JP2003045723A - 積層型電子部品 - Google Patents

積層型電子部品

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JP2003045723A
JP2003045723A JP2001227933A JP2001227933A JP2003045723A JP 2003045723 A JP2003045723 A JP 2003045723A JP 2001227933 A JP2001227933 A JP 2001227933A JP 2001227933 A JP2001227933 A JP 2001227933A JP 2003045723 A JP2003045723 A JP 2003045723A
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coil conductor
endless loop
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁体層間の1ターン未満のコイル用導体パ
ターンを螺旋状に接続してコイルを形成しているので、
3つの共振器を電磁気的に結合させたバンドパスフィル
タを形成しようとした場合、共振器間の結合係数に差が
生じ、所定の特性を得るために回路設計及び構造設計が
煩雑になる。 【解決手段】 絶縁体層とコイル用導体パターンを積層
し、絶縁体層間のコイル用導体パターンを接続して積層
体内にコイルが形成される。このコイル用導体パターン
は、無端ループ状に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁体層とコイル
用導体パターンを積層し、絶縁体層間のコイル用導体パ
ターンを接続して積層体内にコイルが形成された積層型
電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の積層型電子部品に、例えば、図1
0に示す様に、アース電極102が形成された絶縁体層
101A、1ターン未満のコイル用導体パターン10
3、104が形成された絶縁体層101B、101C、
101D、101E、容量電極105、106が形成さ
れた絶縁体層101F、容量電極107、108が形成
された絶縁体層101G及び、保護用絶縁体層101H
が順次積層され、積層体内に2つのコイルが互いに電磁
気的に結合する様に横に並べて配置されたものがある。
【0003】この様に形成された積層型電子部品は、図
11に示す様なバンドパスフィルタが形成される。すな
わち、コイル用導体パターン103によってコイルL5
が形成されると共に、このコイル用導体パターン103
の線間容量及びコイル用導体パターン103とアース電
極102間に形成された容量によってコイルL5と並列
にコンデンサC9が形成される。また、コイル用導体パ
ターン104によってコイルL6が形成されると共に、
このコイル用導体パターン104の線間容量及びコイル
用導体パターン104とアース電極102間に形成され
た容量によってコイルL6と並列にコンデンサC10が
形成される。コイルL5とコイルL6は、その一端がア
ースされる。コイルL5の他端は、容量電極105と1
07によって形成されたコンデンサC11を介して入出
力端子に接続される。また、コイルL6の他端は、容量
電極106と108によって形成されたコンデンサC1
2を介して入出力端子に接続される。そして、コイルL
5とコイルL6は磁気的に結合すると共に、コイルL5
のコイル用導体パターンとコイルL6のコイル用導体パ
ターン間に形成された容量によってコイルL5の他端と
コイルL6の他端間に結合容量C13が接続される。
【0004】この様な積層型電子部品は、2つの並列共
振器が互いに対称になる様に、コイル用導体パターンと
容量電極の形状及び配置が決定されるのが一般的であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
な積層型電子部品は、絶縁体層間の1ターン未満のコイ
ル用導体パターンを螺旋状に接続してコイルを形成して
いるので、図12に示す様に3つの並列共振器121、
122、123を電磁気的に結合させたバンドパスフィ
ルタを形成しようとした場合、中央の並列共振器122
を対称に形成することができない。従って、従来の積層
型電子部品は、並列共振器121と並列共振器122間
の電磁気的な結合係数と、並列共振器122と並列共振
器123間の電磁気的な結合係数に差が生じ、所定の特
性を得るために回路設計及び構造設計が煩雑になるとい
う問題があった。
【0006】本発明は、コイルの構造に起因する回路設
計及び構造設計の煩雑さを解消できる積層型電子部品を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の積層型電子部品
は、コイル用導体パターンを左右対称に形成することに
より、上記の課題を解決するものである。すなわち、絶
縁体層とコイル用導体パターンを積層し、絶縁体層間の
コイル用導体パターンを接続して積層体内にコイルが形
成され、コイル用導体パターンは、無端ループ状に形成
される。このコイル用導体パターンには無端ループ状に
形成された部分からこの無端ループに囲まれた領域の中
央部に向かって延在する接続部が設けられる。また、本
発明の積層型電子部品は、絶縁体層とコイル用導体パタ
ーンを積層し、絶縁体層間のコイル用導体パターンを接
続して積層体内に互いに電磁気的に結合した複数のコイ
ルが形成され、複数のコイルは互いに重畳しない様に巻
軸をずらして形成され、少なくとも1つのコイルは、コ
イル用導体パターンが無端ループ状に形成される。さら
に、本発明の積層型電子部品は、絶縁体層とコイル用導
体パターンを積層し、絶縁体層間のコイル用導体パター
ンを接続して積層体内に互いに電磁気的に結合した奇数
個のコイルが形成され、奇数個のコイルは互いに重畳し
ない様に巻軸をずらして形成され、中央のコイルは、コ
イル用導体パターンが無端ループ状に形成される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の積層型電子部品は、絶縁
体層とコイル用導体パターンを積層し、絶縁体層間のコ
イル用導体パターンを接続して積層体内にコイルが形成
される。このコイルは、コイル用導体パターンが無端ル
ープ状に形成されると共に、無端ループからこの無端ル
ープに囲まれた領域の中央部に向かって延在する接続部
が設けられる。そして、絶縁体層間のコイル用導体パタ
ーンの接続部を接続することによりコイルが形成され
る。このコイルは、絶縁体層を介してアース電極に対向
し、アース電極と対向しているコイル用導体パターンが
アース電極に接続される。従って、本発明の積層型電子
部品は、コイル用導体パターンの形状を左右対称にする
ことができるので、絶縁体層間のコイル用導体パターン
を、このコイル用導体パターンの対称軸上の2点で交互
に接続することにより、積層体内に左右対称なコイルを
形成することができる。この様に形成されたコイルによ
って作り出される電磁界分布は左右対称となる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の積層型電子部品を図1乃至図
9を参照して説明する。図1は本発明の積層型電子部品
の第1の実施例を示す分解斜視図、図2は本発明の積層
型電子部品の第1の実施例を示す斜視図、図3は本発明
の積層型電子部品の第1の実施例の回路図である。図1
において、11A〜11Eは絶縁体層、13A〜13C
はコイル用導体パターンである。絶縁体層11A〜11
Eは、誘電体材料又は磁性体材料で形成される。絶縁体
層11Aの表面には、アース電極12が形成される。こ
のアース電極12は、絶縁体層11Aの側面まで引き出
される。絶縁体層11Bの表面には、コイル用導体パタ
ーン13Aが形成される。コイル用導体パターン13A
は、無端ループ状に形成され、この無端ループに囲まれ
た領域内に接続部13A1が形成される。接続部13A
1は、無端ループ状に形成された部分からこの無端ルー
プに囲まれた領域の中央部に向かって延在する様にコイ
ル用導体パターンの対称軸上に形成される。この様に形
成されたコイル用導体パターン13Aは、コイル用導体
パターンの対称軸上の接続部13A1が延在する方向に
位置する絶縁体層11Bの側面まで引き出される。絶縁
体層11Cの表面には、コイル用導体パターン13Bが
形成される。コイル用導体パターン13Bは、無端ルー
プ状に形成され、この無端ループに囲まれた領域内に1
対の接続部13B1、13B2が形成される。1対の接
続部13B1、13B2は、無端ループ状に形成された
部分からこの無端ループに囲まれた領域内で互いに対向
する様にコイル用導体パターンの対称軸上に形成され
る。この時、接続部13B1の端部は、絶縁体層11C
を介してコイル用導体パターン13Aの接続部13A1
の端部と対向する様に配置される。このコイル用導体パ
ターン13Bの接続部13B1とコイル用導体パターン
13Aの接続部13A1は、絶縁体層11Cに設けられ
たスルーホール内の導体を介して互いに接続される。絶
縁体層11Dの表面には、コイル用導体パターン13C
が形成される。コイル用導体パターン13Cは、無端ル
ープ状に形成され、この無端ループに囲まれた領域内に
接続部13C2が形成される。接続部13C2は、無端
ループ状に形成された部分からこの無端ループに囲まれ
た領域の中央部に向かって延在する様にコイル用導体パ
ターンの対称軸上に形成される。この時、接続部13C
2の端部は、絶縁体層11Dを介してコイル用導体パタ
ーン13Bの接続部13B2の端部と対向するように配
置される。このコイル用導体パターン13Cの接続部1
3C2とコイル用導体パターン13Bの接続部13B2
は、絶縁体層11Dに設けられたスルーホール内の導体
を介して互いに接続される。また、コイル用導体パター
ン13Cは、コイル用導体パターンの対称軸上の接続部
13C2が延在する方向に位置する絶縁体層11Dの側
面まで引き出される。絶縁体層11Aから絶縁体層11
Dまで順次積層し、保護用絶縁層11Eで覆われた積層
体の側面には、図2に示す様に外部端子21、22が形
成される。そして、コイル用導体パターン13Aの引出
端とアース電極12の引出端が外部端子21を介して接
続される。外部端子22は、コイル用導体パターン13
Cの引出端に接続される。このようにして図3の様な並
列共振器が形成される。すなわち、コイル用導体パター
ン13A、13B、13CによってコイルL1が形成さ
れる。また、コイル用導体パターン13A、13B、1
3Cの線間容量及びコイル用導体パターン13Aとアー
ス電極12間の容量によってコイルL1と並列にコンデ
ンサC1が形成される。この様に形成された並列共振器
は、コイル用導体パターンが左右対称に形成され、絶縁
体層間のコイル用導体パターンがこのコイル用導体パタ
ーンの対称軸上の2点で交互に接続されるので、コイル
L1の入力端から入力された信号によって生じる電磁界
分布は左右対称となる。図4は、この様に形成された積
層型電子部品のインピーダンス特性を示すもので、特性
図によると、3GHz付近で並列共振を起こしており、
この積層型電子部品は共振器として動作することが確認
できた。
【0010】図5は、本発明の積層型電子部品の第2の
実施例を示す分解斜視図である。絶縁体層51A〜51
Gは、誘電体材料又は磁性体材料で形成される。絶縁体
層51Aの表面には、アース電極52が形成され、アー
ス電極52の引出端が絶縁体層51Aの対向する側面ま
で引出される。絶縁体層51Bの表面には、コイル用導
体パターン53A、54A、55Aが形成される。コイ
ル用導体パターン53Aは、無端ループ状に形成され、
この無端ループからこの無端ループに囲まれた領域の中
央部に向かって延在する様にコイル用導体パターンの対
称軸上に接続部53A1が形成される。このコイル用導
体パターン53Aは、その対称軸がコイル用導体パター
ン53A、54A、55Aの配列方向と垂直になる様に
配列されると共に、コイル用導体パターンの対称軸上の
接続部53A1が延在する方向に位置する絶縁体層51
Bの側面まで引き出される。コイル用導体パターン54
Aとコイル用導体パターン55Aは、互いに線対称にな
るようにコイル用導体パターン53Aと所定の間隔を空
けて形成される。また、コイル用導体パターン54Aの
一端とコイル用導体パターン55Aの一端は、コイル用
導体パターン53Aが引き出された絶縁体層51Bの側
面まで引き出される。絶縁体層51Cの表面には、コイ
ル用導体パターン53B、54B、55Bが形成され
る。コイル用導体パターン53Bは、無端ループ状に形
成され、無端ループに囲まれた領域内で、無端ループか
ら互いに対向して延在する様にコイル用導体パターンの
対称軸上に1対の接続部53B1、53B2が形成され
る。このコイル用導体パターン53Bは、その対称軸が
コイル用導体パターン53B、54B、55Bの配列方
向と垂直になる様に配列される。また、このコイル用導
体パターン53Bの接続部53B1の端部は、絶縁体層
51Cのスルーホール内の導体を介してコイル用導体パ
ターン53Aの接続部53A1の端部に接続される。コ
イル用導体パターン54Bとコイル用導体パターン55
Bは、互いに線対称になるようにコイル用導体パターン
53Bと所定の間隔を空けて形成される。コイル用導体
パターン54Bの一端は、絶縁体層51Cのスルーホー
ル内の導体を介してコイル用導体パターン54Aの他端
に接続される。また、コイル用導体パターン55Bの一
端は、絶縁体層51Cのスルーホール内の導体を介して
コイル用導体パターン55Aの他端に接続される。絶縁
体層51Dの表面には、コイル用導体パターン53C、
54C、55Cが形成される。コイル用導体パターン5
3Cは、無端ループ状に形成され、この無端ループから
この無端ループに囲まれた領域の中央部に向かって延在
する様にコイル用導体パターンの対称軸上に接続部53
C2が形成される。このコイル用導体パターン53C
は、その対称軸がコイル用導体パターン53C、54
C、55Cの配列方向と垂直になる様に配列される。ま
た、このコイル用導体パターン53Cの接続部53C2
の端部は、絶縁体層51Dのスルーホール内の導体を介
してコイル用導体パターン53Bの接続部53B2の端
部に接続される。コイル用導体パターン54Cとコイル
用導体パターン55Cは、互いに線対称になるようにコ
イル用導体パターン53Cと所定の間隔を空けて形成さ
れる。コイル用導体パターン54Cの一端が絶縁体層5
1Dのスルーホール内の導体を介してコイル用導体パタ
ーン54Bの他端に、コイル用導体パターン55Cの一
端が絶縁体層51Dのスルーホール内の導体を介してコ
イル用導体パターン55Bの他端にそれぞれ接続され
る。この様にコイル用導体パターン53A、53B、5
3Cが順次接続されて形状が左右対称なコイルが形成さ
れる。また、コイル用導体パターン54A、54B、5
4Cが順次接続されてらせん状のコイルが形成される。
さらに、コイル用導体パターン55A、55B、55C
が順次接続されてらせん状のコイルが形成される。絶縁
体層55Eの表面には、容量電極56と容量電極57が
形成される。容量電極56は、凸部56Tを有するL字
状に形成され、絶縁体層55Eのスルーホール内の導体
を介してコイル用導体パターン54Cの他端に接続され
る。また、容量電極57は、凸部57Tを有するL字状
に形成され、絶縁体層5555Eのスルーホール内の導
体を介してコイル用導体パターン55Cの他端に接続さ
れる。絶縁体層51Fの表面には、容量電極58、容量
電極59、容量電極60が形成される。容量電極58
は、容量電極56と対向する位置に設けられ、絶縁体層
51Fの側面まで引き出される。また、容量電極59
は、容量電極57と対向する位置に設けられ、絶縁体層
51Fの側面まで引き出される。容量電極60は、容量
電極56の凸部56Tと容量電極57の凸部57Tに対
向する様に形成され、接続部60Tが設けられる。接続
部60Tは、その端部がコイル用導体パターン53Cに
おけるコイル用導体パターンの対称軸と交差する点と対
向する様に配置され、絶縁体層51E、51Fのスルー
ホール内の導体を介してコイル用導体パターン53Cに
接続される。絶縁体層51Aから絶縁体層51Fまで順
次積層し、保護用絶縁体層51Gで覆われた積層体の側
面には、図6に示す様に外部端子61、62、63、6
4、65、66が形成される。そして、コイル用導体パ
ターン53Aの引出端とアース電極52の引出端が外部
端子62を介して接続される。また、コイル用導体パタ
ーン54Aの一端とアース電極の引出端が外部端子61
を介して接続される。さらに、コイル用導体パターン5
5Aの一端とアース電極52の引出端が外部端子63を
介して接続される。またさらに、外部端子64が容量電
極58に、外部端子66が容量電極59に、外部端子6
5がアース電極52の引出端にそれぞれ接続される。こ
の様にして図7に示す様なバンドパスフィルタが形成さ
れる。すなわち、コイル用導体パターン53A、53
B、53CによってコイルL2が、コイル用導体パター
ン54A、54B、54CによってコイルL3が、コイ
ル用導体パターン55A、55B、55Cによってコイ
ルL4がそれぞれ形成される。このコイルL2とコイル
L3が互いに電磁気的に結合し、コイルL2とコイルL
4が互いに電磁気的に結合する。また、コイル用導体パ
ターン53A、53B、53Cの線間容量及びコイル用
導体パターン53Aとアース電極52間の容量によって
コイルL2と並列にコンデンサC2が形成される。さら
に、コイル用導体パターン54A、54B、54Cの線
間容量及びコイル用導体パターン54Aとアース電極5
2間の容量によってコイルL3と並列にコンデンサC3
が形成される。またさらに、コイル用導体パターン55
A、55B、55Cの線間容量及びコイル用導体パター
ン55Aとアース電極52間の容量によってコイルL4
と並列にコンデンサC4が形成される。また、容量電極
56と容量電極58によってコンデンサC5が、容量電
極57と容量電極59によってコンデンサC6がそれぞ
れ形成される。さらに、コイルL2のコイル用導体パタ
ーンとコイルL3のコイル用導体パターン間に形成され
た容量及び、容量電極56と容量電極60間の容量によ
ってコイルL2の他端とコイルL3の他端間にコンデン
サC7が接続される。またさらに、コイルL2のコイル
用導体パターンとコイルL4のコイル用導体パターン間
に形成された容量及び、容量電極57と容量電極60間
の容量によってコイルL2の他端とコイルL4の他端間
にコンデンサC8が接続される。この様に形成されたバ
ンドパスフィルタは、中央の共振器のコイルを構成する
コイル用導体パターンが左右対称に形成され、絶縁体層
間のコイル用導体パターンがこのコイル用導体パターン
の対称軸上の2点で交互に接続され、しかもコイル用導
体パターンの対称軸が複数のコイルの配列方向と垂直に
なる様に配列されるので、コイルL2とコイルL3間の
電磁界分布と、コイルL2とコイルL3間の電磁界分布
が等しくなる。
【0011】この様にしてバンドパスフィルタが形成さ
れた積層型電子部品は、図8の様な特性を得ることがで
きる。図8において横軸は周波数、縦軸は減衰量とリタ
ーンロス、81は通過帯域特性、82はリターンロス特
性を示している。この積層型電子部品は、中心周波数が
1907.5MHz、帯域幅が337MHzとなってい
る。
【0012】以上、本発明の積層型電子部品の実施例を
述べたが、本発明はこれらの実施例に限られるものでは
ない。例えば、無端ループ状に形成されたコイル用導体
パターンは、実施例では正方形のものを示したが、長方
形や円形等様々な形状に形成することができる。また、
コイル用導体パターンは、図9に示す様に、無端ループ
状に形成され、絶縁体層間のコイル用導体パターン93
A、93B、93Cがこのコイル用導体パターンの対称
軸とコイル用導体パターンが交差する2点で交互に接続
されてもよい。さらに、複数のコイルを電磁気的に結合
するものでは、少なくとも1のコイルを構成するコイル
用導体パターンが無端ループ状に形成されればよく、そ
のコイルの数や、無端ループ状のコイル用導体パターン
によって形成されるコイルの位置は回路構成に応じてさ
まざまに変えることができる。
【0013】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の積層型電子
部品は、コイル用導体パターンが無端ループ状に形成さ
れているので、コイルによって作り出される電磁界分布
は左右対称となり、このコイルの両側にコイルを配置し
て電磁気的に結合させた場合でもこのコイルと一方のコ
イル間の結合係数とこのコイルと他方のコイル間の結合
係数を等しくすることができる。従って、本発明の積層
型電子部品は、コイルの構造に起因する回路設計及び構
造設計の煩雑さを解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の積層型電子部品の第1の実施例を示
す分解斜視図である。
【図2】 本発明の積層型電子部品の第1の実施例を示
す斜視図である。
【図3】 本発明の積層型電子部品の第1の実施例の回
路図である。
【図4】 本発明の積層型電子部品の第1の実施例の特
性図である。
【図5】 本発明の積層型電子部品の第2の実施例を示
す分解斜視図である。
【図6】 本発明の積層型電子部品の第2の実施例を示
す斜視図である。
【図7】 本発明の積層型電子部品の第2の実施例の回
路図である。
【図8】 本発明の積層型電子部品の第2の実施例の特
性図である。
【図9】 本発明の積層型電子部品の別の実施例を示す
分解斜視図である。
【図10】 従来の積層型電子部品の分解斜視図であ
る。
【図11】 バンドパスフィルタの回路図である。
【図12】 別のバンドパスフィルタの回路図である。
【符号の説明】
11A、11B、11C、11D、11E 絶縁体層 12 容量電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H03H 7/09 H01F 15/00 C D

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁体層とコイル用導体パターンを積層
    し、該絶縁体層間のコイル用導体パターンを接続して積
    層体内にコイルが形成され、 該コイル用導体パターンは、無端ループ状に形成された
    ことを特徴とする積層型電子部品。
  2. 【請求項2】 前記コイル用導体パターンには、無端ル
    ープ状に形成された部分からこの無端ループに囲まれた
    領域の中央部に向かって延在する接続部が設けられる請
    求項1に記載の積層型電子部品。
  3. 【請求項3】 前記コイルは絶縁体層を介してアース電
    極に対向し、該アース電極と対向しているコイル用導体
    パターンがアース電極に接続される請求項1又は請求項
    2に記載の積層型電子部品。
  4. 【請求項4】 絶縁体層とコイル用導体パターンを積層
    し、該絶縁体層間のコイル用導体パターンを接続して積
    層体内に互いに電磁気的に結合した複数のコイルが形成
    され、 該複数のコイルは、互いに重畳しない様に巻軸をずらし
    て形成され、少なくとも1つのコイルは、コイル用導体
    パターンが無端ループ状に形成されることを特徴とする
    積層型電子部品。
  5. 【請求項5】 前記少なくとも1つのコイルを構成する
    コイル用導体パターンは、無端ループ状に形成された部
    分からこの無端ループに囲まれた領域の中央部に向かっ
    て延在する接続部が設けられる請求項4に記載の積層型
    電子部品。
  6. 【請求項6】 前記複数のコイルは絶縁体層を介してア
    ース電極に対向し、該アース電極と対向している複数の
    コイルのコイル用導体パターンがそれぞれアース電極に
    接続される請求項4又は請求項5に記載の積層型電子部
    品。
  7. 【請求項7】 絶縁体層とコイル用導体パターンを積層
    し、該絶縁体層間のコイル用導体パターンを接続して積
    層体内に互いに電磁気的に結合した奇数個のコイルが形
    成され、 該奇数個のコイルは、互いに重畳しない様に巻軸をずら
    して形成され、中央のコイルは、コイル用導体パターン
    が無端ループ状に形成されることを特徴とする積層型電
    子部品。
  8. 【請求項8】 前記中央のコイルを構成するコイル用導
    体パターンは、無端ループ状に形成された部分からこの
    無端ループに囲まれた領域の中央部に向かって延在する
    接続部が設けられる請求項7に記載の積層型電子部品。
  9. 【請求項9】 前記奇数個のコイルは絶縁体層を介して
    アース電極に対向し、該アース電極と対向している奇数
    個のコイルのコイル用導体パターンがそれぞれアース電
    極に接続される請求項7又は請求項8に記載の積層型電
    子部品。
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