JP2003101051A - 太陽電池用基板の粗面化方法 - Google Patents

太陽電池用基板の粗面化方法

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JP2003101051A JP2001293030A JP2001293030A JP2003101051A JP 2003101051 A JP2003101051 A JP 2003101051A JP 2001293030 A JP2001293030 A JP 2001293030A JP 2001293030 A JP2001293030 A JP 2001293030A JP 2003101051 A JP2003101051 A JP 2003101051A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】太陽電池に用いられるシリコン基板やガラス基
板の表面の凹凸形成を効率よく、高タクトで行う方法を
提供する。 【解決手段】太陽電池用シリコン基板1の表面を反応性
イオンエッチング法で粗面状にする太陽電池用基板の粗
面化方法において、高周波電源として周波数の異なる二
つの高周波電源4a、4bを用いて、幅と高さが2μm
以下で、且つアスペクト比が2以下である凹凸形状を形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は太陽電池用基板の粗
面化方法に関し、特に太陽電池に用いるシリコン基板や
ガラス基板などの粗面化方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】太陽電池
は表面に入射した太陽光などの光エネルギーを電気エネ
ルギーに変換するものである。この電気エネルギーへの
変換効率を向上させるため、従来から様々な試みがなさ
れてきた。そのひとつに基板の表面に入射した光の反射
を少なくする技術があり、入射した光の反射を低減する
ことで電気エネルギーヘの変換効率を高めることができ
る。
【0003】太陽電池は、材料によって結晶系、アモル
ファス系、化合物系などに分類される。このうち、現在
市場で流通しているのはほとんどが結晶系シリコン太陽
電池である。この結晶系シリコン太陽電池はさらに単結
晶型、多結晶型に分類される。単結晶型シリコン太陽電
池は基板の品質がよいため、高効率化が容易であるとい
う長所を有する反面、基板の製造コストが大きいという
短所を有する。それに対し、多結晶型シリコン太陽電池
は基板品質が劣るために高効率化が難しいという弱点は
あるものの、低コストで製造できるというメリットがあ
る。また、最近では多結晶シリコン基板の品質の向上や
セル化技術の進歩により、研究レベルでは18%程度の
変換効率が達成されている。
【0004】一方、量産レベルの多結晶シリコン太陽電
池は低コストであったため、従来から市場に流通してき
たが、近年環境問題が取りざたされる中でさらに需要が
増してきており、低コストで且つより高い変換効率が求
められるようになった。
【0005】シリコン基板を用いて太陽電池素子を形成
する場合に、基板表面を水酸化ナトリウムなどのアルカ
リ水溶液でエッチングすると、表面に微細な凹凸が形成
され、基板表面の反射をある程度低減させることができ
る。
【0006】面方位が(100)面の単結晶シリコン基
板を用いた場合は、このような方法でテクスチャー構造
と呼ばれるピラミッド構造を基板表面に均一に形成する
ことができる。ところが、アルカリ水溶液によるエッチ
ングは結晶の面方位に依存することから、多結晶シリコ
ン基板で太陽電池素子を形成する場合、ピラミッド構造
を均一には形成できず、そのため全体の反射率も効果的
には低減できないという問題がある。
【0007】このような問題を解決するために、太陽電
池素子を多結晶シリコン基板で形成する場合に、基板表
面に微細な突起を反応性イオンエッチング(Reactive I
on Etching)法で形成することが提案されている(たと
えば特公昭60−27195号、特開平5−75152
号、特開平9−102625号公報参照)。すなわち、
微細な突起を多結晶シリコンにおける不規則な結晶の面
方位に左右されずに均一に形成し、特に多結晶シリコン
を用いた太陽電池素子においても、反射率をより効果的
に低減しようとするものである。
【0008】現在主流の結晶系シリコン太陽電池に対
し、次世代の低コスト太陽電池として期待されているの
が薄膜多結晶シリコン太陽電池である。この薄膜多結晶
シリコン太陽電池は、ガラス基板上に電極層を形成し、
この上にシリコン層を順次積層して素子を形成するが、
光吸収係数の小さい多結晶シリコン膜を活性層とした薄
膜多結晶シリコン太陽電池においては、入射光を効率よ
く吸収させるために光閉じ込め構造の形成が極めて重要
になる。
【0009】この光閉じ込め効果を得るための一つの手
段として、光入射面あるいは裏面に凹凸構造を形成する
ことが行われている。
【0010】例えば酸化亜鉛などからなる透明層をガラ
ス基板上に形成した後に、酢酸溶液中に浸漬して電界処
理を施すことによって透明層に凹凸を形成する方法(た
とえば特開平6−140649号参照)や、導電性酸化
超微粒子を分散媒体中に分散させたコーティング液をガ
ラス基板上に塗布して硬化させることによってヘーズが
2〜48%である透明導電膜を形成する方法(例えば特
開平10−12059号等を参照)などが知られてい
る。しかしながら、これらの方法はいずれも透明層を形
成する必要があるため、コストおよびスループットの面
において問題が残る。
【0011】また、例えばガラス基板上に平均粒径0.
1〜1.0μmの絶縁性微粒子薄膜を形成して凹凸を形
成する方法(特開平11−274536号等を参照)
や、超音波振動を与えつつ遊離砥粒を含むスラリーを供
給してガラス基板表面に複数のV溝を有する工具を押し
付けて凹凸を形成する方法(特開平6−350114号
等を参照)などもあるが、これらの方法では好適な凹凸
形状を得ることが困難で、ガラス基板上に形成する多結
晶シリコン膜の品質を低下させる事態を誘発する。
【0012】また、ガラス基板に凹凸構造を直接形成す
る方法として、#2000以上の番手の砥粒をガラス基
板表面に吹き付ける方法(特開平9−199745号等
を参照)も知られているが、この方法で形成される凹凸
はアスペクト比が大きいことや、ブラストダメージによ
ってガラス基板にマイクロクラックが発生し、素子を形
成した場合にリークを起こすことが懸念される。
【0013】また、結晶系シリコンと同様に、ガラス基
板に対しても反応性イオンエッチング処理を施し、凹凸
を形成することが提案されている(たとえば特願200
0−301419号参照)。
【0014】しかし結晶シリコン基板に対しても、ガラ
ス基板に対しても、凹凸を形成するための条件は非常に
微妙であり、また、装置の構造によっても変化するた
め、条件の検討は非常に難しいことが多い。微細な突起
を均一に形成できない場合は、太陽電池の光電変換効率
が低下し、個々の太陽電池の価値はその発電効率で決ま
ることから、そのコストを低減するためには、太陽電池
の変換効率を向上させなければならない。
【0015】また、反応性イオンエッチング法で用いら
れる反応性イオンエッチング装置は一般に平行平板型電
極を備えており、基板を載置する電極にRF電圧を印加
し、他方側及び内部の側壁にアースを接続してある。こ
の容器内部を真空引きした後にエッチングガスを導入
し、圧力を一定に保持しながら内部の被エッチング基板
をエッチングする。エッチングが完了した後に、容器内
部を大気圧に戻す。
【0016】このような手順を踏むことから、反応性イ
オンエッチング装置では真空引き及び大気リークの待ち
時間が長い。また、反応性イオンエッチング装置はLS
Iなどの精密な小型半導体素子に用いられる場合が多い
が、太陽電池用基板のエッチングに用いる際には太陽電
池自身の面積が大きいため、1回あたりの処理枚数が少
なく、コストが高くなるという問題があった。そのため
反応性イオンエッチング装置を太陽電池の製造工程に用
いる場合には、いかに高タクトで処理を行うかも重要な
ポイントである。
【0017】反応性イオンエッチング法で高タクトを実
現するには、エッチング時間を短縮することが有効であ
る。エッチング速度を向上させるため、2種類の高周波
を印加してイオンエネルギーを制御することが提案され
ている(たとえば特開平4−346829号、特開平9
−120956号、特開平11−297679号、特開
2000−306883号、特開2001−85405
号公報参照)。すなわち、50MHz以上の高周波によ
り高密度プラズマを発生させ、基板側に供給されたそれ
より低い周波数の高周波電力によりDCバイアスを与
え、プラズマ生成とは独立にイオンエネルギーを制御し
ようとするものである。
【0018】しかしながら、これらの従来例は50MH
z以上の周波数の高密度プラズマを用いているため、太
陽電池の製造工程で必要な1メートル角規模の大面積処
理装置への適用は現状では難しく、また、可能であった
としても高価な装置となりコストが高くなってしまう。
【0019】本発明はこのような従来技術の問題に鑑み
てなされたものであり、太陽電池に用いられるシリコン
基板表面及びガラス基板表面の凹凸を効率よく形成する
方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る太陽電池用基板の粗面化方法では、
太陽電池用基板の表面を高周波電源を用いた反応性イオ
ンエッチング法で粗面状にする太陽電池用基板の粗面化
方法において、前記高周波電源として周波数の異なる二
つ以上の高周波電源を用いて、前記太陽電池用基板とし
てのシリコン基板に、幅と高さが2μm以下で、且つア
スペクト比が2以下である凹凸形状を形成することを特
徴とする。
【0021】また、請求項2に係る太陽電池用基板の粗
面化方法では、太陽電池用基板の表面を高周波電源を用
いた反応性イオンエッチング法で粗面状にする太陽電池
用基板の粗面化方法において、前記高周波電源として周
波数の異なる二つ以上の高周波電源を用いて、前記太陽
電池用基板としてのガラス基板に、0.1〜5μmのピ
ッチを有し、且つこのガラス基板に対して鉛直な方向の
任意断面における凹凸部の平均傾斜角が5〜10°の範
囲内にある微細な凹凸形状を形成することを特徴とす
る。
【0022】上記請求項1および請求項2に係る太陽電
池用基板の粗面化方法では、前記二つ以上の高周波電源
のうちの第1の高周波電源が10MHz〜50MHzの
周波数であり、第2の高周波電源が0.1MHz〜10
MHzの周波数であること、および前記第1の高周波電
源が13.56MHz又は27.12MHz又は40.
68MHzのいずれかの周波数であることが望ましい。
【0023】また、上記請求項1に係る太陽電池用基板
の粗面化方法では、前記反応性イオンエッチング法でフ
ッ素系ガス又は臭素系ガス及び塩素系ガスを用いるこ
と、および前記反応性イオンエッチング法で酸素系ガス
を用いることが望ましい。
【0024】また、上記請求項2に係る太陽電池用基板
の粗面化方法では、前記反応性イオンエッチング法でフ
ッ素系ガス又は臭素系ガスを用いることが望ましい。
【0025】また、上記請求項1および請求項2に係る
太陽電池用基板の粗面化方法では、前記反応性イオンエ
ッチング法で用いるフッ素系ガスがF2、CHF3、SF
6、NF3、CF4、C26、C38、C58、ClF3
うちの少なくとも1つを含むことが望ましい。
【0026】また、上記請求項1および請求項2に係る
太陽電池用基板の粗面化方法では、前記反応性イオンエ
ッチング法で用いる臭素系ガスがHBrであることが望
ましい。
【0027】また、上記請求項1に係る太陽電池用基板
の粗面化法では、前記反応性イオンエッチング法で用い
る塩素系ガスがCl2、HCl、ClF3のうちの少なく
とも1つを含むこと、および酸素系ガスがO2、H2Oの
うちの少なくとも1つを含むことが望ましい。
【0028】また、上記請求項2に係る太陽電池用基板
の粗面化方法では、前記太陽電池用基板の表面を前記反
応性イオンエッチング法で粗面状にした後、ウェットエ
ッチング処理を施すこと、前記ウェットエッチングで用
いるエッチャントに0.1〜50wt%の濃度のフッ酸
を含有すること、前記ウェットエッチング処理の前後の
少なくとも一方に超音波洗浄を施すこと、および前記ウ
ェットエッチング処理中に超音波振動を与えることが望
ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】<実施形態1> 結晶系Si太陽
電池の場合 以下、請求項1に係る発明の実施形態を添付図面に基づ
き詳細に説明する。図1は請求項1に係る太陽電池用基
板の粗面化方法で形成される結晶系Si太陽電池セルの
構造を示す図である。図1において、1はSi基板、1
aは表面凹凸構造、1bは受光面側不純物拡散層、1c
は裏面側不純物拡散層(BSF)、1dは表面反射防止
膜、1eは表面電極、1fは裏面電極を示している。
【0030】前記Si基板1は単結晶もしくは多結晶の
Si基板である。この基板はp型、n型いずれでもよ
い。単結晶Siの場合は引き上げ法などによって形成さ
れ、多結晶Siの場合は鋳造法などによって形成され
る。多結晶Siは、大量生産が可能で製造コスト面で単
結晶Siよりもきわめて有利である。引き上げ法や鋳造
法によって形成されたインゴットを300μm程度の厚
みにスライスして、10cm×10cmもしくは15c
m×15cm程度の大きさに切断してSi基板となる。
【0031】Si基板1の表面側には、入射した光を反
射させずに有効に取り込むために微細な凹凸1aを反応
性イオンエッチング(RIE)法を用いて形成する。R
IE法を実現するための装置の構成を図2及び図3に示
す。RIE法は、真空引きされたチャンバー内に反応性
ガスを導入し、一定圧力に保持して、チャンバー内に設
けられた電極にRF電力を印加することでプラズマを発
生させ、生じた活性種であるイオン・ラジカル等の作用
により基板表面をエッチングするものである。
【0032】図2および図3において、1はSi基板、
2aはマスフローコントローラ、2bはRF電極、2c
は圧力調整器、2dは真空ポンプ、2eはRF電源であ
る。装置内にマスフローコントローラ2a部分からエッ
チングガスとエッチング残渣生成用ガスを導入するとと
もに、RF電極2bでプラズマを発生させてイオンやラ
ジカルを励起活性化して、RF電極2bの上部に設置さ
れたSi基板2bの表面に作用させてエッチングする。
図2に示す装置では、RF電極2bを装置内に設置して
1枚のSi基板1の表面をエッチングするが、図3に示
す装置では、RF電極2bを装置の外壁に設置して複数
枚のSi基板1の表面を同時にエッチングするようにし
ている。
【0033】例えばCHF3を20sccm、Cl2を5
0sccm、O2を10sccm、SF6を80scc
m、さらにこれらに加えてH2Oを1sccm流しなが
ら、反応圧力7Pa、プラズマを発生させるRF周波数
13.56MHz、RFパワー500Wで3分間程度エ
ッチングする。これによりSi基板1の表面には凹凸構
造が形成される。エッチング中はSiがエッチングされ
て基本的には気化するが、一部は気化しきれずに分子同
士が吸着して基板1の表面に残渣として残る。
【0034】また、ガス条件、反応圧力、RFパワーな
どを凹凸形成ガス条件のエッチング後に主成分がSiで
ある残渣がシリコン基板1の表面に残るような条件に設
定すると、確実に凹凸形成を行うことができる。ただ
し、その凹凸のアスペクト比は、条件により最適化が必
要である。逆に、凹凸形成用のエッチング後の表面に残
渣が残らないような条件ではいかなる条件でも凹凸形成
を行うことは不可能である。
【0035】従来、この方法でエッチングを行うと、ガ
ス比、RFパワー、処理圧力等を変化させた高速なエッ
チング条件では凹凸のアスペクト比(高さ/幅)を自由
に変化させることができないという問題があった。そこ
でこの問題について検討した結果、エッチングに作用す
るイオンの効果をコントロールすればよいことを知見
し、本発明に至った。
【0036】13.56MHzの単独の電源を用いた従
来法では、エッチング速度を高めるためにRFパワーを
上げると、同時に自己バイアスも上がってしまい、エッ
チングにおけるイオンの影響が相対的に大きくなってし
まう。このため得られる微細な凹凸形状のアスペクト比
は大きくなり、所望のアスペクト比が得られにくくなっ
てしまう。
【0037】また、27.12MHz以上の単独の高周
波電源を用いた場合、プラズマ密度が上がり、エッチン
グ速度は向上するが、13.56MHzに比べ自己バイ
アスが大幅に小さくなるため、エッチングにおけるイオ
ンの影響が小さくなってしまう。このため得られる微細
な凹凸形状のアスペクト比は小さくなり、所望のアスペ
クト比が得られにくくなってしまう。
【0038】一方、13.56MHzより低い周波数、
例えば0.4MHzの単独の高周波電源を用いた場合、
プラズマ密度が下がり、また自己バイアスが上がるた
め、所望のアスペクト比が得られなくなる。
【0039】本発明では、図4に示すように2種類の周
波数の高周波を用いてエッチングを行う。図4において
4aは第1の高周波電源、4bは第2の高周波電源、4
cは第1の高周波電源に対するマッチングボックス及び
フィルター、4dは第2の高周波電源に対するマッチン
グボックス及びフィルターである。
【0040】本実施例では、第1の周波数として27.
12MHz、第2の周波数として0.4MHzを用い
た。ガス種、ガス流量、反応圧力は前記13.56MH
z単独電源を用いた場合と同じ条件で、27.12MH
zパワーを500W、0.4MHzパワー100Wで9
0秒間エッチングを行ったところ、13.56MHz単
独電源を用いた低エッチング速度の場合と同程度のアス
ペクト比の微細な凹凸形状を形成することができた。
【0041】本実施例では前記周波数を用いたが、第1
の周波数としては一般的な13.56MHzは可能であ
り、また40.68MHzではプラズマ密度が高くなる
ため、さらに高速でのエッチングが可能となる。また、
ここで挙げた3種類の周波数に限られるものではなく、
10〜50MHzの周波数では同様の効果が得られる。
また、第2の周波数として0.1〜10MHzで同様の
効果が得られる。
【0042】また、図4においては第1の周波数の高周
波と第2の周波数の高周波を同じRF電極を用いて導入
しているが、第1の周波数として27.12MHz程度
以上の周波数を用いる場合、図5に示すように、第2の
高周波(基板側)と対向するRF電極5aを設置し、こ
れに第1の高周波4aを導入することによっても同様の
エッチングが可能となる。
【0043】また、本実施例では上述のようなガスを用
いるが、これ以外のフッ素系ガス又は臭素系ガスと塩素
系ガスを用いても同様の凹凸構造を形成することが可能
である。また、フッ素系ガス又は臭素系ガスと塩素系ガ
スに酸素系ガスを加えることにより、更に凹凸構造が得
られやすくなる。
【0044】この微細な凹凸1aは円錐形もしくはそれ
が連なったような形状を呈し、幅と高さはそれぞれ2μ
m以下に形成される。この微細な凹凸1aをSi基板1
の必要部分全面にわたって均一且つ正確に制御性を持た
せて形成するためには、1μm以下が好適である。この
微細な凹凸1aのアスペクト比(凹凸1aの高さ/幅)
は、2以下であることが望ましい。このアスペクト比が
2以上の場合、製造過程で微細な凹凸1aが破損し、太
陽電池セルを形成した場合にリーク電流が大きくなって
良好な出力特性が得られない。
【0045】反応性イオンエッチング装置で凹凸形成を
行った後、Si基板表面に残ったエッチング残渣を除去
する。これにより作製する太陽電池の特性を向上させる
ことができる。エッチング残渣を除去する方法として
は、たとえば反応性イオンエッチング装置によって凹凸
を形成して基板を取り出した後に水槽内で超音波をかけ
る。この超音波を印加する装置の種類としては、通常市
販されている主な洗浄用超音波装置の周波数は数十kH
zから数百kHzで、印加する振動子も材質、形状、出
力など様々なタイプがあるが、この装置のタイプは表面
の残渣除去の容易さによって選択することができる。残
渣除去の容易さは凹凸の形状・大きさ・残渣の残量・基
板の厚みなどによっても変化し、さらに超音波の周波数
によっても変化するが、比較的残渣除去が困難な条件で
あっても印加時間を長くすることで残渣を除去すること
が可能である。
【0046】Si基板1の表面側には、逆導電型半導体
不純物が拡散された層1bが形成されている。この逆導
電型半導体不純物が拡散された層1bは、Si基板1内
に半導体接合部を形成するために設けるものであり、例
えばn型の不純物を拡散させる場合、POCl3を用い
た気相拡散法、P25を用いた塗布拡散法、及びP+
オンを直接拡散させるイオン打ち込み法などによって形
成される。この逆導電型半導体不純物を含有する層1は
0.3〜0.5μm程度の深さに形成される。
【0047】このSi基板1の表面側には、反射防止膜
1dが形成されている。この反射防止膜1dは、Si基
板1の表面で光が反射するのを防止して、Si基板1内
に光を有効に取り込むために設ける。この反射防止膜
は、シリコン基板1との屈折率差等を考慮して、屈折率
が2程度の材料で構成され、厚み500〜2000Å程
度のSiNX膜やSiO2膜などで構成される。
【0048】Si基板1の裏面側には、一導電型半導体
不純物が高濃度に拡散された層1cを形成することが望
ましい。この一導電型半導体不純物が高濃度に拡散され
た層1cは、Si基板1の裏面近くでキャリアの再結合
による効率の低下を防ぐために、Si基板1の裏面側に
内部電界を形成するものである。
【0049】つまり、Si基板1の裏面近くで発生した
キャリアがこの電界によって加速される結果、電力が有
効に取り出されることとなり、特に長波長の光感度が増
大すると共に、高温における太陽電池特性の低下を軽減
できる。このように一導電型半導体不純物が高濃度に拡
散された層1cが形成されたSi基板1の裏面側のシー
ト抵抗は、15Ω/□程度になる。
【0050】Si基板1の表面側および裏面側には、表
面電極1eおよび裏面電極1fが形成されている。この
表面電極1e及び裏面電極1fは主にAg紛、バインダ
ー、フリットなどからなるAgペーストをスクリーン印
刷して焼成し、その上に半田層を形成する。表面電極1
eは、例えば幅200μm程度に、またピッチ3mm程
度に形成される多数のフィンガー電極(不図示)と、こ
の多数のフィンガー電極を相互に接続する2本のバスバ
ー電極(1e)で構成される。裏面電極1fは、例えば
幅300μm程度に、またピッチ5mm程度に形成され
る多数のフィンガー電極(不図示)と、この多数のフィ
ンガー電極を相互に接続する2本のバスバー電極(1
f)で構成される。 <実施形態2>薄膜多結晶シリコン太陽電池 次に、請求項2に係る発明の実施形態を図6に基づいて
詳細に説明する。図6は薄膜型結晶質Si太陽電池セル
の構造を示す図である。図6中、6aはガラス基板、6
bは裏電極層、6cは光活性層部を結晶質Siで形成し
た半導体接合を有する半導体層、6dは表透明導電層、
6eは表集電極である。
【0051】ガラス基板6aの表面には、入射した光が
後述する裏面電極層6b表面で有効に散乱反射されるよ
うに微細な凹凸構造6fを形成する。これは実施形態1
で述べた反応性イオンエッチング(RIE)法を用いて
形成する。
【0052】例えばCHF3を20sccm、Cl2を2
0sccm、SF6を80sccm流しながら、反応圧
力5Pa、プラズマを発生させるRF周波数13.56
MHz、RFパワー500Wで5分間程度エッチングす
る。これによりガラス基板6aの表面には微細な凹凸構
造5fが形成される。エッチング中はガラスがエッチン
グされて基本的には気化するが、一部は気化しきれずに
分子同士が吸着して基板6の表面に残渣として残る。
【0053】また、ガス条件、反応圧力、RFパワーな
どを凹凸形成ガス条件のエッチング後に残渣がガラス基
板表面に残るような条件に設定すると、確実に凹凸形成
を行うことができる。ただし、その凹凸のアスペクト比
に関しては、条件により最適化が必要である。逆に、凹
凸形成用のエッチング後の表面に残渣が残らないような
条件ではいかなる条件でも凹凸形成を行うことは不可能
である。
【0054】従来、この方法でエッチングを行うと、ガ
ス比、RFパワー、処理圧力等を変化させた高速のエッ
チング速度条件では凹凸のアスペクト比(高さ/幅)を
自由に変化させることができないという問題があった。
【0055】13.56MHzの単独の電源を用いた従
来法では、エッチング速度を高めるためにRFパワーを
上げると、同時に自己バイアスも上がってしまい、エッ
チングにおけるイオンの影響が相対的に大きくなってし
まう。このため得られる微細な凹凸形状のアスペクト比
は大きくなり、所望のアスペクト比が得られにくくなっ
てしまう。
【0056】また、27.12MHz以上の単独の高周
波電源を用いた場合、プラズマ密度が上がり、エッチン
グ速度は向上するが、13.56MHzに比べて自己バ
イアスが大幅に小さくなるため、エッチングにおけるイ
オンの影響が小さくなってしまう。このため得られる微
細な凹凸形状のアスペクト比は小さくなり、所望のアス
ペクト比が得られにくくなってしまう。
【0057】一方、13.56MHzより低い周波数、
例えば0.4MHzの単独の高周波電源を用いた場合、
プラズマ密度が下がり、また自己バイアスが上がるた
め、所望のアスペクト比が得られなくなる。
【0058】本発明でも、図4に示すような2種類の周
波数の高周波を用いてエッチングを行う。第1の周波数
として27.12MHz、第2の周波数として0.4M
Hzを用いた。ガス種、ガス流量、反応圧力は前記1
3.56MHzの単独の電源を用いた場合と同じ条件
で、27.12MHzパワーを500W、0.4MHz
パワー200Wで3分間エッチングを行ったところ、1
3.56MHz単独電源を用いた低エッチング速度の場
合と同程度のアスペクト比の微細な凹凸形状を形成する
ことができた。
【0059】この実施例では前記のような周波数を用い
るが、第1の周波数としては一般的な13.56MHz
は可能であり、また40.68MHzではプラズマ密度
が高くなるため、さらに高速でのエッチングが可能とな
る。またここで挙げた3種類の周波数に限られるもので
はなく、10〜50MHzの周波数では同様の効果が得
られる。また、第2の周波数として0.1〜10MHz
で同様の効果が得られる。
【0060】また、この実施例では上述のようなガスを
用いたが、上述のようなガス以外にもフッ素系ガス又は
臭素系ガスを用いても同様の凹凸構造を形成することが
可能である。
【0061】また、ガラス基板にRIE処理を行った
後、フッ酸溶液中に浸漬させることにより、その表面の
凹凸形状をコントロールすることが可能となる。具体的
にはフッ酸溶液濃度を0.5wt%として10分間浸漬
してエッチング処理を行うと、表面から見たその形状が
擬楕円形であり、且つガラス基板に対して鉛直な方向の
任意断面における凹凸部の平均傾斜角が5〜10°の凹
凸形状が形成される。また、凹凸形状のピッチはフッ酸
処理の時間を変化させることによって0.1〜5μm程
度の範囲内で制御が可能である。
【0062】ここで、ガラス基板に対して鉛直な方向の
任意断面における凹凸部の平均傾斜角とは、ガラス基板
6aに対して鉛直な方向に切った任意の断面部におい
て、凹凸部を形取る稜線の基板水平方向に対する傾斜角
の(断面部全体における)平均値とする。
【0063】このとき、凹凸の平均傾斜角が5°以下に
なると、薄膜太陽電池に応用した際に、太陽電池の裏面
側で反射した反射光が受光面側で全反射される確率が低
下するため、光活性層内での実効的な光路長が効果的に
増大しない。逆に、凹凸の平均傾斜角が10°以上の場
合には、互いに向かい合う凹凸斜面上での結晶の成長が
極度に阻害されるとともに、各々の結晶粒が衝突する界
面近傍にボイドを伴った粒界が発生し、VocおよびFF
を中心とした素子特性を悪化せしめる事態を誘発する。
【0064】同様に凹凸のピッチに関しても、0.1μ
m以下の場合には、活性層の膜品質が低下し、5μm以
上の場合には光閉じ込め効果が低下する。
【0065】また、上記ウェットエッチング処理に用い
るエッチャント中には0.1〜50wt%のフッ酸を含
有することが望ましい。このウェットエッチング処理
は、マイクロクラック等の構造欠陥を溶解除去するとと
もに、リークの要因になる凸部の尖鋭箇所を鈍角化する
ことができる。このとき、フッ酸水溶液濃度が0.1w
t%以下の場合には上記の処理に30分以上の時間を要
し、スループットが問題になる。逆に、フッ酸水溶液濃
度が50wt%以上の場合には急激な等方性エッチング
により、凹凸ピッチが制御不能に長大化する事態を誘発
する。
【0066】また、エッチング残さの除去を目的とし
て、上記ウェットエッチング処理の前後の少なくとも一
方で、純水中等で超音波洗浄を行うことが望ましい。ス
ループットをより向上させるには、ウェットエッチング
処理中に超音波振動を与えることにより、エッチングと
残さ除去を同時に行ってもよい。以上のようにして粗面
化されたガラス基板を容易に形成することが可能にな
る。
【0067】次に、裏電極層6bとなる金属膜を形成す
る。金属膜材料としては、光反射特性に優れるAl、A
gなどを用いるのが望ましい。製膜方法としては、蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの
公知の技術を使用できる。膜厚は、0.05〜2μmと
し、この裏電極層6bの表面がガラス基板6aの表面の
微細な凹凸構造6fを反映した微細な凹凸構造を有した
ものにする。裏電極層6bの膜厚を0.05〜2μmと
すれば、裏電極層6b表面の凹凸形状は基板6aの表面
の凹凸構造6fをほぼ反映したものとなる。
【0068】また、素子表面が平坦と見なせる場合は上
述のような凹凸構造6fに形成するが、仮に素子表面に
半導体層の結晶構造に起因した自成的凹凸構造を反映し
た凹凸構造が存在していても上記角度数値とすれば充分
条件を満たすことには変わりがない。
【0069】なお、裏電極層6bの膜厚を0.05μm
以下とすると素子の直列抵抗成分の増加による特性低下
を無視できなくなり、また2μm以上にするとガラス基
板6aの表面上の凹凸構造6fが裏電極層6bの表面に
有効に反映されにくくなると同時にコスト的にも現実的
ではなくなる。
【0070】また、ガラス基板6aと裏電極層6bとの
接着強度を高めるためには、例えばTiなどの金属層
(不図示)をガラス基板6aと裏電極層6bの間に厚さ
0.5〜200nmで挿入すればよいことが特願200
1−53290号に述べられている。
【0071】さらに、裏電極層6bから後述する半導体
層6cへの金属成分の拡散が問題になる場合は、裏電極
層6bと半導体層6cとの間に拡散バリア層(不図示)
を挿入すればよい。拡散バリア層としてTiなどの金属
膜を用いる場合は厚さ10nm以下、ZnO、Sn
2、ITO等の透明導電膜を拡散バリア層に用いる場
合は厚さ100nm以下にすればよい。透明導電膜を用
いる場合は、拡散バリア層としての機能の他に裏電極層
6bの実効的反射率を向上させる機能も持たせることが
できる。さらにまた、後者の透明導電膜を用いる場合、
その成膜後に、表面の凹凸形状の平均高低差が透明導電
膜と裏電極層6bとの界面の凹凸形状の平均高低差より
も小さくなるようにすることで、後述する半導体層6c
の形成においてリーク電流の発生が抑えられた高品質な
膜の形成が可能となる(例えば特願2001−2062
3号参照)。
【0072】次に、光活性層部を結晶質Siで形成した
半導体接合を有する半導体層6cを形成する。半導体層
6cは大別して下地層、光活性層、接合層で構成され
る。
【0073】まず、下地層(不図示)として、非単結晶
Si膜を触媒CVD法やプラズマCVD法などの方法で
形成する。膜厚は10〜500nm程度とする。ドーピ
ング元素濃度については1E18〜1E21/cm3
度とし、p+型(またはn+型)とする。
【0074】次に、光活性層(不図示)として結晶質S
i膜を触媒CVD法やプラズマCVD法などの方法で形
成する。膜厚は0.5〜10μm程度とする。なお、導
電型は上記下地層よりドーピング濃度が低い同導電型と
するか、あるいは実質的なi型とする。
【0075】次に、半導体接合(不図示)を形成すべ
く、非単結晶Si膜(接合層)を触媒CVD法やプラズ
マCVD法などの方法で形成する。膜厚は5〜500n
m程度とする。ドーピング元素濃度は1E18〜1E2
1/cm3程度とし、上述した下地層とは反対導電型
(n+型またはp+型)とする。なお、接合特性をより改
善するために光活性層と接合層との間に実質的にi型の
非単結晶Si層を挿入してもよい。このとき挿入層の厚
さは、結晶質Si層の場合は10〜500nm程度、非
晶質Siの場合は1〜20nm程度とする。
【0076】次に、透明導電層6dを形成する。透明導
電層6dの材料としては、SnO2、ITO、ZnOな
ど公知の材料を用いることができる。製膜方法として
は、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング
法など公知の技術を用いることができる。この膜厚は光
学的干渉効果を考慮して60〜300nm程度にするの
がよい。
【0077】最後に、表集電極6eとなる金属膜を形成
する。金属膜材料としては導電性に優れるAl、Agな
どを用いるのが望ましい。製膜方法としては、蒸着法、
スパッタリング法、スクリーン印刷法などの公知の技術
を使用できる。このとき蒸着法、スパッタ法において
は、マスキング法、リフトオフ法などを用いて所望のパ
ターンに金属膜を形成することができる。なお、透明導
電層6dとの接着強度を強化するためには、透明導電層
6dと表集電極6eとの間に、Ti等の酸化物材料との
接着強度に優れる金属材料を挿入すると効果的である。
【0078】以上によって、光閉じ込め効率が高くかつ
リーク電流発生を充分抑制できる凹凸構造を有した高効
率かつ低コストな薄膜型結晶質Si太陽電池を得ること
ができる。
【0079】なお、この実施形態2では、半導体層6c
が光活性層部を結晶質Siで形成したサブストレート型
の薄膜型結晶質Si太陽電池について述べたが、半導体
層6cが主に非晶質Siで形成されている薄膜型非晶質
Si太陽電池、半導体層6cが化合物半導体で形成され
ている薄膜太陽電池においてもこの実施形態で述べた基
板の粗面化法はもちろん応用可能であり、さらにスーパ
ーストレート型の太陽電池や多層型(タンデム型)の太
陽電池にも応用可能なことは容易に推察される。
【0080】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る太陽電池
用基板の粗面化法によれば、太陽電池用基板がシリコン
であり、二つ以上の周波数の高周波を重畳させた反応性
イオンエッチング法により、このシリコン基板表面に凹
凸の幅と高さが2μm以下で、且つアスペクト比が2以
下である凹凸形状を形成することから、従来に比較して
大幅に凹凸の形成速度を速くすることができる。このた
め、高効率の太陽電池に必要なシリコン基板表面の凹凸
構造を高タクト、低コストで形成することが可能とな
る。
【0081】また、請求項2に係る太陽電池用基板の粗
面化法によれば、太陽電池用基板がガラスであり、二つ
以上の周波数の高周波を重畳させさせた反応性イオンエ
ッチング法により、このガラス基板表面に0.1〜5μ
mのピッチを有し、且つこのガラス基板に対して鉛直な
方向の任意断面における凹凸部の平均傾斜角が5〜10
°の範囲内にある微細な凹凸形状を形成することから、
従来に比較して大幅に凹凸の形成速度を速くすることが
できる。このため、高効率の薄膜太陽電池に必要なガラ
ス基板表面の凹凸構造を高タクト、低コストで形成する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明に係る太陽電池用基板の粗面化
方法で形成される結晶系Si太陽電池セルの構造を示す
図である。
【図2】従来の太陽電池用基板の粗面化法に用いられて
いた装置を示す図である。
【図3】従来の太陽電池用基板の粗面化法に用いられて
いた他の装置を示す図である。
【図4】本発明の太陽電池用基板の粗面化法に用いられ
る装置を示す図である。
【図5】本発明の太陽電池用基板の粗面化法に用いられ
る他の装置を示す図である。
【図6】請求項2の発明に係る太陽電池用基板の粗面化
方法で形成される非晶質系Si太陽電池セルの構造を示
す図である。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽電池用基板の表面を高周波電源を用
    いた反応性イオンエッチング法で粗面状にする太陽電池
    用基板の粗面化方法において、前記高周波電源として周
    波数の異なる二つ以上の高周波電源を用いて、前記太陽
    電池用基板としてのシリコン基板に、幅と高さが2μm
    以下で、且つアスペクト比が2以下である凹凸形状を形
    成することを特徴とする太陽電池用基板の粗面化方法。
  2. 【請求項2】 太陽電池用基板の表面を高周波電源を用
    いた反応性イオンエッチング法で粗面状にする太陽電池
    用基板の粗面化方法において、前記高周波電源として周
    波数の異なる二つ以上の高周波電源を用いて、前記太陽
    電池用基板としてのガラス基板に、0.1〜5μmのピ
    ッチを有し、且つこのガラス基板に対して鉛直な方向の
    任意断面における凹凸部の平均傾斜角が5〜10°の範
    囲内にある微細な凹凸形状を形成することを特徴とする
    太陽電池用基板の粗面化方法。
  3. 【請求項3】 前記周波数の異なる二つ以上の高周波電
    源のうちの第1の高周波電源が10MHz〜50MHz
    の周波数であり、第2の高周波電源が0.1MHz〜1
    0MHzの周波数であることを特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載の太陽電池用基板の粗面化方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の高周波電源が13.56MH
    z又は27.12MHz又は40.68MHzのいずれ
    かの周波数であることを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載の太陽電池用基板の粗面化方法。
  5. 【請求項5】 前記反応性イオンエッチング法でフッ素
    系ガス又は臭素系ガス及び塩素系ガスを用いることを特
    徴とする請求項1に記載の太陽電池用基板の粗面化方
    法。
  6. 【請求項6】 前記反応性イオンエッチング法で酸素系
    ガスを用いることを特徴とする請求項5に記載の太陽電
    池用基板の粗面化方法。
  7. 【請求項7】 前記反応性イオンエッチング法でフッ素
    系ガス又は臭素系ガスを用いることを特徴とする請求項
    2に記載の太陽電池用基板の粗面化方法。
  8. 【請求項8】 前記反応性イオンエッチング法で用いる
    フッ素系ガスがF2、CHF3、SF6、NF3、CF4
    26、C38、C58、ClF3のうちの少なくとも
    1つを含むことを特徴とする請求項5又は請求項7に記
    載の太陽電池用基板の粗面化方法。
  9. 【請求項9】 前記反応性イオンエッチング法で用いる
    臭素系ガスがHBrであることを特徴とする請求項5又
    は請求項7に記載の太陽電池用基板の粗面化方法。
  10. 【請求項10】 前記反応性イオンエッチング法で用い
    る塩素系ガスがCl2、HCl、ClF3のうちの少なく
    とも1つを含むことを特徴とする請求項5に記載の太陽
    電池用基板の粗面化方法。
  11. 【請求項11】 前記反応性イオンエッチング法で用い
    る酸素系ガスがO2、H2Oのうちの少なくとも1つを含
    むことを特徴とする請求項6に記載の太陽電池用基板の
    粗面化方法。
  12. 【請求項12】 前記太陽電池用基板の表面を前記反応
    性イオンエッチング法で粗面状にした後、ウェットエッ
    チング処理を施すことを特徴とする請求項2に記載の太
    陽電池用基板の粗面化方法。
  13. 【請求項13】 前記ウェットエッチングで用いるエッ
    チャントに0.1〜50wt%の濃度のフッ酸を含有す
    ることを特徴とする請求項12に記載の太陽電池用基板
    の粗面化方法。
  14. 【請求項14】 前記ウェットエッチング処理の前後の
    少なくとも一方に超音波洗浄を施すことを特徴とする請
    求項12に記載の太陽電池用基板の粗面化方法。
  15. 【請求項15】 前記ウェットエッチング処理中に超音
    波振動を与えることを特徴とする請求項12に記載の太
    陽電池用基板の粗面化方法。
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