JP6972545B2 - 防曇性多層フィルム、これを用いる積層体、及び包装材 - Google Patents
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Description
本発明のラミネート層(A)は、ポリプロピレン系樹脂(a)を含有するものであって、且つ当該層には防曇剤を含有しないことを特徴とする。
本発明の多層フィルムにおける中間層(B1)は、直鎖状ポリエチレン(b11)と防曇剤(b12)とを含有する層であり、後述するヒートシール層(C)と直接積層される層である。
本発明の多層フィルムは、更に直鎖状ポリエチレン(b21)を含有する中間層(B2)を有し、(A)/(B2)/(B1)/(C)の順で積層されてなるものも好ましい。
本発明の多層フィルムにおけるヒートシール層(C)としては、直鎖状ポリエチレン(c11)と防曇剤(c12)とを含有する。
本発明の防曇性多層フィルムは、上記のポリプロピレン系樹脂を含有するラミネート層(A)を一方の表層とし、他方の表層が直鎖状ポリエチレンと防曇剤を含有するヒートシール層(C)であり、当該ヒートシール層(C)と隣接した層として防曇剤を含有する中間層(B1)を有する構成である。本発明の防曇性多層フィルムは、当該構成により好適な防曇性及び防曇持続性を有しながらも良好なラミネート強度を保持できることから、包装容器の蓋材等の用途に好適に適用できる。
ヒートシール層(C)用の樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレン〔密度:0.920g/cm3、MFR:5g/10分(190℃、21.18N);以下、「LLDPE(1)」と言う。〕85質量%と防曇剤マスターバッチ(竹本油脂製 LM−590/防曇剤量15質量%)15質量%との混合物を用い、中間層(B1)の樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレン〔密度:0.935g/cm3、MFR:5g/10分(190℃、21.18N);以下、「LLDPE(2)」と言う。〕90質量%及び防曇剤マスターバッチ10質量%の混合物を用い、中間層(B2)としてLLDPE(1)50質量%とLLDPE(2)50質量%の樹脂組成物を用い、ラミネート層(A)用の樹脂として、プロピレン単独重合体〔密度:0.90g/cm3、MFR:7.5g/10分〕を用いた。多層フィルム全層の防曇剤濃度((多層フィルム全体に含まれる防曇剤の総量)は0.44質量%である。
中間層(B1)の樹脂として、LLDPE(2)87質量%と防曇剤マスターバッチ13質量%となる混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例2の多層フィルムを得た。フィルム全層の防曇剤濃度は0.50質量%である。
ヒートシール層(C)用の樹脂として、LLDPE(1)87重量%と防曇剤マスターバッチ13重量%となる混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例3の多層フィルムを得た。フィルム全層の防曇剤濃度は0.41質量%である。
(A)/(B2)/(B1)/(C)の各層の厚さが9μm/11.25μm/3.5μm/1.25μmになるように押出した以外は、実施例2と同様にして、実施例4の多層フィルムを得た。フィルム全層の防曇剤濃度は0.39質量%である。
ヒートシール層(C)用の樹脂として、LLDPE(1)87重量%と防曇剤マスターバッチ13重量%となる混合物を用い、中間層(B1)の樹脂として、LLDPE(2)92重量%と防曇剤マスターバッチ8重量%の混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例5の多層フィルムを得た。フィルム全層の防曇剤濃度は0.36質量%である。
ヒートシール層(C)用の樹脂として、LLDPE(1)80重量%と防曇剤マスターバッチ20重量%となる混合物を用い、中間層(B1)の樹脂として、LLDPE(2)80重量%と防曇剤マスターバッチ20重量%の混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例6の多層フィルムを得た。フィルム全層の防曇剤濃度は0.72質量%である。
ラミネート層(A)用の樹脂として、LLDPE(2)を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較例1の多層フィルムを得た。フィルム全層の防曇剤濃度は0.44質量%である。
ラミネート層(A)用の樹脂として、LLDPE(2)を用いた以外は、実施例2と同様にして、比較例2の多層フィルムを得た。フィルム全層の防曇剤濃度は0.50質量%である。
中間層(B1)の樹脂として、LLDPE(2)100重量%を用い、(A)/(B2)/(B1)/(C)の各層の厚さが9μm/7.5μm/5μm/3.5μmになるように押出した以外は、実施例1と同様にして、比較例3の多層フィルムを得た。フィルム全層の防曇剤濃度は0.32質量%である。
中間層(B1)の樹脂として、LLDPE(2)100重量%を用い、(A)/(B2)/(B1)/(C)の各層の厚さが9μm/7.5μm/3.5μm/5μmになるように押出した以外は、実施例1と同様にして、比較例4の多層フィルムを得た。フィルム全層の防曇剤濃度は0.45質量%である。
中間層(B1)の樹脂として、LLDPE(2)100質量%を用い、ヒートシール層(C)用の樹脂として、LLDPE(1)80質量%と防曇剤マスターバッチ20質量%との混合物を用い、(A)/(B2)/(B1)/(C)の各層の厚さが9μm/7.5μm/5μm/3.5μmになるように押出した以外は、実施例1と同様にして、比較例5の多層フィルムを得た。フィルム全層の防曇剤濃度は0.42質量%である。
中間層(B1)の樹脂として、LLDPE(2)100質量%を用い、ヒートシール層(C)用の樹脂として、LLDPE(1)75質量%と防曇剤マスターバッチ25質量%との混合物を用い、(A)/(B2)/(B1)/(C)の各層の厚さが9μm/7.5μm/5μm/3.5μmになるように押出した以外は、実施例1と同様にして、比較例6の多層フィルムを得た。フィルム全層の防曇剤濃度は0.53質量%である。
多層フィルム製造時の吐出安定性を下記基準にて評価した。
○:吐出量安定
×:サージングにより吐出不安定
実施例及び比較例にて得られた多層フィルムを、ポリウレタン系ドライラミネート接着剤(ディックドライLX510/KR90)で二軸延伸ポリエステルフィルム12μmと貼り合わせて、38℃環境下24時間エージングを実施した。得られたラミネートフィルムを8cm×8cmに切り出し、オートカップシーラーで100mlの71φインジェクション容器に60℃の水50mlを入れて、ヒートシールした後(圧力64kgf/cup、温度150℃、時間1.0秒)、目視により以下の判定基準を利用して低温室3℃で3時間保管し、防曇効果を確認した。
○:フィルム表面に連続的な水膜が形成され、視認性良好
×:水滴付着有、視認性悪化
上記防曇性評価にて得られたラミネートフィルムのラミネート強度を下記基準にて評価した。ポリエステルフィルムと実施例及び比較例にて得られた多層フィルム間のラミネート強度の挙動について、引張試験機(株式会社エー・アンド・ディー製)を用いて、300mm/minの速度で剥離したときの状態を以下の基準で評価した。
○:十分なラミネート強度の保持により、ポリエステルフィルムと多層フィルム間で強固な接着を確認。
×:ラミネート強度の不足により、ポリエステルフィルムと多層フィルム間で容易な剥離を確認。
Claims (9)
- ポリプロピレン系樹脂(a)を含有し、防曇剤を含有しないラミネート層(A)、直鎖状ポリエチレン(b11)と防曇剤(b12)とを含有する中間層(B1)、及び直鎖状ポリエチレン(c11)と防曇剤(c12)とを含有するヒートシール層(C)とが、(A)/(B1)/(C)の順で積層されてなり、前記防曇剤(b12)及び(c12)の合計質量が、前記多層フィルムの全質量に対して0.2〜1.0質量%である防曇性多層フィルム。
- 更に直鎖状ポリエチレン(b2)を含有する中間層(B2)を有し、(A)/(B2)/(B1)/(C)の順で積層されてなる請求項1に記載の防曇性多層フィルム。
- 前記多層フィルム全体の厚さが20〜100μmである請求項1又は2に記載の防曇性多層フィルム。
- 前記多層フィルムの全体の厚さに対するヒートシール層(C)の厚さの比率が5〜30%である請求項1〜3の何れか1項に記載の防曇性多層フィルム。
- 前記多層フィルム全体の厚さに対するラミネート層(A)の厚さの比率が10〜60%である請求項1〜4の何れか1項に記載の防曇性多層フィルム。
- 前記防曇剤(b12)及び(c12)がノニオン系界面活性剤である請求項1〜5の何れか1項に記載の防曇性多層フィルム。
- 請求項1〜6の何れか1項記載の防曇性多層フィルムの、ラミネート層(A)側に熱可塑性樹脂フィルムを積層してなることを特徴とする積層体。
- 請求項7記載の積層体を用いることを特徴とする包装材。
- 食品包装容器の蓋材である請求項8記載の包装材。
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