JP2003105034A - 液状硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
性、密着性があり、優れた外観の塗膜が得られる感放射
線性の液状硬化性樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 (A)ケイ素、アルミニウム、ジルコニ
ウム、チタニウム、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、
スズ、アンチモン及びセリウム等の酸化物から選ばれる
粒子と、重合性不飽和基及び「−X−C(=Y)NH
−、ここで、XはNH、O又はSを示し、YはO又は
S」に示す基、更に好ましくはシラノール基を有する特
定有機化合物とを結合させてなる架橋性粒子、(B)2
以上の重合性不飽和基を有する化合物、(C)アルキレ
ングリコール系の特定の有機溶剤、更に好ましくは
(D)重合開始剤を含有する組成物よりなる。
Description
硬化性樹脂組成物に関するものであり、また本発明は、
熱又は放射線照射により硬化する液状硬化性樹脂組成物
に関するものである。さらに詳しくは、優れた塗工性と
成膜性を有し、かつ各種基材、例えば、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリ
エステル、ポリカ−ボネ−ト、トリアセチルセルロ−
ス、ポリメチルメタクリレ−ト、ポリスチレン、ポリオ
レフィン、エポキシ、メラミン、ABS樹脂、AS樹
脂、ノルボルネン系樹脂等のプラスチック、金属、木
材、紙、ガラス、スレ−ト等の表面に、硬度、耐擦傷
性、密着性、透明性に優れ、特に塗膜面の外観に優れた
塗膜(被膜)を形成し得る液状硬化性樹脂組成物に関す
る。本発明の液状硬化性樹脂組成物は、例えば、プラス
チック光学部品、CD、DVDなどの光ディスク、タッ
チパネル、フィルム型液晶素子、プラスチック容器、建
築内装材としての床材、壁材、人工大理石等の傷付き
(擦傷)防止や汚染防止のための保護コ−ティング材と
して用いられる。さらにまた、各種基材の接着剤、シ−
リング材として、印刷インクのバインダ−材として用い
られる。
止や汚染防止のための保護コ−ティング材として、優れ
た塗工性を有し、かつ各種基材の表面に、硬度、耐擦傷
性、密着性、透明性及び塗膜面の外観のいずれにも優れ
た被膜を形成し得る樹脂組成物が求められている。これ
らの要求のうち耐擦傷性の改善を目指して、それに含有
させる粒子として、コロイダルシリカを配合した材料が
種々提案されている。例えば、米国特許第3,451,8
38号明細書及び米国特許第2,404,357号明細書
は、アルコキシシランの加水分解物とコロイダルシリカ
を主成分とする組成物を、熱硬化型のコ−ティング材料
として用いることを開示している。また、例えば、特公
昭62−21815号公報は、コロイダルシリカの表面
をメタクリロキシシランで修飾した粒子とアクリレ−ト
との組成物を、光硬化型のコ−ティング材料として用い
ることを開示している。これらのコ−ティング材料の特
徴は、シリカ粒子の表面を特定の有機シラン、又は特定
の条件で処理することによりコ−ティング材料の性能を
改善する点にある。しかしながら、このようなコ−ティ
ング材料は、液状硬化性樹脂組成物としての優れた塗工
性、並びに硬化被膜とした場合の優れた硬度、耐擦傷
性、密着性、透明性及び塗膜面の外観の全てを必ずしも
十分に満足するものではなかった。
に鑑みてなされたものであり、塗工性に優れ、かつ、各
種基材の表面に硬度、耐擦傷性、密着性、透明性及び塗
膜面の外観に優れた被膜を形成し得る液状硬化性樹脂組
成物を提供することを目的とする。
を達成するため鋭意研究した結果、(A)特定の元素の
酸化物粒子と、特定の基を有する有機化合物とを結合さ
せてなる架橋性粒子、(B)分子内に2以上の重合性不
飽和基を有する化合物、及び(C)特定構造を有する有
機溶剤を含有する液状硬化性樹脂組成物によって、上記
諸特性を全て満足するものが得られることを知見し、本
発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下の液状硬
化性樹脂組成物を提供するものである。
コニウム、チタニウム、亜鉛、ゲルマニウム、インジウ
ム、スズ、アンチモン及びセリウムよりなる群から選ば
れる少なくとも一つの元素の酸化物粒子(A1)と、重
合性不飽和基(A21)及び下記式(1) −X−C(=Y)NH− (1) [式(1)中、Xは、NH、O(酸素原子)又はS(イ
オウ原子)を示し、Yは、O又はSを示す。]に示す基
(A22)を有する特定有機化合物(A2)とを結合さ
せてなる架橋性粒子、(B)分子内に2以上の重合性不
飽和基(B1)を有する化合物、並びに(C)下記式
(2)で表される化合物から選ばれる1種以上の有機溶
剤を含有することを特徴とする液状硬化性樹脂組成物。
H2CH2−又は−CH(CH3)CH2−から選ばれ
る2価の有機基、R2、R3は、水素原子又は、炭素数
1〜4のアルキル基及びCH3CO−から選ばれる1価
の有機基、nは1又は2を示す。]
(1)において、X、Yが共にOである基を有し、さら
にXとYのいずれかがO,他方がSである2種の基の少
なくとも1つを含むものである前記[1]に記載の液状
硬化性樹脂組成物。
ラノ−ル基(A23)又は加水分解によってシラノ−ル
となる基(A24)を有する化合物である、前記[1]
又は[2]に記載の液状硬化性樹脂組成物。
えて、さらに(D)重合開始剤を含有する前記[1]〜
[3]のいずれかに記載の液状硬化性樹脂組成物。
ロキシシクロヘキシル基を有するアリ−ルケトン類及び
N−モルフォリノ基を有するアリ−ルケトン類の両方又
はそのいずれかを有する放射線重合開始剤(D1)であ
る前記[1]〜[4]のいずれかに記載の液状硬化性樹
脂組成物。なお、本発明で「放射線」とは、赤外線、可
視光線、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、α線、β
線、γ線等を意味する。
定の元素の酸化物粒子と、特定の基を含む有機化合物と
を結合させてなる架橋性粒子、(B)分子内に2以上の
重合性不飽和基を有する化合物、及び(C)特定構造で
規定される有機溶剤、並びに、必要に応じ、(D)重合
開始剤を含有することを特徴とするものである。
成分について具体的に説明する。 1.架橋性粒子(A) 本発明に用いられる架橋性粒子(A)は、ケイ素、アル
ミニウム、ジルコニウム、チタニウム、亜鉛、ゲルマニ
ウム、インジウム、スズ、アンチモン及びセリウムより
なる群から選ばれる少なくとも一つの元素の酸化物粒子
(A1)と、重合性不飽和基(A21)及び前記式
(1)に示す基(A22)を有する特定有機化合物(A
2)とを結合させてなる粒子である。
樹脂組成物の硬化被膜の無色性の観点から、ケイ素、ア
ルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、亜鉛、ゲルマ
ニウム、インジウム、スズ、アンチモン及びセリウムよ
りなる群から選ばれる少なくとも一つの元素の酸化物か
らなる粒子である。
カ、酸化アルミニウム、ジルコニア、チタニア、酸化亜
鉛、酸化ゲルマニウム、酸化インジウム、酸化スズ、イ
ンジウムスズ酸化物(ITO)、酸化アンチモン及び酸
化セリウムを挙げることができる。これらの中、高硬度
の観点から、シリカ、酸化アルミニウム、ジルコニア及
び酸化アンチモンが好ましい。これらは1種単独で又は
2種以上を組合わせて用いることができる。さらには、
このような元素の酸化物粒子は、粉体状又は溶剤分散ゾ
ルであることが好ましい。溶剤分散ゾルである場合、他
の成分との相溶性、分散性の観点から、分散媒は、有機
溶剤が好ましい。
タノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノー
ル、オクタノール等のアルコール類;アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサ
ノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチ
ル、γ−ブチロラクトン等のエステル類;エチレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルフォルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の
アミド類を挙げることができる。中でも、メタノール、
イソプロパノール、ブタノール、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ト
ルエン、キシレンが好ましい。
μm〜2μmが好ましく、0.001μm〜0.2μm
がさらに好ましく、0.001μm〜0.1μmが特に好
ましい。数平均粒子径が2μmを越えると、硬化物とし
たときの透明性が低下したり、被膜としたときの表面状
態が悪化する傾向がある。また、粒子の分散性を改良す
るために各種の界面活性剤やアミン類を添加してもよ
い。
として市販されている商品としては、例えば、コロイダ
ルシリカとして、日産化学工業(株)製 商品名:メタ
ノ−ルシリカゾル、IPA−ST、MEK−ST、NB
A−ST、XBA−ST、DMAC−ST、ST−U
P、ST−OUP、ST−20、ST−40、ST−
C、ST−N、ST−O、ST−50、ST−OL等を
挙げることができる。また粉体シリカとしては、日本ア
エロジル(株)製 商品名:アエロジル130、アエロ
ジル300、アエロジル380、アエロジルTT60
0、アエロジルOX50、旭硝子(株)製 商品名:シ
ルデックスH31、H32、H51、H52、H12
1、H122、日本シリカ工業(株)製 商品名:E2
20A、E220、富士シリシア(株)製 商品名:S
YLYSIA470、日本板硝子(株)製商品名:SG
フレ−ク等を挙げることができる。
化学工業(株)製 商品名:アルミナゾル−100、−2
00、−520;アルミナのイソプロパノール分散品と
しては、住友大阪セメント(株)製 商品名:AS−1
50I;アルミナのトルエン分散品としては、住友大阪
セメント(株)製 商品名:AS−150T;アンチモ
ン酸亜鉛粉末の水分散品としては、日産化学工業(株)製
商品名:セルナックス;アルミナ、酸化チタン、酸化
スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛等の粉末及び溶剤分散
品としては、シーアイ化成(株)製 商品名:ナノテッ
ク;アンチモンドープ酸化スズの水分散ゾルとしては、
石原産業(株)製 商品名:SN−100D;ITO粉末
としては、三菱マテリアル(株)製の製品;酸化セリウム
水分散液としては、多木化学(株)製 商品名:ニードラ
ール等を挙げることができる。
状、棒状、板状、繊維状、又は不定形状であり、好まし
くは球状である。酸化物粒子の比表面積(窒素を用いた
BET比表面積測定法による)は、好ましくは10〜1
000m2/gであり、さらに好ましくは100〜50
0m2/gである。これら酸化物粒子の使用形態は、乾
燥状態の粉末、又は水もしくは有機溶剤で分散した状態
で用いることができる。例えば、上記の酸化物の溶剤分
散ゾルとして当業界に知られている微粒子状の酸化物粒
子の分散液を直接用いることができる。特に、硬化物に
優れた透明性を要求する用途においては酸化物の溶剤分
散ゾルの利用が好ましい。
性不飽和基(A21)及び前記式(1)に示す基(A2
2)を有する化合物である。また、この化合物は、分子
内にシラノ−ル基(A23)又は加水分解によってシラ
ノ−ル基を生成する基(A24)を有する化合物である
ことが好ましい。特定有機化合物(A2)は、酸化物粒
子(A1)と結合するとき、重合性不飽和基(A21)
ではない部分、好ましくはシラノール基(A23)によ
り酸化物粒子(A1)と結合して架橋性粒子(A)とな
る。この粒子中の重合性不飽和基(A21)が粒子に架
橋性を付与する。
制限はないが、例えば、アクリロイル基、メタクリロイ
ル基、ビニル基、プロペニル基、ブタジエニル基、スチ
リル基、エチニル基、シンナモイル基、マレエ−ト基、
アクリルアミド基を好適例として挙げることができる。
2) 特定有機化合物(A2)に含まれる前記式(1)に示す
基、すなわち、[−X−C(=Y)−NH−]は、具体
的には、[−O−C(=O)−NH−]、[−O−C
(=S)−NH−]、[−S−C(=O)−NH−]、
[−NH−C(=O)−NH−]、[−NH−C(=
S)−NH−]、及び[−S−C(=S)−NH−]の
6種である。これらの基は、1種単独で又は2種以上を
組合わせて用いることができる。中でも、熱安定性の観
点から、[−O−C(=O)−NH−]基を必須とし、
[−O−C(=S)−NH−]基及び[−S−C(=
O)−NH−]基の少なくとも1を併用することが好ま
しい。前記式(1)に示す基[−X−C(=Y)−NH
−]は、分子間において水素結合による適度の凝集力を
発生させ、硬化物にした場合、優れた機械的強度、基材
との密着性及び耐熱性等の特性を付与せしめるものと考
えられる。
水分解によってシラノ−ル基を生成する基(A24) 特定有機化合物(A2)は、分子内にシラノール基(A
23)を有する化合物(以下、「シラノール基含有化合
物」ということがある)又は加水分解によってシラノー
ル基を生成する基(A24)を有する化合物(以下、
「シラノール基生成化合物」ということがある)である
ことが好ましい。このようなシラノール基生成化合物と
しては、ケイ素原子上にアルコキシ基、アリールオキシ
基、アセトキシ基、アミノ基、ハロゲン原子等を有する
化合物を挙げることができるが、ケイ素原子上にアルコ
キシ基又はアリールオキシ基を含む化合物、すなわち、
アルコキシシリル基含有化合物又はアリールオキシシリ
ル基含有化合物が好ましい。シラノール基又はシラノー
ル基を生成する基を有する特定有機化合物のシラノール
基生成部位は、縮合反応又は加水分解に続いて生じる縮
合反応によって、酸化物粒子と結合する構成単位であ
る。
しい具体例としては、下記式(3)に示す化合物を挙げ
ることができる。
いが、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基若しくは
アリール基であり、例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、オクチル、フェニル、キシリル基等を挙げ
ることができる。ここでmは1、2又は3である。]
−]で示される基としては、例えば、トリメトキシシリ
ル基、トリエトキシシリル基、トリフェノキシシリル
基、メチルジメトキシシリル基、ジメチルメトキシシリ
ル基等を挙げることができる。このような基のうち、ト
リメトキシシリル基及びトリエトキシシリル基が好まし
い。
族構造を有する2価の有機基であり、鎖状、分岐状又は
環状の構造を含んでいてもよい。そのような有機基とし
ては例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレ
ン、ヘキサメチレン、シクロヘキシレン、フェニレン、
キシリレン、ドデカメチレン等を挙げることができる。
これらのうち好ましい例は、メチレン、プロピレン、シ
クロヘキシレン、フェニレン等である。
量14から10,000、好ましくは、分子量76から
500の2価の有機基の中から選ばれる。例えば、ヘキ
サメチレン、オクタメチレン、ドデカメチレン等の鎖状
ポリアルキレン基;シクロヘキシレン、ノルボルニレン
等の脂環式又は多環式の2価の有機基;フェニレン、ナ
フチレン、ビフェニレン、ポリフェニレン等の2価の芳
香族基;及びこれらのアルキル基置換体、アリール基置
換体を挙げることができる。また、これら2価の有機基
は炭素及び水素原子以外の元素を含む原子団を含んでい
てもよく、ポリエーテル結合、ポリエステル結合、ポリ
アミド結合、ポリカーボネート結合、さらには前記式
(1)に示す基を含むこともできる。
しくは鎖状、分岐状又は環状の飽和炭化水素基、不飽和
炭化水素基の中から選ばれる。Zは、重合性不飽和基を
分子中に有する1価の有機基を示す。例えば、アクリロ
イル(オキシ)基、メタアクリロイル(オキシ)基、ビ
ニル(オキシ)基、プロペニル(オキシ)基、ブタジエ
ニル(オキシ)基、スチリル(オキシ)基、エチニル
(オキシ)基、シンナモイル(オキシ)基、マレエート
基、アクリルアミド基、メタアクリルアミド基等を挙げ
ることができる。これらの中でアクリロイル(オキシ)
基及びメタアクリロイル(オキシ)基が好ましい。ま
た、nは好ましくは1〜20の正の整数であり、さらに
好ましくは1〜10、特に好ましくは1〜5である。
2)の合成は、例えば、特開平9−100111号公報
に記載された方法を用いることができる。すなわち、
(イ)メルカプトアルコキシシランと、ポリイソシアネ
ート化合物と、活性水素基含有重合性不飽和化合物との
付加反応により行うことができる。また、(ロ)分子中
にアルコキシシリル基及びイソシアネート基を有する化
合物と、活性水素含有重合性不飽和化合物との直接的反
応により行うことができる。さらに、(ハ)分子中に重
合性不飽和基及びイソシアネート基を有する化合物と、
メルカプトアルコキシシラン又はアミノシランとの付加
反応により直接合成することもできる。
には、これらの方法のうち(イ)が好適に用いられる。
より詳細には、例えば、(a)法;まずメルカプトアル
コキシシランとポリイソシアネート化合物とを反応させ
ることで、分子中にアルコキシシリル基、[−S−C
(=O)−NH−]基及びイソシアネート基を含む中間
体を形成し、次に中間体中に残存するイソシアネートに
対してヒドロキシ基含有重合性不飽和化合物を反応させ
て、この不飽和化合物を[−O−C(=O)−NH−]
基を介して結合させる方法、(b)法;まずポリイソシ
アネート化合物とヒドロキシ基含有重合性不飽和化合物
とを反応させることで、分子中に重合性不飽和基、[−
O−C(=O)−NH−]基、及びイソシアネート基を
含む中間体を形成し、これにメルカプトアルコキシシラ
ンを反応させてこのメルカプトアルコキシシランを[−
S−C(=O)−NH−]基を介して結合させる方法、
等を挙げることができる。さらに両者の中では、マイケ
ル付加反応による重合性不飽和基の減少がない点で
(a)法が好ましい。
て、イソシアネ−ト基との反応により[−S−C(=
O)−NH−]基を形成することができるアルコキシシ
ランの例としては、アルコキシシリル基とメルカプト基
を分子中にそれぞれ1個以上有する化合物を挙げること
ができる。このようなメルカプトアルコキシシランとし
ては、例えば、メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メルカプ
トプロピルメチルジエトキシシラン、メルカプトプロピ
ルジメトキシメチルシラン、メルカプトプロピルメトキ
シジメチルシラン、メルカプトプロピルトリフェノキシ
シシラン、メルカプトプロピルトリブトキシシシラン等
を挙げることができる。これらの中では、メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリエ
トキシシランが好ましい。また、アミノ置換アルコキシ
シランとエポキシ基置換メルカプタンとの付加生成物、
エポキシシランとα,ω−ジメルカプト化合物との付加
生成物を利用することもできる。
ポリイソシアネ−ト化合物としては、鎖状飽和炭化水
素、環状飽和炭化水素、芳香族炭化水素で構成されるポ
リイソシアネ−ト化合物の中から選ぶことができる。
としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネ−
ト、2,6−トリレンジイソシアネ−ト、1,3−キシリ
レンジイソシアネ−ト、1,4−キシリレンジイソシア
ネ−ト、1,5−ナフタレンジイソシアネ−ト、m−フ
ェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシア
ネート、3,3‘−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタ
ンジイソシアネ−ト、4,4‘−ジフェニルメタンジイ
ソシアネ−ト、3,3’−ジメチルフェニレンジイソシ
アネ−ト、4,4‘−ビフェニレンジイソシアネ−ト、
1,6−ヘキサンジイソシアネート、イソフォロンジイ
ソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソ
シアネア−ト)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン
ジイソシアネ−ト、ビス(2−イソシアネートエチル)
フマレート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイ
ソシアネ−ト、4−ジフェニルプロパンジイソシアネ−
ト、リジンジイソシアネ−ト、水添ジフェニルメタンジ
イソシアネ−ト、1,3−ビス(イソシアネートメチ
ル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシ
アネ−ト、2,5(又は6)−ビス(イソシアネートメ
チル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン等を挙げるこ
とができる。これらの中で、2,4−トリレンジイソシ
アネ−ト、イソフォロンジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシル
イソシアネア−ト)、1,3−ビス(イソシアネートメ
チル)シクロヘキサン、等が好ましい。これらは1種単
独で又は2種以上を組合わせて用いることができる。
イソシアネ−ト化合物と付加反応により[−O−C(=
O)−NH−]基を介し結合できる活性水素含有重合性
不飽和化合物の例としては、分子内にイソシアネ−ト基
との付加反応により[−O−C(=O)−NH−]基を
形成できる活性水素原子を1個以上有し且つ重合性不飽
和基を1個以上含む化合物を挙げることができる。
としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−
ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ−ト、2−
ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アク
リレ−ト、1,4−ブタンジオ−ルモノ(メタ)アクリ
レ−ト、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイル
フォスフェ−ト、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メ
タ)アクリレ−ト、1,6−ヘキサンジオ−ルモノ(メ
タ)アクリレ−ト、ネオペンチルグリコ−ルモノ(メ
タ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパンジ(メタ)
アクリレ−ト、トリメチロ−ルエタンジ(メタ)アクリ
レ−ト、ペンタエリスリト−ルトリ(メタ)アクリレ−
ト、ジペンタエリスルト−ルペンタ(メタ)アクリレ−
ト等を挙げることができる。また、アルキルグリシジル
エーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メ
タ)アクリレ−ト等のグリシジル基含有化合物と、(メ
タ)アクリル酸との付加反応により得られる化合物を用
いることができる。これらの化合物の中では、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレ−ト、ペンタエリスリト−ルト
リ(メタ)アクリレ−ト等が好ましい。これらの化合物
は1種単独で又は2種以上の混合物として用いることが
できる。
はないが、例えば、前記酸化物粒子及び特定有機化合物
を反応させることを挙げることができる。酸化物粒子
は、通常の保管状態で粒子表面に吸着水として水分を含
むことが知られており、また、水酸化物、水和物等のシ
ラノール基生成化合物と反応する成分が少なくとも表面
にあると推定される。従って、架橋性粒子(A)製造時
においては、シラノール基生成化合物と酸化物粒子とを
混合し、加熱、攪拌処理することにより製造することも
可能である。なお、特定有機化合物が有するシラノール
基生成部位と、酸化物粒子とを効率よく結合させるた
め、反応は水の存在下で行われることが好ましい。ただ
し、特定有機化合物がシラノール基を有している場合は
水はなくてもよい。従って、この架橋性粒子(A)は、
酸化物粒子及び特定有機化合物を少なくとも混合する操
作を含む方法により製造することができる。
て詳細に説明する。酸化物粒子への特定有機化合物の結
合量は、架橋性粒子(A)(酸化物粒子及び特定有機化
合物の合計)を100重量%として、好ましくは0.0
1重量%以上であり、さらに好ましくは0.1重量%以
上、特に好ましくは1重量%以上である。酸化物粒子に
結合した特定有機化合物の結合量が0.01重量%未満
であると、組成物中における架橋性粒子(A)の分散性
が十分でなく、得られる硬化物の透明性、耐擦傷性が十
分でなくなる場合がある。また、架橋性粒子(A)製造
時の原料中の酸化物粒子の配合割合は、前述のように、
好ましくは5〜99重量%であり、さらに好ましくは1
0〜98重量%である。
記式(3)に示すアルコキシシリル基含有化合物(アル
コキシシラン化合物)を例にとり、架橋性粒子(A)の
製造方法をさらに詳細に説明する。架橋性粒子(A)製
造時において、アルコキシシラン化合物の加水分解で消
費される水の量は、1分子中のケイ素上のアルコキシ基
の少なくとも1個が加水分解される量であればよい。好
ましくは加水分解の際に添加、又は存在する水の量は、
ケイ素上の全アルコキシ基のモル数に対し3分の1以上
であり、さらに好ましくは、全アルコキシ基のモル数の
2分の1以上3倍未満である。完全に水分の存在しない
条件下で、アルコキシシラン化合物と酸化物粒子とを混
合して得られる生成物は、酸化物粒子表面にアルコキシ
シラン化合物が物理吸着した生成物であり、そのような
成分から構成される架橋性粒子(A)を含有する組成物
の硬化物においては、高硬度及び耐擦傷性の発現の効果
は低い。
アルコキシシラン化合物を別途加水分解操作に付した
後、これと粉体酸化物粒子又は酸化物粒子の溶剤分散ゾ
ルを混合し、加熱、攪拌操作を行う方法;又は、前記ア
ルコキシシラン化合物の加水分解を酸化物粒子の存在下
で行う方法;また、他の成分、例えば、(D)重合開始
剤等の存在下、酸化物粒子の表面処理を行う方法等を選
ぶことができる。この中では、前記アルコキシシラン化
合物の加水分解を酸化物粒子の存在下で行う方法が好ま
しい。架橋性粒子(A)製造時、その温度は、好ましく
は0℃以上150℃以下であり、さらに好ましくは20
℃以上100℃以下である。また、処理時間は通常5分
から24時間の範囲である。
の酸化物粉体を用いる場合、前記アルコキシシラン化合
物との反応を円滑に且つ均一に行わせることを目的とし
て、有機溶剤を添加してもよい。そのような有機溶剤と
しては、前記酸化物粒子の溶剤分散ゾルの分散媒として
用いたものと同じものを用いることができる。これらの
溶剤の添加量は、反応を円滑、均一に行わせる目的に合
う限り特に制限はない。
を用いる場合、溶剤分散ゾルと、特定有機化合物とを、
少なくとも混合することにより製造することができる。
ここで、反応初期の均一性を確保し、反応を円滑に進行
させる目的で、水と均一に相溶する有機溶剤を添加して
もよい。
反応を促進するため、触媒として酸、塩又は塩基を添加
してもよい。酸としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、
リン酸等の無機酸;メタンスルフォン酸、トルエンスル
フォン酸、フタル酸、マロン酸、蟻酸、酢酸、蓚酸等の
有機酸;メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸等の不
飽和有機酸を、塩としては、例えば、テトラメチルアン
モニウム塩酸塩、テトラブチルアンモニウム塩酸塩等の
アンモニウム塩を、また、塩基としては、例えば、アン
モニア水、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジブチ
ルアミン、シクロヘキシルアミン等の1級、2級又は3
級脂肪族アミン、ピリジン等の芳香族アミン、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド
等の4級アンモニウムヒドロキシド類等を挙げることが
できる。これらの中で好ましい例は、酸としては、有機
酸、不飽和有機酸、塩基としては3級アミン又は4級ア
ンモニウムヒドロキシドである。これらの酸、塩又は塩
基の添加量は、アルコキシシラン化合物100重量部に
対して、好ましくは0.001重量部から1.0重量部、
さらに好ましくは0.01重量部から0.1重量部であ
る。
することも好ましい。脱水剤としては、ゼオライト、無
水シリカ、無水アルミナ等の無機化合物や、オルト蟻酸
メチル、オルト蟻酸エチル、テトラエトキシメタン、テ
トラブトキシメタン等の有機化合物を用いることができ
る。中でも、有機化合物が好ましく、オルト蟻酸メチ
ル、オルト蟻酸エチル等のオルトエステル類がさらに好
ましい。なお、架橋性粒子(A)に結合したアルコキシ
シラン化合物の量は、通常、乾燥粉体を空気中で完全に
燃焼させた場合の重量減少%の恒量値として、空気中で
110℃から800℃までの熱重量分析により求めるこ
とが出来る。
配合量は、組成物[架橋性粒子(A)及び化合物(B)
の合計]を100重量%として、5〜90重量%配合す
ることが好ましく、10〜70重量%がさらに好まし
い。5重量%未満であると、硬化物としたときの硬度が
不十分となることがあり、90重量%を超えると、硬化
しない(膜にならない)ことがある。なお、架橋性粒子
(A)の量は、固形分を意味し、架橋性粒子(A)が溶
剤分散ゾルの形態で用いられるときは、その配合量には
溶剤の量を含まない。
する化合物(B)(以下、「化合物(B)」ということ
がある。) この化合物(B)は、本発明の液状硬化性樹脂組成物の
成膜性を高めるために好適に用いられる。化合物(B)
としては重合性不飽和基を2以上含むものであれば特に
制限はないが、例えば、(メタ)アクリルエステル類、
ビニル化合物類を挙げることができる。この中では、
(メタ)アクリルエステル類が好ましい。
具体例を列挙する。(メタ)アクリルエステル類として
は、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(2
−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)ア
クリレート、エチレングルコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレン
グルコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングル
コールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングルコー
ルジ(メタ)アクリレート、ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、及びこ
れらの出発アルコール類へのエチレンオキシド又はプロ
ピレンオキシド付加物のポリ(メタ)アクリレート類、
分子内に2以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリ
ゴエステル(メタ)アクリレート類、オリゴエーテル
(メタ)アクリレート類、オリゴウレタン(メタ)アク
リレート類、及びオリゴエポキシ(メタ)アクリレート
類等を挙げることができる。この中では、ジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロー
ルプロパンテトラ(メタ)アクリレートが好ましい。
ン、エチレングリコ−ルジビニルエ−テル、ジエチレン
グリコ−ルジビニルエ−テル、トリエチレングリコ−ル
ジビニルエ−テル等を挙げることができる。
は、例えば、東亞合成(株)製 商品名:アロニックス
M−400、M−408、M−450、M−305、M
−309、M−310、M−315、M−320、M−
350、M−360、M−208、M−210、M−2
15、M−220、M−225、M−233、M−24
0、M−245、M−260、M−270、M−110
0、M−1200、M−1210、M−1310、M−
1600、M−221、M−203、TO−924、T
O−1270、TO−1231、TO−595、TO−
756、TO−1231、TO−1343、TO−90
2、TO−904、TO−905、TO−1330、日
本化薬(株)製 商品名:KAYARAD D−31
0、D−330、DPHA、DPCA−20、DPCA
−30、DPCA−60、DPCA−120、DN−0
075、DN−2475、SR−295、SR−35
5、SR−399E、SR−494、SR−9041、
SR−368、SR−415、SR−444、SR−4
54、SR−492、SR−499、SR−502、S
R−9020、SR−9035、SR−111、SR−
212、SR−213、SR−230、SR−259、
SR−268、SR−272、SR−344、SR−3
49、SR−601、SR−602、SR−610、S
R−9003、PET−30、T−1420、GPO−
303、TC−120S、HDDA、NPGDA、TP
GDA、PEG400DA、MANDA、HX−22
0、HX−620、R−551、R−712、R−16
7、R−526、R−551、R−712、R−60
4、R−684、TMPTA、THE−330、TPA
−320、TPA−330、KS−HDDA、KS−T
PGDA、KS−TMPTA、共栄社化学(株)製 商
品名:ライトアクリレート PE−4A、DPE−6
A、DTMP−4A等を挙げることができる。
量は、組成物[架橋性粒子(A)及び化合物(B)の合
計]を100重量%として、10〜95重量%配合する
ことが好ましく、30〜90重量%がさらに好ましい。
10重量%未満であると、硬化物としたときに硬度が不
十分となることがあり、95重量%を超えると、硬化物
としたときにカールが大きくなり、塗膜形成後に不具合
を生ずる。なお、本発明の組成物中には、化合物(B)
の外に、必要に応じて、分子内に重合性不飽和基を1つ
有する化合物を含有させてもよい。
表される化合物である。このような溶剤の例としては、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプ
ロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレング
リコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロ
ピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール
モノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、
ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレング
リコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジ
ブチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテルア
セテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールプロピルエーテルアセテート、
エチレングリコールブチルエーテルアセテート、ジエチ
レングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレン
グリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリ
コールプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコ
ールブチルエーテルアセテート、エチレングリコールジ
アセテート、ジエチレングリコールジアセテート、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリ
コールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ
プロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエ
ーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロ
ピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコ
ールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチ
ルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレ
ングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコ
ールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチ
ルエーテル、ジプロピレングリコールジプロピルエーテ
ル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、プロピ
レングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレン
グリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリ
コールプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコ
ールブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコー
ルメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコール
エチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールプ
ロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールブ
チルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセ
テート、ジプロピレングリコールジアセテート、3−メ
トキシ−1−プロパノール、3−エトキシ−1−プロパ
ノール、3−プロポキシ−1−プロパノール、などが挙
げられる。特にエチレングリコールモノプロピルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロ
ピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテ
ル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、
プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロ
ピレングリコールプロピルエーテルアセテートが好まし
い。これらは1種または2種以上を同時に使用すること
ができる。
の配合量は、組成物[架橋性粒子(A)、及び化合物
(B)の合計]100重量部に対して、好ましくは5〜
9,900重量部、より好ましくは20〜2,000重
量部、特に好ましくは、25〜1,000重量部であ
る。5重量部未満であると塗膜面の外観不良を生ずるこ
とがあり、9,900重量部を超えると、十分な膜厚を
得られないことがある。
架橋性粒子(A)、化合物(B)及び有機溶剤(C)以
外の配合成分として、(D)重合開始剤を配合すること
ができる。その(D)重合開始剤を用いることを含め、
本発明の組成物の硬化方法について説明する。
って硬化される。熱による場合、その熱源としては、例
えば電気ヒーター、赤外線ランプ、熱風等を用いること
ができる。放射線による場合、組成物をコーティング後
短時間で硬化させることができるものであれば特に制限
はないが、赤外線の線源としては、例えば、ランプ、抵
抗加熱板、レーザー等を、また可視光線の線源として
は、例えば、日光、ランプ、蛍光灯、レーザー等を、ま
た紫外線の線源としては、例えば、水銀ランプ、ハライ
ドランプ、レーザー等を、また電子線の線源としては、
例えば、市販されているタングステンフィラメントから
発生する熱電子を利用する方式、金属に高電圧パルスを
通じて発生させる冷陰極方式及びイオン化したガス状分
子と金属電極との衝突により発生する2次電子を利用す
る2次電子方式を挙げることができる。アルファ線、ベ
−タ線及びガンマ線の線源としては、例えば、Co60
等の核分裂物質が挙げられ、ガンマ線については加速電
子を陽極へ衝突させる真空管等を利用することができ
る。これら放射線は1種単独で又は2種以上を同時に照
射してもよく、また1種以上の放射線を一定期間をおい
て照射してもよい。
るために重合開始剤(D)を添加してもよく、そのよう
な重合開始剤(D)としては、例えば熱的に活性ラジカ
ル種を発生させる化合物等及び放射線照射により活性ラ
ジカル種を発生させる化合物等の、汎用されているもの
を挙げることができる。
として放射線重合開始剤(D1)を用いることが好まし
く、その中でも、1−ヒドロキシシクロヘキシル基を有
するアリールケトン類及びN−モルフォリノ基を有する
アリールケトン類の両方又はそのいずれかを含む放射線
重合開始剤を用いることがさらに好ましい。1−ヒドロ
キシシクロヘキシル基を有するアリールケトン類のみを
添加した場合、着色の少ない硬化物を短時間で形成する
ことができる。一方、N−モルフォリノ基を有するアリ
ールケトン類のみを添加した場合、表面硬度の高い硬化
物を短時間で形成することができる。両者を併用した場
合、表面硬度が高く着色の少ない硬化物を短時間で形成
することができる。
アリールケトン類としては特に制限はないが、例えば、
1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1-ヒド
ロキシシクロヘキシルイソプロピルフェニルケトン、1
-ヒドロキシシクロヘキシルドデシルフェニルケトン等
を挙げることができる。また、本発明に用いられるN−
モルフォリノ基を有するアリールケトン類としては特に
制限はないが、例えば、2-メチル-1-[4-(メチルチ
オ)フェニル]-2-モルフォリノプロパノン-1、2-メチ
ル-1-[4-(メトキシ)フェニル]-2-モルフォリノプロ
パノン-1、2-メチル-1-[4-(2-ヒドロキシエトキ
シ)フェニル]-2-モルフォリノプロパノン-1、2-メチ
ル-1-[4-(ジメチルアミノ)フェニル]-2-モルフォリ
ノプロパノン-1、2-メチル-1-[4-(ジフェニルアミ
ノ)フェニル]-2-モルフォリノプロパノン-1、2-ベン
ジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニ
ル)-ブタノン-1、3,6-ビス(2-メチル-2-モルフォ
リノプロピオニル)-9-N-オクチルカルバゾール等を挙
げることができる。これらの放射線重合開始剤(D1)
は1種単独で又は2種以上を組合わせて用いても良い
が、硬化物としたときに、その表面部分及び内部の両方
の硬化速度及び硬度を向上させるためには、1−ヒドロ
キシシクロヘキシル基を有するアリールケトン類とN−
モルフォリノ基を有するアリールケトン類とを組合わせ
て用いることが好ましい。このような放射線重合開始剤
(D1)の市販品としては、例えば、チバ・スペシャル
ティ・ケミカルズ(株)製 商品名:イルガキュア 1
84、907等を挙げることができる。
射線重合開始剤(D1)の配合量は、組成物[架橋性粒
子(A)及び化合物(B)の合計]100重量部に対し
て、0.01〜20重量部配合することが好ましく、
0.1〜10重量部が、さらに好ましい。0.01重量
部未満であると、硬化物としたときの硬度が不十分とな
ることがあり、20重量部を超えると、硬化物としたと
きに内部(下層)まで硬化しないことがある。
有するアリールケトン類とN−モルフォリノ基を有する
アリールケトン類を併用する場合の両者の配合比は、重
量比で、10:90〜90:10が好ましく、40:6
0〜80:20がさらに好ましい。
(A)以外の酸化物粒子、各種添加剤等、上記以外の種
々の配合成分を配合することができる。以下にその例を
挙げる。
アミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノールア
ミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミ
ノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチ
ル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等を挙げる
ことができる。この増感剤の市販品としては、日本化薬
(株)製 商品名:KAYACURE DMBI、EP
A等を挙げることができる。
特定有機化合物と結合していない酸化物粒子等を挙げる
ことができる。
光安定剤、シランカップリング剤、老化防止剤、熱重合
禁止剤、着色剤、レベリング剤、界面活性剤、保存安定
剤、可塑剤、滑剤、無機系充填材、有機系充填材、フィ
ラー、濡れ性改良剤、塗面改良剤等を挙げることができ
る。
シャルティ・ケミカルズ(株)製商品名:イルガノック
ス1010、1035、1076、1222等を挙げる
ことができる。紫外線吸収剤としては、チバ・スペシャ
ルティ・ケミカルズ(株)製 商品名:チヌビン P、
234、320、326、327、328、213、4
00、住友化学工業(株)製 商品名:スミソーブ11
0、130、140、220、250、300、32
0、340、350、400等を挙げることができる。
光安定剤の市販品としては、チバ・スペシャルティ・ケ
ミカルズ(株)製 商品名:チヌビン292、144、
622LD、三共化成工業(株)製 商品名:サノール
LS−770、765、292、2626、1114、
744等を挙げることができる。シランカップリング剤
としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタア
クリロキシプロピルトリメトキシシランを挙げることが
でき、これらの市販品としては、東レ・ダウコーニング
・シリコーン(株)製 商品名:SH6062、SZ6
030、信越シリコーン(株)製 商品名:KBE90
3、KBM803等を挙げることができる。老化防止剤
の市販品としては、住友化学工業(株)製 商品名:ア
ンチゲンW、S、P、3C、6C、RD−G、FR、A
W等を挙げることができる。
(メタ)アクリレート、ビニルエーテル、プロペニルエ
ーテル、マレイン酸誘導体等の重合性化合物;ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリウレタン、ポ
リブタジエン、クロロプレン、ポリエーテル、ポリエス
テル、ペンタジエン誘導体、スチレン/ブタジエン/ス
チレンブロック共重合体、スチレン/エチレン/ブテン
/スチレンブロック共重合体、スチレン/イソプレン/
スチレンブロック共重合体、石油樹脂、キシレン樹脂、
ケトン樹脂、フッ素系オリゴマー、シリコーン系オリゴ
マー、ポリスルフィド系オリゴマー等のポリマー又はオ
リゴマー等を挙げることができる。
して好適であり、被覆の対象となる基材としては、例え
ば、プラスチック(ポリカ−ボネ−ト、ポリメタクリレ
−ト、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフィン、
エポキシ、メラミン、トリアセチルセルロース、AB
S、AS、ノルボルネン系樹脂等)、金属、木材、紙、
ガラス、スレ−ト等を挙げることができる。これら基材
の形状は板状、フィルム状又は3次元成形体でもよく、
コーティング方法は、通常のコーティング方法、例えば
ディッピングコ−ト、スプレ−コ−ト、フロ−コ−ト、
シャワ−コ−ト、ロ−ルコ−ト、スピンコート、刷毛塗
り等を挙げることができる。これらコーティングにおけ
る塗膜の厚さは、乾燥、硬化後、通常0.1〜400μ
mであり、好ましくは1〜200μmである。
厚さを調節するために、溶剤で希釈して用いることがで
きる。例えば、被覆材として用いる場合の粘度は、通常
0.1〜50,000mPa・s/25℃であり、好ま
しくは0.5〜10,000mPa・s/25℃であ
る。
基材、例えば、プラスチック基材にコーティングして硬
化させることにより得ることができる。具体的には、組
成物をコーティングし、好ましくは20〜200℃で揮
発成分を乾燥させた後、熱又は/及び放射線で硬化処理
を行うことにより被覆成形体として得ることができる。
熱による場合の好ましい硬化条件は40〜150℃であ
り、10秒〜24時間の範囲内で行われる。放射線によ
る場合、紫外線又は電子線を用いることが好ましい。紫
外線の場合、好ましい照射光量は0.01〜10J/c
m2であり、より好ましくは0.1〜2J/cm2であ
る。又、電子線の場合、好ましい照射条件は、加圧電圧
は10〜300KV、電子密度は0.02〜0.30mA
/cm2であり、電子線照射量は1〜10Mradであ
る。
は、硬度、耐擦傷性、密着性、透明性及び塗膜面の外
観、特に塗膜面の外観に優れた特徴を有しているので、
プラスチック光学部品、CD、DVD等の光ディスク、
タッチパネル、フィルム型液晶素子、プラスチック容
器、建築内装材としての床材、壁材、人工大理石等の傷
付き(擦傷)防止や汚染防止のための保護コーティング
材;各種基材の接着剤、シ−リング材;印刷インクのバ
インダ−材等として好適に用いられる。特に好適な用途
は、透明性の優れた擦傷防止保護コーティングが要求さ
れる、CD、DVD等の光ディスク、液晶素子、PDP
表面用等の各種光学用プラスチックフィルムである。
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。なお、以下において、部、%は特に記載しない限
り、それぞれ重量部、重量%を示す。また、本発明にお
いて「固形分」とは、組成物から溶剤等の揮発成分を除
いた部分を意味し、具体的には、組成物を120℃のホ
ットプレート上で1時間乾燥して得られる残渣物(不揮
発成分)を意味する。
7.8部、ジブチルスズジラウレート0.2部からなる
溶液に対し、イソフォロンジイソシアネート20.6部
を攪拌しながら50℃で1時間かけて滴下後、60℃で
3時間攪拌した。これにペンタエリスリトールトリアク
リレート71.4部を30℃で1時間かけて滴下後、6
0℃で3時間加熱攪拌することで有機化合物(A2−
1)を得た。生成物の赤外吸収スペクトルは原料中のメ
ルカプト基に特徴的な2550カイザ−の吸収ピ−ク及
びイソシアネ−ト基に特徴的な2260カイザ−の吸収
ピ−クが消失し、新たに、[−O−C(=O)−NH
−]基及び[−S−C(=O)−NH−]基に特徴的な
1660カイザ−のピ−ク及びアクリロイル基に特徴的
な1720カイザ−のピ−クが観察され、重合性不飽和
基としてのアクリロイル基と[−S−C(=O)−NH
−]基、[−O−C(=O)−NH−]基を共に有する
有機化合物が生成していることを示した。
1)8.7部、メチルエチルケトンシリカゾル(日産化
学工業(株)製、商品名:MEK−ST、数平均粒子径
0.022μm、シリカ濃度30%)91.3部、イソ
プロパノール0.2部及びイオン交換水0.1部の混合
液を、80℃、3時間攪拌後、オルト蟻酸メチルエステ
ル1.4部を添加し、さらに1時間同一温度で加熱攪拌
することで無色透明の架橋性粒子(A−1)分散液を得
た。この分散液をアルミ皿に2g秤量後、120℃のホ
ットプレート上で1時間乾燥、秤量して固形分含量を求
めたところ35%であった。
メチルエチルケトンジルコニアゾル(数平均粒子径0.
01μm、ジルコニア濃度30%)91.8部、イオン
交換水0.1部の混合液を、60℃、3時間攪拌後、オ
ルト蟻酸メチルエステル1.3部を添加し、さらに1時
間同一温度で加熱攪拌することで架橋性粒子(A−2)
分散液を得た。この分散液の固形分含量を製造例1と同
様に求めたところ35%であった。
プロピレングリコールメチルエーテルアセテートジルコ
ニアゾル(数平均粒子径0.01μm、ジルコニア濃度
30%)91.8部、イオン交換水0.1部の混合液
を、60℃、3時間攪拌後、オルト蟻酸メチルエステル
1.3部を添加し、さらに1時間同一温度で加熱攪拌す
ることで架橋性粒子(A−3)分散液を得た。この分散
液の固形分含量を製造例1と同様に求めたところ35%
であった。架橋性粒子(A−1)〜(A−3)を製造し
た製造例1〜3のデータを表1に示す。
30%) A1−2:メチルエチルケトンジルコニアゾル(酸化物
濃度30%) A1−3:プロピレングリコールエチルエーテルアセテ
ートジルコニアゾル(酸化物濃度30%)
性樹脂組成物の調製例を実施例1〜4、及び調製比較例
を比較例1〜3に示す。また、各成分の配合重量比を表
2に示す。
造例1で製造した分散液140部(架橋性粒子(A−
1)49部含有、分散媒メチルエチルケトン)、ジペン
タエリスリト−ルヘキサアクリレ−ト46部、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル100部を添加、混合
した後、ロータリーエバポレーターを用いて液量が19
5部になるまで減圧濃縮した後、1−ヒドロキシシクロ
ヘキシルフェニルケトン3部、及び2−メチル−1−
(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノプ
ロパノン−1 2部を加えて、50℃で1時間攪拌する
ことで均一な溶液の液状硬化性樹脂組成物200部を得
た。この組成物を2gアルミ皿に秤量後、120℃のホ
ットプレート上で1時間乾燥、秤量して固形分含量を求
めたところ、50%であり、溶剤は100部含まれるこ
とが判った。ガスクロマトグラフィーを用いて溶剤種を
定量したところ、プロピレングリコールモノメチルエー
テル;90、メチルエチルケトン;10の重量比で存在
した。これから組成物中の溶剤の重量部を計算するとそ
れぞれ90重量部、10重量部であった。
造例2で製造した分散液229部(架橋性粒子(A−
2)80部含有、分散媒メチルエチルケトン)、ペンタ
エリスリトールテトラアクリレート18部、エチレング
リコールモノブチルエーテル96部を添加、混合した
後、ロータリーエバポレーターを用いて液量が194部
になるまで減圧濃縮した後、1−ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン1部、及び2−メチル−1−(4−
(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノプロパノ
ン−1 1部を50℃で1時間攪拌することで均一な溶
液の組成物を得た。実施例1と同様にしてこの組成物の
固形分含量と溶剤種とその重量比を求めたところ、固形
分含量は51%であり、溶剤は96部含まれることが判
った。溶剤を実施例1と同様に分析の結果、エチレング
リコールモノブチルエーテル;95、メチルエチルケト
ン;5の重量比で存在した。これから組成物中の溶剤の
重量部を計算するとそれぞれ91重量部、5重量部であ
った。
代わりにプロピレングリコールモノプロピルエーテルを
用いた以外、すべて実施例2と同様にして本発明の組成
物を製造した。実施例1と同様にしてこの組成物の固形
分含量と溶剤種とその重量比を求めたところ、固形分含
量は51%であり、溶剤は96部含まれることが判っ
た。溶剤を実施例1と同様に分析の結果、プロピレング
リコールモノブチルエーテル;95、メチルエチルケト
ン;5の重量比で存在した。これから組成物中の溶剤の
重量部を計算するとそれぞれ91重量部、5重量部であ
った。
造例3で製造した分散液229部(架橋性粒子(A−
3)80部含有、分散媒プロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート)、ペンタエリスリトールテトラ
アクリレート18部を添加、混合した後、ロータリーエ
バポレーターを用いて液量が194部になるまで減圧濃
縮した後、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン1部、及び2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フ
ェニル)−2−モルフォリノプロパノン−1 1部を加
え、50℃で1時間攪拌して均一な溶液の本発明の組成
物を得た。実施例1と同様にしてこの組成物の固形分含
量と溶剤種とその重量比を求めたところ、固形分含量は
51%であり、溶剤は96部含まれることが判った。溶
剤はプロピレングリコールメチルエーテルアセテート1
00重量%であった。
ルエーテルの代わりにトルエンを用いた以外は、すべて
実施例1と同様に実験を行って、液状硬化性樹脂組成物
を製造した。実施例1と同様にしてこの組成物の固形分
含量と溶剤種とその重量比を求めたところ、固形分含量
は50%、溶剤は100部含まれることが判った。溶剤
を実施例1と同様に分析の結果、トルエン;90、メチ
ルエチルケトン;10の重量比で存在した。これから組
成物中の溶剤の重量部を計算するとそれぞれ90重量
部、10重量部であった。
エーテルの代わりに2−オクタノンを用いた以外は、す
べて実施例2と同様に実験を行って、液状硬化性樹脂組
成物を製造した。実施例1と同様にしてこの組成物の固
形分含量と溶剤種とその重量比を求めたところ、固形分
含量は51%、溶剤は96部含まれることが判った。溶
剤を実施例1と同様に分析の結果、メチルエチルケト
ン;5、2−オクタノン;95の重量比で存在した。こ
れから組成物中の溶剤の重量部を計算するとそれぞれ5
重量部、91重量部であった。
エーテルの代わりにシクロヘキサノンを用いた以外は、
すべて実施例2と同様に実験を行って、液状硬化性樹脂
組成物を製造した。実施例1と同様にしてこの組成物の
固形分含量と溶剤種とその重量比を求めたところ、固形
分含量は51%、溶剤は96部含まれることが判った。
溶剤を実施例1と同様に分析の結果、メチルエチルケト
ン;5、シクロヘキサノン;95の重量比で存在した。
これから組成物中の溶剤の重量部を計算するとそれぞれ
5重量部、91重量部であった。
明らかにするため、上記組成物を用いて塗布、乾燥、光
照射して得られた硬化物の評価を行った。以下にその評
価方法を示す。また、評価結果を表2に示す。
上にバーコーターを用いて、乾燥膜厚10μmになるよ
うに塗布した後、80℃の熱風式乾燥機中で3分間乾燥
後、コンベア式水銀ランプを用いて1J/cm2の光量
で照射後、25℃で、24時間保管後評価した。尚、風
紋テスト及びストリークテストの塗布条件は別途記述す
る。
ウール擦傷性、密着性評価、風紋テスト、ストリークテ
ストの評価においては厚さが188μmのポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルムを用いた。
で硬化させた被膜を評価した。 密着性(%):JIS K5400における碁盤目セロ
ハンテ−プ剥離試験に準拠し、1mm角、計100個の
碁盤目における残膜率で評価した。 耐スチールウール(SW)擦傷性:テスター産業(株)
製 学振型耐磨耗試験機を、500g荷重をかけた#0
000スチールウールにて30往復し、試験した塗膜面
の傷つき状態を目視にて評価した。傷なしの場合を○、
1〜10本の傷がある場合を△、10本を超える傷があ
る場合を×とした。 透明性:目視により判定した。良好なものは○、他は×
とした。
インチ)上に、回転数50r.p.m.で回転させながら
液状硬化性樹脂組成物を4cc垂らし、その後、回転数
700r.p.m.で20秒間回転塗布後、80℃の熱風
式乾燥機中で3分間乾燥後、コンベア式水銀ランプを用
いて1J/cm2の光量で照射して、硬化した塗膜を得
る。この塗膜の乱れ具合を目視で観察した。塗膜面の反
射光が均一であり、塗膜に異常がない場合を○、又、塗
膜面の反射光が均一でなく干渉縞が観察されたり、或い
は塗膜上に1つ以上の異物の存在又は塗りムラ、はじき
等の異常の発生がある場合を×とする。
ETフィルム上にバーコーターを用いて、乾燥膜厚10
μmになるように塗布した後、塗面に冷却用ファン(風
速5m/秒)で2分間風を当てる。その後80℃の熱風
式乾燥機中で3分間乾燥後、コンベア式水銀ランプを用
いて1J/cm2の光量で照射して、硬化した塗膜を得
る。この塗膜の乱れ具合を目視で観察する。塗膜面の反
射光が均一であり、塗膜に異常がない場合を○、又、塗
膜面の反射光が均一でなく、或いは、1以上の異物の存
在又は塗りムラ、はじき等の異常の発生がある場合を×
とする。
1mlをPETフィルム上に10cm幅に滴下する。室
温下、2分間放置後、バーコーターを用いて乾燥膜厚1
0μmになるように塗布し、80℃の熱風式乾燥機中で
3分間乾燥後、コンベア式水銀ランプを用いて1J/c
m2の光量で照射して、硬化した塗膜を得る。塗膜の乱
れ具合を目視で観察し、塗膜にバーコーターの痕跡がな
い場合を○、バーコーターの痕跡が1cm以上3cm未
満の場合を△、バーコーターの痕跡が3cm以上の場合
を×とする。
は、各分散液中に含まれる架橋性粒子の固形分重量部 M1:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート M2:ペンタエリスリトールテトラアクリレート R1:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン R2:2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルフォリノプロパノン−1 PGMME:プロピレングリコールモノメチルエーテル EGMBE:エチレングリコールモノブチルエーテル PGMPE:プロピレングリコールモノプロピルエーテ
ル PGMEA:プロピレングリコールメチルエーテルアセ
テート なお、上表の合計欄以上の数値の単位は重量部である。
状硬化性樹脂組成物の硬化物物性の、鉛筆硬度、密着
性、耐SW擦傷性、透明性は、すべて良好であった。塗
工性の評価結果は、本発明の実施例1〜4は、塗膜均一
性テスト、風紋テスト、ストリークのすべてに亘って良
好であったが、比較例に1〜3においては、×または△
であり、すべて不合格であった。
優れた塗工性を有し、かつ各種基材の表面に、硬度、耐
擦傷性、密着性、透明性及び塗膜面の外観、特に塗膜面
の外観に優れた被膜を形成し得る液状硬化性樹脂組成物
を提供することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 (A)ケイ素、アルミニウム、ジルコニ
ウム、チタニウム、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、
スズ、アンチモン及びセリウムよりなる群から選ばれる
少なくとも一つの元素の酸化物粒子と、重合性不飽和基
及び下記式(1) −X−C(=Y)NH− (1) [式(1)中、Xは、NH、O(酸素原子)又はS(イ
オウ原子)を示し、Yは、O又はSを示す。]に示す基
を有する特定有機化合物とを結合させてなる架橋性粒
子、(B)分子内に2以上の重合性不飽和基を有する化
合物、並びに(C)下記式(2)で表される化合物から
選ばれる1種以上の有機溶剤を含有することを特徴とす
る液状硬化性樹脂組成物。 R2−(O−R1)n−O−R3 (2) [式(2)中、R1は、−CH2CH2−、−CH2C
H2CH2−又は−CH(CH3)CH2−から選ばれ
る2価の有機基、R2、R3は、水素原子又は、炭素数
1〜4のアルキル基及びCH3CO−から選ばれる1価
の有機基、nは1又は2を示す。] - 【請求項2】 前記特定有機化合物が、式(1)におい
て、X、Yが共にOである基を有し、さらにXとYのい
ずれかがO,他方がSである2種の基の少なくとも1つ
を含むものである請求項1に記載の樹脂組成物。 - 【請求項3】 前記特定有機化合物が、シラノ−ル基又
は加水分解によってシラノ−ルとなる基を有する化合物
である請求項1又は2に記載の液状硬化性樹脂組成物。 - 【請求項4】 前記(A)、(B)及び(C)に加え
て、さらに(D)重合開始剤を含有する請求項1〜3の
いずれかに記載の液状硬化性樹脂組成物。 - 【請求項5】 前記(D)重合開始剤が、1−ヒドロキ
シシクロヘキシル基を有するアリ−ルケトン類及びN−
モルフォリノ基を有するアリ−ルケトン類の両方又はそ
のいずれかを有する放射線重合開始剤である請求項4に
記載の液状硬化性樹脂組成物。
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