JP4687207B2 - ヒートシール性ポリプロピレン系フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

ヒートシール性ポリプロピレン系フィルムおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、食品、医療、電子材料などのクリーンな包装材、容器等が要求される分野において好適に使用される臭気および添加物や劣化物の溶出や移行性の少ないヒートシール性ポリプロピレン系フィルムに関し、特にフィッシュアイが少なく、かつ厚み斑の小さいヒートシール性ポリプロピレン系フィルムおよびその製造方法に関するものである。
ポリプロピレン系フィルムは低温ヒートシール性、引裂強度、耐衝撃性、透明性および耐熱性等に優れており、食品、医療、電子材料などの包装材や容器として広い分野において使用されている。近年、社会の成熟に伴い、上記の分野においても、臭気および添加剤や劣化物の溶出や移行性に関して、市場要求が極めて高度化してきており、該特性を改良した、いわゆるクリーンな素材が強く待たれている。ところが、ポリプロピレンフィルムには表面を滑らすために滑剤が配合されている。該滑剤は目的とした効果を発現する点では有用であるが、該安定剤自体あるいはその劣化物が臭気や包装対象物の汚染原因になっており、これらの安定剤を配合しない樹脂を原料とした成型体が求められている。
上記市場要求に答えるものとして、例えば、牛乳、乳製品等の包装材料である紙容器や包装資材には、乳等省令告示52号等に適合する包装資材として、高圧法低密度ポリエチレンなどが用いられている。しかしながら、高圧法低密度ポリエチレンは、耐熱性、引裂強度、耐衝撃性、腰の強さ等が劣っているという問題を有している。また、これらの特性を満足することのできるポリプロピレン系樹脂よりなるクリーンな成型体の開発が嘱望されていた。最近、表面保護フィルムやマスキング用途などにおいても電子材料分野などでクリーンな成形体が要望されている。ところが、表面を滑らすために、有機滑剤を添加したり、無機滑剤を添加しており、それらをそのまま使うと臭気や汚染物等の移行性において問題があった。
特定のパラメーターを最適化し、添加剤が配合されてなく、かつ前記ハロゲン化物量が低減され該添加剤が実質に被接触物に移行しない線状低密度ポリエチレン樹脂および該樹脂を原料としたクリーン成型体が開示されている(例えば、特許文献1〜4参照)
特開2001−342306号公報 特開2002−52669号公報 特開2003−64191号公報 特開2003−341249号公報
しかしながら、これらの方法はインフレーション法や押出しラミ法で製膜されておりフィルムの厚み斑が大きい。また、フィッシュアイが多く、これらの点で市場の要求を満たしていない。例えば、ポリマー編集委員会著、ポリマー辞典、大成社、平成12年、増刷6版、P337等に、フィッシュアイについての定義が書かれている。フィッシュアイとは、フィルムまたはシート状の製品中に生じる小さな球状の塊をいう。魚の眼のような透明性をもつものが多いことからこのような名前が付けられた。成形材料の混練不足から来る未溶融の塊り、原料の一部がゲル化したための塊り、成形中の材料の部分的劣化による塊り、異物を核としたものなどいろいろなものがある。ここでいうフィッシュアイとは、異物を核にしたものは除外する。異物とは、例えは、セルロース、塵、金属片、樹脂の炭化物、種類の異なるプラスチック、糸くず、紙切れ等がある。一方、厚み斑の小さい製品が得られるTダイ法による製膜は、上記のインフレーション法での製膜温度である160〜200℃に対して210〜270℃で押出す必要があり、添加剤が入っていない原料樹脂を用いた場合は、樹脂の安定性が劣るためゲル化が起こり、フィッシュアイが多発する。また、劣化による臭気が強く市場要求を満たすことができない。インフレーション法ではバルーン形成の安定化のために高い押出し粘度が必要であり一般に低温で押出し成型がなされるのでクリーン成型体を得る点では有利であるがフィルムの厚み斑が大きくなるという課題を有している。一方、Tダイ法では低温での高溶融粘度押出しをすると流動斑が出やすくなり厚み斑が大きくなることに繋がるので高温で押出し成型が行われている。そのために、上記の市場要求に答えられていない。
一方、ヒートシール性ポリプロピレン系フィルムは、食品包装等の広い分野において、シーラントフィルム等において好適に使用されている。また、ヒートシール性ポリプロピレン系フィルムにおいて、該耐衝撃性や柔軟性等を付与する目的で原料樹脂に柔軟性ポリオレフィン系樹脂を配合することが、知られている。該柔軟性ポリオレフィン系樹脂を配合してなるヒートシール性ポリプロピレン系フィルムにおいても、臭気および添加物や劣化物の溶出や移行性の少なく、かつフィッシュアイ等の異物が少なく、さらに厚み斑の少ない製品の市場要求が高まってきている。
本発明は従来技術の課題を背景としてなされたものであり、食品、医療、電子材料などのクリーンな包装材、容器等が要求される分野において好適に使用されるヒートシール性に優れたヒートシール性ポリプロピレン系フィルムに関し、特にフィッシュアイが少なく、滑り性、耐衝撃性、柔軟性に優れ、厚み斑の小さいヒートシール性ポリプロピレン系フィルム、さらに臭気および添加物や劣化物の溶出や移行性の少ないヒートシール性ポリプロピレン系フィルム、およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するため、鋭意研究した結果、遂に本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、プロピレン−エチレンブロック共重合体樹脂85〜97質量%に柔軟性ポリオレフィン系樹脂を3〜15質量%添加したポリプロピレン系樹脂よりなるヒートシール性フィルムであり、Tダイ法で製膜するに際して、溶融された樹脂をフィルターで濾過後、Tスロット型ダイを用いてダイ出口の樹脂温度を160℃以上、200℃以下にして押出し、押し出されたフィルムを冷却ロールに密着させる際、エアーノズル法と、エアーチャンバー法あるいはエアーナイフ法と、真空チャンバー法とを同時に作用させる製造方法により得られた、フィルムの幅方向の厚み斑が、幅1000mmにおいて10%以内であり、かつ最大直径が0.1mm以上のフィッシュアイが10個以下/0.1m2であることを特徴とするヒートシール性ポリプロピレン系フィルムである。また、プロピレン−エチレンブロック共重合体樹脂のMFRが2〜80g/10分であり、柔軟性ポリオレフィン系樹脂のMFRが0.1〜30g/10分であり、さらにポリプロピレン系樹脂のMFRが2〜80g/10分であることが好ましい。
この場合において、シール開始温度が160〜200℃であることが好ましい。
また、この場合において、被接触物に移行する滑剤を含まないことが好ましい。
また、本発明は、Tダイ法で製膜するに際して、Tスロット型ダイを用い、かつ溶融押出し工程で溶融された樹脂を濾過精度が100μm以下であるフィルターで濾過することを特徴とするヒートシール性ポリプロピレン系フィルムの製造方法である。
さらにまた、この場合において、濾過を2段で行うことが好ましい。
さらにまた、この場合において、Tスロット型ダイより押し出されたフィルムを冷却ロールに密着させるに際して、エアーノズル法、エアーチャンバー法あるいはエアーナイフ法および真空チャンバー法を同時に作用してなることが好ましい。
さらにまた、この場合において、Tスロット型ダイ出口の樹脂温度が160℃以上、200℃以下であることが好ましい。
本発明のヒートシール性ポリプロピレン系フィルムは、低温シール性、耐衝撃性および耐熱性等のポリプロピレン系フィルムの特性を有したうえに、フィルムの厚み精度が良く、フィッシュアイの混入が少ない上に滑り性、耐衝撃性、柔軟性に優れるので、食品、医療、電子材料などのクリーンな包装材、容器等が要求される分野において好適に使用することができる。さらに。被接触物に移行する滑剤等の添加剤やその劣化物による臭気、溶出および移行等が少なく被接触物の汚染が抑制され、かつまた、本発明の製造方法により、上記の高品質なヒートシール性ポリプロピレン系フィルムを安定して、かつ経済的に製造することができるという利点がある。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるプロピレン−エチレンブロック共重合は、以下の組成のものが好ましい。融点が156〜168℃、エチレン含有量が20〜50質量%、20℃キシレン可溶解部の量が5〜25質量%、20℃キシレン可溶部の極限粘度([η]cxs)が1.8〜3.5(dl/g)、MFRは、1〜4(g/10分、230℃)のものが好ましい。融点が156℃より低いとレトルト食品、ボイル食品など使用できない。エチレン含有量は、プロピレン−エチレンブロック共重合体の海島構造の島(ゴム部)のエチレン量を示しており、エチレン量が多くなるほど硬いゴムとなり、耐衝撃性に悪影響を与える。少ないとべたつきの原因になり、耐ブロキング性を悪化させる。20℃キシレン可溶部の極限粘度は、1.8dl/g以下では海島構造の島部の分散が層状に分散するのでヒートシール性と耐ブロキング性を阻害する。3.5(dl/g)を超えるとフィッシュアイが悪化する。MFRは、1(g/10分、230℃)より低いと製膜加工を著しく阻害する。4(g/10分)より大きいと耐衝撃性を阻害する。該プロピレン−エチレンブロック共重合体系樹脂の樹脂密度は870〜912kg/m3が好ましい。さらには、密度は、880〜905kg/m3が好ましい。密度が870kg/m3未満では剛性、耐熱性および耐ブロッキング性が低下するので好ましくない。逆に、密度が912kg/m3超えた場合は低温ヒートシール性が悪化するので好ましくない。また、メルトマスフローレート(以下、MFRと記す)は、1〜100g/10分(230℃)の範囲内のものを用いるのが好ましい。2〜80g/10分(230℃)の範囲のものがより好ましく、さらに好ましくは、2〜50g/10分(230℃)の範囲内である。MFRが1g/10分(230℃)未満では、フィルム成型において、溶融粘度が高くなり、押出し機のモーターにかかる負荷が大きくなると共に、フィルムの厚み精度が低下するので好ましくない。逆に、100g/10分(230℃)を超えと溶融粘度が低くなり過ぎ製膜が困難になる上、得られたフィルムの力学特性が悪化するので好ましくない。
プロピレン−エチレンブロック共重合体系樹脂の製造方法は特に制限されるものでなく、例えば、チグラー・ナッタ系触媒やシクロペンタジエニル金属化合物等のいわゆるメタロセン系触媒や非メタロセン系錯体などの錯体系触媒を用いた、溶液重合法、スラリー重合法、塊状重合法、気相重合法などの方法で製造されたものが挙げられる。
また、本発明においての柔軟性ポリオレフィン系樹脂とは、プロピレン−エチレンブロック共重合体系樹脂より柔軟性の高い樹脂であり、超低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、高圧法のポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、オレフィン系エラストマー等よりなる樹脂から選ばれたものである。特にオレフィン系エラストマーが好ましい。該柔軟性ポリオレフィン系樹脂を配合することにより、表面に移行する添加剤の吸着、ブロッキング防止、滑り性付与、耐衝撃性あるいはヒートシール特性の改善をすることができる。
柔軟性ポリオレフィンのMFRは、0.1〜30(g/10分、230℃)の範囲の物が好ましい。密度は、840kg/m2〜900kg/m2のものが好ましく、さらに850〜880kg/m2のものがさらに好ましい。840kg/m2以下にすると柔軟性には優れるが、べたつき成分が多くなると共に、滑性、異臭の原因や味臭覚に悪影響を与えるので好ましくない。また、密度が900kg/m2を超えると硬くなり、低温での衝撃性、表面に移行する添加剤の吸着など悪くなる傾向にあり、好ましくない。但し、このことは用途などによって何を主体にした商品なのか、商品コンセプトによって密度の使い訳が変わってくるので、絶対的なものではないが、ひとつの目安として考えることが出来る。
該柔軟性ポリオレフィン系樹脂の配合に当っては、プロピレンーエチレンブロック共重合体系樹脂と該柔軟性ポリオレフィンの粘度の差を配慮することが好ましい実施態様である。プロピレンーエチレンブロック共重合体系樹脂の粘度が高く、柔軟性ポリオレフィン系樹脂の粘度が低い場合は層状に柔軟性ポリオレフィン系樹脂が分散する。また、逆の場合は、柔軟性ポリオレフィン系樹脂は、球状または楕円状に分散する。層状に分散させるとシール強度が弱くなる。これは層状に分散すると柔軟性ポリオレフィン系樹脂の界面面積が増大して、該界面の界面剥離性が増加しシール強度が低下するためであると推察している。球状に分散すると、上記界面の面積が小さくなり、シール強度の低下が抑制される。
同時に柔軟性ポリオレフィン系樹脂の粘度が高くなると破袋性が向上する傾向にある。これは柔軟性ポリオレフィン系樹脂が衝撃を受け止め、力を分散、吸収して、プロピレンーエチレンブロック共重合体系樹脂部のクラック(ひび割れ)を押さる働きをするためであると推察している。そのため、包装用に使われるフィルム用途にはこのような設計を行うことが好ましい実施形態である。
柔軟性ポリオレフィン系樹脂の配合量も重要なファクターであり、シール特性、や破袋性、衝撃特性および味や臭気に影響を与える。量を増やしていくとシール性と味、臭いという点では悪くなるが、滑り性付与、耐衝撃性は向上する傾向にある。具体的には、15質量%を超えるとシール強度、味、臭いが悪くなり、また、3質量%未満であると味、臭い、シール強度は良くなるが、滑り性付与、耐衝撃性という点から劣るという問題がある。好ましくは5〜13質量%の範囲である。
該柔軟性ポリオレフィン系樹脂には、低分子量成分を吸着する働きがあることを発見した。具体的には、エルカ酸アミドのような脂肪酸系滑剤を、該プロピレンーエチレンブロック共重合体と該柔軟性ポリオレフィンに添加したものに、脂肪酸系滑剤を添加しても滑り性は発現しなかった。また、臭気も変化なかった。これは、柔軟性ポリオレフィンが、脂肪酸系滑剤を吸着しているために、表面へのブリードが低下したためであると推察している。該柔軟性ポリオレフィンの密度が低いほどその傾向は顕著であり、プロピレンーエチレンブロック共重合体と併用することにより、その効果は相乗される。
本発明においては、上記のポリプロピレン系樹脂は被接触物に移行する滑剤が含まれていないものであることが好ましい。すなわち、滑剤、中和剤、帯電防止剤、加工性改良剤、紫外線吸収剤、防曇剤等の比較的低分子量の有機物よりなる移行性の添加剤を配合されていないもの、もしくは、該添加剤が配合されたとしても、該配合された添加剤が実質的に内容物等の被接触物に移行し臭気や味覚に対して悪影響を及ぼさない量である必要がある。例えば、滑剤としては、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステルに代表される。触媒残渣の中和剤としては、例えば、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩及びハイドロタルサイト、水酸化カルシウム、帯電防止剤としては、炭素数8〜22の脂肪酸のグリセリンエステルやソルビタン酸エステル、ポリエチレングリコールエステル等に代表される。加工性改良剤として、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩等に代表される。紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシベンゾフェノン系、2−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、サリシレート系、シアノアクリレート系に代表される。防曇剤としては、グリセリン脂肪酸エステル系、ソルビタン脂肪酸エステル系、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル系、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル系、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル系に代表される。従って、外部に溶出してしまうような添加剤、例えば、内容物が液体の場合は、該液体に溶出されてしまうような添加剤、臭気が移行してしまう添加剤、あるいは時間とともにフィルム表面に偏在するような添加剤が樹脂中に含まれていないことにより、例えば食品の包装材や容器として用いた場合は、臭いや味覚の変化が少なく衛生的であり、また、医療や電子材料の包装材や容器として使用した場合は内容物を汚染しないクリーンフィルムが得られる。
ポリプロピレン系樹脂はプロピレン骨格が3級水素を含んでいるために、耐酸化安定性が良くなく、上記の酸化防止剤の配合は必須であった。しかし、近年、ポリプロピレン系樹脂の重合触媒技術の著しい進展により、樹脂中の残存触媒量の極めて少なくすることが
可能になってきており、このことにより従来技術で得られた樹脂に比べ耐酸化安定性が飛躍的に向上し上記の酸化防止剤を添加しなくても良いことが可能となってきた。
本発明においては、実質的に被接触物に移行しない添加剤は本発明のクリーンフィルムの特性を本質的に阻害しない範囲で添加しても構わない。例えば、無機フィラーや有機、無機および無機/有機のハイブリッドポリマーよりなるフィラー等が例示される。無機フィラーとしては、シリカ、炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン、アルミナ、水酸化アルミニウム、マグネシア、水酸化マグネシウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、マイカ、ガラスフレーク、ゼオライト、珪藻土、パーライト、フライアッシュ、ガラスビーズ等が挙げられる。有機ポリマーよりなるフィラーとしては、ポリメチルメタクリレート架橋樹脂、ポリエステル架橋樹脂、フェノール樹脂、その他の合成樹脂の粉末及び微小ビーズ等よりなるものが挙げられる。無機ポリマーよりなるフィラーとしてはシリコーン樹脂よりなるものが、また、有機/無機ハイブリッド系ポリマーよりなるフィラーとしてはシリコーンと有機ポリマーとの複合樹脂よりなるもの等が挙げられる。
上記のフィラーの配合によりフィルムの滑り性を向上させ得られたフィルムのロールとしての巻き特性や得られたフィルムを使用する際の加工性を向上させることができる。
また、滑り性向上やブロッキング性防止性等を付与する目的でフィルム表面にエンボス加工を施す等の手段を取り入れることも好ましい実施態様である。
上記のポリプロピレン系樹脂は無添加グレードとして市販されている樹脂および樹脂配合物を用いても良いし、本発明の効果をより大きく発現できるように特別に設計したものを用いても構わない。
本発明のヒートシール性ポリプロピレン系フィルムは、最大直径が0.1mm以上のフィッシュアイが10個以下/0.1m2であることが好ましい。8個以下/0.1m2が好ましく、6個以下/0.1m2がより好ましい。該フィッシュアイが10個以下/0.1m2を超えた場合は、例えば、該フィルムで包装した場合に該フィッシュアイが肉眼で見えるので包装体の商品イメージを低下させるので好ましくない。該フィッシュアイに関しては、近年、消費者の安全指向の強まり共に市場要求が厳しくなってきている。例えば、紙パックの内層材として用いられた場合のように消費者に通常状態では目に触れないものであっても、回収のために紙パックが切り引きさかれることにより消費者の目に触れて、安全性に対する不安を呼び起こす等の現象も出始めている。また、透明包装袋として使用した場合は、内容物の色や形態によりフィッシュアイが異物として目立つことがある。これらの市場要求により厳しい管理が必要となってきている。
また、近年、ヒートシール性フィルムについてもそのフィルムの厚み斑に関する市場要求の厳しさが増してきている。フィルムの厚み斑が大きくなるとフィルムをロール状にして保存した場合に起こる巻き締まり現象により発生する張力が厚み斑によりフィルムの幅方向に変動が発生しフィルムの部分たるみ等の変形が発生する。そのため、厚み斑の大きなフィルムの場合は、例えば、ラミネート素材として使用した場合はラミネート加工時にたるみ等の変形により皺の発生や空気の巻き込みが起こり加工操業性が低下し、かつ得られる製品の皺、透明斑等の外観不良やラミネート強度変動等に繋がる可能性がある。
本発明においては、フィルムの幅方向の厚み斑が、幅1000mmにおいて10%以内にすることが好ましい。8%以内がより好ましく、6%以内がさらに好ましい。10%を超えた場合は、上記の課題発生に繋がる。尚、本発明における上記厚み斑は、フィルム幅400mm以上でフィルム長1000m以上のロールにおいて満されるのが好ましい。
本発明は、Tダイ法で製膜することが好ましい。前述のごとく従来Tダイ法の製膜はバレルの設定温度は、200℃以上の温度で押出し成型されてきた。本発明ではプロピレン−エチレンブロック共重合体樹脂85〜97質量%に柔軟性ポリオレフィン系樹脂を3〜15質量%添加したポリプロピレン系樹脂を原料とする必要があり、従来公知の温度で押出し成型した場合は、請求項7に記載のごとくダイス出口の樹脂温度が160℃以上、200℃未満で押出し成型することが好ましい実施態様である。150〜200℃がより好ましく、155〜195℃がさらに好ましい。150℃未満では原料樹脂の溶融粘度が高くなりすぎ流動特性が悪化し得られるフィルムの厚み斑が増加するので好ましくない。逆に、200℃を超えた場合はゲル生成が増大する上、異臭の原因になるので好ましくない。なお、本発明におけるダイス出口の樹脂温度は精度が±5℃以内の赤外線式温度計を用いて測定したものである。該赤外線式温度計としてはチノー社製ポリエチレンフィルム用IR−CAM型が例示される。
上記の押出し温度で成型するための達成手段として原料のポリプロピレン系樹脂のMFRを高くする方法が挙げられるが、得られるフィルムの機械特性が満足されなくなるので好ましくない。従って、MFRは、1〜100g/10分(230℃)、好ましくは2〜80g/10分(230℃)、さらに好ましくは2〜20g/10分(230℃)である。該MFRのポリプロピレン系樹脂を用いて、上記、150〜200℃押出し温度で成型すれは、フィッシュアイの生成は低減出来るが、フィルムの厚み斑を幅1000mmにおいて10%以内にすることが困難となる。従って、得られるフィルムの特性を本発明の範囲にするためには、上記の押出し温度で押出しても厚み斑が大きくならないための改善が必須となる。そのためには製膜機、特にダイスの構造や製膜条件の最適化が必要である。該方策について言及する。
まず上記達成手段の一つにダイスの形状最適化がある。一般に今日のプラスチック工業で広く使用されているコートハンガーダイはクラムシェルの問題を抱えていた。このクラムシェル現象はダイ本体の中央部に力が多く掛かりダイ端部より大きく変形するというダイの変形のことである。この不均一な変形は粘度の変動や吐出量の変動から絶え間なく樹脂圧が変化する点から厚み斑が発生し易い。また、コートハンガーダイは、圧力調整機構がマニホールドの配置の結果からプレランド部にあり、三角形の形状(コートを掛けるハンガーのような形状)をしている。このプレランドの形状は樹脂の異なる粘度に対して、直線のプレランド部で粘性変化を合わせるのは通常不可能である。その結果、一般にWパターンと呼ばれダイ出口で早く流れる部分と遅くなる部分が発生し、均一な流れにならない問題があった。それが厚み斑や熱履歴の違いによるフィッシュアイの原因になっていた。一方、近年、上記のコートハンガーダイの課題を克服するための方策としてTスロット型ダイが注目されている。該Tスロット型ダイは、例えば、Gary D.Oliver、「最新の共押出技術と市場同行」、コンバーテック、1996年12月、第24巻、第12号、P14〜19や小山、「機能性多層フィルムの押出技術」、プラスチックエージ、2003年、6月、第49巻、第595号、P93〜97等に記載されているように、以下の特徴を有している。
特徴1として、Tスリット型ダイのアスペクト比を大きくした直線状のマニホールドになっており、それにより、厚みの均一性を向上させることが出来きる。さらに樹脂が流れる面に力が均一にかかるのでクラムシェルが発生しない。特徴2として、プレランドを2段階にしてその段差部分の形状を曲線状に作ることにより、ダイス全体でバランスの取れた均一の流れになるような設計がなされており、溶融樹脂の各種粘度に対応できるように改良されている。従って、Tスロット型ダイを使用することが好ましい。
上記のTスロット型ダイの使用はフィルムの厚み斑の低減対策として有効であるが、本発明においては、押出し温度が低いためダイスリップにおける溶融樹脂のせん断粘度が高くなるので、線状低密度ポリエチレン樹脂に添加された、例えば無機フィラー等の樹脂に溶解しない添加物がダイスリップで流動体の外にはじきだされリップ口の周辺に析出して通常「目やに」と称する汚れを形成しフィルムの厚み斑や異物混入に悪影響を及ぼす。従って、該課題解決のためにダイスのリップ開度を大きくすることが好ましい実施態様となる。
このような高精度のTスロット型ダイを使う事により、フィードブロックの簡略化が可能となる。従来技術、例えばコートハンガー型ダイでは、ダイスでの厚み調整、品質均一化が不十分だったので、フィードブロックで厚み調整、品質均一化の補助を行う必要があり複雑な形状になっていたが、上記のTスロット型ダイの場合はダイス内の溶融樹脂の流れが均一化されているので、フィードブロックが簡略化出来る。該簡略化によりデッドスペースが減少できるので、フィッシュアイ生成の低減に効果がでる。
Tストット型ダイ周りの空気の流れ方向がフィルムの厚み斑に影響を与えるので最適化することが好ましい実施態様である。該Tスロット型ダイから出てくる溶融樹脂シートに対して垂直な空気の流れである風を無くすことが重要である。これは溶融状態で垂直な風を受けると、溶融樹脂シートが振れて、その振れた部分の厚み変化や部分的な冷却斑が発生し厚み斑に繋がる。該対策の一つとしてダイス回りをシート、板、などで囲いを作り、囲いで囲みダイス出口に上記の好ましくない風が当たらないようすることが挙げられる。さらに、積極的にダイス出口の溶融樹脂シートの流れが乱れないような風の流れを作ることも好ましい実施態様である。
Tスロット型ダイ周りの温度斑も厚み斑に影響を及ぼすので、できるだけ温度斑を小さくすることも重要である。例えば、前記のダイス周りに囲いをすることは、当該現象の改善にも繋がるので、好ましい実施態様として推奨される。また、湿度を高めた状態でしかも加温した状態にすることは、温度斑が小さくなるので好ましい実施態様である。
Tスロット型ダイより押し出された溶融樹脂シートの冷却ロールへの密着方法の改善もフィルム厚み精度向上の重要な要因である。例えば、エアーで冷却ロールに密着させる方法として、エアーノズル法、エアーチャンバー法あるいはエアーナイフ法および真空チャンバー法が広く普及しているが、上記3方法を同時に作用させることが好ましい実施態様である。すなわち、溶融樹脂シートの冷却ロールへの密着に際して、エアーノズル法で両端を固定し、エアーチャンバー法あるいはエアーナイフ法により溶融樹脂シートの全幅の冷却ロールへの押さえつけを行い、同時に真空チャンバー法を作用させ溶融樹脂シートと冷却ロールの間への空気の巻き込みを防止することにより厚み斑が低減される。該方法においてもエアーナイフやエアーチャンバーの風を溶融樹脂シートに対して均一に、かつ流れの乱れが発生しないように当てる事および真空チャンバーの吸引力が幅および流れ方向において均一になるように装置構造、取り付け位置、エアーナイフやエアーチャンバーの空気の風量や方向、真空チャンバーの吸引度や吸引方向等を最適化することも大切である。このことにより、溶融樹脂シートの振れを小さくする事ができ、厚み精度向上に繋げられるので有効な手段の一として推奨される。
上記密着方法におけるエアーチャンバー法とエアーナイフ法の選択は該装置を設置する場所の空間容積や真空チャンバーの性能との関係で適宜選択すれば良い。
上記の押出し温度の温度範囲での製膜により、フィッシュアイの生成を抑制することはできるが、本発明においては、ポリプロピレン系樹脂に酸化防止剤の配合がされていないので該押出し温度の最適化のみではフィッシュアイを本発明の範囲内で安定化することは困難である。該フィッシュアイ低減の好ましい達成手段について言及する。
フィッシュアイを低減させるには、溶融樹脂の濾過に用いられるフィルターが重要である。本発明においては、請求項3に記載のごとく溶融押出し工程で溶融された樹脂を濾過精度が100μm以下であるフィルターで濾過することが好ましい実施態様である。ここで、濾過精度とは、JIS B8356:1976年で定義された方法に準じて評価された性能である。濾過精度は80μmがより好ましく、60μmがさらに好ましい。濾過精度が100μmを超えた場合はフィッシュアイを形成するゲル状異物の除去及び微小化が悪化するので好ましくない。濾過精度の下限はゲル状異物の除去及び微小化の点より小さければ小さい程好ましいが、小さくなるに比例して濾過圧力損失が大きくなるので濾過面積を大きくする必要が生ずる。従って、下限は30μmが好ましい。フィルターは金網フィルターが一般的に多く用いられており、平織り、綾織、平畳織、綾畳織など織りかたの形状の変化、それに使用する線の太さと積層構成により濾過能力や微小化効率が変ってくる。それらの金網フィルターと別に金属焼結フィルターというタイプがあり、粉末焼結したもの、不織布のように金属を織ることなく固めたものの大きく2種類がある。特に不織布のように金属を織ることなく固めたものは、ミクロンオーダーのステンレス鋼繊維を均一に積層焼結したもので、繊維相互の無数の接点が金属同士接合一体化しており、目開き抜け落ち少なく高い濾過精度を有する上、他の金属濾過材より空隙率が大きい影響で、圧力損失が小さく、金網、金属粉末焼結フィルターに比べて、異物保持能力が高いので最近特に多く使われ始めているが、金網フィルターでも織り方、積層法を改良するとそれに同等以上の性能が出るものも有り、排除はしない。選定時ポイントは、特にオレフィンは溶融粘度が高いので圧力損失が低く、濾過能力の高いものを選ぶことが好ましい。該方策の採用はフィッシュアイ低減だけでなく厚み斑低減の抑制効果をも併せて発現できる。厚み斑は、圧力損失が大きい場合に発生し易い。それはフィルターにより押出し機で溶融樹脂を押出した圧力がカットされ、Tダイ内の圧力が不足し、Tダイ内の溶融樹脂の流れが不安定になり、結果として厚み斑になることがある。先に述べたように圧力損失が低いフィルターを用いる事によりそれを抑制することが可能となる。
上記の濾過は、フィルターを2個以上設けた多段濾過法で行うのがより好ましい実施態様である。該多段濾過法により、濾過や微小化効率が向上し、かつ前記の圧力損失の課題も改善される。該多段濾過法の場合は、同じ濾過精度のフィルターを用いても良いが、溶融樹脂の流れ方向に従って濾過精度の値を低くしていくのがさらに好ましい実施態様である。
本発明で使用する原料のポリプロピレン系樹脂ペレットは、乾燥するときに不活性ガス置換をして、乾燥したものを使用するのが好ましい。不活性ガス置換により脱酸素され押出し機に入り溶融する時の酸化分解が押さえられ、フィッシュアイ低減に繋がる。また、製膜の為の押出し機のホッパーや原料を入れるサイロにも酸素が入らないように不活性ガスで置換し、原料が酸化しない状態にしておくのも好ましい実施態様である。該方法は原料樹脂と共に押出し機への酸素の混入が抑えられる効果もありゲル生成の抑制に繋がる。該方策の採用はゲル生成抑制だけでなく臭気や味覚に影響する分解物の生成を抑制効果をも併せて発現できる。使用する不活性ガスとして、希ガス類元素例えば、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドンの6元素が挙げられるが、高価であるので実際的ではない。安価で入手が容易な窒素ガスが好ましい。
近年は原料配合物の混練効果を向上する目的で2軸押出し機が用いられることが多くなってきているが、本発明では低温押出しが必要であり2軸押出し機では局部発熱による樹脂の劣化が起こることがあるので、単軸スクリューを用いた押出し機を用いることが好ましい実施態様として推奨される。単軸スクリューの欠点は、スクリュー回転の高速化に伴って、混合・混練不良が発生する上、樹脂温度の過度な上昇のため適正な操業に限界があることである。この問題を解決するためには、例えば、坂上、「ミキシングスクリュの実験的研究[2]I.単軸スクリュの実験研究(2)」、プラスチックエージ、2003年4月、第49巻、第593号、P146〜157において記載されている3ステージスクリュー構造をとるのが好ましい実施態様である。すなわち、スクリューの中間部にミキシングエレメントを設け、その手前を第1ステージ、ミキシングエレメント部を第2ステージ、その後を第3ステージとする3ステージスクリュー構造をとるのが好ましい。中間部のミキシングエレメントにより混合・混練性能を高めると共に、先端の溝深さを深くして過度の発熱を抑制し、冷却能力を補強し、併せて押出し量をアップを図ることがより好ましい実施態様である。2軸タイプでもスクリュー設計を適切に調整することにより可能であり排除はされない。
回収原料もフィッシュアイ抑制の重要な要素である。多くの場合、製品、切開屑等を再利用して原料に混ぜて使用している。それらを製品、切開屑などを溶融して樹脂ペレットにする方法。圧力により、それら製品、切開屑などを圧力により、ペレット状、板状にする方法。半溶融状態でペレット状にする方法が知られている。溶融し、ペレットにする方法は、熱により溶融しペレットにするので、樹脂内部で架橋反応が起こり、結果として、フィッシュアイが発生し易くなる。圧力によりペレットにする方法は、柔らかいフィルムには不向きで、ペレットにしても元のフィルムの形に戻ろうとする力が強く、時間の経過と共に形が変化していく場合があり、管理が難しい。半溶融状態でペレットにする方法は、そのような時間の経過と共に変化することなく均一であり、フィッシュアイが発生しにくいので好ましい。
回収する製品、切開屑についてくる塵、異物、細かなゴミなどの管理も重要あり、これらに塵、異物、細かなゴミなどが付着したまま回収原料にするとそれらが核となり、フィッシュアイが発生する。回収室内の空調管理が重要であるのはもちろんのこと、塵、異物、細かなゴミが付着したものを回収のラインに入れないように工夫する事が重要である。その方法としては、クリーンルーム内での回収作業が好ましい。また、フィルムに付いた塵、異物、細かなゴミを除去するために回収装置入口に静電気除去装置の取り付けを行なうことが好ましい。
本発明においては、シール開始温度が160〜220℃であることが好ましい実施態様である。160〜180℃がさらに好ましい。シール開始温度が160℃未満では耐ブロッキング性が低下し二次加工適性が低下するので好ましくない。一方、200℃以上の場合は低温シール性が悪化し、高速ヒートシール加工におけるシール強度低下に繋がるので好ましくない。
本発明で使用されるフィルム厚みは、5〜300μmである。好ましくは、10〜200μmである。
本発明で得られたヒートシール性ポリプロピレン系フィルムは、低温で押出し製膜がなされているので、該添加剤やその劣化物による臭気、溶出および移行等が少なく被接触物の汚染が抑制されているので、食品、医療、電子材料等のクリーンな包装材、容器等が要求される分野において好適に使用することができる。また、食品用に使用した場合は食品の味覚変化が少ないという効果が発現できる。例えば、臭気に関しては官能評価のみでなく熱線型半導体式ガスセンサーを使用することによりその効果が定量的に評価できる。
非接触物に移行する滑剤加剤が含まれていないポリプロピレン系樹脂原料を使用することにより、上記の本発明の効果をより顕著に発現することができる。
次に実施例および比較例を用いて、本発明を具体的に説明する。なお、各実施例で得られたフィルム特性は以下の方法により測定、評価した。
[フィッシュアイの測定方法]
成型されたフィルムを流れ方向(以下、MD方向と記する)に33.3cm×流れ方向に対して横方向(以下、TD方向と記する)30cm、両端20cm外して、4ヶ所サンプルとして切り取る。フィルムの下から蛍光灯を照射した板の上に置き、透過光で目視により観察し、0.1mm以上のフィッシュアイを計測する。計測は切り取ったサンプル3枚の平均値でフィッシュアイ個数を求め、0.1m2当たりの個数に換算する。該サンプルが1枚でも0.1mm以上のフィッシュアイ個数が8個以上であれば、予備の1枚も計測し、フィルムサンプル4枚の平均値で出し、0.1m2当たりの個数に換算する。次に、カウントしたフィッシュアイを液体窒素中に浸して、硬くした状態で、剃刀で半分に切り、そのフィッシュアイの断面を光学顕微鏡で、50〜300倍の倍率で観察することにより、核となる物質が無ければ、例えば、セルロースなどを代表とする異物が無ければ、それは未溶融の塊り、原料の一部がゲル化したための塊り、成形中の材料の部分的劣化による塊り等のゲル起因のフィッシュアイと判定する。核がある場合は、異物起因のフィッシュアイと判定しカウントから除外する。
[シール開始温度]
ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)の間に、シール面がお互い向き合うようにフィルムを挟み込み0.2MPa×1秒で熱傾斜型シーラー(東洋精機社製)にて、シール面同士シールする。引張試験機(島津製作所製オートグラフ、形式:S−100−D)にて速度200mm/分で15mm巾での強度(N/15mm)を評価する。ポリエチレンテレフタレートとしては、東洋紡績株式会社製:E5100(12μm)を使用する。シール開始温度とは、シール強度が4.9N(500g)/15mmに到達する温度をいう。
[厚み斑評価]
後述する実施例および比較例で得られた長さ1000m、幅400mmのフィルムが巻回されたフィルムロールについて、JIS K7130:1999年に準じて評価する。一部方法が異なる部分は以下に詳細を説明する。測定する環境は、23℃×50%RH室内で行う。使用する計測器は、最小読み取り値が0.001mmとする。精度は、JISB7503:1997年に規定してあるダイヤルゲージと同等以上のものとする。
計測は上記フィルムロールMD方向に15cm、TD方向に全巾、表層部からしわのない部分から2巻き剥いだ部分と巻き芯部からしわの無い部分から2巻きほど剥いだ部分の2ヶ所で、それぞれ3サンプルを連続で取り、その6サンプルの平均値を求める。
各サンプルの測定は、各サンプルフィルムの両端5cmづつをカットし、該両端がカットされたサンプルを幅方向に40等分し測定位置に印を付ける。該印の位置で印の部分を外した場所についてダイヤルゲージにて行う。厚み斑は下式で求める。

厚み斑(%)=(最大厚みー最小厚み)÷6サンプルの平均値×100
[濾過精度]
JIS B8356:1976年に準じて計測する。フィルターメディアを透過した最大グラスビーズ粒径を濾過精度(μm)とする。
[ダイス出口の樹脂温度]
本発明におけるダイス出口の樹脂温度は精度が±5℃以内の赤外線式温度計を用いて測定する。Tダイの幅方向等分した5箇所をn=3で計測し、その平均値を求める。チノー社製ポリエチレンフィルム用IR−CAM型を使用し、溶融樹脂から10〜15cmの位置で計測する。
[臭い評価]
測定環境は、23℃の環境下で行う。ポータブル型臭いセンサーとして、熱線型半導体式ガスセンサー(キーエンス製:NS720、NS710)を使用する。機器調整終了後、測定するサンプルが入ったフラスコにセンサー部を入れ2分後の値を読み取る。
評価用サンプルは、流れ方向にカットしたA4サイズのフィルムを流れ方向に16分割し短冊状にする400mlのフラスコに入れ口部をアルミ箔で蓋をして、60℃×30分オーブン(根来製作所製循環式熱風乾燥機、形式:102.S.01)で加温した後、23℃×50%RH×2時間放置後、計測する。
[MFR]
JIS K 7210:1999年に準じて、評価条件は、2.16kg、230℃で原料樹脂の粘度を評価した。
[樹脂密度]
JIS K 7112:1999年に準じて、密度を評価した。
[柔軟性評価]
JIS K 7127:1987年に準じて、引張弾性率を求めた。
[滑性評価]
JIS K 7125:1987年に準じて、静摩擦係数を測定した。
[20℃キシレン可溶部(CXS、Cold Xylene Solube Part)]
ポリプロピレン5gを沸騰キシレン500mlに完全に溶解させた後に、20℃に降温し、4時間以上放置する。その後、これを析出物と溶液とにろ過して可溶部と不溶部に分離した。可溶部はろ液を乾固して減圧下70℃で乾燥し、その重量を測定して含有量(質量%)を求めた。
[極限粘度([η]cxs)]
ウベローデ型粘度計を用いて135℃テトラリン中で測定を行った。
[プロピレン−エチレン共重合体部分中のエチレン濃度]
高分子ハンドブック(1995年、紀伊国屋書店発行、P616)に記載されている13C−NMR(核磁気共鳴スペクトル)の測定を行い、組成物のエチレン含量を求めた。
[耐衝撃性評価]
ポリエステルフィルムとして東洋紡績(株)製E5100(12μm)を、アルミ箔として、東洋アルミニウム(株)製6.5μmの99.3%純度のアルミ箔を使用した。それに試作した各厚みのポリプロピレンフィルムを張り合わせた。接着剤は、東洋モートン(株)製のTM590(主剤)15kgとCAT56(硬化剤)2.4kgと酢酸エチル25.3kg計量し、混ぜ合わせた後、100本/インチ、深さ90μmのグラビアロールを使って、乾燥後の固形分換算で3g/m2をフイルムに塗布できるように調整したものを使った。乾燥は80℃の温風乾燥させ、60℃に調整した金属ロールと抑えゴムロールで2kg/cm2の強さでニップしてドライラミネートを行った。まず、ポリエステルフィルムとアルミ箔を上記の条件でドライラミネートした。これを24時間40℃の部屋でエージングした後、今度は、そのポリエステルフィルムとアルミ箔が2層に積層されたフィルムに、同様の方法で、試作したポリプロピレンフィルムをドライラミネート実施後、同様な方法で40℃の部屋でエージングを72時間行った。その3層になったラミネートフィルムを外寸:170mm×130mm(耳5mm)の袋を作った。流れ方向が、横方向(130mmと同じ方向)にした。シール条件は、上バー温度240℃×0.2MPa×0.1秒、下バー温度130℃で実施した。これらの袋に水を200g入れて、レトルト処理を実施した。レトルト処理にはシャワー式のレトルト釜を用いて、40℃から120℃までの昇温10分、120℃キープ時間が30分、120℃から40℃への降温に10分の条件で行った。レトルトを行った袋を5℃の部屋に24時間置いて、コンデショニングした後に、袋を2つ重ね合わせた状態でテープ固定し、その状態で、1.2mの高さから水平に10回落下させ、2つ重ね合わせた袋の下部に位置する袋の破袋性を見た。これを15個のサンプル(2つ重ね合わせて使うので、30袋必要になる)で行った。15個のサンプルの内、10回落としても破れない袋の数で表す。
[実施例1]
柔軟性ポリオレフィン系樹脂として、エチレン−αオレフィン共重合体で、コモノマーがプロピレンであるエチレンープロピレン共重合体の低結晶性(非晶性)で密度が870kg/m3、MFR0.7g/10分(230℃)の三井化学(株)製タフマーP0680を使用した。該柔軟性ポリオレフィン系樹脂は、8質量%添加した。
酸化防止剤(イルガノックス1010:2000ppm、イルガフォス168:500ppm、チバ・スペシャルケミカル製)、中和剤として、カルシウムステアレートS:1000ppm、(日本油脂社製)、滑剤、帯電防止剤等の安定剤や滑り性向上等の機能性付与のための添加剤は全く添加されていない樹脂密度899kg/m3
よびMFR3g/10分(230℃)のブロック共重合(ゴム量12質量%)されたプロピレン−エチレンブロック共重合体系樹脂を92質量%添加して、柔軟性ポリオレフィン系樹脂と合わせて100質量%として、それをミキサーで均一になるように混合した。その混合樹脂を使って、スクリュー直径250mmの3ステージ型単軸押出し機を使用し、幅3000mmのTスロット型ダイを用いて、ダイス出口の樹脂温度180℃で押出した。
ダイスからでてきた溶融樹脂シートを30℃の冷却ロールで冷却し、厚み70μmのポリプロピレン系フィルムを得た。なお、押出し機とダイスとの間に濾過精度120μmと80μmのステンレス鋼繊維を均一に積層焼結したタイプのフィルターをこの順序で直列に配置し濾過を行った。原料のポリプロピレン樹脂の乾燥は窒素ガス置換して行った。また、上記押出し機への供給用サイロやホッパーも窒素ガス置換をした。冷却ロールでの冷却に際しては、エアーノズルで冷却ロール上のフィルムの両端を固定し、エアーナイフで溶融樹脂シートの全幅の冷却ロールへの押さえつけを行い、同時に真空チャンバーを作用させ溶融樹脂シートと冷却ロールの間への空気の巻き込みを防止した。また、ダイス周りはシートで囲い、溶融樹脂シートに風が当たらないようした。製膜は100m/分の速度で実施した。得られたフィルムの特性値を表1に示す。
Figure 0004687207
[比較例1]
実施例1の方法において、ダイス出口の樹脂温度を240℃にする以外は、実施例1と同様の方法で比較例1のポリプロピレン系フィルムを得た。得られたフィルムの特性値を表1に示す。
[比較例2]
実施例1の方法において、柔軟性ポリオレフィン系樹脂を配合せずに、プロピレン−エチレンブロック共重合体系樹脂のみを用いるように変更する以外は実施例と同様にして比較例2のポリプロピレン系フィルムを得た。添加剤は、酸化防止剤として、イルガノックス1010:2000ppm(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、イルガフォス168:500ppm、(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、中和剤として、カルシウムステアレートS:1000ppm、(日本油脂社製)、滑剤として、アーモスリップE:800ppm(ライオン社製)、サイリシア450:5000ppm(富士シリシア化学社製)添加した。得られたフィルムの特性値を表1に示す。
[比較例3]
実施例1の方法において、押出し機をシングルステージ型に、フィルター濾過精度を200μm1段濾過に、ダイスをコートハンガー型に、冷却ロールとの密着をエアーナイフのみに、ダイス周りの囲いを無くすように変更する以外は、実施例1と同様にして比較例3のポリプロピレン系フィルムを得た。得られたフィルムの特性値を表1に示す。
[比較例4]
比較例3において、ダイス出口の樹脂温度を240℃にする以外は、比較例3と同様にして比較例4のポリプロピレン系フィルムを得た。得られたフィルムの特性値を表1に示す。
[比較例5]
空冷インフレーション方式、プラコー製押出し機(スクリュー直径55mm)、ダイス出口の樹脂温度180℃、フィルム幅300mm、ブロー比2.7で単層押出しし、フィルム成型した。使用樹脂は、実施例1と同じ密度でMFR2g/10分(230℃)ものを用いた。得られたフィルムの特性値を表1に示す。
[実施例2]
実施例1の方法において、ダイス出口の樹脂温度を190℃に、フィルム厚みを80μmに変更する以外は、実施例1と同様にして実施例2のポリプロピレン系フィルムを得た。得られたフィルムの特性値を表1に示す。
[実施例3]
実施例1の方法において、滑剤として、アーモスリップE:800ppm(ライオン社製)入れた以外は、実施例1と同様にして実施例3のポリプロピレン系フイルムを得た。
得られたフィルムの特性値を表1に示す。
実施例1および2のフィルムは、フィッシュアイ、臭気、厚み斑が良好であった。また、滑り性、耐衝撃性および引っ張り弾性率も良好であり、シール性フィルムとして高品質であった。
一方、比較例1はフィッシュアイと臭気が劣っていた。また、滑り性および耐衝撃性が劣っていた。比較例2は臭気、滑り性、耐衝撃性および引っ張り弾性率が劣っていた。フィッシュアイもやや劣っていた。比較例3〜5はフィッシュアイ、臭気および厚み斑が劣っていた。
本発明のヒートシール性ポリプロピレン系フィルムは、低温シール性、耐衝撃性および耐熱性等のポリプロピレン系フィルムの特性を有したうえに、被接触物に移行する滑剤が含まれてない樹脂を原料としており、該滑剤等の添加剤やその劣化物による臭気、溶出および移行等が少なく被接触物の汚染が抑制されており、かつフィルムの厚み精度が良く、さらにフィッシュアイの混入が少ない上に滑り性、耐衝撃性、柔軟性に優れるので、食品、医療、電子材料などのクリーンな包装材、容器等が要求される分野において好適に使用することができる。また、本発明の製造方法により、上記の高品質なヒートシール性ポリプロピレン系フィルムを安定して、かつ経済的に製造することができるという利点があり、産業界に寄与する事は大である。

Claims (5)

  1. プロピレン−エチレンブロック共重合体樹脂85〜97質量%に柔軟性ポリオレフィン系樹脂を3〜15質量%添加したポリプロピレン系樹脂よりなるヒートシール性フィルムであり、Tダイ法で製膜するに際して、溶融された樹脂をフィルターで濾過後、Tスロット型ダイを用いてダイ出口の樹脂温度を160℃以上、200℃以下にして押出し、押し出されたフィルムを冷却ロールに密着させる際、エアーノズル法と、エアーチャンバー法あるいはエアーナイフ法と、真空チャンバー法とを同時に作用させる製造方法により得られた、フィルムの幅方向の厚み斑が、幅1000mmにおいて10%以内であり、かつ最大直径が0.1mm以上のフィッシュアイが10個以下/0.1m2であることを特徴とするヒートシール性ポリプロピレン系フィルム。
  2. シール開始温度が160〜200℃であることを特徴とする請求項1に記載のヒートシール性ポリプロピレン系フィルム。
  3. 被接触物に移行する滑剤を含まないことを特徴とする請求項1または2に記載のヒートシール性ポリプロピレン系フィルム。
  4. プロピレン−エチレンブロック共重合体樹脂のMFRが2〜80g/10分であり、柔軟性ポリオレフィン系樹脂のMFRが0.1〜30g/10分であり、さらにポリプロピレン系樹脂のMFRが2〜80g/10分であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のヒートシール性ポリプロピレン系フィルム。
  5. 濾過を2段で行うことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のヒートシール性ポリプロピレン系フィルムの製造方法。
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