JP6972716B2 - 包装材用シーラントフィルム、包装材、及び包装体 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、平均粒径が大きく比表面積が小さい球形シリカをフィラーとして用いて加工性を担保する技術が開示されている。
上記の問題に鑑み、本発明は、良好且つ安定した滑り性を有する包装材用シーラントフィルム、包装材、及び包装体を提供することを課題とする。
本発明のさらに他の態様に係る包装体は、上記他の態様に係る包装材を用いたことを要旨とする。
熱可塑性を有するポリオレフィン樹脂11の種類は特に限定されるものではないが、包装材用シーラントフィルム10から製造した包装材が好適に使用されるためには、適度な柔軟性と良好な加工性を有することが好ましい。このことから、ポリオレフィン樹脂11として、低密度ポリエチレン(LDPE)、α−オレフィンとエチレンを共重合した直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等のポリエチレンを使用することができる。
さらに、オレフィンと酢酸ビニルを共重合して得られるエチレン酢酸ビニルコポリマーや、オレフィンの側鎖を変性して得られるエチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−ブチルアクリレート共重合体(EBA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)等も、ポリオレフィン樹脂11として使用することができる。
包装材用シーラントフィルムの要求特性として、被包装物の充填時の充填適性、包装材に外力が加わった際の破損の生じにくさ、包装材を開封する際の開封性等がある。よって、熱可塑性を有するポリオレフィン樹脂11は、これらの要求特性を満たし得るものであることが好ましい。
これらの問題点がより生じにくくするためには、包装材用シーラントフィルム10を構成する樹脂組成物におけるアンチブロッキング剤13の含有量は、0.5質量%以上4.0質量%以下とすることがより好ましい。
なお、包装材用シーラントフィルム10や包装材で被包装物を包装する場合にも、包装材用シーラントフィルム10の表面10aを被包装物との接触面とする。
[実施例1]
熱可塑性を有するポリオレフィン樹脂と、ポリシロキサンを主骨格とする化合物を含有するスリップ剤と、非焼成シリカを80質量%以上含有する珪藻土であるアンチブロッキング剤とを、2軸押出機を用いて200℃で溶融混練し、樹脂組成物のペレットを作製した。
樹脂組成物におけるスリップ剤の含有量が1.5質量%であり、樹脂組成物におけるアンチブロッキング剤の含有量が0.5質量%である点以外は、実施例1と同様にして、厚さ100μmの実施例2の包装材用シーラントフィルムを得た。
[実施例3]
樹脂組成物におけるスリップ剤の含有量が1.5質量%であり、樹脂組成物におけるアンチブロッキング剤の含有量が4.0質量%である点以外は、実施例1と同様にして、厚さ100μmの実施例3の包装材用シーラントフィルムを得た。
樹脂組成物におけるスリップ剤の含有量が0.5質量%であり、樹脂組成物におけるアンチブロッキング剤の含有量が0.5質量%である点以外は、実施例1と同様にして、厚さ100μmの実施例4の包装材用シーラントフィルムを得た。
[実施例5]
樹脂組成物におけるスリップ剤の含有量が0.5質量%であり、樹脂組成物におけるアンチブロッキング剤の含有量が4.0質量%である点以外は、実施例1と同様にして、厚さ100μmの実施例5の包装材用シーラントフィルムを得た。
樹脂組成物におけるスリップ剤の含有量が2質量%である点以外は、実施例1と同様にして、厚さ100μmの実施例6の包装材用シーラントフィルムを得た。
[実施例7]
樹脂組成物におけるアンチブロッキング剤の含有量が8.0質量%である点以外は、実施例1と同様にして、厚さ100μmの実施例7の包装材用シーラントフィルムを得た。
樹脂組成物におけるスリップ剤の含有量が0.25質量%である点以外は、実施例1と同様にして、厚さ100μmの比較例1の包装材用シーラントフィルムを得た。
[比較例2]
アンチブロッキング剤を配合しない点(樹脂組成物におけるアンチブロッキング剤の含有量が0質量%である)以外は、実施例1と同様にして、厚さ100μmの比較例2の包装材用シーラントフィルムを得た。
スリップ剤を配合しない点(樹脂組成物におけるスリップ剤の含有量が0質量%である)と、樹脂組成物におけるアンチブロッキング剤の含有量が4.0質量%である点以外は、実施例1と同様にして、厚さ100μmの比較例3の包装材用シーラントフィルムを得た。
[比較例4]
スリップ剤としてポリジメチルシロキサンに代えてエルカ酸アミドを用い、樹脂組成物におけるスリップ剤の含有量が100ppmである点以外は、実施例1と同様にして、厚さ100μmの比較例4の包装材用シーラントフィルムを得た。
アンチブロッキング剤として珪藻土に代えて平均粒径5μmのゼオライトを用い、樹脂組成物におけるアンチブロッキング剤の含有量が2.5質量%である点以外は、比較例4と同様にして、厚さ100μmの比較例5の包装材用シーラントフィルムを得た。
実施例1〜7及び比較例1〜5の包装材用シーラントフィルムについて、摩擦係数、ブロッキング性、及び表面粗さを評価した。
JIS K7125(プラスチック−フィルム及びシート−摩擦係数試験方法)に規定された方法に準じ、株式会社東洋精機製作所製の摩擦試験機(型番TR−2)を用いて、包装材用シーラントフィルムの動摩擦係数及び静摩擦係数を測定した。包装材用シーラントフィルムは、実施例1〜7及び比較例1〜5のそれぞれにおいて、温度20℃の環境下で保管したものと、温度50℃の環境下で2日間保管したものの2種類を用意し、それぞれの動摩擦係数及び静摩擦係数を測定した。測定点数はいずれも5点とし、それらの平均値を測定値とした。
包装材用シーラントフィルムの滑り性の長期間安定性の指標となるブロッキング性を評価した。包装材用シーラントフィルムから一辺100mmの正方形状の試験片を切り出し、二枚の試験片を重ね合わせてブロッキングテスターにて0.5MPaの荷重を付加した。この状態で温度50℃の環境下に2日間保管した後に、二枚の試験片を剥離し、剥離音の有無を評価した。測定点数は3点とした。
オリンパス株式会社製のレーザー顕微鏡(型番OLS4000)を用い、倍率20倍にて包装材用シーラントフィルムの表面粗さを測定した。表面粗さとしては、ISO25178に規定の算術平均高さSaと最大山高さSpを測定した。表面粗さの測定は、包装材用シーラントフィルムの表面のうち650μm×653μmの範囲において行った。測定点数はいずれも3点とし、それらの平均値を測定値とした。
10a・・・表面
11 ・・・ポリオレフィン樹脂
12 ・・・スリップ剤
13 ・・・アンチブロッキング剤
20 ・・・基材
Claims (4)
- 熱可塑性を有するポリオレフィン樹脂と、ポリシロキサンを主骨格とする化合物を含有するスリップ剤と、非焼成シリカを80質量%以上含有する珪藻土であるアンチブロッキング剤と、を含有する樹脂組成物からなり、
前記樹脂組成物における前記スリップ剤の含有量が0.5質量%以上2.0質量%以下であり、前記樹脂組成物における前記アンチブロッキング剤の含有量が0.5質量%以上8.0質量%以下であり、
少なくとも一方の面の表面粗さが、ISO25178に規定の算術平均高さSaについては0.3μm以上1.0μm以下であり、且つ、最大山高さSpについては10μm以上である包装材用シーラントフィルム。 - 温度20℃の環境下で保管した上で、自身の表面同士を滑らせて、JIS K7125に規定の測定方法に準じて測定した静摩擦係数及び動摩擦係数がいずれも0.25以上0.50以下である請求項1に記載の包装材用シーラントフィルム。
- 請求項1又は請求項2に記載の包装材用シーラントフィルムの一方の面に、基材を積層した包装材。
- 請求項3に記載の包装材を用いた包装体。
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