JP2003118568A - 無人搬送車およびこれの走行制御方法 - Google Patents

無人搬送車およびこれの走行制御方法

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Hideji Yahagi
秀二 矢萩
Hiroyuki Funadokoro
宏行 船所
Hitoshi Kubota
均 久保田
Masatomo Tsujikawa
仁智 辻川
Yoichi Sugitomo
庸一 杉友
Michio Muroi
岐朗 室井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】重量が比較的大きく、且つ振動などによって損
傷や破損し易い被搬送物を、走行路の床面にうねりや段
差が存在しても常に安定状態で搬送することができる無
人搬送車を提供する。 【解決手段】走行用駆動手段の駆動力が伝達されて車体
1を走行させる駆動車輪8と、駆動車輪8を走行路の床
面33に押し付けるサスペンションユニット18と、サ
スペンションユニット18が駆動車輪8を床面33に押
し付ける押し付け力を制御する制御部15とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導ラインによっ
て設定された同一の搬送路を複数台が共用して走行する
ようになった無人搬送システムに用いられる無人搬送車
に関するもので、特に、重量が比較的大きく、且つ振動
などによって損傷や破損し易い被搬送物の搬送に好適な
無人搬送車およびこれの走行制御方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、24時間稼働の生産工場では、生
産に携わる作業者の負担を軽減するための自動化および
省力化を目的として、主に無人倉庫と生産設備との間を
生産素材や製品などを無人搬送車で搬送させる無人搬送
システムが多用される傾向にある。この無人搬送車の走
行制御には、コスト的および技術的に有利な固定搬送路
による誘導方式が一般的に採用されており、無人搬送車
は、光学的または電磁気的な方式により工場などの床面
に敷設された誘導ラインを誘導センサで検出しながら誘
導ラインに沿って自動走行するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年では、
重量が比較的大きく、且つ振動などによって損傷や破損
し易い被搬送物、例えば、大型液晶パネル用の大型ガラ
ス基板を十数枚カセット箱に箱詰めした被搬送物や、多
面取りする前の極めて大型のガラス基板などを無人搬送
車で搬送することが計画されている。このような被搬送
物の重量は最大200 Kg程度となり、走行路の床面にう
ねりや段差が存在した場合には、走行車輪か確実に接地
しないことにより、駆動車輪がスリップして直進できな
い事態が生じるおそれがあるとともに、車輪の振動が被
搬送物に伝わって、大型ガラス基板などの被搬送物が損
傷や破損するおそれがある。
【0004】そこで、本発明は、上記従来の課題に鑑み
てなされたもので、重量が比較的大きく、且つ振動など
によって損傷や破損し易い被搬送物を、走行路の床面に
うねりや段差が存在しても常に安定状態で搬送すること
ができる無人搬送車およびこれの走行制御方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る無人搬送車は、走行用駆動手段の駆動
力が伝達されて車体を走行させる駆動車輪と、前記駆動
車輪を走行路の床面に押し付けるサスペンションユニッ
トと、前記サスペンションユニットが前記駆動車輪を床
面に押し付ける押し付け力を制御する制御部とを備えて
いることを特徴としている。
【0006】この無人搬送車では、サスペンションユニ
ットによる駆動車輪の床面への押し付け力を、車体の走
行時または被搬送物の移載時の別に応じて制御部により
可変調整することにより、比較的重量の大きな被搬送物
を積載して走行する場合においては駆動車輪の床面への
押し付け力を増大させることによって安定に走行できる
とともに、比較的重量の大きな被搬送物の受渡しまたは
受取りに際しては、駆動車輪の床面への押し付け力を減
少させることによって車体が転倒するおそれを無くすこ
とができる。
【0007】上記発明において、サスペンションユニッ
トは、付勢増減部により増減させた弾性部材の付勢力に
よって駆動車輪を走行路の床面に押し付け、制御部は前
記付勢増減部を制御する構成とすることが好ましい。こ
れにより、弾性部材の付勢力を、制御部による付勢増減
部の制御、例えばモータの回転制御によって円滑、且つ
確実に増減させるよう制御することができ、車体の走行
または被搬送物の移載の切り換えに迅速に対応すること
ができる。
【0008】上記構成において、サスペンションユニッ
トは、弾性部材の付勢力を、走行中における床面のうね
りをはじめとする床面の状況に応じて走行に適した値に
調整されるよう構成されていることが好ましい。これに
より、床面にうねりや段差などが存在した場合において
も、比較的重量の大きな被搬送物を積載した車体を、駆
動車輪が弾性部材の付勢力で床面に強く押し付けられて
いることによって、床面のうねりや段差による振動を弾
性部材で吸収して常に安定に走行させることができる。
【0009】上記構成において、車体の内部に設置され
て車体の外部に伸長することにより被搬送物の受渡しま
たは受取りを行う被搬送物移載機を備え、サスペンショ
ンユニットは、前記被搬送物移載機が車体の外部に伸長
するときに、弾性部材の付勢力を減少させるように作動
される構成になっていることが好ましい。
【0010】これにより、被搬送物移載機が比較的重量
の大きな被搬送物を受渡しまたは受取る場合であって
も、駆動車輪に対する弾性部材の付勢力が減少されるこ
とにより、車輪を床面に押し付ける力を減少させ、被搬
送物の重量より無人搬送車の自重が勝ることになり、被
搬送物移載機が伸長する側に向け車体が傾いたり、ある
いは転倒したりするおそれを確実に無くすことができ
る。
【0011】上記構成において、車体の内部に設置され
て車体の外部に伸長することにより被搬送物の受渡しま
たは受取りを行う被搬送物移載機を備え、制御部は、サ
スペンションユニットの弾性部材の付勢力を、走行中は
床面のうねりを始めとする床面の状況に応じて走行に適
した値に増大させ、且つ前記被搬送物移載機による被搬
送物の移載中は車体が転倒しない値に減少させるよう
に、付勢増減部を制御するようになっていることが好ま
しい。
【0012】これにより、駆動車輪はサスペンションユ
ニットの弾性部材の付勢力によって走行路の床面に所定
の接地圧に押し付けられた状態で走行されるので、重量
の大きな被搬送物を搭載して走行中に走行路の床面にう
ねりや段差があった場合においても、駆動車輪にスリッ
プが生じることがないとともに、駆動車輪が床面から受
ける干渉によって生じる振動が弾性部材の弾性力で吸収
されて、被搬送物に伝わることがなく、常に良好な走行
安定性を得ることができる。そのため、この無人搬送車
は、液晶表示パネル用の大型のガラス基板のように重量
が大きく、且つ損傷や破損し易い被搬送物の搬送に極め
て好適に用いることができる。一方、被搬送物の移載中
は、弾性部材の付勢力が減少されることにより、被搬送
物移載機が伸長する側に向け車体が傾いたり、あるいは
転倒したりするおそれを確実に無くすことができる。
【0013】上記発明において、車体の内部に設置され
て車体の外部に伸長することにより被搬送物の受渡しま
たは受取りを行う被搬送物移載機を備え、前記被搬送物
移載機が車体の外部に伸長するときに、前記被搬送物移
載機が伸長する側に最寄りの車輪である駆動車輪を床面
に押し付けるサスペンションユニットは、その該当の弾
性部材の付勢力を増大させるように作動され、上記駆動
車輪以外の駆動車輪を床面に押し付けるサスペンション
ユニットは、その該当の弾性部材の付勢力を減少させる
ように作動される構成になっていることが好ましい。
【0014】これにより、被搬送物移載機が伸長する側
に最寄りの車輪である駆動車輪に対する弾性部材の付勢
力が増大されることにより、この車輪に対し床面から大
きな反力が作用して当該車輪を支点として車体を傾けよ
うとする力を大幅に低減することができるとともに、伸
長する側と反対側の車輪に対する弾性部材の付勢力が減
少されることにより、被搬送物移載機が伸長する側に向
け車体を傾けさせる力が作用しない。そのため、被搬送
物移載機が比較的重量の大きな被搬送物を受渡しまたは
受取る場合であっても、車体が傾いたり、あるいは転倒
したりするおそれを一層確実に無くすことができる。
【0015】上記発明において、車体の内部に設置され
て車体の外部に伸長することにより被搬送物の受渡しま
たは受取りを行う被搬送物移載機を備え、制御部は、駆
動車輪を床面に押し付けるサスペンションユニットの弾
性部材の付勢力を走行中は床面のうねりを始めとする床
面の状態に応じて走行に適した値に増大させるようにそ
のサスペンションユニットの付勢増減部を制御し、且つ
前記被搬送物移載機による被搬送物の移載中は、前記被
搬送物移載機が伸長する側に最寄りの車輪以外の車輪で
ある駆動車輪を床面に押し付けるサスペンションユニッ
トの弾性部材の付勢力を車体が転倒しないように減少さ
せるように、その該当のサスペンションユニットの付勢
増減部を制御し、前記被搬送物移載機が伸長する側に最
寄りの車輪である駆動車輪を床面に押し付けるサスペン
ションユニットの弾性部材の付勢力を車体が転倒しない
ように更に増大させるようにその該当のサスペンション
ユニットの付勢増減部を制御するように構成されている
ことが好ましい。
【0016】これにより、重量の大きな被搬送物を搭載
して走行中に走行路の床面にうねりや段差があった場合
においても、常に良好な走行安定性を得ることができ
る。また、被搬送物移載機により被搬送物を受渡しまた
は受取る場合には、被搬送物移載機が伸長する側に最寄
りの車輪以外の車輪に対する弾性部材の付勢力つまり車
体を傾かせるように作用する付勢力を減少させるととも
に、被搬送物移載機が伸長する側に最寄りの車輪を床面
に押し付ける付勢力を増大させることにより、この車輪
を支点として車体を傾けさせようとする力を大幅に低減
することができるので、被搬送物移載機が比較的重量の
大きな被搬送物を受渡しまたは受取る場合であっても、
車体が傾いたり、あるいは転倒したりするおそれを一層
確実に無くすことができる。
【0017】上記発明において、サスペンションユニッ
トは、駆動源のモータと、このモータの回転力が伝達さ
れるボールねじと、このボールねじに螺合して軸心方向
に沿って前記ボールねじの回転に伴い移動されるナット
部材と、このナット部材の移動によって付勢力を増大す
るよう弾性変形される弾性部材と、この弾性部材の付勢
力を受けて駆動車輪を下方へ押し付ける作動体とを備え
て構成されていることが好ましい。
【0018】この構成によれば、サスペンションユニッ
トは、モータの回転方向および回転量を調整することに
より、駆動車輪に対し常に適正な押し付け力を自動的に
付与することができる。
【0019】上記構成において、車体の内部に設置され
て前記車体の外部に伸長することにより被搬送物を受渡
しまたは受取りを行う被搬送物移載機を備え、サスペン
ションユニットに、ナット部材が弾性部材の付勢力が増
大する位置に予め設定した走行設定位置に移動したのを
検出する走行位置検出センサと、前記ナット部材が前記
付勢力が減少する位置に予め設定した移載設定位置に移
動したのを検出する移載位置検出センサとを備え、制御
部による走行の指令に基づき前記サスペンションユニッ
トのモータに自動的に回転指令が与えられ、且つ前記走
行位置検出センサのオンにより前記モータの回転が停止
させるとともに、被搬送物の受渡しまたは受取の指令に
基づき前記サスペンションユニットのモータに自動的に
回転指令が与えられて前記移載位置検出センサのオンに
より前記モータの回転が停止させるよう構成されている
ことが好ましい。
【0020】これにより、走行時と被搬送物の移載時と
の別に応じて、サスペンションユニットによる駆動車輪
への押し付け力を自動的に調整することができ、走行時
には駆動車輪を大きな接地圧で床面に押し付けて常に良
好な走行安定性を得ることができるとともに、被搬送物
の移載時には、駆動車輪に対するサスペンションユニッ
トからの押し付け力をブレーキがかかる範囲内で可及的
に小さい値に低減することにより、被搬送物が極めて重
量の大きなものであっても、車体を転倒させようとする
モーメント力に対して転倒抑制モーメント力を大きく設
定して、車体の転倒を確実に防止できる。
【0021】上記構成において、サスペンションユニッ
トに、ナット部材が移載設定位置よりも弾性部材の付勢
力が更に減少した限界位置に移動したのを検出する第1
のリミット検出センサおよび走行設定位置よりも前記付
勢力が更に増大した限界位置に移動したのを検出する第
2のリミット検出センサを備え、前記サスペンションユ
ニットを前記第1のリミット検出センサまたは前記第2
のリミット検出センサがオンする方向に作動させるよう
に設定できる構成が付設されていることが好ましい。
【0022】これにより、メンテナンスなどにおいて、
手動操作によってサスペンションユニットを第1のリミ
ット検出センサがオンとなる状態に設定すれば、駆動車
輪が床面に対し接地圧がほぼゼロの状態となるから、そ
のまま駆動車輪を手で僅かに浮かせて極めて容易に交換
することができ、従来のようにジャッキを用いた煩雑な
作業を要することなく、簡単、且つ迅速に駆動車輪の交
換作業を行うことができるとともに、車体がフリーな従
動車輪のみで支持された状態となるので、無人搬送車を
手で押しながら所要位置まで移動させることができ、こ
の点からもメンテナンスがさらに容易となる。また、無
人搬送車を工場に搬入する際に比較的大きな段差のある
場所を通過しなければならない場合には、第1のリミッ
ト検出センサがオン状態となる位置までサスペンション
ユニットを上昇させれば、上記段差を容易に乗り越えさ
せることが可能となる。
【0023】上記構成において、サスペンションユニッ
トのモータは、ナット部材の現在位置が不明な場合には
ナット部材を弾性部材の付勢力を増大させる方向に回転
を開始させたのち、第2のリミット検出センサのオンに
よりナット部材を前記弾性部材の付勢力を減少させる方
向に回転方向を変更するよう回転制御されるようになっ
ている。
【0024】これにより、ナット部材の現在位置が不明
な場合にはサスペンションユニットを移載位置検出セン
サがオン状態となる位置よりも上昇するのを防止して、
駆動車輪の床面に対する接地圧がほぼゼロとなって無人
搬送車の重量が従動車輪のみに荷重する状態が生じるの
を防止することにより、車体が傾斜を有する床面などに
停止した場合などにおいてブレーキが効かなくなって車
体が移動してしまうのを確実に防止できる。
【0025】上記発明において、車体の進行方向に対し
直交方向の両側にそれぞれ駆動車輪を備えた駆動ユニッ
ト部が、前記進行方向の前後の中央位置にそれぞれ設け
られているとともに、前記各駆動ユニットの各々の側方
位置にフリーな従動車輪がそれぞれ配設されていること
が好ましい。これにより、重量が大きい被搬送物であっ
ても、合理的な配置となった4個の駆動車輪と4個の従
動車輪とによって安定に支持して搬送することができ
る。
【0026】本発明の無人搬送車の走行制御方法は、車
体の内部に設置されて車体の外部に伸長することにより
被搬送物の受渡しまたは受取りを行う被搬送物移載機を
備えた無人搬送車において、走行用駆動手段の駆動力に
より回転する駆動車輪に対して、サスペンションユニッ
トにより、走行路の床面に押し付ける付勢力を加え、走
行中は前記付勢力を床面のうねりをはじめとする床面の
状況に応じて走行に適した値に増大させ、且つ被搬送物
の移載中は、前記付勢力を車体が転倒しない値に減少さ
せるよう制御することを特徴としている。
【0027】したがって、この無人搬送車の走行制御方
法によれば、本発明の無人搬送車を車体の走行時および
被搬送物の移載時の別に対応して、サスペンションユニ
ットによる駆動車輪の床面への押し付け力を適正に調節
することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明
の一実施の形態に係る無人搬送車を示す背面側から見た
斜視図、図2はその無人搬送車の正面側から見た破断斜
視図であり、この実施の形態では、大型液晶パネル用の
大型ガラス基板を十数枚カセット箱に箱詰めしたものや
多面取りする前の極めて大型のガラス基板などの重量が
比較的大きく、且つ振動などによって損傷や破損し易い
被搬送物の搬送用のものを例示してある。被搬送物を積
載する車体1は、進行方向の左右両側に開閉シャッタ部
2を有する小部屋風の形態になっており、背面側に図2
に示すファン3および図1に示すフィルタ4を備えて、
内部が恰もクリーンルームになっている。これにより、
この無人搬送車は、液晶パネル用のガラス基板などを塵
埃の付着を防止しながら好適に搬送できるようになって
いる。
【0029】車体1における進行方向に沿った中央線C
上の前後方向F,Rの位置にはそれぞれ駆動ユニット部
7が配設されている。この各駆動ユニット部7は、操舵
輪を兼用する2個一対の駆動車輪8が左右両側に回転自
在に設けられ、内蔵された走行用モータ(図示せず)の
回転を減速機(図示せず)を介し伝達されて一対の駆動
車輪8が回転駆動することにより、車体1が走行される
とともに、操舵ユニット部9において操舵用モータ(図
示せず)の回転が減速機(図示せず)およびベルト(図
示せず)を介し伝達されて駆動車輪8が水平面内におい
て回動されることにより、車体1の走行方向が制御され
る。前後の各駆動ユニット部7に対向する左右側方位置
には、それぞ従動車輪10が設けられている。したがっ
て、この無人搬送車では、二対4個の駆動車輪8と4個
の従動車輪10とを備えて、重量の大きな被搬送物であ
っても安定な走行状態で搬送できるよう図られている。
【0030】車体1の内部中央には、開閉シャッタ部2
の開放に伴い被搬送物の受け渡しまたは受取を行う被搬
送物移載機11が設置されている。この被搬送物移載機
11は、下方から、上下動機構部12、旋回機構部13
およびスライドフォーク機構部14が設けられたロボッ
ト機構になっている。この被搬送物移載機11は、以下
のように作動する。すなわち、走行時におけるスライド
フォーク機構部14は、被搬送物の搭載の有無に拘わら
ず、長手方向が車体1の進行方向に平行となる配置に設
置されている。車体1が所定の受渡し位置または受取位
置に停止して開閉シャッタ部2が開放されると、先ず、
上下動機構部12が作動してスライドフォーク機構部1
4が所定高さ位置まで上昇され、続いて旋回機構部13
が作動することにより、図2に示すように、スライドフ
ォーク機構部14が90°回動されて長手方向が進行方
向に対し直交する方向に向きを変更される。
【0031】つぎに、スライドフォーク機構部14は、
主要構成要素の配置を示す概略正面図である図3に示す
ように、周知の2段アームがベルトの倍速機構によって
伸長するよう作動して、開閉シャッタ部2が開放された
車体1の窓部から外方に突出する。図3はスライドフォ
ーク機構部14が伸長し終えた状態を示し、いま、被搬
送物17を積載している場合には、上下動機構部12が
所定高さまで下降して、スライドフォーク機構部14に
積載している被搬送物17を所定の受渡し位置に受渡
し、一方、積載していない場合には、上下動機構部12
が所定位置まで上昇して、受渡し位置の被搬送物17を
すくい上げるようにしてスライドフォーク機構部14上
に受け取る。
【0032】そののち、スライドフォーク機構部14は
縮小するよう作動して上面に積載している被搬送物17
を車体1の内部に取り込む。つぎに、旋回機構部13が
90°回動することにより、主要構成要素の配置を示す
概略側面図である図4に示すように、スライドフォーク
機構部14はこれの長手方向が車体1の進行方向に対し
平行となるよう配置変えされる。最後に、上下動機構部
12は下限位置まで下降し、これにより、被搬送物17
は車体1の走行に対し安定な配置で支持されることにな
る。
【0033】図1および図2に示すように、車体1の天
板外面には、内部に備えたマイコンなどの制御部15と
例えば集中管理センタなどの運行制御装置との間で走行
制御用データなどの交信を行うための複数のアンテナ2
1が設けられている。車体1の背面側には、グラフィッ
クコントロールパネル22や入力キーパネル23が設け
られており、グラフィックコントロールパネル22は、
画面表示に従って操作するタッチパネル方式のもので、
各種データやプログラムの入力または変更などを簡単な
操作で行えるようになっている。また、車体1の前後面
の下部および側面の下部には、誘導センサなどの種々の
光学センサ24が配設されている。車体1は、上述した
構成要素によって走行制御されるが、その制御は、既存
の無人搬送車とほぼ同様であるので、その説明を省略す
る。
【0034】上記無人搬送車では、図4に明示するよう
に、前後の各駆動ユニット部7の各々の上方位置にそれ
ぞれ個々にサスペンションユニット18を設けたことを
特徴としている。すなわち、サスペンションユニット1
8の斜視図である図5およびサスペンションユニット1
8の配置状況および断面形状を示す要部の拡大側面図で
ある図6に示すように、サスペンションユニット18
は、上端部の取付板部19が車体1の支持フレーム20
の取付部27にねじ28(図6)で固定されて、吊り下
げ状態に取り付けられているとともに、下端から突出し
たリンクボール29(図4および図6)が、ピポット3
0を支点に回動自在に設けられたリンク部材31の自由
端上面のスイング受け部32に押し付けられている。こ
れにより、サスペンションユニット18は、リンク部材
31を介して駆動ユニット部7の一対の駆動車輪8を所
定の接地圧で走行路の床面33に揺動自在に押し付ける
よう作用する。
【0035】図6に示すように、上記サスペンションユ
ニット18は、図5に図示の付勢増減部の一具体例とし
てのサーボモータ34によって回転駆動されるウォーム
ギャ37と、このウォームギャ37に噛合されたウォー
ムホィール38と、このウォームホィール38が同心状
に軸着されたボールねじ39と、ウォームホィール38
を回転自在に支持する軸受40と、下端にリンクボール
29が突設されて外体ケース43の下半部内周面に摺動
自在に内嵌された有底筒状のスライド作動体44と、こ
のスライド作動体44の内部においてボールねじ39に
螺合されたナット部材41と、このナット部材41の下
面に当接した当板47と結合されてナット部材41に外
嵌されたナット部材41の回り止め部材42と、当板4
7の下面に固着されたばね受け部材48と、このばね受
け部材48とスライド作動体44の底面との間に介装さ
れた弾性部材の一具体例としての圧縮コイルばね49と
を備えて構成されている。
【0036】このサスペンションユニット18は、以下
のように制御される。すなわち、走行に際しては、サー
ボモータ34が、例えば正方向に回転制御されて、ナッ
ト部材41がボールねじ39に沿って下降し、それに伴
い圧縮コイルばね49が圧縮されて下方への付勢力が増
大し、スライド作動体44が上述の圧縮コイルばね49
の増大した付勢力によって下降されながらリンクボール
29をスイング受け部32に強く押し付ける。これによ
り、駆動ユニット部7の一対の駆動車輪8は、サスペン
ションユニット18によってリンク部材31を介し強い
接地圧で床面33に押し付けられる。
【0037】したがって、重量の大きな被搬送物17を
搭載して走行中に床面33にうねりや段差があった場合
においても、駆動車輪8および従動車輪10にスリップ
が生じることがないとともに、駆動車輪8が床面33か
ら受ける干渉によって生じる振動が圧縮コイルばね49
の弾性力で吸収されて、被搬送物17に伝わることがな
く、常に良好な走行安定性を得ることができる。そのた
め、この無人搬送車は、液晶表示パネル用の大型のガラ
ス基板のように重量が大きく、且つ損傷や破損し易い被
搬送物17の搬送に極めて好適に用いることができる。
しかも、リンクボール29はリンク部材31の自由端上
面のスイング受け部32に押し付けられているので、床
面33のうねりや段差が進行方向に対し直交する左右方
向側に存在した場合においても、そのうねりや段差に応
じて駆動ユニット部7が左右方向の一方側に傾く状態に
揺動して、振動が被搬送物17に伝わらないよう吸収す
ることができる。
【0038】上述のように、サスペンションユニット1
8は、良好な走行安定性を得られるように作用するが、
サスペンションユニット18が上記状態を常に維持した
場合には、被搬送物17を受渡し位置に移載する場合に
不具合が生じる。すなわち、この実施の形態の無人搬送
車は、十数枚のガラス基板をカセット箱に箱詰めしたも
のや大型ガラス基板などの比較的重量の大きな被搬送物
17を搬送対象としているので、図3に示すように、被
搬送物移載機11のスライドフォーク機構部14が最大
限に伸長した場合には、被搬送物17の重量W1 とスラ
イドフォーク機構部14が突出する側の従動車輪10か
ら被搬送物17の中央部までの距離L1の積W1 ×L1
に相当するモーメント力が、スライドフォーク機構部1
4が突出する移載側の従動車輪10を支点として、車体
1の姿勢の変化つまり車体1を転倒させようとする力と
して作用する。これに対し、車体1の転倒を確実に防止
するためには、無人搬送車の重量W2 から2つの駆動ユ
ニット部7に作用する反力F1 の合計2×F1 を減算し
た値に車体1の中央部からスライドフォーク機構部14
が突出する側の従動車輪10までの距離L2 を乗算した
値(W2 −2F1 )×L2 が上記W1 ×L1 の値よりも
相当に大きいことが必要となる。
【0039】例えば、被搬送物17の最大重量W1 を20
0 Kg、距離L1 を1120mm、無人搬送車の重量W2
715 Kg、反力F1 を68Kg、距離L2 を495 mmとし
た場合には、224000<303930となり、転倒抑止力(W2
−2F1 )×L2 は、転倒させようとする力W1 ×L1
に対して僅かに1.36倍であり、車体1の転倒を確実に防
止できるとは言い難い。
【0040】そこで、この実施の形態では、反力F1
まりサスペンションユニット18から駆動ユニット部7
への押し付け力F0 を被搬送物17の移載時のみゼロに
近い値とする。それにより、車体1の転倒抑止モーメン
ト力(W2 −2F1 )×L2は、371250となって、転倒
させようとするモーメント力W1 ×L1 に対して1.65倍
となり、車体1の転倒を確実に防止できる。しかし、走
行時と移載時の切換時にその都度サスペンションユニッ
ト18の切換を手動操作で行うのは、単に操作が面倒な
だけでなく、押し付け力が適当な値とならなかったり、
切換忘れが生じるおそれがある。そこで、この実施の形
態では、サスペンションユニット18を走行時と移載時
との別により自動的に適正値に切り換えるようになって
いる。
【0041】その自動切換を行うためのハードウェア構
成としては、図5に示すように、サスペンションユニッ
ト18の円筒状の外体ケース43における径方向で相対
向する2か所に、筒心方向に沿ったガイド孔50を形成
し、この両ガイド孔(一方のみ図示)50にそれぞれ挿
通させた検出用ピン51を、図6に示すように、ナット
部材41に植設して、ナット部材41と一体に上下動さ
せる。さらに、一方の検出用ピン(図示せず)が移動す
る箇所には、第1のリミット検出センサ52および移載
位置検出センサ53が配設され、他方の検出用ピン51
が移動する箇所には、走行位置検出センサ54および第
2のリミット検出センサ57が配設されている。
【0042】上記の各センサ52〜54,57は、いず
れも実験的に求められた好適な高さ位置に配置される。
例えば、走行位置検出センサ54は、駆動車輪8と従動
車輪10との各々の床面33に対する接地圧のバランス
がとれる位置に設置され、移載位置検出センサ53は、
ブレーキをかけることが可能な範囲内で駆動車輪8の床
面33への接地圧が可及的に小さくなる位置に配置され
る。第1のリミット検出センサ52は圧縮コイルばね4
9による付勢力が減少する限界位置に配置され、第2の
リミット検出センサ57は圧縮コイルばね49による付
勢力が増大する限界位置に配置される。
【0043】そして、マイコンなどを搭載した制御部1
5は、第1のリミット検出センサ52、移載位置検出セ
ンサ53、走行位置検出センサ54および第2のリミッ
ト検出センサ57からの信号をそれぞれ取り込むととも
に、図7のフローチャートに示す制御処理を実行して、
サーボモータ34を回転制御する。つぎに、制御部15
によるサーボモータ34の回転制御について、図7のフ
ローチャートに基づいて説明する。
【0044】先ず、制御部15は、走行の指令が出たの
を判別したとき(ステップS1)に、走行位置検出セン
サ54が近接した検出用ピン51を検出してオン状態に
なったか否かを判別(ステップS2)して、オン状態を
検出した場合に車体1の走行を指令する(ステップS
8)。
【0045】一方、走行位置検出センサ54のオン状態
を判別できなかったとき(ステップS2)は、サスペン
ションユニット18のサーボモータ34に対し下降方向
に回転する指示を行う(ステップS3)。続いて、制御
部15は、走行位置検出センサ54または第2のリミッ
ト検出センサ57のいずれかがオン状態になるのを待つ
(ステップS4,S5)。ここで、サスペンションユニ
ット18が移載位置から下降を開始した場合には走行位
置検出センサ54が先にオン状態になり、他方、走行位
置から下降した場合には第2のリミット検出センサ57
が先にオン状態となる。
【0046】いま、第2のリミット検出センサ57がオ
ン状態であると判別した場合(ステップS5)には、サ
ーボモータ34の回転を停止させたのちに、反対方向
(上昇方向)に回転するよう指令する(ステップS
6)。これにより、ナット部材41は、下限位置で移動
方向を反転して上昇動作を開始する。そのため、検出用
ピン51は、第2のリミット検出センサ57から走行位
置検出センサ54に近接する方向に向け上昇を開始する
ので、制御部15はやがて走行位置検出センサ54がオ
ン状態になったと判別する(ステップS4)と同時に、
サーボモータ34の回転を停止させる(ステップS
7)。
【0047】これにより、サスペンションユニット18
は、走行位置検出センサ54の配設位置によって予め設
定された所定の押し付け力を駆動ユニット部7に対し付
与する。続いて、制御部15は、車体の走行を指令し
て、走行用モータを回転制御しながら無人搬送車の走行
を開始させる(ステップS8)。この車体1の走行時に
は、駆動車輪8が所定の接地圧で床面33に押し付けら
れているので、駆動車輪8または従動車輪10がスリッ
プすることがなく、床面33のうねりや段差による駆動
車輪8の振動が圧縮コイルばね49で吸収されて良好な
走行安定性を得ることができる。
【0048】一方、制御部15は、車体1が停止状態に
おいて移載指令が出たことを判別した場合(ステップS
9)、走行位置検出センサ54または第2のリミット検
出センサ57のいずれかが近接した検出用ピン51を検
出してオン状態になったか否かを判別し(ステップS1
0)、オン状態であると判別したときに、サスペンショ
ンユニット18のサーボモータ34に対し上昇する方向
に回転する指示を行う(ステップS14)。これによ
り、ナット部材41は上昇動作を開始する。続いて、制
御部15は、移載位置検出センサ53がオン状態になる
のを監視し続け(ステップS15)、移載位置検出セン
サ53がオン状態になったと判別すると同時にサーボモ
ータ34の回転を停止させる(ステップS16)。
【0049】他方、制御部15は、移載指令が出たと判
別(ステップS9)したのちに、走行位置検出センサ5
4および第2のリミット検出センサ57の双方のオン状
態を判別できなかった場合(ステップS10)、サスペ
ンションユニット18のサーボモータ34に対してナッ
ト部材41が下降する方向に回転する指令を与える(ス
テップS11)。これにより、圧縮コイルばね49は、
ナット部材41の下降動作によって圧縮されていき、こ
の圧縮コイルばね49の増大する付勢力によってスライ
ド作動体44の下降動作を介しリンクボール29がスイ
ング受け部32に強く押し付けられていく。このとき、
両検出用ピン51はナット部材41と一体に下方に向け
移動されていく。
【0050】つぎに、制御部15は、第2のリミット検
出センサ57または走行位置検出センサ54のいずれか
が近接した検出用ピン51を検出してオン状態となるの
を待ち(ステップS12)、第2のリミット検出センサ
57または走行位置検出センサ54のいずれかがオン状
態であると判別したときに、サーボモータ34の回転を
停止(ステップS13)させたのちに、サーボモータ3
4を反対方向に回転するよう指令する(ステップS1
4)。これにより、ナット部材41は、移動方向を反転
して上昇動作を開始する。続いて、制御部15は、移載
位置検出センサ53がオン状態になるのを監視し続け
(ステップS15)、その移載位置検出センサ53がオ
ン状態になったと判別すると同時にサーボモータ34の
回転を停止させる(ステップS16)。
【0051】これにより、サスペンションユニット18
は、移載位置検出センサ53の配設位置によって予め設
定された、ブレーキがかかる程度の極めて小さい押し付
け力を駆動ユニット部7に対し付与する状態となる。続
いて、制御部15は、被搬送物移載機11に対し積載中
の被搬送物17の受渡し動作または被搬送物17の受取
動作を行うよう指令する(ステップS17)。
【0052】ところで、この実施の形態では、走行時か
ら走行停止した際にサスペンションユニット18のナッ
ト部材41の現在位置が不明の場合(図7のステップS
10において走行位置検出センサ54および第2のリミ
ット検出センサ57の何れもがオフ状態である場合)
に、サスペンションユニット18に対しナット部材41
が下降する方向に作動させている。これにより、サスペ
ンションユニット18は、第1のリミット検出センサ5
2がオン状態となるまで上昇することがない。これは、
第1のリミット検出センサ52がオン状態となるまでサ
スペンションユニット18が上昇すると、駆動車輪8の
床面33に対する接地圧がほぼゼロとなって無人搬送車
の重量が従動車輪10のみに荷重し、もしも、車体1が
傾斜を有する床面33に停止した場合にブレーキがきか
なくなって車体1が移動してしまうので、これを防止す
るためである。
【0053】一方、走行時から走行停止した際であって
も、サスペンションユニット18のナット部材41の現
在位置が判明している場合(図7のステップS10にお
いて走行位置検出センサ54または第2のリミット検出
センサ57のいずれかがオン状態である場合)は、移載
位置検出センサ53がオン状態となるのを監視しながら
サスペンションユニット18のナット部材41を上昇す
る方向に作動させれば、第1のリミット検出センサ52
がオン状態となるまで上昇するおそれがなく、サスペン
ションユニット18を下降させることなく即時に上昇開
始させるので、サスペンションユニット18の作動時間
を短縮することができる。
【0054】上記無人搬送車では、上述のようにサスペ
ンションユニット18の圧縮コイルばね49のばね圧を
自動調整することにより、走行時において床面33のう
ねりや段差が存在しても常に良好な走行安定性を得るこ
とができ、損傷や破損し易い被搬送物17をも安全に搬
送することができるとともに、移載時には、重量の大き
な被搬送物であっても車体1の転倒を確実に防止しなが
ら受渡しまたは受取することができる。
【0055】なお、上述した制御処理は、前後方向の2
つのサスペンションユニット18に対し同時に実施する
場合について説明している。但し、2つのサスペンショ
ンユニット18は、前進移動または後進移動の別などに
応じて異なる制御処理を実行することもできる。また、
上記実施の形態で設けたサスペンションユニット18
は、駆動車輪8および従動車輪10が上記実施の形態の
配置となった無人搬送車のみに適用可能なものではな
く、車輪の配置とは無関係に適用できるが、特に、重量
が大きく、且つ損傷や破損し易い被搬送物17を搬送対
象とする無人搬送車に適用した場合に顕著な効果を得る
ことができる。例えば、車体の前方側中央部に駆動車輪
を有し、車体の後方側左右にそれぞれ従動車輪を設けた
三輪車タイプの無人搬送車であっても、それの駆動車輪
にサスペンションユニットを上記実施の形態のように付
設すれば、上述したとほぼ同様の効果を得ることができ
る。
【0056】さらに、サスペンションユニットの圧縮コ
イルばね49は、上記実施の形態において、移載時と走
行時とに対応して予め設定された2種類のばね圧に自動
調整する場合を例示して説明しているが、走行時の条件
の変化に対応して圧縮コイルばね49のばね圧を無段階
に自動調整することもできる。
【0057】また、上記実施の形態では、サスペンショ
ンユニット18の圧縮コイルばね49のばね圧を上述の
ように自動調整する他に、グラフィックコントロールパ
ネル22または/および入力キーパネル23による手動
操作で圧縮コイルばね49のばね圧を調整できるように
なっている。例えば、メンテナンスモードを設定すれ
ば、第1のリミット検出センサ52を手動操作で指示す
れば、第1のリミット検出センサ52がオン状態となる
位置までサスペンションユニット18が上昇する。これ
により、駆動車輪8は床面33に対し接地圧がほぼゼロ
の状態となるから、そのまま駆動車輪8を手で僅かに浮
かせて交換することができ、従来のようにジャッキを用
いた煩雑な作業を要することなく、簡単、且つ迅速に駆
動車輪8の交換作業を行うことができるとともに、車体
1が4個のフリーな従動車輪10のみで支持された状態
となるので、無人搬送車を手で押しながら所要位置まで
移動させることができ、この点からもメンテナンスがさ
らに容易となる。
【0058】しかし、左右何れかの開閉シャッタ部2が
開いて移載位置検出センサ53がオン状態である場合、
またはサスペンションユニット18を手動操作している
ときに移載位置検出センサ53がオン状態となった場合
には、その後の手動操作または動作の実行が禁止され
る。これにより、いかなる場合においても車体1の転倒
が確実に防止される。
【0059】つぎに、本発明の他の実施の形態に係る無
人搬送車について説明する。上記一実施の形態では、搬
送方向の中央部に設けた駆動車輪8に対して搬送方向の
左右両側方に従動車輪10を備えた無人搬送車における
サスペンションユニット18の制御について説明した
が、この実施の形態では、図8(a)〜(c)に示すよ
うな配置で駆動車輪8および従動車輪10が配設された
無人搬送車に具備したサスペンションユニットの制御に
ついて説明する。
【0060】図8(a)は4つの駆動車輪8のみを搬送
方向に対し左右両側の前後に備えた無人搬送車、同図
(b)は搬送方向に対し左右両側の中央部に駆動車輪8
を備え、且つ前後端箇所に従動車輪10を備えた無人搬
送車、同図(c)は搬送方向の後部の左右両側に駆動車
輪8を備え、且つ前部の左右両側に従動車輪10を備え
た無人搬送車をそれぞれ示す。したがって、これらの各
無人搬送車は、いずれも搬送方向に対し左右両側に駆動
車輪8が存在している構成において共通している。これ
らの駆動車輪8には、上記実施の形態で説明したと同様
の構成を備えたサスペンションユニット18によって押
し付け力を付与するよう制御することもできるが、この
実施の形態では、以下に説明するような構成を備え、且
つ制御を行う点において上記一実施の形態と相違する。
【0061】すなわち、この実施の形態では、図9に示
すように、左右両側に設けた駆動車輪8A,8Bに個々
に対応してサスペンションユニット18A,18Bを配
設する。そして、被搬送物移載機11によって被搬送物
を移載するときには、車体1の傾きまたは転倒を防止す
るために、スライドフォーク機構部14が伸長する移載
側とは反対側に位置する駆動車輪8Aに対応するサスペ
ンションユニット18Aを、上記実施の形態と同様に、
駆動車輪8Aへの押し付け力がほぼゼロに近い値になる
ように制御するとともに、スライドフォーク機構部14
が伸長する移載側に位置する駆動車輪8Bに対応するサ
スペンションユニット18Bを、駆動車輪8Bへの押し
付け力が最大値となるように制御する、つまり走行時よ
りも大きな押し付け力を駆動車輪8Bに対し付与する。
【0062】したがって、移載側のサスペンションユニ
ット18Bは、図5に示した4種の検出センサ52〜5
4,57を備えているが、上述したように、移載時にお
いて走行時よりも大きな押し付け力を移載側の駆動車輪
8Bに付与するために、移載位置検出センサ53が、図
5における走行位置検出センサ54と第2のリミット検
出センサ57との間に配置するよう変更される。
【0063】移載側のサスペンションユニット18Bを
上述したように制御することにより、移載側の駆動車輪
8Bは、サスペンションユニット18Bによって大きな
押し付け力を付与されることにより、床面から大きな反
力が受けるので、この駆動車輪8Bを恰も支点として車
体1を傾斜させようとする方向のモーメントを大幅に減
少させることができ、車体の転倒を一層確実に防止する
ことができる。したがって、移載側とは反対側のサスペ
ンションユニット18Aの制御は、上記実施の形態にお
いて図7のフローチャートで説明した通りであるが、移
載側のサスペンションユニット18Bは、図10にフロ
ーチャートに基づき制御される。図10のフローチャー
トには、図7のフローチャートと重複する制御処理が多
く含まれているが、理解を容易にするために、重複する
説明をも敢えて簡単に行うこととする。なお、サスペン
ションユニット18Bの各検出センサ52〜54,57
については、図5と同様の符号を参照して説明する。但
し、移載位置検出センサ53は、図5と同一の符号を用
いるが、上述したように走行位置検出センサ54と第2
のリミット検出センサ57との中間に配置される。
【0064】先ず、制御部15は、走行の指令が出たの
を判別したとき(ステップS21)に、走行位置検出セ
ンサ54がオン状態になったか否かを判別(ステップS
22)して、オン状態を検出した場合に車体1の走行を
指令する(ステップS30)。一方、走行位置検出セン
サ54のオン状態を判別できなかったとき(ステップS
22)には、移載位置検出センサ53または第2のリミ
ット検出センサ57のいずれかがオン状態であるか否か
を判別(ステップS23)する。いずれかがオンである
と判別した場合には、サスペンションユニット18Bの
上昇を指令する(ステップS27)。
【0065】すなわち、上記一実施の形態では、移載位
置検出センサ53が走行位置検出センサ54よりも上方
にあるため、走行位置検出センサ54のオンを判別でき
なかった場合に、サスペンションユニット18Bを必ず
下降動作させていたが、この実施の形態では、移載位置
検出センサ53が走行位置検出センサ54よりも下方に
あるので、現在位置が判明している場合、つまり、移載
位置検出センサ53または第2のリミット検出センサ5
7のいずれかがオン状態となれば、検出用ピン51が走
行位置検出センサ54の下方に位置していることが判別
できるので、サスペンションユニット18Bを即時に上
昇させるよう指令して、走行位置検出センサ54がオン
したのを判別(ステップS28)すると同時にサーボモ
ータ34の回転を停止させ(ステップS29)、走行位
置検出センサ54がオンになるまでの時間を短縮を図っ
ている。
【0066】一方、移載位置検出センサ53または第2
のリミット検出センサ57のオン状態を判別でなかった
場合(ステップS23)には、サスペンションユニット
18Bのサーボモータ34に対し下降方向に回転する指
令を行い(ステップS24)、移載位置検出センサ53
または第2のリミット検出センサ57のいずれかがオン
状態になったと判別(ステップS25)すると同時にサ
ーボモータ34の回転を停止する(ステップS26)。
続いて、制御部15は、サスペンションユニット18B
の上昇を指令(ステップS27)して、走行位置検出セ
ンサ54がオンしたと判別(ステップS28)すると同
時にサーボモータ34の回転を停止させ(ステップS2
9)、車体1の走行を指令する(ステップS30)。
【0067】一方、制御部15は、車体1が停止状態に
おいて移載指令が出たことを判別(ステップS31)し
たときに、移載位置検出センサ53がオン状態であるか
否かを判別し(ステップS32)、オン状態である場合
には被搬送物の移載動作の開始を指令する(ステップS
38)。オフ状態の場合には、直ちにサスペンションユ
ニット18Bのサーボモータ34に対し下降方向に回転
する指令を行う(ステップS33)。このような指令を
行うのは、この実施の形態において移載位置検出センサ
53が走行位置検出センサ54よりも下方に配置されて
いるから、その移載位置検出センサ53に検出用ピン5
1を近接させるためである。
【0068】つぎに、制御部15は、移載位置検出セン
サ53または第2のリミット検出センサ57のいずれか
一方がオン状態となるのを待つ(ステップS34、S3
5)。移載位置検出センサ53がオン状態になったと判
別(ステップS35)したときには、判別すると同時に
サーボモータ34の回転を停止させ(ステップS3
7)、被搬送物の移載動作の開始を指令する(ステップ
S38)。これにより、移載側の駆動車輪8Bは、サス
ペンションユニット18Bによって大きな押し付け力を
付与され、この状態で被搬送物の移載が行われる。一
方、第2のリミット検出センサ57がオン状態であると
判別(ステップS35)した場合には、判別すると同時
にサーボモータ34の回転を一旦停止させたのち、サー
ボモータ34に対し上昇方向に回転する指令を行い(ス
テップS36)、移載位置検出センサ53がオン状態に
なるのを監視し続け(ステップS34)、移載位置検出
センサ53がオン状態になったと判別すると同時にサー
ボモータ34の回転を停止させ(ステップS37)たの
ち、被搬送物の移載動作の開始を指令する(ステップS
38)。
【0069】なお、上記説明では、移載位置検出センサ
53と第2のリミット検出センサ57を異なるものとし
たが、第2のリミット検出センサを移載位置検出センサ
として共用してもかまわない。
【0070】ところで、上記実施の形態では、被搬送物
移載機11のスライドフォーク機構部14が一方向(図
9における左方向)に向け伸長する無人搬送車について
説明しているが、無人搬送車ではスライドフォーク機構
部14が両方向に伸長する構成となっているのが一般的
である。そのような無人搬送車に搭載するサスペンショ
ンユニットでは、図5に示した4種の検出センサ52〜
54,57に加えて、他の実施の形態で説明したと同様
の走行位置検出センサ54と第2のリミット検出センサ
57との間に配置する移載位置検出センサを設ける構成
とする。そして、走行時には、搬送方向に対し左右両側
のサスペンションユニットを図7のフローチャートに基
づき制御し、移載時には、移載側と反対側のサスペンシ
ョンユニットを図7のフローチャートに基づき制御する
とともに、移載側のサスペンションユニットを図10の
フローチャートに基づき制御するようにすれば、上記一
実施の形態および他の実施の形態でそれぞれ説明した双
方の効果を同時に得ることができる。
【0071】なお、上記の各実施の形態では、制御部1
5が、車体1に対する走行の指令または移載の指令に基
づきサーボモータ34の回転方向を決定して制御する場
合を例示して説明したが、被搬送物17の状態、例えば
ガラス箱内のガラス基板の収納の有無を検出したり、あ
るいは被搬送物17の重量を検出して、この検出結果に
基づいて制御部15がサスペンションユニット18によ
る押圧力を無段階に調整するように制御する構成とする
こともできる。
【0072】また、上記実施の形態では、サーボモータ
34の回転による押圧力の増減の調整を走行位置検出セ
ンサ54および移載位置検出センサ53からの検出信号
の入力時点でサーボモータ34の回転を停止させること
で行う場合を例示して説明したが、これに代えて、サー
ボモータ34のエンコーダの出力信号またはサスペンシ
ョンユニット18による押圧力の検出信号が上記走行位
置に相当する所定値または上記移載位置に相当する設定
値に達した時点でサーボモータ34の回転を停止させる
ように制御しても、上記実施の形態で説明したと同様の
効果を得ることができる。
【0073】また、上記実施の形態では、サスペンショ
ンユニット18の付勢力を圧縮コイルばね49への圧縮
力を増減させて制御するものとしたが、例えば、エアス
プリングのエア圧力を制御する等の手法によりばね定数
を変動制御するものであっても構わない。
【0074】
【発明の効果】以上のように、本発明の無人搬送車によ
れば、サスペンションユニットによる駆動車輪の床面へ
の押し付け力を、車体の走行時または被搬送物の移載時
の別に応じて制御部により可変調整することにより、比
較的重量の大きな被搬送物を積載して走行する場合にお
いても駆動車輪の床面への押し付け力を増減させること
によって床面の凹凸による振動を吸収して安定に走行で
きるとともに、比較的重量の大きな被搬送物の受渡しま
たは受取りに際しても、駆動車輪の床面への押し付け力
を減少させることによって車体が転倒するおそれを無く
すことができる。そのため、この無人搬送車は、液晶表
示パネル用の大型のガラス基板のように重量が大きく、
且つ損傷や破損し易い被搬送物の搬送に極めて好適に用
いることができる。
【0075】本発明の無人搬送車の走行制御方法によれ
ば、本発明の無人搬送車を車体の走行時および被搬送物
の移載時の別に対応して、サスペンションユニットによ
る駆動車輪の床面への押し付け力を適正に調節すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る無人搬送車を示す
背面側から見た斜視図。
【図2】同上の無人搬送車の正面側から見た破断斜視
図。
【図3】同上の無人搬送車における主要構成要素の配置
を示す概略正面図。
【図4】同上の無人搬送車における主要構成要素の配置
を示す概略側面図。
【図5】同上の無人搬送車に設けたサスペンションユニ
ットを示す斜視図。
【図6】同上のサスペンションユニットの配置状況およ
び断面形状を示す要部の拡大側面図。
【図7】同上のサスペンションユニットの制御処理を示
すフローチャート。
【図8】(a)〜(c)はいずれも本発明の他の実施の
形態に係る無人搬送車の車体と車輪の配置を示す概略平
面図。
【図9】同上の無人搬送車における主要構成要素の配置
を示す概略正面図。
【図10】同上の無人搬送車における移載側のサスペン
ションユニットの制御処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 車体 7 駆動ユニット部 8,8A,8B 駆動車輪 10 従動車輪 11 被搬送物移載機 15 制御部 17 被搬送物 18,18A,18B サスペンションユニット 33 床面 34 サーボモータ(モータ) 39 ボールねじ 41 ナット部材 44 スライド作動体(作動体) 49 圧縮コイルばね(弾性部材) 52 第1のリミット検出センサ 53 移載位置検出センサ 54 走行位置検出センサ 57 第2のリミット検出センサ
フロントページの続き (72)発明者 久保田 均 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 辻川 仁智 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 杉友 庸一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 室井 岐朗 大阪府門真市松葉町2番7号 松下エフエ ーエンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 5H301 AA02 BB05 CC04 CC06 DD05 EE01 FF01 GG05 JJ05 JJ09 JJ10

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行用駆動手段の駆動力が伝達されて車
    体を走行させる駆動車輪と、 前記駆動車輪を走行路の床面に押し付けるサスペンショ
    ンユニットと、 前記サスペンションユニットが前記駆動車輪を床面に押
    し付ける押し付け力を制御する制御部とを備えているこ
    とを特徴とする無人搬送車。
  2. 【請求項2】 サスペンションユニットは、付勢増減部
    により増減させた弾性部材の付勢力によって駆動車輪を
    走行路の床面に押し付け、制御部は前記付勢増減部を制
    御する請求項1に記載の無人搬送車。
  3. 【請求項3】 サスペンションユニットは、弾性部材の
    付勢力を、走行中における床面のうねりをはじめとする
    床面の状況に応じて走行に適した値に調整されるよう構
    成されている請求項2に記載の無人搬送車。
  4. 【請求項4】 車体の内部に設置されて車体の外部に伸
    長することにより被搬送物の受渡しまたは受取りを行う
    被搬送物移載機を備え、 サスペンションユニットは、前記被搬送物移載機が車体
    の外部に伸長するときに、弾性部材の付勢力を減少させ
    るように作動される構成になっている請求項2に記載の
    無人搬送車。
  5. 【請求項5】 車体の内部に設置されて前記車体の外部
    に伸長することにより被搬送物の受渡しまたは受取りを
    行う被搬送物移載機を備え、 制御部は、サスペンションユニットの弾性部材の付勢力
    を、走行中は床面のうねりを始めとする床面の状況に応
    じて走行に適した値に増大させ、且つ前記被搬送物移載
    機による被搬送物の移載中は車体が転倒しない値に減少
    させるように、付勢増減部を制御するようになっている
    請求項2に記載の無人搬送車。
  6. 【請求項6】 車体の内部に設置されて前記車体の外部
    に伸長することにより被搬送物の受渡しまたは受取りを
    行う被搬送物移載機を備え、 前記被搬送物移載機が車体の外部に伸長するときに、前
    記被搬送物移載機が伸長する側に最寄りの車輪である駆
    動車輪を床面に押し付けるサスペンションユニットは、
    その該当の弾性部材の付勢力を増大させるように作動さ
    れ、前記駆動車輪以外の駆動車輪を床面に押し付けるサ
    スペンションユニットは、その該当の弾性部材の付勢力
    を減少させるように作動される構成になっている請求項
    4に記載の無人搬送車。
  7. 【請求項7】 車体の内部に設置されて車体の外部に伸
    長することにより被搬送物の受渡しまたは受取りを行う
    被搬送物移載機を備え、 制御部は、駆動車輪を床面に押し付けるサスペンション
    ユニットの弾性部材の付勢力を走行中は床面のうねりを
    始めとする床面の状態に応じて走行に適した値に増大さ
    せるようにそのサスペンションユニットの付勢増減部を
    制御し、且つ前記被搬送物移載機による被搬送物の移載
    中は、前記被搬送物移載機が伸長する側に最寄りの車輪
    以外の車輪である駆動車輪を床面に押し付けるサスペン
    ションユニットの弾性部材の付勢力を車体が転倒しない
    ように減少させるように、その該当のサスペンションユ
    ニットの付勢増減部を制御し、前記被搬送物移載機が伸
    長する側に最寄りの車輪である駆動車輪を床面に押し付
    けるサスペンションユニットの弾性部材の付勢力を車体
    が転倒しないように更に増大させるようにその該当のサ
    スペンションユニットの付勢増減部を制御するようにな
    った請求項2に記載の無人搬送車。
  8. 【請求項8】 サスペンションユニットは、駆動源のモ
    ータと、このモータの回転力が伝達されるボールねじ
    と、このボールねじに螺合して軸心方向に沿って前記ボ
    ールねじの回転に伴い移動されるナット部材と、このナ
    ット部材の移動によって付勢力を増大するよう弾性変形
    される弾性部材と、この弾性部材の付勢力を受けて駆動
    車輪を下方へ押し付ける作動体とを備えて構成されてい
    る請求項1に記載の無人搬送車。
  9. 【請求項9】 車体の内部に設置されて前記車体の外部
    に伸長することにより被搬送物を受渡しまたは受取りを
    行う被搬送物移載機を備え、 サスペンションユニットに、ナット部材が弾性部材の付
    勢力が増大する位置に予め設定した走行設定位置に移動
    したのを検出する走行位置検出センサと、前記ナット部
    材が前記付勢力が減少する位置に予め設定した移載設定
    位置に移動したのを検出する移載位置検出センサとを備
    え、 制御部による走行の指令に基づき前記サスペンションユ
    ニットのモータに自動的に回転指令が与えられ、且つ前
    記走行位置検出センサのオンにより前記モータの回転が
    停止させるとともに、被搬送物の受渡しまたは受取の指
    令に基づき前記サスペンションユニットのモータに自動
    的に回転指令が与えられて前記移載位置検出センサのオ
    ンにより前記モータの回転が停止させるよう構成されて
    いる請求項8に記載の無人搬送車。
  10. 【請求項10】 サスペンションユニットに、ナット部
    材が移載設定位置よりも弾性部材の付勢力が更に減少し
    た限界位置に移動したのを検出する第1のリミット検出
    センサおよび走行設定位置よりも前記付勢力が更に増大
    した限界位置に移動したのを検出する第2のリミット検
    出センサを備え、前記サスペンションユニットを前記第
    1のリミット検出センサまたは前記第2のリミット検出
    センサがオンする方向に作動させるように設定できる構
    成が付設されている請求項9に記載の無人搬送車。
  11. 【請求項11】 サスペンションユニットのモータは、
    ナット部材の現在位置が不明な場合にはナット部材を弾
    性部材の付勢力を増大させる方向に回転を開始させたの
    ち、第2のリミット検出センサのオンによりナット部材
    を前記弾性部材の付勢力を減少させる方向に回転方向を
    変更するよう回転制御されるようになっている請求項1
    0に記載の無人搬送車。
  12. 【請求項12】 車体の進行方向に対し直交方向の両側
    にそれぞれ駆動車輪を備えた駆動ユニット部が、前記進
    行方向の前後の中央位置にそれぞれ設けられているとと
    もに、前記各駆動ユニットの各々の側方位置にフリーな
    従動車輪がそれぞれ配設されている請求項1〜5または
    請求項8〜11の何れかに記載の無人搬送車。
  13. 【請求項13】 車体の内部に設置されて車体の外部に
    伸長することにより被搬送物の受渡しまたは受取りを行
    う被搬送物移載機を備えた無人搬送車において、 走行用駆動手段の駆動力により回転する駆動車輪に対し
    て、サスペンションユニットにより、走行路の床面に押
    し付ける付勢力を加え、 走行中は前記付勢力を床面のうねりをはじめとする床面
    の状況に応じて走行に適した値に増大させ、且つ被搬送
    物の移載中は、前記付勢力を車体が転倒しない値に減少
    させるよう制御することを特徴とする無人搬送車の走行
    制御方法。
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