JP2002210878A - 包装用フィルム - Google Patents

包装用フィルム

Info

Publication number
JP2002210878A
JP2002210878A JP2001004453A JP2001004453A JP2002210878A JP 2002210878 A JP2002210878 A JP 2002210878A JP 2001004453 A JP2001004453 A JP 2001004453A JP 2001004453 A JP2001004453 A JP 2001004453A JP 2002210878 A JP2002210878 A JP 2002210878A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat seal
layer
packaging film
packaging
jis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001004453A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyonori Fujimoto
清紀 藤本
Michio Tsuyumoto
美智男 露本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP2001004453A priority Critical patent/JP2002210878A/ja
Publication of JP2002210878A publication Critical patent/JP2002210878A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Wrappers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、包装に使用する包装用
フィルムに関し、特にチョコレートやキャンデー、飴な
どの菓子類を収容する紙箱等の上包みに適した包装用フ
ィルムを提供する。 【解決手段】 少なくとも基材の両面に、基材と
異なる樹脂からなるヒートシール層を有する包装用フィ
ルムであって、非塩素系材料からなり、包装用フィルム
同士をヒートシール温度110〜140℃の温度でヒー
トシールした際のヒートシール強度(JIS Z170
7の7.5 ヒートシール強さ試験の測定方法に準拠し
て測定)が、ヒートシール時に密着させる面がいずれの
面であっても、70g/15mm幅以上であることを特
徴とする包装用フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装に使用する包
装用フィルムに関し、特にチョコレートやキャンデー、
飴などの菓子類を収容する紙箱等の上包みに適した包装
用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】チョコレートやキャンデーなどの菓子類
は、紙箱に収容した上で、防湿性および保香性を目的と
して、その外側をポリプロピレン系樹脂フィルムをベー
スとした包装用フィルムにより上包み(オーバーラッ
プ)することが多い。ポリプロピレン系樹脂フィルム
は、防湿性、風合い、コシ等の点では優れているが、保
香性の点に問題があるため、従来は、包装用フィルムと
して、ポリプロピレン系樹脂フィルムの両面に、ヒート
シール性と保香性の両方を兼ね備える塩化ビニリデン系
樹脂(PVDC)層を形成したフィルムを使用してい
た。しかし、近年の環境問題の高まりにより、焼却時に
ダイオキシン類等を発生する可能性のあるPVDC等の
塩素系樹脂の使用を避ける傾向にあり、PVDCを使用
しない包装用フィルムの開発が求められていた。
【0003】そのようなフィルムとして、例えば低融点
オレフィン系樹脂やアクリル系樹脂からなるヒートシー
ル層を形成する方法があるが、包装時のヒートシール部
の強度が低いことが問題となっていた。包装時のヒート
シール部の強度が低いと、自動包装時や保管、運搬時に
ヒートシール部が剥離しやすくなる。さらに保香性の点
で問題があり、また、防湿性の向上も求められている
が、保香性と防湿性の向上を目的として基材とヒートシ
ール層の間にバリア層を形成した場合、さらに包装時の
ヒートシール部の強度が低下するという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、非塩素系材
料からなり、包装時のヒートシール部の強度に優れる包
装用フィルムの提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも基
材の両面に、基材と異なる樹脂からなるヒートシール層
を有する包装用フィルムであって、非塩素系材料からな
り、該包装用フィルム同士をヒートシール温度110〜
140℃の温度でヒートシールした際のヒートシール強
度(JIS Z1707の7.5 ヒートシール強さ試
験の測定方法に準拠して測定)が、ヒートシール時に密
着させる面がいずれの面であっても、70g/15mm
幅以上であることを特徴とする包装用フィルムである。
【0006】なお、本発明において「非塩素系材料」と
は、塩化ビニリデン系樹脂や塩化ビニル樹脂などのよう
な樹脂の主構成成分に塩素原子を含有する材料以外の材
料を指す。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の包装用フィルムは、包装
用フィルム同士をヒートシール温度110〜140℃の
温度でヒートシールした際のヒートシール強度(JIS
Z1707の7.5 ヒートシール強さ試験の測定方
法に準拠して測定)が、ヒートシール時に密着させる面
がいずれの面であっても、70g/15mm幅以上であ
る必要がある。
【0008】さらに、本発明の包装用フィルムは、一方
の面が、該面同士を密着させて包装用フィルム同士をヒ
ートシール温度110〜140℃の温度でヒートシール
した際のヒートシール強度(JIS Z1707の7.
5 ヒートシール強さ試験の測定方法に準拠して測定)
が、100g/15mm幅以上となるのが好ましい。特
に、後述のように、バリア層を有する場合、バリア層を
有する側の面のヒートシール強度が上記範囲であること
が好ましい。一方の面が、上記特定範囲のヒートシール
強度を有することにより、本発明の包装用フィルムを用
いて紙箱などの上包みを行った際のヒートシール部の強
度が十分なものとなり、本発明の包装用フィルムを用い
た包装物を運搬する際などのヒートシール部の剥離を防
止したり、包装物内部の気密性が向上して、収容物の劣
化が遅くなり、例えば食品の場合には、賞味期限を延ば
すことができる。
【0009】なお、本発明においてヒートシール強度
は、包装用フィルム同士をヒートシールした後に、包装
用フィルムを構成する層のいずれかが剥離することによ
りヒートシールが剥離するときの強度を示す。
【0010】包装用フィルム同士をヒートシールした際
のヒートシール強度を上記特定範囲とすることにより、
特に本発明の包装用フィルムを用いて紙箱の上包みを行
った際のヒートシール部の強度が向上し、前述のような
ヒートシール部の剥離防止性や気密性の向上が得られ
る。
【0011】本発明に使用する基材の構成は非塩素系材
料からなるのであれば特に限定されず、素材としてはポ
リプロピレン系樹脂、低融点ポリエステル系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂、スチレンブタジエン系ゴムなどが挙げ
られ、フィルムとしては二軸延伸ポリプロピレン系樹脂
フィルムなど一般に包装用フィルムとして使用されるフ
ィルムを使用できるが、好ましくは防湿性および他層と
の密着性の向上の点から、石油樹脂を含有するポリプロ
ピレン系樹脂からなるコア層と、少なくとも1層以上の
ポリプロピレン系樹脂からなるスキン層からなる、共押
し出し等により形成された積層フィルムを用いるのがよ
い。石油樹脂としては、水添されたジシクロペンタジエ
ン系重合体を主成分とする石油樹脂および/または水添
されたC9(炭素数9)系重合物を主成分とする石油樹
脂が挙げられる。
【0012】本発明に使用する基材の厚みは、好ましく
は15〜40μmの厚みであるのがよい。基材の厚みを
上記範囲とすることにより、包装用フィルムに好適な風
合いとコシ、防湿性の両方に優れる。
【0013】本発明において、ヒートシール層の構成も
基材と異なる非塩素系樹脂からなるのであれば特に限定
されず、一般にヒートシール層の構成材料として使用さ
れるポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、スチレ
ンブタジエン系ゴム、アクリル系樹脂等が挙げられる
が、好ましくはアクリル系樹脂であるのが好ましい。ま
た、好ましくはガラス転移温度(Tg)が25〜80℃
の非塩素系樹脂、特に好ましくはガラス転移温度(T
g)が35〜60℃の非塩素系樹脂であるのがよい。ま
た、複数種の樹脂を混合して、上記のような範囲のガラ
ス転移温度を有するようにしてもよい。上記のようなア
クリル系樹脂を使用することにより塩化ビニリデン系樹
脂などの塩素系樹脂を使用しなくても高いヒートシール
強度が得られる。また、ガラス転移温度が上記範囲より
小さいと、特に夏場など高温条件下でフィルム同士のブ
ロッキングが生じる可能性があり、上記範囲より大きい
とヒートシール開始温度が高くなりすぎて、実用上問題
となりやすい。
【0014】本発明において、ヒートシール層は、乾燥
時の厚みが0.5〜3g/m2であるのが好ましい。乾
燥時の厚みが3g/m2を超えると乾燥時間の増大によ
り加工性が低下し、0.5g/m2未満であるとヒート
シール層の厚みを均一に形成しにくくなる。
【0015】本発明の包装用フィルムの構成は、少なく
とも基材の両面にヒートシール層を有するのであれば特
に限定されず、例えば次のような構成が挙げられる。
【0016】本発明の包装用フィルムは、被包装物中の
収容物の酸化防止性および保香性の向上を目的として、
少なくとも基材の一方の面において基材とヒートシール
層の間にバリア層を有するのが好ましい。バリア層の構
成は酸素透過度の低いものであれば特に限定されない。
酸素透過度が低いバリア層を有することにより保香性も
向上する。また、バリア層を有することにより、塩化ビ
ニリデン系樹脂などの塩素系樹脂を使用しなくても被包
装物中の収容物の酸化防止性および保香性に優れる。
【0017】上記バリア層を構成する材料としては、例
えば、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルピロリ
ドン系樹脂、澱粉、メチルセルロース、アルギン酸ナト
リウム、アクリル系樹脂、カルボキシメチルセルロー
ス、EVOH系樹脂等の水溶性高分子が挙げられるが、
好ましくはポリビニルアルコール系樹脂であるのがよ
い。ポリビニルアルコール系樹脂を使用することによ
り、酸素透過度を低くでき、ひいては保香性が向上す
る。
【0018】本発明において、バリア層は、乾燥時の厚
みが0.1〜2g/m2であるのが好ましい。乾燥時の
厚みが2g/m2を超えると乾燥時間の増大により加工
性が低下し、また、バリア層にクラックが発生しやすく
なる。0.1g/m2未満であるとバリア層の厚みを均
一に形成しにくくなる。
【0019】本発明の包装用フィルムは、バリア層を有
する場合、ヒートシール層形成時のバリア層の保護、特
に塩分、水分からの保護と、ヒートシール層との密着性
の向上を目的として、ヒートシール層が接着保護層を介
してバリア層上に形成されるのが好ましい。
【0020】上記接着保護層を構成する材料は、ヒート
シール層およびバリア層の構成材料に応じて本発明の作
用を阻害しない範囲で選択されるが、バリア層が水溶性
高分子からなる場合、疎水性高分子からなるのが好まし
く、さらにヒートシール層がアクリル系樹脂からなる場
合、飽和共重合ポリエステルウレタン系樹脂であるのが
好ましい。飽和共重合ポリエステルウレタン系樹脂から
なることにより、ヒートシール強度が向上し、上記のよ
うに、包装用フィルム同士をヒートシールした際のヒー
トシール強度を、ヒートシール時に密着させる面がいず
れの面であっても、70g/15mm幅以上であること
を容易にし、特に、バリア層を有する面同士を密着させ
て包装用フィルム同士をヒートシールした際のヒートシ
ール強度を100g/15mm幅以上とすることが容易
になる。
【0021】本発明において、接着保護層は、乾燥時の
厚みが0.1〜1g/m2であるのが好ましい。乾燥時
の厚みが1g/m2を超えると乾燥時間の増大により加
工性が低下する。0.1g/m2未満であると接着保護
層の厚みを均一に形成しにくくなる。
【0022】本発明の包装用フィルムは、バリア層を有
しない面がある場合、基材とヒートシール層との密着性
の向上を目的として、ヒートシール層が接着層を介して
基材上に形成されるのが好ましい。
【0023】上記接着層を構成する材料は、ヒートシー
ル層および基材の構成材料に応じて本発明の作用を阻害
しない範囲で選択されるが、ヒートシール層がアクリル
系樹脂からなる場合、アクリル系樹脂であるのが好まし
く、さらに好ましくはガラス転移温度(Tg)が60℃
以下のアクリル系樹脂、特に好ましくはガラス転移温度
(Tg)が60℃以下のアニオン系アクリル系樹脂であ
るのがよい。上記のようなアクリル系樹脂からなること
により、ヒートシール強度が向上し、上記のように、包
装用フィルム同士をヒートシールした際のヒートシール
強度を、ヒートシール時に密着させる面がいずれの面で
あっても、70g/15mm幅以上であることを容易に
する。
【0024】本発明において、接着層は、乾燥時の厚み
が0.1〜1g/m2であるのが好ましい。乾燥時の厚
みが1g/m2を超えると乾燥時間の増大により加工性
が低下する。0.1g/m2未満であると接着層の厚み
を均一に形成しにくくなる。
【0025】本発明の包装用フィルムの構成としては、
例えば図1に示すように、一方の面において、基材とヒ
ートシール層との間にバリア層と接着保護層が順次形成
されてなり、他方の面において、基材とヒートシール層
との間に接着層が形成されてなる構成が挙げられる。
【0026】本発明の包装用フィルムは、上記各層以外
にも、基材とバリア層との密着性を向上させるための層
等の他層を本発明の作用を阻害しない範囲で有していて
も良い。
【0027】上記のヒートシール層、バリア層、接着保
護層、接着層等の各層の形成方法は特に限定されず、各
層の構成材料等に応じて適宜設定でき、例えば、各層の
主要な構成材料が樹脂である場合、例えば、必要に応じ
て溶媒に溶解あるいは分散して塗布液とし、塗布する方
法等が挙げられる。塗布方法は、通常一般に使用される
リバースロールコート法、ダイコート法、スプレーコー
ト法、グラビアコート法、キスリバースコータ法、ナイ
フコート法、スピンコーティング法、ラミネート法、バ
ーコート法、エアナイフコート法等各種の方法を使用で
きる。なお、接着層や接着保護層の形成時には、塗布前
に被塗布面に、表面処理、例えば、コロナ放電処理、火
炎処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、電子線照射処
理などを施しても良い。
【0028】本発明の包装用フィルムは、少なくとも一
方の面における表面固有抵抗値(JIS K6911の
5.13 抵抗率の測定方法に準拠して測定)が1×1
12Ω/□以下であるのが好ましい。また、同じ面の帯
電減衰時間(JIS L1094の5.1 半減期測定
法に準拠して測定)が100秒以下であるのが好まし
い。なお、少なくとも本発明の包装用フィルムを用いた
包装時に外側となる面が、表面固有抵抗値および帯電減
衰時間が上記範囲であるのが好ましい。表面固有抵抗値
や帯電減衰時間が上記範囲を超えると、本発明の包装用
フィルムによる包装時に、フィルム表面の帯電により、
自動包装装置の金属案内板等に対する滑り性や離型性が
低下して、詰まりなどの不良発生率が高くなり、また、
運搬時や保管時の包装物同士のブロッキングが発生する
などの問題が生じる。
【0029】表面固有抵抗値、帯電減衰時間を上記範囲
とする方法は特に限定されないが、帯電防止層を有する
方法や、ヒートシール層が帯電防止性を有する方法が挙
げられる。帯電防止層を設ける場合は、少なくとも一方
の面の最外面に設けられるのが好ましく、ヒートシール
層が帯電防止性を有する場合は、少なくとも一方のヒー
トシール層が帯電防止性を有するのが好ましい。特に、
本発明の包装用フィルムを用いた包装時に外側となる面
の最外面が帯電防止層であったり、本発明の包装用フィ
ルムを用いた包装時に外側となる面のヒートシール層が
帯電防止性を有するのが好ましい。帯電防止層の構成は
特に限定されず、必要に応じてバインダー樹脂などを使
用し、帯電防止剤を含有させた層を形成する方法等が挙
げられる。ヒートシール層に帯電防止性を付与する方法
も特に限定されず、帯電防止剤を含有させる方法等が挙
げられる。帯電防止層、あるいはヒートシール層に使用
する帯電防止剤としては、カチオン系、アニオン系、ノ
ニオン系、非イオン性の帯電防止剤が挙げられる。帯電
防止剤を使用する場合、使用量としては、フィルムに対
し0.01〜1.0g/m2の範囲であるのが好まし
い。
【0030】本発明の包装用フィルムは、酸素ガス透過
度( JIS K7126のB法に準拠して、温度20
℃、湿度30%の条件で測定)が10cc/m2/da
y以下であるのが好ましい。酸素ガス透過度を上記範囲
とすることにより、被包装物中の収容物の酸化防止性お
よび保香性が十分なものとなる。酸素ガス透過度を、上
記範囲とする方法は特に限定されないが、上述のよう
に、基材の一方の面において基材とヒートシール層の間
にバリア層を有する方法等が用いられる。
【0031】本発明の包装用フィルムは、少なくとも一
方の面における動摩擦係数(JISK7125に準拠し
て、温度20℃、湿度50%の条件で測定)が0.10
〜0.30であり、静摩擦係数(JIS K7125に
準拠して、温度20℃、湿度50%の条件で測定)が
0.15〜0.35であるのが好ましい。なお、少なく
とも本発明の包装用フィルムを用いた包装時に外側とな
る面が、動摩擦係数および静摩擦係数が上記範囲である
のが好ましい。動摩擦係数を上記範囲とすることによ
り、本発明の包装用フィルムを用いて自動包装時の滑り
性、フィルム同士あるいはフィルムと包装機の案内板な
どとの剥離性が向上し、高速での自動包装が可能にな
る。また、静摩擦係数を上記範囲とすることにより、保
管時や運搬時の耐ブロッキング性が向上する。動摩擦係
数および静摩擦係数を上記範囲とする方法は特に限定さ
れないが、動摩擦係数および静摩擦係数が上記範囲とな
る面の最外層にワックス系などのスリップ剤や、無機系
や有機系の微粉末状アンチブロッキング剤を含有させる
方法などが用いられる
【0032】本発明の包装用フィルムは、ヘイズ(JI
S K7105の6.4 ヘイズ(曇価)の測定方法に
準拠して測定)が4.0%以下であるのが好ましい。ヘ
イズが上記範囲を超えると、包装材として用いた際の外
観性が低下しやすい。
【0033】本発明の包装用フィルムは、水蒸気透過度
(JIS K7129のB法に準拠して、温度40℃、
湿度90%の条件で測定)が5.5g/m2/day以
下であるのが好ましい。水蒸気透過度を上記範囲とする
ことにより、被包装物中の収容物の防湿性が十分なもの
となる。水蒸気透過度を、上記範囲とする方法は特に限
定されないが、上述のように石油樹脂を含有するポリプ
ロピレン系樹脂からなるコア層と、少なくとも1層以上
のポリプロピレン系樹脂からなるスキン層からなる積層
フィルムを基材として用いる方法等が用いられる。
【0034】本発明の包装用フィルムは、高い防湿性、
保香性を必要とし、自動包装する菓子類の包装用として
好適である。
【0035】以下に試験例、実施例を用いて、本発明を
さらに詳細に説明する。 試験例 1. 試験方法 (1) ヒートシール強度 JIS Z1707の7.5 ヒートシール強さ試験の
測定方法に準拠してヒートシール強度を測定した。ヒー
トシールは、包装時に外側となる面(バリア層を有する
方の面)をA、包装時に内側となる面(バリア層を有し
ない方の面)をBとして、実施例1、比較例1、2にお
いてそれぞれ2枚のフィルムをA−A,A−B,B−B
の組み合わせとなるように密着させて、それぞれ110
℃、120℃、130℃、140℃の各温度下1kg/
cm2の荷重を1秒付与して行った。これを幅15mm
に裁断して試験片としたものについて、密着面のヒート
シール強度を測定した。
【0036】(2) 表面固有抵抗値 実施例1、比較例1、2の包装用フィルムについて、包
装時に外側となる面(バリア層を有する方の面)をA、
包装時に内側となる面(バリア層を有しない方の面)を
Bとして、各面の表面固有抵抗値(Ω/□)を、JIS
K6911の5.13 抵抗率の測定方法に準拠して
測定した。なお、フィルムの厚みは原膜のままで行っ
た。
【0037】(3) 帯電減衰時間 実施例1、比較例1、2の包装用フィルムについて、包
装時に外側となる面(バリア層を有する方の面)をA、
包装時に内側となる面(バリア層を有しない方の面)を
Bとして、各面の帯電減衰時間(秒)を、JIS L1
094の5.1半減期測定法に準拠して測定した。即
ち、フィルム表面に10kVの印加電圧を付与し、表面
に荷電させ、印加電圧を切った後の3分後の表面電圧の
減衰時間を測定した。
【0038】(4) 酸素ガス透過度 実施例1、比較例1、2の包装用フィルムについて、酸
素ガス透過度(cc/m2/day)を、JIS K7
126のB法に準拠して、温度20℃、湿度30%の条
件で測定した。
【0039】(5) 摩擦係数 実施例1、比較例1、2の包装用フィルムについて、包
装時に外側となる面(バリア層を有する方の面)をA、
包装時に内側となる面(バリア層を有しない方の面)を
Bとして、その両面について動摩擦係数および静摩擦係
数を、JISK7125に準拠して、温度20℃、湿度
50%の条件で測定した。
【0040】(6) ヘイズ 実施例1、比較例1、2の包装用フィルムを裁断して各
4枚の試験片を得た。それぞれ4枚の試験片を重ね、ヘ
イズ(%)を、JIS K7105の6.4ヘイズ(曇
価)の測定方法に準拠して測定した。得られた値の1/
4を包装用フィルムのヘイズとした。
【0041】(7) 水蒸気透過度 実施例1、比較例1、2の包装用フィルムについて、水
蒸気透過度(g/m2/day)を、JIS K712
9のB法に準拠して、温度40℃、湿度90%の条件で
測定した。
【0042】2. 試験結果 上記試験(1)〜(7)の結果を表1に示す。なお、表
1において、AA、BB、ABはそれぞれフィルムを密
着させた面の組み合わせを示す。
【0043】
【実施例】実施例1 下記の材料を用い、各層を順次積層して図1に示す構成
の包装用フィルム(厚さ25.0μm)を作成した。即
ち、バリア層形成用塗布液として3.5重量%の下記の
ポリビニルアルコール水溶液を作成し、基材の一方の表
面に乾燥時の厚みが0.3g/m2となるよう塗布・乾
燥してバリア層を形成した。次に接着保護層形成用塗布
液として、メチルエチルケトン/トルエンの混合溶媒を
溶媒とし、15重量%の下記の飽和共重合ポリエステル
ウレタン系樹脂溶液を作成し、上記バリア層の表面に乾
燥時の厚みが0.3g/m2となるよう塗布・乾燥して
接着保護層を形成した。さらにヒートシール層形成用塗
布液として、水を分散媒体とし、18重量%の下記のア
クリル系樹脂エマルジョンを作成し、上記接着保護層の
表面に乾燥時の厚みが1.5g/m2となるよう塗布・
乾燥してヒートシール層を形成した。次に接着層形成用
塗布液として、水/イソプロピルアルコールの混合溶媒
を分散媒体とし、15重量%の下記のアクリル系樹脂エ
マルジョンを作成し、基材の他方の表面に乾燥時の厚み
が0.5g/m2となるよう塗布・乾燥して接着層を形
成した。上記接着層表面に上記ヒートシール層形成用塗
布液を乾燥時の厚みが1.5g/m2となるよう塗布・
乾燥してヒートシール層を形成した。また、バリア層を
有する方のヒートシール層に、帯電防止性を有するアク
リル系樹脂を混合することにより帯電防止性を付与し
た。 基材:ポリプロピレン系樹脂フィルム(厚さ20μm) (商品名:W1、製造元:ダイセル化学工業(株)) バリア層:ポリビニルアルコール(厚さ0.3g/
2) (商品名:ゴーセノール、製造元:日本合成化学工業
(株)) 接着保護層:飽和共重合ポリエステルウレタン系樹脂
(厚さ0.3g/m2) (東洋紡績(株)製、バイロン) 接着層:アクリル系樹脂(厚さ0.5g/m2) アニオン系アクリル系樹脂(Tg:40℃ ) ヒートシール層(両面、各厚さ1.5g/m2) アクリル系樹脂(Tg:45℃)
【0044】比較例1 バリア層、接着保護層、接着層を設けず、基材の両面に
直接ヒートシール層を形成し、両面のヒートシール層に
帯電防止性を有するアクリル系樹脂を混合することによ
り帯電防止性を付与した以外は、実施例1と同様にして
包装用フィルムを得た。
【0045】比較例2 実施例1と同様の基材の両面に、塩化ビニリデン系樹脂
エマルジョンをエアーナイフ法により乾燥時の厚み1.
8g/m2となるよう塗布・乾燥して包装用フィルムを
得た。
【0046】
【発明の効果】包装用フィルム同士をヒートシールした
際のヒートシール強度を特定範囲とすることにより、本
発明の包装用フィルムを用いて紙箱の上包みを行った際
のヒートシール部の強度が十分なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の包装用フィルムの構成の一例
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 本発明の包装用フィルム 2 基材 3 ヒートシール層 4 バリア層 5 接着保護層 6 接着層
【表1】
フロントページの続き Fターム(参考) 3E067 AA11 AB16 BA12A BB14A BB16A BB25A CA05 CA21 CA24 EA06 FC01 GD01 GD07 3E086 AB01 AD14 BA04 BA15 BB02 BB05 BB35 BB51 BB55 CA07 4F100 AK01A AK01B AK01C AK02A AK07A AK07E AK21D AK21E AK25B AK25C AK41G AK51G AL01G AL05A AR00D AR00E AT00A BA03 BA04 BA05 BA06 BA07 BA10B BA10C BA15 CB00 EH46 GB15 GB23 JA05B JA05C JD02D JD02E JD03 JD04 JG03B JG03C JG03E JG04 JG04B JG04C JK06 JK06A JK06B JK06C JK16B JK16C JL12 JL12B JL12C JN01 YY00 YY00A YY00B YY00C

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも基材の両面に、基材と異なる
    樹脂からなるヒートシール層を有する包装用フィルムで
    あって、非塩素系材料からなり、包装用フィルム同士を
    ヒートシール温度110〜140℃の温度でヒートシー
    ルした際のヒートシール強度(JIS Z1707の
    7.5 ヒートシール強さ試験の測定方法に準拠して測
    定)が、ヒートシール時に密着させる面がいずれの面で
    あっても、70g/15mm幅以上であることを特徴と
    する包装用フィルム。
  2. 【請求項2】 少なくとも一方の面が、該面同士を密着
    させて包装用フィルム同士をヒートシール温度110〜
    140℃の温度でヒートシールした際のヒートシール強
    度(JIS Z1707の7.5 ヒートシール強さ試
    験の測定方法に準拠して測定)が、100g/15mm
    幅以上であることを特徴とする請求項1記載の包装用フ
    ィルム。
  3. 【請求項3】 少なくとも一方の面における表面固有抵
    抗値(JIS K6911の5.13 抵抗率の測定方
    法に準拠して測定)が1×1012Ω/□以下であること
    を特徴とする請求項1または2に記載の包装用フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 少なくとも一方の面における帯電減衰時
    間(JIS L1094の5.1 半減期測定法に準拠
    して測定)が100秒以下であることを特徴とする請求
    項1乃至3のいずれか一項に記載の包装用フィルム。
  5. 【請求項5】 酸素ガス透過度(JIS K7126の
    B法に準拠して、温度20℃、湿度30%の条件で測
    定)が10cc/m2/day以下であることを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の包装用フィ
    ルム。
  6. 【請求項6】 少なくとも一方の面における動摩擦係数
    (JIS K7125に準拠して、温度20℃、湿度5
    0%の条件で測定)が0.10〜0.30であり、静摩
    擦係数(JIS K7125に準拠して、温度20℃、
    湿度50%の条件で測定)が0.15〜0.35である
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載
    の包装用フィルム。
  7. 【請求項7】 ヘイズ(JIS K7105の6.4
    ヘイズ(曇価)の測定方法に準拠して測定)が4.0%
    以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか
    一項に記載の包装用フィルム。
  8. 【請求項8】 水蒸気透過度(JIS K7129のB
    法に準拠して、温度40℃、湿度90%の条件で測定)
    が5.5g/m2/day以下であることを特徴とする
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載の包装用フィル
    ム。
  9. 【請求項9】 少なくとも一方の面が、基材とヒートシ
    ール層の間にバリア層と接着保護層が順次形成されてな
    り、前記バリア層がポリビニルアルコール系樹脂からな
    り、前記ヒートシール層がガラス転移温度(Tg)が2
    5〜80℃のアクリル系樹脂からなり、前記接着保護層
    が飽和共重合ポリエステルウレタン系樹脂からなること
    を特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の包
    装用フィルム。
  10. 【請求項10】 少なくとも一方の面が、基材とヒート
    シール層の間に接着層が形成されてなり、該接着層がガ
    ラス転移温度(Tg)が60℃以下のアクリル系樹脂か
    らなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項
    に記載の包装用フィルム。
  11. 【請求項11】 前記基材が、石油樹脂を含有するポリ
    プロピレン系樹脂からなるコア層と、少なくとも1層以
    上のポリプロピレン系樹脂からなるスキン層からなる積
    層フィルムであることを特徴とする請求項1乃至10の
    いずれか一項に記載の包装用フィルム。
  12. 【請求項12】 少なくとも一方の面に、帯電防止層を
    有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一
    項に記載の包装用フィルム。
  13. 【請求項13】 少なくとも一方の面のヒートシール層
    が、帯電防止性を有することを特徴とする請求項1乃至
    11のいずれか一項に記載の包装用フィルム。
  14. 【請求項14】 菓子類の包装用であることを特徴とす
    る請求項1乃至13のいずれか一項に記載の包装用フィ
    ルム。
JP2001004453A 2001-01-12 2001-01-12 包装用フィルム Pending JP2002210878A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001004453A JP2002210878A (ja) 2001-01-12 2001-01-12 包装用フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001004453A JP2002210878A (ja) 2001-01-12 2001-01-12 包装用フィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002210878A true JP2002210878A (ja) 2002-07-31

Family

ID=18872643

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001004453A Pending JP2002210878A (ja) 2001-01-12 2001-01-12 包装用フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002210878A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005126081A (ja) * 2003-10-21 2005-05-19 Shin Etsu Polymer Co Ltd カバーテープ用樹脂組成物、およびこれを用いたカバーテープ、並びに包装体
JP2008105292A (ja) * 2006-10-26 2008-05-08 Toppan Printing Co Ltd 情報記録媒体およびその製造に用いる保護層転写シート
JP2013010199A (ja) * 2011-06-28 2013-01-17 Asahi Kasei Chemicals Corp 熱収縮性延伸積層フィルム、並びに、これを備えるトップシール包装体及びピローシュリンク包装体
JP2014156085A (ja) * 2013-02-18 2014-08-28 Toppan Printing Co Ltd 積層包装材料およびそれを用いた包装袋
JP2016043990A (ja) * 2014-08-22 2016-04-04 東京インキ株式会社 食品用非付着性包装袋および食品用非付着性包装袋の製造方法
JP2019014521A (ja) * 2017-07-07 2019-01-31 凸版印刷株式会社 包装材用シーラントフィルム、包装材、及び包装体

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005126081A (ja) * 2003-10-21 2005-05-19 Shin Etsu Polymer Co Ltd カバーテープ用樹脂組成物、およびこれを用いたカバーテープ、並びに包装体
JP2008105292A (ja) * 2006-10-26 2008-05-08 Toppan Printing Co Ltd 情報記録媒体およびその製造に用いる保護層転写シート
JP2013010199A (ja) * 2011-06-28 2013-01-17 Asahi Kasei Chemicals Corp 熱収縮性延伸積層フィルム、並びに、これを備えるトップシール包装体及びピローシュリンク包装体
JP2014156085A (ja) * 2013-02-18 2014-08-28 Toppan Printing Co Ltd 積層包装材料およびそれを用いた包装袋
JP2016043990A (ja) * 2014-08-22 2016-04-04 東京インキ株式会社 食品用非付着性包装袋および食品用非付着性包装袋の製造方法
JP2019014521A (ja) * 2017-07-07 2019-01-31 凸版印刷株式会社 包装材用シーラントフィルム、包装材、及び包装体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4720423A (en) Package opening system
CA1065811A (en) Support member in food package
IL45711A (en) Self-sealable corrosion protective packaging material
US20050013953A1 (en) Packaging material for and packaged product of medical supplies and the like
AU784498B2 (en) Packaging material, method of making it, and package made therefrom
JP7337082B2 (ja) ガスバリアフィルムおよび包装材料
JP3484891B2 (ja) ガスバリア性オレフィン系樹脂積層体
JP2002210878A (ja) 包装用フィルム
US11384262B2 (en) Packaging material with matte and glossy appearance, and cold seal adhesive
JP2019043032A (ja) 易剥離性フィルム
JP3852864B2 (ja) 防曇性スチレン系樹脂シートの製造方法
JPH1135907A (ja) コールドシール剤及び積層材
JP2000153582A (ja) 積層材およびそれを使用した包装用袋
JP2001151264A (ja) オーバーラップフィルム
JPH09239910A (ja) 即席麺容器用蓋材
JP2000118546A (ja) 蓋 材
JPS6117015Y2 (ja)
JPH09314717A (ja) 蓋 材
US20240149571A1 (en) High barrier cold seal laminate and methods of making the same
JP3228504B2 (ja) 包装材料
JPS63247033A (ja) 感光物質用包装材料
JP4228687B2 (ja) ハイバリア透明積層体
JPH0223400Y2 (ja)
JP2004188902A (ja) ガスバリア性積層包装材料
JP3965425B2 (ja) 開封容易な包装用袋