JP4027066B2 - ポリヒドロキシポリエーテル樹脂組成物及び、該ポリヒドロキシポリエーテル樹脂を含有する硬化性樹脂組成物、樹脂付き金属箔、樹脂フィルム - Google Patents

ポリヒドロキシポリエーテル樹脂組成物及び、該ポリヒドロキシポリエーテル樹脂を含有する硬化性樹脂組成物、樹脂付き金属箔、樹脂フィルム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内層回路への埋め込み性に優れ、回路基板との接着性およびラミネート後の外層回路の平滑性に優れ、かつガラスクロスをほとんど用いず板厚を極薄にでき、さらに耐熱性と貯蔵安定性のある多層プリント配線板用熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂を含有する樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来の多層プリント配線板工業においては回路形成された内層回路基板上に、ガラスクロスまたはガラス不織布にエポキシ樹脂を含浸させた後Bステージ化したプリプレグシートを重ね、さらにその上に銅箔を重ね加圧加熱一体成型を行うという製造方法が主として採用されている。しかし、この方法では通常、まずガラスクロスまたはガラス不織布にエポキシ樹脂を含浸させBステージ化してプリプレグを作成するが、これに必要な設備は高価であり、プリプレグの生産性が悪いという問題点が指摘されており、さらに多層化する為に銅箔を重ねて加圧加熱一体成形する諸設備も必要であり、最終製品を得るまでに相当の時間がかかり、プロセス経済性の問題をかかえている。また、根本的な問題として、ガラスクロスまたはガラス不織布を用いる為に層間厚さを極薄化するにはこれらの材料の形状・強度保持の観点からその厚みに物理的限界があり、この限界厚さはかなりの大きな値であり、軽薄短小化する際の大きな障害となっている。本発明はこの物理的限界値をいかに小さくするかに対応するものであり、プロセス経済性の改善に貢献するものである。熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂を使用したプリント配線板用途のエポキシ樹脂組成物は特公平8−26119にその記述があるが、樹脂フィルムまたは接着剤付き金属箔に関する記載は全くない。熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂を使用した難燃性フィルムは、特開平5−93041、特開平5−93042にその記述があり、接着剤付き銅箔は、特開平11−279260にその記載がされている。しかしながら、実用的で必要十分な接着力を得るためには、フィルム化または接着剤付き銅箔成型時の樹脂組成物中に残存する溶剤を減らす必要があるが、これに関する記載はない。本発明はこの物理的限界値をいかに小さくするかに対応し、かつ、実用的で必要十分な接着力および耐熱性を得るために残存する溶剤量を減らすべく最適な溶剤組成比を提供するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は従来の技術ではなし得なかった、多層プリント配線板の生産性向上、および極薄化が可能で耐熱性かつ貯蔵安定性のある樹脂フィルムまたは樹脂組成物を塗布した金属箔(以下、接着剤付き金属箔という場合がある。)を得るための樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記従来技術の問題を解決する手段を提供するものであり、熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂(A)成分10重量%〜50重量%と、混合溶剤である(B)成分90重量%〜50重量%とからなる熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂組成物であって、前記熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂(A)成分は下記式(1)で表され、水酸基当量が250g/eq〜400g/eq、ハロゲン含有量が20重量%〜30重量%で、且つ、平均分子量範囲が10 ,000〜200,000であり、前記混合溶剤である(B)成分は、蒸気圧の異なる有機溶剤から構成されており、266hPa未満であるa群溶剤と、266hPa〜467hPa未満であるb群溶剤と、467hPa〜1,333hPa未満であるc群溶剤と、1,333hPa〜2,000hPa未満であるd群溶剤とから選ばれ、全溶剤中のa群溶剤が3.6重量%以上5重量%以下であり、b群溶剤が20重量%〜35重量%であり、c群溶剤が10重量%〜30重量%であり、d群溶剤が40重量%〜55重量%の範囲の有機溶剤から構成されており、該有機溶剤の100℃における蒸気圧が2,000hPa未満であることを特徴とする熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂組成物である。
なお、式1において、 平均分子量範囲は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定し、標準ポリエステル換算による重量平均分子量である。(以下、平均分子量というのはこの測定法による重量平均分子量をいう。)
【化6】
Figure 0004027066
式(1)中、Xは、一般式(2)、または一般式(4)のいずれかから選ばれ、単独、または、それら複数を組み合わせたものであり、Zは、水素原子または式(5)のいずれかであり、nは21以上の値である。
【化7】
Figure 0004027066
式(2)中、Aは、不存在、または、−CH−、−C(CH−、−CHCH−、−S−、−SO−、−O−、−CO−、一般式(3)のいずれの2価の基〜選ばれるものであり、R〜Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ハロゲン原子のいずれかを表し、R〜Rのうちの2個以上が同一であっても良い。
【化8】
Figure 0004027066
式(3)中、R〜Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ハロゲン原子のいずれかを表し、R〜Rのうちの2個以上が同一であっても良い。
【化9】
Figure 0004027066
式(4)中、R〜Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ハロゲン原子のいずれかを表し、R〜Rのうちの2個以上が同一であっても良い。
【化10】
Figure 0004027066
【0005】
そして、混合溶剤としては、100℃における蒸気圧が266hPa未満であるa群溶剤と、266hPa〜467hPaであるb群溶剤と、467hPa〜1,333hPaであるc群溶剤及び1,333hPa〜2,000hPaであるd群溶剤とから選ばれ、全溶剤中のa群溶剤が5重量%以下であり、b群溶剤が20重量%〜35重量%であり、c群溶剤が10重量%〜30重量%であり、d群溶剤が40重量%〜55重量%の範囲で構成されていることが好ましい。
【0006】
(A)成分の平均分子量が10,000未満では、後述するエポキシ樹脂組成物を離型支持体または金属箔に塗布、乾燥した後の樹脂フィルムまたは接着剤付き金属箔が、カールや裁断時の粉落ち等を起こし、不良品となる。また平均分子量が200,000を超えると、溶剤で希釈溶解しても、一般に工業的に利用されている溶媒濃度である70重量%〜30重量%では、溶液粘度が高過ぎ、離型支持体または金属箔に塗布することが困難となる。離型支持体または金属箔に塗布可能な溶液粘度にするために溶剤を多量に加えなければならず、不経済であり、環境に対してもVOC(揮発性有機化合物)を可能なかぎり低減する方向にある現状では好ましいとは言い難い。こうしたことから、(A)成分の平均分子量は10,000〜200,000、好ましくは11,000〜100,000、より好ましくは12,000〜50,000である。
【0007】
次に(A)成分のハロゲン含有量の適用濃度範囲について言及する。(A)成分のハロゲン含有量が20重量%未満では、本発明の樹脂組成物において十分な難燃性を付与できないが、20重量%以上ではどの濃度でも難燃性が付与可能となるが、30重量%以上の濃度にしても難燃性の向上は認められないことから、ハロゲン含有量を20重量%〜30重量%の範囲に制御するのが実用的である。
【0008】
さらに(A)成分の水酸基当量について言及する。(A)成分の水酸基当量が400g/eq以上では、硬化した時の接着力が低下し、プリント配線板としての耐熱性が出ない。また、250g/eq未満の樹脂を合成しようとした場合、A成分の平均分子量に対して繰り返し単位nの増大が甚だしくなり、合成が非常に困難となり実用的ではない。こうしたことから、(A)成分の水酸基当量は250g/eq〜400g/eq、より好ましくは300g/eq〜350g/eqである。
【0009】
次に混合溶剤である(B)成分について言及する。266hPa未満であるa群溶剤と266hPa〜467hPaであるb群溶剤と467hPa〜1,333hPaであるc群溶剤と1,333hPa〜2,000hPaであるd群溶剤とから選ばれる溶剤を3種類以上混合することで、樹脂組成物をフィルム化する際の残存する溶剤量を低減し、プリント配線板自体の耐熱性および接着力が向上する。a群溶剤を全溶剤中の5重量%以上、および/または、b群溶剤を全溶剤中の35重量%以上、および/または、c群溶剤を全溶剤中の10重量%未満、および/または、d群溶剤を全溶剤中の40重量%未満だと、樹脂フィルム成型時または接着剤付き金属箔作成時において通常使用される条件下では、樹脂層に残存する溶剤を1重量%以下することができず、プリント配線板自体の耐熱性が低下する。特に、成型時の乾燥温度を高くしたり、乾燥時間を長くした条件下では、硬化状態が進み過ぎて接着性が低下する。b群溶剤を全溶剤中の20重量%未満、および/または、c群溶剤を全溶剤中の30重量%以上、および/または、d群溶剤を全溶剤中の55重量%以上だと、樹脂フィルム成形時または接着剤付き金属箔作成時にピンホール、ふくれ等が生じ製品としての特性得られない。このようなことから、(B)成分の溶剤組成は、全溶剤中のa群溶剤が3.6重量%以上5重量%以下であり、b群溶剤が20重量%〜35重量%であり、c群溶剤が10重量%〜30重量%であり、d群溶剤が40重量%〜55重量%の範囲にすることが好ましい。例えば、a群溶剤としては、シクロヘキサノン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられるが、特にこれらに限定されるわけではない。b群溶剤としては、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、キシレン等が挙げられるが、特にこれらに限定されるわけではない。c群溶剤としては、ブチルアルコール、メチルイソブチルケトン、トルエン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられるが、特にこれらに限定されるわけではない。d群溶剤としては、メチエチルケトン、イソプロピルアルコール等が挙げられるが、特にこれらに限定されるわけではない。各群の溶剤比率が所定範囲内であれば、各溶剤群から何種類でも組み合わせて使用してかまわない。次に代表的な有機溶剤の100℃における蒸気圧を記載すると、次の通りである。
a群溶剤 シクロヘキサノン 165hPa/100℃
N,N−ジメチルホルムアミド 180
b群溶剤 メチルセロソルブ 450
キシレン 300
c群溶剤 プロピレングリコールモノエチルエーテル 490
n―ブチルアルコール 520
メチルイソブチルケトン、 515
トルエン、 750
プロピレングリコールモノメチルエーテル 495
d群溶剤 メチルエチルケトン 1860
【0010】
(A)成分のポリヒドロキシポリエーテル樹脂は、二価フェノール類を単独または2種類以上併用した混合物と、二価フェノール類のジグリシジルエーテルを単独または2種類以上併用した混合物とを、アミン系、イミダゾール系、トリフェニルフォスフォニウム、フォスフォニウム塩系等公知の触媒の存在下に、場合によっては、非反応性溶媒、例えばトルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジオキサン、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、シクロヘキサノン等の単独または2種以上の存在下において反応させて得る。
二価フェノール類としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ハイドロキノン、4,4’−ビスヒドロキシビフェニル、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等またはそのハロゲン化物が挙げられるが、特にこれらに限定されるわけではない。二価フェノール類のジグリシジルエーテル類として、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノンジグリシジルエーテル、4,4’−ビスヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンジグリシジルエーテル等またはそのハロゲン化物が挙げられるが、特にこれらに限定されるわけではない。
二価フェノール類と二価フェノール類のジグリシジルエーテル類との反応割合は、0.9:1〜1.1:1、好ましくは0.94:1〜1.06:1、最も好ましくは0.97:1〜1.03:1のフェノール性ヒドロキシル:エポキシ比を与える量で、反応させることにより製造される。反応温度は60℃〜200℃が好ましく、特に好ましくは90℃〜180℃である。反応圧力は通常、常圧であり、反応熱の除去が必要な場合は、使用する溶剤のフラッシュ蒸発・凝縮還流法、間接冷却法、またはこれらの併用法により行われる。
【0011】
このようにして合成された(A)成分はそれのみでも、成型時の樹脂流れが少なく、可撓性、難燃性のある有用な物質であるが、(A)成分と混合溶剤である(B)成分とからなる本発明の樹脂組成物には、耐熱性、難燃性の付与、低線膨張率化等の為に、シリカ、炭酸カルシウム、タルク、水酸化アルミニウム、アルミナ、マイカ等を、また、接着力改善の為にエポキシシランカップリング剤や、ゴム成分等をその物性を落とさない程度に加えても良い。
【0012】
本発明の樹脂組成物を前述した様な溶剤で15,000mPa・s/25℃以下、望ましくは10,000mPa・s/25℃以下の粘度に調整し、離型支持体または銅箔に塗布し70℃〜130℃で溶剤を揮発させ樹脂フィルムまたは接着剤付き銅箔を得る。得られた接着剤付き銅箔または樹脂フィルムと銅箔を、ドライラミネーター等により内層回路基板にラミネートし加熱硬化させることにより、外層銅箔を有する多層プリント配線板を作成することができる。
【0013】
更に、回路埋め込み性を付与するために、この樹脂組成物にエポキシ樹脂と硬化剤とを配合して硬化性エポキシ樹脂組成物とすることが好ましく、このエポキシ樹脂および硬化剤を加えて加熱硬化させることが極めて有用となる。
本発明における硬化性エポキシ樹脂組成物は、当然のことながら、従来技術で作製されるガラスエポキシ回路基板と同等の耐熱性、難燃性、電気絶縁性等の様々な特性を満足し、かつ、離型支持体または金属箔に塗布した場合は、溶剤揮発後のカールや、裁断時の粉落ちが無いようにしなければならず、また、内層回路基板にラミネートした時は、内層回路埋め込み性が無ければならないが、これらの特性を満足する。
【0014】
使用するエポキシ樹脂としては、エポキシ当量100g/eq〜4,500g/eqのエポキシ樹脂で、これと粘度調整のためのb群溶剤、c群溶剤、d群溶剤から選ばれる有機溶剤と有機、無機充填剤とを配合して熱硬化型絶縁層形成能を有する硬化性エポキシ樹脂組成物とする。
(A)成分の割合が全固形樹脂中の5重量%〜75重量%である硬化性エポキシ樹脂組成物は、電子材料用エポキシ樹脂組成物、およびこのエポキシ樹脂組成物を離型支持体または金属箔に塗布してなるプリント配線板用樹脂フィルムまたは接着剤付き金属箔として好適である。そして、この樹脂フィルムまたは接着剤付き金属箔は内層回路基板にラミネート後熱硬化させることにより極薄の、耐熱性のある多層プリント配線板に用いられる。
【0015】
先に述べたように、 樹脂組成物に配合するエポキシ樹脂としては、硬化後の可撓性等の物性を落とさず耐熱性を上げるもので、エポキシ当量が100g/eq〜4,500g/eqのものが良い。エポキシ当量が100g/eq未満では硬化物の架橋密度が密となり、固くて脆いものとなり、可撓性が無くなってしまう。また、エポキシ当量が4,500g/eqを越えると、十分な回路埋め込み性を得られず、かつ、架橋密度が低くなり望ましい耐熱性のある硬化膜が得られず好ましくない。このようなことから、配合するエポキシ樹脂のエポキシ当量は好ましくは、140g/eq〜3,500g/eq、より好ましくは170g/eq〜2,500g/eqである。使用するのに適したエポキシ樹脂を例示すると、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAとビスフェノールFとの共縮合型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール系共縮合型エポキシ樹脂、およびそれらのハロゲン置換体等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。これらエポキシ樹脂は単独でも良いし、2種類以上を併用しても良い。
【0016】
本発明に用いられる硬化剤として種々の物が使用できる。例えばジシアンジアミドおよびその誘導体。2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類およびその誘導体。ビスフェノールA、ビスフェノールF、臭素化ビスフェノールA、ナフタレンジオール、ジヒドロキシビフェニル等の2価のフェノール化合物、フェノール、クレゾール、ビスフェノールA、ナフトール、ナフタレンジオール等フェノール類とホルムアルデヒド等のアルデヒド類やケトン類との縮合反応により得られるノボラック型フェノール樹脂、フェノール、クレゾール、ビスフェノールA、ナフトール、ナフタレンジオール等フェノール類とキシリレングリコールとの縮合反応等により得られるアラルキル型フェノール樹脂、メラミンフェノール樹脂等のフェノール系化合物類。無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等酸無水物系化合物類。ジアミノジフェニルメタン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、ダイマー酸等の酸類とポリアミン類との縮合反応等により得られるポリアミドアミン等のアミン系化合物類。アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等のヒドラジド類等通常使用されるエポキシ樹脂用硬化剤が挙げられるが、特にこれらに限定されるわけではない。これらの硬化剤は単独でも良いし、2種類以上を併用しても良い。
本発明の硬化性樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進剤を用いても良い。例えば、アミン系、イミダゾール系、トリフェニルフォスフォニウム、フォスフォニウム塩系等公知の種々の硬化促進剤が使用できるが、特にこれらに限定されるわけではない。硬化促進剤を使用する場合は、エポキシ樹脂に対し0.01重量%〜10重量%の範囲が好ましい。10重量%以上だと、樹脂フィルムおよび/または接着剤付き金属箔としての貯蔵安定性が悪化するという問題であり、好ましくない。
【0017】
【実施例及び比較例】
以下、合成例、実施例および比較例に基づき本発明を具体的に説明する。以下の合成例、実施例および比較例に於いて、「部」は「重量部」を示す。
【0018】
合成例1
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、具体的にはYD−128(東都化成製、エポキシ当量186.5g/eq)を96.7部、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、具体的にはYDB−400(東都化成製、エポキシ当量398.5g/eq、軟化点70℃、臭素含有量49.2%)を346.0部、ビスフェノールA(水酸基当量114g/eq)を155.0部、シクロヘキサノンを400.0部、触媒として2エチル4メチルイミダゾール(四国化成製、以後2E4MZと略す)0.24部を、攪拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4つ口のガラス製セパラブルフラスコに仕込み、反応温度を145℃〜160℃に保ち10時間攪拌した後、200℃、4hPaに設定した真空オーブンに1時間放置し、エポキシ当量22,700g/eq、臭素含有量28.5%、水酸基当量350g/eq、固形分濃度99.0%(以後NV.と略す)、重量平均分子量38,800のポリヒドロキシポリエーテル樹脂を603部得た。この樹脂を合成樹脂Aとした。
【0019】
合成例2
ビスフェノールA型エポキシ樹脂具体的にはYD−128(前述)を226.3部、テトラブロムビスフェノールA(水酸基当量172g/eq、臭素含有量58.5%)を160.0部、ビスフェノールA(前述)を62.1部、キシレンを145.0部、触媒としてトリフェニルフォスフィン(北興化学製)0.29部を、攪拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4つ口のガラス製セパラブルフラスコに仕込み、反応温度を145℃〜150℃に保ち10時間攪拌した後、メチルイソブチルケトン62.0部、メチルエチケトン160.0部を加え、エポキシ当量6,058g/eq、臭素含有量20.9%、水酸基当量317g/eq、NV.55.0%、重量平均分子量17,800のポリヒドロキシポリエーテル樹脂ワニスを815部得た。この樹脂を合成樹脂ワニスIとした。
【0020】
合成例3
テトラブロムビスフェノールA(前述)を82.7部、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(アドケムコ製、水酸基当量175.2g/eq)を100.4部、エピクロルヒドリンを40.9部、トルエンを110.0部、n−ブチルアルコールを55.0部、触媒として48.4%水酸化ナトリウム水溶液40.0部を、攪拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4つ口のガラス製セパラブルフラスコに仕込み、反応温度を70℃〜75℃に保ち11時間攪拌した後、シュウ酸を2.7部、純水を23.8部を加え中和分液し、純水を78.0部加えて1回水洗分液した後還流脱水して、キシレンを120.0部、メチルエチルケトンを270.0部加えた後、エポキシ当量33,500g/eq、臭素含有量23.2%、水酸基当量286g/eq、NV.27.3%、重量平均分子量49,500のポリヒドロキシポリエーテル樹脂ワニスを762部得た。この樹脂を合成樹脂ワニスIIとした。
【0021】
参考例1
合成例1で得られた合成樹脂A101部にシクロヘキサノン5部、メチルセロソルブ65部、メチルイソブチルケトン17部、メチルエチルケトン62部を加え加熱溶解し、250部の混合溶剤ワニスを得た。この樹脂を合成樹脂ワニスIIIとした。合成樹脂ワニスIIIを離型フィルム(PET)へ溶剤乾燥後の樹脂厚みが60μmになるようにローラーコーターにて塗布した後、70℃から130℃まで6℃/分で昇温乾燥し、さらに130℃で5分間乾燥を行って絶縁フィルムを得た。得られた絶縁フィルムを用いて、表面状態、ガラス転移温度、残存溶剤量を測定した。絶縁フィルムの特性値を表1に示した。
【0022】
試験方法は次の通りである。
表面状態:絶縁フィルム表面の膨れ、はじき、タックを目視にて判断した。
ガラス転移温度:絶縁フィルムのままでTMA測定を行った。
残存溶剤量:ガスクロマトグラフィーにて定量し、各成分の合計を残存溶剤量とした。
【0023】
参考例2
合成例1で得られた合成樹脂A101部にキシレン32部、プロピレングリコールモノメチルエーテル20部、メチルエチルケトン97部を加え加熱溶解し、NV.40.0%の混合溶剤ワニス250部を得た。この樹脂を合成樹脂ワニスIVとした。合成樹脂ワニスを得た以外は参考例1と全く同様に絶縁フィルムを得た。絶縁フィルムの特性値を表1に示した。
【0024】
比較例1
合成例1で得られた合成樹脂A101部にシクロヘキサノン12部、プロピレングリコールモノメチルエーテル42部、メチルエチルケトン95部を加え加熱溶解し、NV.40.0%の混合溶剤ワニス250部を得た。この樹脂を合成樹脂ワニスVとした。合成樹脂ワニスを得た以外は参考例1と全く同様に絶縁フィルムを得た。絶縁フィルムの特性値を表1に示した。
【0025】
比較例2
合成例1で得られた合成樹脂A101部にキシレン94部、メチルエチルケトン55部を加え加熱溶解し、NV.40.0%の混合溶剤ワニス250部を得た。この樹脂を合成樹脂ワニスVIとした。合成樹脂ワニスを得た以外は参考例1と全く同様に絶縁フィルムを得た。絶縁フィルムの特性値を表1に示した。
【0026】
比較例3
合成例1で得られた合成樹脂A101部にシクロヘキサノン19部、メチルエチルケトン130部を加え加熱溶解し、NV.40.0%の混合溶剤ワニス250部を得た。この樹脂を合成樹脂ワニスVIIとした。合成樹脂ワニスを得た以外は実施例1と全く同様に絶縁フィルムを得た。絶縁フィルムの特性値を表1に示した。
【0027】
【表1】
Figure 0004027066
【0028】
実施例
参考例2で得られた合成樹脂ワニスIVを125.0部とエポキシ樹脂としてYDCN−704(東都化成製、エポキシ当量208g/eq、軟化点92℃、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂)25.0部、硬化剤としてジシアンジアミド(日本カーバイト製、以後DICYと略す)1.26部、硬化促進剤として2E4MZ(前述)0.1部、溶剤としてメチルセロソルブ、ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルエチルケトンを66.8部加え均一に攪拌混合し、NV.35.0%の硬化性樹脂組成物ワニスを得た。このワニスを厚さ35μmの銅箔(三井金属鉱業製)のアンカー面に溶剤乾燥後の樹脂厚みが60μmになるようにローラーコーターにて塗布した後、70℃から130℃まで6℃/分で昇温乾燥し、さらに130℃で5分間乾燥を行って接着剤付き銅箔を得た。一方、模擬内層回路基板として、線間200μmピッチの銅黒化処理済みのガラスエポキシ銅張両面板積層板を用いた。この模擬内層回路基板の両面に前記の接着剤付き銅箔をドライラミネーターでラミネートし、180℃、1時間加熱硬化させて、4層のプリント配線板を得た。
【0029】
実施例
参考例2で得られた合成樹脂ワニスIVを125.0部とエポキシ樹脂としてYD−128(前述)25.0部およびYD−014(東都化成製、エポキシ当量954g/eq、軟化点98℃、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)25.0部、硬化剤としてDICY(前述)1.68部、硬化促進剤として2E4MZ(前述)0.1部、溶剤としてメチルセロソルブ、ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルエチルケトンを114.0部加え均一に攪拌混合し、NV.35.0%の硬化性樹脂組成物ワニスを得た以外は実施例と全く同様にプリント配線板を得た。
【0030】
実施例
合成例2で得られた合成樹脂ワニスIを181.8部とエポキシ樹脂としてYD−128(前述)50.0部、硬化剤としてDICY(前述)2.81部、硬化促進剤として2E4MZ(前述)0.2部、溶剤としてメチルセロソルブ、ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルエチルケトンを202.3部加え均一に攪拌混合し、NV.35.0%の硬化性樹脂組成物ワニスを得た以外は実施例と全く同様にプリント配線板を得た。
【0031】
参考例3
合成例3で得られた合成樹脂ワニスIIを219.8部とエポキシ樹脂としてYD−128(前述)30.0部およびYD−014(前述)60.0部、硬化剤としてDICY(前述)2.34部、硬化促進剤として2E4MZ(前述)0.2部、溶剤としてメチルセロソルブ、ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルエチルケトンを123.5部加え均一に攪拌混合し、NV.35.0%の硬化性樹脂組成物ワニスを得た以外は実施例と全く同様にプリント配線板を得た。
【0032】
比較例4
YPB−40AM40(東都化成製、エポキシ当量10,300g/eq、臭素含有量25.0%、重量平均分子量30,300、シクロヘキサノン・メチルエチルケトン混合ワニス、NV.40%、臭素化フェノキシ樹脂)250.0部とエポキシ樹脂としてYCN−704(前述)50.0部、硬化剤としてDICY(前述)2.52部、硬化促進剤として2E4MZ(前述)0.2部、溶剤としてメチルセロソルブ、ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルエチルケトンを133.6部加え均一に攪拌混合し、NV.35.0%の硬化性樹脂組成物ワニスを得た以外は実施例と全く同様にプリント配線板を得た。
【0033】
比較例5
比較例4で得られた硬化性樹脂組成物ワニスを、70℃から150℃まで6℃/分で昇温乾燥し、さらに150℃で30分間乾燥を行って接着剤付き銅箔を得た以外は実施例と全く同様にプリント配線板を得た。
【0034】
比較例6
合成例3で得られた合成樹脂ワニスII219.8部とエポキシ樹脂としてYD−128(前述)15.0部、硬化剤としてDICY(前述)0.84部、硬化促進剤として2E4MZ(前述)0.06部、溶剤としてメチルセロソルブ、ジメチルホルムアミド、メチルエチルケトンを17.3部加え均一に攪拌混合し、NV.30.0%の硬化性樹脂組成物ワニスを得た以外は実施例と全く同様にプリント配線板を得た。
【0035】
比較例7
合成例3で得られた合成樹脂ワニスII219.8部とエポキシ樹脂としてYD−020(東都化成製、エポキシ当量4,850g/eq、軟化点143℃、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)30.0部、硬化剤としてDICY(前述)0.06部、硬化促進剤として2E4MZ(前述)0.04部、溶剤としてメチルセロソルブ、ジメチルホルムアミド、メチルエチルケトンを50.5部加え均一に攪拌混合し、NV.30.0%の硬化性樹脂組成物ワニスを得た以外は実施例と全く同様にプリント配線板を得た。
【0036】
以上の様にして作成した多層プリント配線板の特性値を表2に示した。表2において、(A)成分の割合は全固形分中での割合であり、溶剤組成は硬化性樹脂組成物ワニスとしてである。なお、試験方法は次の通りである。
表面状態:接着剤付き銅箔の表面のふくれ、はじき、タックを目視にて判断した。
残存溶剤量:接着剤付き銅箔の表面の樹脂層をガスクロマトグラフィーにて定量し、各成分の合計を残存溶剤量とした。
銅箔剥離強さ:25℃雰囲気下でオートグラフを用いて行った。
ハンダ耐熱性試験:100℃、2時間煮沸後のサンプルを、n=5で、260℃のハンダ浴に浸け、全て20秒以上膨れや剥がれを生じなかったものを○とした。
回路埋め込み性:外層銅箔を剥がした後の内層回路に、樹脂が埋め込まれているものを○とした。
ガラス転移温度:接着剤付き銅箔をラミネートせずにそのまま加熱硬化させて、銅箔を剥がしたフィルムでTMA測定を行った。
【0037】
【表2】
Figure 0004027066
【0038】
比較例1に於いては、(B)成分のa群溶剤が8.7重量%と5重量%以上含有されており、成形されたフィルムの残存溶剤が多く、実施例に比べ耐熱性が低い。比較例2に於いては、(B)成分のb群溶剤が62.7重量%と50重量%以上含有されており、成形されたフィルムの残存溶剤が多く、実施例に比べ耐熱性が低い。比較例3に於いては、(B)成分のd群溶剤が86.7重量%と70重量%以上含有されているため、成形されたフィルムの表面で膨れが生じ、またa群溶剤が13.3重量%と5重量%以上含有されており、残存溶剤も多く、実施例に比べ耐熱性が低い。比較例4に於いては、(B)成分のa群溶剤が24.5重量%と5重量%以上含有されており、かつb群溶剤が16.8重量%と20重量%より少なく、成形された接着剤付き銅箔の残存溶剤が多く、実施例に比べ耐熱性が低い。比較例5に於いては、比較例4における硬化性樹脂組成物を使用しているが、残存溶剤量を低減させる成形条件では、硬化が進み、硬化成型後の積層板としての特性が実施例に比べ悪い。比較例6に於いては、全固形分中の(A)成分の割合が79.0重量%で75重量%を超えている。この場合は、回路埋め込み性が悪くなっている。即ち、内層回路基板にラミネートしたときの内層回路埋め込み性を確保するには、全固形分中の(A)成分の割合をが75重量%を超えないようにする必要性があることを示している。比較例7に於いては、配合するエポキシ樹脂成分としてエポキシ当量が4,850g/eqのものを使用している。これは、エポキシ当量が4,500g/eqよりも高く、ハンダ耐熱性、回路埋め込み性共に悪くなっている。配合するエポキシ樹脂成分のエポキシ当量が4,500g/eqを超えるものは、プリント配線板用樹脂としては適さないことを示している。
【0039】
【発明の効果】
本発明による溶剤組成を調整した樹脂組成物を用いることにより、ガラスクロスまたはガラス不織布を用いたプリプレグを作成せずに、接着剤付き金属箔または樹脂フィルムと金属箔をラミネートするだけで外層金属箔を有する耐熱性のある多層プリント配線板を作成でき、製造工程の合理化を実現し、これに伴ってプロセス経済性が改善される。更に、ガラスクロスまたはガラス不織布を用いない為、極薄でかつ軽量の多層プリント配線板を作成することが可能となる。

Claims (4)

  1. 熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂(A)成分10〜50重量%と、混合溶剤である(B)成分90〜50重量%とからなる熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂組成物にエポキシ当量100g/eq〜4,500g/eqのエポキシ樹脂と硬化剤とを配合してなり、全固形分中の前記熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂(A)量が5重量%〜75重量%である硬化性樹脂組成物であって、前記熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂(A)は下記式(1)で表され、水酸基当量が250g/eq〜400g/eq、ハロゲン含有量が20重量%〜30重量%で、且つ重量平均分子量が10,000〜200,000であり、前記混合溶剤である(B)成分は、蒸気圧の異なる有機溶剤から構成されており、前記混合溶剤を構成する個々の有機溶剤の100℃における蒸気圧が、266hPa未満であるシクロヘキサノン及びN,N−ジメチルホルムアミドからなるa群溶剤から選ばれた少なくとも1種と、266hPa〜467hPa未満であるメチルセルソルブ及びキシレンからなるb群溶剤から選ばれた少なくとも1種と、467hPa〜1,333hPa未満であるメチルイソブチルケトン及びプロピレングリコールモノメチルエーテルからなるc群溶剤から選ばれた少なくとも1種と、1,333hPa〜2,000hPa未満であるメチルエチルケトンからなるd群溶剤から選ばれた少なくとも1種とから選ばれ、全溶剤中のa群溶剤が3.6重量%以上5重量%以下であり、b群溶剤が20重量%〜35重量%であり、c群溶剤が10重量%〜30重量%であり、d群溶剤が40重量%〜55重量%の範囲から構成され、該混合溶剤の100℃における蒸気圧が2,000hPa未満であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
    Figure 0004027066
    式(1)中、Xは、一般式(2)、または一般式(4)のいずれかから選ばれ単独、または、それら複数を組み合わせたものであり、Zは、水素原子または式(5)のいずれかであり、nは21以上の値である。
    Figure 0004027066
    式(2)中、Aは、不存在、または、−CH−、−C(CH−、−CHCH−、−S−、−SO−、−O−、−CO−、一般式(3)のいずれの2価の基から選ばれるものであり、R〜Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ハロゲン原子のいずれかを表し、R〜Rのうちの2個以上が同一であっても良い。
    Figure 0004027066
    式(3)中、R〜Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ハロゲン原子のいずれかを表し、R〜Rのうちの2個以上が同一であっても良い。
    Figure 0004027066
    式(4)中、R〜Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ハロゲン原子のいずれかを表し、R〜Rのうちの2個以上が同一であっても良い。
    Figure 0004027066
  2. 金属箔に請求項1記載の硬化性樹脂組成物を塗布してなることを特徴とする接着剤付き金属箔。
  3. 請求項1記載の硬化性樹脂組成物をフィルム状にしたことを特徴とする樹脂フィルム。
  4. 請求項記載の金属箔または請求項記載の樹脂フィルムを少なくとも一層として積層成形してなることを特徴とする電気・電子材料用多層板。
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