JP2003068629A - 露光装置 - Google Patents
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Abstract
具備した実用性の高い露光装置を提供する。 【解決手段】露光光をマスク2に照明し、該マスク2の
パターンを基板上に転写する露光装置において、前記露
光光の光路の少なくとも一部に、高熱伝導率及び/又は
高透過率を有する気体を供給する気体供給装置Bと、前
記気体を回収するためのガス分離膜17を用いた気体回
収装置Cとを具備することを特徴とする。
Description
し、例えば半導体素子、液晶表示素子、又は薄膜磁気ヘ
ッド、サーマルヘッド、磁気センサ等を製造するための
リソグラフィー工程において、特に波長が300nm以
下の露光光を使用する場合に好適に用いられる露光装置
に関する。
は薄膜磁気ヘッド、サーマルヘッド、磁気センサ等を製
造するためのリソグラフィー工程において露光装置が用
いられている。特に、最近のリソグラフィー技術におい
ては、高精度や高解像度が強く求められているため、露
光装置の光源として短波長であるエキシマレーザーやE
UV(Extreme Ultraviolet)、XUV(波長が30n
m以下の軟X線)等の極端紫外線、さらに短波長となる
X線、EB(電子線)を光源とした露光装置の開発が行
われている。
えば、波長が248nmのKrF、波長が193nmの
ArF、波長が157nmのF2、波長が126nmの
Ar2等が挙げられる。しかし、これらの光源から発せ
られる光は短波長であるため、その光路内に存在する酸
素によって光が吸収され、変化するため、基板に到達す
る光の収差が発生し、解像度が悪くなるという問題があ
った。
置内の温度が上昇することにより、また、レーザー自体
や装置の発生する熱により露光装置内の温度が変化する
ことにより、同様に解像度が悪くなるという問題があっ
た。
入して温度を調整するとともに、大気圧の変化を検知
し、その変化に対して光源の波長を変化させることによ
って、屈折率を一定に保つことが、特開平11−297
620号公報で提案されている。
率がよいヘリウムを露光光の光路に流すための気体供給
装置と、使用後のヘリウムを回収する気体回収装置とを
具備することによって、ヘリウムガスの使用量を大幅に
削減し、コスト低下を図った露光装置が、特開平11−
219902号公報に記載されている。
11−297620号公報に記載の露光装置は、屈折率
を一定にすることができるものの、使用したヘリウムを
大気に放出しているため、高価なヘリウムガスを大量に
使用することとなり、製造コストが大幅に上昇し、実用
的ではないという問題があった。
記載の露光装置は、気体回収装置を具備しているもの
の、その回収方法は、まず、第一処理搭において酸素吸
着剤により酸素を吸着した後、第二処理搭において一旦
液体窒素温度以下まで温度を下げ、沸点の違いによって
ヘリウムと窒素を分離するものであり、この方法では、
少なくとも2つの処理搭を含む大型設備が必要で、且つ
冷却のためにランニングコストが膨大になり、実用性に
乏しいという問題があった。
トを低減し、小型の回収装置を具備した実用性の高い露
光装置を提供することにある。
用する特定の気体を、混合ガスからガス分離膜を用いて
分離することによって、特定の気体を簡便な装置によっ
て容易に気体回収ができ、ランニングコストを従来の気
体回収装置よりも低く抑えることができ、設置面積の低
減化ができることの知見に基づく。その結果、露光装置
における気体回収装置を実用化することができる。
クに照明し、該マスクのパターンを基板上に転写する露
光装置において、高熱伝導率及び/又は高透過率を有す
る気体を供給する気体供給装置と、前記気体を回収する
ためのガス分離膜を用いた気体回収装置とを具備するこ
とを特徴とするものである。これによりランニングコス
トが高く、設置面積の大きかった従来の回収方法に比べ
て顕著に小型化でき、且つランニングコストを低く抑え
た小型で、実用性の高い露光装置を実現することができ
る。
であることが好ましい。このように短い波長の光は、酸
素による吸収が顕著になり、且つ熱を発生しやすいた
め、光路内のガスを、高伝導率を持つガスに置換するこ
とで、より装置内の温度変化を抑制することができる。
素の少なくとも1種であることが好ましい。ヘリウム、
ネオン、水素は非常に高熱伝導率を持つガスであり、か
つ気圧変化に対する屈折率の変化が極めて低いため、温
度変化を小さくでき、光の屈折率をより一定に保つこと
ができる。
に対するヘリウム、ネオン又は水素の透過係数の比が
2.5以上であることが好ましい。これにより、気体の
回収効率が高まり、より低いランニングコストを実現で
きる。
及びAlの少なくとも1種を含むセラミックスを主体と
することが好ましい。このようなセラミックガス分離膜
は、幅広い温度範囲で使用でき、透過率が高く、耐食性
に優れるガス分離膜ができる。
2nmであることが好ましい。これにより、ヘリウム、
ネオン又は水素を窒素又は酸素との分離効率をより高め
ることができる。
とすることが好ましい。このようなカーボンガス分離膜
は、比較的簡単な工程で分離性能の高いガス分離膜の作
製ができる。
ド、ポリアミド、ポリアミド−イミド、ポリエステル、
ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリオ
レフィン、ポリオルガノシラン、ポリスルホン、ポリエ
ーテルスルホン、ポリエーテルケトン、セルロースアセ
テート、アルキル置換芳香族ポリエステル、フッ素化芳
香族ポリイミドの共重合体およびそれらの少なくとも1
種を含む有機膜を主体とすることが好ましい。このよう
な有機ガス分離膜は、より安価で高いガス分離特性を有
するガス分離膜ができる。
するための加熱装置を具備していることが好ましい。セ
ラミックガス分離膜の場合、50℃以上に加熱すること
により、細孔内への水の毛管凝縮を防ぎ、より安定した
分離性能を得ることができる。また、カーボンガス分離
膜及び有機ガス分離膜の場合、50℃以上に加熱するこ
とにより、透過流量を増大させることができ、ガス分離
膜の数量を低減し、より気体回収装置の小型化に寄与す
ることができる。
て説明する。
成図である。本発明の露光装置は、露光装置の本体であ
る露光部本体Aと、気体供給装置Bと、気体回収装置C
とから構成されていることが重要である。なお、図1に
おいて、気体の流れを矢印によって表している。
部1内の光源から照射された露光光は、照明光学部1内
の光学部を介してマスク2へと導かれ、露光光の照射に
よってマスク2のパターンが光学系部3を介してステー
ジ4上のウエハ5へと転写されるが、気体供給装置Bか
ら供給される気体(以下、特殊気体と言う)によって、
少なくとも露光光の通る経路に存在する酸素を特殊気体
に置換することができる。
1とマスク2との間、マスク2と光学系部3との間、光
学系部3の内部、光学系部3とウエハ4の間等に特殊気
体を供給するが、特に、露光部本体A全体に特殊気体を
供給し、露光部本体Aから酸素を除去することが好まし
い。
特に250nm以下、さらには200nm以下であるこ
とが好ましい。このように露光光の波長が小さいほど解
像度に対する気体温度の影響が大きく、特殊気体を用い
る効果が発揮できるため、気体回収装置Bによるコスト
低下及び信頼性を高めることができる。具体的には、露
光装置の光源としては例えばKrFエキシマレーザーや
ArFエキシマレーザー、F2レーザー、Ar2レーザー
さらに短波長となるEUV、XUV等の極端紫外線、X
線、電子線等を適用することができる。
光型等があるが、どの方式の露光装置であっても本発明
が適用されるのは言うまでもない。
高透過率を有することも重要である。高熱伝導率を有す
ることによって光路内で発生する熱を速やかに除去で
き、装置内の温度を一定に保つことができる。また、高
透過率の気体を特殊気体として用いることによって、露
光光の吸収量を低減し、充分な光量を確保できるため、
転写パターンの解像度を高めるとともに、吸収による発
熱による温度変化を抑制することができる。
る酸素を除去し、特殊気体に置換することにより、露光
装置周囲の温度に影響されて装置内の温度が上昇するこ
とを防止し、また、露光光自体や光源等の装置から発生
する熱により露光装置内の温度変化を防止できるため、
温度上昇による光の屈折率の変化を避けることができ、
高解像、高密度の現像が可能となる。
水素の少なくとも1種であることが好ましい。これらの
ガスは熱伝導率が高く、且つレーザー等の短波長光の吸
収率が低いため、露光装置における露光光の光路におい
てこれらの気体を少なくとも酸素と置換することによ
り、装置温度を一定に保ち、高精度、高解像度を実現す
ることが容易となる。これらの中で、安全性、コスト、
特性を考慮するとヘリウムが好ましい。
が、気体供給装置Bの気体容器に収納されることが好ま
しい。例えば、図1に示すように、気体供給装置Bは、
ガスタンク11a、11bと、バルブ12a〜12e
と、流量計13とコンプレッサ14とから構成されてい
る。ガスタンク11a、11bは、高圧ガスボンベ等を
用いることができ、また、低圧容器であっても用いるこ
とができる。なお、低圧容器の場合、流量計13とガス
タンク11a、11bとの間にコンプレッサ等で特殊気
体を加圧し、空気が混入しないようにして導入すること
が好ましい。
っても、電磁弁等の自動式のバルブであっても良く、さ
らに、流量計は、流量設定が容易にでき特殊気体の状態
が把握できるマスフローコントローラであることが好ま
しい。
特殊気体は、ガスタンク11a、11bからバルブ12
a、12b、流量計13を経て、導入口7から露光部本
体Aに供給される。導入口7は少なくとも1個設けられ
ていれば良く、好ましくは、マスク周辺及びウエハ周辺
に新しい特殊気体を直接供給することが、ガス供給によ
る酸素除去を効率よく行えるために好ましい。また、所
望により、露光部本体Aと気体供給装置Bとの間に酸素
トラップ15を設けてもよい。酸素トラップ15とし
て、例えば、PSA(Pressure Swing Adsorption)な
どの吸着方式等を用いることができる。
少なくとも一部が、露光部本体Aに還流されていること
も好ましい構造である。具体的には、図1において、バ
ルブ12c、バルブ12dを閉め、バルブ12eを開い
て回収気体を直接露光部本体Aに還流させれば良い。
は、連続的に供給される方法であっても、露光装置内に
置換された特殊気体が漏洩した分のみ供給する方法であ
っても、本発明が適用されるのは言うまでもない。
される。排出口8は少なくとも1個設けられていれば良
い。そして、排出口8から排出されるガスは、酸素、窒
素及びヘリウム等の高熱伝導及び/又は高透過率の気体
等の混合ガスであり、気体回収装置C内に設けられた圧
力ポンプ16によってガス分離膜17に混合ガスを供給
し、特殊気体だけを高濃度に濃縮して気体供給装置Bに
戻し、不要なガスを放出口18より排出することが重要
である。このように、ガス分離膜17の前段に圧力ポン
プ16を用いるだけで特殊気体を選択的に分離すること
ができるため、初期投資及びランニングコストを低く抑
えることができ、同時に装置の占有面積を小さくするこ
とができる。
本体A内を真空にするための真空排気装置を具備してい
ることが好ましく、露光光を発生させる前に予め露光部
本体A内の気体を真空排気し、少なくとも酸素を除去し
た後に特殊気体を導入することが、酸素置換を効率的に
行うことができ、また、酸素が高濃度で含まれる混合ガ
スから特殊気体を分離する必要が無いため、分離効率が
上昇し、回収気体における特殊気体の濃度を容易に高め
ることができ、その結果、ランニングコストも低下する
ことができる。この効果を高めるため、真空排気によっ
て1kPa以下、特に100Pa以下、更には10Pa
以下、より好適には1Pa以下に予め排気しておくこと
が好ましい。
ヘリウム、ネオン又は水素と透過係数の比は2.5以上
あれば、膜の材質を問わず気体回収を効果的に行うこと
ができる。透過係数比は高濃度のガス回収と処理段数の
低減という観点から、特に10以上、さらには30以
上、より好適には80以上であることが好ましい。ま
た、ヘリウム及びネオンを用いた場合、気体回収による
コスト低減の効果を大きくするため、上記透過係数比
は、特に30以上、さらには45以上、より好適には8
0以上であることが好ましい。なお、ガス分離膜17
は、使用する特殊気体に対する透過係数の比が2.5以
上になればよく、例えば、ヘリウム、ネオン及び水素の
少なくとも1種を用いる場合、使用するガスの透過係数
と窒素の透過係数との関係が重要であり、窒素の透過係
数に対してヘリウム、ネオン及び水素のそれぞれの透過
係数の比が必ずしも全て2.5以上にならなくても差し
支えない。
は再びコンプレッサ14で加圧された後、ガスタンクへ
戻される。この時、ガスタンクを図1のように少なくと
も2本以上設置しておくことが好ましい。これにより、
バルブ12b、12dを開き電磁弁12a、12c、1
2eを閉じておくと、ボンベ11bに回収した特殊気体
を詰めている間もボンベ11aを使って露光部本体Aに
ガスを供給でき、ボンベ11aのガスがなくなった時
に、ボンベ11bに切り替えて、回収した特殊気体をボ
ンベ11aに回収させることによって、露光処理の間も
特殊気体の導入及び回収を連続的に行うことが可能とな
る。
るガス中に粒子等が含まれる場合は、ガス分離膜17へ
ガスを流す前段にオンラインフィルタや集塵装置等を設
置してもよい。
たが、気体供給装置Bから供給される気体はそれぞれ照
明光学部1、光学系部3に直接供給してもよい。
ているが、ガス分離膜17の特性、ガスの種類によって
は再利用できるまで濃縮されない場合があり、そういっ
た場合はガスタンク11aを充填専用として用い、ガス
分離膜17で濃縮された特殊気体はガスタンク11aに
回収されて回収後はガス処理業者に引き取ってもらうこ
とも可能である。
特に限定されるべきものはないが、特にSi、Zr、T
i、Alの少なくとも1種を含むセラミックスであるこ
とが、幅広い温度範囲で使用できるとともに、特殊気体
の透過率が高く、耐食性を高めることができる。特に、
濃縮濃度を高めるため、Si、Zr又はTiを含むこと
が好ましい。また、透過係数比を考慮するとSiを含む
ことが好ましい。
SiO2を主成分としたガス分離膜17を持つセラミッ
クガス分離膜17の構成及びその製造方法について以下
に説明する。
単に支持体と言う)と、該支持体の表面に設けられたガ
ス分離膜17とを具備し、所望により支持体とガス分離
膜17との間に中間層が設けられている。
%以上、平均粒径0.1〜2.0μmのアルミナ原料粉
末に、所定量のバインダ、潤滑剤、可塑剤、水等を添
加、混合した後、得られた混合物をプレス成形、押し出
し成形、射出成形、冷間静水圧成形等の公知の成形手段
によって成形する。その後、成形体を大気中、1000
〜1500℃にて焼成することにより支持体を得ること
ができる。
平均細孔径0.05μm以上を有するとともに、表面粗
さ(Ra)0.1〜2μmの平坦な表面を有することが
望ましく、これにより、均一な膜厚の分離膜を成膜で
き、分離特性及び信頼性を高めることができる。
肉厚0.2〜5mmの管状体であることが望ましい。こ
れにより、充分な機械強度を得ることができる。
を向上するため、中間層を形成することが望ましく、成
膜性向上の結果、酸化物膜の厚みを薄くすることがで
き、ガス分離の処理速度が向上する。この中間層は、内
部に多数の細孔を有し、ガスが透過できる構造を有して
いる。そして、中間層の平均細孔径を、支持体の平均細
孔径よりも小さく、かつ酸化物膜の平均細孔径よりも大
きくなるように、ゾルゲル法等を用いて作製する。具体
的には1〜100nm、特に1〜50nmであることが
望ましい。
ルミナ質焼結体の場合、α−アルミナ、γ−アルミナが
好適であり、中間層を形成する方法としては、例えば、
アルミニウムセカンダリーブトキシド等のアルミニウム
アルコキシドを加水分解することによってベーマイトゾ
ルを作製し、上記の多孔質支持体の表面に前記ベーマイ
トゾルを被着形成する。
法としては、ベーマイトゾルを塗布または注入する方
法、またはベーマイトゾル溶液中に多孔質支持体を含浸
して引き上げる方法が好適に用いられる。
燥しゲル化し、これを大気中、400〜1000℃、特
に400〜800℃で熱処理することにより支持体表面
に中間層を被着形成することができる。焼成温度につい
ては、400℃より低いと中間層の支持体への結合力が
弱く中間層が剥離してしまうためであり、また、100
0℃より高いと、焼結が進行しすぎてしまい中間層の細
孔径が大きくなり、所望の細孔径を得ることができない
ためである。
EOS等の金属アルコキシドを加水分解縮重合すること
によって作製されたSiO2の前駆体ゾルを中間層形成
方法と同様の方法により被着形成し、これを乾燥しゲル
化した後、大気中、350〜800℃、特に400〜7
00℃で熱処理することによりゲル内でSi−Oのシロ
キサン結合が進行し、強固な膜となりかつ細孔が生成す
る。
スを分離する際に酸素及び窒素を効率良く除去し、特殊
気体を透過させるため、気体分子径の差を考慮すると
0.2〜2nm、特に0.2〜0.8nm、さらには
0.2〜0.4nmであることが好ましい。0.2nm
未満は、透過成分のヘリウムやネオン,水素が透過しに
くくなって効率が低下し、2nmを超えると分離除外さ
れるべきガスも透過し易くなり、分離が実質上困難とな
る。
とパイプ状、ハニカム状、モノリス状等の筒状または平
板状、波板状等の板状のいずれの形状でもよい。
孔径1μm以上、気孔率20%以上の多孔質体として、
貫通口内を流れるガス中から透過したガスが気孔内を通
じて側面に排出される。また、幾つかの貫通口の一端を
目封じして、透過ガスを回収しても良い。これらのもの
を複数個束ねる場合は、チューブ状と同様に、透過ガス
と混合ガスと未透過ガスが混合しないように封止するこ
とが重要である。
なチューブ状、ハニカム状、モノリス状に限定されるも
のではなく、平板状、波板状のものを貫通口を有するよ
うに複数個積層して透過ガスを回収するなどでも構わな
い。
サイズによって分子サイズの異なるガスの分離が可能と
なる。例えば、ヘリウムと窒素、酸素の分離において、
約0.26nmの分子径を持つヘリウムと約0.36n
mの分子径を持つ窒素、約0.34nmの分子径を持つ
酸素は0.3nm程度の細孔径を持つ膜であると非常に
高い分離性能が期待できる。
りに、カーボンからなるガス分離膜を用いることができ
る。このガス分離膜は、支持体を必要としない中空糸、
支持体上にカーボンを成膜した構造など、どのような形
状にも形成することができるという特徴を有している。
に支持体を必要としない中空糸、支持体上に各有機物か
らなる薄膜を成膜した構造に形成することができる。有
機質ガス分離膜としては、ポリイミド、ポリアミド、ポ
リアミド−イミド、ポリエステル、ポリカーボネート、
ポリエステルカーボネート、ポリオレフィン、ポリオル
ガノシラン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポ
リエーテルケトン、セルロースアセテート、アルキル置
換芳香族ポリエステル及びフッ素化芳香族ポリイミドの
共重合体のうち少なくとも1種を含む有機膜を主体とす
ることが好ましい。これらの有機膜は、中空糸を比較的
容易に作製できるため、大量生産に適しており、低コス
トのガス分離膜を提供することができる。これらの中
で、優れた分離性能の点でポリイミド、ポリアミド−イ
ミド、ポリアミドが好ましく、また優れた耐熱性を考慮
するとさらにポリイミド、ポリアミド−イミドが好まし
い。
加熱して用いることが好ましく、そのため、気体回収装
置Cは、ガス分離膜17を過熱するための加熱装置を具
備していることが好ましい。このように、50℃以上に
加熱すると、セラミックガス分離膜の場合には、細孔内
への水の毛管凝縮を防ぐことができ、より安定した分離
性能を得ることができ、特に、100℃以上、更には1
50℃以上に加熱することが好ましい。
ガス分離膜及び有機ガス分離膜の場合には、透過流量を
増大させることができるため、設置するガス分離膜の数
量を減らしても同じ能力を発現することが可能となり、
気体回収装置の小型化にさらに寄与でき、特に、100
℃以上、更には150℃以上に加熱することが好まし
い。
ュールを作成し、モジュール内を表1に示す試験温度に
調整すると共に、管内側を大気開放として1大気圧にし
た状態で、管外側にヘリウム、ネオン及び水素の少なく
とも1種のガスを2気圧で400ml/分の割合で流
し、透過ガス排出口で回収されるガスについて、透過流
量を測定し、さらに、気体の透過量/(膜面積×差圧×
時間)の関係式からヘリウムガスの透過率を算出した。
係数比α(ヘリウムの透過率/窒素の透過率)を求め
た。求められた値を表1に示した。
2%、酸素8%の混合ガスとして管外側に混合ガス2気
圧を400ml/分の割合で流し、透過ガス排出口で回
収されるガス中に含まれるヘリウムの濃度についてガス
クロマトグラフィーを用いて測定した。上記測定結果を
濃縮濃度として表1に示した。なお、測定は透過濃度に
応じて濃縮濃度の低いものは測定モジュールを直列に多
段に接続して濃度を高めた。用いた段数は、表1に示し
た。
用いた気体回収装置に対して、同じヘリウム流量を得る
ことができるガス分離膜を用いたガス回収装置につい
て、ガス分離膜1段につき0.5m2の面積を要し、且
つ最大5段まで積み上げることができるものとして設置
面積比を算出した。また、ランニングコスト比はヘリウ
ムガス2000円/m3、電力20円/kWhを用いて
算出した。
凝縮式を用いて測定した。結果を表1に示した。
置を有する露光装置は、従来の気体回収装置の設置面積
に対して25%以下の面積しか占有せず、ランニングコ
ストも33%以下であった。即ち、従来技術の酸素吸着
法と深冷分離法に対して、気体回収装置の設置面積は1
/4以下、ランニングコストは1/3以下であった。
5.3%以上に濃縮することが可能であった。特に、S
iを含む試料No.1〜9は、99.9%の濃縮濃度、
45以上の透過係数比αが得られ、そのうちで、平均細
孔径が0.2〜0.4nmの試料No.1〜6及び8〜
9は、透過係数比αが101以上であった。
14は、透過係数比αが30以上、濃縮濃度98.8%
以上であった。
31も、96.2%以上の濃縮濃度が得られ、9以上の
透過係数比を得ることができた。特に、ポリイミド、ポ
リアミド、ポリアミド−イミド、ポリエステル、ポリカ
ーボネート、ポリエステルカーボネート及びポリスルホ
ンは99.9%の濃縮濃度が得られ、87以上の透過係
数比を得た。
路に、供給する高熱伝導率及び/又は高透過率を有する
気体を回収する気体回収装置にガス分離膜を用いること
により、従来の回収方法に比べて設置面積の小さな露光
装置が実現でき、初期投資及びランニングコストを大幅
に抑制できるため、実用に供する気体回収装置付きの露
光装置を提供することができる。
成図である。
Claims (9)
- 【請求項1】露光光をマスクに照明し、該マスクのパタ
ーンを基板上に転写する露光装置において、高熱伝導率
及び/又は高透過率を有する気体を供給する気体供給装
置と、前記気体を回収するためのガス分離膜を用いた気
体回収装置とを具備することを特徴とする露光装置。 - 【請求項2】前記露光光の波長が300nm以下である
ことを特徴とする請求項1記載の露光装置。 - 【請求項3】前記気体がヘリウム、ネオン及び水素の少
なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2記
載の露光装置。 - 【請求項4】前記ガス分離膜の窒素の透過係数に対する
ヘリウム、ネオン又は水素の透過係数の比が2.5以上
であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記
載の露光装置。 - 【請求項5】前記ガス分離膜がSi、Zr、Ti、Al
の少なくとも1種を含むセラミックスを主体とすること
を特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の露光装
置。 - 【請求項6】前記ガス分離膜の細孔径が0.2〜2nm
であることを特徴とする請求項5記載の露光装置。 - 【請求項7】前記ガス分離膜がカーボンを主体とするこ
とを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の露光
装置。 - 【請求項8】前記ガス分離膜が、ポリイミド、ポリアミ
ド、ポリアミド−イミド、ポリエステル、ポリカーボネ
ート、ポリエステルカーボネート、ポリオレフィン、ポ
リオルガノシラン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、ポリエーテルケトン、セルロースアセテート、アル
キル置換芳香族ポリエステル及びフッ素化芳香族ポリイ
ミドの共重合体のうち少なくとも1種を含む有機膜を主
体とすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに
記載の露光装置。 - 【請求項9】前記ガス分離膜を50℃以上に加熱するた
めの加熱装置を具備している請求項5乃至8のいずれか
に記載の露光装置。
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