JP2003119370A - ポリヒドロキシポリエーテル樹脂組成物及び、該ポリヒドロキシポリエーテル樹脂を含有する硬化性樹脂組成物、樹脂付き金属箔、樹脂フィルム - Google Patents

ポリヒドロキシポリエーテル樹脂組成物及び、該ポリヒドロキシポリエーテル樹脂を含有する硬化性樹脂組成物、樹脂付き金属箔、樹脂フィルム

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JP2003119370A JP2001311213A JP2001311213A JP2003119370A JP 2003119370 A JP2003119370 A JP 2003119370A JP 2001311213 A JP2001311213 A JP 2001311213A JP 2001311213 A JP2001311213 A JP 2001311213A JP 2003119370 A JP2003119370 A JP 2003119370A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】多層プリント配線板の生産性向上、および極薄
化が可能で耐熱性かつ貯蔵安定性のある樹脂フィルムま
たは接着剤付き金属箔を得るための樹脂組成物の提供 【解決手段】熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂
(A)成分10重量%〜50重量%と、混合溶剤(B)
成分90重量%〜50重量%とからなる熱可塑性ポリヒ
ドロキシポリエーテル樹脂組成物であって、前記熱可塑
性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂は水酸基当量が25
0g/eq〜400g/eq、ハロゲン含有量が20重
量%〜30重量%で、且つ、平均分子量範囲が10 ,0
00〜200,000であり、前記混合溶剤(B)成分
は、蒸気圧の異なる3種類以上の有機溶剤から構成され
ており、100℃における蒸気圧が2,000hPa未
満であることを特徴とする熱可塑性ポリヒドロキシポリ
エーテル樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内層回路への埋め
込み性に優れ、回路基板との接着性およびラミネート後
の外層回路の平滑性に優れ、かつガラスクロスをほとん
ど用いず板厚を極薄にでき、さらに耐熱性と貯蔵安定性
のある多層プリント配線板用熱可塑性ポリヒドロキシポ
リエーテル樹脂を含有する樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】従来の多層プリント配線板工業においては
回路形成された内層回路基板上に、ガラスクロスまたは
ガラス不織布にエポキシ樹脂を含浸させた後Bステージ
化したプリプレグシートを重ね、さらにその上に銅箔を
重ね加圧加熱一体成型を行うという製造方法が主として
採用されている。しかし、この方法では通常、まずガラ
スクロスまたはガラス不織布にエポキシ樹脂を含浸させ
Bステージ化してプリプレグを作成するが、これに必要
な設備は高価であり、プリプレグの生産性が悪いという
問題点が指摘されており、さらに多層化する為に銅箔を
重ねて加圧加熱一体成形する諸設備も必要であり、最終
製品を得るまでに相当の時間がかかり、プロセス経済性
の問題をかかえている。また、根本的な問題として、ガ
ラスクロスまたはガラス不織布を用いる為に層間厚さを
極薄化するにはこれらの材料の形状・強度保持の観点か
らその厚みに物理的限界があり、この限界厚さはかなり
の大きな値であり、軽薄短小化する際の大きな障害とな
っている。本発明はこの物理的限界値をいかに小さくす
るかに対応するものであり、プロセス経済性の改善に貢
献するものである。熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテ
ル樹脂を使用したプリント配線板用途のエポキシ樹脂組
成物は特公平8−26119にその記述があるが、樹脂
フィルムまたは接着剤付き金属箔に関する記載は全くな
い。熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂を使用し
た難燃性フィルムは、特開平5−93041、特開平5
−93042にその記述があり、接着剤付き銅箔は、特
開平11−279260にその記載がされている。しか
しながら、実用的で必要十分な接着力を得るためには、
フィルム化または接着剤付き銅箔成型時の樹脂組成物中
に残存する溶剤を減らす必要があるが、これに関する記
載はない。本発明はこの物理的限界値をいかに小さくす
るかに対応し、かつ、実用的で必要十分な接着力および
耐熱性を得るために残存する溶剤量を減らすべく最適な
溶剤組成比を提供するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の技術で
はなし得なかった、多層プリント配線板の生産性向上、
および極薄化が可能で耐熱性かつ貯蔵安定性のある樹脂
フィルムまたは接着剤付き金属箔を得るための樹脂組成
物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決する為の手段】本発明は上記従来技術の問
題を解決する手段を提供するものであり、熱可塑性ポリ
ヒドロキシポリエーテル樹脂(A)成分10重量%〜5
0重量%と、混合溶剤である(B)成分90重量%〜5
0重量%とからなる熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテ
ル樹脂組成物であって、前記熱可塑性ポリヒドロキシポ
リエーテル樹脂(A)成分は下記式(1)で表され、水
酸基当量が250g/eq〜400g/eq、ハロゲン
含有量が20重量%〜30重量%で、且つ、平均分子量
範囲が10 ,000〜200,000であり、前記混合
溶剤である(B)成分は、蒸気圧の異なる3種類以上の
有機溶剤から構成されており、該有機溶剤の100℃に
おける蒸気圧が2,000hPa未満であることを特徴
とする熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂組成物
である。なお、式1において、 平均分子量範囲は、ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー測定し、標準ポ
リスチレン換算による重量平均分子量である。(以下、
平均分子量というのはこの測定法による重量平均分子量
をいう。)
【化6】 式(1)中、Xは、一般式(2)または(4)のいずれ
かから選ばれる化合物の単独、または、それら複数を組
み合わせたものであり、Zは、水素原子または式(5)
のいずれかであり、nは21以上の値である。
【化7】 式(2)中、Aは、不存在、または、−CH2−、−C
(CH32−、−CHCH3−、−S−、−SO2−、−
O−、−CO−、一般式(3)のいずれの2価の基〜選
ばれるものであり、R1〜R8は、水素原子、炭素数1〜
4のアルキル基、フェニル基、ハロゲン原子のいずれか
を表し、R1〜R8のうちの2個以上が同一であっても良
い。
【化8】 式(3)中、R1〜R8は、水素原子、炭素数1〜4のア
ルキル基、フェニル基、ハロゲン原子のいずれかを表
し、R1〜R8のうちの2個以上が同一であっても良い。
【化9】 式(4)中、R1〜R4は、水素原子、炭素数1〜4のア
ルキル基、フェニル基、ハロゲン原子のいずれかを表
し、R1〜R4のうちの2個以上が同一であっても良い。
【化10】
【0005】そして、混合溶剤としては、100℃にお
ける蒸気圧が266hPa未満であるa群溶剤と、26
6hPa〜467hPaであるb群溶剤と、467hP
a〜1,333hPaであるc群溶剤及び1,333h
Pa〜2,000hPaであるd群溶剤とから選ばれ、
全溶剤中のa群溶剤が5重量%以下であり、b群溶剤が
20重量%〜35重量%であり、c群溶剤が10重量%
〜30重量%であり、d群溶剤が40重量%〜55重量
%の範囲で構成されていることが好ましい。
【0006】(A)成分の平均分子量が10,000未
満では、後述するエポキシ樹脂組成物を離型支持体また
は金属箔に塗布、乾燥した後の樹脂フィルムまたは接着
剤付き金属箔が、カールや裁断時の粉落ち等を起こし、
不良品となる。また平均分子量が200,000を超え
ると、溶剤で希釈溶解しても、一般に工業的に利用され
ている溶媒濃度である70重量%〜30重量%では、溶
液粘度が高過ぎ、離型支持体または金属箔に塗布するこ
とが困難となる。離型支持体または金属箔に塗布可能な
溶液粘度にするために溶剤を多量に加えなければなら
ず、不経済であり、環境に対してもVOC(揮発性有機
化合物)を可能なかぎり低減する方向にある現状では好
ましいとは言い難い。こうしたことから、(A)成分の
平均分子量は10,000〜200,000、好ましく
は11,000〜100,000、より好ましくは1
2,000〜50,000である。
【0007】次に(A)成分のハロゲン含有量の適用濃
度範囲について言及する。(A)成分のハロゲン含有量
が20重量%未満では、本発明の樹脂組成物において十
分な難燃性を付与できないが、20重量%以上ではどの
濃度でも難燃性が付与可能となるが、30重量%以上の
濃度にしても難燃性の向上は認められないことから、ハ
ロゲン含有量を20重量%〜30重量%の範囲に制御す
るのが実用的である。
【0008】さらに(A)成分の水酸基当量について言
及する。(A)成分の水酸基当量が400g/eq以上
では、硬化した時の接着力が低下し、プリント配線板と
しての耐熱性が出ない。また、250g/eq未満の樹
脂を合成しようとした場合、A成分の平均分子量に対し
て繰り返し単位nの増大が甚だしくなり、合成が非常に
困難となり実用的ではない。こうしたことから、(A)
成分の水酸基当量は250g/eq〜400g/eq、
より好ましくは300g/eq〜350g/eqであ
る。
【0009】次に混合溶剤である(B)成分について言
及する。266hPa未満であるa群溶剤と266hP
a〜467hPaであるb群溶剤と467hPa〜1,
333hPaであるc群溶剤と1,333hPa〜2,
000hPaであるd群溶剤とから選ばれる溶剤を3種
類以上混合することで、樹脂組成物をフィルム化する際
の残存する溶剤量を低減し、プリント配線板自体の耐熱
性および接着力が向上する。a群溶剤を全溶剤中の5重
量%以上、および/または、b群溶剤を全溶剤中の35
重量%以上、および/または、c群溶剤を全溶剤中の1
0重量%未満、および/または、d群溶剤を全溶剤中の
40重量%未満だと、樹脂フィルム成型時または接着剤
付き金属箔作成時において通常使用される条件下では、
樹脂層に残存する溶剤を1重量%以下することができ
ず、プリント配線板自体の耐熱性が低下する。特に、成
型時の乾燥温度を高くしたり、乾燥時間を長くした条件
下では、硬化状態が進み過ぎて接着性が低下する。b群
溶剤を全溶剤中の20重量%未満、および/または、c
群溶剤を全溶剤中の30重量%以上、および/または、
d群溶剤を全溶剤中の55重量%以上だと、樹脂フィル
ム成形時または接着剤付き金属箔作成時にピンホール、
ふくれ等が生じ製品としての特性得られない。このよう
なことから、(B)成分の溶剤組成は、全溶剤中のa群
溶剤が5重量%以下であり、b群溶剤が20重量%〜3
5重量%であり、c群溶剤が10重量%〜30重量%で
あり、d群溶剤が40重量%〜55重量%の範囲にする
ことが好ましい。例えば、a群溶剤としては、シクロヘ
キサノン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられ
るが、特にこれらに限定されるわけではない。b群溶剤
としては、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、キシ
レン、プロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙
げられるが、特にこれらに限定されるわけではない。c
群溶剤としては、ブチルアルコール、メチルイソブチル
ケトン、トルエン、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル等が挙げられるが、特にこれらに限定されるわけ
ではない。d群溶剤としては、メチエチルケトン、イソ
プロピルアルコール等が挙げられるが、特にこれらに限
定されるわけではない。各群の溶剤比率が所定範囲内で
あれば、各溶剤群から何種類でも組み合わせて使用して
かまわない。次に代表的な有機溶剤の100℃における
蒸気圧を記載すると、次の通りである。 a群溶剤 シクロヘキサノン 165hPa/100℃ N,N−ジメチルホルムアミド 180 b群溶剤 メチルセロソルブ 450 キシレン 300 c群溶剤 プロピレングリコールモノエチルエーテル 490 n―ブチルアルコール 520 メチルイソブチルケトン、 515 トルエン、 750 プロピレングリコールモノメチルエーテル 495 d群溶剤 メチルエチルケトン 1860
【0010】(A)成分のポリヒドロキシポリエーテル
樹脂は、二価フェノール類を単独または2種類以上併用
した混合物と、二価フェノール類のジグリシジルエーテ
ルを単独または2種類以上併用した混合物とを、アミン
系、イミダゾール系、トリフェニルフォスフォニウム、
フォスフォニウム塩系等公知の触媒の存在下に、場合に
よっては、非反応性溶媒、例えばトルエン、キシレン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジオキ
サン、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、シクロヘキサノン
等の単独または2種以上の存在下において反応させて得
る。二価フェノール類としては、例えば、ビスフェノー
ルA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ハイドロ
キノン、4,4’−ビスヒドロキシビフェニル、9,
9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等ま
たはそのハロゲン化物が挙げられるが、特にこれらに限
定されるわけではない。二価フェノール類のジグリシジ
ルエーテル類として、例えば、ビスフェノールAジグリ
シジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテ
ル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ハイドロ
キノンジグリシジルエーテル、2,5−ジ−t−ブチル
ハイドロキノンジグリシジルエーテル、4,4’−ビス
ヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、9,9’
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンジグリシ
ジルエーテル等またはそのハロゲン化物が挙げられる
が、特にこれらに限定されるわけではない。二価フェノ
ール類と二価フェノール類のジグリシジルエーテル類と
の反応割合は、0.9:1〜1.1:1、好ましくは
0.94:1〜1.06:1、最も好ましくは0.9
7:1〜1.03:1のフェノール性ヒドロキシル:エ
ポキシ比を与える量で、反応させることにより製造され
る。反応温度は60℃〜200℃が好ましく、特に好ま
しくは90℃〜180℃である。反応圧力は通常、常圧
であり、反応熱の除去が必要な場合は、使用する溶剤の
フラッシュ蒸発・凝縮還流法、間接冷却法、またはこれ
らの併用法により行われる。
【0011】このようにして合成された(A)成分はそ
れのみでも、成型時の樹脂流れが少なく、可撓性、難燃
性のある有用な物質であるが、(A)成分と混合溶剤で
ある(B)成分とからなる本発明の樹脂組成物には、耐
熱性、難燃性の付与、低線膨張率化等の為に、シリカ、
炭酸カルシウム、タルク、水酸化アルミニウム、アルミ
ナ、マイカ等を、また、接着力改善の為にエポキシシラ
ンカップリング剤や、ゴム成分等をその物性を落とさな
い程度に加えても良い。
【0012】本発明の樹脂組成物を前述した様な溶剤で
15,000mPa・s/25℃以下、望ましくは1
0,000mPa・s/25℃以下の粘度に調整し、離
型支持体または銅箔に塗布し70℃〜130℃で溶剤を
揮発させ樹脂フィルムまたは接着剤付き銅箔を得る。得
られた接着剤付き銅箔または樹脂フィルムと銅箔を、ド
ライラミネーター等により内層回路基板にラミネートし
加熱硬化させることにより、外層銅箔を有する多層プリ
ント配線板を作成することができる。
【0013】更に、回路埋め込み性を付与するために、
この樹脂組成物にエポキシ樹脂と硬化剤とを配合して硬
化性エポキシ樹脂組成物とすることが好ましく、このエ
ポキシ樹脂および硬化剤を加えて加熱硬化させることが
極めて有用となる。本発明における硬化性エポキシ樹脂
組成物は、当然のことながら、従来技術で作製されるガ
ラスエポキシ回路基板と同等の耐熱性、難燃性、電気絶
縁性等の様々な特性を満足し、かつ、離型支持体または
金属箔に塗布した場合は、溶剤揮発後のカールや、裁断
時の粉落ちが無いようにしなければならず、また、内層
回路基板にラミネートした時は、内層回路埋め込み性が
無ければならないが、これらの特性を満足する。
【0014】使用するエポキシ樹脂としては、エポキシ
当量100g/eq〜4,500g/eqのエポキシ樹
脂で、これと粘度調整のためのb群溶剤、c群溶剤、d
群溶剤から選ばれる有機溶剤と有機、無機充填剤とを配
合して熱硬化型絶縁層形成能を有する硬化性エポキシ樹
脂組成物とする。(A)成分の割合が全固形樹脂中の5
重量%〜75重量%である硬化性エポキシ樹脂組成物
は、電子材料用エポキシ樹脂組成物、およびこのエポキ
シ樹脂組成物を離型支持体または金属箔に塗布してなる
プリント配線板用樹脂フィルムまたは接着剤付き金属箔
として好適である。そして、この樹脂フィルムまたは接
着剤付き金属箔は内層回路基板にラミネート後熱硬化さ
せることにより極薄の、耐熱性のある多層プリント配線
板に用いられる。
【0015】先に述べたように、 樹脂組成物に配合す
るエポキシ樹脂としては、硬化後の可撓性等の物性を落
とさず耐熱性を上げるもので、エポキシ当量が100g
/eq〜4,500g/eqのものが良い。エポキシ当
量が100g/eq未満では硬化物の架橋密度が密とな
り、固くて脆いものとなり、可撓性が無くなってしま
う。また、エポキシ当量が4,500g/eqを越える
と、十分な回路埋め込み性を得られず、かつ、架橋密度
が低くなり望ましい耐熱性のある硬化膜が得られず好ま
しくない。このようなことから、配合するエポキシ樹脂
のエポキシ当量は好ましくは、140g/eq〜3,5
00g/eq、より好ましくは170g/eq〜2,5
00g/eqである。使用するのに適したエポキシ樹脂
を例示すると、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビス
フェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAとビス
フェノールFとの共縮合型エポキシ樹脂、ノボラック型
エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペ
ンタジエン−フェノール系共縮合型エポキシ樹脂、およ
びそれらのハロゲン置換体等が挙げられるが、これらに
限定されるわけではない。これらエポキシ樹脂は単独で
も良いし、2種類以上を併用しても良い。
【0016】本発明に用いられる硬化剤として種々の物
が使用できる。例えばジシアンジアミドおよびその誘導
体。2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチル
イミダゾール等のイミダゾール類およびその誘導体。ビ
スフェノールA、ビスフェノールF、臭素化ビスフェノ
ールA、ナフタレンジオール、ジヒドロキシビフェニル
等の2価のフェノール化合物、フェノール、クレゾー
ル、ビスフェノールA、ナフトール、ナフタレンジオー
ル等フェノール類とホルムアルデヒド等のアルデヒド類
やケトン類との縮合反応により得られるノボラック型フ
ェノール樹脂、フェノール、クレゾール、ビスフェノー
ルA、ナフトール、ナフタレンジオール等フェノール類
とキシリレングリコールとの縮合反応等により得られる
アラルキル型フェノール樹脂、メラミンフェノール樹脂
等のフェノール系化合物類。無水フタル酸、無水トリメ
リット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、ヘキ
サヒドロ無水フタル酸等酸無水物系化合物類。ジアミノ
ジフェニルメタン、トリエチレンテトラミン、イソホロ
ンジアミン、ダイマー酸等の酸類とポリアミン類との縮
合反応等により得られるポリアミドアミン等のアミン系
化合物類。アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒ
ドラジド等のヒドラジド類等通常使用されるエポキシ樹
脂用硬化剤が挙げられるが、特にこれらに限定されるわ
けではない。これらの硬化剤は単独でも良いし、2種類
以上を併用しても良い。本発明の硬化性樹脂組成物に
は、必要に応じて硬化促進剤を用いても良い。例えば、
アミン系、イミダゾール系、トリフェニルフォスフォニ
ウム、フォスフォニウム塩系等公知の種々の硬化促進剤
が使用できるが、特にこれらに限定されるわけではな
い。硬化促進剤を使用する場合は、エポキシ樹脂に対し
0.01重量%〜10重量%の範囲が好ましい。10重
量%以上だと、樹脂フィルムおよび/または接着剤付き
金属箔としての貯蔵安定性が悪化するという問題であ
り、好ましくない。
【0017】
【実施例及び比較例】以下、合成例、実施例および比較
例に基づき本発明を具体的に説明する。以下の合成例、
実施例および比較例に於いて、「部」は「重量部」を示
す。
【0018】合成例1 ビスフェノールA型エポキシ樹脂、具体的にはYD−1
28(東都化成製、エポキシ当量186.5g/eq)
を96.7部、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、具体的にはYDB−400(東都化成製、エポキシ
当量398.5g/eq、軟化点70℃、臭素含有量4
9.2%)を346.0部、ビスフェノールA(水酸基
当量114g/eq)を155.0部、シクロヘキサノ
ンを400.0部、触媒として2エチル4メチルイミダ
ゾール(四国化成製、以後2E4MZと略す)0.24
部を、攪拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を
備えた4つ口のガラス製セパラブルフラスコに仕込み、
反応温度を145℃〜160℃に保ち10時間攪拌した
後、200℃、4hPaに設定した真空オーブンに1時
間放置し、エポキシ当量22,700g/eq、臭素含
有量28.5%、水酸基当量350g/eq、固形分濃
度99.0%(以後NV.と略す)、重量平均分子量3
8,800のポリヒドロキシポリエーテル樹脂を603
部得た。この樹脂を合成樹脂Aとした。
【0019】合成例2 ビスフェノールA型エポキシ樹脂具体的にはYD−12
8(前述)を226.3部、テトラブロムビスフェノー
ルA(水酸基当量172g/eq、臭素含有量58.5
%)を160.0部、ビスフェノールA(前述)を6
2.1部、キシレンを145.0部、触媒としてトリフ
ェニルフォスフィン(北興化学製)0.29部を、攪拌
装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4つ
口のガラス製セパラブルフラスコに仕込み、反応温度を
145℃〜150℃に保ち10時間攪拌した後、メチル
イソブチルケトン62.0部、メチルエチケトン16
0.0部を加え、エポキシ当量6,058g/eq、臭
素含有量20.9%、水酸基当量317g/eq、N
V.55.0%、重量平均分子量17,800のポリヒ
ドロキシポリエーテル樹脂ワニスを815部得た。この
樹脂を合成樹脂ワニスIとした。
【0020】合成例3 テトラブロムビスフェノールA(前述)を82.7部、
9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン
(アドケムコ製、水酸基当量175.2g/eq)を1
00.4部、エピクロルヒドリンを40.9部、トルエ
ンを110.0部、n−ブチルアルコールを55.0
部、触媒として48.4%水酸化ナトリウム水溶液4
0.0部を、攪拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入
装置を備えた4つ口のガラス製セパラブルフラスコに仕
込み、反応温度を70℃〜75℃に保ち11時間攪拌し
た後、シュウ酸を2.7部、純水を23.8部を加え中
和分液し、純水を78.0部加えて1回水洗分液した後
還流脱水して、キシレンを120.0部、メチルエチル
ケトンを270.0部加えた後、エポキシ当量33,5
00g/eq、臭素含有量23.2%、水酸基当量28
6g/eq、NV.27.3%、重量平均分子量49,
500のポリヒドロキシポリエーテル樹脂ワニスを76
2部得た。この樹脂を合成樹脂ワニスIIとした。
【0021】実施例1 合成例1で得られた合成樹脂A101部にシクロヘキサ
ノン5部、メチルセロソルブ65部、メチルイソブチル
ケトン17部、メチルエチルケトン62部を加え加熱溶
解し、250部の混合溶剤ワニスを得た。この樹脂を合
成樹脂ワニスIIIとした。合成樹脂ワニスIIIを離型フィ
ルム(PET)へ溶剤乾燥後の樹脂厚みが60μmにな
るようにローラーコーターにて塗布した後、70℃から
130℃まで6℃/分で昇温乾燥し、さらに130℃で
5分間乾燥を行って絶縁フィルムを得た。得られた絶縁
フィルムを用いて、表面状態、ガラス転移温度、残存溶
剤量を測定した。絶縁フィルムの特性値を表1に示し
た。
【0022】試験方法は次の通りである。 表面状態:絶縁フィルム表面の膨れ、はじき、タックを
目視にて判断した。 ガラス転移温度:絶縁フィルムのままでTMA測定を行
った。 残存溶剤量:ガスクロマトグラフィーにて定量し、各成
分の合計を残存溶剤量とした。
【0023】実施例2 合成例1で得られた合成樹脂A101部にキシレン32
部、プロピレングリコールモノメチルエーテル20部、
メチルエチルケトン97部を加え加熱溶解し、NV.4
0.0%の混合溶剤ワニス250部を得た。この樹脂を
合成樹脂ワニスIVとした。合成樹脂ワニスを得た以外は
実施例1と全く同様に絶縁フィルムを得た。絶縁フィル
ムの特性値を表1に示した。
【0024】比較例1 合成例1で得られた合成樹脂A101部にシクロヘキサ
ノン12部、プロピレングリコールモノメチルエーテル
42部、メチルエチルケトン95部を加え加熱溶解し、
NV.40.0%の混合溶剤ワニス250部を得た。こ
の樹脂を合成樹脂ワニスVとした。合成樹脂ワニスを得
た以外は実施例1と全く同様に絶縁フィルムを得た。絶
縁フィルムの特性値を表1に示した。
【0025】比較例2 合成例1で得られた合成樹脂A101部にキシレン94
部、メチルエチルケトン55部を加え加熱溶解し、N
V.40.0%の混合溶剤ワニス250部を得た。この
樹脂を合成樹脂ワニスVIとした。合成樹脂ワニスを得た
以外は実施例1と全く同様に絶縁フィルムを得た。絶縁
フィルムの特性値を表1に示した。
【0026】比較例3 合成例1で得られた合成樹脂A101部にシクロヘキサ
ノン19部、メチルエチルケトン130部を加え加熱溶
解し、NV.40.0%の混合溶剤ワニス250部を得
た。この樹脂を合成樹脂ワニスVIIとした。合成樹脂ワ
ニスを得た以外は実施例1と全く同様に絶縁フィルムを
得た。絶縁フィルムの特性値を表1に示した。
【0027】
【表1】
【0028】実施例3 実施例2で得られた合成樹脂ワニスIVを125.0部と
エポキシ樹脂としてYDCN−704(東都化成製、エ
ポキシ当量208g/eq、軟化点92℃、オルソクレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂)25.0部、硬化剤
としてジシアンジアミド(日本カーバイト製、以後DI
CYと略す)1.26部、硬化促進剤として2E4MZ
(前述)0.1部、溶剤としてメチルセロソルブ、ジメ
チルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、メチルエチルケトンを66.8部加え均一に攪
拌混合し、NV.35.0%の硬化性樹脂組成物ワニス
を得た。このワニスを厚さ35μmの銅箔(三井金属鉱
業製)のアンカー面に溶剤乾燥後の樹脂厚みが60μm
になるようにローラーコーターにて塗布した後、70℃
から130℃まで6℃/分で昇温乾燥し、さらに130
℃で5分間乾燥を行って接着剤付き銅箔を得た。一方、
模擬内層回路基板として、線間200μmピッチの銅黒
化処理済みのガラスエポキシ銅張両面板積層板を用い
た。この模擬内層回路基板の両面に前記の接着剤付き銅
箔をドライラミネーターでラミネートし、180℃、1
時間加熱硬化させて、4層のプリント配線板を得た。
【0029】実施例4 実施例2で得られた合成樹脂ワニスIVを125.0部と
エポキシ樹脂としてYD−128(前述)25.0部お
よびYD−014(東都化成製、エポキシ当量954g
/eq、軟化点98℃、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂)25.0部、硬化剤としてDICY(前述)1.6
8部、硬化促進剤として2E4MZ(前述)0.1部、
溶剤としてメチルセロソルブ、ジメチルホルムアミド、
プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルエチ
ルケトンを114.0部加え均一に攪拌混合し、NV.
35.0%の硬化性樹脂組成物ワニスを得た以外は実施
例3と全く同様にプリント配線板を得た。
【0030】実施例5 合成例2で得られた合成樹脂ワニスIを181.8部と
エポキシ樹脂としてYD−128(前述)50.0部、
硬化剤としてDICY(前述)2.81部、硬化促進剤
として2E4MZ(前述)0.2部、溶剤としてメチル
セロソルブ、ジメチルホルムアミド、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、メチルエチルケトンを20
2.3部加え均一に攪拌混合し、NV.35.0%の硬
化性樹脂組成物ワニスを得た以外は実施例3と全く同様
にプリント配線板を得た。
【0031】実施例6 合成例3で得られた合成樹脂ワニスIIを219.8部と
エポキシ樹脂としてYD−128(前述)30.0部お
よびYD−014(前述)60.0部、硬化剤としてD
ICY(前述)2.34部、硬化促進剤として2E4M
Z(前述)0.2部、溶剤としてメチルセロソルブ、ジ
メチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチル
エーテル、メチルエチルケトンを123.5部加え均一
に攪拌混合し、NV.35.0%の硬化性樹脂組成物ワ
ニスを得た以外は実施例3と全く同様にプリント配線板
を得た。
【0032】比較例4 YPB−40AM40(東都化成製、エポキシ当量1
0,300g/eq、臭素含有量25.0%、重量平均
分子量30,300、シクロヘキサノン・メチルエチル
ケトン混合ワニス、NV.40%、臭素化フェノキシ樹
脂)250.0部とエポキシ樹脂としてYCN−704
(前述)50.0部、硬化剤としてDICY(前述)
2.52部、硬化促進剤として2E4MZ(前述)0.
2部、溶剤としてメチルセロソルブ、ジメチルホルムア
ミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチ
ルエチルケトンを133.6部加え均一に攪拌混合し、
NV.35.0%の硬化性樹脂組成物ワニスを得た以外
は実施例3と全く同様にプリント配線板を得た。
【0033】比較例5 比較例4で得られた硬化性樹脂組成物ワニスを、70℃
から150℃まで6℃/分で昇温乾燥し、さらに150
℃で30分間乾燥を行って接着剤付き銅箔を得た以外は
実施例3と全く同様にプリント配線板を得た。
【0034】比較例6 合成例3で得られた合成樹脂ワニスII219.8部とエ
ポキシ樹脂としてYD−128(前述)15.0部、硬
化剤としてDICY(前述)0.84部、硬化促進剤と
して2E4MZ(前述)0.06部、溶剤としてメチル
セロソルブ、ジメチルホルムアミド、メチルエチルケト
ンを17.3部加え均一に攪拌混合し、NV.30.0
%の硬化性樹脂組成物ワニスを得た以外は実施例3と全
く同様にプリント配線板を得た。
【0035】比較例7 合成例3で得られた合成樹脂ワニスII219.8部とエ
ポキシ樹脂としてYD−020(東都化成製、エポキシ
当量4,850g/eq、軟化点143℃、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂)30.0部、硬化剤としてDI
CY(前述)0.06部、硬化促進剤として2E4MZ
(前述)0.04部、溶剤としてメチルセロソルブ、ジ
メチルホルムアミド、メチルエチルケトンを50.5部
加え均一に攪拌混合し、NV.30.0%の硬化性樹脂
組成物ワニスを得た以外は実施例3と全く同様にプリン
ト配線板を得た。
【0036】以上の様にして作成した多層プリント配線
板の特性値を表2に示した。表2において、(A)成分
の割合は全固形分中での割合であり、溶剤組成は硬化性
樹脂組成物ワニスとしてである。なお、試験方法は次の
通りである。 表面状態:接着剤付き銅箔の表面のふくれ、はじき、タ
ックを目視にて判断した。 残存溶剤量:接着剤付き銅箔の表面の樹脂層をガスクロ
マトグラフィーにて定量し、各成分の合計を残存溶剤量
とした。 銅箔剥離強さ:25℃雰囲気下でオートグラフを用いて
行った。 ハンダ耐熱性試験:100℃、2時間煮沸後のサンプル
を、n=5で、260℃のハンダ浴に浸け、全て20秒
以上膨れや剥がれを生じなかったものを○とした。 回路埋め込み性:外層銅箔を剥がした後の内層回路に、
樹脂が埋め込まれているものを○とした。 ガラス転移温度:接着剤付き銅箔をラミネートせずにそ
のまま加熱硬化させて、銅箔を剥がしたフィルムでTM
A測定を行った。
【0037】
【表2】
【0038】比較例1に於いては、(B)成分のa群溶
剤が8.7重量%と5重量%以上含有されており、成形
されたフィルムの残存溶剤が多く、実施例に比べ耐熱性
が低い。比較例2に於いては、(B)成分のb群溶剤が
62.7重量%と50重量%以上含有されており、成形
されたフィルムの残存溶剤が多く、実施例に比べ耐熱性
が低い。比較例3に於いては、(B)成分のd群溶剤が
86.7重量%と70重量%以上含有されているため、
成形されたフィルムの表面で膨れが生じ、またa群溶剤
が13.3重量%と5重量%以上含有されており、残存
溶剤も多く、実施例に比べ耐熱性が低い。比較例4に於
いては、(B)成分のa群溶剤が24.5重量%と5重
量%以上含有されており、かつb群溶剤が16.8重量
%と20重量%より少なく、成形された接着剤付き銅箔
の残存溶剤が多く、実施例に比べ耐熱性が低い。比較例
5に於いては、比較例4における硬化性樹脂組成物を使
用しているが、残存溶剤量を低減させる成形条件では、
硬化が進み、硬化成型後の積層板としての特性が実施例
に比べ悪い。比較例6に於いては、全固形分中の(A)
成分の割合が79.0重量%で75重量%を超えてい
る。この場合は、回路埋め込み性が悪くなっている。即
ち、内層回路基板にラミネートしたときの内層回路埋め
込み性を確保するには、全固形分中の(A)成分の割合
をが75重量%を超えないようにする必要性があること
を示している。比較例7に於いては、配合するエポキシ
樹脂成分としてエポキシ当量が4,850g/eqのも
のを使用している。これは、エポキシ当量が4,500
g/eqよりも高く、ハンダ耐熱性、回路埋め込み性共
に悪くなっている。配合するエポキシ樹脂成分のエポキ
シ当量が4,500g/eqを超えるものは、プリント
配線板用樹脂としては適さないことを示している。
【0039】
【発明の効果】本発明による溶剤組成を調整した樹脂組
成物を用いることにより、ガラスクロスまたはガラス不
織布を用いたプリプレグを作成せずに、接着剤付き金属
箔または樹脂フィルムと金属箔をラミネートするだけで
外層金属箔を有する耐熱性のある多層プリント配線板を
作成でき、製造工程の合理化を実現し、これに伴ってプ
ロセス経済性が改善される。更に、ガラスクロスまたは
ガラス不織布を用いない為、極薄でかつ軽量の多層プリ
ント配線板を作成することが可能となる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CC042 EF126 EJ036 EN006 EU116 FD146 GF00 GJ00 GQ01 HA03 5E346 AA12 CC09 CC32 DD03 DD12 EE04 GG13 GG28 HH18 HH24 HH32

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂
    (A)成分10重量%〜50重量%と、混合溶剤である
    (B)成分90重量%〜50重量%とからなる熱可塑性
    ポリヒドロキシポリエーテル樹脂組成物であって、前記
    熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂(A)成分は
    下記式(1)で表され、水酸基当量が250g/eq〜
    400g/eq、ハロゲン含有量が20重量%〜30重
    量%で、且つ、平均分子量範囲が10 ,000〜20
    0,000であり、前記混合溶剤である(B)成分は、
    蒸気圧の異なる3種類以上の有機溶剤から構成されてお
    り、該有機溶剤の100℃における蒸気圧が2,000
    hPa未満であることを特徴とする熱可塑性ポリヒドロ
    キシポリエーテル樹脂組成物。 【化1】 式(1)中、Xは、一般式(2)または(4)のいずれ
    かから選ばれる化合物の単独、または、それら複数を組
    み合わせたものであり、Zは、水素原子または式(5)
    のいずれかであり、nは21以上の値である。 【化2】 式(2)中、Aは、不存在、または、−CH2−、−C
    (CH32−、−CHCH3−、−S−、−SO2−、−
    O−、−CO−、一般式(3)のいずれの2価の基から
    選ばれるものであり、R1〜R8は、水素原子、炭素数1
    〜4のアルキル基、フェニル基、ハロゲン原子のいずれ
    かを表し、R1〜R8のうちの2個以上が同一であっても
    良い。 【化3】 式(3)中、R1〜R8は、水素原子、炭素数1〜4のア
    ルキル基、フェニル基、ハロゲン原子のいずれかを表
    し、R1〜R8のうちの2個以上が同一であっても良い。 【化4】 式(4)中、R1〜R4は、水素原子、炭素数1〜4のア
    ルキル基、フェニル基、ハロゲン原子のいずれかを表
    し、R1〜R4のうちの2個以上が同一であっても良い。 【化5】
  2. 【請求項2】 混合溶剤である(B)成分が、100℃
    における蒸気圧が266hPa未満であるa群溶剤と、
    266hPa〜467hPa未満であるb群溶剤と、4
    67hPa〜1,333hPa未満であるc群溶剤と、
    1,333hPa〜2,000hPa未満であるd群溶
    剤とから選ばれ、全溶剤中のa群溶剤が5重量%以下で
    あり、b群溶剤が20重量%〜35重量%であり、c群
    溶剤が10重量%〜30重量%であり、d群溶剤が40
    重量%〜55重量%の範囲であることを特徴とする請求
    項1記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の樹脂組成物にエ
    ポキシ樹脂と硬化剤とを配合してなり、全固形分中の熱
    可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂量が5重量%〜
    75重量%である硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 金属箔に請求項1または2記載の樹脂組
    成物、または請求項3記載の硬化性樹脂組成物を塗布し
    てなることを特徴とする接着剤付き金属箔。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載の樹脂組成物、ま
    たは請求項3記載の硬化性樹脂組成物をフィルム状にし
    たことを特徴とする樹脂フィルム。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の樹脂付き金属箔または請
    求項5記載の樹脂フィルムを少なくとも一層として積層
    成形してなることを特徴とする電気・電子材料用多層
    板。
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