JPH09156194A - 蛍光印刷用材料、蛍光印刷物の製造方法及び蛍光印刷物 - Google Patents
蛍光印刷用材料、蛍光印刷物の製造方法及び蛍光印刷物Info
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- JPH09156194A JPH09156194A JP31993395A JP31993395A JPH09156194A JP H09156194 A JPH09156194 A JP H09156194A JP 31993395 A JP31993395 A JP 31993395A JP 31993395 A JP31993395 A JP 31993395A JP H09156194 A JPH09156194 A JP H09156194A
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Abstract
層を形成した場合に、発光強度が高く且つ安定している
蛍光発光を提供し得る蛍光印刷用材料並びにこの蛍光印
刷用材料を用いた蛍光印刷物及びその製造方法の提供。 【解決手段】 蛍光染料を含有するインキを用いる印刷
用の材料であって、印刷層を有する基材上の少なくとも
前記印刷層上に撥水層を有する蛍光印刷用材料。前記蛍
光印刷用材料上に蛍光染料を含有するインキを印刷する
蛍光印刷物の製造方法。前記蛍光印刷用材料上に、蛍光
染料を含有するインキで形成した蛍光印刷層を有する蛍
光印刷物。
Description
蛍光印刷物の製造方法及び蛍光印刷物に関する。更に詳
しくは、蛍光染料等を含有するインキを用いて、例えば
蛍光バーコード等の印刷をした場合、発光強度が高く且
つ安定している蛍光発光を提供し得る蛍光印刷用材料、
並びに発光強度が高く且つ安定している蛍光を発光する
蛍光印刷物及びその製造方法に関する。
長の光を照射することで発光して読み取り可能な状態と
なる蛍光印刷層を有するものである。例えば、蛍光印刷
層がバーコードである場合、必要に応じて、バーコード
の情報を読み取り確認することができる。このような蛍
光印刷層のひとつである不可視(インビジブル)バーコ
ードは、例えば、証券印刷物や交通回数券、定期券等の
偽造防止手段として有効であると考えられている。ま
た、不可視バーコード等の不可視印刷層は、本来ある印
刷層の見た目を損なうことなく、必要な情報を記録する
手段としても有用である。例えば、CD−ROMやLD
の表面に不可視印刷層を設けることにより、見た目を損
なうことなく、検索のため情報を付与することができ
る。
においては、情報を誤りなく読み取るために、一定強度
以上の蛍光発光強度を安定して得ることが必要とされ
る。しかしながら、既に文字、図柄等の印刷層を有する
基材上に蛍光印刷層を形成すると、背景となる印刷層の
色や色材によって発光強度がばらつき、場所によっては
読み取り可能な発光強度が得られないという問題があっ
た。蛍光印刷からの蛍光発光強度を一定以上に保つ目的
で、蛍光印刷層の直下にバックコート層として紫外線吸
収層を設けることが提案されている〔WO92/207
48〕。下地に墨色等の吸収率の高い色がある場合、下
地から反射して蛍光インキ(染料)にあたる紫外線の光
量が少なくなる一方、蛍光インキから発光される蛍光の
内、下地方向に発光されて反射して帰ってくる蛍光の光
量も少なくなる。紫外線吸収層を設けることで、このよ
うな問題はある程度解消する。
ば、バックコート層としての紫外線吸収層を設けた場合
でも、印刷層のインキの色及び色材によっては十分な発
光強度の蛍光を得られない場合があった。その原因を検
討するために、基材上に黒色インキによる印刷(墨文
字、マジック文字等)を行い、その上に紫外線吸収層を
設け、さらに、その上に蛍光印刷層を形成した。そし
て、黒色インキや蛍光インキの状態を観察したところ、
黒色インキが紫外線吸収層に浸透する一方、蛍光インキ
も紫外線吸収層に浸透し、場合により、これらが紫外線
吸収層内で混じり合っていた。その結果、蛍光インキか
ら発光した蛍光の発光が黒色インキに吸収され、発光強
度が低下することが判明した。
も、基材が上質紙等の染み込み易い紙目の粗い用紙の場
合には、印刷インキ及び蛍光インキの両方が基材に染み
込んで混じり合う結果、上記と同様の蛍光強度の低下を
もたらすことも分かった。このような黒色インキ等の印
刷インキによる蛍光の発光強度の低下を、紫外線吸収層
等のバックコート層の膜厚を上げることにより防ぐこと
も考えられる。しかし、バックコート層の膜厚が厚くな
ると、乾燥が容易でなくなり、また不必要な光沢感が出
てしまう等の問題が生じる。また、コストが高くなると
いう問題もある。
成した場合に、基材上の印刷層の色及び色材にかかわら
ず、一定以上の発光強度を安定して得られる蛍光印刷用
材料を提供することにある。また、本発明は、基材上の
印刷層の色及び色材にかかわらず、一定以上の発光強度
を安定して得られる蛍光印刷物の製造方法を提供するこ
とを目的とする。さらに、本発明は、基材上の印刷層の
色及び色材にかかわらず、一定以上の発光強度を安定し
て得られる蛍光印刷物を提供することをも目的とする。
有するインキを用いる印刷用の材料であって、印刷層を
有する基材上の少なくとも前記印刷層上に撥水層を有す
ることを特徴とする蛍光印刷用材料に関する。また、本
発明は、上記本発明の蛍光印刷用材料に蛍光材料を含有
するインキを印刷するすることを特徴とする蛍光印刷物
の製造方法に関する。さらに、本発明は、上記本発明の
蛍光印刷用材料上に、蛍光材料を含有する蛍光印刷層を
有する蛍光印刷物に関する。
本発明の蛍光印刷用材料は、印刷層を有する基材上に撥
水層を有する。基材上に施される印刷層には特に制限は
なく、通常の印刷に用いられてるものである。例えば、
印刷層は、少なくとも着色材とビヒクルとからなるもの
である。着色材は、顔料及び染料のいずれでも良い。さ
らに、着色材の色にも制限はなく、蛍光発光が得られに
くい墨でっあても良い。また、印刷層は基材の全面また
は一部に設けられることができ、文字、図形、模様等で
あることができる。
を挙げることができる。樹脂製フィルムとしては、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリエチレンオキサイド、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリエーテ
ル、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ナイ
ロン、酢酸セルロース、エチルセルロース、硝酸セルロ
ース、プロピルセルロース等の樹脂製フィルムを挙げる
ことができる。用紙としては、上級印刷紙、中級印刷
紙、下級印刷紙、コート紙、軽量コート紙、キャストコ
ート紙(ミラーコート紙)、エンボス紙、アートポスト
紙、アート紙、薄葉印刷紙、微塗工印刷用紙、増白剤含
有紙、パラフィン紙、樹脂含浸紙、合成紙、ファンシー
コーテッドペーパー、純白ロールコート紙、色上質紙、
蛍光紙、特殊印刷用紙(官製ハガキ等)等を挙げること
ができる。
印刷層との間のインキの交差を阻止するという観点か
ら、少なくとも印刷層上に撥水層を有する。但し、印刷
層のない箇所も含め、基材の全面に撥水層を形成するこ
とも、勿論できる。撥水層は、例えば、樹脂中に撥水剤
又は撥水撥油剤を含有する層である。撥水剤又は撥水撥
油剤としては、通常、撥水剤若しくは撥水撥油剤として
使用されているもの、又は他の用途で用いられているも
のであって撥水剤又は撥水撥油剤としての機能を有する
ものを使用し得る。例えば、下記のものを使用し得る:
FS−アンチフォーム013B(トーレシリコーン ダ
ウコーニング社製);フッ素系界面活性剤、例えばメガ
ファックF142−D(大日本インキ化学工業株式会社
製);シリコン樹脂、例えばBYK−307/335
(ビック・ケミー社製);エマルジョン型のシリコーン
消泡剤、即ちシリコーンコンパウンドを各種の乳化剤で
乳化した水中油滴型エマルジョン、例えばSH5503
(トーレシリコーン社製)、SH5510(トーレシリ
コーン社製)、SM5513(トーレシリコーン社
製)、SH5561(トーレシリコーン社製)、SH5
504(トーレシリコーン社製)、SH5507(トー
レシリコーン社製)、SM5514(トーレシリコーン
社製)、SH8730(トーレシリコーン社製)、SH
5501(トーレシリコーン社製)、SH5505(ト
ーレシリコーン社製)、SM5511(トーレシリコー
ン社製)、SM5512(トーレシリコーン社製)、S
M5515(トーレシリコーン社製)、SM5517
(トーレシリコーン社製)、SM5571(トーレシリ
コーン社製)、SM5572(トーレシリコーン社
製)、SM5572F(トーレシリコーン社製)及びS
M5573(トーレシリコーン社製);シリコーンエマ
ルジョン、例えばLE−45(NUC SILICON
ES社製)、LE−46(NUC SILICONES
社製)、LE−48(NUC SILICONES社
製)、LE450(NUC SILICONES社
製)、LE−460(NUC SILICONES社
製)、LE463(NUC SILICONES社
製)、LE3430(NUC SILICONES社
製)、Formasil-45 (NUC SILICONES社
製)、LE9300(NUC SILICONES社
製)、FZ−315(NUC SILICONES社
製);エマルジョン型撥水撥油剤、例えばディックガー
ドF−52S(大日本インキ社製)、ディックガードF
−70(大日本インキ社製)、ディックガードF−18
(大日本インキ社製)、ディックガードF−90(大日
本インキ社製)、ディックガードF−90N(大日本イ
ンキ社製)、ディックガードFS−90H(大日本イン
キ社製)、ディックガードFS−1(大日本インキ社
製)、ディックガードF−400(大日本インキ社
製)。
としては、可視光線に対して実質的に透明である樹脂を
用い得る。そのような樹脂としては、例えば、ポリエチ
レン系〔ポリエチレン(PE)、エチレン−酢酸ビニル
共重合体(EVA)、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体〕、ポリプロピレン(PP)、ビニル系〔ポリ塩化ビ
ニル(PVC)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポ
リビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニリデン
(PVdC)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリビニ
ルホルマール(PVF)〕、ポリスチレン系〔ポリスチ
レン(PS)、スチレン−アクリロニトリル共重合体
(AS)、ABS〕、アクリル系〔ポリメチルメタクリ
レート(PMMA)、MMA−スチレン共重合体〕、ポ
リカーボネート(PC)、セルロース系〔エチルセルロ
ース(EC)、酢酸セルロース(CA)、プロピルセル
ロース(CP)、酢酸・酪酸セルロース(CAB)、硝
酸セルロース(CN)〕、フッ素系〔ポリクロロフルオ
ロエチレン(PCTFE)、ポリテトラフルオロエチレ
ン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフル
オロエチレン共重合体(FEP)、ポリビニリデンフル
オライド(PVdF)〕、ウレタン系(PU)、ナイロ
ン系〔タイプ6、タイプ66、タイプ610、タイプ1
1〕、ポリエステル系〔ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、
ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)〕、ポリ
ビニルピロリドン(PVP)等の熱可塑性樹脂を挙げる
ことができる。
マルジョンであることができる。水性塗料用のエマルジ
ョンとしては、例えば酢酸ビニル(ホモ)エマルジョ
ン、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合樹脂エマル
ジョン、酢酸ビニル−エチレン共重合樹脂エマルジョン
(EVAエマルジョン)、酢酸ビニル−ビニルバーサテ
ートン共重合体樹脂エマルジョン、酢酸ビニル−ポリビ
ニルアルコール共重合樹脂エマルジョン、酢酸ビニル−
塩化ビニル共重合樹脂エマルジョン、アクリルエマルジ
ョン、アクリルシリコンエマルジョン、スチレン−アク
リル共重合樹脂エマルジョン、ポリスチレンエマルジョ
ン、ウレタンエマルジョン、塩化ポリオレフィンエマル
ジョン、エポキシ−アクリルディスパージョン、SBR
ラテックス等を挙げることができる。
ンキの交差を阻止して、背景となる印刷層の存在に係わ
らず、ばらつきの少ない蛍光発光強度を得る観点から、
上記撥水剤、撥水撥油剤の種類や含有量、層の厚み等を
適宜決定する。また、樹脂と撥水剤や撥水撥油剤との相
溶性等も考慮される。但し、撥水層の厚みは、乾燥の容
易さ、光沢感、コスト等を考慮すると、例えば、0.1
〜5μmの範囲とすることが適当であり、好ましくは
0.5〜1μmの範囲である。本発明の蛍光印刷用材料
は、少なくとも前記撥水層の上、または少なくとも前記
印刷層と撥水層との間に、紫外線吸収層を有することも
できる。
吸収剤を含有する層である。紫外線吸収剤としては、例
えばベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、アクリ
レート系、サリチレート系等の紫外線吸収剤を挙げるこ
とができる。さらに、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤と
しては、例えば2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
ェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェ
ノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、レゾルシ
ノールモノベンゾエート、2,4−ジ−t−ブチルフェ
ニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾ
エート、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルベンゾフェ
ノン等を挙げることができる。
は、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール(チヌビンP、チバガイギ
ー社製)、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル
−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ
ール(チヌビン326、チバガイギー社製)、2−〔2
−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジ
ル)〕フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール(チヌビ
ン234、チバガイギー社製)等を挙げることができ
る。
えば、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフ
ェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジ
フェニルアクリレート等を挙げることができる。サリチ
レート系紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリ
チレート、4−t−ブチルフェニルサリチレート、p−
オクチルフェニルサリチレート等を挙げることができ
る。
る樹脂は、上記撥水層を形成するビヒクル成分となる樹
脂として説明したものであり得る。紫外線吸収剤は、好
ましくは紫外線吸収層中に実質的に固定されている。さ
らに、この紫外線吸収層は、可視光線に対して、実質的
に透明である。紫外線吸収剤の紫外線吸収層への固定と
は、紫外線吸収層の上に直接蛍光印刷層が形成されて
も、紫外線吸収剤が蛍光印刷層に実質的に移動しないこ
とを意味する。例えば、紫外線吸収剤を紫外線吸収能を
有する粒子状物又は紫外線吸収官能基を有する樹脂から
なる群から選ぶことで、紫外線吸収剤が実質的に固定さ
れた紫外線吸収層を形成することができる。紫外線吸収
能を有する粒子状物とは、例えば、紫外線吸収性無機顔
料であり、紫外線吸収性無機顔料としては、例えば酸化
亜鉛、酸化チタン等を挙げることができる。これら粒子
状物は、可視光線に対して実質的に透明であり、かつ蛍
光印刷層に実質的に移動しないという観点から、粒子径
が0.01〜1μmの範囲であることが適当である。
ば、チヌビンのような紫外線吸収剤を樹脂に化学的に結
合した樹脂であることができる。そのような樹脂の例と
しては、例えばエマルジョンチヌビン(チバガイギー社
製)等を挙げることができる。紫外線吸収層の厚みは、
紫外線吸収層からの反射率が実質的に0(ゼロ)になる
ように選択することが適当である。例えば、紫外線吸収
剤がエマルジョンチヌビンであって、光源の波長が25
4nmの場合、紫外線吸収層の厚みは1μm以下で十分
であり、例えば0.1〜1μmの範囲であることが適当
である。また、光源の波長が350nmの場合、紫外線
吸収層の厚みは、例えば3〜5μmの範囲であることが
適当である。
紫外線吸収能を有するものであることもできる。紫外線
吸収能を有する撥水層は、前記撥水剤又は撥水撥油剤と
ともに、紫外線吸収剤を含有させることにより形成でき
る。紫外線吸収剤は前記のものを用いることができる。
尚、紫外線吸収能を有する撥水層の撥水剤又は撥水撥油
剤や紫外線吸収剤の種類や含有量、層の厚み等は、層に
要求される撥水性および紫外線吸収能を考慮して適宜決
定できる。但し、乾燥の容易さ光沢感、コトス等を考慮
すると、例えば、0.1〜5μmの範囲とすることが適
当であり、好ましくは0.5〜1μmの範囲である。
最上層に、さらに保護層を設けても良い。保護層は、光
学的には、前記蛍光インキ中の蛍光染料及び前記紫外線
吸収層中の紫外線吸収剤に対して実質的に不透過性であ
り、さらに紫外線及び可視光線に対して実質的に透明で
あるものであれば良い。さらに、保護層は、前記蛍光イ
ンキの載りの良い樹脂、即ち、蛍光染料インキを構成す
る溶剤により溶解し、保護層樹脂中に蛍光染料または蛍
光染料を含む樹脂が定着し易い樹脂を用いることが適当
である。保護層の厚みは、紫外線吸収剤と蛍光染料との
移動混合を有効に防止できるという観点を考慮して決定
することが適当である。例えば0.2〜5μmの範囲で
であることが適当である。本発明の蛍光印刷用材料は、
蛍光材料を含有するインキを用いる印刷への使用に適し
ており、上記蛍光材料は蛍光染料であることができる。
また、上記蛍光材料は透明な蛍光材料であることもで
き、透明な蛍光材料のを含有するインキを用いると、透
明な蛍光印刷層を形成することができる。
について説明する。本発明の蛍光印刷用材料は、印刷層
を有する基材上に、撥水層をバーコーター、インクジェ
ットプリンタ、スプレーコーター、ラミネーター等を用
いて形成することにより製造することができる。また、
本発明の蛍光印刷用材料が紫外線吸収層も有する場合、
印刷層を有する基材上に、撥水層及び紫外線吸収層また
は紫外線吸収層及び撥水層を、順次バーコーター、イン
クジェットプリンタ、スプレーコーター等を用いて形成
することにより製造することができる。
ンプ圧によりインキを狭口ノズルから吐出させ、一様な
薄い皮膜を形成することにより行われる。インキの粘
度、ノズル径、エアー又はポンプ圧、基材の搬出速度を
変えることにより膜厚を調製することができる。スプレ
ーコーターを用いると、均一で薄い塗膜を形成すること
ができる。インクジェットプリンタによる各層の形成
は、パルス信号によるピエゾ素子の振動圧を利用して、
インキをノズルから吐出させ、ドットパターンを形成す
ることにより行われる。インクジェットプリンタを用い
ると、均一で薄い塗膜を形成することができる。
いて説明する。本発明の蛍光印刷物の製造方法は、上記
本発明の蛍光印刷用材料に、蛍光材料を含有するインキ
を印刷することを特徴とする。蛍光材料とは、蛍光染料
および蛍光顔料を含む。蛍光染料は発光強度が高いとい
う特徴があり、蛍光顔料は、発光強度が蛍光染料に比べ
れば低いが耐光性に優れるという利点がある。用途に応
じて適宜使用することができる。上記の蛍光染料とは、
励起光を照射することにより蛍光を発生する染料であれ
ばよく、有色でも無色でも良い。無色の蛍光染料として
は、EB−501(三井東圧染料社製、発光色:青
色)、EG−302(三井東圧染料社製、発光色:黄緑
色)、EG−307(三井東圧染料社製、発光色:緑
色)、ER−120(三井東圧染料社製、発光色:赤
色)、ER−122(三井東圧染料社製、発光色:赤
色)や蛍光増白剤と呼ばれるユビテックOB(チバガイ
ギー社製、発光色:青色)等を挙げることができる。
する特性を持ち、その例としては、塩基性染料のカチオ
ンブリリアントフラビン(黄)、カチオンブリリアント
レッド(赤)、カチオンブリリアントピンク(桃)、ス
パイロンイエロー(黄)、スパイロンレッド(赤)、ソ
ットピンク(桃)(保土ヶ谷化学社製)やベーシックイ
エロー、ローダミンB等を挙げることができる。また、
蛍光顔料としては、例えば、ロミコール100(日本蛍
光化学製)等を挙げることができる。
蛍光材料を含有するインキに含まれる上記蛍光材料は透
明な蛍光材料であることもでき、透明な蛍光材料のを含
有するインキを用いると、透明な蛍光印刷層を形成する
ことができる。蛍光印刷層の形成は、バーコーター、イ
ンクジェットプリンタ、スプレーコーターを用いて行う
ことができ、撥水層や紫外線吸収層の形成と同じ方法に
より行っても、異なる方法により行っても良い。例え
ば、撥水層及び紫外線吸収層又は紫外線吸収・撥水層を
スプレーコーターを用いて形成し、蛍光印刷層をインク
ジェットプリンタにより形成することもできる。
蛍光染料を含有するインキは、インクジェット方式によ
り印刷されることが好ましい。インクジェット方式に
は、パルス信号によるピエゾ素子の振動圧を利用して、
インキをノズルから吐出させることにより、ドットパタ
ーンを形成する方法や、電解質を含有した低粘度の高速
インキ流に対し、電界をかけることによってインキの微
小な液滴を分離させてドットパターンを形成する方法等
がある。インクジェット方式を用いることで、特にバー
コードを印刷する場合、高速印刷が可能であるという利
点がある。蛍光染料を含むインクジェットインキは、上
記蛍光染料、ビヒクル、水及び水性有機溶媒を含有する
ものであることができる。ビヒクルとしては、例えば前
記第一の態様で撥水層を構成するビヒクル成分となる樹
脂として例示した樹脂を用いることができる。水は、イ
オン交換水以上の純度であればよい。
浸透性付与を目的とし、例えば、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリ
セリンの如き多価アルコール類:N−アルキルピロリド
ン類:酢酸エチル、酢酸アミルの如きエステル類:メタ
ノール、エタノール、プロパノール、ブタノールの如き
低級アルコール類:メタノール、ブタノール、フェノー
ルのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド付加
物の如きグリコールエーテル類等が挙げられる。これら
の水溶性有機溶媒は、上記溶媒例に限定されるものでは
なく、溶媒の吸湿性、保湿性、染料溶解性や浸透性、イ
ンキの粘度や氷点などを考慮して、適宜、単独もしくは
複数で使用される。これらの水溶性有機溶媒の使用量
は、インキの0.1〜70重量%の範囲が好ましい。
される諸条件を満たすために、必要に応じて、インキの
成分として従来から知られている添加物を添加すること
も可能である。これらの添加物としては、pH調整剤とし
てのアルコールアミン類、アンモニウム塩類、金属水酸
化物:比抵抗調整剤としての有機塩類、無機塩類:酸化
防止剤:防腐剤:防カビ剤:金属封鎖剤としてのキレー
ト剤等が挙げられる。上記組成に加えて、噴封ノズル部
の閉塞やインキ吐出方向の変化などが生じない程度に、
ポリビニルアルコール、ポリビニルビロリドン、カルボ
キシメチルセルロース、スチレンアクリル酸樹脂、スチ
レンマレイン酸樹脂等の水溶性樹脂を添加することもで
きる。
印刷用材料の撥水層の上に蛍光材料を含有する蛍光印刷
層を有する印刷物である。図1に従って説明すると、印
刷層を有する基材1上の撥水層2の上に蛍光染料を含有
する蛍光印刷層3を有する印刷物である。本発明の別の
態様の蛍光印刷物は、前記紫外線吸収層を有する本発明
の蛍光印刷用材料の紫外線吸収層上に蛍光染料を含有す
る蛍光印刷層を有する印刷物である。図2に従って説明
すると、印刷層を有する基材1上の撥水層2の上に紫外
線吸収層4を有し、さらにその上に蛍光染料を含有する
蛍光印刷層3を有する印刷物である。撥水層2は紫外線
吸収能を有する撥水層であることもできる。本発明の別
の態様の蛍光印刷物は、前記紫外線吸収層を有する本発
明の蛍光印刷用材料の撥水層上に蛍光染料を含有する蛍
光印刷層を有する印刷物である。図3に従って説明する
と、印刷層を有する基材1上の紫外線吸収層4の上に撥
水層2を有し、さらにその上に蛍光染料を含有する蛍光
印刷層3を有する印刷物である。基材、印刷層、撥水
層、紫外線吸収層及び紫外線吸収・撥水層は、各々上記
で蛍光印刷用材料について説明したものである。蛍光印
刷層は、上記蛍光印刷物の製造方法で説明した印刷方法
により形成することができる。尚、蛍光印刷層を透明な
蛍光材料を含有するインキを用いて形成することによ
り、肉眼で識別できない印刷層とすることもできる。
る。 実施例1 基材として、黒色インキを全面に印刷した上質紙(180k
g)を用い、その上に、以下の組成を有するインキを用い
て、バーコーターにて、厚さ1μm の撥水層を形成し
た。撥水層形成用インキ組成 PVP樹脂(K−90,アイエスピージャパン(株)製) 4.0重量部 水 48.0重量部 イソプロピルアルコール 48.0重量部 メガファックF142−D 3.0重量部 (大日本インキ化学工業株式会社製) 上記撥水層の上に、下記の組成を有する蛍光印刷層形成
用インキ(1) を用いて、インクジェットプリンタにて厚
さ0.1μmの蛍光印刷層を形成した。蛍光印刷層形成用インキ組成 蛍光染料 80.0重量部 水 15.0重量部 アクリル樹脂(AW−36H,星光化学株式会社製) 5.0重量部 上記蛍光染料は、可視光に対して透明であり、波長350
nmの紫外光により、波長611 nmの赤色光を発光する染料
である。
と以外は、実施例1と同様の方法により、蛍光印刷物を
作製した。 PVP樹脂(K−90,アイエスピージャパン(株)製) 4.0重量部 水 48.0重量部 イソプロピルアルコール 48.0重量部
いて、光源として350nmの紫外光を用いて、蛍光発光を
測定した。実施例1で作製された蛍光印刷物について
は、図4のチャートに示すように蛍光発光が認められた
が、比較例1で作製された蛍光印刷物については蛍光発
光は認められなかった。
ること以外は、実施例1と同様の方法により蛍光印刷物
を作製した。撥水層形成用インキ組成 PVP樹脂(K−90,アイエスピージャパン(株)製) 4.0重量部 水 48.0重量部 イソプロピルアルコール 48.0重量部 FS−アンチフォーム013B 3.0重量部 (トーレシリコン ダウコーニング製) 得られた蛍光印刷物について、光源として350 nmの紫外
光を用いて、蛍光発光を測定した。図5のチャートに示
されるように、蛍光発光が認められた。
印刷物を作製すると、印刷層の色及び色材にかかわら
ず、発光強度が高く且つ安定している蛍光発光を得るこ
とができる。
グラフ。
グラフ。
Claims (12)
- 【請求項1】 蛍光材料を含有するインキを用いる印刷
用の材料であって、印刷層を有する基材上の少なくとも
前記印刷層上に撥水層を有することを特徴とする蛍光印
刷用材料。 - 【請求項2】 少なくとも前記撥水層の上に、紫外線吸
収層を有する請求項1記載の蛍光印刷用材料。 - 【請求項3】 少なくとも前記印刷層と撥水層との間に
紫外線吸収層を有する請求項1記載の蛍光印刷用材料。 - 【請求項4】 前記撥水層が紫外線吸収能も有する請求
項1記載の蛍光印刷用材料。 - 【請求項5】 蛍光材料が蛍光染料である請求項1〜4
のいずれか1項に記載の蛍光印刷用材料。 - 【請求項6】 蛍光材料が透明な蛍光材料である請求項
1〜5のいずれか1項に記載の蛍光印刷用材料。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の蛍
光印刷用材料に蛍光材料を含有するインキを印刷するこ
とを特徴とする蛍光印刷物の製造方法。 - 【請求項8】 蛍光材料が蛍光染料である請求項7記載
の製造方法。 - 【請求項9】 蛍光材料が透明な蛍光材料である請求項
7又は8記載の製造方法。 - 【請求項10】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の
蛍光印刷用材料上に、蛍光染料を含有する蛍光印刷層を
有する蛍光印刷物。 - 【請求項11】 蛍光印刷層が蛍光染料を含有するイン
キで形成した印刷層である請求項10記載の蛍光印刷
物。 - 【請求項12】 蛍光印刷層が透明な蛍光材料を含有す
るインキで形成した印刷層である請求項10または11
記載の蛍光印刷物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31993395A JP3555794B2 (ja) | 1995-12-08 | 1995-12-08 | 蛍光印刷用材料、蛍光印刷物の製造方法及び蛍光印刷物 |
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JP31993395A JP3555794B2 (ja) | 1995-12-08 | 1995-12-08 | 蛍光印刷用材料、蛍光印刷物の製造方法及び蛍光印刷物 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09156194A true JPH09156194A (ja) | 1997-06-17 |
JP3555794B2 JP3555794B2 (ja) | 2004-08-18 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP31993395A Expired - Lifetime JP3555794B2 (ja) | 1995-12-08 | 1995-12-08 | 蛍光印刷用材料、蛍光印刷物の製造方法及び蛍光印刷物 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3555794B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003082263A (ja) * | 2001-09-12 | 2003-03-19 | Konica Corp | インクジェット記録による蛍光画像形成方法、並びにインクジェット記録用インク、蛍光画像形成用記録媒体及びインクジェットプリンター |
-
1995
- 1995-12-08 JP JP31993395A patent/JP3555794B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2003082263A (ja) * | 2001-09-12 | 2003-03-19 | Konica Corp | インクジェット記録による蛍光画像形成方法、並びにインクジェット記録用インク、蛍光画像形成用記録媒体及びインクジェットプリンター |
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