062728B2 (ja) Icカード
JP2004021814A (ja) Icカードの作成方法及びicカード
JP2003331242A (ja) Icカード
JP2003317065A (ja) Icカードの作成方法及びicカード
WO2005004045A1 (ja) Icカード及びicカードの製造方法
JP2004094492A (ja) Icカード
JP2003223627A (ja) Icカード及びicカードの製造方法
JP2007226736A (ja) Icカード及びicカード製造方法
JP2003233793A (ja) Icカード
JP3921996B2 (ja) Icカード及びicカードの製造方法
JP2007066048A (ja) Icカード
JP2006285363A (ja) Icカード
JPWO2005088697A1 (ja) Icカード及びicカードの製造方法
JP2006018364A (ja) Icモジュール、icカード及びicカードの製造方法
JP2007128269A (ja) 情報記録媒体及びicカード
JP2007047937A (ja) Icカード及びicカード製造方法
JP2006178566A (ja) Icカード作製方法、icカード作製装置及びicカード
JP2005182430A (ja) Icカードの製造方法及びicカード
JP2004021442A (ja) Icカード
JP2008158621A (ja) Ed表示機能付きicカード及びその製造方法
WO2005104026A1 (ja) Icカード及びその製造方法
JP2005339462A (ja) Icカード及びicカードの製造方法
JP2006018362A (ja) Icカード
JP2004178432A (ja) Icカード及びicカードの製造方法
EP1628243B1 (en) Ic card and ic card making method