JP2003048457A - 自動車のコクピットモジュール把持構造および把持方法 - Google Patents

自動車のコクピットモジュール把持構造および把持方法

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JP2003048457A JP2001352060A JP2001352060A JP2003048457A JP 2003048457 A JP2003048457 A JP 2003048457A JP 2001352060 A JP2001352060 A JP 2001352060A JP 2001352060 A JP2001352060 A JP 2001352060A JP 2003048457 A JP2003048457 A JP 2003048457A
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Shigenori Toyonaga
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Toshifumi Inoue
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フロントドアの開口部に露出部がほとんどな
いコクピットモジュールであっても、これに対応するハ
ンドリング装置を別途必要とすることなく、搭載把持作
業を容易に行えるようにする。 【解決手段】 コクピットモジュール1は、車幅方向に
延長されるステアリングメンバを主体としてインストル
メントパネル3などの各種部品が組み付けられて、車体
のダッシュ部に取り付けられる。ステアリングメンバの
両端に形成したサイドブラケットに把持用ブラケット1
9を着脱可能に装着し、この把持用ブラケット19の把
持用孔65に搭載ハンド11の両端の治具側把持用ピン
63,73を挿入することで、コクピットモジュール1
を把持して車体内に搬入する。搬入後、搭載ハンド11
を車外へ移動させ、コクピットモジュール1を車体に固
定したら、把持用ブラケット19をステアリングメンバ
から取り外す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ステアリングメ
ンバを主体として各種部品が組み付けられるコクピット
モジュールを、車体のダッシュ部に取り付ける際に、コ
クピットモジュールを搭載治具により把持する自動車の
コクピットモジュール把持構造および把持方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】コクピットモジュールを車体のダッシュ
部に取り付ける際に、ロボットや、助力装置などのハン
ドリング装置により、車幅方向に延長されるステアリン
グメンバの両端部を、車体内側に向けて把持するものが
ある(特開平11−254998号公報参照)。また、
上記のようにして把持したコクピットモジュールを、必
要に応じてステアリングメンバの長手方向を軸心として
回転させて位置調整して車体に取り付けるものもある
(特開平10−67345号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のものは、ハンドリング装置に設けた例えば把持
用ピンを外側から内側へ向けて進出移動させて、ステア
リングメンバの両端に設けた位置決め孔に挿入して把持
するので、コクピットモジュールの一部が、車体への取
付状態で、フロントドアの開口部から露出する構造であ
れば、この露出部をハンドリング装置の把持用ピンにて
把持可能であるが、露出しない場合には、コクピットモ
ジュールを上記したハンドリング装置で把持できず、別
構造のハンドリング装置を使用する必要が生じ、この結
果車種によって異なるハンドリング装置が必要となって
生産コストの上昇を招くこととなる。
【0004】そこで、この発明は、フロントドアの開口
部から露出部がほとんどないコクピットモジュールであ
っても、これに対応するハンドリング装置を別途必要と
することなく、搭載把持作業を容易に行えるようにする
ことを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、ステアリングメンバを主体とし
て各種部品が組み付けられるコクピットモジュールを、
車体のダッシュ部に取り付ける際に、前記コクピットモ
ジュールを搭載治具により把持する自動車のコクピット
モジュール把持構造において、前記ステアリングメンバ
の両端に対し着脱可能に装着され、かつ前記搭載治具に
よって把持される被把持部を備えた把持用ブラケットを
備え、前記ステアリングメンバに装着された状態の前記
把持用ブラケットは、前記コクピットモジュールが前記
車体のダッシュ部に取り付けられた状態で、車体のフロ
ントドア開口部に前記被把持部が露出している構成とし
てある。
【0006】請求項2の発明は、請求項1の発明の構成
において、ステアリングメンバの両端と把持用ブラケッ
トとのいずれか一方に、車幅方向に向けて突出する係合
ピンを備え、いずれか他方には、前記係合ピンが係合す
る係合孔を備えている構成としてある。
【0007】請求項3の発明は、請求項2の発明の構成
において、係合孔は、車体前方側が上方となるよう傾斜
する長孔状に形成され、搭載治具により把持用ブラケッ
トを把持した状態で、係合ピンが前記係合孔を移動し
て、把持用ブラケットが車体前方側に移動したときに、
互いに車体前後方向に当接する前後当接面部が、ステア
リングメンバの両端と把持用ブラケットとにそれぞれ設
けられている構成としてある。
【0008】請求項4の発明は、請求項3の発明の構成
において、ステアリングメンバの両端および把持用ブラ
ケットには、互いに車幅方向に当接する左右当接面部が
設けられている構成としてある。
【0009】請求項5の発明は、請求項2の発明の構成
において、係合ピンは、軸部の先端に、この軸部より大
径となる大径部を備え、係合孔は、前記軸部が移動可能
に挿入される長孔部と、この長孔部の端部に形成されて
前記大径部が挿入可能な大径孔とを備えている構成とし
てある。
【0010】請求項6の発明は、請求項5の発明の構成
において、車体側ブラケットにはコクピットモジュール
を保持固定する仮保持機能付き位置決めピンを、ステア
リングメンバ側には前記仮保持機能付き位置決めピンが
挿入される位置決め孔をそれぞれ設けるとともに、把持
用ブラケットには、前記仮保持機能付き位置決めピンが
挿入されるガイド孔を設け、前記仮保持機能付き位置決
めピンが前記位置決め孔に挿入されて仮保持状態のとき
に、ステアリングメンバの両端を前記車体側ブラケット
に対し車体前方に向けて締結固定することで、係合ピン
が係合孔の長孔部を大径孔に向けて移動するよう、前記
ガイド孔の下縁に摺接する傾斜部を、前記仮保持機能付
き位置決めピンに設けた構成としてある。
【0011】請求項7の発明は、請求項6の発明の構成
において、傾斜部は、仮保持機能付位置決めピンに形成
した仮保持部となる細径部の車体前方側に連続して設け
られている構成としてある。
【0012】請求項8の発明は、請求項7の発明の構成
において、合ピンの先端が当接した状態で、係合ピンを
係合孔までガイドする凹部を、前記係合孔が設けられた
側に設けた構成としてある。
【0013】請求項9の発明は、請求項8の発明の構成
において、凹部は、係合孔から離れるに従って幅広に形
成されている構成としてある。
【0014】請求項10の発明は、請求項7の発明の構
成において、ステアリングメンバの両端と把持用ブラケ
ットとのいずれか一方に、車幅方向に向けて突出して係
合ピンより長い突起を設け、いずれか他方には、前記突
起に比べて充分大きなガイド孔を設け、前記係合ピンと
係合孔とが整合する位置関係にある状態で、前記ガイド
孔に挿入した前記突起がガイド孔の周縁に当接している
構成としてある。
【0015】請求項11の発明は、請求項10の発明の
構成において、突起は、ステアリングメンバの両端と把
持用ブラケットとのいずれか一方に一体化して設けられ
ている構成としてある。
【0016】請求項12の発明は、請求項2の発明の構
成において、係合ピンを係合孔に挿入して把持用ブラケ
ットをステアリングメンバ側に装着した状態での前記把
持用ブラケットのステアリングメンバ側からの落下を規
制する落下規制部を設け、前記ステアリングメンバ側の
両端を車体側ブラケットに対し車体前方に向けて締結固
定してガイド孔が傾斜部を摺接する際に、前記落下規制
部による前記把持用ブラケットに対する落下規制を解除
する解除部を、前記車体側ブラケットに設けた構成とし
てある。
【0017】請求項13の発明は、請求項12の発明の
構成において、落下規制部は、ステアリングメンバ側に
設けた規制孔と、この規制孔に入り込む把持用ブラケッ
トに設けた規制突起で構成され、解除部は、前記規制孔
を通して前記規制突起を押し付けて把持用ブラケットを
ステアリングメンバ側から離反させる押付突起で構成さ
れている。
【0018】請求項14の発明は、請求項12の発明の
構成において、落下規制部は、ステアリングメンバ側に
設けた規制孔と、この規制孔に先端が入り込みかつ、前
記規制孔に対して接近離反する方向に移動可能となるよ
う把持用ブラケットに設けられて、弾性手段によりステ
アリングメンバ側に押圧されて突出する規制部位で構成
され、解除部は、前記規制孔を通して前記規制部位を前
記弾性手段に抗して押し付ける押付突起で構成されてい
る。
【0019】請求項15の発明は、請求項1の発明の構
成において、把持用ブラケットの被把持部は、車幅方向
に対向して形成される把持用孔と、車幅方向に向けて突
出する把持用ピンとのいずれか一方で構成され、搭載治
具には、前記把持用孔に挿入される治具側把持用ピンと
前記把持用ピンが挿入される治具側把持用孔とのいずれ
か一方を備えている構成としてある。
【0020】請求項16の発明は、請求項1ないし15
のいずれかの発明の構成において、コクピットモジュー
ルが載置される載置台上に、ステアリングメンバを位置
決め支持するメンバ支持部と、前記ステアリングメンバ
の端部に装着された状態の把持用ブラケットを位置決め
支持するブラケット支持部とをそれぞれ設けた構成とし
てある。
【0021】請求項17の発明は、請求項16の発明の
構成において、ブラケット支持部は、搭載治具により把
持用ブラケットの被把持部を把持する際に、その把持方
向に対向して位置して前記把持用ブラケットを受ける受
け部を備えている構成としてある。
【0022】請求項18の発明は、請求項1の発明の構
成において、ステアリングメンバの両端に、車体後方に
対向する取付面を設け、把持用ブラケットには、この取
付面に当接する当接面および、搭載治具に設けた車幅方
向に突出する治具側把持用ピンが挿入される挿入孔を被
把持部として備えたサイド面をそれぞれ有するブラケッ
ト本体と、前記治具側把持用ピンが挿入される挿入孔を
備えかつ前記ブラケット本体に対し車体前後方向に移動
可能なインナブラケットとをそれぞれ設け、前記インナ
ブラケットは、前記治具側把持用ピンをブラケット本体
およびインナブラケットの各挿入孔に挿入することで、
車体後方側に移動して前記ステアリングメンバに係合す
る係合部を、車体前方側の端部に備えている構成として
ある。
【0023】請求項19の発明は、請求項18の発明の
構成において、インナブラケットは、弾性手段によりブ
ラケット本体に対して車体前方側に押し付けられ、この
押し付け作用により前記インナブラケットがブラケット
本体に対し車体前方側に移動している状態で、インナブ
ラケットの挿入孔は、ブラケット本体の挿入孔に対し、
各挿入孔の一部が整合した状態で車体前方へずれている
構成としてある。
【0024】請求項20の発明は、請求項18または1
9の発明の構成において、係合部は、車体後方側に向け
て突出する係合爪で構成され、この係合爪が車体後方に
向けて挿入されて係合する係合孔が、ステアリングメン
バの取付面に設けられている構成としてある。
【0025】請求項21の発明は、請求項20の発明の
構成において、係合爪が係合孔に挿入された状態で、ス
テアリングメンバの取付面を車体後方に向けて押圧して
把持用ブラケットの当接面に圧接させる押圧部を、イン
ナブラケットに設けた構成としてある。
【0026】請求項22の発明は、ステアリングメンバ
を主体として各種部品が組み付けられるコクピットモジ
ュールを、車体のダッシュ部に取り付ける際に、前記コ
クピットモジュールを搭載治具により把持する自動車の
コクピットモジュール把持構造において、前記搭載治具
として、前記ステアリングメンバの両端を車体前後方向
への移動により先端側で把持するアタッチメントを、搭
載ハンドの両端に設けた構成としてある。
【0027】請求項23の発明は、請求項22の発明の
構成において、ステアリングメンバの両端とアタッチメ
ントとのいずれか一方に、車幅方向に突出する係合ピン
を設け、いずれか他方には、前記係合ピンが係合する係
合溝を設けた構成としてある。
【0028】請求項24の発明は、請求項23の発明の
構成において、係合溝は、車体前方側が上方となるよう
傾斜している長孔状に形成され、搭載治具により把持用
ブラケットを把持する際に、係合ピンが係合孔を移動し
て、アタッチメントが車体前方側に移動したときに、互
いに車体前後方向に当接する前後当接面部が、ステアリ
ングメンバの両端と前記アタッチメントとにそれぞれ設
けられている構成としてある。
【0029】請求項25の発明は、請求項24の発明の
構成において、ステアリングメンバの両端およびアタッ
チメントには、互いに車幅方向に当接する左右当接面部
がそれぞれ設けられている構成としてある。
【0030】請求項26の発明は、ステアリングメンバ
を主体として各種部品が組み付けられるコクピットモジ
ュールを、車体のダッシュ部に取り付ける際に、前記コ
クピットモジュールを搭載治具により把持する自動車の
コクピットモジュール把持方法において、前記ステアリ
ングメンバの両端に対し着脱可能に装着される把持用ブ
ラケットを、前記ステアリングメンバに装着し、前記コ
クピットモジュールが車体のダッシュ部に取り付けられ
た状態で前記車体のフロントドア開口部に露出する前記
把持用ブラケットの被把持部を、前記搭載治具により把
持する自動車のコクピットモジュール把持方法としてあ
る。
【0031】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ステアリング
メンバに装着された状態の把持用ブラケットは、コクピ
ットモジュールが車体のダッシュ部に取り付けられた状
態で、車体のフロントドア開口部に、搭載治具により把
持される被把持部が露出しているので、コクピットモジ
ュールが車体への取付状態でフロントドアの開口部から
露出しない場合であっても、フロントドア開口部から露
出している把持用ブラケットの被把持部を、搭載治具が
把持することで、搭載把持作業を行うことができる。
【0032】請求項2の発明によれば、把持用ブラケッ
トは、係合ピンと係合孔との相互の係合により、ステア
リングメンバの両端に対して容易に着脱することができ
る。
【0033】請求項3の発明によれば、搭載治具により
把持用ブラケットを把持した状態で、把持用ブラケット
とステアリングメンバの両端とは、前後当接面部により
互いに車体前後方向に当接するので、搭載治具によるコ
クピットモジュールの把持を確実に行うことができる。
【0034】請求項4の発明によれば、ステアリングメ
ンバの両端と把持用ブラケットとは左右当接面部により
互いに車幅方向に当接するので、搭載治具によるコクピ
ットモジュールの把持をより確実に行うことができる。
【0035】請求項5の発明によれば、把持用ブラケッ
トをステアリングメンバの両端に対して着脱する際に
は、係合ピンの大径部を係合孔の大径孔を通して行うこ
とで、容易にでき、把持用ブラケットを搭載治具にて把
持する際には、係合ピンの軸部が係合孔の長孔部に入り
込んで、把持動作を確実に行うことができる。
【0036】請求項6の発明によれば、車体側ブラケッ
トに対し仮保持状態となっているステアリングメンバの
両端を、車体側ブラケットに対し車体前方に向けて締結
固定することで、係合ピンが大径孔に向けて係合孔を移
動するので、その後の把持用ブラケットのステアリング
メンバからの取り外し作業が容易なものとなる。
【0037】請求項7の発明によれば、仮保持状態とな
っているステアリングメンバの両端を車体側ブラケット
に対し車体前方に向けて締結固定する際に、仮保持機能
付位置決めピンに形成した仮保持部となる細径部の傾斜
部に、把持用ブラケットのガイド孔の下縁がガイドさ
れ、これに伴い把持用ブラケットが下方に移動して係合
ピンを係合孔の大径孔に向けて移動させることができ
る。
【0038】請求項8の発明によれば、係合ピンの先端
を凹部に当接させた状態で凹部に沿ってスライド移動さ
せることで、係合ピンの係合孔に対する位置合わせを短
時間で容易に行うことができ、新たな部品追加が不要で
各部の強度剛性を所望に維持しつつ、作業性の向上を図
ることができる。
【0039】請求項9の発明によれば、係合ピンを幅広
となっている凹部に当接させることで、凹部への当接作
業が容易となり、その後、徐々に狭くなる凹部に沿って
係合ピンを移動させることで、係合ピンを係合孔に確実
に係合させることができる。
【0040】請求項10の発明によれば、ガイド孔に先
端を挿入した突起をガイド孔の周縁に当接させること
で、係合ピンが係合孔に整合するので、係合ピンの係合
孔に対する位置合わせを短時間で容易に行うことがで
き、新たな部品追加を必要とすることなく作業性の向上
を図ることができる。
【0041】請求項11の発明によれば、突起を、ステ
アリングメンバの両端と把持用ブラケットとのいずれか
一方に一体化させることで、部品点数および重量増を招
くことなく、作業性の向上を図ることができる。
【0042】請求項12の発明によれば、把持用ブラケ
ットは、落下規制部によってステアリングメンバ側から
の落下を防止できるとともに、ステアリングメンバ側を
車体側ブラケットに締結固定する際に落下規制部が解除
されて取り外しが容易にできるので、把持用ブラケット
の取付信頼性および取外作業性が向上する。
【0043】請求項13の発明によれば、落下規制部
は、ステアリングメンバ側に規制孔を、把持用ブラケッ
トに規制突起をそれぞれ設け、解除部は、車体側ブラケ
ットに押付突起を設けるという簡単な構成で、把持用ブ
ラケットの取付信頼性および取外作業性を向上させるこ
とができる。
【0044】請求項14の発明によれば、ステアリング
メンバ側の規制孔に入り込む把持用ブラケットの規制部
位が、解除時には車体側ブラケットの押付突起に押し付
けらて把持用ブラケットに対して移動する構成であるの
で、規制突起が押圧されて把持用ブラケットを後退させ
る構成に比べ、耐久性の向上を図ることができる。
【0045】請求項15の発明によれば、搭載治具によ
る把持用ブラケットの把持動作は、治具側把持用ピンが
把持用孔に挿入されるか、または把持用ピンが治具側把
持用孔に挿入されることで、容易かつ確実に行うことが
できる。
【0046】請求項16の発明によれば、把持用ブラケ
ットの被把持部が一定位置に位置決めされるので、搭載
治具による把持動作を確実に行うことができる。
【0047】請求項17の発明によれば、搭載治具によ
り把持用ブラケットの被把持部を把持する際に、把持用
ブラケットがブラケット支持部の受け部に当接して把持
方向への移動が規制されるので、搭載治具による把持動
作をより確実かつ容易に行うことができる。
【0048】請求項18の発明によれば、搭載治具の治
具側把持用ピンをブラケット本体およびインナブラケッ
トの各挿入孔に挿入することで、インナブラケットの係
合部が車体後方側に移動してステアリングメンバに係合
するので、搭載治具による把持用ブラケットを介しての
ステアリングメンバの両端に対する把持動作を容易に行
うことができる。
【0049】請求項19の発明によれば、搭載治具の治
具側把持用ピンを、ブラケット本体およびインナブラケ
ットの各挿入孔に挿入された状態から引き抜くことで、
インナブラケットが弾性手段によって車体前方側へ移動
し、これに伴い係合部がステアリングメンバから外れる
ので、搭載治具による把持用ブラケットを介してのステ
アリングメンバの両端に対する把持解除動作を容易に行
うことができる。
【0050】請求項20の発明によれば、把持用ピンの
ブラケット本体およびインナブラケットの各挿入孔への
挿入動作に伴うインナブラケットの車体後方への移動に
より、係合爪がステアリングメンバの取付面に設けた係
合孔に係合するので、搭載治具による把持用ブラケット
を介してのステアリングメンバの両端に対する把持動作
を確実に行うことができる。
【0051】請求項21の発明によれば、係合爪が係合
孔に挿入された状態で、ステアリングメンバの取付面が
車体後方に押圧されて把持用ブラケットの当接面に圧接
されるので、持用ブラケットのステアリングメンバへの
装着状態が安定したものとなる。
【0052】請求項22の発明によれば、ステアリング
メンバの両端を車体前後方向の移動により先端側で把持
するアタッチメントを、搭載ハンドの両端に設けたた
め、コクピットモジュールが車体への取付状態でフロン
トドアの開口部から露出しない場合であっても、アタッ
チメントを介してコクピットモジュールを容易に把持す
ることができる。
【0053】請求項23の発明によれば、アタッチメン
トは、係合ピンと係合溝との相互の係合により、ステア
リングメンバの両端に対して容易に着脱することができ
る。
【0054】請求項24の発明によれば、アタッチメン
トを介してコクピットモジュールを把持した状態で、ア
タッチメントとステアリングメンバの両端とは、前後当
接面部により互いに車体前後方向に当接するので、アタ
ッチメントによるコクピットモジュールの把持を確実に
行うことができる。
【0055】請求項25の発明によれば、ステアリング
メンバの両端とアタッチメントとは左右当接面部により
互いに車幅方向に当接するので、アタッチメントによる
コクピットモジュールの把持をより確実に行うことがで
きる。
【0056】請求項26の発明によれば、ステアリング
メンバに装着された状態の把持用ブラケットは、コクピ
ットモジュールが車体のダッシュ部に取り付けられた状
態で、車体のフロントドア開口部に、搭載治具により把
持される被把持部が露出しているので、コクピットモジ
ュールが車体への取付状態でフロントドアの開口部から
露出しない場合であっても、フロントドア開口部から露
出している把持用ブラケットの被把持部を、搭載治具が
把持することで、搭載把持作業を行うことができる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づき説明する。
【0058】図1は、この発明の実施の一形態に係わる
自動車のコクピットモジュール把持構造を示す斜視図で
ある。コクピットモジュール1は、車体のダッシュ回り
のインストルメントパネル3などの各種部品を、図2に
示されている車幅方向に延長されるステアリングメンバ
5を中心としてひとまとめにしてモジュール化したもの
で、図示しない車体搬送ラインの近傍に配置されたワー
ク載置台6上にセットされている。ワーク載置台6上に
は2本の支持ポスト7が立設され、この支持ポスト7の
上端でステアリングメンバ5を支持している。
【0059】上記したコクピットモジュール1を、搭載
治具9を左右両端に備えた搭載ハンド11により把持し
て図示しない搬送ライン上の車体の内部にフロントドア
の開口部から搬入して取り付ける。搭載ハンド11は、
長手方向中央部の取付部13に、ロボットや助力装置の
アーム15の先端が取り付けられ、ロボットの教示動作
に従って移動したり、あるいは助力装置の場合は作業者
が直接操作して移動することになる。
【0060】ステアリングメンバ5の両端は、その左側
の端部を示す図2のように、サイドブラケット17が形
成されている。このサイドブラケット17に、図1に示
すように、把持用ブラケット19を装着した状態で、こ
の把持用ブラケット19に対して搭載治具9により把持
動作を行う。車体内に搬入されたコクピットモジュール
1は、サイドブラケット17が車体側ブラケット21
に、2本のボルト23により締結固定される。なお、図
2において、矢印FRで示す方向が車体前方側である。
【0061】上記したサイドラケット17,把持用ブラ
ケット19および車体側ブラケット21は、左右両側の
ものが、左右対称な構造であり、したがって以後は図2
に示す左側部分のみについて説明し、右側部分について
は説明を省略する。
【0062】車体側ブラケット21は、L字形状に屈曲
形成され、車体前後方向に対向する固定面25には、車
体後方に向けて突出する仮保持機能付位置決めピン27
が設けられている。
【0063】仮保持機能付位置決めピン27は、図4に
示すように、車体後方側の先端に、先細のテーパ部29
を備え、ほぼ中央に形成してある細径部31に、コクピ
ットモジュール1を仮保持する機能を備えている。細径
部31とテーパ部29との間はガイド部33であり、細
径部31より基部側はガイド部33よりやや大径の位置
決め部35となっている。細径部31の位置決め部35
側には、傾斜部37が連続して形成されている。
【0064】車体側ブラケット21の固定面25の上下
両端には、コクピットモジュール1をボルト23により
締結するためのねじ孔39が形成されている。
【0065】サイドブラケット17は、ステアリングメ
ンバ5の軸部が連結される連結部40を有し、この連結
部40の車体後方側の縁部に、車体前後方向に対向する
前後当接面部としての前後対向面41と、この前後対向
面41の車体内側の端部に連続して車体後方側へ向けて
屈曲する左右当接面部としての左右対向面43とが、互
いにL字形状を呈し一体となっている。
【0066】前後対向面41には、前記した仮保持機能
付位置決めピン27が挿入される位置決め孔45が形成
されている。この位置決め孔45の内径は、仮保持機能
付位置決めピン27の大径部35の外径より僅かに大き
く形成され、大径部35が位置決め孔45に挿入される
ことで、コクピットモジュール1が車体側に位置決めさ
れることになる。
【0067】前後当接面41の上下両端には、車体側ブ
ラケット21のねじ孔39に整合するボルト挿入孔47
が形成されている。下部のボルト挿入孔47は上下方向
に長い長孔となっている。
【0068】左右対向面43には、把持用ブラケット1
9の後述する係合ピン49が係合する係合孔51が上下
2箇所に形成されている。係合孔51は、車体前方側が
上方となるよう傾斜する長孔状に形成され、上部側に長
孔部51aを、その下端に大径孔51bをそれぞれ備え
ている。
【0069】左右対向面43の下端には、把持用ブラケ
ット19の落下防止用のエンボス53が、車幅方向外側
に向けて突出して形成されるとともに、同上部には、把
持用ブラケット19の上方への移動を規制する切り起こ
し部55が、車幅方向外側に向けて突出して形成されて
いる。
【0070】把持用ブラケット19は、車体前後方向に
対向する前後当接面部としての前後対向面57と、この
前後対向面57の車体内側の端部に連続して車体後方側
へ向けて屈曲する左右当接面部としての左右対向面59
とでL字形状を呈している。
【0071】前後対向面57には、サイドブラケット1
7の位置決め孔45に整合するガイド孔60が形成され
ている。ガイド孔60は、上下方向長さが位置決め孔4
5の上下方向長さより長く形成され、下縁60aが水平
に形成されている。前後対向面57の上下両端には、サ
イドブラケット17のボルト挿入孔47に整合する締結
作業孔61が形成されている。この締結作業孔61は、
ボルト23の締結後に把持用ブラケット19をサイドブ
ラケット17から取り外せるよう、ボルト23の頭部の
外径より大径となっており、下部のものは上下方向に長
い長孔となっている。
【0072】把持用ブラケット19の左右対向面59に
は、サイドブラケット17の係合孔51に挿入されて係
合する係合ピン49が、車体内側に向けて突出して設け
られている。係合ピン49は、軸部49aの先端に、こ
の軸部49aより大径となる大径部49bを備えてい
る。軸部49aの外径は、係合孔51の長孔部51aの
幅寸法よりより僅かに小さく、長孔部51a内を移動可
能である。大径部49bは、大径孔51bより僅かに小
径でかつ長孔部51aの幅寸法より大きく形成されてい
る。したがって、大径部49bを大径孔51bから挿入
して軸部49aを長孔部51aに沿って斜めに上昇移動
させることで、把持用ブラケット19は、サイドブラケ
ット17に対し、車幅方向外側への抜けが大径部49b
によって規制されることになる。
【0073】上記した左右対向面59の車体後方側端部
の上下両端には、搭載治具9の後述する先端が先細のテ
ーパ部を備えた治具側把持用ピン63が挿入される被把
持部としての把持用孔65が形成されている。下部の把
持用孔65は上下方向に長い長孔となっている。
【0074】図1に示されてる搭載ハンド11は、左右
に延長されるハンド本体67の両端に車体前方側へ突出
するアーム部69を備え、このアーム部69の先端に搭
載治具9が設けられている。
【0075】図1中で左側の搭載治具9は、アーム部6
9の先端に固定されたアクチュエータ71により、前述
した治具側把持用ピン63が、反対側の搭載治具9に対
して接近離反する方向に進退移動可能である。図1中で
右側の搭載治具9については、図1に示されている右側
の把持用ブラケット19の把持用孔65に挿入される把
持用ピン73が、アーム部69の先端の取付部75に固
定されている。
【0076】次に作用を説明する。まず、把持用ブラケ
ット19のサイドブラケット17への装着について説明
する。把持用ブラケット19の係合ピン49を、サイド
ブラケット17の係合孔51に大径孔51bを介して挿
入し、その後、軸部49aを長孔部51aに沿って移動
させつつ、把持用ブラケット19を斜め上方に移動させ
る。このとき把持用ブラケット19は、エンボス53を
乗り越えその上部に位置させることで、サイドブラケッ
ト17に仮組み付けされて自重での落下は回避される。
【0077】次に、搭載ハンド11を、左右の搭載治具
9が、図1のようにサイドブラケット17に仮組み付け
されている把持用ブラケット19に対し、車幅方向外側
となるよう移動させ、この状態で搭載ハンド11全体
を、車幅方向左側へ水平移動させて右側の治具側把持用
ピン73を同右側の把持用ブラケット19の把持用孔6
5に挿入する。挿入後、左側の搭載治具9のアクチュエ
ータ71を駆動して治具側把持用ピン63を左側の把持
用ブラケット19の把持用孔65に挿入する。
【0078】左右の治具側把持用ピン63,73を把持
用ブラケット19の把持用孔65にそれぞれ挿入した
ら、搭載ハンド11を上昇させてコクピットモジュール
1を持ち上げる。このとき、図3に示すように、把持用
ブラケット19は上方向Aへ、コクピットモジュール1
(サイドブラケット17)は下方向Bへ、それぞれ力が
働き、係合孔51では係合ピン49が車体斜め前上方に
移動しようとするので、サイドブラケット17と把持用
ブラケット19とは、前後対向面41,57が矢印C,
Dで示すように互いに押し合って強力に嵌合する。サイ
ドブラケット17と把持用ブラケット19とは、上記し
たように前後対向面41,57相互が押し合って嵌合す
るほか、左右対向面43,59相互についても当接する
ので、車体前後方向および同左右方向(車幅方向)の2
面にて強固に嵌合することになる。
【0079】この状態で、搭載ハンド11を移動させて
コクピットモジュール1を車体内にフロントドア開口部
から搬入後、車体前方側へ移動させてサイドブラケット
17の位置決め孔45に車体側ブラケット21の仮保持
機能付位置決めピン27を入り込ませ、コクピットモジ
ュール1を車体側に仮保持させる。図4(a)がこの仮
保持状態での仮保持機能付位置決めピン27の位置決め
孔45への挿入状態を示しており、仮保持機能付位置決
めピン27の細径部31によってサイドブラケット17
の位置決め孔45を支持している。このときサイドブラ
ケット17の位置決め孔45の下縁45aは、図4
(a)に示すように、把持用ブラケット19のガイド孔
60の下縁60aより下方位置となるよう設定されてい
る。また、このときの係合ピン49と係合孔51との関
係を、図5(a)に示す。
【0080】上記したコクピットモジュール1の車体へ
の搭載状態では、車体側方からの概略図である図6に示
すように、コクピットモジュール1は、車体のフロント
ドア開口部77にほとんど露出しておらず、把持用ブラ
ケット19に対する搭載治具9による把持部79周辺、
すなわち治具側把持用ピン63,73による把持用孔6
5への挿入部分周辺が、フロントドア開口部77に露出
している。
【0081】このため、上記したようなフロントドア開
口部77にほとんど露出部のないコクピットモジュール
1であっても、左右の搭載治具9の治具側把持用ピン6
3,73により、車幅方向外側から挟むようにして把持
した状態でのダッシュ部への搭載が可能であり、フロン
トドア開口部77に露出部のあるコクピットモジュール
に対する搭載治具と共用して使用でき、フロントドア開
口部77に露出部のない、あるいはほとんどないコクピ
ットモジュール専用の搭載治具を別途用意する必要がな
く、生産コストの上昇を抑えることができる。
【0082】コクピットモジュール1が車体側に仮保持
されたら、搭載治具9のアクチュエータ71により治具
側把持用ピン63を後退させ、さらに、搭載ハンド11
全体を、図6中で紙面裏側へ移動させて、左右の治具側
把持用ピン63,73を把持用孔65から抜き取る。そ
の後、搭載ハンド11全体を、搭載治具9が把持用ブラ
ケット19に干渉しない位置まで車体後方側へ移動させ
た後、車外へ移動させる。
【0083】この状態で、2本のボルト23を、把持用
ブラケット19の締結作業孔61からサイドブラケット
17のボルト挿入孔47に挿入し、車体側ブラケット2
1のねじ孔39に締結する。この締結作業は、図4
(a)および図5(a)の状態で行われるが、締結する
に従ってサイドブラケット17の位置決め孔45の上縁
が、仮保持機能付位置決めピン27の傾斜部37の上部
を乗り上げながら、把持用ブラケット19もサイドブラ
ケット17と一体となって移動する。
【0084】位置決め孔45の上縁が、仮保持機能付位
置決めピン27の傾斜部37の上部を乗り上げる過程
で、位置決め孔45の下縁45aより上方に位置してい
る把持用ブラケット19のガイド孔60の下縁60a
が、傾斜部37の下部にガイドされて下方に押し下げら
れ、最終的には図4(b)で示すように、位置決め孔4
5およびガイド孔60が、いずれも仮保持機能付位置決
めピン27の大径部35に整合した位置となる。このと
きの係合ピン49と係合孔51との関係を、図5(b)
に示す。
【0085】ガイド孔60の下縁60aが、傾斜部37
の下部によって下方に押し下げられると、把持用ブラケ
ット19は、係合ピン49が係合孔51を斜め後方に移
動するので、車体後方へ移動し、サイドブラケット17
との嵌合が解除される。この状態で、把持用ブラケット
19は、係合ピン49が図5(b)に示す位置から大径
部51bに整合する位置まで移動させた後、車幅方向外
側へ移動させることで、サイドブラケット17から簡単
に取り外すことができる。
【0086】取り外した把持用ブラケット17は回収
し、次のコクピットモジュールの搭載作業に使用する。
【0087】なお、上記実施の形態では、搭載ハンド1
1の左右の治具側把持用ピン63,73のうち、左側の
治具側把持用ピン63のみをアクチュエータ71の駆動
により進退移動させるようにしているが、アクチュエー
タ駆動は、右側の治具側把持用ピン73のみとしてもよ
く、また左右両方の治具側把持用ピン63,73として
もよい。
【0088】また、搭載治具9側に治具側把持用孔を設
けるとともに、この治具側把持用孔に挿入される把持用
ピンを把持用ブラケット19側に設けるようにしてもよ
い。
【0089】さらに、把持用ブラケット19に設けてあ
る係合ピン49をサイドブラケット17側に、サイドブ
ラケット17に設けてある係合孔51を把持用ブラケッ
ト19側にそれぞれ設けるようにしてもよい。ただし、
この場合には、係合孔51の大径部51bは車体前方側
の端部に形成する必要がある。
【0090】図7は、図1に示したインストルメントパ
ネル3を省略してあるコクピットモジュール1のステア
リングメンバ5を、ワーク載置台6上のメンバ支持部と
してのメンバ支持ポスト81で位置決め支持するととも
に、サイドブラケット17に装着した状態の把持用ブラ
ケット19を、ワーク載置台6上のブラケット支持部と
してのブラケット支持ポスト83で位置決め支持するも
のである。
【0091】メンバ支持ポスト81は、上端の二股部8
5にてステアリングメンバ5を支持する。一方、ブラケ
ット支持ポスト83は、図7の拡大されたE矢視図であ
る図8に示すように、上端に車幅方向内側へ突出する水
平部83aと、水平部83aの先端から上方へ突出する
受け部としての直立部83bとを備えている。
【0092】把持用ブラケット19は、下端が水平部8
3aに載置されて位置決めされるので、ステアリングメ
ンバ5の長手方向の軸心を中心としたコクピットモジュ
ール1の回転が規制され、搭載治具9の治具側把持用ピ
ン63,73の把持用孔65への挿入作業が容易かつ確
実となり作業性が向上する。また、この挿入作業時に
は、受け部83bが把持用ブラケット19を受けて車幅
方向内側への把持用ブラケット19の逃げが抑制される
ので、作業性がさらに向上する。
【0093】図9は、図2に示してあるステアリングメ
ンバ5の両端に形成されているサイドブラケット17の
変形例である。このサイドブラケット17は、図2に示
されている把持用ブラケット19における係合ピン49
の先端を係合孔51までガイドする凹部としてのエンボ
ス部201を、ステアリングメンバ5の取付面と反対側
の面に備えている。その他の構成は図2のものと同様で
あり、図2と同一構成部分には同一符号を付してある。
【0094】エンボス部201は、係合孔51よりも下
方位置の車体後方側の端部201aから係合孔51の大
径孔51bに達する位置まで形成され、車体後方側の端
部201aにおける上下方向の幅が最も広く、大径孔5
1bに近づくに従って同幅が徐々に狭くなり、大径孔5
1bに近接する位置では、大径孔51bの直径とほぼ同
等となっている。また、凹部201は、端部201aか
ら大径孔51bに沿って図中で下部側が凸となるよう湾
曲形成されている。
【0095】このようなエンボス部201を備えたサイ
ドブラケット17に対し、把持用ブラケット19を装着
する際には、図2に示してある把持用ブラケット19の
係合ピン49を、エンボス部201の車体後方側の端部
201a付近にラフに接近させる。その後、係合ピン4
9の大径部49bを、図10のようにエンボス部201
に押し付けた状態でエンボス部201の形状に沿って、
係合孔51に向けてスライド移動させる。そして、係合
ピン49が係合孔51に達した時点で、係合ピン49は
係合孔51の大径孔51bに入り込み、その後は図2の
ものと同様にして、把持用ブラケット19を斜め上方に
移動させることでサイドブラケット17に装着される。
【0096】このように、把持用ブラケット19をサイ
ドブラケット17に装着する作業において、把持用ブラ
ケット19をサイドブラケット17にラフに接近させる
だけで、その後はエンボス部201の形状によってガイ
ドされるため、上下2本の係合ピン49を、対応する係
合孔51に短時間で容易に係合させることができ、かつ
作業に習熟するための時間も短縮され、新たな部品追加
もなく、サイドブラケット17の強度剛性を所望に維持
しつつ作業性の向上を図ることができる。
【0097】図11は、サイドブラケット17のさらに
他の変形例であり、これに対応した把持用ブラケット1
9も示してある。ここでのサイドブラケット17は、上
下二つの係合孔51相互間に、菱形状のガイド孔203
が形成されている。ガイド孔203は、その周縁となる
下縁203aがほぼ水平となっている。
【0098】一方、把持用ブラケット19は、上下二つ
の係合ピン49相互間に、前記したガイド孔203に挿
入される突起としての切り起こし爪205が形成されて
いる。この切り起こし爪205は、上方から下方に向け
てほぼ水平となるよう折り曲げられて先端が円弧状に形
成され、かつ突出方向長さが係合ピン51より長く形成
されている。
【0099】上記したガイド孔203は切り起こし爪2
05より充分大きく形成されており、切り起こし爪20
5がガイド孔203に挿入されて下縁203aに載置さ
れ当接した状態で、係合ピン49が係合孔51の大径孔
51bに整合した状態となる。ただし、ガイド孔203
の下縁203aの長さ寸法(幅寸法)Hは、切り起こし
爪205の幅寸法hとほぼ同程度としてある。
【0100】このようなガイド孔203を備えたサイド
ブラケット17に対し、把持用ブラケット19を装着す
る際には、把持用ブラケット19の係合ピン49をサイ
ドブラケット17の係合孔51にラフに接近させてい
き、把持用ブラケット19の切り起こし爪205の先端
をサイドブラケット17のガイド孔203に挿入する。
このとき、係合ピン49は、図12(a)に示すよう
に、ガイド孔203まで達しないようにしておく。
【0101】次に、、切り起こし爪205を、図12
(a)および図13(a)のように、ガイド孔203の
下縁203aに載置し当接させると、係合ピン49は係
合孔51の大径孔51bに整合した状態となる。この状
態で、把持用ブラケット17を図12(a)中で右方向
に押し込むと、図12(b)に示すように、係合ピン4
9が係合孔51に入り込み、その後は図2のものと同様
にして、把持用ブラケット19を斜め上方に移動させる
ことでサイドブラケット17に装着される。把持用ブラ
ケット19の斜め上方への移動時には、図13(b)の
ように、係合ピン49が係合孔51の長孔部51a内を
移動すると同時に、切り起こし爪205もガイド孔20
3内を移動する。
【0102】このように、把持用ブラケット19をサイ
ドブラケット17に装着する作業において、把持用ブラ
ケット19をサイドブラケット17にラフに接近させて
切り起こし爪205をガイド孔203に挿入してその下
縁203aに当接させるだけで、係合ピン49が係合孔
51に整合した位置となるので、上下2本の係合ピン4
9を対応する係合孔51に短時間で容易に係合させるこ
とができかつ、作業に習熟するための時間も短縮され、
作業性の向上を図ることができる。
【0103】また、切り起こし爪205をガイド孔20
3に挿入する際には、切り起こし孔207を通してサイ
ドブラケット17を見ることができるので、切り起こし
爪205のガイド孔203への挿入作業が容易になる。
【0104】把持用ブラケット19をサイドブラケット
17から取り外す際にも、切り起こし爪205をガイド
孔203の下縁203aに当接させた状態で、係合ピン
49を係合孔51から引き抜くことで、係合ピン49の
大径部49bが係合孔51に引っ掛かることなく容易に
取り外し作業を行うことができる。
【0105】上記したような作業性向上を達成するにあ
たっては、サイドブラケット17にガイド孔203を設
けるとともに、把持用ブラケット19には一体化した切
り起こし爪205を形成するだけなので、部品点数およ
び重量増を招くことはない。
【0106】なお、切り起こし爪205をサイドブラケ
ット17におけるステアリングメンバ5の取付面と反対
側に突出させるよう設けるとともに、ガイド孔203を
把持用ブラケット19に設けるようにしてもよい。ただ
し、この場合には、ガイド孔203に挿入した切り起こ
し爪205は、ガイド孔203の上部の周縁に当接させ
た状態で、係合ピン49と係合孔51の大径孔51bと
が整合した位置関係となる。
【0107】図14は、サイドブラケット17に装着し
た状態の把持用ブラケット19のサイドブラケット17
からの落下を防止するエンボス53(図2,図3参照)
に代えて、落下を規制する落下規制部および、落下規制
部による把持用ブラケット19に対する落下規制を解除
する解除部を設けた例を示している。
【0108】まず、落下規制部について説明する。サイ
ドブラケット17の前後対向面41における位置決め孔
45と下部のボルト挿入孔47との間には、矩形状の規
制孔209が形成され、この規制孔209に対応する把
持用ブラケット19の前後対向面57におけるガイド孔
60と締結作業孔61との間には、規制孔209に入り
込む規制突起211が形成されている。
【0109】この規制突起211は、上端を支点として
下部側をサイドブラケット17側に切り起こして形成し
たものである。上記した規制孔209と規制突起211
とで落下規制部を構成している。
【0110】一方、車体側ブラケット21における固定
面25の前記規制孔209に対応する位置には、解除部
としての押付突起213がサイドブラケット17に向け
て突出して形成されている。押付突起213は、例えば
エンボス加工によって形成され、その突出量はサイドブ
ラケット17における前後対向面41の板厚より大きく
してある。
【0111】このような落下規制部および解除部を設け
た場合に、把持用ブラケット19をサイドブラケット1
7に装着する際には、把持用ブラケット19の係合ピン
49をサイドブラケット17の係合孔51に挿入して前
記図3に示したように係合孔51内を移動させること
で、図15(a)に示すように、規制突起211が規制
孔209に入り込み、規制突起211の下端が規制孔2
09の下縁に乗り上げた状態となる。このとき、把持用
ブラケット19の前後対向面57とサイドブラケット1
7の前後対向面41との間には、図3に示す状態と同様
に隙間が形成されている。
【0112】規制突起211の下端が規制孔209の下
縁に乗り上げることにより、把持用ブラケット19はサ
イドブラケット17からの落下を、前記図2および図3
に設けてあるエンボス53を落下防止として設けた場合
に比べ、確実に規制防止することができる。このため、
搭載ハンド11の治具側把持用ピン63,73を把持用
ブラケット19の把持用孔65から引き抜く際にも、把
持用ブラケット19のサイドブラケット17からの落下
が確実に防止され、作業性が向上する。
【0113】把持用ブラケット19がサイドブラケット
17に装着された後は、搭載ハンド11により把持用ブ
ラケット19を把持しつつコクピットモジュール1を車
室内に移動させ、前記図4(a)と同様にして、図15
(b)に示すように、サイドブラケット17の位置決め
孔45に車体側ブラケット21の仮保持機能付位置決め
ピン27を挿入し、その細経部31にてコクピットモジ
ュール1を仮保持させる。仮保持後は、搭載ハンド11
を車外へ移動させる。
【0114】上記した図15(b)の仮保持状態では、
図15(a)の状態に対して把持用ブラケット19が車
体前上方に移動するので、前後対向面57がサイドブラ
ケット17の前後対向面41に接触し、規制突起211
の下端と規制孔209の下縁との間には間隔Tが形成さ
れる。
【0115】次に、前記図2のものと同様に、2本のボ
ルト23を、締結作業孔61およびボルト挿入孔47を
通して車体側ブラケット21のねじ孔39に締結する。
このとき、サイドブラケット17の位置決め孔45の上
縁が、仮保持機能付位置決めピン27の傾斜部37の上
部を乗り上げながら、把持用ブラケット19もサイドブ
ラケット17と一体となって移動するが、この動きに伴
って、図15(c)に示すように、車体側ブラケット2
1の押付突起213の先端が規制突起211の下端付近
を押し付け、規制突起211の規制孔209に対する係
合を解除する。これにより、把持用ブラケット19のサ
イドブラケット17からの取り外しが容易に行え、把持
用ブラケット19の取付信頼性および取外作業性が向上
する。
【0116】なお、図15(b)の仮保持状態におい
て、規制突起211の下端と規制孔209の下縁との間
隔Tと、把持用ブラケット19におけるガイド孔60の
下縁60aのサイドブラケット17の位置決め孔45の
下縁45aに対する上方への出代Sとの関係を、T>S
に設定してある。これにより、規制突起211の下端が
サイドブラケット17における規制孔209の下縁に干
渉することなく、把持用ブラケット19におけるガイド
孔60の下縁60aが傾斜部37にガイドされてサイド
ブラケット17から外れるという、把持用ブラケット1
9本来の取外機能を損なうことはない。
【0117】また、上記した把持用ブラケット19の落
下規制および、落下規制の解除にあたっては、サイドブ
ラケット17に規制孔209を、把持用ブラケット19
に規制突起211をそれぞれ設けるとともに、車体側ブ
ラケット21に押付突起213を設けるという簡単な構
成で達成でき、新たな部品追加を行うことなく、把持用
ブラケット19の取付信頼性および取外作業性を向上さ
せることができる。
【0118】図16は、上記した図14における把持用
ブラケット19の規制突起211に代えて規制部位とし
ての規制ピン215を用いたものである。規制ピン21
5は、図16のF矢視断面図である図17に示すよう
に、把持用ブラケット19における前後対向面57に形
成した貫通孔217と、左右対向面59から切り起こし
た切り起こし片219に形成した貫通孔219aとに、
両端がそれぞれ挿入されて、把持用ブラケット19に移
動可能に支持されている。
【0119】規制ピン215の貫通孔217側の端部付
近における前後対向面57より切り起こし片219側に
は、フランジ215aが形成され、フランジ215aと
切り起こし片219との間には、規制ピン215を図1
7中で左側の前後対向面57に向けて押圧する弾性手段
としてのスプリング221が介装されている。
【0120】上記図16の場合には、把持用ブラケット
19をサイドブラケット17に装着する際に、把持用ブ
ラケット19の係合ピン49をサイドブラケット17の
係合孔51に挿入して前記図3に示したように係合孔5
1内を移動させることで、図15(a)で示した規制突
起211と同様にして、規制ピン215のフランジよ2
15aより先端側の突出部が規制孔209に入り込み、
規制ピン215の下端が規制孔209の下縁に乗り上げ
た状態となる。
【0121】これにより、図14の規制突起211と同
様にして把持用ブラケット19のサイドブラケット1か
らの落下を確実に規制防止することができる。
【0122】把持用ブラケット19をサイドブラケット
17から取り外す際には、前記図15(c)の動作と同
様して、車体側ブラケット21の押付突起213の先端
が、規制ピン215の先端をスプリング221の弾性力
に抗して押し付け、規制ピン215の規制孔209に対
する係合を解除する。この場合、押付突起213は、規
制ピン215を押し付けられるように、貫通孔217に
入り込む形状とする必要がある。
【0123】これにより、把持用ブラケット19のサイ
ドブラケット17からの取り外しが容易に行え、把持用
ブラケット19の取付信頼性および取外作業性が向上す
る。また、この例では、解除時に規制ピン215が把持
用ブラケット19に対して移動する構成であるので、繰
り返し使用による摩耗や規制突起211の切り起こし角
度の変化を招く恐れがある図14のものに比べ耐久性に
優れている。
【0124】図18は、この発明の他の実施形態を示し
ている。この実施形態は、前記した実施形態における把
持用ブラケット19を用いずに、搭載ハンド11におけ
るハンド本体67の左右両端に、把持用ブラケット19
に代わるアタッチメント87を固定装着している。
【0125】アタッチメント87は、前後当接面部とし
ての前後対向面89に、図2に示した把持用ブラケット
19と同様なガイド孔60と、締結作業孔61および締
結作業切欠部61aとがそれぞれ形成され、車幅方向に
対向する左右当接面部としての左右対向面91には、把
持用ブラケット19と同様な係合ピン49が車幅方向内
側に突出して設けられている。
【0126】一方、ステアリングメンバ5の端部に形成
されるサイドブラケット93は、前後対向面41に、図
2に示したサイドブラケット17と同様な位置決め孔4
5およびボルト挿入孔47が形成されている。このサイ
ドブラケット93の左右対向面43に前記図2のサイド
ブラケット17の係合孔51に代わる係合溝95が形成
されている。この係合溝93は、車体前方側が上方とな
るよう傾斜している長孔状に形成され、開口側の上側縁
部に切欠95aが形成されて広くなっている。また、左
右対向面43の上部には、アタッチメント87の上方へ
の移動を規制する切り起こし部55が、車幅方向外側に
向けて突出して形成されている。
【0127】上記図18の構成では、アタッチメント8
7の係合ピン49を、サイドブラケット93の係合溝9
5に車体後方から前方へ向けて移動させて係合させ、こ
れにより搭載ハンド11によりコクピットモジュール1
を把持することになる。この状態で、搭載ハンド11を
移動させてコクピットモジュール1を、前記図1のもの
と同様にしてフロントドア開口部から車体内に搬入し、
図4(a)と同様にして車体側ブラケット21の仮保持
機能付位置決めピン27に仮保持させる。
【0128】その後のサイドブラケット93の車体側ブ
ラケット21に対するボルト23の締結作業時には、図
4にて把持用ブラケット57に代わる動きをアタッチメ
ント87が行うだけで、図4と同様である。そして、図
4(b)と同様な状態となった時点で、アタッチメント
87のサイドブラケット93への嵌合作用が解除され、
さらにアタッチメント87を係合溝95に沿って車体後
方の下部に向けて移動させるよう搭載ハンド11を移動
させることで、アタッチメント87をサイドブラケット
93から取り外す。
【0129】この状態から搭載ハンド11は、車体外部
へ移動させ、次のコクピットモジュールの搭載作業に備
える。
【0130】この例においても、コクピットモジュール
1が、車体への取付状態で図6に示してある車体のフロ
ントドア開口部77にほとんど露出していなくても、ア
タッチメント87を車体前後方向に移動させることでそ
の先端によりコクピットモジュール1を容易に把持する
ことができる。
【0131】また、この例では、アタッチメント87が
搭載ハンド11に固定されており、図1におけるような
別物となる把持用ブラケット19の着脱作業が不要とな
って作業性が向上するとともに、搭載ハンド11側の治
具側把持用ピン63のスライド機構も不要となるので、
コスト削減も達成される。
【0132】なお、上記実施の形態では、アタッチメン
ト87に設けてある係合ピン49をサイドブラケット9
3側に、サイドブラケット93に設けてある係合溝95
をアタッチメント87側にそれぞれ設けてもよい。
【0133】図19は、この発明のさらに他の実施形態
を示している。なお、この実施形態においては、図1と
同一構成要素には同一符号を付してある。この実施形態
は、図20で示す分解斜視図のように、ステアリングメ
ンバ5の両端に設定してあるサイドブラケット97およ
び、このサイドブラケット97に着脱可能に装着される
把持用ブラケット99を、図1の実施形態と異なるもの
としてある。搭載ハンド11は、図1の実施形態と同様
である。
【0134】図21は、左側のサイドブラケット97お
よび把持用ブラケット99周辺を、車体内側から見た斜
視図として示している。右側のサイドブラケット97お
よび把持用ブラケット99は、左側のものと左右対称で
あるので、この左側のみについて説明する。
【0135】把持用ブラケット99は、ブラケット本体
101と、このブラケット本体101に対し車幅方向内
側に位置して車体前後方向に移動可能なインナブラケッ
ト103とを備えている。ここで矢印FRで示す方向が
車体前方側である。ブラケット本体101は、サイドブ
ラケット97に当接する車体前後方向に対向する当接面
105と、当接面105の車幅方向外側の縁部に連続し
て車体後方側へ延長されるサイド面107とでL字形状
を呈している。
【0136】サイド面107の車体後方側の上下には、
治具側把持用ピン63が挿入される挿入孔となる被把持
部としての把持用孔109が形成され、サイド面107
の上縁および下縁の各近傍には、インナブラケット10
3の車体前後方向の移動をガイドするガイド爪111お
よび113がそれぞれ形成されている。
【0137】当接面105には、図示しない車体側ブラ
ケットに設けた位置決めピンが挿入される位置決め孔1
15、ステアリングメンバ5を車体側ブラケットに固定
するためのボルトを挿入して締結作業を行うための締結
作業孔117、インナブラケット103が挿入される貫
通孔119および係止孔121が、それぞれ形成されて
いる。締結作業孔117は、ボルトの頭部より大径とな
っている。
【0138】一方、インナブラケット103は、ブラケ
ット本体101のガイド爪111,113にガイドされ
る上片123,下片125を備え、これら上片123と
下片125とが、2箇所の連結片127,129により
連結されている。車体後方側の連結片129と、連結片
129より車体前方側のブラケット本体101とは、弾
性手段としてのコイルスプリング130によって連結さ
れ、これによりインナブラケット103はブラケット本
体101に対して車体前方側へ押し付けられた状態とな
る。
【0139】上片123,下片125の車体後方側の端
部には、治具側把持用ピン63が挿入される挿入孔とし
てのガイド孔124,126がそれぞれ形成されてい
る。各ガイド孔124,126は、上記したコイルスプ
リング130によりインナブラケット103がブラケッ
ト本体101に対して車体前方側へ押し付けられて移動
した状態では、ブラケット本体101の把持用孔109
に対し、一部が整合した状態で全体としては車体前方側
にずれた位置にある。このガイド孔124,126は、
ブラケット本体101の把持用孔109と内径は同じで
あり、かつ治具側把持用ピン63の外径より僅かに大き
い程度である。
【0140】上片123,下片125の各車体前方側の
端部には、車幅方向内側に向けて屈曲する第1の屈曲部
131,133と、第1の屈曲部131,133から車
体前方へ向けて屈曲する第2の屈曲部135,137
と、第2の屈曲部135,137からさらに車幅方向内
側に向けて屈曲する押圧部としての第3の屈曲部13
9,141とをそれぞれ備え、この第3の屈曲部13
9,141の下部側部分に、サイドブラケット97に係
合する係合部としての係合爪143,145が車体後方
へ向けて屈曲して形成されている。
【0141】第2の屈曲部135,137がブラケット
本体101の当接面105に形成してある貫通孔119
に移動可能に挿入され、係合爪143,145は、当接
面105の係合孔121に、サイドブラケット97側の
後述する係合孔147を通して挿入される。
【0142】サイドブラケット97は、ステアリングメ
ンバ5の軸部が連結される連結部149を有し、この連
結部149の車体後方側の縁部に、車体前後方向に対向
する取付面151が一体となって形成されている。
【0143】取付面151には、図示しない車体側ブラ
ケットに設けた位置決めピンが挿入される位置決め孔1
53、ステアリングメンバ5を車体側ブラケットに固定
するための上下2個のボルト挿入孔155、インナブラ
ケット103の上部の第2の屈曲部135が上部から挿
入される切欠157、インナブラケット103の下部の
第3の屈曲部141が車体後方側から前方に向けて挿入
される挿入貫通孔159、インナブラケット103の係
合爪143,145がそれぞれ係合する前述した二つの
係合孔147がそれぞれ形成されている。
【0144】挿入貫通孔159に第3の屈曲部141が
挿入される状態では、上部の第2の屈曲部135は取付
面151の上方に位置し、この状態から第2の屈曲部1
35を切欠157に入り込ませるべく把持用ブラケット
99を下方に移動させる。このため、挿入貫通孔159
には、下部の第2の屈曲部137が入り込む切欠159
aが形成されている。
【0145】取付面151の車幅方向外側の縁部には、
車体後方側に突出するフランジ161が形成され、この
フランジ161に対し、把持用ブラケット99がサイド
ブラケット97に装着された状態での要部の平面図であ
る図22に示すように、ブラケット本体101のサイド
面107に形成した倒れ防止爪163が係止する構成と
なっている。
【0146】次に作用を説明する。まず、把持用ブラケ
ット99をステアリングメンバ5の両端のサイドブラケ
ット97に取り付ける作業を行う。これは、ブラケット
本体101の当接面105がサイドブラケット97の取
付面151より車体後方側に位置する状態で、把持用ブ
ラケット99の車体前方への移動および下方への移動に
より、インナブラケット103の第2の屈曲部135を
取付面151の切欠157に入り込ませるとともに、イ
ンナブラケット103の第3の屈曲部141を取付面1
51の挿入貫通孔159に挿入後、第2の屈曲部137
を切欠159aに入り込ませる。
【0147】この状態の平面断面図が図23(a)であ
る。このとき、図23では省略してあるが、前記した図
22に示すように、ブラケット本体101のサイド面1
07に形成してある倒れ防止爪163が、サイドブラケ
ット97のフランジ161に係止した状態となる。
【0148】図23(a)の状態では、インナブラケッ
ト103の係合爪143,145は、サイドブラケット
97の係合孔147には係合しておらず、インナブラケ
ット103のガイド孔124,126は、ブラケット本
体101の把持用孔109に対し、寸法mだけ車体前方
側に位置している。
【0149】次に、図19に示してある搭載ハンド11
を、左右の治具側把持用ピン63,73が、左右の把持
用ブラケット99の車幅方向外側位置となるよう移動さ
せる。この状態で搭載ハンド11の右側の治具側把持用
ピン73を、搭載ハンド11全体を移動させて把持用ブ
ラケット99に係合させた後、同左側の治具側把持用ピ
ン63をアクチュエータ71の駆動により前進させて把
持用ブラケット99に係合させる。
【0150】右側の治具側把持用ピン73が把持用ブラ
ケット99に係合するときの動作は、左側治具側把持用
ピン63が把持用ブラケット99に係合するときの動作
と同様であるので、図21ないし図23に基づき左側の
治具側把持用ピン63についてのみ説明する。
【0151】図23(a)の状態で治具側把持用ピン6
3を車幅方向内側へ向けて移動させて、ブラケット本体
101の把持用孔109およびインナブラケット103
のガイド孔124,126に順次挿入する。このとき、
インナブラケット103は、ガイド孔124,126
が、ブラケット本体101の把持用孔109に対して車
体前方側へずれているので、治具側把持用ピン63がガ
イド孔124,126に挿入される際に、ブラケット本
体101に対して車体後方側へ移動する。
【0152】このとき図23(b)に示すように、イン
ナブラケット103の係合爪143,145が、サイド
ブラケット97の係合孔147およびブラケット本体1
01の係合孔121に順次入り込む。
【0153】上記した動作により、インナブラケット1
03の第3の屈曲部139,141がサイドブラケット
97の取付面151に当接して密着し、これにより、把
持用ブラケット99がステアリングメンバ5のサイドブ
ラケット97に確実に保持され、搭載ハンド11が、把
持用ブラケット99を介してコクピットモジュール1を
把持した状態となる。
【0154】治具側把持用ピン63を把持用孔109に
挿入する際には、図22に示すように、ブラケット本体
101の倒れ防止爪163がサイドブラケット97のフ
ランジ161に係止しているので、治具側把持用ピン6
3の挿入方向側へのブラケット本体101の倒れが回避
され、治具側把持用ピン63の把持用孔109への挿入
作業が確実に行える。
【0155】このようにして、左右の治具側把持用ピン
63,73が把持用ブラケット99にそれぞれ係合し、
搭載ハンド11がコクピットモジュール1を把持した状
態になると、搭載ハンド11を移動させてコクピットモ
ジュール1を、図24に示すように、フロントドア開口
部77から車体内に搬入する。
【0156】搬入後、コクピットモジュール1を車体前
方側へ移動させて、サイドブラケット97の位置決め孔
153および把持用ブラケット99の位置決め孔115
に、図示しない車体側ブラケットの位置決めピンを挿入
してコクピットモジュール1を車体側に仮保持させる。
【0157】このとき、コクピットモジュール1は、図
24に示すように、車体のフロントドア開口部77にほ
とんど露出せず、把持用ブラケット99に対する搭載ハ
ンド11による把持部165周辺、すなわち治具側把持
用ピン63,73による把持用孔109への挿入部分周
辺が、フロントドア開口部77に露出している。
【0158】このため、上記したようなフロントドア開
口部77にほとんど露出部のないコクピットモジュール
1であっても、左右の治具側把持用ピン63,73によ
り、車幅方向外側から挟むようにして把持した状態での
ダッシュ部への搭載が可能であり、フロントドア開口部
77に露出部のあるコクピットモジュールに対する搭載
治具と共用して使用でき、フロントドア開口部77に露
出部のないあるいはほとんどないコクピットモジュール
専用の搭載治具を別途用意する必要がなく、生産コスト
の上昇を抑えることができる。
【0159】コクピットモジュール1が車体側に仮保持
されたら、搭載治具9のアクチュエータ71により治具
側把持用ピン63を後退させ、さらに、搭載ハンド11
全体を、治具側把持用ピン63の後退方向と逆方向へ移
動させて、左右の治具側把持用ピン63,73を把持用
孔109から抜き取る。その後、搭載ハンド11全体
を、搭載治具9が把持用ブラケット99に干渉しない位
置まで車体後方側へ移動させた後、車外へ移動させる。
【0160】この状態で、図示しない2本のボルトを、
上部の1本は把持用ブラケット99の締結作業孔117
から、下部の1本はブラケット本体101の下方位置か
ら、それぞれサイドブラケット97のボルト挿入孔15
5に挿入して車体側ブラケットに締結する。
【0161】なお、この締結により、サイドブラケット
97の取付面151が車体側ブラケットに密着するが、
このとき把持用ブラケット99はサイドブラケット97
に装着された状態であるので、把持用ブラケット99が
サイドブラケット97から取り外せるように、インナブ
ラケット103の第3の屈曲部139,141が車体側
ブラケットに干渉しないような逃げ部を車体側ブラケッ
トに設けておく必要がある。
【0162】左右の治具側把持用ピン63,73が把持
用孔109から抜き取られる際には、治具側把持用ピン
63が、図23(b)の状態から図中で左方向(右側の
治具側把持用ピン63については逆方向)に後退移動し
て、ガイド孔124,126から引き抜かれる。これに
より、インナブラケット103は、コイルスプリング1
30によって車体前方側へ移動し、図23(a)の状態
となる。この状態で、把持用ブラケット99を、前記し
たサイドブラケット97に対する装着動作と逆の動作に
より、サイドブラケット97から簡単に取り外すことが
できる。取り外した把持用ブラケット99は回収し、次
のコクピットモジュールの搭載作業に使用する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態に係わる自動車のコク
ピットモジュール把持構造を示す斜視図である。
【図2】図1の把持構造の要部の分解斜視図である。
【図3】図1の把持構造における把持用ブラケットの動
作を示す説明図である。
【図4】図1の把持構造における動作を示す説明図で、
(a)はコクピットモジュールを車体側に仮保持した状
態を示し、(b)はコクピットモジュールを車体側に位
置決めした状態を示す。
【図5】図1の把持構造における係合ピンと係合孔との
関係を示す説明図で、(a)は図4(a)に、(b)は
図4(b)にそれぞれ対応する。
【図6】図1の把持構造におけるコクピットモジュール
を車体へ搭載した状態での車体側方から見た説明図であ
る。
【図7】図1に示したインストルメントパネルを省略し
てあるコクピットモジュールをワーク載置台上にセット
した状態を示す斜視図である。
【図8】図7の拡大されたE矢視図である。
【図9】図2におけるサイドブラケットの変形例を示す
斜視図である。
【図10】図9の変形例の動作説明図である。
【図11】図2におけるサイドブラケットのさらに他の
変形例を把持用ブラケットとともに示す斜視図である。
【図12】図11の変形例における動作を示す断面図
で、(a)は切り起こし爪をガイド孔の下縁に当接させ
た状態を示し、(b)は(a)の状態から係合ピンを係
合孔に挿入した状態を示す。
【図13】図11の変形例における動作を示す側面図
で、(a)は切り起こし爪がガイド孔の下縁に当接して
いる状態を示し、(b)は係合孔に挿入された係合ピン
を移動させている状態を示す。
【図14】把持用ブラケットのサイドブラケットに対す
る落下規制部および、落下規制部による落下規制を解除
する解除部を備えた例を示す、図2に対応する斜視図で
ある。
【図15】図14の落下規制部および解除部の動作説明
図で、(a)は規制突起を規制孔に係合させた状態、
(b)はコクピットモジュールを車体側に仮保持した状
態、(c)は押付突起により規制突起を押し付けて規制
を解除している状態を示す。
【図16】図14における規制突起に代えて規制ピンを
用いた例を示す把持用ブラケットの斜視図である。
【図17】図16のF矢視断面図である。
【図18】この発明の他の実施形態を示す把持構造の要
部の分解斜視図である。
【図19】この発明のさらに他の実施形態を示す自動車
のコクピットモジュール把持構造を示す斜視図である。
【図20】図19の把持構造の分解斜視図である。
【図21】図19の把持構造の要部の分解斜視図であ
る。
【図22】図21の把持用ブラケットがサイドブラケッ
トに装着された状態での倒れ防止爪の嵌合状態を示す平
面図である。
【図23】図21の把持用ブラケットのサイドブラケッ
トへの取付状態を示す平面断面図で、(a)は仮保持さ
れた状態、(b)は固定された状態である。
【図24】図19の把持構造におけるコクピットモジュ
ールを車体へ搭載した状態での車体側方から見た説明図
である。
【符号の説明】
1 コクピットモジュール 5 ステアリングメンバ 6 ワーク載置台 9 搭載治具 11 搭載ハンド 17,97 サイドブラケット(ステアリングメンバの
両端) 19,99 把持用ブラケット 21 車体側ブラケット 27 仮保持機能付き位置決めピン 31 細径部 37 傾斜部 41 前後対向面(前後当接面部) 43 左右当接面(左右当接面部) 45 位置決め孔 49 係合ピン 49a 軸部 49b 大径部 51 係合孔 51a 長孔部 51b 大径孔 57 前後対向面(前後当接面部) 59 左右当接面(左右当接面部) 60 ガイド孔 63,73 把持用ピン 65 把持用孔(被把持部) 77 フロントドア開口部 81 メンバ支持部 83 ブラケット支持部 83b 直立部(受け部) 87 アタッチメント(搭載治具) 89 前後対向面(前後当接面部) 91 左右当接面(左右当接面部) 95 係合溝 101 ブラケット本体 103 インナブラケット 105 当接面 107 サイド面 109 把持用孔(挿入孔,被把持部) 124,126 ガイド孔(挿入孔) 130 コイルスプリング(弾性手段) 139,141 第3の屈曲部(押圧部) 143,145 係合爪(係合部) 147 係合孔 151 取付面 201 エンボス部(凹部) 203 ガイド孔 203a 下縁(周縁) 205 切り起こし爪(突起) 209 規制孔(落下規制部) 211 規制突起(落下規制部) 213 押付突起(解除部) 215 規制ピン(規制部位,落下規制部) 221 スプリング(弾性手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大平 孝一 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 井上 敏文 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3C030 BC01 CC02 DA27 DA35 DA38 3D044 BA12 BB01 BC01 BC28 BC30 3D114 AA04 BA20 CA07 DA17 EA13

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングメンバを主体として各種部
    品が組み付けられるコクピットモジュールを、車体のダ
    ッシュ部に取り付ける際に、前記コクピットモジュール
    を搭載治具により把持する自動車のコクピットモジュー
    ル把持構造において、前記ステアリングメンバの両端に
    対し着脱可能に装着され、かつ前記搭載治具によって把
    持される被把持部を備えた把持用ブラケットを備え、前
    記ステアリングメンバに装着された状態の前記把持用ブ
    ラケットは、前記コクピットモジュールが前記車体のダ
    ッシュ部に取り付けられた状態で、車体のフロントドア
    開口部に前記被把持部が露出していることを特徴とする
    自動車のコクピットモジュール把持構造。
  2. 【請求項2】 ステアリングメンバの両端と把持用ブラ
    ケットとのいずれか一方に、車幅方向に向けて突出する
    係合ピンを備え、いずれか他方には、前記係合ピンが係
    合する係合孔を備えていることを特徴とする請求項1記
    載の自動車のコクピットモジュール把持構造。
  3. 【請求項3】 係合孔は、車体前方側が上方となるよう
    傾斜する長孔状に形成され、搭載治具により把持用ブラ
    ケットを把持した状態で、係合ピンが前記係合孔を移動
    して、把持用ブラケットが車体前方側に移動したとき
    に、互いに車体前後方向に当接する前後当接面部が、ス
    テアリングメンバの両端と把持用ブラケットとにそれぞ
    れ設けられていることを特徴とする請求項2記載の自動
    車のコクピットモジュール把持構造。
  4. 【請求項4】 ステアリングメンバの両端および把持用
    ブラケットには、互いに車幅方向に当接する左右当接面
    部が設けられていることを特徴とする請求項3記載の自
    動車のコクピットモジュール把持構造。
  5. 【請求項5】 係合ピンは、軸部の先端に、この軸部よ
    り大径となる大径部を備え、係合孔は、前記軸部が移動
    可能に挿入される長孔部と、この長孔部の端部に形成さ
    れて前記大径部が挿入可能な大径孔とを備えていること
    を特徴とする請求項2記載の自動車のコクピットモジュ
    ール把持構造。
  6. 【請求項6】 車体側ブラケットにはコクピットモジュ
    ールを保持固定する仮保持機能付き位置決めピンを、ス
    テアリングメンバ側には前記仮保持機能付き位置決めピ
    ンが挿入される位置決め孔をそれぞれ設けるとともに、
    把持用ブラケットには、前記仮保持機能付き位置決めピ
    ンが挿入されるガイド孔を設け、前記仮保持機能付き位
    置決めピンが前記位置決め孔に挿入されて仮保持状態の
    ときに、ステアリングメンバの両端を前記車体側ブラケ
    ットに対し車体前方に向けて締結固定することで、係合
    ピンが係合孔の長孔部を大径孔に向けて移動するよう、
    前記ガイド孔の下縁に摺接する傾斜部を、前記仮保持機
    能付き位置決めピンに設けたことを特徴とする請求項5
    記載の自動車のコクピットモジュール把持構造。
  7. 【請求項7】 傾斜部は、仮保持機能付位置決めピンに
    形成した仮保持部となる細径部の車体前方側に連続して
    設けられていることを特徴とする請求項6記載の自動車
    のコクピットモジュール把持構造。
  8. 【請求項8】 係合ピンの先端が当接した状態で、係合
    ピンを係合孔までガイドする凹部を、前記係合孔が設け
    られた側に設けたことを特徴とする請求項7記載の自動
    車のコクピットモジュール把持構造。
  9. 【請求項9】 凹部は、係合孔から離れるに従って幅広
    に形成されていることを特徴とする請求項8記載の自動
    車のコクピットモジュール把持構造。
  10. 【請求項10】 ステアリングメンバの両端と把持用ブ
    ラケットとのいずれか一方に、車幅方向に向けて突出し
    て係合ピンより長い突起を設け、いずれか他方には、前
    記突起に比べて充分大きなガイド孔を設け、前記係合ピ
    ンと係合孔とが整合する位置関係にある状態で、前記ガ
    イド孔に挿入した前記突起がガイド孔の周縁に当接して
    いることを特徴とする請求項7記載の自動車のコクピッ
    トモジュール把持構造。
  11. 【請求項11】 突起は、ステアリングメンバの両端と
    把持用ブラケットとのいずれか一方に一体化して設けら
    れていることを特徴とする請求項10記載の自動車のコ
    クピットモジュール把持構造。
  12. 【請求項12】 係合ピンを係合孔に挿入して把持用ブ
    ラケットをステアリングメンバ側に装着した状態での前
    記把持用ブラケットのステアリングメンバ側からの落下
    を規制する落下規制部を設け、前記ステアリングメンバ
    側の両端を車体側ブラケットに対し車体前方に向けて締
    結固定してガイド孔が傾斜部を摺接する際に、前記落下
    規制部による前記把持用ブラケットに対する落下規制を
    解除する解除部を、前記車体側ブラケットに設けたこと
    を特徴とする請求項2記載の自動車のコクピットモジュ
    ール把持構造。
  13. 【請求項13】 落下規制部は、ステアリングメンバ側
    に設けた規制孔と、この規制孔に入り込む把持用ブラケ
    ットに設けた規制突起で構成され、解除部は、前記規制
    孔を通して前記規制突起を押し付けて把持用ブラケット
    をステアリングメンバ側から離反させる押付突起で構成
    されていることを特徴とする請求項12記載の自動車の
    コクピットモジュール把持構造。
  14. 【請求項14】 落下規制部は、ステアリングメンバ側
    に設けた規制孔と、この規制孔に先端が入り込みかつ、
    前記規制孔に対して接近離反する方向に移動可能となる
    よう把持用ブラケットに設けられて、弾性手段によりス
    テアリングメンバ側に押圧されて突出する規制部位で構
    成され、解除部は、前記規制孔を通して前記規制部位を
    前記弾性手段に抗して押し付ける押付突起で構成されて
    いることを特徴とする請求項12記載の自動車のコクピ
    ットモジュール把持構造。
  15. 【請求項15】 把持用ブラケットの被把持部は、車幅
    方向に対向して形成される把持用孔と、車幅方向に向け
    て突出する把持用ピンとのいずれか一方で構成され、搭
    載治具には、前記把持用孔に挿入される治具側把持用ピ
    ンと前記把持用ピンが挿入される治具側把持用孔とのい
    ずれか一方を備えていることを特徴とする請求項1記載
    の自動車のコクピットモジュール把持構造。
  16. 【請求項16】 コクピットモジュールが載置される載
    置台上に、ステアリングメンバを位置決め支持するメン
    バ支持部と、前記ステアリングメンバの端部に装着され
    た状態の把持用ブラケットを位置決め支持するブラケッ
    ト支持部とをそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1
    ないし15のいずれかに記載の自動車のコクピットモジ
    ュール把持構造。
  17. 【請求項17】 ブラケット支持部は、搭載治具により
    把持用ブラケットの被把持部を把持する際に、その把持
    方向に対向して位置して前記把持用ブラケットを受ける
    受け部を備えていることを特徴とする請求項16記載の
    自動車のコクピットモジュール把持構造。
  18. 【請求項18】 ステアリングメンバの両端に、車体後
    方に対向する取付面を設け、把持用ブラケットには、こ
    の取付面に当接する当接面および、搭載治具に設けた車
    幅方向に突出する治具側把持用ピンが挿入される挿入孔
    を被把持部として備えたサイド面をそれぞれ有するブラ
    ケット本体と、前記治具側把持用ピンが挿入される挿入
    孔を備えかつ前記ブラケット本体に対し車体前後方向に
    移動可能なインナブラケットとをそれぞれ設け、前記イ
    ンナブラケットは、前記治具側把持用ピンをブラケット
    本体およびインナブラケットの各挿入孔に挿入すること
    で、車体後方側に移動して前記ステアリングメンバに係
    合する係合部を、車体前方側の端部に備えていることを
    特徴とする請求項1記載の自動車のコクピットモジュー
    ル把持構造。
  19. 【請求項19】 インナブラケットは、弾性手段により
    ブラケット本体に対して車体前方側に押し付けられ、こ
    の押し付け作用により前記インナブラケットがブラケッ
    ト本体に対し車体前方側に移動している状態で、インナ
    ブラケットの挿入孔は、ブラケット本体の挿入孔に対
    し、各挿入孔の一部が整合した状態で車体前方へずれて
    いることを特徴とする請求項18記載の自動車のコクピ
    ットモジュール把持構造。
  20. 【請求項20】 係合部は、車体後方側に向けて突出す
    る係合爪で構成され、この係合爪が車体後方に向けて挿
    入されて係合する係合孔が、ステアリングメンバの取付
    面に設けられていることを特徴とする請求項18または
    19記載の自動車のコクピットモジュール把持構造。
  21. 【請求項21】 係合爪が係合孔に挿入された状態で、
    ステアリングメンバの取付面を車体後方に向けて押圧し
    て把持用ブラケットの当接面に圧接させる押圧部を、イ
    ンナブラケットに設けたことを特徴とする請求項20記
    載の自動車のコクピットモジュール把持構造。
  22. 【請求項22】 ステアリングメンバを主体として各種
    部品が組み付けられるコクピットモジュールを、車体の
    ダッシュ部に取り付ける際に、前記コクピットモジュー
    ルを搭載治具により把持する自動車のコクピットモジュ
    ール把持構造において、前記搭載治具として、前記ステ
    アリングメンバの両端を車体前後方向への移動により先
    端側で把持するアタッチメントを、搭載ハンドの両端に
    設けたことを特徴とする自動車のコクピットモジュール
    把持構造。
  23. 【請求項23】 ステアリングメンバの両端とアタッチ
    メントとのいずれか一方に、車幅方向に突出する係合ピ
    ンを設け、いずれか他方には、前記係合ピンが係合する
    係合溝を設けたことを特徴とする請求項22記載の自動
    車のコクピットモジュール把持構造。
  24. 【請求項24】 係合溝は、車体前方側が上方となるよ
    う傾斜している長孔状に形成され、搭載治具により把持
    用ブラケットを把持する際に、係合ピンが係合孔を移動
    して、アタッチメントが車体前方側に移動したときに、
    互いに車体前後方向に当接する前後当接面部が、ステア
    リングメンバの両端と前記アタッチメントとにそれぞれ
    設けられていることを特徴とする請求項23記載の自動
    車のコクピットモジュール把持構造。
  25. 【請求項25】 ステアリングメンバの両端およびアタ
    ッチメントには、互いに車幅方向に当接する左右当接面
    部がそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項2
    4記載の自動車のコクピットモジュール把持構造。
  26. 【請求項26】 ステアリングメンバを主体として各種
    部品が組み付けられるコクピットモジュールを、車体の
    ダッシュ部に取り付ける際に、前記コクピットモジュー
    ルを搭載治具により把持する自動車のコクピットモジュ
    ール把持方法において、前記ステアリングメンバの両端
    に対し着脱可能に装着される把持用ブラケットを、前記
    ステアリングメンバに装着し、前記コクピットモジュー
    ルが車体のダッシュ部に取り付けられた状態で前記車体
    のフロントドア開口部に露出する前記把持用ブラケット
    の被把持部を、前記搭載治具により把持することを特徴
    とする自動車のコクピットモジュール把持方法。
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