JP7198620B2 - インクジェット用インクセット、インクジェット記録方法および印刷物 - Google Patents
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Description
プロセスカラーインクセットは、少なくともシアンインク(C)、マゼンタインク(M)、イエローインク(Y)、およびブラックインク(K)を含有する。プロセスカラーインクセットは、色材濃度の異なるライト系インク(例、ライトシアンインク(LC)、ライトマゼンタインク(LM)、ライトイエローインク(LY)、ライトブラックインク(LK))をさらに含有していてもよい。プロセスカラーインクセットに、プロセスカラー以外のカラーインク(すなわち、特色インク)を組み合わせてもよい。特色インクの例としては、レッドインク(R)、グリーンインク(G)、ブルーインク(B)、オレンジインク(Or)、バイオレットインク(Vi)、ホワイトインク(Wh)、メタリックインク(Mt)、透明インク(クリアーインク)等が挙げられる。また、特色インクは、可視光で発色し得る限り、これらの例示と異なる色のインクであってよい。
R1O-(R2O)n-R3・・・・・(I)
(式中、R1は、水素原子、炭素数1~6の直鎖もしくは分岐状のアルキル基、またはフェニル基であり、R2は、炭素数2または3のアルキレン基であり、R3は、水素原子、または炭素数1~4の直鎖もしくは分岐状のアルキル基である。ただし、R1とR3が両方とも水素原子となることはない。nは1~7の整数であり、好ましくは2または3である。)
蛍光発光インクセットは、紫外線照射により赤色発光する蛍光発光インク(以下、「蛍光発光インク(R)」と称することがある)、紫外線照射により緑色発光する蛍光発光インク(以下、「蛍光発光インク(G)」と称することがある)、および紫外線照射により青色発光する蛍光発光インク(以下、「蛍光発光インク(B)」と称することがある)を少なくとも含む。
蛍光発光インクに使用する蛍光染料を選択するにあたり、蛍光染料と、有機溶剤として用いるジエチレングリコールジエチルエーテル(DEGDEE)のSP(Solubility Parameter)値を計算した。なお、SP値の計算には、比較的簡便に求められるFedorsの推算法を用いた。計算する際、「添加剤の溶解性パラメータに関する考察」、塗料の研究、No.152、Oct. 2010,41-46頁を参考にし、錯体の中心金属および電荷については考慮していない。一方で、DEGDEEに対する蛍光染料の溶解性を目視で評価した。結果を表1に示す。
計算式:δ=(ΣEcoh/ΣV)1/2 (Ecoh:凝集エネルギー[cal/mol]、V:モル分子容[cm3/mol])
プロセスインクとして、表2に記載の各成分を表2に示す含有割合(重量%)で含有するインク(即ち、シアンインク、マゼンダインク、イエローインク、およびブラックインク)を用意した。また、ライト系インクとして、表2に記載の各成分を表2に示す含有割合(重量%)で含有するインク(即ち、ライトシアンインク、ライトマゼンタインク、およびライトブラックインク)を用意した。
三角フラスコにジエチレングリコールジエチルエーテル(関東化学社製)および塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体「BR-116」(三菱ケミカル製)を加え、空冷管を取り付けた。次いで60℃に加熱して30分撹拌し、定着樹脂溶液を作製した。得られた定着樹脂溶液に蛍光材料を少量ずつゆっくり加え、さらに撹拌し、蛍光発光インクを調製した。得られた蛍光発光インクを、シリンジを用いて5.00μmのナイロンシリンジフィルターで濾過して不純物を取り除いた。蛍光発光インクの粘度を、円錐平板方式の粘度計「TVE-25L」(東機産業社製)を用いて25℃で測定した。また、蛍光発光インクの表面張力を、表面張力計「DY-300」(協和界面科学社製)を用いて25℃の条件下でWilhelmy法によって測定した。表3にインクの組成(即ち、使用材料と重量割合)と物性(即ち、粘度と表面張力)を示す。
調製したプロセスカラーインクおよび蛍光発光インクをローランドディー.ジー.社製インクジェットプリンタ「LEF-20」にインストールして、解像度900×600dpi、10pass、889mm/sec、単方向の条件で、透明アクリル板「アクリライト」(三菱化学社製)の上に印刷し、塗膜を形成した。このとき、プロセスカラーインクを吐出した後に、蛍光発光インクを吐出した。蛍光発光インクで形成した塗膜については、加飾性を評価した。結果を表4に示す。なお、評価内容は以下に示す4項目である。
(1)可視光下/透明度:可視光下での塗膜が透明であるか(色が見えないか)どうか
(判断基準)
◎:基材の透明度が保たれていて、発光の色味が全く分からない
○:基材の透明度が保たれているが、発光の色味がわずかに分かる
△:わずかに基材に着色し、発光の色味が分かる
×:基材に着色し、発光の色味もはっきり分かる
(2)可視光下/耐光性:可視光(屋内想定の光)に当てて、紫外光照射時の発光色の退色が無いか
(判断基準)
◎:屋内1ヶ月想定の放射照度で発光強度が初期の20%以上保たれる
○:屋内1ヶ月想定の放射照度で発光強度が初期の5%以上保たれる
△:屋内1ヶ月想定の放射照度で発光強度が初期の1%以上保たれる
×:屋内1ヶ月想定の放射照度で消光する
(3)紫外光下/発光強度:紫外光照射下での発光強度
(判断基準)
◎:明るく、良く光る
○:光る
×:光らない
(4)紫外光下/発光ムラ:紫外光照射下で発光にムラが無いか
(判断基準)
◎:ムラが全く無い
○:塗膜の一部に発光ムラがある
×:塗膜全体に発光ムラがある
したがって、本発明のインクジェット用インクセットによれば、従来とは異なる加飾表現を実現可能であることがわかる。
Claims (6)
- シアンインク、マゼンダインク、イエローインク、およびブラックインクを含むプロセスカラーインクセットと、
紫外線照射により赤色発光する蛍光発光インク、紫外線照射により緑色発光する蛍光発光インク、および紫外線照射により青色発光する蛍光発光インクを含む蛍光発光インクセットと、
を含み、
前記蛍光発光インクセットを構成する各蛍光発光インクが、溶剤系インクであり、
前記蛍光発光インクセットを構成する各蛍光発光インクが、蛍光染料、および有機溶剤を含有し、前記蛍光染料のSP値と、前記有機溶剤のSP値の差の絶対値が4(cal/cm 3 ) 1/2 以下である、インクジェット用インクセット。 - 前記有機溶媒が、グリコールエーテル類であり、前記赤色発光する蛍光発光インクの蛍光染料および前記緑色発光する蛍光発光インクの蛍光染料が、希土類錯体である、請求項1に記載のインクジェット用インクセット。
- シアンインク、マゼンダインク、イエローインク、およびブラックインクを含むプロセスカラーインクセットのインクを記録媒体にインクジェット方式で塗布する工程と、
紫外線照射により赤色発光する蛍光発光インク、紫外線照射により緑色発光する蛍光発光インク、および紫外線照射により青色発光する蛍光発光インクを含む蛍光発光インクセットのインクを、前記工程で塗布がなされた記録媒体にインクジェット方式で塗布する工程と、
を包含し、
前記蛍光発光インクセットを構成する各蛍光発光インクが、溶剤系インクであり、
前記蛍光発光インクセットを構成する各蛍光発光インクが、蛍光染料、および有機溶剤を含有し、前記蛍光染料のSP値と、前記有機溶剤のSP値の差の絶対値が4(cal/cm 3 ) 1/2 以下である、インクジェット記録方法。 - 前記記録媒体が、難吸収性基材である、請求項3に記載のインクジェット記録方法。
- 記録媒体に、請求項1または2に記載のインクジェット用インクセットにより印刷が施されている印刷物。
- 前記記録媒体が、難吸収性基材である、請求項5に記載の印刷物。
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