JP5153320B2 - 新規リン含有難燃性樹脂、それを含有するエポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents
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そして具体的に列挙すると次のようになる。
a.前記一般式(1)において、Xが一般式(3)または一般式(4)であって、一般式(3)または一般式(4)におけるBがリン原子であるリン含有難燃性樹脂。
b.前記一般式(1)において、Yが一般式(6)であって、Dがリン原子を含有するリン含有難燃性樹脂。
c.前記一般式(1)において、Zが式(8)であるリン含有難燃性樹脂。
式(2)中、Aは単結合、または、−S−、−SO2−、−O−、−CO−、または炭素数1〜20の直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれかの炭化水素基、のいずれかの2価の基から選ばれるものであり、R1及びR2は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基のいずれかを表し、i及びjは0〜4の整数である。
式(5)中、R3及びR4は炭化水素基を表し、直鎖状、分岐鎖状、環状であっても良く、また、R3とR4が結合し、環状構造となっていても良い。cは、0または1のいずれかである。R3及びR4の具体的な例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、1−メチルヘプチル基、オクチル基、ノニル基、ドデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ベンジル基、フェニル基、トルイル基、キシリル基等が挙げられ、R3及びR4は同一でも異なっていてもかまわない。また、R3及びR4が結合して環状構造を形成しているものの例としては、テトラメチレン、シクロペントレン、シクロヘキシレン、シクロヘブチレン、シクロオクチレン、シクロデシレン、ノルボルニレン基、ビフェニレン基等が挙げられる。
式(9)中、R3及びR4は炭化水素基を表し、直鎖状、分岐鎖状、環状であっても良く、また、R3とR4が結合し、環状構造となっていても良い。cは、0または1のいずれかである。R3及びR4の具体的な例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、1−メチルヘプチル基、オクチル基、ノニル基、ドデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ベンジル基、フェニル基、トルイル基、キシリル基等が挙げられ、R3及びR4は同一でも異なっていてもかまわない。また、R3及びR4が結合して環状構造を形成しているものの例としては、テトラメチレン、シクロペントレン、シクロヘキシレン、シクロヘブチレン、シクロオクチレン、シクロデシレン、ノルボルニレン基、ビフェニレン基等が挙げられる。
式(10)中、Aは単結合、または、−S−、−SO2−、−O−、−CO−、または炭素数1〜20の直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれかの炭化水素基、のいずれかの2価の基から選ばれるものであり、R1及びR2は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基のいずれかを表し、i及びjは0〜4の整数である。
式(15)中、R3及びR4は炭化水素基を表し、直鎖状、分岐鎖状、環状であっても良く、また、R3とR4が結合し、環状構造となっていても良い。R5は、単結合または炭素数1〜12の炭化水素基を表し、直鎖状、分岐鎖状、環状であっても良い。cは、0または1のいずれかである。
(1)分子量:ゲルパーミネーションクロマトグラフィー(GPC)にて、カラムとしてShodex AD−800P+TSKgel SuperHM−H+SuperHM−H+SuperH2000を、溶離液として20mMの臭化リチウムを含有したN,N−ジメチルホルムアミドを使用し、試料濃度0.5重量%で測定した標準ポリエチレンオキサイド換算による重量平均分子量。ただし、比較例1以外は前処理として、樹脂中のカルボキシル基の1.1倍モルのブチルグリシジルエーテル(DY−BP、四国化成(株)品)を用いて150℃にて、酸価=0mgKOH/gまで反応させ、得られた樹脂を用いて測定した。
(2)エポキシ当量:JIS K−7236で測定し、樹脂固形分としての値に換算した。
(3)不揮発分:JIS K−7235に準じ、200℃、60分の乾燥時間で測定した。
(4)酸価:JIS C−2105に準じて測定し、樹脂固形分としての値に換算した。
(5)リン含有量:蛍光X線装置で測定し、樹脂固形分としての値に換算した。
(6)ガラス転移温度:熱機械測定装置(TMA)にて、−20℃から5℃/分の昇温速度により測定した。
(7)銅箔剥離強さ:JIS K6854−1に準拠し、オートグラフにて、25℃雰囲気下、50mm/minによる測定した。
(8)フロー特性:標準試験板(PM−3118M、日本テストパネル工業(株)製)にパンチ穴あり接着剤付きフィルムを重ね、170℃、1時間の加熱プレス後に、パンチ穴にしみだした接着剤の長さを測定し、2.5mm以下を○とした。
(9)ハンダ耐熱性試験:100℃、2時間煮沸後の試験片を、n=5で、260℃の半田浴に浸け、全て20秒以上膨れや剥がれを生じなかったものを○とした。
(10)回路埋め込み性:外層銅箔を剥がした後の内層回路に、樹脂が埋め込まれているものを○とした。
(11)燃焼性:UL−94規格に従い薄手材料垂直燃焼試験を行い、同規格の判定基準である、VTM−0、VTM−1、VTM−2、NG(難燃性なし)の4水準で判定した(後になるほど難燃性が悪い)。
化学式(13)で示されるリン含有フェノールである、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10H−9−オキサイド(三光(株)製、HCA−HQ、水酸基当量162g/eq、リン含有量9.5重量%)を135g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製、YD−8125、エポキシ当量172g/eq)を145.8g、シクロヘキサノンを120g、触媒として、2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成工業(株)製、2E4MZ)0.07gを攪拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4つ口のガラス製セパラブルフラスコに仕込み、常圧、150℃〜170℃の温度で6時間反応させた後、シクロヘキサノン580gを加えて、110℃まで冷却した。続いて、触媒としてのトリエチルアミン0.38gを仕込み、酸無水物として無水トリメリット酸(三菱ガス化学製、無水酸当量192g/eq)9.2gを仕込み、110〜120℃で5時間反応を行い、エポキシ当量20,900g/eq、リン含有率4.3%、固形分濃度30%(以後NV.と略す)、重量平均分子量51,000、酸価41.1mgKOH/gのリン含有難燃性樹脂のシクロヘキサノン溶液を得た。この樹脂溶液を合成樹脂ワニスIとした。
リン含有フェノール、HCA−HQ(前述)を104g、ビスフェノールA(水酸基当量114g/eq)を25g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、YD−8125(前述)を133g、シクロヘキサノンを112g、触媒として2E4MZ 0.10gを、攪拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4つ口のガラス製セパラブルフラスコに仕込み、常圧、150℃〜170℃の温度で5時間反応させた後、シクロヘキサノン588gを加えて、110℃まで冷却した。続いて、触媒としてのトリエチルアミン0.76gを仕込み、酸無水物として無水トリメリット酸(前述)38gを仕込み、110〜120℃で5時間反応を行い、エポキシ当量19,000g/eq、リン含有率4.5%、NV.30%、重量平均分子量21,000、酸価80.4mgKOH/gのリン含有難燃性樹脂のシクロヘキサノン溶液を得た。この樹脂溶液を合成樹脂ワニスIIとした。
化学式(14)で示されるリン含有フェノールである、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシドと1,4−ナフトキノンの付加反応物(水酸基当量187g/eq、リン含有量8.2%)を52g、ビスフェノールA(前述)を75g、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、YDF−8170C(東都化成(株)製、エポキシ当量159g/eq)を37.5g、YD−8125(前述)を121.5g、シクロヘキサノンを123g、触媒としてトリフェニルフォスフィン(北興化学製)0.57gを、攪拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4つ口のガラス製セパラブルフラスコに仕込み、常圧、150℃〜170℃の温度で7時間反応させた後、シクロヘキサノン577gを加えて、110℃まで冷却した。続いて、触媒としてのトリエチルアミン0.76gを仕込み、酸無水物としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸(新日本理化製、無水酸当量168g/eq)を14g仕込み、110〜120℃で5時間反応を行い、エポキシ当量45,000g/eq、リン含有率1.4%、NV.30%、重量平均分子量80,000、酸価17.1mgKOH/gのリン含有難燃性樹脂のシクロヘキサノン溶液を得た。この樹脂溶液を合成樹脂ワニスIIIとした。
リン含有フェノール、ジフェニルフォスフィニルハイドロキノン(水酸基当量155g/eq、リン含有量10.0%)を102g、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、YDF−8170C(前述)を112g、シクロヘキサノンを95g、触媒としてトリフェニルフォスフィン(北興化学製)0.42gを、攪拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4つ口のガラス製セパラブルフラスコに仕込み、常圧、150℃〜170℃の温度で5時間反応させた後、リン含有フェノール、HCA(三光(株)製、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド、水酸基当量216g/eq、リン含有量14.2%)を8g仕込み、さらに3時間反応させた後、シクロヘキサノン605gを加えて、110℃まで冷却した。続いて、触媒としてのトリエチルアミン1.58gを仕込み、酸無水物として化学式(16)で示されるM−アシッド(三光(株)製、無水酸当量328g/eq、リン含有量9.4%)を78g仕込み、110〜120℃で5時間反応を行い、エポキシ当量32,000g/eq、リン含有率6.2%、NV.30%、重量平均分子量33,000、酸価49.0mgKOH/gのリン含有難燃性樹脂のシクロヘキサノン溶液を得た。この樹脂溶液を合成樹脂ワニスIVとした。
ビスフェノールA型フェノキシ樹脂(東都化成(株)製、YP−50S、水酸基当量300g/eq、重量平均分子量60,000)を260g、シクロヘキサノンを700g、攪拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4つ口のガラス製セパラブルフラスコに仕込み、110℃で完全に溶解させた後、触媒としてのトリエチルアミン0.8gを仕込み、酸無水物としてM−アシッド(前述)を40g仕込み、110〜120℃で5時間反応を行い、エポキシ当量35,000g/eq、リン含有率1.3%、NV.30%、重量平均分子量63,000、酸価25.1mgKOH/gのリン含有難燃性樹脂のシクロヘキサノン溶液を得た。この樹脂溶液を合成樹脂ワニスVとした。
リン含有フェノールとしてHCA−HQ(前述)を144g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、YD−8125(前述)を156g、シクロヘキサノンを144g、触媒として、2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成工業(株)製、2E4MZ)0.07gを攪拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4つ口のガラス製セパラブルフラスコに仕込み、常圧、150℃〜170℃の温度で8時間反応させた後、シクロヘキサノン556gを加えて、エポキシ当量19,900g/eq、リン含有率4.5%、NV.30%、重量平均分子量42,000、酸価0mgKOH/gのリン含有フェノキシ樹脂のシクロヘキサノン溶液を得た。この樹脂溶液を比較合成樹脂ワニスIとした。
ビスフェノールA型フェノキシ樹脂として、YP−50S(前述)を295g、シクロヘキサノンを700g、攪拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4つ口のガラス製セパラブルフラスコに仕込み、110℃で完全に溶解させた後、触媒としてのトリエチルアミン0.1gを仕込み、酸無水物としてメチルヘキサヒドロ無水フタル酸(前述)を5g仕込み、110〜120℃で5時間反応を行い、エポキシ当量32,000g/eq、リン含有率0%、NV.30%、重量平均分子量61,000、酸価6.1mgKOH/gのカルボキシル基含有ビスフェノールA型フェノキシ樹脂のシクロヘキサノン溶液を得た。この樹脂溶液を比較合成樹脂ワニスIIとした。
実施例1で得られた合成樹脂ワニスIを200gとエポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂、YD−128(東都化成(株)製、エポキシ当量187g/eq)を60g、硬化剤としてジシアンジアミド(日本カーバイト製、以後DICYと略す)を2.9g、硬化促進剤として2E4MZ(前述)を0.2g、加え均一に攪拌混合し、エポキシ樹脂組成物ワニスを得た。この組成物ワニスをポリエステル製はく離フィルム(前述)へ溶剤乾燥後の樹脂厚みが60μmになるようにローラーコーターにて塗布し、150℃、30分間溶剤乾燥を行った後、はく離フィルムから樹脂フィルムを剥がし、さらに樹脂フィルムを180℃で3時間後硬化させて、硬化フィルムを得た。同硬化フィルムから燃焼性測定用試験片及びガラス転移温度測定用試験片を作成した。それとは別に、
この組成物ワニスを厚さ35μmの銅箔(三井金属鉱業製)のアンカー面に溶剤乾燥後の樹脂厚みが60μmになるようにローラーコーターにて塗布し、150℃、15分間溶剤乾燥を行って接着剤付き銅箔を得た。一方、模擬内層回路基板として、線間200μmピッチの銅黒化処理済みの銅張両面積層板(CCL−HL830、三菱瓦斯化学製、UL−94VTM-0、0.8mm板)を用いた。この模擬内層回路基板の両面に前記の接着剤付き銅箔をドライラミネーターでラミネートし、180℃、2時間加熱硬化させて、外層絶縁層厚みが50μmの4層プリント配線板を得た。同4層プリント配線板から、銅箔剥離強さ測定用試験片、ハンダ耐熱性評価用試験片を作成した。さらに、たて×よこ×厚さ=200mm×300mm×25μmのポリイミドフィルムの片面に溶剤乾燥後の樹脂厚みが30μmになるようにローラーコーターにて塗布し、150℃、15分間溶剤乾燥を行って接着剤付きフィルムを得た。この接着剤付きフィルムに半径2.5mmのパンチ穴を開けてフロー特性試験片を作成した。試験結果は表1に示した。
実施例2で得られた合成樹脂ワニスIIを200gとエポキシ樹脂としてYD−128(前述)を60g、硬化剤としてDICY(前述)を2.5g、硬化促進剤として2E4MZ(前述)を0.2g、加え均一に攪拌混合し、エポキシ樹脂組成物ワニスを得た以外は実施例6と全く同様の操作を行い、燃焼性測定用試験片、ガラス転移温度測定用試験片、銅箔剥離強さ測定用試験片、ハンダ耐熱性評価用試験片、及びフロー特性試験片を作成した。試験結果は表1に示した。
実施例3で得られた合成樹脂ワニスIIIを200gとエポキシ樹脂としてYD−128(前述)を60g、硬化剤としてDICY(前述)を3.2g、硬化促進剤として2E4MZ(前述)を0.2g、加え均一に攪拌混合し、エポキシ樹脂組成物ワニスを得た以外は実施例6と全く同様の操作を行い、燃焼性測定用試験片、ガラス転移温度測定用試験片、銅箔剥離強さ測定用試験片、ハンダ耐熱性評価用試験片、及びフロー特性試験片を作成した。試験結果は表1に示した。
実施例4で得られた合成樹脂ワニスIIを200gとエポキシ樹脂としてYD−128(前述)を60g、硬化剤としてDICY(前述)を2.8g、硬化促進剤として2E4MZ(前述)を0.2g、加え均一に攪拌混合し、エポキシ樹脂組成物ワニスを得た以外は実施例6と全く同様の操作を行い、燃焼性測定用試験片、ガラス転移温度測定用試験片、銅箔剥離強さ測定用試験片、ハンダ耐熱性評価用試験片、及びフロー特性試験片を作成した。試験結果は表1に示した。
実施例5で得られた合成樹脂ワニスIIを200gとエポキシ樹脂としてYD−128(前述)を60g、硬化剤としてDICY(前述)を3.2g、硬化促進剤として2E4MZ(前述)を0.2g、加え均一に攪拌混合し、エポキシ樹脂組成物ワニスを得た以外は実施例6と全く同様の操作を行い、燃焼性測定用試験片、ガラス転移温度測定用試験片、銅箔剥離強さ測定用試験片、ハンダ耐熱性評価用試験片、及びフロー特性試験片を作成した。試験結果は表1に示した。
比較例1で得られた比較合成樹脂ワニスIを200gとエポキシ樹脂としてYD−128(前述)を60g、硬化剤としてDICY(前述)を3.4g、硬化促進剤として2E4MZ(前述)を0.2g、加え均一に攪拌混合し、エポキシ樹脂組成物ワニスを得た以外は実施例6と全く同様の操作を行い、燃焼性測定用試験片、ガラス転移温度測定用試験片、銅箔剥離強さ測定用試験片、ハンダ耐熱性評価用試験片、及びフロー特性試験片を作成した。試験結果は表1に示した。
比較例2で得られた比較合成樹脂ワニスIIを200gとエポキシ樹脂としてYD−128(前述)を60g、硬化剤としてDICY(前述)を3.3g、硬化促進剤として2E4MZ(前述)を0.2g、加え均一に攪拌混合し、エポキシ樹脂組成物ワニスを得た以外は実施例6と全く同様の操作を行い、燃焼性測定用試験片、ガラス転移温度測定用試験片、銅箔剥離強さ測定用試験片、ハンダ耐熱性評価用試験片、及びフロー特性試験片を作成した。試験結果は表1に示した。
Claims (9)
- 一般式(1)で表され、重量平均分子量範囲が10,000から200,000、リン含有量が0.5重量%から10重量%、酸価が10mgKOH/gから200mgKOH/gであるリン含有難燃性樹脂。
式(1)中、Xは一般式(2)、(3)、(4)から選ばれるものであり、Yは、水素原子または一般式(6)であって、少なくとも1つのYは一般式(6)を表し、Zは水素原子または式(7)、(8)のいずれかから選ばれるものであり、nは繰り返し数を示す。
[但し、X,Y,Zのうち、少なくとも1つはリン原子を含有することを必須とする。]
式(2)中、Aは単結合、または、−S−、−SO2−、−O−、−CO−、または炭素数1〜20の直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれかの炭化水素基、のいずれかの2価の基から選ばれるものであり、R1及びR2は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基のいずれかを表し、i及びjは0〜4の整数である。
式(3)中、Bは水素原子、一般式(5)または炭化水素基のいずれかを表し、直鎖状、分岐鎖状、環状であっても、リン原子を含んでも良く、kは0〜4の整数である。
式(4)中、Bは水素原子、一般式(5)または炭化水素基のいずれかを表し、直鎖状、分岐鎖状、環状であっても、リン原子を含んでも良く、hは0〜6の整数である。
式(5)中、R3及びR4は炭化水素基を表し、直鎖状、分岐鎖状、環状であっても良く、また、R3とR4が結合し、環状構造となっていても良い。cは、0または1のいずれかである。
式(6)中、Dは炭素数2〜24の直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれかの炭化水素基を表し、リン原子を含んでも良く、また、m=1〜3の整数である。
式(8)中、Yは水素原子または一般式(6)のいずれかを表し、R3及びR4は炭化水素基を表し、直鎖状、分岐鎖状、環状であっても良く、また、R3とR4が結合し、環状構造となっていても良い。cは、0または1のいずれかである。 - 前記一般式(1)において、Yが一般式(6)であって、Dがリン原子を含有する請求項1または2に記載のリン含有難燃性樹脂。
- 前記一般式(1)において、Zが式(8)である請求項1乃至3のいずれかの項に記載のリン含有難燃性樹脂。
- 請求項1〜4の何れかの項に記載のリン含有難燃性樹脂を必須成分とし、エポキシ樹脂、硬化剤を配合してなるリン含有エポキシ樹脂組成物。
- 請求項5の項に記載のリン含有エポキシ樹脂組成物を用いて得られる電子基板用材料。
- 請求項5の項に記載のリン含有エポキシ樹脂組成物を用いて得られる封止用材料。
- 請求項5の項に記載のリン含有エポキシ樹脂組成物を用いて得られる注型用材料。
- 請求項5の項に記載のリン含有エポキシ樹脂組成物を用いて得た電子回路基板用材料、封止材、注型材を硬化してなる硬化物。
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