JP2003183462A - 熱融着性フィルムおよびその用途 - Google Patents

熱融着性フィルムおよびその用途

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JP2003183462A JP2002272583A JP2002272583A JP2003183462A JP 2003183462 A JP2003183462 A JP 2003183462A JP 2002272583 A JP2002272583 A JP 2002272583A JP 2002272583 A JP2002272583 A JP 2002272583A JP 2003183462 A JP2003183462 A JP 2003183462A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐低温衝撃性と耐ブロッキング性
を有し、加熱処理後にも高いヒートシール強度を保持
し、包装体表面に凹凸の発生が防止ないし軽減された、
レトルト食品等の包装に好適な熱融着性フィルムを提供
すること。 【解決手段】 プロピレン重合体成分(A)とプ
ロピレン・α−オレフィンランダム共重合体成分(B)
とが、(A)/(B)=80/20〜95/5(重量
比)の割合で含む組成物に、さらにエチレン・α−オレ
フィンランダム共重合体(C)が全体の10〜30重量
%の割合で混合されたプロピレン重合体組成物から成形
されたフィルムである。前記の組成物は、23℃でのp
−キシレン可溶分が15〜30重量%であり、かつ50
℃でのヘキサン可溶分が2.6重量%以下であることが
望ましい。このフィルムを基材層に積層した積層フィル
ムは、包装フィルムとして一層好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロピレン重合体
組成物から成形し、レトルト食品等の被包装物の包装材
料として好適に用いられる熱融着性フィルムに関する。
より詳細には、耐ブロッキング性に優れ、剛性、耐低温
衝撃性を有し、かつレトルト殺菌処理などの熱処理を行
ってもヒートシール強度の低下が小さく、それから得ら
れる包装体表面に凹凸の発生が軽減された、レトルト食
品等用の包装材料として好適に用いられるフィルムに関
する。また本発明は、それから得られかつレトルト食
品、医薬品、ペットフード等の加熱・殺菌処理が必要な
被包装物用の包装材料に好適な熱融着性積層フィルム、
およびその積層フィルムを用いて加熱・殺菌処理が必要
な被包装物を包装した包装体に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】高齢化、核家族化、単身赴任の増
加、あるいは共働き世代の増加、さらには結婚年齢の高
齢化、等々の社会変化の影響を受け、食文化が多様化
し、また調理時間の短縮や調理への利便性に対する要望
が高まって来ている。そこで、調理した食品をあらかじ
め袋に入れて密封した後、加圧・加熱殺菌処理したいわ
ゆるレトルト食品を購入しておき、必要な時にレトルト
食品を袋ごと湯の中に入れて加熱し、内容物を取り出し
て食事に供する機会が増加している。そのようなレトル
ト食品は、一般家庭用のみならず業務用にも普及し始め
ており、そのために大量の食品を一度に包装できる包装
材料が求められている。
【0003】レトルト食品は、一般に長期間に亘る常温
保存あるいは冷蔵・冷凍保存されることから、その包装
材料に用いられるフィルムには、包装体のヒートシール
部から破損しないように高いヒートシール強度と耐低温
衝撃強度が求められている。また同時にレトルト食品
は、その食品を充填し密封した後、100〜140℃程
度の高温・高圧釜を用いてレトルト殺菌処理が行われて
いるために、その処理に耐えられるようなヒートシール
部の耐熱性とヒートシール強度の保持が、食品の品質管
理面からも要求されている。
【0004】この用途に従来使用されているフィルム
は、ポリプロピレンとエチレン・α−オレフィン共重合
体ゴムとのブレンド体から製造したフィルム、ポリプロ
ピレンブロック共重合体から製造したフィルム、あるい
は、そのポリプロピレンブロック共重合体とエチレン・
α−オレフィン共重合体ゴムとのブレンド体から製造し
たフィルム等であった。それらは、耐熱性と耐低温衝撃
強度に優れてはいるが、いまだ耐低温衝撃強度と耐ブロ
ッキング性とのバランスが十分とは言えず、またレトル
ト処理後にヒートシール強度が低下する傾向にあった。
【0005】そこで、レトルト処理後のヒートシール強
度低下を少しでも防止するために、特開2000−25
5012号公報には、ポリプロピレンブロック単位95
〜70重量%とエラストマーブロック単位5〜30重量
%とから構成されたプロピレン・α−オレフィンブロッ
ク共重合体をヒートシール層に用いる提案がなされてい
る。しかしながら、同公報に具体的に記載されているプ
ロピレン含有量30〜70モル%のエラストマーブロッ
ク単位を含むプロピレン・α−オレフィンブロック共重
合体から成形されたフィルムは、耐低温衝撃強度が十分
でなく、またレトルト処理後にシール強度が低下する傾
向にあった。また、包装体表面に凹凸(いわゆる柚子
肌)が発生し易く、外観不良の一原因にもなっている。
【0006】また、特開2000−119480号公報
には、レトルトフィルムの耐低温衝撃性、ヒートシール
強度、耐熱性等を改良するために、パラキシレン可溶部
の極限粘度[η]が1.5〜2.8(dl/g)のプロ
ピレン・エチレンブロック共重合体90〜99重量%に
エチレン・α−オレフィン共重合ゴムを1〜10重量%
を添加した組成物が提案されている。このような組成物
から得られるフィルムは、耐低温衝撃性は改良されるも
のの、耐ブロッキング性が良好でなく、レトルト処理後
のシール強度の低下抑制効果も十分とは言い難いもので
あった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、レトルト食品等の加熱・殺菌処理が必要な被包装物
の包装に好適な熱融着性フィルムを提供することであ
る。また本発明の目的は、剛性および耐低温衝撃性を有
し、耐ブロッキング性とヒートシール強度に優れ、しか
も加熱処理後にもヒートシール強度の低下が小さく、か
つ包装体表面に凹凸の発生が防止ないし軽減された熱融
着性フィルムを提供することである。
【0008】さらに本発明の目的は、そのような熱融着
性フィルムを1層として含む熱融着性積層フィルムを提
供することである。さらに本発明の目的は、そのような
熱融着性積層フィルムを用いた加熱・殺菌処理を必要と
する被包装物の包装体を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、プ
ロピレン重合体成分(A)、プロピレン・α−オレフィ
ンランダム共重合体成分(B)およびエチレンと炭素数
4以上のα−オレフィンとのランダム共重合体成分
(C)とからなるプロピレン重合体組成物から得られる
フィルムであって、その組成物中の成分は、(1)プロ
ピレン重合体成分(A)とプロピレン・α−オレフィン
ランダム共重合体成分(B)とは、(A)/(B)で表
した重量比が、80/20〜95/5の範囲にあって、
(2)プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体成
分(B)は、その極限粘度が2以上かつ3.5(dl/
g)未満であって、プロピレン単位を70〜85重量%
含有し、そして(3)エチレン・α−オレフィンランダ
ム共重合体成分(C)は、その密度が0.865〜0.
910(g/cm)であって、組成物中に10〜30
重量%を占めている熱融着性フィルムに関する。
【0010】ここで、前記のプロピレン重合体組成物
は、23℃でのp−キシレン可溶分が15〜30重量%
であり、かつ50℃でのヘキサン可溶分が2.6重量%
以下であることが望ましい。また、そのプロピレン重合
体組成物は、そのメルトフローレート(230℃)が2
〜10(g/10分)であり、かつエチレン単位の含有
量が10〜20重量%であることが好ましい。さらに、
前記のエチレン・α−オレフィンランダム共重合体成分
(C)は、そのメルトフローレート(190℃)が0.
01〜5(g/10分)であることが好ましい。このよ
うなフィルムは、低温耐衝撃性に優れ、加熱処理後にお
いても高いヒートシール強度および良好な外観とを保持
しているので、レトルト食品等の加熱・殺菌処理が必要
な被包装物等の包装用として好適である。
【0011】また本発明は、前記の熱融着性フィルムの
片面に基材層が積層されている熱融着性積層フィルムに
関し、この積層フィルムもレトルト食品等の包装用とし
て好適である。
【0012】さらに本発明は、前記の熱融着性積層フィ
ルムをヒートシールすることによって、被包装物、特に
好ましくは加熱・殺菌処理を必要とする被包装物が包装
されている包装体に関する。
【0013】
【発明の具体的説明】次に本発明に係わる熱融着性フィ
ルム、そのフィルムを1層として含む積層フィルム、お
よびそれを用いた加熱・殺菌処理が必要な被包装物の包
装体について順を追って具体的に説明する。
【0014】プロピレン重合体組成物 本発明に係わる熱融着性フィルムは、基本的にはプロピ
レン重合体成分(A)、プロピレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体成分(B)およびエチレン・α−オレフ
ィンランダム共重合体成分(C)とから構成されている
プロピレン重合体組成物を原料とし、それから成形して
得られるフィルムである。
【0015】(A)と(B)との構成割合は、その重量
比を(A)/(B)で表現すると、80/20〜95/
5、好ましくは83/17〜90/10の範囲にある。
また、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体成分
(C)がプロピレン重合体組成物中に占める割合は、1
0〜30重量%、好ましくは11〜23重量%、より好
ましくは12〜20重量%である。このような重合体組
成物からは、耐低温衝撃強度、剛性、初期ヒートシール
強度および熱処理後のヒートシール強度に優れたフィル
ム、特にレトルト食品等の加熱・殺菌処理が必要な被包
装物の包装用に好適なフィルムを得ることができる。
【0016】この組成物のメルトフローレート(MF
R)は、ASTM D−1238に準拠して230℃、
2.16kg荷重下で測定した値が、好ましくは2〜1
0(g/10分)、より好ましくは2.5〜8(g/1
0分)の範囲にある。そのようなメルトフローレート値
を有する組成物は、フィルム成形性が良好であると共
に、耐低温衝撃強度に優れたフィルムを製造することが
できる。また組成物中におけるエチレン単位の含有量
は、好ましくは10〜20重量%、より好ましくは12
〜18重量%である。
【0017】このプロピレン重合体組成物において、さ
らに23℃におけるp−キシレン可溶分が15〜30重
量%であり、かつ50℃におけるヘキサン可溶分が2.
6重量%以下であるその組成物は、FDA等の「食品等
の衛生性に関する規格適合条件」を満たしていることか
ら、レトルト食品等の加熱・殺菌処理が必要な被包装物
のための包装用フィルムの製造に好適である。
【0018】次に、組成物を構成する各成分について具
体的に説明する。
【0019】<プロピレン重合体成分>プロピレン重合体
組成物の主成分になるプロピレン重合体(A)は、プロ
ピレンの単独重合体、またはプロピレンと10重量%以
下、好ましくは5重量%以下のα−オレフィンとの共重
合体である。α−オレフィンとしては、プロピレン以外
の炭素数2〜10のα−オレフィンであって、例えば、
エチレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−
ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1
−ペンテン、1−へキセン、1−オクテンを挙げること
ができる。これらの重合体の中でもプロピレン単独重合
体を用いると、耐熱性に優れたフィルムを得ることがで
きるので好ましい。
【0020】<プロピレン・α−オレフィンランダム共
重合体成分>また、プロピレン・α−オレフィンランダ
ム共重合体(B)は、プロピレンと前記したと同じプロ
ピレン以外の炭素数2〜10のα−オレフィンとの共重
合体であって、エラストマー的な性状を有している。α
−オレフィンとしては、特にエチレンが好ましい。
【0021】この共重合体(B)中に占めるプロピレン
単位の含有量は、70〜85重量%、好ましくは75〜
83重量%、α−オレフィン単位の含有量は、15〜3
0重量%、好ましくは17〜25重量%の範囲にある。
プロピレン単位の含有量が前記の範囲にあると、この共
重合体成分を含む組成物から耐低温衝撃強度および低温
ヒートシール性に優れ、また熱処理後においても高いシ
ール強度を保持するフィルムを成形することができる。
なお、プロピレン単位の含有量は、赤外線吸収スペクト
ル分析によって測定することができる。
【0022】ここでプロピレン重合体組成物中に占める
共重合体(B)の割合は、組成物サンプル(a:グラ
ム)をp−キシレンに完全に溶解させ、その後23℃で
24時間放置した後、遠心分離によって析出物(b:グ
ラム)を分離してから、サンプル中のp−キシレン可溶
部を共重合体(B)として次式によって算出することが
できる。 共重合体(B)の割合={(a−b)/a}×100
(重量%)
【0023】また、共重合体(B)の極限粘度[η]
は、2以上かつ3.5(dl/g)未満、好ましくは
2.5〜3.3(dl/g)である。極限粘度[η]が
前記の範囲にあると、それを含む組成物からは、フィッ
シュアイの発生を抑制しながら、耐ブロッキング性に優
れたフィルムを製造することができる。
【0024】なお極限粘度[η]は、前記の分別操作に
よって分離したp−キシレン可溶部に過剰のアセトンを
加えて溶解物を析出させ、回収した析出物についてデカ
リン溶媒中、135℃で測定した粘度から求めることが
できる。
【0025】<エチレン・α−オレフィンランダム共重
合体成分>エチレン・α−オレフィンランダム共重合体
(C)は、エチレンと炭素数4以上、好ましくは4〜1
0のα−オレフィンとのランダム共重合体である。α−
オレフィンの具体例として、1−ブテン、3−メチル−
1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテン、1−デセン、1−テトラデセン、1
−オクタデセンを挙げることができる。これらの中で
も、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが特に好
ましい。これらα−オレフィンは単独で、あるいは2種
以上を組み合わせて含有していてもよい。また、異なる
エチレン・α−オレフィンランダム共重合体どうしの混
合物であってもよい。
【0026】好ましい共重合体(C)の具体例として
は、エチレン・1−ブテンランダム共重合体、エチレン
・1−ヘキセンランダム共重合体、エチレン・1−オク
テンランダム共重合体を挙げることができる。
【0027】共重合体(C)は、その密度が、0.86
5〜0.910(g/cm)、好ましくは0.875
〜0.900(g/cm)である。
【0028】共重合体(C)中のエチレン単位の含有量
は、好ましくは70〜95モル%、より好ましくは80
〜93モル%、α−オレフィン単位の含有量は、好まし
くは5〜30モル%、より好ましくは7〜20モル%の
範囲にある。
【0029】この共重合体成分(C)は、次に記すいず
れかの物性を有することが望ましく、それを含むプロピ
レン重合体組成物からは、より耐低温衝撃強度と落下衝
撃強度に優れたフィルムを得ることができる。
【0030】(1)ASTM D−1238に準拠し、
190℃、2.16kg荷重下で測定したメルトフロー
レート値が、好ましくは0.01〜5(g/10分)、
より好ましくは0.1〜3(g/10分)である。
【0031】(2)X線回折法によって測定される結晶
化度が、好ましくは5〜40%、より好ましくは7〜3
0%である。
【0032】(3)ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)の
数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn)が、好
ましくは3以下、より好ましくは2.5以下である。
【0033】(4)示差走査型熱量計(DSC)を用
い、昇温速度10(℃/分)での条件で測定した吸熱曲
線から求めた融点が、好ましくは40〜100℃、更に
好ましくは60〜90℃である。
【0034】<組成物の調製方法>プロピレン重合体組成
物は、例えば次の方法によって調製することができる。
【0035】(1)プロピレン重合体成分(A)、プロ
ピレン・α−オレフィンランダム共重合体成分(B)、
およびエチレンと炭素数4以上のα−オレフィンとのラ
ンダム共重合体成分(C)の各々を予め製造しておき、
その後各成分を所定の配合割合で混合する。
【0036】(2)プロピレン重合体成分(A)とプロ
ピレン・α−オレフィンランダム共重合体成分(B)と
の混合物を予め調製し、その後エチレンと炭素数4以上
のα−オレフィンとのランダム共重合体成分(C)を所
定の配合割合で混合する。
【0037】プロピレン重合体成分(A)とプロピレン
・α−オレフィンランダム共重合体成分(B)との混合
物は、プロピレン重合体成分(A)およびプロピレン・
α−オレフィンランダム共重合体成分(B)とを互いに
異なった重合工程で製造した後、混合することにより調
製することができる。プロピレン重合体成分(A)の重
合工程とプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体
成分(B)の重合工程とは、直列であってもよく、また
並列に行ってもよい。前者の場合には、いずれの工程が
先にきても差し支えなく、好ましくはプロピレン重合体
成分(A)の重合工程を最初にした方が、プロピレン重
合体成分(A)として高結晶性重合体が製造できるため
に好ましい。また、第一の重合工程はバッチ重合法でも
連続重合法でも行うことが出来るが、連続重合法の方が
好ましい。連続重合工程は、1つの重合器からなる単段
でもよいし、複数の重合器を多段に用いる方法であって
もよい。このような重合工程を経て得られるプロピレン
重合体成分(A)およびプロピレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体成分(B)との混合物は、通常プロピレ
ン・α−オレフィンブロック共重合体とも呼ばれてい
る。
【0038】前記のプロピレン重合体成分(A)および
プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体成分
(B)との混合物は、チーグラー・ナッタ系触媒やメタ
ロセン系触媒のようなオレフィン立体規則性重合触媒を
用いて製造することができる。重合触媒の一例として、
活性マグネシウム化合物、チタン化合物、ハロゲン化合
物、および内部電子供与体を必須成分とする固体チタン
触媒成分を有機または無機担体に担持させ、それに周期
律表第I族〜第III族金属の有機金属化合物成分を加
え、さらに外部電子供与体を加えた触媒系を挙げること
ができる。この触媒系は、プロピレン等の本重合に先だ
って、オレフィンの予備重合を予め行ってもかまわな
い。前記の固体チタン触媒成分としては、アルコールを
含有するマグネシウム化合物と、四塩化チタンとを炭化
水素溶媒中で反応させた反応生成物が好ましく、また外
部電子供与体としては、ジエーテル化合物および/また
はシラン化合物が好ましい。ここに記した重合触媒は、
エチレン・α−オレフィンランダム共重合体の製造にも
使用することができる。
【0039】重合方法としては、炭化水素溶媒下での懸
濁重合、プロピレン溶媒下での懸濁重合、気相重合、そ
れらの組み合わせ等、いずれの方法をも採用することが
できる。例えば、第1段の工程はプロピレン溶媒下で懸
濁重合を行い、引き続く第2段の工程を気相重合で行う
こともできる。
【0040】また、プロピレン重合体成分(A)および
プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体成分
(B)との混合物は、前記の重合工程を経ずに、予め製
造したプロピレン重合体成分(A)およびプロピレン・
α−オレフィンランダム共重合体成分(B)とを溶融混
練することによっても得られる。
【0041】高度の耐衝撃性フィルムが要求される用途
では、前記したプロピレン重合体組成物にさらにエラス
トマー成分を含有させることができる。配合可能なエラ
ストマー成分としては、一般の熱可塑性ゴムが使用でき
る。その例として、エチレン・プロピレン共重合体ゴ
ム、エチレン・1−ブテン共重合体ゴム、エチレン・1
−ヘキセン共重合体ゴム、エチレン・1−オクテン共重
合体ゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴ
ム、エチレン・1−ブテン・ジエン共重合体ゴム、エチ
レン・プロピレン・1−ブテン共重合体ゴム、スチレン
・ブタジエンブロック共重合体あるいはスチレン・イソ
プレンブロック共重合体の水素添加物を挙げることがで
きる。
【0042】また、フィルム成形に先だち、本発明の目
的を損なわない範囲で、プロピレン重合体組成物に酸化
防止剤、耐熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、塩酸吸収剤、
アンチブロッキング剤、スリップ剤、顔料、染料等を配
合してもよい。
【0043】酸化防止剤としては、フェノール系酸化防
止剤、有機ホスファイト系酸化防止剤、チオエーテル系
酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤等を挙げる
ことができる。アンチブロッキング剤としては、酸化ア
ルミニウム、微粉末シリカ、ポリメチルメタアクリレー
ト粉末、シリコン樹脂等を挙げることができる。
【0044】スリップ剤としては、エチレンビスステア
ロアマイド等のビスアマイド、オレイン酸アミド、エル
カ酸アミド等の高級脂肪酸アミド等を挙げることができ
る。滑剤としてはステアリン酸カルシウム、ステアリン
酸亜鉛、モンタン酸金属塩等の高級脂肪酸金属塩、ポリ
エチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオ
レフィンワックス等を挙げることができる。核剤として
は、ジベンジリデンソルビトール、ロジン酸の部分金属
塩等のロジン系核剤、アルミニウム系核剤、タルク等を
挙げることができる。
【0045】フ ィ ル ム 本発明に係わる熱融着性フィルムは、前記したプロピレ
ン重合体組成物から得られるフィルムである。フィルム
を製造する方法は、特に限定されるものではなく、通常
採用されている方法によって行うことができる。例え
ば、1軸または2軸の押出機を用いて前記プロピレン重
合体組成物のペレットまたはパウダーを溶融し、押出機
の先端に設けられたTダイもしくは環状のダイから溶融
樹脂をフィルム状に押出すことによって製造することが
できる。押出機中の溶融樹脂温度は、通常200〜30
0℃、好ましくは200〜280℃の範囲である。
【0046】溶融樹脂をTダイから押出した場合には、
押し出されたフィルムは、水または他の媒体で一定温度
に設定したロールに接触させて冷却・固化させ、その後
巻き取られる。環状ダイから押出した場合には、環状フ
ィルムの外部および/または内部を冷却媒体、例えば冷
却された空気あるいは水等で冷却し、その後フィルムを
スリットしてから、あるいはそのままの状態で巻き取っ
て目的のフィルムを製造する。このようにして得られた
フィルムは、その厚みが、通常20〜1000μm、好
ましくは30〜200μm、より好ましくは40〜10
0μmの範囲が望ましい。
【0047】このフィルムは、それ単層のままで一般包
装用フィルムとして使用することができ、特にレトルト
食品等の加熱・殺菌処理が必要な被包装物の包装用フィ
ルムに好適である。また基材になり得る層に積層して、
積層体の形で同様の用途に使用することができる。
【0048】積 層 フ ィ ル ム 本発明の積層フィルムは、前記した本発明の熱融着性フ
ィルムの片面に基材層が積層されている積層体である。
基材層としては、包装材料として使用可能なものであれ
ば特に制限されず、その形状はシート、フィルム、トレ
ー、容器等々いずれであってもよい。
【0049】使用可能な基材層の例として、熱可塑性樹
脂フィルムやシート、シートを熱成形したトレーやカッ
プ状容器、あるいはアルミニウム箔や紙から形成した同
様の形状物を挙げることができる。フィルムの例とし
て、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート等のポリエステル樹脂のフィルム、ポリカーボネ
ートフィルム、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミ
ドのフィルム、エチレン・ビニルアルコール共重合体フ
ィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリビニルク
ロライドフィルム、ポリビニリデンクロライドフィル
ム、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルムを挙げ
ることができる。
【0050】基材層がフィルム形状の場合、そのフィル
ムは、無延伸フィルムであってもよいし、一軸または二
軸方向に延伸されたフィルムであってもよい。さらに、
熱可塑性樹脂フィルムは、それにアルミニウムや亜鉛等
の金属、シリカや酸化アルミニウムのような酸化物ある
いは無機物を蒸着したフィルムであってもよい。さら
に、それらを組み合わせた複合体や積層体であってもよ
い。
【0051】基材層の表面に本発明に係わる熱融着性フ
ィルム層を形成させて積層フィルムを成形する方法とし
ては、一般に行われる積層方法をそのまま採用すること
ができ、その際両層の中間に接着層を設けることができ
る。例えば、基材層にウレタン系やイソシアネート系の
アンカーコート剤を塗布してからその上に熱融着性フィ
ルムをドライラミネートしたり、あるいはプロピレン重
合体組成物を直接基材層上へ押し出してラミネートない
し押出しコーティングする方法で製造することもでき
る。また基材層が熱可塑性樹脂から形成される場合に
は、共押出し法によって両樹脂から直接積層フィルムへ
と成形することもできる。なお、レトルト食品等の加熱
・殺菌処理が必要な被包装物の包装用積層フィルムの場
合には、通常熱融着性フィルムの一方の面に基材層を積
層するが、別の包装材として利用する場合には、熱融着
性フィルムの一方の面とは限らず両面に基材層を積層す
ることもある。
【0052】このようにして得られた積層フィルムは、
包装材料として用いた時に熱融着性フィルム層のヒート
シール強度(ヒートシール部の剥離強度)が高く、しか
も高温・高圧下で行われるレトルト処理等の加熱処理の
後にも高いヒートシール強度を保持しており、例えば少
なくとも35(N/15mm)の剥離強度を保持してい
る。
【0053】本発明に係わる積層フィルムは、耐熱性、
耐低温衝撃強度、高いヒートシール強度、剛性等の特性
を有するヒートシール層が表面に形成されており、また
基材層の種類によっては高いガスバリヤー性や機械的強
度等がさらに付与されることから、レトルト食品包装を
含む広い用途分野で利用可能である。また、この積層フ
ィルムは、フィルム形状のままで使用したり、あるいは
トレーや容器の形状に変えてから包装材として使用する
こともできる。
【0054】包 装 体 本発明に係わるレトルト食品、医薬品、医療用器具、ペ
ットフード等の加熱・殺菌処理が必要な被包装物の包装
体は、基材層に前記の特性を有する熱融着性フィルムを
積層した積層フィルムを少なくとも一つの包装材料とし
て用い、その熱融着性フィルム層を内表面側に位置する
ように配置し、内容物になるレトルト食品等を被包装物
として充填ないし包装し、熱融着性フィルム層をヒート
シールすることによって被包装物が包装されているもの
である。
【0055】包装材としては、熱融着性フィルム単層で
あってもよいが、前記した積層フィルムの方が基材層の
持つ諸特性を利用できるので好ましい。その積層フィル
ムをレトルト食品等の包装体の製造に使用する場合、積
層フィルムの具体例として次に記す基材層と熱融着性フ
ィルム層との組み合わせを挙げることができる。
【0056】 ポリエステル層/熱融着性フィルム ポリアミド層/熱融着性フィルム ポリエステル層/アルミニウム箔/熱融着性フィルム ポリエステル層/ポリアミド層/アルミニウム箔/熱融
着性フィルム ポリアミド層/ポリ塩化ビニリデン層/ポリエステル層
/熱融着性フィルム
【0057】包装体では、熱融着性フィルム層が最内層
に位置するように配置されてからヒートシールが行われ
るので、ヒートシール部のヒートシール強度は高く、ま
た加熱処理後においても高いヒートシール強度が保持さ
れている。
【0058】従って、この被加熱・殺菌処理が必要な被
包装物の包装体は、輸送時あるいは店頭や家庭等での取
扱いに際しても、内容物であるレトルト食品等の被加熱
・殺菌処理が必要な被包装物が漏れ出すおそれが少な
く、常温あるいは冷蔵・冷凍下で長期間保存しても、内
容物は変質しにくい。なお、本発明において被包装物
は、一般の食品は勿論のこと、レトルト食品、医薬品、
医療用器具、ペットフード等の加熱・殺菌処理を必要と
する被包装物全般を含むものである。
【0059】
【実施例】次に実施例を通して本発明をより詳細に説明
するが、本発明はそれらの実施例によって何ら制限され
るものではない。
【0060】なお、重合体および重合体組成物の性状を
示す物性値、およびフィルムや積層フィルムを評価する
ための物性値は、次に記す試験方法によって各々測定し
た。
【0061】(1)重合体物性の測定方法 <エチレン含有量>赤外線吸収スペクトルを用いて72
0cm−1の吸光度を測定し、その値から算出した。
【0062】<極限粘度[η]>ウベローデ型粘度計を
用い、重合体サンプルをデカリンに溶解させ、その溶液
の粘度測定を135℃で行い、その測定値から極限粘度
を求めた。
【0063】<メルトフローレート(MFR)>AST
M D−1238に準拠して、190℃または230
℃、荷重2.16kgの条件で測定した。
【0064】<p−キシレン可溶分量>組成物サンプル
をp−キシレンに完全に溶解させ、その後23℃で24
時間放置した。さらに遠心分離によって析出物を分離
し、サンプル重量からその析出物の重量を減じて算出し
た。
【0065】<ヘキサン可溶分量>組成物サンプル2g
を1リットルのヘキサンに装入し、50℃で2時間攪拌
した後、濾過により固液分離を行った。溶液部のヘキサ
ンを揮発させることによってヘキサン可溶分を採取し、
その重量より算出した。
【0066】(2)フィルム物性の測定方法 <耐低温衝撃強度>厚み70μmのフィルムを用い、安
田精機製フィルムインパクトテスターを使用して、測定
温度を−10℃、ハンマーの先端径を1インチ、ハンマ
ーのエネルギーを3ジュールの条件下においた以外はA
STM D−3420に準拠して測定を行なった。
【0067】<耐ブロッキング性>厚み70μmのフィ
ルムを用い、ASTM D−1893に準拠して、40
kg荷重下、60℃で7日間放置した後、ブロッキング
の程度を測定した。
【0068】<耐屈曲白化性>フィルムをA4サイズに
カットし、そのフィルムの両端を両手で持ち、30回も
みほぐした後、フィルムの屈曲した部分が白化している
か否かを調べた。
【0069】<ヘイズ>ASTM D−1003に準拠
して測定した。
【0070】(3)積層フィルムの物性測定方法 <ヒートシール強度>2枚の積層体の熱融着性フィルム
層面どうしを重ね合わせ、内容物の入る部分の大きさが
積層体の縦方向105mm×横方向155mmになるよ
うにヒートシールして、三方シール袋を作成した。ヒー
トシールは、幅5mmのシールバーを用いて、シール温
度200℃および210℃、圧力0.2MPa、時間1
秒の条件で行った。
【0071】作成した三方シール袋の縦ヒートシール部
(縦:サイド部)および横ヒートシール部(横:底部)
から15mm幅の試験片を切り取り、クロスヘッド速度
500(mm/分)でヒートシール部を剥離し、その時
の剥離強度をレトルト殺菌処理前のヒートシール強度
(N/15mm)とした。
【0072】一方、レトルト殺菌処理した後のヒートシ
ール強度の測定は、次の方法で行った。すなわち、前記
の方法で作成した三方シール袋の開口部から水9:サラ
ダ油1の割合で混合した液200mlを内容物として封
入し、開口部も前記と同じ条件でヒートシールした。こ
の袋を熱水シャワー式の高圧高温殺菌処理装置に入れて
121℃で30分間処理し、その後冷却した。次いで、
内容物を捨て、洗剤で油分を洗い流し、自然乾燥させ
た。この袋について、レトルト殺菌処理前に測定した箇
所と同じ箇所から試験片を切り取り、前記と同じ方法で
ヒートシール強度(N/15mm)を測定した。
【0073】<落下衝撃強度>2枚の積層体の熱融着性
フィルム層面同士を重ね合わせ、内容物の入る部分の大
きさが積層体の縦方向105mm×横方向155mmに
なるように幅10mmのシ−ルバ−により、200℃の
温度、0.2MPaの圧力、2秒間の条件でヒートシ−
ルして、三方シ−ル袋を作成した。
【0074】その袋の中に水9:サラダ油1の割合で混
合した液200mlを内容物として入れ、口部をヒート
シールした。このような袋を10袋準備し、前記と同様
のレトルト殺菌処理を施し、その後5℃の冷蔵庫中に7
日間保存した。
【0075】落下テストは、5℃の冷蔵庫内で、1袋の
サンプル上に同じ大きさで重さが1kgのおもりをそえ
て、高さ80cm(条件a)および高さ60cm(条件
b)の所から、コンクリート床上に置いたステンレス製
トレー中へと自然落下させて行った。この落下テストを
繰り返し、袋が破袋するまでの落下回数を数えた。10
袋の落下テストを行った後、各袋が破袋に要した落下回
数の平均値を求め、その平均値(回数)を落下衝撃強度
とした。
【0076】<表面凹凸評価>2枚の積層体の熱融着性
フィルム層面同士を重ね合わせ、内容物の入る部分の大
きさが積層体の縦方向105mm×横方向155mmに
なるように幅10mmのシ−ルバ−により、200℃の
温度、0.2MPaの圧力、2秒間の条件でヒートシ−
ルして、三方シ−ル袋を作成した。
【0077】その袋に内容物として市販の丸美屋麻婆豆
腐の素(辛口)を140g入れた。同様の袋を5袋作
り、高圧高温殺菌処理装置内に置き、前記と同じ条件で
レトルト殺菌処理を行った。その後、袋外面(上面およ
び下面)に発生する表面凹凸状態を目視で観察した。
【0078】評価基準は次の通りとした。 ◎:凹凸が殆ど発生していないもの ○:部分的に凹凸が発生しているもの △:全面的に、面積が広く浅い凹凸が発生しているもの ×:全面的に、面積が狭く深い凹凸が発生しているもの
【0079】(実施例1)プロピレン重合体とプロピレ
ン・α−オレフィンランダム共重合体とを含む組成物と
して、次の性状を有するプロピレン・エチレンブロック
共重合体を用いた。また、エチレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体として、次の性状を有するエチレン・1
−ブテンランダム共重合体を用意した。
【0080】 プロピレン・エチレンブロック共重合体 プロピレン単独重合体成分 :85.9重量% プロピレン・エチレンランダム共重合体成分 :14.1重量% エチレン含有量 =19.5重量% プロピレン含有量=80.5重量% 極限粘度[η] =3.1(dl/g) ブロック共重合体のメルトフローレート(230℃) =3.2(g/10分)
【0081】 エチレン・1−ブテンランダム共重合体 密度=0.885g/cm、 エチレン含有量=89モル%、 結晶化度=13%、 融点=68℃、 Mw/Mn=2.0、 メルトフローレート(190℃)=0.5(g/10分) なお、各重合体の物性を表1にまとめて示した。
【0082】上記の各重合体に次に記す添加剤を加え、
単軸押出し機を用いて造粒することによって組成物ペレ
ットを得た。 (1)プロピレン・エチレンブロック共重合体 :85重量部 (2)エチレン・1−ブテンランダム共重合体 :15重量部 (3)フェノール系耐熱安定剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製 商品名イルガノックス1010) :0.1重量部、 (4)有機リン系耐熱安定剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製 商品名イルガフォス168) :0.1重量部 (5)ステアリン酸カルシウム :0.1重量部
【0083】この組成物ペレットの性状は次の通りであ
った。 p−キシレン可溶分量(23℃) :25.7重量% ヘキサン可溶分量 (50℃) : 1.7重量% メルトフローレート(230℃) :2.8(g/10分) なお、得られた組成物の物性を表1にまとめて記した。
【0084】この組成物ペレットを押出機へ供給し、2
30℃で溶融し、T−ダイからフィルム状に押出した。
その後、30℃の金属ロールに接触させて冷却固化して
から巻き取り、厚さ70μmのフィルムを成形した。得
られたフィルムの物性を測定し、その結果を表1に示し
た。
【0085】(比較例1)原料として表1に記したプロ
ピレン・エチレンブロック共重合体のみを使用する以外
は実施例1と同様に行ない、厚さ70μmのフィルムを
成形した。得られたフィルムの物性を測定し、その結果
を表1に併せて示した。
【0086】(比較例2)次の性状を有するプロピレン
・エチレンブロック共重合体およびエチレン・プロピレ
ンランダム共重合体を用意した。
【0087】 プロピレン・エチレンブロック共重合体 プロピレン単独重合体成分 :84.0重量% プロピレン・エチレンランダム共重合体成分 :16.0重量% エチレン含有量 =26.0重量% プロピレン含有量=74.0重量% 極限粘度[η] =1.9(dl/g) ブロック共重合体のメルトフローレート(230℃) =1.8(g/10分)
【0088】 エチレン・プロピレンランダム共重合体 密度=0.870g/cm、 エチレン含有量=82.6モル%、 Mw/Mn=2.0、 メルトフローレート(190℃)=3.6(g/10分) なお、各重合体の物性を表1にまとめて示した。
【0089】実施例1において、プロピレン重合体組成
物として前記したプロピレン・エチレンブロック共重合
体95重量%およびエチレン・プロピレンランダム共重
合体5重量%から構成された組成物を使用する以外は実
施例1と同様に行い、厚さ70μmのフィルムを成形し
た。得られたフィルムの物性を測定し、その結果を表1
に併せて示した。
【0090】(比較例3)プロピレン重合体とプロピレ
ン・α−オレフィンランダム共重合体とを含む組成物と
して、次の性状を有するプロピレン・エチレンブロック
共重合体を用いた。また、エチレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体として、次の性状を有するエチレン・1
−ブテンランダム共重合体を用意した。
【0091】 プロピレン・エチレンブロック共重合体 プロピレン単独重合体成分 :85.9重量% プロピレン・エチレンランダム共重合体成分 :14.1重量% エチレン含有量 =19.5重量% プロピレン含有量=80.5重量% 極限粘度[η]=3.8(dl/g) ブロック共重合体のメルトフローレート(230℃) =3.2(g/10分)
【0092】 エチレン・1−ブテンランダム共重合体 密度=0.885g/cm、 エチレン含有量=89モル%、 結晶化度=13%、 融点=68℃、 Mw/Mn=2.0、 メルトフローレート(190℃)=0.5(g/10分) なお、各重合体の物性を表1にまとめて示した。
【0093】上記の各重合体を用いる以外は実施例1と
同様に行なって、組成物ペレットを得た。得られた組成
物ペレットの性状は次の通りであった。 p−キシレン可溶分量(23℃) :25.5重量% ヘキサン可溶分量 (50℃) : 1.6重量% エチレン単位の含有量 :15.3重量% メルトフローレート(230℃) :2.8(g/10分) なお、得られた組成物の物性を表1にまとめて記した。
【0094】この組成物ペレットから実施例1と同様に
してフィルムを成形したところ、フィルムにはフィッシ
ュ・アイが多数発生していることが観察された。従っ
て、このフィルムは、包装用フィルムとしては使用でき
ないことがわかったので、フィルム物性は測定しなかっ
た。
【0095】
【表1】
【0096】(実施例2)二軸延伸ポリエチレンテレフ
タレ−トフィルム(PET)(厚さ12μm)とアルミ
ニューム箔(厚さ7μm)とをウレタン系接着剤を用い
てドライラミネ−ションした積層体のアルミニューム箔
面に、実施例1で得たフィルムをウレタン系接着剤を用
いてドライラミネ−ションして積層体を得た。得られた
積層体の物性を測定し、その結果を表2に示した。
【0097】(比較例4〜5)実施例2において、二軸
延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムとアルミニュ
ーム箔との積層体のアルミニューム箔面に、比較例1お
よび2で得た各フィルムをドライラミネ−ションする以
外は実施例2と同様に行なった。得られた積層体の物性
を測定し、その結果を表2に示した。
【0098】
【表2】
【0099】
【発明の効果】本発明の熱融着性フィルムは、高いヒー
トシール強度を有しており、しかも加熱処理後において
もヒートシール強度の低下が小さく、耐ブロッキング性
や耐屈曲白化性にも優れており、また高い剛性および耐
低温衝撃強度を有している。従って、このフィルムは、
汎用包装フィルムとして使用できることは勿論のこと、
レトルト食品等の加熱・殺菌処理を必要とする被包装物
の包装フィルムとしても好適に使用できる。
【0100】また本発明の熱融着性積層フィルムは、前
記の特性を有する熱融着性フィルムがヒートシール層と
して表面に形成されているので、レトルト食品を初めと
して各種の被包装物の包装材として適している。
【0101】さらに、本発明に係わるレトルト食品等の
加熱・殺菌処理を必要とする被包装物の包装体は、加熱
処理後においても高いシール強度を保持し、包装体表面
における凹凸の発生が防止ないしは軽減され、外観も優
れており、かつ前記の特性を有している。従って、この
包装体は、輸送過程や、長期間に亘る常温ないし冷蔵・
冷凍保存条件下に置いても、内容物をほとんど変質させ
ることなく保存することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 5/18 CES C08J 5/18 CES //(C08L 23/10 C08L 23:14 23:14 23:08 23:08) (72)発明者 田口 栄一 茨城県猿島郡総和町北利根9番地 東セロ 株式会社内 Fターム(参考) 3E067 AB01 AB81 AB83 BA12A BB14A BB22A BB25A BC03A CA17 CA30 EA08 FA01 FB13 FC01 GC02 3E086 AD01 AD05 AD06 BA02 BA04 BA13 BA14 BA15 BB41 BB42 BB90 CA01 CA27 CA28 4F071 AA15 AA15X AA20 AA20X AA81X AA82 AA82X AA84X AA88 AA88X AA89 AA89X AF23Y AF26Y AF30Y AF58Y AF59Y AH04 BA01 BB06 BC01 BC12 4F100 AB10 AB33 AK03A AK04 AK04A AK07 AK07A AK08A AK09 AL01A AL02 AL03 AL05A AT00B BA02 EC032 GB15 JA06A JA13A JC00 JJ03 YY00A 4J002 BB023 BB121 BB141 BB142 BB153 BP021 GF00 GG02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロピレン重合体成分(A)、プロピレン
    ・α−オレフィンランダム共重合体成分(B)およびエ
    チレンと炭素数4以上のα−オレフィンとのランダム共
    重合体成分(C)とからなるプロピレン重合体組成物か
    ら得られるフィルムであって、その組成物中の成分は、
    (1)プロピレン重合体成分(A)とプロピレン・α−
    オレフィンランダム共重合体成分(B)とは、(A)/
    (B)で表した重量比が、80/20〜95/5の範囲
    にあって、(2)プロピレン・α−オレフィンランダム
    共重合体成分(B)は、その極限粘度が2以上かつ3.
    5(dl/g)未満であって、プロピレン単位を70〜
    85重量%含有し、そして(3)エチレン・α−オレフ
    ィンランダム共重合体成分(C)は、その密度が0.8
    65〜0.910(g/cm)であって、組成物中に
    10〜30重量%を占めていることを特徴とする熱融着
    性フィルム。
  2. 【請求項2】前記のプロピレン重合体組成物は、23℃
    でのp−キシレン可溶分が15〜30重量%であり、か
    つ50℃でのヘキサン可溶分が2.6重量%以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱融着性フィルム。
  3. 【請求項3】前記のプロピレン重合体組成物は、そのメ
    ルトフローレート(230℃)が2〜10(g/10
    分)であり、かつエチレン単位の含有量が10〜20重
    量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の
    熱融着性フィルム。
  4. 【請求項4】前記のエチレン・α−オレフィンランダム
    共重合体成分(C)は、そのメルトフローレート(19
    0℃)が0.01〜5(g/10分)であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱融着性フィル
    ム。
  5. 【請求項5】前記のフィルムは、被加熱・殺菌包装物の
    包装用であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の熱融着性フィルム。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれかに記載の熱融着性
    フィルムの片面に基材層が積層されていることを特徴と
    する熱融着性積層フィルム。
  7. 【請求項7】前記の積層フィルムは、被加熱・殺菌包装
    物の包装用であることを特徴とする請求項6に記載の熱
    融着性積層フィルム。
  8. 【請求項8】請求項6に記載の熱融着性積層フィルム層
    をヒートシールすることによって被加熱・殺菌包装物が
    包装されていることを特徴とする包装体。
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