JP2007042087A - Rfidタグ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
RFIDチップのバンプ電極とアンテナとが異方性導電シート等を用いずに接続され且つその間に良好な電気的導通が確立された信頼性の高いRFIDタグを低価格で供給する。
【解決手段】
基材に銀フレーク等の導電性フィラーを含有する導電性ペーストで形成されたアンテナと、当該アンテナに接続されたRFIDチップとを備えたRFIDタグにおいて、本発明は、上記導電性ペーストで成形された上記アンテナのパターンを硬化した後、当該アンテナに上記RFIDチップのバンプ電極を接触させて加熱して、当該導電性ペーストに含有される熱可塑性樹脂で当該RFIDチップを当該アンテナに接続する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、個体識別情報(ID情報)がメモリに格納されたRFIDチップとアンテナが電気的に接続されているRFIDタグの実装構造および組立方法に関するものである。
RFIDタグの構造および組立方法については、特許公報3584404号(以下、特許文献1)に開示されている。同公報では、熱可塑性樹脂を使用したエッチングマスクを使用して製造した金属箔を素材としたアンテナに対して、半導体チップを位置あわせし、半導体チップをエッチングマスクである熱可塑性樹脂層を有するアンテナに対して超音波振動によりフリップチップ接続する方法が開示されている。
また、特許公報2586154号(以下、特許文献2)では、半導体チップと配線基板とを異方導電シートをもちいてフリップチップ接続をする方法が開示されており、同方法によればRFIDタグ用の半導体チップとアンテナとを電気的に接続することが可能となる。
特許公報3584404号公報 特許公報2586154号公報 特公平7−60841号公報 特開2000−200332号公報 特開2002−259923号公報
しかしながら、上記の背景技術には以下の問題がある。
上記特許文献1に開示されている半導体チップとアンテナとの接続方法では、超音波振動によるフリップチップ接続の際にアンテナ上に存在する4乃至6マイクロメートルの厚みを有する熱可塑性樹脂層が障害となり、接続予定部に対して超音波振動エネルギーが安定して伝達されず、結果として半導体チップのバンプとアンテナとの接合部の強度にバラツキが発生する。また、アンテナ上の熱可塑性樹脂層がバンプとアンテナの接合部から完全に排除されないため、接合部に残存する熱可塑性樹脂が時間経過とともに膨張や収縮することによりバンプとアンテナとの接合の破壊が進行する。このため、長期信頼性が要求される用途に対して、斯様な接続構造は適用出来ない。また、当該接続構造では、アンテナを成形するために、金属箔の不要部分をエッチングにより除去するプロセスが必要であるため、その除去部分が多いRFIDタグの形態では、アンテナコスト(アンテナ成形に要するコスト)が上昇する。その結果、当該構造を有するRFIDタグの販売価格が上昇してしまう。このため、当該特許文献1に開示される技術では、柔軟なアンテナ設計やRFIDタグ設計が大きく制約され、RFIDタグに対する市場からの要求仕様に充分応えられない。
上記特許文献2に開示されている接合方法に基づき半導体チップとアンテナとを接続するという試みも多方面で行われている。しかし、使用する異方導電シートはシート内に均一な微小寸法の導電性粒子を均一に分散するという高度な技術に基づいて製造されており、製造コストが高い部材である。このため、異方導電シートを使用したRFIDタグは低価格化が難しく、低価格化が強く求められているRFIDタグの量産への適用は一般的には難しい。
また、上記特許文献1及び上記特許文献2において、アンテナと半導体チップとの接続は、フリップチップ接続と呼ばれている方法で実施され、具体的には特公平7−60841号公報(上記特許文献3)に開示されているような半導体チップの上下反転機構を有するフリップチップボンディング装置が必要となる。しかしながら、フリップチップボンディング装置では、半導体チップを一つずつ、逐次半導体チップの表裏を反転しつつ、アンテナに搭載する。このため、半導体チップの搭載に要するサイクルタイムが長時間化すると同時にRFIDタグの製造装置の構造も複雑となり設備価格が高くなってしまう。その結果、RFIDタグ単体に要する製造コストが高くなるため、RFIDタグを低価格かつ大量に市場に供給することが難しくなる。
一方、特開2000−200332号公報(上記特許文献4)は、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる基板シートの主面に導電性ペーストでアンテナ用コイルパターンを含む回路パターンを形成し、この導電性ペーストの硬化前に当該回路パターンにICチップを搭載し、その後、この導電性ペーストの硬化により当該回路パターンとICチップの電極との間を導通させるという技術を開示する。当該特許文献4は、斯様に回路パターンが形成され且つICチップが搭載された基板シートの主面をカバーシートで覆ってICカードを完成させる工程で、回路パターンやICチップが基板シート内に陥没して、回路パターンの破断や短絡が生じることを教示する。これらの課題に鑑み、特許文献4はICチップを回路パターンに搭載する改善された構造を教示する。しかし、導電性ペーストも上記特許文献1を参照して論じた熱可塑性樹脂を含み、且つその硬化後も上記回路パターンに残留する。回路パターンに残留した熱可塑性樹脂に因り、これとICチップの電極との接合界面にて生じる上述した弊害は、当該特許文献4でも看過され、その解決策は見出されない。
樹脂シートからなる基板の主面に導電性ペーストでアンテナコイルが形成されたICカードを開示する特開2002−259923号公報(上記特許文献5)は、アンテナコイルとともに形成された接合パッドとICモジュールの電極とを導電性接着剤で接続する構造を教示する。しかし、導電性ペーストも導電性接着剤も、バインダとなる樹脂に導電性粒子を分散させていることでは共通する。従って、導電性接着剤の硬化により接合パッドとICモジュールの電極とを導通させる当該特許文献5に開示された構造では、導電性ペースト(接合パッド)は勿論、導電性接着剤にもバインダの樹脂が夫々の硬化後にも残留し得るが、これに因る弊害やその解決策は特許文献5から見出せなかった。
本発明の目的は、RFIDタグの製造において上記問題を解決すること、すなわち長期信頼性と低コストを両立するRFIDタグを製造し、低価格かつ大量に社会に供給することである。
前述した課題に鑑みて着想された本発明によるRFIDタグ及びその製造方法の特徴は、具体的には以下の如く例示される。
本発明によるRFIDタグのアンテナ材料として、導電性を有するペースト材料を使用した。アンテナは、例えば当該導電性のペースト材料の基材への印刷および硬化により形成される。当該ペースト材料のバインダ材料として、室温以上の温度で軟化が進行する材料を用いるとよい。RFIDチップ(ICチップ)は、前記バインダの軟化が進行する温度以上にある時間保持された環境下でアンテナに対して押しつけることで接着固定するとよい。また、アンテナにパターニングされた上記導電性ペーストの硬化により上記バインダに分散された導電性粒子で当該アンテナが成形された後、当該アンテナにRFIDチップの電極を接触させながら、この電極を通して当該アンテナを局所的に加熱して、当該アンテナとRFIDチップとを電気的に接続してもよい。RFIDチップとアンテナとの接続部には、熱硬化形の樹脂を供給し、その後、この樹脂を硬化させるとよい。アンテナ表面およびRFIDチップを覆うラミネーションを、局部的に厚肉のラミネートシートで形成してもよい。また、別の形態として、ラミネーションの代わりにシリコンゴムでRFIDチップを封止してもよい。
本発明によるRFIDタグの製造方法において、RFIDチップをあらかじめ上下反転した状態で粘着テープ上に供給し、個々のRFIDチップを当該粘着テープから剥離してRFIDタグのアンテナに接続させてもよい。アンテナに接続される電極で粘着テープに貼られて供給されるRFIDチップは、その上下が反転されること無くアンテナに搭載される。
本発明の効果は、RFIDチップを導電性ペーストの硬化により形成されたアンテナに、当該導電性ペースト中のバインダ材料の軟化を利用して固定するため、RFIDチップとアンテナとの接続部に異方導電シートなどの材料を供給したり、超音波エネルギーを印加する必要が無いことに代表される。この効果は、RFIDタグの製造装置構成を簡素化し、また製造装置のサイクルタイムを短縮するという副次的な効果ももたらす。このため、RFIDタグの製造及びその設備に係るコストが低減される。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、各図における同一符号については同一の部品に該当するため、同一符号については重複する説明を省略する。
図1は、本実施例におけるRFIDタグの断面構造を示したものである。RFIDチップ1には複数のバンプ電極2が形成されており、バンプ電極2はアンテナ3と電気的に接続されている。RFIDチップ1の外形寸法は、縦0.15mm、横0.15mm、厚さ20ミクロン程度から縦2mm、横2mm、厚さ750ミクロン程度間のものが一般的である。アンテナ3は導電性粒子を含む導電性ペーストを基材4の面上にパターニングしたものでありパターンの平面方向および厚さ方向に電気的導通が可能となっている。基材4は、樹脂フィルムもしくは紙などであり、その厚さは5乃至500ミクロン程度である。絶縁樹脂5はRFIDチップ1、アンテナ3、基材4の一部を覆っている。表層シート6は、RFIDチップ1やアンテナ3および基材4の上面を覆う状態で接着されている。
図2は、RFIDチップ1およびそのバンプ電極2とアンテナ3との接続部を拡大した断面図である。バンプ電極2はメッキプロセスにより形成されている金バンプであり、その高さは5乃至30ミクロンである。アンテナ3は、導電性粒子である鱗状の銀粒子(銀フレーク)とバインダ樹脂から成っている銀ペーストが重合反応等により当初のペースト状態に対して硬化したものである。この銀フレークは折り重なるように積層しており、バインダ樹脂は各銀粒子を相互に接着すると同時に基材4に対してアンテナ3を接着している。さらにRFIDチップ1のバンプ電極2をアンテナ3に対して接着している。バンプ電極2とアンテナ3が密着状態で接着されているため、RFIDチップ1とアンテナ3とは電気的に接続された状態となっている。また、アンテナ3についても銀フレークの積層構造により、比抵抗値で3×10−5Ω・cm程度の導電性能を有している。このためアンテナ材料として充分機能する。なお、本実施例におけるバインダ樹脂は熱可塑性の特性を有しているものであり、たとえばポリオレフィン系樹脂やポリエステル系樹脂などである。ただし、一般的に熱硬化形樹脂とされているものであっても室温以上乃至150℃程度で軟化する特性を有する樹脂については本実施例のバインダ樹脂として使用することができる。
図3は、本実施例におけるRFIDタグの一部を破断した斜視図となっている。本図に示したように、RFIDタグに対する文字や図柄は表層シート6および基材4の上に印刷することができる。なお、当然のことながら基材4の裏面に対しても印刷が可能である。
図4は、本実施例におけるRFIDタグの製造プロセスを示したプロセスフロー図であり、以下説明する。
(1)[文字・図柄印刷]ロール状に巻き取られている基材4をロールから繰り出しつつRFIDタグとして必要な文字や図柄をその両面に連続的に印刷する。印刷方法としてはオフセット印刷やフレキソ印刷といった公知技術が適応可能である。印刷後、インキが乾燥した後、基材4は再びロール状に巻き取られる。
(2)[銀ペースト印刷]印刷済みの基材4をロールから繰り出し、銀ペーストをその上に印刷することでアンテナ3のパターンを形成する。印刷方法としては、ロータリースクリーン印刷、フレキソ印刷、ロールトゥロール方式に対応した平版スクリーン印刷が適用出来る。本プロセスによりアンテナ3のパターンを短時間に多数個印刷形成することができる。
(3)[銀ペースト乾燥]銀ペーストの印刷後、基材4は前項の印刷を実施する印刷機と連結された連続乾燥炉に導かれる。この連続乾燥炉において印刷された銀ペーストを加熱し溶剤成分が揮発させ、同時に硬化成分を硬化させる。以上により、銀ペーストからなるアンテナパターンが基材4の面上に連続的に形成される。アンテナパターン形成後、基材4を再びロール状に巻き取る。なお、銀ペーストは溶剤乾燥形以外の形式、例えば、紫外線硬化形、電子線硬化形などへと変更することが可能である。このため、紫外線硬化形の銀ペーストに対しては連続乾燥炉ではなく連続紫外線照射炉を、電子線硬化形の銀ペーストに対しては電子線照射炉を使用することになる。銀ペーストを電子線硬化形とした場合は、乾燥硬化時間が短くなる利点がある。
(4)[チップ搭載]巻き取られた基材4をロールから繰り出し、アンテナ3の所要部分に対してRFIDチップ1を搭載する。アンテナ3に対するRFIDチップ1の搭載は一般的なフリップチップ搭載装置によって行う。搭載に際しては、基材4はその下に配置されたホットプレートにより加熱され、RFIDチップ1は搭載コレットに内蔵されたヒーターにより加熱される。その温度は使用する銀ペーストに含まれるバインダ樹脂の軟化がアンテナ3において実現される室温以上の温度範囲から選択する。一般的には50乃至150℃程度に加熱される。そしてバインダ樹脂が軟化した状態でバンプ電極2をアンテナ3の設計位置に対して当接されるようにRFIDチップ1を搭載する。その後、基材4およびRFIDチップ1に対する加熱を中止すると、軟化していたバインダ樹脂の温度は低下し、バインダ樹脂は再び硬化する。このプロセスにより、バンプ電極2はアンテナ3に対して接着固定される。
(5)[絶縁樹脂供給・硬化]バンプ電極2とアンテナ3とが接着されている部位の周辺に対してペースト状の絶縁樹脂を供給する。絶縁樹脂の供給はフリップチップ搭載装置と連結されたディスペンス装置により実施する。このペースト状の絶縁樹脂は、一般的にはアンダーフィル樹脂と呼ばれているものであり優れた電気的絶縁性能を有している。供給された絶縁樹脂は、ディスペンス装置の下流に連結された連続加熱炉やバッチ式の加熱炉にて加熱することで硬化する。
(6)[ラミネート加工]樹脂フィルムもしくは連続紙を表層シート6として基材4の表面に対してラミネート加工する。このプロセスについては一般的なラミネート装置にて実施可能である。ラミネートに使用する接着剤としてはアクリル系やホットメルト系のものが使用出来る。
(7)[追加情報印字]ラミネート加工の後、表層シート6や基材4に対して追加情報を印刷する。印刷方法としてはインクジェット印刷方式やレーザマーカーによる印刷方式が適している。ここまでで、RFIDタグが連続的に形成された状態となる。
(8)[タグ切断]次に連続的に形成されているRFIDタグを個々に切断する。これには金型による打ち抜きのほか、ロータリーダイカッターなどを使用して実現することが出来る。
(9)[ID登録、書き込み、検査]次にRFIDチップ1内のIDデータをサーバに登録し、必要があれば各種情報をサーバやRFIDチップに書き込む。その後に検査を実施し、合格することでRFIDタグは完成する。
次に図4に示した「(4)チップ搭載」におけるフリップチップ搭載装置による搭載プロセスについて図5を用い詳細に説明する。ダイシングフレーム13に貼り付けられたダイシングテープ12の上面(粘着面)にはダイシング加工されることで個片化された多数のRFIDチップ1(1a、1b、1cなどから構成される)が貼り付けられている。なお、ダイシングフレーム13は図示しない2軸テーブルに接続されており、RFIDチップ1(1a、1b、1c)と後述する各種機構(反転コレット10および剥離機構14)とを位置あわせすることが可能となっている。上下機構15を駆動源として上下動作するチップ剥離機構14は、ダイシングテープ12の下面に密着する状態で配置されている。チップ剥離機構14の上面からは針が突き出る構成となっている。チップ剥離機構14の上面から突き出された針は、ダイシングテープ12を貫通し、その上面に貼り付けられているRFIDチップ1を突き上げることでダイシングテープ12から剥離する。
図4において1aは、チップ剥離機構により突き上げられたRFIDチップ1のひとつであり、1bおよび1cは、引き続きダイシングテープ12に貼り付けられたままの状態となっているRFIDチップ1である。ダイシングテープ12から剥離されたRFIDチップ1aは、反転コレット10に真空吸引力により吸着保持される。反転コレット10が取り付けられている反転アーム11は、回転し、それにより図5において二点鎖線で示した位置へと移動する。この反転動作により反転コレット10に吸着保持されているRFIDチップ1aは、その表裏が反転することとなる。この反転位置で搭載コレット16がRFIDチップ1aに接近し、真空吸引力により反転コレット10から受け取る動作を行う。同時に反転コレット10の真空吸引を中止し、大気開放することで、RFIDチップ1aは、反転コレット10から搭載コレット16へと移転される。搭載コレット16は、アンテナ3の搭載位置に対して位置決めがなされた後、アンテナに接近し、RFIDチップ1aをアンテナ3上に搭載する(図5においては、RFIDチップ1aの前のサイクル動作における搭載対象であるRFIDチップ1dをアンテナ3上に搭載している状況を示す)。なお、搭載コレット16およびアンテナ3およびそれが印刷されている基材4の下側のベース17には熱源が内蔵されており、RFIDチップ1aを搭載する際には、RFIDチップ1aおよびアンテナ3を前記所定の温度まで昇温する。
以上のRFIDチップ1aのアンテナ3への搭載に関わる一連の動作は、繰り返し実施され、ダイシングテープ12に貼り付けられている各RFIDチップ1をアンテナに搭載することが可能となっている。
本実施例におけるRFIDチップ1とアンテナ3のとの間には、金バンプときわめて多数の銀フレークの密着により達成されており、その間には異物が存在しないため、非常に安定した接続が達成される。
例えば、公知技術である特許公報3584404号公報(先述した特許文献1)記載の方法では、バンプ電極2とアンテナ3との間に排除されなかった樹脂層が断続的に存在し、該樹脂層の膨張と収縮により接続部の破壊が進行してしまう。
一方、特許公報2586154号公報(先述した特許文献2)記載の異方導電シートを使用する方法では、バンプ電極2とアンテナ3との間の接続は導電性粒子により達成されている。しかしながら、異方導電シートはシートの厚み方向のみの導通を実現するためにシート中の導電性粒子の密度は低く設定されており、このためバンプ電極2とアンテナ3との接続に関わる導電性粒子の数は少なく、長期的に安定した電気的接続を得ることが難しい。
前記の二つの公知例と比べると本発明では、アンテナ3とバンプ電極2とが接続していない箇所は、銀フレーク間の隙間に存在する少量のバインダ樹脂の部分のみであり、バンプ電極面のほぼ全面でアンテナ3との接続が実現されている。この優位性は、例えば−55℃と+150℃との間の温度サイクル試験を実施すると、本発明による方法は、公知技術による方式に比べ、数倍以上の温度サイクル数に耐えることが確認出来ている。
また、本実施例におけるアンテナは銀フレークの積層構造となっているため、アンテナ3を折り曲げると、弾性体であるバインダ樹脂が銀フレーク間に存在するため、銀フレーク同士の接続状態を維持しつつ折り曲げることが可能となる。このため、金属箔製のアンテナにおいて観察されるような繰り返し曲げによるアンテナの疲労破壊という現象は観察されず、折り曲げに対するRFIDタグの耐久性は大幅に向上する。
以上、本実施例によれば、信頼性が高いRFIDタグを非常に安価に製造することが可能となる。
〔実施例1による素子構造と従来技術との比較〕
本実施例で上述したRFIDタグの素子構造上の特徴並びにこれに拠る利点を、図12を参照し、特開2000−200332号公報(先述した特許文献4)や特開2002−259923号公報(先述した特許文献5)に開示されたICカードの素子構造と比較して、以下に論じる。
まず、上記特許文献4に開示された2種類の素子構造を図12(c)及び図12(d)に示す。特許文献4では、図12(c)及び図12(d)に示された、参照番号1がICチップ(本実施例のRFIDチップに対応)と、参照番号2が電極部(本実施例のバンプ電極に対応)と、参照番号3がアンテナ用コイルパターンとともに導電性ペーストで形成された「実装部(本実施例のアンテナに対応)」と、参照番号4が基板シート(本実施例の基材に対応)と、参照番号5が絶縁性樹脂と、夫々定義され、また、参照番号60はアンテナ用コイルパターンとともに導電性ペーストで形成された「バックアップパターン」と定義される。
上述したように、特許文献4に論じられた発明は、実装部3等の回路パターンやICチップ1の基板シート4内への陥没の防止を意図し、図12(c)に示す「第1従来構造」では、実装部3とともに導電性ペーストで形成されたバックアップパターン60がその役目を担う。図12(d)に示す「第2従来構造」は、基板シート4上に、導電性ペーストで実装部3を形成し、熱硬化性及び熱可塑性の少なくとも一つを備えた絶縁性樹脂10を塗布した後、ICチップ1を実装部3に搭載し、最後に当該導電性ペースト(実装部3)と絶縁性樹脂10とを硬化させて完成される。第1従来構造及び第2従来構造のいずれも、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる基板シート4のICチップ1が形成された主面を、ポリエチレンテレフタレートからなるカバーシート(本実施例の表層シート6に対応)で被覆する工程(ラミネート工程)にて、熱や圧力で軟化された基板シート4にICチップ1が押し込められないように意図されている。
第1従来構造(図12(c))及び第2従来構造(図12(d))を含め、特許文献4に論じられるICカード1は、実装部3をなす導電性ペーストが、これにICチップ1が搭載された後に硬化されて作製されるため、実装部3はICカード1の電極部2が埋め込まれた状態で硬化される。換言すれば、ICカード1の電極部2は、その底面(基板シート4の実装面)のみならず、その側面でも硬化された導電性ペースト(実装部3)に接する。
次に、上記特許文献5に開示された素子構造を、第3従来構造として、図12(e)に示す。特許文献5では、図12(e)に示す、参照番号1’は「樹脂封止されたICモジュール(本実施例のRFIDチップに対応)」と、参照番号3はアンテナコイルとともに導電性ペーストで形成された「接合パッド(本実施例のアンテナに対応)」と、参照番号4は樹脂シート(本実施例の基材に対応)と、夫々定義され、また、参照番号70は上記ICモジュール1’を受けるために樹脂シート4に形成された受け入れ穴、参照番号72は上記ICモジュール1’から引き出された電極、参照番号73は導電性を有する接着剤、を夫々示す。
第3従来構造におけるアンテナコイル並びに接合パッド3は、銀フレーク、銀粉、カーボン等の導電性フィラーを、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、フェノキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂等の樹脂バインダ中に分散してなる導電性ペースト又は導電性インキで、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート又はその非晶質体(PET−G)、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)、ポリカーボネイト(PC)、ポリエチレン(PE)等からなる樹脂シート4の主面に印刷した後、当該導電性ペースト又は当該導電性インキを乾燥して形成される。一方、導電性を有する接着剤73としては、銀、銅、ニッケル等の金属粉フィラーを、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、フェノキシ系樹脂等の樹脂バインダ中に分散してなる導電性接着剤、又は金、銀、銅、ニッケル等の導電性微粉末を、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂等からなる樹脂バインダ中に微量分散してなる導電性ペーストまたは導電性インキが用いられる。
従って、第3従来構造が採用されたICカードは、その完成された状態において、アンテナコイル並びに接合パッド3が導電性フィラーと樹脂バインダとを含む材料層として形成され、接合パッド3においては接着剤73が形成されただけ、当該材料層はアンテナコイルのそれに比べて厚くなる。
上述した第1従来構造及び第2従来構造と異なり、本実施例のRFIDタグは、導電性ペーストや導電性インキで基材4の主面上に形成されたアンテナ(回路パターン)3の一部(接合パッドとなる部分)にRFIDチップ(ICチップ,半導体チップ)1のバンプ電極(金属又は合金からなる電極)2を接続する前に、当該アンテナ3をなす導電性ペーストや導電性インキを硬化させて作製される。また、第3従来構造と異なり、本実施例のRFIDタグは、当該アンテナ3をなす導電性ペーストや導電性インキを硬化した後、当該アンテナ3の一部に新たに導電性ペーストや導電性インキを塗布することなく、これにRFIDチップ1のバンプ電極2を接続して作製される。
これらの従来技術に対する本実施例のRFIDタグの製造工程上の特徴は、(1)基材4の主面上に印刷等の手法により導電性ペーストや導電性インキでアンテナ(回路パターン)3を形成し、(2)当該基材4の主面上でアンテナ3を形作る当該導電性ペースト又は当該導電性インキを乾燥、加熱、光照射、又は電子線照射により硬化して、当該アンテナ3を当該導電性ペースト又は当該導電性インキを前駆体(Precursor)とする材料層に変え、(3)この材料層の局所的な加熱で当該アンテナ3の一部にRFIDチップ1のバンプ電極2を接続する、という手順(Sequence)に纏められる。これを導電性ペーストや導電性インキの材料から以下に論じる。
導電性ペースト及び導電性インクは、その粘度が相違するも、これを構成する材料は導電性フィラー(金属、合金、カーボン等の粒子や薄片(Flake))、バインダとなる樹脂又はその前駆体、及び溶媒に大別される。バインダとなる樹脂は、導電性ペースト及び導電性インクが塗布又は印刷された物体に上記導電性フィラーを付着させ且つ当該導電性フィラーにより当該物体に形成された導体層の形状を維持するが、導電性ペーストや導電性インクに当該導電性フィラーを分散させる上で障害となることもある。溶媒は、これにバインダとなる樹脂を溶解させることで、導電性フィラーを導電性ペーストや導電性インクに分散させ、且つ導電性ペーストや導電性インクに所望の粘度を与える。
導電性ペーストや導電性インクのバインダとして、ポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステル樹脂を用いる場合、その溶媒として酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒や、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒が用いられる。また、導電性ペーストや導電性インクのバインダとして、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレン樹脂に代表されるポリオレフィン樹脂を用いる場合、その溶媒としてアジピン酸ジメチルや安息香酸エチルなどのエステル類、ジオキサンやアセトフェノンなどのエーテル類、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、γ−ブチロラクトンやN−メチルピロリジノンなどのラクトン類、並びにジメチルスルホキシドなどのスルホン類の各種、その他、ヘキサン、トルエン、エチルセロソルブ、シクロヘキサノン、ベンジルアルコール等も用いられる。さらに、導電性ペーストや導電性インクのバインダとして、メチルメタクリレート,エチルメタクリレート、ポリカーボネイトに代表されるアクリル樹脂を用いる場合、その溶媒としてクロロホルム、アセトン、エチルカルビトール、ブチルセロソルブアセテート等が用いられる。
また、導電性ペーストや導電性インクのある種類は、バインダ樹脂やその前駆体を溶媒に溶かさず、当該前駆体とこれに導電性フィラーを分散させる分散剤とが配合される。しかし、以下の説明では、当該分散剤も溶媒に近い役割を担うため、本明細書では分散剤も、これがバインダ樹脂やその前駆体を溶解させるものでないが、「広義」の溶媒に含めて定義する。即ち、分散剤もバインダ樹脂やその前駆体を溶解させる「狭義」の溶媒と同様、導電性フィラーを導電性ペーストや導電性インクに分散させ、且つ導電性ペーストや導電性インクに所望の粘度を与える。
上述した手順の段階(2)では、導電性ペーストや導電性インキが乾燥、加熱、光照射、又は電子線照射により硬化される工程で、当該導電性ペースト又は当該導電性インキからこれに含まれる上記「広義」の溶媒が除去される。また、導電性ペーストや導電性インキがバインダ樹脂の前駆体を含む場合、これらの反応でバインダ樹脂が生成されることにより、当該導電性ペースト又は当該導電性インキにおける当該前駆体の含有量は減少する。これにより、アンテナ3を成す導電性ペーストや導電性インキの粘度が上昇し、実質的に導電性フィラーとバインダ樹脂とからなる材料層(導電性ペースト又は導電性インキを前駆体とする材料層)として固化する。銀ペーストでアンテナ3のパターンが形成された基材4が、その乾燥後にロールに巻き取れるのは、銀ペーストが斯様に固化するためである。
本実施例におけるRFIDタグの製造工程を最も特徴付ける上記手順の段階(3)では、その体積が導電性フィラーとバインダ樹脂とで殆ど占められる上記材料層が局所的に加熱される。この材料層の局所的に加熱される一部でのバインダ樹脂の挙動が、本実施例のRFIDタグに特徴的な構造を与え、当該構造所以の効果ももたらす。
まず、上記段階(2)にて、導電性ペーストや導電性インキが硬化する際に、上記材料層(アンテナ3)の基材4側に沈降した導電性フィラーが加熱されて軟化したバインダ樹脂中を移動し、その一部がRFICチップ1のバンプ電極2に近付く。この言わば導電性フィラーのマイグレーション(Migration)により、材料層の厚み方向における導電性フィラーの分布が、その加熱された一部においてバンプ電極2側にシフトする。換言すれば、当該材料層のバンプ電極2側におけるバインダ樹脂の偏在が緩和されるため、特許文献4や特許文献5に開示される技術でも生じ得る、特許文献1を参照して論じたバンプ電極2とアンテナ3との接合部の破壊が避けられる。
材料層(アンテナ3)の加熱された一部における斯様な導電性フィラーの挙動は、材料層の他の部分(意図的に加熱されない部分)に導電性フィラーで形成された電流路とRFIDチップ1との接続抵抗も下げる。
一方、軟化したバインダ樹脂は、バンプ電極2の底面(基材4に対向する面)に対して濡れ性を示し、バンプ電極2の底面に付着する。上記段階(3)による材料層の加熱が終了すると、軟化したバインダ樹脂はバンプ電極2の底面との良好な接着を保ちながら再び硬化する。このため、RFIDチップ1はバンプ電極2を介してアンテナ3及び基材4に良好に固定される。
これに対して基材4の主面に印刷又は塗布されてアンテナ3のパターンを成す上記材料層が硬化される前に、当該材料層にRFIDチップ1のバンプ電極2を接触させながら、この材料層の硬化(アンテナ3の成形)を開始すると、当該材料層に含まれる導電性フィラーは、そのバンプ電極2に接する領域から逃げる。従って、RFIDチップ1はバンプ電極2によりアンテナ3に固定されるも、RFIDチップ1とアンテナ3との電気的な接続不良が生じることがあった。本願発明では、上述した導電性フィラーの挙動により、上記材料層(アンテナ3)のバンプ電極2に接する領域にRFIDチップ1とアンテナ3との電気的な接続に十分な密度の導電性フィラーが確保されるため、斯様な電気的な接続不良は抑止される。
このような本実施例によるRFIDチップ1のアンテナ3への接合形態を実現するにあたり、当該アンテナ3の形成に用いられる導電性ペーストや導電性インクに含まれるバインダ樹脂は、熱可塑性を有することが望まれる。樹脂材料の熱可塑性を評価する指標の一つとして、樹脂材料のガラス転移温度(Tg)がある。硬化された(ガラス領域にある)樹脂材料は、そのガラス転移温度以上に加熱されるとゴム領域に転じ、加熱温度の上昇とともに軟化する。ガラス転移温度より高温に加熱された樹脂材料は、ゴム領域から流動領域に転じる。材料のガラス領域からゴム領域への遷移は、その熱膨張率の増加として見られ、ゴム領域から流動領域への遷移は、その熱膨張率の減少(降伏)として見られる。これらの遷移と温度との関係は、当該材料に加わる荷重にも影響される。アンテナ3を構成する材料層に含まれるバインダ樹脂を軟化させて、これに適度の粘性と弾性を与え、これにRFIDチップ1のバンプ電極2を付着させるには、上記段階(3)にてアンテナ3を加熱する温度でバインダ樹脂がゴム状態にあることが望ましい。バインダ樹脂が流動領域まで遷移すると、上記段階(2)で得られたアンテナ3の形状が維持できない。一方、当該段階(3)にて、アンテナ3は基材4やRFIDチップ1に損傷を加えない程度に加熱される。よって、バインダ樹脂は、この限られた加熱温度で適度に軟化し、RFIDタグの利用環境温度範囲でガラス状態に遷移することが望ましい。
この観点からバインダ樹脂に好適な材料として、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸等の酸成分と、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ジシクロヘキサンジメチロール、ジエチレングリコール等のジアルコールなどのアルコール成分を原料として周知の縮重合方法によって得られた各種の飽和ポリエステル樹脂又は飽和共重合ポリエステル樹脂(Tg=80〜90℃)がある。また、ポリエステル樹脂に属するポリエチレンテレフタレート(Tg=76〜105℃)もバインダ樹脂として利用可能である。ポリオレフィン樹脂として知られるポリエチレン樹脂は、その分子量や重合形態に応じ、非常に低いガラス転移温度(Tg=−120℃)を示すものから、多孔性の樹脂反射シートに用いられる比較的高いガラス転移温度(Tg=140℃以上)を有するものまで多様に分かれる。また、ノルボルネン系多環式オレフィンによる単独重合体、ノルボルネン系多環式オレフィンと非環式α−オレフィンとによる共重合体、テトラシクロドデセン系多環式オレフィンによる単独重合体、テトラシクロドデセン系多環式オレフィンと非環式α−オレフィンとによる共重合体は、50〜80℃の範囲にてガラス転移温度を有するポリオレフィン系樹脂(環状ポリオレフィン系樹脂)である。メタクリル酸エステル重合体の非晶質プラスチックは、80〜100℃の範囲にて軟化し始めるアクリル樹脂である。以上に例示した樹脂に限らず、上記段階(3)でのアンテナ3の加熱温度に応じて、当該アンテナ3の形成に用いる導電性ペーストや導電性インクに含ませるバインダ樹脂は選ばれると良い。バインダ樹脂を選択する一つの目安は、そのガラス転移温度が50℃以上且つ150℃未満の範囲に入ることにある。
上述したバインダ樹脂の加熱に対する挙動は、加熱されてRFIDチップ1のバンプ電極2が接続されるアンテナ3(これをなす材料層)の形状にも反映される。本実施例によるRFIDタグのRFIDチップ1搭載部分を拡大した図12(a)及び図12(b)において、バンプ電極2が接続されたアンテナ(材料層)3の形状は、第1形態(Aspect 1)、第2形態(Aspect 2)、及び第3形態(Aspect 3)に分かれる。
図5に示すようにRFIDチップ1を基材4に供給するコレット(Collet)16で、RFIDチップ1を加熱した場合、金属や合金からなるバンプ電極2はRFIDチップ1の本体(半導体又は絶縁物を母材とする)より温度が上昇する。ベース17により基材4の裏面全域から加熱しても、バンプ電極2の温度上昇は、他の部材、即ち基材4、アンテナ3、及びRFIDチップ1に比べて速い。アンテナ3は、このように加熱されたバンプ電極2の底面(基材4に対向する)に接する「面(以下、接続面と記す)」とその近傍の限られた領域において、これを構成する材料層中のバインダ樹脂が軟化するとき、第1形態(Aspect 1)の如く、RFIDチップ1のバンプ電極2と接続される。第1形態では、RFIDチップ1のバンプ電極2が、上述した段階(2)で硬化したアンテナ3の主面(基材4から見て「上面」)を窪ますことなく、その主面に付着する。第1従来構造や第2従来構造と異なり、バンプ電極2の底面に隣接する側面がアンテナ3をなす材料に接しない。また、第3従来構造と異なり、アンテナ3のRFIDチップ1のバンプ電極2と接続される部分が、それ以外の部分(所謂アンテナとして機能する部分)より厚くなることはない。
加熱されたバンプ電極2の底面に接するアンテナ3の「接続面」から比較的広い範囲で、これを構成する材料層のバインダ樹脂が軟化すると、このバンプ電極2との接続部分は第2形態(Aspect 2)又は第3形態(Aspect 3)を呈する。第2形態では、バンプ電極2で加熱されたアンテナ3(材料層)中のバインダ樹脂が膨張して、バンプ電極2の底面に隣接する側面にせり上がる。バンプ電極2の側面の少なくとも一部は、これにせり上がったアンテナ3の材料3aで覆われるが、その底面は段階(2)で硬化したアンテナ3の主面から基材4側に沈むことはない。その原因は、バンプ電極2の底面の直下にあるアンテナ3の材料層も膨張するためと考えられる。第2形態の第1従来構造1及び第2従来構造に対する相違は、例えば、アンテナ3のバンプ電極2の底面に接する「接続面」と、そのRFIDチップ1から離れた部分(例えば、アンテナとして機能する部分)の主面とを比較することで、明らかに認められる。また、第2形態は、バンプ電極2の側面へのアンテナ3の材料のせり上がり3aで第3従来構造と相違する。
第3形態は、コレット16等でRFIDチップ1をアンテナ3に押し付ける力が比較的大きいときやアンテナ3の材料に含有されるバインダ樹脂の膨張が小さいときに見られ、アンテナ3のバンプ電極2の底面に接する「接続面」とその周囲が、当該バインダ樹脂の熱可塑性に因り凹(へこ)む。バンプ電極2の底面は段階(2)で硬化したアンテナ3の主面から基材4側に沈む。しかし、アンテナ3の上記「接続面」を取り巻く部分が、図12(b)に示す如く、「接続面」の凹みから硬化時のアンテナ3の主面に延びる「斜面3b」を成すため、バンプ電極2の底面に隣接する側面は、当該アンテナ3の主面から基材4側へ沈んだ部分においても、アンテナ3の材料層から離れている。このようにアンテナ3の「接続面」の周囲にバンプ電極2の側面と隙間を介して対向する斜面3bが形成されることで、第3形態は第1従来構造及び第2従来構造と相違する。また、第3形態は、アンテナ3のバンプ電極2の底面に接する部分が、それ以外の部分より薄いことで、第3従来構造と相違する。
上述した第1形態、第2形態、及び第3形態は、RFIDチップ1のバンプ電極2に接するアンテナ3の一部を基材4側から赤外線等で加熱したときにも見られる。これらの形態のいずれも、アンテナ3を成す導電性ペーストや導電性インクを硬化させた後に、当該アンテナ3の一部を加熱して、これにRFIDチップ1のバンプ電極2を接続するという製造工程と表裏一体の関係にある。従って、RFIDチップ1のバンプ電極2とアンテナ3とを、第1形態、第2形態、及び第3形態のいずれかに倣って接続することにより、当該製造工程による上述の利点、即ち、アンテナ3中に含まれるバインダ樹脂のバンプ電極2側への局在の緩和、これによるバンプ電極2とアンテナ3との接合部の破壊の防止、アンテナ3とRFIDチップ1との良好な電気的接続が得られる。
また、第2形態に示す如く、アンテナ3の材料がバンプ電極2側面にせり上がるも、当該材料の表面張力がアンテナ3の硬化により減じているため、RFIDチップ1の底面(バンプ電極2が形成されている)や側面(当該底面に隣接する例えばダイシング面)に到ることはない。さらに、第2形態において、バンプ電極2側面のRFIDチップ1の底面に隣接する領域もアンテナ3の材料に覆われることはない。このため、RFIDチップ1の底面や側面から露出した上記バンプ電極2以外の導体にアンテナ3の材料が接触することに因るRFIDタグ内での不測の電気的な短絡は生じない。
導電性ペーストや導電性インクでアンテナ3を形成し、これを硬化した後も、当該アンテナ3には微量ながら上述した「広義」の溶媒、即ちバインダ樹脂を溶解させる溶媒や導電性ペースト又は導電性インク中に導電性フィラーを分散させる分散剤や、バインダ樹脂の前駆体が残留することがある。本実施例では、導電性ペーストや導電性インクを硬化させて形成したアンテナ3の一部を上述のように再度加熱するため、当該加熱部分又はこの部分とその周辺において、そこに残留する「広義」の溶媒は除去され、前駆体は除去されるか又はバインダ樹脂に変換される。
このため、本実施例により完成されたRFIDタグを分解し、アンテナ3をなす材料を、アンテナのRFICチップ1に覆われる部分とそれ以外の部分(RFICチップ1の外側に延びる所謂アンテナ部分)において夫々サンプリングして、ガスクロマトグラフ等で分析すると、前者でサンプリングされた材料に含有される「広義」の溶媒やバインダ樹脂の前駆体の濃度は、後者でサンプリングされた材料に含有されるそれに比べて低い。アンテナ3に残留する微量の「広義」の溶媒やバインダ樹脂の前駆体は、当該アンテナ部分による電磁波の送受信に支障を来たさない。しかし、アンテナ3のRFICチップ1(バンプ電極2)に接続される所謂接続パッド部分では、上記「接続面」を通過する電流と当該「接続面」周辺の抵抗により局所的な発熱が生じる。「広義」の溶媒は、その分子量が小さいことから、この局所的な発熱が生じるアンテナ3の一部分(接続パッド部分)内で気化し、導電性フィラー間に気泡を形成することもある。アンテナ3の当該一部分に微量に残留する「広義」の溶媒を更に除去すると、導電性フィラー間における気泡生成が抑えられ、当該導電性フィラー間の電気抵抗が低くなる。従って、アンテナ3の他の部分(アンテナ部分)で受信された電磁波により誘起され又は当該他の部分から送信される電磁波を誘起する電流は、アンテナ3の当該一部分とRFICチップ1との間を殆ど損失することなく通過する。
本発明によるRFIDタグの上述した特徴を別の局面で捉えれば、RFIDチップ1が接続されたアンテナ3において、そのRFICチップ1に覆われる部分の導電性フィラー密度(例えば、重量%)が、それ以外の部分(上記アンテナ部分)の導電性フィラー密度より高くなるとも記される。従って、本発明の第1形態や第3形態におけるRFICチップ1のバンプ電極2とアンテナ3との接触面積が第1従来構造や第2従来構造のそれらに比べて狭く見えるも、その接触面積当たりの電気抵抗は本発明により低く抑えられる。また、アンテナ3がRFICチップ1との接続前に硬化されることにより、当該アンテナ3のバンプ電極2に接する領域に高い密度で存在する導電性フィラーがRFICチップ1とアンテナ3との間に不測の電気的短絡を形成しないことは、先述した本発明の第2形態に係る説明から自明である。
上述した特徴や利点は、ICチップを硬化される前(上述の「広義」の溶媒や前駆体が多量に存在する状態)の導電性ペースト、導電性インク、又は導電性接着剤に接触させ、その後、これを硬化する第1従来技術、第2従来技術、及び第3従来技術には見られない、本実施例によるRFICタグに独特のものである。アンテナ3の上記一部分を図5に示すコレット16等によりRFICチップ1から加熱する場合、図12(a)や図12(b)の円で囲まれた部分、とりわけ接続面とその周囲において上述の「広義」の溶媒や前駆体の濃度は低くなる。
本実施例によるRFICタグは、上述したアンテナ3とRFICチップ1のバンプ電極2との接続構造を絶縁樹脂5で封止することで更に堅牢になる。絶縁樹脂5には、アンダーフィルとよばれる封止材料を用いると良く、その代表的なものはガラス転移温度(Tg)が100〜138℃の範囲にあるエポキシ系樹脂として知られる。エポキシ樹脂のガラス転移温度は、これに分散されるフィラー(例えば、架橋シリコーン粒子)やその粒径により決まり、近年はアルミナ粒子を分散させたガラス転移温度が190℃のエポキシ樹脂も開発されている。また、エポキシ樹脂のみならず、ビフェニル系樹脂(Tg=140℃)やポリウレタン系樹脂(Tg=170〜190℃)もアンダーフィル用に開発されている。絶縁樹脂5により導電性ペーストや導電性インクで形成されたアンテナ3の特にRFICチップ1のバンプ電極2との接続構造を封止するにあたり推奨される一つの指針として、加圧下で加熱すると固化し、且つ固化すると最初の性質を損なうことなく再溶融又は再成形できない性質を持つ熱硬化性樹脂で絶縁樹脂5を形成することが挙げられる。また、他の指針の一つとして、当該導電性ペースト又は当該導電性インクに含有されるバインダ樹脂(その前駆体ではない)よりガラス転移温度の高い樹脂材料で絶縁樹脂5を形成することも挙げられる。
本実施例にて説明したRFIDタグの特徴は、本発明の概要で先述したような効果をもたらす。即ち、本発明によるRFIDタグの製造において、RFIDチップ1とアンテナ3との接続部への異方導電シートなどの材料の供給や超音波エネルギーの印加が不要であり、これに要する製造装置構成が簡素化され、且つその製造サイクルタイムが短縮される。
さらに本実施例で述べたRFID及びその製造方法は、以下の効果の少なくとも一つを奏する。
(1)導電性ペースト材料を基材に印刷することでRFIDタグのアンテナが形成できるため、当該アンテナの印刷工程(アンテナ形成工程)を印刷業者に委託可能となり、RFIDタグの製造拠点が集約され、また当該製造拠点におけるRFIDタグの仕掛かり在庫が削減できる。
(2)エッチングプロセスなしでRFIDタグのアンテナが形成できるため、当該エッチングプロセスに要する設備、湿式工程におけるエッチング液並びに洗浄液、及び乾式工程におけるエッチングガスが不要となり、これらの加工単価がRFIDタグの価格から削除できる。
(3)導電性ペーストでアンテナを形成するため、金属箔から成るアンテナを備えたRFIDタグが不得手とした繰り返し曲げに対するRFIDタグの耐久性が向上される。
(4)RFIDチップを導電性ペースト中のバインダ材料の軟化を利用してアンテナ上に固定するため、RFIDチップのバンプ電極とアンテナとの間に介在物の無い安定した接続が達成され、長期的に信頼性の高いRFIDタグが実現される。
(5)RFIDチップとアンテナとの接続部の周囲が熱硬化形の樹脂で覆われることにより、当該接続部への水分の浸入やRFIDタグの折り曲げによる歪みの影響が低減され、前記項目(4)に記したRFIDチップのバンプ電極とアンテナとの安定した接続部の耐久性が更に向上される。
(6)アンテナがスクリーン印刷等の高精細な印刷で形成されることにより、高精細なアンテナ形状を有するRFIDタグの量産が可能となる。これにより、RFIDタグがリーダライタと通信をする際に、RFIDタグにおけるアンテナパターンのバラツキに起因するエネルギー損失が削減され、通信距離のバラツキの少ないRFIDタグが実現される。
(7)アンテナの形成が、版コストが低く、段取り替えも容易なスクリーン印刷により可能であるため、RFIDタグの多品種少量生産におけるRFIDタグの価格上昇が抑えられる。
(8)RFIDチップとアンテナとの接続において、超音波エネルギーの付与が不要となるため、低強度の薄いRFIDチップの使用が可能となる。このため、より薄いRFIDタグの製造が可能となる。
以上に述べた本実施例のRFIDタグの構造的な特徴やそれに裏付けられた効果は、後述する他の実施例のRFIDタグにも同様に現れる。
本発明の第二の実施例について詳細に説明する。本実施例は、第一の実施例とRFIDチップ1をアンテナ3に対する搭載の方法が異なっている。すなわち、第一の実施例では、RFIDチップ1の搭載をフリップチップ搭載装置にてRFIDチップ1の表裏を反転しつつ実施したが、本実施例では別の構成をとる。まず、図6に本実施例におけるRFIDチップ1の搭載フローを示す。
(1)裏向きウェーハマウント
RFIDチップ1が多数個形成されている半導体ウェーハ20をダイシングフレーム13にて保持されているダイシングテープ12に貼り付ける。この際の半導体ウェーハ20は、バンプ電極2や回路の形成されている面(以下、回路面と記す)がダイシングテープ12の粘着面と密着する向き、つまり半導体ウェーハ20の裏面(回路面の反対側の面)がダイシングテープ12と接しない向きとなる。これは、通常の貼り付け向きとは逆の向きであり、本明細書ではこれを裏向きウェーハマウントと呼称している。なお、半導体ウェーハ20とダイシングテープ12との十分な密着性を確保するために、使用するダイシングテープ12の粘着層の厚さは、バンプ電極2の段差以上とすることが必要である。また貼り付ける際にはゴムローラ21を往復動作させ、ダイシングフィルム12と半導体ウェーハ20とが充分に密着するようにする。
(2)切断箇所の位置認識
ダイシングテープ12に貼り付けられた半導体ウェーハ20をダイシング加工し、RFIDチップ1へと個片化するのに先立ち、当該半導体ウェーハ20の切断箇所の位置認識を行う。切断箇所の位置認識を行うためには、半導体ウェーハ20の回路形成面の認識を行う必要があるが、本実施例による方式では半導体ウェーハ20の回路面がダイシングテープ12と密着しているため、通常実施されているCCDカメラでは、半導体ウェーハ20の回路面を観察することが出来ない。このため、本実施例では赤外線光源と赤外線カメラ24を使用し、半導体ウェーハの回路面を半導体ウェーハ20の裏面から観察する。赤外線を使用することで半導体ウェーハ20を透過しつつ、半導体ウェーハ20の回路面の観察が可能となり、次プロセスで実施する切断箇所を認識することができる。
(3)裏面ダイシング加工
通常のダイシング加工では、切断砥石を使用し、半導体ウェーハ20の回路が形成されている面からで切り込みをいれるが、本実施例では半導体ウェーハ20の裏面から切断砥石25を用いて切り込みを入れる。切断箇所の認識は既に完了しているため、切断プロセス自体は、一般的なダイシングと同じく、二段階のステップ加工により実施する。
(4)紫外線照射
使用したダイシングフィルム12が紫外線硬化タイプの場合、裏面ダイシング加工後、ダイシングフィルム12所定の紫外線量を紫外線照射ランプ22により照射し、粘着層を硬化させ粘着力を低下させる。以上により、半導体ウェーハ20一枚分のRFIDチップ1が、ダイシングフレーム13に保持されているダイシングテープ12上に、その回路面(以下、バンプ電極面とも記す)が粘着した状態で供給されることとなる。
(5)チップ剥離と真空吸着
各RFIDチップ1を一つずつダイシングフィルムから剥離し、チップ搭載用のツールによりピックアップする。RFIDチップ1をはじめとする一般的な半導体チップをダイシングテープ12から剥離する方法としては、ダイシングテープを貫通するかたちで針を突き上げ、半導体チップをダイシングテープ12から剥離する方法である。しかしながら、同方式では、針が半導体チップを傷つけてしまうため、本実施例のようなRFIDチップ1のバンプ電極面(回路面)がダイシングテープ12の側にあると、RFIDチップ1の機能に損傷を与えてしまうため適用できない。このため、本実施例では、特開2003−264203号公報に開示されているチップ剥離方法を使用する。つまり、ダイシングテープ12の剥離対象となるRFIDチップ1周辺の部分をテープ支持板23により下方から支持した状態で、チップ剥離機構14の上下方向の超音波振動をするピンの上端をダイシングテープ12の当該部分に押し当て、これによる当該部分の繰り返しの上下動によりRFIDチップ1をダイシングテープ12から剥離させる。このため、針を使用せずダイシングテープ12からRFIDチップ1を剥離することが可能となる。
ダイシングテープ12から剥離されたRFIDチップ1は、その上方に待機した搭載コレット16にて真空吸引され吸着保持される。
(6)チップ搭載
RFIDチップ1を真空吸引により吸着保持した搭載コレット16は、図示しない移動手段によりアンテナ3上に移動する。RFIDチップ1のバンプ電極2とアンテナ3のチップ搭載予定位置とを位置合わせし、搭載コレット16を下降させ、100乃至300gf程度の荷重を付加した状態で真空吸着を中止することでRFIDチップ1をアンテナ3上に搭載する。なお、搭載に先立ちアンテナ3およびRFIDチップ1は、搭載コレット16および基材4の下方にあるベース17に内蔵された熱源により、アンテナ3のバインダ材料が軟化する温度まで加熱しておく。また、RFIDチップ1をアンテナ3に搭載した後は加熱を中止し、バインダ材料は再び硬化させる。以上のプロセスにより、RFIDチップ1のバンプ電極2はアンテナ3に対して接着される。
以上の搭載プロセスを実現するためのチップ搭載装置を図7に示す。その構成は、図5に示した第一の実施例におけるチップ搭載装置から反転アーム11および反転コレット10を取り除いたものとなっている。なおその動作については既に図6により説明した通りである。
そのほかのプロセスについては、第一の実施例と同じくアンダーフィル樹脂の供給やラミネート加工、追加情報の印刷、切断、IDデータ読み込み、情報書き込み、検査を実施しRFIDタグが完成する。
本実施例によれば、第一の実施例の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、RFIDチップ1を1個ずつ、その表裏を反転する必要が無くなるため、チップ搭載装置の構成が大幅に簡略化される。このため、RFIDタグの製造装置の価格が大幅に削減され、RFIDチップを逐次表裏反転するための設備投資額も削減できる。
また、低速なチップ反転機構が不要となるため、チップ反転を実施するチップ搭載装置におけるサイクルタイム(例えば1秒程度)に比べて、本実施例のチップ搭載装置のサイクルタイムは飛躍的に短縮される(例えば0.2秒程度)。このようなRFIDチップのRFIDタグへの搭載工程の高速化により、RFIDタグの組立時間が短縮され、その生産能力が大幅に向上される。
上述したように、本実施例によれば、RFIDタグの量産におけるチップ搭載に関する設備コスト及び所要時間が大幅に削減される。
本発明の第三の実施例について、RFIDチップ搭載フローを示した図8、図9を用いて詳細に説明する。本実施例と第二の実施例とは、半導体ウエーハ20のダイシングで得られたRFIDチップ1をそのバンプ電極面をダイシングテープに粘着させた状態、つまり通常とは表裏反転した状態でRFIDチップ1をダイシングテープに貼り付けてチップ搭載装置に供給することで共通する。しかし、本実施例では、当該半導体ウエーハ20のダイシングを、この半導体ウエーハ20の裏面を上記ダイシングテープとは別のダイシングテープに貼り付けた状態で行うことで第二の実施例とは異なる。即ち、半導体ウェーハ一枚分のRFIDチップ1をチップ搭載装置に供給する方法で、本実施例と第二実施例とは相違する。以下、本実施例によるRFIDチップのチップ搭載装置への供給方法を図8および図9を参照して説明する。
(1)ウェーハマウント
RFIDチップ1が多数個形成されている半導体ウェーハ20を第一のダイシングフレーム33にて保持されている第一のダイシングテープ32に貼り付ける。この際の半導体ウェーハ20の向きは一般的に実施されている方法と同じく、バンプ電極2や回路の形成されている面が第一のダイシングテープ32の粘着面とは密着しない反対側を向いており、半導体ウェーハ20の裏面が第一のダイシングテープ32の粘着面と密着する向きとなる。
(2)ダイシング加工
第一のダイシングテープ32に貼り付けられた半導体ウェーハ20を切断用砥石25によりダイシング加工し、RFIDチップ1へと個片化する。このプロセスは広く実施されている一般的な方法である。
(3)紫外線照射
使用した第一のダイシングフィルム32が紫外線硬化タイプの場合、ダイシング加工後、所定の紫外線を紫外線照射ランプ22により照射し、粘着層を硬化させることで、粘着力を低下させておく。
(4)ウェーハ転写
第二のダイシングフレーム43とそれに貼り付けられている第二のダイシングテープ42を用意し、第二のダイシングテープ42の粘着面を、個片化され第一のダイシングテープに貼り付けられている多数個のRFIDチップ1に密着させる。密着させる際にはゴムローラ21などを使用するとよい。
(5)テープ剥離
第一のダイシングフレーム33と第一のダイシングテープ32とを切り離し、第一のダイシングフレーム33を取り除く。続いて第一のダイシングテープ32をRFIDチップ1から鋭角に引き剥がす。
以上により、多数個のRFIDチップ1は、第一のダイシングテープ32から第二のダイシングテープ42へと転写される。同時にRFIDチップ1の表裏が反転され、第二のダイシングテープ42の粘着面にRFIDチップ1のバンプ電極面や回路面が粘着することとなる。
(6)紫外線照射
使用した第二のダイシングフィルム42が紫外線硬化タイプの場合、所定の紫外線を紫外線照射ランプ22により照射し、粘着層を硬化させることで、粘着力を低下させる。
ここまでで、半導体ウェーハ一枚分のRFIDチップ1が、第二のダイシングフレーム43に保持されている第二のダイシングテープ42に、その回路面とバンプ電極面が粘着した状態で供給されることとなる。以降については第二の実施例にて説明した図6の(5)以降のプロセスと同一であり、下記の通りである。
(7)チップ剥離と真空吸着
各RFIDチップ1を一つずつ第二のダイシングフィルム42から剥離し、搭載コレット16によりピックアップする。第二の実施例に記載したとおり、第二のダイシングテープ42の剥離対象となるRFIDチップ1周辺の部分を、テープ支持板23により下方から支持した状態で、チップ剥離機構14の上下方向の超音波振動をするピンの上端を第二のダイシングテープ42の当該部分に押し当て、これによる当該部分の繰り返しの上下動によりRFIDチップ1を第二のダイシングテープ42から剥離させる。剥離されたRFIDチップ1は、その上方に待機した搭載コレット16にて真空吸引され吸着保持される。
(6)チップ搭載
RFIDチップ1を真空吸引により吸着保持した搭載コレット16は、図示しない移動手段によりアンテナ3上に移動する。RFIDチップ1のバンプ電極2とアンテナ3のチップ搭載予定位置とを位置合わせし、搭載コレット16を下降させ、100乃至300gf程度の荷重を付加した状態で真空吸着を中止することでRFIDチップ1をアンテナ3上に搭載する。なお、搭載に先立ちアンテナ3およびRFIDチップ1は、搭載コレット16および基材4の下方にあるベース17に内蔵された熱源により、アンテナ3のバインダ材料が軟化する温度まで加熱しておく。また、RFIDチップ1をアンテナ3に搭載した後は加熱を中止し、バインダ材料は再び硬化させる。以上のプロセスにより、RFIDチップ1のバンプ電極2はアンテナ3に対して接着される。
以上、本実施例によれば、第一の実施例、第二の実施例における効果に加え、赤外線カメラを搭載していない従来型のダイシング装置を使用したダイシング加工が可能となる。このため、第二の実施例に対して更なる低コスト化が実現出来る。
本発明の第四の実施例を図10により説明する。図10は本実施例におけるRFIDタグの構造を示しており、第一の実施例において示したRFIDタグの構造の一部を変更したものである。すなわち、第一の実施例における表層シート6を表保護シート7へと変更した。また、第一の実施例において存在しなかった裏保護シート8を追加した。つまり、基材4と、その上に形成されているアンテナ3と、その上に搭載されているバンプ電極2を有するRFIDチップ1と、その接続部を覆っている絶縁樹脂5からなる構造に対して、該構造の表側(図10における上側)を表保護シート7で、その裏側(図10における下側)を裏保護シート8にて挟む形でラミネートしてある。表保護シート7および裏保護シート8は、ポリエステルに代表される樹脂シートであるが、その一部を厚肉加工してある。つまり厚さ0.1mmの樹脂シートの一部を厚さ0.5mm程度にまで厚肉加工してある。本実施例におけるRFIDタグにおいては、表保護シート7と裏保護シート8の厚肉部をRFIDチップ1の位置に位置あわせされた状態でラミネートしてある。
本実施例によれば、表保護シート7と裏保護シート8の厚肉部分によりRFIDチップ1とアンテナ3との接続部が強固に保護されるため、機械的外力に対し耐久性の高いRFIDタグを得ることが可能である。即ち、RFIDチップ1とアンテナ3との接続部は、熱硬化形の絶縁樹脂5に加え、ラミネートシート(保護シート7,8)でも保護される。ラミネートシートの強度は、その肉厚部分で向上される。さらに当該ラミネートシートの肉厚部分は、RFIDチップ1とアンテナ3との接続部の周囲を覆う。これにより、RFIDタグのRFIDチップ接続部の近傍が厚肉となり、RFIDタグの曲げやねじりなどの機械的負荷に対する耐久性が向上され、RFIDチップのバンプ電極とアンテナとの安定した接続部が維持される。
本発明の第五の実施例を図11により説明する。図11は本実施例におけるRFIDタグの構造を示しており、第一の実施例において示したRFIDタグの構造の一部を変更したものである。すなわち、第一の実施例における表層シート6を表シリコン層57に変更した。また、第一の実施例において存在しなかった裏シリコン層58を追加した。つまり、基材4と、その上に形成されているアンテナ3と、その上に搭載されているバンプ電極2を有するRFIDチップ1と、その接続部を覆っている絶縁樹脂5からなる構造に対して、該構造の表側(図11における上側)を表シリコン層57で、その裏側(図11における下側)を裏シリコン層58にて挟む構造となっている。表シリコン層57および裏シリコン層58は、厚さ2mm以上のシリコンゴムからなっている。シリコンゴムは柔軟であるものの、厚みがあるため、たとえ本実施例のRFIDタグを折り曲げた場合でも、その折り曲げ部における曲率半径は、表シリコン層57と裏シリコン層58が存在しない場合と比べて非常に大きくなり、折り目がアンテナ3につくことはない。このため、アンテナに対する機械的負荷は大幅に緩和されるため、第一の実施例におけるRFIDタグに対して更に機械的外力に対し耐久性の高いRFIDタグを得ることが可能である。
本実施例では、RFIDタグの外周をシリコーン樹脂で封止することにより、曲げやねじりになどの機械的負荷に対するRFIDタグの耐久性が向上された。
本発明により、RFIDタグの信頼性向上と低価格化を同時に達成することが可能となり、コスト面や信頼性の面でRFIDタグの適用が困難であった分野にRFIDタグを導入することが可能となる。このため、RFIDタグ導入によるメリットをより多くの人が享受出来るようになる。
第一の実施例におけるRFIDタグの断面構造を示す断面図である。 第一の実施例におけるRFIDタグのRFIDチップ1およびそのバンプ電極2とアンテナ3との接続部を拡大した断面図である。 第一の実施例におけるRFIDタグの一部を破断した斜視図である。 第一の実施例におけるRFIDタグの製造プロセスを示す流れ図である。 第一の実施例におけるフリップチップ搭載装置による搭載プロセスを示す説明図である。 第二の実施例におけるRFIDチップ搭載フローを示す流れ図である。 超音波剥離方式を用いたチップ搭載装置の要部及びその動作を示す説明図である。 第三の実施例におけるRFIDチップ搭載フロー(1)を示す流れ図である。 第三の実施例におけるRFIDチップ搭載フロー(2)を示す流れ図である。 第四の実施例におけるRFIDタグの断面図である。 第五の実施例におけるRFIDタグの断面図である。 第一の実施例におけるRFIDタグの構造的な特徴、及びこれと従来のICカードとの構造の相違を説明するの断面図である。
符号の説明
1…RFIDチップ、2…バンプ電極、3…アンテナ、4…基材、5…絶縁樹脂、6…表層シート、7…表保護シート、8…裏保護シート、10…反転コレット、11…反転アーム、12…ダイシングテープ、13…ダイシングフレーム、14…チップ剥離機構、15…上下機構、16…搭載コレット、17…ベース、20…半導体ウェーハ、21…ゴムローラ、22…紫外線照射ランプ、23…テープ支持板、24…赤外線カメラ、25…切削用砥石、32…第一のダイシングテープ、33…第一のダイシングフレーム、34…ダイシング用砥石、42…第二のダイシングテープ、43…第二のダイシングフレーム、57…表シリコン層、58…裏シリコン層。

Claims (15)

  1. RFIDタグ用のICチップとアンテナとからなるRFIDタグであって、
    該ICチップはバンプ電極を有し、
    アンテナは樹脂材料もしくは紙材料上に形成配置され、該アンテナは導電性粒子を含有する導電性ペーストにより構成され、該ICチップのバンプ電極と該アンテナはアンテナを構成する導電性ペースト材料に含有される熱可塑性樹脂により接着され、該ICチップの下面と該アンテナの上面とは熱硬化性樹脂によって覆われているという構成を有することを特徴とするRFIDタグ。
  2. 請求項1記載のRFIDタグにおいて、
    導電性ペーストとして、銀フレークを含有し、熱可塑性のポリエステル樹脂をバインダ材料としている銀ペーストを使用したことを特徴とするRFIDタグ。
  3. 請求項1記載のRFIDタグにおいて、
    導電性ペーストとして、銀フレークを含有し、熱可塑性のポリオレフィン樹脂をバインダ材料としている銀ペーストを使用したことを特徴とするRFIDタグ。
  4. 請求項1記載のRFIDタグの表面をラミネートしたことを特徴とするRFIDタグ。
  5. 請求項1記載のRFIDタグの表面および裏面を局部的に厚いシート材料にてラミネートし、該厚い部分がICチップと位置あわせされていることを特徴とするRFIDタグ。
  6. 請求項1記載のRFIDタグの表面および裏面をシリコンゴムにて覆ったことを特徴とするRFIDタグ。
  7. 基材、前記基材の主面に形成され且つ導電性粒子を含む樹脂材料からなるアンテナ層、及び電極が形成された面を有し且つ該面が前記基材主面の一部に対向されて該電極により前記アンテナに接続されるICチップを備え、
    前記アンテナは前記ICチップの前記面に対向する第1部分と前記基材主面の該ICチップに覆われた領域の外側に延在する第2部分とを有し、
    前記アンテナを成す前記樹脂材料は該アンテナの前記第1部分に前記ICチップの前記電極を接着し、且つ
    前記アンテナの前記第1部分に残留する溶媒又は前記樹脂材料の前駆体の濃度は前記第2部分に残留するそれより低いことを特徴とするRFIDタグ。
  8. 前記基材主面の前記一部と前記ICチップの前記面との間には、前記アンテナの前記第1部分と該ICチップの前記電極との接続を封止する絶縁樹脂が形成され、
    前記絶縁樹脂には前記樹脂材料よりガラス転移温度の高い熱硬化性樹脂が用いられることを特徴とする請求項7に記載のRFIDタグ。
  9. 前記樹脂材料は50℃以上且つ150℃未満の範囲にある所定の温度で加熱されることにより硬化された状態から軟化することを特徴とする請求項8に記載のRFIDタグ。
  10. 前記ICチップの前記電極は、前記基材主面に対向する底面のみで前記アンテナの前記第1部分に接続し、且つ該アンテナは該電極の該底面に隣接する側面のいずれにも接触しないことを特徴とする請求項7に記載のRFIDタグ。
  11. 前記アンテナの前記第1部分は、その前記電極の前記底面に接する領域が該アンテナの前記第2部分より薄いことを特徴とする請求項10に記載のRFIDタグ。
  12. 前記ICチップの前記電極は、前記基材主面に対向する底面と該底面に隣接する側面の少なくとも一部において前記アンテナの前記第1部分に接触し、且つ該第1部分の該電極の底面に接する領域は、該アンテナの前記第2部分より薄くないことを特徴とする請求項7に記載のRFIDタグ。
  13. 熱可塑性樹脂と導電性粒子とからなる導電性ペーストを樹脂材料もしくは紙材料に対してパターン印刷することでアンテナを形成し、
    該アンテナのICチップ搭載予定位置に対してRFID用のICチップのバンプ電極を位置あわせし、
    該ICチップと該アンテナとを熱圧着し、
    該ICチップと該アンテナとの接続部に対して熱硬化性樹脂を供給し、
    加熱により該熱硬化性樹脂を硬化させることを特徴とするRFIDタグの製造方法。
  14. ICチップが連続的に多数個形成されている半導体ウェーハのバンプ電極面側を粘着テープに貼り付け、
    これを半導体ウェーハのバンプ電極面とは反対側の面よりダイシング加工を実施することでICチップを個片化し、
    ICチップの表裏の方向を変化させることなくICチップを粘着テープから剥離し、ICチップの表裏の方向を変化させることなくICチップをアンテナに搭載し、接続することを特徴とするRFIDタグの製造方法。
  15. ICチップが連続的に多数個形成されている半導体ウェーハのバンプ電極面とは反対の面を粘着テープに貼り付け、
    これを半導体ウェーハのバンプ電極面よりダイシング加工を実施することでICチップを個片化し、
    個片化されたICチップを第二の粘着テープにバンプ電極面が粘着テープの粘着面側となるように転写し、
    ICチップの表裏の方向を変化させることなくICチップを粘着テープから剥離し、
    ICチップの表裏の方向を変化させることなくICチップをアンテナに搭載し、接続することを特徴とするRFIDタグの製造方法。
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