JP3484891B2 - ガスバリア性オレフィン系樹脂積層体 - Google Patents

ガスバリア性オレフィン系樹脂積層体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品、電子部品等
を保護するために用いられるガスバリア性の優れたオレ
フィン系樹脂積層体に関する。特に透明性を有するガス
バリア性オレフィン系樹脂板状体を得ることができる。
【0002】
【従来の技術】食品、電子工業部品等をフィルム、容器
で包装し酸素の透過を抑制することにより内容物の酸化
を防止し、品質を長期間保つことが提案されている。例
えば、特公昭53−12953号、特開平4−3535
32号公報には、厚さが5〜300μmのポリエチレン
テレフタレート、セロファン、ナイロン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン等のフレキシブルプラスチックフィル
ムの少なくとも片面に一般式SixOy(x=1,2、
y=0,1,2,3)なる組成の珪素化合物の厚さ10
0〜3000オングストロームの透明薄膜層を設けた高
度の透気防止性と透湿防止性を有する透明フレキシブル
プラスチックフィルムが開示されている。
【0003】 また、特開昭63ー319141号公報
に、上記フレキシブルプラスチックフィルムの少なくと
も一方の面に、In、Sn、Zn、ZrおよびTiから
なる群から選ばれ食べた一種の金属の金属酸化物がスパ
ッタリングにより形成され、更にこの上に透明なヒート
シール性樹脂膜がコートされた透明ガスバリアフィルム
が開示されている。
【0004】フィルム素材がポリエチレンテレフタレー
ト、ナイロン、セロファンのような極性基を有する材料
である時は、フィルムと無機酸化膜との密着力が十分
で、ガスバリア性も良好である。しかし、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンのような極性基を有しないポリオレフ
ィンフィルムの表面に、上記のような無機酸化物からな
る蒸着膜を形成させても、実用に耐えられる安定したガ
スバリア性は得られない。すなわち、ポリオレフィンフ
ィルムと無機酸化物薄膜との密着力が弱いので、ポリオ
レフィンの融点よりも低い融点を有するヒートシール性
樹脂をラミネートする場合や、このラミネート物を用
い、製袋や蓋シールの二次加工を行う際や、これら袋を
用いたり、容器内に収容物を充填し、更にはレトルト殺
菌する際に外部応力や熱が成形品に加わって無機酸化薄
膜がポリオレフィン成形品より剥離し、ガスバリア性が
低下し、実用に耐えない問題がある。
【0005】また、特開平7−126419号公報に
は、高分子樹脂組成物からなる基材上に、ポリビニルア
ルコール等の水溶性高分子と、一種以上の金属アルコキ
シド或いはその加水物、又は塩化錫の少なくとも一方を
含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とす
るコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなる皮膜層の
上に、無機化合物からなる蒸着層を設けたガスバリア性
積層体が開示されている。
【0006】この場合、高分子樹脂組成物が、ポリエチ
レンテレフタレート、ナイロンの様な極性基を有する樹
脂である場合は、フィルムと皮膜層の親和性が高く、密
着性が十分であるが、ポリオレフィン系樹脂である場合
は、皮膜層との親和性が低く密着性が不十分で、実用に
耐えられない。すなわち、ポリオレフィンフィルムと皮
膜層との密着性が低いので、このフィルムをラミネート
加工し、包装材として使用する際に、この界面での剥離
が容易に起こり、実用に耐えない上に、皮膜層上の無機
化合物のクラック発生の原因となり、ガスバリア性が低
下してしまう問題がある。さらに、水溶性高分子を使用
するため、耐水性が劣り、ボイルやレトルト処理に耐え
られないという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、無機酸化物
薄膜が積層されたオレフィン系樹脂積層体で、ガスバリ
ア性に優れ、更にこれの二次加工時や使用時に無機酸化
薄膜が剥離せず、ガスバリア性が低下しないオレフィン
系樹脂積層体を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、オレフィン系
樹脂層の上面に、エチレン含有量が20〜50モル%、
ケン化度が90%以上のエチレン・ビニルアルコール共
重合体の塗布層を介して無機酸化物層を形成した、ガス
バリア性の付与された、オレフィン系樹脂積層体を提供
するものである。
【0009】
【作用】エチレン・ビニルアルコール共重合体と無機酸
化物を組み合わせることにより良好なガスバリア性が得
られ、更にエチレン・ビニルアルコール共重合体のアル
コール性水酸基の存在により、基材と無機酸化物層の密
着性がより強固となると共に、欠陥の少ない緻密な無機
酸化物層を有するオレフィン系樹脂積層体を得ることが
できる。又、塗布によりエチレン・ビニルアルコール共
重合体層を設けることにより、表面が平滑になり、無機
酸化物層が均一にかつ緻密に積層するため、厚さが薄く
ても良好なガスバリア性が得られ、又、外部からの力で
もガスバリア性が低下しないオレフィン系樹脂積層体を
得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】オレフィン系樹脂 オレフィン系樹脂層を形成するオレフィン系樹脂は、プ
ロピレンホモポリマー、プロピレン・エチレン共重合
体、プロピレン・ブテン−1共重合体、プロピレン・4
−メチルペンテン−1共重合体等のプロピレン系樹脂、
リニア−ポリエチレン等のエチレン系樹脂、あるいは、
α、β−不飽和カルボン酸で変性したオレフィン系樹脂
が利用出来る。これらは2種以上混合してもよく、ある
いは、積層して用いてもよく、更に、一方向、或いは二
方向に、延伸されていてもよい。更に、抗ブロッキング
剤、核剤、安定剤、滑剤等含有していてもよい。
【0011】また、オレフィン系樹脂層の、エチレン・
ビニルアルコール共重合体層を設ける側に、コロナ処
理、オゾン処理、グロー放電処理、プラズマ処理、火炎
処理などの表面処理を施してもよい。オレフィン系樹脂
層には、顔料、充填剤を添加することを排除するもので
はないが、一般には透明な板状体として用いられる。
【0012】また、オレフィン系樹脂層の厚さは特に制
限されないが一般に5〜1000μm、好ましくは10
〜500μm、特に好ましくは15〜200μmのフィ
ルム、シートからなる板状体とされる。更に、オレフィ
ン系樹脂からなる板状体を真空成形、圧空成形等で二次
加工してもよい。
【0013】エチレン・ビニルアルコール共重合体の塗
布層 塗布層を形成するエチレン・ビニルアルコール共重合体
は、エチレンが20〜50モル%、好ましくは25〜3
5モル%、ビニルアルコールが50〜80モル%、好ま
しくは65〜75モル%の共重合体であって、通常は、
エチレンと酢酸ビニル(50〜80モル%)との共重合
体を苛性ソーダ、苛性カリ等のアルカリでケン化度が9
0%以上、好ましくは96〜100%となるように加水
分解して得られるものである。ビニルアルコールが共重
合体中に占める割合が50モル%未満では、無機酸化物
層との接着力が十分でない。逆に80モル%を越えると
延伸性等の加工性が損なわれる。
【0014】エチレン・ビニルアルコール共重合体の塗
布液は、エチレン・ビニルアルコール共重合体を水、ア
ルコール又は水とアルコールとの混合溶媒等の溶媒に溶
解したものである。好ましくは、水とエチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール等との混合溶媒である。塗
布液のエチレン・ビニルアルコール共重合体の樹脂固型
分濃度は5〜50重量%となるように溶解して使用する
ことができる。また、塗布液の粘度は20℃で、10〜
5,000センチポイズ、40℃で、300〜6,00
0センチポイズ(B型粘度計)が好ましい。オレフィン
系樹脂層に塗布液を塗布する方法としては、噴霧、また
は公知のコーティング法、例えば、グラビヤロール法、
インバースロール法、リバースロール法、エアナイフコ
ート法、メタリングバーコート法を採用することができ
る。
【0015】また、塗布液は60〜100℃に加温して
用いるのがものが好ましい。60℃未満では、塗布液の
適性粘度保持が困難なため、均一な塗布を得ることが難
しい傾向にあり、100℃を越えると塗布液の溶媒が蒸
発し、粘度が上がりすぎ、均一塗布が困難になる傾向が
ある。
【0016】エチレン・ビニルアルコール共重合体を塗
布した積層体は、必要に応じて一方向、或いは二方向に
延伸される。延伸倍率は一般に一方向に3倍以上、好ま
しくは5倍以上に延伸される。更に、表面を、コロナ処
理、オゾン処理、グロー放電処理、プラズマ処理、火炎
処理などの表面処理を施してもよい。エチレン・ビニル
アルコール共重合体の塗布層の厚さは、好ましくは0.
03〜5μm、さらに好ましくは0.05〜1.0μm
である。エチレン・ビニルアルコール共重合体の塗布層
の厚さが0.03μm未満では、効果が乏しく、逆に、
5μmを越えると、ガスバリア性能は良くなるが、湿度
依存性が大きくなり、また経済的にも好ましくない。
【0017】無機酸化物層 本発明の無機酸化物としては、透明な無機酸化物層を形
成するものが好ましく、珪素、アルミニウム、チタン、
錫、亜鉛、マグネシウム、インジウム等の酸化物が挙げ
られ、これらの内の1種類、或いは2種類以上の混合物
であってもよい。好ましくは、珪素酸化物、アルミニウ
ム酸化物、或いはこれらの混合物が用いられる。無機酸
化物層の厚さは、好ましくは4〜500nm、更に好ま
しくは7〜300nmである。
【0018】また、エチレン・ビニルアルコール共重合
体層の厚さに対して無機酸化物層の厚さは、無機酸化物
層/エチレン・ビニルアルコール共重合体の塗布層の厚
さ比で0.003〜1が好ましく、更に好ましくは0.
01〜0.8の範囲である。この範囲を外れるときは、
剥離、クラックの発生が生じ易くなり充分なガスバリア
性が得られなくなる。
【0019】無機酸化物層の種類と厚さは、透明性、蒸
着速度、ガスバリア性、フィルムの巻き取り性等から適
宜選択される。無機酸化物層を形成する方法としては、
高周波誘導加熱方式の蒸着機内で成形品を真空下(1×
10-4〜1×10-1Pa)で無機酸化物を蒸着する方法
(特公昭53−12963号);予め排気し、真空化し
た蒸着機内で揮発した有機シリコン化合物、酸素及び不
活性ガスを含むガス流をマグネトロングロー放電によっ
てプラズマを発生させてSiOxを該蒸着機内で成形品
に蒸着させる方法(特開昭64−87772号、USP
4,557,946号、USP4,599,678号)
等が挙げられる。また、1990年11月発刊の工業材
料、第38巻、第14号の第104〜105頁で、イオ
ンプレーティング法、高周波プラズマCVD法、電子ビ
ーム(EB)蒸着法、スパッタリング法として分類さ
れ、その原理が紹介されており、これ等の方法を用いる
ことができる。
【0020】樹脂積層体 樹脂積層体の厚さは特に制限されないが一般に5〜10
00μm、好ましくは10〜500μm特に好ましくは
15〜200μmである。また、本発明ガスバリア性オ
レフィン系樹脂積層体には、必要に応じてその片面ある
いは両面に熱可塑性樹脂フィルム等を積層することがで
きる。
【0021】以下、実施例により、本発明を詳細に説明
するが、これにより本発明の範囲は特に限定されるもの
ではない。 実施例1 ポリプロピレン(MFR2.3g/10分)樹脂を押出
機内で溶融し、Tダイより、シート状に押出し、未延伸
のシートを得た。この未延伸シートを周速の異なる加熱
ロール群からなる縦延伸機で、130℃の温度で5倍に
延伸し、続いて、この縦延伸シートを90℃に加熱ロー
ルで熱加温し、片面に、コロナ放電処理を施した。次
に、80℃に加熱したエチレン(29モル%)・ビニル
アルコール(71モル%)ランダム共重合樹脂(日本合
成化学工業(株)ソアノール30L(商品名);融点1
88℃)塗布液(樹脂濃度30重量%)を、コロナ放電
処理面に、メタリングバーコーターを用いてウエット膜
15μm厚さにコーティングし、搬送ローラを介してテ
ンターに導入し、165℃で横方向に10倍延伸し、1
60℃で熱セットし、このフィルムのコーティング面に
加温コロナ処理を行い、厚さ20μmのエチレン・ビニ
ルアルコール樹脂コーティングフィルム(コート層0.
45μm)を得た。このフィルムを、プラズマ蒸着装置
(BP−1;サムコインターナショナル研究所)内に置
き、装置内を1.33×10-4Paの減圧下にしたの
ち、ヘキサメチルジシロキサン3容量部、酸素3容量
部、ヘリウム20容量部の混合気体を導き、不平衡型マ
グネトロンよりグロー放電を行ってプラズマを発生さ
せ、エチレン・ビニルアルコール樹脂のコーティング層
側にSiO2層(厚さ50nm)を形成させた。このフ
ィルムの酸素透過度を測定した。
【0022】実施例2 ポリプロピレン(MFR2.3g/10分)樹脂と接着
性樹脂として、無水マレイン酸(0.35重量%)グラ
フトポリプロピレン(三菱化学株式会社製“モディック
MFS−3”)を別々の押出機で溶融したものを一台
のダイに供給し、ダイ内で層状に重ねて押出し、20μ
mの二層フィルム(層構成、ポリプロピレン/接着性樹
脂=19μm/1μm)を得た。得られた接着性樹脂側
に、コロナ放電処理を施し、コロナ放電処理面に、グラ
ビアロール(100メッシュ)で実施例1と同様のエチ
レン・ビニルアルコールランダム共重合樹脂塗布液を塗
布した。このフィルムのコーティング面に、加温コロナ
処理を行い、エチレン・ビニルアルコール樹脂コーチィ
ングフィルム(コート層0.6μm)を得た。このフィ
ルムを実施例1と同様にSiO2層(厚さ50nm)を
形成させた。このフィルムの酸素透過率を測定した。
【0023】実施例3 実施例1と同様にして、得られたエチレン・ビニルアル
コール樹脂コーティングフィルム(コート層0.45μ
m)の、エチレン・ビニルアルコール樹脂塗布面に、真
空蒸着装置を用い、電子ビーム加熱方式で、蒸着材料と
してAlを蒸発させ、さらに酸素ガスを導入し、圧力2
×10-2Paの条件下で、酸化アルミニウム層の形成を
行った。このフィルムの酸素透過率を測定した。
【0024】比較例1 ポリプロピレン(MFR2.3g/10分)樹脂と接着
性樹脂として、無水マレイン酸(0.35重量%)グラ
フトポリプロピレン(三菱化学株式会社製“モディック
MFS−3”)、エチレン(29モル%)・ビニルア
ルコール(71モル%)ランダム共重合樹脂(融点18
8℃)を、別々の押出機で溶融したものを一台のダイに
供給し、ダイ内で層状に重ね、押出し、20μmの三層
フィルムを得た。このフィルムの層構成は、ポリプロピ
レン/接着性樹脂/エチレン・ビニルアルコール樹脂、
それぞれ15μm/1μm/4μmである。得られたフ
ィルムの、エチレン・ビニルアルコール樹脂側に、コロ
ナ処理を施し、コロナ処理面に実施例1と同様に、Si
2層を形成し、酸素透過率を測定した。
【0025】比較例2 エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂の塗液を塗布し
ないこと及び前段のコロナ放電処理を行わないこと以外
は、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを製造し、
SiO2層(厚さ80nm)を形成し、酸素透過度を測
定した。 比較例3 二軸延伸フィルムにSiO2層を形成しないこと以外
は、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを製造し、
酸素透過度を測定した。
【0026】比較例4 エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂の塗液を塗布し
ないこと及び前段のコロナ放電処理を行わないこと以外
は、実施例1と同様にして二軸延伸フィルムを製造し、
酸化アルミニウム層の形成を行い、酸素透過率を測定し
た。 比較例5 エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂に代えてポリビ
ニルアルコール(PVA)を用いた以外は、実施例1と
同様にして二軸延伸フィルムを製造し、SiO 2層を形
成し、酸素透過度を測定した。
【0027】評価 (1)二次加工に対する変化 実施例1、2、3、および比較例1、2、3、4、5で
得た二軸延伸フィルムの無機酸化物層面、あるいはコロ
ナ放電処理面に、ラミネータ装置を用い、MFRが5g
/10分、密度0.922g/cm3の低密度ポリエチ
レンを320℃で20μmの肉厚のフィルム状にT−ダ
イより押し出し、ラミネートした。このラミネート物の
酸素透過率を表1に示す。
【0028】(2)外応力に対する変化 実施例1、2、3、および比較例1、2、3、4、5で
得た二軸延伸フィルム、および低密度ポリエチレンとの
ラミネートフィルムを、名立計器(株)製ゲルボテスタ
ーを用い、フィルムを筒状に丸めたのち、この筒の両端
をテスターの把持器具に固定し、10回、±90度回転
ねじりの繰り返しを行った後、酸素透過率を測定した。
その測定値を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明の無機酸化物が蒸着したオレフィ
ン系樹脂積層体は、塗布によりエチレン・ビニルアルコ
ール共重合体層を設けることにより、表面が平滑にな
り、無機酸化物層が均一にかつ緻密に積層するため、厚
さが薄くても良好なガスバリア性が得られ、又、二次加
工時や使用時の外部からの熱や力が加わってもガスバリ
ア性が低下しないオレフィン系樹脂積層体を得ることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−7139(JP,A) 特開 平7−126419(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィン系樹脂層の上面に、エチレン
    含有量20〜50モル%、ケン化度が90%以上のエチ
    レン・ビニルアルコール共重合体の塗布層を介して無機
    酸化物層を形成した、ガスバリア性オレフィン系樹脂積
    層体。
  2. 【請求項2】 オレフィン系樹脂層の厚さが10〜50
    0μm、エチレン・ビニルアルコール共重合体の塗布層
    の厚さが0.03〜5.0μm、無機酸化物層の厚さが
    4〜500nm、かつ、無機酸化物層/エチレン・ビニ
    ルアルコール層の塗布層の厚さ比が0.003〜1であ
    る請求項1記載のガスバリア性オレフィン系樹脂積層
    体。
  3. 【請求項3】 エチレン・ビニルアルコール共重合体の
    塗布層がエチレン・ビニルアルコール共重合体を水とア
    ルコールとの混合溶媒に溶解したものを塗布することに
    より形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のガ
    スバリア性オレフィン系樹脂積層体。
  4. 【請求項4】 オレフィン系樹脂層の上面に、エチレン
    含有量20〜50モル%、ケン化度が90%以上のエチ
    レン・ビニルアルコール共重合体の塗布層を介して無機
    酸化物層を形成してなる積層体の片面あるいは両面に熱
    可塑性フィルムを更に積層してなるバリア性オレフィン
    系樹脂積層体。
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