JP2003115257A - 冷陰極電界電子放出素子の製造方法、及び、冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法 - Google Patents

冷陰極電界電子放出素子の製造方法、及び、冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法

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JP2003115257A
JP2003115257A JP2001307410A JP2001307410A JP2003115257A JP 2003115257 A JP2003115257 A JP 2003115257A JP 2001307410 A JP2001307410 A JP 2001307410A JP 2001307410 A JP2001307410 A JP 2001307410A JP 2003115257 A JP2003115257 A JP 2003115257A
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forming
insulating layer
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Yoshiyuki Satou
善亨 佐藤
Makoto Noda
真 野田
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カソード電極の所望の部位の上に確実に炭素系
薄膜を形成することができる冷陰極電界電子放出素子の
製造方法を提供する。 【解決手段】冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、カ
ソード電極11、絶縁層12、導電体層を形成した後、
孔部16Aを有するマスク層16をエッチング用マスク
として全面に形成し、導電体層及び絶縁層12をエッチ
ングしてゲート電極13及び第1の開口部14A、第2
の開口部14Bを形成した後、全面に薄膜20Aを形成
し、マスク層16を除去して第2の開口部14Bの底部
に露出したカソード電極11上に薄膜20Aから成る炭
素系薄膜選択成長領域20を残し、次いで、選択成長領
域20上に炭素系薄膜から成る電子放出部を形成する各
工程を具備し、絶縁層12に形成される第2の開口部1
4Bの側壁14bがマスク層16の孔部16Aの側壁1
6aよりも後退するように絶縁層12をエッチングす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷陰極電界電子放
出素子の製造方法、及び、冷陰極電界電子放出表示装置
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】真空中に置かれた金属や半導体等に或る
閾値以上の強さの電界を与えると、金属や半導体の表面
近傍のエネルギー障壁を電子が量子トンネル効果によっ
て通過し、常温でも真空中に電子が放出されるようにな
る。かかる原理に基づく電子放出は、冷陰極電界電子放
出、あるいは単に電界放出(フィールド・エミッショ
ン)と呼ばれる。近年、この電界放出の原理を画像表示
に応用した平面型の冷陰極電界電子放出表示装置、所謂
フィールド・エミッション・ディスプレイ(FED)が
提案されており、高輝度、低消費電力等の長所を有する
ことから、従来の陰極線管(CRT)に代わる画像表示
装置として期待されている。
【0003】冷陰極電界電子放出表示装置(以下、単
に、表示装置と呼ぶ場合がある)は、一般に、2次元マ
トリクス上に配列された画素に対応して電子放出部を有
するカソードパネルと、電子放出部から放出された電子
との衝突により励起され発光するアノードパネルとが、
真空空間を挟んで対向配置された構造を有する。カソー
ドパネル上の各画素においては、通常、複数の電子放出
部が形成され、更に、電子放出部から電子を引き出すた
めのゲート電極も形成されている。電子の放出に関する
最小構造単位、即ち、電子放出部とゲート電極を有する
部分が冷陰極電界電子放出素子である。以下、冷陰極電
界電子放出素子を、単に電界放出素子と呼ぶ場合があ
る。
【0004】図10に、かかる表示装置の構成例を示
す。図示した電界放出素子は、円錐形の電子放出部を有
する、所謂スピント(Spindt)型電界放出素子と
呼ばれるタイプの電界放出素子である。この電界放出素
子は、支持体110上に形成されたカソード電極111
と、支持体110及びカソード電極111上に形成され
た絶縁層112と、絶縁層112上に形成されたゲート
電極113と、ゲート電極113及び絶縁層112に設
けられた開口部114と、開口部114の底部に位置す
るカソード電極111上に形成された円錐形の電子放出
部115から構成されている。一般に、カソード電極1
11とゲート電極113とは、これらの両電極の射影像
が互いに直交する方向に各々ストライプ状に形成されて
おり、これらの両電極の射影像が重複する部分に相当す
る領域(1画素分の領域に相当する。この領域を、以
下、重複領域あるいは電子放出領域と呼ぶ)に、通常、
複数の電界放出素子が配列されている。更に、かかる重
複領域が、カソードパネルCPの有効領域(実際の表示
画面として機能する領域)内に、通常、2次元マトリク
ス状に配列されている。
【0005】一方、アノードパネルAPは、基板30
と、基板30上に所定のパターン(例えば、ドット状あ
るいはストライプ状)に従って形成された蛍光体層31
と、蛍光体層31上に形成されたアノード電極33から
構成されている。尚、蛍光体層31と蛍光体層31との
間の基板30上にはブラックマトリックス32が形成さ
れている。1画素は、カソードパネル側のカソード電極
111とゲート電極113との重複領域に所定数配列さ
れた電界放出素子の一群と、これらの電界放出素子の一
群に対面したアノードパネル側の蛍光体層31とによっ
て構成されている。有効領域には、かかる画素が、例え
ば数十万〜数百万個ものオーダーにて配列されている。
【0006】アノードパネルAPとカソードパネルCP
とを、電界放出素子と蛍光体層31とが対向するように
配置し、周縁部において枠体34を介して接合すること
によって、表示装置を作製することができる。カソード
パネルCPとアノードパネルAPとは、0.1mm〜1
mm程度の距離を隔てて対向配置させている。有効領域
を包囲し、画素を選択するための周辺回路が形成された
無効領域(例えば、カソードパネルCPの無効領域)に
は、真空排気用の貫通孔(図示せず)が設けられてお
り、この貫通孔には真空排気後に封じ切られたチップ管
(図示せず)が接続されている。即ち、アノードパネル
APとカソードパネルCPと枠体34とによって囲まれ
た空間は真空となっている。
【0007】電界放出素子においては、ゲート電極11
3に印加される電圧とカソード電極111に印加される
電圧の電位差ΔVが或る閾値電位ΔVth以上になると、
電子放出部115の先端部から電子が放出され始める。
そして、例えばゲート電極113に印加される電圧の増
加(即ち、電位差ΔVの増加)に伴い、電子放出部11
5の先端部からの電子の放出によって生成する放出電子
電流が急激に増加する。
【0008】カソード電極111には相対的な負電圧が
カソード電極制御回路40から印加され、ゲート電極1
13には相対的な正電圧がゲート電極制御回路41から
印加され、アノード電極33にはゲート電極113より
も更に高い正電圧がアノード電極制御回路42から印加
される。かかる表示装置において表示を行う場合、例え
ば、カソード電極111にカソード電極制御回路40か
ら走査信号を入力し、ゲート電極113にゲート電極制
御回路41からビデオ信号を入力する。カソード電極1
11とゲート電極113との間に電圧を印加した際に生
じる電界により、量子トンネル効果に基づき電子放出部
115から電子が放出され、この電子がアノード電極3
3に引き付けられ、蛍光体層31に衝突する。その結
果、蛍光体層31が励起されて発光し、所望の画像を得
ることができる。つまり、この表示装置の動作は、基本
的に、ゲート電極113に印加される電圧、及びカソー
ド電極111を通じて電子放出部115に印加される電
圧によって制御される。
【0009】以下、従来のスピント型電界放出素子の製
造方法の概要を説明するが、この製造方法は、基本的に
は、円錐形の電子放出部115を金属材料の垂直蒸着に
より形成する方法である。即ち、開口部114に対して
蒸着粒子は垂直に入射するが、開口部114の付近に形
成されるオーバーハング状の堆積物による遮蔽効果を利
用して、開口部114の底部に到達する蒸着粒子の量を
漸減させ、円錐形の堆積物である電子放出部115を自
己整合的に形成する。以下、不要なオーバーハング状の
堆積物の除去を容易とするために、ゲート電極113上
に剥離層117を予め形成しておく方法に基づくスピン
ト型電界放出素子の製造方法の概要を、支持体等の模式
的な一部端面図である図11及び図12を参照して説明
する。
【0010】[工程−10]先ず、例えばガラスから成
る支持体110上にニオブ(Nb)から成るストライプ
状のカソード電極111を形成した後、全面にSiO2
から成る絶縁層112を形成し、更に、ストライプ状の
ゲート電極用導電体層113Aを絶縁層112上に形成
する。ゲート電極用導電体層113Aの形成は、例え
ば、スパッタ法、リソグラフィ技術及びドライエッチン
グ技術に基づき行うことができる。
【0011】[工程−20]次に、ゲート電極用導電体
層113A及び絶縁層112に、エッチング用マスクと
して機能するレジスト層116をリソグラフィ技術によ
って形成する(図11の(A)参照)。その後、RIE
(反応性イオン・エッチング)法にてゲート電極用導電
体層113Aに第1の開口部114Aを形成してゲート
電極113を得、更に、この第1の開口部114Aと連
通した第2の開口部114Bを絶縁層112に形成す
る。尚、第1の開口部114A及び第2の開口部114
Bを総称して、開口部114と呼ぶ。開口部114の底
部にカソード電極111が露出している。その後、レジ
スト層116をアッシング技術によって除去する。こう
して、図11の(B)に示す構造を得ることができる。
【0012】[工程−30]次に、開口部114の底部
に露出したカソード電極111上に、電子放出部115
を形成する。具体的には、全面にアルミニウムを斜め蒸
着することにより、剥離層117を形成する。このと
き、支持体110の法線に対する蒸着粒子の入射角を十
分に大きく選択することにより、開口部114の底部に
アルミニウムを殆ど堆積させることなく、ゲート電極1
13及び絶縁層112上に剥離層117を形成すること
ができる。この剥離層117は、開口部114の開口端
部から庇状に張り出しており、これにより開口部114
が実質的に縮径される(図11の(C)参照)。
【0013】[工程−40]次に、全面に例えばモリブ
デン(Mo)を垂直蒸着する。このとき、図12の
(A)に示すように、剥離層117上でオーバーハング
形状を有するモリブデンから成る導電材料層118が成
長するに伴い、開口部114の実質的な直径が次第に縮
小されるので、開口部114の底部において堆積に寄与
する蒸着粒子は、次第に開口部114の中央付近を通過
するものに限られるようになる。その結果、開口部11
4の底部には円錐形の堆積物が形成され、この円錐形の
モリブデンから成る堆積物が電子放出部115となる。
【0014】[工程−50]その後、電気化学的プロセ
ス及び湿式プロセスによって剥離層117を絶縁層11
2及びゲート電極113の表面から剥離し、絶縁層11
2及びゲート電極113の上方の導電材料層118を選
択的に除去する。その結果、図12の(B)に示すよう
に、開口部114の底部に位置するカソード電極111
上に円錐形の電子放出部115を残すことができる。
尚、このような電子放出部115の形成方法において
は、本質的に、1つの開口部114内に1つの電子放出
部115が形成される。
【0015】かかる表示装置の構成において、低い駆動
電圧で大きな放出電子電流を得るためには、電子放出部
の先端部を鋭く尖らせることが有効であり、この観点か
ら、上述のスピント型電界放出素子の電子放出部115
は優れた性能を有していると云える。しかしながら、円
錐形の電子放出部115の形成には高度な加工技術を要
し、場合によっては数千万個以上にも及ぶ電子放出部1
15を有効領域の全域に亙って均一に形成することは、
有効領域の面積が増大するにつれて困難となりつつあ
る。即ち、大面積の支持体全体に亙って均一な膜質、膜
厚を有する導電材料層118を垂直蒸着法により形成し
たり、均一な寸法の庇形状を有する剥離層117を斜め
蒸着法により形成することは、極めて困難であり、何ら
かの面内バラツキやロット間バラツキは避けられない。
このバラツキにより、表示装置の画像表示特性、例えば
画像の明るさにバラツキが生じる。しかも、大面積に亙
って形成された剥離層117を除去する際に、その残渣
がカソードパネルCPを汚染する原因となり、表示装置
の製造歩留を低下させるという問題も生じる。
【0016】そこで、円錐形の電子放出部を使用せず、
開口部の底面に露出した平面状の電子放出部を使用す
る、所謂平面型電界放出素子が提案されている。平面型
電界放出素子における電子放出部はカソード電極上に設
けられており、平面状であっても高い放出電子電流を達
成し得るように、カソード電極の構成材料よりも仕事関
数が低い材料から構成されている。かかる材料として、
近年、ダイヤモンド・ライク・カーボン(DLC)を始
めとする各種の炭素系材料が提案されている。
【0017】即ち、例えば、第60回応用物理学会学術
講演会講演予稿集p.631,演題番号2p−H−6
(1999年)[文献−1と呼ぶ]には、石英基板上に
電子ビーム蒸着法によって形成したチタン薄膜表面をダ
イヤモンドパウダーによりスクラッチ加工を施した後、
チタン薄膜をパターニングして中央部に数μmのギャッ
プを設け、次いで、ノンドープダイヤモンド薄膜をチタ
ン薄膜上に成膜する平面構造型電子エミッターが開示さ
れている。あるいは又、第60回応用物理学会学術講演
会講演予稿集p.632,演題番号2p−H−11(1
999年)[文献−2と呼ぶ]には、金属クロスライン
を付けた石英ガラス上にカーボンナノチューブを形成す
る技術が開示されている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ダイヤ
モンド・ライク・カーボンの膜質や構造と、電子放出特
性の関係は未だ不明な点が多く、現在、研究課題となっ
ている。特に、その膜質及び微細構造を制御して低閾値
でも電子放出特性を確保するためには、形成反応を司る
形成条件等の設定が重要である。
【0019】これに加えて、上述のカーボンナノチュー
ブに関する文献−2では、金属表面に比較的均一なナノ
チューブが成長することが報告されているが、形成温度
が600゜C以上と高温であるため、ガラス基板を使用
することが困難である。ガラス基板を用いることは、表
示装置の製造コスト低減のために重要である。
【0020】また、レジスト層をエッチング用マスクと
して使用し、酸素ガスを用いてDLCのような炭素系薄
膜のプラズマエッチングを行った場合、エッチング反応
系における反応副生成物として(CHx)系あるいは
(CFx)系等の炭素系ポリマーが堆積性物質として生
成する。一般に、プラズマエッチングにおいて堆積性物
質がエッチング反応系に生成した場合、この堆積性物質
はイオン入射確率の低いレジスト層の側壁面、あるいは
被エッチング物の加工端面に堆積して所謂側壁保護膜を
形成し、被エッチング物の異方性加工によって得られる
形状の達成に寄与する。しかしながら、酸素ガスをエッ
チング用ガスとして使用した場合には、炭素系ポリマー
から成る側壁保護膜は、生成しても、直ちに酸素ガスに
よって除去されてしまう。また、酸素ガスをエッチング
用ガスとして使用した場合には、レジスト層の消耗も激
しい。これらの理由により、従来のダイヤモンド薄膜の
酸素プラズマ加工においては、ダイヤモンド薄膜のマス
クの寸法に対する寸法変換差が大きく、異方性加工も困
難である。
【0021】更には、文献−1や文献−2に開示された
技術においては、金属薄膜上に炭素系薄膜を形成する
が、金属薄膜のどの部位にも炭素系薄膜が形成されてし
まい、これらの技術を例えば冷陰極電界電子放出素子の
製造に適用することは実用的であるとは云い難い。ま
た、炭素系薄膜を所望の形状にするための炭素系薄膜の
パターニングは、上述のとおり困難である。
【0022】従って、本発明の目的は、カソード電極の
所望の部位の上に確実に炭素系薄膜を形成することがで
きる冷陰極電界電子放出素子の製造方法、及び、冷陰極
電界電子放出表示装置の製造方法を提供することにあ
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、
(A)支持体上にストライプ状のカソード電極を形成す
る工程と、(B)支持体及びカソード電極上に絶縁層を
形成する工程と、(C)ゲート電極を形成するために、
絶縁層上にストライプ状の導電体層を形成する工程と、
(D)孔部を有するマスク層を全面に形成する工程と、
(E)該マスク層をエッチング用マスクとして、導電体
層をエッチングして導電体層に第1の開口部を形成し、
以て、ゲート電極を形成し、更に、絶縁層をエッチング
して絶縁層に第2の開口部を形成し、第2の開口部の底
部にカソード電極を露出させる工程と、(F)第2の開
口部の底部に露出したカソード電極上及びマスク層上に
金属若しくは金属化合物から成る薄膜を形成した後、マ
スク層及びその上の薄膜を除去し、第2の開口部の底部
に露出したカソード電極上に該薄膜から成る炭素系薄膜
選択成長領域を残す工程と、(G)炭素系薄膜選択成長
領域上に炭素系薄膜から成る電子放出部を形成する工
程、を具備し、前記工程(E)において、絶縁層に形成
される第2の開口部の側壁がマスク層の孔部の側壁より
も後退するように、絶縁層をエッチングすることを特徴
とする。
【0024】上記の目的を達成するための本発明の冷陰
極電界電子放出表示装置の製造方法は、冷陰極電界電子
放出素子が複数設けられたカソードパネル、及び、蛍光
体層とアノード電極とを備えたアノードパネルを、それ
らの周縁部で接合する冷陰極電界電子放出表示装置の製
造方法であって、冷陰極電界電子放出素子を、(A)支
持体上にストライプ状のカソード電極を形成する工程
と、(B)支持体及びカソード電極上に絶縁層を形成す
る工程と、(C)ゲート電極を形成するために、絶縁層
上にストライプ状の導電体層を形成する工程と、(D)
孔部を有するマスク層を全面に形成する工程と、(E)
該マスク層をエッチング用マスクとして、導電体層をエ
ッチングして導電体層に第1の開口部を形成し、以て、
ゲート電極を形成し、更に、絶縁層をエッチングして絶
縁層に第2の開口部を形成し、第2の開口部の底部にカ
ソード電極を露出させる工程と、(F)第2の開口部の
底部に露出したカソード電極上及びマスク層上に金属若
しくは金属化合物から成る薄膜を形成した後、マスク層
及びその上の薄膜を除去し、第2の開口部の底部に露出
したカソード電極上に該薄膜から成る炭素系薄膜選択成
長領域を残す工程と、(G)炭素系薄膜選択成長領域上
に炭素系薄膜から成る電子放出部を形成する工程、によ
って製造し、前記工程(E)において、絶縁層に形成さ
れる第2の開口部の側壁がマスク層の孔部の側壁よりも
後退するように、絶縁層をエッチングすることを特徴と
する。
【0025】本発明の冷陰極電界電子放出素子の製造方
法及び冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法(以下、
これらを総称して、単に、本発明と呼ぶ場合がある)に
あっては、薄膜あるいは炭素系薄膜選択成長領域を構成
する材料として、ニッケル(Ni)、モリブデン(M
o)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、コバルト(C
o)、タングステン(W)、ジルコニウム(Zr)、タ
ンタル(Ta)、鉄(Fe)、銅(Cu)、白金(P
t)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、ゲルマニウ
ム(Ge)、錫(Sn)、鉛(Pb)、ビスマス(B
i)、銀(Ag)、金(Au)、インジウム(In)、
マンガン(Mn)、パラジウム(Pd)及びタリウム
(Tl)から成る群から選択された少なくとも1種類の
金属、あるいは、これらの元素を含む金属化合物又は合
金を挙げることができる。更には、上記に挙げた金属以
外でも、電子放出部を形成(合成)するときの雰囲気中
で触媒作用を有する金属や金属化合物、合金を用いるこ
とができる。
【0026】薄膜の形成方法として、物理的気相成長法
(PVD法)、化学的気相成長法(CVD法)を挙げる
ことができる。ここで、PVD法として、 電子ビーム加熱法、抵抗加熱法、フラッシュ蒸着等
の各種真空蒸着法、 プラズマ蒸着法、 2極スパッタ法、直流スパッタ法、直流マグネトロ
ンスパッタ法、高周波スパッタ法、マグネトロンスパッ
タ法、イオンビームスパッタ法、バイアススパッタ法等
の各種スパッタ法、 DC(direct current)法、RF法、多陰極法、活性
化反応法、電界蒸着法、高周波イオンプレーティング
法、反応性イオンプレーティング法等の各種イオンプレ
ーティング法、 を挙げることができる。
【0027】本発明における前記工程(G)において
は、化学的気相成長法(CVD法)に基づき、炭素系薄
膜選択成長領域上に炭素系薄膜から成る電子放出部を選
択的に形成することが好ましい。CVD法における原料
ガスとして、炭化水素系ガスと水素ガスの組合せを用い
ることが好ましい。ここで、炭化水素系ガスとして、メ
タン(CH4)、エタン(C26)、プロパン(C
38)、ブタン(C410)、エチレン(C24)、ア
セチレン(C22)等の炭化水素系ガスやこれらの混合
ガス、メタノール、エタノール、アセトン、ベンゼン、
トルエン、キシレン、ナフタレン等を気化したガスを挙
げることができる。また、放電を安定にさせるため及び
プラズマ解離を促進するために、ヘリウム(He)やア
ルゴン(Ar)等の希釈用ガスを混合してもよいし、窒
素、アンモニア等のドーピングガスを混合してもよい。
また、炭化水素系ガスと水素ガスの組合せを用いる場
合、炭化水素系ガスと水素ガスの全流量に対する炭化水
素系ガスの流量を1%乃至50%、好ましくは5%乃至
50%とすることが望ましい。ここで、水素ガスは、形
成された炭素系薄膜を構成する結晶粒子の内、結晶性の
良くない結晶粒子を除去(一種のエッチング)する役割
を果たす。
【0028】電子放出部を形成するためのCVD法にあ
っては、支持体にバイアス電圧を印加した状態で、プラ
ズマ密度が1016-3(107mm-3)以上、好ましく
は1017-3(108mm-3)以上、一層好ましくは1
19-3(1010mm-3)以上の条件のプラズマCVD
法に基づくことが、電子放出部形成に用いる原料ガスの
解離度を高くし、電子放出部を確実に形成するといった
観点から好ましい。あるいは又、電子放出部を形成する
ためのCVD法は、支持体にバイアス電圧を印加した状
態で、電子温度が1乃至15eV、好ましくは5eV乃
至15eV、イオン電流密度が、0.1mA/cm2
至30mA/cm2、好ましくは5mA/cm2乃至30
mA/cm2の条件のプラズマCVD法に基づくこと
が、電子放出部形成に用いる原料ガスの解離度を高く
し、電子放出部を確実に形成するといった観点から好ま
しい。そして、これらの場合、プラズマCVD法とし
て、マイクロ波プラズマCVD法、トランス結合型プラ
ズマCVD法、誘導結合型プラズマCVD法、電子サイ
クロトロン共鳴プラズマCVD法、ヘリコン波プラズマ
CVD法、容量結合型プラズマCVD法、DCプラズマ
CVD法を挙げることができる。あるいは又、ホットフ
ィラメントCVD法を採用してもよい。場合によって
は、熱CVD法を採用してもよい。尚、電子放出部を形
成する工程における支持体加熱温度を、600゜C以
下、好ましくは500゜C以下、更に好ましくは400
゜C以下、一層好ましくは300゜C以下とすることが
できる。支持体加熱温度の下限は、電子放出部を形成し
得る温度とすればよい。
【0029】本発明における炭素系薄膜は、結晶性を有
するグラファイトから構成されていることが好ましい。
ここで、結晶性を有するグラファイトは、sp2結合を
有するグラファイトから構成されており、1層のカーボ
ングラファイトシートが巻かれた構造を有する単層カー
ボンナノチューブ、あるいは、2層以上のカーボングラ
ファイトシートが巻かれた構造を有する所謂カーボンナ
ノチューブである。あるいは又、カーボングラファイト
シートが重なったカーボンナノファイバーや、カーボン
ナノチューブあるいはカーボンナノファイバーの周囲に
アモルファスカーボンが堆積(付着)したものから構成
されている。sp2結合を有する炭素原子は、通常、6
個の炭素原子から六員環を構成し、これらの六員環の集
まりがカーボングラファイトシートを構成する。このカ
ーボングラファイトシートが巻かれたチューブ構造を有
するものがカーボンナノチューブである。一方、カーボ
ングラファイトシートが巻かれておらず、カーボングラ
ファイトのフラグメントが重なってファイバー状になっ
たものが、カーボンナノファイバーである。場合によっ
ては、円錐状の形状をも有し得る。電子放出部がどのよ
うな構造になるかは、CVD条件や炭素系薄膜選択成長
領域を構成する材料等に依存する。電子放出部は、巨視
的には炭素系薄膜から構成されているが、微視的には、
1つの炭素系薄膜選択成長領域に、多数のカーボンナノ
チューブから構成された電子放出部、多数のカーボンナ
ノファイバーから構成された電子放出部、あるいは又、
多数の円錐状の形状を有する電子放出部が形成されてい
る。尚、電子放出部は、炭素系薄膜選択成長領域上に選
択的に形成され、ゲート電極やカソード電極上に形成さ
れることはない。
【0030】本発明において、マスク層は、例えばレジ
スト材料から構成することができる。マスク層及びその
上の薄膜の除去には、マスク層を溶解する薬品を用いれ
ばよい。
【0031】本発明においては、ゲート電極の外形形状
をストライプ状とし、カソード電極の外形形状をストラ
イプ状とするが、ストライプ状のカソード電極とストラ
イプ状のゲート電極の延びる方向は異なっている。スト
ライプ状のカソード電極の射影像とストライプ状のゲー
ト電極の射影像は、互いに直交することが、構造の簡素
化といった観点から好ましい。尚、ストライプ状のカソ
ード電極とストライプ状のゲート電極の射影像が重複す
る重複領域(電子放出領域であり、1画素分の領域ある
いは1サブピクセル分の領域に相当する)に複数の冷陰
極電界電子放出素子が設けられており、かかる重複領域
(ゲート電極/カソード電極重複領域)が、カソードパ
ネルの有効領域(実際の表示部分として機能する領域)
内に、通常、2次元マトリクス状に配列されている。カ
ソード電極に相対的に負の電圧を印加し、ゲート電極に
相対的に正の電圧を印加し、アノード電極にゲート電極
より更に高い正の電圧を印加する。列選択されたカソー
ド電極と行選択されたゲート電極(あるいは、行選択さ
れたカソード電極と列選択されたゲート電極)とのゲー
ト電極/カソード電極重複領域に位置する複数の電子放
出部から選択的に真空空間中へ電子が放出され、この電
子がアノード電極に引き付けられてアノードパネルを構
成する蛍光体層に衝突し、蛍光体層を励起、発光させ
る。
【0032】本発明においては、第1の開口部や第2の
開口部の平面形状(カソード電極と平行な仮想平面でこ
れらの開口部を切断したときの形状)は、円形、楕円
形、矩形、多角形、丸みを帯びた矩形、丸みを帯びた多
角形等、任意の形状とすることができる。
【0033】「絶縁層に形成される第2の開口部の側壁
がマスク層の孔部の側壁よりも後退するように」とは、
マスク層に設けられた孔部の射影像が第2の開口部の射
影像内に含まれることを意味する。即ち、例えば、第2
の開口部の平面形状が円形の場合、マスク層に設けられ
た平面形状が円形の孔部の直径よりも、第2の開口部の
直径の方が大きいことを意味する。
【0034】導電体層のエッチングは、異方性エッチン
グ、等方性エッチング、異方性エッチングと等方性エッ
チングの組合せとすることができる。また、絶縁層のエ
ッチングは、異方性エッチングと等方性エッチングの組
合せとすることができる。エッチング条件は、導電体層
や絶縁層を構成する材料に依り、適宜、最適化すればよ
い。エッチングは、ドライエッチング法あるいはウェッ
トエッチング法から適宜選択して行えばよい。
【0035】場合によっては、導電体層に形成される第
1の開口部の側壁がマスク層の孔部の側壁よりも後退す
るように、導電体層をエッチングしてもよい。ここで、
「導電体層に形成される第1の開口部の側壁がマスク層
の孔部の側壁よりも後退するように」とは、マスク層に
設けられた孔部の射影像が第1の開口部の射影像内に含
まれることを意味する。即ち、例えば、第1の開口部の
平面形状が円形の場合、マスク層に設けられた平面形状
が円形の孔部の直径よりも、第1の開口部の直径の方が
大きいことを意味する。
【0036】本発明においては、炭素系薄膜選択成長領
域上における電子放出部の選択成長を一層確実なものと
するために、炭素系薄膜選択成長領域の表面の酸化物
(所謂、自然酸化膜)を除去してもよい。酸化物の除去
を、例えば、水素ガス雰囲気やアンモニアガス雰囲気に
おけるマイクロ波プラズマ法、トランス結合型プラズマ
法、誘導結合型プラズマ法、電子サイクロトロン共鳴プ
ラズマ法、RFプラズマ法等に基づくプラズマ還元処
理、アルゴンガス雰囲気におけるスパッタ処理、若しく
は、例えばフッ酸等の酸や塩基を用いた洗浄処理によっ
て行うことが望ましい。
【0037】カソード電極の構造としては、導電材料層
の1層構成とすることもできるし、下層導電材料層、下
層導電材料層上に形成された抵抗体層、抵抗体層上に形
成された上層導電材料層の3層構成とすることもでき
る。後者の場合、上層導電材料層の表面に炭素系薄膜選
択成長領域を形成する。あるいは又、カソード電極を、
導電材料層と導電材料層上に形成された抵抗体層の2層
構成とすることもできる。このように、抵抗体層を設け
ることによって、電子放出部の電子放出特性の均一化を
図ることができる。抵抗体層を構成する材料として、シ
リコンカーバイド(SiC)といったカーボン系材料、
SiN、アモルファスシリコン等の半導体材料、酸化ル
テニウム(RuO2)、酸化タンタル、窒化タンタル等
の高融点金属酸化物を例示することができる。抵抗体層
の形成方法として、スパッタリング法や、CVD法やス
クリーン印刷法を例示することができる。抵抗値は、概
ね1×105〜1×107Ω、好ましくは数MΩとすれば
よい。
【0038】本発明にあっては、収束電極を形成するこ
ともできる。即ち、絶縁層上にストライプ状を有する導
電体層を形成した後、絶縁層及び導電体層上に第2の絶
縁層を形成し、この第2の絶縁層上に収束電極を形成し
た後、孔部を有するマスク層を全面に形成し、次いで、
このマスク層をエッチング用マスクとして、収束電極、
第2の絶縁層、導電体層、絶縁層をエッチングして、第
2の絶縁層に第3の開口部を形成し、導電体層に第1の
開口部を形成してゲート電極を形成し、絶縁層に第2の
開口部を形成する工程を含むことができる。この場合、
第2の絶縁層に形成される第3の開口部の側壁がマスク
層の孔部の側壁よりも後退するように第2の絶縁層をエ
ッチングし、絶縁層に形成される第2の開口部の側壁が
マスク層の孔部の側壁よりも後退するように絶縁層をエ
ッチングする。
【0039】ここで、収束電極とは、第1の開口部から
放出されアノード電極へ向かう放出電子の軌道を収束さ
せ、以て、輝度の向上や隣接画素間の光学的クロストー
クの防止を可能とするための電極である。アノード電極
とカソード電極との間の電位差が数キロボルトのオーダ
ーであって、アノード電極とカソード電極との間の距離
が比較的長い、所謂高電圧タイプの冷陰極電界電子放出
表示装置において、収束電極は特に有効である。収束電
極には、収束電源から相対的な負電圧が印加される。収
束電極は、必ずしも冷陰極電界電子放出素子毎に設けら
れている必要はなく、例えば、冷陰極電界電子放出素子
の所定の配列方向に沿って延在させることにより、複数
の冷陰極電界電子放出素子に共通の収束効果を及ぼすこ
ともできる。
【0040】本発明において、支持体は、少なくとも表
面が絶縁性部材より構成されていればよく、ガラス基
板、表面に絶縁膜が形成されたガラス基板、石英基板、
表面に絶縁膜が形成された石英基板、表面に絶縁膜が形
成された半導体基板を挙げることができるが、中でも、
ガラス基板、表面に絶縁膜が形成されたガラス基板を用
いることが、製造コスト低減といった観点から好まし
い。基板も、支持体と同様に構成することができる。
【0041】カソード電極、ゲート電極(導電体層)若
しくは収束電極を構成する材料として、タングステン
(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、モリブデ
ン(Mo)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、
銅(Cu)等の金属、これらの金属元素を含む合金ある
いは化合物(例えばTiN等の窒化物や、WSi2、M
oSi2、TiSi2、TaSi2等のシリサイド)、あ
るいはシリコン(Si)等の半導体、ITO(インジウ
ム錫酸化物)を例示することができる。尚、これらの電
極を構成する材料を、互いに同種材料としてもよいし、
異種の材料としてもよい。これらの電極の形成方法とし
て、蒸着法、スパッタ法、CVD法、イオンプレーティ
ング法、スクリーン印刷法、メッキ法等、通常の薄膜作
製プロセスを利用できる。尚、ストライプ状の導電体層
を形成する方法として、より具体的には、絶縁層上にゲ
ート電極を構成する導電体層を形成した後、導電体層上
にパターニングされたマスク材料層を形成し、かかるマ
スク材料層をエッチング用マスクとして用いて導電体層
をエッチングする方法を挙げることができる。あるいは
又、例えば、スクリーン印刷法によってストライプ状の
導電体層を直接形成する方法を例示することができる。
【0042】尚、カソード電極、ゲート電極及び収束電
極を構成する材料と、炭素系薄膜選択成長領域(薄膜)
を構成する材料とは、カソード電極、ゲート電極及び収
束電極上に電子放出部を形成させないといった観点か
ら、異なる材料であることが好ましい。あるいは又、C
VD法にて電子放出部を形成するときのCVD条件にお
いて炭素系薄膜が形成されないような材料からカソード
電極、ゲート電極及び収束電極を形成すればよい。
【0043】絶縁層や第2の絶縁層の構成材料として
は、SiO2、SiN、SiON、ガラスペースト硬化
物を単独あるいは適宜組み合わせて使用することができ
る。絶縁層の形成には、CVD法、塗布法、スパッタ
法、スクリーン印刷法等の公知のプロセスが利用でき
る。
【0044】アノード電極の構成材料は、冷陰極電界電
子放出表示装置の構成によって選択すればよい。即ち、
冷陰極電界電子放出表示装置が透過型(アノードパネル
が表示面に相当する)であって、且つ、基板上にアノー
ド電極と蛍光体層がこの順に積層されている場合には、
アノード電極が形成される基板は元より、アノード電極
自身も透明である必要があり、ITO(インジウム錫酸
化物)等の透明導電材料を用いる。一方、冷陰極電界電
子放出表示装置が反射型(カソードパネルが表示面に相
当する)である場合、及び、透過型であっても基板上に
蛍光体層とアノード電極とがこの順に積層されている
(アノード電極はメタルバック膜を兼ねている)場合に
は、ITOの他、カソード電極やゲート電極や収束電極
に関連して上述した材料を適宜選択して用いることがで
きる。
【0045】蛍光体層を構成する蛍光体として、高速電
子励起用蛍光体や低速電子励起用蛍光体を用いることが
できる。冷陰極電界電子放出表示装置が単色表示装置で
ある場合、蛍光体層は特にパターニングされていなくと
もよい。また、冷陰極電界電子放出表示装置がカラー表
示装置である場合、ストライプ状又はドット状にパター
ニングされた赤(R)、緑(G)、青(B)の三原色に
対応する蛍光体層を交互に配置することが好ましい。
尚、パターニングされた蛍光体層間の隙間は、表示画面
のコントラスト向上を目的としたブラックマトリックス
で埋め込まれていてもよい。
【0046】アノード電極と蛍光体層の構成例として、
(1)基板上に、アノード電極を形成し、アノード電極
の上に蛍光体層を形成する構成、(2)基板上に、蛍光
体層を形成し、蛍光体層上にアノード電極を形成する構
成、を挙げることができる。尚、(1)の構成におい
て、蛍光体層の上に、アノード電極と電気的に接続され
た所謂メタルバック膜を形成してもよい。また、(2)
の構成において、アノード電極の上にメタルバック膜を
形成してもよい。
【0047】アノード電極は、冷陰極電界電子放出表示
装置の構成に依存して、有効領域を1枚のシート状の導
電材料で被覆した形式のアノード電極としてもよいし、
1又は複数の電子放出部、あるいは、1又は複数の画素
に対応するアノード電極ユニットが集合した形式のアノ
ード電極としてもよいし、ストライプ状のアノード電極
としてもよい。
【0048】本発明において、基板と支持体とを周縁部
において接合する場合、接合は接着層を用いて行っても
よいし、あるいはガラスやセラミック等の絶縁剛性材料
から成る枠体と接着層とを併用して行ってもよい。枠体
と接着層とを併用する場合には、枠体の高さを適宜選択
することにより、接着層のみを使用する場合に比べ、基
板と支持体との間の対向距離をより長く設定することが
可能である。尚、接着層の構成材料としては、フリット
ガラスが一般的であるが、融点が120〜400゜C程
度の所謂低融点金属材料を用いてもよい。かかる低融点
金属材料としては、In(インジウム:融点157゜
C);インジウム−金系の低融点合金;Sn80Ag
20(融点220〜370゜C)、Sn95Cu5(融点2
27〜370゜C)等の錫(Sn)系高温はんだ;Pb
97.5Ag2.5(融点304゜C)、Pb9 4.5Ag5.5(融
点304〜365゜C)、Pb97.5Ag1.5Sn1.0(融
点309゜C)等の鉛(Pb)系高温はんだ;Zn95
5(融点380゜C)等の亜鉛(Zn)系高温はん
だ;Sn5Pb95(融点300〜314゜C)、Sn2
98(融点316〜322゜C)等の錫−鉛系標準はん
だ;Au88Ga12(融点381゜C)等のろう材(以上
の添字は全て原子%を表す)を例示することができる。
【0049】基板と支持体と枠体の三者を接合する場
合、三者同時接合を行ってもよいし、あるいは、第1段
階で基板又は支持体のいずれか一方と枠体とを先に接合
し、第2段階で基板又は支持体の他方と枠体とを接合し
てもよい。三者同時接合や第2段階における接合を高真
空雰囲気中で行えば、基板と支持体と枠体と接着層とに
より囲まれた空間は、接合と同時に真空となる。あるい
は、三者の接合終了後、基板と支持体と枠体と接着層と
によって囲まれた空間を排気し、真空とすることもでき
る。接合後に排気を行う場合、接合時の雰囲気の圧力は
常圧/減圧のいずれであってもよく、また、雰囲気を構
成する気体は、大気であっても、あるいは窒素ガスや周
期律表0族に属するガス(例えばArガス)を含む不活
性ガスであってもよい。
【0050】接合後に排気を行う場合、排気は、基板及
び/又は支持体に予め接続されたチップ管を通じて行う
ことができる。チップ管は、典型的にはガラス管を用い
て構成され、基板及び/又は支持体の無効領域(即ち、
表示画面として機能する有効領域以外の領域)に設けら
れた貫通孔の周囲に、フリットガラス又は上述の低融点
金属材料を用いて接合され、空間が所定の真空度に達し
た後、熱融着によって封じ切られる。尚、封じ切りを行
う前に、表示装置全体を一旦加熱してから降温させる
と、空間に残留ガスを放出させることができ、この残留
ガスを排気により空間外へ除去することができるので好
適である。
【0051】本発明においては、絶縁層に形成される第
2の開口部の側壁がマスク層の孔部の側壁よりも後退す
るように絶縁層をエッチングし、その後、第2の開口部
の底部に露出したカソード電極上及びマスク層上に炭素
系薄膜選択成長領域のための薄膜を形成するので、第2
の開口部の底部に露出したカソード電極上に自己整合的
に炭素系薄膜選択成長領域を形成することができるし、
炭素系薄膜選択成長領域を構成する材料によってカソー
ド電極とゲート電極とが短絡する虞もない。しかも、炭
素系薄膜選択成長領域を形成するが故に、その上に選択
的に炭素系薄膜から成る電子放出部を形成することがで
きる。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、発明の実
施の形態(以下、実施の形態と略称する)に基づき本発
明を説明する。
【0053】(実施の形態1)実施の形態1は、本発明
の冷陰極電界電子放出素子(以下、電界放出素子と略称
する)の製造方法、及び、本発明の冷陰極電界電子放出
表示装置(以下、表示装置と略称する)の製造方法に関
する。
【0054】実施の形態1の電界放出素子の模式的な一
部端面図を図4の(B)に示し、表示装置の模式的な一
部端面図を図5に示し、カソードパネルCPとアノード
パネルAPを分解したときの模式的な部分的斜視図を図
6に示す。この電界放出素子は、支持体10上に形成さ
れたストライプ状のカソード電極11、支持体10及び
カソード電極11上に形成された絶縁層12、絶縁層1
2上に形成されたストライプ状のゲート電極13、電子
放出部15から構成され、ゲート電極13には第1の開
口部14Aが形成され、絶縁層12には第1の開口部1
4Aと連通した第2の開口部14Bが形成され、第2の
開口部14Bの底部に位置するカソード電極11の上に
炭素系薄膜選択成長領域20が形成され、この炭素系薄
膜選択成長領域20上に炭素系薄膜21が形成されてい
る。ストライプ状のカソード電極11の射影像とストラ
イプ状のゲート電極13の射影像とは直交する。具体的
には、カソード電極11は図5の紙面垂直方向に延び、
ゲート電極13は図5の紙面左右方向に延びている。
【0055】炭素系薄膜選択成長領域20は、金属(具
体的には、実施の形態1においてはニッケル)から成
り、電子放出部15は、炭素系薄膜選択成長領域20上
に形成された結晶性を有するグラファイト(より具体的
には、sp2結合を有するグラファイトから構成された
カーボンナノチューブ)の集合した炭素系薄膜21から
構成されている。
【0056】アノードパネルAPは、具体的には、基板
30と、基板30上に形成され、所定のパターン(例え
ば、ストライプ状やドット状)に従って形成された蛍光
体層31(赤色発光蛍光体層31R、緑色発光蛍光体層
31G、青色発光蛍光体層31B)と、蛍光体層31を
覆う例えばアルミニウム薄膜から成るアノード電極33
から構成されている。アノード電極33は、1枚の導電
材料シートが有効領域を覆う構造を有している。蛍光体
層31と蛍光体層31との間の基板30上には、ブラッ
クマトリックス32が形成されている。尚、ブラックマ
トリックス32を省略することもできる。また、単色表
示装置を想定した場合、蛍光体層31は必ずしも所定の
パターンに従って設けられる必要はない。更には、IT
O等の透明導電膜から成るアノード電極を基板30と蛍
光体層31との間に設けてもよく、あるいは、基板30
上に設けられた透明導電膜から成るアノード電極33
と、アノード電極33上に形成された蛍光体層31及び
ブラックマトリックス32と、蛍光体層31及びブラッ
クマトリックス32の上に形成されたアルミニウムから
成り、アノード電極33と電気的に接続された光反射導
電膜から構成することもできる。
【0057】実施の形態1における表示装置は、電界放
出素子が複数設けられたカソードパネルCP、及び、蛍
光体層31とアノード電極33とを備えたアノードパネ
ルAPから構成されており、複数の画素から構成され、
各画素は、電界放出素子と、電界放出素子に対向して基
板30上に設けられたアノード電極33及び蛍光体層3
1から構成されている。カソードパネルCPとアノード
パネルAPとは、それらの周縁部において、枠体34を
介して接合されている。枠体34は、セラミックス又は
ガラスから成り、高さは、例えば1.0mmである。場
合によっては、枠体34の代わりに接着層のみを用いる
こともできる。
【0058】実施の形態1の表示装置におけるカソード
パネルCPにおいては、上述のような電界放出素子の複
数から構成された電子放出領域が有効領域に2次元マト
リクス状に多数形成されている。図5に示す一部端面図
には、カソードパネルCPにおいて、1本のカソード電
極11につき開口部14A,14B及び電子放出部15
を、図面の簡素化のために2つずつ示しているが、これ
に限定するものではなく、また、電界放出素子の基本的
な構成は図4の(B)に示したとおりである。更には、
カソードパネルCPの無効領域には、真空排気用の貫通
孔36が設けられており、この貫通孔36には、真空排
気後に封じ切られるチップ管37が接続されている。但
し、図5は表示装置の完成状態を示しており、図示した
チップ管37は既に封じ切られている。
【0059】この表示装置において表示を行う場合に
は、カソード電極11には相対的な負電圧がカソード電
極制御回路40から印加され、ゲート電極13には相対
的な正電圧がゲート電極制御回路41から印加され、ア
ノード電極33にはゲート電極13よりも更に高い正電
圧がアノード電極制御回路42から印加される。かかる
表示装置において表示を行う場合、例えば、カソード電
極11にカソード電極制御回路40から走査信号を入力
し、ゲート電極13にゲート電極制御回路41からビデ
オ信号を入力する。尚、これとは逆に、カソード電極1
1にカソード電極制御回路40からビデオ信号を入力
し、ゲート電極13にゲート電極制御回路41から走査
信号を入力してもよい。カソード電極11とゲート電極
13との間に電圧を印加した際に生じる電界により、量
子トンネル効果に基づき電子放出部15から電子が放出
され、この電子がアノード電極33に引き付けられ、蛍
光体層31に衝突する。その結果、蛍光体層31が励起
されて発光し、所望の画像を得ることができる。
【0060】以下、実施の形態1の電界放出素子の製造
方法及び表示装置の製造方法を、支持体等の模式的な一
部端面図である図1〜図4を参照して説明する。
【0061】[工程−100]先ず、例えば、ガラス基
板から成る支持体10上に、アルミニウム(Al)から
成るストライプ状のカソード電極11を、スパッタ法、
リソグラフィ技術及びエッチング技術に基づき形成す
る。あるいは又、例えば、ガラス基板から成る支持体1
0上にレジスト材料層を形成する。レジスト材料層は、
ストライプ状のカソード電極を形成すべき部分以外の支
持体10を被覆するように形成する。次いで、アルミニ
ウム(Al)から成る導電材料層をスパッタ法にて全面
に成膜する。その後、レジスト材料層並びにその上の導
電材料層を除去することによって、ストライプ状のカソ
ード電極11を形成することができる。カソード電極1
1は図1〜図4の紙面左右方向に延びている。
【0062】[工程−110]次に、全面に、具体的に
は、支持体10及びカソード電極11上に絶縁層12を
形成する。具体的には、例えばTEOS(テトラエトキ
シシラン)を原料ガスとして使用したCVD法(CVD
条件を以下の表1に例示する)により、全面に、厚さ約
3μmの絶縁層12を形成する。尚、例えば、スパッタ
法やスクリーン印刷法にて絶縁層12を形成してもよ
い。その後、ゲート電極形成のために、絶縁層12上に
ストライプ状の導電体層13Aを形成する。具体的に
は、ゲート電極を構成するための導電体層(アルミニウ
ムから成る)をスパッタ法にて絶縁層12上に形成した
後、導電体層上にパターニングされたマスク材料層(図
示せず)を形成し、かかるマスク材料層をエッチング用
マスクとして用いて導電体層をエッチングして、導電体
層をストライプ状にパターニングした後、マスク材料層
を除去する。こうして、図1の(A)に示す構造を得る
ことができる。ストライプ状の導電体層13Aは、図面
の紙面垂直方向に延びている。
【0063】[表1] [絶縁層の成膜条件] TEOS流量:800SCCM O2流量 :600SCCM 圧力 :1.1kPa RFパワー :0.7kW(13.56MHz) 成膜温度 :400゜C
【0064】[工程−120]次いで、孔部16Aを有
するマスク層16を全面に形成する(図1の(B)参
照)。具体的には、レジスト材料層をスピンコート法に
て全面に形成し、リソグラフィ技術に基づき、レジスト
材料層に孔部16Aを形成することによって、孔部16
Aを有するマスク層16を全面に形成することができ
る。
【0065】[工程−130]その後、マスク層16を
エッチング用マスクとして、導電体層13Aをエッチン
グして導電体層13Aに第1の開口部14Aを形成し、
ゲート電極13を得る(図2の(A)参照)。具体的に
は、酢酸、燐酸、硝酸から成る混酸を用いたウェットエ
ッチング法にてアルミニウム(Al)から成る導電体層
13Aをエッチングすればよい。あるいは又、RIE法
に基づく導電体層13Aのドライエッチング条件を以下
の表2に例示する。その後、更に、絶縁層12をエッチ
ングして絶縁層12に第2の開口部14Bを形成し、第
2の開口部14Bの底部にカソード電極11を露出させ
る(図2の(B)参照)。絶縁層12は、表3に例示す
るRIE法によるドライエッチング(このエッチングに
よって得られた状態を図2の(B)に示す)、及び、緩
衝化フッ酸水溶液を用いたウェットエッチング(このエ
ッチングによって得られた状態を図3の(A)に示す)
の組合せによって行うことができる。ここで、絶縁層1
2をウェットエッチングすることによって、絶縁層12
に形成される第2の開口部14Bの側壁14bがマスク
層16の孔部16Aの側壁16aよりも後退する。
【0066】[表2] [導電体層のエッチング条件] エッチング装置:平行平板型RIE装置 Cl2流量 :100SCCM 圧力 :0.7Pa RFパワー :0.8kW(13.56MHz) エッチング温度:60゜C
【0067】[表3] [絶縁層のエッチング条件] エッチング装置:平行平板型RIE装置 C48流量 :30SCCM CO流量 :70SCCM Ar流量 :300SCCM 圧力 :7.3Pa RFパワー :1.3kW(13.56MHz) エッチング温度:室温
【0068】[工程−140]次に、第2の開口部14
Bの底部に露出したカソード電極11上及びマスク層1
6上に、ニッケル(Ni)から成る薄膜20Aを形成し
た後(図3の(B)参照)、マスク層16及びその上の
薄膜20Aを除去し、第2の開口部14Bの底部に露出
したカソード電極11上に薄膜20Aから成る炭素系薄
膜選択成長領域20を残す(図4の(A)参照)。スパ
ッタ法に基づく薄膜20Aの形成条件を以下の表4に例
示する。また、マスク層16及びその上の薄膜20A
は、アセトンに全体を浸漬することによって除去するこ
とができる。絶縁層12に形成された第2の開口部14
Bの側壁14bがマスク層16の孔部16Aの側壁16
aよりも後退しているので、第2の開口部14Bの底部
に露出したカソード電極11上に自己整合的に炭素系薄
膜選択成長領域20を形成することができるし、薄膜2
0Aを構成する材料(ニッケル)によってカソード電極
11とゲート電極13とが短絡する虞もない。
【0069】[表4] [薄膜20Aの成膜条件] ターゲット :Ni Ar流量 :100SCCM 圧力 :0.5Pa DCパワー :2kW スパッタ温度:200゜C 膜厚 :30nm
【0070】[工程−150]次に、ヘリコン波プラズ
マCVD装置を用いて、以下の表5に示すプラズマCV
D条件にて、炭素系薄膜選択成長領域20上に炭素系薄
膜21から成る電子放出部15を選択的に形成する(図
4の(B)参照)。カソード電極11及びゲート電極1
3がアルミニウムから構成されているので、炭素系薄膜
がカソード電極11及びゲート電極13の上に形成され
ることはない。尚、電子放出部15は、炭素系薄膜選択
成長領域20上に形成された結晶性を有するグラファイ
ト(より具体的には、sp2結合を有するグラファイト
から構成されたカーボンナノチューブ)の集合した炭素
系薄膜21から構成されている。電子放出部15を構成
する炭素系薄膜21の結晶性を変化させるために、CV
D条件を随時変化させてもよい。また、放電を安定にさ
せるため及びプラズマ解離を促進するために、ヘリウム
(He)やアルゴン(Ar)等の希釈用ガスを混合して
もよいし、窒素、アンモニア等のドーピングガスを混合
してもよい。第2の開口部14Bの底部に露出したカソ
ード電極11上に形成された炭素系薄膜選択成長領域2
0の上に炭素系薄膜21から成る電子放出部15を選択
的に形成することができるので、炭素系薄膜21のパタ
ーニング等は一切不要である。
【0071】[表5] 使用ガス :CH4/H2=50/50sccm 電源パワー :1500W 支持体印加電力 :100V プラズマ密度 :3×1012/cm3 反応圧力 :0.1Pa 支持体温度 :300゜C 電子温度 :6.5eV イオン電流密度 :25mA/cm2
【0072】[工程−160]その後、表示装置の組み
立てを行う。具体的には、蛍光体層31と電界放出素子
とが対向するようにアノードパネルAPとカソードパネ
ルCPとを配置し、アノードパネルAPとカソードパネ
ルCP(より具体的には、基板30と支持体10)と
を、枠体34を介して、周縁部において接合する。接合
に際しては、枠体34とアノードパネルAPとの接合部
位、及び枠体34とカソードパネルCPとの接合部位に
フリットガラスを塗布し、アノードパネルAPとカソー
ドパネルCPと枠体34とを貼り合わせ、予備焼成にて
フリットガラスを乾燥した後、約450゜Cで10〜3
0分の本焼成を行う。その後、アノードパネルAPとカ
ソードパネルCPと枠体34とフリットガラスとによっ
て囲まれた空間を、貫通孔36及びチップ管37を通じ
て排気し、空間の圧力が10-4Pa程度に達した時点で
チップ管37を加熱溶融により封じ切る。このようにし
て、アノードパネルAPとカソードパネルCPと枠体3
4とに囲まれた空間を真空にすることができる。その
後、必要な外部回路との配線を行い、表示装置を完成さ
せる。
【0073】尚、図5に示した表示装置におけるアノー
ドパネルAPの製造方法の一例を、以下、図9を参照し
て説明する。
【0074】先ず、発光性結晶粒子組成物を調製する。
そのために、例えば、純水に分散剤を分散させ、ホモミ
キサーを用いて3000rpmにて1分間、撹拌を行
う。次に、発光性結晶粒子を分散剤が分散した純水中に
投入し、ホモミキサーを用いて5000rpmにて5分
間、撹拌を行う。その後、例えば、ポリビニルアルコー
ル及び重クロム酸アンモニウムを添加して、十分に撹拌
し、濾過する。
【0075】アノードパネルAPの製造においては、例
えばガラスから成る基板30上の全面に感光性被膜50
を形成(塗布)する。そして、露光光源(図示せず)か
ら射出され、マスク53に設けられた孔部54を通過し
た紫外線によって、基板30上に形成された感光性被膜
50を露光して感光領域51を形成する(図9の(A)
参照)。その後、感光性被膜50を現像して選択的に除
去し、感光性被膜の残部(露光、現像後の感光性被膜)
52を基板30上に残す(図9の(B)参照)。次に、
全面にカーボン剤(カーボンスラリー)を塗布し、乾
燥、焼成した後、リフトオフ法にて感光性被膜の残部5
2及びその上のカーボン剤を除去することによって、露
出した基板30上にカーボン剤から成るブラックマトリ
ックス32を形成し、併せて、感光性被膜の残部52を
除去する(図9の(C)参照)。その後、露出した基板
30上に、赤、緑、青の各蛍光体層31を形成する(図
9の(D)参照)。具体的には、各発光性結晶粒子(蛍
光体粒子)から調製された発光性結晶粒子組成物を使用
し、例えば、赤色の感光性の発光性結晶粒子組成物(蛍
光体スラリー)を全面に塗布し、露光、現像し、次い
で、緑色の感光性の発光性結晶粒子組成物(蛍光体スラ
リー)を全面に塗布し、露光、現像し、更に、青色の感
光性の発光性結晶粒子組成物(蛍光体スラリー)を全面
に塗布し、露光、現像すればよい。その後、蛍光体層3
1及びブラックマトリックス32上にスパッタ法にて厚
さ約0.07μmのアルミニウム薄膜から成るアノード
電極33を形成する。尚、スクリーン印刷法等により各
蛍光体層31を形成することもできる。
【0076】(実施の形態2)実施の形態2は、実施の
形態1の変形である。実施の形態1にて説明した製造方
法にあっては、場合によっては、炭素系薄膜選択成長領
域20の表面が自然酸化され、電子放出部15の形成が
困難となる場合がある。実施の形態2においては、炭素
系薄膜選択成長領域20の表面の金属酸化物(所謂、自
然酸化膜)を除去する。尚、炭素系薄膜選択成長領域2
0の表面の金属酸化物を、プラズマ還元処理若しくは洗
浄処理によって除去する。
【0077】実施の形態2により製造される電界放出素
子及び表示装置の構造は、実施の形態1にて説明した電
界放出素子及び表示装置の構造と同じであるので、詳細
な説明は省略する。以下、実施の形態2の電界放出素子
の製造方法及び表示装置の製造方法を説明する。
【0078】[工程−200]先ず、実施の形態1の
[工程−100]〜[工程−140]と同様の工程を実
行する。
【0079】[工程−210]次に、炭素系薄膜選択成
長領域20の表面の金属酸化物(自然酸化膜)を、以下
の表6に例示するプラズマ還元処理(マイクロ波プラズ
マ処理)に基づき除去する。あるいは又、例えば50%
フッ酸水溶液と純水の1:49(容積比)混合液を用い
て、露出した炭素系薄膜選択成長領域20の表面の金属
酸化物(自然酸化膜)を除去することもできる。
【0080】[表6] 使用ガス :H2=100SCCM 圧力 :1.3×103Pa マイクロ波パワー:600W(13.56MHz) 処理温度 :400゜C
【0081】[工程−220]その後、実施の形態1の
[工程−150]と同様の工程を実行して電界放出素子
を製造し、更に、実施の形態1の[工程−160]と同
様にして、表示装置の組み立てを行う。実施の形態2に
おいては、炭素系薄膜選択成長領域20の表面の金属酸
化物(自然酸化膜)を除去した後、かかる炭素系薄膜選
択成長領域20の表面に電子放出部15を形成するの
で、より一層低い温度での電子放出部15の形成が可能
となった。
【0082】以上、本発明を、発明の実施の形態に基づ
き説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。発明の実施の形態においては、電子放出部をカーボ
ンナノチューブから構成したが、電子放出部を形成する
ためのCVD条件によっては、電子放出部をカーボンナ
ノファイバーから構成でき、あるいは又、円錐状の形状
を有する電子放出部を形成することも可能である。ま
た、発明の実施の形態においては、薄膜をスパッタ法に
て形成したが、その他のPVD法やCVD法にて形成す
ることもできる。
【0083】本発明の冷陰極電界電子放出素子におい
て、ゲート電極13及び絶縁層12の上に更に第2の絶
縁層62を設け、第2の絶縁層62上に収束電極63を
設けてもよい。このような構造を有する電界放出素子の
模式的な一部端面図を図7に示す。第2の絶縁層62に
は、第1の開口部14Aに連通した第3の開口部64が
設けられている。収束電極63の形成は、例えば、実施
の形態1にあっては、[工程−110]の完了後、全面
に第2の絶縁層62を形成し、次いで、第2の絶縁層6
2上にパターニングされた収束電極63を形成した後、
孔部を有するマスク層を全面に形成し、次いで、このマ
スク層をエッチング用マスクとして、収束電極63、第
2の絶縁層62、導電体層13A、絶縁層12をエッチ
ングすればよい。そして、この場合、第2の絶縁層62
に形成される第3の開口部64の側壁64aがマスク層
の孔部の側壁よりも後退するように第2の絶縁層62を
エッチングし、絶縁層12に形成される第2の開口部1
4Bの側壁14bがマスク層の孔部の側壁よりも後退す
るように絶縁層12をエッチングすればよい。
【0084】尚、収束電極は、このような方法にて形成
するだけでなく、例えば、厚さ数十μmの42%Ni−
Feアロイから成る金属板の両面に、例えばSiO2
ら成る絶縁膜を形成した後、各画素に対応した領域にパ
ンチングやエッチングすることによって開口部を形成す
ることで収束電極を作製することもできる。そして、カ
ソードパネル、金属板、アノードパネルを積み重ね、両
パネルの外周部に枠体を配置し、加熱処理を施すことに
よって、金属板の一方の面に形成された絶縁膜と絶縁層
12とを接着させ、金属板の他方の面に形成された絶縁
膜とアノードパネルとを接着し、これらの部材を一体化
させ、その後、真空封入することで、表示装置を完成さ
せることもできる。
【0085】導電体層13Aに形成される第1の開口部
14Aの側壁14aがマスク層16の孔部16Aの側壁
16aよりも後退するように、導電体層13Aをエッチ
ングしてもよい。この状態を、模式的に図8の(A)に
示す。また、得られた電界放出素子の模式的な一部端面
図を図8の(B)に示す。このような導電体層13Aの
エッチングは、ウェットエッチングあるいは、ドライエ
ッチングとウェットエッチングの組合せにて行うことが
できる。
【0086】
【発明の効果】本発明の冷陰極電界電子放出素子の製造
方法及び冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法におい
ては、絶縁層に形成された第2の開口部の側壁がマスク
層の孔部の側壁よりも後退しているので、第2の開口部
の底部に露出したカソード電極上に自己整合的に炭素系
薄膜選択成長領域を形成することができるし、炭素系薄
膜選択成長領域を構成する材料によってカソード電極と
ゲート電極とが短絡する虞もない。即ち、簡素なプロセ
スで、第2の開口部の底部に位置するカソード電極の中
央部分に確実に炭素系薄膜選択成長領域を形成すること
ができるし、本質的に、ゲート電極に設けられた第1の
開口部と炭素系薄膜選択成長領域の位置合わせが不要で
ある。そして、ゲート電極に設けられた第1の開口部か
ら電子放出部までの距離にばらつきが生じることを抑制
できる結果、冷陰極電界電子放出素子からの電子放出が
安定し、且つ、均一化する。また、第2の開口部の底部
に露出したカソード電極上に形成された炭素系薄膜選択
成長領域の上に炭素系薄膜から成る電子放出部を選択的
に形成することができるので、カソード電極の所望の部
位の上に確実に炭素系薄膜を形成することができるし、
炭素系薄膜のパターニング等は一切不要である。しか
も、電子放出部が炭素系薄膜から構成されているので、
低い閾値電位ΔVthを達成することができ、実際に、閾
値電位ΔVth=20ボルトでの安定した電子放出を達成
することができた。
【0087】カソード電極上に炭素系薄膜選択成長領域
を形成した後、絶縁層の形成、第1の開口部を有するゲ
ート電極の形成、絶縁層における第2の開口部の形成と
いった手順を経た場合、第2の開口部の形成時、炭素系
薄膜選択成長領域に損傷や汚染が生じる虞がある。一
方、本発明においては、絶縁層に第2の開口部を形成し
た後に炭素系薄膜選択成長領域を形成するので、このよ
うな問題が生じることがなく、良好な炭素系薄膜の形成
が可能となり、炭素系薄膜に特有の低閾値電位での電子
放出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1における冷陰極電界電子放
出素子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な
一部断面図である。
【図2】図1に引き続き、発明の実施の形態1における
冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支
持体等の模式的な一部断面図である。
【図3】図2に引き続き、発明の実施の形態1における
冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支
持体等の模式的な一部断面図である。
【図4】図3に引き続き、発明の実施の形態1における
冷陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支
持体等の模式的な一部断面図である。
【図5】発明の実施の形態1の冷陰極電界電子放出表示
装置の模式的な一部端面図である。
【図6】発明の実施の形態1の冷陰極電界電子放出表示
装置におけるカソードパネルとアノードパネルを分解し
たときの模式的な部分的斜視図である。
【図7】発明の実施の形態1の冷陰極電界電子放出素子
の変形であって、収束電極を備えた冷陰極電界電子放出
素子の模式的な一部端面図である。
【図8】発明の実施の形態1の冷陰極電界電子放出素子
の別の変形例の模式的な一部端面図である。
【図9】発明の実施の形態1の冷陰極電界電子放出表示
装置におけるアノードパネルの製造方法を説明するため
の基板等の模式的な一部断面図である。
【図10】スピント型冷陰極電界電子放出素子を備えた
従来の冷陰極電界電子放出表示装置の構成例を示す模式
図である。
【図11】従来のスピント型冷陰極電界電子放出素子の
製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面
図である。
【図12】図11に引き続き、従来のスピント型冷陰極
電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等
の模式的な一部端面図である。
【符号の説明】
CP・・・カソードパネル、AP・・・アノードパネ
ル、10・・・支持体、11・・・カソード電極、12
・・・絶縁層、13・・・ゲート電極、14A,14B
・・・開口部、14a・・・第1の開口部の側壁、14
b・・・第2の開口部の側壁、15・・・電子放出部、
16・・・マスク層、16A・・・マスク層に設けられ
た孔部、16a・・・マスク層に設けられた孔部の側
壁、20・・・炭素系薄膜選択成長領域、20A・・・
薄膜、21・・・炭素系薄膜、30・・・基板、31,
31R,31G,31B・・・蛍光体層、32・・・ブ
ラックマトリックス、33・・・アノード電極、34・
・・枠体、40・・・カソード電極制御回路、41・・
・ゲート電極制御回路、42・・・アノード電極制御回
路、62・・・第2の絶縁層、63・・・収束電極、6
4・・・第3の開口部、64a・・・第3の開口部の側

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)支持体上にストライプ状のカソード
    電極を形成する工程と、 (B)支持体及びカソード電極上に絶縁層を形成する工
    程と、 (C)ゲート電極を形成するために、絶縁層上にストラ
    イプ状の導電体層を形成する工程と、 (D)孔部を有するマスク層を全面に形成する工程と、 (E)該マスク層をエッチング用マスクとして、導電体
    層をエッチングして導電体層に第1の開口部を形成し、
    以て、ゲート電極を形成し、更に、絶縁層をエッチング
    して絶縁層に第2の開口部を形成し、第2の開口部の底
    部にカソード電極を露出させる工程と、 (F)第2の開口部の底部に露出したカソード電極上及
    びマスク層上に金属若しくは金属化合物から成る薄膜を
    形成した後、マスク層及びその上の薄膜を除去し、第2
    の開口部の底部に露出したカソード電極上に該薄膜から
    成る炭素系薄膜選択成長領域を残す工程と、 (G)炭素系薄膜選択成長領域上に炭素系薄膜から成る
    電子放出部を形成する工程、を具備し、 前記工程(E)において、絶縁層に形成される第2の開
    口部の側壁がマスク層の孔部の側壁よりも後退するよう
    に、絶縁層をエッチングすることを特徴とする冷陰極電
    界電子放出素子の製造方法。
  2. 【請求項2】炭素系薄膜選択成長領域を構成する材料
    は、ニッケル、モリブデン、チタン、クロム、コバル
    ト、タングステン、ジルコニウム、タンタル、鉄、銅、
    白金、亜鉛、カドミウム、ゲルマニウム、錫、鉛、ビス
    マス、銀、金、インジウム、マンガン、パラジウム及び
    タリウムから成る群から選択された少なくとも1種類の
    金属、あるいは、これらの元素を含む金属化合物又は合
    金であることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界
    電子放出素子の製造方法。
  3. 【請求項3】前記工程(G)において、化学的気相成長
    法に基づき、炭素系薄膜選択成長領域上に炭素系薄膜か
    ら成る電子放出部を選択的に形成することを特徴とする
    請求項1に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  4. 【請求項4】冷陰極電界電子放出素子が複数設けられた
    カソードパネル、及び、蛍光体層とアノード電極とを備
    えたアノードパネルが、それらの周縁部で接合されて成
    る冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法であって、 冷陰極電界電子放出素子を、 (A)支持体上にストライプ状のカソード電極を形成す
    る工程と、 (B)支持体及びカソード電極上に絶縁層を形成する工
    程と、 (C)ゲート電極を形成するために、絶縁層上にストラ
    イプ状の導電体層を形成する工程と、 (D)孔部を有するマスク層を全面に形成する工程と、 (E)該マスク層をエッチング用マスクとして、導電体
    層をエッチングして導電体層に第1の開口部を形成し、
    以て、ゲート電極を形成し、更に、絶縁層をエッチング
    して絶縁層に第2の開口部を形成し、第2の開口部の底
    部にカソード電極を露出させる工程と、 (F)第2の開口部の底部に露出したカソード電極上及
    びマスク層上に金属若しくは金属化合物から成る薄膜を
    形成した後、マスク層及びその上の薄膜を除去し、第2
    の開口部の底部に露出したカソード電極上に該薄膜から
    成る炭素系薄膜選択成長領域を残す工程と、 (G)炭素系薄膜選択成長領域上に炭素系薄膜から成る
    電子放出部を形成する工程、によって製造し、 前記工程(E)において、絶縁層に形成される第2の開
    口部の側壁がマスク層の孔部の側壁よりも後退するよう
    に、絶縁層をエッチングすることを特徴とする冷陰極電
    界電子放出表示装置の製造方法。
  5. 【請求項5】炭素系薄膜選択成長領域を構成する材料
    は、ニッケル、モリブデン、チタン、クロム、コバル
    ト、タングステン、ジルコニウム、タンタル、鉄、銅、
    白金、亜鉛、カドミウム、ゲルマニウム、錫、鉛、ビス
    マス、銀、金、インジウム、マンガン、パラジウム及び
    タリウムから成る群から選択された少なくとも1種類の
    金属、あるいは、これらの元素を含む金属化合物又は合
    金であることを特徴とする請求項4に記載の冷陰極電界
    電子放出表示装置の製造方法。
  6. 【請求項6】前記工程(G)において、化学的気相成長
    法に基づき、炭素系薄膜選択成長領域上に炭素系薄膜か
    ら成る電子放出部を選択的に形成することを特徴とする
    請求項4に記載の冷陰極電界電子放出表示装置の製造方
    法。
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