JP2003100848A - 基板保持装置 - Google Patents

基板保持装置

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JP2003100848A
JP2003100848A JP2001291990A JP2001291990A JP2003100848A JP 2003100848 A JP2003100848 A JP 2003100848A JP 2001291990 A JP2001291990 A JP 2001291990A JP 2001291990 A JP2001291990 A JP 2001291990A JP 2003100848 A JP2003100848 A JP 2003100848A
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Japan
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suction pad
substrate
suction
semiconductor wafer
blade
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JP2001291990A
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English (en)
Inventor
Takayuki Nakanishi
孝之 中西
Kotaro Ishihara
浩太郎 石原
Yoshinori Ito
良法 伊藤
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Applied Materials Inc
Original Assignee
Applied Materials Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 確実に半導体ウェハ等の基板を保持すること
ができ、基板に対する汚染や摩耗等の弊害を防止するこ
とのできる基板保持装置を提供すること。 【解決手段】 本発明の基板保持装置は、ブレード30
と、このブレードに対して傾動可能に支持され、ウェハ
Wを吸着する吸着面を有する吸着パッド34と、ブレー
ドから離れる方向に弾性力を吸着パッドに付勢する緩衝
部材36と、緩衝部材による弾性力を受ける吸着パッド
を所定位置にて静止させる手段38とを備える。この構
成では、ウェハが吸着パッドに対して傾斜した状態で接
近しても、吸着パッドが傾動自在であるので、吸着パッ
ドの吸着面はウェハと平行となって密着し、確実に吸着
できる。また、緩衝部材により吸着パッドの表面を比較
的硬質なものとすることができ、これにより摩耗を防止
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェハ等の
基板を搬送する場合に用いられる基板保持装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体製造工場においては、めっ
き装置やCMP(化学機械研磨)装置、リンス装置のよ
うに液体を使用する基板処理装置が種々用いられてい
る。かかる基板処理装置に対して基板、すなわち半導体
ウェハを1枚ずつ搬送する場合には、半導体ウェハが液
体によって滑り易くなっているため、基板搬送装置には
半導体ウェハの保持を確実に行うための手段が必要とな
る。このような基板保持手段としては真空吸着によるも
のが一般的である。
【0003】例えば、図6は、基板搬送ロボット(図示
しない)のアームアセンブリの先端部に用いられる従来
一般の基板保持装置1を示している。この基板保持装置
1は、空気流路2を有する平板状部材、いわゆるブレー
ド3と、その一端の上面にて支持された吸着パッド4と
を備えている。吸着パッド4はViton(米国デュポ
ン社の登録商標)のような弾性材料から作られた略円錐
形の環状体であり、その内側にてブレード3内の空気流
路2の一端が開口している。従って、この吸着パッド4
の上縁に半導体ウェハWを載置し、空気流路2を通して
吸着パッド4と半導体ウェハWとの間の空間を減圧する
と、半導体ウェハWは吸着パッド4に吸着される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の基板保持装置1においては、半導体ウェ
ハWに接する吸着パッド4が弾性変形するため、半導体
ウェハWに対する貼り付き、いわゆるスティッキングが
生じ易く、また半導体ウェハWを擦るなどして製品不良
が生ずるおそれがある。吸着パッド4自体の摩耗も生じ
易い。
【0005】また、半導体ウェハWを他の装置から受け
取る際、半導体ウェハWが傾斜していると、半導体ウェ
ハWと吸着パッド4の上縁との間が十分に密着せず、半
導体ウェハWの吸着が困難となる場合や、所定の吸着位
置からの位置ずれを起こす場合がある。これは、特に吸
着パッド4が劣化して弾性性能が低下した場合に顕著と
なる。
【0006】更に、従来の半導体製造プロセスでは半導
体ウェハWに鉄等の重金属のパーティクルが付着するこ
とがあるが、この原因が上述した従来の基板保持装置1
にあることを、本願発明者らは見出した。すなわち、吸
着パッド4は金型を用いて製造されるため、金型の金属
パーティクルが極く微量ではあるが、吸着パッド4中に
混入されるおそれがある。そして、吸着パッド4は弾性
材料から作られ、表面が摩耗し易いため、吸着パッド4
中に混入していた金属パーティクルが外部に現れ、これ
が吸着時に半導体ウェハWに転写されることがある、と
いうことを見出したのである。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑みて為されたも
のであり、その目的は、確実に半導体ウェハ等の基板を
保持することができ、基板に対する汚染や摩耗等の弊害
を防止することのできる基板保持装置を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による基板保持装置は、ブレード等の支持体
と、この支持体に対して傾動可能に支持され、基板を吸
着する吸着面を有する吸着パッドと、支持体から離れる
方向に弾性力を吸着パッドに付勢する弾性手段と、弾性
手段による弾性力を受ける吸着パッドを所定位置にて静
止させるストッパ手段とを備えることを特徴としてい
る。
【0009】かかる構成においては、基板が吸着パッド
に対して傾斜した状態で接近しても、吸着パッドが傾動
自在であるので、吸着パッドの吸着面は基板と平行とな
って密着することができる。従って、基板が吸着パッド
に対して大きく位置ずれを起こすことはなく、確実に吸
着、保持することができる。また、弾性手段の弾性力に
より、吸着パッドに基板が接した際の衝撃は吸収緩和さ
れる。
【0010】このような作用により、吸着パッドの表面
は、比較的硬質なものとすることができ、例えば、吸着
パッドは、テフロン(米国デュポン社の登録商標)のよ
うなフッ素樹脂からなるもの、又は、剛体の表面にフッ
素樹脂を被覆してなるものとすることが好適である。
【0011】また、吸着パッドの吸着力を発生させる空
気吸引用の流路は、支持体の内部に吸着パッドの吸着面
に通じるよう形成することが、部材点数の低減という観
点からも好ましい。
【0012】弾性手段としては、吸着パッドと支持体と
の間に配置され且つ弾性材料からなる環状の緩衝部材
や、吸着パッドと前記支持体との間に配置された圧縮ば
ね等が考えられる。環状の緩衝部材の場合、内側の空間
を前記空気流路と吸着パッドの吸着面とを連通させる流
路として用いることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説
明において、「上」、「下」等の方向を表す語は便宜的
なものであり、図面に描かれた状態における方向を示す
ものとする。
【0014】図1は、本発明による基板保持装置の第1
の実施形態を示す断面図であり、図2は図1の基板保持
装置10の要部を示す平面図、図3は、図1の基板保持
装置10が取り付けられた基板搬送ロボット12を示す
斜視図である。
【0015】図3に示す基板搬送ロボット12は、基板
である半導体ウェハWを搬送するために用いられるもの
であり、2組のアームアセンブリ14を備えるアーム型
ロボットである。各アームアセンブリ14は2本のアー
ム14a,14bを屈曲可能に接続して構成されてい
る。各アーム14aの基端部は、支持台16上に回転可
能に取り付けられたロボット本体18の上面に枢支され
ている。各アームアセンブリ14の先端部には、基板保
持装置10が装着されるホルダ20が枢支されている。
このような構成において、ロボット本体18、アームア
センブリ14及びホルダ20を、基板搬送ロボット12
に内蔵された適当な駆動手段(図示しない)により動作
させることで、ホルダ20に装着された基板保持装置1
0を水平面内で種々の方向に移動させることが可能とな
っている。
【0016】図3において符号22は吸引ポンプであ
り、このポンプ22からは支持台16、ロボット本体1
8、各アームアセンブリ14及びホルダ20の内部に配
される空気配管24が延びている。空気配管24の先端
は、図1に概略的に示すように、ホルダ20に装着され
た基板保持装置01の空気流路26に接続されるように
なっている。また、空気配管24にはソレノイド式のバ
ルブ28が設けられており、このバルブ28のポジショ
ンを切り換えることにより、基板保持装置10の空気流
路26を吸引ポンプ22又は大気のいずれか一方に選択
的に接続することが可能となっている。この点について
は以下で更に詳細に説明する。
【0017】基板保持装置10は、図1及び図2に明示
するように、ステンレス鋼やセラミックス等から作られ
た長尺の平板状部材、いわゆるブレード(支持体)30
を備えている。このブレード30の一端は、適当な手
段、例えばねじ等によってホルダ20に固定されるよう
構成されている。ブレード30は、基板搬送ロボット1
2のホルダ20に固定された状態では水平となる。ま
た、ブレード30の他端側は、図示実施形態では略円形
となっている。
【0018】ブレード30の内部には、前述した空気流
路26が形成されている。この空気流路26は、例えば
ブレード30の一方の面(下面)に一端から他端に延び
る溝を削成し、その溝を覆うようにカバー32を配置し
て溶接等でブレード30に固着することで形成される。
空気流路26の両端はそれぞれ、ブレード30の上面に
て開口されており、ホルダ20側となる端部での開口2
6aは、基板搬送ロボット12の内部の空気配管24と
接続される。また、他端側の開口26bはブレード30
の円形部分31の中心に配置されている。
【0019】基板保持装置10は更に、ブレード30の
円形部分31の上面にて支持された吸着パッド34を備
えている。吸着パッド34は円盤状であり、半導体ウェ
ハWに対しての清浄度が高く且つ比較的硬質で高剛性の
ものである。このような吸着パッド34としては、例え
ばテフロン(米国デュポン社の登録商標)のようなフッ
素樹脂から成型法又は切削加工法等により作られたも
の、或いは、金属等の剛体の表面にテフロン加工したも
のが好適である。
【0020】吸着パッド34は緩衝部材(弾性手段)3
6を介してブレード30の円形部分31に同軸に取り付
けられている。緩衝部材36は弾性変形可能な材料、例
えばVITONから作られた環状の部材であり、その上
部部分36aは円筒形状となっており、吸着パッド34
の下面に気密に取り付けられている。また、緩衝部材3
6の下部部分36bは下方ほど広がる略円錐形ないしは
フレア状となっており、ブレード30の上面に気密に接
している。
【0021】吸着パッド34のブレード30への取付け
は、第1実施形態では、ねじ38によっている。より詳
細には、ブレード30の円形部分31には、その中心点
から等距離で且つ周方向において互いに等間隔となるよ
うに複数個(図示実施形態では3個)の貫通孔40が形
成されており、各貫通孔40にねじ38の軸部38aが
通されて吸着パッド34の下面に形成された対応のねじ
穴42に螺合されている。各ねじ38の頭部38bと吸
着パッド34との間には、ねじ38の軸部38aに嵌挿
されたスリーブ44が介設されており、ねじ38の頭部
38bから吸着パッド34までの距離を一定としてい
る。ねじ38の頭部38bの外径は貫通孔40の内径よ
りも大きく、且つまた、緩衝部材36の弾性作用、特に
その略円錐状の下部部分36bの弾性作用によって吸着
パッド34がブレード30から分離する方向に弾性的に
付勢されているので、吸着パッド34に外力が作用して
いない状態では、ねじ38の頭部38bはブレード30
の下面にて係止され、吸着パッド34はブレード30に
対して平行(従って水平)となる所定位置にて静止され
る。また、スリーブ44の外径は貫通孔40の内径より
も小さいので、ねじ38はブレード30に対して移動自
在となっている。従って、吸着パッド34の上面に下向
きの力を加えると、緩衝部材36が変形し、力が加えら
れた部分で吸着パッド34は押し下げられて傾動し、そ
の力を解放すると元の状態に復帰する。
【0022】吸着パッド34の上面は、半導体ウェハW
を吸着する吸着面となっている。この吸着面の中心部に
は円形の凹部46が形成されており、この凹部46は、
吸着パッド34の中心に形成された貫通孔48及び環状
の緩衝部分36の内側空間を通して、ブレード30内の
空気流路26と連通している。また、吸着パッド34の
吸着面には、径の異なる複数本(図示実施形態では2
本)の環状溝50a,50bが同心円的に形成されてお
り、これらの環状溝50a,50bは径方向に延びる溝
52によって中心部の凹部46に通じている。
【0023】次に、上述したような構成の基板保持装置
10を用いて、例えば電解めっき装置における真空吸着
式の基板支持シャフト54から半導体ウェハWを受け取
る場合について説明する。
【0024】まず、基板支持シャフト54から基板搬送
ロボット12の基板保持装置10に半導体ウェハWを移
載するために、基板支持シャフト54を所定のウェハ受
渡し位置に配置する。この時、基板支持シャフト54に
より支持されている半導体ウェハWは下向きの水平状態
とされている。次いで、基板搬送ロボット12を制御
し、アームアセンブリ14を伸縮させて基板保持装置1
0の吸着パッド34を、基板支持シャフト54の直下
に、同軸に配置する。この間或いはこの後、吸引ポンプ
22を駆動すると共に、空気配管24のバルブ28を制
御してブレード30内の空気流路26と吸引ポンプ22
の吸引口とを連通させる。
【0025】次に、基板支持シャフト52の下面により
吸着されている半導体ウェハWを吸着パッド34上に対
して平行を維持したまま下降させると、吸着パッド34
の吸着面は半導体ウェハWに密着し、吸着パッド34上
の凹部46及び溝50a,50b,52と半導体ウェハ
Wとの間には空間が形成される。かかる空間内は、吸引
ポンプ22の吸引によって空気配管24及び空気流路2
6を通して減圧されるため、半導体ウェハWは吸着パッ
ド34上に吸着される。そして、基板支持シャフト54
による吸着を解除して、基板支持シャフト34を上昇さ
せることで、半導体ウェハWは基板保持装置10に移さ
れ、そこで保持される。
【0026】この基板支持シャフト54から基板保持装
置10へのウェハ移載プロセスの際、基板支持シャフト
54の下降動作によって比較的硬質の吸着パッド34上
に半導体ウェハWが押し付けられることになるが、その
押付け力は緩衝部材36の弾性変形によって吸収緩和さ
れる。また、吸着パッド34が比較的硬質であることか
ら、吸着パッド34自体が変形して半導体ウェハWに対
して滑ることはない。従って、半導体ウェハWが吸着パ
ッド34に対して大きな位置ずれを起こすことがなく、
また、半導体ウェハWに対する擦過等の影響が極めて少
なく、製品不良の発生率も低減されることになる。更
に、吸着パッド34自体の擦過も生じないので、たとえ
吸着パッド34の成型時に金型から重金属のパーティク
ルが吸着パッド34中に混入していたとしても、半導体
ウェハWに金属パーティクルが転写されることもない。
【0027】また、何らかの原因により基板支持シャフ
ト54により支持された半導体ウェハWが吸着パッド3
4に対して傾斜している場合には、半導体ウェハWを下
降させると、その一部のみがまず吸着パッド34に接
し、その他の部分では半導体ウェハWと吸着パッド34
との間には隙間が生じて吸着が行われない。しかしなが
ら、そのまま半導体ウェハWの下降を続けると、吸着パ
ッド34は最初に半導体ウェハWと接した部分が下が
り、吸着パッド34の吸着面は全域において半導体ウェ
ハWと密着する(図1の二点鎖線を参照)。従って、半
導体ウェハWが吸着パッド34に対して平行に下ろされ
た場合と全く同様に、確実に吸着パッド34上に半導体
ウェハWを吸着させることが可能となる。吸着パッド3
4により半導体ウェハWが吸着され、基板支持シャフト
54が切り離されて上昇されると、吸着パッド34に対
する押付け力がなくなるため、緩衝部材36からの弾性
力が付勢されるので吸着パッド34は水平状態に復帰す
る。
【0028】この後、基板搬送ロボット12が制御され
て、半導体ウェハWは吸着パッド34により吸着、保持
された状態で他の装置に対するウェハ受渡し位置に移送
される。他の装置への半導体ウェハWの移動は上記とは
逆の手順を行えばよいが、吸着パッド34による吸着を
解除する場合には、ソレノイド式バルブ28のポジショ
ンを切り換えて吸着パッド34と半導体ウェハWとの間
の空間を大気に開放するだけでよい。すなわち、従来の
弾性材料からなる吸着パッドの場合、吸着パッドによる
貼り付き(スティキング)が生じる可能性があったが、
本実施形態における吸着パッド34は硬質であるため、
そのような貼り付きという問題はなく、吸着パッド34
上から半導体ウェハWを簡単に引き離すことができる。
【0029】次に、図4について説明する。図4は、本
発明による基板保持装置の第2実施形態を示している。
この第2実施形態に係る基板保持装置100は、ブレー
ド30に対する吸着パッド34の支持ないしは取付けの
態様が第1実施形態と異なっているが、その他の点では
第1実施形態とは同様であるので、第1実施形態と同一
又は相当部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省
略する。
【0030】図4に示すように、第2実施形態に係る基
板保持装置100においては、ブレード30の一端の円
形部分31に対する吸着パッドの取付けがねじ止めでは
なく、ブレード30に固定される取付リング102によ
っている。この取付リング102は、吸着パッド34と
同様にテフロンのみから作られたもの、又はテフロン加
工された剛体であることが好ましく、空気流路26の一
端の開口と同軸にブレード30の円形部分31に形成さ
れた環状の凹部に嵌合されて固定される。また、取付リ
ング102の上部の内周縁からは内向きのフランジ部1
04が形成されている。一方、吸着パッド34はこの内
向きフランジ部104の内側に配置される円筒部分10
6を有している。この円筒部分106の下部からは外向
きのフランジ部108が延びている。吸着パッド34に
下向きの押付け力を作用させていない状態では、吸着パ
ッド34には緩衝部材36の上向きの弾性付勢力が作用
するので、吸着パッド34の外向きフランジ部108は
取付リング102の内向きフランジ部104の下面に係
合し、図4に示す状態で静止する。
【0031】このような構成においては、吸着パッド3
4の外向きフランジ部108とブレード30との間には
間隙が形成されているので、吸着パッド34の上面に下
向きの押付け力を作用させると、吸着パッド34はその
力を加えた部分から下がって傾動し、その力を解放する
と、緩衝部材36の作用により元の状態に復元する。従
って、半導体ウェハを吸着する際には、上述した第1実
施形態に係る基板保持装置10と同様に動作し、また同
様の効果が得られる。
【0032】なお、図4に示す吸着パッド34の吸着面
(上面)の形状は、環状溝50が1本のみであり、吸着
面の外周部は下方にテーパが付けられているが、図1及
び図2に示す吸着パッド34と機能的には実質的に同じ
である。
【0033】図5は、第2実施形態に係る基板保持装置
100の変形例を示している。図5に示す基板保持装置
200は、更に、吸着パッド34とブレード30との間
で周方向に等間隔に配置された少なくとも3本の圧縮ば
ね(弾性手段)202を備えており、これらの圧縮ばね
202によって、吸着パッド34に対する上方への弾性
付勢力が加えられている。これによって、緩衝部材36
に吸着パッド34の緩衝作用や復元作用を持たせる必要
性は少なくなり、或いは全く不要とすることが可能とな
る。従って、圧縮ばね202を設けている場合には、緩
衝部材36に代えて、可撓性チューブを空気流路26の
開口26bと吸着パッド34の貫通孔48との間に配置
するという形態を採ることも可能である。また、図示し
ないが、圧縮ばねは1本の大径のものを、緩衝部材36
を囲むよう配置してもよい。
【0034】以上、本発明の好適な実施形態について説
明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは
云うまでもない。
【0035】例えば、上記実施形態では、長尺のブレー
ドに吸着パッドを支持する構成となっているが、吸着パ
ッドを支持する支持体の形状は平板状である必要はな
い。
【0036】また、吸着パッドの形状や、その吸着面に
形成される凹部や溝の配置や形状も図示に示すものに限
られず、吸着される基板の大きさや形状等により、適宜
変更され得るものである。
【0037】更に、吸着パッドを所定位置で静止させる
ストッパ手段は、上記実施形態では、ねじの頭部とブレ
ードの下面との間の係合関係や、取付リングのフランジ
部と吸着パッドのフランジ部との間の係合関係によるも
のであるが、かかるストッパ手段としては、支持体から
離れようとする吸着パッドの動きを拘束する手段ならば
適用可能である。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、吸
着パッドを支持体に対して傾動自在とし、吸着パッドに
対する基板からの押付け力や衝撃力は弾性手段により吸
収緩和することができる。
【0039】従って、吸着パッドの吸着面を基板に密着
させることができ、基板の保持を確実とすることができ
る。
【0040】また、上記効果により吸着パッドを比較的
硬質とすることができる。従って、吸着パッドが変形し
ないので、基板及び吸着パッドに無用な擦過等が生じる
のを防止することができ、よって吸着パッドの擦過によ
り出現するおそれのある金属パーティクルも吸着パッド
中に封じ込まれ、基板への金属パーティクルの転写が防
止される。また、不均等な変形による基板の位置ずれも
防止することができる。これらの効果は、基板から得ら
れる製品不良の発生を防止ないしは低減するものであ
る。
【0041】更に、硬質の吸着パッドは長期にわたって
使用を続けることができ、基板保持装置のメンテナンス
に要する手間が低減される。
【0042】また、従来のように吸着パッドが弾性材料
のみから作られる場合、材料の選択の自由度は低いが、
本発明のように、基板との接触部と、基板からの衝撃の
吸収緩和部とを切り分けた場合には、各部材の材料の選
択の自由度が増す、という効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による基板保持装置の第1実施形態を示
す断面図である。
【図2】図1の基板保持装置の要部を示す平面図であ
る。
【図3】図1の基板保持装置が適用された基板搬送ロボ
ットを示す斜視図である。
【図4】本発明による基板保持装置の第2実施形態を示
す断面図である。
【図5】図4の基板保持装置の変形例を示す断面図であ
る。
【図6】従来の基板保持装置を部分的に示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10,100,200…基板保持装置、12…基板搬送
ロボット、22…吸引ポンプ、24…空気配管、26…
空気流路、28…バルブ、30…ブレード(支持体)、
34…吸着パッド、36…緩衝部材(弾性手段)、38
…ねじ(ストッパ手段)、46…凹部、48…貫通孔、
50,50a,50b…環状溝、52…溝、102…取
付リング、104,108…フランジ部,202…圧縮
ばね(弾性手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中西 孝之 千葉県成田市新泉14ー3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン株 式会社内 (72)発明者 石原 浩太郎 千葉県成田市新泉14ー3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン株 式会社内 (72)発明者 伊藤 良法 千葉県成田市新泉14ー3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン株 式会社内 Fターム(参考) 3C007 AS24 DS03 ES17 EV18 EV19 FS01 FT10 FT12 FT16 FT17 NS13 5F031 CA02 FA01 FA07 FA12 FA17 GA08 GA24 GA26 GA32 GA35 GA43 GA47 GA50 HA13 HA46 MA25

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、 前記支持体に対して傾動可能に支持され、基板を吸着す
    る吸着面を有する吸着パッドと、 前記支持体から離れる方向に弾性力を前記吸着パッドに
    付勢する弾性手段と、 前記弾性手段による弾性力を受ける前記吸着パッドを所
    定位置にて静止させるストッパ手段と、を備える基板保
    持装置。
  2. 【請求項2】 前記吸着パッドが、フッ素樹脂からなる
    もの、又は、剛体の表面にフッ素樹脂を被覆してなるも
    のである、請求項1に記載の基板保持装置。
  3. 【請求項3】 前記支持体の内部に前記吸着パッドの前
    記吸着面に通じる空気流路が形成されている、請求項1
    又は2に記載の基板保持装置。
  4. 【請求項4】 前記弾性手段が、前記吸着パッドと前記
    支持体との間に配置され且つ弾性材料からなる環状の緩
    衝部材である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の基
    板保持装置。
  5. 【請求項5】 前記弾性手段が、前記吸着パッドと前記
    支持体との間に配置された圧縮ばねである、請求項1〜
    3いずれか1項に記載の基板保持装置。
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