JP3497740B2 - カーボンナノチューブの製造方法及び電界放出型冷陰極装置の製造方法 - Google Patents

カーボンナノチューブの製造方法及び電界放出型冷陰極装置の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パワーデバイス、
ディスプレイ、陰極線管、エミッタ、ランプ、電子銃等
に用いられ、優れた電流強度安定性を示すカーボンナノ
チューブの製造方法及び電界放出型冷陰極装置製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路を中心に発達して
きた微細加工技術を用いた微小冷陰極の開発が活発に進
められている。これまでに、超高周波素子、フラット・
デスプレイ、光源、センサなどの応用研究が行われてお
り、その電子源の特徴を生かした、半導体の固体素子の
限界を超えるデバイスの開発への期待が寄せられてい
る。その典型的な例としてはC.A.Sprintによ
り提案された電界放出型冷陰極が知られている。
【0003】この電界放出型冷陰極の一例を図に示
す。図に示すように、シリコン基板1上にSiO2
2が形成され、このSiO2 膜2上にはゲート層3が形
成されている。そして、このSiO2 膜2,ゲート層3
を除去することにより露出したシリコン基板1表面には
Mo等からなるエミッタ121が複数設けられている。
エミッタ121はその先端部ができるだけ鋭い形状とな
るように、縦断面がほぼ三角となるように形成されてい
る。
【0004】一般に、電界放出電流を高めるため、冷陰
極であるエミッタ121の先端部は、曲率半径を小さく
して強電界をその部分に集中させる必要がある。また、
エミッタアレイの集積度を上げることも必要とされてい
る。そのため、個々のエミッタ間の距離も小さくなけれ
ばならない。特にパワーデバイスなどの用途には大放出
電流が必要とされている。
【0005】しかしながら、上述した電界放出型冷陰極
では、エミッタ121の先端により電界集中させるた
め、エミッタ121先端部形成に際してナノオーダーサ
イズの制御が不可欠であるが、現在の微細加工技術で
は、エミッタ先端部の形状にバラツキが生じ易く、エミ
ッタ間の距離が大きく集積度が低いため、電界放出電流
の低下などの問題が生じていた。
【0006】そこで、電界放出陰極として安定した大電
流放出の実現に向けた提案のうち、カーボンナノチュー
ブを用いた電子放出の試みがある。カーボンナノチュー
ブとは、円筒状に巻いたグラファイト層が入れ子状にな
ったもので、太さが数十nm以下という極めて細い径を
有している。このカーボンナノチューブは前述のように
元々先端の曲率半径が小さいため、このような工程を特
に設ける必要がなく、簡便な工程で電子放出効率の高い
電流強度安定性の優れた電資源を作製することができ
る。また、カーボンナノチューブは耐酸化性、耐イオン
衝撃性に優れ、残留ガスのイオン化によるエミッタアレ
イのダメージを抑制できるため、安定した高電流放出の
エミッタアレイとして有望である。さらに、カーボンナ
ノチューブはサイズが極微小なため、エミッタ間隔を狭
くした構造とするのに好適である。
【0007】カーボンナノチューブにはこのような利点
があるものの、その製造方法に関し、以下のような問題
点があった。従来法としては、アーク放電法と、金属触
媒を種にしてCVD法が挙げられる。
【0008】第1に、アーク放電法を用いて形成した場
合は、カーボンナノチューブのそれぞれの先端の方向が
不揃いになり易く、また束ねて方向をある程度揃えるこ
とができても、ミクロン的に適度な間隔を置いて配置す
ることが難しく、このために個々のカーボンナノチュー
ブに十分な電圧を印加できるような構造にすることが困
難であった。
【0009】第2に、Fe、Niなどの金属触媒を用い
る場合、これらの金属触媒のあるところに選択的にCV
成長することができるが、この場合も、カーボンナノ
チューブが非常に長細く、アスペクト比が高いため、従
来の技術では、生えてきたナノチューブが金属種から任
意の方向に伸びて成長し、垂直に成長させることが不可
能であった。
【0010】Niを金属触媒としてCVD法により成長
させたカーボンナノチューブのSEM写真を図に示
す。図(a)に金属触媒となるNiの配置を示し、図
(b)に従来のCVD法により成長させたカーボンナ
ノチューブを示す。これらのSEM写真から、ナノチュ
ーブが金属触媒から選択成長するものの、垂直に伸び
ず、任意の方向に配置され、先端の方向が不揃いとなる
ことが明らかである。従って、従来の成長法では、エミ
ッタとして同方向に配列することが困難であり、個々の
エミッタに均等に電界を掛けることが不可能であった。
従って、十分なエミッション電流を得ることが困難であ
った。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
電界放出型冷陰極の構造は、第1にエミッタ先端形状の
制御が難しく、エミッタ間の間隔が大きく、パワーデバ
イス等に適用できるような安定した大放出電流が得られ
ていない。
【0012】第2に、カーボンナノチューブの場合、ナ
ノチューブが方向を揃えることが難しく、エミッタアレ
イとして用いる場合、個々のエミッタに十分な電圧印加
が行われていないことが問題であった。従って、十分な
放出電流が得られていない。
【0013】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、その目的とするところは、個々のエミッタに
十分な電圧を印加し、安定した大放出電流を得ることが
できる電界放出型冷陰極装置製造方法を提供すること
にある。また、本発明の別の目的は、上記電界放出型冷
陰極装置に用いられるカーボンナノチューブの製造方法
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るカーボンナ
ノチューブの製造方法は、半導体、金属又は絶縁体の基
板上に選択的に露出した磁性材料からなる金属触媒ドッ
トに、前記基板表面に対して垂直方向に磁界を印加して
カーボンナノチューブを選択的に成長させ、前記金属触
媒ドットを該カーボンナノチューブの先端部に残存させ
ることを特徴とする。
【0015】また、本発明に係る電界放出型冷陰極装置
の製造方法は、半導体又は金属の基板上に絶縁膜及び金
属層を積層して形成する工程と、前記絶縁膜及び前記金
属層をエッチングして開口部を形成する工程とを含む電
界放出型冷陰極の製造方法であって、前記開口部を形成
する前又は後に、磁性材料が露出するように前記基板表
面に磁性材料を形成する工程と、前記基板上に選択的に
露出した磁性材料からなる金属触媒ドットに、前記基板
表面に対して垂直方向に磁界を印加してカーボンナノチ
ューブを選択的に成長させ、該金属触媒ドットを該カー
ボンナノチューブの先端部に残存させる工程とを含むこ
とを特徴とする。
【0016】本発明の望ましい形態を以下に示す。 (1)絶縁膜及び金属層を形成する前に、基板上に磁性
材料からなる薄膜を形成し、絶縁膜及び金属層を選択的
に除去して開口部を形成することにより、あるいは開口
部を形成した後に、磁性材料を成膜し、リフトオフする
ことにより、基板上に選択的に磁性材料を露出させる。 (3)磁性材料としてFe,Co,Niを用いるのが望
ましいが、強磁性材料であれば何でもよい。 (4)基板表面に対して垂直方向に磁場を印加しながら
電界放出させる。 (5)カーボンナノチューブの成長方向に対して横方向
の磁場印加する動作と縦方向の磁場を印加する動作とに
より、磁場による電界エミッションをスイッチングす
る。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】以下の構成の発明でも本発明と同じ効果が
得られる。 (1)半導体又は絶縁体の基板と、この基板上に形成さ
れた金属層と、この金属層上に選択的に形成されたゲー
ト電極と、前記金属層の露出した表面に同じ方向に配列
し、かつ該金属層から先端が突出した複数のカーボンナ
ノチューブにより形成されるエミッタ電極とを具備して
なる。 (2)半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、選択的
エッチングにより絶縁膜を除去し、露出した半導体基板
に多孔質材料からなる多孔質層を形成する工程と、多孔
質層の細孔の中にナノチューブを同じ方向に配列又は成
長させることによりナノチューブアレイを形成し、かつ
ナノチューブの先端部を突出させる工程と、突出したナ
ノチューブの先端部を包むように金属膜を成膜する工程
と、金属膜にガラス基板を接着することによりナノチュ
ーブアレイをガラス基板に転写する工程と、半導体基板
を所定の膜厚だけ除去し、かつ多孔質層を全部除去する
ことによりカーボンナノチューブの先端部を突出させ、
ゲート付のカーボンナノチューブエミッタアレイを形成
する工程からなる。 (3)(2)において、金属膜を成膜する前に、隣接す
る多孔質層間に形成された基板の表面から多孔質層側面
にかけて基板を酸化させてゲート絶縁膜を形成する。
【0021】(作用)本発明では 、半導体又は絶縁体の基板上にカーボンナノ
チューブを選択的に成長させる際に、選択的に形成され
た磁性材料を基板上に形成し、この磁性材料に基板表面
に対して垂直方向に磁界を印加して磁性材料を吸引しな
がら行う。これにより、カーボンナノチューブは、基板
表面に対して垂直方向にばらつきなく成長させることが
でき、ミクロン的に適度な間隔をおいて配置することが
可能となる。このように形成されたカーボンナノチュー
ブをエミッタアレイとした電界放出型冷陰極装置を用い
れば、個々のエミッタに均等に電界をかけることが可能
となり、十分なエミッション電流を得ることができる。
【0022】
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態を説明する。 (第1実施形態)図1〜図3は本発明の第1実施形態に
係る電界放出型冷陰極装置の製造方法を説明するための
図である。図1は本実施形態に係る電界放出型冷陰極装
置の製造方法を示す工程断面図である。本実施形態で
は、強磁性のFe金属触媒を用い、磁場を印加しながら
CVD法によるカーボンナノチューブを成長させたエミ
ッタアレイである。以下図1に沿って製造工程を説明す
る。
【0024】先ず、図1(a)に示すように、通常の半
導体ウェハの標準洗浄により表面処理したn型のシリコ
ン基板1を用意する。次に、シリコン基板1の上にSi
2膜2を熱酸化法またはCVD法により成膜する。さ
らに、SiO2 膜2の上にCrからなるゲート層3をス
パッタ法により成膜する。このゲート層3の上にさらに
レジスト4を塗布し、リソグラフィ工程を用いてパター
ニングをする。
【0025】次に、図1(b)に示すように、シリコン
基板1が露出するまでSiO2 膜2,ゲート層3をエッ
チングする。次に、金属触媒となるFe薄膜5をスパッ
タ法により成膜し、リフトオフによりサブミクロンオー
ダーのFeからなるFeドット6を露出したシリコン基
板1表面に形成する。
【0026】次に、図1(c)に示すように、電磁石7
をシリコン基板1に対向配置し、1テスラ以上の強磁場
をシリコン基板1表面に対して垂直方向にかけることに
より、Feドット6のFeのスピン方向を同一方向に揃
える。そして、再び電磁石7を用いて弱磁場をかけなが
ら、該Feドット6を種にCVD法によりカーボンナノ
チューブ8を成長させる。具体的には、メタンガスと水
素を供給しながら真空度を100Torrに保ち、10
00℃で20分間成長させてカーボンナノチューブ8を
形成する。金属触媒となっていたFeドット6はカーボ
ンナノチューブ8の成長に伴って、常にナノチューブ8
の先端に上っていく。
【0027】図2は、カーボンナノチューブ8の成長の
際の金属触媒Feドット6のスピン方向を揃えるための
強磁場印加の様子を示す断面図である。図2に示すよう
に、電磁石7によりシリコン基板1に垂直方向に強磁場
を印加することにより、Feドット6のスピン方向が印
加された磁場に一致し、垂直方向に揃える。その後のC
VD成長に際して、同様な垂直方向の磁場を印加する
と、Feドット6が磁場に常に吸引され、カーボンナノ
チューブは真っ直ぐに成長することができる。
【0028】図3は、以上に示した製造方法により製造
されたカーボンナノチューブ8の先端のTEM写真を示
す。図3から分かるように、金属触媒であるFeドット
6はカーボンナノチューブ8の成長に伴い、常にナノチ
ューブ8の先端にあり、製造されたナノチューブ8にお
いてもFeドット6がナノチューブ8の先端に位置して
いることが分かる。
【0029】以上の工程により最終的にはFeドット6
を先端にしたカーボンナノチューブアレイが形成され
る。Feのドットあるいはナノチューブの先端が常に磁
場に吸引されて真っ直ぐに成長したナノチューブアレイ
となり、チューブの方向が揃ったアレイをエミッタアレ
イが得られる。最後に、図1(d)に示すように、アノ
ード電極9をエミッタアレイに対向するように形成し、
またシリコン基板1表面に対して垂直方向に磁場が発生
するように電磁石10をシリコン基板1に対向して配置
する。
【0030】このようにして製造された電界放出型冷陰
極装置の断面構造は、シリコン基板1上にSiO2 膜2
とゲート層3が設けられ、開口部に垂直となるカーボン
ナノチューブ8で構成されるエミッタアレイが設けら
れ、これらのナノチューブ8の先端部にFeドット6が
存在する。このカーボンナノチューブアレイはシリコン
基板1 を通して電力が供給され、電界放出型冷陰極とし
て機能する。電界とともに、磁場を印加することにより
高効率の電界放出電流が得られる。
【0031】以上のようにして、個々の垂直に成長され
たカーボンナノチューブエミッタアレイにゲート電極も
設けられ、磁場を印加しながら電界放出を測定したとこ
ろ、従来のものより低電界、高効率放出電流が得られ
た。
【0032】このように本実施形態によれば、従来に比
較して金属触媒となるFeの強磁性を利用し、磁場を印
加しながらカーボンナノチューブを成長させることによ
り、エミッタ先端に形状加工することのない、アスペク
ト比の高い、なお且つ垂直に配列されたナノオーダーの
エミッタが得られ、このエミッタアレイに磁場を印加し
ながら電界放出を測定することができ、パワーデバイス
等の安定した大放出電流可能な電界放出型冷陰極装置が
得られる。
【0033】(第2実施形態)図4は本発明の第2実施
形態に係る電界放出型冷陰極装置の製造方法を示す工程
断面図である。第1実施形態では、金属触媒となるFe
ドット6はSiO2 膜2とゲート層3を開口後にリフト
オフにより形成したが、本実施形態では、SiO2 膜2
とゲート層3を開口する前にあらかじめFe膜を形成す
る工程による製造方法を示す。以下、第1実施形態と同
じ構成には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0034】先ず、図4(a)に示すように、図1と同
じシリコン基板1を用意し、このシリコン基板1上にス
パッタ法によりFe薄膜41を形成する。次に、Fe薄
膜41上にSiO2 膜2とゲート層3を順次積層して形
成する。
【0035】次に、図4(b)に示すように、リソグラ
フィ工程及びエッチングによりゲート層3とSiO2
2を開口し、Fe薄膜41を露出させる。従って、開口
部には露出したFeドット42が金属触媒となる。この
Feドット42に対してシリコン基板1表面に対して垂
直方向に強磁場をかけることによりFeのスピン方向を
揃える。
【0036】次に、図4(c)に示すように、第1実施
形態と同様に電磁石7をシリコン基板1に対向して配置
し、磁場をかけながらCVD法によりFeドット42を
種にカーボンナノチューブ8を成長させてエミッタアレ
イを形成する。この場合も第1実施形態と同様に、Fe
ドット42はカーボンナノチューブ8の成長に伴い常に
ナノチューブ8の先端に上がっていく。
【0037】次に、図4(d)に示すように、エミッタ
アレイに対してアノード電極9を形成し、電磁石10を
シリコン基板1に対向して配置する。そして、第1実施
形態と同様に磁場を印加すると、電界放出エミッション
を得る。本実施形態の場合も第1実施形態と同様にアス
ペクト比が高くかつ垂直に配列されたナノオーダーのエ
ミッタアレイが得られ、電界放出型冷陰極装置として用
いた場合に安定した大放出電流が得られる。
【0038】以上、第1,2実施形態で強磁性のFe金
属触媒を用いて磁場を印加することにより垂直にカーボ
ンナノチューブを成長させることができ、先端方向の揃
ったナノチューブアレイを形成することができる。これ
らにより、従来の先端形状加工エミッタ、また従来の先
端の揃わなかったカーボンナノチューブエミッタアレイ
に比べて、はるかに高効率の電界放出電流が得られてい
る。
【0039】(第3実施形態)図5は本発明の第3実施
形態に係るカーボンナノチューブを用いたスイッチング
素子の製造方法を示す工程断面図である。
【0040】先ず、図5(a)に示すように、シリコン
基板1の上にFe薄膜を形成し、このFe薄膜をリソグ
ラフィ工程を用いたパターニングを行うことにより、金
属触媒となるFeドット51を形成する。次に、図5
(b)に示すように、電磁石7を用いてシリコン基板1
表面に対して垂直方向に強磁場を印加しながらCVD法
によりカーボンナノチューブ52をシリコン基板1表面
に対して垂直方向に成長させてカーボンナノチューブア
レイを形成する。そして、ナノチューブアレイに対向す
るようにアノード電極9を形成する。
【0041】本実施形態に係るカーボンナノチューブア
レイのスイッチング素子の動作を図6を用いて説明す
る。図6(a)に示すように、電磁石7をシリコン基板
1表面に対して垂直方向に配置し、基板1表面に対して
垂直方向に磁場を印加しながらアノード電極9及びシリ
コン基板1間に電圧を印加する。これにより、安定した
電界放出エミッションを得る。
【0042】一方、図6(b)に示すように電磁石7を
シリコン基板1の側面に配置し、シリコン基板1表面に
対して平行に磁場を印加することにより、カーボンナノ
チューブ52の先端のFeが吸引されて、カーボンナノ
チューブ52が横に向き、アノード電極9に電圧を印加
してもエミッションが得られないこととなる。このよう
に、エミッションする際に、シリコン基板1表面に対し
て平行の向きに磁場を制御することにより、エミッタの
先端の向きを変え、エミッションのスイチングを制御す
ることができる。従って、電気的なゲート電極の代わり
に、磁場の制御による電界放出がスイチングできるた
め、ゲート電極を設ける必要がない。
【0043】本発明は上記第1〜3実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態における金属触媒は強磁
性をもつFeのみならず、Co,Niその他の金属材料
を用いることができる。
【0044】また、ナノサイズの細線の製法として、強
磁性材料の微小ドットを触媒に用い、磁場を印加しなが
らCVDまたはその他の製法により微細の細線を成長さ
せることができる。
【0045】また、磁場を印加しながらカーボンナノチ
ューブを成長させる場合を示したが、カーボンナノチュ
ーブの成長の際には磁場の印加を停止し、カーボンナノ
チューブが成長した後に磁場を印加し、カーボンナノチ
ューブの形状を垂直形状にして同じ方向に配列する場合
でもよい。
【0046】また、電界放出型冷陰極装置の動作の際に
は磁場を印加しながら電圧を印加してエミッションを得
る場合を示したが、磁場の印加なしに電圧のみを印加す
る場合であってもエミッションが得られることはもちろ
んである。
【0047】さらに、シリコン基板1の代わりに他の材
料からなる半導体基板を用いてもよいし、金属、絶縁体
からなる基板を用いてもよい。
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、カ
ーボンナノチューブからなる電界放出型のエミッタアレ
イを同じ方向に配列して形成するため、先端を揃えるこ
とができ、安定した高電界放出電流を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電界放出型冷陰極
装置の製造方法を示す工程断面図。
【図2】同実施形態に係るFeドットのスピン方向を揃
えるための強磁場印加の様子を示す図。
【図3】同実施形態に係る製造方法により製造されたカ
ーボンナノチューブの顕微鏡写真。
【図4】本発明の第2実施形態に係る電界放出型冷陰極
装置の製造方法を示す工程断面図。
【図5】本発明の第3実施形態に係るカーボンナノチュ
ーブアレイのスイッチング素子の製造方法を示す工程断
面図。
【図6】同実施形態に係るカーボンナノチューブアレイ
のスイッチング素子の動作を説明するための図。
【図7】従来の電界放出型冷陰極の全体構成を示す横断
面図。
【図8】従来のカーボンナノチューブの構成を示す顕微
鏡写真。
【符号の説明】
1…シリコン基板 2…SiO2 膜 3…ゲート層 4…レジスト 5…Fe薄膜 6,42,51…Feドット 7…電磁石 8,52,72…カーボンナノチューブ 9…アノード 41…Fe薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐久間 尚志 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (56)参考文献 特開 平4−332423(JP,A) 特開 平10−12124(JP,A) 特開 平7−220619(JP,A) 特開 平11−124740(JP,A) W.Z.LI, et al,Lar ge−Scale Synthesis of Aligned Carbon Nanotubes,SCIENC E,1996年12月 6日,Vol.274, p.1701−1703 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 31/02 D01F 9/08 - 9/32 C23C 16/00 - 16/56 H01J 1/30 H01J 9/02 JICSTファイル(JOIS) INSPEC(DIALOG) WEB OF SCIENCE

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体、金属又は絶縁体の基板上に選択的
    に露出した磁性材料からなる金属触媒ドットに、前記基
    板表面に対して垂直方向に磁界を印加してカーボンナノ
    チューブを選択的に成長させ、前記金属触媒ドットを該
    カーボンナノチューブの先端部に残存させることを特徴
    とするカーボンナノチューブの製造方法。
  2. 【請求項2】半導体又は金属の基板上に絶縁膜及び金属
    層を積層して形成する工程と、前記絶縁膜及び前記金属
    層をエッチングして開口部を形成する工程とを含む電界
    放出型冷陰極の製造方法であって、 前記開口部を形成する前又は後に、磁性材料が露出する
    ように前記基板表面に磁性材料を形成する工程と、前記
    基板上に選択的に露出した磁性材料からなる金属触媒ド
    ットに、前記基板表面に対して垂直方向に磁界を印加し
    てカーボンナノチューブを選択的に成長させ、該金属触
    媒ドットを該カーボンナノチューブの先端部に残存させ
    る工程とを含むことを特徴とする電界放出型冷陰極装置
    の製造方法。
JP25551598A 1998-09-09 1998-09-09 カーボンナノチューブの製造方法及び電界放出型冷陰極装置の製造方法 Expired - Fee Related JP3497740B2 (ja)

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