JP2003092075A - 電子線装置及び画像表示装置 - Google Patents

電子線装置及び画像表示装置

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JP2003092075A JP2001218314A JP2001218314A JP2003092075A JP 2003092075 A JP2003092075 A JP 2003092075A JP 2001218314 A JP2001218314 A JP 2001218314A JP 2001218314 A JP2001218314 A JP 2001218314A JP 2003092075 A JP2003092075 A JP 2003092075A
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    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/92Means forming part of the tube for the purpose of providing electrical connection to it
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子線装置おいて異常放電を抑制する。ま
た、電気的アース接地構造をコスト上昇を押えつつ、薄
型を保って実現する。 【解決手段】 電子放出素子が形成されたリアプレート
1と、リアプレート1に対向配置され、電子放出素子か
らの電子ビーム照射で発光し画像を表示する蛍光体と、
電圧を印加して電子ビームを加速する電極とが形成され
たフェースプレート11と、リアプレート1とフェース
プレート11との間に挟持、接合されリアプレート1及
びフェースプレート11と共に真空容器の一部をなす枠
4と、電圧を電圧源から導入する電圧導入部と、真空容
器内の高電圧部位を取り囲んで形成された電圧導入部と
は電気的に独立の配線105とを備え、高圧導入部と独
立の配線の間に抵抗膜を設ける。また、配線105は、
真空容器の内部及び外部に形成され接地されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子放出素子を用
いた電子線装置に関するものである。特に、放出された
電子を加速する加速電極を有する構成に関わるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、テレビ、コンピュータの端末、広
告媒体、標識などの用途に、電子放出素子を用いた画像
表示装置、プラズマ放電を用いた画像表示装置、液晶を
用いた画像表示装置、蛍光表示管を用いた画像表示装置
などの薄型の画像表示装置としての表示パネルが用いら
れている。
【0003】更に近年注目されているのが、画面サイズ
40型以上の壁掛けテレビであり、それは薄型の画像表
示パネルの特徴を生かすものである。前記画像表示パネ
ルの中でも画面の見易さと低消費電力という商品性で注
目されているのが電子放出素子を用いた表示装置であ
る。
【0004】この電子放出素子を用いた表示装置の動作
原理は従来のCRT(陰極線管)に近く、真空容器内部
で電子を放出し高電圧を印加した蛍光体にその電子を衝
突させて発光現象を起すものである。
【0005】この印加する高電圧の値はCRTにおいて
は約15[kV]〜25[kV]、電子放出素子を用い
た表示装置においては約10[kV]〜15[kV]に
達するため、高電圧を印加する蛍光体周辺には電気的ア
ース構成と絶縁構成を設ける技術が知られている。
【0006】本発明に係わる従来例として、CRTの電
気的アース接地構造を図17を参照して説明する。図1
7は、従来例の画像表示装置の縦断面図であり、一般的
なCRTの断面図を示している。
【0007】図17において、1700は内部に画像表
示のための蛍光体と導電膜を形成したフェースプレー
ト、1701はCRTの真空容器を構成するファンネ
ル、1702は防爆用の金属性テンションバンド、17
03はテンションバンド1702の外周に形成された取
付け耳部で、この取付け耳部1703を介してCRTは
テレビなどの画像表示装置の筐体内に組み込まれる。
【0008】1704は前記ファンネルの外壁に形成さ
れたカーボン等を含む低抵抗膜で、後述の高圧印加部1
707の周辺を除くファンネル部全周に渡り塗布されて
いる。1705は前記金属性テンションバンド(防爆バ
ンド)1702や低抵抗膜1704を筐体のアースに接
地するためのGNDケーブル、1706はアースを表わ
すが具体的には前記GNDケーブルの端部を筐体内部の
電気回路のアース電位パターンに端子で接続している
(図示せず)。
【0009】1707はフェースプレートの導電膜に高
電圧を印加するための高圧印加部で、絶縁性のキャップ
内部に電気接続構造を有している。1708は一端を高
圧印加部接続し、もう一端を高圧電源(図示せず)に接
続した高圧ケーブルである。
【0010】1709は映像信号に応じて熱電子を発生
し加速させる構造を有する電子銃部である。
【0011】以上のように、CRTにおいては電子銃と
フェースプレート間のファンネル部分およびフェースプ
レート周囲のテンションバンドに広い面積のアース電位
部を構成し、そのアース電位部をGNDケーブルとして
利用して電気回路のアース電位に接続している。
【0012】また、フェースプレートの画像形成用の導
電膜への高圧印加は、先のファンネル部のアース電位部
を一部を削除した部分から成されている。
【0013】このように従来のCRTの電気的アース接
地構造においては、高圧印加部を取り巻くファンネル部
とフェースプレート周辺部から電気的に確実なGNDケ
ーブルによるアース接地が行われていた。
【0014】また他の背景技術として、以下に挙げるも
のがある。例えば特開平4−163833号公報には、
線状熱陰極と、複雑な電極構造を真空パネルに内包した
平板型電子線画像表示装置が開示されている。
【0015】一般的に、このような真空パネルを形成す
る方法としては、電子放出素子を複数MTX状に配置し
て形成された電子源と電子源を駆動する駆動配線がMT
Xに形成されたガラス製のリアプレートと画像形成部材
が形成されたガラス製のフェースプレートと両者を枠を
介して封着材により気密封着されたものや両者のパネル
間隔が狭い場合には、封着材のみで気密封着されたもの
が知られている。封着材には、低融点ガラス材料が用い
られこの材料を軟化させるために400℃程度の高温度
まで、昇温させるプロセスを経る。この際、フェース及
びリアプレート、及び真空パネルを構成するために必要
な大気圧支持スペーサや後述するアノード端子など各種
構成部材も同時に高温度下にさらされる。
【0016】これらの工程を経て作製されたパネル内部
を真空化プロセスにより、真空処理を行い真空パネルを
形成する。そして、外部駆動回路とリアプレート側に形
成した取り出し配線とを電気的に接続する工程の後、真
空パネルを筐体内部に組み込み画像表示装置として完成
させる。
【0017】このようにして形成された電子線を用いた
画像表示装置においては、2枚のガラスの間(電子源が
形成されたリアプレートと画像形成部材が形成されたフ
ェースプレート)に電子を加速するための数百V〜数十
kV程度の電圧を印加している状態で、外部信号処理回
路からリアプレートの取り出し配線を通じて画像信号を
与えて所望の位置の電子を放出させ、2枚のガラスの間
での電位差により電子は加速されフェースプレートの画
像形成部材を発光させて、画像として得るものである。
上述した電圧は、画像形成部材として通常の蛍光体を用
いる場合、好ましい色の発光を得るためには、できるだ
け高くすることが好ましく、少なくとも数kV程度であ
ることが望ましい。上述の画像形成部材に数kV程度の
電圧を供給するために、放電や高電圧に対して配慮され
た電圧供給端子の接続構造が求められる。
【0018】このような画像表示装置には、画像形成部
材に高圧を供給するアノード取り出し部を備える構造を
有している。
【0019】例えば特開平10−326581に記載さ
れているアノード端子の構造では、画像表示装置の高圧
発生電源より供給される高電圧を高圧ケーブルにて、リ
アプレート側のアノード取り出し部へ供給し、導入線を
通して、フェースプレートに形成された画像形成部材か
ら引き出された配線と接続してフェースプレートの画像
形成部材に供給している。
【0020】また、他の背景技術として、特開2000
−260359号がある。ここでは電子放出素子を設け
た電子源基板を貫通して高圧を供給する構成が開示され
る。
【0021】また、特開平5−273592号がある。
これには液晶パネルのコントロール基板の接地端子をク
リップに接触させ、さらにクリップを枠状部材に接触さ
せて接地する構成が開示されている。
【0022】また、特開9−160505号にはCRT
のアース部材の構造が開示されている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】本願は、電子放出素子
及び加速電極を有する電子線装置もしくは画像表示装置
の発明であって、異常放電を抑制できる構成を実現する
ことを一つの課題とする発明を含んでいる。また、電子
線装置もしくは画像表示装置の発明であって、所定の配
線に例えばグランド電位などの所定の電位を簡略及び/
または確実に印加できる構成を実現することを一つの課
題とする発明を含んでいる。
【0024】
【課題を解決するための手段】本願に係る電子線装置の
発明の一つは以下のように構成される。電子線装置であ
って、電子放出素子と、該電子放出素子に接続される駆
動配線と、前記電子放出素子と前記駆動配線が配置され
る電子源基板と、前記電子源基板に対向する位置に設け
られ、前記電子放出素子が放出する電子を加速する加速
電位が与えられる加速電極と、前記加速電極に前記加速
電位を与えるための経路であって、前記電子源基板側の
経由部を経由して導出される電位供給経路と、前記経由
部を囲んで設けられる第1配線と、該第1配線と前記経
由部の間に設けられ、前記電位供給経路と前記第1配線
とに電気的に接続する抵抗膜と、を有することを特徴と
する電子線装置。
【0025】この構成の利点の一つは、異常放電を抑制
できる点である。
【0026】また、前記第1配線を前記駆動配線とは別
に設ける構成にすると特に有効である。
【0027】また、前記第1配線は、前記経由部の周囲
を隙間無く囲む構成が特に有効である。
【0028】また本願は電子線装置の発明として以下の
構成のものを含んでいる。
【0029】電子線装置であって、電子放出素子と、該
電子放出素子に接続される駆動配線と、前記電子放出素
子と前記駆動配線が配置される電子源基板と、前記電子
源基板に対向する位置に設けられ、前記電子放出素子が
放出する電子を加速する加速電位が与えられる加速電極
と、前記加速電極に前記加速電位を与えるための経路で
あって、前記電子源基板側の経由部を経由して導出され
る電位供給経路と、前記駆動配線とは別に設けられる第
1配線であって、前記経由部と前記駆動配線との間の沿
面上に設けられる第1配線と、該第1配線と前記経由部
の間の沿面上に設けられ、前記電位供給経路と前記第1
配線とに電気的に接続する抵抗膜と、を有することを特
徴とする電子線装置。
【0030】この発明においても第1配線が前記経由部
と前記駆動配線との間の沿面上で、前記経由部を隙間な
く取り囲む構成を好適に採用できる。
【0031】以上の各発明においては、電位供給経路が
電子源基板を貫通して設けられる構成を好適に採用でき
る。この場合、電子源基板側の経由部は、電位供給経路
が電子源基板の内側から外側に導出される位置を指す。
【0032】基板そのものを直接電位供給経路が貫通し
ているときは該貫通位置が経由部である。また、電子源
基板を構成する基板に孔を設け、電位供給経路と絶縁性
部材を一体化した一体化構造を該孔に装着する構成を好
適に採用できる。例えば電位供給経路のみでは取り扱い
もしくは封止の実現が難しい場合に、電位供給経路単体
よりも大きい絶縁性部材と一体化することによって取り
扱いが容易になり、及び/または封止を容易に行うこと
が出来る。
【0033】電位供給経路が絶縁性部材を貫通する一体
化構造を用いる場合には、電位供給経路が絶縁性部材を
貫通する貫通位置が、電子源基板側の経由部である。
【0034】また電位供給経路は様々な形状にすること
ができる。例えば直線状の経路を好適に採用できる。
【0035】例えば直線状の導体を電位供給のために用
いる構成を採用した場合には、該直線状の導体に沿って
電位が供給される。またコイルバネや片持ちバネを電位
供給経路の少なくとも一部として用い、加速電極もしく
は加速電極の引き出し部をバネの弾性により押し付ける
構成としたものを採用することもできる。
【0036】また、以上の各発明において、前記第1配
線には所定の電位が与えられる構成を好適に採用でき
る。
【0037】特に、前記第1配線は前記駆動配線とは別
に設けられるものであり、前記所定の電位は、該所定の
電位と前記加速電位との電位差が該所定の電位と前記駆
動配線に与えられる電位との電位差よりも大きい構成が
好適である。駆動配線に与えられる電位とは、電子放出
素子を駆動するために駆動配線に与えられる電位のうち
の最も低いものを言う。
【0038】後述するように、電子源基板としては、電
子放出素子をマトリクス状に配列し、駆動配線として複
数の走査配線と複数の変調配線を用い、該走査配線と変
調配線とで電子放出素子をマトリクス接続したものを好
適に採用できる。
【0039】このような電子源をマトリクス駆動する場
合、走査配線及び変調配線には駆動信号として走査信号
及び変調信号が印加され、電位が変動する。このように
駆動配線に印加される電位が駆動信号によって変動する
構成においては、駆動配線における電位のうちの、加速
電位との電位差が最も大きくなる電位と第1配線に与え
られる電位との電位差を、加速電位と第1配線に与えら
れる電位差よりも小さくすればよい。
【0040】特には、第1配線に与える電位は、駆動配
線に与えられる電位の近傍の電位にすればよい。また、
第1配線にはグランド電位(アース接続により与えられ
る電位)を与える構成が特に好適である。
【0041】また以上の各発明において、前記第1配線
はリング状配線とすると好適である。
【0042】また、以上の各発明において、前記第1配
線は、該第1配線の各部分と該各部分のそれぞれが最も
近接する前記経由部の各部分とが等距離になるように設
けられると好適である。この構成によると特に好適に異
常放電を抑制することができる。
【0043】また以上の各発明において抵抗膜は、経由
部と第1配線の間に流れる電流の多くなりすぎないよう
に抵抗値を設定されることが望ましい。また、異常放電
を十分に抑制できるような抵抗値であることが望まし
い。具体的には、前記抵抗膜はシート抵抗が1×109
Ω/□以上であると好適である。また、シート抵抗が1
×1016Ω/□以下であると好適である。
【0044】また以上の各発明において、前記抵抗膜は
ゲルマニウムと遷移金属の合金窒化膜である構成を好適
に採用できる。前記遷移金属は、クロム、チタン、タン
タル、モリブデン、タングステンから選ばれる少なくと
も一種類の金属であると好適である。
【0045】また、前記抵抗膜は、前記第1配線に与え
られる電位と前記加速電位との電位差をVaとすると
き、比抵抗が10-5×Va2Ωcm以上となる組成であ
ると好適である。また、前記抵抗膜は、比抵抗が107
Ωcm以下となる組成であると好適である。また、前記
抵抗膜は、厚さが10nm以上であると好適である。ま
た、前記抵抗膜は、厚さが1μm以下であると好適であ
る。
【0046】また、前記抵抗膜は、抵抗温度係数が−1
%/℃以上であると好適であり、抵抗温度係数が負の値
を持つと好適である。
【0047】また本願は電子線装置の発明としては以下
の構成のものを含んでいる。
【0048】電子線装置であって、電子放出素子と、該
電子放出素子に接続される駆動配線と、前記電子放出素
子と前記駆動配線が配置される電子源基板と、前記電子
源基板に対向する位置に設けられ、前記電子放出素子が
放出する電子を加速する加速電位が与えられる加速電極
と、前記加速電極に前記加速電位を与えるための経路で
あって、前記電子源基板側の経由部を経由して導出され
る電位供給経路と、前記駆動配線とは別に設けられる第
1配線であって、前記経由部と前記駆動配線との間の沿
面上に設けられる第1配線と、該第1配線と前記経由部
の間の沿面上に設けられる周期的な凹凸構造と、を有す
ることを特徴とする電子線装置。
【0049】また本願は電子線装置の発明として以下の
構成のものを含んでいる。
【0050】電子線装置であって、電子放出素子と、該
電子放出素子に接続される駆動配線と、前記電子放出素
子と前記駆動配線が配置される電子源基板と、前記電子
源基板に対向する位置に設けられ、前記電子放出素子が
放出する電子を加速する加速電位が与えられる加速電極
と、前記加速電極に前記加速電位を与えるための経路で
あって、前記電子源基板を貫通して導出される電位供給
経路と、前記駆動配線とは別に設けられる第1配線であ
って、前記経由部と前記駆動配線との間の沿面上に設け
られる第1配線と、前記電位供給経路と一体化されてお
り、前記電子源基板に設けられた孔に気密に装着される
封止構造と、該封止構造と前記第1配線の間の沿面上に
設けられる凹凸構造と、を有することを特徴とする電子
線装置。
【0051】これらの発明においては、凹凸を有するこ
とにより効果的に異常放電を抑制することができる。こ
れら凹凸構造を要件とする発明においても、上述もしく
は後述の各発明、特には第1配線の構成に関する発明、
例えば、第1配線が経由部を隙間無く囲む構成の発明
や、第1配線に与える電位に関する各発明や、第1配線
の形状に関する各発明や、第1配線をアース接続する発
明を組み合わせて用いると好適である。
【0052】また以上の各発明において、前記第1配線
は、前記電子放出素子及び前記加速電極及び前記第1配
線を内包する真空容器の外部に引き出されており、該引
き出し部分に導電性接触部材が接触しており、該導電性
接触部材を介して前記第1配線に所定の電位が与えられ
る構成とすると好適である。
【0053】特に、前記導電性接触部材が弾性部を有し
ており、該弾性部の弾性により前記第1配線の引き出し
部を押し付けるものであると好適である。接触部材が弾
性部を持つ構造とする(例えば弾性を有する金属で接触
部材を構成する)ことにより、接触部材が第1配線の引
き出し部を弾性により押し付けることができ、確実な接
触が実現できる。
【0054】また、前記導電性接触部材は、前記電子源
基板上の前記第1配線の引き出し部を前記電子源基板と
ともに挟む構造である構成を好適に採用できる。特に、
前記導電性接触部材として、互いに向かい合う対向部を
有しており、前記電子源基板を挟み込んでいない状態に
おいては、該対向部の先端間の対向間隔が前記電子源基
板の板厚よりも広く、前記第1配線引き出し部と接触す
る部分の対向間隔が前記電子源基板の板厚よりも狭いも
のを採用すれば、簡易にかつ確実に接続することがで
き、所定電位の供給を簡易にかつ確実に行うことができ
る。
【0055】また、前記加速電極が設けられる加速電極
基板に前記加速電極とは別の第2配線が設けられている
構成において、前記導電性接触部材が前記第1配線の引
き出し部と前記第2配線の引き出し部の双方に電気的に
接続する構成を好適に採用できる。特に、前記導電性接
触部材は、前記電子源基板と前記加速電極基板の間に少
なくともその一部が挟まれ、前記電子源基板上の前記第
1配線の引き出し部と前記加速電極基板上の前記第2配
線の引き出し部の双方に接触する構成を好適に採用でき
る。
【0056】弾性により配線引き出し部を押し付ける
(もしくは、押し付けかつ挟み込む)構成だけでなく、
前記導電性接触部材を導電性及び粘着性を有する部分を
有するものとし、該粘着性を有する部分が前記第1配線
の引き出し部と接触する構成を好適に採用できる。特
に、前記第1配線に所定の電位を印加するための経路と
なる他の部材と、前記導電性接触部材において粘着性を
有する他の部分とが接触している構成を好適に採用でき
る。粘着性を有する部分を有する導電性接触部材として
は金属部材と導電性粘着層を積層した構造を好適に採用
できる。このような金属部材としては銅を採用できる。
また導電性粘着層としてはカーボンを含有するものが採
用できる。
【0057】また、導電性接触部材を配線引き出し部と
接触させる上記各発明においては、前記導電性接触部材
は、前記第1配線と同一面に引き出された引き出し部と
接触するようにすると特に好適である。
【0058】また、上記第1配線やもしくは第2配線に
所定の電位、特にはグランド電位を与える場合、電子線
装置のカバーを介して所定電位を与える構成を好適採用
できる。カバーを金属により構成したり、カバーを導電
性膜で被覆するなどして導電性を有するものとし、導電
性接触部材をカバーに固定する(ねじ止めにより固定し
たり、押し付けることにより固定するなど)などにより
電気的に接続して、カバーを介して例えばグランド電位
といった所定電位を与える構成を好適に採用できる。カ
バーの材質としてはアルミニウムやマグネシウムを用い
ると好適である。また、押し出し加工により成型したも
のを好適に用いることができる。また樹脂に導電層を設
けた導電性カバーを採用することができ、この導電層と
しては、銅、ニッケル、カーボンの少なくともいずれか
を含むものを好適に用いることができる。また、この導
電性カバーはこの電子線装置の電源と共通のアース配線
に接続する構成を好適に採用できる。
【0059】また、前記導電性接触部材は、電気ケーブ
ルを接続し、該電気ケーブルを介して前記導電性接触部
材に所定電位が与えられるようにしてもよい。導電性接
触部材と電気ケーブルの接続は半田付けにより好適に実
現できる。また導電性接触部材を介して第1配線をアー
ス接続する場合、導電性接触部材をこの電子線装置の電
源のアースに電気的に接続する構成を好適に採用でき
る。電源のアースをとる構成と第1配線のためのアース
をとる構成を共通化できるため、好適である。
【0060】また以上の各発明で、前記第1配線の引き
出し部と前記駆動配線の引き出し部とが共通のフレキシ
ブルプリンテッドサーキットに接続されている構成を好
適に採用できる。第1配線の引き出し部及び/もしくは
駆動配線の引き出し部とフレキシブルプリンテッドサー
キットとは導電性接着剤を介して接続されていると好適
であり、特には異方性導電テープを用いて配線の引き出
し部とフレキシブルプリンテッドサーキットとを接続す
る構成が好適である。
【0061】また以上の各発明において、前記加速電極
を設ける加速電極基板が真空容器の一部を構成してお
り、該加速電極基板の真空容器外面に導電層を有する構
成を好適に採用できる。この導電層はフィルム状の物を
基板に貼り合わせて形成してもよい。また、画像表示装
置として用いる場合で、かつ該導電層の側から画像を見
る場合にはこの導電層は透明なものがよい。この導電層
としてはITO(Indium Tin Oxide:
インジウムティンオキサイド)を用いる構成が好適であ
る。
【0062】また、このように加速電極基板に設けられ
る導電層を介して前記第1配線に所定の電位が与えられ
るにする構成を好適に採用できる。なお、第1配線と導
電層の接続には前述及び後述の導電性接触部材を用いる
ことができ、特に好適には導電性テープを用いることが
でき、また、粘着性を有する部分を持つ導電性テープを
用いる構成が特に好適である。
【0063】また加速電極基板に設けられる前記導電層
は、前記加速電極基板でその一部が構成される真空容器
の少なくとも一部を覆う導電性カバーと電気的に接続さ
れている構成を好適に採用できる。前記導電層と前記導
電性カバーの電気的接続は、弾性と導電性とを有する部
材により行う構成を好適に採用できる。弾性と導電性と
を有する部材としては、導体を弾性体で支持した部材を
好適に採用できる。導体としては例えば金属ワイヤを用
いることができる。導体を弾性体で支持(特に好適には
導体の周囲を弾性体により支持)することにより確実な
電気的接続を実現できる。
【0064】また本願は、電子線装置の発明として以下
の構成のものを含んでいる。
【0065】電子線装置であって、電子放出素子と、該
電子放出素子に接続される駆動配線と、前記電子放出素
子と前記駆動配線が配置される電子源基板と、該電子源
基板に対向して設けられる加速電極基板と、該加速電極
基板に設けられ、前記電子放出素子が放出する電子を加
速する電位が与えられる加速電極と、該加速電極に前記
加速電位を与えるための経路であって、前記電子源基板
側の経由部を経由して導出される電位供給経路と、前記
駆動配線とは別に設けられる第1配線であって、前記経
由部と前記駆動配線との間の沿面上に設けられる第1配
線と、加速電極基板上の前記加速電極の周囲に前記加速
電極とは別に設けられる第2配線と、を有しており、前
記電子源基板と前記加速電極基板の間でかつ周辺枠部で
囲まれる空間は真空雰囲気に維持されており、前記第1
配線の引き出し部が前記真空雰囲気外に導出されてお
り、かつ、前記第2配線の引き出し部が前記真空雰囲気
外に導出されており、導電性接触部材が前記第1配線の
前記引き出し部と前記第2配線の前記引き出し部とに接
触していることを特徴とする電子線装置。
【0066】なお以上述べた各発明は、加速電位とし
て、駆動配線に電子放出素子を駆動するために与えられ
る電位のうちの最低電位よりも3kV以上高い電位を与
える構成、更には5kV以上高い電圧を印加する構成に
おいて特に好適に採用できる。
【0067】また本願は、画像表示装置の発明の一つと
して上述の電子線装置と、該電子線装置が有する電子放
出素子が放出する電子が照射されることにより発光する
蛍光体とを有する画像表示装置の発明を含んでいる。
【0068】
【発明の実施の形態】以下では本願発明の実施の形態を
詳細に説明する。なお以下の実施の形態において特に考
慮した点は以下のとおりである。
【0069】平板型の薄型画像表示装置の場合、放電の
発生する危険が大きくなる。放電が発生した場合には、
瞬間的に極めて大きな電流が流れるが、この一部分が電
子源の駆動配線に流れ込むと、電子源の電子放出素子に
大きな電圧がかかる。この電圧が通常の動作において印
加される電圧を越えると、電子放出特性が劣化してしま
う場合があり、さらには素子が破壊される場合もある。
このようになると、画像の一部が表示されなくなり、画
像の品位が低下し、画像表示装置として使用することが
できなくなる。
【0070】一方、平面型の画像表示装置は、壁掛けが
可能なことから軽量化が求められている。狭額縁(額縁
=画像領域より外側の領域)化は、視聴者に対する商品
価値のみでなく、軽量化に対して大きく寄与するもので
ある。しかしながら、高電圧を印加する平面型画像表示
装置では、放電に危険があるため、従来は沿面距離を確
保する上で極端に狭くできなかった。
【0071】以下にこの実施形態の詳細を述べる。図1
は、本発明の画像表示装置の構成の一例を模式的に示す
分解斜め模式図である。図2は図1のA矢視方向からみ
たアノード端子部の断面を示した部分断面図であり、図
3A〜Eは、リアプレート基板の作製工程を説明する図
で電子源領域の一部分を用いた。図4はリアプレートの
アノード端子部周辺部を示した平面図である。
【0072】1は電子源を形成するための電子源基板と
真空容器の一部とを兼ねるリアプレート、2は電子源領
域で、電界放出素子、表面伝導型電子放出素子などの電
子放出素子を複数配置し、目的に応じて駆動できるよう
に素子に接続された駆動配線を形成したものである。
【0073】駆動配線は電子源領域内に位置する部分と
引き出し部3−1,3−2を有しており、駆動配線引き
出し部3−1,3−2により画像表示装置の外部に取り
出され、電子源の駆動回路に接続される。11は画像形
成部材が形成されたフェースプレート、12は電子源領
域2より放出された電子により発光する蛍光体及び加速
電極であるメタルバックを含む画像形成部材、100は
画像形成部材12のメタルバックに加速電位を供給する
ために引き出されたAg(銀)ペースト等を焼成して形
成した引き出し配線、4はリアプレート1とフェースプ
レート11に挟持される外枠であり、電子源駆動配線引
き出し部3は外枠4とリアプレート1の接合部で、例え
ば低融点ガラス(フリットガラス201)に埋設されて
外部に引き出される。リアプレート1及びフェースプレ
ート11及び外枠4の材料として、青板ガラス、表面に
SiO2被膜を形成した青板ガラス、Naの含有量を少
なくしたガラス、石英ガラスなど、条件に応じて各種材
料を用いる。
【0074】101は外部の高圧電源より供給された電
位を導入するための電位供給経路である導入線、102
は導入線101をあらかじめAg−Cu、Au−Niな
どのろう材料を使用し気密シール処理を施して柱状形状
の中心に一体形成する絶縁部材である。
【0075】絶縁部材102の材料として、アルミナ等
のセラミック、Na含有量の少ないガラスなど、リアプ
レート1材料の熱膨張係数に近い材料でかつ、高電圧に
耐える絶縁性を有する材料で、かつ高温度になった場合
の熱膨張差による絶縁部材102とリアプレート1との
接合部での割れを防止できる材料を選択するとよい。
【0076】なお、このような構成をもつ高圧端子以外
の構成でもよく、この構成に限定されるものではない。
また、導入線101と引き出し配線100との接続を確
実にするために、導入線101と引き出し配線100と
の間にAgペーストや機械的なばね構成などの接続部材
を配置構成してもよい。
【0077】導入線101と絶縁部材102とで一体化
構造である気密導入端子103を構成する。
【0078】104はリアプレート1に形成された孔で
あり、気密導入端子103を貫入する孔である。気密導
入端子103とリアプレート1に形成した貫通孔104
との間は、フリットガラス201などの気密化が可能な
接着部材にて固定する。
【0079】なお、貫通孔104の形成場所として、リ
アプレートの駆動用配線引き出し部3−1,3−2の形
成されていない4隅でかつ、外枠4の内側に配置構成さ
れる。
【0080】さらに、数kVの高電圧が導入線101を
通して印加された時の放電抑制構造として、第1配線で
ある独立配線105を駆動配線引き出し部3−1,3−
2が設けられていない位置に導入線101が絶縁部材1
02を貫通する位置(経由部)を同心円状に取り囲むよ
うにリング状に形成する。
【0081】リング状に形成することで、リング周辺部
に電極エッジなどが形成されていても、異常放電を生じ
にくい構成とすることができる。なお、取り囲む形状に
ついては、多角形形状が考えられるが電界集中の観点か
らリング状が好ましい。また完全に取り囲むのが望まし
いが、一部すきまが空いていてもよい。また独立配線1
05は囲む形状にしなくてもよく、経由部と駆動配線の
間で、それらの間隔が最も短い部分に少なくとも設けら
れているとよい。
【0082】ただし、狭額縁になると、外枠4の加工の
ばりやフリット封着材料のはみ出し形状、駆動配線の形
状などの影響を考慮することが望ましく取り囲む構成、
特には完全に取り囲む構成が望ましい。次に、独立配線
105と気密導入端子103の導入線101との間を高
抵抗膜(=耐圧構造106)で電気的に導通させてつな
げた電位規定構造を配置する。
【0083】その他の耐圧構造として、凹凸構造の形成
による沿面距離の増大などの形態をとれる。
【0084】この耐圧構造106により所望の高電圧に
対して十分な耐圧を確保できるため放電によって電子源
領域へ放電電流が流れ、素子が劣化するなどのダメージ
が起こらない構成とすることができる。同時に、高圧導
入部形成領域を最小限に小さくしても放電を抑制できる
ことから、真空内部の画像形成部材12から外枠4より
内側までの距離を小さくすることが可能となる。高抵抗
膜の材料としては、窒化物、酸化物、炭化物などの膜材
料があげられる。
【0085】つづいて、5は真空化するための排気孔、
6は排気孔5に対応する位置に配置するガラス管で、不
図示の外部真空形成装置に接続され、電子放出素子を形
成する真空処理が終了後封止するためのものである。な
お、この他真空装置内で画像表示装置を組立てる方法を
とれば、上述のガラス管6並びに、排気孔5は不要とな
る。
【0086】また、本発明に用いる電子源を構成する電
子放出素子の種類は、電子放出特性や素子のサイズ等の
性質が目的とする画像表示装置に適したものであれば、
特に限定されるものではない。熱電子放出素子、あるい
は電界放出素子、半導体電子放出素子、MIM型電子放
出素子、表面伝導型電子放出素子などの冷陰極素子等が
使用できる。
【0087】後述する実施例において示される表面伝導
型電子放出素子は本発明に好ましく用いられるものであ
るが、上述の本出願人による出願、特開平7−2352
55号公報に記載されたものと同様のものである。
【0088】以下、実施例に基づき、本発明の特徴をさ
らに詳細に説明する。
【0089】(第1の実施形態)図面により具体的に説
明する。図1は、本発明の画像表示装置の構成の一例を
模式的に示す分解斜め模式図である。
【0090】図2は図1のA矢視方向からみた図であ
り、特にアノード端子部の断面を示した断面図であり、
図3A〜Eは、リアプレート基板の作成工程を説明する
図で電子源領域の一部分を用いた。図4はリアプレート
のアノード端子部周辺部を示した平面図である。
【0091】図5は、真空パネルのフェースプレートを
取り除いた状態でのアノード端子部周辺部を示した平面
図である。図6は、平面型画像表示装置の略内部構造を
示す図である。
【0092】図1において、1は電子源を搭載した青板
ガラス材料で形成したリアプレート、2は電子源領域
で、特開平7−235255号公報に記載される表面伝
導型電子放出素子をマトリクス状に配列している。電子
源領域では駆動配線である走査配線と変調配線により電
子放出素子がマトリクス接線されている。電子源領域の
駆動配線は印刷により形成した駆動配線引き出し部によ
りX,Yの4方向に真空容器の外部に引き出される。フ
レキシブル配線により駆動配線引き出し部3と電子源の
駆動回路が接続される。
【0093】11は画像形成部材12を搭載した加速電
極基板であり、フェースプレートとして真空容器の一部
を構成する。
【0094】青板ガラス材料で形成されている。100
は画像形成部材12の1隅から引き出したAg材料から
なる印刷により形成した引き出し配線で、その形成場所
は、リアプレート1に形成した貫通孔より導入される高
圧端子の導入線と当接可能な位置に形成した。
【0095】引き出し配線100は画像形成部材12の
メタルバックに重なるように印刷形成することで、電気
的導通を確保した。また、画像形成部材12はストライ
プ状の蛍光体、ブラックストライプ、加速電極であるメ
タルバックから構成される。蛍光体、ブラックストライ
プは、印刷により形成し、その後これらの上にメタルバ
ックとしてAl膜を真空蒸着法により形成した。4はリ
アプレート1とフェースプレート11に挟持される青板
ガラス材料よりなる外枠であり、駆動配線引き出し部3
−1,3−2は外枠4とリアプレート1の接合部で接合
材(日本電気硝子製のLS3081のフリットガラス)
201に埋設して外部に引き出した。101は426合
金材料よりなる導入線、102は導入線101をあらか
じめAg−Cuにてろう付けし、真空気密シール処理を
施して柱状形状の中心に一体形成したアルミナセラミッ
ク製の絶縁部材、104は導入線101を気密に一体化
する絶縁部材102を導入する貫通孔である。貫通孔1
04の配置場所については、後述する。
【0096】つづいて、図1、図3A−E、図4を参照
して、リアプレート1の作成手順をさらに詳細に説明す
る。
【0097】(工程−a)洗浄した青板ガラスの表面
に、0.5μmのSiO2層をスパッタリングにより形
成し、リアプレート1とした。つづいて超音波加工機に
より図1、図4に示す、高圧導入端子の導入のための直
径2mmの円形の貫通孔104を形成した。
【0098】形成場所は、図1,4のように電子源領域
2及び駆動配線引き出し部3−1,3−2が形成されて
いない隅でかつ、後述の独立配線から、6mm離した位
置を孔の中心とし配置した。
【0099】該リアプレート上にスパッタ成膜法とフォ
トリソグラフィー法を用いて表面伝導型電子放出素子の
素子電極21と22を形成する。材質は5nmのTi、
100nmのNiを積層したものである。素子電極間隔
は2μmとした。(図3A)
【0100】(工程−b)つづいて、Agペーストを所
定の形状に印刷し、焼成することにより変調配線である
Y方向配線23を形成した。該配線は電子源形成領域の
外部まで延長され、該延長部が図1における電子源駆動
配線引き出し部3−2となる。
【0101】該配線の幅は100μm、厚さは約10μ
mである。(図3B)また、Y方向配線形成時に、図4
のように独立配線105、独立配線引き出し部A10
7、独立配線引き出し部B108も同時に形成した。該
独立配線105の幅は、0.6mm、厚さは10μmで
ある。独立配線105の直径をφ6.3mm(配線の中
央)とした。
【0102】独立配線引き出し部A107は、電子源駆
動用配線3−1,3−2の一番外側に配置し、後述のフ
レキシブル配線で外部へ取り出すため、駆動用配線と同
ピッチの位置に図4,5に示すように外枠4から外側
(大気側)で取り出すことができるように配置し、独立
配線引き出し部B108は、図5に示すように外枠4の
外側(大気側)に位置するように配置構成した。上記駆
動配線、独立配線引き出し部は後述の封着工程にて外枠
を形成する際に使用するフリットにて埋設され真空気密
を維持できる構造となる。
【0103】(工程−c)次に、PbOを主成分とし、
ガラスバインダーを混合したペーストを用い、同じく印
刷法により絶縁層24を形成する。これは上記Y方向配
線23と後述のX方向配線を絶縁するもので、厚さ約2
0μmとなるように形成した。なお、素子電極22の部
分には切り欠き24Cを設けて、X方向配線と素子電極
の接続をとるようにしてある。(図3C)
【0104】(工程−d)つづいて走査配線であるX方
向配線25を上記絶縁層24上に形成する(図3D)。
方法はY方向配線の場合と同じで、配線の幅は300μ
m、厚さは約10μmである。該配線は電子源形成領域
の外部まで延長され、該延長部が図1における電子源駆
動配線引き出し部3−1となる。
【0105】つづいて、有機Pd溶液を塗布して、大気
中300℃、12分間の焼成を行って、PdOの微粒子
膜26を形成する。(図3E)
【0106】以上の工程にて作成されたリアプレート1
は、図1及び4のように4隅に配線が形成されない領域
を有する。その1隅の駆動配線引き出し部3−1,3−
2及び外枠で囲まれる領域に気密導入端子103の導入
線101を同心円状に取り囲むように独立配線105を
印刷プロセスにてAgペースト材料を焼成して形成配置
する。
【0107】気密導入端子103の導入線101と独立
配線105の間に高抵抗膜(WとGeの合金窒化膜)を
真空蒸着法にて独立配線105と気密導入端子103の
導入線105との間が高抵抗膜を介して電気的につなが
るように形成する。なお貫通孔104と対向する位置に
フェースプレート11の引き出し配線100が位置する
ように構成している。
【0108】上述のWとGe合金窒化膜はスパッタリン
グ装置を用いてアルゴンと窒素混合雰囲気中でWとGe
のターゲットを同時スパッタする事により成膜した。図
4の独立配線105の位置に成膜するため、独立配線1
05の形状にエッチング加工にて作製したメタルマスク
を使用し、所望位置に成膜した。それぞれのターゲット
にかける電力を変化することにより組成の調節を行い、
最適の抵抗値を得た。
【0109】詳述すると、スパッタチャンバの背圧は、
2×10のマイナス5乗Paで、スパッタ時には、窒素
分圧が30%になるように、アルゴンと窒素の混合ガス
を流した。
【0110】スパッタガス全圧は0.45Paであっ
た。Wターゲットに15W、Geターゲットに150W
の高周波電力を投入し、スパッタ時間を調整することに
より、WとGeの合金窒化膜を作製した。作製したWと
Geの合金窒化膜は(膜厚が43nm、比抵抗が250
Ωcm、シート抵抗が5.8×109Ω/□)(膜厚が
200nm、比抵抗が2.4×105Ωcm、シート抵
抗が1.2×1012Ω/□)(膜厚80nmで比抵抗
4.5×108Ωcm、シート抵抗が5.6×101 5Ω
/□)の3種である。なお、本実施例では導入線101
と独立配線115の間にのみ成膜したが独立配線105
の外側周辺部にも成膜してかまわない。
【0111】次に、上記リアプレート1、フェースプレ
ート11、外枠4部材などを用いてパネル化すなわち真
空容器形成を行う。組立てに際しては、フェースプレー
ト11の画像形成部材12の蛍光体とリアプレート1の
電子放出素子とが相互に対応するように注意深く位置合
わせする。
【0112】また、気密導入端子103及び、ガラス管
6を設置し、かつ上述の位置合わせがなされた状態で、
加熱炉へ投入し420度の温度を付与し、フェースプレ
ート11とリアプレート1と外枠4の当接位置に配置し
たフリットガラス201を溶解させる。
【0113】その後、冷却させて組立てが終了する。こ
の状態で、フェースプレート11、リアプレート1、外
枠4、ガラス管6、気密導入端子103を有する気密維
持可能なパネルとして形成できた。この後、ガラス管6
を介して真空排気装置に接続し、パネル内を排気し、フ
ォーミング処理、活性化処理を各微粒子膜26に対して
行う。
【0114】つづいて、パネル内の排気継続し、ベーキ
ング処理を行い、真空パネル内に残留した有機物質分子
を除去する。最後に、ガラス管6を加熱溶着して封止す
る。以上の工程にて、真空パネルは完成する。
【0115】次に、駆動配線引き出し部3−1,3−2
を駆動回路基板と又、独立配線105から引き出した独
立配線引き出し部A107を外部のグランド端子とそれ
ぞれ接続するために、FPC(フレキシブルプリンティ
ッドサーキットの略)401を図5の位置に電気的に接
続し、かつ固定を行う。この時、FPC実装装置を用い
る。
【0116】より安定な外部グランド端子との接続を行
うために独立配線引き出し部B108においてもグラン
ド端子と接続されたクリップをリアプレート102に挟
み込む。
【0117】この後、真空パネルの筐体への組み込みと
電気ボードとFPCとの接続作業などを行い、平面型画
像表示装置が完成する。
【0118】図6Aは筐体に真空容器を組み込んだ平面
型画像表示装置の構成を示す図である。
【0119】図6Bは図6Aを矢印A方向から見た側断
面図を示す。図6Cは図6Aを矢印B方向から見た縦断
面図を示す。
【0120】601は筐体を構成するカバーである。6
02が真空容器であり、603は駆動回路を有する駆動
回路基板である。フレキシブルプリンテッドサーキット
401により駆動配線引き出し部と駆動回路とが接続さ
れる。605は導入線101に接続される高圧導入経路
である。600は加速電位を発生する高圧電源である。
【0121】本実施形態において、外部映像を入力し、
電子放出素子を駆動して画像表示を行ったところ、異常
放電は生じず、安定に画像表示を行うことができた。
【0122】狭額縁の電子線装置及び画像表示装置を実
現でき、また、軽量な電子線装置及び画像表示装置を実
現できた。
【0123】(第2の実施形態)図7を用いて、第2の
実施形態を説明する。図7は、図1のA矢視方向からみ
た図であり、特にアノード端子部の断面を示した断面図
である。
【0124】第2の実施形態では、独立配線105と気
密導入端子103との間の耐圧構造の別の実施形態を説
明する。なお、前述した各実施形態と同様な各部には同
一符号を付して、その説明とそれらの構成、製造方法な
どを省略する。
【0125】気密導入端子103の導入線101と、そ
れを取り囲むように同心円状に形成した独立配線105
との間のリアプレート1のガラス面を機械加工し耐圧構
造701を加工形成する。
【0126】構造は、気密導入端子103の中心に対し
て同心に2重の掘り込み加工を行う。
【0127】深さは、ガラス厚み2.8mmに対して
0.5mm加工し、加工の曲率半径を0.5mmRとし
た。ピッチは、1.5mmピッチとした。本構成では、
実質的に沿面距離を増大させることが可能となった。耐
圧構造701を有する真空パネルを図6のように、平面
型画像表示装置として組み込み駆動表示を行ったとこ
ろ、放電の発生もなく安定に駆動できた。
【0128】以上説明したように、この構成によれば、
リアプレート1側にあらかじめ耐圧構造を形成すること
で、真空パネル形成プロセスを最小限に抑えることがで
きる長所と、合わせて軽量化平面型画像表示装置として
提供することができる。
【0129】(第3の実施形態)本実施形態で用いる電
子線装置の真空容器は、リアプレートとフェースプレー
トとの距離がわずか数[mm]の真空容器であるため、
フェースプレートの画像形成用の加速電極へ加速電位を
供給するための構造を設けるスペースを十分に取るのが
困難である。該スペースを狭くすると異常放電の可能性
が高くなってしまう。
【0130】このような問題は、上述の実施形態や以下
の実施形態でも示すように、加速電位供給経路における
異常放電を抑制できる構成、具体的には、電子源基板に
おける加速電位供給経路の経由部の周りを所定電位を与
えた第1配線で囲むこと、更には前記経由部と第1配線
の間に双方と電気的に接続する抵抗膜を設けることで抑
制できる。
【0131】ただし、電子線装置もしくは画像表示装置
として用いる場合には、第1配線などに所定の電位、特
にはグランド電位を与えるための構成を十分に検討する
ことが望ましい。
【0132】以下の実施形態では、特にグランド電位を
供給する構造を説明する。この実施形態では、薄型平面
型の画像表示パネルに電子放出素子を用いたディスプレ
イを採用し、高圧電源から真空容器内部のフェースプレ
ートの加速電極までの加速電位を印加する経路におい
て、真空容器を構成するリアプレートに加速電位を印加
する気密導入端子を設け、該導入線の周囲に高抵抗膜に
よる耐圧構造と、その周囲にリング状の独立配線を構成
した。
【0133】そして、前記独立配線のアース電位を確実
にするため、ドライバー回路のアース電位に接地するF
PC(Flexible Printed Circu
itフレキシブルプリンテッドサーキット)のアース配
線と独立配線の一部を接続し、更に電源部のアースに接
地した前フレームと独立配線引き出し部とを導電性接触
部材である接触子を介して接触させた。
【0134】すなわち真空容器の構成要素の少なくとも
一部を覆うカバーを兼ねるフレームを介して第1配線を
接地する構造としている。前記接触子はばね性を有し前
フレームに例えばねじ固定され、独立配線引き出し部を
常に押し付ける。更に真空容器は、前フレームと中フレ
ームとで弾性体を介して挟み支持して位置を固定し、前
記接触子と独立配線引き出し部との接触位置を合わせ
た。
【0135】なお本実施形態で用いる電子源基板、電子
放出素子、加速電極基板、加速電極、駆動配線、加速電
位供給経路など、真空容器及び電子放出にかかわる構造
は第1、第2の実施形態と同様である。
【0136】その動作原理も第1、第2の実施形態と同
様で、真空空隙を形成した対向する基板間において、背
面側のリアプレート(RP)上に各画素位置に電子放出
素子を設けている。
【0137】電子放出素子は、表面伝導型放出素子を用
いている。ここでの表面伝導型放出素子は、電子放出の
ための一対の素子電極(高電位側電極と低電位側電極)
を数十[μm]の間隔で対向する形に形成し、導電性膜
を対向電極のそれぞれにつながるように配置し、該導電
性膜に電子放出部を形成したものである。
【0138】一方対向するフェースプレート(FP)の
真空空隙側にはコントラストを向上するためのブラック
ストライプ膜、三原色RGB各色相の蛍光体膜、更にそ
の上に加速電極となる導電性のメタルバック膜が形成さ
れている。
【0139】この電子放出素子の動作は、電気実装回路
(駆動回路)で選択したX方向配線とY方向配線間に十
数[V]の電圧を掛けて電子放出素子から電子を放出さ
せ、フェースプレートの真空空隙側のメタルバック膜に
外部電圧電源から供給された十数[kV]の+電位(加
速電位)により前記放出電子が加速されて蛍光体膜に衝
突して発光を起す。
【0140】リアプレートと電気実装回路とを接続して
いるフレキシブルケーブルは、電気実装回路側はコネク
ターで電気的機械的に接続され、一方のリアプレート側
は、異方性導電膜によりこのリアプレート上に印刷され
たX方向配線とY方向配線の電極部(配線引き出し部の
端部)に電気的機械的に接続されている。
【0141】フェースプレートのメタルバック膜と高圧
電源回路とを接続する高圧ケーブルは、高圧電源回路側
は高圧用のコネクターで電気的機械的に接続し、一方の
フェースプレート側は、リアプレートに設けた貫通穴に
配置した導電線と絶縁体を一体化した気密導入端子を介
してメタルバックに電気的機械的に接続している。
【0142】以下に図面を参照して、この実施形態を詳
しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されてい
る構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、
特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれ
らのみに限定する趣旨のものではない。
【0143】また、以下の図面において、既述の図面に
記載された部材と同様の部材には同じ番号を付す。
【0144】以下に、本発明に係る画像表示装置の第3
の実施形態について、図5及び図8から図10を参照し
て説明する。図8は、本発明に係る画像表示装置の第3
の実施形態を表わす画像表示部の外観図、図9は、図8
に示される画像表示装置の画像表示部の要部縦断面図、
図10は、図8に示される画像表示装置の部品の拡大図
である。
【0145】1は本発明の電子放出素子を用いた画像表
示パネルの真空容器を構成するリアプレート(以下RP
とも称する)でガラス基板上に駆動配線パターンや絶縁
膜が形成されている。
【0146】11は同じく真空容器を形成するフェース
プレート(以下FPとも称する)で真空容器内側のガラ
ス基板上に三原色の蛍光体、加速電極としてのメタルバ
ック膜などが形成されている。
【0147】4は同じく真空容器を形成する本発明の構
成要素たる支持枠としての外枠であり、前記RP1およ
びFP11とはこの外枠4を介して低融点ガラスで接着
されている。9は真空容器の真空部を示している。
【0148】103は426合金部材よりなる高圧導入
線101とその高圧導入線を真空気密シール処理を施し
てアルミナセラミック製の絶縁部材102の中心に一体
形成したところの気密導入端子、106は導入線101
と独立配線105との間に、WとGeの合金窒化膜を真
空蒸着法にて形成し、導入線101と独立配線105と
の間を電気的につながるようにしたところの抵抗膜であ
る耐圧構造、108はAgペーストを所定の形状に印刷
し、焼成することにより形成した、本発明の構成要素た
る第1配線105の引き出し部である。
【0149】また、独立配線105には、Y方向FPC
401およびX方向FPC401のアース配線に接続可
能な直線状の引き出し部も設けた。
【0150】401−Xは駆動回路からの画像表示用の
電気駆動信号(走査信号)を電子源領域2に伝達するた
めのX方向FPCで、駆動回路側はコネクター接続で、
画像表示部側は先のX駆動用配線引き出し部3−1に異
方性導電性テープを介して接続されている。401−Y
は変調信号を電子源領域2に伝達するためのY方向FP
Cで、駆動回路側はコネクター接続で、画像表示部側は
先のY駆動用配線引き出し部3−2に異方性導電性テー
プを介して接続されている。
【0151】96は先の画像表示部の表示範囲外を囲
み、内部への異物の侵入を防ぐ目的と、前記真空容器を
前面側から支持するための、カバーを兼ねる前フレーム
であり、アルミニウムやマグネシウムなどの軽金属を押
出し加工して成形後、所定の長さに切断し、ねじ止めに
よって略長方形の額縁としている。また、電源部のアー
スと電気的に接続されている。
【0152】97は導電性接触部材であり、ステンレス
やメッキ処理リン青銅などの薄板を曲げ加工した導電性
とバネ性を有する接触子である。先の前フレーム95の
内部壁面に固定され、もう一端は先の独立配線の引き出
し部108と電気的に接触している。
【0153】98は接触子97を前フレーム96の内部
壁面に固定するためのねじ、81はFP11の真空容器
外面に粘着剤を利用して貼り付けられた画像表示範囲を
覆う前面フィルムであり、表面には低反射処理が施され
ている92の真空容器の背面側に位置し、該真空容器を
筐体内に支持固定するための剛性を有する中フレームで
あり、該真空容器の4辺に沿って額縁状に配置されてい
る。
【0154】導電性と剛性を有するアルミニウムやマグ
ネシウムなどの軽金属を押出し加工して成形後、所定の
長さに切断しねじ止めによって略長方形の額縁状中フレ
ームを形成する。
【0155】93はウレタン発泡樹脂やシリコン発泡樹
脂などの弾性材料からなり、真空容器のRP1を中フレ
ーム92によって挟み支持するための背面弾性体であ
る。周辺部が凸形状を成しており、RP1の外周部と接
し、中フレーム92のリブの間に位置決めされている。
【0156】90は画像表示用の電気駆動信号(線順次
選択駆動を行い、変調はパルス幅変調とする)を発生す
るドライバー回路でありガラスエポキシ基板上にICや
コンデンサー、コネクターなどの電気素子を実装してい
る。91はウレタン発泡樹脂やシリコン発泡樹脂などの
弾性材料からなり、真空容器のFP11を外フレーム9
6によって挟み支持するための前面弾性体で、FP11
の4辺全周を覆う額縁形状を成している。
【0157】次に上記構成における詳細な説明を行う。
本発明の画像表示パネルはガラス材料により真空容器を
構成したものである。
【0158】RP1側に形成した電子源領域2から電子
を放出し、FP11の内側の画像形成部12(メタルバ
ック層)に十数[kV]の高電位を印加して、電子を加
速して画像形成部6の蛍光体に衝突させて蛍光体を発光
させ画像を表示させる。電子放出素子の駆動はグランド
電位近傍で行うので、加速電圧は実質的に十数[kV]
となる。
【0159】真空容器を構成するRP1とFP11のガ
ラスは板厚約2.8[mm]、RP1とFP11の真空
部距離は約2[mm]であり、同じ画面サイズのCRT
と比較して厚さで数十分の一、重量で数分の一という薄
型軽量の画像表示部である。
【0160】また、テレビやパソコンの動画像を表示す
るために、ドライバー回路90で発生した電気駆動信号
(変調信号)をY方向FPC401−Y、Y駆動配線引
き出し部3−2を経由して電子源領域2の表面伝導型電
子放出素子に伝達する。
【0161】一方X方向のドライバー回路で発生した電
気駆動信号(走査信号)をX方向FPC401−X、X
駆動配線引き出し部3−1を経由して電子源領域2の表
面伝導型電子放出素子に伝達する。これにより、ひとつ
ひとつの画素を構成する先の表面伝導型電子放出素子か
ら電子の放出と未放出が制御される。
【0162】以上の構成により本実施形態の画像表示部
においては、1[個]ないし3[個]の電子銃から放出
した電子を加速し、偏向する空隙を必要とするCRTの
真空容器に対して薄型化を可能としている。
【0163】また、表面伝導型電子放出素子から放出さ
れた電子を蛍光体に衝突させるための加速電位は、高圧
電源600から高圧ケーブル605(図6参照)、RP
1の導入線101、FP11の高圧引き出し配線100
を経由して画像形成部12のメタルバック層に印加され
ている。
【0164】以上の電位供給経路に十数[kV]の電位
が印加されるため、それぞれの部材やその部材の周辺に
は耐圧構造が必要となる。この耐圧構造についても第
1、第2の実施形態と同様の構成とする。
【0165】本実施形態においては、アース電位を確実
にするために、前記独立配線105とY方向FPC40
1−YおよびX方向FPC401−Xとを接続してドラ
イバー回路40やX方向ドライバー回路のアースパター
ンと接続すると共に、リング状の独立配線105から引
き出される独立配線引き出し部108を、本発明の構成
要素たる導電性接触部材としての弾性を有する金属であ
るばね性を有する接触子97と接触させ更に導電性の前
フレーム96を経由して電源部のアースと電気的に接続
した。
【0166】接触子97は固定穴97cを利用して前フ
レーム96に明けられた雌ねじにねじ98により確実に
固定される。
【0167】また、真空容器が前フレーム96に組み込
まれた状態では、接触子97のバネ部97bにより常に
接触部97aがRP1表面の独立配線引き出し部108
を押し付ける力が働くため、環境温度の変化や経年変化
が有っても電気的接続が保たれるし、真空容器を前フレ
ーム96に組み込む際に、あらかじめ前フレーム96に
接触子97をねじ98により固定しておけば、半田付け
などの配線作業もせずに、組み立て後には電気的接続構
造が完成しているので組立作業性も良い。
【0168】尚、接触子97の形状でなくとも導電性と
ばね性(弾性)とフレーム(前フレーム96)への電気
的接触部(固定部)を有する構造であればこれに限るも
のではない。
【0169】また、本発明の真空容器の支持構造は、該
真空容器の周辺部4辺を後面弾性体93と前面弾性体9
1を介して中フレーム92と前フレーム96により挟む
ものである。
【0170】薄型画像表示装置の支持構造として、画像
表示部の後面ガラス(本発明のRP1に相当)を両面テ
ープで筐体のフレームに接着する方法も採用し得るが、
本実施形態の構造によれば、前フレーム96と中フレー
ム92をねじで互いに固定する構成とすることができ、
分解する場合には、接続固定するねじを外すことで真空
容器を取り外せるので作業性が良い。
【0171】また、中フレーム92と前フレーム96は
押出し加工した板厚2[mm]弱のアルミニウムやマグ
ネシウムなどの軽金属を所定の長さに切断し、ねじ止め
によって略長方形の額縁状に形成したため、剛性を有
し、外部からの機械的負荷に対して真空容器を保護する
と共に、前フレーム96に対する真空容器の位置が変動
しにくいため、前記接触子97と独立配線引き出し部1
08の位置ずれや接触子97の押し付け力も安定して、
真空容器内の気密導入端子103周辺のアース電位必要
領域における確実なアース接地が可能となる。
【0172】また、本発明においては前フレーム96の
ような導電性を有する金属素材で成形したもので筐体を
構成してアースに接地したが、樹脂素材のように導電性
を持たない基材でフレームを形成した場合であっても、
必要表面(例えば内部表面)に導電性膜処理をすること
によって、導電性基体フレーム(金属フレーム)と同等
に使用することができる。
【0173】以上説明したように、本実施形態では、高
圧電源から真空容器内部の加速電極までの高電位を印加
する経路において、真空容器内の導入線101の周囲
に、導入線と電気的に導通させた高抵抗膜である耐圧構
造106と、更にその周囲に、高抵抗膜と電気的に導通
させたリング状のアース電位の独立配線105を構成し
て、異常放電を抑制できる構成とした。これによって電
子放出素子が劣化したり破壊されたりすることが抑制で
きる。
【0174】また、前記独立配線のアース電位の規定を
確実にするため、X,Y方向ドライバー回路のアースパ
ターンに接地するX,Y方向FPC401−X、401
−Yのアース配線と独立配線の一部を接続し、更に電源
部のアースに接地した前フレームに固定された接触子9
7と独立配線105の引き出し部108とを接触させる
構造とした。
【0175】特に、前フレーム96にねじ固定された前
記接触子はばね性を有しているため前記独立配線105
からの独立配線引き出し部108を常に押し付ける。そ
のため真空容器を前フレームに組み込むことにより半田
付けなどの配線作業もせずに電気的に接続されるし、組
み込み後の環境温度の変化や経年変化が有っても電気的
接続が保たれる。
【0176】また、更に画像表示部は、前面側の前フレ
ーム96と背面側の中フレーム92とで弾性を有する本
発明の構成要素たる緩衝材としての前面弾性体91と背
面弾性体93を介して挟み支持されているため、外部か
らの機械的負荷から画像表示部が保護されると共に、前
フレーム96と画像表示部との位置が固定されるため、
前記接触子97と独立配線105から引き出し部108
との接触位置も安定する。
【0177】(第4の実施形態)本実施形態では、前記
独立配線のアース電位を確実にするため、ドライバー回
路のアース電位に接地するFPCのアース配線と独立配
線を接続し、更に電源部のアースに接地したアースケー
ブルを半田付けした接触板で独立配線の引き出し部を挟
み込んだ構成を示す。アースケーブルと接触板は画像表
示装置の製造工程の途中で装着して画像表示部の駆動検
査などにも利用し、製品組立最後に電源部のアースに接
地し直す。
【0178】以下、本発明に係る画像表示装置の第4の
実施形態について図11及び図12を参照して説明す
る。図11は、本発明に係る画像表示装置の第4の実施
形態を表わす画像表示部の外観図、図12は、図11に
示される画像表示装置の画像表示部の要部縦断面図であ
る。
【0179】図11及び図12において、1100は本
発明の電子放出素子を用いた画像表示パネルの真空容器
を構成するRP1を前後から挟み込み、かつRP1上の
独立配線引き出し部108と電気的に接触を図る構造を
成すところの接触板であり、ステンレスやメッキ処理
(防錆処理)リン青銅などの薄板(板厚0.2mm〜
0.5mm)を曲げ加工した導電性とバネ性を有する材
質からなる。
【0180】1100aは図12の要部縦断面図におい
て左右対称形状を成す接触板の先端部、1100bは同
じく接触板の接触部、1100cは同じく接触板のバネ
部、1100dは接触板の端子部である。
【0181】1101はアースケーブルであり、一端を
前記接触板1100に半田付けにより電気的機械的に接
続し、もう一端に貫通穴を有する端子1102を接続
し、該端子1102の貫通穴にねじ1103を挿入して
いる。
【0182】ねじ1103は前フレーム96に設けた雌
ねじ部を利用して前記端子1102を固定する構造であ
るため、電源部のアースと電気的に接続している前フレ
ーム96を介してアースケーブル1101、接触板11
00および独立配線引き出し部108はすべてアース電
位となる。
【0183】以上の構成における特徴を述べる。RP1
を挟み込む、本発明の構成要素たる導電性接触部材とし
ての弾性を有する金属である接触板1100は、RP1
に差し込まれる前の状態においても、その先端部110
0aがRP1の板厚よりも幅が広く開放された形状を成
し、該接触板1100をRP1の外周方向たとえば図1
2の下方向から差し込む際の案内機能を果している。
【0184】また、接触部1100bは、RP1に差し
込まれる前の状態においては、RP1の板厚よりも幅が
狭く(RP1の板厚が2.8[mm]に対して1.5
[mm]〜2[mm])、RP1に挿入された後に該R
P1の板厚により押し広げられる。
【0185】すなわち、接触板1100は、互いに向か
い合う端部を有し、端部の先端間の開口幅がRP1の板
厚よりも広く、端部の中間部間がRP1の板厚よりも狭
い構造となっている。
【0186】バネ部1100cはRP1の板厚により押
し広げられた接触部1100bを常にRP1を挟む方向
に圧力を掛けるための形状を成し、端子部1100dは
アースケーブル1101の半田付けのための平面部を有
するが、接続の信頼性を向上するためにアースケーブル
1101の芯線を通す穴や巻き付けるための凹部を設け
ても良い。
【0187】本実施形態においては、真空容器を構成す
るRP1に設けられる独立配線引き出し部108のアー
ス接地に、RP1を挟む接触板1100とアースケーブ
ル1101を利用した。本画像表示装置を製造する工程
においては、真空容器を前フレームに組む前に、画像表
示検査等で電気的に駆動させる場合がある。その際にも
RP1の独立配線引き出し部108にアース電位を供給
するのが好適である。
【0188】アースケーブル1101の一端の端子11
02を製造工程における駆動用の回路のアース端子に接
続すれば前記目的を達成できる。すなわち、RP1を挟
む接触板1100とアースケーブル1101は本画像表
示装置を製造する途中工程から装着し、製造工程におけ
るアース電位供給のために利用できる。その後、最終組
立時に前フレーム96に接続し直して製品としても利用
可能である。
【0189】また、本構造によれば、真空容器の支持方
法として、RP1を両面テープで筐体の後面フレームに
接着する方法をも好適に採用でき、また第3の実施形態
のように真空容器を前後から挟む構造にしても良いな
ど、様々な真空容器の支持構造に対応可能である。
【0190】以上説明したように、本実施形態において
は、異常放電を抑制できる。また、X,Y方向ドライバ
ー回路のアースパターンに接地するX,Y方向FPCの
アース配線と独立配線105を接続し、また、電源部に
アース接地した前フレームに端子部をねじ固定したアー
スケーブルのもう一端を半田付けした接触板1100で
独立配線引き出し部108を挟み込んで接触させる構造
としたため、独立配線のアース電位の規定を確実に行う
ことができる。
【0191】また、前記の独立配線引き出し部108を
挟み込んで電気的接続をする接触板1100とアースケ
ーブルは、画像表示装置の製造工程の途中で装着して、
画像表示部の駆動検査などにも利用できるし、製品組立
後も新たな結線作業無しに独立配線引き出し部をアース
接地可能である。
【0192】もちろん環境温度の変化や経年変化が有っ
ても電気的接続が保たれる。また、前記アース接地構造
を採用すると、真空容器を前後のフレームで挟み支持し
たり、RPを筐体フレームに接着支持したり、様々な支
持方法に対応可能であるため、設計の自由度が増す。
【0193】(第5の実施形態)ここでは、独立配線の
アース電位を確実にするため、ドライバー回路のアース
電位に接地するFPCのアース配線と独立配線を接続
し、更に電源部のアースに接地した前フレーム、接触
針、前面フィルムの導電層、及び導電性の接触テープを
介して独立配線引き出し部をアース接続させた。前記接
触針は前面弾性体によって支持して前フレームに嵌め込
み、常に真空容器前面部を覆う前面フィルムの導電層を
押し付ける構造とした。
【0194】前記接触テープは道具も使わず手作業で電
気的接続ができる。以上のアース接地構造ではその一部
として、不要電磁波の漏洩を低減する構造である前面フ
ィルムの導電性層を用いている。
【0195】真空容器は、前フレームと中フレームとで
弾性体を介して挟み、挟むことによって支持を行い、か
つ位置を固定している。
【0196】本発明に係る画像表示装置の第5の実施形
態について図13及び図14を参照して説明する。図1
3は、本発明に係る画像表示装置の第5の実施形態を表
わす画像表示部の外観図、図14は、図13に示される
画像表示装置の画像表示部の要部縦断面図である。
【0197】図13及び図14に示されるように、13
0は、本発明の構成要素たる導電性接触部材である。
【0198】厚さ約0.05[mm]の銅箔にカーボン
含有の導電性を有する粘着剤を塗布したところの接触テ
ープであり、一端の粘着面がRP1上の独立配線引き出
し部108の表面に固着し、もう一端の粘着面がFP1
1上に貼られた後述の導電性を有する前面フィルム14
2と固着している。
【0199】131は画像表示部の表示範囲外を囲み、
内部への異物の侵入を防ぎ、前記真空容器を前面側から
支持するための前フレームであり、アルミニウムやマグ
ネシウムなどの軽金属を押出し加工して成形後、所定の
長さに切断し、ねじ止めによって略長方形の額縁を構成
している。また、電源部のアースと電気的に接続されて
いる。
【0200】134はウレタン発泡樹脂やシリコン発泡
樹脂などの弾性材料からなり、接続部材としての接触針
135を中央部分で支持するために、接触針135と一
体的に成形される前面弾性体である。
【0201】また、中フレーム92を設けており、前フ
レーム131とともに真空容器を挟んで支持する構成と
している。中フレームに関しては図9と同じ構成であ
り、図14では省略している。
【0202】また、該前面弾性体134は真空容器のF
P11を外フレーム131によって挟み支持する際の緩
衝を目的の一つとし、FP11の4辺全周を覆う額縁形
状を成している。
【0203】135は前述の通り前面弾性体134に支
持されて列状に配置された接触針であり、金メッキ処理
をした真鍮やステンレスなどの金属ワイヤーを素材とし
ている。
【0204】該接触針135の一端は前フレーム131
に接触し、もう一端はFP11の表面に貼られた導電性
を有する前面フィルム142と接触している。142は
前述の通りFP11の表面に貼られた導電性を有する前
面フィルムであり、PET樹脂を基材としてFP11側
にアクリル系粘着剤をコーティング塗布し、表面部前面
側にはITO層をスパッタ法で積層している。
【0205】以上の構成における詳細を説明する。真空
容器を構成するRP1上の独立配線引き出し部108に
アース電位を供給するための接地構成は、独立配線引き
出し部108に接着された接触テープ130、該接触テ
ープ130に接着された前面フィルム142のITO
層、該ITO層に接触する接触針135、該接触針13
5が接触する前フレーム131から構成される。前フレ
ーム131が電源部のアース端子に接地されており、前
記接地構造を介して独立配線引き出し部にアース電位が
供給される。
【0206】尚、接触テープ130はハサミやカッター
で簡単に切断し手作業で任意の位置に接着可能である。
【0207】また、接触針135は前フレーム131の
内壁部と前面フィルム142のITO層表面との距離よ
りも、約15%長くして電気的接触を確実にしている。
そのため接触針135は撓んだ状態で組み込まれるが、
接触針135の列の両側から前面弾性体134が挟み支
持しているため、倒れたり塑性変形を起こすことも無
い。
【0208】また、本実施形態においては真空容器前面
を導電性を有する前面フィルム142で覆い、更に真空
容器前面周辺を覆う導電性を有する前フレーム131と
の間でアース電位で接続した。
【0209】そのため、仮に本画像表示装置内部の電気
回路などから不要電磁波を発生しても、前記前フレーム
131と前面フィルム142のアース電位の略密閉構造
により電磁波レベルの減衰が可能となる。
【0210】もちろんこの場合は、画像表示装置の背面
部にもアース接地した背面カバーを設けて、前フレーム
131と電気的に接続するなどにより、背面側の電磁波
レベルの減衰を図るのが望ましい。
【0211】以上説明したように、本実施形態では、異
常放電を抑制する構成と実現するとともに、X,Y方向
ドライバー回路のアースパターンに接地するX,Y方向
FPCのアース配線と独立配線105を接続し、更に電
源部のアースに接地した前フレーム131に電気的接続
する接触針、該接触針に接触する前面フィルムの導電
層、該導電層に接触する導電性の接触テープ130を用
い、該接触テープ130に独立配線引き出し部108を
接触させる構造として、独立配線の電位の規定を確実に
した。
【0212】また、前記接触針135は前面弾性体に支
持されて前フレーム131に嵌め込む構造としている。
【0213】接触針135は前フレームに支持されてい
るため、真空容器を前フレームに組み込むことにより半
田付けなどの配線作業もせずに前面フィルム142の導
電層と前フレームおよび接触針とを電気的に接続するこ
とができる。また、前記接触テープ130は道具も使わ
ず手作業で簡単に前面フィルム142の導電層と独立配
線引き出し部108を接続できる。
【0214】また、前記接触針135は前面弾性体に支
持され、かつ真空容器組み込み後は常に前面フィルム1
42の導電層を押し付けるため、環境温度の変化や経年
変化が有っても電気的接続が保たれる。
【0215】また、更に画像表示部は、表面側の前フレ
ーム131と背面側の中フレーム92とで弾性を有する
前面弾性体134と背面弾性体93を介して挟み支持さ
れているため、外部からの機械的負荷から画像表示部が
保護される。
【0216】また、独立配線にアース電位を供給する構
造の一部として、真空容器前面部を前面フィルム142
と前フレーム131を用いており、前面フィルム142
と前フレーム131もアース接地するため、画像表示部
や電気回路からの不要電磁波の漏洩を低減できる。
【0217】独立破線へのアース電位の供給に伴い不要
電磁波漏洩低減構造へのアース電位の供給ができる構成
となっており、異常放電抑制とともに、低コストでの不
要電磁波の漏洩対策か施せる。
【0218】(第6の実施形態)ここでは、薄型平面型
の画像表示パネルに電子放出素子を用いたディスプレイ
を採用し、高圧電源から真空容器内部のフェースプレー
トの加速電極までの高電位を印加する経路において、R
P側の真空容器内の導入線の周囲に高抵抗膜による耐圧
構造とリング状のアース電位の独立配線(第1配線)を
構成したのはこれまでの実施例と同じである。
【0219】本実施形態は、FPの真空容器内の画像形
成部(加速電極)の周囲に、加速電極とは離間して独立
配線(第2配線)を形成した。
【0220】ここでは、略長方形の加速電極の形状に合
わせて、略長方形の加速電極に対して一定の間隔を開け
て、加速電極を完全に取り囲むアース電位の独立配線を
構成した。
【0221】ここで、両独立配線(第1配線、第2配
線)のアース電位の規定を確実にするため、ドライバー
回路のアース電位に接地するFPCのアース配線とRP
独立配線を接続し、更にRP独立配線の一部を真空容器
外に引き出した部分、及び、FP独立配線の一部を真空
容器外に引き出した部分の両方に接触して電位供給し、
かつ電源部のアースに接地したフレームと電気的に接続
するために前フレームの内壁に接触する導電性接触部材
を配置した。接触部材はねじ等の固定手段無しにFPと
RPの隙間に挿入固定する構成とした。
【0222】以下に、本発明に係る画像表示装置の第6
の実施形態について図15及び図16を参照して説明す
る。
【0223】図15は、本発明に係る画像表示装置の第
6の実施形態を表わす画像表示部の角部外観図、図16
は、図15に示される画像表示装置の画像表示部の角部
断面図である。
【0224】50は本実施形態の画像表示パネルの真空
容器を構成するFP11のRP1側表面に、Agペース
トを所定の形状に印刷し、焼成することにより形成した
FP独立配線(第2配線)であり、50aは該FP独立
配線50の真空部9において、画像形成部12(加速電
極)を取り囲むように略長方形を成す配線形状を構成す
るFP独立配線真空部であり、高電位が印加される前記
画像形成部12や高圧引き出し配線100に対して約5
mmの沿面距離をあけて配置されている。
【0225】50bは前記FP独立配線真空部50aの
角部から枠4とFP11の接合部を通過して真空部9外
に引き出されたFP独立配線引き出し部であり、前記枠
4とFP11の接合部では例えば低融点ガラスに埋設さ
れて外部に引き出されており、真空部9の真空気密を維
持できるようになっている。
【0226】51は金属製薄板を図示のようにプレス加
工により形成した、本発明の構成要素たる導電性接触部
材である弾性を有する金属としての接触材であり、該接
触材51の先端部にある接触部51aにおいて前記FP
独立配線引き出し部50bに電気的機械的に接触してい
る。51bは接触材51のバネ部であり、前記接触部5
1aをFP独立配線引き出し部50bに押し付けるため
の弾性を有する形状を成している。
【0227】51cは接触部51aとは反対側の端部で
ある接触部であり、前フレーム96の内壁に電気的機械
的に接触している。
【0228】51dは接触材51のバネ部であり、前記
接触部51cを前フレーム96に押し付けるための弾性
を有する形状を成している。51eはRP1の2辺にま
たがり断面コの字型を成してRP1を挟むところの位置
決め部である。
【0229】51fは接触材51の中央部付近に複数配
置されたエンボス部であり、図15に見える円形は球状
の一部を成す凹部で、裏側には該凹部に応じた凸部が形
成されて独立配線引き出し部108と電気的機械的に接
触している。
【0230】該エンボス部51fはバネ部51bとバネ
部51dの弾性によって、常に独立配線引き出し部10
8に押し付け力が働く構造となっている。
【0231】以上の構成における特徴を述べる。前フレ
ーム96は導電性を有し電源部のアースと電気的に接続
している。したがって前フレーム96に接触する接触材
51はアース電位となる。更に接触材51と接触するR
P1の独立配線引き出し部108およびFP11のFP
独立配線50もアース電位となる。
【0232】その結果、RP1の真空部9においては先
実施形態で説明した通り、アース電位の独立配線10
5、耐圧構造106の構成により、異常放電を抑制で
き、電子源領域2に大電流が流れて表面伝導型電子放出
素子が劣化したり破壊することを防止することができ
る。
【0233】更に本実施形態においてはFP11の真空
部9においてアース電位の独立配線50aが高電圧が印
加される画像形成部12や高圧引き出し配線100を囲
む構造としたため、異常放電を抑制でき、異常放電によ
りFP11から電子源領域2に大電流が流れて表面伝導
型電子放出素子が劣化したり破壊することが防止するこ
とができる。
【0234】また、本実施形態の接触材51の組立は、
まず画像表示パネルを構成する真空容器の角部のRP1
とFP11の隙間に接触部aを差し込み、次に2個所の
位置決め部51eがRP1の2辺の端面に突き当てるこ
とで装着が完了する。その後、図16に示す位置に前フ
レーム96に対して画像表示パネルを組み込むと、接触
材51の接触部51cが前フレーム96の内壁に接触す
る。
【0235】更に該真空容器を先の実施形態に説明した
ように、背面側のフレームで弾性体を介して挟み支持す
るか接着手段により筐体フレームに支持して固定する。
【0236】以上説明したように、本実施形態では加速
電位の供給経路の電子源基板側の経由部における異常放
電を抑制できるのみでなく、加速電極に端を発する異常
放電による影響をも好適に抑制することができる。
【0237】また、RP1においてはX,Y方向ドライ
バー回路のアースパターンに接地するX,Y方向FPC
401−X,401−Yのアース配線と独立配線105
を接続し、更に独立配線105からの引き出し部を真空
容器外に露出させ、FP11においても独立配線50a
からのFP独立配線引き出し部50bを真空容器外に露
出させ、電源部のアースに接地した前フレーム96に接
触する接触材51と両独立配線からの引き出し部を接触
させる構造とした。
【0238】これにより前記FP11とRP1の独立配
線のアース電位の規定を確実にすることができる。
【0239】また、真空容器に固定された前記接触材5
1はばね性と突き当て部を有しているため、前記FP1
1とRP1のFP独立配線引き出し部50bおよび独立
配線引き出し部108および前フレーム96の内壁を常
に押し付けつつ外れることも無い。
【0240】半田付けなどの配線作業もせずに電気的に
接続されるし、ねじ等の固定手段無しに組み立てられ、
環境温度の変化や経年変化が有っても電気的接続が保た
れる。
【0241】また、前記アース接地構造は、真空容器を
前後のフレームで挟み支持したり、RP1を筐体フレー
ムに接着支持したり、様々な支持方法に対応可能である
ため、設計の自由度が増す。
【0242】ここで、上記第3、第4及び第6の実施形
態において用いられた接触子、接触板若しくは接触材の
材料としては、ステンレスやメッキ処理(防錆処理)リ
ン青銅などが好ましいが、例えばその他にも、リン青
銅、鋼、メッキ処理(防錆処理)鋼であっても良い。
【0243】また、各実施形態の前フレーム96,13
1は押し出し加工により形成されるものを好適に採用で
き、また、前フレーム96,131の材質としては、例
えば銅、ニッケル若しくはカーボン等を含有する導電層
を有する樹脂製のカバーであっても良い。
【0244】
【発明の効果】本願にかかわる発明によると、異常放電
を抑制できる。また、本願に係る発明の一つによると異
常放電を抑制する構造への所定電位、特にはアース電位
の供給を確実に及びまたは容易及びまたは生産性良く行
うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像表示装置の構成の一例を模式
的に示す分解斜め模式図である。
【図2】図1のA矢視方向から見た図であり、アノード
端子部の断面を示した断面図である。
【図3】リアプレート基板の作成工程を説明する図であ
る。
【図4】リアプレートのアノード端子周辺部を示した平
面図である。
【図5】真空パネルのフェースプレートを取り除いた状
態でのアノード端子周辺部を示した平面図である。
【図6】平面型画像表示装置の略内部構造を示す図であ
る。
【図7】第2の実施形態を説明する図であり、図1の矢
視方向から見た、アノード端子部の断面を示した断面図
である。
【図8】本発明に係る画像表示装置の第3の実施形態を
表わす画像表示部の外観図である。
【図9】図8に示される画像表示装置の画像表示部の要
部縦断面図である。
【図10】図8に示される画像表示装置の部品の拡大図
である。
【図11】本発明に係る画像表示装置の第4の実施形態
を表わす画像表示部の外観図である。
【図12】図11に示される画像表示装置の画像表示部
の要部縦断面図である。
【図13】本発明に係る画像表示装置の第5の実施形態
を表わす画像表示部の外観図である。
【図14】図13に示される画像表示装置の画像表示部
の要部縦断面図である。
【図15】本発明に係る画像表示装置の第6の実施形態
を表わす画像表示部の外観図である。
【図16】図15に示される画像表示装置の画像表示部
の角部断面図である。
【図17】従来例の画像表示装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1 リアプレート(RP) 2 電子源領域 3−1 X駆動用配線引き出し部 3−2 Y駆動用配線引き出し部 4 枠 9 真空部 11 フェースプレート(FP) 12 画像形成部 13 気密導入端子 50 FP独立配線 50a 独立配線 50b FP独立配線引き出し部 51 接触材 51a 接触部 51b バネ部 51c 接触部 51d バネ部 51e 位置決め部 51f エンボス部 81 前面フィルム 90 ドライバー回路 91 前面弾性体 92 中フレーム 93 後面弾性体 96 前フレーム 97 接触子 97a 接触子の接触部 97b 接触子のばね部 97c 接触子の固定穴 98 ねじ 100 高圧引き出し配線 105 独立配線 106 耐圧構造 108 独立配線引き出し部 130 接触テープ 131 前フレーム 135 接触針 142 前面フィルム 401−X X方向FPC 401−Y Y方向FPC 1100 接触板 1100a 接触板の先端部 1100b 接触板の接触部 1100c 接触板のバネ部 1100d 接触板の端子部 1101 アースケーブル 1102 端子 1103 ねじ 1700 フェースプレート 1701 ファンネル 1702 テンションバンド 1703 取付け耳部 1704 低抵抗膜 1705 アースケーブル 1706 アース 1707 高圧印加部 1708 高圧ケーブル 1709 電子銃部
フロントページの続き Fターム(参考) 5C032 AA01 GG01 GG11 5C036 EE08 EE09 EF01 EF06 EF09 EG20 EG22 EG24 EG33 EG34 EH04 EH06 EH08 EH21

Claims (48)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子線装置であって、 電子放出素子と、 該電子放出素子に接続される駆動配線と、 前記電子放出素子と前記駆動配線が配置される電子源基
    板と、 前記電子源基板に対向する位置に設けられ、前記電子放
    出素子が放出する電子を加速する加速電位が与えられる
    加速電極と、 前記加速電極に前記加速電位を与えるための経路であっ
    て、前記電子源基板側の経由部を経由して導出される電
    位供給経路と、 前記経由部を囲んで設けられる第1配線と、 該第1配線と前記経由部の間に設けられ、前記電位供給
    経路と前記第1配線とに電気的に接続する抵抗膜と、を
    有することを特徴とする電子線装置。
  2. 【請求項2】 前記第1配線は前記駆動配線とは別に設
    けられる請求項1に記載の電子線装置。
  3. 【請求項3】 前記第1配線は、前記経由部の周囲を隙
    間無く囲む請求項1もしくは2に記載の電子線装置。
  4. 【請求項4】 電子線装置であって、 電子放出素子と、 該電子放出素子に接続される駆動配線と、 前記電子放出素子と前記駆動配線が配置される電子源基
    板と、 前記電子源基板に対向する位置に設けられ、前記電子放
    出素子が放出する電子を加速する加速電位が与えられる
    加速電極と、 前記加速電極に前記加速電位を与えるための経路であっ
    て、前記電子源基板側の経由部を経由して導出される電
    位供給経路と、 前記駆動配線とは別に設けられる第1配線であって、前
    記経由部と前記駆動配線との間の沿面上に設けられる第
    1配線と、 該第1配線と前記経由部の間の沿面上に設けられ、前記
    電位供給経路と前記第1配線とに電気的に接続する抵抗
    膜と、を有することを特徴とする電子線装置。
  5. 【請求項5】 前記第1配線には所定の電位が与えられ
    る請求項1乃至4いずれかに記載の電子線装置。
  6. 【請求項6】 前記第1配線は前記駆動配線とは別に設
    けられるものであり、前記所定の電位は、該所定の電位
    と前記加速電位との電位差が該所定の電位と前記駆動配
    線に与えられる電位との電位差よりも大きい請求項5に
    記載の電子線装置。
  7. 【請求項7】 前記第1配線は前記駆動配線とは別に設
    けられるものであり、前記所定の電位は、前記駆動配線
    に与えられる電位の近傍の電位である請求項5に記載の
    電子線装置。
  8. 【請求項8】 前記第1配線はリング状配線である請求
    項1乃至7いずれかに記載の電子線装置。
  9. 【請求項9】 前記第1配線は、該第1配線の各部分と
    該各部分のそれぞれが最も近接する前記経由部の各部分
    とが等距離になるように設けられる請求項1乃至8いず
    れかに記載の電子線装置。
  10. 【請求項10】 前記第1配線はアース接続される請求
    項1乃至9いずれかに記載の電子線装置。
  11. 【請求項11】 前記抵抗膜はシート抵抗が1×109
    Ω/□以上である請求項1乃至10いずれかに記載の電
    子線装置。
  12. 【請求項12】 前記抵抗膜はシート抵抗が1×1016
    Ω/□以下である請求項1乃至11いずれかに記載の電
    子線装置。
  13. 【請求項13】 前記抵抗膜は前記経由部と前記第1配
    線の間の異常放電を生じさせない抵抗値を有する請求項
    1乃至12いずれかに記載の電子線装置。
  14. 【請求項14】 前記抵抗膜はゲルマニウムと遷移金属
    の合金窒化膜である請求項1乃至13いずれかに記載の
    電子線装置。
  15. 【請求項15】 前記遷移金属は、クロム、チタン、タ
    ンタル、モリブデン、タングステンから選ばれる少なく
    とも一種類の金属である請求項14に記載の電子線装
    置。
  16. 【請求項16】 前記抵抗膜は、前記第1配線に与えら
    れる電位と前記加速電位との電位差をVaとするとき、
    比抵抗が10-5×Va2Ωcm以上となる組成である請
    求項1乃至15いずれかに記載の電子線装置。
  17. 【請求項17】 前記抵抗膜は、比抵抗が107Ωcm
    以下となる組成である請求項1乃至16いずれかに記載
    の電子線装置。
  18. 【請求項18】 前記抵抗膜は、厚さが10nm以上で
    ある請求項1乃至17いずれかに記載の電子線装置。
  19. 【請求項19】 前記抵抗膜は、厚さが1μm以下であ
    る請求項1乃至18いずれかに記載の電子線装置。
  20. 【請求項20】 前記抵抗膜は、抵抗温度係数が−1%
    /℃以上である請求項1乃至19いずれかに記載の電子
    線装置。
  21. 【請求項21】 前記抵抗膜は、抵抗温度係数が負の値
    を持つ請求項1乃至20いずれかに記載の電子線装置。
  22. 【請求項22】 電子線装置であって、 電子放出素子と、 該電子放出素子に接続される駆動配線と、 前記電子放出素子と前記駆動配線が配置される電子源基
    板と、 前記電子源基板に対向する位置に設けられ、前記電子放
    出素子が放出する電子を加速する加速電位が与えられる
    加速電極と、 前記加速電極に前記加速電位を与えるための経路であっ
    て、前記電子源基板側の経由部を経由して導出される電
    位供給経路と、 前記駆動配線とは別に設けられる第1配線であって、前
    記経由部と前記駆動配線との間の沿面上に設けられる第
    1配線と、 該第1配線と前記経由部の間の沿面上に設けられる周期
    的な凹凸構造と、を有することを特徴とする電子線装
    置。
  23. 【請求項23】 電子線装置であって、 電子放出素子と、 該電子放出素子に接続される駆動配線と、 前記電子放出素子と前記駆動配線が配置される電子源基
    板と、 前記電子源基板に対向する位置に設けられ、前記電子放
    出素子が放出する電子を加速する加速電位が与えられる
    加速電極と、 前記加速電極に前記加速電位を与えるための経路であっ
    て、前記電子源基板を貫通して導出される電位供給経路
    と、 前記駆動配線とは別に設けられる第1配線であって、前
    記経由部と前記駆動配線との間の沿面上に設けられる第
    1配線と、 前記電位供給経路と一体化されており、前記電子源基板
    に設けられた孔に気密に装着される封止構造と、 該封止構造と前記第1配線の間の沿面上に設けられる凹
    凸構造と、を有することを特徴とする電子線装置。
  24. 【請求項24】 前記第1配線はアース接続される請求
    項22もしくは23に記載の電子線装置。
  25. 【請求項25】 前記第1配線は、前記電子放出素子及
    び前記加速電極及び前記第1配線を内包する真空容器の
    外部に引き出されており、該引き出し部分に導電性接触
    部材が接触しており、該導電性接触部材を介して前記第
    1配線に所定の電位が与えられる請求項1乃至24いず
    れかに記載の電子線装置。
  26. 【請求項26】 前記導電性接触部材が弾性部を有して
    おり、該弾性部の弾性により前記第1配線の引き出し部
    を押し付けるものである請求項25に記載の電子線装
    置。
  27. 【請求項27】 前記導電性接触部材は、前記電子源基
    板上の前記第1配線の引き出し部を前記電子源基板とと
    もに挟む構造である請求項25もしくは26に記載の電
    子線装置。
  28. 【請求項28】 前記導電性接触部材は、互いに向かい
    合う対向部を有しており、前記電子源基板を挟み込んで
    いない状態においては、該対向部の先端間の対向間隔が
    前記電子源基板の板厚よりも広く、前記第1配線の引き
    出し部と接触する部分の対向間隔が前記電子源基板の板
    厚よりも狭い請求項27に記載の電子線装置。
  29. 【請求項29】 前記加速電極が設けられる加速電極基
    板に前記加速電極とは別の第2配線が設けられており、
    前記導電性接触部材は前記第1配線の引き出し部と前記
    第2配線の引き出し部の双方に電気的に接続する請求項
    25乃至28いずれかに記載の電子線装置。
  30. 【請求項30】 前記導電性接触部材は、前記電子源基
    板と前記加速電極基板の間に少なくともその一部が挟ま
    れ、前記電子源基板上の前記第1配線の引き出し部と前
    記加速電極基板上の前記第2配線の引き出し部の双方に
    接触する請求項29に記載の電子線装置。
  31. 【請求項31】 前記導電性接触部材は導電性及び粘着
    性を有する部分を有しており、該粘着性を有する部分が
    前記第1配線の引き出し部と接触する請求項25に記載
    の電子線装置。
  32. 【請求項32】 前記第1配線に所定の電位を印加する
    ための経路となる他の部材と、前記導電性接触部材にお
    いて粘着性を有する他の部分とが接触している請求項3
    1に記載の電子線装置。
  33. 【請求項33】 前記導電性接触部材は、前記第1配線
    が形成された面と同一の面に引き出された引き出し部と
    接触する請求項25乃至32いずれかに記載の電子線装
    置。
  34. 【請求項34】 前記真空容器の少なくとも一部を覆う
    導電性カバーを有しており、前記導電性接触部材は該カ
    バーと電気的に接続している請求項25乃至33いずれ
    かに記載の電子線装置。
  35. 【請求項35】 前記導電性接触部材は前記カバーに固
    定されている請求項34に記載の電子線装置。
  36. 【請求項36】 前記導電性接触部材には、電気ケーブ
    ルが接続されており、該電気ケーブルを介して前記導電
    性接触部材に所定電位が与えられる請求項25乃至35
    いずれかに記載の電子線装置。
  37. 【請求項37】 前記第1配線の引き出し部と前記駆動
    配線の引き出し部とが共通のフレキシブルプリンテッド
    サーキットに接続されている請求項1乃至36いずれか
    に記載の電子線装置。
  38. 【請求項38】 前記加速電極を設ける加速電極基板が
    真空容器の一部を構成しており、該加速電極基板の真空
    容器外面に導電層を有する請求項1乃至37いずれかに
    記載の電子線装置。
  39. 【請求項39】 前記第1配線には、前記導電層を介し
    て所定の電位が与えられる請求項38に記載の電子線装
    置。
  40. 【請求項40】 前記導電層は前記加速電極基板でその
    一部が構成される真空容器の少なくとも一部を覆う導電
    性カバーと電気的に接続されている請求項38もしくは
    39に記載の電子線装置。
  41. 【請求項41】 前記導電層と前記導電性カバーの電気
    的接続は、弾性と導電性とを有する部材により行う請求
    項40に記載の電子線装置。
  42. 【請求項42】 電子線装置であって、 電子放出素子と、 該電子放出素子に接続される駆動配線と、 前記電子放出素子と前記駆動配線が配置される電子源基
    板と、 該電子源基板と対向して設けられる加速電極基板と、 該加速電極基板に設けられ、前記電子放出素子が放出す
    る電子を加速する電位が与えられる加速電極と、 該加速電極に前記加速電位を与えるための経路であっ
    て、前記電子源基板側の経由部を経由して導出される電
    位供給経路と、 前記駆動配線とは別に設けられる第1配線であって、前
    記経由部と前記駆動配線との間の沿面上に設けられる第
    1配線と、 加速電極基板上の前記加速電極の周囲に前記加速電極と
    は別に設けられる第2配線と、を有しており、 前記電子源基板と前記加速電極基板の間でかつ周辺枠部
    で囲まれる空間は真空雰囲気に維持されており、前記第
    1配線の引き出し部が前記真空雰囲気外に導出されてお
    り、かつ、前記第2配線の引き出し部が前記真空雰囲気
    外に導出されており、導電性接触部材が前記第1配線の
    前記引き出し部と前記第2配線の前記引き出し部とに接
    触していることを特徴とする電子線装置。
  43. 【請求項43】 前記導電性接触部材は、前記第1配線
    の前記引き出し部と前記第2配線の前記引き出し部との
    両方に接触し、共通の所定の電位を与える請求項42に
    記載の電子線装置。
  44. 【請求項44】 前記導電性接触部材に接触される前記
    第1配線の引き出し部は前記電子源基板上に形成されて
    おり、前記導電性接触部材に接触される前記第2配線の
    引き出し部は前記加速電極基板上に形成されている請求
    項42もしくは43に記載の電子線装置。
  45. 【請求項45】 前記導電性接触部材は弾性部を有して
    おり、前記第1配線の前記引き出し部と前記第2配線の
    前記引き出し部とを押し付ける構造である請求項43乃
    至44いずれかに記載の電子線装置。
  46. 【請求項46】 前記加速電位は、前記駆動配線に前記
    電子放出素子を駆動するために与えられる電位のうちの
    最低の電位よりも3kV以上高い電位である請求項1乃
    至45いずれかに記載の電子線装置。
  47. 【請求項47】 前記加速電位によって加速された電子
    が入射することによって発光する発光体を有する請求項
    1乃至46いずれかに記載の電子線装置。
  48. 【請求項48】 請求項1乃至46いずれかに記載の電
    子線装置と、前記加速電位によって加速された電子が入
    射することによって発光する蛍光体とを有することを特
    徴とする画像表示装置。
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