JP2003084469A - 電子写真感光体の製造方法及び装置 - Google Patents

電子写真感光体の製造方法及び装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 a−Siから成る光導電層及び水素を含有す
るa−C:Hから成る表面層を有する電子写真感光体を
効率よく安価に製造できる製造方法を提供する。 【解決手段】 反応容器内にて高周波電力を用いて原料
ガスを分解することにより、導電性基体上に、シリコン
原子を母体とするアモルファス材料からなる第1の層で
ある光導電層と、炭素原子を母体とし、水素を含有する
アモルファス材料からなる第2の層である表面層とを順
次積層する電子写真感光体の製造方法において、第1の
層を第1の反応容器内で形成し、第2の層を第2の反応
容器内にて形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性基体上に、
アモルファスシリコン(以下、a−Siと記す)から成
る光導電層、及び水素を含有するアモルファス炭素(以
下、a−C:Hと記す)から成る表面層を有する電子写
真感光体の製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、ファクシミリ、プリンタ等の電
子写真装置では、導電性基体上に、例えば、a−Siか
ら成る光導電層を成膜した感光体を用い、該感光体の表
面をコロナ帯電、ローラ帯電、ファーブラシ帯電、磁気
ブラシ帯電等により一様に帯電させ、反射光や変調信号
に応じてレーザーやLEDにより被複写像を露光するこ
とで感光体の表面上に静電潜像を形成し、潜像と逆極性
に帯電されたトナーを付着させることで現像し、これを
複写用紙などに転写することで複写が行なわれる。
【0003】このような電子写真装置では、感光体の表
面にトナーが一部残留するため、残留トナーを除去する
必要がある。残留トナーは、クリーニングブレード、フ
ァーブラシ、マグネットブラシ等を用いたクリーニング
工程により除去するのが一般的である。
【0004】近年の電子写真装置では、印刷画像の高画
質化や省エネルギーのために、従来よりも平均粒径が小
さく、融点が低いトナーが用いられるようになってきて
いる。また、電気回路素子の発達に伴って、複写速度が
向上し、感光体の回転数も上昇の一途をたどっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年の電子写真装置で
は、印刷画像の高画質化、省エネルギー化、及び複写速
度の向上に伴って、感光体表面に発生する融着やフィル
ミングが問題となってきている。特に、電子写真装置の
デジタル化の進展に伴い、画質に対する要求がレベルア
ップし、従来許容されていた画像欠陥も問題視されるよ
うになってきた。
【0006】画像欠陥の原因となる融着やフィルミング
の詳細な発生原因は不明であるが、概略以下のように考
えられている。
【0007】感光体と摺擦部分との間に摩擦力が働く
と、接触部にビビリが発生し、感光体表面における圧縮
効果が高くなってトナーが感光体表面に強く押しつけら
れる。このことが原因で融着やフィルミングが発生す
る。さらに、電子写真装置の複写速度が速くなると、摺
擦部分と感光体の相対速度が速くなるため、融着やフィ
ルミングがより発生しやすくなる。
【0008】上記問題を解決するための対策として、例
えば、特開平11−133640号公報、及び特開平1
1−133641号公報に記載されているように、水素
を含有した非単結晶炭素を感光体表面に形成する手法が
有効である。
【0009】a−C:Hは、別名ダイヤモンドライクカ
ーボン(DLC)と呼ばれるように硬度が非常に高いた
めに傷や摩耗に強く、特異な固体潤滑性を備えているた
め融着やフィルミングの防止に最適な材料と考えられて
いる。実際、感光体表面にa−C:H膜を形成した場
合、さまざまな環境において融着やフィルミングを効果
的に防止できることが確認されている。
【0010】ところが、高周波プラズマ装置を用いてa
−C:H層を表面に有する電子写真感光体を製造する場
合、以下に記載するような問題があった。
【0011】通常、高周波プラズマ装置を用いた場合、
a−C:Hの堆積工程が終了した後で光導電層の形成中
に発生した副生成物(ポリシラン)をドライエッチング
等により除去し、反応容器内をクリーニングする必要が
ある。
【0012】しかしながら、光導電層〜表面層(a−
C:H)を連続形成した後のクリーニング時間は、光導
電層〜従来表面層(例えば、a−SiC)を連続形成し
た後のクリーニング時間よりも長くかかってしまう。
【0013】これは、反応容器内に光導電層の形成時に
発生した副生成物(ポリシラン)だけでなくa−C:H
膜も残っていることが原因である。a−C:H膜は非常
にエッチングされにくい性質を有しているため、a−
C:H膜を除去するためにクリーニング時間が長くな
り、製造コストを上昇させる要因となっていた。
【0014】また、クリーニングしても反応容器内にa
−C:Hの膜片がわずかに残ることがあるため、同じ反
応容器を用いて次の感光体を形成すると、クリーニング
工程でわずかに残ったa−C:Hの膜片が次の堆積膜形
成時に基体表面に付着し、画像欠陥を発生させる要因と
なっていた。
【0015】また、微量の珪素を添加したa−C:H
(以下、a−C:H(Si)と記す)表面層の形成時に
おいても、上記a−C:H膜と同様に反応容器内に残る
a−C:H(Si)膜片はエッチングされにくく、同様
の問題が発生していた。
【0016】本発明は上記したような従来の技術が有す
る問題点を解決するためになされたものであり、a−S
iから成る光導電層、及びa−C:H表面層またはa−
C:H(Si)表面層を有する電子写真感光体を、効率
よく安価に製造できる電子写真感光体の製造方法及び製
造装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上述の問題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、表面がアモルファ
ス炭素膜からなる電子写真感光体を以下のように製造す
ることにより、画像欠陥やトナー融着が長期にわたって
防止され、良好な画像形成が維持できる感光体を安価に
安定して製造できることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0018】すなわち、本発明の電子写真感光体の製造
方法は、減圧された反応容器内にて高周波電力を用いて
原料ガスを分解することにより、導電性基体上に、シリ
コン原子を母体とするアモルファス材料からなる第1の
層である光導電層と、炭素原子を母体とし、水素を含有
するアモルファス材料からなる第2の層である表面層と
を順次堆積する電子写真感光体の製造方法において、第
1の層を第1の反応容器内にて形成する第1の工程と、
第2の層を第2の反応容器内にて形成する第2の工程と
を有することを特徴とする。
【0019】次に、発明に至った経緯を以下に示す。
【0020】発明者らは、a−C:H、またはa−C:
H(Si)を表面層に用いたa−Si感光体を検討して
いた際、上述したように感光体形成後の反応容器内のド
ライエッチング処理に必要な時間が従来よりも長くなる
ことを知った。
【0021】この問題を解決するために、例えば、エッ
チングガスの濃度や種類、投入電力等のエッチング条件
を変えることである程度の時間短縮が可能となったが、
満足できるまでのコストに見合う手法は得られなかっ
た。
【0022】そこで、a−Si光導電層からa−C:H
表面層またはa−C:H(Si)表面層までを同一の反
応容器内で形成するのではなく、a−Si光導電層まで
を第1の反応容器内で成膜し、第2の反応容器に移して
a−C:H表面層またはa−C:H(Si)表面層を形
成する工程を考えた。
【0023】光導電層まで形成する第1の反応容器内
は、成膜された基体を搬出後にドライエッチング処理に
よりクリーニングを行う。第1の反応容器内にはSi系
の副生成物のみ残っているため、エッチング処理時間が
大幅に短縮する。一方、第2の反応容器に移された光導
電層まで形成された基体は、第2の反応容器内にてa−
C:H表面層またはa−C:H(Si)表面層が形成さ
れる。
【0024】a−C:H表面層の形成時においては、S
i系の原料ガスを使用しないため形成時にポリシランが
発生しない。さらに、a−C:H膜は密着性に優れ、反
応容器内は膜剥れ等による汚染率はきわめて低くなる。
このため、a−C:H層形成用の第2の反応容器内は毎
回クリーニングする必要が無く、ある程度のサイクルは
クリーニング工程が無くても使用できる。
【0025】a−C:H(Si)表面層の形成時におい
ても、a−C:H表面層と同様にポリシランの発生はほ
とんど無く、密着性も同様に優れているため、第2の反
応容器内を毎回クリーニングする必要は無い。また、中
間層を第2の反応容器内で作製する場合も、中間層の堆
積膜は通常の光導電層と比べて非常に薄く、密着性も良
好であるため、第2の反応容器内を毎回クリーニングす
る必要が無い。
【0026】したがって、製造装置の稼働率が向上し、
製造コストの引き下げが可能であることが判明した。
【0027】また、表面層の成膜時間は、光導電層の形
成時間に比べて非常に短いため、光導電層を形成するた
めの複数の第1の反応容器に対応して、1つの表面層形
成用の第2の反応容器を設ける構成も可能となる。
【0028】この場合、複数の第1の反応容器内で光導
電層を成膜した基体に、第2の反応容器を用いて、a−
C:H表面層またはa−C:H(Si)表面層を順次形
成することで、製造工程に無駄がなくなり、第2の反応
容器の数を減らすことができるため、投資効率が改善す
る。
【0029】さらに、光導電層からa−C:H表面層ま
たはa−C:H(Si)表面層まで同一の反応容器内で
形成した場合と、光導電層のみ形成した場合とで反応容
器内のクリーニング時間を比較すると、上述したドライ
エッチング処理時間が短縮される効果以外にクリーニン
グ状態にも違いがあることが分かった。
【0030】上述したように、a−C:H及びa−C:
H(Si)膜は、非常にエッチングされにくく、光導電
層とa−C:H表面層またはa−C:H(Si)表面層
とを同一の反応容器内で成膜すると、クリーニング後も
表面層膜片が残ってしまい、製造サイクルを繰り返すう
ちに反応容器内が汚染され、電子写真感光体の画像欠陥
の原因となる。
【0031】本発明の電子写真感光体の製造方法では、
第1の反応容器内はドライエッチング後に極めてクリー
ンな状態で保たれ、画像欠陥の発生確率が極めて低くな
るため、不良率が低減する。さらに、a−C:H表面層
またはa−C:H(Si)表面層を第2の反応容器内で
形成することで、以下の副次的効果も生まれる。
【0032】(副次的効果)上記のような感光体表面に
良質なa−C:H表面層またはa−C:H(Si)表面
層を形成するためには、充分な高周波エネルギーが必要
であることが知られている。これは、原料となる炭化水
素系のガス流量に対して充分なエネルギーを与えて分解
しないと、堆積層がポリマー状になり充分な硬度が得ら
れなくなってしまうからである。
【0033】このため、a−C:H表面層及びa−C:
H(Si)表面層の作製条件は、a−Si層の作製条件
に比べて高周波電力を大きくする必要がある。特に、a
−C:H層は、プラズマの生成条件に影響を受けやす
く、硬度や膜厚分布にムラが生じやすい。しかしなが
ら、a−C:H層の成膜に最適な条件に設定された反応
容器は、必ずしもa−Si層の形成用に最適とは限らな
かった。
【0034】本発明のように、光導電層形成用と、a−
C:H表面層形成用またはa−C:H(Si)表面層形
成用とに異なる反応容器を用いると、各層の形成に最適
な形態の反応容器を用いることができるため、各層にお
いてより高性能機能を有する堆積膜が設計し易くなり、
さらに高性能な電子写真感光体を得ることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】次に本発明について図面を参照し
て説明する。
【0036】まず、本発明の製造対象である電子写真感
光体の構造について説明する。
【0037】図1は本発明の製造方法で作製する電子写
真感光体の一構成例を示す側断面図である。
【0038】図1に示すように、電子写真感光体は、例
えば、アルミニウム(Al)やステンレス等の導電性材
料からなる円筒状基体1上に、感光層2及び表面層3が
順次積層された構造である。本発明では、感光層2の材
料としてa−Siが用いられ、表面層3の材料として上
述したa−C:Hまたはa−C:H(Si)が用いられ
る。なお、感光層2には光導電層6に加えて必要に応じ
て下部阻止層4や中間層5などの種々の機能をもつ層を
設けてもよい。
【0039】また、円筒状基体1としては、上記Alや
ステンレスのような導電性材料が一般的に用いられる
が、例えば、各種のプラスチックやセラミックス等の導
電性を有しないものに導電性材料を蒸着するなどして導
電性を持たせたものも用いることができる。
【0040】(第1の実施の形態)図2は本発明の電子
写真感光体の製造装置の第1の実施の形態の構成を示す
ブロック図である。図3は図2に示した製造装置の第1
の反応容器及び第2の反応容器の一構成例を示す模式図
である。
【0041】図2に示すように、本実施形態の電子写真
感光体の製造装置は、導電性材料から成る円筒状基体1
を製造装置内に投入するための投入容器101と、円筒
上基体1を所定の温度に加熱するための加熱容器102
と、円筒状基体1上に光導電層を形成するための第1の
反応容器103と、第1の反応容器103で形成された
光導電層上に表面層を形成するための第2の反応容器1
04と、光導電層及び表面層がそれぞれ形成された円筒
状基体1を製造装置から取り出すための取り出し容器1
05と、投入容器101内に投入された円筒状基体1
を、加熱容器102、第1の反応容器103、第2の反
応容器104、及び取り出し容器105の順にそれぞれ
搬送するための真空搬送容器106とを有する構成であ
る。なお、第1の反応容器103には第1の反応容器1
03内に高周波電力を供給する第1の高周波電源107
が接続され、第2の反応容器104には第2の反応容器
104内に高周波電力を供給する第2の高周波電源10
8が接続されている。
【0042】このような構成において、次に本実施形態
の電子写真感光体の作製手順について図2を用いて説明
する。
【0043】まず、表面を切削加工し、洗浄した円筒状
基体1を投入容器101に投入して製造装置内に導入す
る。
【0044】次に、円筒状基体1が投入された投入容器
101内を真空排気し、真空搬送容器106により円筒
状基体1を投入容器101から加熱容器102へ搬送す
る。
【0045】続いて、加熱容器102内に搬送した円筒
状基体1を所望の温度に加熱し、真空搬送容器106に
より第1の反応容器103へ搬送する。
【0046】次に、円筒状基体1を設置した第1の反応
容器103内に原料ガス供給系(不図示)から光導電層
6の形成に必要な原料ガスを導入し、同時に第1の高周
波電源107から高周波電力を供給して、円筒状基体1
の表面に光導電層6を成膜する。
【0047】次に、光導電層6を形成した円筒状基体1
を真空搬送容器106により第2の反応容器104へ搬
送する。
【0048】続いて、光導電層6を形成した円筒状基体
1を設置した第2の反応容器104内に原料ガス供給系
(不図示)から炭化水素系の原料ガス、及び必要に応じ
て希釈ガスを導入し、同時に第2の高周波電源108か
ら高周波電力を供給して、光導電層6上にa−C:Hま
たはa−C:H(Si)から成る表面層3を成膜する。
【0049】表面層3の形成が終了したら、搬送容器1
06により感光体を取り出し容器105内に搬送し、ア
ルゴンや窒素等のガスにより十分にパージした後、製造
装置の外部へ取り出す。
【0050】一方、光導電層6を形成した円筒状基体1
を第1の反応容器103から第2の反応容器104へ搬
送した後、第1の反応容器103内をドライエッチング
処理によりクリーニングし、光導電層6の形成時に生成
されたポリシランを除去する。
【0051】ドライエッチング処理は、ドライエッチン
グ処理用ガス供給系(不図示)からCF4、ClF3等の
エッチングガス、及び希釈ガスを第1の反応容器103
内に導入した状態で、高周波電源107から電力を供給
することにより行われる。ここで、第1の反応容器10
3内のドライエッチング処理は、第2の反応容器104
内における表面層3の形成と同時に行うことができる。
【0052】第1の反応容器103内のクリーニングが
終了したら、加熱容器102内で加熱待機させている次
の円筒状基体1を搬入し、該円筒状基体1の表面に光導
電層6を成膜する。
【0053】以上の工程を繰り返すことで電子写真感光
体が製造される。
【0054】次に、図2に示した第1の反応容器103
及び第2の反応容器104について図3を用いて詳細に
説明する。
【0055】図3に示すように、第1の反応容器103
及び第2の反応容器104は、高周波電力により原料ガ
スを分解するプラズマCVD装置であり、層形成を行う
ための反応容器201を含む堆積装置、及び該反応容器
201内を減圧するための排気装置(不図示)を有する構
成である。
【0056】反応容器201内にはアース(接地電位)
に接続された導電性軸受け207が設けられ、反応容器
201内に搬送された円筒状基体1は該導電性軸受け2
07上に設置される。また、反応容器201内には円筒
状基体1を加熱するための加熱用ヒータ203、及びガ
スを導入するためのガス導入管205が設けられてい
る。ガス導入管205にはバルブ209を介して不図示
のガス供給装置が接続されている。
【0057】さらに、反応容器201には内部ガスを排
気するための排気口215が接続され、反応容器201
から排気口215へ通じる配管には真空計210が設置
されている。
【0058】反応容器201の外部には高周波電力を供
給するための高周波電源212が設けられ、高周波電源
212はマッチングボックス211を介して導電性材料
から成るカソード電極206に接続される。なお、カソ
ード電極206は絶縁材料213によって反応容器20
1と絶縁されている。
【0059】このような構成において、例えば、旋盤等
を用いて表面が鏡面加工された円筒状基体1を補助基体
204に取り付け、投入容器101及び加熱容器102
を経由させて、まず、第1の反応容器103内に搬送す
る。このとき、円筒状基体1は反応容器201内に設け
られた加熱用ヒータ203を包含するように設置する。
【0060】次に、反応容器201内に円筒状基体1を
設置してから、原料ガス導入用のバルブ209を閉じ、
不図示の排気装置により排気口215を介して内部のガ
スを一旦排気した後、バルブ209を開いて加熱用の不
活性ガス、例えば、アルゴンガスをガス導入管205を
介して反応容器201内部に導入する。このとき、反応
容器201内が所望の圧力になるように排気装置の排気
速度及び加熱用ガスの流量を調整する。
【0061】その後、不図示の温度コントローラを作動
させて加熱用ヒータ203により円筒状基体1を加熱
し、円筒状基体1の温度を20℃〜500℃のうちの所
定の温度に制御する。
【0062】円筒状基体1が所望の温度に加熱されたと
ころで原料ガス導入用のバルブ209を閉じ、反応容器
201内へのガス流入を停止する。
【0063】このような状態で、円筒状基体1に光導電
層6を形成する際には、原料ガス導入用のバルブ209
を開き、例えば、シランガス、ジシランガス、メタンガ
ス、エタンガス等の所定の原料ガス、及びジボランガ
ス、ホスフィンガス等のドーピングガスを不図示のミキ
シングパネルに導入し、それらを混合した後にガス導入
管205から反応容器201内に導入する。そして、不
図示のマスフローコントローラにより各原料ガスが所定
の流量になるように調整する。反応容器201内のガス
圧が安定したのを確認したら、高周波電源212からマ
ッチングボックス211を介してカソード電極206に
所定の電力を供給し、反応容器201内で高周波グロー
放電を生起させる。
【0064】この放電エネルギーにより反応容器201
内に導入された各原料ガスが分解され、円筒状基体20
2の表面に所望の光導電層6が形成される。
【0065】円筒状基体1上に所望の厚さの光導電層6
が形成されたら、高周波電力の供給と反応容器201内
への各原料ガスの流入を停止し、反応容器201内を一
旦高真空に引き上げて光導電層6の形成を終了する。
【0066】上記工程を繰り返すことで、下部阻止層
4、または中間層5もそれぞれ形成される。光導電層6
または中間層5まで形成された円筒状基体は、真空搬送
容器106により第2の反応容器104に移され、第2
の反応容器104内でa−C:Hまたはa−C:H(S
i)から成る表面層3が形成される。
【0067】第2の反応容器104も図3に示した第1
の反応容器103と同様の構成であり、ガス供給装置か
らはa−C:H表面層またはa−C:H(Si)表面層
の形成に必要なガスが選択されて供給される。
【0068】a−C:H表面層を形成する場合、原料ガ
スとしては、例えば、CH4、C2 2、C24、C
26、C38、C410等が用いられ、水素またはヘリ
ウム等の希釈ガスと混合させてバルブ209を介して原
料ガス導入管205から反応容器201内に所定の流量
で導入される。
【0069】本発明においては、表面層3にシリコン原
子を含有していても好適に用いられる。シリコン原子を
含有することで光学的バンドギャップをより広くするこ
とが可能となり、感度の点から好ましい。ただし、シリ
コン原子があまり多くなりすぎると融着やフィルミング
特性が悪化するのでバンドギャップとの兼ね合いで決定
する必要がある。このシリコン原子の含有量と融着やフ
ィルミング特性の関係は、成膜時の基体温度にも影響を
受けることが分かっている。すなわち、シリコン原子を
含有させたa−C:H膜の場合、基体温度を低めにする
ことで融着やフィルミング特性を改善することができ
る。したがって、シリコン原子を含有したa−C:H膜
を本発明の表面層として用いる場合には、基体温度を2
0℃〜150℃、好ましくは室温程度の範囲内に設定す
ることが望ましい。
【0070】本発明で用いられるシリコン原子の含有量
は、様々な製造条件、基体温度、原料ガス種などに応じ
て適宜変更されるものであるが、代表的には、シリコン
原子と炭素原子の和に対するシリコン原子の比を0.2
%≦Si/Si+C<10%に設定するのが好ましい範
囲であり、さらに好ましくは0.2%≦Si/Si+C
<5%に設定するのがよい。
【0071】a−C:H(Si)表面層を形成する場
合、原料ガスとしては、上記の炭素系原料ガス及び希釈
ガスに加え、シリコン原子導入用のガスとなり得る物
質、例えばSiH4、Si26、Si38、Si410
のガス状態、またはガス化し得る水素化珪素(シラン
類)が有効に使用されるものとして挙げられる。
【0072】表面層3の形成は、供給する原料ガスが違
うが、上述した光導電層6の形成時と同様の手順で層形
成が行われる。なお、本実施形態では、表面層3として
フッ素Fを含有したアモルファス炭素(a−C:F)層
を形成する場合にも有効である。この場合、原料ガスに
フッ素原子を含有しているものを用いること以外は上記
と同様の手順で形成できる。
【0073】(第2の実施の形態)図4は本発明の電子
写真感光体の製造装置の第2の実施の形態の構成を示す
ブロック図であり、図5は図4に示した製造装置の第1
の反応容器及び第2の反応容器の一構成例を示す模式図
である。
【0074】図4に示すように、第2の実施の形態の電
子写真感光体の製造装置は、円筒状基体1を製造装置内
に投入するための投入容器301と、円筒状基体1上に
光導電層を形成するための第1の反応容器303と、第
1の反応容器303で形成された光導電層上に表面層を
形成するための第2の反応容器304と、光導電層及び
表面層がそれぞれ形成された円筒状基体1を製造装置か
ら取り出すための取り出し容器305と、投入容器30
1内に投入された円筒状基体1を、第1の反応容器30
3、第2の反応容器304、及び取り出し容器305の
順にそれぞれ搬送するための真空搬送容器306とを有
する構成である。なお、第1の反応容器303には高周
波電力を供給する第1の高周波電源307が接続され、
第2の反応容器304には高周波電力を供給する第2の
高周波電源308が接続されている。
【0075】本実施形態の電子写真感光体の製造装置
は、投入容器301、第1の反応容器303、第2の反
応容器304、及び真空搬送容器306が、それぞれ複
数の円筒状基体1を一度に処理することが可能な構成で
ある。また、第1の反応容器303、及び第2の反応容
器304に備えた加熱用ヒータで円筒状基体1を加熱す
る構成であり、第1の実施の形態で用いた加熱容器10
2(図2参照)を不要にした構成である。
【0076】図5に示すように、本実施形態の第1の反
応容器303及び第2の反応容器304は、第1の実施
の形態と同様に高周波電力により原料ガスを分解するプ
ラズマCVD装置であり、層形成を行うための反応容器
401を含む堆積装置、及び該反応容器401内を減圧
するための排気装置(不図示)を有する構成である。
【0077】また、本実施形態の反応容器401内に
は、カソード電極406を中心として複数の円筒状基体
1が同心円上に配置される構成であり、それらに囲まれ
た空間に放電空間419が形成される。このような構成
にすることで複数の感光体を同時に形成することが可能
になる。
【0078】図5に示すように、反応容器401内には
アースに接続された複数の回転軸418が設けられ、各
回転軸418には円筒状基体1の設置機構としてそれぞ
れ導電性軸受け407が設けられている。円筒状基体1
は補助基体404に取り付けられ、反応容器401内に
搬送された後、該導電性軸受け407上にそれぞれ設置
される。また、回転軸の外周には円筒状基体1を加熱す
るための加熱用ヒータ403が設けられている。
【0079】回転軸418には、円筒状基体1を回転さ
せるための回転モータ417がそれぞれ取り付けられ、
反応容器401内に設置された円筒状基体1をそれぞれ
回転させることで円筒状基体1の全周面に堆積層が形成
される。
【0080】また、反応容器401の外部には高周波電
力を供給するための高周波電源412が設けられ、高周
波電源412はマッチングボックス411を介して導電
性材料から成るカソード電極406に接続される。な
お、カソード電極406は絶縁材料413によって反応
容器401と絶縁されている。
【0081】反応容器401には、不図示のガス供給装
置からガスを導入するためのガス導入管(不図示)及び
バルブ(不図示)が設けられ、さらに、内部ガスを排気
するための排気装置(不図示)が排気口415を介して
接続される。
【0082】なお、本実施形態の反応容器内に高周波電
力を供給する高周波電源412は、周波数を任意の値に
変化させることができる電源であってもよい。
【0083】本実施形態の製造装置においても、第1の
実施の形態の反応容器と同様に加熱用ヒータ403によ
りあらかじめ円筒状基体1が所定の温度に維持され、第
1の実施の形態と同様の手順で各堆積層がそれぞれ形成
される。
【0084】(第3の実施の形態)上述した第1、第2
の実施の形態において、第2の反応容器は第1の反応容
器と同様の構成であっても有効であるが、第2の反応容
器をa−C:H表面層またはa−C:H(Si)表面層
の形成に最適な構成に改良することがより効果的であ
る。
【0085】上述したように、光導電層6形成用の第1
の反応容器と表面層3形成用の第2の反応容器とは、例
えば、電力供給系やガス導入管の構成、排気系、あるい
は高周波電力の周波数等を変えて、それぞれに最適な装
置構成にすることが望ましい。
【0086】図6は本発明の電子写真感光体の製造装置
の第3の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0087】図6に示すように、本実施形態では、第1
の反応容器503に、図5に示した第2の実施の形態と
同様構成の反応容器を用い、第1の高周波電源507と
して80MHzのVHF電源を用いる構成である。ま
た、第2の反応容器504として、図3に示した第1の
実施の形態と同様構成の反応容器を用い、第2の高周波
電源508として13.56MHzの電源を用いる構成
である。なお、図6では、円筒状基体1を製造装置内に
投入するための投入容器、及び円筒状基体1を搬送する
ための真空搬送容器が記載されていないが、上記第1、
第2の実施の形態と同様に、本実施形態の製造装置にも
これらの容器を備えている。
【0088】このような構成において、第1の反応容器
503に設置された円筒状基体1は、第2の実施の形態
と同様の手順で光導電層6が形成され、待機容器509
に一旦搬送された後、第1の実施の形態と同様の手順で
第2の反応容器504内でa−C:Hまたはa−C:H
(Si)から成る表面層3が順次形成される。光導電層
6及び表面層3がそれぞれ形成された感光体は取り出し
容器505に搬送され、パージされた後、製造装置の外
部へ取り出される。
【0089】なお、本実施形態では、第1の反応容器5
03に80MHzの高周波電力を供給し、第2の反応容
器504に13.56MHzの高周波電力を供給する例
を示したが、これらの構成に限定されるものではなく、
第2の反応容器504にて形成される表面層3を最適に
形成するための装置構成及び高周波の周波数は適宜選択
すればよい。
【0090】(第4の実施の形態)図7は本発明の電子
写真感光体の製造装置の第4の実施の形態の構成を示す
ブロック図である。
【0091】第4の実施の形態の電子写真感光体の製造
装置は、導電性材料から成る円筒状基体1を製造装置内
に投入するための投入容器601と、円筒上基体1を所
定の温度に加熱するための加熱容器602と、円筒状基
体1上に光導電層を形成するための複数の第1の反応容
器603と、第1の反応容器603で形成された光導電
層上に表面層を形成するための第2の反応容器604
と、光導電層及び表面層がそれぞれ形成された円筒状基
体1を製造装置から取り出すための取り出し容器605
と、投入容器601内に投入された円筒状基体1を、加
熱容器602、第1の反応容器603、第2の反応容器
604、及び取り出し容器605の順にそれぞれ搬送す
るための真空搬送容器606とを有する構成である。な
お、第1の反応容器603にはそれぞれ第1の高周波電
源607が接続され、第2の反応容器604には第2の
高周波電源608が接続されている。また、真空搬送容
器606は、複数の第1の反応容器603のうち、空い
ている第1の反応容器603のいずれか1つに円筒状基
体1を搬送する。
【0092】このような構成において、本実施形態の製
造装置では、投入容器601、加熱容器602を経由し
て、複数の第1の反応容器603に順次円筒状基体1が
設置され、第1の実施の形態と同様の手順で光導電層6
が形成される。そして、光導電層6が形成された円筒状
基体1が順次第2の反応容器608に搬送され、第2の
反応容器608によりa−C:Hまたはa−C:H(S
i)から成る表面層がそれぞれ形成される。
【0093】このような構成にすることで、各反応容器
におけるデッドタイムが減少し、電子写真感光体を効率
的に生産できるとともに、第1の反応容器603の数に
比べて第2の反応容器604の数を減らせるため、初期
投資コストを大幅に低減できる。
【0094】なお、各反応容器の数は、各層の成膜時
間、サイクルに応じて適宜決めることが可能であり、第
3の実施の形態と同様に待機容器を設けることも可能で
ある。
【0095】また、上述した各実施の形態において、第
1の反応容器、及び第2の反応容器のうち、中間層5を
どちらの反応容器内で形成するかは、第1の反応容器内
のエッチング時間と生産サイクルの関係や、第2の反応
容器の設計仕様によって適宜選択される。
【0096】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
説明する。
【0097】(第1実施例)第1実施例では、図2に示
した電子写真感光体の製造装置を用い、第1の反応容器
内にて、外径φ108mm、長さ358mm、肉厚3m
mのアルミニウム製円筒状基体1に、表1に示す条件で
水素原子を含有したアモルファスシリコン(以下、a−
Si:Hと記す)から成る光導電層まで成膜した。
【0098】
【表1】 次に、光導電層まで形成した基体を真空搬送容器により
第2の反応容器へ搬送し、表2に示す条件でa−C:H
から成る表面層を形成する。この間、表3に示す条件で
ドライエッチング処理による第1の反応容器内のクリー
ニングを第2の反応容器内における第2の層形成と同時
に進行させた。
【0099】
【表2】 このサイクルを10回繰り返し、10本の電子写真感光
体を作製した。なお、本実施例において、加熱時間は3
0分、第1の反応容器のエッチング処理時間は120分
であった。また、10サイクルの所要時間は4230分
であった。
【0100】(第1比較例)次に、上記第1実施例の製
造方法と比較するための第1比較例として、第1の層で
ある光導電層及び第2の層である表面層を、図8に示し
たように1つの反応容器内で成膜して感光体を作製し
た。
【0101】図8は光導電層及び表面層を1つの反応容
器内で形成した第1比較例の電子写真感光体の製造装置
の構成を示すブロック図である。
【0102】図8に示すように、第1比較例の電子写真
感光体の製造装置は、導電性材料から成る円筒状基体8
00を製造装置内に投入するための投入容器801と、
円筒上基体800を所定の温度に加熱するための加熱容
器802と、円筒状基体1上に光導電層及び表面層を形
成するための反応容器803と、光導電層及び表面層が
形成された円筒状基体800を製造装置から取り出すた
めの取り出し容器805と、投入容器801内に投入さ
れた円筒状基体800を、加熱容器802、反応容器8
03、及び取り出し容器805の順にそれぞれ搬送する
ための真空搬送容器806とを有する構成である。な
お、反応容器803には高周波電力を供給する高周波電
源807が接続されている。
【0103】図8に示した第1比較例の製造装置では、
円筒状基体800が投入容器801に投入され、反応容
器803に搬送されるまで、第1の実施の形態と同様の
手順で製造される。
【0104】反応容器803内に設置された円筒状基体
800には、該容器内で光導電層及び表面層がそれぞれ
形成され、取り出し容器805に搬送されて装置外部へ
取り出される。
【0105】また、層形成が終了した反応容器803内
は、層形成によって生成されたポリシランを除去するた
めにドライエッチング処理によるクリーニングが行われ
る。クリーニングが終了した反応容器803内には加熱
容器802内で加熱待機している次の円筒状基体800
が搬送され、再び層形成が行われる。以上のサイクルを
繰り返すことで電子写真感光体が製造される。
【0106】この図8に示した電子写真感光体の製造装
置を用い、反応容器803にて、外径φ108mm、長
さ358mm、肉厚3mmのアルミニウム製円筒状基体
に、表1に示した条件でa−Si:Hから成る光導電層
まで成膜し、続けて、表2に示した条件でa−C:Hか
ら成る表面層を形成する。このような手順で電子写真感
光体を作製し、該電子写真感光体を取り出した後、表3
に示す条件で反応容器803内のエッチング処理を行っ
た。このサイクルを10回繰り返し、10本の電子写真
感光体を作製した。
【0107】
【表3】 本比較例において、反応容器803内のエッチング処理
時間は180分であった。また、10サイクルの所要時
間は5120分であった。
【0108】次に、第1実施例及び第1比較例で作製し
た感光体をそれぞれ電子写真装置(キヤノン社製 iR
6000の改造機)にセットして電子写真特性の評価を
以下の方法で行った。
【0109】a、画像欠陥 作製した電子写真感光体を電子写真装置にセットし、中
間調チャート(キヤノン社 FY9−9042−02
0)を原稿台に置き、コピ−したときに得られたA3版
コピ−画像内にある直径0.5mm以上の白点について
その数を数えた。
【0110】結果を表4に示す。なお、表4では画像欠
陥について、 ◎は「0〜2個で、まったく気にならない」 ○は「3〜5個で、気にならない」 △は「6〜10個で、多少気になる」 ×は「11個以上で、気になる」 で示している。
【0111】
【表4】 表4に示すように、本実施例で作製した感光体は、第1
比較例に比べてサイクルを繰り返しても画像欠陥が少な
く良好であった。また、本実施例では第1比較例に比べ
てエッチング時間が短縮され、製造サイクル時間が大幅
に短縮されて製造効率が向上した。
【0112】(第2実施例)第2実施例では、図7に示
した電子写真感光体の製造装置を用い、第1実施例と同
様に、第1の反応容器内にて、外径φ108mm、長さ
358mm、肉厚3mmのアルミニウム製円筒状基体
に、表1に示した条件でa−Si:Hから成る光導電層
まで成膜する。その後、光導電層まで成膜した基体を順
次第2の反応容器へ移し、表2に示した条件でa−C:
Hから成る表面層を形成した。この間、表3に示した条
件のエッチング処理により第1の反応容器内のクリーニ
ングを同時に進行させた。なお、本実施例では、第2の
反応容器1つに対して4つの第1の反応容器を有する構
成としている。
【0113】本実施例における、第2の反応容器内にお
ける表面層の形成に要する時間は、冷却時間、搬送時間
等を含めて1本あたり20分であった。また、第1の反
応容器のエッチング処理時間は第1実施例と同様に12
0分であった。
【0114】本実施例では、例えば円筒状基体を加熱容
器にて30分間加熱した後、第1の反応容器に順次搬送
して光導電層までを形成する。そして、光導電層の形成
を終えた第1の反応容器内の円筒状基体を順次第2の反
応容器へ移し、表2に示した条件で表面層を形成する。
本実施例で用いる製造装置では、第1の反応容器で光導
電層の形成が終了する時間をずらすことにより、タイム
ロスすること無く第2の反応容器にて各感光体の表面層
をそれぞれ形成することができる。本実施例では、40
本の電子写真感光体を作製するための10サイクルの所
要時間は4320分であった。
【0115】したがって、第2の反応容器を、第1の反
応容器と同数用意する必要はなく、第2の反応容器の数
を減らすことができるため、設備投資のコストを抑える
ことができる。
【0116】(第3実施例)第3実施例では、図4に示
した電子写真感光体の製造装置を用い、第1の反応容器
内にて、外径φ80mm、長さ358mm、肉厚3mm
の4本のアルミニウム製円筒状基体に、表5に示す条件
でa−Si:Hから成る光導電層までを同時に形成し
た。
【0117】
【表5】 次に、光導電層まで成膜した基体を真空搬送容器により
第2の反応容器へ搬送し、基体温度が150℃になるま
で30分間待った後、表6に示す条件で第2の層である
a−C:Hから成る表面層を形成する。この間、表7に
示す条件のエッチング処理により第1の反応容器内のク
リーニングを同時に進行させた。
【0118】
【表6】
【0119】
【表7】 また、本実施例では、第1の反応容器及び第2の反応容
器共に図5に示した構成の反応容器を用い、高周波電源
からそれぞれ80MHzの高周波電力を供給した。この
サイクルを10回繰り返し、合計40本の電子写真感光
体を作製した。
【0120】本実施例において、第1の反応容器内にお
ける支持体の加熱時間は30分、第1の反応容器内のエ
ッチング処理時間は120分であった。また、10サイ
クルの所要時間は4500分であった。
【0121】(第4実施例)第4実施例では、図6に示
した電子写真感光体の製造装置を用い、図5に示した構
成の第1の反応容器内にて、外径φ80mm、長さ35
8mm、肉厚3mmの4本のアルミニウム製円筒状基体
に、表5に示した条件でa−Si:Hから成る光導電層
までを同時に形成した。
【0122】次に、光導電層まで形成した基体を不図示
の真空搬送容器により待機容器に一旦搬送し、該基体を
図3に示した構成の第2の反応容器へ順次搬送し、表2
に示した条件でa−C:Hから成る表面層を形成した。
この間、表7に示した条件のエッチング処理により第1
の反応容器内のクリーニングを同時に進行させた。
【0123】本実施例では、図5に示した構成の反応容
器を第1の反応容器として用い、高周波電源から80M
Hzの高周波電力を供給した。また、図3に示した構成
の反応容器を第2の反応容器として用い、高周波電源か
ら13.56MHzの高周波電力を供給した。
【0124】本実施例では、第2の反応容器における表
面層の形成に要する時間は、搬送時間等を含めて1本あ
たり15分であった。また、第1の反応容器における基
体の加熱時間は30分、第1の反応容器内のエッチング
処理時間は120分であった。したがって、各反応容器
の稼動率の無駄が無くなり、多数の電子写真感光体を効
率的に製造できた。このサイクルを10回繰り返し、合
計40本の電子写真感光体を作製した。また、10サイ
クルの所要時間は4500分であった。
【0125】次に、第3実施例及び第4実施例で作製し
た各感光体を以下の方法により評価した。
【0126】b、画像欠陥 第1実施例と同様の方法により画像欠陥の評価を行っ
た。
【0127】c、表面層膜厚ムラ 作製した電子写真感光体の表面層の厚さを反射分光式干
渉計(大塚電子(株)製 MCDP2000)で測定し
た。この作業を電子写真感光体の軸方向の5点で測定
し、膜厚ムラを評価した。評価基準は次の通りである。 ◎ 膜厚のばらつきが10%未満 ○ 膜厚のばらつきが10%以上、15%未満 △ 膜厚のばらつきが15%以上、20%未満 × 膜厚のばらつきが20%以上 d、感度ムラ 電子写真感光体を一定の暗部表面電位に帯電させる。そ
して直ちにフィルターを用いて600nm以上の波長光
域を除いたハロゲンランプ光を照射し、電子写真感光体
の明部表面電位が所定の値になるように光量を調整す
る。このときに必要な光量をハロゲンランプ光源の点灯
電圧から換算し、感度とする。この手順で電子写真用感
光体の軸方向の5点で感度を測定し、このときの感度ム
ラを評価する。
【0128】評価基準は次の通りである。 ◎ 感度のばらつきが10%未満 ○ 感度のばらつきが10%以上、15%未満 △ 感度のばらつきが15%以上、20%未満 × 感度のばらつきが20%以上 e、濃度ムラ 電子写真感光体の表面電位が現像位置において所定の暗
部表面電位になるように帯電させる。そして、フィルタ
ーを用いて600nm以上の波長光域を除いたハロゲン
ランプ光を直ちに照射し、表面電位が50Vになる時の
光量を測定する。
【0129】続いて、上記感度ムラの評価時と同様に所
定の表面電位に帯電させ、上記光量の1/2の光量を照
射し、現像器により現像を行う。この時の電子写真用感
光体の軸方向の5点の画像濃度を、画像濃度計(Mac
beth RD914)で測定して評価した。評価基準
は次の通りである。 ◎ 濃度のばらつきが10%未満 ○ 濃度のばらつきが10%以上、15%未満 △ 濃度のばらつきが15%以上、20%未満 × 濃度のばらつきが20%以上 以上の評価結果を表8にまとめて示した。
【0130】
【表8】 表8に示すように、画像欠陥については第3実施例及び
第4実施例共に良好な結果が得られた。
【0131】また、表面層の膜厚ムラ、感度ムラ、濃度
ムラに関しても良好な結果が得られているが、第4実施
例で作製した感光体の方がより良好な結果が得られてい
る。これはa−C:Hの成膜に最適化された第2の反応
容器内で表面層を成膜したことが要因となっている。
【0132】(第5実施例)第5実施例では、図2に示
した電子写真感光体の製造装置を用い、第1の反応容器
内にて、外径φ108mm、長さ358mm、肉厚3m
mのアルミニウム製円筒状基体に、第1実施例と同様に
表1に示した条件で光導電層(a−Si:H)までを成
膜し、さらに連続して表9に示した条件で中間層を成膜
した。
【0133】
【表9】 次に、中間層まで成膜した基体を真空搬送容器により第
2の反応容器へ搬送し、基体温度が150℃になるまで
30分間待った後、表2に示した条件でa−C:H表面
層を形成した。この間、表3に示した条件のエッチング
処理により第1の反応容器内のクリーニングを同時に進
行させた。
【0134】このサイクルを10回繰り返し、10本の
電子写真感光体を作製した。本実施例において、第1の
反応容器内のエッチング処理時間は120分であった。
また、10サイクルの所要時間は4260分であった。
【0135】(第6実施例)第6実施例では、図2に示
した電子写真感光体の製造装置を用い、第1の反応容器
内にて、外径φ108mm、長さ358mm、肉厚3m
mのアルミニウム製円筒状基体に、第1実施例と同様に
表1に示した条件で光導電層(a−Si:H)までを成
膜した。
【0136】次に、光導電層まで成膜した基体を真空搬
送容器により第2の反応容器へ搬送し、基体温度が15
0℃になるまで30分間待った後、表10に示した条件
で中間層を形成し、続けて表2に示した条件でa−C:
H表面層を形成した。この間、表3に示した条件のエッ
チング処理により第1の反応容器内のクリーニングを同
時に進行させた。このサイクルを10回繰り返し、10
本の電子写真感光体を作製した。
【0137】
【表10】 本実施例において、第1の反応容器内のエッチング処理
時間は120分であった。また、10サイクルの所要時
間は4230分であった。このようにして作製した電子
写真感光体を電子写真装置にセットし、1サイクル〜1
0サイクルまでの電子写真特性の評価を以下の方法で行
った。
【0138】f、感度 電子写真感光体を一定の暗部表面電位に帯電させる。そ
して、フィルターを用いて600nm以上の波長光域を
除いたハロゲンランプ光を直ちに照射し、電子写真感光
体の明部表面電位が所定の値になるように光量を調整す
る。このときに必要な光量をハロゲンランプ光源の点灯
電圧から換算する。この手順で電子写真感光体の軸方向
の5点で感度をそれぞれ測定し、各点における10本の
感光体の平均値を第5実施例及び第6実施例で比較し
た。測定結果として、各点とも平均値に差はなく、数値
のばらつきも1%以内であった。
【0139】g、帯電能 電子写真感光体を一定の暗部表面電位に帯電させたとき
の電流値を測定した。上記感度評価時と同様に、電子写
真感光体の軸方向の5点で感度をそれぞれ測定し、各点
における10本の感光体の平均値を第5実施例及び第6
実施例で比較した。測定結果として、各点とも平均値に
差はなく、数値のばらつきも1%以内であった。
【0140】さらに、作製した電子写真感光体の堆積層
の密着性の評価を以下の要領で行った。
【0141】h、密着性の評価(ヒートショックテス
ト) 作製した電子写真感光体を−20℃の温度に調整された
容器の中に12時間放置し、その後直ちに温度70℃、
湿度80%に調整された容器の中に1時間放置する。こ
のサイクルを5回繰り返した後、電子写真感光体表面を
目視にて観察し、以下の基準で評価する。 ◎:極めて良好。 ○:良好。 △:微小な膜剥れが一部認められる。 ×:比較的大きな膜剥れが一部認められる。
【0142】i、端部剥れの観察 作製した電子写真感光体の端部(上下端から各50m
m)の領域を拡大鏡により観察し、以下の基準で評価す
る。 ◎:極めて良好。 ○:良好。 △:微小な膜剥れが一部認められる。 ×:比較的大きな端部剥れが一部認められる。
【0143】以上の密着性の評価結果を表10に示し
た。
【0144】
【表11】 表11に示すように、第5実施例及び第6実施例ともに
良好な結果が得られた。
【0145】以上の結果から、第5実施例及び第6実施
例で作製された電子写真感光体は、同等の電子写真特性
であり、同等の電子写真感光体が作製されていることが
分かった。また、堆積層の密着性もそれぞれ良好な結果
が得られた。
【0146】したがって、中間層を設けることで密着性
がより改善する。また、中間層を第1の反応容器または
第2の反応容器のどちらで作製しても同等の感光体が得
られる。よって、製造装置のトラブルやメンテナンス等
によって製造サイクルのずれが生じた場合でも、中間層
はどちらの反応容器で作製してもよいため、製造装置を
効率よく稼動させることができる。
【0147】(第7実施例)第7実施例では、図6に示
した電子写真感光体製造装置を用い、図5に示した構成
の第1の反応容器内にて、外径φ80mm、長さ358
mm、肉厚3mmの4本のアルミニウム製円筒状基体
に、表5に示した条件で光導電層までを同時に形成し、
連続して表12に示した条件及び図9で示した流量変化
パターンにより中間層を成膜した。
【0148】
【表12】 次に、中間層まで形成した基体を不図示の真空搬送容器
により待機容器へ一旦搬送し、該基体が室温になるまで
90分間待った後、図3に示した構成の第2の反応容器
へ順次搬送し、表13に示した条件でa−C:Hから成
る表面層を形成した。この間、表7に示した条件のエッ
チング処理により第1の反応容器内のクリーニングを同
時に進行させた。
【0149】本実施例では、第1の反応容器内における
基体の加熱時間は30分、第1の反応容器内のエッチン
グ処理時間は120分であった。したがって、各反応容
器の稼働率の無駄が無くなり、多数の電子写真感光体を
効率的に製造できた。このサイクルを10回繰り返し、
合計40本の電子写真感光体を作製した。また、10サ
イクルの所要時間は4550分であった。
【0150】
【表13】 (第8実施例)第8実施例では、第7実施例と同様に図
6に示した電子写真感光体製造装置を用い、表5に示し
た条件でa−Si:Hから成る光導電層までを形成し
た。
【0151】次に、光導電層まで形成した基体を不図示
の真空搬送容器により待機容器へ一旦搬送し、該基体が
室温になるまで90分間待った後、図3に示した構成の
第2の反応容器へ順次搬送し、表14に示した条件及び
図10に示した流量及びパワーの変化パターンで中間層
及び表面層を連続して成膜した。この間、表7に示した
条件のエッチング処理により第1の反応容器内のクリー
ニングを同時に進行させた。
【0152】本実施例では、第2の反応容器内における
中間層及び表面層の形成に要する時間は、搬送時間等を
含めて1本あたり20分であった。また、第1の反応容
器内における基体の加熱時間は30分、第1の反応容器
内のエッチング処理時間は120分であった。したがっ
て、各反応容器の稼働率の無駄が無くなり、多数の電子
写真感光体を効率的に製造できた。このサイクルを10
回繰り返し、合計40本の電子写真感光体を作製した。
また、10サイクルの所要時間は4500分であった。
【0153】
【表14】 次に、第7実施例及び第8実施例で作製した感光体をキ
ヤノン社製iR6000の改造機に搭載して、電子写真
特性の評価を以下の方法で行った。
【0154】j、融着評価 得られた電子写真感光体をキヤノン社製iR6000の
改造機に搭載し、感光体加温手段により感光体の表面温
度が50℃になるようにコントロールしながら、25℃
相対湿度10%の環境条件でプロセススピード400m
m/secでA4版の連続通紙耐久を10万枚行い、融
着評価を行った。但し、原稿は白地に1mm幅の1本の
黒ラインがたすき状にプリントされた1ラインチャート
を使用することでクリーニング条件としては厳しい環境
とした。
【0155】耐久終了後、全面ハーフトーン画像、全面
白画像を出力し、現像剤の融着により発生する黒ポチを
観測し、さらに顕微鏡により感光体表面を観察した。
【0156】得られた結果は次の基準で評価した。 ◎:画像、感光体とも全面に渡って融着は全く観察され
ず、非常に良好。 ○:感光体表面には微少な融着が発生するが画像には出
ず、良好。 △:僅かに画像に現れる融着が発生、消滅を繰り返す
が、実用上問題なし。 ×:画像に現れる融着が発生、増加してゆき、実用上問
題有り。
【0157】k、フィルミング評価 上記融着評価と同様の条件でA4版の連続通紙10万枚
耐久を行った電子写真感光体について、表面層の膜厚を
反射分光式干渉計(大塚電子(株)製 MCDP200
0)を用いて測定した。次に、濡れた柔らかい布に10
0μmのアルミナ粉をつけ、電子写真感光体の表面を軽
く10回擦った。このときの力加減は、予め確認してお
いた、新品の電子写真感光体を擦った際に表面層が削れ
ない程度の力で行った。
【0158】その後、再度反射分光式干渉計を用いて表
面層の膜厚を測定し、その差分をフィルミング量と規定
した。
【0159】得られた結果は次の基準で評価した。 ◎:フィルミングは全く発生しておらず、非常に良好。 ○:50オングストローム以下の発生量で、良好。 △:100オングストローム以下の発生量で、実用上問
題なし。 ×:フィルミング量が100オングストロームを超え、
クリーニング不良などの 発生の可能性がある。
【0160】l、密着性及び端部剥がれの観察 上記融着評価と同様の条件でA4版の連続通紙10万枚
耐久を行った電子写真感光体を用いて、第5実施例及び
第6実施例の電子写真感光体に対する試験方法と同様に
密着性及び端部剥がれの観察を行った。
【0161】以上の結果をまとめて表15に示す。
【0162】
【表15】 表15に示すように、第7実施例及び第8実施例の電子
写真感光体は、共に良好な結果が得られた。
【0163】第7実施例及び第8実施例の電子写真感光
体では、第2の反応容器内で作製する表面層及び中間層
を室温で形成したことにより、融着及びフィルミング特
性が一層向上した。さらに中間層を段階的に組成変化さ
せることにより、デジタル複写機においても良好な画像
特性が得られることを確認した。
【0164】以上の結果から、第7実施例及び第8実施
例で作製された電子写真感光体は、良好な電子写真特性
をもつ感光体であることが分かった。また、中間層を段
階的に組成変化させることにより堆積の密着性もさらに
向上した。また、中間層を第1の反応容器または第2の
反応容器のどちらで作製しても同等の感光体が得られ
る。
【0165】(第9実施例)第9実施例では、図2に示
した電子写真感光体の製造装置を用い、第1の反応容器
内にて、外径φ108mm、長さ358mm、肉厚3m
mのアルミニウム製円筒状基体に、表1に示した条件で
光導電層までを成膜した。
【0166】次に、光導電層まで形成した基体を真空搬
送容器により第2の反応容器へ搬送し、該基体が室温に
なるまで90分間待った後、表16に示す条件でa−
C:Hから成る表面層を形成した。本実施例では、a−
C:Hに微量のシリコン原子を導入した。
【0167】
【表16】 この間、表3に示した条件のエッチング処理により第1
の反応容器内のクリーニングを同時に進行させた。
【0168】このサイクルを10回繰り返し、10本の
電子写真感光体を作製した。なお、本実施例において、
基体の加熱時間は30分、第1の反応容器内のエッチン
グ処理時間は120分であった。また、10サイクルの
所要時間は4230分であった。
【0169】(第2比較例)次に、上記第9実施例の製
造方法と比較するための第2比較例として、図8に示し
た電子写真感光体の製造装置を用い、第1比較例と同様
に反応容器803にて、外径φ108mm、長さ358
mm、肉厚3mmのアルミニウム製円筒状基体に、表1
に示した条件で光導電層まで成膜し、続けて、表16に
示した条件でa−C:Hから成る表面層を形成した。こ
のときも、第9実施例と同様に基体温度を室温に下げる
ために90分間待ち、さらにa−C:H表面層に微量の
シリコン原子を導入した。
【0170】このような手順で電子写真感光体を作製
し、該電子写真感光体を取り出した後、表13に示す条
件で反応容器803内のエッチング処理を行った。この
サイクルを10回繰り返し、10本の電子写真感光体を
作製した。
【0171】第2比較例において、反応容器803内の
エッチン処理時間は180分であった。また、10サイ
クルの所要時間は5760分であった。
【0172】作製した電子写真感光体は第1実施例と同
様の手法で評価した。さらに、評価の後、電子写真感光
体の一部を切り出して表面層の組成を、X線光電子分光
法を用いた装置(SSI社製 SSX−100)により
測定した。結果を表17に示す。
【0173】
【表17】 表17から分かるように、a−C:H表面層にシリコン
原子が10%程度含有されても良好な結果が得られるこ
とが判明した。
【0174】さらに、第9実施例で作製した感光体と第
2比較例で作製した感光体を電子写真装置(キヤノン社
製 iR6000改造機)にセットし、第1実施例と同
様の手法で画像欠陥の評価を行った。評価結果を表18
に示す。
【0175】
【表18】 表18に示すように、第9実施例で作製した電子写真感
光体は、第2比較例に比べてサイクルを繰り返しても画
像欠陥が少なく良好であった。また、第9実施例の電子
写真感光体では第2比較例に比べてエッチング時間が短
縮され、製造サイクル時間が大幅に短縮されて製造効率
が向上した。
【0176】(第10実施例)第10実施例では、図2
に示した電子写真感光体の製造装置を用い、表19に示
す条件以外は第1実施例と同様の手順で光導電層までを
成膜した。
【0177】
【表19】 次に、第1実施例と同様に光導電層まで形成した基体を
真空搬送容器により第2の反応容器へ搬送し、該基体の
温度が200℃から150℃に下がるまで30分待った
後、表2に示した条件でa−C:Hから成る表面層を形
成する。この間、表3に示した条件のエッチング処理に
より第1の反応容器内のクリーニングを同時に進行させ
た。クリーニングに要した時間は120分であった。
【0178】第10実施例において作製した電子写真感
光体を帯電極性を逆にした改造を行った複写機にセット
し、第1実施例と同様の手法で評価を行った。
【0179】本実施例では複写機の極性を逆にしても第
1実施例と同様の良好な効果が得られた。
【0180】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載する効果を奏する。
【0181】a−C:Hまたは微量の珪素(Si)を添
加したa−C:H表面層を有する電子写真感光体の製造
方法及び装置において、シリコン原子を母体とするアモ
ルファス材料からなる第1の層を第1の反応容器内で形
成し、炭素原子を母体とし、水素を含有するアモルファ
ス材料からなる第2の層を第2の反応容器内で形成する
ことにより、製造効率が大幅に向上し、良質で安価な電
子写真感光体を作製することができる。
【0182】具体的には、反応容器内のエッチング処理
によるクリーニング時間が短縮され、さらには電子写真
感光体の画像欠陥も減少できる。また、第2の反応容器
の構成を自由に設計でき、より良質な表面層を均一に得
ることができるため、耐久性、均一性に富んだ電子写真
感光体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法で作製する電子写真感光体の
一構成例を示す側断面図である。
【図2】本発明の電子写真感光体の製造装置の第1の実
施の形態の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示した製造装置の第1の反応容器及び第
2の反応容器の一構成例を示す模式図である。
【図4】本発明の電子写真感光体の製造装置の第2の実
施の形態の構成を示すブロック図である。
【図5】図4に示した製造装置の第1の反応容器及び第
2の反応容器の一構成例を示す模式図である。
【図6】本発明の電子写真感光体の製造装置の第3の実
施の形態の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の電子写真感光体の製造装置の第4の実
施の形態の構成を示すブロック図である。
【図8】光導電層及び表面層を1つの反応容器内で形成
した第1比較例の電子写真感光体の製造装置の構成を示
すブロック図である。
【図9】中間層形成時の流量変化パターンを示すグラフ
である。
【図10】中間層及び表面層形成時の流量及びパワーの
変化パターンを示すグラフである。
【符号の説明】
1、800 円筒状基体 2 感光層 3 表面層 4 下部阻止層 5 中間層 6 光導電層 101、301、601、801 投入容器 102、602、802 加熱容器 103、303、503、603 第1の反応容器 104、304、504、604 第2の反応容器 105、305、505、605、805 取り出し
容器 106、306、606、806 真空搬送容器 107、307、507、607 第1の高周波電源 108、308、508、608 第2の高周波電源 201、401 反応容器 203 加熱用ヒータ 204、404 補助基体 205 ガス導入管 206、406 カソード電極 207、407 導電性軸受け 209 バルブ 210 真空計 211、411 マッチングボックス 212、412 高周波電源 213、413 絶縁材料 215、415 排気口 417 回転モータ 418 回転軸 419 放電空間 509 待機容器 803 反応容器 807 高周波電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 5/08 312 G03G 5/08 312 313 313 360 360 5/10 5/10 B (72)発明者 細井 一人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H068 CA03 DA05 DA14 DA15 DA19 DA23 DA25 DA34 DA35 DA41 DA71 EA25 EA30 EA36 FA25 4K030 AA06 AA09 AA17 BA27 BA30 BA31 BB05 BB12 CA16 EA03 FA01 JA16 JA18 KA30 LA04 LA17

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧された反応容器内にて高周波電力を
    用いて原料ガスを分解することにより、 導電性基体上に、 シリコン原子を母体とするアモルファス材料からなる第
    1の層と、 炭素原子を母体とし、水素を含有するアモルファス材料
    からなる第2の層と、を順次堆積する電子写真感光体の
    製造方法において、 前記第1の層を第1の反応容器内にて形成する第1の工
    程と、 前記第2の層を第2の反応容器内にて形成する第2の工
    程とを備えた電子写真感光体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の工程は、 前記第1の層として光導電層を形成する工程である請求
    項1記載の電子写真感光体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の工程は、 前記第2の層として表面層を形成する工程である請求項
    1または2記載の電子写真感光体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の層は、 シリコン原子を含有し、 シリコン原子Siと炭素原子Cの和に対するシリコン原
    子Siの比が0.2%≦Si/Si+C<10%である
    請求項1乃至3のいずれか1項記載の電子写真感光体の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記シリコン原子Siと炭素原子Cの和
    に対するシリコン原子Siの比が0.2%≦Si/Si
    +C<5%である請求項4記載の電子写真感光体の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の工程は、 中間層を前記第1の層に含めて形成する請求項1乃至5
    のいずれか1項記載の電子写真感光体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第2の工程は、 中間層を前記第2の層に含めて形成する請求項1乃至6
    のいずれか1項記載の電子写真感光体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記中間層は、 組成を段階的に変化させて形成する請求項6または7記
    載の電子写真感光体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の工程は、 複数の前記第1の反応容器を用い、 前記第2の工程は、 前記第1の反応容器よりも少ない数の前記第2の反応容
    器を用いる請求項1乃至8のいずれか1項記載の電子写
    真感光体の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記導電性基体が円筒状であり、 複数本の前記円筒状基体に同時に層を形成する請求項1
    乃至9のいずれか1項記載記載の電子写真感光体製造方
    法。
  11. 【請求項11】 前記第1の反応容器にて用いられる前
    記高周波電力の周波数と、前記第2の反応容器にて用い
    られる前記高周波電力の周波数とが異なる請求項1乃至
    10のいずれか1項記載の電子写真感光体の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第1の反応容器にて用いられる前
    記高周波電力の周波数が50〜450MHzであり、 前記第2の反応容器にて用いられる前記高周波電力の周
    波数が13.56MHzである請求項11記載の電子写
    真感光体の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記第1の層の形成が終了し、前記導
    電性基体を搬出した前記第1の反応容器内をドライエッ
    チング処理する第3の工程を備え、 前記第3の工程と、 前記第2の工程とを同時に進行する請求項1乃至12の
    いずれか1項記載の電子写真感光体の製造方法。
  14. 【請求項14】 高周波電源から供給される高周波電力
    を用いて減圧された反応容器内で原料ガスを分解するこ
    とにより、 導電性基体上に、 シリコン原子を母体とするアモルファス材料からなる第
    1の層を形成するための第1の反応容器と、 炭素原子を母体とし、水素を含有するアモルファス材料
    からなる第2の層を形成するための第2の反応容器と、
    を有する電子写真感光体の製造装置。
  15. 【請求項15】 前記第1の反応容器を複数備え、かつ
    前記第2の反応容器を前記第1の反応容器の数よりも少
    ない数だけ備えた請求項14記載の電子写真感光体の製
    造装置。
  16. 【請求項16】 前記第1の反応容器または前記第2の
    反応容器の少なくともいずれか一方が、複数の円筒状基
    体を設置するための設置機構を備えた請求項14または
    15記載の電子写真感光体の製造装置。
  17. 【請求項17】 前記第1の反応容器に高周波電力を供
    給する第1の高周波電源と、 前記第2の反応容器に高周波電力を供給する第2の高周
    波電源とを備え、 前記第1の高周波電源から供給される高周波電力の周波
    数と前記第2の高周波電源から供給される高周波電力の
    周波数とが異なる請求項14乃至16のいずれか1項記
    載の電子写真感光体の製造装置。
  18. 【請求項18】 前記第1の高周波電源から供給される
    高周波電力の周波数が50〜450MHzであり、 前記第2の高周波電源から供給される高周波電力の周波
    数が13.56MHzである請求項17記載の電子写真
    感光体の製造装置。
  19. 【請求項19】 前記第1の反応容器にドライエッチン
    グ処理用のエッチングガスを供給するドライエッチング
    ガス供給系と、 前記第2の反応容器に前記第2の層を形成するための原
    料ガスを供給する原料ガス供給系とを備え、 前記ドライエッチングガス供給系から前記第1の反応容
    器への前記エッチングガスの供給と前記原料ガス供給系
    から前記第2の反応容器への前記原料ガスの供給とが同
    時に行われる請求項14乃至18のいずれか1項記載の
    電子写真感光体の製造装置。
  20. 【請求項20】 請求項1乃至13のいずれか1項に記
    載の電子写真感光体の製造方法により製造された電子写
    真感光体。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載の電子写真感光体を
    用いる電子写真装置。
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