JP4593153B2 - 表面処理用樹脂フィルムおよびそれを用いた多層フィルムの製造方法 - Google Patents

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本発明は、ガスバリア性を有する樹脂フィルムの表面に金属蒸着を行うのに適した金属蒸着用樹脂フィルム、上記した金属蒸着用樹脂フィルムに金属蒸着してなる多層フィルムおよび上記した金属蒸着用フィルムに上記した金属蒸着を行って多層フィルムを製造することを特徴とする多層フィルムの製造方法に関する。
高いガスバリア性および防湿性を有するフィルムを得るために、エチレン−ビニルアルコール共重合体(以下、EVOHと略記することがある)のような樹脂自体がガスバリア性を有する樹脂フィルムの表面に、アルミニウム等の金属や、シリカ、アルミナ等の無機酸化物等を蒸着するといった表面処理を行うことによって、樹脂フィルムに蒸着層を付与した多層フィルムを得る技術が知られている(例えば、特許文献1 参照)。このような多層フィルムは、樹脂フィルムと比較して更に高いガスバリア性および防湿性を有する。特許文献1には、EVOHからなる15μmから20μmのフィルムにアルミニウムを厚みが50nmとなるように蒸着したフィルムが真空断熱構造体の構成要素の一つとして用いられることが記載されている。
しかし、ガスバリア性および防湿性の改善のためにEVOH等からなる樹脂フィルムの表面を単に表面処理しただけでは、得られた多層フィルムに表面処理斑やクラックが生じて、高いガスバリア性および防湿性を安定的に維持することが出来ない。そこで、あらかじめ樹脂フィルム表面にコロナ処理等の前処理を行うことにより表面処理用フィルムを製造し、上記した表面処理用フィルムに表面処理を行うことにより多層フィルムを製造することが知られている。
上記のように一般的にフィルム表面の状態を評価する方法として、ぬれ指数による評価方法が公知であるが(例えば、非特許文献1 参照)、ぬれ指数による測定方法は、測定時の作業性が悪く、温湿度状態や個人差で数値が変動するため、適当な方法とは言い難い。
一方、フィルム表面の酸素と炭素の比が特定の範囲になるように前処理することで樹脂フィルム同士を溶融接着させるラミネート加工時の接着力の向上が望めることが公知である(例えば、特許文献2 参照)。しかしながら、特定の範囲の酸素と炭素の比が上記したアルミ蒸着等の表面処理の安定化に適しているとの知見はない。
特開2002−310385号公報 特開平8−230115号公報 日本工業規格 JIS K6768
本発明の課題は、金属蒸着を付したフィルムが安定的に高いガスバリア性および防湿性を発現するために必要な、金属蒸着用フィルムを提供することにある。
上記課題は、エチレン含有量が25〜60モル%のEVOH樹脂フィルムからなり、ESCA(Electron spectroscopy for chemical analysis)により試料面に対する検出機の取り出し角を30度にして測定される該樹脂フィルム表面の酸素原子と炭素原子のモル比(酸素原子/炭素原子)が0.24以上である金属蒸着用樹脂フィルムによって解決される。
本発明において、樹脂フィルムが少なくとも一軸または二軸方向に3倍以上延伸されていることが好適である。また本発明において、樹脂フィルムEVOH樹脂フィルムである。
また、本発明は、エチレン含有量が25〜60モル%のEVOH樹脂フィルムの表面の酸素原子と炭素原子のモル比を測定する工程とESCA(Electron spectroscopy for chemical analysis)により試料面に対する検出機の取り出し角を30度にして測定される上記した表面の酸素原子と炭素原子のモル比(酸素原子/炭素原子)が0.24以上となるように制御する工程によりESCAにより試料面に対する検出機の取り出し角を30度にして測定される樹脂フィルムの表面の酸素原子と炭素原子のモル比(酸素原子/炭素原子)が0.24以上である金属蒸着用樹脂フィルムを製造した後、ESCAにより試料面に対する検出機の取り出し角を30度にして測定される樹脂フィルムの表面の酸素原子と炭素原子のモル比(酸素原子/炭素原子)が0.24以上であるうちに、上記した金属蒸着用樹脂フィルムに金属蒸着を行う工程を有することを特徴とする多層フィルムの製造方法である。
本発明の特定の表面構造を有する樹脂フィルムは、表面処理(金属蒸着)性に優れており、金属蒸着を実施したフィルムは、高いガスバリア性および防湿性が要求される真空断熱構造体、加圧容器包装、紙容器および飛行船膜材等に好適に用いられる。
本発明に用いられるEVOH樹脂フィルムは、酸素透過係数が50ml・20μm/m・day・atm(20℃−65%RHで測定した値)以下であることが好ましい。酸素透過係数の上限はより好適には10ml・20μm/m・day・atm以下であり、さらに好適には5ml・20μm/m・day・atm以下であり、特に好適には1ml・20μm/m・day・atm以下である。
また、本発明に用いられる樹脂フィルムとして、後述するポリビニルアルコール系樹脂からなる樹脂フィルムを用いることが好適である。
本発明に用いられる後述するポリビニルアルコール系樹脂は、ビニルエステルと他の単量体との共重合体をアルカリ触媒等を用いてケン化して得られる樹脂のことを指す。ビニルエステルとしては酢酸ビニルが代表的なものとして挙げられるが、その他の脂肪酸ビニルエステル(プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニルなど)も使用できる。
また、本発明に用いられるポリビニルアルコール系樹脂のビニルエステル成分のケン化度は好適には90%以上であり、より好適には95%以上であり、更に好適には99%以上である。ケン化度が90モル%未満では、高湿度下でのガスバリア性が低下する虞がある。なおここで、ポリビニルアルコール系樹脂がケン化度の異なる2種類以上のポリビニルアルコール系樹脂の配合物からなる場合には、配合重量比から算出される平均値をケン化度とする。かかるポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、核磁気共鳴(NMR)法により求めることができる。
本発明に用いられるポリビニルアルコール系樹脂としては、溶融成形が可能で、かつ優れたガスバリア性を有する観点から、EVOHが使用される。
本発明に用いられるEVOHとしては、エチレン−ビニルエステル共重合体をケン化して得られるものが好ましく、エチレン含有量は5〜60モル%である。良好な延伸性を得る観点から、エチレン含有量は25モル%以上である。また、ガスバリア性の観点からは、エチレン含有量の上限はより好適には55モル%以下であり、さらに好適には50モル%以下である。エチレン含有量が5モル%未満の場合は溶融成形性が悪化する虞があり、60モル%を超えるとガスバリア性が不足する虞がある。かかるEVOHのエチレン含有量は、核磁気共鳴(NMR)法により求めることができる。
また、本発明に用いられるEVOHのケン化度は、好適には90%以上であり、より好適には95%以上であり、更に好適には99%以上である。ケン化度が90モル%未満では、高湿度下でのガスバリア性が低下する虞がある。なおここで、EVOHがケン化度の異なる2種類以上のEVOHの配合物からなる場合には、配合重量比から算出される平均値をケン化度とする。
EVOH製造時に用いるビニルエステルとしては酢酸ビニルが代表的なものとして挙げられるが、その他の脂肪酸ビニルエステル(プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニルなど)も使用できる。また、EVOHは共重合成分としてビニルシラン化合物0.0002〜0.2モル%を含有することができる。ここで、ビニルシラン系化合物としては、たとえば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(β−メトキシ−エトキシ)シラン、γ−メタクリルオキシプロピルメトキシシランが挙げられる。なかでも、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランが好適に用いられる。さらに、本発明の目的が阻害されない範囲で、他の共単量体、例えば、プロピレン、ブチレン;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルなどの不飽和カルボン酸またはそのエステル;N−ビニルピロリドンなどのビニルピロリドン等を共重合することも出来る。
さらに、本発明の目的を阻外しない範囲内でEVOHにホウ素化合物をブレンドすることもできる。ここでホウ素化合物としては、ホウ酸類、ホウ酸エステル、ホウ酸塩、水素化ホウ素類等が挙げられる。具体的には、ホウ酸類としては、オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸などが挙げられ、ホウ酸エステルとしてはホウ酸トリエチル、ホウ酸トリメチルなどが挙げられ、ホウ酸塩としては上記の各種ホウ酸類のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、ホウ砂などが挙げられる。これらの化合物のうちでもオルトホウ酸(以下、単にホウ酸と表示する場合がある)が好ましい。
EVOHにホウ素化合物をブレンドする場合、ホウ素化合物の含有量は好ましくはホウ素元素換算で20〜2000ppm、より好ましくは50〜1000ppmである。この範囲内でホウ素化合物をブレンドすることで加熱溶融時のトルク変動が抑制されたEVOHを得ることができる。20ppm未満ではそのような効果が小さく、2000ppmを超えるとゲル化しやすく、成形性不良となる場合がある。
また本発明の目的を阻外しない範囲内で熱安定剤、酸化防止剤、グリセリンやグリセリンモノステアレートなどの可塑剤をEVOHにブレンドする事もできる。
本発明に用いるEVOHの好適なメルトフローレート(MFR)(230℃、2160g荷重下)は1〜50g/10分であり、より好適には3〜40g/10分、更に好適には5〜30g/10分である。これらのEVOH樹脂は、それぞれ単独で用いることもできるし、2種以上を混合して用いることもできる。
上記した樹脂フィルムの製造方法は特に限定されず、無延伸であっても延伸していてもよく、延伸フィルムの延伸方法については一軸延伸、二軸延伸のいずれであってもよい。いずれの場合の面積倍率は、好ましくは3倍以上、より好ましくは6倍以上、特に好ましくは9倍以上延伸することが、ガスバリア性および機械強度の観点から重要である。延伸する方法としては、ダブルバブル法、テンター法、ロール法等の一軸または二軸延伸する方法等公知の延伸方法を採用することができ、二軸延伸の場合は、同時延伸、逐次延伸のいずれの方式も採用出来る。
本発明の金属蒸着用樹脂フィルムは、フィルム上の任意の点において表面の酸素と炭素のモル比が、0.24以上である。好適には0.25以上、さらに好適には0.27以上、特に好適には0.29以上である。
上記した表面の酸素と炭素のモル比は、ESCA(Electron spectroscopy for chemical analysis)を用いて測定される。ESCAとは試料にX線(例えばMgKα線)を照射して試料表面から放出される光電子を検知する固体表面分析法である。
樹脂フィルム表面の酸素と炭素のモル比を測定するにあたって、試料面に対する検出機の取り出し角が30度であることが大事である。上記した検出機の取り出し角を変化させることにより、分析深さを制御することができる。一般的にESCAの測定においては検出機の取り出し角を90度に設定しているが、検出機の取り出し角を90度にして測定した場合は、樹脂フィルム表面の酸素と炭素のモル比と測定した金属蒸着用樹脂フィルムを金属蒸着して得られた多層フィルムのガスバリア性等の性能との間の相関が取れない場合があり、適当ではない。
表面の酸素と炭素のモル比が、0.24未満である樹脂フィルムは、コロナ処理等の適当な前処理を行うことにより、表面の酸素と炭素のモル比を増加させ、本発明の金属蒸着用樹脂フィルムにすることができる。なお、上記したようなコロナ処理等の前処理を行った場合、樹脂フィルム表面の酸素と炭素のモル比は、経時変化のために低下していくので、本発明の規定する表面の酸素と炭素のモル比が、0.24以上であるうちに金属蒸着を行うことが大事である。一般的に上記した経時変化の度合いは、前処理してから1日程度で十分に小さくなるので、金属蒸着を行う前の適当な時期に表面の酸素と炭素のモル比の測定を行い、経時変化の度合いを考慮することにより、実際に金属蒸着をする時の表面の酸素と炭素のモル比を推定しても差し支えない。
本発明の金属蒸着用フィルムを得るために、樹脂フィルムに前処理を行う場合は、はじめに樹脂フィルムを予熱ロールに通過させ、樹脂フィルム中に内在するタルミを解消した後に、前処理を行うことでフィルムの巾方向に均一な表面処理(金属蒸着)効果を得ることができる。
また、前処理を行う際に樹脂フィルムの含水率が、0.1%以下であることが望ましい。0.1%を超える場合は、フィルムの前処理が終了した後に経時的にタルミが生じ、金属蒸着時の熱源による蒸発水分のために金属蒸着層にクラックやピンホールを発生させる原因にもなる。上記に規定した範囲に金属蒸着用樹脂フィルムの含水率を制御するためには、金属蒸着の直前に予熱ロールを設置し、金属蒸着用樹脂フィルムの含水率を低下させてから金属蒸着することも効果がある。
本発明の金属蒸着用樹脂フィルムは、アルミニウム等の金属を蒸着する表面処理を行った後、該金属蒸着用樹脂フィルムに金属蒸着がされた層を少なくとも1層とする多層体を形成し、該多層体として種々の用途に用いることが好適に行われる。該多層体を形成する方法としては、有機チタン化合物、イソシアネート化合物、ポリエステル系化合物等の公知の接着剤を用いてラミネートする方法(ドライラミネート法)等が好適である。
多層体の構成としては、例えば、熱可塑性樹脂からなる外層をT、本発明の金属蒸着用樹脂フィルムをE、金属蒸着により製造された蒸着層をt、接着剤からなる層をAd、熱可塑性樹脂からなる内層をCとすると、外層側から、T/Ad/t-E/Ad/C で表される蒸着面が金属蒸着用樹脂に対して外側に位置している構成、外層側からT/Ad/E-t/Ad/C で表される蒸着面が金属蒸着用樹脂に対して内側に位置している構成等が例示されるが、これらに他の層を適宜付加することは何ら差しつかえなく、上記の例に限定するものではない。
外層は、耐熱・耐寒強度を有したシール層よりも融点が高い材料(高密度ポリエチレン、ポリアミド樹脂、ポリエステル)からなるフィルムが一般的であり、内部シール層は、接着強度を有するポリプロピレン、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等からなるフィルムが一般的である。
さらに、本発明の金属蒸着用樹脂フィルムに金属蒸着してなる層を少なくとも一層含む多層構造体は、圧力容器包装や飛行船の膜材として極めて好適である。従来、ガスバリア性を付与するためにアルミ箔からなる層を少なくとも一層含む多層構造体が用いられていたが、ピンホールによる性能低下の問題も残されていた。ところが、本発明の当該フィルムに金属アルミニウム処理した層を少なくとも一層含む多層構造体を用いることにより、これらの問題を一挙に解決することが可能である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は、これにより何ら限定されるものではない。本発明における各種試験方法は以下の方法に従って行った。なお、%とあるのは、重量基準である。
<酸素と炭素のモル比 O/C比と略記することがある>
ESCA(島津製作所、AXIS−HSi型)を用いて、検出角度30度、試料によっては90度で測定した。
<蒸着厚み>
マクベス濃度計(マクベス社製、TD−932)を用いて測定した。なお、本発明でいう蒸着厚みの単位は、ナノメートル(nm)である。
<酸素透過量>
MODERN CONTROLS INC.製酸素透過量測定装置MOCON 「OX−TRAN2/20型」(検出限界値0.05ml/m2・day・atm)を用い、40℃−65%RHの条件でJIS K7126(等圧法)に記載の方法に準じて測定した。なお、本発明でいう酸素透過量は、任意の膜厚で測定した透過量(ml/m2・day・atm)である。また、該酸素透過量が上記した装置の検出限界値以下であった場合は≦0.05と記載する。
<透湿量>
当該ガスバリア性フィルムの蒸着面側の湿度90%RH、フィルム面側の湿度0%RH、温度40℃の条件下で、JIS Z0208に記載の方法に準じて測定した。なお、本発明でいう透湿量は、任意の膜厚で測定した値(g/m2・day)である。
エチレン含有量32モル%、ケン化度99.5モル%のEVOH(融点183℃)からなる延伸フィルム(厚み15μm)にコロナ処理してO/C比が0.294であるフィルム表面に真空蒸着表面処理法でアルミの厚みが70nmになるように蒸着した。蒸着した延伸フィルムの酸素透過量≦0.05(ml/m2・day・atm)、透湿量5〜10(g/m2・day)であり、非常に安定した性能を示す。
実施例1と同様の延伸フィルム表面にコロナ処理してO/C比が0.248であるフィルム表面に真空蒸着表面処理法でアルミの厚みが70nmになるように蒸着した。蒸着した延伸フィルムの酸素透過量≦0.05(ml/m2・day・atm)、透湿量8〜13(g/m2・day)であった。実施例1と同様に非常に安定した性能を示す。
比較例1
実施例1と同様の延伸フィルム表面のO/C比が0.230であるフィルム表面に真空蒸着表面処理法でアルミの厚みが70nmになるように蒸着した。蒸着した延伸フィルムの酸素透過量は、0.05〜0.3(ml/m2・day・atm)、透湿量17〜23(g/m2・day)であり、実施例1、2と比較して酸素透過量および透湿度の値は大きく、バラツキも大きく、表面処理の効果が十分発揮されていない。
比較例2
実施例1と同様の延伸フィルム表面のO/C比が0.226である表面処理をしないフィルムの酸素透過量は、2.0〜2.4(ml/m2・day・atm)、透湿量47〜50(g/m2・day)であり、実施例1、2と比較して酸素透過量および透湿度の値は大きく、バラツキも大きい。
Figure 0004593153
本発明の金属蒸着用樹脂フィルムに金属蒸着した層を少なくとも一層含む多層構造体は、ハイバリア性が要求される真空断熱構造体、各種食品、酒類、酸化劣化を嫌う工業用品などを保存する容器として好適に用いられる。容器の形態としては特に限定されず、フレキシブルパウチや紙容器などが好適なものとして例示される。

Claims (7)

  1. エチレン含有量が25〜60モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂フィルムからなり、ESCA(Electron spectroscopy for chemical analysis)により試料面に対する検出機の取り出し角を30度にして測定される該樹脂フィルム表面の酸素原子と炭素原子のモル比(酸素原子/炭素原子)が0.24以上である金属蒸着用樹脂フィルム。
  2. 樹脂フィルムが、少なくとも一軸または二軸方向に3倍以上延伸されてなる請求項1に記載の金属蒸着用樹脂フィルム。
  3. チレン−ビニルアルコール共重合体樹脂のメルトフローレート(230℃、2160g荷重下)が1〜50g/10分である請求項1または2に記載の金属蒸着用樹脂フィルム。
  4. 含水率が0.1%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の金属蒸着用樹脂フィルム。
  5. アルミニウム蒸着用樹脂フィルムである請求項1〜4のいずれか1項に記載の金属蒸着用樹脂フィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の金属蒸着用樹脂フィルムに金属蒸着してなる多層フィルム。
  7. エチレン含有量が25〜60モル%のエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂フィルムの表面の酸素原子と炭素原子のモル比を測定する工程とESCA(Electron spectroscopy for chemical analysis)により試料面に対する検出機の取り出し角を30度にして測定される上記した表面の酸素原子と炭素原子のモル比(酸素原子/炭素原子)が0.24以上となるように制御する工程によりESCAにより試料面に対する検出機の取り出し角を30度にして測定される樹脂フィルムの表面の酸素原子と炭素原子のモル比(酸素原子/炭素原子)が0.24以上である金属蒸着用樹脂フィルムを製造した後、ESCAにより試料面に対する検出機の取り出し角を30度にして測定される樹脂フィルムの表面の酸素原子と炭素原子のモル比(酸素原子/炭素原子)が0.24以上であるうちに、上記した金属蒸着用樹脂フィルムに金属蒸着を行う工程を有することを特徴とする多層フィルムの製造方法。
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