JP2003016954A - 電子放出装置及びその製造方法、冷陰極電界電子放出素子及びその製造方法、並びに、冷陰極電界電子放出表示装置及びその製造方法 - Google Patents

電子放出装置及びその製造方法、冷陰極電界電子放出素子及びその製造方法、並びに、冷陰極電界電子放出表示装置及びその製造方法

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JP2003016954A JP2002083898A JP2002083898A JP2003016954A JP 2003016954 A JP2003016954 A JP 2003016954A JP 2002083898 A JP2002083898 A JP 2002083898A JP 2002083898 A JP2002083898 A JP 2002083898A JP 2003016954 A JP2003016954 A JP 2003016954A
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雅和 室山
Takao Yagi
貴郎 八木
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浩司 井上
Ichiro Saito
一郎 齋藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表示装置を構成する各種の部材から放出される
ガスあるいはガス状物質が電子放出部に付着、吸着する
ことによって電子放出部の特性が劣化するといった問題
を解決し得る冷陰極電界電子放出素子を提供する。 【解決手段】冷陰極電界電子放出素子は、支持体10上
に形成されたカソード電極11、カソード電極11の上
方に形成され、開口部14を有するゲート電極13、及
び、開口部14の底部に位置するカソード電極11の部
分の表面に形成された電子放出部15から構成され、電
子放出部15は炭素系材料層23から成り、炭素系材料
層23は、炭化水素系ガス及びフッ素含有炭化水素系ガ
スを用いて形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素系材料層から
電子を放出する電子放出装置及びその製造方法、炭素系
材料層から成る電子放出部を有する冷陰極電界電子放出
素子及びその製造方法、並びに、かかる冷陰極電界電子
放出素子を備えた冷陰極電界電子放出表示装置及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受像機や情報端末機器に用
いられる表示装置の分野では、従来主流の陰極線管(C
RT)から、薄型化、軽量化、大画面化、高精細化の要
求に応え得る平面型(フラットパネル型)の表示装置へ
の移行が検討されている。このような平面型の表示装置
として、液晶表示装置(LCD)、エレクトロルミネッ
センス表示装置(ELD)、プラズマ表示装置(PD
P)、冷陰極電界電子放出表示装置(FED:フィール
ドエミッションディスプレイ)を例示することができ
る。このなかでも、液晶表示装置は情報端末機器用の表
示装置として広く普及しているが、据置き型のテレビジ
ョン受像機に適用するには、高輝度化や大型化に未だ課
題を残している。これに対して、冷陰極電界電子放出表
示装置は、熱的励起によらず、量子トンネル効果に基づ
き固体から真空中に電子を放出することが可能な冷陰極
電界電子放出素子(以下、電界放出素子と呼ぶ場合があ
る)を利用しており、高輝度及び低消費電力の点から注
目を集めている。
【0003】図20及び図21に、電界放出素子を利用
した冷陰極電界電子放出表示装置(以下、表示装置と呼
ぶ場合がある)の一例を示す。尚、図20は表示装置の
模式的な一部端面図であり、図21はカソードパネルC
PとアノードパネルAPを分解したときの模式的な部分
的斜視図である。
【0004】図示した電界放出素子は、円錐形の電子放
出部を有する、所謂スピント(Spindt)型電界放
出素子と呼ばれるタイプの電界放出素子である。この電
界放出素子は、支持体110上に形成されたカソード電
極111と、支持体110及びカソード電極111上に
形成された絶縁層112と、絶縁層112上に形成され
たゲート電極113と、ゲート電極113及び絶縁層1
12に設けられた開口部114と、開口部114の底部
に位置するカソード電極111上に形成された円錐形の
電子放出部115から構成されている。一般に、カソー
ド電極111とゲート電極113とは、これらの両電極
の射影像が互いに直交する方向に各々ストライプ状に形
成されており、これらの両電極の射影像が重複する領域
(1画素分の領域に相当する。この領域を、以下、重複
領域あるいは電子放出領域と呼ぶ)に、通常、複数の電
界放出素子が設けられている。更に、かかる電子放出領
域が、カソードパネルCPの有効領域(実際の表示部分
として機能する領域)内に、通常、2次元マトリックス
状に配列されている。
【0005】一方、アノードパネルAPは、基板30
と、基板30上に形成され、所定のパターンを有する蛍
光体層31(31R,31B,31G)と、その上に形
成されたアノード電極33から構成されている。1画素
は、カソードパネル側のカソード電極111とゲート電
極113との重複領域に設けられた電界放出素子の一群
と、これらの電界放出素子の一群に対面したアノードパ
ネル側の蛍光体層31とによって構成されている。有効
領域には、かかる画素が、例えば数十万〜数百万個もの
オーダーにて配列されている。尚、蛍光体層31と蛍光
体層31との間の基板30上にはブラックマトリックス
32が形成されている。
【0006】アノードパネルAPとカソードパネルCP
とを、電子放出領域と蛍光体層31とが対向するように
配置し、周縁部において枠体34を介して接合すること
によって、表示装置を作製することができる。有効領域
を包囲し、画素を選択するための周辺回路が形成された
無効領域(図示した例では、カソードパネルCPの無効
領域)には、真空排気用の貫通孔36が設けられてお
り、この貫通孔36には真空排気後に封じ切られたチッ
プ管37が接続されている。即ち、アノードパネルAP
とカソードパネルCPと枠体34とによって囲まれた空
間は真空となっている。
【0007】カソード電極111には相対的な負電圧が
カソード電極制御回路40から印加され、ゲート電極1
13には相対的な正電圧がゲート電極制御回路41から
印加され、アノード電極33にはゲート電極113より
も更に高い正電圧がアノード電極制御回路42から印加
される。かかる表示装置において表示を行う場合、例え
ば、カソード電極111にカソード電極制御回路40か
ら走査信号を入力し、ゲート電極113にゲート電極制
御回路41からビデオ信号を入力する。カソード電極1
11とゲート電極113との間に電圧を印加した際に生
ずる電界により、量子トンネル効果に基づき電子放出部
115から電子が放出され、この電子がアノード電極3
3に引き付けられ、蛍光体層31に衝突する。その結
果、蛍光体層31が励起されて発光し、所望の画像を得
ることができる。つまり、この表示装置の動作は、基本
的に、ゲート電極113に印加される電圧、及びカソー
ド電極111を通じて電子放出部115に印加される電
圧によって制御される。
【0008】かかる表示装置の構成において、低い駆動
電圧で大きな放出電子電流を得るためには、電子放出部
の先端部を鋭く尖らせることが有効であり、この観点か
ら、上述のスピント型電界放出素子の電子放出部115
は優れた性能を有していると云える。しかしながら、円
錐形の電子放出部115の形成には高度な加工技術を要
し、場合によっては数千万個以上にも及ぶ電子放出部1
15を有効領域の全域に亙って均一に形成することは、
有効領域の面積が増大するにつれて困難となりつつあ
る。
【0009】そこで、円錐形の電子放出部を使用せず、
開口部の底面に露出した平面状の電子放出部を使用す
る、所謂平面型電界放出素子が提案されている。平面型
電界放出素子における電子放出部は、カソード電極上に
設けられており、平面状であっても高い放出電子電流を
達成し得るように、カソード電極の構成材料よりも仕事
関数が低い材料から構成されている。かかる材料とし
て、近年、ダイヤモンド・ライク・カーボン(DLC)
を始めとする各種の炭素系材料が提案されている。
【0010】即ち、例えば、第60回応用物理学会学術
講演会講演予稿集p.631,演題番号2p−H−6
(1999年)には、石英基板上に電子ビーム蒸着法に
よって形成したチタン薄膜表面をダイヤモンドパウダー
によりスクラッチ加工を施した後、チタン薄膜をパター
ニングして中央部に数μmのギャップを設け、次いで、
ノンドープダイヤモンド薄膜をチタン薄膜上に成膜する
平面構造型電子エミッターが開示されている。あるいは
又、第60回応用物理学会学術講演会講演予稿集p.6
32,演題番号2p−H−11(1999年)には、金
属クロスラインを付けた石英ガラス上にカーボン・ナノ
チューブを形成する技術が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ダイヤモンド・ライク
・カーボンを始めとする各種の炭素系材料を使用するこ
とによって、電子放出部から電子が放出され始める電圧
(閾値電圧)を低下させることは可能である。しかしな
がら、カソード電極や表示装置を構成する各種の部材か
ら放出されるガスあるいはガス状物質が電子放出部に付
着、吸着する結果、電子放出部の特性が劣化すること
が、例えば、文献 MSR 2000 Spring Meeting, 予稿集
Q1.3/R1.3, pp 264 "SURFACE MODIFICATION OF Si FIEL
D EMITTER ARRAYS FOR VACUUM SEALING" から知られて
いる。この文献においては、シリコン系電子放出部の表
面に炭素薄膜を形成することで、ガスあるいはガス状物
質が電子放出部に付着、吸着することを抑制できると報
告されている。
【0012】しかしながら、この文献には、炭素系材料
を用いた電子放出部におけるガスあるいはガス状物質の
電子放出部への付着、吸着といった問題を解決するため
の手段は何ら提案されていない。
【0013】従って、本発明の目的は、例えば冷陰極電
界電子放出表示装置を構成する各種の部材から放出され
るガスあるいはガス状物質が電子放出部に付着、吸着す
ることによって電子放出部の特性が劣化するといった問
題を解決し得る電子放出装置、冷陰極電界電子放出素
子、及び、これらの製造方法、並びに、かかる冷陰極電
界電子放出素子を組み込んだ冷陰極電界電子放出表示装
置及びその製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の第1の態様に係る電子放出装置は、導電体
層上に形成された電子放出部から構成され、該電子放出
部は炭素系材料層から成り、該炭素系材料層は、炭化水
素系ガス及びフッ素含有炭化水素系ガスを用いて形成さ
れていることを特徴とする。
【0015】本発明の第1の態様に係る電子放出装置に
あっては、導電体層の所望の領域に炭素系材料層を確実
に形成し、不要部位に炭素系材料層を形成させないとい
った観点から、導電体層と炭素系材料層との間に選択成
長領域が形成されていることが望ましい。
【0016】上記の目的を達成するための本発明の第2
の態様に係る電子放出装置は、導電体層上に形成された
電子放出部から構成され、該電子放出部は、炭素系材料
層、及び、該炭素系材料層の表面に形成された炭化フッ
素系薄膜から成り、該炭化フッ素系薄膜は、フッ素含有
炭化水素系ガスを用いて形成されていることを特徴とす
る。
【0017】上記の目的を達成するための本発明の第3
の態様に係る電子放出装置は、導電体層上に形成された
電子放出部から構成され、該電子放出部は炭素系材料層
から成り、該炭素系材料層の表面は、フッ素原子で終端
(修飾)されていることを特徴とする。
【0018】本発明の第3の態様に係る電子放出装置に
あっては、炭素系材料層の表面におけるフッ素原子での
終端(修飾)は、フッ素含有炭化水素系ガスを用いて行
われていることが好ましい。
【0019】本発明の第2の態様若しくは第3の態様に
係る電子放出装置にあっては、炭素系材料層は、炭化水
素系ガスを用いて形成されている構成とすることができ
る。尚、このような構成を、便宜上、本発明の第2Aの
態様に係る電子放出装置、本発明の第3Aの態様に係る
電子放出装置と呼ぶ。そして、この場合、導電体層の所
望の領域に炭素系材料層を確実に形成し、不要部位に炭
素系材料層を形成させないといった観点から、導電体層
と炭素系材料層との間に選択成長領域が形成されている
ことが望ましい。
【0020】あるいは又、本発明の第2の態様若しくは
第3の態様に係る電子放出装置にあっては、炭素系材料
層はカーボン・ナノチューブ構造体から成る構成とする
ことができる。尚、このような構成を、便宜上、本発明
の第2Bの態様に係る電子放出装置、本発明の第3Bの
態様に係る電子放出装置と呼ぶ。
【0021】上記の目的を達成するための本発明の第1
の態様〜第3の態様に係る冷陰極電界電子放出素子は、
所謂2電極型の冷陰極電界電子放出表示装置を構成する
冷陰極電界電子放出素子であり、(a)支持体上に形成
されたカソード電極、及び、(b)カソード電極上に形
成された電子放出部、から構成されている。
【0022】一方、上記の目的を達成するための本発明
の第4の態様〜第6の態様に係る冷陰極電界電子放出素
子は、所謂3電極型の冷陰極電界電子放出表示装置を構
成する冷陰極電界電子放出素子であり、(a)支持体上
に形成されたカソード電極、(b)カソード電極の上方
に形成され、開口部を有するゲート電極、及び、(c)
開口部の底部に位置するカソード電極の部分の上に形成
された電子放出部、から構成されている。
【0023】そして、本発明の第1の態様若しくは第4
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子にあっては、電子
放出部は炭素系材料層から成り、炭素系材料層は、炭化
水素系ガス及びフッ素含有炭化水素系ガスを用いて形成
されていることを特徴とする。
【0024】また、本発明の第2の態様若しくは第5の
態様に係る冷陰極電界電子放出素子にあっては、電子放
出部は、炭素系材料層、及び、炭素系材料層の表面に形
成された炭化フッ素系薄膜から成り、炭化フッ素系薄膜
は、フッ素含有炭化水素系ガスを用いて形成されている
ことを特徴とする。
【0025】更には、本発明の第3の態様若しくは第6
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子にあっては、電子
放出部は炭素系材料層から成り、炭素系材料層の表面
は、フッ素原子で終端(修飾)されていることを特徴と
する。
【0026】上記の目的を達成するための本発明の第1
の態様〜第3の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置
は、所謂2電極型の冷陰極電界電子放出表示装置であ
り、複数の画素から構成され、各画素は、冷陰極電界電
子放出素子と、冷陰極電界電子放出素子に対向して基板
上に設けられたアノード電極及び蛍光体層から構成さ
れ、冷陰極電界電子放出素子は、(a)支持体上に形成
されたカソード電極、及び、(b)カソード電極上に形
成された電子放出部、から構成されている。
【0027】また、上記の目的を達成するための本発明
の第4の態様〜第6の態様に係る冷陰極電界電子放出表
示装置は、所謂3電極型の冷陰極電界電子放出表示装置
であり、複数の画素から構成され、各画素は、冷陰極電
界電子放出素子と、冷陰極電界電子放出素子に対向して
基板上に設けられたアノード電極及び蛍光体層から構成
され、冷陰極電界電子放出素子は、(a)支持体上に形
成されたカソード電極、(b)カソード電極の上方に形
成され、開口部を有するゲート電極、及び、(c)開口
部の底部に位置するカソード電極の部分の上に形成され
た電子放出部、から構成されている。
【0028】そして、本発明の第1の態様若しくは第4
の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置においては、
電子放出部は炭素系材料層から成り、炭素系材料層は、
炭化水素系ガス及びフッ素含有炭化水素系ガスを用いて
形成されていることを特徴とする。
【0029】また、本発明の第2の態様若しくは第5の
態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置においては、電
子放出部は、炭素系材料層、及び、炭素系材料層の表面
に形成された炭化フッ素系薄膜から成り、炭化フッ素系
薄膜は、フッ素含有炭化水素系ガスを用いて形成されて
いることを特徴とする。
【0030】更には、本発明の第3の態様若しくは第6
の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置においては、
電子放出部は炭素系材料層から成り、炭素系材料層の表
面は、フッ素原子で終端(修飾)されていることを特徴
とする。
【0031】本発明の第3の態様、第6の態様に係る冷
陰極電界電子放出素子、若しくは、本発明の第3の態
様、第6の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置にあ
っては、炭素系材料層の表面におけるフッ素原子での終
端(修飾)は、フッ素含有炭化水素系ガスを用いて行わ
れていることが好ましい。
【0032】本発明の第2の態様、第3の態様、第5の
態様、第6の態様に係る冷陰極電界電子放出素子、若し
くは、本発明の第2の態様、第3の態様、第5の態様、
第6の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置にあって
は、炭素系材料層は、炭化水素系ガスを用いて形成され
ていることが好ましい。尚、このような構成を、便宜
上、第2Aの態様、第3Aの態様、第5Aの態様、第6
Aの態様に係る冷陰極電界電子放出素子、本発明の第2
Aの態様、第3Aの態様、第5Aの態様、第6Aの態様
に係る冷陰極電界電子放出表示装置と呼ぶ。
【0033】あるいは又、本発明の第2の態様、第3の
態様、第5の態様、第6の態様に係る冷陰極電界電子放
出素子、若しくは、本発明の第2の態様、第3の態様、
第5の態様、第6の態様に係る冷陰極電界電子放出表示
装置にあっては、炭素系材料層は、カーボン・ナノチュ
ーブ構造体から構成されていることが好ましい。尚、こ
のような構成を、便宜上、第2Bの態様、第3Bの態
様、第5Bの態様、第6Bの態様に係る冷陰極電界電子
放出素子、本発明の第2Bの態様、第3Bの態様、第5
Bの態様、第6Bの態様に係る冷陰極電界電子放出表示
装置と呼ぶ。
【0034】本発明の第1の態様、第2Aの態様、第3
Aの態様、第4の態様、第5Aの態様、第6Aの態様に
係る冷陰極電界電子放出素子、若しくは、本発明の第1
の態様、第2Aの態様、第3Aの態様、第4の態様、第
5Aの態様、第6Aの態様に係る冷陰極電界電子放出表
示装置にあっては、カソード電極の所望の領域に炭素系
材料層を確実に形成し、不要部位に炭素系材料層を形成
させないといった観点から、カソード電極と炭素系材料
層との間に選択成長領域が形成されていることが好まし
い。
【0035】あるいは又、本発明の第4の態様〜第6の
態様に係る冷陰極電界電子放出素子、あるいは、本発明
の第4の態様〜第6の態様に係る冷陰極電界電子放出表
示装置にあっては、支持体及びカソード電極上には絶縁
層が形成されており、ゲート電極に設けられた開口部
(便宜上、第1開口部と呼ぶ場合がある)に連通した第
2開口部が絶縁層に設けられている構成とすることが好
ましいが、このような構成に限定されるものではなく、
例えば、ゲート電極支持部材を介して、第1開口部を有
するゲート電極を構成する金属層(例えば、金属製のシ
ートや帯状材料)を電子放出部の上方に張架した構造と
してもよい。
【0036】上記の目的を達成するための本発明の第1
の態様に係る電子放出装置の製造方法は、導電体層上
に、炭化水素系ガス及びフッ素含有炭化水素系ガスを用
いて炭素系材料層から成る電子放出部を形成する工程を
具備することを特徴とする。
【0037】上記の目的を達成するための本発明の第2
の態様に係る電子放出装置の製造方法は、(A)導電体
層上に炭素系材料層を形成する工程と、(B)該炭素系
材料層の表面に、フッ素含有炭化水素系ガスを用いて炭
化フッ素系薄膜を形成し、以て、炭素系材料層、及び、
該炭素系材料層の表面に形成された炭化フッ素系薄膜か
ら成る電子放出部を得る工程、から成ることを特徴とす
る。
【0038】上記の目的を達成するための本発明の第3
の態様に係る電子放出装置の製造方法は、(A)導電体
層上に炭素系材料層を形成する工程と、(B)該炭素系
材料層の表面を、フッ素含有炭化水素系ガスを用いて終
端(修飾)し、以て、表面がフッ素原子で終端(修飾)
された炭素系材料層から成る電子放出部を得る工程、か
ら成ることを特徴とする。
【0039】本発明の第2の態様若しくは第3の態様に
係る電子放出装置の製造方法にあっては、前記(A)に
おいて、導電体層上に炭化水素系ガスを用いて炭素系材
料層を形成することが好ましい。尚、このような構成
を、便宜上、本発明の第2Aの態様に係る電子放出装置
の製造方法、本発明の第3Aの態様に係る電子放出装置
の製造方法と呼ぶ。
【0040】あるいは又、本発明の第2の態様若しくは
第3の態様に係る電子放出装置の製造方法にあっては、
前記工程(A)において、バインダ材料にカーボン・ナ
ノチューブ構造体を分散させたものを導電体層上に塗布
した後、バインダ材料の焼成あるいは硬化を行うことに
よって、炭素系材料層を形成することが好ましい。より
具体的には、エポキシ系樹脂やアクリル系樹脂等の有機
系バインダ材料や水ガラス等の無機系バインダ材料にカ
ーボン・ナノチューブ構造体を分散させたものを、導電
体層の所望の領域に例えば塗布した後、溶媒の除去、バ
インダ材料の焼成あるいは硬化を行えばよい。塗布方法
として、スクリーン印刷法を例示することができる。
尚、このような構成を、便宜上、本発明の第2Bの態様
に係る電子放出装置の製造方法、本発明の第3Bの態様
に係る電子放出装置の製造方法と呼ぶ。
【0041】あるいは又、本発明の第2の態様若しくは
第3の態様に係る電子放出装置の製造方法にあっては、
前記工程(A)において、カーボン・ナノチューブ構造
体が分散された金属化合物溶液を導電体層上に塗布した
後、金属化合物を焼成することによって、炭素系材料層
を形成することが好ましい。尚、このような構成を、便
宜上、本発明の第2Cの態様に係る電子放出装置の製造
方法、本発明の第3Cの態様に係る電子放出装置の製造
方法と呼ぶ。
【0042】本発明の第1の態様、第2Aの態様、第3
Aの態様に係る電子放出装置の製造方法においては、炭
素系材料層を形成する前に、導電体層上に選択成長領域
を形成する工程を更に具備することが、導電体層の所望
の領域に炭素系材料層を確実に形成し、炭素系材料層を
不要部位に形成させないといった観点から好ましい。
【0043】上記の目的を達成するための本発明の第1
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、所
謂2電極型の冷陰極電界電子放出表示装置を構成する冷
陰極電界電子放出素子の製造方法であり、(A)支持体
上にカソード電極を形成する工程と、(B)カソード電
極上に電子放出部を形成する工程、から成り、電子放出
部は炭素系材料層から成り、電子放出部を形成する工程
は、炭化水素系ガス及びフッ素含有炭化水素系ガスを用
いて炭素系材料層を形成する工程から成ることを特徴と
する。
【0044】また、上記の目的を達成するための本発明
の第1の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造
方法は、所謂2電極型の冷陰極電界電子放出表示装置の
製造方法であり、アノード電極及び蛍光体層が形成され
た基板と、冷陰極電界電子放出素子が形成された支持体
とを、蛍光体層と冷陰極電界電子放出素子とが対向する
ように配置し、基板と支持体とを周縁部において接合す
る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法であって、冷
陰極電界電子放出素子を、(A)支持体上にカソード電
極を形成する工程と、(B)カソード電極上に電子放出
部を形成する工程、に基づき形成し、該電子放出部は炭
素系材料層から成り、該電子放出部を形成する工程は、
炭化水素系ガス及びフッ素含有炭化水素系ガスを用いて
該炭素系材料層を形成する工程から成ることを特徴とす
る。
【0045】本発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子
放出素子の製造方法若しくは本発明の第1の態様に係る
冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法においては、前
記工程(A)と工程(B)の間において、カソード電極
上に選択成長領域を形成する工程を含み、前記工程
(B)において、カソード電極上に電子放出部を形成す
る代わりに、選択成長領域上に電子放出部を形成するこ
とが、カソード電極の所望の領域に炭素系材料層を確実
に形成し、炭素系材料層を不要部位に形成させないとい
った観点から好ましい。尚、このような構成を、便宜
上、本発明の第1(1)の態様に係る冷陰極電界電子放
出素子の製造方法、本発明の第1(1)の態様に係る冷
陰極電界電子放出表示装置の製造方法と呼ぶ。
【0046】上記の目的を達成するための本発明の第2
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、所
謂2電極型の冷陰極電界電子放出表示装置を構成する冷
陰極電界電子放出素子の製造方法であり、(A)支持体
上にカソード電極を形成する工程と、(B)カソード電
極上に炭素系材料層を形成する工程と、(C)該炭素系
材料層の表面にフッ素含有炭化水素系ガスを用いて炭化
フッ素系薄膜を形成し、以て、炭素系材料層、及び、該
炭素系材料層の表面に形成された炭化フッ素系薄膜から
成る電子放出部を得る工程、から成ることを特徴とす
る。
【0047】また、上記の目的を達成するための本発明
の第2の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造
方法は、所謂2電極型の冷陰極電界電子放出表示装置の
製造方法であり、アノード電極及び蛍光体層が形成され
た基板と、冷陰極電界電子放出素子が形成された支持体
とを、蛍光体層と冷陰極電界電子放出素子とが対向する
ように配置し、基板と支持体とを周縁部において接合す
る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法であって、冷
陰極電界電子放出素子を、(A)支持体上にカソード電
極を形成する工程と、(B)カソード電極上に炭素系材
料層を形成する工程と、(C)該炭素系材料層の表面に
フッ素含有炭化水素系ガスを用いて炭化フッ素系薄膜を
形成し、以て、炭素系材料層、及び、該炭素系材料層の
表面に形成された炭化フッ素系薄膜から成る電子放出部
を得る工程、に基づき形成することを特徴とする。
【0048】上記の目的を達成するための本発明の第3
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、所
謂2電極型の冷陰極電界電子放出表示装置を構成する冷
陰極電界電子放出素子の製造方法であり、(A)支持体
上にカソード電極を形成する工程と、(B)カソード電
極上に炭素系材料層を形成する工程と、(C)該炭素系
材料層の表面をフッ素含有炭化水素系ガスを用いて終端
(修飾)し、以て、表面がフッ素原子で終端(修飾)さ
れた炭素系材料層から成る電子放出部を得る工程、から
成ることを特徴とする。
【0049】また、上記の目的を達成するための本発明
の第3の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造
方法は、所謂2電極型の冷陰極電界電子放出表示装置の
製造方法であり、アノード電極及び蛍光体層が形成され
た基板と、冷陰極電界電子放出素子が形成された支持体
とを、蛍光体層と冷陰極電界電子放出素子とが対向する
ように配置し、基板と支持体とを周縁部において接合す
る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法であって、冷
陰極電界電子放出素子を、(A)支持体上にカソード電
極を形成する工程と、(B)カソード電極上に炭素系材
料層を形成する工程と、(C)該炭素系材料層の表面を
フッ素含有炭化水素系ガスを用いて終端(修飾)し、以
て、表面がフッ素原子で終端(修飾)された炭素系材料
層から成る電子放出部を得る工程、に基づき形成するこ
とを特徴とする。
【0050】本発明の第2の態様若しくは第3の態様に
係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法においては、あ
るいは又、本発明の第2の態様若しくは第3の態様に係
る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法においては、
前記(B)において、カソード電極上に炭化水素系ガス
を用いて炭素系材料層を形成することが好ましい。尚、
このような構成を、便宜上、本発明の第2Aの態様、第
3Aの態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法、
本発明の第2Aの態様、第3Aの態様に係る冷陰極電界
電子放出表示装置の製造方法と呼ぶ。そして、この場
合、前記工程(A)と工程(B)の間において、カソー
ド電極上に選択成長領域を形成する工程を含み、前記工
程(B)において、カソード電極上に電子放出部を形成
する代わりに、選択成長領域上に電子放出部を形成する
ことが、カソード電極の所望の領域に炭素系材料層を確
実に形成し、炭素系材料層を不要部位に形成させないと
いった観点から好ましい。尚、このような構成を、便宜
上、本発明の第2A(1)の態様、第3A(1)の態様
に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法、本発明の第
2A(1)の態様、第3A(1)の態様に係る冷陰極電
界電子放出表示装置の製造方法と呼ぶ。
【0051】あるいは又、本発明の第2の態様若しくは
第3の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法に
おいては、また、後述する本発明の第5の態様、第6の
態様、第8の態様、第9の態様に係る冷陰極電界電子放
出素子の製造方法においては、あるいは又、本発明の第
2の態様若しくは第3の態様に係る冷陰極電界電子放出
表示装置の製造方法においては、また、後述する本発明
の第5の態様、第6の態様、第8の態様、第9の態様に
係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法において
は、電子放出部を形成する工程において、バインダ材料
にカーボン・ナノチューブ構造体を分散させたものをカ
ソード電極上に塗布した後、バインダ材料の焼成あるい
は硬化を行うことによって、炭素系材料層を形成する構
成とすることもできる。より具体的には、エポキシ系樹
脂やアクリル系樹脂等の有機系バインダ材料や水ガラス
等の無機系バインダ材料にカーボン・ナノチューブ構造
体を分散させたものを、カソード電極の所望の領域に例
えば塗布した後、溶媒の除去、バインダ材料の焼成ある
いは硬化を行えばよい。塗布方法として、スクリーン印
刷法を例示することができる。
【0052】尚、このような構成を、便宜上、本発明の
第2Bの態様、第3Bの態様、第5Bの態様、第6Bの
態様、第8Bの態様、第9Bの態様に係る冷陰極電界電
子放出素子の製造方法、本発明の第2Bの態様、第3B
の態様、第5Bの態様、第6Bの態様、第8Bの態様、
第9Bの態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造
方法と呼ぶ。
【0053】あるいは又、本発明の第2の態様若しくは
第3の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法に
おいては、また、後述する本発明の第5の態様、第6の
態様、第8の態様、第9の態様に係る冷陰極電界電子放
出素子の製造方法においては、あるいは又、本発明の第
2の態様若しくは第3の態様に係る冷陰極電界電子放出
表示装置の製造方法においては、また、後述する本発明
の第5の態様、第6の態様、第8の態様、第9の態様に
係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法において
は、電子放出部を形成する工程において、カーボン・ナ
ノチューブ構造体が分散された金属化合物溶液をカソー
ド電極上に塗布した後、金属化合物を焼成することによ
って、炭素系材料層を形成する構成とすることもでき
る。
【0054】尚、このような構成を、便宜上、本発明の
第2Cの態様、第3Cの態様、第5Cの態様、第6Cの
態様、第8Cの態様、第9Cの態様に係る冷陰極電界電
子放出素子の製造方法、本発明の第2Cの態様、第3C
の態様、第5Cの態様、第6Cの態様、第8Cの態様、
第9Cの態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造
方法と呼ぶ。
【0055】上記の目的を達成するための本発明の第4
の態様〜第6の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製
造方法は、所謂3電極型の冷陰極電界電子放出表示装置
を構成する冷陰極電界電子放出素子の製造方法であり、
(A)支持体上にカソード電極を形成する工程と、
(B)支持体及びカソード電極上に絶縁層を形成する工
程と、(C)絶縁層上に開口部を有するゲート電極を形
成する工程と、(D)ゲート電極に形成された開口部に
連通する第2開口部を絶縁層に形成し、第2開口部の底
部にカソード電極を露出させる工程と、(E)第2開口
部の底部に露出したカソード電極上に電子放出部を形成
する工程、から成る。
【0056】また、上記の目的を達成するための本発明
の第4の態様〜第6の態様に係る冷陰極電界電子放出表
示装置の製造方法は、所謂3電極型の冷陰極電界電子放
出表示装置の製造方法であり、アノード電極及び蛍光体
層が形成された基板と、冷陰極電界電子放出素子が形成
された支持体とを、蛍光体層と冷陰極電界電子放出素子
とが対向するように配置し、基板と支持体とを周縁部に
おいて接合する冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法
であって、冷陰極電界電子放出素子を、(A)支持体上
にカソード電極を形成する工程と、(B)支持体及びカ
ソード電極上に絶縁層を形成する工程と、(C)絶縁層
上に開口部を有するゲート電極を形成する工程と、
(D)ゲート電極に形成された開口部に連通する第2開
口部を絶縁層に形成し、第2開口部の底部にカソード電
極を露出させる工程と、(E)第2開口部の底部に露出
したカソード電極上に電子放出部を形成する工程、に基
づき形成する。
【0057】更には、上記の目的を達成するための本発
明の第7の態様〜第9の態様に係る冷陰極電界電子放出
素子の製造方法は、所謂3電極型の冷陰極電界電子放出
表示装置を構成する冷陰極電界電子放出素子の製造方法
であり、(A)支持体上にカソード電極を形成する工程
と、(B)カソード電極上に電子放出部を形成する工程
と、(C)電子放出部の上方に、開口部を有するゲート
電極を設ける工程、から成る。
【0058】また、上記の目的を達成するための本発明
の第7の態様〜第9の態様に係る冷陰極電界電子放出表
示装置の製造方法は、所謂3電極型の冷陰極電界電子放
出表示装置の製造方法であり、アノード電極及び蛍光体
層が形成された基板と、冷陰極電界電子放出素子が形成
された支持体とを、蛍光体層と冷陰極電界電子放出素子
とが対向するように配置し、基板と支持体とを周縁部に
おいて接合する冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法
であって、冷陰極電界電子放出素子を、(A)支持体上
にカソード電極を形成する工程と、(B)カソード電極
上に電子放出部を形成する工程と、(C)電子放出部の
上方に、開口部を有するゲート電極を設ける工程、に基
づき形成する。
【0059】そして、本発明の第4の態様、第7の態様
に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法、あるいは
又、本発明の第4の態様、第7の態様に係る冷陰極電界
電子放出表示装置の製造方法においては、電子放出部は
炭素系材料層から成り、電子放出部を形成する工程は、
炭化水素系ガス及びフッ素含有炭化水素系ガスを用いて
該炭素系材料層を形成する工程から成ることを特徴とす
る。
【0060】また、本発明の第5の態様、第8の態様に
係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法、あるいは又、
本発明の第5の態様、第8の態様に係る冷陰極電界電子
放出表示装置の製造方法においては、電子放出部は、炭
素系材料層、及び、炭素系材料層の表面に形成された炭
化フッ素系薄膜から成り、電子放出部を形成する工程
は、形成された炭素系材料層の表面にフッ素含有炭化水
素系ガスを用いて炭化フッ素系薄膜を形成する工程を含
むことを特徴とする。
【0061】更には、本発明の第6の態様、第9の態様
に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法、あるいは
又、本発明の第6の態様、第9の態様に係る冷陰極電界
電子放出表示装置の製造方法においては、電子放出部は
炭素系材料層から成り、電子放出部を形成する工程は、
形成された炭素系材料層の表面をフッ素含有炭化水素系
ガスを用いて終端(修飾)する工程を含むことを特徴と
する。
【0062】尚、本発明の第3の態様に係る電子放出装
置の製造方法、本発明の第3の態様、第6の態様、第9
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法、ある
いは又、本発明の第3の態様、第6の態様、第9の態様
に係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法にあって
は、炭素系材料層の表面におけるフッ素原子での終端
(修飾)は、フッ素含有炭化水素系ガスを用いて行われ
ていることが好ましい。
【0063】本発明の第7の態様〜第9の態様に係る冷
陰極電界電子放出素子の製造方法、若しくは、本発明の
第7の態様〜第9の態様に係る冷陰極電界電子放出表示
装置の製造方法においては、前記工程(B)に引き続
き、全面に絶縁層を形成し、前記工程(C)に引き続
き、ゲート電極に設けられた開口部に連通する第2開口
部を絶縁層に形成し、第2開口部の底部に炭素系材料層
を露出させる構成とすることができる。
【0064】本発明の第5の態様、第6の態様、第8の
態様、第9の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造
方法においては、あるいは又、本発明の第5の態様、第
6の態様、第8の態様、第9の態様に係る冷陰極電界電
子放出表示装置の製造方法においては、電子放出部を形
成する工程において、炭化水素系ガスを用いて炭素系材
料層を形成することが好ましい。尚、このような構成
を、便宜上、本発明の第5Aの態様、第6Aの態様、第
8Aの態様、第9Aの態様に係る冷陰極電界電子放出素
子の製造方法、本発明の第5Aの態様、第6Aの態様、
第8Aの態様、第9Aの態様に係る冷陰極電界電子放出
表示装置の製造方法と呼ぶ。
【0065】あるいは又、本発明の第4の態様、第5A
の態様、第6Aの態様に係る冷陰極電界電子放出素子の
製造方法においては、あるいは又、本発明の第4の態
様、第5Aの態様、第6Aの態様に係る冷陰極電界電子
放出表示装置の製造方法においては、前記工程(A)と
工程(B)の間において、カソード電極の上に選択成長
領域を形成する工程を含み、前記工程(B)において、
支持体、選択成長領域及びカソード電極上に絶縁層を形
成し、前記工程(D)において、ゲート電極に形成され
た開口部に連通する第2開口部を絶縁層に形成し、第2
開口部の底部に選択成長領域を露出させ、前記工程
(E)において、第2開口部の底部に露出した選択成長
領域上に電子放出部を形成する構成とすることもでき
る。
【0066】尚、このような構成を、便宜上、本発明の
第4(1)の態様、第5A(1)の態様、第6A(1)
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法、本発
明の第4(1)の態様、第5A(1)の態様、第6A
(1)の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造
方法と呼ぶ。
【0067】あるいは又、本発明の第4の態様、第5A
の態様、第6Aの態様に係る冷陰極電界電子放出素子の
製造方法においては、あるいは又、本発明の第4の態
様、第5Aの態様、第6Aの態様に係る冷陰極電界電子
放出表示装置の製造方法においては、前記工程(D)と
工程(E)の間において、第2開口部の底部に露出した
カソード電極上に選択成長領域を形成する工程を含み、
前記工程(E)において、第2開口部の底部に露出した
カソード電極上に電子放出部を形成する代わりに、選択
成長領域上に電子放出部を形成する構成とすることがで
きる。
【0068】尚、このような構成を、便宜上、本発明の
第4(2)の態様、第5A(2)の態様、第6A(2)
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法、本発
明の第4(2)の態様、第5A(2)の態様、第6A
(2)の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造
方法と呼ぶ。
【0069】本発明の第7の態様、第8Aの態様、第9
Aの態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法にお
いては、あるいは又、本発明の第7の態様、第8Aの態
様、第9Aの態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置の
製造方法においては、前記工程(A)と工程(B)の間
において、カソード電極上に選択成長領域を形成する工
程を含み、前記工程(B)において、カソード電極上に
電子放出部を形成する代わりに、選択成長領域上に電子
放出部を形成する構成とすることもできる。
【0070】尚、このような構成を、便宜上、本発明の
第7(1)の態様、第8A(1)の態様、第9A(1)
の態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法、本発
明の第7(1)の態様、第8A(1)の態様、第9A
(1)の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置の製造
方法と呼ぶ。
【0071】本発明の各種態様を含む電子放出装置若し
くはその製造方法、冷陰極電界電子放出素子若しくはそ
の製造方法、冷陰極電界電子放出表示装置若しくはその
製造方法(以下、これらを総称して、単に、本発明と呼
ぶ場合がある)において、炭素系材料層を形成するため
の原料ガスである炭化水素系ガスとして、メタン(CH
4)、エタン(C26)、プロパン(C38)、ブタン
(C410)、エチレン(C24)、アセチレン(C2
2)等の炭化水素系ガスやこれらの混合ガス、炭化水素
系ガスと水素ガスとの混合ガスを挙げることができる。
更には、メタノール、エタノール、アセトン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等を気化したガス、またはこれ
らガスと水素の混合ガスを用いることもできる。また、
放電を安定にさせるため及びプラズマ解離を促進するた
めに、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)等の希ガス
を導入してもよい。
【0072】また、フッ素含有炭化水素系ガスとして、
パーフルオロカーボン類、具体的には、飽和フッ素含有
炭化水素系ガスとして、CF4ガス、C26ガス、C3
8ガスを挙げることができ、不飽和フッ素含有炭化水素
系ガスとして、C34ガス、C48を挙げることがで
き、更には、水素及びフッ素含有炭化水素系ガスを用い
ることもでき、具体的には、CH3Fガス、CH22
挙げることができる。尚、一般に、フッ素含有炭化水素
系ガスを構成するフッ素成分の割合が高くなる程、フッ
素含有炭化水素系ガスに基づく炭化フッ素系薄膜(CF
X薄膜)が堆積し難くなる。即ち、炭化フッ素系薄膜を
形成する場合には、フッ素含有炭化水素系ガスを構成す
るフッ素成分の割合が低いフッ素含有炭化水素系ガスを
使用することが好ましく、炭素系材料層の表面をフッ素
原子で終端(修飾)する場合には、フッ素含有炭化水素
系ガスを構成するフッ素成分の割合が高いフッ素含有炭
化水素系ガスを使用することが好ましい。
【0073】本発明において、炭素系材料層を、グラフ
ァイト薄膜、アモルファスカーボン薄膜、ダイヤモンド
ライクカーボン薄膜、フラーレン薄膜、カーボン・ナノ
チューブ、あるいは、カーボン・ナノファイバーから構
成することができる。炭化水素系ガスを用いて炭素系材
料層を形成する場合の炭素系材料層の形成方法として、
マイクロ波プラズマ法、トランス結合型プラズマ法、誘
導結合型プラズマ法、電子サイクロトロン共鳴プラズマ
法、RFプラズマ法、ヘリコン波プラズマCVD法、容
量結合型プラズマCVD法等に基づくCVD法、平行平
板型CVD装置を用いたCVD法を例示することができ
る。こうして形成された炭素系材料層の形態には、薄膜
状や板状はもとより、炭素のウィスカー、カーボン・ナ
ノチューブ、カーボン・ナノファーバーが包含され、具
体的には、ナノクリスタルダイヤモンド、ナノクリスタ
ルグラファイト、カーボン・ナノチューブ、カーボン・
ナノファイバー、カーボンシートを挙げることができ
る。形成条件によっては、こうして形成された炭素系材
料層は円錐状の形状を有している。
【0074】カーボン・ナノチューブ構造体として、具
体的には、カーボン・ナノチューブ及び/又はカーボン
・ナノファイバーを挙げることができる。より具体的に
は、カーボン・ナノチューブから電子放出部を構成して
もよいし、カーボン・ナノファイバーから電子放出部を
構成してもよいし、カーボン・ナノチューブとカーボン
・ナノファイバーの混合物から電子放出部を構成しても
よい。カーボン・ナノチューブやカーボン・ナノファイ
バーは、巨視的には、粉末状であってもよいし、薄膜状
であってもよい。カーボン・ナノチューブやカーボン・
ナノファイバーから構成されたカーボン・ナノチューブ
構造体は、周知のアーク放電法やレーザアブレーション
法といったPVD法、プラズマCVD法やレーザCVD
法、熱CVD法、気相合成法、気相成長法といった各種
のCVD法によって製造、形成することができる。
【0075】本発明の第2Cの態様、第3Cの態様に係
る電子放出装置の製造方法、本発明の第2Cの態様、第
3Cの態様、第5Cの態様、第6Cの態様、第8Cの態
様、第9Cの態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造
方法、本発明の第2Cの態様、第3Cの態様、第5Cの
態様、第6Cの態様、第8Cの態様、第9Cの態様に係
る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法においては、
金属化合物に由来した金属原子を含むマトリックスにて
カーボン・ナノチューブ構造体がカソード電極や導電体
層の表面に固定される。マトリックスは、導電性を有す
る金属酸化物から成ることが好ましく、より具体的に
は、酸化錫、酸化インジウム、酸化インジウム−錫、酸
化亜鉛、酸化アンチモン、又は、酸化アンチモン−錫か
ら構成することが好ましい。焼成後、各カーボン・ナノ
チューブ構造体の一部分がマトリックスに埋め込まれて
いる状態を得ることもできるし、各カーボン・ナノチュ
ーブ構造体の全体がマトリックスに埋め込まれている状
態を得ることもできる。マトリックスの体積抵抗率は、
1×10-9Ω・m乃至5×10-6Ω・mであることが望
ましい。
【0076】金属化合物溶液を構成する金属化合物とし
て、例えば、有機金属化合物、有機酸金属化合物、又
は、金属塩(例えば、塩化物、硝酸塩、酢酸塩)を挙げ
ることができる。有機酸金属化合物溶液として、有機錫
化合物、有機インジウム化合物、有機亜鉛化合物、有機
アンチモン化合物を酸(例えば、塩酸、硝酸、あるいは
硫酸)に溶解し、これを有機溶剤(例えば、トルエン、
酢酸ブチル、イソプロピルアルコール)で希釈したもの
を挙げることができる。また、有機金属化合物溶液とし
て、有機錫化合物、有機インジウム化合物、有機亜鉛化
合物、有機アンチモン化合物を有機溶剤(例えば、トル
エン、酢酸ブチル、イソプロピルアルコール)に溶解し
たものを例示することができる。溶液を100重量部と
したとき、カーボン・ナノチューブ構造体が0.001
〜20重量部、金属化合物が0.1〜10重量部、含ま
れた組成とすることが好ましい。溶液には、分散剤や界
面活性剤が含まれていてもよい。また、マトリックスの
厚さを増加させるといった観点から、金属化合物溶液
に、例えばカーボンブラック等の添加物を添加してもよ
い。また、場合によっては、有機溶剤の代わりに水を溶
媒として用いることもできる。
【0077】カーボン・ナノチューブ構造体が分散され
た金属化合物溶液をカソード電極や導電体層の上に塗布
する方法として、スプレー法、スピンコーティング法、
ディッピング法、ダイクォーター法、スクリーン印刷法
を例示することができるが、中でもスプレー法を採用す
ることが塗布の容易性といった観点から好ましい。
【0078】カーボン・ナノチューブ構造体が分散され
た金属化合物溶液をカソード電極や導電体層の上に塗布
した後、金属化合物溶液を乾燥させて金属化合物層を形
成し、次いで、カソード電極や導電体層の上の金属化合
物層の不要部分を除去した後、金属化合物を焼成しても
よいし、金属化合物を焼成した後、カソード電極や導電
体層の上の不要部分を除去してもよいし、カソード電極
や導電体層の所望の領域上にのみ金属化合物溶液を塗布
してもよい。
【0079】金属化合物の焼成温度は、例えば、金属塩
が酸化されて導電性を有する金属酸化物となるような温
度、あるいは又、有機金属化合物や有機酸金属化合物が
分解して、有機金属化合物や有機酸金属化合物に由来し
た金属原子を含むマトリックス(例えば、導電性を有す
る金属酸化物)が形成できる温度であればよく、例え
ば、300゜C以上とすることが好ましい。焼成温度の
上限は、電子放出装置、電界放出素子あるいはカソード
パネルの構成要素に熱的な損傷等が発生しない温度とす
ればよい。
【0080】本発明の第2Bの態様、第3Bの態様、第
2Cの態様、第3Cの態様に係る電子放出装置の製造方
法、本発明の第2Bの態様、第3Bの態様、第5Bの態
様、第6Bの態様、第8Bの態様、第9Bの態様に係る
冷陰極電界電子放出素子の製造方法、本発明の第2Bの
態様、第3Bの態様、第5Bの態様、第6Bの態様、第
8Bの態様、第9Bの態様に係る冷陰極電界電子放出表
示装置の製造方法、本発明の第2Cの態様、第3Cの態
様、第5Cの態様、第6Cの態様、第8Cの態様、第9
Cの態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法、本
発明の第2Cの態様、第3Cの態様、第5Cの態様、第
6Cの態様、第8Cの態様、第9Cの態様に係る冷陰極
電界電子放出表示装置の製造方法にあっては、炭素系材
料層の形成後、炭素系材料層の表面の一種の活性化処理
(洗浄処理)を行うことが、電子放出部からの電子の放
出効率の一層の向上といった観点から好ましい。このよ
うな処理として、水素ガス、アンモニアガス、ヘリウム
ガス、アルゴンガス、ネオンガス、メタンガス、エチレ
ンガス、アセチレンガス、窒素ガス等のガス雰囲気中で
のプラズマ処理を挙げることができる。
【0081】選択成長領域が形成された本発明の第1の
態様〜第3の態様に係る電子放出装置、選択成長領域が
形成された本発明の第1の態様〜第6の態様に係る冷陰
極電界電子放出素子、本発明の第1の態様〜第6の態様
に係る冷陰極電界電子放出表示装置において、選択成長
領域は、導電体層あるいはカソード電極の表面に金属粒
子が付着して成り、あるいは又、導電体層あるいはカソ
ード電極の表面に金属薄膜又は有機金属化合物薄膜が形
成されて成ることが好ましい。
【0082】選択成長領域が形成された本発明の第4の
態様〜第6の態様に係る冷陰極電界電子放出素子、ある
いは、選択成長領域が形成された本発明の第4の態様〜
第6の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置におい
て、選択成長領域は、開口部の底部に位置するカソード
電極の部分の上に形成されていればよく、開口部の底部
に位置するカソード電極の部分から開口部の底部以外の
カソード電極の部分の上に延在するように形成されてい
てもよい。また、選択成長領域は、開口部の底部に位置
するカソード電極の部分の表面の全面に形成されていて
も、部分的に形成されていてもよい。
【0083】本発明の第4(2)の態様、第5A(2)
の態様、第6A(2)の態様に係る冷陰極電界電子放出
素子の製造方法、本発明の第4(2)の態様、第5A
(2)の態様、第6A(2)の態様に係る冷陰極電界電
子放出表示装置の製造方法において、カソード電極の表
面に選択成長領域を形成する工程(以下、選択成長領域
形成工程と呼ぶ)は、第2開口部の底部の中央部にカソ
ード電極の表面が露出したマスク層を形成した後(即
ち、少なくとも第2開口部の側壁にマスク層を形成した
後)、露出したカソード電極の表面を含むマスク層上
に、金属粒子を付着させ、若しくは、金属薄膜又は有機
金属化合物薄膜を形成する工程から構成することができ
る。
【0084】かかるマスク層の形成は、例えば、レジス
ト材料層若しくはハードマスク材料層を全面に形成した
後、リソグラフィ技術に基づき、第2開口部の底部の中
央部に位置するレジスト材料層若しくはハードマスク材
料層に孔部を形成する方法により行うことができる。第
2開口部の底部に位置するカソード電極の一部分、第2
開口部の側壁、第1開口部の側壁、絶縁層及びゲート電
極がマスク層で被覆された状態で、第2開口部の底部の
中央部に位置するカソード電極の表面に選択成長領域を
形成するので、カソード電極とゲート電極とが、金属粒
子や金属薄膜によって短絡することを確実に防止し得
る。場合によっては、ゲート電極の上のみをマスク層で
被覆してもよい。あるいは又、第1開口部の近傍のゲー
ト電極の上のみをマスク層で被覆してもよいし、第1開
口部の近傍のゲート電極上及び第1開口部と第2開口部
の側壁をマスク層で被覆してもよく、これらの場合、ゲ
ート電極を構成する導電材料によっては、ゲート電極上
に炭素系材料層が形成されるが、かかる炭素系材料層が
高強度の電界中に置かれなければ、かかる炭素系材料層
から電子が放出されることはない。尚、選択成長領域上
に炭素系材料層を形成する前にマスク層を除去すること
が好ましい。
【0085】選択成長領域形成工程は、選択成長領域を
形成すべきカソード電極の部分の上に、金属粒子を付着
させ、若しくは、金属薄膜又は有機金属化合物薄膜を形
成する工程から成り、以て、カソード電極の部分の表面
に金属粒子が付着して成る選択成長領域、若しくは、表
面に金属薄膜又は有機金属化合物薄膜が形成されて成る
選択成長領域を得ることが好ましい。
【0086】また、選択成長領域における炭素系材料層
の選択成長を一層確実なものとするために、カソード電
極の表面に、金属粒子を付着させ、若しくは、金属薄膜
又は有機金属化合物薄膜を形成した後、金属粒子の表面
若しくは金属薄膜又は有機金属化合物薄膜の表面の金属
酸化物(所謂、自然酸化膜)を除去することが望まし
い。金属粒子の表面若しくは金属薄膜又は有機金属化合
物薄膜の表面の金属酸化物の除去を、例えば、水素ガス
雰囲気におけるマイクロ波プラズマ法、トランス結合型
プラズマ法、誘導結合型プラズマ法、電子サイクロトロ
ン共鳴プラズマ法、RFプラズマ法等に基づくプラズマ
還元処理、アルゴンガス雰囲気におけるスパッタ処理、
若しくは、例えばフッ酸等の酸や塩基を用いた洗浄処理
によって行うことが望ましい。金属粒子の表面若しくは
金属薄膜又は有機金属化合物薄膜の表面の金属酸化物を
除去する工程は、選択成長領域上に炭素系材料層を形成
する工程の直前の工程において実行することが好まし
い。尚、本発明の電子放出装置を作製する場合にも、選
択成長領域を形成すべき導電体層の部分の上に、以上に
説明した各種工程を適用することができる。選択成長領
域を形成すべき導電体層の部分、選択成長領域を形成す
べきカソード電極の部分を、以下、単に、導電体層部
分、カソード電極部分と呼ぶ場合がある。
【0087】導電体層部分やカソード電極部分に金属粒
子を付着させる方法として、例えば、選択成長領域を形
成すべき導電体層やカソード電極の領域以外の領域を適
切な材料(例えば、マスク層)で被覆した状態で、溶媒
と金属粒子から成る層を導電体層部分やカソード電極部
分の上に形成した後、溶媒を除去し、金属粒子を残す方
法を挙げることができる。あるいは又、導電体層部分や
カソード電極部分の上に金属粒子を付着させる工程とし
て、例えば、選択成長領域を形成すべき導電体層やカソ
ード電極の領域以外の領域を適切な材料(例えば、マス
ク層)で被覆した状態で、金属粒子を構成する金属原子
を含む金属化合物粒子を導電体層やカソード電極の表面
に付着させた後、金属化合物粒子を加熱することによっ
て分解させ、以て、導電体層やカソード電極の部分の表
面に金属粒子が付着して成る選択成長領域を得る方法を
挙げることができる。この場合、具体的には、溶媒と金
属化合物粒子から成る層を導電体層部分やカソード電極
部分の上に形成した後、溶媒を除去し、金属化合物粒子
を残す方法を例示することができる。金属化合物粒子
は、金属粒子を構成する金属のハロゲン化物(例えば、
ヨウ化物、塩化物、臭化物等)、酸化物、水酸化物及び
有機金属から成る群から選択された少なくとも1種類の
材料から構成されていることが好ましい。尚、これらの
方法においては、適切な段階で、選択成長領域を形成す
べき導電体層やカソード電極の領域以外の領域を被覆し
た材料(例えば、マスク層)を除去する。
【0088】導電体層部分やカソード電極部分の上に金
属薄膜を形成する方法として、金属薄膜を構成する材料
に依存するが、例えば、選択成長領域を形成すべき導電
体層やカソード電極の領域以外の領域を適切な材料で被
覆した状態での、電気メッキ法や無電解メッキ法といっ
たメッキ法、MOCVD法を含む化学的気相成長法(C
VD法、Chemical Vapor Deposition 法)、物理的気相
成長法(PVD法、Physical Vapor Deposition 法)、
有機金属化合物を熱分解する方法を挙げることができ
る。尚、物理的気相成長法として、(a)電子ビーム加
熱法、抵抗加熱法、フラッシュ蒸着等の各種真空蒸着
法、(b)プラズマ蒸着法、(c)2極スパッタリング
法、直流スパッタリング法、直流マグネトロンスパッタ
リング法、高周波スパッタリング法、マグネトロンスパ
ッタリング法、イオンビームスパッタリング法、バイア
ススパッタリング法等の各種スパッタリング法、(d)
DC(direct current)法、RF法、多陰極法、活性化反
応法、電界蒸着法、高周波イオンプレーティング法、反
応性イオンプレーティング法等の各種イオンプレーティ
ング法を挙げることができる。
【0089】選択成長領域を構成する金属粒子あるいは
金属薄膜は、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、
チタン(Ti)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、
タングステン(W)、ジルコニウム(Zr)、タンタル
(Ta)、鉄(Fe)、銅(Cu)、白金(Pt)、亜
鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、ゲルマニウム(G
e)、錫(Sn)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、銀
(Ag)、金(Au)、インジウム(In)及びタリウ
ム(Tl)から成る群から選択された少なくとも1種類
の金属から構成されていることが好ましい。
【0090】また、選択成長領域を構成する有機金属化
合物薄膜は、亜鉛(Zn)、錫(Sn)、アルミニウム
(Al)、鉛(Pb)、ニッケル(Ni)及びコバルト
(Co)から成る群から選択された少なくとも1種の元
素を含有して成る有機金属化合物から構成されている形
態とすることができ、更には、錯化合物から構成されて
いることが好ましい。ここで、錯化合物を構成する配位
子として、アセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチル
アセトン、ジピバロイルメタネート、シクロペンタジエ
ニルを例示することができる。尚、形成された有機金属
化合物薄膜には、有機金属化合物の分解物が一部含まれ
ていてもよい。
【0091】導電体層部分やカソード電極部分の上に有
機金属化合物薄膜を形成する工程は、有機金属化合物溶
液から成る層を導電体層部分やカソード電極部分の上に
成膜する工程から構成することができ、あるいは又、有
機金属化合物を昇華させた後、かかる有機金属化合物を
導電体層部分やカソード電極部分の上に堆積させる工程
から構成することができる。これらの場合、選択成長領
域を構成する有機金属化合物薄膜は、亜鉛(Zn)、錫
(Sn)、アルミニウム(Al)、鉛(Pb)、ニッケ
ル(Ni)及びコバルト(Co)から成る群から選択さ
れた少なくとも1種の元素を含有して成る有機金属化合
物から構成されていることが好ましく、更には、錯化合
物から構成されていることが一層好ましい。ここで、錯
化合物を構成する配位子として、アセチルアセトン、ヘ
キサフルオロアセチルアセトン、ジピバロイルメタネー
ト、シクロペンタジエニルを例示することができる。
尚、形成された有機金属化合物薄膜には、有機金属化合
物の分解物が一部含まれていてもよい。
【0092】本発明の第4の態様〜第9の態様に係る冷
陰極電界電子放出素子の製造方法、あるいは、本発明の
第4の態様〜第9の態様に係る冷陰極電界電子放出表示
装置の製造方法において、絶縁層上に第1開口部を有す
るゲート電極を形成する方法として、絶縁層上にゲート
電極を構成するための導電材料層を形成した後、導電材
料層上にパターニングされた第1のマスク材料層を形成
し、かかる第1のマスク材料層をエッチング用マスクと
して用いて導電材料層をエッチングすることによって導
電材料層をパターニングした後、第1のマスク材料層を
除去し、次いで、導電材料層及び絶縁層上にパターニン
グされた第2のマスク材料層を形成し、かかる第2のマ
スク材料層をエッチング用マスクとして用いて導電材料
層をエッチングして第1開口部を形成する方法を例示す
ることができる。あるいは又、例えば、スクリーン印刷
法によって第1開口部を有するゲート電極を直接形成す
る方法を例示することができる。これらの場合、ゲート
電極に形成された第1開口部に連通する第2開口部を絶
縁層に形成する方法は、かかる第2のマスク材料層をエ
ッチング用マスクとして用いて絶縁層をエッチングする
方法としてもよいし、ゲート電極に形成された第1開口
部をエッチング用マスクとして用いて絶縁層をエッチン
グする方法としてもよい。尚、第1開口部と第2開口部
とは、一対一の対応関係にある。即ち、1つの第1開口
部に対応して1つの第2開口部が形成されている。
【0093】あるいは又、本発明の第7の態様〜第9の
態様に係る冷陰極電界電子放出素子の製造方法、あるい
は、本発明の第7の態様〜第9の態様に係る冷陰極電界
電子放出表示装置の製造方法において、炭素系材料層の
上方に開口部を有するゲート電極を設ける工程あるいは
選択成長領域の上方に開口部を有するゲート電極を設け
る工程は、支持体上に絶縁材料から成る帯状のゲート電
極支持部材を形成し、ゲート電極を複数の開口部が形成
された帯状あるいはシート状の金属層から構成し、かか
るゲート電極支持部材の頂面に接するように、炭素系材
料層の上方あるいは選択成長領域の上方に金属層を張架
してもよい。
【0094】冷陰極電界電子放出表示装置を所謂3電極
型とする場合、カソード電極の外形形状をストライプ状
とし、ゲート電極の外形形状もストライプ状とする。ス
トライプ状のカソード電極とストライプ状のゲート電極
の延びる方向は異なっている。ストライプ状のカソード
電極の射影像とストライプ状のゲート電極の射影像は、
互いに直交することが好ましい。尚、これらの両電極の
射影像が重複する領域(1画素分の領域に相当し、カソ
ード電極とゲート電極とが重複する電子放出領域であ
る)に、1又は複数の選択成長領域が位置する。更に、
かかる電子放出領域が、カソードパネルの有効領域(実
際の表示部分として機能する領域)内に、通常、2次元
マトリックス状に配列されている。
【0095】冷陰極電界電子放出表示装置を所謂2電極
型とする場合、カソード電極の外形形状をストライプ状
とし、アノード電極の外形形状もストライプ状とする。
あるいは又、カソード電極の外形形状を1画素に相当す
る形状とし、アノード電極を有効領域を覆う1枚のシー
ト形状とすることもできる。
【0096】第1開口部や第2開口部の平面形状(カソ
ード電極と平行な仮想平面でこれらの開口部を切断した
ときの形状)は、円形、楕円形、矩形、多角形、丸みを
帯びた矩形、丸みを帯びた多角形等、任意の形状とする
ことができる。第1開口部の形成は、上述したように、
例えば、等方性エッチング、異方性エッチングと等方性
エッチングの組合せによって行うことができ、あるいは
又、ゲート電極の形成方法に依っては、第1開口部を直
接形成することもできる。第2開口部の形成も、例え
ば、等方性エッチング、異方性エッチングと等方性エッ
チングの組合せによって行うことができる。
【0097】炭素系材料層は、第2開口部の底部に位置
するカソード電極の部分の表面に形成されていればよ
く、第2開口部の底部に位置するカソード電極の部分か
ら第2開口部の底部以外のカソード電極の部分の表面に
延在するように形成されていてもよい。また、炭素系材
料層は、第2開口部の底部に位置するカソード電極の部
分の表面の全面に形成されていても、部分的に形成され
ていてもよい。
【0098】本発明において、導電体層やカソード電極
の構造としては、導電材料層の1層構成とすることもで
きるし、下層導電材料層、下層導電材料層上に形成され
た抵抗体層、抵抗体層上に形成された上層導電材料層の
3層構成とすることもできる。後者の場合、上層導電材
料層の表面に選択成長領域を形成する。このように、抵
抗体層を設けることによって、電子放出部の電子放出特
性の均一化を図ることができる。抵抗体層を構成する材
料として、シリコンカーバイド(SiC)やSiCNと
いったカーボン系材料、SiN、アモルファスシリコン
等の半導体材料、酸化ルテニウム(RuO2)、酸化タ
ンタル、窒化タンタル等の高融点金属酸化物を例示する
ことができる。抵抗体層の形成方法として、スパッタリ
ング法や、CVD法やスクリーン印刷法を例示すること
ができる。抵抗値は、概ね1×105〜1×107Ω、好
ましくは数MΩとすればよい。
【0099】冷陰極電界電子放出表示装置を所謂3電極
型とする場合、ゲート電極及び絶縁層上には更に第2絶
縁層が設けられ、第2絶縁層上に収束電極が設けられて
いてもよい。あるいは又、ゲート電極の上方に収束電極
を設けてもよい。ここで、収束電極とは、開口部から放
出されアノード電極へ向かう放出電子の軌道を収束さ
せ、以て、輝度の向上や隣接画素間の光学的クロストー
クの防止を可能とするための電極である。アノード電極
とカソード電極との間の電位差が数キロボルトのオーダ
ーであって、アノード電極とカソード電極との間の距離
が比較的長い、所謂高電圧タイプの冷陰極電界電子放出
表示装置において、収束電極は特に有効である。収束電
極には、収束電極制御回路から相対的な負電圧が印加さ
れる。収束電極は、必ずしも各冷陰極電界電子放出素子
毎に設けられている必要はなく、例えば、冷陰極電界電
子放出素子の所定の配列方向に沿って延在させることに
より、複数の冷陰極電界電子放出素子に共通の収束効果
を及ぼすこともできる。
【0100】本発明の第1の態様〜第9の態様に係る冷
陰極電界電子放出表示装置の製造方法において、基板と
支持体とを周縁部において接合する場合、接合は接着層
を用いて行ってもよいし、あるいはガラスやセラミック
等の絶縁性剛性材料から成る枠体と接着層とを併用して
行ってもよい。枠体と接着層とを併用する場合には、枠
体の高さを適宜選択することにより、接着層のみを使用
する場合に比べ、基板と支持体との間の対向距離をより
長く設定することが可能である。尚、接着層の構成材料
としては、フリットガラスが一般的であるが、融点が1
20〜400゜C程度の所謂低融点金属材料を用いても
よい。かかる低融点金属材料としては、In(インジウ
ム:融点157゜C);インジウム−金系の低融点合
金;Sn80Ag20(融点220〜370゜C)、Sn95
Cu5(融点227〜370゜C)等の錫(Sn)系高
温はんだ;Pb97.5Ag2.5(融点304゜C)、Pb
94.5Ag5.5(融点304〜365゜C)、Pb97.5
1.5Sn1.0(融点309゜C)等の鉛(Pb)系高温
はんだ;Zn95Al5(融点380゜C)等の亜鉛(Z
n)系高温はんだ;Sn5Pb95(融点300〜314
゜C)、Sn2Pb98(融点316〜322゜C)等の
錫−鉛系標準はんだ;Au88Ga12(融点381゜C)
等のろう材(以上の添字は全て原子%を表す)を例示す
ることができる。
【0101】基板と支持体と枠体の三者を接合する場
合、三者同時接合を行ってもよいし、あるいは、第1段
階で基板又は支持体のいずれか一方と枠体とを先に接合
し、第2段階で基板又は支持体の他方と枠体とを接合し
てもよい。三者同時接合や第2段階における接合を高真
空雰囲気中で行えば、基板と支持体と枠体と接着層とに
より囲まれた空間は、接合と同時に真空となる。あるい
は、三者の接合終了後、基板と支持体と枠体と接着層と
によって囲まれた空間を排気し、真空とすることもでき
る。接合後に排気を行う場合、接合時の雰囲気の圧力は
常圧/減圧のいずれであってもよく、また、雰囲気を構
成する気体は、大気であっても、あるいは窒素ガスや周
期律表0族に属するガス(例えばArガス)を含む不活
性ガスであってもよい。
【0102】接合後に排気を行う場合、排気は、基板及
び/又は支持体に予め接続されたチップ管を通じて行う
ことができる。チップ管は、典型的にはガラス管を用い
て構成され、基板及び/又は支持体の無効領域(即ち、
表示部分として機能する有効領域以外の領域)に設けら
れた貫通孔の周囲に、フリットガラス又は上述の低融点
金属材料を用いて接合され、空間が所定の真空度に達し
た後、熱融着によって封じ切られる。尚、封じ切りを行
う前に、冷陰極電界電子放出表示装置全体を一旦加熱し
てから降温させると、空間に残留ガスを放出させること
ができ、この残留ガスを排気により空間外へ除去するこ
とができるので好適である。
【0103】カソードパネルを構成する支持体は、少な
くとも表面が絶縁性部材より構成されていればよく、ガ
ラス基板、表面に絶縁膜が形成されたガラス基板、石英
基板、表面に絶縁膜が形成された石英基板、表面に絶縁
膜が形成された半導体基板を挙げることができるが、製
造コスト低減の観点からは、ガラス基板、あるいは、表
面に絶縁膜が形成されたガラス基板を用いることが好ま
しい。ガラス基板として、高歪点ガラス、ソーダガラス
(Na2O・CaO・SiO2)、硼珪酸ガラス(Na2
O・B23・SiO2)、フォルステライト(2MgO
・SiO2)、鉛ガラス(Na2O・PbO・SiO2
を例示することができる。アノードパネルを構成する基
板も、支持体と同様に構成することができる。本発明の
電子放出装置においても、導電体層を支持体上に形成す
る必要があるが、かかる支持体は絶縁材料あるいは上述
のカソードパネルを構成する支持体から構成すればよ
い。
【0104】本発明の第1の態様、第2Aの態様、第3
Aの態様に係る電子放出装置、本発明の第1の態様、第
2Aの態様、第3Aの態様、第4の態様、第5Aの態
様、第6Aの態様に係る冷陰極電界電子放出素子、並び
に、本発明の第1の態様、第2Aの態様、第3Aの態
様、第4の態様、第5Aの態様、第6Aの態様に係る冷
陰極電界電子放出表示装置、あるいは、これらの製造方
法においては、また、第7の態様、第8Aの態様、第9
Aの態様に係る冷陰極電界電子放出素子若しくは冷陰極
電界電子放出表示装置の製造方法においては、導電体層
あるいはカソード電極を、銅(Cu)、銀(Ag)又は
金(Au)から構成することが、導電体層あるいはカソ
ード電極の低抵抗化といった観点、選択成長領域を設け
ることなく炭化水素系ガスを用いて炭素系材料層を確実
に形成するといった観点から好ましい。
【0105】選択成長領域を設ける場合、あるいは又、
炭素系材料層をカーボン・ナノチューブ構造体から構成
する場合、導電体層やカソード電極を構成する材料とし
て、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル
(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、クロ
ム(Cr)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金
(Au)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、鉄(F
e)、ジルコニウム(Zr)等の金属;これらの金属元
素を含む合金あるいは化合物(例えばTiN等の窒化物
や、WSi2、MoSi2、TiSi2、TaSi2等のシ
リサイド);シリコン(Si)等の半導体;ダイヤモン
ド等の炭素薄膜;ITO(インジウム・錫酸化物)を例
示することができる。カソード電極の厚さは、おおよそ
0.05〜0.5μm、好ましくは0.1〜0.3μm
の範囲とすることが望ましいが、かかる範囲に限定する
ものではない。
【0106】ゲート電極を構成する導電性材料として、
タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(T
a)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、クロム
(Cr)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(A
u)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、コバルト(C
o)、ジルコニウム(Zr)、鉄(Fe)、白金(P
t)及び亜鉛(Zn)から成る群から選択された少なく
とも1種類の金属;これらの金属元素を含む合金あるい
は化合物(例えばTiN等の窒化物や、WSi2、Mo
Si2、TiSi2、TaSi2等のシリサイド);ある
いはシリコン(Si)等の半導体;ITO(インジウム
錫酸化物)、酸化インジウム、酸化亜鉛等の導電性金属
酸化物を例示することができる。
【0107】カソード電極やゲート電極の形成方法とし
て、例えば、電子ビーム蒸着法や熱フィラメント蒸着法
といった蒸着法、スパッタリング法、CVD法やイオン
プレーティング法とエッチング法との組合せ、スクリー
ン印刷法、メッキ法、リフトオフ法等を挙げることがで
きる。スクリーン印刷法やメッキ法によれば、直接、例
えばストライプ状のカソード電極やゲート電極を形成す
ることが可能である。
【0108】絶縁層や第2絶縁層の構成材料として、S
iO2、BPSG、PSG、BSG、AsSG、PbS
G、SiON、SOG(スピンオングラス)、低融点ガ
ラス、ガラスペーストといったSiO2系材料、Si
N、ポリイミド等の絶縁性樹脂を、単独あるいは適宜組
み合わせて使用することができる。絶縁層や第2絶縁層
の形成には、CVD法、塗布法、スパッタリング法、ス
クリーン印刷法等の公知のプロセスが利用できる。
【0109】アノード電極の構成材料は、冷陰極電界電
子放出表示装置の構成によって選択すればよい。即ち、
冷陰極電界電子放出表示装置が透過型(基板が表示部分
に相当する)であって、且つ、基板上にアノード電極と
蛍光体層がこの順に積層されている場合には、アノード
電極が形成される基板は元より、アノード電極自身も透
明である必要があり、ITO(インジウム錫酸化物)等
の透明導電材料を用いる。一方、冷陰極電界電子放出表
示装置が反射型(支持体が表示部分に相当する)である
場合、及び、透過型であっても基板上に蛍光体層とアノ
ード電極とがこの順に積層されている(アノード電極は
メタルバック膜を兼ねている)場合には、ITOの他、
カソード電極やゲート電極や収束電極に関連して上述し
た材料を適宜選択して用いることができるが、より好ま
しくは、アルミニウム(Al)あるいはクロム(Cr)
を用いることが望ましい。アルミニウム(Al)あるい
はクロム(Cr)からアノード電極を構成する場合、ア
ノード電極の厚さとして、具体的には、3×10-8
(30nm)乃至1.5×10-7m(150nm)、好
ましくは5×10-8m(50nm)乃至1×10-7
(100nm)を例示することができる。アノード電極
は、蒸着法やスパッタリング法にて形成することができ
る。
【0110】蛍光体層を構成する蛍光体として、高速電
子励起用蛍光体や低速電子励起用蛍光体を用いることが
できる。冷陰極電界電子放出表示装置が単色表示装置で
ある場合、蛍光体層は特にパターニングされていなくと
もよい。また、冷陰極電界電子放出表示装置がカラー表
示装置である場合、ストライプ状又はドット状にパター
ニングされた赤(R)、緑(G)、青(B)の三原色に
対応する蛍光体層を交互に配置することが好ましい。
尚、パターニングされた蛍光体層間の隙間は、表示画面
のコントラスト向上を目的としたブラックマトリックス
で埋め込まれていてもよい。
【0111】アノード電極と蛍光体層の構成例として、
(1)基板上に、アノード電極を形成し、アノード電極
の上に蛍光体層を形成する構成、(2)基板上に、蛍光
体層を形成し、蛍光体層上にアノード電極を形成する構
成、を挙げることができる。尚、(1)の構成におい
て、蛍光体層の上に、所謂メタルバック膜を形成しても
よい。また、(2)の構成において、アノード電極の上
にメタルバック膜を形成してもよい。
【0112】アノードパネルには、更に、蛍光体層から
反跳した電子、あるいは、蛍光体層から放出された二次
電子が他の蛍光体層に入射し、所謂光学的クロストーク
(色濁り)が発生することを防止するための、あるいは
又、蛍光体層から反跳した電子、あるいは、蛍光体層か
ら放出された二次電子が隔壁を越えて他の蛍光体層に向
かって侵入したとき、これらの電子が他の蛍光体層と衝
突することを防止するための、隔壁が、複数、設けられ
ていることが好ましい。
【0113】隔壁の平面形状としては、格子形状(井桁
形状)、即ち、1画素に相当する、例えば平面形状が略
矩形(ドット状)の蛍光体層の四方を取り囲む形状を挙
げることができ、あるいは、略矩形あるいはストライプ
状の蛍光体層の対向する二辺と平行に延びる帯状形状あ
るいはストライプ形状を挙げることができる。隔壁を格
子形状とする場合、1つの蛍光体層の領域の四方を連続
的に取り囲む形状としてもよいし、不連続に取り囲む形
状としてもよい。隔壁を帯状形状あるいはストライプ形
状とする場合、連続した形状としてもよいし、不連続な
形状としてもよい。隔壁を形成した後、隔壁を研磨し、
隔壁の頂面の平坦化を図ってもよい。
【0114】蛍光体層からの光を吸収するブラックマト
リックスが蛍光体層と蛍光体層との間であって隔壁と基
板との間に形成されていることが、表示画像のコントラ
スト向上といった観点から好ましい。ブラックマトリッ
クスを構成する材料として、蛍光体層からの光を99%
以上吸収する材料を選択することが好ましい。このよう
な材料として、カーボン、金属薄膜(例えば、クロム、
ニッケル、アルミニウム、モリブデン等、あるいは、こ
れらの合金)、金属酸化物(例えば、酸化クロム)、金
属窒化物(例えば、窒化クロム)、耐熱性有機樹脂、ガ
ラスペースト、黒色顔料や銀等の導電性粒子を含有する
ガラスペースト等の材料を挙げることができ、具体的に
は、感光性ポリイミド樹脂、酸化クロムや、酸化クロム
/クロム積層膜を例示することができる。尚、酸化クロ
ム/クロム積層膜においては、クロム膜が基板と接す
る。
【0115】本発明の電子放出装置は、冷陰極電界電子
放出素子の電子放出部に適用することができるだけでな
く、陰極線管に組み込まれる電子銃における電子線源に
例示される各種電子線源、蛍光表示管に組み込むことが
できる。
【0116】本発明の第1の態様〜第3の態様に係る電
子放出装置、本発明の第1の態様〜第3の態様に係る冷
陰極電界電子放出素子、あるいは、本発明の第1の態様
〜第3の態様に係る冷陰極電界電子放出表示装置におい
て、炭素系材料層から電子を放出させるためには、炭素
系材料層が適切な電界(例えば、107ボルト/m程度
の強度を有する電界)中に置かれた状態とすればよい。
本発明の第4の態様〜第6の態様に係る冷陰極電界電子
放出素子あるいは冷陰極電界電子放出表示装置において
は、カソード電極及びゲート電極に電圧を印加すること
によって形成された電界(例えば、107ボルト/m程
度の強度を有する電界)に基づき、炭素系材料層から成
る電子放出部から電子が放出される。そして、これらの
電子を蛍光体層に衝突させることによって画像を得るこ
とができる。
【0117】本発明において、炭素系材料層は、炭化水
素系ガス及びフッ素含有炭化水素系ガスを用いて形成さ
れ、あるいは又、炭素系材料層の表面には炭化フッ素系
薄膜が形成され、あるいは又、炭素系材料層の表面はフ
ッ素原子で終端(修飾)されているので、電子放出部は
一種の撥水性を発現し、カソード電極や冷陰極電界電子
放出表示装置を構成する各種の部材から放出されるガス
あるいはガス状物質、特に、水分が、電子放出部(具体
的には、炭素系材料層)に付着、吸着することを抑制で
きる結果、電子放出部の特性が劣化することを防止でき
る。しかも、電子放出部が炭素系材料層から構成されて
いるので、高い電子放出効率を有する冷陰極電界電子放
出素子を得ることができる。
【0118】また、本発明において、選択成長領域上に
炭素系材料層から成る電子放出部を形成すれば、選択成
長領域の表面での一種の触媒反応が期待でき、炭素系材
料層の初期成長段階における核生成が円滑に進行し、こ
の核生成が以降の炭素系材料層の成長を促進し、導電体
層やカソード電極の所望の部位に炭素系材料層から成る
電子放出部を設けることができる。しかも、炭素系材料
層を所望の形状にするための炭素系材料層のパターニン
グを行う必要が無い。更には、開口部の底部に位置し、
一種の触媒としての機能を有する材料から構成されたカ
ソード電極の部分の上に炭素系材料層から成る電子放出
部を形成すれば、炭素系材料層を所望の形状にするため
の炭素系材料層のパターニングを行う必要が無い。ま
た、カーボン・ナノチューブ構造体から電子放出部を構
成すれば、容易に電子放出部を形成することができる。
【0119】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、発明の実
施の形態(以下、実施の形態と略称する)に基づき本発
明を説明する。
【0120】(実施の形態1)実施の形態1は、本発明
の第1の態様に係る電子放出装置及びその製造方法、本
発明の第1の態様に係る冷陰極電界電子放出素子(以
下、電界放出素子と略称する)、第1の態様に係る冷陰
極電界電子放出表示装置(以下、表示装置と略称す
る)、第1の態様(より具体的には、第1(1)の態
様)に係る電界放出素子の製造方法、並びに、第1の態
様(より具体的には、第1(1)の態様)に係る表示装
置の製造方法に関する。尚、実施の形態1〜実施の形態
4における表示装置は、所謂2電極型の表示装置であ
る。
【0121】実施の形態1の表示装置の模式的な一部断
面図を図1に示し、1つの電界放出素子あるいは電子放
出装置の模式的な斜視図を図2に示し、1つの電界放出
素子あるいは電子放出装置の模式的な一部断面図を図3
の(D)に示す。
【0122】実施の形態1の電子放出装置あるいは電界
放出素子は、選択成長領域20が表面に形成されたカソ
ード電極(導電体層)11、及び、選択成長領域20上
に形成された炭素系材料層23から成る電子放出部15
から構成されている。ここで、選択成長領域20は、カ
ソード電極(導電体層)11の表面に付着した金属粒子
21から構成されている。また、炭素系材料層23は、
炭化水素系ガス(具体的には、CH4)及びフッ素含有
炭化水素系ガス(具体的には、CF4)を用いて形成さ
れている。
【0123】実施の形態1の表示装置は、上述のような
電子放出装置あるいは電界放出素子が有効領域に2次元
マトリックス状に多数形成されたカソードパネルCP
と、アノードパネルAPから構成されており、複数の画
素を有する。カソードパネルCPとアノードパネルAP
とは、それらの周縁部において、枠体34を介して接合
されている。更には、カソードパネルCPの無効領域に
は、真空排気用の貫通孔(図示せず)が設けられてお
り、この貫通孔には、真空排気後に封じ切られるチップ
管(図示せず)が接続されている。枠体34は、セラミ
ックス又はガラスから成り、高さは、例えば1.0mm
である。場合によっては、枠体34の代わりに接着層の
みを用いることもできる。
【0124】アノードパネルAPは、基板30と、基板
30上に形成され、所定のパターンに従って形成された
蛍光体層31と、有効領域の全面を覆う1枚のシート状
の例えばアルミニウム薄膜から成るアノード電極33か
ら構成されている。蛍光体層31と蛍光体層31との間
の基板30上には、ブラックマトリックス32が形成さ
れている。尚、ブラックマトリックス32を省略するこ
ともできる。また、単色表示装置を想定した場合、蛍光
体層31は必ずしも所定のパターンに従って設けられる
必要はない。更には、ITO等の透明導電膜から成るア
ノード電極を基板30と蛍光体層31との間に設けても
よく、あるいは、基板30上に設けられた透明導電膜か
ら成るアノード電極33と、アノード電極33上に形成
された蛍光体層31及びブラックマトリックス32と、
蛍光体層31及びブラックマトリックス32の上に形成
されたアルミニウムから成り、アノード電極33と電気
的に接続された光反射導電膜から構成することもでき
る。
【0125】1画素は、矩形形状のカソード電極11
と、その上に形成された電子放出部15と、電子放出装
置あるいは電界放出素子に対面するようにアノードパネ
ルAPの有効領域に配列された蛍光体層31とによって
構成されている。有効領域には、かかる画素が、例えば
数十万〜数百万個ものオーダーにて配列されている。
【0126】また、カソードパネルCPとアノードパネ
ルAPとの間には、両パネル間の距離を一定に維持する
ための補助的手段として、有効領域内に等間隔にスペー
サ35が配置されている。尚、スペーサ35の形状は、
円柱形に限らず、例えば球状でもよいし、ストライプ状
の隔壁(リブ)であってもよい。また、スペーサ35
は、必ずしも全てのアノード電極/カソード電極の重複
領域の四隅に配置されている必要はなく、より疎に配置
されていてもよいし、配置が不規則であってもよい。
【0127】この表示装置においては、1画素単位で、
カソード電極11に印加する電圧の制御を行う。カソー
ド電極11の平面形状は、図2に模式的に示すように、
略矩形であり、各カソード電極11は、配線11A、及
び、例えばTFTやトランジスタから成るスイッチング
素子(図示せず)を介してカソード電極制御回路40A
に接続されている。また、アノード電極33はアノード
電極制御回路42に接続されている。各カソード電極1
1に閾値電圧以上の電圧が印加されると、アノード電極
33によって形成される電界に基づき、量子トンネル効
果に基づき電子放出部15から電子が放出され、この電
子がアノード電極33に引き付けられ、蛍光体層31に
衝突する。輝度は、カソード電極11に印加される電圧
によって制御される。
【0128】以下、実施の形態1における電子放出装
置、電界放出素子及び表示装置の製造方法を、図3の
(A)〜(D)及び図4の(A)〜(D)を参照して説
明する。尚、実施の形態1において、選択成長領域20
を構成する材料としてニッケル(Ni)を用いた。ま
た、図3の(A)〜(D)においては、図面の簡素化の
ために、カソード電極(導電体層)11に1つの電子放
出部(電子放出装置)あるいはその構成要素のみを図示
する。
【0129】[工程−100]先ず、例えばガラス基板
から成る支持体10上にカソード電極形成用の導電材料
層を形成し、次いで、周知のリソグラフィ技術及び反応
性イオンエッチング法(RIE法)に基づき導電材料層
をパターニングすることによって、矩形形状のカソード
電極(導電体層)11を支持体10上に形成する(図3
の(A)参照)。同時に、カソード電極(導電体層)1
1に接続された配線11A(図2参照)を支持体10上
に形成する。導電材料層は、例えばスパッタリング法に
より形成された厚さ約0.2μmのアルミニウム(A
l)層から成る。
【0130】[工程−110]次に、カソード電極(導
電体層)11の表面に選択成長領域20を形成する。具
体的には、先ず、レジスト材料層をスピンコート法にて
全面に成膜した後、リソグラフィ技術に基づき、選択成
長領域20を形成すべきカソード電極(導電体層)11
の部分(カソード電極部分)の表面が露出したマスク層
16(マスク材料層から成る)を形成する(図3の
(B)参照)。次に、露出したカソード電極(導電体
層)11の表面を含むマスク層16上に、金属粒子を付
着させる。具体的には、ニッケル(Ni)微粒子をポリ
シロキサン溶液中に分散させた溶液(溶媒としてイソプ
ロピルアルコールを使用)をスピンコート法にて全面に
塗布し、溶媒と金属粒子から成る層をカソード電極部分
の上に形成する。その後、マスク層16を除去し、40
0゜C程度に加熱することによって溶媒を除去し、露出
したカソード電極(導電体層)11の表面に金属粒子2
1を残すことで、選択成長領域20を得ることができる
(図3の(C)参照)。尚、ポリシロキサンは、露出し
たカソード電極(導電体層)11の表面に金属粒子21
を固定させる機能(所謂、接着機能)を有する。
【0131】[工程−120]その後、カソード電極
(導電体層)11上に、炭化水素系ガス及びフッ素含有
炭化水素系ガスを用いて炭素系材料層23から成る電子
放出部15を形成する。具体的には、実施の形態1にお
いては、選択成長領域20上に、厚さ約0.2μmの炭
素系材料層23を炭化水素系ガス及びフッ素含有炭化水
素系ガスを用いて形成し、電子放出部15を得る。この
状態を図3の(D)に示す。マイクロ波プラズマCVD
法に基づく炭素系材料層23の成膜条件を、以下の表1
に例示する。従来の炭素系材料層の成膜条件において
は、900゜C程度の成膜温度が必要とされたが、実施
の形態1においては、成膜温度500゜Cで安定した成
膜を達成することができた。アルミニウムから成るカソ
ード電極(導電体層)11及び配線11A上には炭素系
材料層は成長しない。
【0132】 [表1] [炭素系材料層の成膜条件] 使用ガス :CH4/H2/CF4=100/10/10SCCM 圧力 :1.3×103Pa マイクロ波パワー:500W(13.56MHz) 成膜温度 :500゜C
【0133】表1に示した炭素系材料層の形成条件にお
いては、微視的には、比較的多孔質のカーボン・ナノチ
ューブが形成され、同時に、カーボン・ナノチューブ内
部に炭化フッ素系物質(CFX)が取り込まれ、巨視的
には炭素系材料層23が形成され、炭素系材料層23全
体として一種の撥水性を発現する。
【0134】[工程−130]その後、表示装置の組み
立てを行う。具体的には、蛍光体層31と電子放出装置
(電界放出素子)とが対向するようにアノードパネルA
PとカソードパネルCPとを配置し、アノードパネルA
PとカソードパネルCP(より具体的には、基板30と
支持体10)とを、枠体34を介して、周縁部において
接合する。接合に際しては、枠体34とアノードパネル
APとの接合部位、及び枠体34とカソードパネルCP
との接合部位にフリットガラスを塗布し、アノードパネ
ルAPとカソードパネルCPと枠体34とを貼り合わ
せ、予備焼成にてフリットガラスを乾燥した後、約45
0゜Cで10〜30分の本焼成を行う。その後、アノー
ドパネルAPとカソードパネルCPと枠体34とフリッ
トガラスとによって囲まれた空間を、貫通孔(図示せ
ず)及びチップ管(図示せず)を通じて排気し、空間の
圧力が10-4Pa程度に達した時点でチップ管を加熱溶
融により封じ切る。このようにして、アノードパネルA
PとカソードパネルCPと枠体34とに囲まれた空間を
真空にすることができる。その後、必要な外部回路との
配線を行い、表示装置を完成させる。
【0135】尚、図1に示した表示装置におけるアノー
ドパネルAPの製造方法の一例を、以下、図4の(A)
〜(D)を参照して説明する。先ず、発光性結晶粒子組
成物を調製する。そのために、例えば、純水に分散剤を
分散させ、ホモミキサーを用いて3000rpmにて1
分間、撹拌を行う。次に、発光性結晶粒子を分散剤が分
散した純水中に投入し、ホモミキサーを用いて5000
rpmにて5分間、撹拌を行う。その後、例えば、ポリ
ビニルアルコール及び重クロム酸アンモニウムを添加し
て、十分に撹拌し、濾過する。
【0136】アノードパネルAPの製造においては、例
えばガラスから成る基板30上の全面に感光性被膜50
を形成(塗布)する。そして、露光光源(図示せず)か
ら射出され、マスク53に設けられた孔部54を通過し
た紫外線によって、基板30上に形成された感光性被膜
50を露光して感光領域51を形成する(図4の(A)
参照)。その後、感光性被膜50を現像して選択的に除
去し、感光性被膜の残部(露光、現像後の感光性被膜)
52を基板30上に残す(図4の(B)参照)。次に、
全面にカーボン剤(カーボンスラリー)を塗布し、乾
燥、焼成した後、リフトオフ法にて感光性被膜の残部5
2及びその上のカーボン剤を除去することによって、露
出した基板30上にカーボン剤から成るブラックマトリ
ックス32を形成し、併せて、感光性被膜の残部52を
除去する(図4の(C)参照)。その後、露出した基板
30上に、赤、緑、青の各蛍光体層31を形成する(図
4の(D)参照)。具体的には、各発光性結晶粒子(蛍
光体粒子)から調製された発光性結晶粒子組成物を使用
し、例えば、赤色の感光性の発光性結晶粒子組成物(蛍
光体スラリー)を全面に塗布し、露光、現像し、次い
で、緑色の感光性の発光性結晶粒子組成物(蛍光体スラ
リー)を全面に塗布し、露光、現像し、更に、青色の感
光性の発光性結晶粒子組成物(蛍光体スラリー)を全面
に塗布し、露光、現像すればよい。その後、蛍光体層3
1及びブラックマトリックス32上にスパッタリング法
にて厚さ約0.07μmのアルミニウム薄膜から成るア
ノード電極33を形成する。尚、スクリーン印刷法等に
より各蛍光体層31を形成することもできる。
【0137】かかる構成を有する表示装置において、電
子放出装置の電子放出部は仕事関数の低い平面状の炭素
系材料層23から成り、その加工には、従来のスピント
型電界放出素子に関して必要とされた複雑、且つ、高度
な加工技術を何ら要しない。しかも、炭素系材料層23
のエッチング加工が不要である。従って、表示装置の有
効領域の面積が増大し、これに伴って電子放出部の形成
数が著しく増大した場合にも、有効領域の全域に亙って
各電子放出部の電子放出効率を均一化し、輝度ムラが極
めて少ない高画質の表示装置を実現することができる。
【0138】表示装置内部の圧力を1×10-5Pa(主
に窒素ガスが存在)、H2O分圧を1×10-6Paとし
て、電子放出特性を測定した。尚、表1の炭素系材料層
の成膜条件において、CF4を用いることなく炭素系材
料層を形成して得られた表示装置を作製し、比較例とし
た。その結果、実施の形態1における表示装置の電子放
出部の特性劣化は、比較例と比較して、非常に少なかっ
た。
【0139】(実施の形態2)実施の形態2は、本発明
の第2の態様(より具体的には、第2Aの態様)に係る
電子放出装置及びその製造方法、第2の態様(より具体
的には、第2Aの態様)に係る電界放出素子、第2の態
様(より具体的には、第2Aの態様及び第2A(1)の
態様)に係る電界放出素子の製造方法、第2の態様(よ
り具体的には、第2Aの態様)に係る表示装置、並び
に、第2の態様(より具体的には、第2Aの態様及び第
2A(1)の態様)に係る表示装置の製造方法に関す
る。
【0140】実施の形態2の表示装置の構成は、実施の
形態1と同様とすることができるので詳細な説明は省略
する。尚、電子放出装置あるいは電界放出素子の模式的
な一部断面図を図5に示す。実施の形態2の表示装置の
模式的な一部断面図、1つの電界放出素子あるいは電子
放出装置の模式的な斜視図は、図1、図2に示したと同
様である。
【0141】実施の形態2の電子放出装置あるいは電界
放出素子も、選択成長領域20が表面に形成されたカソ
ード電極(導電体層)11、及び、選択成長領域20上
に形成された電子放出部15から構成されている。ここ
で、選択成長領域20は、カソード電極(導電体層)1
1の表面に付着した金属粒子21から構成されている。
また、電子放出部は、炭素系材料層23、及び、炭素系
材料層の表面に形成された炭化フッ素系薄膜(CFX
膜)24から成る。炭素系材料層23は、炭化水素系ガ
ス(具体的には、CH4)を用いて形成され、炭化フッ
素系薄膜24は、フッ素含有炭化水素系ガス(具体的に
は、CH22)を用いて形成されている。
【0142】以下、実施の形態2における電子放出装
置、電界放出素子及び表示装置の製造方法を説明する。
尚、実施の形態2においては、選択成長領域20を構成
する材料として亜鉛(Zn)を用いた。
【0143】[工程−200]先ず、実施の形態1の
[工程−100]と同様にして、例えばガラス基板から
成る支持体10上に、アルミニウム(Al)から成るカ
ソード電極(導電体層)11、配線11Aを形成する。
【0144】[工程−210]次に、実施の形態1の
[工程−110]と同様にして、カソード電極(導電体
層)11の表面に選択成長領域20を形成する。但し、
実施の形態2においては、亜鉛(Zn)微粒子をポリシ
ロキサン溶液中に分散させた溶液(溶媒としてイソプロ
ピルアルコールを使用)を使用した。
【0145】[工程−220]その後、カソード電極
(導電体層)11上に、炭化水素系ガスを用いて炭素系
材料層を形成する。具体的には、実施の形態2において
は、選択成長領域20上に、厚さ約0.2μmの炭素系
材料層23を炭化水素系ガスを用いて形成する。マイク
ロ波プラズマCVD法に基づく炭素系材料層23の成膜
条件を、以下の表2に例示する。従来の炭素系材料層の
成膜条件においては、900゜C程度の成膜温度が必要
とされたが、実施の形態2においては、成膜温度500
゜Cで安定した成膜を達成することができた。アルミニ
ウムから成るカソード電極(導電体層)11及び配線1
1A上には炭素系材料層は成長しない。
【0146】[表2] [炭素系材料層の成膜条件] 使用ガス :CH4/H2=100/10SCCM 圧力 :1.3×103Pa マイクロ波パワー:500W(13.56MHz) 成膜温度 :400゜C
【0147】[工程−230]その後、炭素系材料層2
3の表面に、フッ素含有炭化水素系ガスを用いて炭化フ
ッ素系薄膜(CFX薄膜)24を形成し、以て、炭素系
材料層23、及び、この炭素系材料層23の表面に形成
された炭化フッ素系薄膜24から成る電子放出部15を
得る。マイクロ波プラズマCVD法に基づく炭化フッ素
系薄膜(CFX薄膜)24の成膜条件を、以下の表3に
例示する。
【0148】[表3] [炭化フッ素系薄膜の成膜条件] 使用ガス :CH22=100SCCM 圧力 :1.3×103Pa マイクロ波パワー:500W(13.56MHz) 成膜温度 :400゜C
【0149】表3に示した炭化フッ素系薄膜(CFX
膜)24の形成条件においては、カーボン・ナノチュー
ブの表面に炭化フッ素系薄膜(CFX薄膜)24が形成
され、電子放出部15全体として一種の撥水性を発現す
る。
【0150】[工程−240]その後、実施の形態1の
[工程−130]と同様にして表示装置の組み立てを行
う。
【0151】表示装置内部の圧力を1×10-5Pa(主
に窒素ガスが存在)、H2O分圧を1×10-6Paとし
て、電子放出特性を測定した。尚、[工程−230]を
省略して得られた表示装置を作製し、比較例とした。そ
の結果、実施の形態2における表示装置の電子放出部の
特性劣化は、比較例と比較して、非常に少なかった。
【0152】(実施の形態3)実施の形態3は、本発明
の第3の態様(より具体的には、第3Aの態様)に係る
電子放出装置及びその製造方法、第3の態様(より具体
的には、第3Aの態様)に係る電界放出素子、第3の態
様(より具体的には、第3Aの態様及び第3A(1)の
態様)に係る電界放出素子の製造方法、第3の態様(よ
り具体的には、第3Aの態様)に係る表示装置、並び
に、第3の態様(より具体的には、第3Aの態様及び第
3A(1)の態様)に係る表示装置の製造方法に関す
る。
【0153】実施の形態3の電子放出装置、電界放出素
子、表示装置の構成は、実施の形態1と同様とすること
ができるので詳細な説明は省略する。実施の形態3の表
示装置の模式的な一部断面図、1つの電界放出素子ある
いは電子放出装置の模式的な斜視図、模式的な一部断面
図は、図1、図2、図3の(D)に示したと同様であ
る。
【0154】実施の形態3の電子放出装置あるいは電界
放出素子も、選択成長領域20が表面に形成されたカソ
ード電極(導電体層)11、及び、選択成長領域20上
に形成された電子放出部15から構成されている。ここ
で、選択成長領域20は、カソード電極(導電体層)1
1の表面に付着した金属粒子21から構成されている。
また、電子放出部は、炭素系材料層23から成る。炭素
系材料層23は、炭化水素系ガス(具体的には、C
4)を用いて形成されている。そして、炭素系材料層
23の表面は、フッ素原子で終端(修飾)されている。
即ち、炭素系材料層23の表面に存在するC−H結合
が、C−F結合に置き換えられており、これによって炭
素系材料層23全体として一種の撥水性を示す。
【0155】以下、実施の形態3における電子放出装
置、電界放出素子及び表示装置の製造方法を説明する。
尚、実施の形態3においては、カソード電極(導電体
層)11としてアルミニウム(Al)を用い、選択成長
領域20を構成する材料としてコバルト−ニッケル合金
を用いた。
【0156】[工程−300]先ず、実施の形態1の
[工程−100]と略同様にして、例えばガラス基板か
ら成る支持体10上に、アルミニウム(Al)から成る
カソード電極(導電体層)11、配線11Aを形成す
る。
【0157】[工程−310]次に、実施の形態1の
[工程−110]と同様にして、カソード電極(導電体
層)11の表面に選択成長領域20を形成する。但し、
実施の形態3においては、コバルト−ニッケル合金(C
o−Ni合金)微粒子をポリシロキサン溶液中に分散さ
せた溶液(溶媒としてイソプロピルアルコールを使用)
を使用した。
【0158】[工程−320]その後、カソード電極
(導電体層)11上に、炭化水素系ガスを用いて炭素系
材料層を形成する。具体的には、実施の形態3において
は、選択成長領域20上に、厚さ約0.2μmの炭素系
材料層23を炭化水素系ガスを用いて形成する。ICP
−CVD法に基づく炭素系材料層23の成膜条件を、以
下の表4に例示する。従来の炭素系材料層の成膜条件に
おいては、900゜C程度の成膜温度が必要とされた
が、実施の形態3においては、成膜温度400゜Cで安
定した成膜を達成することができた。アルミニウムから
成るカソード電極(導電体層)11及び配線11A上に
は炭素系材料層は成長しない。
【0159】[表4] [炭素系材料層の成膜条件] 使用ガス :CH4/H2=100/10SCCM 圧力 :1.3×103Pa ICP パワー :500W(13.56MHz) 成膜温度 :400゜C
【0160】[工程−330]その後、炭素系材料層2
3の表面を、フッ素含有炭化水素系ガスを用いて終端
(修飾)し、以て、表面がフッ素原子で終端(修飾)さ
れた炭素系材料層23から成る電子放出部15を得る。
ICP−CVD法に基づく炭素系材料層23表面の終端
(修飾)条件を、以下の表5に例示する。
【0161】[表5] [炭素系材料層表面の終端条件] 使用ガス :CF4=100SCCM 圧力 :1.3×103Pa ICP パワー :500W(13.56MHz) 成膜温度 :400゜C
【0162】表5に示した炭素系材料層表面の終端(修
飾)条件においては、表3に示した炭化フッ素系薄膜
(CFX薄膜)24の形成条件と異なり、CF4ガスを用
いているので、フッ素含有炭化水素系ガスを構成するフ
ッ素成分の割合が高く、フッ素含有炭化水素系ガスに基
づく炭化フッ素系薄膜(CFX薄膜)が堆積し難い。カ
ーボン・ナノチューブの表面がフッ素原子で終端(修
飾)されることによって、即ち、C−H結合がC−F結
合に置き換えられることによって、炭素系材料層23全
体として一種の撥水性を発現する。
【0163】[工程−340]その後、実施の形態1の
[工程−130]と同様にして表示装置の組み立てを行
う。
【0164】表示装置内部の圧力を1×10-5Pa(主
に窒素ガスが存在)、H2O分圧を1×10-6Paとし
て、電子放出特性を測定した。尚、[工程−330]を
省略して得られた表示装置を作製し、比較例とした。そ
の結果、実施の形態3における表示装置の電子放出部の
特性劣化は、比較例と比較して、非常に少なかった。
【0165】(実施の形態4)実施の形態4は、実施の
形態1にて説明した電子放出装置、電界放出素子及び表
示装置並びにこれらの製造方法の変形である。実施の形
態1にて説明した製造方法にあっては、カソード電極部
分の上に金属粒子21を付着させた。一方、実施の形態
4においては、選択成長領域形成工程は、チタン(T
i)から成る金属薄膜をスパッタリング法に基づき形成
する工程から成る。以下、実施の形態4における電子放
出装置、電界放出素子及び表示装置の製造方法を、図6
の(A)及び(B)を参照して説明する。尚、図6の
(A)及び(B)においては、図面の簡素化のために、
カソード電極(導電体層)11に1つの電子放出部(電
子放出装置)あるいはその構成要素のみを図示する。
【0166】[工程−400]先ず、実施の形態1の
[工程−100]と同様にして、例えばガラス基板から
成る支持体10上にカソード電極(導電体層)11を形
成し、次いで、レジスト材料層をスピンコート法にて全
面に成膜した後、リソグラフィ技術に基づき、カソード
電極部分の表面が露出したマスク層(レジスト材料層か
ら成る)を形成する。
【0167】[工程−410]その後、露出したカソー
ド電極(導電体層)11の表面を含むマスク層上に、表
6に例示する条件のスパッタリング法にて金属薄膜22
を形成した後、マスク層を除去する(図6の(A)参
照)。こうして、カソード電極部分の上に形成された金
属薄膜22から成る選択成長領域20を得ることができ
る。
【0168】[表6] [金属薄膜の成膜条件] ターゲット :Ti プロセスガス :Ar=100SCCM DCパワー :4kW 圧力 :0.4Pa 支持体加熱温度:150゜C 膜厚 :30nm
【0169】[工程−420]その後、実施の形態1の
[工程−120]と同様にして、選択成長領域20上
に、厚さ約0.2μmの炭素系材料層23を形成し、電
子放出部を得る(図6の(B)参照)。次いで、実施の
形態1の[工程−130]と同様にして、表示装置の組
み立てを行う。
【0170】尚、[工程−420]において、実施の形
態2の[工程−220]〜[工程−230]を実行すれ
ば、本発明の第2の態様に係る電子放出装置あるいは表
示装置を得ることができる。
【0171】あるいは又、実施の形態3の[工程−32
0]〜[工程−330]を実行すれば、本発明の第3の
態様に係る電子放出装置あるいは表示装置を得ることが
できる。
【0172】(実施の形態5)実施の形態5は、本発明
の第1の態様に係る電子放出装置、本発明の第4の態様
に係る電界放出素子及びその製造方法、並びに、本発明
の第4の態様に係る表示装置及びその製造方法に関す
る。尚、実施の形態5〜実施の形態20における表示装
置は、所謂3電極型の表示装置である。
【0173】実施の形態5の表示装置の模式的な一部端
面図を図7に示し、電界放出素子あるいは電子放出装置
の基本的な構成を図8の(B)に示す。カソードパネル
CPとアノードパネルAPを分解したときの模式的な部
分的斜視図は、図21に示したと実質的に同様である。
【0174】実施の形態5の電界放出素子あるいは電子
放出装置は、支持体10上に形成されたカソード電極
(導電体層に該当する)11、及び、カソード電極11
の上方に形成され、開口部(第1開口部14A)を有す
るゲート電極13から成り、第1開口部14Aの底部に
位置するカソード電極11の部分の上に形成された炭素
系材料層23から成る電子放出部15を更に備えてい
る。また、支持体10及びカソード電極11上には絶縁
層12が形成されており、ゲート電極13に設けられた
第1開口部14Aに連通した第2開口部14Bが絶縁層
12に設けられている。実施の形態5において、カソー
ド電極(導電体層)11は銅(Cu)から構成されてい
る。
【0175】実施の形態5の表示装置も、上述のような
電界放出素子が設けられた電子放出領域が有効領域に2
次元マトリックス状に多数形成されたカソードパネルC
Pと、アノードパネルAPから構成されており、複数の
画素を有する。カソードパネルCPとアノードパネルA
Pとは、それらの周縁部において、枠体34を介して接
合されている。更には、カソードパネルCPの無効領域
には、真空排気用の貫通孔36が設けられており、この
貫通孔36には、真空排気後に封じ切られるチップ管3
7が接続されている。枠体34は、セラミックス又はガ
ラスから成り、高さは、例えば1.0mmである。場合
によっては、枠体34の代わりに接着層のみを用いるこ
ともできる。
【0176】アノードパネルAPの構造は、実施の形態
1にて説明したアノードパネルAPと同様の構造とする
ことができるので、詳細な説明は省略する。
【0177】1画素は、ストライプ状のカソード電極1
1と、その上に形成された電子放出部15と、ストライ
プ状のゲート電極13と、電界放出素子に対面するよう
にアノードパネルAPの有効領域に配列された蛍光体層
31とによって構成されている。有効領域には、かかる
画素が、例えば数十万〜数百万個ものオーダーにて配列
されている。
【0178】カソード電極11には相対的な負電圧がカ
ソード電極制御回路40から印加され、ゲート電極13
には相対的な正電圧がゲート電極制御回路41から印加
され、アノード電極33にはゲート電極13よりも更に
高い正電圧がアノード電極制御回路42から印加され
る。かかる表示装置において表示を行う場合、例えば、
カソード電極11にカソード電極制御回路40から走査
信号を入力し、ゲート電極13にゲート電極制御回路4
1からビデオ信号を入力する。これとは逆に、カソード
電極11にカソード電極制御回路40からビデオ信号を
入力し、ゲート電極13にゲート電極制御回路41から
走査信号を入力してもよい。カソード電極11とゲート
電極13との間に電圧を印加した際に生ずる電界によ
り、量子トンネル効果に基づき電子放出部15から電子
が放出され、この電子がアノード電極33に引き付けら
れ、蛍光体層31に衝突する。その結果、蛍光体層31
が励起されて発光し、所望の画像を得ることができる。
【0179】以下、実施の形態5における電子放出装
置、電界放出素子及び表示装置の製造方法を、図8の
(A)及び(B)を参照して説明する。尚、図8の
(A)及び(B)においては、図面の簡素化のために、
カソード電極11とゲート電極13の重複領域に1つの
電子放出部あるいはその構成要素のみを図示する。
【0180】[工程−500]先ず、例えばガラス基板
から成る支持体10上にカソード電極形成用の導電材料
層を形成し、次いで、周知のリソグラフィ技術及びRI
E法に基づき導電材料層をパターニングすることによっ
て、ストライプ状のカソード電極(導電体層)11を支
持体10上に形成する。ストライプ状のカソード電極
(導電体層)11は、図面の紙面左右方向に延びてい
る。導電材料層は、例えばスパッタリング法により形成
された厚さ約0.2μmの銅(Cu)層から成る。
【0181】[工程−510]次に、支持体10及びカ
ソード電極11上に絶縁層12を形成する。具体的に
は、例えばTEOS(テトラエトキシシラン)を原料ガ
スとして使用するCVD法により、全面に、厚さ約1μ
mの絶縁層12を形成する。絶縁層12の成膜条件の一
例を、下記の表7に示す。
【0182】[表7] [絶縁層の成膜条件] TEOS流量:800SCCM O2流量 :600SCCM 圧力 :1.1kPa RFパワー :0.7kW(13.56MHz) 成膜温度 :400゜C
【0183】[工程−520]その後、絶縁層12上に
第1開口部14Aを有するゲート電極13を形成する。
具体的には、絶縁層12上にゲート電極を構成するため
のアルミニウム(Al)から成る導電材料層をスパッタ
リング法にて形成した後、導電材料層上にパターニング
された第1のマスク材料層(図示せず)を形成し、かか
る第1のマスク材料層をエッチング用マスクとして用い
て導電材料層をエッチングして、導電材料層をストライ
プ状にパターニングした後、第1のマスク材料層を除去
する。次いで、導電材料層及び絶縁層12上にパターニ
ングされた第2のマスク材料層(図示せず)を形成し、
かかる第2のマスク材料層をエッチング用マスクとして
用いて導電材料層をエッチングする。これによって、絶
縁層12上に第1開口部14Aを有するゲート電極13
を得ることができる。ストライプ状のゲート電極13
は、カソード電極11と異なる方向(例えば、図面の紙
面垂直方向)に延びている。引き続き、ゲート電極13
に形成された第1開口部14Aに連通する第2開口部1
4Bを絶縁層12に形成する。具体的には、第2のマス
ク材料層をエッチング用マスクとして用いて絶縁層12
をRIE法にてエッチングした後、第2のマスク材料層
を除去する。こうして、図8の(A)に示す構造を得る
ことができる。絶縁層12のエッチング条件を以下の表
8に例示する。実施の形態5において、第1開口部14
Aと第2開口部14Bとは、一対一の対応関係にある。
即ち、1つの第1開口部14Aに対応して、1つの第2
開口部14Bが形成される。尚、第1及び第2開口部1
4A,14Bの平面形状は、例えば直径1μm〜30μ
mの円形である。これらの開口部14A,14Bを、例
えば、1画素に1個〜3000個程度形成すればよい。
【0184】[表8] [絶縁層のエッチング条件] エッチング装置:平行平板型RIE装置 C48流量 :30SCCM CO流量 :70SCCM Ar流量 :300SCCM 圧力 :7.3Pa RFパワー :1.3kW(13.56MHz) エッチング温度:室温
【0185】[工程−530]その後、開口部14A,
14Bの底部に位置し、一種の触媒としての機能を有す
る材料である銅(Cu)から構成されたカソード電極1
1の部分の上に炭素系材料層23から成る電子放出部1
5を形成する。具体的には、実施の形態1の[工程−1
20]と同様にして、かかるカソード電極11の部分の
上に、厚さ約0.2μmの炭素系材料層23を形成し、
電子放出部15を得る。この状態を図8の(B)に示
す。マイクロ波プラズマCVD法に基づく炭素系材料層
23の成膜条件は、表1に例示したと同様とすればよ
い。尚、ゲート電極13をアルミニウム(Al)から構
成しているので、ゲート電極13上に炭素系材料層が形
成されることはない。
【0186】[工程−540]その後、実施の形態1の
[工程−130]と同様にして、表示装置の組み立てを
行う。
【0187】実施の形態5においては、開口部14A,
14Bの底部に位置し、一種の触媒としての機能を有す
る材料から構成されたカソード電極11の部分の上に炭
素系材料層23から成る電子放出部15を形成するの
で、炭素系材料層23を所望の形状にするための炭素系
材料層のパターニングを行う必要が無い。
【0188】尚、銅(Cu)の代わりに、銀(Ag)又
は金(Au)からカソード電極あるいは導電体層を構成
しても、これらの金属は一種の触媒としての機能を有
し、カソード電極11の上に炭素系材料層23から成る
電子放出部15を形成することができる。
【0189】(実施の形態6)実施の形態6は、実施の
形態5の変形である。実施の形態5にて説明した、電子
放出装置の製造方法、電界放出素子の製造方法及び表示
装置の製造方法にあっては、カソード電極11の表面が
自然酸化され、炭素系材料層23の形成が困難となる場
合がある。実施の形態6においては、カソード電極部分
の表面の金属酸化物(所謂、自然酸化膜)を除去する。
尚、カソード電極部分の表面の金属酸化物を、プラズマ
還元処理若しくは洗浄処理によって除去する。
【0190】実施の形態6、あるいは後述する実施の形
態7により製造される電子放出装置、電界放出素子及び
表示装置の構造は、実施の形態5にて説明した電子放出
装置、電界放出素子及び表示装置の構造と同じであるの
で、詳細な説明は省略する。以下、実施の形態6の電子
放出装置の製造方法、電界放出素子の製造方法及び表示
装置の製造方法を説明する。
【0191】[工程−600]先ず、実施の形態5の
[工程−500]〜[工程−520]と同様にして、例
えばガラス基板から成る支持体10上にカソード電極1
1を形成し、次いで、支持体10及びカソード電極11
上に絶縁層12を形成し、その後、絶縁層12上に第1
開口部14Aを有するゲート電極13を形成し、更に、
ゲート電極13に形成された第1開口部14Aに連通す
る第2開口部14Bを絶縁層12に形成する。
【0192】[工程−610]次に、開口部14A,1
4Bの底部に露出したカソード電極11の部分の表面の
金属酸化物(自然酸化膜)を、以下の表9に例示するプ
ラズマ還元処理(マイクロ波プラズマ処理)に基づき除
去する。あるいは又、例えば50%フッ酸水溶液と純水
の1:49(容積比)混合液を用いて、露出したカソー
ド電極部分の表面の金属酸化物(自然酸化膜)を除去す
ることもできる。
【0193】[表9] 使用ガス :H2=100SCCM 圧力 :1.3×103Pa マイクロ波パワー:600W(13.56MHz) 処理温度 :400゜C
【0194】[工程−620]その後、開口部14A,
14Bの底部に露出したカソード電極11の部分の上
に、実施の形態1の[工程−120]と同様にして、厚
さ約0.2μmの炭素系材料層23を形成し、電子放出
部15を得る。マイクロ波プラズマCVD法に基づく炭
素系材料層23の成膜条件は、表1に例示したと同様と
すればよい。
【0195】[工程−630]その後、実施の形態1の
[工程−130]と同様にして、表示装置の組み立てを
行う。
【0196】実施の形態6においては、開口部14A,
14Bの底部に露出したカソード電極11の部分の表面
の金属酸化物(自然酸化膜)を除去した後、かかるカソ
ード電極部分の部分の上に炭素系材料層を形成するの
で、より優れた特性を有する炭素系材料層の形成が可能
となる。
【0197】(実施の形態7)実施の形態7も、第5の
態様の変形である。実施の形態7においては、開口部1
4A,14Bの底部に露出したカソード電極11の部分
の上に凹凸を形成する。これによって、その上に形成さ
れる炭素系材料層には突起部が形成される結果、高い電
子放出効率を有する電界放出素子を得ることができる。
以下、実施の形態7における電界放出素子及び表示装置
の製造方法を説明する。
【0198】[工程−700]先ず、実施の形態5の
[工程−500]〜[工程−520]と同様にして、例
えばガラス基板から成る支持体10上にカソード電極1
1を形成し、次いで、支持体10及びカソード電極11
上に絶縁層12を形成し、その後、絶縁層12上に第1
開口部14Aを有するゲート電極13を形成し、更に、
ゲート電極13に形成された第1開口部14Aに連通す
る第2開口部14Bを絶縁層12に形成する。
【0199】[工程−710]その後、開口部14A,
14Bの底部に位置するカソード電極11の部分の表面
をエッチングして、凹凸を形成する。かかるエッチング
の条件を以下の表10に例示する。
【0200】[表10] エッチング溶液:塩酸1%水溶液 処理時間 :5分間
【0201】[工程−720]その後、実施の形態5の
[工程−530]と同様の工程を実行することによっ
て、開口部14A,14Bの底部に位置するカソード電
極11の部分の上に炭素系材料層23から成る電子放出
部15を形成する。具体的には、かかるカソード電極1
1の部分の上に、実施の形態1の[工程−120]と同
様にして、厚さ約0.2μmの炭素系材料層23を形成
し、電子放出部15を得る。マイクロ波プラズマCVD
法に基づく炭素系材料層23の成膜条件は、表1に例示
したと同様とすればよい。
【0202】[工程−730]その後、実施の形態1の
[工程−130]と同様にして、表示装置の組み立てを
行う。
【0203】尚、実施の形態7にて説明した開口部14
A,14Bの底部に露出したカソード電極11の部分の
上に凹凸を形成する工程を、実施の形態6に適用するこ
とができる。また、実施の形態6にて説明した金属酸化
物(自然酸化膜)の除去を、実施の形態7に適用するこ
ともできる。
【0204】尚、以上に説明した実施の形態5〜実施の
形態7における炭素系材料層や電子放出部の形成工程に
おいて、実施の形態2の[工程−220]〜[工程−2
30]を実行すれば、本発明の第2の態様に係る電子放
出装置を得ることができ、あるいは又、本発明の第5A
の態様に係る電界放出素子、本発明の第5Aの態様に係
る表示装置を得ることができ、しかも、本発明の第5A
の態様に係る電界放出素子の製造方法、本発明の第5A
の態様に係る表示装置の製造方法を実行したことにな
る。
【0205】また、以上に説明した実施の形態5〜実施
の形態7における炭素系材料層や電子放出部の形成工程
において、実施の形態3の[工程−320]〜[工程−
330]を実行すれば、本発明の第3の態様に係る電子
放出装置を得ることができ、あるいは又、本発明の第6
Aの態様に係る電界放出素子、本発明の第6Aの態様に
係る表示装置を得ることができ、しかも、本発明の第6
Aの態様に係る電界放出素子の製造方法、本発明の第6
Aの態様に係る表示装置の製造方法を実行したことにな
る。
【0206】(実施の形態8)実施の形態8は、選択成
長領域が形成された本発明の第1の態様に係る電子放出
装置、選択成長領域が形成された本発明の第4の態様に
係る電界放出素子、選択成長領域が形成された本発明の
第4の態様に係る表示装置、及び、選択成長領域を形成
する工程を含む本発明の第4(2)の態様に係る電界放
出素子の製造方法、及び、選択成長領域を形成する工程
を含む本発明の第4(2)の態様に係る表示装置の製造
方法に関する。
【0207】実施の形態8の電界放出素子あるいは電子
放出装置の模式的な一部端面図を図12の(B)に示
し、表示装置の模式的な一部端面図を図9に示す。この
電界放出素子あるいは電子放出装置は、支持体10上に
形成されたカソード電極11(導電体層に該当する)、
及び、カソード電極11の上方に形成され、第1開口部
14Aを有するゲート電極13から成る。そして、開口
部14A,14Bの底部に位置するカソード電極11の
部分の上に形成された選択成長領域20、及び、選択成
長領域20上に形成された炭素系材料層23から成る電
子放出部を更に備えている。実施の形態8において、選
択成長領域20は、カソード電極11の表面に付着した
ニッケル(Ni)から成る金属粒子21から構成されて
いる。
【0208】実施の形態8の電界放出素子においては、
支持体10及びカソード電極11上に絶縁層12が形成
されており、ゲート電極13に設けられた第1開口部1
4Aに連通した第2開口部14Bが絶縁層12に設けら
れており、第2開口部14Bの底部に選択成長領域20
及び炭素系材料層23が位置する。
【0209】実施の形態8の表示装置の構成例を図9に
示す。表示装置は、電子放出領域が有効領域に2次元マ
トリックス状に多数形成されたカソードパネルCPと、
アノードパネルAPから構成されており、複数の画素か
ら構成され、各画素は、電界放出素子と、電界放出素子
に対向して基板30上に設けられたアノード電極33及
び蛍光体層31から構成されている。カソードパネルC
PとアノードパネルAPとは、それらの周縁部におい
て、枠体34を介して接合されている。図9に示す一部
端面図には、カソードパネルCP上において、1本のカ
ソード電極11につき開口部14A,14B及び電子放
出部である炭素系材料層23を、図面の簡素化のために
2つずつ示しているが、これに限定するものではなく、
また、電界放出素子の基本的な構成は図12の(B)に
示したとおりである。更には、カソードパネルCPの無
効領域には、真空排気用の貫通孔36が設けられてお
り、この貫通孔36には、真空排気後に封じ切られるチ
ップ管37が接続されている。但し、図9は表示装置の
完成状態を示しており、図示したチップ管37は既に封
じ切られている。
【0210】アノードパネルAPの構造は、実施の形態
1にて説明したアノードパネルAPと同様の構造とする
ことができるので、詳細な説明は省略する。
【0211】この表示装置において表示を行う場合の表
示装置の動作は、実施の形態5にて説明した表示装置の
動作と同様とすることができるので、詳細な説明は省略
する。
【0212】以下、実施の形態8の電子放出装置の製造
方法、電界放出素子の製造方法及び表示装置の製造方法
を、図10の(A)〜(C)、図11の(A)及び
(B)、図12の(A)及び(B)を参照して説明す
る。尚、これらの図においては、図面の簡素化のため
に、カソード電極11とゲート電極13の重複領域に1
つの電子放出部あるいはその構成要素のみを図示する。
【0213】[工程−800]先ず、例えばガラス基板
から成る支持体10上にカソード電極形成用の導電材料
層を形成し、次いで、周知のリソグラフィ技術及びRI
E法に基づき導電材料層をパターニングすることによっ
て、ストライプ状のカソード電極11(導電体層に該当
する)を支持体10上に形成する(図10の(A)参
照)。ストライプ状のカソード電極11は、図面の紙面
左右方向に延びている。導電材料層は、例えばスパッタ
リング法により形成された厚さ約0.2μmのアルミニ
ウム(Al)層から成る。
【0214】[工程−810]次に、支持体10及びカ
ソード電極11上に絶縁層12を形成する。具体的に
は、例えばTEOS(テトラエトキシシラン)を原料ガ
スとして使用するCVD法により、全面に、厚さ約1μ
mの絶縁層12を形成する。絶縁層12の成膜条件は表
7と同様とすればよい。
【0215】[工程−820]その後、絶縁層12上に
第1開口部14Aを有するゲート電極13を形成する。
具体的には、絶縁層12上にゲート電極を構成するため
のアルミニウム(Al)から成る導電材料層をスパッタ
リング法にて形成した後、導電材料層上にパターニング
された第1のマスク材料層(図示せず)を形成し、かか
る第1のマスク材料層をエッチング用マスクとして用い
て導電材料層をエッチングして、導電材料層をストライ
プ状にパターニングした後、第1のマスク材料層を除去
する。次いで、導電材料層及び絶縁層12上にパターニ
ングされた第2のマスク材料層(図示せず)を形成し、
かかる第2のマスク材料層をエッチング用マスクとして
用いて導電材料層をエッチングする。これによって、絶
縁層12上に第1開口部14Aを有するゲート電極13
を得ることができる。ストライプ状のゲート電極13
は、カソード電極11と異なる方向(例えば、図面の紙
面垂直方向)に延びている。
【0216】[工程−830]次いで、引き続き、ゲー
ト電極13に形成された第1開口部14Aに連通する第
2開口部14Bを絶縁層12に形成する。具体的には、
第2のマスク材料層をエッチング用マスクとして用いて
絶縁層12をRIE法にてエッチングした後、第2のマ
スク材料層を除去する。こうして、図10の(B)に示
す構造を得ることができる。絶縁層12のエッチング条
件は表8に例示したと同様とすればよい。実施の形態8
においては、第1開口部14Aと第2開口部14Bと
は、一対一の対応関係にある。即ち、1つの第1開口部
14Aに対応して、1つの第2開口部14Bが形成され
る。尚、第1及び第2開口部14A,14Bの平面形状
は、例えば直径1μm〜30μmの円形である。これら
の開口部14A,14Bを、例えば、1画素に1個〜3
000個程度形成すればよい。
【0217】[工程−840]その後、第2開口部14
Bの底部に位置するカソード電極11の部分の上に選択
成長領域20を形成する。そのために、先ず、第2開口
部14Bの底部の中央部にカソード電極11の表面が露
出したマスク層116を形成する(図10の(C)参
照)。具体的には、レジスト材料層をスピンコート法に
て開口部14A,14B内を含む全面に成膜した後、リ
ソグラフィ技術に基づき、第2開口部14Bの底部の中
央部に位置するレジスト材料層に孔部を形成することに
よって、マスク層116を得ることができる。実施の形
態8において、マスク層116は、第2開口部14Bの
底部に位置するカソード電極11の一部分、第2開口部
14Bの側壁、第1開口部14Aの側壁、ゲート電極1
3及び絶縁層12を被覆している。これによって、次の
工程で、第2開口部14Bの底部の中央部に位置するカ
ソード電極11の部分の上に選択成長領域を形成する
が、カソード電極11とゲート電極13とが金属粒子に
よって短絡することを確実に防止し得る。
【0218】次に、露出したカソード電極11の表面を
含むマスク層116上に、金属粒子を付着させる。具体
的には、ニッケル(Ni)微粒子をポリシロキサン溶液
中に分散させた溶液(溶媒としてイソプロピルアルコー
ルを使用)をスピンコート法にて全面に塗布し、カソー
ド電極部分の上に溶媒と金属粒子から成る層を形成す
る。その後、マスク層116を除去し、400゜C程度
に加熱することによって溶媒を除去し、露出したカソー
ド電極11の表面に金属粒子21を残すことで、選択成
長領域20を得ることができる(図11の(A)参
照)。尚、ポリシロキサンは、露出したカソード電極1
1の表面に金属粒子21を固定させる機能(所謂、接着
機能)を有する。
【0219】[工程−850]その後、実施の形態1の
[工程−120]と同様にして、選択成長領域20上
に、厚さ約0.2μmの炭素系材料層23を形成し、電
子放出部を得る。この状態を図11の(B)及び図12
の(A)に示すが、図11の(B)はゲート電極13の
延びる方向から電界放出素子を眺めた模式的な一部端面
図であり、図12の(A)はカソード電極11の延びる
方向から電界放出素子を眺めた模式的な一部端面図であ
る。マイクロ波プラズマCVD法に基づく炭素系材料層
23の成膜条件は、表1に例示したと同様とすればよ
い。
【0220】[工程−860]その後、絶縁層12に設
けられた第2開口部14Bの側壁面を等方的なエッチン
グによって後退させることが、ゲート電極13の開口端
部を露出させるといった観点から、好ましい。こうし
て、図12の(B)に示す電界放出素子を完成すること
ができる。あるいは又、選択成長領域20が表面に形成
された導電体層(実施の形態8においてはカソード電極
11が相当する)、及び、選択成長領域20上に形成さ
れた炭素系材料層23から成る電子放出部から構成され
た電子放出装置を得ることができる。尚、等方的なエッ
チングは、ケミカルドライエッチングのようにラジカル
を主エッチング種として利用するドライエッチング、或
いはエッチング液を利用するウェットエッチングにより
行うことができる。エッチング液としては、例えば49
%フッ酸水溶液と純水の1:100(容積比)混合液を
用いることができる。
【0221】[工程−870]その後、実施の形態1の
[工程−130]と同様にして、表示装置の組み立てを
行う。
【0222】かかる構成を有する表示装置において、電
界放出素子の電子放出部は第2開口部14Bの底部に露
出した、仕事関数の低い平面状の炭素系材料層23から
成り、その加工には、従来のスピント型電界放出素子に
関して必要とされた複雑、且つ、高度な加工技術を何ら
要しない。しかも、炭素系材料層23のエッチング加工
が不要である。従って、表示装置の有効領域の面積が増
大し、これに伴って電子放出部の形成数が著しく増大し
た場合にも、有効領域の全域に亙って各電子放出部の電
子放出効率を均一化し、輝度ムラが極めて少ない高画質
の表示装置を実現することができる。
【0223】尚、[工程−850]において、あるいは
又、後述する実施の形態9〜実施の形態16における炭
素系材料層の形成工程において、実施の形態2の[工程
−220]〜[工程−230]を実行すれば、選択成長
領域が形成された本発明の第2の態様に係る電子放出装
置、選択成長領域が形成された本発明の第5Aの態様に
係る電界放出素子、選択成長領域が形成された本発明の
第5Aの態様に係る表示装置が得られ、また、本発明の
第5Aの態様/第5A(2)の態様に係る電界放出素子
の製造方法及び表示装置の製造方法を実行したことにな
る。
【0224】あるいは又、実施の形態3の[工程−32
0]〜[工程−330]を実行すれば、選択成長領域が
形成された本発明の第3の態様に係る電子放出装置、選
択成長領域が形成された本発明の第6Aの態様に係る電
界放出素子、選択成長領域が形成された本発明の第6A
の態様に係る表示装置が得られ、また、本発明の第6A
/第6A(2)の態様に係る電界放出素子の製造方法及
び表示装置の製造方法を実行したことになる。
【0225】(実施の形態9)実施の形態9は、実施の
形態8にて説明した製造方法の変形である。実施の形態
8にて説明した製造方法にあっては、カソード電極部分
の上に金属粒子21を付着させた後、直ちに、炭素系材
料層23を形成しないと、金属粒子21の表面が自然酸
化され、炭素系材料層23の形成が困難となる場合があ
る。実施の形態9においては、選択成長領域20を形成
すべきカソード電極11の部分の上に、金属粒子21を
付着させた後、金属粒子21の表面の金属酸化物(所
謂、自然酸化膜)を除去する。尚、金属粒子の表面の金
属酸化物を、プラズマ還元処理若しくは洗浄処理によっ
て除去する。
【0226】実施の形態9、あるいは後述する実施の形
態10〜実施の形態16により製造される電子放出装
置、電界放出素子及び表示装置の構造は、実施の形態8
にて説明した電子放出装置、電界放出素子及び表示装置
の構造と同じであるので、詳細な説明は省略する。以
下、実施の形態9の電子放出装置の製造方法、電界放出
素子の製造方法及び表示装置の製造方法を説明する。
【0227】[工程−900]先ず、実施の形態8の
[工程−800]〜[工程−830]と同様にして、例
えばガラス基板から成る支持体10上にカソード電極1
1を形成し、次いで、支持体10及びカソード電極11
上に絶縁層12を形成し、その後、絶縁層12上に第1
開口部14Aを有するゲート電極13を形成し、更に、
ゲート電極13に形成された第1開口部14Aに連通す
る第2開口部14Bを絶縁層12に形成する。
【0228】[工程−910]その後、実施の形態8の
[工程−840]と同様にして、第2開口部14Bの底
部の中央部にカソード電極11の表面が露出したマスク
層116を形成する。次に、露出したカソード電極11
の表面を含むマスク層116上に、金属粒子を付着させ
る。具体的には、モリブデン(Mo)微粒子をポリシロ
キサン溶液中に分散させた溶液(溶媒としてイソプロピ
ルアルコールを使用)をスピンコート法にて全面に塗布
し、カソード電極部分の上に溶媒と金属粒子から成る層
を形成する。その後、マスク層116を除去し、400
゜C程度に加熱することによって溶媒を十分に除去し、
露出したカソード電極11の表面に金属粒子21を残す
ことで、選択成長領域20を得ることができる。
【0229】[工程−920]次に、金属粒子21の表
面の金属酸化物(自然酸化膜)を、表9に例示したと同
様のプラズマ還元処理(マイクロ波プラズマ処理)に基
づき除去する。あるいは又、例えば50%フッ酸水溶液
と純水の1:49(容積比)混合液を用いて、金属粒子
21の表面の金属酸化物(自然酸化膜)を除去すること
もできる。
【0230】[工程−930]その後、実施の形態8の
[工程−850]と同様にして、選択成長領域20上
に、厚さ約0.2μmの炭素系材料層23を形成し、電
子放出部を得る。マイクロ波プラズマCVD法に基づく
炭素系材料層23の成膜条件は、表1に例示したと同様
とすればよい。
【0231】[工程−940]その後、実施の形態8の
[工程−860]と同様にして、図12の(B)に示し
たと同様の電界放出素子を完成することができる。ある
いは又、選択成長領域20が表面に形成された導電体層
(実施の形態9においてはカソード電極11が相当す
る)、及び、選択成長領域20上に形成された炭素系材
料層23から成る電子放出部から構成された電子放出装
置を得ることができる。更に、実施の形態1の[工程−
130]と同様にして、表示装置の組み立てを行う。
【0232】(実施の形態10)実施の形態10も、実
施の形態8にて説明した製造方法の変形である。実施の
形態8にて説明した製造方法にあっては、カソード電極
部分の上に金属粒子21を付着させた。一方、実施の形
態10において、カソード電極部分の上に金属粒子を付
着させる工程は、金属粒子を構成する金属原子を含む金
属化合物粒子をカソード電極部分の上に付着させた後、
金属化合物粒子を加熱することによって分解させ、以
て、カソード電極の表面に金属粒子が付着して成る選択
成長領域を得る工程から構成されている。具体的には、
溶媒と金属化合物粒子(実施の形態10においてはヨウ
化銅)から成る層をカソード電極部分の上に形成した
後、溶媒を除去し、金属化合物粒子を残した後、金属化
合物粒子(ヨウ化銅粒子)を加熱することによって分解
させ、以て、カソード電極の表面に金属粒子(銅粒子)
が付着して成る選択成長領域を得る。以下、実施の形態
10の電子放出装置の製造方法、電界放出素子の製造方
法及び表示装置の製造方法を説明する。
【0233】[工程−1000]先ず、実施の形態8の
[工程−800]〜[工程−830]と同様にして、例
えばガラス基板から成る支持体10上にカソード電極1
1を形成し、次いで、支持体10及びカソード電極11
上に絶縁層12を形成し、その後、絶縁層12上に第1
開口部14Aを有するゲート電極13を形成し、更に、
ゲート電極13に形成された第1開口部14Aに連通す
る第2開口部14Bを絶縁層12に形成する。
【0234】[工程−1010]その後、実施の形態8
の[工程−840]と同様にして、第2開口部14Bの
底部の中央部にカソード電極11の表面が露出したマス
ク層116を形成する。次に、露出したカソード電極1
1上に、金属粒子を付着させる。具体的には、実施の形
態8と同様に、ヨウ化銅微粒子をポリシロキサン溶液中
に分散させた溶液をスピンコート法にて全面に塗布し、
溶媒と金属化合物粒子(ヨウ化銅粒子)から成る層をカ
ソード電極部分の上に形成する。その後、マスク層11
6を除去し、400゜Cの加熱処理を施すことによって
溶媒を十分に除去し、且つ、ヨウ化銅を熱分解させ、露
出したカソード電極11の表面に金属粒子(銅粒子)2
1を析出させることで、選択成長領域20を得ることが
できる。
【0235】[工程−1020]その後、実施の形態8
の[工程−850]と同様にして、選択成長領域20上
に、厚さ約0.2μmの炭素系材料層23を形成し、電
子放出部を得る。その後、実施の形態8の[工程−86
0]と同様にして、図12の(B)に示したと同様の電
界放出素子を完成することができる。あるいは又、選択
成長領域20が表面に形成された導電体層(実施の形態
10においてはカソード電極11が相当する)、及び、
選択成長領域20上に形成された炭素系材料層23から
成る電子放出部から構成された電子放出装置を得ること
ができる。更に、実施の形態1の[工程−130]と同
様にして、表示装置の組み立てを行う。
【0236】尚、実施の形態9の[工程−920]と同
様にして、金属粒子21の表面の金属酸化物(自然酸化
膜)を除去してもよい。
【0237】(実施の形態11)実施の形態11も、実
施の形態8にて説明した製造方法の変形である。実施の
形態8にて説明した製造方法にあっては、カソード電極
部分の上に金属粒子21を付着させた。一方、実施の形
態11において、選択成長領域形成工程は、第2開口部
の底部の中央部にカソード電極の表面が露出したマスク
層を形成した後、露出したカソード電極の表面を含むマ
スク層上に、チタン(Ti)から成る金属薄膜をスパッ
タリング法に基づき形成する工程から成る。以下、実施
の形態11の電子放出装置の製造方法、電界放出素子の
製造方法及び表示装置の製造方法を説明する。
【0238】[工程−1100]先ず、実施の形態8の
[工程−800]〜[工程−830]と同様にして、例
えばガラス基板から成る支持体10上にカソード電極1
1を形成し、次いで、支持体10及びカソード電極11
上に絶縁層12を形成し、その後、絶縁層12上に第1
開口部14Aを有するゲート電極13を形成し、更に、
ゲート電極13に形成された第1開口部14Aに連通す
る第2開口部14Bを絶縁層12に形成する。
【0239】[工程−1110]その後、実施の形態8
の[工程−840]と同様にして、第2開口部14Bの
底部の中央部にカソード電極11の表面が露出したマス
ク層116を形成する。次に、露出したカソード電極1
1の表面を含むマスク層116上に、表6に例示したと
同様の条件のスパッタリング法にて金属薄膜22を形成
した後、マスク層116を除去する(図13の(A)参
照)。こうして、表面に金属薄膜22が形成されたカソ
ード電極11の部分である選択成長領域20を得ること
ができる。
【0240】[工程−1120]その後、実施の形態8
の[工程−850]と同様にして、選択成長領域20上
に、厚さ約0.2μmの炭素系材料層23を形成し、電
子放出部を得る(図13の(B)参照)。次いで、実施
の形態8の[工程−860]と同様にして、電界放出素
子を完成することができる。あるいは又、選択成長領域
20が表面に形成された導電体層(実施の形態11にお
いてはカソード電極11が相当する)、及び、選択成長
領域20上に形成された炭素系材料層23から成る電子
放出部から構成された電子放出装置を得ることができ
る。更に、実施の形態1の[工程−130]と同様にし
て、表示装置の組み立てを行う。
【0241】尚、実施の形態9の[工程−920]と同
様にして、金属薄膜22の表面の金属酸化物(自然酸化
膜)を除去してもよい。更には、実施の形態10と同様
にして、金属化合物薄膜をスパッタリング法にて、第2
開口部14Bの底部に位置するカソード電極11の表面
に形成した後、金属化合物薄膜を熱分解させ、カソード
電極11の上に金属薄膜が形成されて成る選択成長領域
20を得てもよい。更には、金属薄膜をMOCVD法に
て形成してもよい。
【0242】(実施の形態12)実施の形態12も、実
施の形態8にて説明した製造方法の変形である。実施の
形態12において、選択成長領域は有機金属化合物薄膜
から成り、より具体的には、アセチルアセトナートニッ
ケルから成る錯化合物から構成されている。また、実施
の形態12において、カソード電極部分の上に有機金属
化合物薄膜を形成する工程は、有機金属化合物溶液をカ
ソード電極上に成膜する工程から成る。以下、実施の形
態12の電子放出装置の製造方法、電界放出素子の製造
方法及び表示装置の製造方法を説明する。
【0243】[工程−1200]先ず、実施の形態8の
[工程−800]〜[工程−830]と同様にして、例
えばガラス基板から成る支持体10上にカソード電極1
1を形成し、次いで、支持体10及びカソード電極11
上に絶縁層12を形成し、その後、絶縁層12上に第1
開口部14Aを有するゲート電極13を形成し、更に、
ゲート電極13に形成された第1開口部14Aに連通す
る第2開口部14Bを絶縁層12に形成する。
【0244】[工程−1210]その後、実施の形態8
の[工程−840]と同様にして、第2開口部14Bの
底部の中央部にカソード電極11の表面が露出したマス
ク層116を形成する。次に、露出したカソード電極1
1の表面を含むマスク層116上に、スピンコート法に
て、アセチルアセトナートニッケルを含む有機金属化合
物溶液から成る層を成膜する。次いで、有機金属化合物
溶液を乾燥した後、マスク層116を除去することによ
って、開口部14A,14Bの底部に露出したカソード
電極11の部分の上に形成された、アセチルアセトナー
トニッケルから成る有機金属化合物薄膜から構成された
選択成長領域20を得ることができる。
【0245】[工程−1220]その後、実施の形態8
の[工程−850]と同様にして、選択成長領域20上
に、厚さ約0.2μmの炭素系材料層23を形成し、電
子放出部を得る。次いで、実施の形態8の[工程−86
0]と同様にして、電界放出素子を完成することができ
る。あるいは又、選択成長領域20が表面に形成された
導電体層(実施の形態12においてはカソード電極11
が相当する)、及び、選択成長領域20上に形成された
炭素系材料層23から成る電子放出部から構成された電
子放出装置を得ることができる。更に、実施の形態1の
[工程−130]と同様にして、表示装置の組み立てを
行う。
【0246】尚、実施の形態12においても、有機金属
化合物薄膜を形成した後、実施の形態9の[工程−92
0]と同様にして、有機金属化合物薄膜の表面の金属酸
化物(自然酸化膜)を除去してもよい。
【0247】(実施の形態13)実施の形態13も、実
施の形態8にて説明した製造方法の変形であり、更に
は、実施の形態12の変形である。実施の形態13にお
いても、選択成長領域は有機金属化合物薄膜から成り、
より具体的には、アセチルアセトナートニッケルから成
る錯化合物から構成されている。尚、実施の形態13に
おいて、カソード電極部分の上に有機金属化合物薄膜を
形成する工程は、有機金属化合物を昇華させた後、かか
る有機金属化合物をカソード電極上に堆積させる工程か
ら成る。以下、実施の形態13の電子放出装置の製造方
法、電界放出素子の製造方法及び表示装置の製造方法を
説明する。
【0248】[工程−1300]先ず、実施の形態8の
[工程−800]〜[工程−830]と同様にして、例
えばガラス基板から成る支持体10上にカソード電極1
1を形成し、次いで、支持体10及びカソード電極11
上に絶縁層12を形成し、その後、絶縁層12上に第1
開口部14Aを有するゲート電極13を形成し、更に、
ゲート電極13に形成された第1開口部14Aに連通す
る第2開口部14Bを絶縁層12に形成する。
【0249】[工程−1310]その後、実施の形態8
の[工程−840]と同様にして、第2開口部14Bの
底部の中央部にカソード電極11の表面が露出したマス
ク層116を形成する。次に、露出したカソード電極1
1の表面を含むマスク層116上に、アセチルアセトナ
ートニッケルから成る有機金属化合物薄膜を成膜する。
具体的には、反応室と、加熱し得る配管によって反応室
に接続された昇華室とを備えた成膜装置を準備する。そ
して、支持体を反応室内に搬入した後、反応室の雰囲気
を不活性ガス雰囲気とする。そして、昇華室内でアセチ
ルアセトナートニッケルを昇華させ、昇華したアセチル
アセトナートニッケルをキャリアガスと共に反応室内に
送る。反応室内においては、露出したカソード電極11
の表面を含むマスク層116上に、アセチルアセトナー
トニッケルを含む有機金属化合物薄膜が堆積する。尚、
支持体10の温度は室温とすればよい。その後、マスク
層116を除去することによって、開口部14A,14
Bの底部に露出したカソード電極11の部分の上に形成
された、アセチルアセトナートニッケルから成る有機金
属化合物薄膜から構成された選択成長領域20を得るこ
とができる。
【0250】[工程−1320]その後、実施の形態8
の[工程−850]と同様にして、選択成長領域20上
に、厚さ約0.2μmの炭素系材料層23を形成し、電
子放出部を得る。次いで、実施の形態8の[工程−86
0]と同様にして、電界放出素子を完成することができ
る。あるいは又、選択成長領域20が表面に形成された
導電体層(実施の形態13においてはカソード電極11
が相当する)、及び、選択成長領域20上に形成された
炭素系材料層23から成る電子放出部から構成された電
子放出装置を得ることができる。更に、実施の形態1の
[工程−130]と同様にして、表示装置の組み立てを
行う。
【0251】尚、実施の形態13においても、有機金属
化合物薄膜を形成した後、実施の形態9の[工程−92
0]と同様にして、有機金属化合物薄膜の表面の金属酸
化物(自然酸化膜)を除去してもよい。
【0252】(実施の形態14)実施の形態14も、実
施の形態8にて説明した製造方法の変形である。実施の
形態14においては、カソード電極の表面にメッキ法に
て金属薄膜から成る選択成長領域を形成する。以下、実
施の形態14の電界放出素子の電子放出装置の製造方法
及び表示装置の製造方法を説明する。
【0253】[工程−1400]先ず、実施の形態8の
[工程−800]〜[工程−830]と同様にして、例
えばガラス基板から成る支持体10上にカソード電極1
1を形成し、次いで、支持体10及びカソード電極11
上に絶縁層12を形成し、その後、絶縁層12上に第1
開口部14Aを有するゲート電極13を形成し、更に、
ゲート電極13に形成された第1開口部14Aに連通す
る第2開口部14Bを絶縁層12に形成する。
【0254】[工程−1410]その後、実施の形態8
の[工程−840]と同様にして、第2開口部14Bの
底部の中央部にカソード電極11の表面が露出したマス
ク層116を形成する。次に、露出したカソード電極1
1の表面に、メッキ法にて金属薄膜から成る選択成長領
域20を形成する。具体的には、亜鉛メッキ溶液槽に支
持体を浸漬し、カソード電極11を陰極側に接続し、陽
極側に対陰極として金属ニッケルを接続した亜鉛メッキ
法に基づき、亜鉛(Zn)から構成された金属薄膜から
成る選択成長領域20を、露出したカソード電極11の
表面に形成する。尚、ゲート電極13を陽極側に接続し
ておくことが、ゲート電極上に亜鉛層を確実に析出させ
ないといった観点から好ましい。その後、アセトン等の
有機溶剤を用いてマスク層116を除去することによっ
て、開口部14A,14Bの底部に露出したカソード電
極11の部分の上に形成された、亜鉛(Zn)から構成
された金属薄膜から成る選択成長領域20を得ることが
できる。尚、亜鉛メッキ溶液の代わりに錫メッキ溶液を
用いれば、錫(Sn)から構成された金属薄膜から成る
選択成長領域20を得ることができる。
【0255】[工程−1420]その後、実施の形態8
の[工程−850]と同様にして、選択成長領域20上
に、厚さ約0.2μmの炭素系材料層23を形成し、電
子放出部を得る。マイクロ波プラズマCVD法に基づく
炭素系材料層23の成膜条件は、表1に例示したと同様
とすればよい。
【0256】[工程−1430]次いで、実施の形態8
の[工程−860]と同様にして、電界放出素子を完成
することができる。あるいは又、選択成長領域20が表
面に形成された導電体層(実施の形態14においてはカ
ソード電極11が相当する)、及び、選択成長領域20
上に形成された炭素系材料層23から成る電子放出部か
ら構成された電子放出装置を得ることができる。更に、
実施の形態1の[工程−130]と同様にして、表示装
置の組み立てを行う。
【0257】尚、実施の形態14においても、金属薄膜
を形成した後、実施の形態9の[工程−920]と同様
にして、金属薄膜の表面の金属酸化物(自然酸化膜)を
除去してもよい。
【0258】(実施の形態15)実施の形態15は、実
施の形態14の変形である。実施の形態15において
は、開口部14A,14Bの底部に露出したカソード電
極11の部分の上に形成された選択成長領域の表面に凹
凸を形成する。これによって、その上に形成される炭素
系材料層には突起部が形成される結果、高い電子放出効
率を有する電界放出素子を得ることができる。以下、実
施の形態15における電子放出装置、電界放出素子及び
表示装置の製造方法を説明する。
【0259】[工程−1500]先ず、実施の形態14
の[工程−1400]〜[工程−1410]と同様にし
て、例えばガラス基板から成る支持体10上にカソード
電極11を形成し、次いで、支持体10及びカソード電
極11上に絶縁層12を形成し、その後、絶縁層12上
に第1開口部14Aを有するゲート電極13を形成し、
更に、ゲート電極13に形成された第1開口部14Aに
連通する第2開口部14Bを絶縁層12に形成する。そ
の後、実施の形態8の[工程−840]と同様にして、
第2開口部14Bの底部の中央部にカソード電極11の
表面が露出したマスク層116を形成する。次に、露出
したカソード電極11の表面に、メッキ法にて亜鉛(Z
n)から構成された金属薄膜から成る選択成長領域20
を形成する。
【0260】[工程−1510]次に、支持体10を5
%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、亜鉛(Zn)から
構成された金属薄膜から成る選択成長領域20の表面を
エッチングし、選択成長領域20の表面に凹凸を形成す
る。
【0261】[工程−1520]その後、実施の形態8
の[工程−850]と同様にして、選択成長領域20上
に、厚さ約0.2μmの炭素系材料層23を形成し、電
子放出部を得る。マイクロ波プラズマCVD法に基づく
炭素系材料層23の成膜条件は、表1に例示したと同様
とすればよい。
【0262】[工程−1530]次いで、実施の形態8
の[工程−860]と同様にして、電界放出素子を完成
することができる。あるいは又、選択成長領域20が表
面に形成された導電体層(実施の形態15においてはカ
ソード電極11が相当する)、及び、選択成長領域20
上に形成された炭素系材料層23から成る電子放出部か
ら構成された電子放出装置を得ることができる。更に、
実施の形態1の[工程−130]と同様にして、表示装
置の組み立てを行う。
【0263】選択成長領域20の表面における凹凸の形
成(エッチング)には、水酸化ナトリウム水溶液だけで
なく、選択成長領域20を構成する材料に依存して、希
塩酸、希硫酸、希硝酸等を用いることもできる。
【0264】尚、実施の形態15においても、金属薄膜
を形成した後、実施の形態9の[工程−920]と同様
にして、金属薄膜の表面の金属酸化物(自然酸化膜)を
除去してもよい。
【0265】(実施の形態16)実施の形態16も、実
施の形態8にて説明した製造方法の変形である。実施の
形態16においては、カソード電極の表面に、有機金属
化合物を熱分解する方法にて金属薄膜から成る選択成長
領域を形成する。以下、実施の形態16の電子放出装置
の製造方法、電界放出素子の製造方法及び表示装置の製
造方法を説明する。
【0266】[工程−1600]先ず、実施の形態8の
[工程−800]〜[工程−830]と同様にして、例
えばガラス基板から成る支持体10上にカソード電極1
1を形成し、次いで、支持体10及びカソード電極11
上に絶縁層12を形成し、その後、絶縁層12上に第1
開口部14Aを有するゲート電極13を形成し、更に、
ゲート電極13に形成された第1開口部14Aに連通す
る第2開口部14Bを絶縁層12に形成する。
【0267】[工程−1610]その後、実施の形態8
の[工程−840]と同様にして、第2開口部14Bの
底部の中央部にカソード電極11の表面が露出したマス
ク層116を形成する。次に、露出したカソード電極1
1の表面を含むマスク層116上に、アセチルアセトナ
ートニッケルを熱分解する方法にて金属薄膜から成る選
択成長領域20を形成する。具体的には、反応室と、加
熱し得る配管によって反応室に接続された昇華室とを備
えた成膜装置を準備する。そして、支持体を反応室内に
搬入した後、反応室の雰囲気を不活性ガス雰囲気とす
る。そして、昇華室内でアセチルアセトナートニッケル
を昇華させ、昇華したアセチルアセトナートニッケルを
キャリアガスと共に反応室内に送る。尚、支持体を適切
な温度に加熱しておく。尚、支持体の加熱温度を、50
゜C〜300゜C、好ましくは、100゜C〜200゜
Cとすることが望ましい。反応室内においては、露出し
たカソード電極11の表面を含むマスク層116上に、
アセチルアセトナートニッケルが熱分解して得られたニ
ッケル(Ni)層が成膜される。その後、マスク層11
6を除去することによって、開口部14A,14Bの底
部に露出したカソード電極11の部分の上に形成され
た、ニッケル(Ni)から成る金属薄膜から構成された
選択成長領域20を得ることができる。
【0268】尚、例えば、亜鉛(Zn)を含む有機金属
化合物溶液を、第2開口部14Bの底部の中央部に表面
が露出したカソード電極11及びマスク層116の全面
にスピンコート法にて塗布し、還元ガス雰囲気中での熱
処理を行うことによって、亜鉛を含む有機金属化合物を
熱分解させ、露出したカソード電極11の表面を含むマ
スク層116上に、亜鉛(Zn)層を成膜することで、
亜鉛(Zn)から成る金属薄膜から構成された選択成長
領域20を得ることもできる。
【0269】[工程−1620]その後、実施の形態8
の[工程−850]と同様にして、選択成長領域20上
に、厚さ約0.2μmの炭素系材料層23を形成し、電
子放出部を得る。マイクロ波プラズマCVD法に基づく
炭素系材料層23の成膜条件は、表1に例示したと同様
とすればよい。次いで、実施の形態8の[工程−86
0]と同様にして、電界放出素子を完成することができ
る。あるいは又、選択成長領域20が表面に形成された
導電体層(実施の形態16においてはカソード電極11
が相当する)、及び、選択成長領域20上に形成された
炭素系材料層23から成る電子放出部から構成された電
子放出装置を得ることができる。更に、実施の形態1の
[工程−130]と同様にして、表示装置の組み立てを
行う。
【0270】尚、実施の形態16においても、金属薄膜
を形成した後、実施の形態9の[工程−920]と同様
にして、金属薄膜の表面の金属酸化物(自然酸化膜)を
除去してもよい。
【0271】(実施の形態17)実施の形態17は、選
択成長領域が形成された本発明の第1の態様に係る電子
放出装置、選択成長領域が形成された本発明の第4の態
様に係る電界放出素子、選択成長領域が形成された本発
明の第4の態様に係る表示装置、及び、選択成長領域を
形成する工程を含む本発明の第4(1)の態様に係る電
界放出素子の製造方法、及び、選択成長領域を形成する
工程を含む本発明の第4(1)の態様に係る表示装置の
製造方法に関する。
【0272】実施の形態17の電界放出素子あるいは電
子放出装置の模式的な一部端面図を図15に示す。この
電界放出素子も、支持体10上に形成されたカソード電
極11、及び、カソード電極11の上方に形成され、第
1開口部14Aを有するゲート電極13から成る。そし
て、開口部14A,14Bの底部に位置するカソード電
極11の部分の上に形成された選択成長領域20、及
び、選択成長領域20上に形成された炭素系材料層23
から成る電子放出部を更に備えている。実施の形態17
において、選択成長領域20は、カソード電極11の表
面に付着したニッケル(Ni)から成る金属粒子21か
ら構成されている。尚、実施の形態8〜実施の形態16
にて説明した電界放出素子と異なり、選択成長領域20
は、絶縁層12内まで延びている。但し、選択成長領域
20の形成状態に依っては、実施の形態8〜実施の形態
16にて説明した電界放出素子と同様に、選択成長領域
20が、開口部14A,14Bの底部に位置するカソー
ド電極11の部分の上にのみ形成されていてもよい。
【0273】実施の形態17の電界放出素子において
も、支持体10及びカソード電極11上には絶縁層12
が形成されており、ゲート電極13に設けられた第1開
口部14Aに連通した第2開口部14Bが絶縁層12に
設けられており、第2開口部14Bの底部に炭素系材料
層23が位置する。
【0274】実施の形態17の表示装置は、実質的に図
9に示したと同様の表示装置であるが故に、詳細な説明
は省略する。
【0275】以下、実施の形態17の電子放出装置の製
造方法、電界放出素子の製造方法及び表示装置の製造方
法を、図14の(A)、(B)び図15を参照して説明
する。
【0276】[工程−1700]先ず、実施の形態1の
[工程−110]と同様にして、例えばガラス基板から
成る支持体10上にカソード電極形成用の導電材料層を
形成し、次いで、周知のリソグラフィ技術及びRIE法
に基づき導電材料層をパターニングすることによって、
ストライプ状のカソード電極11を支持体10上に形成
する。ストライプ状のカソード電極11は、図面の紙面
左右方向に延びている。導電材料層は、例えばスパッタ
リング法により形成された厚さ約0.2μmのアルミニ
ウム(Al)層から成る。
【0277】[工程−1710]その後、実施の形態1
の[工程−110]と同様にして、カソード電極11の
表面に選択成長領域20を形成する(図14の(A)参
照)。
【0278】[工程−1720]次に、支持体10、カ
ソード電極11及び選択成長領域20上に絶縁層12を
形成する。具体的には、実施の形態8の[工程−81
0]と同様にして、全面に絶縁層12を形成する。その
後、実施の形態8の[工程−820]と同様にして、絶
縁層12上に第1開口部14Aを有するゲート電極13
を形成する。次いで、実施の形態8の[工程−830]
と同様にして、ゲート電極13に設けられた第1開口部
14Aに連通する第2開口部14Bを絶縁層12に形成
し、第2開口部14Bの底部に選択成長領域20を露出
させる。実施の形態17においても、第1開口部14A
と第2開口部14Bとは、一対一の対応関係にある。即
ち、1つの第1開口部14Aに対応して、1つの第2開
口部14Bが形成される。尚、第1及び第2開口部14
A,14Bの平面形状は、例えば直径1μm〜30μm
の円形である。これらの開口部14A,14Bを、例え
ば、1画素に1個〜3000個程度形成すればよい。こ
うして、図14の(B)に示す構造を得ることができ
る。
【0279】[工程−1730]その後、実施の形態1
の[工程−120]と同様にして、第2開口部14Bの
底部に露出した選択成長領域20上に、厚さ約0.2μ
mの炭素系材料層23を形成し、電子放出部を得る。こ
の状態を図15に示す。マイクロ波プラズマCVD法に
基づく炭素系材料層23の成膜条件は、表1に例示した
と同様とすればよい。
【0280】[工程−1740]その後、実施の形態8
の[工程−860]と同様にして、絶縁層12に設けら
れた第2開口部14Bの側壁面を等方的なエッチングに
よって後退させることが、ゲート電極13の開口端部を
露出させるといった観点から、好ましい。次いで、実施
の形態1の[工程−130]と同様にして、表示装置の
組み立てを行う。
【0281】尚、[工程−1730]において、実施の
形態2の[工程−220]〜[工程−230]を実行す
れば、選択成長領域が形成された本発明の第2の態様に
係る電子放出装置、選択成長領域が形成された本発明の
第5Aの態様に係る電界放出素子、選択成長領域が形成
された本発明の第5Aの態様に係る表示装置が得られ、
また、本発明の第5A/5A(1)の態様に係る電界放
出素子の製造方法及び表示装置の製造方法を実行したこ
とになる。
【0282】あるいは又、[工程−1730]におい
て、実施の形態3の[工程−320]〜[工程−33
0]を実行すれば、選択成長領域が形成された本発明の
第3の態様に係る電子放出装置、選択成長領域が形成さ
れた本発明の第6Aの態様に係る電界放出素子、選択成
長領域が形成された本発明の第6Aの態様に係る表示装
置が得られ、また、本発明の第6A/6A(1)の態様
に係る電界放出素子の製造方法及び表示装置の製造方法
を実行したことになる。
【0283】(実施の形態18)実施の形態18は、選
択成長領域が形成された本発明の第1の態様に係る電子
放出装置、選択成長領域が形成された本発明の第4の態
様に係る電界放出素子、選択成長領域が形成された本発
明の第4の態様に係る表示装置、及び、選択成長領域を
形成する工程を含む本発明の第7(1)の態様に係る電
界放出素子の製造方法、及び、選択成長領域を形成する
工程を含む本発明の第7(1)の態様に係る表示装置の
製造方法に関する。
【0284】実施の形態18の電界放出素子あるいは電
子放出装置の模式的な一部端面図を図16に示す。この
電界放出素子は、実質的には実施の形態17にて説明し
た電界放出素子と概ね同様の構造を有するので、詳細な
説明は省略する。また、実施の形態18の表示装置は、
実質的に図9に示したと同様の表示装置であるが故に、
詳細な説明は省略する。尚、実施の形態8〜実施の形態
16にて説明した電界放出素子と異なり、選択成長領域
20及びその上に形成された炭素系材料層23は、絶縁
層12内まで延びている。但し、選択成長領域20の形
成状態に依っては、実施の形態8〜実施の形態16にて
説明した電界放出素子と同様に、選択成長領域20及び
その上に形成された炭素系材料層23が、開口部14
A,14Bの底部に位置するカソード電極11の部分の
上にのみ形成されていてもよい。
【0285】以下、実施の形態18の電子放出装置の製
造方法、電界放出素子の製造方法及び表示装置の製造方
法を、図3の(A)、(D)及び図16を参照して説明
する。
【0286】[工程−1800]先ず、実施の形態1の
[工程−110]と同様にして、例えばガラス基板から
成る支持体10上にカソード電極形成用の導電材料層を
形成し、次いで、周知のリソグラフィ技術及びRIE法
に基づき導電材料層をパターニングすることによって、
ストライプ状のカソード電極11を支持体10上に形成
する(図3の(A)参照)。ストライプ状のカソード電
極11は、図面の紙面左右方向に延びている。導電材料
層は、例えばスパッタリング法により形成された厚さ約
0.2μmのアルミニウム(Al)層から成る。
【0287】[工程−1810]その後、実施の形態1
の[工程−110]と同様にして、カソード電極11の
表面に選択成長領域20を形成する。
【0288】[工程−1820]その後、実施の形態1
の[工程−120]と同様にして、選択成長領域20上
に、厚さ約0.2μmの炭素系材料層23を形成し、電
子放出部を得る。この状態を図3の(D)に示す。マイ
クロ波プラズマCVD法に基づく炭素系材料層23の成
膜条件は、表1に例示したと同様とすればよい。
【0289】[工程−1830]次に、炭素系材料層2
3の上方に第1開口部14Aを有するゲート電極13を
設ける。具体的には、実施の形態8の[工程−810]
と同様にして、全面に絶縁層12を形成し、実施の形態
8の[工程−820]と同様にして、絶縁層12上に第
1開口部14Aを有するゲート電極13を形成する。そ
の後、実施の形態8の[工程−830]と同様にして、
ゲート電極13に設けられた第1開口部14Aに連通す
る第2開口部14Bを絶縁層12に形成し、第2開口部
14Bの底部に炭素系材料層23を露出させる。実施の
形態18においても、第1開口部14Aと第2開口部1
4Bとは、一対一の対応関係にある。即ち、1つの第1
開口部14Aに対応して、1つの第2開口部14Bが形
成される。尚、第1及び第2開口部14A,14Bの平
面形状は、例えば直径1μm〜30μmの円形である。
これらの開口部14A,14Bを、例えば、1画素に1
個〜3000個程度形成すればよい。こうして、図16
に示す電界放出素子を得ることができる。
【0290】[工程−1840]その後、実施の形態8
の[工程−860]と同様にして、絶縁層12に設けら
れた第2開口部14Bの側壁面を等方的なエッチングに
よって後退させることが、ゲート電極13の開口端部を
露出させるといった観点から、好ましい。次いで、実施
の形態1の[工程−130]と同様にして、表示装置の
組み立てを行う。
【0291】尚、[工程−1820]において実施の形
態2の[工程−220]〜[工程−230]を実行すれ
ば、あるいは又、[工程−1820]において実施の形
態2の[工程−220]を実行し、[工程−1830]
の後に実施の形態2の[工程−230]を実行すれば、
選択成長領域が形成された本発明の第2の態様に係る電
子放出装置、選択成長領域が形成された本発明の第5A
の態様に係る電界放出素子、選択成長領域が形成された
本発明の第5Aの態様に係る表示装置が得られ、また、
本発明の第8A/第8A(1)の態様に係る電界放出素
子の製造方法及び表示装置の製造方法を実行したことに
なる。
【0292】あるいは又、[工程−1820]において
実施の形態3の[工程−320]〜[工程−330]を
実行すれば、あるいは又、[工程−1820]において
実施の形態3の[工程−320]を実行し、[工程−1
830]の後に実施の形態3の[工程−330]を実行
すれば、選択成長領域が形成された本発明の第3の態様
に係る電子放出装置、選択成長領域が形成された本発明
の第6Aの態様に係る電界放出素子、選択成長領域が形
成された本発明の第6Aの態様に係る表示装置が得ら
れ、また、本発明の第9A/第9A(1)の態様に係る
電界放出素子の製造方法及び表示装置の製造方法を実行
したことになる。
【0293】実施の形態17あるいは実施の形態18に
おいては、開口部14A,14Bを形成した後、実施の
形態9の[工程−920]と同様にして、露出した選択
成長領域20における金属粒子や金属薄膜の表面の金属
酸化物(自然酸化膜)を除去してもよい。また、実施の
形態10と同様にして、金属化合物粒子を付着させた
後、あるいは又、金属化合物薄膜を形成した後、金属化
合物粒子や金属化合物薄膜を熱分解させ、カソード電極
の表面に金属粒子が付着して成り、あるいは又、金属薄
膜が形成されて成る選択成長領域20を得てもよい。
【0294】実施の形態17あるいは実施の形態18に
おいては、更には、実施の形態11と同様にして、選択
成長領域形成工程を、第2開口部の底部の中央部にカソ
ード電極の表面が露出したマスク層を形成した後、露出
したカソード電極の表面を含むマスク層上に金属薄膜を
スパッタリング法に基づき形成する工程から構成しても
よい。あるいは、実施の形態12や実施の形態13と同
様にして、有機金属化合物溶液をカソード電極上に成膜
する工程から構成してもよいし、有機金属化合物を昇華
させた後、かかる有機金属化合物をカソード電極上に堆
積させる工程から構成してもよい。また、実施の形態1
4や実施の形態15と同様に、カソード電極の表面にメ
ッキ法にて金属薄膜から成る選択成長領域を形成しても
よいし、実施の形態16と同様に、有機金属化合物を熱
分解する方法にて金属薄膜から成る選択成長領域をカソ
ード電極の表面に形成してもよい。
【0295】(実施の形態19)実施の形態19は、本
発明の第2Bの態様に係る電子放出装置、本発明の第2
Bの態様に係る電子放出装置の製造方法、第5Bの態様
に係る電界放出素子、第5Bの態様に係る電界放出素子
の製造方法、本発明の第5Bの態様に係る表示装置、及
び、本発明の第5Bの態様に係る表示装置の製造方法に
関する。
【0296】実施の形態19の表示装置は、図7に模式
的な一部端面図を示した実施の形態5の表示装置と概ね
同じ構成を有するので、詳細な説明は省略する。
【0297】実施の形態19の電界放出素子あるいは電
子放出装置の基本的な構成を図18の(B)に示すが、
この電界放出素子あるいは電子放出装置は、支持体10
上に形成されたカソード電極(導電体層に該当する)1
1、及び、カソード電極11の上方に形成され、開口部
(第1開口部14A)を有するゲート電極13から成
り、第1開口部14Aの底部に位置するカソード電極1
1の部分の上に形成された炭素系材料層23から成る電
子放出部15を更に備えている。また、支持体10及び
カソード電極11上には絶縁層12が形成されており、
ゲート電極13に設けられた第1開口部14Aに連通し
た第2開口部14Bが絶縁層12に設けられている。実
施の形態19においては、電子放出部15は、マトリッ
クス25、及び、先端部が突出した状態でマトリックス
25中に埋め込まれたカーボン・ナノチューブ構造体
(具体的には、カーボン・ナノチューブ26)から成
り、マトリックス25は、水ガラスから成る。尚、炭素
系材料層23の表面には、炭化フッ素系薄膜24が形成
されており、この炭化フッ素系薄膜24は、フッ素含有
炭化水素系ガスを用いて形成されている。
【0298】以下、実施の形態19の電子放出装置の製
造方法、電界放出素子の製造方法及び表示装置の製造方
法を、図17の(A)、(B)及び図18の(A)、
(B)を参照して説明する。
【0299】[工程−1900]先ず、例えばガラス基
板から成る支持体10上に、例えばスパッタリング法及
びエッチング技術により形成された厚さ約0.2μmの
クロム(Cr)層から成るストライプ状のカソード電極
11を形成する。
【0300】[工程−1910]その後、水ガラスから
成る無機系バインダ材料にカーボン・ナノチューブ構造
体を分散させたものを、スクリーン印刷法によってカソ
ード電極11の所望の領域に塗布した後、溶媒の除去、
バインダ材料の焼成を行い、電子放出部15を得ること
ができる(図17の(A)参照)。焼成条件を、例え
ば、乾燥大気中、400°C,30分間とすることがで
きる。カーボン・ナノチューブはアーク放電法にて製造
され、平均直径30nm、平均長さ1μmである。
【0301】[工程−1920]次に、支持体10、カ
ソード電極11及び電子放出部15上に絶縁層12を形
成する。具体的には、例えばTEOS(テトラエトキシ
シラン)を原料ガスとして使用するCVD法により、全
面に、厚さ約1μmの絶縁層12を形成する。絶縁層1
2の成膜条件は表7と同様とすればよい。
【0302】[工程−1930]その後、絶縁層12上
にストライプ状のゲート電極13を形成し、更に、絶縁
層12及びゲート電極13上にマスク層27を設けた
後、ゲート電極13に第1開口部14Aを形成し、更
に、ゲート電極13に形成された第1開口部14Aに連
通する第2開口部14Bを絶縁層12に形成する(図1
7の(B)参照)。尚、マトリックス25を水ガラスか
ら構成する場合、絶縁層12をエッチングするとき、マ
トリックス25がエッチングされることはない。即ち、
絶縁層12とマトリックス25とのエッチング選択比は
ほぼ無限大である。従って、絶縁層12のエッチングに
よってカーボン・ナノチューブ26に損傷が発生するこ
とはない。
【0303】[工程−1940]次いで、水酸化ナトリ
ウム(NaOH)水溶液を用いて水ガラスから成るマト
リックス25の一部を除去し、マトリックス25から先
端部が突出した状態のカーボン・ナノチューブ26を得
ることが好ましい。こうして、図18の(A)に示す構
造の電子放出部15を得ることができる。
【0304】マトリックス25のエッチングによって一
部あるいは全てのカーボン・ナノチューブ26の表面状
態が変化し(例えば、その表面に酸素原子や酸素分子等
が吸着し)、電界放出に関して不活性となっている場合
がある。それ故、その後、電子放出部15に対して水素
ガス雰囲気中でのプラズマ処理を行うことが好ましく、
これによって、電子放出部15が活性化し、電子放出部
15からの電子の放出効率の一層の向上させることがで
きる。プラズマ処理の条件を、以下の表11に例示す
る。
【0305】[表11] 使用ガス :H2=100sccm 電源パワー :1000W 支持体印加電力:50V 反応圧力 :0.1Pa 支持体温度 :300゜C
【0306】[工程−1950]その後、実施の形態2
の[工程−230]と同様にして、カーボン・ナノチュ
ーブ26から成る炭素系材料層23の表面に、フッ素含
有炭化水素系ガスを用いて炭化フッ素系薄膜(CFX
膜)24を形成し、以て、炭素系材料層23、及び、こ
の炭素系材料層23の表面に形成された炭化フッ素系薄
膜24から成る電子放出部15を得る(図18の(B)
参照)。
【0307】[工程−1960]次いで、実施の形態8
の[工程−860]と同様にして、絶縁層12に設けら
れた第2開口部14Bの側壁面を等方的なエッチングに
よって後退させることが、ゲート電極13の開口端部を
露出させるといった観点から、好ましい。次いで、マス
ク層27を除去する。
【0308】[工程−1970]その後、実施の形態1
の[工程−130]と同様にして、表示装置の組み立て
を行う。
【0309】尚、[工程−1950]において、実施の
形態3の[工程−330]を実行すれば、本発明の第3
Bの態様に係る電子放出装置及びその製造方法、本発明
の第6Bの態様に係る電界放出素子、本発明の第6Bの
態様に係る表示装置が得られ、また、本発明の第6Bの
態様に係る電界放出素子の製造方法及び表示装置の製造
方法を実行したことになる。
【0310】あるいは又、[工程−1900]、[工程
−1910]、[工程−1940]、[工程−195
0]、[工程−1970]を実行すれば、本発明の第2
Bの態様に係る電子放出装置及びその製造方法、本発明
の第2Bの態様に係る電界放出素子及びその製造方法、
本発明の第2Bの態様に係る表示装置及びその製造方法
が得られる。
【0311】あるいは又、[工程−1900]、[工程
−1910]、[工程−1940]、[工程−33
0]、[工程−1970]を実行すれば、本発明の第3
Bの態様に係る電子放出装置及びその製造方法、本発明
の第3Bの態様に係る電界放出素子及びその製造方法、
本発明の第3Bの態様に係る表示装置及びその製造方法
が得られる。
【0312】あるいは又、[工程−1800]、[工程
−1910]、[工程−1830]、[工程−194
0]、[工程−1950]、[工程−1840]を実行
すれば、本発明の第5Bの態様に係る電子放出装置及び
表示装置が得られ、本発明の第8Bの態様に係る電界放
出素子の製造方法、本発明の第8Bの態様に係る表示装
置の製造方法を実行したことになる。
【0313】あるいは又、[工程−1800]、[工程
−1910]、[工程−1830]、[工程−194
0]、[工程−330]、[工程−1840]を実行す
れば、本発明の第6Bの態様に係る電子放出装置及び表
示装置が得られ、本発明の第9Bの態様に係る電界放出
素子の製造方法、本発明の第9Bの態様に係る表示装置
の製造方法を実行したことになる。
【0314】(実施の形態20)実施の形態20は、本
発明の第2Bの態様に係る電子放出装置、本発明の第2
Cの態様に係る電子放出装置の製造方法、第5Bの態様
に係る電界放出素子、第5Cの態様に係る電界放出素子
の製造方法、本発明の第5Bの態様に係る表示装置、及
び、本発明の第5Cの態様に係る表示装置の製造方法に
関する。
【0315】実施の形態20の電子放出装置、電界放出
素子、表示装置は、図18の(B)に模式的な一部端面
図を示した実施の形態19の電子放出装置、電界放出素
子、図7に模式的な一部端面図を示した実施の形態5の
表示装置と概ね同じ構成を有するので、詳細な説明は省
略する。尚、実施の形態20においては、電子放出部1
5は、マトリックス25、及び、先端部が突出した状態
でマトリックス25中に埋め込まれたカーボン・ナノチ
ューブ構造体(具体的には、カーボン・ナノチューブ2
6)から成り、マトリックス25は、導電性を有する金
属酸化物(具体的には、酸化インジウム−錫、ITO)
から成る。尚、炭素系材料層23の表面には、炭化フッ
素系薄膜24が形成されており、この炭化フッ素系薄膜
24は、フッ素含有炭化水素系ガスを用いて形成されて
いる。
【0316】以下、電界放出素子の製造方法を、再び、
図17の(A)、(B)及び図18の(A)、(B)を
参照して説明する。
【0317】[工程−2000]先ず、例えばガラス基
板から成る支持体10上に、例えばスパッタリング法及
びエッチング技術により形成された厚さ約0.2μmの
クロム(Cr)層から成るストライプ状のカソード電極
11を形成する。
【0318】[工程−2010]次に、カーボン・ナノ
チューブ構造体が分散された有機酸金属化合物から成る
金属化合物溶液をカソード電極11上に、例えばスプレ
ー法にて塗布する。具体的には、以下の表12に例示す
る金属化合物溶液を用いる。尚、金属化合物溶液中にあ
っては、有機錫化合物及び有機インジウム化合物は酸
(例えば、塩酸、硝酸、あるいは硫酸)に溶解された状
態にある。カーボン・ナノチューブはアーク放電法にて
製造され、平均直径30nm、平均長さ1μmである。
塗布に際しては、支持体を70〜150゜Cに加熱して
おく。塗布雰囲気を大気雰囲気とする。塗布後、5〜3
0分間、支持体を加熱し、酢酸ブチルを十分に蒸発させ
る。このように、塗布時、支持体を加熱することによっ
て、カソード電極の表面に対してカーボン・ナノチュー
ブが水平に近づく方向にセルフレベリングする前に塗布
溶液の乾燥が始まる結果、カーボン・ナノチューブが水
平にはならない状態でカソード電極の表面にカーボン・
ナノチューブを配置することができる。即ち、カーボン
・ナノチューブの先端部がアノード電極の方向を向くよ
うな状態、言い換えれば、カーボン・ナノチューブを、
支持体の法線方向に近づく方向に配向させることができ
る。尚、予め、表12に示す組成の金属化合物溶液を調
製しておいてもよいし、カーボン・ナノチューブを添加
していない金属化合物溶液を調製しておき、塗布前に、
カーボン・ナノチューブと金属化合物溶液とを混合して
もよい。また、カーボン・ナノチューブの分散性向上の
ため、金属化合物溶液の調製時、超音波を照射してもよ
い。
【0319】 [表12] 有機錫化合物及び有機インジウム化合物:0.1〜10重量部 分散剤(ドデシル硫酸ナトリウム) :0.1〜5 重量部 カーボン・ナノチューブ :0.1〜20重量部 酢酸ブチル :残余
【0320】尚、有機酸金属化合物溶液として、有機錫
化合物を酸に溶解したものを用いれば、マトリックスと
して酸化錫が得られ、有機インジウム化合物を酸に溶解
したものを用いれば、マトリックスとして酸化インジウ
ムが得られ、有機亜鉛化合物を酸に溶解したものを用い
れば、マトリックスとして酸化亜鉛が得られ、有機アン
チモン化合物を酸に溶解したものを用いれば、マトリッ
クスとして酸化アンチモンが得られ、有機アンチモン化
合物及び有機錫化合物を酸に溶解したもの用いれば、マ
トリックスとして酸化アンチモン−錫が得られる。ま
た、有機金属化合物溶液として、有機錫化合物を用いれ
ば、マトリックスとして酸化錫が得られ、有機インジウ
ム化合物を用いれば、マトリックスとして酸化インジウ
ムが得られ、有機亜鉛化合物を用いれば、マトリックス
として酸化亜鉛が得られ、有機アンチモン化合物を用い
れば、マトリックスとして酸化アンチモンが得られ、有
機アンチモン化合物及び有機錫化合物を用いれば、マト
リックスとして酸化アンチモン−錫が得られる。あるい
は又、金属の塩化物の溶液(例えば、塩化錫、塩化イン
ジウム)を用いてもよい。
【0321】場合によっては、金属化合物溶液を乾燥し
た後の金属化合物層の表面に著しい凹凸が形成されてい
る場合がある。このような場合には、金属化合物層の上
に、支持体を加熱することなく、再び、金属化合物溶液
を塗布することが望ましい。
【0322】[工程−2020]その後、有機酸金属化
合物から成る金属化合物を焼成することによって、有機
酸金属化合物に由来した金属原子(具体的には、In及
びSn)を含むマトリックス(具体的には、金属酸化物
であり、より一層具体的にはITO)25にてカーボン
・ナノチューブ26がカソード電極11の表面に固定さ
れた電子放出部15を得る。焼成を、大気雰囲気中で、
350゜C、20分の条件にて行う。こうして、得られ
たマトリックス25の体積抵抗率は、5×10-7Ω・m
であった。有機酸金属化合物を出発物質として用いるこ
とにより、焼成温度350゜Cといった低温において
も、ITOから成るマトリックス25を形成することが
できる。尚、有機酸金属化合物溶液の代わりに、有機金
属化合物溶液を用いてもよいし、金属の塩化物の溶液
(例えば、塩化錫、塩化インジウム)を用いた場合、焼
成によって塩化錫、塩化インジウムが酸化されつつ、I
TOから成るマトリックス25が形成される。
【0323】[工程−2030]次いで、全面にレジス
ト層を形成し、カソード電極11の所望の領域の上方
に、例えば直径10μmの円形のレジスト層を残す。そ
して、10〜60゜Cの塩酸を用いて、1〜30分間、
マトリックス25をエッチングして、電子放出部の不要
部分を除去する。更に、所望の領域以外にカーボン・ナ
ノチューブが未だ存在する場合には、以下の表13に例
示する条件の酸素プラズマエッチング処理によってカー
ボン・ナノチューブをエッチングする。尚、バイアスパ
ワーは0Wでもよいが、即ち、直流としてもよいが、バ
イアスパワーを加えることが望ましい。また、支持体
を、例えば80゜C程度に加熱してもよい。
【0324】[表13] 使用装置 :RIE装置 導入ガス :酸素を含むガス プラズマ励起パワー:500W バイアスパワー :0〜150W 処理時間 :10秒以上
【0325】あるいは又、表14に例示する条件のウェ
ットエッチング処理によってカーボン・ナノチューブを
エッチングしてもよい。
【0326】[表14] 使用溶液:KMnO4 温度 :20〜120゜C 処理時間:10秒〜20分
【0327】その後、レジスト層を除去することによっ
て、図17の(A)に示す構造を得ることができる。
尚、直径10μmの円形の電子放出部を残すことに限定
されない。例えば、電子放出部をカソード電極11上に
残してもよい。
【0328】尚、[工程−2010]、[工程−203
0]、[工程−2020]の順に実行してもよい。
【0329】[工程−2040]次に、支持体10、カ
ソード電極11及び電子放出部15上に絶縁層12を形
成する。具体的には、例えばTEOS(テトラエトキシ
シラン)を原料ガスとして使用するCVD法により、全
面に、厚さ約1μmの絶縁層12を形成する。絶縁層1
2の成膜条件は表7と同様とすればよい。
【0330】[工程−2050]その後、絶縁層12上
にストライプ状のゲート電極13を形成し、更に、絶縁
層12及びゲート電極13上にマスク層27を設けた
後、ゲート電極13に第1開口部14Aを形成し、更
に、ゲート電極13に形成された第1開口部14Aに連
通する第2開口部14Bを絶縁層12に形成する(図1
7の(B)参照)。尚、マトリックス25を金属酸化
物、例えばITOから構成する場合、絶縁層12をエッ
チングするとき、マトリックス25がエッチングされる
ことはない。即ち、絶縁層12とマトリックス25との
エッチング選択比はほぼ無限大である。従って、絶縁層
12のエッチングによってカーボン・ナノチューブ26
に損傷が発生することはない。
【0331】[工程−2060]次いで、以下の表15
に例示する条件にて、マトリックス25の一部を除去
し、マトリックス25から先端部が突出した状態のカー
ボン・ナノチューブ26を得ることが好ましい。こうし
て、図18の(A)に示す構造の電子放出部15を得る
ことができる。
【0332】[表15] エッチング溶液:塩酸 エッチング時間:10秒〜30秒 エッチング温度:10〜60゜C
【0333】マトリックス25のエッチングによって一
部あるいは全てのカーボン・ナノチューブ26の表面状
態が変化し(例えば、その表面に酸素原子や酸素分子、
フッ素原子が吸着し)、電界放出に関して不活性となっ
ている場合がある。それ故、その後、電子放出部15に
対して水素ガス雰囲気中でのプラズマ処理を行うことが
好ましく、これによって、電子放出部15が活性化し、
電子放出部15からの電子の放出効率の一層の向上させ
ることができる。プラズマ処理の条件は、表11に例示
したと同様の条件とすればよい。
【0334】[工程−2070]その後、実施の形態2
の[工程−230]と同様にして、カーボン・ナノチュ
ーブ26から成る炭素系材料層23の表面に、フッ素含
有炭化水素系ガスを用いて炭化フッ素系薄膜(CFX
膜)24を形成し、以て、炭素系材料層23、及び、こ
の炭素系材料層23の表面に形成された炭化フッ素系薄
膜24から成る電子放出部15を得る。
【0335】[工程−2080]次いで、実施の形態8
の[工程−860]と同様にして、絶縁層12に設けら
れた第2開口部14Bの側壁面を等方的なエッチングに
よって後退させることが、ゲート電極13の開口端部を
露出させるといった観点から、好ましい。次いで、マス
ク層27を除去する。こうして、図18の(B)に示す
電界放出素子を完成することができる。
【0336】[工程−2090]その後、実施の形態1
の[工程−130]と同様にして、表示装置の組み立て
を行う。
【0337】尚、[工程−2070]において、実施の
形態3の[工程−330]を実行すれば、本発明の第3
Cの態様に係る電子放出装置及びその製造方法、本発明
の第6Bの態様に係る電界放出素子、本発明の第6Bの
態様に係る表示装置が得られ、また、本発明の第6Cの
態様に係る電界放出素子の製造方法及び表示装置の製造
方法を実行したことになる。
【0338】あるいは又、[工程−2000]〜[工程
−2030]、[工程−2060]、[工程−207
0]、[工程−2090]を実行すれば、本発明の第2
Bの態様に係る電子放出装置、本発明の第2Bの態様に
係る電界放出素子、本発明の第2Bの態様に係る表示装
置が得られ、本発明の第2Cの態様に係る電子放出装置
の製造方法、本発明の第2Cの態様に係る電界放出素子
の製造方法、本発明の第2Cの態様に係る表示装置の製
造方法を実行したことになる。
【0339】あるいは又、[工程−2000]〜[工程
−2030]、[工程−2060]、[工程−33
0]、[工程−2090]を実行すれば、本発明の第3
Bの態様に係る電子放出装置、本発明の第3Bの態様に
係る電界放出素子、本発明の第3Bの態様に係る表示装
置が得られ、本発明の第3Cの態様に係る電子放出装置
の製造方法、本発明の第3Cの態様に係る電界放出素子
の製造方法、本発明の第3Cの態様に係る表示装置の製
造方法を実行したことになる。
【0340】あるいは又、[工程−1800]、[工程
−2010]〜[工程−2030]、[工程−183
0]、[工程−2060]、[工程−2070]、[工
程−1840]を実行すれば、本発明の第2Bの態様に
係る電子放出装置、本発明の第5Bの態様に係る電界放
出素子、本発明の第5Bの態様に係る表示装置が得ら
れ、本発明の第2Cの態様に係る電子放出装置の製造方
法、本発明の第8Cの態様に係る電界放出素子の製造方
法、本発明の第8Cの態様に係る表示装置の製造方法を
実行したことになる。
【0341】あるいは又、[工程−1800]、[工程
−2010]〜[工程−2030]、[工程−183
0]、[工程−2060]、[工程−330]、[工程
−1840]を実行すれば、本発明の第3Bの態様に係
る電子放出装置、本発明の第6Bの態様に係る電界放出
素子、本発明の第6Bの態様に係る表示装置が得られ、
本発明の第3Cの態様に係る電子放出装置の製造方法、
本発明の第9Cの態様に係る電界放出素子の製造方法、
本発明の第9Cの態様に係る表示装置の製造方法を実行
したことになる。
【0342】以上、本発明を、発明の実施の形態に基づ
き説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。発明の実施の形態にて説明したアノードパネルやカ
ソードパネル、表示装置や電界放出素子の構成、構造は
例示であり、適宜変更することができるし、アノードパ
ネルやカソードパネル、表示装置や電界放出素子の製造
方法、各種の条件、使用材料も例示であり、適宜変更す
ることができる。更には、アノードパネルやカソードパ
ネルの製造において使用した各種材料も例示であり、適
宜変更することができる。表示装置においては、専らカ
ラー表示を例にとり説明したが、単色表示とすることも
できる。
【0343】実施の形態1〜実施の形態4において説明
した2電極型の表示装置の変形例を、以下、説明する。
この表示装置の変形例の模式的な一部断面図は図1に示
したと同様である。この表示装置の変形例においては、
カソード電極11及びアノード電極33の形状がストラ
イプ状であり、ストライプ状のカソード電極11の射影
像とストライプ状のアノード電極33の射影像とが直交
する構造を有する。具体的には、カソード電極11は図
1の図面の紙面垂直方向に延び、アノード電極33は図
面の紙面左右方向に延びている。この表示装置の変形例
におけるカソードパネルCPにおいては、上述のような
電界放出素子の複数から構成された電子放出領域が有効
領域に2次元マトリクス状に多数形成されている。カソ
ード電極とカソード電極制御回路40Aとの間に、スイ
ッチング素子を設ける必要はない。
【0344】そして、この表示装置の変形例において
は、アノード電極33によって形成された電界に基づ
き、量子トンネル効果に基づき電子放出部15から電子
が放出され、この電子がアノード電極33に引き付けら
れ、蛍光体層31に衝突する。即ち、アノード電極33
の射影像とカソード電極11の射影像とが重複する領域
(アノード電極/カソード電極重複領域)に位置する電
子放出部15から電子が放出される、所謂単純マトリク
ス方式により、表示装置の駆動が行われる。具体的に
は、カソード電極制御回路40Aからカソード電極11
に相対的に負の電圧を印加し、アノード電極制御回路4
2からアノード電極33に相対的に正の電圧を印加す
る。その結果、列選択されたカソード電極11と行選択
されたアノード電極33(あるいは、行選択されたカソ
ード電極11と列選択されたアノード電極33)とのア
ノード電極/カソード電極重複領域に位置する電子放出
部15から選択的に真空空間中へ電子が放出され、この
電子がアノード電極33に引き付けられてアノードパネ
ルAPを構成する蛍光体層31に衝突し、蛍光体層31
を励起、発光させる。
【0345】ゲート電極を設ける方法として、その他、
予め、複数の開口部が形成された帯状の金属層を準備
し、一方、支持体10上に絶縁材料から成る、例えば帯
状のゲート電極支持部材を形成しておき、かかるゲート
電極支持部材の頂面に接するように、炭素系材料層の上
方あるいは選択成長領域の上方に金属層を張架する方法
を挙げることができる。この場合、ゲート電極を設ける
前に、選択成長領域、炭素系材料層の形成を行ってもよ
いし、ゲート電極を設けた後に、選択成長領域、炭素系
材料層の形成を行ってもよいし、ゲート電極を設ける前
に選択成長領域の形成を行い、ゲート電極を設けた後に
炭素系材料層の形成を行ってもよい。尚、これらの場
合、第1開口部14Aの真下に選択成長領域20が形成
されていなくともよい。このような方法により、本発明
の第4の態様〜第6の態様に係る電界放出素子あるいは
表示装置を得ることができ、本発明の第7の態様〜第9
の態様に係る電界放出素子の製造方法あるいは表示装置
の製造方法を実行したことになる。
【0346】本発明の電界放出素子において、ゲート電
極13及び絶縁層12には更に第2絶縁層17を設け、
第2絶縁層17上に収束電極18を設けてもよい。この
ような構造を有する電界放出素子の模式的な一部端面図
を図19に示す。第2絶縁層17には第1開口部14A
に連通した第3の開口部19が設けられている。収束電
極18の形成は、例えば、実施の形態8にあっては、
[工程−810]において、絶縁層12上にストライプ
状のゲート電極13を形成した後、第2絶縁層17を形
成し、次いで、第2絶縁層17上にパターニングされた
収束電極18を形成した後、収束電極18、第2絶縁層
17に第3の開口部19を設け、更に、ゲート電極13
に第1開口部14Aを設ければよい。尚、収束電極のパ
ターニングに依存して、1又は複数の電子放出部、ある
いは、1又は複数の画素に対応する収束電極ユニットが
集合した形式の収束電極とすることもでき、あるいは
又、有効領域を1枚のシート状の導電材料で被覆した形
式の収束電極とすることもできる。尚、図19における
電界放出素子は例示であり、その他の電界放出素子とす
ることもできることは云うまでもない。
【0347】収束電極は、このような方法にて形成する
だけでなく、例えば、厚さ数十μmの42%Ni−Fe
アロイから成る金属板の両面に、例えばSiO2から成
る絶縁膜を形成した後、各画素に対応した領域にパンチ
ングやエッチングすることによって開口部を形成するこ
とで収束電極を作製することもできる。そして、カソー
ドパネル、金属板、アノードパネルを積み重ね、両パネ
ルの外周部に枠体を配置し、加熱処理を施すことによっ
て、金属板の一方の面に形成された絶縁膜と絶縁層12
とを接着させ、金属板の他方の面に形成された絶縁膜と
アノードパネルとを接着し、これらの部材を一体化さ
せ、その後、真空封入することで、表示装置を完成させ
ることもできる。
【0348】ゲート電極を、有効領域を1枚のシート状
の導電材料(第1開口部を有する)で被覆した形式のゲ
ート電極とすることもできる。この場合には、かかるゲ
ート電極に正の電圧を印加する。そして、各画素を構成
するカソード電極とカソード電極制御回路との間に、例
えば、TFTから成るスイッチング素子を設け、かかる
スイッチング素子の作動によって、各画素を構成するカ
ソード電極への印加状態を制御し、画素の発光状態を制
御する。
【0349】あるいは又、カソード電極を、有効領域を
1枚のシート状の導電材料で被覆した形式のカソード電
極とすることもできる。この場合には、かかるカソード
電極に電圧を印加する。そして、各画素を構成するゲー
ト電極とゲート電極制御回路との間に、例えば、TFT
から成るスイッチング素子を設け、かかるスイッチング
素子の作動によって、各画素を構成するゲート電極への
印加状態を制御し、画素の発光状態を制御する。
【0350】アノード電極は、有効領域を1枚のシート
状の導電材料で被覆した形式のアノード電極としてもよ
いし、1又は複数の電子放出部、あるいは、1又は複数
の画素に対応するアノード電極ユニットが集合した形式
のアノード電極としてもよい。アノード電極が前者の構
成の場合、かかるアノード電極をアノード電極制御回路
に接続すればよいし、アノード電極が後者の構成の場
合、例えば、各アノード電極ユニットをアノード電極制
御回路に接続すればよい。
【0351】本発明の電子放出装置を、表面伝導型電子
放出素子と通称される素子に適用することもできる。こ
の表面伝導型電子放出素子は、例えばガラスから成る支
持体上に酸化錫(SnO2)、金(Au)、酸化インジ
ウム(In23)/酸化錫(SnO2)、カーボン、酸
化パラジウム(PdO)等の導電材料から成り、微小面
積を有し、所定の間隔(ギャップ)を開けて配された一
対の電極がマトリックス状に形成されて成る。そして、
一対の電極の内の一方の電極に行方向配線が接続され、
一対の電極の内の他方の電極に列方向配線が接続された
構成を有する。かかる表面伝導型電子放出素子において
は、各一対の電極(導電体層に相当する)の表面に選択
成長領域を形成し、その上に、炭素系材料層から成る電
子放出部を形成する。一対の電極に電圧を印加すること
によって、ギャップを挟んで向かい合った炭素系材料層
に電界が加わり、炭素系材料層から電子が放出される。
かかる電子をアノードパネル上の蛍光体層に衝突させる
ことによって、蛍光体層が励起されて発光し、所望の画
像を得ることができる。
【0352】
【発明の効果】本発明においては、電子放出部あるいは
炭素系材料層が一種の撥水性を発現する結果、カソード
電極や表示装置を構成する各種の部材から放出されるガ
スあるいはガス状物質、特に、水分が、電子放出部(具
体的には、炭素系材料層)に付着、吸着することを抑制
できる。それ故、電子放出部の特性が劣化することを確
実に防止することができる。
【0353】しかも、電子放出部が炭素系材料層から構
成されているので、低閾値電圧を有し、高い電子放出効
率を有する冷陰極電界電子放出素子や電子放出装置を得
ることができ、また、低消費電力、高画質の冷陰極電界
電子放出表示装置を得ることができる。更には、有効領
域の面積が増大し、これに伴って冷陰極電界電子放出素
子の形成数が著しく増大した場合にも、各冷陰極電界電
子放出素子の電子放出部を精度良く形成することができ
るため、有効領域の全域に亙って各電子放出部の電子放
出効率が均一化され、輝度ムラが極めて少ない高画質の
冷陰極電界電子放出表示装置を製造することができる。
また、炭素系材料層の成膜を比較的低温で行うことがで
きるが故に、支持体としてガラス基板を用いることがで
き、製造コストの低減を図ることができる。
【0354】更には、本発明において、選択成長領域を
形成すれば、導電体層やカソード電極の所望の部位に炭
素系材料層から成る電子放出部を設けることができ、し
かも、炭素系材料層を所望の形状にするための炭素系材
料層のパターニングを行う必要が無くなる。また、カー
ボン・ナノチューブ構造体から電子放出部を構成すれ
ば、容易に電子放出部を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、発明の実施の形態1の冷陰極電界電子
放出表示装置の模式的な一部断面図である。
【図2】図2は、発明の実施の形態1の冷陰極電界電子
放出表示装置における1つの電子放出領域の模式的な斜
視図である。
【図3】図3の(A)〜(D)は、発明の実施の形態1
における電子放出装置の製造方法を説明するための支持
体等の模式的な一部断面図である。
【図4】図4の(A)〜(D)は、発明の実施の形態1
の冷陰極電界電子放出表示装置におけるアノードパネル
の製造方法を説明するための基板等の模式的な一部断面
図である。
【図5】図5は、発明の実施の形態2における電子放出
装置の模式的な一部断面図である。
【図6】図6の(A)及び(B)は、発明の実施の形態
4における電子放出装置の製造方法を説明するための支
持体等の模式的な一部断面図である。
【図7】図7は、発明の実施の形態5の冷陰極電界電子
放出表示装置の模式的な一部端面図である。
【図8】図8の(A)及び(B)は、発明の実施の形態
5の冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するため
の支持体等の模式的な一部端面図である。
【図9】図9は、発明の実施の形態8の冷陰極電界電子
放出表示装置の模式的な一部端面図である。
【図10】図10の(A)〜(C)は、発明の実施の形
態8の冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するた
めの支持体等の模式的な一部端面図である。
【図11】図11の(A)及び(B)は、図10の
(C)に引き続き、発明の実施の形態8の冷陰極電界電
子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式
的な一部端面図である。
【図12】図12の(A)及び(B)は、図11の
(B)に引き続き、発明の実施の形態8の冷陰極電界電
子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式
的な一部端面図である。
【図13】図13の(A)及び(B)は、発明の実施の
形態11の冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明す
るための支持体等の模式的な一部端面図である。
【図14】図14の(A)及び(B)は、発明の実施の
形態17の冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明す
るための支持体等の模式的な一部端面図である。
【図15】図15は、図14の(B)に引き続き、発明
の実施の形態17の冷陰極電界電子放出素子の製造方法
を説明するための支持体等の模式的な一部端面図であ
る。
【図16】図16は、発明の実施の形態18の冷陰極電
界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の
模式的な一部端面図である。
【図17】図17の(A)及び(B)は、発明の実施の
形態19あるいは発明の実施の形態20の冷陰極電界電
子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式
的な一部端面図である。
【図18】図18の(A)及び(B)は、図17の
(B)に引き続き、発明の実施の形態19あるいは発明
の実施の形態20の冷陰極電界電子放出素子の製造方法
を説明するための支持体等の模式的な一部端面図であ
る。
【図19】図19は、収束電極を有する本発明の冷陰極
電界電子放出素子の模式的な一部端面図である。
【図20】図20は、スピント型冷陰極電界電子放出素
子を備えた従来の冷陰極電界電子放出表示装置の模式的
な一部端面図である。
【図21】図21は、冷陰極電界電子放出表示装置のカ
ソードパネルとアノードパネルを分解したときの模式的
な部分的斜視図である。
【符号の説明】
CP・・・カソードパネル、AP・・・アノードパネ
ル、10・・・支持体、11・・・カソード電極、12
・・・絶縁層、13・・・ゲート電極、14A・・・第
1開口部、14B・・・第2開口部、16,116・・
・マスク層、17・・・第2絶縁層、18・・・収束電
極、19・・・第3の開口部、20・・・選択成長領
域、21・・・金属粒子、22・・・金属薄膜、23・
・・炭素系材料層、24・・・炭化フッ素系薄膜(CF
X薄膜)、25・・・マトリックス、26・・・カーボ
ン・ナノチューブ、27・・・マスク層、30・・・基
板、31・・・蛍光体層、32・・・ブラックマトリッ
クス、33・・・アノード電極、34・・・枠体、35
・・・スペーサ、36・・・貫通孔、37・・・チップ
管、40,40A・・・カソード電極制御回路、41・
・・ゲート電極制御回路、42・・・アノード電極制御
回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 浩司 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 齋藤 一郎 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5C031 DD17 DD19 5C036 EE19 EF01 EF06 EF09 EG12 EH11

Claims (166)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電体層上に形成された電子放出部から構
    成され、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該炭素系材料層は、炭化水素系ガス及びフッ素含有炭化
    水素系ガスを用いて形成されていることを特徴とする電
    子放出装置。
  2. 【請求項2】導電体層は、銅、銀又は金から構成されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の電子放出装置。
  3. 【請求項3】導電体層と炭素系材料層との間には、選択
    成長領域が形成されていることを特徴とする請求項1に
    記載の電子放出装置。
  4. 【請求項4】導電体層上に形成された電子放出部から構
    成され、 該電子放出部は、炭素系材料層、及び、該炭素系材料層
    の表面に形成された炭化フッ素系薄膜から成り、 該炭化フッ素系薄膜は、フッ素含有炭化水素系ガスを用
    いて形成されていることを特徴とする電子放出装置。
  5. 【請求項5】炭素系材料層は、炭化水素系ガスを用いて
    形成されていることを特徴とする請求項4に記載の電子
    放出装置。
  6. 【請求項6】導電体層は、銅、銀又は金から構成されて
    いることを特徴とする請求項5に記載の電子放出装置。
  7. 【請求項7】導電体層と炭素系材料層との間には、選択
    成長領域が形成されていることを特徴とする請求項5に
    記載の電子放出装置。
  8. 【請求項8】炭素系材料層は、カーボン・ナノチューブ
    構造体から成ることを特徴とする請求項4に記載の電子
    放出装置。
  9. 【請求項9】導電体層上に形成された電子放出部から構
    成され、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該炭素系材料層の表面は、フッ素原子で終端されている
    ことを特徴とする電子放出装置。
  10. 【請求項10】炭素系材料層の表面におけるフッ素原子
    での終端は、フッ素含有炭化水素系ガスを用いて行われ
    ていることを特徴とする請求項9に記載の電子放出装
    置。
  11. 【請求項11】炭素系材料層は、炭化水素系ガスを用い
    て形成されていることを特徴とする請求項9に記載の電
    子放出装置。
  12. 【請求項12】導電体層は、銅、銀又は金から構成され
    ていることを特徴とする請求項11に記載の電子放出装
    置。
  13. 【請求項13】導電体層と炭素系材料層との間には、選
    択成長領域が形成されていることを特徴とする請求項1
    1に記載の電子放出装置。
  14. 【請求項14】炭素系材料層は、カーボン・ナノチュー
    ブ構造体から成ることを特徴とする請求項9に記載の電
    子放出装置。
  15. 【請求項15】(a)支持体上に形成されたカソード電
    極、及び、 (b)カソード電極上に形成された電子放出部、から構
    成され、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該炭素系材料層は、炭化水素系ガス及びフッ素含有炭化
    水素系ガスを用いて形成されていることを特徴とする冷
    陰極電界電子放出素子。
  16. 【請求項16】カソード電極と炭素系材料層との間に
    は、選択成長領域が形成されていることを特徴とする請
    求項15に記載の冷陰極電界電子放出素子。
  17. 【請求項17】(a)支持体上に形成されたカソード電
    極、及び、 (b)カソード電極上に形成された電子放出部、から構
    成され、 該電子放出部は、炭素系材料層、及び、該炭素系材料層
    の表面に形成された炭化フッ素系薄膜から成り、 該炭化フッ素系薄膜は、フッ素含有炭化水素系ガスを用
    いて形成されていることを特徴とする冷陰極電界電子放
    出素子。
  18. 【請求項18】炭素系材料層は、炭化水素系ガスを用い
    て形成されていることを特徴とする請求項17に記載の
    冷陰極電界電子放出素子。
  19. 【請求項19】カソード電極と炭素系材料層との間に
    は、選択成長領域が形成されていることを特徴とする請
    求項18に記載の冷陰極電界電子放出素子。
  20. 【請求項20】炭素系材料層は、カーボン・ナノチュー
    ブ構造体から成ることを特徴とする請求項17に記載の
    冷陰極電界電子放出素子。
  21. 【請求項21】(a)支持体上に形成されたカソード電
    極、及び、 (b)カソード電極上に形成された電子放出部、から構
    成され、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該炭素系材料層の表面は、フッ素原子で終端されている
    ことを特徴とする冷陰極電界電子放出素子。
  22. 【請求項22】炭素系材料層の表面におけるフッ素原子
    での終端は、フッ素含有炭化水素系ガスを用いて行われ
    ていることを特徴とする請求項21に記載の冷陰極電界
    電子放出素子。
  23. 【請求項23】炭素系材料層は、炭化水素系ガスを用い
    て形成されていることを特徴とする請求項21に記載の
    冷陰極電界電子放出素子。
  24. 【請求項24】カソード電極と炭素系材料層との間に
    は、選択成長領域が形成されていることを特徴とする請
    求項23に記載の冷陰極電界電子放出素子。
  25. 【請求項25】炭素系材料層は、カーボン・ナノチュー
    ブ構造体から成ることを特徴とする請求項21に記載の
    冷陰極電界電子放出素子。
  26. 【請求項26】(a)支持体上に形成されたカソード電
    極、(b)カソード電極の上方に形成され、開口部を有
    するゲート電極、及び、 (c)開口部の底部に位置するカソード電極の部分の上
    に形成された電子放出部、から構成され、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該炭素系材料層は、炭化水素系ガス及びフッ素含有炭化
    水素系ガスを用いて形成されていることを特徴とする冷
    陰極電界電子放出素子。
  27. 【請求項27】カソード電極は、銅、銀又は金から構成
    されていることを特徴とする請求項26に記載の冷陰極
    電界電子放出素子。
  28. 【請求項28】少なくともカソード電極と炭素系材料層
    との間には、選択成長領域が形成されていることを特徴
    とする請求項26に記載の冷陰極電界電子放出素子。
  29. 【請求項29】支持体及びカソード電極上には絶縁層が
    形成されており、 ゲート電極に設けられた開口部に連通した第2開口部が
    絶縁層に設けられていることを特徴とする請求項26に
    記載の冷陰極電界電子放出素子。
  30. 【請求項30】(a)支持体上に形成されたカソード電
    極、 (b)カソード電極の上方に形成され、開口部を有する
    ゲート電極、及び、 (c)開口部の底部に位置するカソード電極の部分の上
    に形成された電子放出部、から構成され、 該電子放出部は、炭素系材料層、及び、該炭素系材料層
    の表面に形成された炭化フッ素系薄膜から成り、 該炭化フッ素系薄膜は、フッ素含有炭化水素系ガスを用
    いて形成されていることを特徴とする冷陰極電界電子放
    出素子。
  31. 【請求項31】炭素系材料層は、炭化水素系ガスを用い
    て形成されていることを特徴とする請求項30に記載の
    冷陰極電界電子放出素子。
  32. 【請求項32】カソード電極は、銅、銀又は金から構成
    されていることを特徴とする請求項31に記載の冷陰極
    電界電子放出素子。
  33. 【請求項33】少なくともカソード電極と炭素系材料層
    との間には、選択成長領域が形成されていることを特徴
    とする請求項31に記載の冷陰極電界電子放出素子。
  34. 【請求項34】支持体及びカソード電極上には絶縁層が
    形成されており、 ゲート電極に設けられた開口部に連通した第2開口部が
    絶縁層に設けられていることを特徴とする請求項30に
    記載の冷陰極電界電子放出素子。
  35. 【請求項35】炭素系材料層は、カーボン・ナノチュー
    ブ構造体から成ることを特徴とする請求項30に記載の
    冷陰極電界電子放出素子。
  36. 【請求項36】(a)支持体上に形成されたカソード電
    極、 (b)カソード電極の上方に形成され、開口部を有する
    ゲート電極、及び、 (c)開口部の底部に位置するカソード電極の部分の上
    に形成された電子放出部、から構成され、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該炭素系材料層の表面は、フッ素原子で終端されている
    ことを特徴とする冷陰極電界電子放出素子。
  37. 【請求項37】炭素系材料層の表面におけるフッ素原子
    での終端は、フッ素含有炭化水素系ガスを用いて行われ
    ていることを特徴とする請求項36に記載の冷陰極電界
    電子放出素子。
  38. 【請求項38】炭素系材料層は、炭化水素系ガスを用い
    て形成されていることを特徴とする請求項36に記載の
    冷陰極電界電子放出素子。
  39. 【請求項39】カソード電極は、銅、銀又は金から構成
    されていることを特徴とする請求項38に記載の冷陰極
    電界電子放出素子。
  40. 【請求項40】少なくともカソード電極と炭素系材料層
    との間には、選択成長領域が形成されていることを特徴
    とする請求項38に記載の冷陰極電界電子放出素子。
  41. 【請求項41】支持体及びカソード電極上には絶縁層が
    形成されており、 ゲート電極に設けられた開口部に連通した第2開口部が
    絶縁層に設けられていることを特徴とする請求項36に
    記載の冷陰極電界電子放出素子。
  42. 【請求項42】炭素系材料層は、カーボン・ナノチュー
    ブ構造体から成ることを特徴とする請求項36に記載の
    冷陰極電界電子放出素子。
  43. 【請求項43】複数の画素から構成され、 各画素は、冷陰極電界電子放出素子と、冷陰極電界電子
    放出素子に対向して基板上に設けられたアノード電極及
    び蛍光体層から構成され、 冷陰極電界電子放出素子は、 (a)支持体上に形成されたカソード電極、及び、 (b)カソード電極上に形成された電子放出部、から構
    成されており、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該炭素系材料層は、炭化水素系ガス及びフッ素含有炭化
    水素系ガスを用いて形成されていることを特徴とする冷
    陰極電界電子放出表示装置。
  44. 【請求項44】カソード電極と炭素系材料層との間に
    は、選択成長領域が形成されていることを特徴とする請
    求項43に記載の冷陰極電界電子放出表示装置。
  45. 【請求項45】複数の画素から構成され、 各画素は、冷陰極電界電子放出素子と、冷陰極電界電子
    放出素子に対向して基板上に設けられたアノード電極及
    び蛍光体層から構成され、 冷陰極電界電子放出素子は、 (a)支持体上に形成されたカソード電極、及び、 (b)カソード電極上に形成された電子放出部、から構
    成されており、 該電子放出部は、炭素系材料層、及び、該炭素系材料層
    の表面に形成された炭化フッ素系薄膜から成り、 該炭化フッ素系薄膜は、フッ素含有炭化水素系ガスを用
    いて形成されていることを特徴とする冷陰極電界電子放
    出表示装置。
  46. 【請求項46】炭素系材料層は、炭化水素系ガスを用い
    て形成されていることを特徴とする請求項45に記載の
    冷陰極電界電子放出表示装置。
  47. 【請求項47】カソード電極と炭素系材料層との間に
    は、選択成長領域が形成されていることを特徴とする請
    求項46に記載の冷陰極電界電子放出表示装置。
  48. 【請求項48】炭素系材料層は、カーボン・ナノチュー
    ブ構造体から成ることを特徴とする請求項45に記載の
    冷陰極電界電子放出表示装置。
  49. 【請求項49】複数の画素から構成され、 各画素は、冷陰極電界電子放出素子と、冷陰極電界電子
    放出素子に対向して基板上に設けられたアノード電極及
    び蛍光体層から構成され、冷陰極電界電子放出素子は、 (a)支持体上に形成されたカソード電極、及び、 (b)カソード電極上に形成された電子放出部、から構
    成されており、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該炭素系材料層の表面は、フッ素原子で終端されている
    ことを特徴とする冷陰極電界電子放出表示装置。
  50. 【請求項50】炭素系材料層の表面におけるフッ素原子
    での終端は、フッ素含有炭化水素系ガスを用いて行われ
    ていることを特徴とする請求項49に記載の冷陰極電界
    電子放出表示装置。
  51. 【請求項51】炭素系材料層は、炭化水素系ガスを用い
    て形成されていることを特徴とする請求項49に記載の
    冷陰極電界電子放出表示装置。
  52. 【請求項52】カソード電極と炭素系材料層との間に
    は、選択成長領域が形成されていることを特徴とする請
    求項51に記載の冷陰極電界電子放出表示装置。
  53. 【請求項53】炭素系材料層は、カーボン・ナノチュー
    ブ構造体から成ることを特徴とする請求項49に記載の
    冷陰極電界電子放出表示装置。
  54. 【請求項54】複数の画素から構成され、 各画素は、冷陰極電界電子放出素子と、冷陰極電界電子
    放出素子に対向して基板上に設けられたアノード電極及
    び蛍光体層から構成され、 冷陰極電界電子放出素子は、 (a)支持体上に形成されたカソード電極、 (b)カソード電極の上方に形成され、開口部を有する
    ゲート電極、及び、 (c)開口部の底部に位置するカソード電極の部分の上
    に形成された電子放出部、から構成されており、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該炭素系材料層は、炭化水素系ガス及びフッ素含有炭化
    水素系ガスを用いて形成されていることを特徴とする冷
    陰極電界電子放出表示装置。
  55. 【請求項55】カソード電極は、銅、銀又は金から構成
    されていることを特徴とする請求項54に記載の冷陰極
    電界電子放出表示装置。
  56. 【請求項56】少なくともカソード電極と炭素系材料層
    との間には、選択成長領域が形成されていることを特徴
    とする請求項54に記載の冷陰極電界電子放出表示装
    置。
  57. 【請求項57】支持体及びカソード電極上には絶縁層が
    形成されており、 ゲート電極に設けられた開口部に連通した第2開口部が
    絶縁層に設けられていることを特徴とする請求項54に
    記載の冷陰極電界電子放出表示装置。
  58. 【請求項58】複数の画素から構成され、 各画素は、冷陰極電界電子放出素子と、冷陰極電界電子
    放出素子に対向して基板上に設けられたアノード電極及
    び蛍光体層から構成され、 冷陰極電界電子放出素子は、 (a)支持体上に形成されたカソード電極、 (b)カソード電極の上方に形成され、開口部を有する
    ゲート電極、及び、 (c)開口部の底部に位置するカソード電極の部分の上
    に形成された電子放出部、から構成されており、 該電子放出部は、炭素系材料層、及び、該炭素系材料層
    の表面に形成された炭化フッ素系薄膜から成り、 該炭化フッ素系薄膜は、フッ素含有炭化水素系ガスを用
    いて形成されていることを特徴とする冷陰極電界電子放
    出表示装置。
  59. 【請求項59】炭素系材料層は、炭化水素系ガスを用い
    て形成されていることを特徴とする請求項58に記載の
    冷陰極電界電子放出表示装置。
  60. 【請求項60】カソード電極は、銅、銀又は金から構成
    されていることを特徴とする請求項59に記載の冷陰極
    電界電子放出表示装置。
  61. 【請求項61】少なくともカソード電極と炭素系材料層
    との間には、選択成長領域が形成されていることを特徴
    とする請求項59に記載の冷陰極電界電子放出表示装
    置。
  62. 【請求項62】支持体及びカソード電極上には絶縁層が
    形成されており、 ゲート電極に設けられた開口部に連通した第2開口部が
    絶縁層に設けられていることを特徴とする請求項58に
    記載の冷陰極電界電子放出表示装置。
  63. 【請求項63】炭素系材料層は、カーボン・ナノチュー
    ブ構造体から成ることを特徴とする請求項58に記載の
    冷陰極電界電子放出表示装置。
  64. 【請求項64】複数の画素から構成され、 各画素は、冷陰極電界電子放出素子と、冷陰極電界電子
    放出素子に対向して基板上に設けられたアノード電極及
    び蛍光体層から構成され、 冷陰極電界電子放出素子は、 (a)支持体上に形成されたカソード電極、 (b)カソード電極の上方に形成され、開口部を有する
    ゲート電極、及び、 (c)開口部の底部に位置するカソード電極の部分の上
    に形成された電子放出部、から構成されており、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該炭素系材料層の表面は、フッ素原子で終端されている
    ことを特徴とする冷陰極電界電子放出表示装置。
  65. 【請求項65】炭素系材料層の表面におけるフッ素原子
    での終端は、フッ素含有炭化水素系ガスを用いて行われ
    ていることを特徴とする請求項64に記載の冷陰極電界
    電子放出表示装置。
  66. 【請求項66】炭素系材料層は、炭化水素系ガスを用い
    て形成されていることを特徴とする請求項64に記載の
    冷陰極電界電子放出表示装置。
  67. 【請求項67】カソード電極は、銅、銀又は金から構成
    されていることを特徴とする請求項66に記載の冷陰極
    電界電子放出表示装置。
  68. 【請求項68】少なくともカソード電極と炭素系材料層
    との間には、選択成長領域が形成されていることを特徴
    とする請求項66に記載の冷陰極電界電子放出表示装
    置。
  69. 【請求項69】支持体及びカソード電極上には絶縁層が
    形成されており、 ゲート電極に設けられた開口部に連通した第2開口部が
    絶縁層に設けられていることを特徴とする請求項64に
    記載の冷陰極電界電子放出表示装置。
  70. 【請求項70】炭素系材料層は、カーボン・ナノチュー
    ブ構造体から成ることを特徴とする請求項64に記載の
    冷陰極電界電子放出表示装置。
  71. 【請求項71】導電体層上に、炭化水素系ガス及びフッ
    素含有炭化水素系ガスを用いて炭素系材料層から成る電
    子放出部を形成する工程を具備することを特徴とする電
    子放出装置の製造方法。
  72. 【請求項72】炭素系材料層を形成する前に、導電体層
    上に選択成長領域を形成する工程を更に具備することを
    特徴とする請求項71に記載の電子放出装置の製造方
    法。
  73. 【請求項73】(A)導電体層上に炭素系材料層を形成
    する工程と、 (B)該炭素系材料層の表面に、フッ素含有炭化水素系
    ガスを用いて炭化フッ素系薄膜を形成し、以て、炭素系
    材料層、及び、該炭素系材料層の表面に形成された炭化
    フッ素系薄膜から成る電子放出部を得る工程、から成る
    ことを特徴とする電子放出装置の製造方法。
  74. 【請求項74】前記(A)において、導電体層上に炭化
    水素系ガスを用いて炭素系材料層を形成することを特徴
    とする請求項73に記載の電子放出装置の製造方法。
  75. 【請求項75】炭素系材料層を形成する前に、導電体層
    上に選択成長領域を形成する工程を更に具備することを
    特徴とする請求項74に記載の電子放出装置の製造方
    法。
  76. 【請求項76】前記工程(A)において、バインダ材料
    にカーボン・ナノチューブ構造体を分散させたものを導
    電体層上に塗布した後、バインダ材料の焼成あるいは硬
    化を行うことによって、炭素系材料層を形成することを
    特徴とする請求項73に記載の電子放出装置の製造方
    法。
  77. 【請求項77】前記工程(A)において、カーボン・ナ
    ノチューブ構造体が分散された金属化合物溶液を導電体
    層上に塗布した後、金属化合物を焼成することによっ
    て、炭素系材料層を形成することを特徴とする請求項7
    3に記載の電子放出装置の製造方法。
  78. 【請求項78】(A)導電体層上に炭素系材料層を形成
    する工程と、 (B)該炭素系材料層の表面を、フッ素含有炭化水素系
    ガスを用いて終端し、以て、表面がフッ素原子で終端さ
    れた炭素系材料層から成る電子放出部を得る工程、から
    成ることを特徴とする電子放出装置の製造方法。
  79. 【請求項79】前記工程(A)において、導電体層上に
    炭化水素系ガスを用いて炭素系材料層を形成することを
    特徴とする請求項78に記載の電子放出装置の製造方
    法。
  80. 【請求項80】炭素系材料層を形成する前に、導電体層
    上に選択成長領域を形成する工程を更に具備することを
    特徴とする請求項79に記載の電子放出装置の製造方
    法。
  81. 【請求項81】前記工程(A)において、バインダ材料
    にカーボン・ナノチューブ構造体を分散させたものを導
    電体層上に塗布した後、バインダ材料の焼成あるいは硬
    化を行うことによって、炭素系材料層を形成することを
    特徴とする請求項78に記載の電子放出装置の製造方
    法。
  82. 【請求項82】前記工程(A)において、カーボン・ナ
    ノチューブ構造体が分散された金属化合物溶液を導電体
    層上に塗布した後、金属化合物を焼成することによっ
    て、炭素系材料層を形成することを特徴とする請求項7
    8に記載の電子放出装置の製造方法。
  83. 【請求項83】(A)支持体上にカソード電極を形成す
    る工程と、 (B)カソード電極上に電子放出部を形成する工程、か
    ら成り、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該電子放出部を形成する工程は、炭化水素系ガス及びフ
    ッ素含有炭化水素系ガスを用いて該炭素系材料層を形成
    する工程から成ることを特徴とする冷陰極電界電子放出
    素子の製造方法。
  84. 【請求項84】前記工程(A)と工程(B)の間におい
    て、カソード電極上に選択成長領域を形成する工程を含
    み、 前記工程(B)において、カソード電極上に電子放出部
    を形成する代わりに、選択成長領域上に電子放出部を形
    成することを特徴とする請求項83に記載の冷陰極電界
    電子放出素子の製造方法。
  85. 【請求項85】(A)支持体上にカソード電極を形成す
    る工程と、 (B)カソード電極上に炭素系材料層を形成する工程
    と、 (C)該炭素系材料層の表面にフッ素含有炭化水素系ガ
    スを用いて炭化フッ素系薄膜を形成し、以て、炭素系材
    料層、及び、該炭素系材料層の表面に形成された炭化フ
    ッ素系薄膜から成る電子放出部を得る工程、から成るこ
    とを特徴とする冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  86. 【請求項86】前記(B)において、カソード電極上に
    炭化水素系ガスを用いて炭素系材料層を形成することを
    特徴とする請求項85に記載の冷陰極電界電子放出素子
    の製造方法。
  87. 【請求項87】前記工程(A)と工程(B)の間におい
    て、カソード電極上に選択成長領域を形成する工程を含
    み、 前記工程(B)において、カソード電極上に電子放出部
    を形成する代わりに、選択成長領域上に電子放出部を形
    成することを特徴とする請求項86に記載の冷陰極電界
    電子放出素子の製造方法。
  88. 【請求項88】電子放出部を形成する工程において、バ
    インダ材料にカーボン・ナノチューブ構造体を分散させ
    たものをカソード電極上に塗布した後、バインダ材料の
    焼成あるいは硬化を行うことによって、炭素系材料層を
    形成することを特徴とする請求項85に記載の冷陰極電
    界電子放出素子の製造方法。
  89. 【請求項89】電子放出部を形成する工程において、カ
    ーボン・ナノチューブ構造体が分散された金属化合物溶
    液をカソード電極上に塗布した後、金属化合物を焼成す
    ることによって、炭素系材料層を形成することを特徴と
    する請求項85に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造
    方法。
  90. 【請求項90】(A)支持体上にカソード電極を形成す
    る工程と、 (B)カソード電極上に炭素系材料層を形成する工程
    と、 (C)該炭素系材料層の表面をフッ素含有炭化水素系ガ
    スを用いて終端し、以て、表面がフッ素原子で終端され
    た炭素系材料層から成る電子放出部を得る工程、から成
    ることを特徴とする冷陰極電界電子放出素子の製造方
    法。
  91. 【請求項91】前記工程(B)において、カソード電極
    上に炭化水素系ガスを用いて炭素系材料層を形成するこ
    とを特徴とする請求項90に記載の冷陰極電界電子放出
    素子の製造方法。
  92. 【請求項92】前記工程(A)と工程(B)の間におい
    て、カソード電極上に選択成長領域を形成する工程を含
    み、 前記工程(B)において、カソード電極上に電子放出部
    を形成する代わりに、選択成長領域上に電子放出部を形
    成することを特徴とする請求項91に記載の冷陰極電界
    電子放出素子の製造方法。
  93. 【請求項93】電子放出部を形成する工程において、バ
    インダ材料にカーボン・ナノチューブ構造体を分散させ
    たものをカソード電極上に塗布した後、バインダ材料の
    焼成あるいは硬化を行うことによって、炭素系材料層を
    形成することを特徴とする請求項90に記載の冷陰極電
    界電子放出素子の製造方法。
  94. 【請求項94】電子放出部を形成する工程において、カ
    ーボン・ナノチューブ構造体が分散された金属化合物溶
    液をカソード電極上に塗布した後、金属化合物を焼成す
    ることによって、炭素系材料層を形成することを特徴と
    する請求項90に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造
    方法。
  95. 【請求項95】(A)支持体上にカソード電極を形成す
    る工程と、 (B)支持体及びカソード電極上に絶縁層を形成する工
    程と、 (C)絶縁層上に開口部を有するゲート電極を形成する
    工程と、 (D)ゲート電極に形成された開口部に連通する第2開
    口部を絶縁層に形成し、第2開口部の底部にカソード電
    極を露出させる工程と、 (E)第2開口部の底部に露出したカソード電極上に電
    子放出部を形成する工程、から成り、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該電子放出部を形成する工程は、炭化水素系ガス及びフ
    ッ素含有炭化水素系ガスを用いて該炭素系材料層を形成
    する工程から成ることを特徴とする冷陰極電界電子放出
    素子の製造方法。
  96. 【請求項96】前記工程(A)と工程(B)の間におい
    て、カソード電極の上に選択成長領域を形成する工程を
    含み、 前記工程(B)において、支持体、選択成長領域及びカ
    ソード電極上に絶縁層を形成し、 前記工程(D)において、ゲート電極に形成された開口
    部に連通する第2開口部を絶縁層に形成し、第2開口部
    の底部に選択成長領域を露出させ、 前記工程(E)において、第2開口部の底部に露出した
    選択成長領域上に電子放出部を形成することを特徴とす
    る請求項95に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方
    法。
  97. 【請求項97】前記工程(D)と工程(E)の間におい
    て、第2開口部の底部に露出したカソード電極上に選択
    成長領域を形成する工程を含み、 前記工程(E)において、第2開口部の底部に露出した
    カソード電極上に電子放出部を形成する代わりに、選択
    成長領域上に電子放出部を形成することを特徴とする請
    求項95に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  98. 【請求項98】(A)支持体上にカソード電極を形成す
    る工程と、 (B)支持体及びカソード電極上に絶縁層を形成する工
    程と、 (C)絶縁層上に開口部を有するゲート電極を形成する
    工程と、 (D)ゲート電極に形成された開口部に連通する第2開
    口部を絶縁層に形成し、第2開口部の底部にカソード電
    極を露出させる工程と、 (E)第2開口部の底部に露出したカソード電極上に電
    子放出部を形成する工程、から成り、 該電子放出部は、炭素系材料層、及び、該炭素系材料層
    の表面に形成された炭化フッ素系薄膜から成り、 該電子放出部を形成する工程は、形成された炭素系材料
    層の表面にフッ素含有炭化水素系ガスを用いて炭化フッ
    素系薄膜を形成する工程を含むことを特徴とする冷陰極
    電界電子放出素子の製造方法。
  99. 【請求項99】電子放出部を形成する工程において、炭
    化水素系ガスを用いて炭素系材料層を形成することを特
    徴とする請求項98に記載の冷陰極電界電子放出素子の
    製造方法。
  100. 【請求項100】前記工程(A)と工程(B)の間にお
    いて、カソード電極の上に選択成長領域を形成する工程
    を含み、 前記工程(B)において、支持体、選択成長領域及びカ
    ソード電極上に絶縁層を形成し、 前記工程(D)において、ゲート電極に形成された開口
    部に連通する第2開口部を絶縁層に形成し、第2開口部
    の底部に選択成長領域を露出させ、 前記工程(E)において、第2開口部の底部に露出した
    選択成長領域上に電子放出部を形成することを特徴とす
    る請求項99に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方
    法。
  101. 【請求項101】前記工程(D)と工程(E)の間にお
    いて、第2開口部の底部に露出したカソード電極上に選
    択成長領域を形成する工程を含み、 前記工程(E)において、第2開口部の底部に露出した
    カソード電極上に電子放出部を形成する代わりに、選択
    成長領域上に電子放出部を形成することを特徴とする請
    求項99に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  102. 【請求項102】電子放出部を形成する工程において、
    バインダ材料にカーボン・ナノチューブ構造体を分散さ
    せたものをカソード電極上に塗布した後、バインダ材料
    の焼成あるいは硬化を行うことによって、炭素系材料層
    を形成することを特徴とする請求項98に記載の冷陰極
    電界電子放出素子の製造方法。
  103. 【請求項103】電子放出部を形成する工程において、
    カーボン・ナノチューブ構造体が分散された金属化合物
    溶液をカソード電極上に塗布した後、金属化合物を焼成
    することによって、炭素系材料層を形成することを特徴
    とする請求項98に記載の冷陰極電界電子放出素子の製
    造方法。
  104. 【請求項104】(A)支持体上にカソード電極を形成
    する工程と、 (B)支持体及びカソード電極上に絶縁層を形成する工
    程と、 (C)絶縁層上に開口部を有するゲート電極を形成する
    工程と、 (D)ゲート電極に形成された開口部に連通する第2開
    口部を絶縁層に形成し、第2開口部の底部にカソード電
    極を露出させる工程と、 (E)第2開口部の底部に露出したカソード電極上に電
    子放出部を形成する工程、から成り、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該電子放出部を形成する工程は、形成された炭素系材料
    層の表面をフッ素含有炭化水素系ガスを用いて終端する
    工程を含むことを特徴とする冷陰極電界電子放出素子の
    製造方法。
  105. 【請求項105】電子放出部を形成する工程において、
    炭化水素系ガスを用いて炭素系材料層を形成することを
    特徴とする請求項104に記載の冷陰極電界電子放出素
    子の製造方法。
  106. 【請求項106】前記工程(A)と工程(B)の間にお
    いて、カソード電極の上に選択成長領域を形成する工程
    を含み、 前記工程(B)において、支持体、選択成長領域及びカ
    ソード電極上に絶縁層を形成し、 前記工程(D)において、ゲート電極に形成された開口
    部に連通する第2開口部を絶縁層に形成し、第2開口部
    の底部に選択成長領域を露出させ、 前記工程(E)において、第2開口部の底部に露出した
    選択成長領域上に電子放出部を形成することを特徴とす
    る請求項105に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造
    方法。
  107. 【請求項107】前記工程(D)と工程(E)の間にお
    いて、第2開口部の底部に露出したカソード電極上に選
    択成長領域を形成する工程を含み、 前記工程(E)において、第2開口部の底部に露出した
    カソード電極上に電子放出部を形成する代わりに、選択
    成長領域上に電子放出部を形成することを特徴とする請
    求項105に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方
    法。
  108. 【請求項108】電子放出部を形成する工程において、
    バインダ材料にカーボン・ナノチューブ構造体を分散さ
    せたものをカソード電極上に塗布した後、バインダ材料
    の焼成あるいは硬化を行うことによって、炭素系材料層
    を形成することを特徴とする請求項104に記載の冷陰
    極電界電子放出素子の製造方法。
  109. 【請求項109】電子放出部を形成する工程において、
    カーボン・ナノチューブ構造体が分散された金属化合物
    溶液をカソード電極上に塗布した後、金属化合物を焼成
    することによって、炭素系材料層を形成することを特徴
    とする請求項104に記載の冷陰極電界電子放出素子の
    製造方法。
  110. 【請求項110】(A)支持体上にカソード電極を形成
    する工程と、 (B)カソード電極上に電子放出部を形成する工程と、 (C)電子放出部の上方に、開口部を有するゲート電極
    を設ける工程、から成り、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該電子放出部を形成する工程は、炭化水素系ガス及びフ
    ッ素含有炭化水素系ガスを用いて該炭素系材料層を形成
    する工程から成ることを特徴とする冷陰極電界電子放出
    素子の製造方法。
  111. 【請求項111】前記工程(B)に引き続き、全面に絶
    縁層を形成し、 前記工程(C)に引き続き、ゲート電極に設けられた開
    口部に連通する第2開口部を絶縁層に形成し、第2開口
    部の底部に炭素系材料層を露出させることを特徴とする
    請求項110に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方
    法。
  112. 【請求項112】前記工程(A)と工程(B)の間にお
    いて、カソード電極上に選択成長領域を形成する工程を
    含み、 前記工程(B)において、カソード電極上に電子放出部
    を形成する代わりに、選択成長領域上に電子放出部を形
    成することを特徴とする請求項110に記載の冷陰極電
    界電子放出素子の製造方法。
  113. 【請求項113】(A)支持体上にカソード電極を形成
    する工程と、 (B)カソード電極上に電子放出部を形成する工程と、 (C)電子放出部の上方に、開口部を有するゲート電極
    を設ける工程、から成り、 該電子放出部は、炭素系材料層、及び、該炭素系材料層
    の表面に形成された炭化フッ素系薄膜から成り、 該電子放出部を形成する工程は、形成された炭素系材料
    層の表面にフッ素含有炭化水素系ガスを用いて炭化フッ
    素系薄膜を形成する工程を含むことを特徴とする冷陰極
    電界電子放出素子の製造方法。
  114. 【請求項114】前記工程(B)に引き続き、全面に絶
    縁層を形成し、 前記工程(C)に引き続き、ゲート電極に設けられた開
    口部に連通する第2開口部を絶縁層に形成し、第2開口
    部の底部に炭素系材料層を露出させることを特徴とする
    請求項113に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方
    法。
  115. 【請求項115】電子放出部を形成する工程において、
    炭化水素系ガスを用いて炭素系材料層を形成することを
    特徴とする請求項113に記載の冷陰極電界電子放出素
    子の製造方法。
  116. 【請求項116】前記工程(A)と工程(B)の間にお
    いて、カソード電極上に選択成長領域を形成する工程を
    含み、 前記工程(B)において、カソード電極上に電子放出部
    を形成する代わりに、選択成長領域上に電子放出部を形
    成することを特徴とする請求項115に記載の冷陰極電
    界電子放出素子の製造方法。
  117. 【請求項117】電子放出部を形成する工程において、
    バインダ材料にカーボン・ナノチューブ構造体を分散さ
    せたものをカソード電極上に塗布した後、バインダ材料
    の焼成あるいは硬化を行うことによって、炭素系材料層
    を形成することを特徴とする請求項113に記載の冷陰
    極電界電子放出素子の製造方法。
  118. 【請求項118】電子放出部を形成する工程において、
    カーボン・ナノチューブ構造体が分散された金属化合物
    溶液をカソード電極上に塗布した後、金属化合物を焼成
    することによって、炭素系材料層を形成することを特徴
    とする請求項113に記載の冷陰極電界電子放出素子の
    製造方法。
  119. 【請求項119】(A)支持体上にカソード電極を形成
    する工程と、 (B)カソード電極上に電子放出部を形成する工程と、 (C)電子放出部の上方に、開口部を有するゲート電極
    を設ける工程、から成り、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該電子放出部を形成する工程は、形成された炭素系材料
    層の表面をフッ素含有炭化水素系ガスを用いて終端する
    工程を含むことを特徴とする冷陰極電界電子放出素子の
    製造方法。
  120. 【請求項120】前記工程(B)に引き続き、全面に絶
    縁層を形成し、 前記工程(C)に引き続き、ゲート電極に設けられた開
    口部に連通する第2開口部を絶縁層に形成し、第2開口
    部の底部に炭素系材料層を露出させることを特徴とする
    請求項119に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方
    法。
  121. 【請求項121】電子放出部を形成する工程において、
    炭化水素系ガスを用いて炭素系材料層を形成することを
    特徴とする請求項119に記載の冷陰極電界電子放出素
    子の製造方法。
  122. 【請求項122】前記工程(A)と工程(B)の間にお
    いて、カソード電極上に選択成長領域を形成する工程を
    含み、 前記工程(B)において、カソード電極上に電子放出部
    を形成する代わりに、選択成長領域上に電子放出部を形
    成することを特徴とする請求項121に記載の冷陰極電
    界電子放出素子の製造方法。
  123. 【請求項123】電子放出部を形成する工程において、
    バインダ材料にカーボン・ナノチューブ構造体を分散さ
    せたものをカソード電極上に塗布した後、バインダ材料
    の焼成あるいは硬化を行うことによって、炭素系材料層
    を形成することを特徴とする請求項119に記載の冷陰
    極電界電子放出素子の製造方法。
  124. 【請求項124】電子放出部を形成する工程において、
    カーボン・ナノチューブ構造体が分散された金属化合物
    溶液をカソード電極上に塗布した後、金属化合物を焼成
    することによって、炭素系材料層を形成することを特徴
    とする請求項119に記載の冷陰極電界電子放出素子の
    製造方法。
  125. 【請求項125】アノード電極及び蛍光体層が形成され
    た基板と、冷陰極電界電子放出素子が形成された支持体
    とを、蛍光体層と冷陰極電界電子放出素子とが対向する
    ように配置し、基板と支持体とを周縁部において接合す
    る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法であって、 冷陰極電界電子放出素子を、 (A)支持体上にカソード電極を形成する工程と、 (B)カソード電極上に電子放出部を形成する工程、に
    基づき形成し、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該電子放出部を形成する工程は、炭化水素系ガス及びフ
    ッ素含有炭化水素系ガスを用いて該炭素系材料層を形成
    する工程から成ることを特徴とする冷陰極電界電子放出
    表示装置の製造方法。
  126. 【請求項126】前記工程(A)と工程(B)の間にお
    いて、カソード電極上に選択成長領域を形成する工程を
    含み、 前記工程(B)において、カソード電極上に電子放出部
    を形成する代わりに、選択成長領域上に電子放出部を形
    成することを特徴とする請求項125に記載の冷陰極電
    界電子放出表示装置の製造方法。
  127. 【請求項127】アノード電極及び蛍光体層が形成され
    た基板と、冷陰極電界電子放出素子が形成された支持体
    とを、蛍光体層と冷陰極電界電子放出素子とが対向する
    ように配置し、基板と支持体とを周縁部において接合す
    る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法であって、 冷陰極電界電子放出素子を、 (A)支持体上にカソード電極を形成する工程と、 (B)カソード電極上に炭素系材料層を形成する工程
    と、 (C)該炭素系材料層の表面にフッ素含有炭化水素系ガ
    スを用いて炭化フッ素系薄膜を形成し、以て、炭素系材
    料層、及び、該炭素系材料層の表面に形成された炭化フ
    ッ素系薄膜から成る電子放出部を得る工程、に基づき形
    成することを特徴とする冷陰極電界電子放出表示装置の
    製造方法。
  128. 【請求項128】前記(B)において、カソード電極上
    に炭化水素系ガスを用いて炭素系材料層を形成すること
    を特徴とする請求項127に記載の冷陰極電界電子放出
    表示装置の製造方法。
  129. 【請求項129】前記工程(A)と工程(B)の間にお
    いて、カソード電極上に選択成長領域を形成する工程を
    含み、 前記工程(B)において、カソード電極上に電子放出部
    を形成する代わりに、選択成長領域上に電子放出部を形
    成することを特徴とする請求項128に記載の冷陰極電
    界電子放出表示装置の製造方法。
  130. 【請求項130】電子放出部を形成する工程において、
    バインダ材料にカーボン・ナノチューブ構造体を分散さ
    せたものをカソード電極上に塗布した後、バインダ材料
    の焼成あるいは硬化を行うことによって、炭素系材料層
    を形成することを特徴とする請求項127に記載の冷陰
    極電界電子放出表示装置の製造方法。
  131. 【請求項131】電子放出部を形成する工程において、
    カーボン・ナノチューブ構造体が分散された金属化合物
    溶液をカソード電極上に塗布した後、金属化合物を焼成
    することによって、炭素系材料層を形成することを特徴
    とする請求項127に記載の冷陰極電界電子放出表示装
    置の製造方法。
  132. 【請求項132】アノード電極及び蛍光体層が形成され
    た基板と、冷陰極電界電子放出素子が形成された支持体
    とを、蛍光体層と冷陰極電界電子放出素子とが対向する
    ように配置し、基板と支持体とを周縁部において接合す
    る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法であって、 冷陰極電界電子放出素子を、 (A)支持体上にカソード電極を形成する工程と、 (B)カソード電極上に炭素系材料層を形成する工程
    と、 (C)該炭素系材料層の表面をフッ素含有炭化水素系ガ
    スを用いて終端し、以て、表面がフッ素原子で終端され
    た炭素系材料層から成る電子放出部を得る工程、に基づ
    き形成することを特徴とする冷陰極電界電子放出表示装
    置の製造方法。
  133. 【請求項133】前記工程(B)において、カソード電
    極上に炭化水素系ガスを用いて炭素系材料層を形成する
    ことを特徴とする請求項132に記載の冷陰極電界電子
    放出表示装置の製造方法。
  134. 【請求項134】前記工程(A)と工程(B)の間にお
    いて、カソード電極上に選択成長領域を形成する工程を
    含み、 前記工程(B)において、カソード電極上に電子放出部
    を形成する代わりに、選択成長領域上に電子放出部を形
    成することを特徴とする請求項133に記載の冷陰極電
    界電子放出表示装置の製造方法。
  135. 【請求項135】電子放出部を形成する工程において、
    バインダ材料にカーボン・ナノチューブ構造体を分散さ
    せたものをカソード電極上に塗布した後、バインダ材料
    の焼成あるいは硬化を行うことによって、炭素系材料層
    を形成することを特徴とする請求項132に記載の冷陰
    極電界電子放出表示装置の製造方法。
  136. 【請求項136】電子放出部を形成する工程において、
    カーボン・ナノチューブ構造体が分散された金属化合物
    溶液をカソード電極上に塗布した後、金属化合物を焼成
    することによって、炭素系材料層を形成することを特徴
    とする請求項132に記載の冷陰極電界電子放出表示装
    置の製造方法。
  137. 【請求項137】アノード電極及び蛍光体層が形成され
    た基板と、冷陰極電界電子放出素子が形成された支持体
    とを、蛍光体層と冷陰極電界電子放出素子とが対向する
    ように配置し、基板と支持体とを周縁部において接合す
    る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法であって、 冷陰極電界電子放出素子を、 (A)支持体上にカソード電極を形成する工程と、 (B)支持体及びカソード電極上に絶縁層を形成する工
    程と、 (C)絶縁層上に開口部を有するゲート電極を形成する
    工程と、 (D)ゲート電極に形成された開口部に連通する第2開
    口部を絶縁層に形成し、第2開口部の底部にカソード電
    極を露出させる工程と、 (E)第2開口部の底部に露出したカソード電極上に電
    子放出部を形成する工程、に基づき形成し、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該電子放出部を形成する工程は、炭化水素系ガス及びフ
    ッ素含有炭化水素系ガスを用いて該炭素系材料層を形成
    する工程から成ることを特徴とする冷陰極電界電子放出
    表示装置の製造方法。
  138. 【請求項138】前記工程(A)と工程(B)の間にお
    いて、カソード電極の上に選択成長領域を形成する工程
    を含み、 前記工程(B)において、支持体、選択成長領域及びカ
    ソード電極上に絶縁層を形成し、 前記工程(D)において、ゲート電極に形成された開口
    部に連通する第2開口部を絶縁層に形成し、第2開口部
    の底部に選択成長領域を露出させ、 前記工程(E)において、第2開口部の底部に露出した
    選択成長領域上に電子放出部を形成することを特徴とす
    る請求項137に記載の冷陰極電界電子放出表示装置の
    製造方法。
  139. 【請求項139】前記工程(D)と工程(E)の間にお
    いて、第2開口部の底部に露出したカソード電極上に選
    択成長領域を形成する工程を含み、 前記工程(E)において、第2開口部の底部に露出した
    カソード電極上に電子放出部を形成する代わりに、選択
    成長領域上に電子放出部を形成することを特徴とする請
    求項137に記載の冷陰極電界電子放出表示装置の製造
    方法。
  140. 【請求項140】アノード電極及び蛍光体層が形成され
    た基板と、冷陰極電界電子放出素子が形成された支持体
    とを、蛍光体層と冷陰極電界電子放出素子とが対向する
    ように配置し、基板と支持体とを周縁部において接合す
    る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法であって、 冷陰極電界電子放出素子を、 (A)支持体上にカソード電極を形成する工程と、 (B)支持体及びカソード電極上に絶縁層を形成する工
    程と、 (C)絶縁層上に開口部を有するゲート電極を形成する
    工程と、 (D)ゲート電極に形成された開口部に連通する第2開
    口部を絶縁層に形成し、第2開口部の底部にカソード電
    極を露出させる工程と、 (E)第2開口部の底部に露出したカソード電極上に電
    子放出部を形成する工程、に基づき形成し、 該電子放出部は、炭素系材料層、及び、該炭素系材料層
    の表面に形成された炭化フッ素系薄膜から成り、 該電子放出部を形成する工程は、形成された炭素系材料
    層の表面にフッ素含有炭化水素系ガスを用いて炭化フッ
    素系薄膜を形成する工程を含むことを特徴とする冷陰極
    電界電子放出表示装置の製造方法。
  141. 【請求項141】電子放出部を形成する工程において、
    炭化水素系ガスを用いて炭素系材料層を形成することを
    特徴とする請求項140に記載の冷陰極電界電子放出表
    示装置の製造方法。
  142. 【請求項142】前記工程(A)と工程(B)の間にお
    いて、カソード電極の上に選択成長領域を形成する工程
    を含み、 前記工程(B)において、支持体、選択成長領域及びカ
    ソード電極上に絶縁層を形成し、 前記工程(D)において、ゲート電極に形成された開口
    部に連通する第2開口部を絶縁層に形成し、第2開口部
    の底部に選択成長領域を露出させ、 前記工程(E)において、第2開口部の底部に露出した
    選択成長領域上に電子放出部を形成することを特徴とす
    る請求項141に記載の冷陰極電界電子放出表示装置の
    製造方法。
  143. 【請求項143】前記工程(D)と工程(E)の間にお
    いて、第2開口部の底部に露出したカソード電極上に選
    択成長領域を形成する工程を含み、 前記工程(E)において、第2開口部の底部に露出した
    カソード電極上に電子放出部を形成する代わりに、選択
    成長領域上に電子放出部を形成することを特徴とする請
    求項141に記載の冷陰極電界電子放出表示装置の製造
    方法。
  144. 【請求項144】電子放出部を形成する工程において、
    バインダ材料にカーボン・ナノチューブ構造体を分散さ
    せたものをカソード電極上に塗布した後、バインダ材料
    の焼成あるいは硬化を行うことによって、炭素系材料層
    を形成することを特徴とする請求項140に記載の冷陰
    極電界電子放出表示装置の製造方法。
  145. 【請求項145】電子放出部を形成する工程において、
    カーボン・ナノチューブ構造体が分散された金属化合物
    溶液をカソード電極上に塗布した後、金属化合物を焼成
    することによって、炭素系材料層を形成することを特徴
    とする請求項140に記載の冷陰極電界電子放出表示装
    置の製造方法。
  146. 【請求項146】アノード電極及び蛍光体層が形成され
    た基板と、冷陰極電界電子放出素子が形成された支持体
    とを、蛍光体層と冷陰極電界電子放出素子とが対向する
    ように配置し、基板と支持体とを周縁部において接合す
    る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法であって、 冷陰極電界電子放出素子を、 (A)支持体上にカソード電極を形成する工程と、 (B)支持体及びカソード電極上に絶縁層を形成する工
    程と、 (C)絶縁層上に開口部を有するゲート電極を形成する
    工程と、 (D)ゲート電極に形成された開口部に連通する第2開
    口部を絶縁層に形成し、第2開口部の底部にカソード電
    極を露出させる工程と、 (E)第2開口部の底部に露出したカソード電極上に電
    子放出部を形成する工程、に基づき形成し、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該電子放出部を形成する工程は、形成された炭素系材料
    層の表面をフッ素含有炭化水素系ガスを用いて終端する
    工程を含むことを特徴とする冷陰極電界電子放出表示装
    置の製造方法。
  147. 【請求項147】電子放出部を形成する工程において、
    炭化水素系ガスを用いて炭素系材料層を形成することを
    特徴とする請求項146に記載の冷陰極電界電子放出表
    示装置の製造方法。
  148. 【請求項148】前記工程(A)と工程(B)の間にお
    いて、カソード電極の上に選択成長領域を形成する工程
    を含み、 前記工程(B)において、支持体、選択成長領域及びカ
    ソード電極上に絶縁層を形成し、 前記工程(D)において、ゲート電極に形成された開口
    部に連通する第2開口部を絶縁層に形成し、第2開口部
    の底部に選択成長領域を露出させ、 前記工程(E)において、第2開口部の底部に露出した
    選択成長領域上に電子放出部を形成することを特徴とす
    る請求項147に記載の冷陰極電界電子放出表示装置の
    製造方法。
  149. 【請求項149】前記工程(D)と工程(E)の間にお
    いて、第2開口部の底部に露出したカソード電極上に選
    択成長領域を形成する工程を含み、 前記工程(E)において、第2開口部の底部に露出した
    カソード電極上に電子放出部を形成する代わりに、選択
    成長領域上に電子放出部を形成することを特徴とする請
    求項147に記載の冷陰極電界電子放出表示装置の製造
    方法。
  150. 【請求項150】電子放出部を形成する工程において、
    バインダ材料にカーボン・ナノチューブ構造体を分散さ
    せたものをカソード電極上に塗布した後、バインダ材料
    の焼成あるいは硬化を行うことによって、炭素系材料層
    を形成することを特徴とする請求項146に記載の冷陰
    極電界電子放出表示装置の製造方法。
  151. 【請求項151】電子放出部を形成する工程において、
    カーボン・ナノチューブ構造体が分散された金属化合物
    溶液をカソード電極上に塗布した後、金属化合物を焼成
    することによって、炭素系材料層を形成することを特徴
    とする請求項146に記載の冷陰極電界電子放出表示装
    置の製造方法。
  152. 【請求項152】アノード電極及び蛍光体層が形成され
    た基板と、冷陰極電界電子放出素子が形成された支持体
    とを、蛍光体層と冷陰極電界電子放出素子とが対向する
    ように配置し、基板と支持体とを周縁部において接合す
    る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法であって、 冷陰極電界電子放出素子を、 (A)支持体上にカソード電極を形成する工程と、 (B)カソード電極上に電子放出部を形成する工程と、 (C)電子放出部の上方に、開口部を有するゲート電極
    を設ける工程、に基づき形成し、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該電子放出部を形成する工程は、炭化水素系ガス及びフ
    ッ素含有炭化水素系ガスを用いて該炭素系材料層を形成
    する工程から成ることを特徴とする冷陰極電界電子放出
    表示装置の製造方法。
  153. 【請求項153】前記工程(B)に引き続き、全面に絶
    縁層を形成し、 前記工程(C)に引き続き、ゲート電極に設けられた開
    口部に連通する第2開口部を絶縁層に形成し、第2開口
    部の底部に炭素系材料層を露出させることを特徴とする
    請求項152に記載の冷陰極電界電子放出表示装置の製
    造方法。
  154. 【請求項154】前記工程(A)と工程(B)の間にお
    いて、カソード電極上に選択成長領域を形成する工程を
    含み、 前記工程(B)において、カソード電極上に電子放出部
    を形成する代わりに、選択成長領域上に電子放出部を形
    成することを特徴とする請求項152に記載の冷陰極電
    界電子放出表示装置の製造方法。
  155. 【請求項155】アノード電極及び蛍光体層が形成され
    た基板と、冷陰極電界電子放出素子が形成された支持体
    とを、蛍光体層と冷陰極電界電子放出素子とが対向する
    ように配置し、基板と支持体とを周縁部において接合す
    る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法であって、 冷陰極電界電子放出素子を、 (A)支持体上にカソード電極を形成する工程と、 (B)カソード電極上に電子放出部を形成する工程と、 (C)電子放出部の上方に、開口部を有するゲート電極
    を設ける工程、に基づき形成し、 該電子放出部は、炭素系材料層、及び、該炭素系材料層
    の表面に形成された炭化フッ素系薄膜から成り、 該電子放出部を形成する工程は、形成された炭素系材料
    層の表面にフッ素含有炭化水素系ガスを用いて炭化フッ
    素系薄膜を形成する工程を含むことを特徴とする冷陰極
    電界電子放出表示装置の製造方法。
  156. 【請求項156】前記工程(B)に引き続き、全面に絶
    縁層を形成し、 前記工程(C)に引き続き、ゲート電極に設けられた開
    口部に連通する第2開口部を絶縁層に形成し、第2開口
    部の底部に炭素系材料層を露出させることを特徴とする
    請求項155に記載の冷陰極電界電子放出表示装置の製
    造方法。
  157. 【請求項157】電子放出部を形成する工程において、
    炭化水素系ガスを用いて炭素系材料層を形成することを
    特徴とする請求項155に記載の冷陰極電界電子放出表
    示装置の製造方法。
  158. 【請求項158】前記工程(A)と工程(B)の間にお
    いて、カソード電極上に選択成長領域を形成する工程を
    含み、 前記工程(B)において、カソード電極上に電子放出部
    を形成する代わりに、選択成長領域上に電子放出部を形
    成することを特徴とする請求項157に記載の冷陰極電
    界電子放出表示装置の製造方法。
  159. 【請求項159】電子放出部を形成する工程において、
    バインダ材料にカーボン・ナノチューブ構造体を分散さ
    せたものをカソード電極上に塗布した後、バインダ材料
    の焼成あるいは硬化を行うことによって、炭素系材料層
    を形成することを特徴とする請求項155に記載の冷陰
    極電界電子放出表示装置の製造方法。
  160. 【請求項160】電子放出部を形成する工程において、
    カーボン・ナノチューブ構造体が分散された金属化合物
    溶液をカソード電極上に塗布した後、金属化合物を焼成
    することによって、炭素系材料層を形成することを特徴
    とする請求項155に記載の冷陰極電界電子放出表示装
    置の製造方法。
  161. 【請求項161】アノード電極及び蛍光体層が形成され
    た基板と、冷陰極電界電子放出素子が形成された支持体
    とを、蛍光体層と冷陰極電界電子放出素子とが対向する
    ように配置し、基板と支持体とを周縁部において接合す
    る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法であって、 冷陰極電界電子放出素子を、 (A)支持体上にカソード電極を形成する工程と、 (B)カソード電極上に電子放出部を形成する工程と、 (C)電子放出部の上方に、開口部を有するゲート電極
    を設ける工程、に基づき形成し、 該電子放出部は炭素系材料層から成り、 該電子放出部を形成する工程は、形成された炭素系材料
    層の表面をフッ素含有炭化水素系ガスを用いて終端する
    工程を含むことを特徴とする冷陰極電界電子放出表示装
    置の製造方法。
  162. 【請求項162】前記工程(B)に引き続き、全面に絶
    縁層を形成し、 前記工程(C)に引き続き、ゲート電極に設けられた開
    口部に連通する第2開口部を絶縁層に形成し、第2開口
    部の底部に炭素系材料層を露出させることを特徴とする
    請求項161に記載の冷陰極電界電子放出表示装置の製
    造方法。
  163. 【請求項163】電子放出部を形成する工程において、
    炭化水素系ガスを用いて炭素系材料層を形成することを
    特徴とする請求項161に記載の冷陰極電界電子放出表
    示装置の製造方法。
  164. 【請求項164】前記工程(A)と工程(B)の間にお
    いて、カソード電極上に選択成長領域を形成する工程を
    含み、 前記工程(B)において、カソード電極上に電子放出部
    を形成する代わりに、選択成長領域上に電子放出部を形
    成することを特徴とする請求項163に記載の冷陰極電
    界電子放出表示装置の製造方法。
  165. 【請求項165】電子放出部を形成する工程において、
    バインダ材料にカーボン・ナノチューブ構造体を分散さ
    せたものをカソード電極上に塗布した後、バインダ材料
    の焼成あるいは硬化を行うことによって、炭素系材料層
    を形成することを特徴とする請求項161に記載の冷陰
    極電界電子放出表示装置の製造方法。
  166. 【請求項166】電子放出部を形成する工程において、
    カーボン・ナノチューブ構造体が分散された金属化合物
    溶液をカソード電極上に塗布した後、金属化合物を焼成
    することによって、炭素系材料層を形成することを特徴
    とする請求項161に記載の冷陰極電界電子放出表示装
    置の製造方法。
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