JP2003220979A - 車両の車体フレーム構造 - Google Patents
車両の車体フレーム構造Info
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Abstract
を、高強度のフロントフロアフレームと、低強度のリヤ
フロアフレームを直列に一体につないで構成し、リヤフ
ロアフレームに燃料タンクを支持するための支持部材を
固定して、その強度が局部的に高くなるようなものにお
いて、前記つなぎ部の強度が、フロントフロアフレーム
からリヤフロアフレームにかけて徐々に連続的に減るよ
うにして座屈を防止するようにした。 【解決手段】 フロントフロアフレーム1と、リヤフロ
アフレーム2のつなぎ部Jにおいて、前記リヤフロアフ
レーム2に局部的に強度が高くなる個所Rがあってもそ
のつなぎ部Jにフロントフロアフレーム1からリヤフロ
アフレーム2にわたって強度を徐々に減らすようにし
た、つなぎ部スティフナ8を、リヤフロアフレーム2に
固定した。
Description
の車体フレーム構造に関するものである。
ば図9に示すように、車体のフロアパネル下を前後に縦
走してそこに固定されるフロアフレームは、高強度に設
計される、車体前半部のフロントフロアフレームの後端
部と、それよりも低強度に設計される、車体後半部のリ
ヤフロアフレームの前端部とを溶接手段などにより一体
につなぎ、そのつなぎ部において、強度の低い方のリヤ
フロアフレームには、燃料タンクなどの部品を支持する
ための支持部材を固定することがある。
いて、前記のようなフロアフレーム構造が採用される
と、前記つなぎ部において、強度の低い方のリヤフロア
フレームは、図8の線図の(点線)、図9のフロアフレ
ームの斜視図に示すように、前記支持部材の溶接により
他の部分より断面強度の高い部分(中強度部分)が部分
的に発生して、車長方向の断面強度の変化度合いが大き
くなり、換言すればフロントフロアフレームとリヤフロ
アフレームのつなぎ部において、車長方向の断面強度が
連続的に徐減しなくなってしまい、その結果、フロアフ
レームの車長方向に過大な外力が作用したとき、前記つ
なぎ部の強度の低いところでフロアフレームが座屈して
しまう虞れがあるという問題がある。
で、第1のフレーム部材(フロントフロアフレーム)
と、第2のフレーム部材(リヤフロアフレーム)とのつ
なぎ部において、それらの断面強度が第1のフレーム部
材から第2のフレーム部材にかけて徐減するようにし
て、前記座屈の発生を未然に防止できるようにした、新
規な、車両の車体フレーム構造を提供することを目的と
するものである。
め、本請求項1記載の発明は、互いに直列される、強度
の高い第1のフレーム部材と、それよりも強度の低い第
2のフレーム部材とを一体につなぎ、そのつなぎ部にお
いて、前記第2のフレーム部材は、部品などを支持する
ための支持部材の固定により局部的な補強個所を有して
なる、車両の車体フレーム構造において、前記第2のフ
レーム部材には、前記つなぎ部の強度が、第1のフレー
ム部材から第2のフレーム部材に亘って徐減するように
機能するつなぎ部スティフナを固定してなることを特徴
としており、また、前記請求項2記載の発明は、前記請
求項1記載のものにおいて、前記第2のフレーム部材の
局部的な補強個所の強度は、前記第1のフレーム部材の
強度よりも低いことを特徴としている。
によれば、強度の高い第1のフレーム部材と、それより
も強度の低い第2のフレーム部材のつなぎ部において、
前記第2の部材のつなぎ部に、他の部品を支持するため
の支持部材の固定により補強個所が局部的に存在して
も、前記つなぎ部の強度を、第1の部材から第2の部材
にかけて徐減するできるようにして前記つなぎ部の座屈
を未然に防止することができる。
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
造を、自動車のフロアパネル下に固定されるフロアフレ
ームに実施した場合であり、図1は、本発明車両の車体
フレーム構造を備えたフロアフレームの平面図、図2
は、図1の2矢視の仮想線囲い部分の拡大図、図3は、
フロントフロアフレームと、リヤフロアフレームとのつ
なぎ部の斜視図、図4は、つなぎ部スティフナの斜視
図、図5は、図2の5−5線に沿う拡大断面図、図6
は、図2の6−6線に沿う拡大断面図、図7は、図2の
7−7線に沿う拡大断面図、図8は、フロアフレームの
車長方向に対するフロアフレームの強度変化を示す線図
である。
フロアパネルP下には、その左右方向に間隔をあけて、
本発明の車体フレームとしての、左右一対のフロアフレ
ームF,Fが縦走されて、該フロアパネルPの下面に溶
接されている。それら一対のフロアフレームF,Fは、
複数本のクロスメンバC…により一体に溶接結合されて
いる。
トフロアフレーム1と、それよりも強度の低いリヤフロ
アフレーム2とより構成され、それらの前端部と後端部
とが、前輪Wfと後輪Wrの間のつなぎ部Jにおいて一
体に溶接結合されている。
構造を有しているので、以下に、その一方(左フロアフ
レーム)の構造について、図1に、図2〜7を併せ参照
して詳細に説明する。
フレーム2は、それらのつなぎ部J、すなわちそれらの
後端部と前端部とが相互に重なり合うように嵌合して溶
接結合できるように、いずれも同じ断面形状に形成され
ている。
ミ合金板などの金属板により形成され、図3,5に示す
ように、底壁1aと、その左右両側縁から略直角に屈曲
起立する左右側壁1b,1cと、それらの側壁1b,1
cの上縁から外側方に略水平に張り出す左右フランジ1
d,1eとより、横断面が上面開放のチャンネル状に形
成されており、前記左右側壁1b,1cはその下端より
上端に向かって末広状に拡開されている。フロントフロ
アフレーム1は、後述するリヤフロアフレーム2よりも
その断面強度が高くなるように補強されている。図2,
3,5に示すように、フロントフロアフレーム1の内面
にはフロントスティフナ3が重合されてそこに溶接され
る。横断面凹状のフロントスティフナ3の底壁3aおよ
び両側壁3b,3cは、フロントフロアフレーム1の底
壁1aおよび左右両側壁1b,1cにそれぞれ密接して
溶接され、図5,6に示すようにフロントスティフナ3
の上縁は、フロントフロアフレーム1の上面より若干低
い位置にある。
ロントフロアフレームと同じ材料により形成され、図
3,6,7に示すように、底壁2aと、その左右両側縁
から略直角に屈曲起立する左右側壁2b,2cと、それ
らの側壁2b,2cの上縁から外側方に略水平に張り出
す左右フランジ2d,2eとより横断面が上面開放のチ
ャンネル状に形成されており、前記左右側壁2b,2c
はその下端より上端に向かって末広状に外側に拡開され
ている。しかして、フロアフレームFのリヤフロアフレ
ーム2は、そのフロントフロアフレーム1ほどの強度を
保有させる必要がないため、前記フロントフロアフレー
ム1のようなスティフナによる補強はなされない。
レーム1の後端部と、リヤフロアフレーム2の前端部と
は、該前端部を外側にして嵌合され、互いに重合するそ
れらのフランジ1d,2d;1e,2e同志が溶接さ
れ、フロントフロアフレーム1とリヤフロアフレーム2
とは、直列に一体に結合されてフロアフレームFが構成
される。
ロアパネルP下において、左右のフロアフレームF,F
間に配置される燃料タンクTを支持するための支持部材
5が溶接される。この支持部材5は、図3,7に示すよ
うに、帯状の金属板材を断面凹状に屈折して形成されて
いて、その左右上部が、リヤフロアフレーム2を、その
外側から挟持するように、その左右側壁2b,2cの外
面に重合され、後述するつなぎ部スティフナ8を挟んで
溶接されており、その支持部材5の下面に、燃料タンク
Tの側面より張り出すフランジ部6がボルト・ナット7
をもって着脱可能に固定支持される。ところで、リヤフ
ロアフレーム2の前部は、前記支持部材5の溶接によ
り、その溶接部の断面強度が部分的に高くなり、局部的
な補強個所Rが存在することになるため、後に述べる、
つなぎ部スティフナ8が存在しない場合(前記従来のも
のと同じ場合)を想定すれば、図8に点線で示すよう
に、前記支持部材5の溶接部、すなわち補強個所Rの強
度(中強度)が、その前後部の強度(低強度)よりも高
くなり、その結果、リヤフロアフレーム2の前部は、そ
の車長方向に沿う強度が不連続的に変化して、フロアフ
レームFの車長方向に過大な外力が作用したときに、フ
ロントフロアフレーム1とリヤフロアフレーム2のつな
ぎ部Jに座屈を生起させる原因となることが考えられる
が、この実施例では、リヤフロアフレーム2の前部に本
発明にかかるつなぎ部スティフナ8を溶接してリヤフロ
アフレーム2の、前記補強個所Rの前後の低強度領域を
補強することにより、前記座屈現象の発生を未然に防止
できるようにしたものである。
そのリヤフロアフレーム2への固定構造についてさらに
詳しく説明するに、図4に示すように、つなぎ部スティ
フナ8は、底壁8aと、その左右両側縁より略直角に屈
曲起立する左右側壁8b,8cとより断面凹状に形成さ
れており、その底壁8aには、その長手方向に沿って凹
溝9が形成され、その凹溝9には溶接基準穴10が開口
される。凹溝9はつなぎ部スティフナ8へ防錆剤(電着
塗料)を流入させるためのものである。また、つなぎ部
スティフナ8の左右側壁8b,8cの前後には、それぞ
れ凸部11,12が形成され、これらの凸部11,12
は、後に述べるように、リヤフロアフレーム2の両側壁
2b,2cに形成した穴部13,14とともに防錆剤を
フロアフレームF内へ流入させる。
部スティフナ8の両側壁8b,8cの後半部の上縁は、
後下がりに傾斜されていて、それら両側壁8b,8cの
上下方向の幅が前から後へいくにつれて漸次幅狭になっ
ており、これにより、つなぎ部スティフナ8の後半部
は、その前から後にいくにつれてその強度が連続的に漸
減するようになっている。
ィフナ8は、リヤフロアフレーム2の前部に溶接され、
該前部を補強する。具体的には、つなぎ部スティフナ8
は、その左右側壁8b,8cがリヤフロアフレーム2の
下方から、リヤフロアフレーム2の左右側壁2b,2c
に密に係合されるとともにその底壁8aが、リヤフロア
フレーム2の底壁2に密に重合され、つなぎ部スティフ
ナ8は、その両側壁8b,8cが、リヤフロアフレーム
2の両側壁2b,2cに溶接される。以上により、リヤ
フロアフレーム2の前部は、つなぎ部スティフナ8によ
り、その前から後にいくにつれてその強度が漸減するよ
うに補強される。
左右両側部は、つなぎ部スティフナ8の、前記後半部
(後方にいくにつれて上下幅が幅狭になる部分)と重な
るように、該つなぎ部スティフナ8の両側壁に溶接さ
れ、この溶接領域がその前後領域よりも強度が高い補強
個所Rとなる。
アフレーム2のつなぎ部となる前部に、つなぎ部スティ
フナ8を溶接したことにより、図8に実線で示すよう
に、強度の高いフロントフロアフレーム1と、それより
も強度の低いリヤフロアフレーム2とのつなぎ部Jは、
リヤフロアフレーム2の前部に、局部的に強度の高い中
強度領域(燃料タンクTを支持するために支持部材5を
溶接した領域)が存在するにも拘らず、フロントフロア
フレーム1からリヤフロアフレーム2にかけてその強度
を連続的(直線的)に徐減するようにすることができ、
換言すれば、つなぎ部スティフナ8の存在により、その
つなぎ部Jに急激な断面強度の変化が生じることがない
ので、フロントフロアフレーム1とリヤフロアフレーム
2よりなるフロアフレームFに、その車長方向から過大
な外力が作用しても、それらのつなぎ部Jの座屈を防止
することができる。
が、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明
の範囲内で種々の実施例が可能である。
る車両の車体フレーム構造を、車体のフロントパネル下
のフロアフレームに実施した場合を説明したが、これを
車体フレームの他の部分にも実施できることは勿論であ
る。
によれば、強度の高い第1のフレーム部材と、それより
も強度の低い第2のフレーム部材のつなぎ部において、
前記第2の部材のつなぎ部に、他の部品の支持部材の固
定による補強個所が局部的に存在しても、前記つなぎ部
の強度を、第1の部材から第2の部材にかけて徐減でき
るようにしたので、前記つなぎ部の座屈を未然に防止す
ることができる。
フレームの平面図
ムとのつなぎ部の斜視図
ームの強度変化を示す線図
レームとのつなぎ部の斜視図
ロアフレーム) 2・・・・・・・・・第2のフレーム部材(リヤフロア
フレーム) 5・・・・・・・・・支持部材 8・・・・・・・・・つなぎ部スティフナ J・・・・・・・・・つなぎ部 R・・・・・・・・・補強個所 T・・・・・・・・・部品(燃料タンク)
Claims (2)
- 【請求項1】 互いに直列される、強度の高い第1のフ
レーム部材(1)と、それよりも強度の低い第2のフレ
ーム部材(2)とを一体につなぎ、そのつなぎ部(J)
において、前記第2のフレーム部材(2)は、部品
(T)などを支持するための支持部材(5)の固定によ
り局部的な補強個所(R)を有してなる、車両の車体フ
レーム構造において、 前記第2のフレーム部材(2)には、前記つなぎ部
(J)の強度が、第1のフレーム部材(1)から第2の
フレーム部材(2)に亘って徐減するように機能するつ
なぎ部スティフナ(8)を固定してなることを特徴とす
る、車両の車体フレーム構造。 - 【請求項2】 前記第2のフレーム部材(2)の、局部
的な補強個所の強度は、前記第1のフレーム部材(1)
の強度よりも低いことを特徴とする、前記請求項1記載
の車両の車体フレーム構造。
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