JP3478727B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3478727B2
JP3478727B2 JP07200998A JP7200998A JP3478727B2 JP 3478727 B2 JP3478727 B2 JP 3478727B2 JP 07200998 A JP07200998 A JP 07200998A JP 7200998 A JP7200998 A JP 7200998A JP 3478727 B2 JP3478727 B2 JP 3478727B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像表示装置等の
画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子線を利用して画像を表示する画像形
成装置としては、CRTが従来から広く用いられてき
た。
【0003】一方、近年になって液晶を用いた平板型表
示装置が、CRTに代わって、普及してきたが、自発光
型でないため、バックライトを持たなければならない等
の問題点があり、自発光型の表示装置の開発が、望まれ
てきた。自発光型表示装置としては、最近ではプラズマ
ディスプレイが商品化され始めているが、従来のCRT
とは発光の原理が異なり、画像のコントラストや、発色
の良さなどでCRTと比べるとやや劣ると言わざるを得
ないのが現状である。電子放出素子を複数配列し、これ
を平板型画像形成装置に用いれば、CRTと同じ品位の
発光を得られることが期待され、多くの研究開発が行わ
れてきた。例えば特開平4−163833号公報には、
線状熱陰極と、複雑な電極構体を真空容器に内包した平
板型電子線画像形成装置が開示されている。
【0004】電子源を用いた画像形成装置においては、
例えば画像形成部材に入射した電子線の一部が、散乱さ
れ、真空容器内壁に衝突し、2次電子を放出させてその
部分をチャージアップさせる場合があり、内部の電位分
布がひずみ、電子線の軌道が不安定になるばかりでな
く、内部で放電を生じ、これにより装置が劣化したり破
壊される恐れがある。
【0005】このようなチャージアップを防止する方法
としては、真空容器内壁に帯電防止膜を形成する方法が
ある。例えば、特開平4−163833号公報におい
て、画像形成装置のガラス容器の内壁側面に、高インピ
ーダンスの導電性材料よりなる導電層をもうけた構成が
開示されている。
【0006】また、電子線を用いた画像形成装置におい
ては、電子源と画像表示部材との間には電子を加速する
ための電圧が印加される。画像形成装置の真空容器が青
板ガラスなどのNaを含むガラスにより構成されている
場合、上記の電界によりNaイオンが移動し電解電流が
生じる。ガラスを用いた真空容器は、複数の部材を、フ
リットガラスにより接合して形成されるが、上記の電解
電流により、フリットガラス中にNaイオンが流入する
と、フリットガラスに含まれるPbOを還元してPbを
析出され、フリットガラスにクラックを発生させて、容
器内の真空を保てなくなる恐れがある。これに対しては
真空容器の外壁の適当な位置に、電極を設けて電解電流
を吸収し、フリットガラス中を電解電流が流れないよう
にする方法がある。例えば、特開平4−94038号公
報では、フェースプレートの周辺部に低抵抗の導電膜を
設けこれをグランド電位に接続して電解電流がフリット
ガラスに流れないようにする構成が示されている。ま
た、真空容器の側壁に、電流を流して電位の勾配を形成
するための帯状電極を設ける構成が米国特許第5,35
7,165号公報に開示されている。
【0007】図15に、上記の場合の想定される等価回
路を示す。71は、画像形成部材を示し、電圧Va が印
加される。72は真空容器の部材の接合部を示し、75
は71と72の間の真空容器内壁に形成された、帯電防
止膜の有する抵抗を示す。73は接合部を通って真空容
器の内から外へ通過する、電子源駆動用配線を示し、7
6は72と73の間のフリットガラスの有する抵抗を示
す。配線は所定の電位を有する、電子源駆動用電源の端
子79に接続されており、80は配線の抵抗を示す。7
7は画像形成部材71から接合部72に真空容器を構成
するガラスの内部を流れる電解電流に対する抵抗値を示
す。74は、真空容器の外側で、電解電流を捕捉するた
めの電極を示し、78はガラスの内部を流れる電解電流
に対する抵抗値を示す。電極74はこれに接続された導
線が有する抵抗を介してグランドに接続される。接合部
72はさらに帯電防止膜などの抵抗81を介して、特定
の電位を有する部材82へ接続されている。
【0008】なお、図15は、上記の従来例の構成を一
つの図に示したもので、上記従来例が図15に示した要
素を完備しているのではない。
【0009】しかしながら、特開平4−163833号
公報に記載の上記の平面型電子線画像形成装置において
は、内部に水平偏向電極、垂直偏向電極等の構体を含む
ため、ある程度の厚さを有することが避けられない。近
年、携帯用情報端末機器などとして、例えば液晶ディス
プレイと同程度の、さらに厚さの薄い電子線画像形成装
置の開発が必要となっている。
【0010】本出願人は、表面伝導型電子放出素子とそ
れを用いた画像形成装置に関して、すでに多くの提案を
行っている。例えば特開平7−235255号公報に記
載されたものである。この電子放出素子は構成が単純
で、大面積に多数集積して形成することができるため、
電極構体などの複雑な構成要素なしに画像表示装置を形
成できるため、非常に薄い電子線画像形成装置に用いる
ことができる。
【0011】ところで、電子源と画像形成部材の間に
は、電子を加速するための電圧が印加されており、画像
形成部材として通常の蛍光体を用いる場合、好ましい色
の発光を得るためには、この電圧はできるだけ高くする
ことが好ましく、少なくとも数kV程度であることが望
ましい。上述の画像形成部材に数kV程度の電圧を供給
するために、放電や高電圧に対して配慮された電圧供給
端子の接続構造が求められる。
【0012】平板型の電子線画像形成装置では、アノー
ドなどの真空容器内部の部材に電圧を供給する端子につ
いて、CRTとは異なる構造が必要となる。接続端子と
しては、特開平5−114372号公報では、真空容器
裏面に金属棒をガラスに貫通し封止ガラスで貫入部を封
止させ、真空容器の内部では金属棒の先端部に弾性を持
たせ画像形成部のメタルバック層にメカニカルに接触さ
せて構成させている。特開平4−160741号公報で
は真空容器内部で端子接続部を導電性接着剤にて接続さ
せている。特開平4−94038号公報、特開平4−9
8744号公報、特開平6−139965号公報では、
真空容器の内部で接続し側部より取り出している。特開
平4−94043号公報では、フェースプレート側に貫
通穴を設け、真空容器内部で接続させている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例のように真空容器の中で高圧取り出し配線と接続す
る構成の場合、真空容器を形成するために、封止ガラス
にて容器全体を高温度に焼成し気密封着するが、この
際、高圧取り出し配線と接続端子との接続部も同様に高
温度にさらされるため、接続部に接着剤を用いた場合に
は、接着剤の中の不純物が真空容器の中の電子放出特性
に悪影響を起こす恐れが生じたり、また、弾性による接
触の場合には、弾性特性の劣化や、組み立て途中のハン
ドリングミスや取り付けミスにより接続不良が生じたり
する場合があり、この場合には組み立てた後であるの
で、接続部の修正は困難であり、今まで製造した工程が
無駄になり、歩留まりを大きく下げる一要因となってし
まう可能性がある。
【0014】このように、真空容器の中での高圧端子接
続の信頼性は確実なものとは言えず、歩留まりを下げる
一要因となっていた。特に高電圧の供給接続部が確実で
ない場合には、最悪画像全域にわたって駆動されない状
態となり、画像形成装置としての機能を全く果たすこと
ができない状況になる。そのため生産管理には、十分な
配慮を行う必要があり、生産管理コストも高くなってし
まう。
【0015】また、接続のために側部に突出して構造を
もたせると、この平板型画像形成装置をテレビ受像機な
どに用いる場合、装置を保持する筐体がその分大きくな
ってしまう。前面側、裏面側に突出部がある場合は、こ
のような問題はないが、筐体の設計や、組み立てプロセ
スに制約を課すことになり、コスト上昇の要因となる。
【0016】さらに、高電圧に対してのもう一つの問題
点は、平板型の薄型画像形成装置の場合、画像表示部材
と電子源との間の真空容器内壁に沿った距離が短くなる
ため放電の発生する危険が大きくなる。放電が発生した
場合には、瞬間的に極めて大きな電流が流れるが、この
一部分が電子源の配線に流れ込むと、電子源の電子放出
素子に大きな電圧がかかる。この電圧が通常の動作にお
いて印加される電圧を越えると、電子放出特性が劣化し
てしまう場合があり、さらには素子が破壊される場合も
ある。このようになると、画像の一部が表示されなくな
り、画像の品位が低下し、画像形成装置として使用する
ことができなくなる。
【0017】以上のようなことを考慮し、薄型の電子線
画像形成装置における端子取り出し構造を形成するため
の課題を挙げると、 (1)接続が確実にとれる構成であること。
【0018】(2)側部に突出部をつくらないこと。
【0019】(3)真空容器の雰囲気に悪影響のないこ
と。
【0020】以上の課題を解決するような薄型構造に適
した高信頼性の電子線画像形成装置の提供が求められて
いた。
【0021】[発明の目的]本発明は、画像表示装置な
どの画像形成装置における、容器内に配置された画像形
成手段からの電極端子を、該容器外に取り出すための新
規な取り出し構造を提供することを目的とする。
【0022】また、本発明は、上記画像形成装置におい
て、電気的な接続が確実に取れる上記電極端子の取り出
し構造を提供することを目的とする。
【0023】また、本発明は、上記画像形成装置におい
て、上記容器の外周部での上記電極端子の取り出しのた
めの突出構造を減らすことを目的とする。
【0024】また、本発明は、上記画像形成装置におい
て、画像形成手段への該電極端子の接続による、容器内
の雰囲気への影響を低減することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、上記課
題を解決するための手段として、電子源が配置された第
1の基板と、該第1の基板と対向配置された、画像形成
部材が配置された第2の基板とを、外壁として有する容
器を備える画像形成装置において、前記電子源と前記画
像形成部材とが前記容器内に配置されており、前記第1
の基板及び第2の基板のうちの一方の基板に設けられた
開口部と、前記開口部に繋がる中空部を有し、前記一方
の基板と前記第1の基板及び第2の基板のうちの他方の
基板との間に配置された中空部材と、前記他方の基板の
一部と、により形成される、前記開口部から前記他方の
基板の一部まで達する凹部を有しており、前記凹部に、
前記画像形成部材と電気的に接続された引き出し電極が
配置されていることを特徴とする。
【0026】また、前記引き出し電極には、導体端子が
接続されている画像形成装置でもある。
【0027】また、更に、前記容器を保持する筐体を有
し、前記引き出し電極は、該筐体側に設けられた導体端
子と接続されている画像形成装置でもある。
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】 また、前記開口部は、前記第1の基板に
設けられている画像形成装置でもある。
【0033】また、前記引き出し電極は、前記画像形成
部材に電圧を印加するための電極と接続されている画像
形成装置でもある。
【0034】また、前記引き出し電極には、導体端子が
接続されている画像形成装置でもある。
【0035】また、更に、前記容器を保持する筐体を有
し、前記引き出し電極は、該筐体側に設けられた導体端
子と接続されている画像形成装置でもある。
【0036】また、前記導体端子は、前記筐体側に設け
られた、前記画像形成部材に電圧を印加するための電圧
源と接続されている画像形成装置でもある。
【0037】また、更に、前記容器を保持する筐体を有
し、前記導体端子は、該筐体側に設けられた、前記画像
形成部材に電圧を印加するための電圧源と接続されてい
る画像形成装置でもある。
【0038】また、更に、前記電子源と前記画像形成部
材との間の前記容器の内壁面上に配置された導電性部材
と、該導電性部材からグランドに接続され、該電子源及
び該電子源の駆動回路のいずれをも介さない電流流路A
とを有し、該電流流路Aの抵抗が、該導電性部材からグ
ランドに接続され、該電子源あるいは該駆動回路を介す
るいずれの電流流路Bの抵抗よりも低い画像形成装置で
もある。
【0039】 また、前記凹部とは別の第2の凹部を
し、前記導電性部材の一部が、第2の凹部に引き出さ
れている画像形成装置でもある。
【0040】 また、前記第1の基板及び第2の基板の
うちの一方の基板には前記開口部とは別の第2の開口部
が設けられ、前記容器の外壁に窪んだ前記第2の凹部を
形成するように、前記第2の開口部と前記第1の基板及
び第2の基板のうちの他方の基板との間に設けられた、
第2の中空部材を有していることを特徴とする画像形成
装置でもある。
【0041】 また、前記第2の開口部は、前記第1の
基板に設けられている画像形成装置でもある。
【0042】また、前記凹部に引き出された前記導電性
部材に導体端子が接続されている画像形成装置でもあ
る。
【0043】また、前記導電性部材は、前記電子源の全
周囲に配置されている画像形成装置でもある。
【0044】また、前記容器の内壁面に、帯電防止膜を
有する画像形成装置でもある。
【0045】また、前記帯電防止膜は、前記導電性部材
と電気的に接続されている画像形成装置でもある。
【0046】また、前記容器の内壁面に、108 Ω/口
〜1010Ω/口のシート抵抗値を有する導電性膜を有す
る画像形成装置でもある。
【0047】また、前記導電性膜は、前記導電性部材と
電気的に接続されている画像形成装置でもある。
【0048】また、前記凹部に、絶緑性部材が埋め込ま
れている画像形成装置でもある。
【0049】また、前記引き出し電極と前記導体端子と
は、導電性の弾性体を介して接続されている画像形成装
置でもある。
【0050】
【0051】また、前記画像形成部材は、蛍光体とメタ
ルバックとを有する画像形成装置でもある。
【0052】また、前記電子源は、配線で結線された複
数の電子放出素子を有する画像形成装置でもある。
【0053】
【0054】
【0055】 以下に本発明について、好ましい実施形
態を挙げて説明する。
【0056】以下に述べる実施態様は、容器内に配置さ
れた画像形成手段として、電子源と該電子源からの電子
の照射により画像を形成する画像形成部材とを備えた画
像形成装置である。
【0057】まず、本発明における端子取り出し部の構
造を説明する。端子取り出し部構造を図1に示す。ここ
では、高電圧端子取り出し構造を例にとり説明する。リ
アプレート1の貫通穴102と画像形成部材12を有す
るフェースプレート11間に中空部材101を図示せぬ
フリットで焼成固定して形成する。画像形成部材12
は、取り出し配線100を通じて真空内部から大気部へ
導出されている。高電圧端子16はフェースプレート1
1上に有する画像形成部材12の取り出し配線100と
大気雰囲気中で電気的に接続する。
【0058】配線との接続には、種々の方法が適用可能
で、例えば、弾性ばねを使ったメカニカルな接続方法
や、電気配線の接合に一般的に用いられる半田、或いは
メカニカル接続とレーザー溶接の併用等、種々の接続方
法が考えられ、接続方法に限定はない。この構成によ
り、真空容器を形成した後で、高圧端子16を取り出し
配線100に接続したり、また、取り外しを行うことが
できる。この結果、端子と配線との接続を真空容器組み
立て時に作製しなくてもよく、組み立て時に生じる接続
不良を起こすことがなくなり、歩留まりの高い画像形成
装置を製造可能となる。
【0059】さらに、外部放電に対して配慮するために
好ましくは、貫通穴102をシリコーン等の絶縁樹脂材
料を埋め込み、シリコーン等の材料で形成したゴムキャ
ップ32を配置させ、高電圧に耐えるケーブル31を通
じて不図示の外部フライバックトランスに接続する。こ
の構成により、接続端子周辺に導体が近接しても、沿面
放電が起こるようなことはなくなる。また、中空部材1
01を封止ガラスで封着する時、封止部を、結晶化フリ
ットガラスと、非結晶フリットガラスの2層構造にすれ
ば、さらに、真空リーク特性向上にもなることが考えら
れ、適宜選択される。
【0060】次に、放電に対して配慮した更に好ましい
態様に関し、その真空容器内部の構造について説明す
る。
【0061】放電に強い構造を提案するために、前記真
空容器内部壁面に帯電防止膜と、該電子源と該画像形成
部材との間の真空容器内部壁面に沿った電流流路を横切
るように該電子源を囲んで配置された低抵抗導体を有す
る構成とする。
【0062】該低抵抗導体とグランドとの間は低インピ
ーダンスの電流流路(以下「グランド接続ライン」と呼
ぶ)で接続されているが、上記例において、上記グラン
ド接続ラインのインピーダンスは小さいほど好ましいの
は当然であるが、放電が発生したとき、放電電流のほと
んどが上記低抵抗導体とグランド接続ラインを通ってグ
ランドへ流れ、電子源に流れ込む電流を十分小さくする
ことが必要である。
【0063】放電電流のどの程度が、低抵抗導体とグラ
ンド接続ラインを流れるかは、この電流流路とそれ以外
の電流流路のインピーダンス(以下それぞれZ,Z’と
表わす)の比によるが、インピーダンスは周波数に依存
するので、放電現象がどのような周波数成分を持つかを
考慮する必要がある。平板型電子線画像形成装置で、真
空容器内壁に沿って起こる放電を観測したところ、おお
むね、次のようなものであった。放電の持続時間はμs
ec.オーダーであるが、大きな電流値が観測される時
間はその1/10の0.1μsec.程度の時間であ
る。したがって、10MHz以下の周波数でZがZ’よ
りも十分小さいことが必要である。より高い周波数では
含まれる成分は徐々に小さくなるが、放電現象の立ち上
がりは極めて速く、1GHz近くの成分も含まれる。し
たがって、より確実に放電による損傷を避けるために
は、1GHz以下の周波数でZがZ’よりも十分小さい
ことが必要である。
【0064】この条件は、後述するように、グランド接
続ラインの抵抗値が、それ以外の電流流路の抵抗値の1
/10以下、好ましくは1/100以下であれば実質的
に十分満たされる。
【0065】図14(A)は、本発明の画像形成装置に
おいて、放電が発生した際の電流の流れ方を説明するた
めに、放電に関連する部分の状況を簡易化して示した等
価回路図である。図14(B)は、図14(A)中に記
載された放電電流の流路を模式的に示した断面図であ
る。図において、1はリアプレート、2は電子源、3は
電子源駆動用配線、4は支持枠、5は低抵抗導体、11
はフェースプレート、12は画像形成部材、13は絶縁
部材である。絶縁部材13は印刷法などにより形成され
た絶縁層、あるいはガラスやセラミックスよりなる絶縁
板等により構成されたものである。絶縁部材13は、す
べてを印刷法によりガラスペーストを塗布、焼成して絶
縁層を形成する方法によっても良く、またその一部を上
記のガラスやセラミックスの板を用い、十分大きな絶縁
耐圧を確保するようにしても良い。この例では真空容器
内壁に帯電防止膜を設けた場合を示しており、14は帯
電防止膜である。図14(A)のポイント61は、画像
形成部材12に、62は低抵抗導体5に対応する。65
は電子源を構成する電子放出素子を、63,64は電子
放出素子の両端電極を示す。なお、電子放出素子は通常
複数存在するが、煩雑にしないため、図では一つのみ示
した。66は画像形成部材12と電子源2の間の容量を
示す。
【0066】また、Z1 は、画像形成部材12と低抵抗
導体5の間のインピーダンスで、通常(放電が発生して
いないとき)は、帯電防止膜14による比較的大きなイ
ンピーダンスを有するが、放電が発生した場合には実効
的にインピーダンスが大きく低下し、電流Iが流れる。
2 は低抵抗導体5自身とそれからグランドへ流れる電
流i1 に対するインピーダンスである。Z3 は絶縁層や
真空容器のガラス、接合に用いたフリットガラスなどを
通じて、さらに画像形成装置の支持体などを介してグラ
ンドに流れる電流i2 に対するインピーダンスを示す
が、絶縁層の抵抗値を十分大きくすれば実際にはi2
極めて小さくなり無視できる。Z4 は帯電防止膜14を
通過して電子源に流入した後、電子源駆動用配線3を通
ってグランドに流れる電流i3 に対するインピーダンス
を示す。Z5 は帯電防止膜14等を通って電子源に流入
し、電子放出素子2に流れ込む電流i4 に対するインピ
ーダンス、Z6 は電子放出素子2を通った後、反対側の
配線を介してグランドに流れる電流(これもi4 )に対
するインピーダンスである。なお、電子源駆動用配線3
には駆動回路が接続されており、また各構成要素の間に
容量結合があるなど厳密には複雑な要素を含むが、図1
4(A)は本発明の要点を理解しやすいように重要な要
素のみを示したものである。
【0067】放電電流が低抵抗導体に流入したとき、そ
の大部分がグランド接続ラインを通してグランドに流れ
(電流i1 )、その他の電流i2 ,i3 ,i4 を十分小
さく出来ればよい。ここでi4 で示した電流が電子放出
素子の損傷を引き起こすものである。I2 で示した電流
は先の説明では触れなかったが、やはり真空容器やフリ
ットガラスを劣化させるものであるが、前述の通り、絶
縁層の抵抗値を十分大きくすることによりi2 は小さく
できる。図でインピーダンスZ2 と表したのが前述のZ
に相当し、Z3 〜Z6 により合成されたインピーダンス
が前述のZ’に相当する。(Z/Z’)の値が小さいほ
ど効果は大きいが、十分な効果を得るには10MHz以
下の周波数で(Z/Z’)≦1/10である事が必要で
あり、(Z/Z’)≦1/100であれば一層確実であ
る。更に、1GHz以下の周波数においても(Z/
Z’)以下1/10であれば好ましい。
【0068】上記説明では、真空容器内壁に帯電防止膜
を形成する場合を示した。これはチャージャアップが生
ずる可能性を減少させるもので、本発明においてはより
好ましい形態であるが、必ずしも必要ではない。帯電防
止膜のシート抵抗値は大きすぎるとその効果が無いので
ある程度の導電性が必要であるが、抵抗値が小さすぎる
と画像形成部材と低抵抗導体の間に通常の状態で流れる
電流が大きくなり、消費電力を増加させてしまうため、
その効果を損なわない範囲で抵抗を大きくする必要があ
る。画像形成装置の形状などにもよるが、シート抵抗値
が108 〜10 10Ω/□の範囲が好ましい。
【0069】本発明の画像形成装置の上記低抵抗導体
は、上記電子源を完全に取り囲んで配置するのがもっと
も確実性の高い形態であるが、このような形態に限定さ
れるわけではない。放電の生じ易い部分の側にだけ設置
する形態も可能である。例えば、電子源を構成する電子
放出素子から放出される電子の運動量が、上記電子源を
配置したリアプレートの面内方向の特定の方向の成分を
持つ場合、画像形成部材で散乱された電子の多くは真空
容器内壁の上記特定の方向にある部分に衝突し、この部
分で放電が生ずる可能性が高くなると思われる。この場
合、電子源のその方向の側に低抵抗導体を配置すれば効
果が期待できる。
【0070】本発明の画像形成装置の上記グランド接続
ラインの内、真空容器の内外をつなぐ部分(以下「グラ
ンド接続端子」と呼ぶ)の形態は、十分低いインピーダ
ンスを確保できれば良く、様々な形態が可能である。一
例として、リアプレート上に低抵抗導体からリアプレー
トの一端まで配線を形成し、フリットガラスにより接合
したリアプレートと支持枠の間を通過させ方法が比較的
容易である。この配線のインピーダンスを小さくするに
は配線の幅と厚さを出来るだけ大きくすることが望まし
いが、厚さをあまり大きくすると真空容器の組み立てが
困難となる。配線の幅は例えば配線を延ばす側のリアプ
レートの幅よりも若干小さい程度まで大きくすることが
出来るが、この場合、電子源駆動用の配線が例えば絶縁
層を介して積層されていると、両者の間に大きな容量が
形成されて、電子源の駆動に影響を与える恐れがあるた
め、それを避ける工夫が必要である。駆動用の配線の形
成されない部分に、グランド接続端子を形成するのが望
ましい。
【0071】上記のように、グランド接続端子のインピ
ーダンスを小さくするように幅を広くすることは、放電
による電流が流れた場合に電流の一部がフリットガラス
中に漏れ出して、前述したようにフリットガラスを損傷
することを防ぐことにも、当然効果があるが、より確実
にするためには、フェースプレート、あるいはリアプレ
ートにも受けた貫通孔を、十分な太さの金属棒を、実質
的にイオン電流を流さない絶縁体、例えばアルミナなど
のセラミックス、で被覆したグランド接続端子を用いる
と良い。
【0072】また、上記画像形成部材を高圧電源に接続
させるための高圧接続端子と、上述のグランド接続端子
をともに、リアプレートに設けた貫通孔を通して形成す
ると、本発明の画像形成装置を応用してTV受像機など
を設計する場合、高圧電源やグランドとの接続を画像形
成装置の裏面に形成することが出来、設計上好ましい。
ただし、この場合高圧接続端子の絶縁被覆とリアプレー
トとの間には高電圧がかかるので、絶縁層表面でも放電
が起こる恐れがあるため、これへの対策が必要である。
高圧接続端子の貫通孔の周囲にも低抵抗導体を配置し、
これを電子源の周りに配置した低抵抗導体と接続する、
あるいは一体に形成するデザインが適用できる。
【0073】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態につい
て、図面を参照して具体的に説明する。まず、各図の説
明を行う。
【0074】本実施形態における画像形成装置の端子取
り出し部の構造を斜め断面模式図(図1)を用いて説明
する。取り出し端子として、高電圧印加用とグランドラ
イン用とが考えられるが、ここでは、高電圧印加用端子
の取り出し構造を例にとり説明する。
【0075】リアプレート1に形成した貫通穴102と
画像形成部材12を有するフェースプレート11間にリ
ング状の中空部材101をフリットガラスで焼成固定し
て、凹部形状を形成した。
【0076】中空部材101を封止ガラスで封着する
時、封止部を、結晶化フリットガラスと、非結晶フリッ
トガラスの2層構造にすれば、さらに、真空リーク特性
向上にもなることが考えられ、適宜選択される。
【0077】画像形成部材12への電圧印加に用いられ
る端子(高電圧端子)16は、フェースプレート11と
リアプレート1とを位置合わせした時にリアプレート1
側から見て、中空部材101の開口部に真空容器内部か
ら大気部へ導出されるように配置された取り出し配線1
00に接続されている。
【0078】高電圧端子16は、フェースプレート11
上に配置された画像形成部材12の取り出し配線100
と大気中で真空容器形成後、電気的に接続する。高電圧
端子の材料として、AgやCu等の導電性の金属材料を
用いることができる。接続には、レーザ溶接、導電性接
着材、金属接合等種々の方法が適用可能で、例えば端子
の先端部にばね構造を持たせ、弾性接触させる方法が、
取り外し、取り付けが容易で、好ましいと考えられる。
高電圧端子16周辺の中空部材101に対する大気空間
は、電圧が高いほど大気中で放電が起こる確率が高いこ
とを考慮し、電圧の大きさに依存させて空間距離を持た
せればよい。
【0079】このような構成をもつ構造にすることで、
真空容器を形成した後で、高電圧端子16を取り出し配
線100に接続したり、また、取り外しを行うことが可
能となる。
【0080】中空部材101の形状としては、リング
状、四角状等種々の形状が考えられ、特に限定されるも
のではないが、なるべく電界集中の起こりにくい形状が
好ましく、リング状の形状が適している。中空部材10
1の材料として、高電圧取り出し用開口部を形成する場
合には、Na含有率の少ないガラス、セラミック等の実
質的に電解電流が流れない絶縁体材料が適する。特に、
セラミックスは、電界がかかったときの内部でのイオン
化が起こりにくく、電流移動が少ないため、中空部材1
01の封止に使用するフリットガラスの劣化を抑制でき
るので好ましい材料である。
【0081】さらに、外部放電に対して配慮するため
に、貫通穴102をシリコーン等の絶縁樹脂材料を埋め
込み、シリコーン等の材料で形成したゴムキャップ32
を配置させ、高電圧に耐えるケーブル31を通じて不図
示の外部フライバックトランスに接続する。この構成に
より、接続端子周辺に導体が近接しても、沿面放電が起
こるようなことはなくなる。
【0082】図2は、本実施態様の画像形成装置の構成
の一例を模式的に示す平面図で、特に真空内部放電に配
慮した構造であり、フェースプレートを取り除いて上方
から見た場合の構成を示す。1は電子源を形成するため
の基板を兼ねるリアプレートで、青板ガラス、表面にS
iO2 被膜を形成した青板ガラス、Naの含有量を少な
くしたガラス、石英ガラス、あるいはセラミックスな
ど、条件に応じて各種材料を用いる。なお、電子源形成
用の基板を、リアプレートと別に設け、電子源を形成し
た後両者を接合しても良い。2は電子源領域で、電界放
出素子、表面伝導型電子放出素子などの電子放出素子を
複数配置し、目的に応じて駆動できるように素子に接続
された配線を形成したものである。3−1,3−2,3
−3は電子源駆動用の配線であり、画像形成装置の外部
に取り出され、電子源の駆動回路(不図示)に接続され
る。4はリアプレート1とフェースプレート(不図示)
に挟持される支持枠であり、フリットガラスにより、リ
アプレート1に接合される。電子源駆動用配線3−1,
3−2,3−3は支持枠4とリアプレート1の接合部で
フリットガラスに埋設されて外部に引き出される。5は
低抵抗導体で電子源領域2の周りを取り囲んで形成され
ている。この低抵抗導体2と電子源駆動用配線3−1,
3−2,3−3との間には絶縁層(不図示)が形成され
ている。102はフェースプレートの画像形成部材に高
電圧を供給するための高電圧端子を不図示の画像形成部
材に、真空容器組み立て後大気中で接続することを可能
にするための貫通穴、102−aは、上記高電圧端子の
接続後、該貫通穴102に充填された絶縁部材である。
101は貫通穴を構成する中空部材であり、フリットガ
ラスによりリアプレート1とフェースプレート(不図
示)に挟持されている。
【0083】また、真空容器内には、このほかゲッタ
8、ゲッタ遮蔽板9などが必要に応じて配置される。
【0084】図3(A),(B),(C)は、図2のA
−A,B−B,C−Cの線に沿った断面の構成を示す模
式図である。図3(A)において、11はフェースプレ
ート、12は蛍光膜とメタルバックと呼ばれる金属膜
(例えばAl)からなる画像形成部材、14は、真空容
器内壁に形成された帯電防止膜である。
【0085】この帯電防止膜は、真空容器内壁のガラス
などの上に形成されるのはもちろんであるが、画像形成
部材や電子源上にも形成されても良い。電子源上ではや
はりチャージアップを防止する効果があり、画像形成部
材上では、電子の反射を低減する効果を有する。
【0086】帯電防止膜のシート抵抗値が、前述のよう
に108 〜1010Ω/□の範囲であれば電子源を構成す
る電子放出素子の電極や配線の間でのリーク電流が、問
題となることはない。
【0087】帯電防止膜の材質は、所定のシート抵抗値
が得られ、十分な安定性を有するものであれば、特に限
定されない。たとえば、グラファイト微粒子を適当な密
度で分散させた膜が適用できる。この膜は十分薄いの
で、画像形成部材のメタルバック上に形成されても、蛍
光体に到達して発光に寄与する電子の数を減らすほどの
悪影響が実質的にないだけでなく、Alなどのメタルバ
ックの材質と比べて、電子の弾性散乱が生じにくいの
で、チャージアップの原因となる電子の散乱を減少させ
る効果も期待できる。
【0088】例えばこの真空容器内壁に沿って、放電が
生じた場合には、放電電流は高電圧のかかった画像形成
部材12から真空容器内壁面をつたわり、低抵抗導体5
に流れ込んでそのほとんどは低インピーダンスのグラン
ド接続ラインを通じてグランドに流れるため、配線3−
1を伝わり電子源に流れ込んだり、真空容器を構成する
ガラス等の部材自体を通ってグランドに流れたりするこ
とが防がれる。
【0089】ここで上記グランド接続ラインとは、該低
抵抗導体5とグランドとの間の電流流路のことである。
【0090】図3(B)においては、グランド接続端子
505が、帯電防止膜14と接続され、大気中に導出さ
れた低抵抗導体5に接続されている。このグランド接続
端子505の低抵抗導体5への接続には、レーザ溶接、
導電性接着材、金属接合等種々の方法が適用可能で例え
ば、電気配線の接合に一般的に用いられるハンダによる
方法が確実かつ信頼性が高い。グランド接続端子505
は、Ag,Cu等の金属よりなる十分な断面積を持つロ
ッド(例えば直径2mmのAgのロッド、この場合ロッ
ドの電気抵抗は、1cmあたり5mΩ程度となり極めて
小さな値となる。あるいはCuやAlなど導電性の良い
材料を用いれば、同じ程度の低い抵抗値が得られる。)
であり、表面は接触抵抗を小さくするためAu被覆層を
有するのが望ましい。なお、低抵抗導体5の当接部位も
Auで被覆されていたり、それ自体がAuで形成されて
いれば、このグランド接続端子505と低抵抗導体5と
の接触抵抗を非常に小さくできるので、一層望ましい。
【0091】このグランド接続端子505に接続された
結線をグランドに接続することにより、低抵抗導体5の
各部分からグランドまでの抵抗を例えば1Ω以下と極め
て小さな値とすることができる。
【0092】一方、グランド接続ラインの自己誘導係数
は、上記グランド接続端子15とグランドの間の距離を
短かくすることにより、10-6H以下とすることが出来
る。従って10MHzの周波数成分に対し、インピーダ
ンスは10Ω程度以下とすることができる。1GHzの
周波数成分に対してはインピーダンスは高々1kΩ程度
である。
【0093】ところで、前記グランド接続ラインが存在
しないと仮定した場合、低抵抗導体5とグランドを結ぶ
主要な電流流路は、低抵抗導体からリアプレート表面
(帯電防止膜がある場合は、その帯電防止膜)を通って
電子源に流入した後、電子源駆動用配線を通ってグラン
ドに達するものである。すなわち、図11Aにおいて、
電流i3 ,i4 が流れる流路である。この流路のインピ
ーダンスを支配するのは、通常、上記のリアプレート表
面あるいは帯電防止膜を流れる電流の流路の抵抗である
と考えられる。電子源の周囲の長さ100cm、電子源
と低抵抗導体との間隔を1cmの場合を想定し、帯電防
止膜のシート抵抗を108 Ω/□とすると、電流が一様
に帯電防止膜を流れると仮定してもその抵抗値は1MΩ
である。この値は、上述のグランド接続ラインのインピ
ーダンスと比較しても十分に大きな値である。
【0094】上記帯電防止膜がない場合にはこの部分の
抵抗値は更に大きくなる。
【0095】また、上記の電子源と低抵抗導体との間隔
が1mm程度に狭くなったとすると、この部分の抵抗値
は上記の値の1/10になる。更に何らかの原因により
抵抗値がもう1桁低下したとしても、低抵抗導体と電子
源の間の抵抗値は10kΩである。この値は極端な場合
であり、実際にはこの値よりも大きな抵抗となる。ま
た、この部分の抵抗値が、上記グランド接続ラインが存
在しない場合の上記低抵抗導体とグランドの間の電流流
路のインピーダンスの支配的な部分となる。すなわち、
この電流流路のインピーダンスZ’は、その抵抗値(以
下R’)にほぼ等しく、上記低抵抗導体と電子源との間
の抵抗値はその主要な部分となる。
【0096】上記低抵抗導体に放電電流が流入した場
合、その後に該低抵抗率導体から低インピーダンスライ
ンを介してグランドに流れる電流と、帯電防止膜を通っ
て電子源に流入し、電子放出素子や配線などを通ってグ
ランドに流れる電流との大きさの比は、上記のインピー
ダンスZとZ’(≒R’)の逆数の比に等しい。仮に
R’がZの10倍であれば、放電が生じたときに電子源
を通ってグランドへ流れる電流は、低インピーダンスラ
インがない場合に比べて1桁程度小さくなることにな
る。
【0097】低インピーダンスラインのインピーダンス
の内、自己誘導成分は前述したように10MHzで10
Ω程度、1GHzにおいても1kΩ程度であるから、抵
抗成分(以下R)が1kΩより小さければ1GHz以下
の周波数領域でインピーダンスZが1kΩ程度ないしそ
れ以下となり、Z’(≒R’)の1/10以下となる。
さらにRが100Ωより小さければ、100MHz以下
の周波数領域においてZが100Ωないしそれ以下とな
る。
【0098】放電の際に電子源に流れ込む電流がどの程
度低減されれば、電子放出素子や真空容器、駆動回路に
受けるダメージを回避できるかは、個々の画像形成装置
の条件により異なり、一概には言えないが、放電により
流れる電流の大きさには統計的なバラツキがあると思わ
れ、電子源に流入する電流量が1桁、あるいは2桁減少
すれば、電子源などがダメージを受ける確率は相当に減
少することが期待できる。
【0099】なお、上記説明では、R’が最も小さいと
思われる10kΩの場合について述べたが、R’がこれ
よりも大きい場合にもRがその1/10以下あるいは1
/100以下である場合に、当然上記と同様ないしそれ
以上の効果が期待できる。
【0100】なお、グランドに接続する結線は、上述の
例のような方法の他、リアプレートの裏側に取り出す方
法を用いても良い。
【0101】図3(C)において、16は、画像形成部
材12に高電圧(アノード電圧Va)を供給するための
高電圧端子である。リアプレート1の貫通穴102と画
像形成部材12を有するフェースプレート11間にリン
グ状の中空部材101をフリットガラスで焼成固定して
形成した。画像形成部材12には、取り出し配線100
が接続されており、この取り出し配線100は真空容器
内部から大気部へ導出されている。高電圧端子16はフ
ェースプレート11上に配置され画像形成部材12と接
続された取り出し配線100と大気中で真空容器形成
後、電気的に接続される。高電圧端子の材料として、A
gやCu等の導電性の金属材料を用いることができる。
接続には、レーザ溶接、導電性接着材、金属接合等種々
の方法が適用可能である。
【0102】高電圧端子16周辺の中空部材101に対
する大気空間は、高圧が高いほど大気中で放電が起こる
確率が高いことを考慮し、電圧の大きさに依存させて空
間距離を持たせる。空間距離が真空容器構成上大きくと
れない場合には、セラミック、テフロン等の高耐圧材料
を端子16の周辺に配置させることもできる。
【0103】なお、このような構成の場合、絶縁碍子の
側面に沿って放電が発生する可能性があるので、図2に
示すように貫通穴102の周りを低抵抗導体5で囲み、
放電電流が電子源や真空容器に流れ込むことを防ぐこと
が好ましい。
【0104】また、高電圧配線をフェースプレート側に
取り出すような構成であっても良い。
【0105】なお、帯電防止膜14はフェースプレー
ト、支持枠リアプレートのない壁面のみでなく、ゲッタ
遮蔽板上にも形成しておくのが好ましい。
【0106】本実施態様に用いる電子源を構成する電子
放出素子の種類は、電子放出特性や素子のサイズ等の性
質が目的とする画像形成装置に適したものであれば、特
に限定されるものではない。熱電子放出素子、あるいは
電界放出素子、半導体電子放出素子、MIM型電子放出
素子、表面伝導型電子放出素子などの冷陰極素子等が使
用できる。
【0107】後述する実施例において示される表面伝導
型電子放出素子は本発明に好ましく用いられるもので、
上述の本出願人による出願、特開平7−235255号
公報に記載されたものと同様のものであるが、以下に簡
単に説明する。図11(A),(B)は、表面伝導型電
子放出素子単体の構成の一例を示す模式図で(A)は平
面図、(B)は断面図である。
【0108】図において、41は電子放出素子を形成す
るための基体、42,43は一対の素子電極、44は上
記素子電極に接続された導電性膜でその一部に電子放出
部45が形成されている。電子放出部45は後述するフ
ォーミング処理により、導電性膜の一部が破壊、変形、
変質されて形成されて高抵抗の部分で、導電性膜の一部
に亀裂が形成され、その近傍から電子が放出されるもの
である。
【0109】上記のフォーミング工程は、上記一対の素
子電極間に電圧を印加することにより行う。印加する電
圧は、パルス電圧が好ましく、図6(A)に示した同じ
波高値のパルス電圧を印加する方法、図6(B)に示し
た、波高値を漸増させながら印加する方法のいずれの方
法を用いても良い。
【0110】フォーミング処理により電子放出部を形成
した後、「活性化」と呼ぶ処理を行う。これは、有機物
質の存在する雰囲気中で、上記素子にパルス電圧を繰り
返し印加することにより、炭素あるいは炭素化合物を主
成分とする物質を、上記電子放出部の周辺に堆積させる
もので、この処理により素子電極間を流れる電流(素子
電流If )、電子放出に伴う電流(放出電流Ie )とも
に、増大する。
【0111】このような工程を経て得られた電子放出素
子は、つづいて安定化工程を行うことが好ましい。この
工程は、真空容器内の有機物質を排気する工程である。
真空容器を排気する真空排気装置は、装置から発生する
オイルが素子の特性に影響を与えないように、オイルを
使用しないものを用いるのが好ましい。具体的には、ソ
ープションポンプ、イオンポンプ等の真空排気装置を挙
げることができる。
【0112】真空容器内の有機物質の分圧は、上記の炭
素及び炭素化合物がほぼ新たに堆積しない分圧で1.3
×10-6Pa以下が好ましく、さらには1.3×10-8
Pa以下が特に好ましい。さらに真空容器内を排気する
ときには、真空容器全体を加熱して、真空容器内壁や、
電子放出素子に吸着した有機物質分子を排気しやすくす
るのが好ましい。このときの加熱条件は、80〜250
℃、好ましくは150℃以上で、できるだけ長時間処理
するのが好ましいが、特にこの条件に限るものではな
く、真空容器の大きさや形状、電子放出素子の構成など
の諸条件により適宜選ばれる条件により行う。真空容器
内の圧力は極力低くすることが必要で、1×10-5Pa
以下が好ましく、さらに1.3×10-6Pa以下が特に
好ましい。
【0113】安定化工程を行った後の、駆動時の雰囲気
は、上記安定化処理終了時の雰囲気を維持するのが好ま
しいが、これに限るものではなく、有機物質が十分除去
されていれば、真空度自体は多少低下しても十分安定な
特性を維持することができる。
【0114】このような真空雰囲気を採用することによ
り、新たな炭素あるいは炭素化合物の堆積を抑制でき、
また真空容器や基板などに吸着したH2 O,O2 なども
除去でき、結果として素子電流If 、放出電流Ie が、
安定する。
【0115】このようにして得られた表面伝導型電子放
出素子の、素子に印加する電圧Vfと素子電流If 及び
放出電流Ie の関係は、図12に模式的に示すようなも
のとなる。図12においては、放出電流Ie が素子電流
f に比べて著しく小さいので、任意単位で示してい
る。なお、縦・横軸ともリニアスケールである。
【0116】図12が示すように、本素子はある電圧
(しきい値電圧と呼ぶ、図12中のV th)以上の素子電
圧を印加すると急激に放出電流Ie が増加し、一方しき
い値電圧Vth以下では放出電流Ie がほとんど検出され
ない。つまり、放出電流Ie に対する明確なしきい値電
圧Vthを持った非線形素子である。これを利用すれば、
2次元的に配置した電子放出素子にマトリクス配線を施
し、単純マトリクス駆動により所望の素子から選択的に
電子を放出させ、これを画像形成部材に照射して画像を
形成させることが可能である。
【0117】画像形成部材である蛍光膜の構成の例を説
明する。図13は、蛍光膜を示す模式図である。蛍光膜
51は、モノクロームの場合は蛍光体のみから構成する
ことができる。カラーの蛍光膜の場合は、蛍光体の配列
によりブラックストライプあるいはブラックマトリクス
などと呼ばれる黒色導電材52と蛍光体53とから構成
することができる。ブラックストライプ、ブラックマト
リクスを設ける目的は、カラー表示の場合、必要となる
三原色蛍光体の各蛍光体53間の塗り分け部を黒くする
ことで混色等を目立たなくすることと、蛍光膜51にお
ける外光反射によるコントラストの低下を抑制すること
にある。ブラックストライプの材料としては、通常用い
られている黒鉛を主成分とする材料の他、導電性があ
り、光の透過及び反射が少ない材料を用いることができ
る。
【0118】フェースプレート11に蛍光体を塗布する
方法は、モノクローム、カラーによらず、沈澱法、印刷
法等が採用できる。蛍光膜51の内面側には、不図示で
はあるが、通常メタルバックが設けられる。メタルバッ
クを設ける目的は、蛍光体の発光のうち内面側への光を
フェースプレート11側へ鏡面反射させることにより輝
度を向上させること、電子ビーム加速電圧を印加するた
めの電極として作用させること、外囲器内で発生した負
イオンの衝突によるダメージから蛍光体を保護すること
等である。メタルバックは、蛍光膜作製後、蛍光膜の内
面側表面の平滑化処理(通常、「フィルミング」と呼ば
れる。)を行い、その後Alを真空蒸着等を用いて堆積
させることで作製できる。
【0119】フェースプレート11には、更に蛍光膜5
1の導電性を高めるため、蛍光膜51の外面側に透明電
極を設けてもよい。
【0120】カラーの場合は各色蛍光体と電子放出素子
とを対応させる必要があり、十分な位置合わせが不可欠
となる。
【0121】上述のように高電圧端子取り出し部及び低
抵抗導体取り出し端子部に中空構造体を配置形成したこ
とで薄型の平板型電子線画像形成装置を安定に供給する
ことが可能となった。
【0122】
【実施例】以下、実施例に基づき、本発明をさらに説明
する。
【0123】[実施例1]表面伝導型電子放出素子を、
基板を兼ねるリアプレート上に複数形成し、マトリクス
状に配線して電子源を形成し、これを用いて画像形成装
置を作成した。以下に図3、図4(A)〜(E)、図5
を参照して、作成手順を説明する。
【0124】(工程−a)洗浄した青板ガラスの表面
に、0.5μmのSiO2 層をスパッタリングにより形
成し、リアプレート1とした。つづいて超音波加工機に
より高電圧導入端子16(図3)導入のための直径4m
mの円形の貫通穴102(図5)と排気用穴501(図
5)を形成した。
【0125】該リアプレート上にスパッタ成膜法とフォ
トリソグラフィー法を用いて表面伝導型電子放出素子の
素子電極21と22を形成する。材質は5nmのTi、
100nmのNiを積層したものである。素子電極間隔
は2μmとした(図4(A))。
【0126】(工程−b)つづいて、Agペーストを所
定の形状に印刷し、焼成することによりY方向配線23
を形成した。該配線は電子源形成領域の外部まで延長さ
れ、電子源駆動用配線3−2(図5)となる。該配線の
幅は100μm、厚さは約10μmである(図4
(B))。
【0127】(工程−c)次に、PbOを主成分とし、
ガラスバインダーを混合したペーストを用い、同じく印
刷法により絶縁層24を形成する。これは上記Y方向配
線23と後述のX方向配線を絶縁するもので、厚さ約2
0μmとなるように形成した。なお、素子電極22の部
分には切り欠きを設けて、X方向配線と素子電極の接続
をとるようにしてある(図4(C))。
【0128】(工程−d)つづいてX方向配線25を上
記絶縁層24上に形成する(図4(D))。方法はY方
向配線の場合と同じで、配線の幅は300μm、厚さは
約10μmである。つづいて、PdO微粒子よりなる導
電性膜26を形成する。
【0129】形成方法は、配線を形成した基板上に、ス
パッタリング法によりCr膜を形成し、フォトリソグラ
フィー法により、導電性膜26の形状に対応する開口部
をCr膜に形成する。
【0130】つづいて、有機Pd化合物の溶液(ccp
−4230:奥野製薬(株)製)を塗布して、大気中3
00℃、12分間の焼成を行って、PdO微粒子膜を形
成した後、上記Cr膜をウェットエッチングにより除去
して、リフトオフにより所定の形状の導電性膜26とす
る(図4(E))。
【0131】(工程−e)上記リアプレート上に更に、
PbOを主成分とし、ガラスバインダーを混合したペー
ストを塗布する。尚、その塗布領域は、上記素子電極2
1,22、X方向配線25及びY方向配線23、導電性
膜26が形成された領域(図2の電子源領域2)以外で
あって、図2の支持枠4の内側に相当する領域である。
【0132】(工程−f)工程fでは、石英ガラス27
を図5のような形状に成形しリアプレート1上に配置さ
せる工程を説明する。石英ガラス27は厚さ0.5mm
の材料を使用した。ただし高電圧端子通過穴に当たる部
分は、直径8mmの円で、中心に直径4mmの通過穴5
00の形成されたものである。
【0133】この石英ガラス27の上に、石英ガラス2
7よりやや幅が狭い形状に低抵抗導体5を印刷する。低
抵抗導体の材料には、Auを用いた。幅は、2mmで厚
さは約100μmである。これを上記リアプレートに、
上記通過穴102と500とを合わせるように置き、ガ
ラスペーストを熱処理して、絶縁層を形成、同時に上記
低抵抗導体5を担持した石英ガラス27を所定の位置に
固定する。
【0134】ここで、石英ガラス27を用いたのは、低
抵抗導体5と電子源駆動用配線3−1,3−2,3−3
との間の絶縁耐圧を十分にとるためで、ガラスペースト
などにより十分な絶縁耐圧が得られる場合には、ガラス
ペーストにより絶縁層を形成した後、その上に低抵抗導
体を形成しても良い。
【0135】(工程−g)支持枠4と高電圧端子開口部
形成用リング部材101を1個及びグランドライン接続
用リング部材502を4個、上記リアプレート1へフリ
ットガラスを用いて固定する。使用したフリットガラス
は、日本電気硝子製のLS3081を用いた。焼成温度
は、フリットガラス仮焼成温度を380℃とし、本焼成
温度を410℃とした。この際、高電圧端子開口部形成
用リング部材101及びグランドライン接続用リング部
材502は、接続すべき端子位置になるように位置合わ
せして固定する。リング部材101は、リアプレート1
の高電圧端子接続用貫通穴102と一致する位置へ配置
し、リング部材502は、フェースプレート11のグラ
ンドライン接続用貫通穴503へ位置合わせする。
【0136】ゲッタ8の固定もフリットガラスを用いて
同時に行う(不図示)。ゲッタには、東芝製のリング型
ゲッタ(N−301)を使用した。容器の内面となる部
分に、カーボン微粒子分散液をスプレーコート、乾燥し
て帯電防止膜を形成する。形成条件は、帯電防止膜のシ
ート抵抗値が108 Ω/□程度となるようにする。
【0137】(工程−h)つづいてフェースプレートを
作成する。リアプレートと同様に、SiO2 層を設けた
青板ガラスを基体として用いる。超音波加工により、グ
ランドライン接続端子用の開口部穴503を形成する。
つづいて、印刷により高電圧導入端子当接用取り出し配
線504と、これを後述のメタルバックを接続する配線
をAuにて形成、さらに蛍光膜のブラックストライプ、
つづいてストライプ状の蛍光体を形成、フィルミング処
理を行った後、この上に厚さ約20μmのAl膜を真空
蒸着法により堆積して、メタルバックとした。
【0138】さらにフェースプレートの容器内部となる
面に、前述と同様にカーボン微粒子分散液をスプレーし
て帯電防止膜を形成する。こうして形成された膜のう
ち、上記メタルバック上に形成された部分は、入射した
電子ビームが反射されるのを防ぐ効果がある。これによ
り反射された電子が真空容器の内壁などに衝突しチャー
ジアップを起こすことを防ぐなど、好ましい効果があ
る。
【0139】(工程−i)前記リアプレートと接合した
支持枠及びリング部材101及び502を上記のフェー
スプレートとフリットガラスを用いて接合する。使用し
たフリットガラスは、日本電気硝子製のLS3081を
用いた。焼成温度は、フリットガラス仮焼成温度を38
0℃とし、本焼成温度を410℃とした。
【0140】なお、電子源の各電子放出素子と、フェー
スプレートの蛍光膜の位置が正確に対応するように、注
意深く位置合わせを行う。
【0141】(工程−j)上記画像形成装置を、不図示
の排気管を介して真空排気装置に接続し、容器内を排気
する。容器内の圧力が10-4Pa以下となったところ
で、フォーミング処理を行う。
【0142】フォーミングは、X方向の各行毎に、X方
向配線に図6(B)に模式的に示すような波高値の漸増
するパルス電圧を印加して行った。パルス間隔T1 は1
0sec.、パルス幅T2 は1msec.とした。な
お、図には示されていないが、フォーミング用のパルス
の間に波高値0.1Vの矩形波パルスを挿入して電流値
を測定して、電子放出素子の抵抗値を同時に測定し、1
素子あたりの抵抗値が1MΩを越えたところで、その行
のフォーミング処理を終了し、次の行の処理に移る。こ
れを繰り返して、すべての行についてフォーミング処理
を完了する。
【0143】(工程−k)次に活性化処理を行う。この
処理に先立ち、上記画像形成装置を200℃に保持しな
がらイオンポンプにより排気し、圧力を10-5Pa以下
まで下げる。つづいてアセトンを真空容器内に導入す
る。圧力は、1.3×10-2Paとなるよう導入量を調
整した。つづいて、X方向配線にパルス電圧を印加す
る。パルス波形は、波高値16Vの矩形波パルスとし、
パルス幅は100μsec.とし1パルス毎に125μ
sec.間隔でパルスを加えるX方向配線を隣の行に切
り替え、順次行方向の各配線にパルスを印加することを
繰り返す。この結果各行には10msec.間隔でパル
スが印加されることになる。この処理の結果、各電子放
出素子の電子放出部近傍に炭素を主成分とする、堆積膜
が形成され、素子電流Ifが大きくなる。
【0144】(工程−l)つづいて、真空容器内を再度
排気する。排気は、画像形成装置を200℃に保持しな
がら、イオンポンプを用いて10時間継続した。この工
程は真空容器内に残留した有機物質分子を除去し、上記
炭素を主成分とする堆積膜のこれ以上の堆積を防いで、
電子放出特性を安定させるためのものである。
【0145】(工程−m)画像形成装置を室温に戻した
後、工程−kで行ったのと同様の方法で、X方向配線に
パルス電圧を印加する。さらに上記の高電圧導入端子を
通じて、画像形成部材に5kVの電圧を印加すると蛍光
膜が発光する。なお、このときグランド接続端子をグラ
ンドに接続する。目視により、発光しない部分あるいは
非常に暗い部分がないことを確認し、X方向配線及び画
像形成部材への電圧の印加をやめ、排気管を加熱溶着し
て封止する。つづいて、高周波加熱によりゲッタ処理を
行う。これにより、真空容器が完成する。
【0146】(工程−n)工程nでは、真空容器を完成
させた後、高電圧端子16とグランドライン接続端子5
05と電子源駆動用配線を取り付ける工程を説明する。
高電圧端子16をリアプレート1の貫通穴102を通し
て、画像形成部材12と接続された取り出し配線504
に接続するために、In製の半田を使用した。これによ
り、高電圧端子16は画像形成部材12と電気的に接続
されるとともに、真空容器に機械的にも固定される。
【0147】次に、グランドライン接続端子505も上
述の高電圧端子接続に使用した半田を使用し、フェース
プレート11の貫通穴503を通して、石英ガラス27
上に形成した低抵抗導体5に接続する。
【0148】続いて、電子源駆動用配線3−1,3−
2,3−3を電子源駆動用ICに不図示のフレキシブル
ケーブルを用いて接続する。
【0149】これで、フェースプレート11に形成され
た画像形成部材である蛍光体が発光し、所望のTV画像
を表示することができる画像形成装置が完成する。
【0150】完成した装置に、6kVの高電圧を印加
し、蛍光体を発光させ、画像出力させたところ、放電等
で素子が破壊するようなこともなく、安定に長時間駆動
できることを確認した。
【0151】本実施例において、以下のような長所をも
つ画像形成装置を製造することが可能となった。
【0152】(1)端子接続部となる開口部(凹部)
が、装置の内側にへこんだ構造であるので、端子接続部
が容器から外にはみ出ることがなく、薄型の構造に適す
る。
【0153】(2)端子部の接続を真空容器形成後に行
えるため、汎用性の高い接続方法がとれる。
【0154】(3)装置の歩留まりを低下させることな
く、安定に画像形成装置を作製することができる。
【0155】[実施例2]実施例2では、中空部材の内
部で真空容器の内部から導出した取り出し配線と真空容
器外部の接続端子を弾性接触させた例を説明する。図7
において、301は端子16と2又に分かれた、ばね3
02を固定する固定台であり、303は取り出し配線1
00と端子16を電気的に導通させるための接続ばねで
ある。図7(A)の状態から、図7(B)の状態になる
よう固定台301を貫通穴102に挿入し、ばね302
により固定台301は、真空容器から抜けない構造とな
る。この時、接続ばね303は、画像形成部材12に接
続された取り出し配線100にばね接続される。
【0156】この後、貫通穴102と固定台301との
間の隙間から絶縁部材としてシリコーン絶縁樹脂材料を
埋め込んだ。これは、取り出し配線と接続端子の接点部
や、中空部材101の大気側の表面などの、大気側に露
出した面に対して、水分や湿気などが付着し、放電の原
因になることを抑制するために設置したが、供給する電
圧が低い場合など、シリコーン絶縁材料を埋め込む必要
がない場合には、特に設置する必要はなく、適宜選択す
る。
【0157】この構成にすれば、取り付けた後、取り外
すことも可能となり、より汎用性の高い接続が可能とな
る。例えば、装置製造工程の途中に表示の評価を行う時
には、一時的に接続するようなことも考えられ、この際
に有効である。
【0158】[実施例3]実施例1では、グランド接続
端子505をフェースプレート11側から、高電圧導入
端子16をリアプレート1側から真空容器内に導入した
構成であったが、グランド接続端子505をリアプレー
ト1側から、高電圧導入端子16をフェースプレート1
1側から導入しても良い。図8(A),(B)はこの場
合の構造を模式的に示したものである。このような構成
においても実施例1と同様の効果が得られる。
【0159】[実施例4]実施例4を図9を用いて説明
する。図9に示すdは、フェースプレート11とリアプ
レート1の間隔を表わす。実施例1よりも、小さな距離
で構成した場合、リング状部材の沿面距離が小さくな
る。沿面距離の低下は、沿面耐圧を下げる要因となるこ
とがある。そこで、沿面距離を長くするために、リング
の外周と内周の一部分を切り欠き、一方の平面から他方
の平面に向かう波状のうねり形状901とした。この結
果、実施例1と同等の高電圧を印加しても放電等が起こ
ることがなく、安定に駆動できた。
【0160】[実施例5]高電圧端子16を実施例1の
図3(C)に示すようにし、グランド接続端子505を
実施例3の図8(A)に示すようにして、いずれもリア
プレート側に取り出す構成も可能である。装置構成を図
10に示す。グランド接続端子用貫通穴503をリアプ
レート1側に設けたこと以外は、実施例1に示す説明と
同様である。
【0161】このように構成すると、大電流の流れる可
能性のあるグランド接続端子505、高電圧を印加する
必要のある高圧端子16のいずれも、画像形成装置の裏
側に取り出す構造となり、利用者がこれらの端子に触れ
ないように安全対策を行う上で、好都合である。また、
貫通穴102,501,503をリアプレート1側のみ
に形成すればよく、穴開け工程作業をフェースプレート
11側では行わなくてよいため、製造コストを下げるこ
とができるという長所がある。
【0162】[実施例6]本実施例6では、高電圧端子
を筐体側に持たせて形成するディスプレイ装置について
説明する。図15(A)において、画像形成装置200
0は中空部材101を用いて作製した高圧取り出し部を
通る断面構造であり、実施例1にて説明した構成と同様
であるので、構成の説明は省く。また、2001はエン
ジニアリングプラスチックとA1部材とで作製したディ
スプレイ装置用筐体であり、画像形成装置2000の支
持機能ももたせている。2003は取り出し配線100
に電圧を供給する高電圧端子、2002は高電圧端子を
電気的に筐体2001と絶縁するセラミック製の絶縁部
材、2004はケーブル配線、2005は高圧電源であ
る。図16の(A)の状態から、(B)のように画像形
成装置2000と筐体2001を合体させる。この時、
筐体2001と高電圧端子2003との出っ張り量を調
整しておき、画像形成装置2000が合体することで、
取り出し配線100とが電気的に接続するように構成さ
せた。高電圧端子2003の出っ張り量の調整で接続さ
せることはできるが、より簡単にかつ確実に接続を行う
ために高電圧端子2003或いは、筐体2001側など
にばね性を持たせておくことでもよく、構成に応じて適
宜選択する。この構成により高圧電源2005、ケーブ
ル配線2004、高電圧端子2003を通して、取り出
し配線100から画像形成部材12に電圧を供給するこ
とが可能となり、不図示の駆動回路により電子源2を駆
動し、画像形成部材2005を発光させることができ
た。
【0163】本構成のように、高電圧端子を筐体側に持
たせたことで、以下の長所が得られる。 (1)高電圧端子の出っ張りがない状態で組み立て工程
を行うことができるため、部材の出っ張りを考慮しなく
てもよく、ハンドリング製もよいため、生産装置におい
て自由度の高い装置が選定できると同時に、歩留まり向
上にも貢献できる。 (2)高電圧端子取り付け工程を画像形成装置組み立て
工程に持たせなくてもよいため、工程時間の短縮にもつ
ながる。
【0164】なお、上記実施例では、電子源を構成する
電子放出素子として、表面伝導型電子放出素子を用いた
場合を示したが、本発明の構成がこれに限られるもので
ないことは当然で、電界放出型電子放出素子、半導体電
子放出素子その他各種の電子放出素子を用いた電子源を
使用した場合でも同様に適用できる。
【0165】また、実施例においては、画像形成装置の
リアプレートが電子源の基板を兼ねているが、リアプレ
ートと基板を別にして、電子源を作成した後に基板をリ
アプレートに固定しても良い。
【0166】その他、本発明の技術的思想の範囲内で、
実施例で示した各種部材を、適宜変更しても良い。
【0167】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
端子部の接続を真空容器形成後に行えるため、汎用性の
高い接続方法がとれる。
【0168】また、これにより、装置の歩留まりを低下
させることなく、安定に画像形成装置を作製することが
できる。
【0169】また、外部端子接続部となる開口部(凹
部)が、薄型構造の装置から突出した形状でないため、
端子接続部が外にはみ出ることがなく、薄型の構造に適
する。
【0170】このように、本発明によれば、信頼性の高
い、薄型の画像形成装置を安定に供給することが可能と
なった。
【0171】また、ばね等の弾性体を用いて外部端子と
外部配線とを接続することにより、接続を取り付けた
後、取り外すことも可能となり、より汎用性の高い接続
が可能となる。例えば、装置製造工程の途中に表示の評
価を行う時には、一時的に接続するようなことも考えら
れ、この際に有効である。
【0172】また、リング状等の中空部材の側面を、波
状(うねり形状)の構造とすることにより、沿面距離を
大きくすることができ、これにより、沿面耐圧を上げる
ことができるため、高電圧を印加しても放電等が起こる
ことがなく、安定に駆動できる。
【0173】更に、電子源を取り囲む低抵抗導体を設
け、グランドへ接続することにより、放電に強い構造と
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高電圧接続用開口部を示す一部分切り
欠き斜め模式図である。
【図2】本発明の画像形成装置の一例の構成を模式的に
示す平面図で、リアプレートと支持枠の構成を示す図で
ある。
【図3】図2に示した本発明の一例の構成を模式的に示
す断面図で、それぞれ図2中のA−A,B−B,C−C
断面の構成を示す図である。
【図4】本発明の画像形成装置の製造工程の一部を示す
図である。
【図5】本発明の画像形成装置の製造を説明するための
分解斜視図である。
【図6】本発明に使用された表面伝導型電子放出素子
の、電子放出部形成の際に用いるパルス電圧の波形を示
す図である。
【図7】本発明の実施例2を説明するための図である。
【図8】本発明の構成の別の例を示す模式図である。
【図9】本発明の構成の別の例を示す模式図である。
【図10】本発明の構成の別の例を示す模式図である。
【図11】本発明に使用した表面伝導型電子放出素子の
電子放出部を説明するための構造図である。
【図12】上記表面伝導型電子放出素子の典型的な電気
的特性を示す模式図である。
【図13】本発明の画像形成装置の画像形成部材の構成
の典型的な例を示す図である。
【図14】本発明の効果を説明するための等価回路図
(A)及び等価回路図の実際の装置との対応を説明する
ための模式図(B)である。
【図15】従来の技術を説明するための等価回路図であ
る。
【図16】本発明の構成の更に別の例を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1 リアプレート 2 電子源領域 3 電子源駆動用配線 4 支持枠 5 低抵抗導体 8 ゲッタ 9 ゲッタ遮蔽板 11 フェースプレート 12 画像形成部材 16 高圧接続端子 505 グランド接続端子 101,502 中空部材 102,501,503 貫通穴 100,504 取り出し配線 901 波形構造 32 ゴムキャップ 31 ケーブル 303 接続ばね 41 基体 42,43 素子電極 44 導電性膜 45 電子放出部 51 蛍光膜 52 黒色導電材 53 蛍光体 61 画像表示部材を示すポイント 62 低抵抗導体5に対応するポイント 63,64 素子電極に対するポイント 65 電子放出素子 66 画像形成部材と電子源の間の容量 71 画像形成部材 72 真空容器部材の接合部 73 電子源駆動用配線 74 電解電流を捕捉するための電極 75 帯電防止膜の抵抗 76 フリットガラスの抵抗 77 71と72の間のガラスの抵抗 78 71と74の間のガラスの抵抗 79 電子源駆動用電源端子 80 電子源駆動用配線の抵抗 81 帯電防止膜などの抵抗 82 所定電位を有する部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 29/90 - 29/92 H01J 31/12 G09F 9/00 - 9/00 366

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子源が配置された第1の基板と、該第
    1の基板と対向配置された、画像形成部材が配置された
    第2の基板とを、外壁として有する容器を備える画像形
    成装置において、前記電子源と前記画像形成部材とが前記容器内に配置さ
    れており、 前記第1の基板及び第2の基板のうちの一方の基板に設
    けられた開口部と、前記開口部 に繋がる中空部を有し、
    前記一方の基板と前記第1の基板及び第2の基板のうち
    の他方の基板との間に配置された中空部材と、前記他方
    の基板の一部と、により形成される、前記開口部から前
    記他方の基板の一部まで達する凹部を有しており、前記凹部に、前記画像形成部材と電気的に接続された引
    き出し電極が配置されているこ とを特徴とする画像形成
    装置。
  2. 【請求項2】 前記引き出し電極には、導体端子が接続
    されている請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 更に、前記容器を保持する筐体を有し、
    前記引き出し電極は、該筐体側に設けられた導体端子と
    接続されている請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記開口部は、前記第1の基板に設けら
    れている請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記引き出し電極は、前記画像形成部材
    に電圧を印加するための電極と接続されている請求項
    に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記引き出し電極には、導体端子が接続
    されている請求項に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 更に、前記容器を保持する筐体を有し、
    前記引き出し電極は、該筐体側に設けられた導体端子と
    接続されている請求項に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記導体端子は、前記筐体側に設けられ
    た、前記画像形成部材に電圧を印加するための電圧源と
    接続されている請求項に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 更に、前記容器を保持する筐体を有し、
    前記導体端子は、該筐体側に設けられた、前記画像形成
    部材に電圧を印加するための電圧源と接続されている請
    求項に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 更に、前記電子源と前記画像形成部材
    との間の前記容器の内壁面上に配置された導電性部材
    と、該導電性部材からグランドに接続され、該電子源及
    び該電子源の駆動回路のいずれをも介さない電流流路A
    とを有し、該電流流路Aの抵抗が、該導電性部材からグ
    ランドに接続され、該電子源あるいは該駆動回路を介す
    るいずれの電流流路Bの抵抗よりも低い請求項に記載
    の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記凹部とは別の第2の凹部を有し、
    前記導電性部材の一部が、該第2の凹部に引き出されて
    いる請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記第1の基板及び第2の基板のうち
    の一方の基板には前記開口部とは別の第2の開口部が設
    けられ、前記容器の外壁に窪んだ前記第2の凹部を形成するよう
    に、前記第2の開口部と前記第 1の基板及び第2の基板
    のうちの他方の基板との間に設けられた、第2の中空部
    材を有していることを特徴とする請求項11に記載の画
    像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記第2の開口部は、前記第1の基板
    に設けられている請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記第2の凹部に引き出された前記導
    電性部材に導体端子が接続されている請求項11に記載
    の画像形成装置。
  15. 【請求項15】 前記導電性部材は、前記電子源の全周
    囲に配置されている請求項10に記載の画像形成装置。
  16. 【請求項16】 前記容器の内壁面に、帯電防止膜を有
    する請求項10に記載の画像形成装置。
  17. 【請求項17】 前記帯電防止膜は、前記導電性部材と
    電気的に接続されている請求項6に記載の画像形成装
    置。
  18. 【請求項18】 前記容器の内壁面に、10Ω/
    1010Ω/のシート抵抗値を有する導電性膜を有す
    る請求項10に記載の画像形成装置。
  19. 【請求項19】 前記導電性膜は、前記導電性部材と電
    気的に接続されている請求項18に記載の画像形成装
    置。
  20. 【請求項20】 前記凹部に、絶緑性部材が埋め込まれ
    ている請求項2に記載の画像形成装置。
  21. 【請求項21】 前記引き出し電極と前記導体端子と
    は、導電性の弾性体を介して接続されている請求項2に
    記載の画像形成装置。
  22. 【請求項22】 前記画像形成部材は、蛍光体とメタル
    バックとを有する請求項に記載の画像形成装置。
  23. 【請求項23】 前記電子源は、配線で結線された複数
    の電子放出素子を有する請求項に記載の画像形成装
    置。
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