JP6733189B2 - インク組成物セット及び記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インク組成物セットに関する。
記録ヘッドのノズル孔からインクの微小な液滴を吐出させ記録媒体に付着させて、画像や文字を記録するインクジェット記録装置が知られている。また、かかる記録に用いるインクとして、例えば、顔料、界面活性剤、水、有機溶剤等の種々の成分を含むインクジェット用インク組成物が知られている。また、インクジェット用インク組成物においては実質的に水を含まない溶剤系のインクジェットインク組成物(以下、単に「インク組成物」または「インク」ともいう。)の開発も行われている。
このような、溶剤系インク組成物は、塩化ビニル系の記録媒体への適応性が良好であり、例えば、屋外の看板等のいわゆるサイン用途の記録に用いられることが多い。しかしながら、溶剤系インクジェットインク組成物をサイン用途に使用する場合には、記録物の耐候性が不十分となる場合がある。すなわち、サイン用途の記録物は、雨や日光等にさらされる屋外環境で使用されることが多く、屋内での使用よりも、耐水性、耐擦性および耐光性等の耐候性の確保が求められている。
一方、欧米を中心として暖色系の印刷物の需要が増えており、暖色系の豊かな色相の再現が望まれており、インクセットがオレンジインク(特色インク)を備えることでガマットの広い色再現をはかっている。しかし、オレンジインクの顔料は耐候性が他のインクと比べて劣ることが分かってきた。そこで、比較的耐候性に優れているピグメントオレンジ43(P.O.43)をオレンジインクの顔料として含有する水系インク組成物や非水系インク組成物、インクセットが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2009−173853号公報 特開2004−70048号公報 特開2009−227812号公報
しかしながら、上記溶剤系インク組成物を含むインク組成物セットであっても、色再現性、特に暖色系色相における色再現性と、耐候性の確保は難しい。
そこで、本発明に係る幾つかの態様は、上記の課題の少なくとも一部を解決することで、色再現性に優れた画像を形成できるインク組成物セットおよび記録方法を提供するものである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係るインク組成物セットの一態様は、
顔料としてオレンジ顔料と、溶剤とを含む溶剤系オレンジインク組成物と、
顔料としてレッド顔料と、溶剤を含む溶剤系レッドインク組成物と、
を少なくとも備えることを特徴とする。
適用例1のインク組成物セットによれば、溶剤系オレンジインク組成物と溶剤系レッドインク組成物とを組み合わせたインクセットとすることにより、特に暖色系の発色が良くなり、その色再現が長期に亘り保持される。したがって、色再現性及び耐候性に優れた画像を形成できる。
[適用例2]
上記適用例において、
前記溶剤系オレンジインク組成物に含まれる溶剤と、前記溶剤系レッドインク組成物に含まれる溶剤とが、それぞれ独立して、下記一般式(1)で表される化合物を含むことができる。
O−(RO)−R・・・・・(1)
(一般式(1)中、R及びRは、各々独立して炭素数1以上5以下のアルキル基を表す。Rは炭素数2以上4以下のアルキレン基を表す。mは1〜8の整数を表す。)
[適用例3]
上記適用例において、
さらに、顔料と溶剤とを含む溶剤系シアンインク組成物と、顔料と溶剤とを含む溶剤系イエローインク組成物と、顔料と溶剤とを含む溶剤系マゼンタインク組成物と、顔料と溶剤とを含む溶剤系ブラックインク組成物と、を少なくとも備えることができる。
[適用例4]
上記適用例において、
前記溶剤系オレンジインク組成物に含まれる溶剤、および前記溶剤系レッドインク組成物に含まれる溶剤の少なくとも何れかが、下記一般式(2)で表される化合物を含むことができる。
−(OR −OH・・・・・(2)
(一般式(2)中、Rは炭素数1以上5以下のアルキル基を表す。Rは炭素数2以上4以下のアルキレン基を表す。nは1〜8の整数を表す。)
ことができる。
[適用例5]
上記適用例において、
前記溶剤系レッドインク組成物に含まれるレッド顔料としてジケトピロロピロール系顔料を含み、
前記溶剤系オレンジインク組成物に含まれるオレンジ顔料として、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ64およびC.I.ピグメントオレンジ71から選択される少なくとも何れかを含むことができる。
[適用例6]
上記適用例において、
インクジェット記録方法に用いることができる。
[適用例7]
上記適用例において、
前記溶剤系オレンジインク組成物および前記溶剤系レッドインク組成物において、前記一般式(1)で表される化合物の含有量が40質量%以上であることができる。
[適用例8]
上記適用例において、
前記溶剤系オレンジインク組成物および前記溶剤系レッドインク組成物の少なくともいずれかにおいて、前記一般式(2)で表される化合物の含有量が5質量%以上25質量%以下であることができる。
[適用例9]
上記適用例において、
加熱した記録媒体に、インク組成物をインクジェットヘッドから吐出して付着させるインクジェット記録方法に用いることができる。
[適用例10]
上記適用例において、
前記溶剤系オレンジインク組成物および前記溶剤系レッドインク組成物の少なくともいずれかが、定着樹脂と、溶剤としてラクトン化合物と、を含むことができる。
[適用例11]
上記適用例において、
前記溶剤系オレンジインク組成物および前記溶剤系レッドインク組成物が、それぞれ、前記一般式(1)で表される化合物として、引火点が70℃以下の化合物を含むことができる。
[適用例12]
本発明に係る記録方法の一態様は、
適用例1ないし適用例11のいずれか一例に記載のインク組成物セットを用いて行うことを特徴とする。
以下に本発明の好適な実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の一例を説明するものである。本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含む。なお、以下で説明される構成の全てが本発明の必須の構成であるとは限らない。
1.インク組成物セット
本実施形態に係るインク組成物セットは、顔料としてオレンジ顔料と、溶剤とを含む溶剤系オレンジインク組成物と、顔料としてレッド顔料と、溶剤を含む溶剤系レッドインク組成物と、を少なくとも備えることを特徴とする。本実施形態に係るインク組成物セットは、オレンジインク組成物とレッドインク組成物として、揮発性の溶剤(主に有機溶剤)を主成分とし、記録媒体上に付着させた後、加熱あるいは常温により溶剤を乾燥させて固形分を定着させて記録を行う溶剤系インクジェットインク組成物を用いている。したがって、放射線(光)を照射して硬化させる光硬化型インクとは異なるインクである。
本発明における「溶剤系」インクジェットインク組成物とは、有機溶剤等を主要な溶媒として、水を主要な溶媒としない組成物である。組成物中の水の含有量はその組成物100質量%に対して5質量%以下であり、3質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましく、0.5質量%以下が特に好ましい。インク組成物(100質量%)における有機溶剤等の含有量は50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましく、90質量%以上が特に好ましい。また、限られるものではないが、組成物の調製において主な溶媒成分として意図的に水を添加せず不純物として不可避的に水分を含んでしまう場合は、許容される組成物とし
てもよい。
以下、本実施形態に係るインク組成物セットを構成するインク組成物について説明する。なお、本実施形態において、インク組成物セットは、少なくとも、溶剤系オレンジインク組成物と溶剤系レッドインク組成物とを備えていれば、本実施形態に係るインク組成物セットを構成するが、その他、顔料と溶剤とを含む溶剤系シアンインク組成物と、顔料と溶剤とを含む溶剤系イエローインク組成物と、顔料と溶剤とを含む溶剤系マゼンタインク組成物とを含んでいても構わなく、さらに顔料と溶剤とを含む溶剤系ブラックインク組成物を含んでいても構わない。
また、本実施形態において、インク組成物セットは、少なくとも、溶剤系オレンジインク組成物と溶剤系レッドインク組成物とを備えており、顔料と溶剤とを含む溶剤系シアンインク組成物と、顔料と溶剤とを含む溶剤系イエローインク組成物と、顔料と溶剤とを含む溶剤系マゼンタインク組成物と共に記録に用いるインク組成物セット、さらに顔料と溶剤とを含む溶剤系ブラックインク組成物と共に用いるインク組成物セットとしてもよい。
本実施形態に係るインク組成物セットを構成する溶剤系オレンジインク組成物は、顔料としてオレンジ顔料と、溶剤とを含む。また、溶剤系レッドインク組成物は、顔料としてレッド顔料と、溶剤を含む。
オレンジインクとレッドインクは色相角は近似しているが、オレンジとレッドの比較として、オレンジは色空間で明度(L)の高い領域、レッドは明度の低い領域であり、両方を用いると色再現範囲が一層広がる。具体的には、オレンジインク組成物とレッドインク組成物の比較として、オレンジインク組成物は後述の測色の色空間で明度(L)が高くレッドインク組成物は同明度が低い。また、オレンジ顔料の中には耐候性の点で劣る顔料もあるが、レッドインクと併用することにより、暖色系の色を印刷する場合にもレッドインクとの併用が可能となる。これにより、記録の際に、特に暖色系の発色が良くなるだけでなく、オレンジインクの使用量(付着量)が減るため、オレンジ顔料に起因する画像の耐候性の悪化を目立たなくすることができる。これにより、色再現性及び耐候性に優れた画像を形成できる。
なお、レッドインク組成物は赤色インク組成物ともいう。レッドインク組成物とオレンジインク組成物は、白色の記録媒体の記録部に記録媒体の地が残らないようにインク組成物を付着させた記録部を、国際照明委員会(CIE)が策定したL色空間に準拠した測色器で測色した場合の色相角hが、上記のイエローインク組成物を用いた場合の色相角hより小さく上記のマゼンタインク組成物を用いた場合の色相角より大きい色相角の範囲にあるインク組成物である。また、レッドインク組成物とオレンジインク組成物との比較では、オレンジインク組成物を用いた場合のほうがイエローインク組成物を用いた場合の色相角hに近く、レッドレッドインク組成物を用いた場合のほうがマゼンタインク組成物を用いた場合の色相角hに近い。
以下、本実施形態に係るインク組成物セットを構成するインク組成物に含まれる各成分について説明する。
1.1.溶剤
1.1.1.第1の溶剤(式(1)で表される化合物)
本実施形態に係るインク組成物セットを構成するインク組成物は、それぞれ独立して、溶剤として下記一般式(1)で表される化合物を1種以上含む。
O−(RO)−R・・・・・(1)
(一般式(1)中、R及びRは、各々独立して炭素数1以上5以下のアルキル基を表
す。Rは炭素数2以上4以下のアルキレン基を表す。mは1〜8の整数を表す。)
ここで、炭素数1以上5以下のアルキル基としては、直鎖状または分岐状のアルキル基であることができ、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、tert−ペンチル基が挙げられる。また、Rにおける「炭素数2以上4以下のアルキレン基」としては、例えば、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基等が挙げられる。上記一般式(1)で表される化合物は、1種単独で含有されてもよいし、2種以上含有されてもよい。
なお、上記一般式(1)に示す化合物はアルキレングリコールジエーテル類であり、記録媒体上での乾燥性などの点で優れている。アルキレングリコールジエーテル類は、1種単独又は2種以上を混合して使用することができる。
アルキレングリコールジエーテルとしては、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
画像に凝集ムラが発生すると発色が劣り、色再現性が悪くなる傾向があるが、本実施形態では、上記一般式(1)に示す化合物を用いることにより、画像の凝集ムラを抑制して良好な画質を得ることが可能となる。また、この溶剤を用いることにより、色再現範囲を広げて、オレンジやレッドの暖色系を広く再現することが可能となる。
溶剤系インクジェットインク組成物に含まれる上記一般式(1)に示す化合物である溶剤の含有量は、溶剤系インクジェットインク組成物の全質量(100質量%)に対して、その下限値が40質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、60質量%以上であることがさらにより好ましく、70質量%以上であることがより一層好ましく、80質量%以上であることが最も好ましい。また、上限値は、95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましく、85質量%以下であることがより一層好ましく、80質量%以下であることがさらに好ましく、75質量%以下であることが特に好ましい。含有量が40質量%以上であることで、液滴の濡れ拡がり性が向上して、画像の凝集ムラを抑制して良好な画質を得ることが可能となる。また、含有量が95質量%以下であることで、ミストの発生により画像が汚れることを抑制する。
また、溶剤系インクジェットインク組成物の乾燥性と、耐擦性の向上と印刷画質をより向上させる観点から、上記一般式(1)で表される化合物である溶剤として、引火点が70℃以下の化合物を少なくとも含有することが好ましく、引火点が65℃以下の化合物を少なくとも含有することがより好ましく、引火点が60℃以下の化合物を少なくとも含有することがさらに好ましい。引火点の下限は限られるものではないが、50℃以上であることが好ましい。
上記の引火点は、タグ密閉式引火点試験器による引火点が80℃以下では無い場合はクリーブランド開放式引火点試験器による引火点とし、タグ密閉式引火点試験器による引火点が80℃以下の場合は、当該引火点における溶剤の動粘度が10cSt未満の場合はタグ密閉式引火点試験器による引火点とし、当該引火点における溶剤の動粘度が10cSt以上の場合はセタ密閉式引火点試験器による引火点とする。
また、溶剤系インクジェットインク組成物の全質量に対する当該化合物(上記一般式(1)で表される化合物のうち引火点が70℃以下の化合物)の含有量(複数種を使用する場合にはその合計量)は、好ましくは50質量%以上95質量%以下であり、より好ましくは60質量%以上90質量%以下、特に好ましくは70質量%以上85質量%以下である。インク組成物中に含まれる当該化合物の含有量が前記範囲内にあると、溶剤系インクジェットインク組成物の乾燥性を高めることができ、形成される画像における濡れ広がりや凝集ムラ(顔料の凝集等)を抑制することができる。また、他の溶剤に比べて、溶剤系インクジェットインク組成物の保存安定性が良好となる傾向がある。この理由としては、上記一般式(1)で表される化合物のうち、引火点が70℃以下の化合物はインク長期保管中の水分上昇を抑制できるためと推測している。
1.1.2.第2の溶剤(式(2)で表される化合物)
本実施形態に係るインク組成物セットを構成するインク組成物は、主溶剤(第1の溶剤)としての上記一般式(1)で表される溶剤の他に、それぞれ独立して、さらに、溶剤として下記一般式(2)で表される化合物を含むことが好ましい。
−(OR −OH・・・・・(2)
(一般式(2)中、Rは炭素数1以上5以下のアルキル基を表す。Rは炭素数2以上4以下のアルキレン基を表す。nは1〜8の整数を表す。
第2の溶剤として、上記一般式(2)で表される化合物である溶剤を含むことにより、各溶剤系インクジェットインク組成物の吸湿速度や乾燥性を調整することが可能となる。
ここで、Rにおける「炭素数1以上5以下のアルキル基」としては、直鎖状または分岐状のアルキル基であることができ、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチルまたはペンチル基等が挙げられる。
また、上記一般式(2)において、Rにおける「炭素数2以上4以下のアルキレン基」としては、例えば、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、またはブチレン基等が挙げられる。さらに、上記一般式(2)において、nは3以上6以下の整数であることが好ましい。
上記一般式(2)で表される化合物である溶剤の具体例としては、アルキレングリコールモノエーテル類が挙げられる。これらの化合物は、1種単独又は2種以上を混合して使用することができる。
アルキレングリコールモノエーテルとしては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリ
コールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノメチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノエチルエーテル、ペンタエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
オレンジインクとレッドインクを記録媒体上で接触して記録する場合、二次色凝集ムラが発生することがある。二次色凝集ムラが発生すると、発色が落ち、折角の広い色再現範囲が狭くなってしまうことがある。そこで、インクに上記一般式(2)で表される化合物である溶剤を含有させることにより、二次色凝集ムラを低減させて、一層広い色再現範囲を可能とする。また、インクに上記一般式(2)で表される化合物である溶剤を含有させることにより、一次色凝集ムラも発色性を低下させる傾向がある。
溶剤系インクジェットインク組成物の乾燥性と、耐擦性の向上と印刷画質をより向上させる観点から、上記一般式(2)で表される化合物である溶剤として、引火点が180℃以下のものを少なくとも含有することが好ましい。引火点が180℃以下の化合物の溶剤系インクジェットインク組成物の全量に対する含有量(複数種を使用する場合にはその合計量)は、好ましくは1質量%以上20質量%以下であり、より好ましくは3質量%以上15質量%以下、特に好ましくは5質量%以上10質量%以下である。また、上記一般式(2)で表される化合物である溶剤として、引火点は75℃以上であることがより好ましく、120℃以上であることがさらに好ましい。
本実施形態において、溶剤系インクジェットインク組成物が、上記一般式(2)で表される化合物である溶剤を含むことにより、濡れ広がり性やミスト低減等の点で優れる。このため、溶剤系オレンジインク組成物および溶剤系レッドインク組成物の少なくともいずれかが上記一般式(2)で表される化合物である溶剤を含むことが好ましく、溶剤系オレンジインク組成物および溶剤系レッドインク組成物の両方が、上記一般式(2)で表される化合物である溶剤を含むことがより好ましく、本実施形態に係るインク組成物セットを構成するインク組成物の全てが上記一般式(2)で表される化合物である溶剤を含むことが最も好ましい。
また、溶剤系インクジェットインク組成物に含まれる上記一般式(2)に示す化合物である溶剤の含有量は、溶剤系インクジェットインク組成物の全質量(100質量%)に対して、5質量%以上25質量%以下であることが好ましく、より好ましくは8質量%以上22質量%以下であり、より好ましくは10質量%以上20質量%以下である。
1.1.3.ラクトン化合物(環状エステル)
本実施形態において、溶剤系インクジェットインク組成物は、ラクトン化合物(環状エステル)を含有することが好ましい。溶剤系インクジェットインク組成物は、ラクトン化合物を含むことにより、記録媒体の記録面(例えば塩化ビニル系樹脂を含む記録面)の一部を溶解して記録媒体の内部に溶剤系インクジェットインク組成物を浸透させることができる。このように記録媒体の内部にインクが浸透することで、記録媒体上に記録した画像の耐擦性(摩擦堅牢性)を向上させることができる。換言すると、ラクトン化合物は、塩化ビニル系樹脂との親和性が高いため、溶剤系インクジェットインク組成物の成分を記録面に浸潤させやすい(食い付かせやすい)。ラクトン化合物がこのような作用を有する結果、これを配合した溶剤系インクジェットインク組成物が、屋外環境等の厳しい条件下であっても、耐擦性に優れた画像を形成できるものと考えられる。
ラクトン化合物は、ヒドロキシル基とカルボキシル基とを有する1つの分子において、当該分子内で、該ヒドロキシル基と該カルボキシル基とが脱水縮合した構造を有する化合
物である。ラクトン化合物のうち、単純な構造を有するものとしては、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、σ−バレロラクトン、及びε−カプロラクトン等を例示することができる。なお、ラクトン化合物の複素環の環員数には特に制限がなく、さらに、例えば複素環の環員には任意の側鎖が結合していてもよい。ラクトン化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
本実施形態において、溶剤系インクジェットインク組成物によって形成される画像の耐擦性をより高める観点からは、上記例示したラクトン化合物のうち、3員環以上7員環以下の環状エステルが好ましく、5員環または6員環のラクトン化合物を用いることがより好ましく、いずれの場合でも側鎖を有さないことがより好ましい。このようなラクトン化合物の具体例としては、γ−ブチロラクトン、σ−バレロラクトンが挙げられる。また、このようなラクトン化合物は、特にポリ塩化ビニルとの親和性が高いので、ポリ塩化ビニルが含有される記録媒体に付着された場合に、耐擦性を高める効果を極めて顕著に得ることができる。
ラクトン化合物を配合する場合における、溶剤系インクジェットインク組成物の全質量に対する含有量(複数種を使用する場合にはその合計量)は、好ましくは5質量%以上40質量%以下、より好ましくは10質量%以上30質量%以下である。
なお、本実施形態において、溶剤系オレンジインク組成物および溶剤系レッドインク組成物の少なくともいずれかがラクトン化合物を含むことが好ましく、溶剤系オレンジインク組成物および溶剤系レッドインク組成物の両方が、ラクトン化合物を含むことがより好ましく、本実施形態に係るインク組成物セットを構成するインク組成物の全てが上ラクトン化合物を含むことが最も好ましい。
1.1.4.その他の溶剤
本実施の形態において、溶剤系インクジェットインク組成物は、溶剤として、上記一般式(1)、(2)で表される化合物やラクトン化合物の他に、以下のような化合物を用いることができる。
そのような溶剤としては、例えばアルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、イソプロピルアルコール、フッ化アルコール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、カルボン酸エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等)、エーテル類(ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、多価アルコール類(エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等)等が挙げられる。
また、溶剤として、(多価)アルコール類を含有してもよい。(多価)アルコール類としては、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールや、2−メチルペンタン−2,4−ジオール等が挙げられる。
溶剤系インクジェットインク組成物に、(多価)アルコール類を含有させる場合の合計の含有量は、記録媒体上での濡れ拡がり性及び浸透性を向上させて濃淡むらを低減させる効果や、保存安定性及び吐出信頼性を確保する観点から、溶剤系インクジェットインク組成物の全質量に対して、0.05質量%以上30質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上30質量%以下であることがさらに好ましい。(多価)アルコール類の含有量が上記範囲内にあることで、インクの濡れ性、浸透性、乾燥性が良好となり、良好な印刷濃度(発色性)を備えた画像が得られる場合がある。また、(多価)アルコール類の含有量が上記範囲内にあることで、インクの粘度を適正にすることができ、ノズルの目詰まり等の発生を低減できる場合がある。
また、溶剤系インクジェットインク組成物にはアミン類を配合してもよく、例えば、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリブタノールアミン、N,N−ジメチル−2−アミノエタノール、N,N−ジエチル−2−アミノエタノール等のヒドロキシルアミンが挙げられ、1種または複数種を用いることができる。アミン類を含有させる場合の合計の含有量は、溶剤系インクジェットインク組成物の全質量に対して、0.05質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上3質量%以下であることがさらに好ましい。
また、溶剤として、ラウリン酸メチル、ヘキサデカン酸イソプロピル(パルミチン酸イソプロピル)、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル等の高級脂肪酸エステル、炭素数2〜8の脂肪族炭化水素のジカルボン酸(炭素数はカルボキシル基の炭素を除く)を炭素数1〜5のアルキル基でジエステル化した二塩基酸ジエステル、並びに、炭素数6〜10の脂肪族炭化水素のモノカルボン酸(炭素数はカルボキシル基の炭素を除く)をアミド化した(アミド窒素原子を置換している置換基がそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜4のアルキル基である)アルキルアミド(N,N−ジメチルデカンアミド等)等が挙げられる。
ここで例示したその他の溶剤は、一種又は複数種を、溶剤系インクジェットインク組成物に対して、適宜の配合量で添加することができる。
1.2.顔料
本実施形態に係るインク組成物セットを構成する各インク組成物は、顔料を含む。
1.2.1.無機顔料
無機顔料としては、例えばカーボンブラック、酸化鉄、及び酸化チタンが挙げられる。上記のカーボンブラックとしては、特に限定されないが、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、及びチャンネルブラック(C.I.ピグメントブラック7)が挙げられる。また、カーボンブラックの市販品として、例えば、No.2300、900、MCF88、No.20B、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B(以上全て商品名、三菱化学社(Mitsubishi Chemical Corporation)製)、カラーブラックFW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、S150、S160、S170、プリテックス35、U、V、140U、スペシャルブラック6、5、4A、4、250(以上全て商品名、デグサ社(Degussa AG)製)、コンダクテックスSC、ラーベン1255、5750、5250、5000、3500、1255、700(以上全て商品名、コロンビアカーボン社(Columbian Carbon Japan Ltd)製)、コロンビアンケミカルズ(Columbian Chemicals)製、リガール400R、330R、660R、モグルL、モナーク700、800、880、900、1000、1100、1300、1400、エルフテックス12(以上全て商品名、キャボット社(Cabot Corporation)製)が挙げられる。
1.2.2.有機顔料
有機顔料としては、例えばキナクリドン系顔料、キナクリドンキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラピリミジン系顔料、アンサンスロン系顔料、インダンスロン系顔料、フラバンスロン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、アントラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ベンツイミダゾロン系顔料、イソインドリノン系顔料、アゾメチン系顔料、及びアゾ系顔料が挙げられる。有機顔料の具体例としては、下記のものが挙げられる。
<シアンインク>
シアンインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、15:34、16、18、22、60、65、66、C.I.バットブルー4、60が挙げられる。なお、「C.I.」は、カラーインデックスの略である。
<マゼンタインク>
マゼンタインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、40、41、42、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、88、112、114、122、123、144、146、149、150、166、168、170、171、175、176、177、178、179、184、185、187、202、209、219、224、245、254、264、C.I.ピグメントバイオレット19、23、32、33、36、38、43、50が挙げられる。
<イエローインク>
イエローインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、16、17、24、34、35、37、53、55、65、73、74、75、81、83、93、94、95、97、98、99、108、109、110、113、114、117、120、124、128、129、133、138、139、147、151、153、154、155、167、172、180、185、213が挙げられる。
<オレンジインク>
オレンジインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ5、43、36、62、64、71、242が挙げられる。これらの顔料の中でも、C.I.ピグメントオレンジ43(P.O.43)、64(P.O.64)、71(P.O.71)を用いることが好ましい。これらの顔料を使用した場合には、耐候性、印字安定性、耐擦性を含む総合的な性能のバランスを良好にすることができる。
P.O.43は、CAS登録番号4424−06−0のベンツイミダゾロン系顔料であり、化学式はC2612であり、化学名は、ビスベンゾイミダゾ[2,1−b:2’,1’−i]ベンゾ[lmn][3,8]フェナントロリン−8,17−ジオン、又は、1,8−(1H−ベンゾイミダゾール−2,1−ジイルカルボニル)−5,4−(1H−ベンゾイミダゾール−2,1−ジイルカルボニル)ナフタレンである。P.O.43は、ペノリン構造を有し、一般名として「ペノリンオレンジ」が与えられている。P.O.43の色相としては、鮮やかな赤味のオレンジである。
P.O.43は、市販品を利用することもでき、例えば、Clariant社の「Hostaperm Orange」、「PV Gast Orange GRL」、DIC株式会社製「Fasogen Super Orange 6200」、東洋インキ株式
会社製「Lionogen Orange GR−F」等として入手することができる。
P.O.64は、CAS登録番号72102−84−2のベンツイミダゾロン系顔料であり、化学式はC1210である。P.O.64は、市販品を利用することもでき、例えば、日本チバガイギー株式会社の「Cromophtal Orange GL」、Clariant社の「ORANGE GL」、BASF社の「Orange K2960」等として入手することができる。
P.O.71は、CAS登録番号71832−85−4のジケトピロロピロール系顔料であり、化学式はC2010であり、化学名は、3,6−ビス(3−シアノフェニル)−2,5−ジヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−1,4−ジオンである。P.O.71は、市販品を利用することもでき、例えば、日本チバガイギー株式会社の「DPP Orange TA」、Clariant社の「Cromophtal Orange」、BASF社の「Orange TRP」等として入手することができる。
P.O.43、64、71をインクに添加する場合には、顔料分散体を調製してからそれをインクに添加することが望ましい。顔料分散体の製造方法は、特に制限はなく、例えばP.O.43、媒体、その他の任意成分を投入し、高速ディスパー等で分散する方法等が挙げられる。さらに、必要に応じて、ビーズミルやロールミル等で分散してもよい。そして、最終的に得られた顔料分散体に含まれ得る一定以上の大きさの粒子を除去するため、フィルターろ過や遠心分離を行う。また、フィルターろ過を行う際は、必要に応じて、顔料分散体に含まれる粒子の粒子径を所定の粒子径となるように調整するようにフィルターの孔径(メッシュの大きさ)を適宜選択してもよい。もっとも、フィルターろ過は、顔料分散体の調製段階で行ってもよいが、インクを調製する段階で行ってもよいし、顔料分散体及びインクの調製時のそれぞれの段階で行ってもよい。
本実施形態に係る溶剤系インクジェットインク組成物に含有されるP.O.43、64、71の体積平均粒子径は、好ましくは100nm以上400nm以下であり、より好ましくは150nm以上300nm以下である。ここで顔料の体積平均粒子径は、レーザー回折・散乱法により評価することができる。具体的には、インク化した検体(顔料)を、DEGdEE(ジエチレングリコールジエチルエーテル)にて1000ppm以下となるように希釈し、これをレーザー回折・散乱測定装置(例えば、マイクロトラックUPA250(日機装株式会社製))を用いて20℃の環境下で、メディアン径D50の値を読み取ることにより測定することができる。したがって、異なる体積平均粒子径を有するP.O.43を混合して使用する場合においても、それぞれの体積平均粒子径及び混合物の体積平均粒子径を測定することもできる。
P.O.43、64、71の体積平均粒子径は、市販のものが上記範囲にあればそのまま使用することができるが、以下のようにして体積平均粒子径を調節することができる。すなわち、溶剤(一部又は全部)を混合した後、ボールミル、ビーズミル、超音波破砕及び/又はジェットミル等で、かかる混合物(顔料分散溶剤)を適宜に処理することにより、粒子径の分布や体積平均粒子径を調節することができる。
また、P.O.43、64、71の体積平均粒子径の調節方法としては、一次粒径として小さい顔料を用意して、これを溶剤(一部又は全部)に混合する際に、分散剤(後述)の添加量を変えて分散を行うことを採用できる。すなわち、分散剤を十分添加すれば一次粒子同士の凝集が防げられて一次粒子とあまり変わらない粒径で分散でき小さい一次粒子径に基づく体積平均粒子径とすることができ、逆に分散剤の添加量を少なくすることにより、一次粒子を凝集させて二次粒子の粒径に基づく体積平均粒子径とすることができる。なお、この場合には、出発する顔料の一次粒子径は、より小さいものを用いると体積平均
粒子径の調節の自由度が高まるためより好ましい。さらに、体積平均粒子径の調節の自由度を高めたい場合には、入手した顔料を一旦上記のようにボールミル等によって粉砕し、より小さなものにしてから、分散剤による平均粒子径の調節を行ってもよい。
本実施形態に係る溶剤系インクジェットインク組成物の全質量に対する、P.O.43、64、71の含有量は、好ましくは1質量%以上10質量%以下であり、より好ましくは1質量%以上8質量%以下、さらに好ましくは1質量%以上6質量%以下、特に好ましくは1質量%以上5質量%以下である。P.O.43、64、71の含有量が上記範囲にあることで、発色性に優れた特色のオレンジインクが得られる。また、このインクによって形成された画像は、耐候性が良好となる。
<レッドインク>
レッインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントレッド(P.R.)177、179、224、254、255、264が挙げられる。中でも、ジケトピロロピロール系顔料である、P.R.254、255、264を用いることが好ましい。これらの顔料を使用した場合には、耐候性、印字安定性、耐擦性を含む総合的な性能のバランスを良好にすることができる。
P.R.254は、CAS登録番号84632−65−5のジケトピロロピロール系顔料であり、化学式はC1810Clであり、化学名は、3,6−ビス(4−クロロフェニル)−2,5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,4−ジオンである。P.R.254は、市販品を利用することもでき、例えば、日本チバガイギー株式会社の「DPP Red BP P」、東京化成工業株式会社の「ピグメントレッド254」等として入手することができる。
P.R.255は、CAS登録番号54660−00−3のジケトピロロピロール系顔料であり、化学式はC1812であり、化学名は、3,6−ジフェニル−2,5−ジヒドロピロロ[3,4−c]ピロール−1,4−ジオンである。P.R.255は、市販品を利用することもでき、例えば、東京化成工業株式会社の「ピグメントレッド255」、日本チバガイギー株式会社の「DPP Scarlet EK」等として入手することができる。
P.R.264は、CAS登録番号88949−33−1のジケトピロロピロール系顔料であり、化学式はC3020であり、化学名は、3,6−ビス(4−ビフェニリル)ピロロ[3,4−c]ピロール−1,4−ジオンである。P.R.264は、市販品を利用することもでき、例えば、日本チバガイギー株式会社の「Irgazin DPP Rubine FTX」、「Microlen DPP Rubine TR」等として入手することができる。
1.3.その他の成分
本実施形態において、溶剤系インクジェットインク組成物は、さらに定着樹脂としての塩化ビニル系樹脂やアクリル系樹脂、界面活性剤、分散剤等、以下に説明する成分を含んでもよい。
1.3.1.塩化ビニル系樹脂
本実施形態において、溶剤系インクジェットインク組成物に使用し得る塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビニル及び酢酸ビニルに由来する構成単位を含む共重合体(以下、「塩酢ビ共重合体」ともいう。)が挙げられる。塩酢ビ共重合体は、前記一般式(1)で表される化合物に溶解させることができる。その結果、前記一般式(1)で表される化合物に溶解した塩酢ビ共重合体により、塩化ビニル系樹脂を含有する記録媒体の表面にインクを
強固に定着させることができる。
塩酢ビ共重合体は、常法によって得ることができ、例えば、懸濁重合によって得ることができる。具体的には、重合器内に水と分散剤と重合開始剤を仕込み、脱気した後、塩化ビニル及び酢酸ビニルを圧入し懸濁重合を行うか、塩化ビニルの一部と酢酸ビニルを圧入して反応をスタートさせ、残りの塩化ビニルを反応中に圧入しながら懸濁重合を行うことができる。
塩酢ビ共重合体は、その構成として、塩化ビニル単位を70〜90質量%含有することが好ましい。上記の範囲であれば、インクジェットインク組成物中に安定して溶解するため長期の保存安定性に優れる。さらには、吐出安定性に優れ、記録媒体に対して優れた定着性を得ることができる。
また、塩酢ビ共重合体は、塩化ビニル単位及び酢酸ビニル単位とともに必要に応じて、その他の構成単位を備えていても良く、例えば、カルボン酸単位、ビニルアルコール単位、ヒドロキシアルキルアクリレート単位が挙げられ、とりわけビニルアルコール単位が好ましく挙げられる。前述の各単位に対応する単量体を用いることで得ることができる。カルボン酸単位を与える単量体の具体例としては、例えば、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸が挙げられる。ヒドロキシアルキルアクリレート単位を与える単量体の具体例としては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルビニルエーテルなどが挙げられる。これらの単量体の含有量は本発明の効果を損なわない限り限定されないが、例えば単量体全量の15質量%以下の範囲で共重合させることができる。
また、塩酢ビ共重合体は市販されているものを用いてもよく、例えば、ソルバインCN、ソルバインCNL、ソルバインC5R、ソルバインTA5R、ソルバインCL(以上、日信化学工業社製)などが挙げられる。
塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、特に限定されないが、好ましくは150〜1100、より好ましくは200〜750である。塩化ビニル系樹脂の平均重合度が上記の範囲である場合、本実施形態に係る溶剤系インクジェットインク組成物中に安定して溶解するため、長期の保存安定性に優れる。さらには、吐出安定性に優れ、記録媒体に対して優れた定着性を得ることができる。なお、塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、比粘度を測定し、これから算出されるものであり、「JIS K6720−2」に記載の平均重合度算出方法に準じて求めることができる。
また、塩化ビニル系樹脂の数平均分子量は、特に限定されないが、好ましくは10000〜50000、より好ましくは12000〜42000である。なお、数平均分子量は、GPCによって測定することが可能であり、ポリスチレン換算とした相対値として求めることができる。
本実施形態において、溶剤系インクジェットインク組成物中における塩化ビニル系樹脂の含有量は、例えば0.05質量%以上6質量%以下、好ましくは0.5質量%以上4質量%以下とすることができる。塩化ビニル系樹脂の含有量が前記範囲であると、前記一般式(1)で表される化合物中に溶解した塩化ビニル系樹脂によって、塩化ビニル系記録媒体に対して優れた定着性が得られる。塩化ビニル系樹脂としては上記の塩酢ビ共重合体以外にも、少なくとも塩化ビニルに由来する構成単位を含む樹脂であれば使用できる。
溶剤系インクジェットインク組成物においては、塩化ビニル系樹脂と前記一般式(1)で表される化合物とを質量基準で、1:5〜1:40となる量比で含むことが好ましい。
前記量比の範囲内であれば、前記一般式(1)で表される化合物中に前記塩化ビニル系樹脂を容易に溶解させることができるので、塩化ビニル系樹脂を含有する記録媒体の表面へのインク定着性を向上できると共に、ノズルの目詰まりが起こりにくくなる。
1.3.2.アクリル系樹脂
本実施形態において、溶剤系インクジェットインク組成物には、前記塩化ビニル系樹脂の他に、画像のインク塗膜の密着性を向上させる観点から、アクリル系樹脂を添加してもよい。
アクリル系樹脂としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂、スチレン−(メタ)アクリル共重合樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合樹脂、エチレンアルキル(メタ)アクリレート樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂などが挙げられる。
上記のアクリル系樹脂としては、市販品を用いてもよく、例えば、アクリペットMF(商品名、三菱レイヨン社製、アクリル樹脂)、スミペックスLG(商品名、住友化学社製、アクリル樹脂)、パラロイドBシリーズ(商品名、ローム・アンド・ハース社製、アクリル樹脂)、パラペットG−1000P(商品名、クラレ社製、アクリル樹脂)などが挙げられる。なお、本発明において、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸およびメタクリル酸の両方を意味するものとし、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメタクリレートの両方を意味するものとする。
本実施形態において、溶剤系インクジェットインク組成物中におけるアクリル系樹脂の含有量は、例えば0.5質量%以上10質量%以下、好ましくは0.5質量%以上6質量%以下とすることができる。アクリル系樹脂の含有量が前記範囲であると、塩化ビニル系記録媒体に対して優れた定着性が得られる。
1.3.3.界面活性剤
本実施形態において、溶剤系インクジェットインク組成物には、前記有機溶媒の他に、表面張力を低下させ記録媒体との濡れ性を向上させる観点から、シリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、または非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレン誘導体を添加してもよい。
シリコン系界面活性剤としては、ポリエステル変性シリコンやポリエーテル変性シリコンを用いることが好ましい。具体例としては、BYK−347、348、BYK−UV3500、3510、3530、3570(いずれもビックケミー・ジャパン社製)が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、フッ素変性ポリマーを用いることが好ましく、具体例としては、BYK−340(ビックケミー・ジャパン社製)が挙げられる。
また、ポリオキシエチレン誘導体としては、アセチレングリコール系界面活性剤を用いることが好ましい。具体例としては、サーフィノール82、104、465、485、TG(いずれもエアープロダクツジャパン社製)、オルフィンSTG、E1010(いずれも日信化学株式会社製)、ニッサンノニオンA−10R、A−13R(いずれも日油株式会社製)、フローレンTG−740W、D−90(共栄社化学株式会社製)、ノイゲンCX−100(第一工業製薬株式会社製)等が挙げられる。
本実施形態において、溶剤系インクジェットインク組成物中における界面活性剤の含有
量は、好ましくは0.05質量%以上3質量%以下、より好ましくは0.5質量%以上2質量%以下である。
1.3.4.分散剤
本実施形態において、溶剤系インクジェットインク組成物は、顔料の分散安定性を向上させる観点から、通常のインク組成物において用いられる任意の分散剤を用いることができる。このような分散剤の具体例としては、ヒノアクトKF1−M、T−6000、T−7000、T−8000、T−8350P、T−8000E(いずれも武生ファインケミカル株式会社製)等のポリエステル系高分子化合物、Solsperse20000、24000、32000、32500、33500、34000、35200、37500(いずれもLUBRIZOL社製「ソルスパース」)、Disperbyk−161、162、163、164、166、180、190、191、192(いずれもビックケミー・ジャパン社製)、フローレンDOPA−17、22、33、G−700(いずれも共栄社化学株式会社製)、アジスパーPB821、PB711(いずれも味の素株式会社製)、LP4010、LP4050、LP4055、POLYMER400、401、402、403、450、451、453(いずれもEFKAケミカルズ社製)等が挙げられる。
また、分散剤としては、金属石鹸、塩基性基を有する高分子分散剤等を用いることもでき、塩基性基を有する高分子分散剤が好ましい。特に、塩基性基としてアミノ基、イミノ基又はピロリドン基を有するものが好ましい。塩基性基を有する高分子分散剤として、ポリアルキレンポリアミン、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、変性ポリウレタン、ポリエステルポリアミン等を用いることができる。
塩基性基を有する高分子分散剤の具体例としては、BYKChemie社製の「Anti−Terra−U(ポリアミノアマイドリン酸塩)」、「Anti−Terra−204(高分子量ポリカルボン酸塩)」、「Disperbyk−101(ポリアミノアマイドリン酸塩と酸エステル)130(ポリアマイド)を挙げることができる。また、アビシア社製のソルスパース5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、13940(ポリエステルポリイミン)、17000、18000、19000(ポリエステルポリアミン)、11200(ポリエステルポリイミン)を挙げることができる。また、ISP社製のV−216、V−220(長鎖アルキル基を持ったポリビニルピロリドン)を挙げることができる。
本実施形態において、前記分散剤を使用する場合の含有量は、含有される顔料に応じて適宜選択することができるが、インク組成物中の顔料の含有量100質量部に対して、好ましくは5質量部以上200質量部以下、より好ましくは30質量部以上120質量部以下である。
1.3.5.その他
本実施の形態において、溶剤系インクジェットインク組成物は、上記の成分の他にも、塩化ビニル系樹脂及びアクリル系樹脂以外の樹脂、エチレンジアミン四酢酸塩(EDTA)等のキレート化剤、防腐剤・防かび剤、及び防錆剤など、所定の性能を付与するための物質を含有することができる。
塩化ビニル系樹脂及びアクリル系樹脂以外の樹脂としては、例えば脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、フェノキシ樹脂、エチルセルロース樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セ
ルロースアセテートブチレート、ニトロセルロース樹脂、ポリスチレン、ビニルトルエン−α−メチルスチレン共重合体樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン系樹脂、石油樹脂、塩素化ポリプロピレン、ポリオレフィン、テルペン系樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、NBR・SBR・MBR等の各種合成ゴム、およびそれらの変性体等を用いてもよい。これらの樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
1.4.用途及び効果
上記溶剤系インクジェットインク組成物は、一般式(1)の溶剤を含む溶剤インクであることにより、塩化ビニル系記録媒体などのフィルムメディアに記録した時の画質が優れるため、屋外で展示するサイン用途などに特に好適となる。屋外で展示するサイン用途などに適用した場合、上記インクジェットインク組成物は、画像の耐候性がとりわけ良好となる。また、インクジェット記録ヘッドからの吐出安定性を確保することができ、ノズル抜けの発生を防ぐことができる。
また、上記一般式(1)で示されるグリコールジエーテル系溶剤を用いる場合、得られた画像に凝集ムラが無く、画質が良好となる。特に、本実施形態に係るインク組成物セットは、溶剤系オレンジインク組成物と溶剤系レッドインク組成物とを併用することにより、特に暖色系の色再現範囲が広がり、オレンジやレッドの暖色系を広く再現することができるだけでなく、オレンジインクの使用量(付着量)が減るため、オレンジ顔料に起因する画像の耐候性の悪化を目立たなくすることができる。これにより、色再現性及び耐候性に優れた画像を形成できる。また、比較的耐候性のあるオレンジ顔料を使用することにより、屋外で展示するサイン用途などに適用した場合、画像の耐候性が良好となる。
さらに、オレンジインクとレッドインクを記録媒体上で接触して記録する場合、二次色凝集ムラが発生する場合があるが、インクに上記一般式(2)で示されるグリコールモノエーテル系溶剤を用いる場合、二次色凝集ムラが低減出来る。このため、より一層広い色再現範囲とすることができる。
2.記録方法
本実施の形態に係る記録方法は、前述したインク組成物セットを用いて、記録媒体に記録することを特徴とする。本実施の形態に係る記録方法によれば、前述したインク組成物セットを用いるので、色再現性および耐候性が良好な画像を形成できる。
また、前述したインク組成物には、前記一般式(1)で示される溶剤が含まれており、該溶剤は、特に塩化ビニル系樹脂と相互作用する。そのため、本実施の形態に係る記録方法は、塩化ビニル系記録媒体の表面に前述したインク組成物の液滴を付着させて画像を記録することで、記録媒体上に強固に定着される点で優れている。
本実施の形態に係る記録方法における塩化ビニル系記録媒体としては、塩化ビニル系樹脂を含有するものであれば特に限定されない。塩化ビニル系樹脂を含有する記録媒体としては、硬質もしくは軟質の塩化ビニル系フィルムまたはシート等が挙げられる。前述したインク組成物セットは、塩化ビニル系樹脂基材における無処理表面への画像の記録を可能ならしめるものであり、従来の受容層を有する記録媒体のごとく、高価な記録媒体の使用を不要とする優れた効果を有するが、インク受容層により表面処理された基材であっても適用できることは言うまでもない。
本実施の形態に係る記録方法に用いる記録装置としてはインクジェット記録装置が好ましく、インクジェット記録装置としては、特に限定されないが、ドロップオンデマンド型のインクジェット記録装置が好ましい。ドロップオンデマンド型のインクジェット記録装置には、記録ヘッドに配設された圧電素子を用いて記録を行う圧電素子記録方法を採用し
たもの、記録ヘッドに配設された発熱抵抗素子のヒーター等による熱エネルギーを用いて記録を行う熱ジェット記録方法を採用したもの等があるが、いずれの記録方法も採用することができる。また、本実施の形態に係るインク組成物セットは、例えば、撥インク処理された吐出ノズル表面を有するインクジェット記録用ヘッドから吐出させるインクジェット記録方法に有利に用いることができる。
3.実施例及び比較例
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をさらに説明するが、本発明は以下の例によってなんら限定されるものではない。実施例、比較例中の「部」および「%」は、特に断らない限り質量基準である。
3.1.インク組成物の調製
3.1.1.顔料分散液の調製
顔料としてピグメントオレンジ43(P.O.43)を用意した。分散剤としてソルスパース17000(ルーブリゾール社製、ポリエステルポリアミン)を用いて分散液を作製した。分散媒としては、各インク組成例ごとに溶剤として最も含有量の多い溶剤を分散媒として用い顔料分散液とした。
その他の顔料についてもこれと同様にして、顔料分散液を得た。
3.1.2.インク組成物の調製
上記で調製された顔料分散液を用いて、表1〜表3に示す材料組成にて顔料種の異なるインク組成物を調製した。各インク組成物は、表中に示す材料を容器中に入れ、マグネチックスターラーにて2時間混合撹拌した後、孔径5μmのメンブランフィルターにて濾過してゴミや粗大粒子等の不純物を除去することにより調製した。なお、表1〜表3に中の組成欄の数値は、質量%を示す。
各インク組成を表1〜表3に示す。
Figure 0006733189
Figure 0006733189
Figure 0006733189
なお、表1〜表3に示した略称又は商品名は、以下の通りである。
<オレンジ顔料>
・P.O.43:C.I.ピグメントオレンジ43
・P.O.64:C.I.ピグメントオレンジ64
・P.O.71:C.I.ピグメントオレンジ64
<レッド顔料>
・P.R.254:C.I.ピグメントレッド254
・P.R.177:C.I.ピグメントレッド177
・P.R.179:C.I.ピグメントレッド179
・P.R.224:C.I.ピグメントレッド224
<その他の顔料>
・P.B.15:3:C.I.ピグメントブルー15:3
・P.Y.155:C.I.ピグメントイエロー155
・P.R.122:C.I.ピグメントレッド122
・P.Bk.7:C.I.ピグメントブラック7
<溶剤1>
・ジエチレングリコールメチルエチルエーテル:商品名「ハイソルブEDM」、東邦化学工業株式会社製、引火点64℃)
・ジエチレングリコールジエチルエーテル:商品名「ジエチレングリコールジエチルエーテル」、東京化成工業株式会社製、引火点71℃)
・ジエチレングリコールジメチルエーテル:商品名「ジエチレングリコールジメチルエーテル」、東京化成工業株式会社製、引火点56℃)
<溶剤2>
・トリエチレングリコールモノブチルエーテル:商品名「ブチセノール30」、KHネオケム株式会社製、引火点143℃)
・テトラエチレングリコールモノブチルエーテル:商品名「ブチセノール40」、KHネオケム株式会社製、引火点177℃)
・ジプロピレングリコールモノメチルエーテル:商品名「ハイソルブDPM」、東邦化学工業株式会社製、引火点79℃)
・エチレングリコールモノブチルエーテル:商品名「ブチセル」、KHネオケム株式会社製、引火点60℃)
<その他の溶剤>
・1,3−ブチレングリコールジアセテート:商品名「1,3―Butanediol diacetate」、Santa Cruz Biotechnology社製、引火100℃)
・エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート:商品名「ブチセルアセテート」、KHネオケム株式会社製、引火点71℃)
<ラクトン>
・γ−ブチロラクトン:商品名、関東化学株式会社製)
<添加剤>
・分散剤:商品名「ソルスパース17000」、ルーブリゾール社製、ポリエステルポリアミン樹脂
・BYK340:商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製、シリコン系界面活性剤
・ソルバインCL:商品名、日信化学工業株式会社製、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(定着樹脂)
3.1.3.インク組成物セットの調製
表1〜表3で得られたインク組成物を、表4に示すように組み合わせてインク組成物セットとした。得られた各インク組成物セットについて、下記の評価試験を行った。
3.2.評価試験
3.2.1.印刷画質(凝集ムラ)の評価
インクジェットプリンター(セイコーエプソン株式会社製、型式「SC−S70650
」改造機)を用いて、実施例及び比較例の各インク組成物セットを、塩ビメディア(3M社製、型番IJ180−10)上に、記録解像度720×720dpiのベタ印刷をした。なお、記録中は記録媒体を45℃に加温し、記録後にプリンターから記録媒体を排出し45℃で1分加熱して乾燥させた。その後、この評価用サンプルを室温(25℃)に戻した後、評価サンプルの記録面における顔料の凝集ムラを目視にて観察することで、凝集ムラの評価を行った。
<一次色凝集>
上記記録において、レッドインクとオレンジインクのいずれか1種のみを用い、塗布量は10mg/inchでベタパターンを印刷した。すなわち、実施例1〜14はオレンジインクのみ使用、実施例15〜20はレッドインクのみ使用した。そして、得られた記録物において、得られたパターンを、目視、ルーペで観察した。判定基準は以下の通りである。
<判定基準>
◎:ルーペの観察で、パターンの周囲のインクの滲みやベタパターンの内部の粒状感が認められない。
○:ルーペの観察で、パターンの周囲のインクの滲みはみられないが、パターンの内部の粒状感が認められる。
△:目視の観察でパターンの内部に粒状感がみられるが、パターン周囲の滲みが認められない。
×:目視の観察で、ベタパターンの周囲にインクの滲みが認められる。
<二次色凝集>
上記記録において、レッドインクとオレンジインクの2種を用いて当量ずつ塗布し、合計で塗布量10mg/inchでベタパターンを印刷した。そして、得られた記録物において、2種のインクが混合塗布されたパターンを、目視、ルーペで観察した。判定基準は以下の通りである。
<判定基準>
◎:ルーペの観察でベタパターンの内部の粒状感が認められない。
○:ルーペの観察でパターンの内部の粒状感が認められるが目視では判らない。
△:目視の観察でパターンの内部に粒状感が若干認められる。
×:目視の観察で、パターン内部の粒状感がかなり認められる。
3.2.2.耐擦性の評価
上記二次色凝集試験で得られた記録物について、学振式摩擦堅牢度試験機(テスター産業株式会社製、製品名「AB−301」)を用いて耐擦性の評価を行った。具体的には、評価用サンプルの記録面に綿布(金巾20番)を載せ、荷重400gで25回往復させて擦り、擦った後の評価サンプルの記録面の剥離状態を目視にて観察した。判定基準は以下の通りである。
<判定基準>
○:擦過痕および剥離が認められない。
△:擦過痕はあるが剥離が認められない。
×:剥離が認められる。
3.2.3.色再現範囲の評価
上記記録において、各例ごとのインクセットを用いて使用するインクの塗布量を変えて、再現可能な色を全て印刷した。得られた記録物について、印刷したパターンを試験機:スペクトロリーノ(グレタグマクベス社製)を用いて測色し、測定結果から、Lab色空間における印刷可能なガマット体積を算出した。判定基準は以下の通りである。
<判定基準>
◎:ガマット体積720000以上
○:ガマット体積710000以上720000未満
△:ガマット体積700000以上710000未満
×:ガマット体積700000未満
3.2.4.耐候性の評価
上記二次色凝集試験で得られた記録物を、キセノンウェザーメーター(スガ試験機株式会社製)のチャンバー内に投入し、「光照射25分間」→「光照射+水降雨20分間」→「光照射30分間」→「水降雨60分間」のサイクル試験を行った。キセノンウェザーメーターの実施条件については、下記の通りである。このサイクル試験を4週間連続して行い、4週間後にその記録物を取り出した。取り出した各記録物について、グレタグ濃度計(グレタグマクベス社製)を用いてOD値を測定し、OD値の残存率(%)を求め、初期OD値が0.5、1.0、最大値の3種の記録物のうち、残存率が最も低い記録物を評価の対象とした。判定基準は以下の通りである。
<判定基準>
○:OD値残存率が90%以上
△:OD値残存率が80%以上90%未満
×:OD値残存率が80%未満
<キセノンウェザーメーターの実施条件>
温湿度 :40℃50%RH
照射強度:300〜400nm、60W/m
3.3.評価結果
評価結果を下表4に示す。
Figure 0006733189
比較例のように、オレンジインクとレッドインクを組み合わせず、いずれかを単独で用いてインクセットとした場合には、色再現性に劣る結果となった。また、P.O.43と比較して耐候性劣るP.O.64を用いた比較例1では、P.O.64を単独で用いたこ
とにより耐候性に劣る結果となった。なお、オレンジインクとレッドインクを用いずに、他のインクのみを用いて同じ条件で記録し、一次色凝集評価を行ったところ、T1、T5共に結果は◎であった。
これに対し、レンジインクとレッドインクを組み合わせた実施例では、色再現性が改善された。実施例9、10、19、20と比較し、一般式(1)で表される化合物である溶剤を用いた例では、インク乾燥性がほどよく、一次色凝集および二次色凝集が抑えられ、良好な画質が得られた。実施例7、8では、一般式(1)で表される化合物である溶剤の量が少ないため、凝集が少々発生した。また、実施例2より、P.O.64はP.O.43と比較して耐候性劣るが、レッドインクと併用することにより、画像中のオレンジ顔料使用量が減るため耐候性がやや改善された。実施例3より、P.O.71はP.O.43と比較して色再現性は劣るが、耐候性は比較的改善された。このように、本発明に係るインク組成物セットによれば、耐候性及び色再現性に優れた画像を形成できるインク組成物セットおよび記録方法が可能であることが判った。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、さらに種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。

Claims (11)

  1. 顔料としてオレンジ顔料と、溶剤とを含む溶剤系オレンジインク組成物と、
    顔料としてレッド顔料と、溶剤を含む溶剤系レッドインク組成物と、
    を少なくとも備え
    前記溶剤系オレンジインク組成物に含まれる溶剤と、前記溶剤系レッドインク組成物に含まれる溶剤とが、それぞれ独立して、下記一般式(1)で表される化合物を含む、インク組成物セット。
    O−(R O) −R ・・・・・(1)
    (一般式(1)中、R 及びR は、各々独立して炭素数1以上5以下のアルキル基を表す。R は炭素数2以上4以下のアルキレン基を表す。mは1〜8の整数を表す。)
  2. さらに、顔料と溶剤とを含む溶剤系シアンインク組成物と、顔料と溶剤とを含む溶剤系イエローインク組成物と、顔料と溶剤とを含む溶剤系マゼンタインク組成物と、顔料と溶剤とを含む溶剤系ブラックインク組成物と、を少なくとも備える、請求項1に記載のインク組成物セット。
  3. 前記溶剤系オレンジインク組成物に含まれる溶剤、および前記溶剤系レッドインク組成物に含まれる溶剤の少なくとも何れかが、下記一般式(2)で表される化合物を含む、請求項1または請求項2に記載のインク組成物セット。
    −(OR −OH・・・・・(2)
    (一般式(2)中、Rは炭素数1以上5以下のアルキル基を表す。Rは炭素数2以上4以下のアルキレン基を表す。nは1〜8の整数を表す。)
  4. 前記溶剤系レッドインク組成物に含まれるレッド顔料としてジケトピロロピロール系顔料を含み、
    前記溶剤系オレンジインク組成物に含まれるオレンジ顔料として、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ64およびC.I.ピグメントオレンジ71から選択される少なくとも何れかを含む、請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載のインク組成物セット。
  5. インクジェット記録方法に用いる、請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載のインク組成物セット。
  6. 前記溶剤系オレンジインク組成物および前記溶剤系レッドインク組成物において、前記一般式(1)で表される化合物の含有量が40質量%以上である、請求項ないし請求項のいずれか一項に記載のインク組成物セット。
  7. 前記溶剤系オレンジインク組成物および前記溶剤系レッドインク組成物の少なくともいずれかにおいて、前記一般式(2)で表される化合物の含有量が5質量%以上25質量%以下である、請求項ないし請求項のいずれか一項に記載のインク組成物セット。
  8. 加熱した記録媒体に、インク組成物をインクジェットヘッドから吐出して付着させるインクジェット記録方法に用いる、請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載のインク組成物セット。
  9. 前記溶剤系オレンジインク組成物および前記溶剤系レッドインク組成物の少なくともいずれかが、定着樹脂と、溶剤としてラクトン化合物と、を含む、請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載のインク組成物セット。
  10. 前記溶剤系オレンジインク組成物および前記溶剤系レッドインク組成物が、それぞれ、前記一般式(1)で表される化合物として、引火点が70℃以下の化合物を含む、請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載のインク組成物セット。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれか一項に記載のインク組成物セットを用いて行う、記録方法。
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