JP2004075888A - 蛍光塗料または蛍光インク並びに蛍光画像及びその形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】平均粒径が2.0μm以下である無機蛍光体を含有する蛍光塗料または蛍光インク、及び該蛍光塗料または蛍光インクを用いた、2種類以上の波長の異なる光源を照射することにより、(a)可視できない画像から可視できる画像を出現させる、(b)同一画像の色を変化させる、(c)2種類以上の画像を同一面上で表示させるの1つができるようになっている蛍光画像及びフルカラーの蛍光画像形成方法。
【選択図】 なし
Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、蛍光塗料または蛍光インク並びにこれら蛍光塗料または蛍光インクを用いた蛍光画像及びその形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ブラックライト用蛍光体は、様々なものに用られてきており、その用途が拡大している。特に、ブラックライト用蛍光体は励起源が手軽で安全であるため、看板、広告、舞台や発表会、展示会などの演出に用いられる。しかし、無機蛍光体は通常の作り方では3μmから10μm程度の粒子となってしまうため、高い粘度を有する塗料や塗布液、スクリーン印刷インキなどとすることはできたが、低粘度のインクを得ることは困難であった。したがって、低粘度のインクを必要とするインクジェット記録方式を用いて高精細な画像を形成することは困難であった。
また、これらの無機蛍光体を用いた画像は、励起光を当てているときには鮮やかな蛍光を発し、所望の演出ができるが、当てていないときには通常白色であるため、用途を狭める原因となっていた。また、無機蛍光体を用いて目に見えない画像を形成する不可視インクを作製することはできるが、不可視インクといっても光を散乱するので、殆どの場合、これら不可視インクを用いて形成された画像は散乱光によって認識されてしまう。
また、特開2000−204368号公報に無機蛍光インクジェットインクが開示されているが、これは実質、ブラックライト用ではなく、発光も可視光とは限らないため、画像を形成するために用いるには不充分であった。また、特開平9−67531号公報には有機金属錯体を用いた蛍光インクが開示されているが、これでは色純度が悪く、耐候性も低いため、屋外などの用途には適さなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、様々な演出に用いられる、蛍光塗料または蛍光インク並びに蛍光画像及びその形成方法を提供することある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、
(1)平均粒径が2.0μm以下である無機蛍光体を含有することを特徴とする蛍光塗料または蛍光インク。
(2)上記(1)に記載の蛍光塗料または蛍光インクを用いた蛍光画像であって、2種類以上の波長の異なる光源を照射することにより、
(a)可視できない画像から可視できる画像を出現させる
(b)同一画像の色を変化させる
(c)2種類以上の画像を同一面上で表示させる
から選ばれた少なくとも1つができるようになっていることを特徴とする蛍光画像。
(3)2種類以上の波長の異なる光源が、昼光、ブラックライト、254nmの紫外線から選ばれる2種類以上の光源であることを特徴とする上記(2)に記載の蛍光画像。
(4)上記(2)または(3)に記載の蛍光画像を、インクジェット方式で形成することを特徴とする蛍光画像形成方法。
(5)それぞれ発光色が青、緑、赤である少なくとも3種の上記(1)に記載の蛍光塗料または蛍光インクを用い、カラードライバーによって制御してフルカラー再現することを特徴とする上記(4)に記載の蛍光画像形成方法。
(6)それぞれ発光色が青、緑、赤である少なくとも3種の上記(1)に記載の蛍光塗料または蛍光インクと共に、更に、紫外線吸収剤を含有するインクを用いることを特徴とする上記(5)に記載の蛍光画像形成方法。
によって達成することができる。
【0005】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の蛍光塗料または蛍光インクに用いられる無機蛍光体は平均粒径が2μm以下の無機蛍光体である。平均粒径が2μm以下の無機蛍光体を用いたことにより、分散安定性のよい蛍光塗料または蛍光インクが作成可能となる。また、無機蛍光体が微粒化されているために、本発明の蛍光インキは微細な印刷ができるインクジェット方式のインキとして適用可能となる。
本発明の蛍光インクは平均粒径が2nm以上250nm以下の透明微粒子無機蛍光体を含有し、構成成分全てが透明であり、励起エネルギーを与えていないときは無色透明であることが好ましい。
通常用いられる無機蛍光体は3μmから10μmの平均粒径を有しており、これら無機蛍光体を用いて形成した画像は、励起エネルギーを与えていないときでも、光の散乱により認識できてしまう。これを防ぐ為には、支持体が真っ白のものを使用すればよいが、この場合にも、少なくとも無機蛍光体粉末の白と支持体の白を全く同じにする必要があり、これでも、無機蛍光体は粒径により散乱光が異なるので、全く見えなくするのは不可能であった。
また、励起エネルギーを与えていないときには不可視にすることができるという特性を生かし、硝子などの透明な面に装飾を施す目的で使用されることも多かったが、結局、像が見えてしまい、発光していない状態ではむしろ美観を損ねるものでしかなかった。また、粒径が大きい上、輝度を充分にする為には塗布量も多くする必要が有り、手で触ってもインクが載っているのがわかるほどで、可視光透過率は非常に低かった。
【0006】
本発明の蛍光塗料または蛍光インクは透明なガラスやフィルムに使用しても、完全に不可視にすることができ、励起エネルギーを与えていないときも美観を損わないようにすることができる。この場合、構成成分は全て透明である。
本発明に使用される無機蛍光体はゾルゲル法、共沈法、反応晶析法等の液相法によって製造されることが好ましい。場合によってはさらに分散処理を施してもよい。
ゾルゲル法とは、母核または賦活剤または共賦活剤に用いる元素(金属)を含む金属アルコキシド、アルコキシ基の一部または全てを置換したもの、金属錯体、それらの有機溶媒溶液に金属単体を加えて作るダブルアルコキシド、金属ハロゲン化物、金属塩等の反応原料を溶媒に溶かし混合溶液にした後、熱的にまたは化学的に加水分解または重縮合反応をさせることにより水酸化物または酸化物のゾルを生成させる方法である。得られる無機蛍光体の平均粒径、粒径分布の変動係数は、原料、混合条件、反応温度等の諸条件により決定される。
母核または賦活剤または共賦活剤に用いる元素(金属)としては種々の元素(金属)を適宜使用することが可能である。例えば、賦活剤または共賦活剤に用いる元素(金属)として賦活の際の価数と異なる価数の化合物を原料として使用することも可能である。
金属アルコキシド等の反応原料を溶解する有機溶媒としては、エタノールやプロパノールなどのアルコール類、更に必要に応じて他の極性溶媒を含む混合溶媒を使用することが可能であるが、環境の観点からエタノールを使用することが好ましい。
複数の反応原料を用いる場合、原料の添加順序は同時でも異なってもよく、活性によって適切な順序を組み立てることが可能である。場合によってはダブルアルコキシドを形成してもよい。
【0007】
反応温度、pH、添加速度、攪拌速度等は必要に応じて適宜制御することが可能である。また、反応中または反応後に超音波を照射したり、機械的エネルギーを与えたり、粒径制御のために界面活性剤やポリマー等を添加しても構わない。
加水分解時には触媒(反応開始剤)として塩基や酸を用いることが好ましく、加水分解速度の観点から塩基を用いる方が好ましい。塩基は反応を開始することができればNaOH、アンモニア等一般的なものを用いることができるが、除去のしやすさの観点からはアンモニアを用いることが好ましい。反応開始剤の混合方法は、先に母液に添加されていてもよく、原料と同時に添加しても、原料に加えてもよいが、均一性を高めるためには先に母液に添加する方法が好ましい。
上記加水分解及び重縮合反応が終了し、ゾルを生成した後、必要に応じて熟成を施したり濃縮を行ってもよい。更に、ゾルをろ過、蒸発乾固、遠心分離等の方法で回収した後に好ましくは洗浄を行い、更に、その後に必ずしも必須ではないが乾燥及び焼成を行う。乾燥温度は特に制限はないが、使用した溶媒が気化する温度付近以上の温度であることが好ましく、具体的には、50〜300℃の範囲であることが好ましい。焼成温度についても特に制限はないが、一般に600〜1500℃の範囲を好ましく使用できる。乾燥温度が高い場合は乾燥と同時に焼成が施されることがある。焼成は還元雰囲気下、酸化雰囲気下、または硫化物存在下のどの条件下でもよく、適宜選択することができる。更に、必要に応じて焼成の後に還元処理または酸化処理等を施してもよい。また、無機蛍光体の組成や反応条件等によっては焼成を行う必要がない場合があり、その場合は焼成工程を省いても構わない。
【0008】
共沈法とは、母核または賦活剤または共賦活剤に用いる元素(金属)を含む反応原料の1種類または複数種類を水を主とした溶媒に溶解して、1種類または場合によっては複数種類の原料溶液を準備し、それ自身が溶媒に溶解し原料と反応して難溶性または不溶性物質を生成・沈殿する有機化合物、例えば、蓚酸または酒石酸を沈殿剤として添加し、必要に応じてアルカリ金属硼酸塩などのフラックス等を使用して、原料が共沈した沈殿物を生成する方法である。沈殿物を生成した後は、濾別し乾燥・焼成等の工程を経て、所望とする蛍光体粒子を得ることができる。
反応晶析法とは、母核または賦活剤または共賦活剤に用いる元素(金属)を含む金属硝酸塩、金属ハロゲン化物など種々の金属塩等の反応原料を水を主とした溶媒に溶かし混合溶液にした後、化学的に難溶性塩を析出させる方法である。
【0009】
これらの方法で得られる無機蛍光体の平均粒径、粒径分布の変動係数は、原料、混合条件、pH、反応温度等の諸条件により決定される。
母核または賦活剤または共賦活剤に用いる元素(金属)としては種々の元素(金属)を適宜使用することが可能で、例えば、賦活剤または共賦活剤に用いる元素(金属)として賦活の際の価数と異なる価数の化合物を原料として使用することも可能である。
複数の反応原料を用いる場合、原料の添加順序は同時でも異なってもよく、活性によって適切な順序を組み立てることが可能である。
【0010】
反応温度、pH、添加速度、攪拌速度等は必要に応じて適宜制御することが可能である。また、反応中または反応後に超音波を照射したり、機械的エネルギーを与えたり、粒径制御のために界面活性剤やポリマー等を添加しても構わない。
析出時には反応開始剤として塩基や酸を用いることが好ましく、各イオンを均一に析出させる観点から酸を用いる方が好ましい。酸の種類としては反応が開始できれば硝酸、塩酸等一般的なものを用いることができるが、除去のしやすさの観点から硝酸を用いることが好ましい。反応開始剤の混合方法は、先に母液に添加されていてもよく、原料と同時に添加しても、原料に加えてもよいが、均一性を高めるためには先に母液に添加する方法が好ましい。
上記反応が終了し難溶性塩を生成した後、必要に応じて熟成を施したり濃縮を行ってもよい。更にろ過、蒸発乾固、遠心分離等の方法で回収した後に好ましくは洗浄を行い、更にその後に必ずしも必須ではないが乾燥及び焼成を行う。乾燥温度は特に制限はないが、使用した溶媒が気化する温度付近以上の温度であることが好ましく、具体的には50〜300℃の範囲であることが好ましい。焼成温度についても特に制限はないが、一般に600〜1600℃の範囲を好ましく使用できる。乾燥温度が高い場合は乾燥と同時に焼成が施されることがある。焼成は還元雰囲気下、酸化雰囲気下、または硫化物存在下のどの条件下でもよく、適宜選択することができる。更に、必要に応じて焼成の後に還元処理または酸化処理等を施してもよい。また、無機蛍光体の組成や反応条件等によっては焼成を行う必要がない場合があり、その場合は焼成工程を省いても構わない。
【0011】
また、ゾルゲル法、共沈法、反応晶析法は各組成に適する方を用いればよく、場合によってはひとつの組成に対して併用した処方にしてもよい。
本発明で用いる無機蛍光体は、種々の目的で、吸着・被覆等の表面処理を施すことが好ましい。どの時点で表面処理を施すかはその目的によって異なり、適宜適切に選択するとその効果がより顕著になる。例えば、分散処理工程前のいずれかの時点でSi、Ti、Al、Zr、Zn、In、Snから選択される少なくとも1種の元素を含む酸化物で蛍光体の表面を被覆すると分散処理時における蛍光体の結晶性の低下を抑制でき、更に、蛍光体の表面欠陥に励起エネルギーが捕獲されることを防ぐことにより、発光輝度及び発光強度の低下を抑制できる。また、分散処理工程後のいずれかの時点で有機高分子化合物等で蛍光体の表面を被覆すると耐候性等の特性が向上し、耐久性に優れた無機蛍光体を得ることができる。これら表面処理を施す際の被覆層の厚さや被覆率等は適宜任意に制御することができる。
【0012】
本発明で用いる無機蛍光体は、その組成に特に制限はなく公知の種々の組成を適用することができるが、Y2O3、Zn2SiO4等に代表される金属酸化物、Sr5(PO4)3Cl等に代表されるリン酸塩、ZnS、SrS、CaS等に代表される硫化物等を結晶母核とし、これら母核にCe、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb等の希土類金属イオンやAg、Al、Mn、Sb等の金属イオンを賦活剤または共賦活剤として組み合わせたものが好ましい。
結晶母体の好ましい例としては、例えば、YO3、Y2O3、Y2O2S、Y2SiO3、YAlO3、Y3Al5O12、(Y,Gd)3Al5O12、SnO2、Zn2SiO4、Sr4Al14O25、CeMgAl11O19、BaAl12O19、BaAl2Si2O8、BaMgAl10O17、BaMgAl14O23、Ba2Mg2Al12O22、Ba2Mg4Al8O18、Ba3Mg5Al18O35、(Ba,Sr,Mg)O・aAl2O3、(Ba,Sr)(Mg,Mn)Al10O17、(Ba,Sr,Ca)(Mg,Zn,Mn)Al10O17、(Y,Gd)BO3、GdMgB5O10、Sr2P2O7、(La,Ce)PO4、Ca5(PO4)3Cl、Ca10(PO4)6(F,Cl)2、(Sr,Ca,Ba,Mg)10(PO4)6Cl2、ZnS、(Zn,Cd)S、CaS、SrS、SrGa2S4等を挙げることができる。
以上の結晶母核及び賦活剤または共賦活剤は、元素組成に特に制限はなく、また、同族の元素と一部置き換えることもでき、得られた無機蛍光体は紫外線を吸収して可視光を発するものが好ましい。
【0013】
以下に、本発明に好ましく適用される無機蛍光体を示すが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
[青色発光無機蛍光化合物]
(BL−1) Sr4Al14O25:Eu2+
(BL−2) BaAl2Si2O8:Eu2+
(BL−3) BaMgAl10O17:Eu2+
(BL−4) BaMgAl10O17:Eu2+、Tb3+、Sm2+
(BL−5) BaMgAl14O23:Eu2+
(BL−6) Ba2Mg2Al12O22:Eu2+
(BL−7) Ba2Mg4Al8O18:Eu2+
(BL−8) Ba3Mg5Al18O35:Eu2+
(BL−9) (Ba,Sr)(Mg,Mn)Al10O17:Eu2+
(BL−10)(Ba,Sr,Ca)(Mg,Zn,Mn)Al10O17:Eu2+
(BL−11)Sr2P2O7:Sn4+
(BL−12)(Sr,Ca,Ba,Mg)10(PO4)6Cl2:Eu2+
(BL−13)SrGa2S4:Ce3+
(BL−14)CaGa2S4:Ce3+
(BL−15)Sr2P2O7:Eu2+
(BL−16)Sr5(PO4)3Cl:Eu2+
【0014】
[緑色発光無機蛍光化合物]
(GF−1) Y3Al5O12:Tb3+
(GF−2) Sr4Al14O25:Eu2+
(GF−3) (Ba,Mg)Al16O27:Eu2+,Mn2+
(GF−4) Ba2SiO4:Eu2+
(GF−5) (Ba,Mg)2SiO4:Eu2+
(GF−6) Ca2Y8(SiO4)6O2:Tb3+
(GF−7) Y2SiO5:Ce3+,Tb3+
(GF−8) La3Ga5SiO14:Tb3+
(GF−9) (Sr,Ba)Al2Si2O8:Eu2+
(GF−10)(Ba,Ca,Mg)5(PO4)3Cl:Eu2+
(GF−11)SrGa2S4:Eu2+,Tb3+,Sm2+
(GF−12)Sr2Si3O8−2SrCl2:Eu2+
(GF−13)Zr2SiO4−MgAl11O19:Ce3+,Tb3+
(GF−14)Sr2P2O7−Sr2B2O5:Eu2+
【0015】
[赤色発光無機蛍光化合物]
(RL−1) Y2O2S:Eu3+
(RL−2) YAlO3:Eu3+
(RL−3) YVO4:Eu3+
(RL−4) (Y,Gd)3Al5O12:Ce3+
(RL−5) (Ba,Mg)Al16O27:Eu3+
(RL−6) (Ba,Mg)2SiO4:Eu3+
(RL−7) Ca2Y8(SiO4)6O2:Eu3+
(RL−8) LiY9(SiO4)6O2:Eu3+
(RL−9) (Ba,Ca,Mg)5(PO4)3Cl:Eu3+
(RL−10)CaS:Eu3+
(RL−11)(Sr,Mg)3(PO4)2:Sn2+
【0016】
本発明で用いる無機蛍光体は、平均粒径は2.0μm以下でり、1.0μm以下であることがより好ましく、0.25μm以下であることが更に好ましい。ここで粒径は、球換算粒径を意味する。球換算粒径とは、粒子の体積と同体積の球を想定し、該球の粒径をもって表した粒径である。
本発明において、蛍光体の分散処理には分散剤を使用することができる。これら分散剤としては、例えば、高級脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエステル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アミンオキシド等の活性剤、あるいはスチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマル酸、フマル酸誘導体から選ばれた2種以上の単量体からなるブロック共重合体、ランダム共重合体およびこれらの塩を挙げることができる。
蛍光体の分散方法としては、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等各種を単独または適宜組み合わせて用いることができる。
本発明の無機蛍光体は、遠心分離装置、フィルターを使用して蛍光体分散体の粗粒分を除去することが好ましい。
【0017】
本発明の蛍光塗料及び蛍光インクには、バインダーや多価アルコールのアルキルエーテルなどを使用してもよい。バインダーは透明であることが好ましい。また、更に界面活性剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、電荷調整剤、pH調整剤などを使用してもよい。
本発明において用いられるバインダーとしては、例えば、ゼラチン、合成高分子が挙げられる。また、多価アルコールのアルキルエーテルとしては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。中でも多価アルコールの末端水酸基のうちの1つをアルキルエーテル化したタイプが、水との混和性等の点から好ましい。多価アルコールのアルキルエーテルの添加量は如何なる量でも構わないが、インクに対して1重量%以上添加することが好ましい。
本発明において用いる界面活性剤は、アニオン型、ノニオン型、カチオン型の界面活性剤のいずれでも、また、これらを2種以上混合して用いても構わないが、アニオン型またはノニオン型の界面活性剤を使用することが好ましい。中でもフッ素系界面活性剤が望ましく、フッ素系界面活性剤の例としては、大日本インキ製造(株)製 メガファック F−110、同 F−120、同 F−142D、同 F−144D、同 F−177、同 F−191、住友スリーエム(株)製 フロラード FC−93、同 FC−95、同 FC−129、同 FC−170C、同 FC−430、同 FC−431等が挙げられる。
【0018】
本発明の蛍光塗料または蛍光インクには脱塩を施してもよい。脱塩方法としては、遠心分離法、浮上分離法、沈降分離法、限外濾過法、電気透析法など様々な方法が好ましく用いられる。本発明においてより好ましい方法としては、限外濾過法が挙げられる。
本発明の脱塩度は、電気伝導度で5mS/cm以下が好ましく、3mS/cm以下がより好ましく、1mS/cm以下が更に好ましい。
画像を描くには、印刷、プリンター、筆など何を用いてもよいが、インクジェットプリンター記録方式を用いることが好ましい。
インクジェット記録方式ではインクジェットヘッドが用いられるが、これらインクジェットヘッドはオンデマンド方式でもコンティニュアス方式でも構わない。また、吐出方式としては、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型等)、静電吸引方式(例えば、電界制御型、スリットジェット型等)及び放電方式(例えば、スパークジェット型等)などを具体的な例として挙げることができるが、いずれの吐出方式を用いても構わない。
本発明において、蛍光画像が形成される記録メディアとしては、普通紙、コート紙、インクジェット用光沢紙、インクジェット用光沢フィルム、インクジェット用トランスペアレンシー、ターポリン、養生シート、フレキシブルフェイス、布、メッシュ等を用いることができる。
【0019】
本発明により得られた画像は、紫外線などの励起源により画像を表示し、内装などの装飾、広告目的、鑑賞用など種々の目的に使用できる。
また、本発明の蛍光画像は、同一の場所に、励起光の波長を切り替えて照射することにより2種以上の画像を表示する、例えば、励起波長が異なる2以上の蛍光体をそれぞれ用いて同一の場所に描いた画像を、励起光を切り替えて照射することによって、同一の場所で2種以上の画像表示をすることもできる。
例えば、励起波長Aでの相対輝度が100で励起波長Bでの相対輝度が20以下である蛍光体AFを用いて描いた画像AGの上に、励起波長Bでの相対輝度が100で励起波長Aでの相対輝度が20以下である蛍光体BFを用いて前者とは異なる画像BGを描き、励起波長Aの励起光、励起波長Bの励起光と励起光を切り替えることで2種以上の画像を表示することができる。
さらに、前記励起波長A、Bと異なる励起波長C、D・・・で励起される蛍光体CF、DF・・・(これらの蛍光体は、個々の蛍光体の励起波長での相対輝度を100としたとき、それ以外の励起波長での相対輝度が20以下)をさらに用いて、同一の場所で3種以上の異なる画像AG、BG、CG、DG・・・を描くことによって、3種以上の画像を表示することも可能である。
ここでいう画像とは、点や線などの図形、文字、絵などのあらゆる表示を含む。
【0020】
上記の画像表示方法を用いれば、同一の場所で2種以上の広告をすることができる。例えば、昼と夜で光源を切り替えて、朝は英会話の広告を表示し、夜は居酒屋の広告を表示するなどにも使える。別の例として、昼と夜で営業内容の異なる飲食店では、昼は喫茶店の看板、夜はバーの看板に切り替えるなどにも使える。これは狭い面積で、より多種多様な表示ができることを意味し、場を提供する側としてはより多くの公告主と契約することができることとなる。また、画像が発光により形成されるため、印象的で華やかな表示となる。
例えば、ブラックライトで画像が浮かび上がる装飾が知られているが、本発明においては、光源を切り替えることで、さらに別の画像を表示することができ、より高い演出効果が期待できる。
個々の蛍光体を励起する光の波長は20nm以上異なることが好ましい。
蛍光体を励起する光は、紫外線または波長430nm以下の可視光であることが好ましく、昼光、ブラックライト、254nmの紫外線から選ばれることが好ましい。
励起波長が350nm以下の蛍光体を用いるときには、支持体もしくは保護層が350nm以下の光を吸収し、鑑賞する人間に直接照射されないようにすることが好ましい。この場合、励起光源は鑑賞者からみて画像の裏側にあることが好ましい。また、励起光源として人体に有害でない光源を使用するものである場合には、光源と鑑賞者は画像に対して同じ側にあってもよく、また、光源と鑑賞者が異なった側にあってもよい。
【0021】
蛍光体AF、BF、CF、DF・・・のそれぞれは単一の蛍光体であっても、同一の励起波長で励起される2種以上の蛍光体を併用したものであってもよい。また、2種以上の蛍光体を併用するとき、併用する蛍光体のそれぞれの発光波長は可視光であれば同一でも異なっていてもよいが、フルカラーの画像を再現するためには青、緑、赤の3色に発光する蛍光体を用いることが望ましい。
蛍光画像をインクジェット方式で形成する場合、混色の度合いをカラードライバで制御することが好ましい。混色は加法混色で行われるが、カラードライバの所望の色を出すのに必要なインク量を射出する命令は減法混色と同様の考え方で作製することができる。
画面をコピーなどする場合、RGBデータをそのまま使える加法混色は減法混色用ドライバよりコンパクトに作ることができる。また、階調、コントラスト、色味、インク量などの微調整ができるものが好ましい。
蛍光画像で黒を表現する場合、蛍光体がないところは発光しないので、蛍光体を乗せなければ黒が表示されるが、励起光源の光を吸収させることによって確実に黒を表現することができる。このために、紫外線(UV)吸収剤を黒を表現するためのインクとして用いてもよい。この場合、UV吸収剤は励起エネルギーを与えない際に無色透明であるなどして画像に影響を与えないものが好ましい。
本発明に用いるのに好ましいUV吸収剤は、紫外線領域(200〜400nm)に分光吸収特性を有するものである。
【0022】
以下に、これらUV吸収剤の代表的な基本骨格と化合物例を示す。
【0023】
【化1】
上記の基本骨格において、EWGは電子吸引性置換基(例えば、シアノ基、エステル基、アミド基、スルホニル基、カルボニル基等)を表す。
【0024】
【化2】
【0025】
【化3】
【0026】
【化4】
【0027】
【化5】
【0028】
【化6】
【0029】
【化7】
【0030】
【化8】
【0031】
本発明で用いることができるUV吸収剤は、水溶性あるいは有機溶媒可溶性のものであっても、油溶性のものであってもよい。また、ラテックス状にして用いてもよく、特に限定はない。
UV吸収剤を溶解するのに使用する溶媒としては、例えば、水あるいはメタノール、エタノール、アセトン、ジメチルアセトン、ジオキサン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、酢酸メチル、酢酸エチルなどの有機溶剤を挙げることができる。また、水と前記有機溶媒との混合溶媒を使用することもできる。また、場合によっては下記の分散用界面活性剤を併用してもよい。
また、UV吸収剤が油溶性の場合は、前記の低沸点有機溶剤や高沸点有機溶剤(例えば、ブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジルフォスフェート、トリヘキシルフォスヘート、トリオクチルフォスフェート、トリシクロヘキシルフォスヘート、トリフェニルフォスヘート、ジオクチルフェニルフォスヘート、オレイン酸ヘキシル、グルタル酸ジヘキシル、クエン酸ブチル、ミリスチン酸ブチル、ブタンジオールジベンゾエート、N,N−ジエチルラウリルアミド、ベヘン酸、オクタデシルアルコール、塩素化ポリエチレンなど)を用いて可溶あるいは乳化分散して使用することができる。また、可溶化、乳化分散する際に、分散用界面活性剤(アニオン性、ノニオン性、カチオン性、両性の界面活性剤で、例えば、スルホン酸系、カルボン酸系、硫酸エステル系、カルボン酸系、リンゴ酸系、硼酸系ポリアルキレンオキサイド系、ポリグルセリン系、カウボキシベタイン系、スルホベタイン系、アンモニウム系、ピリジウム系など)を用いることができる。
紫外線吸収剤は単独で用いてもよく、また、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0032】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0033】
実施例1
青色蛍光体(組成式:BaMgAl10O17:Eu2+ 0.1で表される無機蛍光体)の作成
蛍光体B−11(固相法)
1)秤量
各原料をできるだけ正確に秤量する。
BaCO3 1.0mol
MgCO3 1.0mol
Eu2O3 0.1mol
Al2O3 5.0mol
2)混合
各原料をプラスチック製のボールミル容器に入れ、径3mmのTiO2ボール及びアセトン約500mlを加えて蓋をし、1晩、回転台で回転させる。
3)溶媒の除去
Advantec 5Cのろ紙を用いて減圧ろ過により溶媒を除去する。
4)自然乾燥した混合原料をるつぼに入れ、1,700℃で4時間 、2%H2−N2雰囲気下で焼成する。
これにより蛍光体B−11を得た。
【0034】
蛍光体B−12(液相法)
Al(C4H9O)3 5.00mol
金属Ba 0.50mol
Eu(CH3COCHCOCH3)3 0.05mol
MgNO3 0.50mol
を10Lのエタノールに溶解後攪拌し、純水2.5Lを30分かけて滴下した。その後60℃で10時間熟成し、得られた沈殿を濾過、乾燥し前駆体粉末を得た。前駆体粉末をるつぼに入れ、1,600℃で3時間、2%H2−N2 雰囲気下で焼成する。
これにより蛍光体B−12を得た。
蛍光体B−13(液相法)
上記B−12の作成工程において、焼成温度を1.500℃に変更した以外はB−12と同様にしてB−13を得た。
蛍光体B−14(液相法)
上記B−12の作成工程において、焼成温度を1.400℃に変更した以外はB−12と同様にしてB−14を得た。
【0035】
青色蛍光体(組成式:BaMg2Al14O24:Eu2+ 0.1で表される無機蛍光体)の作成
蛍光体B−21(固相法)
1)秤量
各原料をできるだけ正確に秤量する。
BaCO3 1.0mol
MgCO3 2.0mol
Eu2O3 0.05mol
Al2O3 7.0mol
2)混合
各原料をプラスチック製のボールミル容器に入れ、径3mmのTiO2ボール及びアセトン約500mlを加えて蓋をし、1晩、回転台で回転させる。
3)溶媒の除去
Advantec 5Cのろ紙を用いて減圧ろ過により溶媒を除去する。
4)自然乾燥した混合原料をるつぼに入れ、1,700℃で4時間、2%H2−N2雰囲気下で焼成する。
これにより蛍光体B−21を得た。
【0036】
蛍光体B−22(液相法)
Al(C4H9O)3 7.00mol
金属Ba 0.50mol
Eu(CH3COCHCOCH3)3 0.05mol
MgNO3 1.00mol
を10Lのエタノールに溶解後攪拌し、純水2.5Lを30分かけて滴下した。その後60℃で10時間熟成し、得られた沈殿を濾過、乾燥し前駆体粉末を得た。前駆体粉末をるつぼに入れ、1.600℃で3時間、2%H2−N2雰囲気下で焼成する。
これにより蛍光体B−22を得た。
蛍光体B−23(液相法)
上記B−22の作成工程において、焼成温度を1.500℃に変更した以外はB−22と同様にしてB−23を得た。
蛍光体B−24(液相法)
上記B−22の作成工程において、焼成温度を1.400℃に変更した以外はB−22と同様にしてB−24を得た。
【0037】
緑色蛍光体(組成式:Zn2SiO4:Mn2+ 0.1で表される無機蛍光体)の作成
蛍光体G−11(固相法)
酸化亜鉛を0.2mol、酸化シランを0.1mol、酸化マンガンを0.01mol秤取り、乳鉢でよく混合した後、1.300℃で5時間大気中で焼成し、G−11(Zn2SiO4:Mn2+ 0.1)を得た。粒子長軸比4.0、球換算平均粒径4.12μmの白色紛末であった。
蛍光体G−12(液相法)
テトラエトキシシランの0.03mol/Lエタノール溶液300mlと酢酸亜鉛:酢酸マンガン=9:1(mol比)の0.03mol/L水溶液300mlを混合した後、アンモニアでpH11に調整したエタノール:水の1:1溶液300mlに滴下する。液を1/5に濃縮後、水で3倍に希釈し、60℃で10時間熟成した。得られた沈殿を濾過、乾燥後、1,250℃で3時間大気中で焼成し、G−12(Zn2SiO4:Mn2+ 0.1)を得た。
蛍光体G−13(液相法)
上記G−12の作成工程において、焼成温度を1,200℃に変更した以外はG−12と同様にしてG−13を得た。
蛍光体G−14(液相法)
上記G−12の作成工程において、焼成温度を1,150℃に変更した以外はG−12と同様にしてG−14を得た。
【0038】
緑色蛍光体(組成式:Ba2SiO4:Eu2+ 0.05で表される無機蛍光体)の作成
蛍光体G−21(固相法)
1)秤量
各原料をできるだけ正確に秤量する。
BaCO3 4.0mol
SiO2 2.0mol
Eu2O3 0.1mol
2)混合
各原料をプラスチック製のボールミル容器に入れ、径3mmのTiO2ボール、及びエタノール約50mlを加えて蓋をし、1晩、回転台で回転させる。
3)溶媒の除去
Advantec 5Cのろ紙を用いて減圧ろ過により溶媒を除去する。
4)自然乾燥した混合原料をるつぼに入れ、1.300℃で4時間、2%H2−N2雰囲気下で焼成する。
これにより蛍光体G−21を得た。
【0039】
蛍光体G−22(液相法)
以下のSol−Gel法合成フローにて一次粒子を作成した。
8×10−3molのテトラエトキシシランと4×10−4molのユーロピウム(3価)アセチルアセトナート錯体を300ccのエタノールに溶解し、これをアンモニアを加えた水−エタノール中に約1ml/minの速度で攪拌しながら滴下し、ゾルを調製した。得られたゾルをエバポレーターで約1/15に濃縮し、これに0.3mol/Lのバリウム硝酸塩水溶液を295ml添加しゲル化させた。
得られた湿潤ゲルは、密閉容器中、60℃で1晩熟成させた。その後撹拌を行っているエタノール(約300ml)中に1cc/minの速度で添加し、ろ紙(Advantec 5A)を用いた濾過により分取し、室温で乾燥した。
乾燥ゲルは、1,250℃で5時間、2%H2−N2雰囲気中で熱処理を施し蛍光体G−22を得た。
蛍光体G−23(液相法)
上記G−22の作成工程において、焼成温度を1,150℃に変更した以外はG−22と同様にしてG−23を得た。
蛍光体G−24(液相法)
上記G−22の作成工程において、焼成温度を1,050℃に変更した以外はG−22と同様にしてG−24を得た。
【0040】
赤色蛍光体(組成式:Y2O3:Eu3+ 0.35で表される無機蛍光体)の作成
蛍光体R−11(固相法)
酸化イットリウムを0.2mol、酸化ユーロピウムを0.035mol秤取り、乳鉢でよく混合した後、1,600℃で4時間坩堝中で焼成しR−11を得た。
蛍光体R−12(液相法)
トリイソプロポキシドイットリウムの0.03mol/Lイソプロパノール溶液300mlにユーロピウムアセチルアセトナート0.00158molを溶解した液を、アンモニアでpH11に調整したイソプロパノール:水の1:1溶液300mlに滴下する。液を1/5に濃縮後、水で3倍に希釈し、60℃で10時間熟成する。得られた沈殿を濾過、乾燥後、1,500℃で3時間坩堝中で焼成しR−12を得た。
蛍光体R−13(液相法)
上記R−12の作成工程において、焼成温度を1,400℃に変更した以外はR−12と同様にしてR−13を得た。
蛍光体R−14(液相法)
上記R−12の作成工程において、焼成温度を1,300℃に変更した以外はR−12と同様にしてR−14を得た。
【0041】
赤色蛍光体(組成式:Y2O2S:Eu3+ 0.35で表される無機蛍光体)の作成
蛍光体R−21(固相法)
酸化イットリウムを0.2mol、硫黄固体を0.1mol、酸化ユーロピウムを0.035mol秤取り、乳鉢でよく混合した後、1,600℃で2時間坩堝中で焼成しR−21を得た。
蛍光体R−22(液相法)
トリイソプロポキシドイットリウムの0.03mol/Lイソプロパノール溶液300mlにユーロピウムアセチルアセトナート0.00158molを溶解した液と硫化ナトリウムの0.03mol/L水溶液150mlを、アンモニアでpH11に調整したイソプロパノール:水の1:1溶液300mlに滴下する。液を1/5に濃縮後、水で3倍に希釈し、60℃で10時間熟成する。得られた沈殿を濾過、乾燥後、1,500℃で2時間坩堝中で焼成しR−22を得た。
蛍光体R−23(液相法)
上記R−22の作成工程において、焼成温度を1,400℃に変更した以外はR−22と同様にしてR−23を得た。
蛍光体R−24(液相法)
上記R−22の作成工程において、焼成温度を1,300℃に変更した以外はR−22と同様にしてR−24を得た。
【0042】
実施例2
(蛍光インクの製造)
表1〜6に示す実施例1で作成した無機蛍光体を用いて、下記の処方により蛍光インクiB−11〜14、iB−21〜24、iG−11〜14、iG−21〜24、iR−11〜14、iR−21〜24を製造した。
なお、表1〜6には用いた無機蛍光体の平均粒径及び極大発光波長を示した。平均粒径はSEMにより撮影した写真を用いて算出した。
―蛍光インク処方―
無機蛍光体 5重量部
エチレングリコール 70重量部
グリセリン 25重量部
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】
【表6】
【0049】
実施例3
(蛍光画像の作成1)
インクジェットプリンター(Konica・IGUAZU1044SD)によってコニカQP−PROペーパーに表7に示す蛍光インクによってグラディーションを有する画像1を形成した。iG−22、iG−23、iG−24を用いた場合には画像が得られたが、iG−21を用いた場合には吐出不良により有効な画像が得られなかった。
また、得られた評価画像をブラックライトで照射し、目視評価での粒状感を◎を良い、×を悪いとする◎、○、×の3段階で評価した。
得られた結果を表7に示す。
【0050】
【表7】
iG−22,iG−23,iG−24を用いて得られた画像は、昼光では無地だがブラックライトを照射した場合に緑色の画像が出現した。
【0051】
実施例4
(蛍光画像の作成2)
インクジェットプリンター(Konica・IGUAZU1044SD)によってコニカQP−PROペーパーに同一の画像を表8に示す2種の蛍光インク(使用インク1及び2)を用いて出力し使用インクのみが異なる画像2及び3を形成した。
iG−22とiR−12、iG−23とiR−13、iG−24とiR−14を用いた場合には画像が得られたが、iG−21とiR−21を用いた場合には吐出不良により有効な画像が得られなかった。
また、得られた評価画像を254nmの紫外線と365nmの紫外線で照射し、画像2及び3の目視評価での粒状感を実施例3に示した評価基準で評価した。
得られた結果を表8に示す。
【0052】
【表8】
iG−22とiR−12、iG−23とiR−13、iG−24とiR−14を用いて得られた画像2及び3は共に昼光では見えないが、254nmUVを照射すると赤色の画像が出現し、365nmUVを照射すると緑色の画像が出現した。このように照射光を代えることにより同一画像の色を変えるという効果を得ることができる。
【0053】
実施例5
(蛍光画像の作成3)
インクジェットプリンター(Konica・IGUAZU1044SD)によってコニカQP−PROペーパーに同一の画像を表9に示す2種の蛍光インク(使用インク1及び2)を用いて異なる画像を出力し使用インク及び画像が異なる画像4及び5を形成した。
iG−22とiR−12、iG−23とiR−13、iG−24とiR−14を用いた場合には画像が得られたが、iG−21とiR−21を用いた場合には吐出不良により有効な画像が得られなかった。
また、得られた評価画像を254nmの紫外線と365nmの紫外線で照射し、画像4及び5の目視評価での粒状感を実施例3に示した評価基準で評価した。
得られた結果を表9に示す。
【0054】
【表9】
iG−22とiR−12、iG−23とiR−13、iG−24とiR−14を用いて得られた画像4及び5は共に昼光では見えないが、254nmUVを照射すると赤色の画像3が出現し、365nmUVを照射すると緑色の画像2が出現した。このように照射光を代えることにより異なった画像を表現することができるという効果を得ることができる。
【0055】
実施例6
(蛍光画像の作成4)
フルカラーの画像を、インクジェットプリンター(Konica・IGUAZU1044SD)によってコニカQP−PROペーパーに青に相当する部分はiB−14で、緑に相当する部分はiG−14で、赤に相当する部分はiR−14で出力し、フルカラーの画像6を形成し、また、上記とは別のフルカラーの画像を青に相当する部分はiB−24で、緑に相当する部分はiG−24で、赤に相当する部分はiR−24で出力し、フルカラーの画像7を形成した。
得られた画像は昼光では見えないが、245nmの紫外線を照射した場合にはフルカラーの画像6が現れ、365nmの紫外線を照射した場合はフルカラーの画像7が現れるといった、照射光によって異なるフルカラー画像を表現するという効果を発現することができた。
【0056】
実施例7
(蛍光画像の作成5)
フルカラーの画像を、インクジェットプリンター(Konica・IGUAZU1044SD)によってコニカQP−PROペーパーに青に相当する部分はiB−14で、緑に相当する部分はiG−14で、赤に相当する部分はiR−14で、黒に相当する部分は紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール)、エチレングリコール及びグリセリンを含有するインクiKで出力し、フルカラーの画像6を形成し、また、上記とは別のフルカラーの画像を青に相当する部分はiB−24で、緑に相当する部分はiG−24で、赤に相当する部分はiR−24で出力し、フルカラーの画像7を形成した。
得られた画像は昼光では見えないが、245nmの紫外線を照射した場合にはフルカラーの画像6が現れ、365nmの紫外線を照射した場合はフルカラーの画像7が現れるといった、照射光によって異なるフルカラー画像を表現するという効果を発現することができた。
【0057】
【発明の効果】
本発明の蛍光塗料または蛍光インクは、透明で、高精細な画像を形成することができ、様々な演出に用いることができる。
Claims (6)
- 平均粒径が2.0μm以下である無機蛍光体を含有することを特徴とする蛍光塗料または蛍光インク。
- 請求項1に記載の蛍光塗料または蛍光インクを用いた蛍光画像であって、2種類以上の波長の異なる光源を照射することにより、
(a)可視できない画像から可視できる画像を出現させる
(b)同一画像の色を変化させる
(c)2種類以上の画像を同一面上で表示させる
から選ばれた少なくとも1つができるようになっていることを特徴とする蛍光画像。 - 2種類以上の波長の異なる光源が、昼光、ブラックライト、254nmの紫外線から選ばれる2種類以上の光源であることを特徴とする請求項2に記載の蛍光画像。
- 請求項2または3に記載の蛍光画像を、インクジェット方式で形成することを特徴とする蛍光画像形成方法。
- それぞれ発光色が青、緑、赤である少なくとも3種の請求項1に記載の蛍光塗料または蛍光インクを用い、カラードライバーによって制御してフルカラー再現することを特徴とする請求項4に記載の蛍光画像形成方法。
- それぞれ発光色が青、緑、赤である少なくとも3種の請求項1に記載の蛍光塗料または蛍光インクと共に、更に、紫外線吸収剤を含有するインクを用いることを特徴とする請求項5に記載の蛍光画像形成方法。
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