JP2003040990A - ポリヒドロキシカルボン酸系共重合体の製造方法 - Google Patents

ポリヒドロキシカルボン酸系共重合体の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高分子量、耐衝撃性、柔軟性、生
分解性を有するポリエステル共重合体を得る新規な製造
方法、ポリヒドロキシカルボン酸に対する耐衝撃性付与
剤の提供。 【解決手段】 重量平均分子量5,000〜40
0,000のポリヒドロキシカルボン酸(A)と、重量
平均分子量5,000〜200,000のジカルボン酸
とジオールとからなるポリエステル(B)とを溶融さ
せ、次いでエステル交換触媒(C)を添加し減圧下でエ
ステル交換反応させることを特徴とするポリヒドロキシ
カルボン酸系共重合体の製造方法。および、該製造方法
により得られるポリヒドロキシカルボン酸系共重合体か
らなるポリヒドロキシカルボン酸用の耐衝撃性付与剤、
並びに該耐衝撃性付与剤及びポリヒドロキシカルボン酸
とを含有するポリエステル組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリヒドロキシカ
ルボン酸系共重合体の新規な製造方法に関する。また、
該製造方法によって得られるポリヒドロキシカルボン酸
系共重合体及び該共重合体からなり、ポリヒドロキシカ
ルボン酸類に優れた耐衝撃性を付与する耐衝撃性付与
剤、及び該付与剤を含有する耐衝撃性に優れるポリヒド
ロキシカルボン酸に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、プラスチック製品は、各種の食品
包装材料、農業用資材、医療器具、接着剤、雑貨用など
様々な分野に用いられている。代表的な汎用樹脂として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリアミ
ド、ポリウレタン等が知られている。
【0003】しかしながら、これらプラスチック製品の
使用後の最終処分方法としては、焼却や埋め立てが行わ
れているのが実情である。また、こうした廃棄物によっ
て、埋立地の不足、景観阻害、海洋生物への脅威等の地
球的規模の環境問題を引き起こしている。
【0004】このような背景からプラスチックの大量生
産・消費・廃棄型の経済社会システムから循環型経済社
会システムへの移行が強く求められている。そして、こ
れに対応する形で生分解性プラスチックの市場展開がク
ローズアップされている。
【0005】生分解性ポリマーは、次の3つに大別され
る。澱粉などの天然系、ポリヒドロキシブチレートをは
じめとする微生物産系、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン
等の化学合成系である。
【0006】これら生分解性ポリマーは、一般プラスチ
ックと異なり、容易に完全分解し、最終的には水と二酸
化炭素になる。また、燃焼カロリーが低いため、焼却し
た場合も炉を痛めることがなく、燃焼時に有害なガスを
発生しない特徴を有する。出発原料に再生容易な植物資
源を利用出来るため、枯渇する石油資源から脱却でき
る。これらの利点から、現在、汎用樹脂の代替として期
待されている。
【0007】とりわけ、ポリ乳酸をはじめとするポリヒ
ドロキカルボン酸類は、トウモロコシなどの天然原料か
ら合成され、透明性、耐熱性、溶融成形性、強靭、高剛
性等に優れていることが知られている。しかし、非常に
脆いため、成形品等への応用は限定される。そのため、
ポリ乳酸に可塑剤を添加することや共重合により改質法
で、ポリ乳酸の優れた諸物性を維持し、脆さの改善即ち
柔軟性、耐衝撃性を向上させる研究が行われてきた。
【0008】例えば、ポリ乳酸に可塑剤を添加する例と
しては、米国特許第1995970号報の明細書には、
ポリ乳酸にジブチルフタレート及びニトロセルロースを
添加して柔軟化、引き裂き強度の強化方法が開示されて
いる。米国特許第3498957号明細書には、重合中
にグリコールジエステルや二塩基酸ジエステルを添加す
ることによりポリ乳酸の重合中の粘度を低下させる溶融
時の可塑剤について開示されている。
【0009】米国特許第5180765号明細書には、
ポリ乳酸に、乳酸オリゴマーやラクタイドを添加して柔
軟化する方法が開示されている。しかしながら、この方
法では、耐熱性の低下やポリマー自身の加水分解が起こ
りやすくなるなどの問題が知られている。
【0010】欧州公開特許第226061号公報には、
医療材料への応用として、クエン酸トリエチルなどの可
塑剤を含有するポリ乳酸組成物が開示されている。ま
た、特開平2−117号公報には、酢酸エステル類を可
塑剤として含有するポリ乳酸組成物が開示され、医療用
のフィルム、ロッドなど体内埋め込み用の生体材料の可
塑化技術として有用であることが開示されている。
【0011】特開平4−335060号公報には、ポリ
乳酸と可塑剤を含む組成物、さらに詳しくは、フタル酸
エステル、脂肪族二塩基酸エステル、リン酸エステル、
ヒドロキシ多価カルボン酸エステル、脂肪酸エステル、
多価アルコールエステル、エポキシ系可塑剤、ポリエス
テル系可塑剤又はそれらの混合物等、通常の汎用樹脂用
の汎用可塑剤を含むポリ乳酸組成物が開示されている。
【0012】これらの技術でポリ乳酸の柔軟化は可能で
あるが、可塑化されたポリ乳酸の耐熱性が大きく低下し
たり、柔らかい反面、衝撃強度が伴わなかったり、折り
曲げ時のひび割れ性や、混練時にポリ乳酸の分子量低下
を伴う等、未だに多くの問題点がある。また、これら低
分子可塑剤は、プロセッシング時の可塑剤の気化や、ブ
リードアウトの問題が避けられなかった。
【0013】また、ポリエステル系可塑剤も十分な柔軟
性は得にくく、保存時のブリードアウトも激しかった。
その他の高分子系可塑剤としては、ポリカプロラクトン
などのポリエステル類や、ポリエーテル類が報告されて
おり、特開平8−199052号公報には、ポリエーテ
ル類がポリ乳酸の可塑剤として有用であることが開示さ
れており、特開平8−283557号公報には、脂肪族
ジカルボン酸と脂肪族ジオールからなる脂肪族ポリエス
テルが、ポリ乳酸を主体とするポリマーの軟質化を目的
とする可塑剤として有用であることが開示されている。
【0014】しかし、いずれの場合も、ポリ乳酸の衝撃
強度を若干改善する量しか添加できず、大幅な軟質化を
図ろうとすると低分子量の可塑剤の場合と同様に耐熱温
度の低下とブリードアウトを招き、また可塑剤の種類、
添加量によっては透明性も低下する。また柔軟性は付与
できるものの、衝撃に対して弱く、耐クレージング性も
低いという欠点があった。
【0015】さらに特開平9−137047号公報は、
ラクタイドと低融点のポリエステルを共重合し、更に第
3成分として、これと類似な構造を有するコポリマー又
はホモポリマーを添加したポリ乳酸組成物について開示
されている。
【0016】しかしながら、記載の低融点ポリエステル
の融点が130℃以下であっても結晶性が高く、ガラス
転移温度が高い脂肪族ポリエステルは、第3成分を添加
しても衝撃強度の向上の程度は低い。これは、衝撃強度
が必ずしも添加物の融点や母体ポリマーとの構造類似性
だけでは、ポリ乳酸をはじめとするポリヒドロキシカル
ボン酸類の衝撃強度改善を果たせないことを示唆してい
る。
【0017】一方、共重合法では、特開平7−1732
66号公報にラクタイドと、芳香族ジカルボン酸及び/
又は脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとからなる芳
香族及び/又は脂肪族ポリエステルとを開環重合重合触
媒の存在下に反応させて得られる乳酸系共重合ポリエス
テルの製造方法が開示されている。この製造方法により
得られる乳酸系共重合ポリエステルのシートは、優れた
柔軟性と透明性を示すとの記載ある。しかし、市販され
おり入手が容易なポリ乳酸を用いて乳酸系共重合ポリエ
ステルを製造する方法はこれまで知られていなかった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、ポリヒドロキシカルボン酸とポリエステル
を用い、十分な高分子量、耐衝撃性、柔軟性、生分解性
を有するポリエステル共重合体を得る新規な製造方法、
とくにポリヒドロキシカルボン酸がポリ乳酸の場合に
は、さらに透明性を有するポリエステル共重合体を得る
新規な製造方法を提供することにある。
【0019】また、本発明が解決しようとする課題は、
ポリヒドロキシカルボン酸とポリエステルを用い、ポリ
ヒドロキシカルボン酸に対し優れた耐衝撃性、柔軟性を
付与し、耐熱性を維持し、ブリードアウトを抑制するこ
とができる耐衝撃性付与剤、及び該剤を得る新規な製造
方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため鋭意研究した結果、エステル交換触媒の存
在下でポリヒドロキシカルボン酸とポリエステルとを溶
融させ、減圧下で反応させることにより、十分な高分子
量、用途に応じた耐衝撃性、柔軟性、生分解性を有する
共重合体が得られることを見出し本発明を解決するに至
った。また、該共重合体がポリヒドロキシカルボン酸類
に対して、優れた柔軟性、耐衝撃性を向上させ、さらに
耐熱性を維持し、ブリードアウトを抑制することがで
き、特にポリヒドロキシカルボン酸がポリ乳酸の場合に
は透明性を維持することができる改質剤として用いるこ
とができることを見出し、本発明を解決するに至った。
【0021】即ち、本発明は、重量平均分子量5,00
0〜400,000のポリヒドロキシカルボン酸(A)
と、重量平均分子量5,000〜200,000のジカ
ルボン酸とジオールとからなるポリエステル(B)とを
溶融させ、次いでエステル交換触媒(C)を添加し減圧
下でエステル交換反応させることを特徴とするポリヒド
ロキシカルボン酸系共重合体の製造方法を提供するもの
である。また本発明は、該製造方法により得られるポリ
ヒドロキシカルボン酸系共重合体からなるポリヒドロキ
シカルボン酸用の耐衝撃性付与剤、並びに該耐衝撃性付
与剤及びポリヒドロキシカルボン酸とを含有するポリエ
ステル組成物を提供するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】重量平均分子量5,000〜40
0,000のポリヒドロキシカルボン酸(A)と、重量
平均分子量5,000〜400,000のジカルボン酸
とジオールとからなるポリエステル(B)とを溶融さ
せ、次いでエステル交換触媒(C)を添加し、減圧下で
エステル交換反応させることを特徴とするポリヒドロキ
シカルボン酸とポリエステルとの共重合体(以下、ポリ
ヒドロキシカルボン酸系共重合体という。)の製造方法
について以下に説明する。
【0023】はじめに、本発明のポリヒドロキシカルボ
ン酸系共重合体の製造方法について説明する。本発明の
製造方法は、原料であるポリヒドロキシカルボン酸
(A)とジオールとジカルボン酸とからなるポリエステ
ル(B)とを反応器に供給し、100〜280℃で不活
性ガス雰囲気下で溶融させる。
【0024】ここで反応器は、特に限定されるものでは
ないが、例えば、バッチ式反応器として、撹拌翼の付い
た、たて型又は横型タンク式リアクター又はニーダー等
が挙げられる。連続式反応器として、2軸混錬押出機な
どが好ましく挙げられる。2軸混錬押出機は、同方向又
は異方向に回転する軸に、互いにかみ合うスクリューを
取り付けたもので、更にシリンダー(筒状部)には原料
や添加剤の供給及び脱揮、不活性ガスの供給、減圧下で
の反応のための減圧装置、及びその排気等を行なうベン
ト孔,すなわち、開口面積が大きく,多数個の孔、具体
的には1個から5個設けたもの等を用いることができ
る。これら付設した2軸混錬押出機は、原料又は重合中
及び重合後のポリマーは、極めて効果的に撹拌、溶融混
合、移送され、反応を速やかに進行させることができ
る。この他に1軸混錬押出機を使用することができる
が、混錬効率の観点から、2軸混錬押出機を用いること
が好ましい。
【0025】溶融したポリヒドロキシカルボン酸(A)
とポリエステル(B)との混合物に、エステル交換触媒
(C)を添加し、反応温度100〜280℃、減圧度
5,000パスカル(以下、Paと省略することがあ
る。)以下でエステル交換反応を行う。
【0026】ここで本発明で使用するポリヒドロキシカ
ルボン酸(A)は、分子内にヒドロキシル基を有する脂
肪族カルボン酸類の繰り返し単位からなるものであり、
例えば、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリグリコー
ル酸、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシバリ
レート、ポリ乳酸/グリコール酸共重合体、ポリヒドロ
キシブチレート/バリレート共重合体等が挙げられ、こ
れらの混合物であってもよい。また、ポリ乳酸のように
繰り返し単位中に不斉炭素を有する場合、L体、D体、
L体とD体の混合物すなわちラセミ体のいずれであって
もよい。
【0027】また、ポリヒドロキシカルボン酸(A)
は、ヒドロキシカルボン酸を脱水重縮合して得られるも
のでもよいし、ラクタイド、グリコライドのようなラク
トン類を開環重合して得られたものでもよい。
【0028】本発明で使用されるポリヒドロキシカルボ
ン酸(A)は、重量平均分子量で5,000〜400,
000、さらに10,000〜250,000の範囲の
ものが好ましく用いられる。
【0029】一方、本発明で使用されるポリエステル
(B)は、重量平均分子量5,000〜200,00
0、さらに好ましくは10,000〜200,000、
より好ましくは20,000〜15,000、特に好ま
しくは20,000〜100,000の芳香族ジカルボ
ン酸及び/又は脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールと
からなる芳香族及び/又は脂肪族ポリエステルが用いら
れる。
【0030】本発明で使用されるポリエステル(B)
は、例えば下記に示されるジオールとジカルボン酸との
組み合わせから、公知慣用の重縮合反応により得られる
ポリエステルを用いることができる。
【0031】本発明に用いるジオールは、鎖状炭化水
素、脂環式炭化水素を有する脂肪族ジオールであれば特
に種類を問わないが、なかでも炭素原子数2〜45の脂
肪族ジオールが好ましく挙げられ、例えばエチレングリ
コール、1、3−プロパンジオール、1,4−ブタンジ
オール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタ
ンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカ
ンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12
−ドデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,2−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、3,3−ジエチル−1,3−プロパンジオール、
【0032】3,3−ジブチル−1,3−プロパンジオ
ール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオ
ール、1,3−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジ
オール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,
4−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、
1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオー
ル、1,4−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオ
ール、n−ブトキシエチレングリコール、シクロヘキサ
ンジメタノール、水添ビスフェノールA、ダイマージオ
ール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、キシリレングリコール、フェニルエチレング
リコールなどが挙げられる。また、これらのジオールを
2種類以上併用して使用することもできる。
【0033】一方、本発明に用いるジカルボン酸は、鎖
状炭化水素、脂環式炭化水素を有する脂肪族ジカルボン
酸、又は芳香族環を有する芳香族ジカルボン酸であれば
特に種類は問わないが、このうち、炭素原子数4〜45
の脂肪族ジカルボン酸又は炭素原子数4〜45の芳香族
ジカルボン酸が好ましく挙げられ、例えば、脂肪族ジカ
ルボン酸としてはコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、
デカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ダ
イマー酸の如き脂肪族ジカルボン酸;フマル酸の如き不
飽和脂肪族ジカルボン酸等が挙げられ、芳香族ジカルボ
ン酸としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸などが挙げられる。また、
これらのジカルボン酸を2種類以上併用して用いること
もできる。
【0034】上記、ジオールとジカルボン酸とからなる
ポリエステル(B)の融点は150℃以下のものが好ま
しく用いられる。ポリエステル(B)の融点の例として
は、以下に限定するものではないが、ポリエチレンサク
シネートが約102℃、ポリプロピレンサクシネートが
約−2℃、ポリブチレンサクシネートが約113℃、ポ
リエチレンアジペートが約44℃、ポリプロピレンアジ
ペートが約58℃、ポリブチレンアジペートが約58
℃、ポリエチレンセバケートが約63℃、ポリプロピレ
ンセバケートが約−41℃、ポリブチレンアジペート/
テレフタレート(仕込みモル比;アジピン酸:テレフタ
ル酸=1:1)が約120℃等が挙げられ、これらのも
のはポリエステル(B)として好ましく用いることがで
きる。
【0035】ポリエステル(B)は、公知慣用の製造方
法により得ることができる。例えば、ジオールとジカル
ボン酸とをモル比で1:1.5〜1:1で窒素雰囲気下
にて130〜240℃の範囲の反応温度で1時間に5〜
10℃の割合で徐々に昇温させながら撹拌して水を留去
する。4〜12時間反応後、0.1KPa〜100KP
aの範囲で徐々に減圧度を上げながら過剰のジオールを
留去する。2〜3時間減圧後、エステル交換触媒(C)
及び酸化防止剤を添加して0.5KPa以下で減圧しな
がら200〜240℃で4〜12時間反応させることに
より、高粘性のポリエステル(B)を得ることができ
る。
【0036】この時使用するエステル交換触媒として
は、周期律表II、III、IV族からなる群から選ば
れる少なくとも1種類の金属または金属化合物からなる
触媒を用いることができる。より具体的には、Ti、S
n、Zn、Mg、Al、Zr、Hf等の金属または金属
化合物からなる触媒が好ましく、チタンテトライソプロ
ポキシド、チタンテトラブトキシド、チタンオキシアセ
チルアセトナート、オクタン酸スズ、2−エチルヘキサ
ン酸スズ、アセチルアセトナート亜鉛、酢酸亜鉛、酢酸
マグネシウム、4塩化ジルコニウム、4塩化ハフニウ
ム、4塩化ハフニウムテトラヒドロフラン錯体等がさら
に好ましい。
【0037】また、ポリエステル(B)を製造する場合
のエステル交換触媒の使用量は、ポリエステル(B)に
対し、10〜1000ppm、好ましくは、20〜50
0ppm、更に好ましくは、30〜300ppmであ
る。
【0038】エステル交換反応時に問題となるポリエス
テルの着色を低減させるために、更に亜リン酸エステル
化合物等の酸化防止剤を10〜2000ppm添加する
ことが好ましい。
【0039】上述の製造方法により得られたポリエステ
ル(B)を、さらに溶融粘性低減のため、ポリエステル
を分岐状にしたり、ポリエステルを更に公知慣用の酸無
水物又は多価イソシアネート等と公知慣用の方法で反応
させて高分子量化することもできる。
【0040】次に溶融温度は、ポリヒドロキシカルボン
酸(A)とポリエステル(B)とを溶融させるため、ポ
リヒドロキシカルボン酸(A)の熱分解温度以下であれ
ば特に制限されないが、ポリヒドロキシカルボン酸
(A)の融点(以下、Tmと省略することがある。)+
60℃以下が好ましく、さらにポリヒドロキシカルボン
酸(A)のTm+50℃以下がより好ましい。下記にポ
リヒドロキシカルボン酸(A)及びポリエステル(B)
の融点の例を示す。
【0041】ポリヒドロキカルボン酸(A)の融点の例
としては、ポリ乳酸が約160〜175℃、ポリカプロ
ラクトンが約60℃、ポリグリコール酸が約235℃、
ポリヒドロキシブチレート/バリレート共重合体が約1
20〜165℃が挙げられる。従って、溶融温度として
は100〜280℃の範囲が好ましく挙げられる。
【0042】ポリヒドロキシカルボン酸(A)とポリエ
ステル(B)との質量比は特に限定されるものではない
が、99:1〜15:85が好ましく、95:5〜2
0:80が特に好ましい。とりわけ、後述するポリヒド
ロキシカルボン酸用の耐衝撃性付与剤として用いる場合
には、ポリヒドロキシカルボン酸との相溶性を高めるた
め、ポリヒドロキシカルボン酸(A)とポリエステル
(B)との質量比は、99:1〜40:60であること
が好ましい。
【0043】次に、本発明で用いるエステル交換触媒
(C)は、周期律表II、III、IV族からなる群か
ら選ばれる少なくとも1種類の金属または金属化合物か
らなる触媒を用いることができる。好ましくは、Ti、
Sn、Zn、Mg、Al、Zr、Hf等の金属または金
属化合物で、さらに好ましくは、チタン系アルコキサイ
ド触媒、具体的にはTi(OC2n+1 (式
中のnは、1〜8の整数値)が挙げられ、さらに、チタ
ンテトライソプロポキシド、又はチタンテトラブトキシ
ドが好ましく挙げられる。
【0044】また、本発明で使用するエステル交換触媒
(C)の使用量としては、実質的に反応速度を促進する
程度のものであればよく、特に制限されない。しかし、
使用量が多い場合、反応温度、反応時間、減圧度にもよ
るが樹脂の着色、ポリヒドロキカルボン酸(A)、とり
わけポリヒドロキカルボン酸(A)としてポリ乳酸を用
いた場合、エステル交換触媒(C)の作用により解重合
を促進する。よって、触媒の使用量は、反応条件によっ
て異なるが、ヒドロキシカルボン酸(A)とポリエステ
ル(B)との全量に対し、10〜1000ppm、好ま
しくは、20〜800ppm、更に好ましくは、30〜
500ppmの範囲である。該使用量であれば、得られ
る共重合体の着色や解重合の進行を最小限にすることが
でき好ましい。
【0045】反応温度は原料のポリヒドロキシカルボン
酸(A)及びポリエステル(B)の溶融温度以上で、か
つポリヒドロキシカルボン酸(A)又はポリエステル
(B)の熱分解温度以下であれば特に限定されないが、
反応を速やかに行うため、100〜280℃が好まし
く、さらに180〜250℃の範囲がより好ましい。
【0046】減圧度は、実質的に反応速度を促進する程
度であれば特に制限されるものではないが、5,000
Pa以下が好ましく、2,000Pa以下がより好まし
く、700Pa以下が特に好ましい。
【0047】本発明の製造方法により得られたポリヒド
ロキシカルボン酸系共重合体は、従来公知の方法で、該
共重合体中に残留するモノマー、エステル交換触媒
(C)を除去したり、エステル交換触媒(C)を失活さ
せることにより、保存安定性をさらに向上させることが
できる。
【0048】残留するモノマーの除去方法としては、触
媒失活処理後に減圧脱揮により除去すればよい。また、
エステル交換触媒(C)の除去方法としては、例えば溶
媒としてメタノール/塩酸水溶液、又はアセトン/塩酸
水溶液、又はこれらの混合溶液に、ポリヒドロキシカル
ボン酸系共重合体の樹脂ペレットをつけ込んだり、ポリ
ヒドロキシカルボン酸系共重合体を溶液状態で上記溶液
に混合してポリマーを沈殿化させながら洗浄する方法等
が挙げられる。このような方法により、微量な残留モノ
マーや、オリゴマーなども同時に洗浄除去することも可
能である。また、エステル交換触媒(C)の失活方法と
しては、ポリヒドロキシカルボン酸系共重合体の製造又
は製造後に触媒失活剤を添加してエステル交換触媒
(C)を失活させることができる。通常、触媒失活剤
は、キレート様の形態でポリヒドロキシカルボン酸系共
重合体中のエステル交換触媒(C)に配位しポリヒドロ
キシカルボン酸系共重合体に含有されるが、更に溶剤洗
浄等により除去してもよい。
【0049】触媒失活剤の添加量は、ポリヒドロキシカ
ルボン酸系共重合体の製造の際に用いるエステル交換触
媒(C)の種類、反応条件によって異なるが、用いたエ
ステル交換触媒(C)を失活させる量であれば特に限定
されるものではないが、反応終了後のポリマー取り出し
前や混練時に、質量換算で、エステル交換触媒(C)1
部に対し、0.001〜10部使用することが好まし
く、0.1〜5部使用することがより好ましく、0.5
〜3部使用することがさらに好ましい。
【0050】本発明に用いる触媒失活剤は、従来公知の
触媒失活剤であればよく、例えばキレート化剤や酸性リ
ン酸エステル類等が挙げられる。
【0051】本発明の製造方法により得られるポリヒド
ロキシカルボン酸系共重合体は、10,000〜40
0,000の範囲にあることがより好ましく、10,0
00〜300,000の範囲にあることが更に好まし
く、10,000〜250,000の範囲にあることが
特に好ましい。
【0052】また、本発明の製造方法により得られるポ
リヒドロキシカルボン酸系共重合体の共重合体の形態
は、ポリヒドロキシカルボン酸(A)をAと記し、ポリ
エステル(B)をBと記したとき、AB型のブロック共
重合体、ABA型のブロック共重合体、それ以外のいず
れであってもよい。
【0053】また、本発明の製造方法により得られるポ
リヒドロキシカルボン酸系共重合体は、ポリヒドロキシ
カルボン酸(A)とポリエステル(B)との質量比にも
よるが、優れた柔軟性、透明性、耐衝撃性及び分解性を
呈する。
【0054】例えば、ポリヒドロキシカルボン酸(A)
とポリエステル(B)との質量比が、(A):(B)=
25:75〜98:2の場合、本発明のポリヒドロキシ
カルボン酸系共重合体は、優れた柔軟性を呈す。例え
ば、該組成物をフィルム化し、レオメトリクス株式会社
製のRSAIIで測定した室温での貯蔵弾性率(E’)は
0.5KPa〜3.0KPaの範囲を示し、より優れた
ものは、0.6KPa〜2.5KPaの範囲を示す。
【0055】また、いずれの組成物もTgが45℃以上
を示す。耐熱性を低下させないという観点で低分子系可
塑剤や一般のポリエステル系可塑剤よりも優れる。ま
た、該ポリヒドロキシカルボン酸系共重合体は、優れた
透明性を維持することができる。例えば、ポリヒドロキ
シカルボン酸(A)として、ポリ乳酸を用いた場合、ポ
リ乳酸とポリエステル(B)の質量比が90:10であ
る時の厚さ200μmのプレスフィルムのヘイズ値は3
5%以下、より好ましくは1〜30%、さらに好ましく
は1〜25%である。該ポリヒドロキシカルボン酸系共
重合体は、無延伸フィルム或いは延伸フィルムで0.1
5J以上、好ましくは0.2〜5Jのデュポン衝撃強度
を有し、または、延伸熱セットフィルムで1J以上、好
ましくは1〜10Jのフィルムインパクトを有する。
【0056】該ポリヒドロキシカルボン酸系共重合体を
用いた成形品又は10×10cm正方形、250μm厚
のフィルムを35℃、湿度80%の恒温恒湿器に放置し
たとき、該成形品表面から60日以上ブリード物が現れ
ない。
【0057】さらに本発明で得られるポリヒドロキシカ
ルボン酸系共重合体は、良好な分解性を有し、海中に投
棄された場合でも、加水分解、生分解等による分解を受
ける。海水中では数カ月の間に樹脂としての強度が劣化
し、外形を保たないまでに分解可能である。また、コン
ポストを用いると、更に短期間で原形をとどめないまで
に生分解され、また焼却しても有毒ガスや有毒物質を排
出することはない。
【0058】また、本発明のポリヒドロキシカルボン酸
系共重合体はポリヒドロキシカルボン酸に対する耐衝撃
性付与剤として好ましく用いることができる。ただし、
本発明において「耐衝撃性付与剤」とは、樹脂に添加す
ることによって、耐衝撃性を付与することができる添加
剤を意味するものとする。
【0059】上述した製造方法により得られるポリヒド
ロキシカルボン酸系共重合体(D)のうち、その重量平
均分子量が10,000以上で、かつ、ガラス転移温度
60℃以下のポリヒドロキシカルボン酸系共重合体
(D’)からなるものが本発明の耐衝撃性付与剤として
好ましく用いられる。耐衝撃性付与剤をマトリックスポ
リマーであるポリヒドロキシカルボン酸(E)に添加す
ることにより、マトリックスポリマーの耐衝撃性、柔軟
性、引張伸度を向上させ耐熱性を維持し、ブリードアウ
トを抑制することができる。
【0060】ただし、ポリヒドロキシカルボン酸系共重
合体(D’)の重量平均分子量は10,000以上のも
のが好ましいが、さらに、透明性を維持させ、ブリード
アウトの抑制を向上させ、かつ、優れた耐衝撃性を付与
するためには、重量平均分子量が20,000〜20
0,000の範囲のものが好ましく、30,000〜2
00,000の範囲のものがより好ましく、40,00
0〜150,000の範囲のものが特に好ましい。
【0061】重量平均分子量が10,000以上の乳酸
系ポリエステルとすることによって、ポリヒドロキシカ
ルボン酸に添加した場合に、十分な可塑効果や衝撃強度
を付与することができ、また、組成物の透明性を低下さ
せることもない。一方、分子量の上限は特にないが、一
般的に200,000以下であり、使用しやすさから1
50,000以下である。
【0062】ポリヒドロキシカルボン酸系共重合体
(D’)のガラス転移温度(Tg)は、−70℃〜60
℃の範囲が好ましく、−65℃〜60℃の範囲が特に好
ましい。
【0063】重量平均分子量が10,000以上で、か
つ、ガラス転移温度を60℃以下となるように設計した
本発明の耐衝撃性付与剤となるポリヒドロキシカルボン
酸系共重合体(D’)は、20℃における貯蔵弾性率
(E’)が、2.5ギガパスカル(GPa)以下、好ま
しくは0.1〜2.0GPaのものである。
【0064】次に、本発明の耐衝撃性付与剤及びポリヒ
ドロキシカルボン酸(E)を含有するポリエステル組成
物(F)について説明する。
【0065】本発明のポリエステル組成物(F)に用い
られるマトリックスポリマーであるポリヒドロキシカル
ボン酸(E)としては、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、
ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシバリレー
ト、ヒドロキシブチレートとヒドロキシバリレートの共
重合体、ポリカプロラクトン等が挙げられる。これらの
中でも、ポリ乳酸、ポリヒドロキシブチレート、ポリカ
プロラクトンが好ましく、ポリ乳酸が特に好ましい。こ
れらのポリヒドロキシカルボン酸の重量平均分子量は、
特に限定されるものではないが、一般的に重量平均分子
量50,000以上が好ましく、70,000以上がよ
り好ましく、100,000以上が特に好ましく、かつ
500,000以下のものが好ましい。
【0066】本発明の耐衝撃性付与剤は、そのままポリ
乳酸などのポリヒドロキシカルボン酸(E)と混練して
もよいし、予めポリヒドロキシカルボン酸(E)と高濃
度でブレンドしたマスターバッチの状態で用いることも
できる。
【0067】本発明の耐衝撃性付与剤を構成するポリヒ
ドロキシカルボン酸系共重合体(D')と、ポリヒドロ
キシカルボン酸(E)の混練比は本発明の効果が達成す
る比率であればよく特に限定されるものではないが、好
ましくは(D’):(E)=3:97〜70:30であ
り、更に好ましくは5:95〜50:50、特に好まし
くは5:95〜40:60である。この組成比の範囲内
では、ポリエステル組成物の耐熱性、耐衝撃性、ブリー
ドアウト性がバランス良く改善される。
【0068】耐衝撃性付与剤とポリヒドロキシカルボン
酸(E)との混練条件は、添加するポリヒドロキシカル
ボン酸(E)の融点以上での混練となるが、本発明の耐
衝撃性付与剤(E)を構成するポリヒドロキシカルボン
酸系共重合体(D’)の融点が100〜280℃である
ことから、180〜200℃前後であることが好まし
い。200℃を大きく超える場合は、ポリヒドロキシカ
ルボン酸(E)の分子量低下をふまえて、混練時間や混
練回転数などを調整する必要がある。
【0069】混練機器は、押し出し機やニーダー、バッ
チ式混練機など公知慣用のものが用いられる。また、反
応釜中での混練や、粘性の高い場合はスタティックミキ
サーを用いたブレンドも可能である。溶剤を用いての湿
式ブレンドでも同様なブレンドが可能であるが、溶剤を
脱揮する際には、高温下で減圧し、ポリマーの分離を防
ぐため短時間で行う方が好ましい。
【0070】本発明のポリエステル組成物(F)は、T
ダイキャスト成形やインフレーション成形等の押出成形
等の公知慣用の方法により容易にフィルムに加工でき
る。また、複数の押出機による多層化を行うことも可能
である。なお、通常厚みによりシート、フィルムを慣用
的に使い分けているが、本発明では混乱を避けるために
総称してフィルムというものとする。本発明のフィルム
の厚みは特に制限されないが、一般的に用いられている
5μm〜2mmを言うものとする。
【0071】ポリエステル組成物(F)は、吸湿性が高
いために加水分解しやすく、フィルム等の包装材の加工
にあたっては、一般的な単軸押出機で容易に可能である
が水分管理が重要となり、ベントを付設した二軸押出機
を用いると、脱水効果が高いため、事前乾燥は必要な
く、効率的な成膜が可能である。
【0072】単軸押出機を使用する時には、押出機内で
の加水分解を避けるため真空乾燥器等により除湿乾燥を
行い、原料中の水分を50ppm以下に抑えるのが好ま
しい。適正な押出温度は使用するポリエステル組成物
(F)の分子量、残存ラクタイド量によって異なるが、
流動開始温度以上が望ましい。
【0073】Tダイキャスト成形でポリエステル組成物
(F)をフィルム化する際の溶融温度は、特に限定され
ないが、通常、ポリエステル組成物(F)の融点より1
0〜60℃高い温度である。溶融押し出されたフィルム
は、通常、所定の厚みになるようにキャスティングさ
れ、必要により冷却される。その際、フィルム厚が厚い
場合は、タッチロール、エアーナイフ、薄い場合には静
電ピンニングを使い分けることにより均一なフィルムと
する。
【0074】成膜されたフィルムは、ガラス転移点以
上、融点以下の温度でテンター方式やインフレーション
方式等の公知慣用の方法で、一軸および二軸に延伸する
ことができる。延伸処理を施すことにより、分子配向を
生じさせ、耐衝撃性、剛性、透明性等の物性を改良する
ことが出来る。
【0075】一軸延伸の場合は、ロール法による縦延伸
又はテンターによる横延伸により、縦方向又は横方向に
1.3〜10倍延伸するのが好ましい。二軸延伸の場合
は、ロール法による縦延伸及びテンターによる横延伸が
挙げられ、その方法としては、一軸目の延伸と二軸目の
延伸を逐次的に行っても、同時に行っても良い。延伸倍
率は、縦方向及び横方向にそれぞれ1.3〜6倍延伸す
るのが好ましい。延伸倍率がこれ以上低いと十分に満足
し得る強度を有するフィルムが得難く、また、高いと延
伸時にフィルムが破れてしまい良くない。なお、シュリ
ンクフィルム等の特に加熱時の収縮性を要求するような
場合には、一軸或いは二軸方向への3〜6倍等の高倍率
延伸が好ましい。
【0076】延伸温度は、ポリヒドロキシカルボン酸系
共重合体(D')のガラス転移点(以下、Tgとい
う。)〜(Tg+50)℃の範囲が好ましく、Tg〜
(Tg+30)℃の範囲が特に好ましい。延伸温度がT
g未満では延伸が困難であり、(Tg+50)℃を越え
ると延伸による強度向上が認められないことがある。
【0077】また、耐熱性を向上させるために、延伸直
後にヒートセットを行い、歪の除去或いは結晶化を促進
することにより耐熱特性を向上させることもできる。
【0078】また、耐熱性を向上させるために、延伸直
後の緊張下で熱セット処理を行うと、歪の除去或いは結
晶化を促進することにより耐熱特性を向上させることが
できる。熱セット処理温度は、結晶化温度(Tc)より
20℃低い温度から、乳酸ポリマーの融点未満の温度で
行うことができるが、70〜150℃の範囲、より好ま
しくは、90〜150℃の範囲で行うと耐熱性だけでは
なく、引張伸び等他のフィルム物性も向上するので、望
ましい。
【0079】熱セット処理時間は通常1秒から30分間
であるが、生産性等の実用性を考えた場合、この時間は
短い程良いため、好ましくは1秒〜3分間、より好まし
くは1秒〜1分間である。
【0080】これらフィルム成膜の際に、一般的なフィ
ラー、例えばタルク、炭酸カルシウム、シリカ、クレ
ー、ケイソウ土、パーライト等の無機系充填剤、或いは
木粉等の有機系充填剤を混入添加しても良い。
【0081】また、本発明のポリエステル組成物(F)
には、公知慣用の酸化防止剤、紫外線吸収剤、安定剤、
滑剤、界面活性剤、着色剤、発泡剤を使用することもで
きる。これらの添加量は、本発明の効果を損なわない範
囲であれば、特に限定されるものではないが、ポリエス
テル組成物(F)に対して、質量換算で0.01〜10
%の量で添加することが好ましい。
【0082】本発明のポリエステル組成物に事前に含浸
させるか、押出工程の途中で押出機内に直接供給するこ
とにより発泡体とすることもできる。また押出ラミ、ド
ライラミ或いは共押出により紙、アルミホイル或いは他
の分解性ポリマーフィルムとの積層化も可能である。
【0083】フィルムの二次加工法としては、真空成形
法、圧空成形法、真空圧空成形法等の公知慣用の方法を
用いることができる。本発明のポリエステル組成物
(F)のフィルム化は、汎用樹脂のフィルム製造に使用
されている既存装置を用い、成形することが可能であ
る。
【0084】真空成形、真空圧空成形の場合には、プラ
グアシスト成形を行っても良い。延伸フィルムについて
は圧空成形を行うのが好ましい。なおこれら成形時に金
型の加熱、冷却も任意に併用することができる。特に、
金型を結晶化温度以上に加熱し、結晶化を積極的に進め
ることにより耐熱性能を向上させることもできる。
【0085】インフレーション成形の際は、通常のサー
キュラーダイ、エアーリングを備えた成形装置で容易に
成形でき、特別の付属装置は必要としない。なおこの際
偏肉を避けるため、ダイ、エアリング或いはワインダー
の回転を行っても良い。
【0086】フィルム製造については、横ピロー製袋
機、縦ピロー製袋機、ツイストバック製袋機等通常の製
袋機で容易にヒートシールし、袋状物を得ることができ
る。
【0087】これらフィルム以外の加工製品を得る際に
は、通常の射出成型機を用いて容器等の型物を問題なく
を得ることができる。
【0088】またブロー成形も容易で、既存の成型機を
使用することにより単層、多層ボトルを容易に成形を行
うことができる。プレス成形についても特段の問題はな
く通常の成型機で単層或いは積層製品を得ることができ
る。
【0089】本発明のポリエステル組成物(F)は、耐
衝撃性付与剤を添加することにより、優れた耐衝撃性を
示す。本発明の耐衝撃性付与剤の添加量を調整すること
により、無延伸フィルム或いは延伸フィルムで0.20
J以上、好ましくは0.3〜5Jのデュポン衝撃強度を
有し、または、延伸熱セットフィルムで1J以上、好ま
しくは1〜10Jのフィルムインパクトを有する。
【0090】さらに、本発明のポリエステル組成物
(F)は本発明の耐衝撃性付与剤を添加することによ
り、優れた柔軟性を呈し、例えば、該組成物(F)をフ
ィルム化し、レオメトリクス株式会社製のRSAIIで測
定した室温での貯蔵弾性率(E’)は0.5〜3.0K
Paの範囲を示し、より優れたものは、0.6〜2.4
KPaの範囲を示す。
【0091】また、いずれの組成分もTgが50℃以上
を保持し、耐衝撃性を高めながらベースポリマーの耐熱
性を低下させないという観点で低分子系可塑剤や一般の
ポリエステル系可塑剤よりも優れる。
【0092】また、本発明の耐衝撃性付与剤は、ポリヒ
ドロキシカルボン酸(E)に添加しても優れた透明性を
維持することができる。例えば、質量換算でポリ乳酸1
00部に対し耐衝撃性付与剤30部を添加した厚さ25
0μmのプレスフィルムのヘイズ値は35%以下、より
好ましくは1〜30%、さらに好ましくは1〜25%で
ある。
【0093】本発明の耐衝撃性付与剤を含んだポリエス
テル組成物(F)を用いた成形品又は(10×10cm
正方形、250μm厚の)フィルムを35℃、湿度80
%の恒温恒湿器に放置したとき、該成形品表面から60
日以上ブリード物が現れない。
【0094】さらに、本発明で得られる耐衝撃性付与剤
及び該剤とポリヒドロキシカルボン酸(E)とを含むポ
リエステル組成物(F)は、良好な分解性を有し、海中
に投棄された場合でも、加水分解、生分解等による分解
を受ける。海水中では数カ月の間に樹脂としての強度が
劣化し、外形を保たないまでに分解可能である。また、
コンポストを用いると、更に短期間で原形をとどめない
までに生分解され、また焼却しても有毒ガスや有毒物質
を排出することはない。
【0095】本発明のポリヒドロキシカルボン酸系共重
合体(C)、及びポリエステル組成物(F)は、各種成
形品、成形用樹脂、シート・フィルム用材料、塗料用樹
脂、インキ用樹脂、トナー用樹脂、接着剤樹脂、医療用
材料、紙へのラミネーション、発泡樹脂材料等、特に包
装材料、接着剤として有用である。
【0096】包装材料としては、例えば、フィルムとし
てはトレー、カップ、皿、ブリスター等、フィルムとし
ては、ラップフィルム、食品包装、その他一般包装、ゴ
ミ袋、レジ袋、一般規格袋、重袋等の袋類等に有用であ
る。
【0097】また、その他の用途としてブロー成形品と
しても有用に用いられ、例えば、シャンプー瓶、化粧品
瓶、飲料瓶、オイル容器等に、また衛生用品として、紙
おむつ、生理用品、更には、医療用として人工腎臓、縫
合糸等に、また農業資材として、発芽フィルム、種ヒ
モ、農業用マルチフィルム、緩効性農薬及び肥料のコー
テイング剤、防鳥ネット、養生フィルム、苗木ポット等
に有用である。
【0098】また、漁業資材としては漁網、海苔養殖
網、釣り糸、船底塗料等に、また射出成形品としては、
ゴルフティー、綿棒の芯、キャンディーの棒、ブラシ、
歯ブラシ、注射筒、皿、カップ、櫛、剃刀の柄、テープ
のカセット、使い捨てのスプーン・フォーク、ボールペ
ン等の文房具等に有用である。
【0099】また、紙へのラミネーション製品として
は、トレー、カップ、皿、メガホン等に、その他に、結
束テープ、プリペイカード、風船、パンティーストッキ
ング、ヘアーキャップ、スポンジ、セロハンテープ、
傘、合羽、プラ手袋、ヘアーキャップ、ロープ、不織
布、チューブ、発泡トレー、発泡緩衝材、緩衝材、梱包
材、煙草のフィルター等が挙げられる。
【0100】
【実施例】以下、実施例及び比較例を用いて、本発明を
更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら
限定されるものではない。また、実施例において特に断
りがない限り「部」又は「%」は質量換算とする。
【0101】実施例で行った測定は以下のとおりであ
る。 (分子量測定)ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー測定装置(以下、GPCと省略する。東ソー株式会社
製HLC−8020、カラム温度40℃、テトラヒドロ
フラン溶媒、流量1ml/min)により標準ポリスチ
レンサンプルとの比較で測定した。
【0102】(熱的物性測定)示差走査熱量測定装置
(以下、DSCと省略する。セイコー電子工業株式会社
製DSC220C)を用い、−100〜200℃の範囲
を昇温速度10℃/minで測定した。
【0103】(プロトン核磁気共鳴測定(以下、1H−
NMRと省略する。)測定サンプル30mgをクロロホ
ルム−d(CDCl)0.5mLに溶解し、これをN
MR用ガラスアンプルに入れ、1H−NMR装置(日本
電子株式会社製のJNM−LA300)にて25℃で測
定した。
【0104】(透明性測定;以下、「ヘイズ」と省略す
る。)ポリエステル組成物3.8gと12cm×12c
mの正方形をくりぬいた厚さ200μmのポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルムを厚さ100μmの
ポリイミドフィルムではさみ、190〜200℃で溶融
しながら圧力50kg/cmで1分間プレスした。こ
の後、5分間水冷プレス機にかけ、取り出して24時間
室温に放置した。この得られたフィルムを縦5cm×横
5cmに切り、濁度計(日本電色工業株式会社製ND−
1001DP)にて測定した。
【0105】(デュポン衝撃強度試験)JIS K 5
400のデュポン衝撃強度測定法を用いて、一定重さの
重錘の高さを変えて落下させ、破壊の有無により、先に
得られたフィルムの50%破壊エネルギーを求めた。フ
ィルムとの打突部は鋼製であり、半径6.3mmの滑ら
かな半球状(ウエシマ製作所製)である。
【0106】(ブリードアウト試験及び評価方法)先に
得られたフィルムを35℃、湿度80℃に保ってタバイ
エスパック社製高温恒湿器PR−2F中に放置した。そ
して、200日以上経過してもブリードアウトしないも
のを○、ブリードアウトしたものを×と表記した。
【0107】(参考例1)(脂肪族ポリエステルB−1
の合成) 撹拌器、精留器、ガス導入管を付した50L反応槽に、
セバシン酸(以下、SeAと省略する。)を1モル当量
とプロピレングリコール(以下、PGと省略する。)を
1.4モル当量仕込み、窒素気流下で150℃から1時
間に10℃ずつ昇温させながら加熱撹拌した。生成する
水を留去しながら220℃まで昇温し、2時間後、エス
テル交換触媒としてチタンテトライソプロポキシド10
0ppmを添加し、0.1KPaまで減圧して8時間撹
拌して、GPCを用いたポリスチレン換算による数平均
分子量(以下、Mnと省略する。)が35,000、重
量平均分子量(以下、Mwと省略する。)が63,00
0の脂肪族ポリエステル(B−1)を得た。
【0108】(参考例2)(脂肪族ポリエステルB−2
の合成) 撹拌器、精留器、ガス導入管を付した50L反応槽に、
SeAを1モル当量とPGを1.4モル当量仕込み、窒
素気流下で150℃から1時間に10℃ずつ昇温させな
がら加熱撹拌した。生成する水を留去しながら220℃
まで昇温し、2時間後、エステル交換触媒としてチタン
テトラブトキシド50ppmを添加し、0.1KPaま
で減圧して3時間撹拌した。反応後に、ピロメリット酸
二無水物(以下、PMDAと省略する。)2部を添加
し、210℃で0.1KPaで減圧しながら3時間攪拌
して、GPCによるMnが33,000、Mwが75,
000の脂肪族ポリエステル(B−2)を得た。
【0109】(参考例3)(脂肪族ポリエステルB−3
の合成) 撹拌器、精留器、ガス導入管を付した50L反応槽に、
コハク酸(以下、SuAと省略する。)を76部とアジ
ピン酸(以下、AAと省略する。)を24部、ジカルボ
ン酸の1モル当量に対して1.4モル当量の1,4ブタ
ンジオール(以下、1,4BGと省略する。)を仕込
み、窒素気流下で150℃から1時間に10℃ずつ昇温
させながら加熱撹拌した。反応後に得られたポリエステ
ルを20%トルエン溶液に調製し、ポリエステルに対し
て0.05部のヘキサメチレンジイソシアネート(以
下、HMDIと省略する。)を加えた。更に、オクタン
酸スズをポリエステルに対して0.01部添加して60
℃で1時間撹拌して、Mnが51,000、重量平均分
子量Mwが95,000の脂肪族ポリエステル(B−
3)を得た。
【0110】(参考例4)(脂肪族ポリエステルB−4
の合成) 撹拌器、精留器、ガス導入管を付した50L反応槽に、
コハク酸(以下、SuAと省略する。)を1モル当量と
プロピレングリコール(以下、PGと省略する。)を
1.4モル当量を仕込み、窒素気流下で150℃から1
時間に10℃ずつ昇温させながら加熱撹拌した。生成す
る水を留去しながら220℃まで昇温し、2時間後、エ
ステル交換触媒としてチタンテトライソプロポキシド1
50ppmを添加し、0.1KPaまで減圧して6時間
撹拌し、Mnが18,000、Mwが27,000の脂
肪族ポリエステル(B−4)を得た。
【0111】(参考例5)(脂肪族・芳香族ポリエステ
ルB−5の合成) 撹拌器、精留器、ガス導入管を付した500mLフラス
コに、AAを47部、TPAを53部、ジカルボン酸の
1モル当量に対して1.4モル当量の1,4BGを仕込
み、窒素気流下で150℃から1時間に10℃ずつ昇温
させながら加熱撹拌した。生成する水を留去しながら2
20℃まで昇温し、2時間後、エステル交換触媒として
チタンイソプロポキシド100ppmを添加し、0.1
KPaまで減圧して7時間撹拌した。GPCを用いたポ
リスチレン換算によるMnが48,000、Mwが10
3,000の脂肪族・芳香族ポリエステル(B−5)を
得た。
【0112】(参考例6)(脂肪族ポリエステルB−6
の合成) 撹拌器、精留器、ガス導入管を付した10L反応槽に、
「エンポール1062」(コグニス社製部分水添した炭
素原子数18の脂肪族不飽和カルボン酸の2量体である
ダイマー酸;以下、DAHと省略する。)DAH66
部、1,6−シクロヘキサンジカルボン酸(イーストマ
ンケミカル社製;以下、CHDAと省略する。)34
部、ジカルボン酸の1モル当量に対して、0.9モル当
量のエチレングリコール(以下、EGと省略する。)と
0.5モル当量の1,6−ヘキサンジオール(以下、
1,6HDと省略する。)を仕込み、窒素気流下で15
0℃から1時間に7℃ずつ昇温させながら加熱撹拌し
た。生成する水を留去しながら220℃まで昇温し、2
時間後、エステル交換触媒としてトリブチルスズオキシ
ド50ppmを添加し、0.1KPaまで減圧して2時
間撹拌した。反応後、反応後に得られたポリエステルを
20%トルエン溶液に調製し、ポリエステルに対して
0.05部のHMDIを加えた。さらにオクタン酸スズ
をポリエステルに対して0.01部添加して60℃で1
時間撹拌して、Mnが25,000、Mwが55,00
0の高粘度液状の脂肪族ポリエステル(B−6)を得
た。
【0113】
【表1】
【0114】
【表2】
【0115】(実施例1)(ポリヒドロキシカルボン酸
系共重合体C−1の合成) 脂肪族ポリエステル(B−1)を50部と、ポリ乳酸
(Mw170,000、Mn92,000;以下、PL
A1と省略する。)を50部を撹拌翼の付いたセパラブ
ルフラスコに入れ、210℃で溶融させた。その後、2
00℃,窒素雰囲気下で、チタンテトラブトキシドを1
00ppm添加し、減圧度0.1KPaで5時間反応さ
せた。反応終了後にエチルヘキサン酸ホスフェート50
0ppmを添加して、Mnが52,000、Mwが10
8,000のポリヒドロキシカルボン酸系共重合体(C
−1)を得た。得られたC−1は、溶融後の分子量に比
して著しく高く、性状は固体であった。また、GPC測
定で単一ピークを示し共重合体であることを確認した。
【0116】(実施例2)(ポリヒドロキシカルボン酸
系共重合体C−2の合成) 脂肪族ポリエステル(B−1)を10部と、PLA1を
90部を撹拌翼の付いたセパラブルフラスコに入れ、2
10℃で溶融させた。その後、200℃,窒素雰囲気下
で、チタンテトラブトキシドを100ppm添加し、減
圧度0.05KPaで5時間反応させた。反応終了後に
エチルヘキサン酸ホスフェート300ppmを添加し
て、Mnが70,000、Mwが126,000のポリ
ヒドロキシカルボン酸系共重合体(C−2)を得た。得
られたC−2は、溶融後の分子量に比して著しく高く、
性状は固体であった。また、GPC測定で単一ピークを
示し共重合体であることを確認した。
【0117】得られたC−2を乾燥した後、温度190
℃でホットプレスして、200μmのフィルムを作成し
た。このフィルムはヘーズが15%、デュポン衝撃強度
が0.51J、25℃における貯蔵弾性率が1.8GP
aであり、ブリードアウト評価は○であった。
【0118】(実施例3)(ポリヒドロキシカルボン酸
系共重合体C−3の合成) 脂肪族ポリエステル(B−2)を40部と、ポリ乳酸
(Mw87,000、Mn42,000;以下、PLA
2と省略する。)を60部を撹拌翼の付いたセパラブル
フラスコに入れ、210℃で溶融した。その後、200
℃,窒素雰囲気下で、チタンテトラブトキシドを80p
pm添加し、減圧度0.3KPaで5時間反応させた。
反応終了後にエチルヘキサン酸ホスフェート500pp
mを添加して、Mnが58,000、Mwが186,0
00のポリヒドロキシカルボン酸系共重合体(C−3)
を得た。得られたC−3は、溶融後の分子量に比して著
しく高く、性状は固体であった。また、GPC測定で単
一ピークを示し共重合体であることを確認した。
【0119】(実施例4)(ポリヒドロキシカルボン酸
系共重合体C−4の合成) 脂肪族ポリエステル(B−3)を30部と、ポリカプロ
ラクトン(Mw52,000、Mn32,000;以
下、PCLと省略する。)を70部を撹拌翼の付いたセ
パラブルフラスコに入れ、170℃で溶融した。その
後、180℃,窒素雰囲気下で、チタンテトラブトキシ
ドを80ppm添加し、減圧度0.5KPaで6時間反
応させた。反応終了後にエチルヘキサン酸ホスフェート
300ppmを添加して、Mnが44,000、Mwが
83,000のポリヒドロキシカルボン酸系共重合体
(C−4)を得た。得られたC−4は、溶融後の分子量
に比して著しく高く、性状は半固体であった。また、G
PC測定で単一ピークを示し共重合体であることを確認
した。
【0120】(実施例5)(ポリヒドロキシカルボン酸
系共重合体C−5の合成) 脂肪族ポリエステル(B−4)を50部と、ポリ乳酸
(Mw160,000、Mn85,000;以下、PL
A3と省略する。)を50部を撹拌翼の付いたセパラブ
ルフラスコに入れ、210℃で溶融した。その後、20
0℃,窒素雰囲気下で、チタンテトラブトキシドを12
0ppm添加し、減圧度0.2KPaで10時間反応さ
せた。反応終了後にエチルヘキサン酸ホスフェート30
0ppmを添加して、Mnが27,000、Mwが4
1,000のポリヒドロキシカルボン酸系共重合体(C
−5)を得た。また、GPC測定で単一ピークを示し共
重合体であることを確認した。
【0121】(実施例6)(ポリヒドロキシカルボン酸
系共重合体C−6の合成) 脂肪族・芳香族ポリエステル(B−5)を90部と、ポ
リ乳酸(Mw143,000、Mn80,000;以
下、PLA4と省略する。)を10部を撹拌翼の付いた
セパラブルフラスコに入れ、195℃で溶融した。その
後、190℃,窒素雰囲気下で、チタンイソプロポキシ
ドを50ppm添加し、減圧度1.3KPaで10時間
反応させた。反応終了後にエチルヘキサン酸ホスフェー
ト300ppmを添加して、Mnが46,000、Mw
が105,000のポリヒドロキシカルボン酸系共重合
体(C−6)を得た。得られたC−6は、溶融後の分子
量に比して著しく高く、性状は固体であった。
【0122】(実施例7)(ポリヒドロキシカルボン酸
系共重合体C−7の合成) 脂肪族ポリエステル(B−6)を10部と、ポリ乳酸
(Mw250,000、Mn160,000;以下、P
LA5と省略する。)を90部を撹拌翼の付いたセパラ
ブルフラスコに入れ、210℃で溶融した。その後、2
00℃,窒素雰囲気下で、チタンテトライソプロポキシ
ドを500ppm添加し、減圧度2.0KPaで4時間
反応させた。反応終了後にエチルヘキサン酸ホスフェー
ト300ppmを添加して、Mnが36,000、Mw
が115,000のポリヒドロキシカルボン酸系共重合
体(C−7)を得た。得られたC−7は、溶融後の分子
量に比して著しく高く、性状は固体であった。
【0123】(比較例1)脂肪族ポリエステル(B−
1)を50部と、PLA1を50部を撹拌翼の付いたセ
パラブルフラスコに入れ、210℃で溶融させた。その
後、200℃,窒素雰囲気下で、チタンテトラブトキシ
ドを100ppm添加し、大気圧下で8時間反応させ
た。反応終了後にエチルヘキサン酸ホスフェート350
ppmを添加して、Mnが26,000、Mwが46,
000のポリヒドロキシカルボン酸と脂肪族ポリエステ
ルとを含むポリエステル組成物(C−8)を得た。得ら
れたC−8は、溶融後の分子量に比して著しく低く、性
状は高粘度液状であった。また、C−8には多量のラク
チドが含まれていた。
【0124】(比較例2)脂肪族ポリエステル(B−
2)を70部と、PLA4を30部を撹拌翼の付いたセ
パラブルフラスコに入れ、220℃で溶融させた。その
後、195℃,窒素雰囲気下で、大気圧下で5時間反応
させた。反応終了後にエチルヘキサン酸ホスフェート5
0ppm添加して、Mnが38,000、Mwが70,
000のポリヒドロキシカルボン酸と脂肪族ポリエステ
ルとを含むポリエステル組成物(C−9)を得た。得ら
れたC−9は、溶融後の分子量に比して著しく低く、性
状は高粘度液状であった。また、C−9には多量のラク
チドが含まれていた。
【0125】上記、実施例1〜実施例7で得られたポリ
ヒドロキシカルボン酸系共重合体の製造結果を表3、表
4、比較例1、比較例2を表5に示した。
【0126】実施例1〜実施例7で得られたポリヒドロ
キシカルボン酸系共重合体の分子量は、溶融後の分子量
に比して大きかったのに対し、比較例1、比較例2の分
子量は、溶融後の分子量に比して著しく小さく、多量の
ラクチドが含まれていた。また、NMRスペクトル測定
により決定した、実施例1〜実施例7で得られたポリヒ
ドロキシカルボン酸系共重合体のポリヒドロキシカルボ
ン酸(A)とポリエステル(B)の質量比は、ポリヒド
ロキシカルボン酸(A)とポリエステル(B)の仕込量
とほぼ同量であった。一方、NMRスペクトル測定によ
り決定した、比較例1、比較例2で得られた組成物のポ
リヒドロキシカルボン酸(A)とポリエステル(B)の
質量比は、ポリヒドロキシカルボン酸(A)とポリエス
テル(B)の仕込量と大きく異なり、ポリ乳酸の解重合
が進行していた。
【0127】
【表3】
【0128】
【表4】
【0129】
【表5】
【0130】(実施例8)(ポリエステル組成物P−1
及びフィルム作製) PLA1を100部と、C−1を10部を各々乾燥した
後、東洋精機社製ラボプラストミルミキサーを用いて1
90℃で加熱しながら10分間混練し、ポリエステル組
成物P−1を得た。得られたP−1を温度190℃でホ
ットプレスして、200μmのフィルムを作製した。
【0131】(実施例9)(ポリエステル組成物P−2
及びフィルム作製) PLA4を100部と、C−3を10部を各々乾燥した
後、東洋精機社製ラボプラストミル2軸押出機を用いて
200℃で加熱しながら混練し、ポリエステル組成物P
−2を得た。更に池貝社製単軸押出機でペレット化し
た。得られたP−2ペレットを温度190℃でホットプ
レスして、200μmのフィルムを作製した。
【0132】(実施例10)(ポリエステル組成物P−
3及びフィルム作製) PLA4を100部と、C−4を10部を各々乾燥した
後、東洋精機社製ラボプラストミルミキサーを用いて1
80℃で加熱しながら10分間混練し、ポリエステル組
成物P−3を得た。得られたP−3を温度190℃でホ
ットプレスして、200μmのフィルムを作製した。
【0133】(実施例11)(ポリエステル組成物P−
4及びフィルム作製) PLA1を100部と、C−5を30部を各々乾燥した
後、神戸製鋼社製20L反応槽で溶融撹拌し、次いで住
友重機社製スタテックミキサーSMXへ送り込み30分
間滞留させでポリマー組成物P−4を得た。更にP4を
東芝機械社製2軸押出機によってペレット化した。得ら
れたP−4ペレットを温度190℃でホットプレスし
て、200μmのフィルムを作製した。
【0134】(実施例12)(ポリエステル組成物P−
5及びフィルム作製) PLA4を100部と、C−6を10部を各々乾燥した
後、東洋精機社製ラボプラストミルミキサーを用いて1
80℃で加熱しながら10分間混練し、ポリエステル組
成物P−5を得た。得られたP−5を温度195℃でホ
ットプレスして、200μmのフィルムを作製した。
【0135】(実施例13)(ポリエステル組成物P−
6及びフィルム作製) PLA4を100部と、C−7を15部を各々乾燥した
後、東洋精機社製ラボプラストミル2軸押出機を用いて
200℃で加熱しながら混練し、ポリエステル組成物P
−6を得た。更に池貝社製単軸押出機でペレット化し
た。得られたP−6ペレットを温度195℃でホットプ
レスして、200μmのフィルムを作製した。
【0136】(比較例3)(ポリエステル組成物P−7
及びフィルム作製) PLA1を100部と、比較例1で製造したC−8を1
0部を各々乾燥した後、東洋精機社製ラボプラストミル
ミキサーを用いて190℃で加熱しながら混練し、ポリ
エステル組成物P−7を得た。得られたP−7を温度1
90℃でホットプレスして、200μmのフィルムを作
製した。
【0137】(比較例4)(ポリエステル組成物P−8
及びフィルム作製) PLA1を100部と、比較例2で製造したC−9を1
0部を各々乾燥した後、東洋精機社製ラボプラストミル
ミキサーを用いて190℃で加熱しながら混練し、ポリ
エステル組成物P−8を得た。得られたP−8を温度1
95℃でホットプレスして、200μmのフィルムを作
製した。
【0138】(比較例5)(PLA1のフィルム作製) PLA1を乾燥した後、温度195℃でホットプレスし
て、200μmのフィルムを作製した。
【0139】実施例8〜13及び比較例3、比較例4で
得たフィルムについて、ヘーズ測定、デュポン衝撃強度
測定、DMA測定からの25℃での貯蔵弾性率、ブリー
ドアウト評価を表6〜表8に示した。
【0140】
【表6】
【0141】
【表7】
【0142】
【表8】
【0143】本発明の製造方法で得られるポリヒドロキ
シカルボン酸系共重合体及びポリヒドロキシカルボン酸
系共重合体を耐衝撃性付与剤として含有するポリエステ
ル組成物は、実施例8〜実施例14、比較例3〜比較例
5で示したように、ポリ乳酸単独、または大気圧下で得
られた組成物に比して、2〜7倍の耐衝撃性を有し、優
れた透明性、柔軟性およびブリードアウトの抑制効果を
有することがわかった。
【0144】(実施例15)(分解性試験) 実施例1〜14で得られたポリエステル組成物をペース
ト状にしたもの又はフィルムを金網に挟み、45℃に保
った電動コンポスト中に埋設した。30日後に金網を取
り出したところ、ポリエステル組成物は、殆ど原形をと
どめていなかった。更に60日後には、確認できないほ
どであった。このことから、本発明で得られるポリエス
テル組成物は、分解性にも優れていることがわかった。
【0145】
【発明の効果】本発明により、ポリヒドロキシカルボン
酸とポリエステルを用い、十分な高分子量、耐衝撃性、
柔軟性、分解性を有するポリエステル共重合体を得る新
規な製造方法、とくにポリヒドロキシカルボン酸がポリ
乳酸の場合には、さらに透明性を有するポリエステル共
重合体を得る新規な製造方法を提供することができる。
また、本発明によりポリヒドロキシカルボン酸とポリエ
ステルを用い、ポリヒドロキシカルボン酸類に対して優
れた柔軟性、耐衝撃性を付与し、耐熱性を維持しつつブ
リードアウトの発現を抑制することができる耐衝撃性付
与剤、該剤を得る新規な製造方法、さらにポリヒドロキ
シカルボン酸がポリ乳酸の場合には透明性を維持した優
れた耐衝撃性付与剤を得る新規な製造方法を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られたポリヒドロキシカルボン
酸系共重合体のGPC測定結果のチャートを示す。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CF032 CF042 CF052 CF062 CF072 CF082 CF092 CF102 CF181 CF182 CF191 GA00 GB01 GC00 GG01 GG02 GH01 GJ01 GK04 4J029 AA05 AB04 AB07 AC03 AE03 AE06 AE11 AE13 BA02 BA03 BA04 BA05 BF25 CA02 CA03 CA04 CA05 CA06 CB05A CB06A CC06A EA05 EG09 HA01 HB01 JB131 JF321 KB15 KC01 KC06 KE02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量平均分子量5,000〜400,0
    00のポリヒドロキシカルボン酸(A)と、重量平均分
    子量5,000〜200,000のジカルボン酸とジオ
    ールとからなるポリエステル(B)とを溶融させ、次い
    でエステル交換触媒(C)を添加し減圧下でエステル交
    換反応させることを特徴とするポリヒドロキシカルボン
    酸系共重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 5,000パスカル以下の減圧度で反応
    させる請求項1に記載のポリヒドロキシカルボン酸系共
    重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 反応温度が100〜280℃である請求
    項1又は2に記載のポリヒドロキシカルボン酸系共重合
    体の製造方法。
  4. 【請求項4】 エステル交換触媒(C)が、Ti(OC
    2n+1 (式中のnは、1〜8の整数を示
    す。)で表されるものである請求項1〜3のいずれか一
    項に記載のポリヒドロキシカルボン酸系共重合体の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 ポリヒドロキシカルボン酸(A)がポリ
    乳酸である請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリヒ
    ドロキシカルボン酸系共重合体の製造方法。
  6. 【請求項6】 ジカルボン酸とジオールとからなるポリ
    エステル(B)が、脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオー
    ルとからなる脂肪族ポリエステル、又は脂肪族・芳香族
    ジカルボン酸と脂肪族ジオールとからなる脂肪族・芳香
    族ポリエステルである請求項1〜5のいずれか一項に記
    載のポリヒドロキシカルボン酸系共重合体の製造方法。
  7. 【請求項7】 ポリヒドロキシカルボン酸(A)とポリ
    エステル(B)が質量比で(A):(B)=99:1〜
    20:80の割合である請求項1〜6のいずれか一項に
    記載のポリヒドロキシカルボン酸系共重合体の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか一項に記載の製
    造方法により得られるポリヒドロキシカルボン酸系共重
    合体からなるポリヒドロキシカルボン酸用の耐衝撃性付
    与剤。
  9. 【請求項9】 ポリヒドロキシカルボン酸系共重合体
    が、10,000以上の重量平均分子量で、かつガラス
    転移温度が60℃以下である請求項8に記載の耐衝撃性
    付与剤。
  10. 【請求項10】 ポリヒドロキシカルボン酸系共重合体
    が、その20℃における貯蔵弾性率が2.5ギガパスカ
    ル以下のものである請求項8又は9に記載の耐衝撃性付
    与剤。
  11. 【請求項11】 請求項8〜10のいずれか一項に記載
    の耐衝撃性付与剤とポリヒドロキシカルボン酸とを含有
    するポリエステル組成物。
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