JP2003212955A - 脂環式エポキシ化合物の製造方法 - Google Patents
脂環式エポキシ化合物の製造方法Info
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Abstract
さく、しかも、LEDの放射光度の経時的低下が小さ
く、従って、LED用封止材として好適な脂環式エポキ
シ化合物の製造方法を提供する。 【解決手段】水素添加触媒の存在下に芳香族エポキシ化
合物の芳香環を選択的に水素化するに当たり、溶媒とし
てエステル系溶媒を使用する。
Description
合物に関し、詳しくは、特に発光ダイオード用封止材
(LED用封止材)として好適に使用することが出来る
脂環式エポキシ化合物の製造方法に関する。
水性、機械的強度、電気特性などに優れていることか
ら、接着剤、塗料、土木建築用材料、電気・電子部品の
絶縁材料など、様々な分野で使用されている。
ノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFの
ジグリシジルエーテル、フェノール又はクレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂などの芳香族エポキシ樹脂が一般
的である。
取り用光源、交通信号、大型ディスプレイユニット等に
実用化されている。LEDの発光装置において、発光部
分の周囲は、半導体の保護および集光の観点から、透明
樹脂で封止することが一般的に行われており、特に密着
性などの観点からエポキシ化合物で封止するのが一般的
である。
シ樹脂の場合は、酸無水物由来の変質が起こり易いこと
が知られている。また、硬化した樹脂封止が屋外に曝さ
れる場合や紫外線を発生する光源に曝される場合は、黄
変色を起こす等の問題がある。特に、近年、高輝度の青
色(460nm付近に主発光がある)LEDの開発や紫
外線領域(例えば350〜400nm)に主発光を持つ
LEDの開発が進んでいる。また、従来の赤色LED、
緑色LEDに加え、青色LEDの性能が向上したことに
より3原色の表示が可能となり、デスイプレイユニット
用などに供されている。更に、発光素子と蛍光体を併用
し、発光素子の短波長側の発光の一部または全部を長波
長側に変換することにより混色する様にした白色LED
も提案され、既に、照明用、バックライト用などに供さ
れている。
側になるに従い、光のエネルギーが増加するため、封止
材が劣化し易くなる。例えば、特開平8−148717
号公報には、青色LEDから発生する熱や光により封止
材が劣化して光度が低下することが記載されている。ま
た、白色LEDは、混色であるため、封止材に可視領域
波長での光吸収があると色調が変化することが懸念され
る。特に白色に対する人の色調感覚は敏感である。例え
ば、特開平2000−315826号公報には、LED
の測定方位によっても封止材による屈折などで色むらが
生じることが記載されている。
るため、特開2001−19742号公報には、芳香族
エポキシ化合物の核水素化物とカチオン硬化触媒から成
る組成物が提案されている。この組成物は、硬化物の靱
性と着色が改善され、耐光性にも優れている。
素化して対応する脂環式エポキシ化合物を製造する試み
が従来から種々提案されている。
明細書には、活性炭などの不活性担体にロジウム又はル
テニウムを担持した水素添加触媒の存在下、少なくとも
1個のエポキシ基および少なくとも1個の炭素−炭素二
重結合を有する有機化合物を水素化する方法が提案され
ている。特開平11−217379号公報には、活性や
選択率の向上のため、比表面積が5〜600m2/gの
範囲にある炭素質担体にロジウム又はルテニウムを担持
した水素添加触媒が提案されている。更に、特開平11
−199645号公報では、上記の方法に基づき、水素
化率が高く且つエポキシ基の損失が少ない、低塩素含量
のエポキシ化合物が提案されている。
化方法では、得られる脂環式エポキシ化合物(封止材)
の短波長側での透過率が経時的に低下する。そのため、
斯かる脂環式エポキシ化合物により、短波長側に主発光
波長を有するLEDを封止した場合は、LEDの放射光
度が経的に低下する。また、白色LEDを封止した場合
は、可視光領域での透過率の分布により、白色の色調が
変化するという問題がある。
鑑みなされたものであり、その目的は、色相の再現性、
均一性、安定性などの変化が小さく、しかも、LEDの
放射光度の経時的低下が小さく、従って、LED用封止
材として好適な脂環式エポキシ化合物の製造方法を提供
することにある。
を重ねた結果、上記の目的は、水素添加反応の溶媒の種
類を選択することにより容易に達成し得るとの知見を得
た。
ものであり、その要旨は、水素添加触媒の存在下に芳香
族エポキシ化合物の芳香環を選択的に水素化するに当た
り、エステル系溶媒の含有率が50重量%である反応溶
媒の存在下に反応を行なうこと特徴とする脂環式エポキ
シ化合物の製造方法に存する。そして、本発明の特に好
ましい実施態様においては、水素化反応で得られ脂環式
エポキシ化合物を吸着剤と接触させて当該脂環式エポキ
シ化合物中のロジウムを除去する。
本発明で使用される芳香族エポキシ化合物は、分子内に
2個以上のエポキシ基を持つ芳香族化合物であり、グリ
シジルエーテル類、グリシジルエステル類、グリシジル
アミン類など、種々のものがある。
えば、一般式(I)で表されるビスフェノールA又はビ
スフェノールFとエピクロロヒドリンを原料とするエポ
キシ化合物、一般式(II)で表されるフェノールノボラ
ック樹脂またはクレゾールノボラック樹脂のポリグリシ
ジルエーテル等が挙げられる。
クロロヒドリンから得られる種々の芳香族エポキシ化合
物も使用することが出来る。斯かる芳香族エポキシ化合
物の具体例としては、ハイドロキノンジグリシジルエー
テル、レゾルシンのジグリシジルエーテル、ビフェノー
ルのジグリシジルエーテル、3、3’、5、5’−テト
ラメチルビフェノールのジグリシジルエーテル等が挙げ
られる。
ェノールA型エポキシ化合物および式(II)で表される
オルソクレゾールノボラックのポリグリシジルエーテル
が好ましく、特に、ビスフェノールAのジグリシジルエ
ーテル(式(I)のn=0)及びそのオリゴマーが好ま
しい。
シジルエーテルは、「エピコート827」、「エピコー
ト828」、「エピコート828EL」、「エピコート
828US」として、そのオリゴマーは、「エピコート
834」、「エピコート1001」、「エピコート10
04」等として、式(II)のものは、「エピコート15
2」、「エピコート154」、「エピコート180S6
5」として、何れも、ジャパンエポキシレジン(株)よ
り市販されている。
して白金族元素を活性成分とする触媒であり、この中で
はロジウム触媒またはルテニウム触媒が好ましい。ま
た、炭素系担体に活性成分を担持して成る触媒が好まし
い。炭素系担体としては、活性炭、グラファイト、カー
ボンブラック等が挙げられる。活性炭または高表面積グ
ラファイト(high surface area graphite)と呼ば
れるグラファイトが特に好ましい。炭素系担体の比表面
積は、通常5〜3000m2/g、好ましくは50〜1
500m2/g、粒径は通常5〜500μである。
1−217379号公報に示す方法などを採用し得る。
水素添加触媒の調製法により製品に混入する触媒金属成
分量は変化するが、本発明においては、後述の精製工程
で製品中の触媒金属成分を除去することも出来る。
ステル系溶媒の含有率が50重量%である反応溶媒の存
在下に反応を行なう必要がある。エステル系溶媒として
は、脂肪酸エステル、炭酸エステル、ラクトンなどが挙
げられるが、特に脂肪酸エステルが好ましい。また、取
扱の面から、常圧下での沸点が50〜180℃の範囲に
ある脂肪酸エステルが好ましい。斯かる脂肪酸エステル
としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢
酸ブチル、酢酸アミル、プロピオン酸メチル、プロピオ
ン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、酪酸メチル、酪酸
エチル、イソ吉草酸メチル等を挙げることが出来る。こ
れらの中では、酢酸エステルとプロピオン酸エステルが
好ましい。具体的には、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢
酸ブチル、プロピオン酸メチルが好ましく、特に酢酸エ
チルが好適である。
れているエーテル系溶媒、アルコール系溶媒、パラフィ
ン系溶媒と混合して使用してもよいが、この場合、エス
テル系溶媒の割合は、混合溶媒に対し、通常50重量%
以上、好ましくは90%以上とされる。また、エーテル
系溶媒は実質的に含まないことが好ましく、具体的に
は、エーテル系溶媒の含有割合は1重量%以下にするの
が好ましい。
物に対する重量比として、通常0.05〜10、好まし
くは0.1〜3である。反応溶媒の量が余りにも少ない
場合は、一般に原料のエポキシ化合物の粘度が高いた
め、水素の拡散が悪くなり、反応速度が低下したり、水
素化反応の選択性が低下する。逆に、反応溶媒の量が余
りにも多い場合は、生産性が低下し経済的に不利にな
る。
くは50〜130℃である。反応温度が低すぎる場合
は、反応速度が低下し反応を完結するために多量の水素
添加触媒および長時間を必要とする。反応温度が高すぎ
る場合は、エポキシ基の水素化分解などの副反応が増加
するだけでなく、触媒金属成分の溶出が増加し製品の品
質が低下する。反応圧力は、通常1〜30MPa、好ま
しくは3〜15MPaである。反応圧力が低すぎる場合
は、反応速度が低下し反応を完結するために多量の水素
添加触媒および長時間を必要とする。反応圧力が高すぎ
る場合は、必要な設備が大掛かりとなり、経済的に不利
となる。
定床反応が可能であるが、特に液相懸濁反応が好まし
い。水素は、流通方式で導入してもよいし、消費分だけ
導入してもよい。また、水素は、液中に導入して分散さ
せることも出来るし、気相から攪拌などの手段で液中に
巻き込んで吸収させることも出来る。反応の終点は、水
素吸収のモニター又はサンプリングによる分析で判断す
ることが出来る。芳香環の水添率は85%以上が好まし
く、更に高い水添率にすることも出来る。
をろ過・遠心分離などの操作で分離し、その後、蒸留に
よって反応溶媒を留去し、目的生成物を得ることが出来
る。反応溶媒の留去は、減圧下において、通常50〜2
00℃、好ましくは70〜150℃の条件で行う。使用
時の環境に与える影響、特に臭気の観点から、反応溶媒
の残在量は、通常1重量%以下、好ましくは0.2重量
%以下とされる。反応溶媒の残在量の下限は通常0.0
01重量%である。それ以上の反応溶媒の留去は、長時
間の加熱を必要とし、製品の安定性が低下する懸念があ
る。反応溶媒の残存量の一層の低減には、窒素などの不
活性ガスの導入が効果的である。
シ化合物中の触媒金属成分の濃度は通常0.01〜50
ppmである。すなわち、溶媒としてエステル系溶媒を
使用することに加え、水素化反応に使用する触媒の調製
や水素化反応の条件を選択することにより、脂環式エポ
キシ化合物中の触媒金属成分の濃度を本発明が達成しよ
うとする濃度にすることが可能である。更に、脂環式エ
ポキシ化合物中の触媒金属成分の濃度を確実に且つ一層
低くするため、次の精製工程を行うことがより好まし
い。
程で使用する吸着剤としては、活性炭、活性白土、イオ
ン交換樹脂、合成吸着剤などが挙げられる。これらの中
では活性炭が好ましい。吸着剤の活性表面としては、酸
性、中性または塩基性の何れをも採り得るが、塩基性が
好ましい。斯かる塩基性の吸着剤としては、酸化マグネ
シウム等の固体塩基性化合物、塩基性イオン交換樹脂な
どが挙げられる。
接触処理、粒状吸着剤充填層への流通処理の何れの方式
で行ってもよい。粉末吸着剤としては平均粒径が1〜1
000μmの吸着剤が好適に用され、粒状吸着剤として
は平均粒径が1〜10mmの吸着剤が好適に使用され
る。
原料、木質原料、石炭原料などの各種の原料から製造さ
れる各種の活性炭を使用することが出来る。活性炭の比
表面積としては500〜3000m2/gの範囲が好適
である。
も異なるが、処理液に含まれるエポキシ化合物に対し、
通常0.01〜100重量%、好ましくは0.1〜20
重量%、更に好ましくは0.2〜10重量%である。
ましくは10〜80℃である。また、接触処理の状態
は、作業性、回収率、吸着効率などの面から、溶媒を含
む状態が好ましい。溶媒の種類は、エポキシ化合物が溶
解すれば特に制限されない。上記の精製工程は、通常、
反応液を濃縮する前に行われるため、反応溶媒がそのま
ま好適に使用される。溶媒の含有量は溶液中の濃度とし
て、通常5〜80重量%である。溶媒の量が余りにも少
ない場合は、処理液の粘度が高くなり、吸着効率が低下
する。
加触媒を分離せず、反応液に吸着剤を入れて混合し、触
媒と吸着剤とを一緒に固液分離することも出来る。斯か
る方法によれば、次の様な利点がある。
を入れずに触媒の固液分離を行なう場合は、触媒表面に
付着した有機物の粘着性によって固液分離性が低下す
る。これに対し、上記の方法に従って、吸着剤(特には
活性炭)と共に触媒の固液分離を行なう場合は固液分離
性が極めて良好となる。勿論、斯かる方法によっても触
媒金属成分の除去効率は殆ど変化しない。吸着剤と共に
触媒の固液分離を行なう場合、吸着剤の使用量は、触媒
に対して1〜30重量比とするのが好ましい。
ついて説明する。脂環式エポキシ化合物中の触媒金属成
分の濃度は、LED用封止材に使用するため、通常2p
pm以下、好ましくは1ppm以下、更に好ましくは
0.5ppmであり、品質要求が厳しい特殊用途の場合
は0.1ppm以下である。
ム等の分析は、サンプルを直接溶媒に希釈するか、また
は、有機物を燃焼した後、ピロ硫酸カリウム、過酸化ナ
トリウム、水酸化ナトリウム等を添加して湿式分解して
水溶液系で溶解した後、原子吸光法やICP発光分析な
どの公知の手法で行うことが出来る。
しては、製品の透過率の低下が挙げられる。特に短い波
長側での透過率の低下が大きい。このことは、以下の式
の様に、400nmと700nmの透過率の値の比(石
英1cmセル)によって定量化することが出来る。
に近い程に色むらが小さい。また、ロジウムの値が多い
程、K値は1より小さくなり、短波長側の吸収が増加す
る。上記のK値は0.9以上あることが好ましい。ま
た、触媒金属成分以外の要因により、K値が1より大き
くなる場合、K値は1.1以下であることが好ましい。
また、紫外線領域での吸収は340nmにおける透過率
で測定することが出来る。340nmにおける透過率
は、紫外線領域での封止材の安定性の観点から、好まし
くは80%以上、更に好ましくは90%以上である。
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、以下の諸例中で
使用した分析方法および物性測定方法は次の通りであ
る。
ロジウム及びルテニウムの分析は、エタノールに溶解し
た試料を使用し原子吸光測定により行なった。具体的に
は、装置として、バリアン・テクノロジーズ・ジャパン
リミテッド社製の「GF−AAS Spectra A
A−300」を使用し、それぞれの金属の標準液により
検量線を作成し、試料中の触媒金属濃度に応じ、エタノ
ールによる希釈倍率を5〜5000倍に変化させ、検量
線の濃度範囲に入る様に分析した。この方法のロジウム
分析下限界は0.02ppm、ルテニウム分析下限界は
0.2ppmであった。
した試料を使用し275nmでの吸光度を測定し、原料
の芳香族エポキシ化合物の吸光度と比較して算出した。
酢酸エチルによる希釈倍率は水素化率に応じ10〜10
00倍とした。
−1955に準拠し、酢酸と臭化セチルトリメチルアン
モニウムの存在下、過酸化水素で滴定し、発生する臭化
水素をエポキシ基に付加させ、終点を電位差で判定し
た。試料は製品(原液)を使用した。
400PC」を使用し、1cmセルを使用し、蒸留水を
ブランクとして測定した。試料は製品(原液)を使用し
た。
ールA型エポキシ化合物(ジャパンエポキシレジン社製
「エピコート 828EL」エポキシ当量186)30
g、酢酸エチル30g、水素添加触媒として5重量%ロ
ジウム/グラファイト触媒0.2gを仕込み、オートク
レーブ内を窒素置換した後、水素置換した。その後、1
10℃、7MPaの水素圧力で水素吸収が略停止するま
で水素化反応を行った。反応時間は140分であった。
触媒をろ過した。次いで、減圧下100℃で少量の窒素
を吹き込みながら反応溶媒を留去してほぼ透明な製品を
得た。製品の分析結果を表1に示す。なお、製品の透過
率は、可視光域の指標として440nmで測定した。
る以外は、実施例1と同様の操作を行った。結果は表1
に示す通りであった。
と同様の操作を行った。結果は表1に示す通りであっ
た。
と同様の操作を行った。結果は表1に示す通りであっ
た。
型エポキシ化合物(ジャパンエポキシレジン社製「エピ
コート 828EL」エポキシ当量186)400g、
酢酸エチル100g、水素添加触媒として5重量%ロジ
ウム/グラファイト触媒2.4gを仕込み、オートクレ
ーブ内を窒素置換した後、水素置換した。その後、11
0℃、8MPaの水素圧力で水素吸収が略停止するまで
水素化反応を行った。反応時間は3時間であった。
溶媒で希釈した後、活性炭(二村化学製「太閤K」dr
y品)をエポキシ樹脂に対して2重量%加えて攪拌混合
した後、5Cの濾紙を使用して反応液から水素添加触媒
と共に活性炭をろ過した。次いで、減圧下100℃で少
量の窒素を吹き込みながら反応溶媒を留去して製品を得
た。製品の分析結果を表2及び表3に示す。
例2と同様の操作を行った。結果は表2及び表3に示す
通りであった。
28US」(エポキシ当量186)200g、酢酸エチ
ル200g、水素添加触媒として5重量%ルテニウム/
活性炭触媒(エヌ・イー ケムキャット株式会社製Aタ
イプ)20gを仕込み、オートクレーブ内を窒素置換し
た後に水素置換した。その後、60℃、8MPaの水素
圧力で水素吸収が略停止するまで水素化反応を行った。
反応時間は360分であった。冷却後、少量の反応液を
サンプリングした後、残りに反応液に活性炭(二村化学
製「太閤K」dry品)をエポキシ樹脂に対して5重量
%加えて攪拌混合した。次いで、5Cの濾紙を使用して
反応液から水素添加触媒と共に活性炭をろ過した後、反
応液に減圧下100℃で少量の窒素を吹き込みながら溶
媒を留去して製品を得た。結果は表2及び表3に示す通
りであった。
現性、均一性、安定性などの変化が小さく、しかも、L
EDの放射光度の経時的低下が小さく、従って、LED
用封止材として好適な脂環式エポキシ化合物の製造方法
が提供され、本発明の工業的価値は顕著である。
Claims (16)
- 【請求項1】 水素添加触媒の存在下に芳香族エポキシ
化合物の芳香環を選択的に水素化するに当たり、エステ
ル系溶媒の含有率が50重量%である反応溶媒の存在下
に反応を行なうこと特徴とする脂環式エポキシ化合物の
製造方法。 - 【請求項2】 水素添加触媒が白金族を主成分とする請
求項1に記載の製造方法。 - 【請求項3】 水素添加触媒がロジウム触媒またはルテ
ニウム触媒である請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項4】 水素添加触媒がロジウム触媒である請求
項1に記載の製造方法。 - 【請求項5】 エステル系溶媒の含有率が90%以上で
ある請求項1〜4の何れかに記載の製造方法。 - 【請求項6】 反応溶媒がエーテル系溶媒を実質的に含
まない請求項1〜5の何れかに記載の製造方法。 - 【請求項7】 エステル系溶媒が脂肪酸エステルである
請求項1〜6の何れかに記載の製造方法。 - 【請求項8】 エステル系溶媒が常圧下での沸点が50
〜180℃の範囲にある脂肪酸エステルである請求項1
〜7の何れかに記載の製造方法。 - 【請求項9】 エステル系溶媒が酢酸エステル又はプロ
ピオン酸エステルを主成分とする請求項1〜7の何れか
に記載の製造方法。 - 【請求項10】 エステル系溶媒が酢酸エチルである請
求項1〜7の何れかに記載の製造方法。 - 【請求項11】芳香族エポキシ化合物がビスフェノール
Aとエピクロロヒドリンの縮合物である請求項1〜10
の何れかに記載の製造方法。 - 【請求項12】反応温度が50〜150℃である請求項
1〜11の何れかに記載の製造方法。 - 【請求項13】水素化反応で得られ脂環式エポキシ化合
物を吸着剤と接触させて当該脂環式エポキシ化合物中の
ロジウムを除去する請求項1〜12の何れかに記載の製
造方法。 - 【請求項14】吸着剤が活性炭である請求項13に記載
の製造方法。 - 【請求項15】水素化反応で得られ脂環式エポキシ化合
物を含有する反応液を吸着剤と接触させる請求項13又
は14に記載の製造方法。 - 【請求項16】得られる脂環式エポキシ化合物中の触媒
金属濃度が2ppm以下である請求項1〜15の何れか
に記載の製造方法。
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