JP2020189757A - へリウム回収精製システム - Google Patents

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千佳子 鵜野
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Abstract

【課題】CVD装置から排出された排出ガスからヘリウムガスを選択的に回収し、CVD装置へ、そのヘリウムガスをリサイクルガスとして供給することができる、へリウム回収精製システムを提供する。【解決手段】へリウム回収精製システムは、被処理ガスを所定圧力値まで圧縮するコンプレッサー20と、コンプレッサー20で圧縮された被処理ガスから水分を排出する水分排出部30と、水分排出部30の下流に配置され、さらに少なくとも水分を除去するための吸着部40と、少なくとも無機系分離膜を複数有し、吸着部40で水分除去処理された被処理ガスを、高純度ヘリウムガスを含む透過ガスと非透過ガスに分離する分離膜モジュール60を備える。【選択図】図1

Description

へリウム回収精製システムに関し、特に、半導体製造工程(例えば、CVD装置など)から排出された排出ガスからヘリウムガスを選択的に回収するシステムに関する。
ヘリウムガスは資源的に希少であり、回収精製しリサイクルすると有効である。He精製の手段のひとつとしてHe分離膜を利用した精製法があげられる。分離膜を利用し、効率のよいガス精製を行うには水分の除去プロセスが必須となる。その他低温分離を利用した精製方法もあるが、対象流体を冷却するためには多大なエネルギーが必要となり効率が悪い。
特許文献1は、ヘリウムガス分離材を開示している。ヘリウムガス分離材は、基部と、基部と接合されたガス分離部とを含み、前記基部は、連通孔の平均径が50nm〜1,000nmのα−アルミナ多孔質体からなり、前記ガス分離部は、Ni元素を含むγ−アルミナ多孔質部と、前記Ni元素を含むγ−アルミナ多孔質部における連通孔の内壁に配されたシリカ膜部とを有し、前記シリカ膜部により包囲形成される細孔の平均径は0.27nm〜0.60nmである。このヘリウムガス分離材をゲージ圧が0.9〜12MPaの範囲の圧力条件にて用いることで、ヘリウムガスを含む混合ガスからヘリウムガスと他のガスとを分離する。シリカ膜部により、ヘリウムガスは、二酸化炭素ガス、窒素ガス等の、ヘリウムより分子径の大きなガスよりも、優先的に透過する。特許文献1の実施例を参照すると、透過した後の透過側のヘリウムガス濃度(最大8.15%)は、分離材を透過する前の非透過側のヘリウム濃度(最小0.52%)の4倍から15倍程度であることが示されている。
特許文献2は、冷却材として使用された後のヘリウムのリサイクルのために、窒素、アルゴンおよび酸素を合計で10容量%以上含む混合ガスからヘリウムを精製する装置を開示する。この装置は、ガス圧縮機と、水素供給によって不純物酸素ガスから水分を生成する反応手段と、この反応手段によって生成した水分を除去するための脱湿手段と、分離膜により酸素以外の不純物を除去する膜分離手段を備える。脱湿手段としてはTSA法(熱変動吸着法)、あるいはPSA法(圧力変動吸着法)である。膜分離の手段として、ガス分離膜モジュールでヘリウムからアルゴンと窒素を除去し、ヘリウムを回収率80%以上で回収する。分離膜モジュールは中空糸状の分離膜を有し、分離膜は、ポリイミド、ポリスルホン、酢酸セルロース等の高分子材料で構成される。また、特許文献2の実施例では、分離対象となる回収リサイクルガス(混合ガス)は、ヘリウムが30%程度と高い。
特許第6118800号公報 特許第4058278号公報
特許文献1では、無機系分離膜によるヘリウムガスの分離について記載しているものの、分離対象の混合ガスの前処理については何ら開示されていない。
また、特許文献2の場合には、圧縮機や、脱湿手段としてはTSA法(熱変動吸着法)、あるいはPSA法(圧力変動吸着法)であり、装置構成が大規模かつ複雑な制御プロセスとなっている。また、分離膜が高分子材料で構成されているため、経時的な精度低下が懸念される。
また、一般的な吸着材による水分除去方法を採用すると、水分を吸着することにより吸着材の吸着能力が低下するため、吸着能力を再生するための処理が必要となる。
上記実情を鑑みて、本発明者等は鋭意研究を重ねたことで、半導体製造装置から排出された排ガスからヘリウムガスを回収精製するシステムを創作するに至った。
この排ガスには、例えば、平均濃度が0.05%〜0.5%(好ましくは最大濃度が0.5%未満)のヘリウムガスと、90%以上の窒素と、10%未満の不純物(水、一酸化炭素、二酸化炭素、その他)が含まれている。
本発明の目的は、半導体製造装置から排出される、平均濃度が0.05%〜0.5%(好ましくは最大濃度が0.5%未満)のヘリウムガス含有の排ガスから、ヘリウムガスを回収精製することができる、へリウム回収精製システムを提供する。
また、本発明の目的は、CVD装置から排出された排出ガスからヘリウムガスを選択的に回収し、CVD装置へ、そのヘリウムガスをリサイクルガスとして供給することができる、へリウム回収精製システムを提供する。
また、本発明の目的は、濃度が0.1〜0.5%(好ましくは最大濃度が0.5%未満)のヘリウムガスと、90%以上の窒素、10%未満の不純物(水、一酸化炭素、二酸化炭素、水素、酸素、その他)が含まれる混合ガスから、ヘリウムガスを回収精製することができる、へリウム回収精製システムを提供する。
本発明のへリウム回収精製システムは、
少なくともヘリウムと水分を含む被処理ガスを、所定圧力値(あるい過飽和状態)まで圧縮するコンプレッサー(20)と、
前記コンプレッサーで圧縮された被処理ガス(圧縮ガス)から水分を排出する水分排出部(30)と、
前記水分排出部(30)の下流に配置される、さらに少なくとも水分を除去するための吸着部(40)と、
少なくとも無機系分離膜を複数有し、前記吸着部(30)で水分除去処理された被処理ガスから、高純度ヘリウムガスを含む透過ガスと、非透過ガスに分離する、分離膜モジュールと、を備える。
へリウム回収精製システムは、被処理ガスが送られるメイン経路(L1)を備え、各構成要素がこの経路上に配置されていてもよい。
被処理ガスは、例えば、体積濃度が、0.5%未満のヘリウムと、90%以上の窒素と、10%未満の少なくとも水を含む不純物とを含有する。被処理ガスは、例えば、排ガス、混合ガスなどでもよい。
高純度ヘリウムガスを含む透過ガス(透過ガスの集合でもよい)は、例えば、体積濃度が、80%以上のヘリウムと、5%未満の窒素と、1%未満の不純物とからなる。
非透過ガス(非透過ガスの集合でもよい)は、系外へ排出されてもよく、循環ガスとして分離膜へ供給されてもよい。
上記構成において、分離膜モジュールから分離される被処理ガス(透過ガスの集合)中のヘリウムガスの体積濃度が85%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは98%以上であることが好ましい。また、分離膜モジュールから分離される被処理ガス(透過ガスの集合)中の窒素ガスの体積濃度が2%以下、好ましくは1%以下が好ましい。また、分離膜モジュールから分離される被処理ガス(透過ガスの集合)中の不純物の体積濃度が200ppm以下、好ましくは100ppm以下が好ましい。
また、本発明において、ヘリウム回収率は、70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上が可能である。ごく微量のヘリウムガス含有の被処理ガスを排気することなく、全量精製回収することで、90%以上の回収率が可能である。
前記分離膜モジュールを構成する分離膜は、無機系の分離膜でのみ構成されていてもよく、無機系と有機系とを有して分離膜ユニットを構成していてもよい。
分離膜モジュールまたは分離膜ユニットは、分離膜が1つまたは複数で構成されていてもよい。複数の場合に、異なる種類の分離膜でもよく、同じ種類の分離膜でもよい。
分離膜ユニットが複数の分離膜で構成されている場合に、分離膜が並列配置、直列配置、循環配置、並列でかつ一列が多段(直列配置、循環配置)に配置されていてもよい。循環配置には、例えば、1段循環方式、2段循環方式、連続膜塔方式が挙げられる。連続した多段配置には、例えばカスケード方式、単純直列方式、クリスマス方式などが挙げられる。
また、前記分離膜モジュールは、無機系の分離膜でのみ構成された無機系分離膜ユニットが多段(直列)に配置されていてもよい。
また、有機系の分離膜でのみ構成された有機系分離膜ユニットと、無機系の分離膜でのみ構成された無機系分離膜ユニットとが直列/または並列に配置されていてもよく、いずれか一方または両方が多段に配置されていてもよい。
分離膜ユニットまたは分離膜ユニットの一部を構成する分離膜を通過した透過ガスおよび/または非透過ガスが、同じあるいは別の分離膜ユニットまたは分離膜ユニットの一部を構成する分離膜に送られ分離処理されてもよい。
また、各分離膜において、供給ガスと透過・非透過ガスの分離膜面に対するフロー構造としては、例えば、並流プラグフロー、交流プラグフロー、十字流プラグフローなどが挙げられる。
フロー構造が同種のみ、または異種のフロー構造の組み合わせであってもよい。
また、前記分離膜モジュールまたは分離膜ユニットは、その筐体内部に二段式あるいは複数段式の同種分離膜または異類分離膜が配置された構成であってもよい(例えば、図2E参照)。
前記分離膜は、窒素、二酸化炭素、一酸化炭素、酸素などよりもヘリウムガスを透過する分離膜が好ましい。
前記分離膜の構造状として、例えば、高分子膜の非多孔質膜、無機膜の多孔質膜などが挙げられる。
前記分離膜の形状として、例えば、中空糸、平膜、スパイラル、チューブ、プリーツなどが挙げられる。
多孔質膜の分離メカニズムとしては、例えば、クヌーセン拡散分離、表面拡散およびクヌーセン拡散分離、毛管凝縮分離、分子ふるい作用分離が挙げられる。
高分子膜の非多孔質膜の分離メカニズムは、透過側と非透過側の分圧差を推進力とし、高分子膜へのガス分子の溶解と膜中拡散と脱溶解の過程によって高分子膜を透過する。
前記分離膜は、例えば、有機膜(高分子膜)、無機膜が例示される。本発明では主に無機膜を用いる構成が好ましい。
有機膜の材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)、4フッ化エチレン(PTFE)、ポリプロピレン(PP)、酢酸セルロース(CA)、ポリアクリロニトリル(PAN)、芳香族ポリイミドなどのポリイミド(PI)、ポリスルホン(PS)、ポリエーテルスルホン(PES)、シリコンなどが挙げられる。
無機膜の材料としては、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ Al2O3)、酸化ジルコニウム(ジルコニア ZrO)、酸化チタン(チタニア TiO2)、ステンレス(SUS)やガラス(SPG)などが挙げられる。
無機膜として、セラミック、モノキュラーシーブス、Niを含むγ−アルミナ多孔質(WO2014/007140参照)を用いて作製されていてもよい。
非多孔質および多孔質の分離膜の膜分離特性として、分離係数(He/他成分)が2以上、4以上、8以上、10以上が好ましい。
分離係数αは、以下式で示される。
αij=(Cpi/Cfi)/(Cpj/Cfj)=(Cpi/Cpj)/(Cfi/Cfj)
ここで、iはヘリウム、jは他成分、fは供給側、pは透過側、Cは濃度(モル濃度、モル分率、質量濃度、質量分率、ガス分圧など)である。
供給透過圧力比(供給側ガス圧力/透過側ガス圧力)が、2以上、好ましくは3以上、より好ましくは4以上、さらに好ましくは5以上、特に好ましくは6以上である。
吸着部で処理された後で、分離膜モジュール(分離膜)に供給される被処理ガス(供給ガス)の単位時間あたりの流量が1[m/h]であるときに、1の分離膜あたりで単位時間あたりの透過流束(膜単位面積当たりの透過流量)が、例えば、0.002〜0.3[m/h・m]の範囲であり、連続多段配置、循環配置の位置に応じて透過流速が変動してもよく、各分離膜の上流に配置された昇圧装置で、供給ガス(透過ガスまたは非透過ガス)の圧力を所定値(一定値あるいはそれぞれの特定値)に昇圧する構成であってもよい。
多孔質の分離膜の細孔径(最小、最大、平均径など)を、ヘリウムの分子径よりも大きく、かつ窒素および/または他の不純物(CO、CO)の分子径よりも小さくすることが好ましい。これにより、ヘリウムは分離膜を透過し、それよりも分子径の大きい物質は分離膜を透過しない構成でもよい。
また、細孔径が、分子サイズに近づくと、細孔壁面に吸着したガス分子の拡散(表面拡散流)によって透過が行われる構成でもよい。
供給透過圧力比(供給側ガス圧力/透過側ガス圧力)の設定、透過流量の設定および/または透過速度(流速)に応じて、分離膜の細孔径を設定してもよい。例えば、分離膜の細孔径を、ヘリウムの分子径よりも大きく、かつ窒素および/または他の不純物(CO、CO)の分子径よりも大きく設定し、供給側圧力および/または透過速度(流速)を所定範囲内に設定することで、ヘリウムを選択的により透過させ、それ以外を透過させにくくするようにしてもよい。
最終的な透過ガスのヘリウム濃度に応じて、被処理ガスを分離膜に透過させる場合の各種条件を設定してもよい。供給側圧力、透過側圧力、流速、流量、分離膜の膜厚み、膜面積、透過流束(膜単位面積当たりの透過流量)を設定できる。
ガス分子のKinetic径は以下が挙げられる。ヘリウムを無機系分離膜の分子ふるいメカニズムで分離させるときに、Kinetic径の近い、HOを予め除去することが好ましく、そのため本願発明では水分除去を上流側で行っている。
He:0.26nm
O:0.265nm
:0.289nm
CO:0.33nm
:0.346nm
:0.364nm
CH:0.38nm
多孔質の分離膜の細孔径は、例えば、ガス透過法、パームポロメトリー法、BET法、水銀圧入法、非水銀低圧測定式(西華デジタルイメージ株式会社製 ナノパームポロメーター)などで測定できる。
本発明で回収精製された高純度のヘリウムガスの体積濃度が99.5%以上、好ましくは99.7%以上、より好ましくは99.9%以上であって、半導体製造装置のリサイクル装置へ提供してもよく、小型あるいは大型ボンベに貯蔵されてもよい。
半導体製造装置(例えば、CVD装置)から排出される排ガスには、ヘリウム、不純物、不活性ガス、その他の希ガスなどが含まれていてもよい。
半導体製造装置(例えば、エキシマレーザ発振装置)から排出される排ガスには、ネオン、クリプトン、アルゴン、キセノン、ハロゲン、ネオン、ヘリウム、不純物、その他の希ガス、レーザガス(レーザ励起用希ガス、ハロゲン、バッファガスなど)などが含まれていてもよい。
排ガスには、半導体製造装置から排出された後で、50%以上、好ましくは60%以上の窒素ガスなどの不活性ガスが混合されてもよい。
被処理ガス(特に排ガス)中の「不純物」は、例えば、窒素、水素、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水、CHなどが挙げられるが、これらの内の全てが含有されていなくてもよい。
水素は、例えば、高分子膜、パラジウム合金系膜などの水素高透過性分離膜モジュールで選択的に除去してもよい。水素高透過性分離膜モジュールは、上記分離膜モジュール(ヘリウム高透過性分離膜モジュール)の前段あるいは後段、またはリアクターの前段または後段に配置されてもよい。
酸素は、例えば、酸素除去装置で選択的に除去してもよい。上記分離膜モジュール(ヘリウム高透過性分離膜モジュール)の前段あるいは後段、またはリアクターの前段または後段に配置されてもよい。
酸素以外の不純物は、例えば、上記ゲッターで除去してもよい。
本発明のへリウム回収精製システムは、
前記分離膜モジュールで分離処理された被処理ガス(透過ガスの集合)を、貯留するためのリサイクルタンク(80)と、
前記リサイクルタンク(80)へ、被処理ガスを送りこむための真空ポンプ(70)あるいは昇圧装置(例えば、加圧機、圧縮機など)を備えていてもよい。
本発明のへリウム回収精製システムは、
前記排出ガス(非透過ガスの集合)を系外へ排出するための排出経路(69)(例えば、配管、排ガス用ベント、ガス精製装置など)を備えていてもよい。
本発明のへリウム回収精製システムは、
前記分離膜モジュールで分離処理された被処理ガス(透過ガスの集合)から、少なくとも窒素を化学反応で除去するリアクター(90)を備えていてもよい。
上記構成において、リアクターで精製処理された後の被処理ガス(透過ガスの集合)のヘリウムガスの体積濃度が85%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは98%以上、特に好ましくは99.5%以上であることが好ましい。
本発明のへリウム回収精製システムは、
前記コンプレッサー(20)より上流側に配置される、被処理ガス中のヘリウムの体積濃度を測定するヘリウムガス濃度検知部(10)と、
前記ヘリウムガス濃度検知部(10)で測定された濃度が閾値以上の場合に、下流側の前記コンプレッサーへ被処理ガスを送り、および、前記ヘリウムガス濃度検知部(10)で測定された濃度が閾値未満の場合に、下流側の前記コンプレッサーへ被処理ガスを送らないように排出するための第一ガス流路切替部(例えば、メイン経路、排出経路、制御弁、三方弁など)と、をさらに備えてもよい。
本発明のへリウム回収精製システムは、
前記コンプレッサー(20)より上流側に配置される、被処理ガス中の窒素ガスの体積濃度を測定する窒素ガス濃度検知部と、
前記窒素ガス濃度検知部で測定された濃度が閾値未満の場合に、下流側の前記コンプレッサーへ被処理ガスを送り、および、前記窒素ガス濃度検知部で測定された濃度が閾値以上の場合に、下流側の前記コンプレッサーへ被処理ガスを送らないように排出するための第一ガス流路切替部(例えば、メイン経路、排出経路、制御弁、三方弁など)と、をさらに備えてもよい。
前記窒素ガス濃度検知部は、メイン経路上またはメイン経路のバイパス経路上に配置されるバッファタンク内の被処理ガスを測定してもよい。
「閾値」は、分離膜モジュール(分離膜ユニット、分離膜)の構成によって設定してもよく、例えば、窒素ガスの濃度が99.0%以上、99.5%以上、または99.995%以上である。
本発明のへリウム回収精製システムは、
前記吸着部と前記分離膜モジュールとの間に配置される、被処理ガス中の水分を測定する水分測定部(50)(例えば、露点計(インピーダンス式、クールドミラー式など)、水晶発振式水分計、ハイドロカーボン露点検出式など)と、
前記水分測定部(50)で測定された水分濃度が閾値以下の場合に、下流側の前記分離膜モジュールへ被処理ガスを送り、および、前記水分測定部(50)で測定された水分濃度が閾値を超える場合に、下流側の前記分離膜モジュールへ被処理ガスを送らないように排出するための第二ガス流路切替部(例えば、メイン経路、排出経路、制御弁、三方弁など)と、をさらに備えてもよい。
本発明のへリウム回収精製システムは、
前記コンプレッサー、ヘリウムガス濃度検知部または窒素ガス濃度検知部より上流側に配置される、被処理ガスから、少なくとも窒素を化学反応で除去する上流側リアクター(95)を備えていてもよい(例えば、図3参照。)。
本発明のへリウム回収精製システムは、
前記コンプレッサー、ヘリウムガス濃度検知部または窒素ガス濃度検知部より上流側に配置される、被処理ガスから、窒素ガスを他成分ガスよりも高濃度に透過性させる窒素高透過性膜モジュールを備えていてもよい。
上記の上流側リアクター(95)または窒素高透過性膜モジュールが設置される場合に、前記分離膜モジュールの下流に配置される前記リアクター(90)はあってもなくてもよいが、あった方が好ましい。上流側リアクター(95)と前記リアクター(90)とは同様の構成であってもよく、上流側リアクター(95)は、窒素を特に除去する構成が好ましい。
この構成により、被処理ガス中の窒素、ヘリウムの濃度を調整できる。被処理ガス中の窒素濃度が極めて高く、ヘリウム濃度が極めて低い(例えば0.05%未満の)ときに、窒素濃度を低減させて、被処理ガス中のヘリウム濃度を所定値以上に高くすることができるので、分離処理をせずに系外へ排気する処理を低減または完全に無くすことができる。
本発明のへリウム回収精製システムは、
前記吸着部の下流側(あるいは前記分離膜モジュールの上流側に)または前記分離膜モジュール内であって前記分離膜ユニットの上流側に配置される、被処理ガスから、窒素ガスを他成分ガスよりも高濃度に透過性させる窒素高透過性膜モジュールと、を備えていてもよい(例えば、図2D参照。)。分離膜モジュールは、例えば、図2Aの分離膜ユニットの単体でもよく、単一の分離膜であってもよい。
前記窒素高透過性膜モジュールの非透過ガス(被処理ガス)を貯留するバッファタンクと、
前記バッファタンクから導出される被処理ガスの単位時間あたりの流量を測定する流量測定部と、
前記流量測定部で測定された測定値が所定範囲の値(例えば、単位時間あたりの透過流束)になるように、下流の分離膜モジュールへ供給する被処理ガスの流量を制御し(被処理ガス中の一部を下流へ送り)、および、所定範囲の値を超えた部分の被処理ガス(下流へ送られない残りの被処理ガス)を、循環経路で前記窒素高透過性膜モジュールへ再度戻して処理させるように制御する、流量制御部(例えば、マスフローコントローラ)と、を備えていてもよい。
この構成により、分離膜モジュールの前で窒素を除去し、分離膜モジュールに最適流量を流すことができ、さらに、流量調整中に分離膜モジュールに送られない被処理ガスの流量分は戻して再度、窒素除去を行わせることができる。
本発明のへリウム回収精製システムは、
各配管または各構成要素の入口側の配管において、被処理ガスの流量を制御する流量制御部(例えば、マスフローコントローラ)を備えてもいてもよい。
各構成要素の入口側または出口側の配管、または各構成要素の入口部または出口部において、被処理ガスの圧力を測定する圧力測定部を備えてもいてもよい。
各構成要素の入口側または出口側の配管に配置される、圧力測定部で測定されて圧力値に応じて、被処理ガスの圧力を調整する昇圧装置を備えていてよい。
(分離膜モジュールの構成)
前記分離膜モジュール(60)は、少なくとも3つの分離膜を有する第一分離膜ユニット(A)を備える(例えば、図2A参照。)。
第一分離膜ユニット(A)は、
前記吸着部を通過して送られる被処理ガスの一部である第一供給ガス(g1)が供給され、当該第一供給ガス(g1)よりもヘリウム濃度が高い第一透過ガス(g11)と、当該第一供給ガス(g1)よりもヘリウム濃度が低い第一非透過ガス(g12)とに分離する第一分離膜(61)と、
前記吸着部を通過して送られる被処理ガスの一部である第二供給ガス(g2)から、当該第二供給ガス(g2)よりもヘリウム濃度が高い第二透過ガス(g21)と、当該第二供給ガス(g2)よりもヘリウム濃度が低い第二非透過ガス(g22)とに分離する第二分離膜(62)と、
前記第一分離膜(61)で分離された第一非透過ガス(g12)と、前記第二分離膜(62)で分離された第二非透過ガス(g22)とを有する第三供給ガス(g3)が供給され、当該第三供給ガス(g3)よりもヘリウム濃度が高い第三透過ガス(g31)と、当該第三供給ガス(g3)よりもヘリウム濃度が低い第三非透過ガス(g32)とに分離する第三分離膜(63)と、少なくとも有する。
第一分離膜ユニット(A)が2以上有し、直列に接続される構成である場合に、第一から第三透過ガス(g11、g21、g31)を、後段の分離膜ユニットの第一供給ガスおよび第二供給ガスとなるように構成してもよい。
第一分離膜ユニット(A)が1つである場合に、循環方式を採用し、第一から第三透過ガス(g11、g21、g31)を、再び、第一供給ガスおよび第二供給ガスとなるように構成してもよい。
前記分離膜モジュール(60)は、少なくとも2つの分離膜を有する第二分離膜ユニット(B)を備える(例えば、図2B参照。)。
第二分離膜ユニット(B)は、
前記吸着部を通過して送られる被処理ガスを含む第一供給ガス(g1)が少なくとも供給され、当該第一供給ガス(g1)よりもヘリウム濃度が高い第一透過ガス(g11)と、当該第一供給ガス(g1)よりもヘリウム濃度が低い第一非透過ガス(g12)とに分離する第一前段分離膜(61)と、
前記第一前段分離膜(61)で分離された第一非透過ガス(g12)が供給され、当該第一非透過ガス(g12)よりもヘリウム濃度が高いガスであって、前記第一前段分離膜(61)に供給されるための第一循環用透過ガス(g121)と、当該第一非透過ガス(g12)よりもヘリウム濃度が低い第一排出用非透過ガス(g122)とに分離する第一後段分離膜(611)と、を少なくとも有する。
前記第二分離膜ユニット(B)は、さらに
前記第一前段分離膜(61)から得られる第一透過ガス(g11)を含む第二供給ガス(g2)が少なくとも供給され、当該第二供給ガス(g2)よりもヘリウム濃度が高い第二透過ガス(g21)と、当該第二供給ガス(g2)よりもヘリウム濃度が低い第二非透過ガス(g22)とに分離する第二前段分離膜(62)と、
前記第二前段分離膜(62)で分離された第二非透過ガス(g22)が供給され、当該第二非透過ガス(g22)よりもヘリウム濃度が高いガスであって、前記第一前段分離膜(61)に供給されるための第二循環用透過ガス(g221)と、当該第二非透過ガス(g22)よりもヘリウム濃度が低い第二排出用非透過ガス(g222)とに分離する第二後段分離膜(621)と、を少なくとも有する。
前記第二透過ガス(g21)の一部が、第二前段分離膜(62)に供給されるように構成されていてもよい。
前記第二分離膜ユニット(B)は、さらに
前記第二前段分離膜(62)から得られる第二透過ガス(g21)の一部を含む第三供給ガス(g3)が少なくとも供給され、当該第三供給ガス(g3)よりもヘリウム濃度が高い第三透過ガス(g31)と、当該第三供給ガス(g3)よりもヘリウム濃度が低い第三非透過ガス(g32)とに分離する第三前段分離膜(63)と、
前記第三前段分離膜(63)で分離された第三非透過ガス(g32)が供給され、当該第三非透過ガス(g32)よりもヘリウム濃度が高いガスであって、前記第一前段分離膜(61)に供給されるための第三循環用透過ガス(g321)と、当該第三非透過ガス(g32)よりもヘリウム濃度が低い第三排出用非過過ガス(g322)とに分離する第三後段分離膜(631)と、を少なくとも有する。
前記第三透過ガス(g31)は、下流のリアクターなどへ送られるように構成されていてもよい。
前記分離膜モジュールは、前記第一分離膜ユニット(A)を複数段直列に接続されていてもよい(例えば、図2C参照。)。
前記分離膜モジュールは、前記第一分離膜ユニット(A)を第一段として、後段に複数の分離膜が直列に接続されていてもよい(例えば、図2C参照。)。
前記分離膜モジュールは、前記第一分離膜ユニット(A)と、前記第二分離膜ユニット(B)とを有する、第三分離膜ユニット(C)を備えていてもよい。
前記分離膜モジュールは、
窒素高透過性膜とヘリウム高透過膜の2種類の分離膜を筐体内に有する二種分離膜が少なくとも2段に直列に配置された第一の二種分離膜ユニットと、
前記第一の二種分離膜ユニットから導出されるヘリウム富化ガス(ヘリウムの透過ガス)を供給ガスとする、窒素高透過性膜とヘリウム高透過膜の2種類の分離膜を筐体内に有する第二の二種分離膜ユニットとを備えていてもよい(例えば、図2E参照。)。
前記第一の二種分離膜ユニットから導出される非透過ガスは、前記第一の二種分離膜ユニットの供給ガスとして循環され、前記第二の二種分離膜ユニットから導出される非透過ガスは、前記第二の二種分離膜ユニットの供給ガスとして循環される。
前記第一の二種分離膜ユニットは、第一の二種分離膜と第二の二種分離膜とを有し、第一の二種分離膜の非透過ガスが第二の二種分離膜の供給ガスとなり、第二の二種分離膜の非透過ガスが第一の二種分離膜の供給ガスとして循環する構成である。
前記第二の二種分離膜ユニットは、第三の二種分離膜と第四の二種分離膜とを有し、第三の二種分離膜の非透過ガスが第四の二種分離膜の供給ガスとなり、第四の二種分離膜の非透過ガスが第三の二種分離膜の供給ガスとして循環する構成である。
前記第二の二種分離膜ユニットから導出されるヘリウム富化ガス(ヘリウムの透過ガス)は、後段へ送られる。
前記第一、第二の二種分離膜ユニットから導出される窒素富化ガス(窒素の透過ガス)は、大気へ排気されうる。
上記の分離膜モジュールを構成する分離膜の供給側圧力、透過側圧力、供給流量、透過流量などを制御するための各種構成要素が備わっていてもよい。
前記分離膜のガス供給側に(分離膜の上流に)、バッファタンク、昇圧部(ブースター、コンプレッサーなど)、流量調整部(マスフローメーター、マスフローコントローラなど)、圧力調整部(圧力調整器、背圧弁など)などが少なくとも1種以上を含む構成であってもよく、なくてもよい。
前記分離膜の透過ガス側に(分離膜の透過ガス出口より下流に)、バッファタンク、圧力調整部(圧力調整器、背圧弁など)、真空ポンプ、昇圧部(ブースター、コンプレッサー)、流量調整部(マスフローメーター、マスフローコントローラなど)などが少なくとも1種以上を含む構成であってもよく、なくてもよい。
前記分離膜の非透過ガス側に(分離膜の透過ガス出口より下流に)、バッファタンク、圧力調整部(圧力調整器、背圧弁など)、真空ポンプ、昇圧部(ブースター、コンプレッサー)、流量調整部(マスフローメーター、マスフローコントローラなど)などが少なくとも1種以上を含む構成であってもよく、なくてもよい。
各配管ラインや、各分離膜を繋ぐ配管ラインに、仕切弁、制御弁、三方分岐弁などの各種弁が配置されていてもよい。
バッファタンク、昇圧部、真空ポンプ、流量調整部、圧力調整部、各種弁などを制御するコントローラを備えていてもよい。
本発明は、分離膜モジュールで分離された非透過ガスラインを流れる非透過ガスを回収する回収ラインおよび/または系外に排出する排出ラインを備えてもいてもよい。
他の発明のヘリウムのリサイクル可能なヘリウムリサイクル機能付き半導体製造装置(例えば、CVD装置)であって、
半導体製造装置(例えば、CVD装置)と、
前記半導体製造装置(例えば、CVD装置)から導出された排ガスを被処理ガスとして、ヘリウムを回収する、上記へリウム回収精製システムと、を備える。
前記前ヘリウムリサイクル機能付き半導体製造装置(例えば、CVD装置)は、
前記半導体製造装置から導出された排ガスに、不活性ガス(例えば、窒素)を混合する混合手段(圧縮装置または真空ポンプ、混合ライン配管)を備えていてもよい。
他の発明のヘリウムのリサイクル可能なヘリウムリサイクル機能付き半導体製造装置(例えば、CVD装置)であって、
複数の半導体製造装置(例えば、CVD装置)と、
複数の前記半導体製造装置(例えば、CVD装置)から導出された排ガスを被処理ガスとして、ヘリウムを回収する、上記へリウム回収精製システムと、を備える。
前記ヘリウムリサイクル機能付き半導体製造装置(例えば、CVD装置)は、
複数の半導体製造装置から導出された排ガスに、不活性ガス(例えば、窒素)を混合する混合手段(圧縮装置または真空ポンプ、混合ライン配管)を1つまたは複数備えていてもよい。
半導体製造装置(例えば、CVD装置)は、装置が使用する使用ガスの内ヘリウム濃度が低い補充ガスと、ヘリウム回収精製されたリサイクルガスとを、半導体製造装置へ供給するための供給手段を備えていてもよい。
供給手段は、例えば、配管、制御弁、昇圧部(ブースター、コンプレッサーなど)、流量調整部(マスフローメーター、マスフローコントローラなど)、圧力調整部(圧力調整器、背圧弁など)、タンク、補充ガスボンベなどを有していてもよい。
本発明において、特に明記しないかがり、「上流」および「下流」はガスの流れ方向における配置関係を意味する。
経路、ライン、バイパスラインは、例えば、配管と自動開閉弁を有して構成されていてもよい。
排出ライン、大気放出ラインは、例えば、配管、外気排出用のベント装置、自動開閉弁などを有して構成されていてもよい。
各種ガス成分の濃度測定手段、圧力測定手段は、例えばラインなどの配管に配置されていてもよく、配管よりも体積の大きい空間に配置されていてもよく、配管に設置されるバッファタンクに配置されていてもよい。
本発明において、排ガス中の不純物は、例えば、CH、CF、N、酸素、水分のうちいずれか1種または複数種を含む。また、半導体製造装置で使用される希ガス(例えば、アルゴン、クリプトン、キセノンおよびネオン)などのバッファガスは、本発明のヘリウム回収精製システムにおいては不純物として扱われる。
本発明において、特に質量または重量を明示している場合を除き、濃度は体積濃度を意味する。
実施形態1のへリウム回収精製システムの構成例を示す図である。 分離膜モジュールの一例を示す図である。 分離膜モジュールの一例を示す図である。 分離膜モジュールの一例を示す図である。 分離膜モジュールの一例を示す図である。 分離膜モジュールの一例を示す図である。 実施形態2のへリウム回収精製システムの構成例を示す図である。 ヘリウムリサイクル機能付き半導体製造装置(CVD装置)の一例を示す図である。 ヘリウムリサイクル機能付き半導体製造装置(CVD装置)の一例を示す図である。
(実施形態1)
図1は、へリウム回収精製システム100の構成例を示す。しかしながら、以下に説明する構成は一例であり、本発明の必須要素であることを明示するものではなく、各種変形例が可能である。
へリウム回収精製システム100は、被処理ガスの供給源S1(例えば、別装置からの配管系でもよくタンクでもよい)と、被処理ガスが送られるメイン経路L1を備える。被処理ガスは、例えば、半導体製造装置からの排ガス、各種装置からの排ガス、混合ガスなどである。
へリウム回収精製システム100は、被処理ガス中のヘリウムの体積濃度を測定するヘリウムガス濃度検知部10と、ヘリウムガス濃度検知部10で測定された濃度が閾値以上の場合に、下流側のコンプレッサー20へ被処理ガスを送り、および、ヘリウムガス濃度検知部10で測定された濃度が閾値未満の場合に、下流側のコンプレッサー20へ被処理ガスを送らないように排出するための第一ガス流路切替部を備えてもよい。
第一ガス流路切替部は、メイン経路L1から分岐した排出経路と仕切弁11あるいは三方弁などで構成されていてもよい。
ヘリウムガス濃度検知部10は、メイン経路L1上またはメイン経路L1のバイパス経路上に配置されるバッファタンク内の被処理ガスを測定してもよい。
「閾値」は、分離膜モジュールの構成によって設定してもよく、例えば、ヘリウムの濃度が0.05%未満、0.08%未満または0.1%未満である。
また、別実施形態として、ヘリウムガス濃度検知部10の替わりに、被処理ガス中の窒素ガスの体積濃度を測定する窒素ガス濃度検知部を備えていてもよい。そして、窒素ガス濃度検知部で測定された濃度が閾値未満の場合に、下流側のコンプレッサーへ被処理ガスを送り、および、窒素ガス濃度検知部で測定された濃度が閾値以上の場合に、下流側のコンプレッサーへ被処理ガスを送らないように排出するためのガス流路切替部を備えていてもよい。
窒素ガス濃度検知部は、メイン経路上またはメイン経路のバイパス経路上に配置されるバッファタンク内の被処理ガスを測定してもよい。「閾値」は、分離膜モジュール(分離膜ユニット、分離膜)の構成によって設定してもよく、例えば、窒素ガスの濃度が99.0%以上、99.5%以上、または99.995%以上である。
へリウム回収精製システム100は、メイン経路L1に配置されるコンプレッサー20と、その下流のメイン経路L1に配置される水分排出部30と、その下流のメイン経路L1に配置される吸着部40と、その下流のメイン経路L1に配置される分離膜モジュール60を備える。
コンプレッサー20は、体積濃度が、0.5%未満のヘリウムと、90%以上の窒素と、10%未満の少なくとも水を含む不純物とを、含有する被処理ガスを、所定圧力値(あるい過飽和状態)まで圧縮する。コンプレッサー20の替わりに他の昇圧装置を用いてもよい。
水分排出部30は、コンプレッサー20で圧縮された被処理ガス(圧縮ガスとも称することがある。)から水分を排出する。水分排出部30では、水分の粗除去を行う。粗除去を行うことで、後段の吸着部40による水分の吸着飽和となる時間を延ばすことができる。
水分排出部30は、例えば、単一あるいは複数の構成要素を有していてもよい。水分排出部30は、例えば、除湿装置、バッファタンク、冷凍式エアドライヤー、エアフィルター、各構成要素にドレントラップなどを有していてもよい。本実施形態では、水分排出部30は、コンプレッサー20で飽和状態にまで圧縮・昇温された被処理ガスを、配管を介してバッファタンク(30)内に送り貯留させることで、被処理ガスが冷却され、ドレンが発生し、バッファタンク下部に溜まり、ドレントラップ31により排出経路32を介して排出される。
吸着部40は、水分が粗除去された被処理ガスから、さらに、水分を除去するための吸着機能である。
吸着部40は、吸着剤を備える。吸着材としては、例えば、ゼオライト(例えば、モレキュラーシーブス)、活性アルミナ、活性炭、シリカゲル等が挙げられ、特にゼオライト、活性アルミナ、シリカゲルが好ましい。モレキュラーシーブスなどは、その細孔径によって吸着される分子を分類選択できるので好ましい。
本発明では、有効直径3Å以下の分子を吸着できるモレキュラーシーブス(3A)を使用することで、HO、He、COなどを吸着できるが、ヘリウム(He)が吸着しないあるいは他ガスよりも吸着し難いことが好ましい。また、有効直径4Å以下の分子を吸着できるモレキュラーシーブス(4A)を使用することで、HO、He、CO、COなどを吸着できるが、ヘリウム(He)が吸着しないあるいは他ガスよりも吸着し難いことが好ましい。
所定の温度(例えば、18℃から25℃)および/または所定圧力、所定供給流速を制御することで、モレキュラーシーブス(3Aまたは4A)に、ヘリウムを吸着させずに、少なくとも水分を選択的に吸着除去させることができる。
吸着部40は筒状の吸着筒であってもよい。
吸着部40は、水分の全部を吸着することが最も好ましいが、吸着部を通過した被処理ガスの水分濃度が、200ppm以下、好ましくは150ppm以下、より好ましくは100ppm以下である。
吸着部40は、窒素(N)以外の不純物の内、一酸化炭素(CO)の全部または一部、二酸化炭素(CO)の全部または一部、を吸着してもよい。
吸着部40は、不純物を吸着してもよい。不純物は、例えば、一酸化炭素、二酸化炭素、水素、酸素、その他が挙げられる。
吸着部40の内部圧力は、吸着剤の種類や形状に応じて設定でき、例えば、0〜0.9[MPaG]の範囲、好ましくは0.2〜0.5[MPaG]の範囲である。また、流通する被処理ガスの線速は、吸着剤の種類や形状に応じて設定でき、例えば、0.1〜2.0[cm/s]、好ましくは0.5〜1.0[cm/s]に調整する。
被処理ガスから水分を除去する際における吸着部の温度は、吸着剤の種類に応じて設定でき、例えば、250〜350[℃]に加温されることが好ましい。
吸着部40は、例えば、被処理ガスを処理させる前に(システムの稼働前の準備段階なので)、初期再生を行うことが好ましい。窒素などの不活性ガスを流通させ電気ヒーター等で加熱し吸着剤の初期再生を実施する。再生温度は、吸着剤により設定され、例えば、150[℃]以上、好ましくは250[℃]以上である。再生時間は、吸着剤により設定され、例えば、1時間以上、好ましくは5時間以上である。流通する不活性ガスの線速は、例えば、1[cm/s]以上、好ましくは2[cm/s]以上である。
吸着部40は、連続稼動が可能なように、2以上の吸着部が並列に配置され、一方で稼働とその他で再生が交互に行われる構成であってもよい。
へリウム回収精製システム100は、吸着部4と分離膜モジュール60との間に配置される、被処理ガス中の水分を測定する水分測定部50を備えていてもよい。
水分測定部50は、例えば、露点計(インピーダンス式、クールドミラー式など)、水晶発振式水分計、ハイドロカーボン露点検出式などである。
水分測定部50は、メイン経路L1上またはメイン経路L1のバイパス経路上に配置されるバッファタンク内の被処理ガスを測定してもよい。「閾値」は、分離膜モジュール60の構成によって設定してもよく、例えば、水分の体積濃度が、120ppm以下、110ppm以下、100ppm以下、90ppm以下、80ppm以下である。
水分測定部50で測定された水分濃度が閾値以下の場合に、下流側の分離膜モジュール60へ被処理ガスを送り、および、水分測定部50で測定された水分濃度が閾値を超える場合に、下流側の分離膜モジュール60へ被処理ガスを送らないように排出するための第二ガス流路切替部を備えていてもよい。
第二ガス流路切替部は、例えば、メイン経路L1から分岐される排出経路と仕切弁31あるいは三方弁などで構成されていてもよい。
また、へリウム回収精製システム100は、水分測定部50で測定された水分濃度が閾値を超える場合に、吸着部40の交換または再生処理のタイミングを示す情報を出力する出力部を備えていてもよい。出力部は、例えば、モニター表示、音発生、通知、印刷、外部装置へ送信装置などであってもよい。
分離膜モジュール60は、少なくとも無機系分離膜を複数有する分離膜ユニットで構成され、水分排出部30と吸着部40で二段階の水分除去処理がなされた被処理ガスを、濃度が80%以上のヘリウムと、5%未満の窒素と、1%未満の不純物とからなる被処理ガス(透過ガスの集合)と、系外へ排出される排出ガス(非透過ガスの集合)とに分離する。具体的な分離膜モジュールの構成は、後述する。
へリウム回収精製システム100は、分離膜モジュール60で分離処理された被処理ガス(透過ガスの集合)を、貯留するためのリサイクルタンク80と、リサイクルタンク80へ、被処理ガスを送りこむための真空ポンプ70(あるいは昇圧装置(例えば、加圧機、圧縮機など))を備える。
また、へリウム回収精製システム100は、分離膜モジュール60で分離処理された排出ガス(非透過ガスの集合)を系外へ排出するための排出経路69を備えていてもよい。排出経路69は、例えば、配管、排ガス用ベント、ガス精製装置などを備えていてもよい。
へリウム回収精製システム100は、分離膜モジュール60で分離処理された被処理ガス(透過ガスの集合)から、少なくとも窒素を化学反応で除去するリアクター90を備える。
リアクター90は、例えば、主に窒素を除去するためのチタンゲッター、および窒素を含むまたは窒素以外の不純物を除去するゲッターを有して構成されていてもよい。リアクター90は、化学反応領域の反応温度まで、加熱する加熱部(例えば、電気式ヒーター、蒸気式ヒーター)を備えていてもよい。
「反応温度」は、ゲッター材料に対応して異なり、ゲッター材料の昇華温度等であり、例えば、チタンゲッターの場合は300℃以上である。
ゲッターの材料は、例えば、カルシウム、マグネシウム、バリウム、トリウム、バナジウム、チタン、チタン系合金、ニッケル系合金、チタン・ニッケル・ジルコニウム合金などが挙げられるが、特にチタンあるいはチタン系合金が好ましい。
リアクター90は、例えば、チタンゲッターポンプを有していてもよい。
リアクター90で精製処理された後の被処理ガス(透過ガスの集合)である高純度ヘリウムガス中のヘリウムの体積濃度が、好ましくは99.5%以上、より好ましくは99.9%、さらに好ましくは99.995%である。
へリウム回収精製システム100は、リアクター90で処理された高純度ヘリウムガスを(例えば、リサイクルラインL9および圧力調整装置A4(圧力計およびバックプレッシャー弁など)を介して)リサイクル供給源R1へ送ってもよい。リサイクル供給源R1において、半導体製造装置へリサイクルヘリウムガスとして供給してもよく、貯留タンクへ貯留してもよい。
メイン経路L1に配置された、A1、A2、分離膜モジュールより下流のメイン経路L7に配置されたA3は、圧力調整装置および/または流量調整装置あるいは流量制御装置であるが、なくてもよい。
<分離膜モジュールの構成>
以下に分離膜モジュールの構成例について説明する。
(第一分離膜ユニットA)
図2Aは、3つの無機膜61、62、63を有する第一分離膜ユニットAを示す。
メイン経路L1を介して被処理ガスが、第一分離膜ユニットAへ供給される。供給三方弁TWV0は、メイン経路L1に配置され、被処理ガスの導入と、循環ガスの導入を切り替え、後段の供給バッファタンクBT0へ各ガスを送る。三方弁ではなく各ライン上に配置される仕切弁で構成されていてもよい。
供給バッファタンクBT0は、所定の量になるように被処理ガスおよび循環ガスを貯留する。
コンプレッサーC0は、被処理ガスを所定の圧力になるように昇圧する。昇圧された被処理ガスである供給ガスは、第一、第二分離膜61、62へ第一、第二供給ガスラインL31、L32を介して送られる。供給ガスの圧力を一定とし、さらに透過ガスの圧力を一定にして、供給透過圧力比(供給側ガス圧力/透過側ガス圧力)を設定することが好ましい。そのために、第一透過ガスラインL311に第一バックプレッシャー弁BPR1と第一真空ポンプVP1が配置され、第二透過ガスラインL321に第二バックプレッシャー弁BPR2と第二真空ポンプVP2が配置され、第三透過ガスラインL331に第三バックプレッシャー弁BPR3と第三真空ポンプVP3が配置される。
供給ガスの圧力と、非透過ガスの圧力は略同じか低くなるため、第一、第二非透過ガスラインL312、L322にコンプレッサーが配置されていないが、あってもよい。第一、第二非透過ガスラインL312、L322の非透過ガスは、第三分離膜63の供給ガスとなる。
第一分離膜61は、吸着部40を通過して送られる被処理ガスの一部である第一供給ガスg1が供給され、第一供給ガスg1よりもヘリウム濃度が高い第一透過ガスg11と、第一供給ガスg1よりもヘリウム濃度が低い第一非透過ガスg12とに分離する
第二分離膜62は、吸着部40を通過して送られる被処理ガスの一部である第二供給ガスg2から、第二供給ガスg2よりもヘリウム濃度が高い第二透過ガスg21と、第二供給ガスg2よりもヘリウム濃度が低い第二非透過ガスg22とに分離する。
第三分離膜63は、第一分離膜61で分離された第一非透過ガスg12と、第二分離膜62で分離された第二非透過ガスg22とを有する第三供給ガスg3が供給され、第三供給ガスg3よりもヘリウム濃度が高い第三透過ガスg31と、第三供給ガスg3よりもヘリウム濃度が低い第三非透過ガスg32とに分離する。
第一、第二、第三分離膜61、62、63の透過ガス(ヘリウム富化ガス)は、第一バッファタンクBT1へ送られる。
第一バッファタンクBT1が所定圧力あるいは所定量の透過ガスが溜まったら、循環ガスとして、第一三方弁TWV1によって、供給三方弁TWV0を介して、供給バッファタンクBT0へ送られる。供給バッファタンクBT0へ直接送られてもよく、供給バッファタンクBT0の上流のメイン経路L1へ送られてもよい。
循環ガスを所定回数以上繰り返し分離処理させることで、所望のヘリウム濃度の透過ガスが得られる。
所望のヘリウム濃度の透過ガス(高純度ヘリウムガス)は、第一バッファタンクBT1から、第一三方弁TWV1を循環ラインから下流ラインへ流すように切り替えて、ヘリウム回収ガスとして、下流側のメイン経路L7へ送る。
循環回数は、分離膜の設計値でもよく、第一バッファタンクBT1に設置されたヘリウム濃度測定装置による測定値から、循環回数を決定してもよい。
図1に示すように、真空ポンプ70によって、ヘリウム回収ガスをリサイクルタンク80へ送りこむ。リサイクルタンク80で所定圧になったら(圧力計81で測定される)、リアクター90へ送り、ヘリウム回収ガスのヘリウム濃度よりも高純度のヘリウム濃度のヘリウム回収精製ガス(高純度ヘリウムリサイクルガスともいう。)を製造することができる。
図2Aの別実施形態として、第一分離膜ユニットAが2以上有し、直列に接続される構成である場合に、第一から第三透過ガス(g11、g21、g31)を、後段の分離膜ユニットの第一供給ガスおよび第二供給ガスとなるように構成する。
図2Aの別実施形態として、第一分離膜ユニットAが1つである場合に、循環方式を採用し、第一から第三透過ガス(g11、g21、g31)を、再び、第一供給ガスおよび第二供給ガスとなるように構成する。
各分離膜の供給ガス側のラインに、コンプレッサーと共に供給ガスの流量を制御する流量調整部が配置されていてもよい。この構成は、他の実施形態の分離膜でも同様である。
各分離膜の透過ガス側のラインに、圧力調整機能のバックプレッシャー弁と真空ポンプと共にあるいは替わりに、透過ガスの流量を制御する流量調整部が配置されていてもよい。この構成は、他の実施形態の分離膜でも同様である。
(第二分離膜ユニットB)
図2Bは、2つの無機膜61、611を有する第二分離膜ユニットBを示す。本実施形態では、第二分離膜ユニットBが3段に構成されている。なお、図2Aと同じ符号において、同じ作用をする場合には説明を省略する場合がある。
メイン経路L1を介して被処理ガスが、第一分離膜ユニットBへ供給される。供給三方弁TWV0は、メイン経路L1に配置され、被処理ガスの導入と、循環ガスの導入を切り替え、後段の供給バッファタンクBT0へ各ガスを送る。
供給バッファタンクBT0は、所定の量になるように被処理ガスおよび循環ガスを貯留する。
コンプレッサーC0は、被処理ガスを所定の圧力になるように昇圧する。昇圧された被処理ガスである供給ガスは、第一前段分離膜61へ第一供給ガスラインL31を介して送られる。
第二分離膜ユニットBは、第一前段分離膜61と第一後段分離膜611を有する。
第一前段分離膜61は、吸着部40を通過して送られる被処理ガスを含む第一供給ガスg1が少なくとも供給され、当該第一供給ガスg1よりもヘリウム濃度が高い第一透過ガスg11と、当該第一供給ガスg1よりもヘリウム濃度が低い第一非透過ガスg12とに分離する。
第一後段分離膜611は、第一前段分離膜61で分離された第一非透過ガスg12が供給され、当該第一非透過ガスg12よりもヘリウム濃度が高いガスであって、第一前段分離膜61に供給されるための第一循環用透過ガスg121と、当該第一非透過ガスg12よりもヘリウム濃度が低い第一排出用非透過ガスg122とに分離する。
第一透過ガスラインL311に第一バックプレッシャー弁BPR1と第一真空ポンプVP1が配置され、第一循環用透過ガスラインL3121に第二バックプレッシャー弁BPR11と第二真空ポンプVP11が配置される。
供給ガスの圧力と、非透過ガスの圧力は略同じか低くなるため、第一非透過ガスラインL312にコンプレッサーや真空ポンプが配置されていないが、あってもよい。
第一透過ガスg11は、第一バッファタンクBT1へ送られる。
第一循環用透過ガスg121は、供給三方弁TWV0を介して、供給バッファタンクBT0へ送られる。供給バッファタンクBT0へ直接送られてもよく、供給バッファタンクBT0の上流のメイン経路L1へ送られてもよい。
第一排出用非透過ガスg122は、第一排出用非透過ガスラインL3122を介して排出経路69へ送られる。
図2Bにおいて、前記第二分離膜ユニットBは、さらに、第二前段分離膜62および第二後段分離膜621と、第三前段分離膜63および第三後段分離膜631を有する。
第一バッファタンクBT1が所定圧力あるいは所定量の第一透過ガスg11が溜まったら、第一コンプレッサーC1で、第一透過ガスg11を所定の圧力になるように昇圧して、第二供給ガスg2として、供給ラインL32を介して、第二前段分離膜62へ供給する。
第二前段分離膜62は、第一前段分離膜61から得られる第一透過ガスg11を含む第二供給ガスg2が少なくとも供給され、当該第二供給ガスg2よりもヘリウム濃度が高い第二透過ガスg21と、当該第二供給ガスg2よりもヘリウム濃度が低い第二非透過ガスg22とに分離する。本実施形態において、第二透過ガスg21の一部が、第二前段分離膜62の供給ガスとして循環され、第一バッファタンクBT1へ送られる。
第二後段分離膜621は、第二前段分離膜62で分離された第二非透過ガスg22が供給され、当該第二非透過ガスg22よりもヘリウム濃度が高いガスであって、第一前段分離膜61に供給されるための第二循環用透過ガスg221と、当該第二非透過ガスg22よりもヘリウム濃度が低い第二排出用非透過ガスg222とに分離する。
第二透過ガスラインL321に第三バックプレッシャー弁BPR2と第三真空ポンプVP2が配置され、第二循環用透過ガスラインL3221に第四バックプレッシャー弁BPR21と第四真空ポンプVP21が配置される。
供給ガスの圧力と、非透過ガスの圧力は略同じか低くなるため、第二非透過ガスラインL322にコンプレッサーや真空ポンプが配置されていないが、あってもよい。
第二透過ガスg21は、第二バッファタンクBT2または第一バッファタンクBT1へ送られる。
第二循環用透過ガスg221は、供給三方弁TWV0を介して、供給バッファタンクBT0へ送られる。供給バッファタンクBT0へ直接送られてもよく、供給バッファタンクBT0の上流のメイン経路L1へ送られてもよい。
第二排出用非透過ガスg222は、第二排出用非透過ガスラインL3222を介して排出経路69へ送られる。
第二バッファタンクBT2が所定圧力あるいは所定量の第二透過ガスg21が溜まったら、第二コンプレッサーC2で、第二透過ガスg21を所定の圧力になるように昇圧して、第三供給ガスg3として、供給ラインL33を介して、第三前段分離膜63へ供給する。
第三前段分離膜63は、第二前段分離膜62から得られる第二透過ガスg21の一部を含む第三供給ガスg3が少なくとも供給され、当該第三供給ガスg3よりもヘリウム濃度が高い第三透過ガスg31と、当該第三供給ガスg3よりもヘリウム濃度が低い第三非透過ガスg32とに分離する。
第三後段分離膜631は、第三前段分離膜63で分離された第三非透過ガスg32が供給され、当該第三非透過ガスg32よりもヘリウム濃度が高いガスであって、第一前段分離膜61に供給されるための第三循環用透過ガスg321と、当該第三非透過ガスg32よりもヘリウム濃度が低い第三排出用非透過ガスg322とに分離する。
第三透過ガスラインL331に第五バックプレッシャー弁BPR3と第五真空ポンプVP3が配置され、第三循環用透過ガスラインL3321に第六バックプレッシャー弁BPR31と第六真空ポンプVP31が配置される。
供給ガスの圧力と、非透過ガスの圧力は略同じか低くなるため、第三非透過ガスラインL332にコンプレッサーや真空ポンプが配置されていないが、あってもよい。
第三循環用透過ガスg321は、供給三方弁TWV0を介して、供給バッファタンクBT0へ送られる。供給バッファタンクBT0へ直接送られてもよく、供給バッファタンクBT0の上流のメイン経路L1へ送られてもよい。
第三排出用非透過ガスg322は、第三排出用非透過ガスラインL3322を介して排出経路69へ送られる。
第三透過ガスg31は、第三バッファタンクBT3へ送られ、次いで、下流のリサイクルタンク80、リアクター90へ送られる。
第二透過ガスg21は、循環ガスとして所定回数(所定のヘリウム濃度(設計値でもよく、透過ガスラインに配置されたヘリウム濃度測定装置による測定値でもよい)になるまで)、第一バッファタンクBT1へ送り、所定のヘリウム濃度になるまで第二前段分離膜62による透過分離を行わせ、所定のヘリウム濃度になったら、第二バッファタンクBT2へ送るように構成してもよい。第二バッファタンクBT2に貯留された供給ガスのヘリウムガス濃度が所定値を超えており、最終段の第三前段分離膜63による透過ガスが、ヘリウムガス濃度98%以上、好ましくは99%以上になるよう構成されてもよい。
図2Bの別実施形態として、第三前段分離膜および第三後段分離膜の下流側に、さらに第四前段分離膜および第四後段分離膜が配置されていてもよい。
この構成の場合に、第四前段分離膜は、前記第三前段分離膜(63)から得られる、第三透過ガス(g31)の一部を含む第四供給ガス(g4)が少なくとも供給され、当該第四供給ガス(g4)よりもヘリウム濃度が高い第四透過ガス(g41)と、当該第四供給ガス(g4)よりもヘリウム濃度が低い第四非透過ガス(g42)とに分離する。第四後段分離膜は、前記第四前段分離膜で分離された第四非透過ガス(g42)が供給され、当該第四非透過ガス(g42)よりもヘリウム濃度が高いガスであって、前記第一前段分離膜(61)に供給されるための第四循環用透過ガス(g421)と、当該第四非透過ガス(g42)よりもヘリウム濃度が低い第四排出用非透過過ガス(g422)とに分離する。そして、前記第三透過ガス(g31)の一部が、第三前段分離膜(63)に供給され、前記第四透過ガス(g41)は、下流のリサイクルタンク80、リアクター90へ送られるように構成される。
(第三分離膜ユニット)
図2Cの第三分離膜ユニット360は、図2Aの第一分離膜ユニットAと複数の分離膜が直列に配置されている一例を示す。
第一段分離膜ユニットU1は、図2Aの第一分離膜ユニットAと同じ構成であるので、説明を省略する。
第一段分離膜ユニットU1の透過ガスは、第一バッファタンクBT1へ送られる。第一バッファタンクBT1が所定圧力あるいは所定量の透過ガスが溜まったら、第一コンプレッサーC1で、透過ガスを所定の圧力になるように昇圧して、供給ガスとして、第一中間分離膜64へ供給する。
第一中間分離膜64の非透過ガスは、排出経路69へ送られる。
第一中間分離膜64の透過ガスは、第二バッファタンクBT2へ送られる。第二バッファタンクBT2が所定圧力あるいは所定量の透過ガスが溜まったら、第二コンプレッサーC2で、透過ガスを所定の圧力になるように昇圧して、供給ガスとして、第二中間分離膜65へ供給する。
第二中間分離膜65の非透過ガスは、排出経路69へ送られる。
第二中間分離膜65の透過ガスは、第三バッファタンクBT3へ送られる。第三バッファタンクBT3が所定圧力あるいは所定量の透過ガスが溜まったら、第三コンプレッサーC3で、透過ガスを所定の圧力になるように昇圧して、供給ガスとして、第三中間分離膜66へ供給する。
第三中間分離膜66の非透過ガスは、最終分離膜67へ送られる。
第三中間分離膜66の透過ガスは、下流のリサイクルタンク80、リアクター90へ送られるように構成される。
最終分離膜67の非透過ガスは、排出経路69へ送られる。
最終分離膜67の透過ガスは、循環ガスとして、供給三方弁TWV0を介して、供給バッファタンクBT0へ送られる。供給バッファタンクBT0へ直接送られてもよく、供給バッファタンクBT0の上流のメイン経路L1へ送られてもよい。
第一、第二、第三中間分離膜64、65、66、最終分離膜67の透過ガスラインに、圧力調整部A64、A65、A66、A67が配置されていてもよい。圧力調整部A64、A65、A66、A67は、例えば、バックプレッシャー弁、真空ポンプなどで構成されていてもよい。
第一、第二、第三中間分離膜64、65、66、最終分離膜67は、第一分離膜ユニットAの分離膜と同様の構成でもよく、異なっていてもよい。
(第四分離膜ユニット)
図2Dの第四分離膜ユニット460は、第一分離膜ユニットU1(A)または単一の分離膜61の上流側に、被処理ガスから、窒素ガスを他成分ガスよりも高濃度に透過性させる窒素高透過性膜モジュール400を備える構成例である。
メイン経路L1を介して、上流から被処理ガスg1が、供給三方弁TWV0を通過し、後段の供給バッファタンクBT0へ送る。供給三方弁TWV0は、被処理ガスg1から再処理ガスg412が通過するように切り替えて供給バッファタンクBT0へ再処理ガスg412を送れる。
供給バッファタンクBT0は、所定の量になるように被処理ガスg1および再処理ガス412(これらを供給ガスg4と呼ぶ)を貯留する。
コンプレッサーC0は、供給ガスg4を所定の圧力になるように昇圧する。昇圧された供給ガスg4は、窒素高透過性膜モジュール400へ供給ガスラインL4を介して送られる。
窒素高透過性膜モジュール400は、供給ガスg4から、窒素ガスを他成分ガスよりも高濃度に透過性させる。
透過ガス(窒素富化ガス)は、透過ガスラインL42を介して排出経路490へ送られる。
非透過ガス(ヘリウム富化ガス)は、非透過ガスラインL41を介してバッファタンクBT400に送られる。
流量測定部402は、バッファタンクBT400から導出される非透過ガス(ヘリウム富化ガス)の単位時間あたりの流量を測定する。
流量制御部(マスフローコントローラ)400は、流量測定部402で測定された測定値が所定範囲の値(例えば、所定の単位時間あたりの透過流束)の場合に、下流の分離膜モジュール(分離膜ユニットU1または単一に分離膜61)へ供給するように、供給ガスの流量を制御する。
流量制御部(マスフローコントローラ)400は、例えば、流量測定部402で測定された測定値が所定範囲の値であれば、供給ガスg411として下流の分離膜モジュールU40(分離膜ユニットU1または単一の分離膜61)へ供給し、所定範囲の値でない場合は、再処理ガスg412として、供給三方弁TWV0を介して、窒素高透過性膜モジュール400へ戻し、再処理させる。
分離膜モジュールU40の非透過ガスg4111は、非透過ガスラインL412を介して排出経路69へ送られる。
分離膜モジュールU40の透過ガスg4112は、透過ガスラインL411を介して第一バッファタンクBT1へ送られ、次いで、下流のリサイクルタンク80、リアクター90へ送られる。
窒素高透過性膜モジュール400の透過ガスラインL42と分離膜モジュールU40の透過ガスラインL411に、圧力調整部A42、A411が配置されていてもよい。圧力調整部A42、A411は、例えば、バックプレッシャー弁、真空ポンプなどで構成されていてもよい。
(第五分離膜ユニット)
図2Eの第四分離膜ユニット560は、窒素高透過性膜とヘリウム高透過膜の2種類の分離膜を筐体内に有する二種分離膜を有する構成例である。
メイン経路L1を介して被処理ガスg1が、第一の二種分離膜ユニット510へ供給される。供給三方弁TWV0は、メイン経路L1に配置され、被処理ガスの導入と、循環ガスg10の導入を切り替え、後段の供給バッファタンクBT0へ各ガスを送る。
供給バッファタンクBT0は、所定の量になるように被処理ガスおよび循環ガスg10を貯留する。
循環ガスg10は、非透過ガスである。
コンプレッサーC0は、被処理ガスを所定の圧力になるように昇圧する。昇圧された被処理ガスである供給ガスg1は、第一の二種分離膜ユニット510に送られる。
第一の二種分離膜ユニット510は、窒素高透過性膜とヘリウム高透過膜の2種類の分離膜を筐体内に有する前段二種分離膜511と、窒素高透過性膜とヘリウム高透過膜の2種類の分離膜を筐体内に有する後段二種分離膜512とが直列に配置されている。
供給ガスg1は、前段二種分離膜511へ送られる。窒素高透過膜を透過した窒素富化透過ガスが、ラインL52を介して排出経路69へ送られる。また、ヘリウム高透過膜を通過したヘリウム富化透過ガスが、ラインL51を介して第一バッファタンクBT1へ送られる。
前段二種分離膜511の非透過ガスは、供給ガスとして、後段二種分離膜512へ送られる。窒素高透過膜を透過した窒素富化透過ガスが、ラインL54を介して排出経路69へ送られる。また、ヘリウム高透過膜を通過したヘリウム富化透過ガスが、ラインL53を介して第一バッファタンクBT1へ送られる。
後段二種分離膜512の非透過ガスg10は、供給三方弁TWV0を介して供給バッファタンクBT0へ送られる。
第一バッファタンクBT1が所定圧力あるいは所定量のヘリウム富化透過ガスが溜まったら、第一コンプレッサーC1で、ヘリウム富化透過ガスを所定の圧力になるように昇圧して、供給ガスとし、第二の二種分離膜ユニット520に送る。
第二の二種分離膜ユニット520は、窒素高透過性膜とヘリウム高透過膜の2種類の分離膜を筐体内に有する前段二種分離膜521と、窒素高透過性膜とヘリウム高透過膜の2種類の分離膜を筐体内に有する後段二種分離膜522とが直列に配置されている。
供給ガスは、前段二種分離膜521へ送られる。窒素高透過膜を透過した窒素富化透過ガスが、ラインL56を介して排出経路69へ送られる。また、ヘリウム高透過膜を通過したヘリウム富化透過ガスが、ラインL55を介して第二バッファタンクBT2へ送られる。
前段二種分離膜521の非透過ガスは、供給ガスとして、後段二種分離膜522へ送られる。窒素高透過膜を透過した窒素富化透過ガスが、ラインL58を介して排出経路69へ送られる。また、ヘリウム高透過膜を通過したヘリウム富化透過ガスが、ラインL57を介して第二バッファタンクBT2へ送られ、さらに下流のリサイクルタンク80、リアクター90へ送られるように構成される。
各分離膜の各透過ガスラインに、圧力調整部A51、A52、A53、A54、A55、A56、A57、A58が配置されていてもよい。圧力調整部A51、A52、A53、A54、A55、A56、A57、A58は、例えば、バックプレッシャー弁、真空ポンプなどで構成されていてもよい。
(実施形態2)
図3は、へリウム回収精製システム200の構成例を示す。しかしながら、以下に説明する構成は一例であり、本発明の必須要素であることを明示するものではなく、各種変形例が可能である。
へリウム回収精製システム200は、実施形態1のへリウム回収精製システム100と同じ構成を有し、さらに、コンプレッサー20、ヘリウムガス濃度検知部10より上流側に配置される、被処理ガスから、少なくとも窒素を化学反応で除去する上流側リアクター95を備えている。
上流側リアクター95は、主に、窒素除去に使用されており、下流側に配置されるリアクター90は他の不純物除去のゲッターであってもよい。
上流側リアクター95とリアクター90が同様の窒素除去、不純物除去を行ってもよい。
(実施形態3)
上流側リアクター95に替わり、被処理ガスから、窒素ガスを他成分ガスよりも高濃度に透過性させる窒素高透過性膜モジュールを備えていてもよい。
(実施形態4)
図4は、ヘリウムのリサイクル可能なヘリウムリサイクル機能付き半導体製造装置(例えば、CVD装置)の構成例を示す。
複数のCVD装置CVD601は、3機を例示しているが、1機でもよく、3機以上でもよい。
CVD装置に導入される導入ガスは、導入ガス源601から導入ラインL601を介してCVD装置CVD601へ送られる。リサイクルガスを使用する場合には、制御弁CFV601を閉じておき、供給手段620から高純度ヘリウムと、補助ガス供給手段610から補助ガスとを混合して導入ガスを製造して、CVD装置CVD601へ送る。
混合手段604は、CVD装置CVD601から導出された排ガスに、窒素(N2)を混合する。混合手段604は、例えば、圧縮装置または真空ポンプ、混合配管などであり、本実施形態では各装置からの排出ラインに配置されている。各排出ラインには、各真空ポンプVP601が配置されている。それら排出ラインが合流した合流ライン605には除害装置D1が配置されている。除害装置D1として、例えば、燃焼除害装置、湿式除害装置などがある。除害処理された排出ガスは、導出ラインL607を介して、下流の被処理ガス源S1へ被処理ガスとして送られる。
上記の実施形態のへリウム回収精製システムのリサイクル供給源R1に、高純度ヘリウムリサイクルガスが貯留されている。リサイクル供給源R1からリサイクルラインL620を介して、供給手段620に高純度ヘリウムリサイクルガスを送る。
コンプレッサーCP620は、高純度ヘリウムリサイクルガスを昇圧し、後段のバッファタンクBT620へ送る。
リサイクルガスを使用する場合に、所定量の高純度ヘリウムリサイクルガスを、バッファタンクBT620から導出し、圧力調整部および流量調整部A620で圧力および流量を制御しながら混合用タンクBT621へ送る。
また、補助ガス供給手段610によって、導入ガスよりもヘリウム濃度が低いまたはヘリウムが含まれていない補充ガスを混合用タンクBT621へ送る。補充ガスボンベT610から補充ガスを導出し、圧力調整部および流量調整部A610で圧力および流量を制御しながらラインL610を介して混合用タンクBT621へ送る。
制御弁CFV621を開弁させて、混合用タンクBT621からヘリウム濃度が調整された補充ガスをCVD装置CVD601へ送ることができる。
(実施形態5)
図5は、ヘリウムのリサイクル可能なヘリウムリサイクル機能付き半導体製造装置(例えば、CVD装置)の構成例を示す。図4と異なり、補助ガスの供給がなく、高純度ヘリウムリサイクルガスのみが供給される構成である。
本実施形態では、体積濃度が99.99%以上の高純度ヘリウムガス(新規、リサイクル)は、CVD装置のチャンバー内部冷却用(あるいは一部のパージ用途も含む)としてCVD装置へ導入される。
複数のCVD装置CVD601は、3機を例示しているが、1機でもよく、3機以上でもよい。
CVD装置に導入される導入ガス(高純度ヘリウムガス)は、導入ガス源601から導入ラインL601を介してCVD装置CVD601へ送られる。
リサイクルガスを使用する場合には、制御弁CFV601を閉じておき、供給手段620から高純度ヘリウムガスが、CVD装置CVD601へ送る。
混合手段604は、CVD装置CVD601から導出された排ガスに、窒素(N2)を混合する。混合手段604は、例えば、圧縮装置または真空ポンプ、混合配管などであり、本実施形態では各装置からの排出ラインに配置されている。各排出ラインには、各真空ポンプVP601が配置されている。それら排出ラインが合流した合流ライン605には除害装置D1が配置されている。除害装置D1として、例えば、燃焼除害装置、湿式除害装置などがある。除害処理された排出ガスは、導出ラインL607を介して、下流の被処理ガス源S1へ被処理ガスとして送られる。
上記の実施形態のへリウム回収精製システムのリサイクル供給源R1に、体積濃度が99.99%以上の高純度ヘリウムリサイクルガスが貯留されている。リサイクル供給源R1からリサイクルラインL620を介して、供給手段620に高純度ヘリウムリサイクルガスを送る。
コンプレッサーCP620は、高純度ヘリウムリサイクルガスを昇圧し、後段のバッファタンクBT620へ送る。
リサイクルガスを使用する場合に、所定量の高純度ヘリウムリサイクルガスを、バッファタンクBT620から導出し、圧力調整部および流量調整部A620で圧力および流量を制御しながら送る。
制御弁CFV621を開弁させて、バッファタンクBT620から高純度ヘリウムリサイクルガスをCVD装置CVD601へ送ることができる。なお、バッファタンクBT620はあってもなくてもよい。
100 ヘリウム回収精製システム
10 ヘリウムガス濃度検知部
20 コンプレッサー
30 水分排出部
40 吸着部
50 水分測定部
60 分離膜モジュール
80 リサイクルタンク
90 リアクター

Claims (8)

  1. 少なくともヘリウムと水分を含む被処理ガスを、所定圧力値(あるい過飽和状態)まで圧縮するコンプレッサー(20)と、
    前記コンプレッサーで圧縮された被処理ガス(圧縮ガス)から水分を排出する水分排出部(30)と、
    前記水分排出部(30)の下流に配置される、さらに少なくとも水分を除去するための吸着部(40)と、
    少なくとも無機系分離膜を複数有し、前記吸着部(30)で水分除去処理された被処理ガスから、高純度ヘリウムガスを含む透過ガスと、非透過ガスに分離する、分離膜モジュールと、を備える、へリウム回収精製システム。
  2. 前記分離膜モジュールで分離処理された被処理ガス(透過ガスの集合)から、少なくとも窒素を化学反応で除去するリアクター(90)を備える、請求項1に記載のへリウム回収精製システム。
  3. 前記コンプレッサー(20)より上流側に配置される、被処理ガス中のヘリウムの体積濃度を測定するヘリウムガス濃度検知部(10)と、
    前記ヘリウムガス濃度検知部(10)で測定された濃度が閾値以上の場合に、下流側の前記コンプレッサーへ被処理ガスを送り、および、前記ヘリウムガス濃度検知部(10)で測定された濃度が閾値未満の場合に、下流側の前記コンプレッサーへ被処理ガスを送らないように排出するための第一ガス流路切替部を、さらに備える、請求項1または2に記載のへリウム回収精製システム。
  4. 前記コンプレッサー(20)より上流側に配置される、被処理ガス中の窒素ガスの体積濃度を測定する窒素ガス濃度検知部と、
    前記窒素ガス濃度検知部で測定された濃度が閾値未満の場合に、下流側の前記コンプレッサーへ被処理ガスを送り、および、前記窒素ガス濃度検知部で測定された濃度が閾値以上の場合に、下流側の前記コンプレッサーへ被処理ガスを送らないように排出するための第一ガス流路切替部を、さらに備える、請求項1または2に記載のへリウム回収精製システム。
  5. 前記吸着部と前記分離膜モジュールとの間に配置される、被処理ガス中の水分を測定する水分測定部(50)と、
    前記水分測定部(50)で測定された水分濃度が閾値以下の場合に、下流側の前記分離膜モジュールへ被処理ガスを送り、および、前記水分測定部(50)で測定された水分濃度が閾値を超える場合に、下流側の前記分離膜モジュールへ被処理ガスを送らないように排出するための第二ガス流路切替部を、さらに備える、請求項1から4のいずれか1項に記載のへリウム回収精製システム。
  6. 少なくとも前記コンプレッサーより上流側に配置される、被処理ガスから、少なくとも窒素を化学反応で除去する上流側リアクター(95)と、または、
    少なくとも前記コンプレッサーより上流側に配置される、被処理ガスから、窒素ガスを他成分ガスよりも高濃度に透過性させる窒素高透過性膜モジュールと、
    を備える、請求項1から5のいずれか1項に記載のへリウム回収精製システム。
  7. 前記吸着部の下流側あるいは前記分離膜モジュールの上流側に、または前記分離膜モジュール内であって前記分離膜ユニットの上流側に配置される、被処理ガスから、窒素ガスを他成分ガスよりも高濃度に透過性させる窒素高透過性膜モジュールを、さらに備える、請求項1から6のいずれか1項に記載のへリウム回収精製システム。
  8. 1または2以上の半導体製造装置と、
    前記半導体製造装置から導出された排ガスを被処理ガスとして、ヘリウムを回収する、請求項1から7のいずれか1項に記載のへリウム回収精製システムと、を備える、ヘリウムのリサイクル可能なヘリウムリサイクル機能付き半導体製造装置。
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