JP2003082263A - インクジェット記録による蛍光画像形成方法、並びにインクジェット記録用インク、蛍光画像形成用記録媒体及びインクジェットプリンター - Google Patents

インクジェット記録による蛍光画像形成方法、並びにインクジェット記録用インク、蛍光画像形成用記録媒体及びインクジェットプリンター

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JP2003082263A
JP2003082263A JP2001276509A JP2001276509A JP2003082263A JP 2003082263 A JP2003082263 A JP 2003082263A JP 2001276509 A JP2001276509 A JP 2001276509A JP 2001276509 A JP2001276509 A JP 2001276509A JP 2003082263 A JP2003082263 A JP 2003082263A
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ink
fluorescent
fluorescent image
phosphor
jet recording
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JP2001276509A
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English (en)
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Satoshi Ito
聡 伊藤
Naoko Furusawa
直子 古澤
Takayuki Suzuki
隆行 鈴木
Hisahiro Okada
尚大 岡田
Hideki Hoshino
秀樹 星野
Noriko Ohara
徳子 大原
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光体の励起光を照射し蛍光画像を得る際
に、蛍光体の励起光を照射していない場合に視認不可能
な、あるいはまた通常の色材インクによる画像に影響を
及ぼさないような黒色を得られるようなインクジェット
記録による蛍光画像形成方法、更にはその為のインク、
蛍光画像形成用記録媒体及びインクジェットプリンター
を提供すること。 【解決手段】 色材を含有せず主成分として紫外線吸収
剤を含有することを特徴とするインクジェット記録用イ
ンク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
による蛍光画像形成方法に関し、更にはその為のイン
ク、蛍光画像形成用記録媒体及びインクジェットプリン
ターに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、宣伝広告用途や店舗の内装等、様
々な用途で蛍光画像が多用されている。例えば、蛍光イ
ンクのみを用いて、含有する蛍光体の励起光を照射して
いない際にはそのインクが使用されていることが視認不
可能な蛍光画像を得る場合や、また通常の色材インクを
塗布(吐出)した後に蛍光インクを塗布(吐出)し、昼
光、ブラックライト等の光源違いで「色違い」や「画像
違い」等の複数種類の画像を表現するような場合があ
る。
【0003】このような場合において、蛍光体の励起光
を照射していない際に視認不可能な、あるいはまた、通
常の色材インクによる画像に影響を及ぼさないような、
蛍光画像における黒色を得ること、特に蛍光増白剤入り
の基材上で蛍光画像における黒色を得ることが問題であ
った。
【0004】特開平10−46072号には、蛍光染料
を用いたインクジェット印刷用蛍光インク及びインクジ
ェットプリンターを用いた蛍光発光マーキング方法が開
示されている。また、特開2000−256591号に
は、無機蛍光体を用いたインクジェット記録方式に適し
た蛍光インクが開示されている。しかしながら、いずれ
の場合においても、蛍光画像における黒色に関するもの
ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
問題点を解消し、蛍光体の励起光を照射し蛍光画像を得
る際に、蛍光体の励起光を照射していない場合に視認不
可能な、あるいはまた通常の色材インクによる画像に影
響を及ぼさないような黒色を得られるようなインクジェ
ット記録による蛍光画像形成方法、更にはその為のイン
ク、蛍光画像形成用記録媒体及びインクジェットプリン
ターを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成により達成された。
【0007】1)色材を含有せず主成分として紫外線吸
収剤を含有することを特徴とするインクジェット記録用
インク。
【0008】2)蛍光体を含有する蛍光インク及び紫外
線吸収剤を含有するインクを用いることを特徴とするイ
ンクジェット記録による蛍光画像形成方法。
【0009】3)前記蛍光体を含有する蛍光インクによ
る蛍光画像を形成後、その上に紫外線吸収剤を含有する
インクによって画像を形成することを特徴とする前記
2)に記載のインクジェット記録による蛍光画像形成方
法。
【0010】4)前記紫外線吸収剤を含有するインクに
よるアンダーコートをした後、その上に蛍光体を含有す
る蛍光インクによって蛍光画像を形成することを特徴と
する前記2)に記載のインクジェット記録による蛍光画
像形成方法。
【0011】5)紫外線吸収剤が予め塗設および/又は
混合されていることを特徴とする蛍光画像形成用記録媒
体。
【0012】6)蛍光体を含有する蛍光インク及び紫外
線吸収剤を含有するインクを搭載することを特徴とする
インクジェットプリンター。
【0013】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明のインクジェット記録による蛍光画像形成方法にお
ける紫外線吸収剤の吐出方法としては、紫外線吸収剤が
最表面になるよう吐出してもよいし、予め紫外線吸収剤
をアンダーコートした後に、蛍光体を含有する蛍光イン
クを吐出させて蛍光画像を作成してもよい。また紫外線
吸収剤が予め塗設又は混合されている蛍光画像形成用記
録媒体、あるいは紫外線吸収剤が予め塗設、混合されて
いる蛍光画像形成用記録媒体に、蛍光体を含有する蛍光
インクを吐出させて蛍光画像を作成することができる。
【0014】本発明に用いる紫外線吸収剤としては、紫
外線領域(200〜400nm)に分光吸収特性を有す
るものである。以下に、この化合物の代表的な基本骨格
と化合物例を示す。
【0015】
【化1】
【0016】但し、EWGは電子吸引性置換基(例え
ば、シアノ基、エステル基、アミド基、スルホニル基、
カルボニル基等)を表す。以下にその具体的化合物例を
示す。
【0017】
【化2】
【0018】
【化3】
【0019】
【化4】
【0020】
【化5】
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】本発明の紫外線吸収剤は、水溶性のものや
油溶性のもの、あるいはラテックス状のものなど全てを
含むが、これらを水あるいはメタノール、エタノール、
アセトン、ジメチルアセトン、ジオキサン、メチルエチ
ルケトン、アセトニトリル、酢酸メチル、酢酸エチルな
どの低沸点有機溶剤、又は水と前記有機溶剤との混合溶
媒に溶解して使用される。
【0025】また、紫外線吸収剤が油溶性の場合は、前
記の低沸点有機溶剤と高沸点有機溶剤(例えば、ブチル
フタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジルフォ
スフェート、トリヘキシルフォスフェート、トリオクチ
ルフォスフェート、トリシクロヘキシルフォスフェー
ト、トリフェニルフォスフェート、ジオクチルフェニル
フォスフェート、オレイン酸ヘキシル、グルタル酸ジヘ
キシル、クエン酸ブチル、ミリスチン酸ブチル、ブタン
ジオールジベンゾエート、N,N−ジエチルラウリルア
ミド、ベヘン酸、オクタデシルアルコール、塩素化ポリ
エチレン)との混合溶媒に溶解して使用することがで
き、更に分散用界面活性剤(アニオン性、ノニオン性、
カチオン性、両性の界面活性剤で、例えばスルホン酸
系、硫酸エステル系、カルボン酸系、硫酸エステル系、
リンゴ酸系、硼酸系ポリアルキレンオキサイド系、ポリ
グリセリン系、カルボキシベタイン系、スルホベタイン
系、アンモニウム系、ピリジウム系)を用いて可溶化、
あるいは乳化分散して使用することもできる。
【0026】用いられる紫外線吸収剤は単独でもよく、
また2種類以上を混合して用いてもよい。
【0027】本発明に用いる蛍光体は有機蛍光体でもよ
いし、無機蛍光体でもよい。好ましくは耐光性に優れる
無機蛍光体がよい。
【0028】無機蛍光体としては平均粒径は1.0μm
以下、更には0.8μm以下であることが好ましく、
0.5μm以下であることが特に好ましく、0.3μm
以下であることが最も好ましい。尚、ここで言う粒径と
は球換算粒径を意味する。球換算粒径とは粒子の体積と
同体積の球を想定し、該球の粒径をもって表わした粒径
である。また、無機蛍光体の粒径分布は狭い方が好まし
い。具体的には、下記式によって定義される変動係数
(%)の値が、100%以下であることが好ましく、5
0%以下であることが更に好ましい。
【0029】変動係数(%)=(粒径分布の標準偏差/
粒径の平均値)×100 無機蛍光体組成には特に制限は無く、意図する蛍光画像
の励起光波長、または発光色等によって、これまでに公
知のあらゆる組成の無機蛍光体を使用することができ
る。
【0030】無機蛍光体の組成としては、例えば特開昭
50−6410号、同61−65226号、同64−2
2987号、同64−60671号、特開平1−168
911号等に記載されている無機蛍光体を適宜使用する
ことができるが、その結晶母体としては、Y22S、Z
2SiO4、Ca5(PO43Cl等に代表される金属
酸化物、ZnS、SrS、CaS等に代表される硫化物
に、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、T
b、Dy、Ho、Er、Tm、Yb等の希土類金属のイ
オンやAg、Al、Mn、Sb等の金属のイオンを賦活
剤または共賦活剤として組み合わせたものが好ましい。
結晶母体の好ましい例を以下に列挙する。
【0031】ZnS、SrS、GaS、(Zn、Cd)
S、SrGa24、YO3、Y22S、Y23、Y2Si
3、SnO2、Y3Al512、Zn2SiO4、Sr4
1425、CeMgAl1019、BaAl1219、Ba
MgAl1017、BaMgAl1423、Ba2Mg2Al
1222、Ba2Mg4Al818、Ba3Mg5Al
183 5、(Ba、Sr、Mg)O・aAl23、(B
a、Sr)(Mg、Mn)Al1 017、(Ba、Sr、
Ca)(Mg、Zn、Mn)Al1017、Sr2
27、(La、Ce)PO4、Ca10(PO46(F、
Cl)2、(Sr、Ca、Ba、Mg)10(PO46
2、GdMgB510、(Y、Gd)BO3等が挙げら
れる。
【0032】結晶母体及び賦活剤または共賦活剤は、特
に元素の組成に制限はなく、同族の元素と一部置き換え
たものでも使用可能で、紫外から青色領域を吸収して可
視光を発するものであれば、どのような組み合わせでも
使用可能であるが、無機酸化物蛍光体、または無機ハロ
ゲン化物蛍光体を使用することが好ましい。
【0033】以下に使用される無機蛍光体を示すが、こ
れらの化合物に限定されるものではない。
【0034】〈青色発光無機蛍光化合物〉 (BL−1) Sr227:Sn4+ (BL−2) Sr4Al1425:Eu2+ (BL−3) BaMgAl1017:Eu2+ (BL−4) SrGa24:Ce3+ (BL−5) CaGa24:Ce3+ (BL−6) (Ba、Sr)(Mg、Mn)Al10
17:Eu2+ (BL−7) (Sr、Ca、Ba、Mg)10(P
46Cl2:Eu2+ (BL−8) BaAl2Si28:Eu2+ (BL−9) Sr5(PO43Cl:Eu2+ (BL−10) Sr227:Eu2+ (BL−11) Sr(H2PO42:Eu2+ 〈緑色発光無機蛍光化合物〉 (GF−1) (BaMg)Al1627:Eu2+、Mn
2+ (GF−2) Sr4Al1425:Eu2+ (GF−3) (SrBa)Al2Si28:Eu2+ (GF−4) (BaMg)2SiO4:Eu2+ (GF−5) Y2SiO5:Ce3+、Tb3+ (GF−6) Sr227−Sr225:Eu2+ (GF−7) (BaCaMg)5(PO43Cl:E
2+ (GF−8) Sr2Si38−2SrCl2:Eu2+ (GF−9) Zr2SiO4、MgAl1119:C
3+、Tb3+ (GF−10) Ba2SiO4:Eu2+ (GF−11) Ca28(SiO462:Tb3+ (GF−12) Y3Al512:Tb3+ (GF−13) La3Ga5SiO14:Tb3+ 〈赤色発光無機蛍光化合物〉 (RL−1) Y22S:Eu3+ (RL−2) (BaMg)2SiO4:Eu3+ (RL−3) (BaMg)Al1627:Eu3+ (RL−4) (BaCaMg)5(PO43Cl:E
3+ (RL−5) YVO4:Eu3+ (RL−6) CaS:Eu3+ (RL−7) YAlO3:Eu3+ (RL−8) Ca28(SiO462:Eu3+ (RL−9) LiY9(SiO462:Eu3+ (RL−10) YVO4:Eu3+Bi2+ (RL−11) Gd22S:Eu3+ (RL−12) CaS:Eu3+Cl- (RL−13) (CaMg)3(PO42:Sn2+ 上記の化合物の他に、3波長蛍光体に使用されている無
機蛍光体や、ハロリン酸カルシウム等が挙げられる。
【0035】無機蛍光体の製造方法に特に制限は無く、
発光効率の低下を招かずに合成する方法として、例えば
複合金属酸化物を合成する方法、噴霧熱分解法など、こ
れまでに公知の種々の製造方法を適用することができ
る。複合金属酸化物を合成する方法としては、2種以上
の金属の粉体状酸化物を混合し、高温加熱処理を行う固
相法、及び原料を溶解した溶液から複合金属酸化物の前
駆体を合成して分離し、得られた前駆体を酸化処理する
液相法が挙げられる。
【0036】液相法とは共沈法、反応晶析法、ゾルゲル
法などの一般的な液相中での反応方法を称して表してお
り、本発明では適宜選択することが可能であるが、特に
ゾルゲル法によって前駆体を合成することが好ましい。
【0037】ここで、ゾルゲル法によって無機蛍光体を
製造する方法について、具体的に説明する。ゾルゲル法
とは、例えば母体または賦活剤または共賦活剤に用いる
元素(金属)として、例えば金属アルコキシド(例え
ば、Si(OCH34)や金属錯体(例えば、Eu
3+(CH3COCH=C(O-)CH33)またはそれら
の有機溶媒溶液に金属単体を加えて作るダブルアルコキ
シド(例えば、Al(OBu)3の2−ブタノール溶液
に金属マグネシウムを加えて作るMg〔Al(OBu)
32)、金属ハロゲン化物、有機酸の金属塩を反応容器
中で必要量混合し、熱的または化学的に加水分解及び重
縮合することによって合成する製造方法である。
【0038】ゾルゲル法を適用する際の溶媒は、反応原
料が溶解すれば何を用いてもよいが、環境面の観点から
エタノールが好ましい。また、反応開始剤としては酸で
も塩基でもよいが、加水分解速度の観点から塩基の方が
好ましい。塩基の種類としては、反応が開始すればNa
OH、アンモニア等一般的なものを用いることができる
が、除去しやすさの観点からアンモニアが好ましい。反
応開始剤の混合方法としては、先に母液に添加されてい
てもよく、原料と同時に添加してもよく、予め原料に加
えていてもよいが、均一性を高めるために、先に母液に
添加されている方法が好ましい。複数の反応原料を用い
る場合は、原料の添加順序は同時でも異なってもよく、
活性によって適切な順序を適宜組み立てることができ、
場合によってはダブルアルコキシドを形成してもよい。
【0039】また、共沈法や反応晶析法を適用する際の
溶媒は、反応原料が溶解すれば何を用いてもよいが、過
飽和度制御のしやすさの観点から水が好ましい。複数の
反応原料を用いる場合は、原料の添加順序は同時でも異
なってもよく、活性によって適切な順序を適宜組み立て
ることができる。
【0040】液相法で前駆体を合成する場合、どの方法
の場合でも反応中は温度、添加速度、攪拌速度、pHな
どを制御してもよく、反応中に超音波を照射してもよ
い。粒径制御のために界面活性剤やポリマーなどを添加
してもよい。原料が添加し終ったら必要に応じて液を濃
縮、及び/または熟成することも好ましい態様の1つで
ある。
【0041】液相法で前駆体を合成した後、必要に応じ
てろ過、洗浄、乾燥、焼成、分散等の諸工程を施しても
よく、分級してもよい。
【0042】焼成方法は現在知られているあらゆる方法
を用いてもよいが、回転型のキルンを用いることが好ま
しい。焼成温度や時間は各蛍光体が最も性能が高くなる
ように調整すればよく、雰囲気も組成に合わせて酸化
性、還元性、硫化性、不活性ガス等を用いることができ
る。
【0043】分散方法は、例えば高速攪拌型のインペラ
ー型の分散機、コロイドミル、ローラーミル、またボー
ルミル、振動ボールミル、アトライタミル、遊星ボール
ミル、サンドミルなど媒体メディアを装置内で運動させ
てその衝突(crush)及び剪断力の両方により微粒
化するもの、またはカッターミル、ハンマーミル、ジェ
ットミル等の乾式型分散機、超音波分散機、高圧ホモジ
ナイザー等が挙げられる。これらの中でも、本発明では
特に媒体(メディア)を使用する湿式メディア型分散機
を使用することが好ましく、連続的に分散処理が可能な
連続式湿式メディア型分散機を使用することが更に好ま
しい。複数の連続式湿式メディア型分散機を直列に接続
する態様等も適用できる。ここで言う「連続的に分散処
理が可能」とは、少なくとも無機蛍光体及び分散媒体
を、時間当たり一定の量比で途切れることなく分散機に
供給しながら分散処理すると同時に、前記分散機内で製
造された分散物を供給に押し出される形で途切れること
なく分散機より吐出する形態を指す。無機蛍光体の製造
方法で、分散処理工程として媒体(メディア)を使用す
る湿式メディア型分散機を用いる場合、その分散室容器
(ベッセル)は縦型でも横型でも適宜選択することが可
能である。
【0044】本発明のインクジェット記録で使用するイ
ンクジェットヘッドはオンデマンド方式でもコンティニ
ュアス方式でも構わない。また、吐出方式としては、電
気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、
ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェ
アーモード型、シェアードウォール型)、電気−熱変換
方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェ
ット(登録商標)型)、静電吸引方式(例えば、電界制
御型、スリットジェット型)及び放電方式(例えば、ス
パークジェット型)などを具体的な例として挙げること
ができるが、いずれの吐出方式を用いても構わない。
【0045】また記録媒体としては、普通紙、コート
紙、インク液を吸収して膨潤するインク受容層を設けた
膨潤型インクジェット用記録紙、多孔質のインク受容層
を持った空隙型インクジェット用記録紙、また基紙の代
わりにポリエチレンテレフタレートフィルムなどの樹脂
支持体を用いることが出来る。しかし、空隙型インクジ
ェット用記録紙または空隙型インクジェット用フィルム
が、最も優れた性能を発揮する。
【0046】空隙型インクジェット用記録紙または空隙
型インクジェット用フィルムとは、インク吸収能を有す
る空隙層が設けられている記録媒体を言い、該空隙層
は、主に親水性バインダーと無機微粒子の軟凝集により
形成されるものである。
【0047】空隙層の設け方は、皮膜中に空隙を形成す
る方法として種々知られており、例えば二種以上のポリ
マーを含有する均一な塗布液を支持体上に塗布し、乾燥
過程でこれらのポリマーを互いに相分離させて空隙を形
成する方法、固体微粒子および親水性または疎水性バイ
ンダーを含有する塗布液を支持体上に塗布し、乾燥後
に、インクジェット記録用紙を水或いは適当な有機溶媒
を含有する液に浸漬して固体微粒子を溶解させて空隙を
作製する方法、皮膜形成時に発泡する性質を有する化合
物を含有する塗布液を塗布後、乾燥過程でこの化合物を
発泡させて皮膜中に空隙を形成する方法、多孔質固体微
粒子と親水性バインダーを含有する塗布液を支持体上に
塗布し、多孔質微粒子中や微粒子間に空隙を形成する方
法、親水性バインダーに対して概ね等量以上の容積を有
する固体微粒子及びまたは微粒子油滴と親水性バインダ
ーを含有する塗布液を支持体上に塗布して固体微粒子の
間に空隙を作製する方法などが挙げられるが、本発明の
インクを用いる上では、いずれの方法で設けられてもよ
い。
【0048】蛍光画像の光源となる励起光については、
蛍光画像の視認性が良好であれば特に制限は無いが、比
較的多く使われている波長254nmの光源や波長36
5nmのブラックライトを適用することが好ましく、ま
た、蛍光体によっては波長405nm付近のパープリッ
シュブルーを励起光に適用してもよい。
【0049】蛍光画像を使用する場所は、屋内、屋外、
水周り等どのような環境でも使用可能であるが、昼光な
ど周囲の光量が少ない時間があるか、または積極的に励
起光を照射することが可能である環境が好ましい。例え
ば、屋内であれば地下や外光の入射が少ない場所、屋外
であれば、安全表示、道路表示や広告、フリートマーキ
ング等が挙げられる。尚、昼光とは主に太陽光、蛍光灯
等を意味し、そこに含まれる可視光及び、微量の紫外線
を総称する。
【0050】
【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるも
のではない。
【0051】実施例1 《無機蛍光体試料 Sr10(PO46Cl2:Eu2+
合成:蛍光体1》上記蛍光体は以下に示される、液相法
フローにて一次粒子を作製した。炭酸ストロンチウム、
燐酸水素ナトリウム、塩化ユーロピウムをそれぞれ純水
に溶解し、これらをアンモニアを加えた水中に約1ml
/minの速度で攪拌しながら滴下し、沈殿物を得た。
得られた沈殿物を濾過により分取して、室温で乾燥し
た。
【0052】乾燥物を5%H2−N2雰囲気中、1200
℃で2時間の熱処理を施し、蛍光体1を得た。
【0053】《インクの調製》 (B蛍光体インクの調製)以下の組成を、サンドミル分
散して蛍光体含有分散液を得た。分散には、予備分散工
程を経て粗分散物を得た後、ビーズミル分散機(VMA
−GETZMANN製DISPERMATT SL−C
5)を用いてそれぞれの固体微粒子分散物を調製した。
尚、ビーズミル分散では平均粒経0.3mmのジルコニ
アビーズを用い、ビーズの充填率は80%とした。
【0054】 蛍光体1 20g ノニポール400(三洋化成製) 5g アニオン性分散剤(ジョンソンポリマー製 Joncryl62 分子量8500) 2g アセチレニックグリコール 1g イオン交換水 50g この分散液35gを撹拌しながら、ジエチレングリコー
ル8g、1,5−ペンタンジオール7gおよびイオン交
換水50gを30分間かけて滴下してインクを得た。
【0055】(紫外線吸収剤含有インクの調製)以下の
組成を秤量、混合して紫外線吸収剤含有インクを得た。
【0056】 紫外線吸収剤(UV−9) 5g イオン交換水 95g 《サンプル作成》 (サンプル1)得られたB蛍光体インクと紫外線吸収剤
含有インクを用いて、エプソン製CL−700で、普通
紙(蛍光増白剤入り)に印字を行った。始めにB蛍光体
インクをベタ印字し、その上に紫外線吸収剤含有インク
で文字を印字した。
【0057】(サンプル2)サンプル1と同様にして印
字を行った。但し、始めに紫外線吸収剤含有インクをベ
タ印字し、その上にB蛍光体で文字を印字した。
【0058】《評価》得られたサンプルにブラックライ
ト(東芝ライテック製、FL40SBLB−A)を照射
したところ、サンプル1では、青い背景に黒色の文字
が、サンプル2では、黒色の背景に青色の文字が浮かび
上がった画像が得られた。
【0059】以上より、本発明により蛍光画像における
黒色を得られることがわかる。 実施例2 《紫外線吸収剤含有記録媒体の作製》普通紙(蛍光増白
剤入り)に、予め実施例1で作製した紫外線吸収剤含有
インクを塗設して紫外線吸収剤含有記録媒体を作製し
た。
【0060】《サンプル作成》得られた紫外線吸収剤含
有記録媒体の上に、B蛍光体インクを用いて無数の星を
描写した。
【0061】《評価》得られたサンプルにブラックライ
ト(東芝ライテック製、FL40SBLB−A)を照射
したところ、暗やみに青い星が浮かび上がった画像が得
られた。
【0062】以上より、本発明により蛍光画像における
黒色を得られることがわかる。
【0063】
【発明の効果】本発明によって蛍光画像における黒色を
得ることができた。更に詳しくは、蛍光体の励起光を照
射していない場合に視認不可能な、あるいはまた通常の
色材インクによる画像に影響を及ぼさないような黒色を
得られるようなインクジェット記録による蛍光画像形成
方法、更にはその為のインク、蛍光画像形成用記録媒体
及びインクジェットプリンターを提供することができ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 尚大 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 星野 秀樹 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 大原 徳子 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 2C056 FC01 2H086 BA01 BA02 BA53 BA55 BA59 4J039 BE33 EA28 GA24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色材を含有せず主成分として紫外線吸収
    剤を含有することを特徴とするインクジェット記録用イ
    ンク。
  2. 【請求項2】 蛍光体を含有する蛍光インク及び紫外線
    吸収剤を含有するインクを用いることを特徴とするイン
    クジェット記録による蛍光画像形成方法。
  3. 【請求項3】 前記蛍光体を含有する蛍光インクによる
    蛍光画像を形成後、その上に紫外線吸収剤を含有するイ
    ンクによって画像を形成することを特徴とする請求項2
    に記載のインクジェット記録による蛍光画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記紫外線吸収剤を含有するインクによ
    るアンダーコートをした後、その上に蛍光体を含有する
    蛍光インクによって蛍光画像を形成することを特徴とす
    る請求項2に記載のインクジェット記録による蛍光画像
    形成方法。
  5. 【請求項5】 紫外線吸収剤が予め塗設および/又は混
    合されていることを特徴とする蛍光画像形成用記録媒
    体。
  6. 【請求項6】 蛍光体を含有する蛍光インク及び紫外線
    吸収剤を含有するインクを搭載することを特徴とするイ
    ンクジェットプリンター。
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