JP2011066213A - 光電変換装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板面内にヘイズ率の分布がある透明電極付き基板を用いても、電池出力を低下させない光電変換装置を提供することを目的とする。
【解決手段】基板1上に形成され、該基板1と反対側の面に凹凸を有する透明電極層2と、該透明電極層2上に、スパッタ法によって形成されたシリコンを主とする膜7と、該シリコンを主とする膜7上に、基板1側から順にp層とi層とn層、または、n層とi層とp層とを積層させた光電変換層3とを備える光電変換装置100。
【選択図】図1

Description

本発明は、光電変換装置及びその製造方法に関し、特に発電層としてシリコンを用いるシリコン系薄膜太陽電池に関する。
太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池に用いられる光電変換装置としては、p型シリコン系半導体(p層)、i型シリコン系半導体(i層)及びn型シリコン系半導体(n層)の薄膜をプラズマCVD法等で製膜して形成した光電変換層を備えたシリコン系薄膜光電変換装置が知られている。シリコン系薄膜光電変換装置に用いる光電変換層として、非晶質シリコンからなるi層(非晶質シリコンi層)を含む光電変換層や結晶質シリコンからなるi層(結晶質シリコンi層)を含む光電変換層などがある。
本技術分野においては、シリコン系薄膜光電変換装置の高効率化及び生産性改善が課題となっている。例えば、結晶質シリコンi層は他の層に比べて厚い(特に、非晶質シリコン層に比べて4倍〜12倍厚い)ため、高速製膜したり薄膜化したりすることで、製膜時間を短縮して生産性を改善しようという試みがなされている。
結晶質シリコンi層を薄膜化するためには、透明電極付き基板の表面に凹凸を形成してヘイズ化する方法が知られている。特許文献1には、30cm×30cmの基体を用いたC光源ヘイズ率のばらつきが十分に小さい透明導電性酸化物膜付き基板の製造方法が開示されている。大きさの制御された大きな凹凸と小さな凹凸が混在する透明導電性酸化膜付き基板を用いることで、開放電圧及び形状因子の低下を小さくし、光電変換効率のよい光電変換素子を製造する方法が提案されている。特許文献2には、大小の凹凸が混在した形状によりヘイズ率を高めた透明電極付き基板を用いた光電変換装置の製造方法が開示されている。
特開2005−347490号公報(請求項1、段落[0010][0041]) 国際公開第2008/099524号公報(請求項1、段落[0012][0024][0025])
当技術分野において、高ヘイズ化の検討が進められているが、基板のヘイズ率を大きくすると、入射光の光散乱により光閉じ込め効果が向上して短絡電流は増大する。しかし、形状因子が低下することによって電池性能は低下してしまうと考えられていた。そのため、生産には、ヘイズ率を落として適用せざるを得なかった。また、従来技術では、基板面積を大きくすると、均一な凹凸を形成するのが難しくなるという問題もある。凹凸が不均一になるとヘイズ率の面内分布を表すヘイズ標準偏差が増大する。これは、平均ヘイズ率の上昇に伴い大きくなる傾向を示す。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基板面内にヘイズ率の分布がある透明電極付き基板を用いても、電池出力を低下させない光電変換装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、基板上に形成され、該基板と反対側の面に凹凸を有する透明電極層と、該透明電極層上に、スパッタ法によって形成されたシリコンを主とする膜と、該シリコンを主とする膜上に、基板側から順にp層とi層とn層、または、n層とi層とp層とを積層させた光電変換層とを備える光電変換装置を提供する。
また、本発明は、基板上に、該基板と反対側の面に凹凸を有する透明電極層を形成する工程と、該凹凸上に、スパッタ法によって形成されたシリコンを主とする膜を形成する工程と、該シリコンを主とする膜上に、基板側から順にp層とi層とn層、または、n層とi層とp層とを積層させた光電変換層を形成する工程とを順に備える光電変換装置の製造方法を提供する。
凹凸を有する透明電極層を作製すると、凹凸のサイズにばらつきが生じるため、基板面内でヘイズ率の異なる部分ができる。基板面積が大きくなるほど、基板面内でのヘイズ率のばらつきが大きくなる。例えば、平均ヘイズ率が25%の基板面内では、部分的に30〜40%のヘイズ率を有する部分が存在する。ヘイズ率が高い部分の凹凸では、鋭利な溝を有する狭小凹部が存在する。このような透明電極付き基板上に光電変換層を積層すると、狭小凹部を十分に被覆できないため、透明電極層/p層界面や、p層/i層界面などに欠陥が発生する。
また、凹部では、該箇所を起点として光電変換層内に異相が生じる。「異相」とは、光電変換層の膜成長相の界面に欠陥が連なったものと考えており、電子顕微鏡で観察することができる。この異相は、キャリアの再結合による電流リークの原因となり、電池性能を低下させる。
本発明によれば、シリコンを主とする膜を、スパッタ法によって形成することで狭小凹部などを含む凹部への被覆性が向上する。これは、スパッタ法で製膜する際、高エネルギー粒子が凹凸表面に衝突することによって、凹凸表面の頂部がエッチング支配され、谷部がより製膜されやすくなるためである。シリコンを主とする膜が凹部に形成されることで、谷形状が緩和され、各層界面での欠陥や異相の発生を抑制することができる。そのため、光電変換装置としたときの電池性能の低下を抑制することができる。
また、透明電極層は、光電変換層製膜時のHを含むプラズマにより還元され、光透過率が低下するという問題があった。透明電極層と光電変換層との間にシリコンを主とする膜を設けると、p層またはn層をプラズマCVD装置で形成したとしても透明電極層がHプラズマに曝されないため、光透過率の低下を抑制することができる。
上記発明において、前記シリコンを主とする膜の表面を、前記シリコンを主とする膜の上に積層される前記p層またはn層に含まれる不純物と同じ元素を含むガスを用いてプラズマ処理することが好ましい。
スパッタ法によって製膜されたシリコンを主とする膜を、上記プラズマ処理することで、シリコンを主とする膜表層に不純物が導入される。導入された不純物は、シリコンを主とする膜上に積層されるp層またはn層と同じ元素であるため、シリコンを主とする膜の欠陥を補修して、隣接するp層またはn層へ悪影響を及ぼさずに、透明電極層との導電性向上を図ることができる。シリコンを主とする膜に不純物が導入されたことで、シリコンを主とする膜上に積層されるp層またはn層の膜厚が厚くなったのと類似の効果が得られる。
これによって、電池出力及び性能歩留りを改善し、安定して高効率の光電変換装置を得ることが可能となる。
上記発明において、前記i層を形成する前に、前記シリコンを主とする膜上に形成された前記p層または前記n層、または、前記p層と前記i層との間に配置されるバッファー層の表面を酸化処理することが好ましい。
i層を積層する前に、シリコンを主とする膜上に形成されたp層またはn層、または、バッファー層のi層が形成される側の面をあらかじめ酸化処理すると、欠陥(未結合種)が酸化される。そのため、短絡電流のリークを低減することができる。
本発明において、前記透明電極層を設けた前記基板のヘイズ率が、30%以上であることが好ましい。ヘイズ率は光が反射するときの散乱率であり、波長依存性があるが、特に指定のない場合はヘイズメーターで計測される波長550nm程度の光の散乱率を示す。凹凸が不均一な高ヘイズ率の基板を用いたとしても開放電圧及び形状因子の低下を抑制して高効率の光電変換装置とすることができる。これによって、光電変換層として結晶質シリコンを用いた場合に、i層を薄膜化することが可能となる。
大面積基板を用いて量産された基板面内にヘイズ分布不良等が生じた透明電極付き基板であっても、基板表面の凹部を優先的に被覆したり、異相の発生を抑制することができる。その結果、高ヘイズ化によって増大した短絡電流を効率良く電池出力に反映することができ、光電変換装置の性能歩留りが向上する。これによって、結晶質シリコンi層を薄膜化しても、効率(出力)を維持できる。すなわち、大面積基板を用いた光電変換装置の生産性を向上させることが可能となる。
本発明の光電変換装置の製造方法により製造される光電変換装置の構成を表す概略図である。 太陽電池パネルを製造する一実施形態を説明する概略図である。 太陽電池パネルを製造する一実施形態を説明する概略図である。 太陽電池パネルを製造する一実施形態を説明する概略図である。 太陽電池パネルを製造する一実施形態を説明する概略図である。 本実施形態に係るタンデム型太陽電池セルについてヘイズ率と短絡電流との関係を示すグラフである。 本実施形態に係るタンデム型太陽電池セルについてヘイズ率と開放電圧との関係を示すグラフである。 本実施形態に係るタンデム型太陽電池セルについてヘイズ率と形状因子との関係を示すグラフである。 本実施形態に係るタンデム型太陽電池セルについてヘイズ率と変換効率との関係を示すグラフである。 比較例3のヘイズ率の異なる透明電極付き基板を用いた電池セルのTEM写真である。
図1は、本発明の光電変換装置の構成を示す概略図である。光電変換装置100は、タンデム型シリコン系太陽電池であり、基板1、透明電極層2、太陽電池光電変換層3としての第1セル層91(非晶質シリコン系)及び第2セル層92(結晶質シリコン系)、中間コンタクト層5、及び裏面電極層4を備える。なお、ここで、シリコン系とはシリコン(Si)やシリコンカーバイト(SiC)やシリコンゲルマニウム(SiGe)を含む総称である。また、結晶質シリコン系とは、非晶質シリコン系以外のシリコン系を意味するものであり、微結晶シリコンや多結晶シリコンも含まれる。
本実施形態に係る光電変換装置の製造方法を、太陽電池パネルを製造する工程を例に挙げて説明する。図2から図5は、本実施形態の太陽電池パネルの製造方法を示す概略図である。
(1)図2(a)
基板1として面積1m以上のソーダフロートガラス基板(例えば1.4m×1.1m×板厚:3.5mm〜4.5mm)を使用する。基板端面は熱応力や衝撃などによる破損防止にコーナー面取りやR面取り加工されていることが望ましい。
(2)図2(b)
透明電極層2として、酸化錫(SnO)を主成分とする膜厚約500nm以上800nm以下の透明導電膜を、熱CVD装置にて約500℃で製膜する。この際、透明導電膜の表面に、適当な凹凸のあるテクスチャーを形成し、ヘイズ率を所望の値とする。透明電極層2の形成工程は、初期層製膜段階と厚膜化段階との2段階から構成される。初期層製膜段階では、凹凸の大きさやピッチを決める種層として、初期層形成条件によって平均サイズを制御して初期層を製膜する。厚膜化段階では、導電性を付与するために結晶成長させて厚膜化する。「ヘイズ率」とは、波長550nm程度の光を透過した場合の散乱光の割合を示す値であり、凹凸の大きさによって決定される。透明電極層2として、透明導電膜に加えて、基板1と透明導電膜との間にアルカリバリア膜(図示されず)を形成しても良い。アルカリバリア膜は、酸化シリコン膜(SiO)を50nm〜150nm、熱CVD装置にて約500℃で製膜処理する。
(3)図2(c)
その後、基板1をX−Yテーブルに設置して、YAGレーザーの第1高調波(1064nm)を、図の矢印に示すように、透明導電膜の膜面側から照射する。加工速度に適切となるようにレーザーパワーを調整して、透明導電膜を発電セルの直列接続方向に対して垂直な方向へ、基板1とレーザー光を相対移動して、溝10を形成するように幅約6mmから15mmの所定幅の短冊状にレーザーエッチングする。
透明電極層2上に、スパッタリング装置によってシリコンを主とする膜7を製膜する。製膜条件は、ターゲット:結晶シリコン板、減圧雰囲気:0.01Pa〜0.1Pa、基板温度:100℃〜200℃とする。シリコンを主とする膜7の膜厚は1nm以上10nm以下とする。
シリコンを主とする膜7の透明電極層2と反対側の表面を、プラズマCVD装置を用いてプラズマ処理しても良い。プラズマ処理には、シリコンを主とする膜7の上部に接触して設けられる光電変換層の製膜で用いられるガスと同じ元素を含むガスを用いる。本実施形態では、処理条件は、減圧雰囲気:100Pa〜400Pa、ガス種:Bガス(濃度1体積%)、ArガスまたはHガス、基板温度:100℃以上300℃以下、処理時間:10秒〜90秒、RFパワー密度:1W/cm〜20W/cmとする。なお、光電変換層をnip構造としたときは、n層の不純物(例えば、P)を含むガスをプラズマ処理に用いる。
(4)図2(d)
第1セル層91として、シリコンを主とする膜7のプラズマ処理した面上に、太陽光の入射する側から非晶質シリコンp層31、非晶質シリコンi層32、非晶質シリコンn層33を順次製膜する。非晶質シリコンp層31と非晶質シリコンi層32の間には、界面特性の向上のためにバッファー層(p/i層)を設けても良い。その場合、バッファー層は、膜厚10nm以下の非晶質Bドープシリコンカーバイトであり、Bドープ量及びC含有量がp層とi層の間となるよう設定する。
非晶質シリコンp層31は、非晶質のBドープシリコンカーバイトを主とする非晶質シリコンp膜とから構成される。非晶質シリコンp層31の膜厚は10nm以上30nm以下である。
非晶質シリコンp層31を、プラズマCVD装置を用いて製膜する。製膜条件は、主原料:SiHガス、Hガス、Bガス及びCHガス、減圧雰囲気:30Pa以上1000Pa以下、基板温度:約200℃とする。
非晶質シリコンi層32と接触する非晶質シリコンp層31またはバッファー層の表面を、ガス供給及び加熱機能を有する減圧装置によって酸化処理しても良い。減圧装置にはプラズマCVD装置の真空容器を流用しても良い。その場合、処理条件は、減圧雰囲気:100Pa〜2000Pa、ガス:Oガス(濃度100体積%)、基板温度:100℃以上250℃以下、処理時間:10秒〜300秒とする。ここでガスは濃度100%のOを用いたが、O原子を含み酸化できるガスならば何でも良く、ガス種に応じた条件を設定することで同等の効果を期待できる。
非晶質シリコンi層32の膜厚は、200nm以上350nm以下である。
非晶質シリコンi層32を、プラズマCVD装置を用いて製膜する。製膜条件は、主原料:SiHガス及びHガス、減圧雰囲気:30Pa以上1000Pa以下、基板温度:約200℃とする。
非晶質シリコンn層33は、非晶質シリコンに微結晶シリコンを含有するPドープシリコンを主とし、膜厚30nm以上50nm以下である。
非晶質シリコンn層33を、プラズマCVD装置を用いて製膜する。製膜条件は、主原料:SiHガス、Hガス及びPHガス、減圧雰囲気:30Pa以上1000Pa以下、基板温度:約200℃とする。
次に、第1セル層91の上に、プラズマCVD装置により、減圧雰囲気:3000Pa以下、基板温度:約200℃、プラズマ発生周波数:40MHz以上100MHz以下にて、第2セル層92としての結晶質シリコンp層41、結晶質シリコンi層42、及び、結晶質シリコンn層43を順次製膜する。結晶質シリコンp層41はBドープした微結晶シリコンを主とし、膜厚10nm以上50nm以下である。結晶質シリコンi層42は微結晶シリコンを主とし、膜厚は1.2μm以上3.0μm以下である。結晶質シリコンn層43はPドープした微結晶シリコンを主とし、膜厚20nm以上50nm以下である。
微結晶シリコンを主とするi層膜をプラズマCVD法で形成するにあたり、プラズマ放電電極と基板1の表面との距離dは、3mm以上10mm以下にすることが好ましい。3mmより小さい場合、大型基板に対応する製膜室内の各構成機器精度から距離dを一定に保つことが難しくなるとともに、近過ぎて放電が不安定になる恐れがある。10mmより大きい場合、十分な製膜速度(1nm/s以上)を得難くなるとともに、プラズマの均一性が低下しイオン衝撃により膜質が低下する。
第1セル層91と第2セル層92の間に、接触性を改善するとともに電流整合性を取るために半反射膜となる中間コンタクト層5を設ける。中間コンタクト層5として、膜厚:20nm以上100nm以下のGZO(GaドープZnO)膜を、ターゲット:GaドープZnO焼結体を用いてスパッタリング装置により製膜する。また、中間コンタクト層5を設けない場合もある。
(5)図2(e)
基板1をX−Yテーブルに設置して、レーザーダイオード励起YAGレーザーの第2高調波(532nm)を、図の矢印に示すように、光電変換層3の膜面側から照射する。パルス発振:10kHzから20kHzとして、加工速度に適切となるようにレーザーパワーを調整して、透明電極層2のレーザーエッチングラインの約100μmから150μmの横側を、溝11を形成するようにレーザーエッチングする。またこのレーザーは基板1側から照射しても良く、この場合は光電変換層3の非晶質シリコン系の第1セル層で吸収されたエネルギーで発生する高い蒸気圧を利用して光電変換層3をエッチングできるので、更に安定したレーザーエッチング加工を行うことが可能となる。レーザーエッチングラインの位置は前工程でのエッチングラインと交差しないように位置決め公差を考慮して選定する。
(6)図3(a)
裏面電極層4としてAg膜/Ti膜を、スパッタリング装置により、減圧雰囲気、製膜温度:150℃から200℃にて製膜する。本実施形態では、Ag膜:150nm以上500nm以下、これを保護するものとして防食効果の高いTi膜:10nm以上20nm以下を、この順に積層する。あるいは、裏面電極層4を、100nm以上450nm以下の膜厚を有するCu膜と、5nm以上150nm以下の膜厚を有するTi膜との積層構造、あるいは、25nmから100nmの膜厚を有するAg膜と、15nmから500nmの膜厚を有するAl膜との積層構造としても良い。結晶質シリコンn層43と裏面電極層4との接触抵抗低減と光反射向上を目的に、光電変換層3と裏面電極層4との間に、スパッタリング装置により、膜厚:50nm以上100nm以下のGZO(GaドープZnO)膜を製膜して設けても良い。
(7)図3(b)
基板1をX−Yテーブルに設置して、レーザーダイオード励起YAGレーザーの第2高調波(532nm)を、図の矢印に示すように、基板1側から照射する。レーザー光が光電変換層3で吸収され、このとき発生する高いガス蒸気圧を利用して裏面電極層4が爆裂して除去される。パルス発振:1kHz以上10kHz以下として加工速度に適切となるようにレーザーパワーを調整して、透明電極層2のレーザーエッチングラインの250μmから400μmの横側を、溝12を形成するようにレーザーエッチングする。
(8)図3(c)と図4(a)
発電領域を区分して、基板端周辺の膜端部をレーザーエッチングし、直列接続部分で短絡し易い影響を除去する。基板1をX−Yテーブルに設置して、レーザーダイオード励起YAGレーザーの第2高調波(532nm)を、基板1側から照射する。レーザー光が透明電極層2と光電変換層3で吸収され、このとき発生する高いガス蒸気圧を利用して裏面電極層4が爆裂して、裏面電極層4/光電変換層3/透明電極層2が除去される。パルス発振:1kHz以上10kHz以下として加工速度に適切となるようにレーザーパワーを調整して、基板1の端部から5mmから20mmの位置を、図3(c)に示すように、X方向絶縁溝15を形成するようにレーザーエッチングする。なお、図3(c)では、光電変換層3が直列に接続された方向に切断したX方向断面図となっているため、本来であれば絶縁溝15位置には裏面電極層4/光電変換層3/透明電極層2の膜研磨除去をした周囲膜除去領域14がある状態(図4(a)参照)が表れるべきであるが、基板1の端部への加工の説明の便宜上、この位置にY方向断面を表して形成された絶縁溝をX方向絶縁溝15として説明する。このとき、Y方向絶縁溝は後工程で基板1周囲膜除去領域の膜面研磨除去処理を行うので、設ける必要がない。
絶縁溝15は基板1の端より5mmから15mmの位置にてエッチングを終了させることにより、太陽電池パネル端部からの太陽電池モジュール6内部への外部湿分浸入の抑制に、有効な効果を呈するので好ましい。
尚、以上までの工程におけるレーザー光はYAGレーザーとしているが、YVO4レーザーやファイバーレーザーなどが同様に使用できるものがある。
(9)図4(a:太陽電池膜面側から見た図、b:受光面の基板側から見た図)
後工程のEVA等を介したバックシート24との健全な接着・シール面を確保するために、基板1周辺(周囲膜除去領域14)の積層膜は、段差があるとともに剥離し易いため、この膜を除去して周囲膜除去領域14を形成する。基板1の端から5〜20mmで基板1の全周囲にわたり膜を除去するにあたり、X方向は前述の図3(c)工程で設けた絶縁溝15よりも基板端側において、Y方向は基板端側部付近の溝10よりも基板端側において、裏面電極層4/光電変換層3/透明電極層2を、砥石研磨やブラスト研磨などを用いて除去を行う。
研磨屑や砥粒は基板1を洗浄処理して除去した。
(10)図5(a)(b)
端子箱23の取付け部分はバックシート24に開口貫通窓を設けて集電板を取出す。この開口貫通窓部分には絶縁材を複数層で設置して外部からの湿分などの浸入を抑制する。
直列に並んだ一方端の太陽電池発電セルと、他方端部の太陽電池発電セルとから銅箔を用いて集電して太陽電池パネル裏側の端子箱23の部分から電力が取出せるように処理する。銅箔は各部との短絡を防止するために銅箔幅より広い絶縁シートを配置する。
集電用銅箔などが所定位置に配置された後に、太陽電池モジュール6の全体を覆い、基板1からはみ出さないようにEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)等による接着充填材シートを配置する。
EVAの上に、防水効果の高いバックシート24を設置する。バックシート24は本実施形態では防水防湿効果が高いようにPETシート/Al箔/PETシートの3層構造よりなる。
バックシート24までを所定位置に配置したものを、ラミネータにより減圧雰囲気で内部の脱気を行い約150〜160℃でプレスしながら、EVAを架橋させて密着させる。
(11)図5(a)
太陽電池モジュール6の裏側に端子箱23を接着剤で取付ける。
(12)図5(b)
銅箔と端子箱23の出力ケーブルとをハンダ等で接続し、端子箱23の内部を封止剤(ポッティング剤)で充填して密閉する。これで太陽電池パネル50が完成する。
(13)図5(c)
図5(b)までの工程で形成された太陽電池パネル50について発電検査ならびに、所定の性能試験を行う。発電検査は、AM1.5、全天日射基準太陽光(1000W/m)のソーラシミュレータを用いて行う。
(14)図5(d)
発電検査(図5(c))に前後して、外観検査をはじめ所定の性能検査を行う。
上記実施の形態では太陽電池として、タンデム型太陽電池について説明したが、本発明は、この例に限定されるものではない。例えば、アモルファスシリコン太陽電池、微結晶シリコンをはじめとする結晶質シリコン太陽電池、シリコンゲルマニウム太陽電池、また、トリプル型太陽電池などの他の種類の薄膜太陽電池にも同様に適用可能である。また、透明電極層2上にnip構造の光電変換層を備えた薄膜太陽電池を形成する場合に適用可能である。
以下に、本実施形態に係る光電変換装置の製造方法で製造した光電変換装置の実施例を説明する。
<実施例1>
ガラス基板1(5cm×5cm×板厚4mm)を用いて、光電変換層3が非晶質シリコン系である以下の層構成を有するシングル型太陽電池セルを作製した。
透明電極層2:酸化錫膜、平均膜厚800nm
シリコンを主とする膜7:平均膜厚5nm
非晶質シリコンp層31:平均膜厚7nm
バッファー層:平均膜厚5nm
非晶質シリコンi層32:平均膜厚230nm
非晶質シリコンn層33:平均膜厚30nm
裏面透明電極層:GZO膜/平均膜厚80nm
裏面電極層4:Ag膜/平均膜厚300nm、Ti膜/平均膜厚15nm
透明電極層2は、酸化錫を用い、熱CVD装置にて約500℃で製膜した。ピラミッド形状の凹凸を有する、ヘイズ率40%の透明電極付き基板を作製した。なお、ヘイズ率は、ヘイズメーターで計測した。
シリコンを主とする膜7の製膜条件は、ターゲット材:結晶シリコン板、減圧雰囲気、基板温度:180℃とした。
続いて、非晶質シリコンp層31、バッファー層、非晶質シリコンi層32、非晶質シリコンn層33、及び裏面電極層4を順次、実施形態に従って製膜した。
<実施例2>
実施例2の層構成は、実施例1と同様とし、p層を製膜する前にシリコンを主とする膜の表面をプラズマ処理した。
プラズマ処理条件は、減圧雰囲気:1000Pa、ガス種:Bガス(濃度1体積%)及びArガス、基板温度:250℃、RFパワー密度:0.5W/cmとした。プラズマ処理時間は10秒(実施例2−1)、30秒(実施例2−2)、90秒(実施例2−3)とした。
<実施例3>
実施例2−2のシリコンを主とする膜の膜厚を1nmに変更した以外は、実施例2−2と同様な層構成とした。
<実施例4>
実施例2−2のプラズマ処理時のガス種をArガスからHガスに変更した。その他の層は、実施例2−2と同様に製膜した。
<比較例1>
透明電極層2上にシリコンを主とする膜を設けない以外は、実施例1と同様のセルを作製した。
<比較例2>
比較例1の非晶質シリコンp膜の膜厚を12nmに変更した以外は、比較例1と同様の構成とした。
実施例1〜4及び比較例1〜2の電池セルの変換効率を測定した。表1に結果を示す。変換効率は、比較例1で得られた変換効率の値を基準として算出した規格値である。
Figure 2011066213
シリコンを主とする膜7を設けることで、比較例1よりも変換効率が上昇することを確認した(実施例1〜4)。シリコン膜の膜厚は1nm(実施例3)でも変換効率向上効果が得られ、5nmでは更に大きな効果が得られた。
シリコンを主とする膜7の表面をプラズマ処理することで、変換効率は更に向上した。処理時間が10秒(実施例2−1)でも未処理のもの(比較例1)より高い変換効率が得られた。処理時間が30秒(実施例2−2)のとき変換効率が最も高く、それ以上処理時間を長くしても変換効率はほとんど変化しなかった。プラズマ処理に用いるベースガスをArガスからHガスに変更しても、比較例より高い変換効率が得られた(実施例4)。
比較例2では、非晶質シリコンp膜を厚くしたが、比較例1と比べ、変換効率はほとんと変化しなかった。これは、単純に非晶質シリコンp層の膜厚を厚くするだけでは、電池性能が向上しないことを意味する。
<実施例5>
光電変換層3が非晶質シリコン系であるシングル型太陽電池セルを作製した。上記電池セルは、実施例2−2で用いたものと同様の層構成とした。
実施例5では、実施例2−2における非晶質シリコンi層32を製膜する前に、バッファー層を酸化処理した。以下に酸化処理の方法を説明する。
実施例2−2と同様にバッファー層まで積層した基板を作製し、バッファー層の基板と反対側の表面を酸化処理した。この時プラズマは点灯させなかった。酸化処理条件は、減圧雰囲気:1000Pa、ガス:Oガス(濃度100%)、基板温度:200℃、処理時間:60秒とした。
比較例1の変換効率を基準としたときの実施例5のセルの変換効率(規格値)は、115%であった。これは、実施例2−2と比べても高い値であった。上記結果により、非晶質シリコンi層を製膜する前に、下地となる層の表面を酸化処理することで、電池セルとしたときの変換効率が向上することが示された。
<実施例6>
ガラス基板1(5cm×5cm×板厚4mm)を用いて、以下の層構成を有するタンデム型太陽電池セルを作製した。
透明電極層2:酸化錫膜、平均膜厚800nm
シリコンを主とする膜7:平均膜厚5nm(非晶質シリコンp層31側の面は、プラズマ処理した表面を有する)
非晶質シリコンp層31:平均膜厚7nm
バッファー層:平均膜厚5nm(非晶質シリコンi層32側の面は、酸化処理した表面を有する)
非晶質シリコンi層32:平均膜厚230nm
非晶質シリコンn層33:平均膜厚30nm
中間コンタクト層:GZO膜/平均膜厚50nm
結晶質シリコンp層41:平均膜厚30nm
結晶質シリコンi層42:平均膜厚2.0μm
結晶質シリコンn層43:平均膜厚30nm
裏面透明電極層:GZO膜/平均膜厚80nm
裏面電極層4:Ag膜/平均膜厚300nm、Ti膜/平均膜厚15nm
透明電極層2は、実施例1と同様の工程で製膜し、ピラミッド形状の凹凸を有する、透明電極付き基板(ヘイズ率10%、20%、25%、30%、40%、50%)を作製した。ヘイズ率は、ヘイズメーターで計測した。
<実施例7>
実施例6の結晶質シリコンi層42の膜厚を1.5μmとした以外は、実施例6と同様の工程で製膜した。
<比較例3>
プラズマ処理したシリコンを主とする膜7を設けず、且つ、バッファー層表面を酸化処理しなかったこと以外は、実施例6と同様の工程でセルを作製した。
実施例6、実施例7及び比較例3の電池セルの短絡電流、開放電圧、形状因子及び変換効率を測定した。図6に、タンデム型太陽電池セルについてヘイズ率と短絡電流との関係を示す。同図において、横軸は透明電極付き基板のヘイズ率、縦軸は比較例3のヘイズ率20%のときの値を100%とした短絡電流(規格値)である。図7に、タンデム型太陽電池セルについてヘイズ率と開放電圧との関係を示す。同図において、横軸は透明電極付き基板のヘイズ率、縦軸はヘイズ率20%のときの値を100%とした開放電圧(規格値)である。図8に、タンデム型太陽電池セルについてヘイズ率と形状因子との関係を示す。同図において、横軸は透明電極付き基板のヘイズ率、縦軸はヘイズ率20%のときの値を100%とした形状因子(規格値)である。図9に、タンデム型太陽電池セルについてヘイズ率と変換効率との関係を示す。同図において、横軸は透明電極付き基板のヘイズ率、縦軸はヘイズ率20%のときの値を100%とした変換効率(規格値)である。
実施例6及び実施例7において、ヘイズ率25%以下では、短絡電流はヘイズ率の上昇にともなって増大した。開放電圧及び形状因子は、ヘイズ率が上昇してもほとんど低下しなかった。変換効率は、ヘイズ率が上昇してもほとんど低下しなかった。
実施例7では、実施例6よりも結晶質シリコンi層の膜厚を薄くしたが、ヘイズ率が30%から50%において、実施例6と同等もしくはそれ以上の短絡電流及び変換効率を得ることができた。一方、比較例3では、ヘイズ率の上昇に伴って開放電圧及び形状因子が大きく低下した。また、変換効率は、ヘイズ率が25%のときに極大となり、ヘイズ率が30%を超えると大幅に低下した。
上記結果によれば、本発明の光電変換装置は、ヘイズ率が高い場合において結晶質シリコンi層を薄膜化しても、変換効率を維持することが可能である。
実施例6、実施例7及び比較例3の太陽電池セルの断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した。図10に、比較例3のヘイズ率の異なる透明電極付き基板を用いた電池セルのTEM写真を示す。(a)はヘイズ率50%、(b)はヘイズ率30%のTEM写真である。
図10(a)に示すように、ヘイズ率が50%の比較例3では、非晶質シリコン層91中に異相101が認められた。ヘイズ率が40%を超えると、異相101が広い範囲にわたり認められるようになった。図10(b)に示すように、ヘイズ率が30%の比較例3では、観察サンプルの作製時に、透明電極層/非晶質シリコン層91界面で剥離102が発生した。これによって、比較例3の製膜方法では、透明電極層/非晶質シリコン層91界面の被覆状態が良好でないものがあることが確認された。
一方、実施例6及び実施例7では、ヘイズ率が40%を超えても異相101はほとんど認められず、剥離することもなかった。
上記結果によれば、透明電極層2の凹凸面上にシリコンを主とする膜を備えることで、非晶質シリコン層91中における異相101の発生を抑制することができる。これによって、変換効率向上効果を得られるため、結晶質シリコンi層42を薄膜化することが可能となる。
<実施例8>
大面積ガラス基板(1.1m×1.4m×板厚:4mm)を用いて、以下の層構成を有するタンデム型太陽電池モジュールを作製した。
透明電極層2:酸化錫膜、平均膜厚800nm
シリコンを主とする膜7:平均膜厚5nm(非晶質シリコンp層31側の面は、プラズマ処理した表面を有する)
非晶質シリコンp層31:平均膜厚7nm
バッファー層:平均膜厚5nm
非晶質シリコンi層32:平均膜厚230nm
非晶質シリコンn層33:平均膜厚30nm
中間コンタクト層:GZO膜/平均膜厚50nm
結晶質シリコンp層41:平均膜厚30nm
結晶質シリコンi層42:平均膜厚2.0μm
結晶質シリコンn層43:平均膜厚30nm
裏面透明電極層:GZO膜/平均膜厚80nm
裏面電極層4:Ag膜/平均膜厚300nm、Ti膜/平均膜厚15nm
透明電極層2は、実施例1と同様の工程で製膜し、ヘイズ率20%、30%の透明電極付き基板を作製した。ヘイズ率は、ヘイズメーターで計測した。
<実施例9>
バッファー層の非晶質シリコンi層32側の面が酸化処理された表面を有する以外は、実施例8と同様の層構成とした。透明電極付き基板は、ヘイズ率の20%、30%、40%のものを用いた。
<比較例4>
プラズマ処理したシリコンを主とする膜7を設けず、且つ、バッファー層表面を酸化処理しなかったこと以外は、実施例8と同様の工程でモジュールを作製した。
実施例8、実施例9及び比較例4の太陽電池モジュールを用いて、モジュール出力を測定した。サンプルはn=80で作製した。作製したサンプル数に対して、130W±5%の比率で出力が得られたモジュール数の割合を算出し、性能歩留りとした。表2に結果を示す。
Figure 2011066213
比較例4−1(ヘイズ率20%)のモジュール出力及び性能歩留まりは、それぞれ126W及び93%であった。比較例4−2(ヘイズ率30%)では歩留まりが54%にまで低下した。小面積の基板を用いた比較例3ではヘイズ率25%で変換効率が最大であり、ヘイズ率が30%を超えると変換効率が低下していることを考慮すると、大面積基板では平均ヘイズ率20%(比較例4−1)でも生産バラツキにより部分的に30%を大きく超える部分が生成する場合があり電池出力が低下したと考えられる。平均ヘイズ率30%の場合は更に電池出力及び歩留りが大幅に低下した。一方、実施例8及び実施例9では、ヘイズ率によらず、モジュール(平均)出力は134W以上となり、性能歩留まりも98%以上の良好な値を確保することができた。
上記結果によれば、ヘイズ率20%程度の低いヘイズ率の透明電極付き大面積基板を用いた太陽電池モジュールでは、透明電極層2の凹凸面上にプラズマ処理されたシリコンを主とする膜を備えることで、ヘイズ率が上昇してもモジュール出力及び性能歩留まりの低下を抑制できる。また、バッファー層の非晶質シリコンi層に接する側の面が酸化処理された表面を有することで、上記効果は更に向上する。
1 基板
2 透明電極層
3 光電変換層
4 裏面電極層
5 中間コンタクト層
6 太陽電池モジュール
7 シリコンを主とする膜
31 非晶質シリコンp層
32 非晶質シリコンi層
33 非晶質シリコンn層
41 結晶質シリコンp層
42 結晶質シリコンi層
43 結晶質シリコンn層
91 第1セル層
92 第2セル層
100 光電変換装置
101 異相
102 剥離

Claims (7)

  1. 基板上に形成され、該基板と反対側の面に凹凸を有する透明電極層と、
    該透明電極層上に、スパッタ法によって形成されたシリコンを主とする膜と、
    該シリコンを主とする膜上に、基板側から順にp層とi層とn層、または、n層とi層とp層とを積層させた光電変換層と、を備える光電変換装置。
  2. 前記シリコンを主とする膜の前記p層または前記n層側の面が、前記シリコンを主とする膜の上に積層される前記p層またはn層に含まれる不純物と同じ元素を含むガスを用いてプラズマ処理された表面である請求項1に記載の光電変換装置。
  3. 前記シリコンを主とする膜上に形成された前記p層または前記n層、または、前記p層とi層との間に配置されるバッファー層の面が、酸化処理された表面を有し、該表面が前記i層と接する請求項1または請求項2に記載の光電変換装置。
  4. 前記透明電極層を設けた前記基板のヘイズ率が、30%以上である請求項1から請求項3のいずれかに記載の光電変換装置。
  5. 基板上に、該基板と反対側の面に凹凸を有する透明電極層を形成する工程と、
    該凹凸上に、スパッタ法によって形成されたシリコンを主とする膜を形成する工程と、
    該シリコンを主とする膜上に、基板側から順にp層とi層とn層、または、n層とi層とp層とを積層させた光電変換層を形成する工程と、を順に備える光電変換装置の製造方法。
  6. 前記シリコンを主とする膜の表面を、前記シリコンを主とする膜の上に積層される前記p層またはn層に含まれる不純物と同じ元素を含むガスを用いてプラズマ処理する工程を備える請求項5に記載の光電変換装置の製造方法。
  7. 前記i層を形成する前に、
    前記シリコンを主とする膜上に形成された前記p層または前記n層、または、前記p層と前記i層との間に配置されるバッファー層の表面を酸化処理する工程を備える請求項5または請求項6に記載の光電変換装置の製造方法。
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