JP2003001655A - セルロースエステルフィルムの製造装置 - Google Patents

セルロースエステルフィルムの製造装置

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JP2003001655A
JP2003001655A JP2001186419A JP2001186419A JP2003001655A JP 2003001655 A JP2003001655 A JP 2003001655A JP 2001186419 A JP2001186419 A JP 2001186419A JP 2001186419 A JP2001186419 A JP 2001186419A JP 2003001655 A JP2003001655 A JP 2003001655A
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cellulose ester
ester film
casting
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Kazuyuki Shimizu
和之 清水
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶液流延製膜法によりセルロースエステルフ
ィルムを製造する装置において、ドープ流延時のダイエ
ッジ皮膜(スケール)の発生を防止し、ダイエッジ皮膜
断片がフィルムに付着することなく、品質が向上したセ
ルロースエステルフィルムを効率良く、安定に製造す
る。歩留まりを向上する。 【解決手段】 セルロースエステルフィルムの製造装置
は、ドープ流延ダイ2と、減圧チャンバ3とを具備し、
減圧チャンバ3のバックプレート4が、バックプレート
本体4Bと、高さ調節自在な調整プレート4Aとを備え、流
延ダイ下端部の支持体1に対向する面2a、調整プレート
4A下端部の支持体に対向する面4a、及び左右サイドプレ
ート5,6 下端部の支持体に対向する面5a,6a の、それぞ
れ長手方向の真直度を100μm/1m以下とするとと
もに、それぞれの面5a,6a の表面粗さを1μm以下とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば偏光板の保
護フィルムに用いられるセルロースエステルフィルムの
製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、溶液流延製膜法によりセルロー
スエステルフィルムを製造する装置においては、まずセ
ルロースエステルを、これを溶解する良溶媒及び溶解し
ない貧溶媒の混合溶媒に溶解して、セルロースエステル
溶液(以下、ドープという)を調製し、流延ダイからド
ープを、金属製回転エンドレスベルトまたは金属製回転
ドラム(すなわち支持体)の表面(キャスト面)上に流
延して流延膜(ウェブ)を得、流延膜が無端ベルトより
なる支持体をほぼ一巡したところで、剥離ロールにより
剥離し、複数の移送ロールを具備する乾燥装置において
乾燥し、最後に、巻取機に巻き取ることにより、セルロ
ースエステルフィルムを製造している。
【0003】そして、このような溶液流延製膜装置にお
いて、流延ダイよりドープを流下する時、流延ダイの幅
方向の両端部(以下、流延ダイエッジという)に、いわ
ゆるヒゲ状の皮膜(すなわちスケール、以下、ダイエッ
ジ皮膜という)が発生しやすい。このダイエッジ皮膜
は、ダイより流延するドープの流れを乱し、安定なセル
ロースエステルフィルムの製造を阻害するだけでなく、
脱落したダイエッジ皮膜の断片がフィルム表面に付着し
て、乾燥フィルムの品質を損なうという問題があった。
【0004】一方、高速で回転駆動する支持体のキャス
ト面にドープを流延する際、キャスト面に流延膜が安定
に形成されるように、減圧チャンバを使用して流延膜の
背面すなわち流延上流側から減圧により、流延膜をキャ
スト面に密着させていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
溶液流延製膜装置では、減圧チャンバによる減圧がアッ
プすることにより、支持体のキャスト面に対する流延膜
の密着度が向上するが、同時に減圧チャンバの左右両サ
イドからの吹き込み風の風速もアップするため、流延ダ
イのエッジに皮膜が発生しやすくなるという問題があっ
た。
【0006】本発明者らは、上記の点に鑑み鋭意研究を
重ねた結果、流延ダイと減圧チャンバの両者の間隙精度
向上、とりわけ流延ダイ下端部の支持体に対向する面及
び減圧チャンバ下端部の支持体に対向する面のそれぞれ
間隙精度向上、並びにこれらの面の厚み方向の形状の工
夫を行うことにより、ドープ流延時のダイエッジ皮膜の
発生を未然に防止し得ることを見い出し、本発明を完成
するに至った。
【0007】本発明の目的は、上記の従来技術の問題を
解決し、溶液流延製膜法によりセルロースエステルフィ
ルムを製造する装置において、ドープ流延時のダイエッ
ジ皮膜(スケール)の発生を防止し、これによってダイ
エッジ皮膜断片がフィルムに付着することなく、品質が
向上したセルロースエステルフィルムを効率良く、安定
に製造することができ、歩留まりが向上する、セルロー
スエステルフィルムの製造装置を提供しようとすること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1の発明は、溶液流延製膜法によ
り膜厚20〜200μmのセルロースエステルフィルム
を製造する装置であって、金属製回転エンドレスベルト
または金属製回転ドラム(支持体)上に前記フィルムの
原料溶液であるドープを流延するドープ流延ダイと、ド
ープ流延ダイによって支持体上に流延膜を形成する際、
流延膜が支持体上に密着して形成されるように流延上流
側から減圧する手段としての減圧チャンバとを具備し、
減圧チャンバのバックプレートが、バックプレート本体
と、これより下方に伸びるように取り付けられた高さ調
節自在な調整プレートとを備えており、流延ダイ下端部
の支持体に対向する面、減圧チャンバの調整プレート下
端部の支持体に対向する面、及び減圧チャンバの左右サ
イドプレート下端部の支持体に対向する面の、それぞれ
長手方向の真直度を100μm/1m以下とするととも
に、それぞれの面の表面粗さを1μm以下とすることを
特徴としている。
【0009】つぎに、本発明の請求項2の発明は、請求
項1記載のセルロースエステルフィルムの製造装置であ
って、減圧チャンバの調整プレート下端部の支持体に対
向する面と支持体表面との間隙が、0.2〜7mmであ
る。
【0010】本発明の請求項3の発明は、請求項1また
は2記載のセルロースエステルフィルムの製造装置であ
って、減圧チャンバの調整プレート下端部の支持体に対
向する面と支持体表面との間隙の偏差が、±10%以内
である。
【0011】本発明の請求項4の発明は、請求項1〜3
のうちのいずれか一項記載のセルロースエステルフィル
ムの製造装置であって、減圧チャンバのバックプレート
本体及び調整プレートの各厚みが、0.5〜40mmで
ある。
【0012】本発明の請求項5の発明は、請求項1〜4
のうちのいずれか一項記載のセルロースエステルフィル
ムの製造装置であって、減圧チャンバの調整プレート下
端部の支持体に対向する面の厚み方向の形状が、500
〜8000μmの高さ(又は高低差)の階段状段差また
は傾斜を有するものである。
【0013】本発明の請求項6の発明は、請求項5記載
のセルロースエステルフィルムの製造装置であって、段
差または傾斜の数が、少なくとも2個である。
【0014】本発明の請求項7の発明は、請求項1〜6
のうちのいずれか一項記載のセルロースエステルフィル
ムの製造装置であって、減圧チャンバの左右サイドプレ
ートの各下端部の支持体に対向する面と支持体表面との
間隙が、0.2〜7mmである。
【0015】本発明の請求項8の発明は、請求項1〜7
のうちのいずれか一項記載のセルロースエステルフィル
ムの製造装置であって、減圧チャンバの左右サイドプレ
ートの各下端部の支持体に対向する面と支持体表面との
間隙の偏差が、±10%以内である。
【0016】本発明の請求項9の発明は、請求項1〜8
のうちのいずれか一項記載のセルロースエステルフィル
ムの製造装置であって、減圧チャンバの左右サイドプレ
ートの各厚みが、0.5〜150mmである。
【0017】つぎに、本発明の請求項10の発明は、請
求項1〜9のうちのいずれか一項記載のセルロースエス
テルフィルムの製造装置であって、減圧チャンバの左右
サイドプレートの各下端部の支持体に対向する面の厚み
方向の形状が、500〜8000μmの高さ(又は高低
差)の階段状段差または傾斜を有するものである。
【0018】つぎに、本発明の請求項11の発明は、請
求項10記載のセルロースエステルフィルムの製造装置
であって、段差または傾斜の数が、少なくとも2個であ
る。
【0019】つぎに、本発明の請求項12の発明は、請
求項1〜11のうちのいずれか一項記載のセルロースエ
ステルフィルムの製造装置であって、減圧チャンバの調
整プレート下端部の支持体に対向する面、及び減圧チャ
ンバの左右サイドプレートの各下端部の支持体に対向す
る面のいずれもが、定盤面に対して均等に当たるように
間隙調整が行われる。
【0020】また、本発明の請求項13の発明は、請求
項1〜12のうちのいずれか一項記載のセルロースエス
テルフィルムの製造装置であって、さらに、減圧チャン
バの調整プレートの上下高さ調整機構が備えられ、調整
プレート下端部の支持体に対向する面と、支持体表面と
の間隙が調整されるようになされている。
【0021】つぎに、本発明の請求項14の発明は、請
求項1〜13のうちのいずれか一項記載のセルロースエ
ステルフィルムの製造装置であって、さらに、減圧チャ
ンバ上下高さ調整機構が備えられ、減圧チャンバの上下
動により、減圧チャンバの調整プレート下端部の支持体
に対向する面、及び減圧チャンバの左右サイドプレート
の各下端部の支持体に対向する面と、支持体表面との間
隙が調整されるようになされている。
【0022】つぎに、本発明の請求項15の発明は、請
求項1〜14のうちのいずれか一項記載のセルロースエ
ステルフィルムの製造装置であって、さらに、減圧チャ
ンバの左右サイドプレートの上下高さ調整機構が備えら
れ、減圧チャンバの左右サイドプレートの各下端部の支
持体に対向する面と、支持体表面との間隙が調整される
ようになされている。
【0023】つぎに、本発明の請求項16の発明は、請
求項1〜15のうちのいずれか一項記載のセルロースエ
ステルフィルムの製造装置であって、減圧チャンバが、
支持体の流延膜移送方向に複数段設けられている。
【0024】つぎに、本発明の請求項17の発明は、請
求項16記載のセルロースエステルフィルムの製造装置
であって、流延上流側の第1減圧チャンバが、下流側の
第2減圧チャンバを覆う形態である。
【0025】また、本発明の請求項18の発明は、請求
項17記載のセルロースエステルフィルムの製造装置で
あって、第2減圧チャンバのバックプレート及びサイド
プレートのうちの少なくとも一方のプレート下端部の支
持体に対向する面と支持体表面との間隙が、第1減圧チ
ャンバのバックプレート及びサイドプレートの各下端部
の支持体に対向する面と支持体表面との間隙と同一、又
はこれらの間隙よりもさらに0.2〜5mm大きいもの
となされている。
【0026】つぎに、本発明の請求項19の発明は、請
求項1〜18のうちのいずれか一項記載のセルロースエ
ステルフィルムの製造装置であって、減圧チャンバによ
る減圧値が、1〜1500Paの範囲である。
【0027】つぎに、本発明の請求項20の発明は、請
求項1〜19のうちのいずれか一項記載のセルロースエ
ステルフィルムの製造装置であって、ドープ流延ダイの
左右両端部にドープの主溶媒を流下する手段が設けら
れ、流延ダイによって支持体上に流延膜が形成される
際、流延ダイの左右両端部にドープの主溶媒が流下せら
れるようになされている。
【0028】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を、
図面を参照して説明する。
【0029】図1と図2を参照すると、本発明によるセ
ルロースエステルフィルムの製造装置は、溶液流延製膜
法により膜厚20〜200μmのセルロースエステルフ
ィルムを製造する装置であって、駆動金属製回転エンド
レスベルトまたは駆動金属製回転ドラムよりなる支持体
(1) 表面、さらに詳しくは、支持体(1) の上部移行部(1
a)の表面(キャスト面)上に、フィルムの原料溶液であ
るドープを流延するドープ流延ダイ(2) と、ドープ流延
ダイ(2) によって支持体(1) 上に流延膜(ウェブ)(W)
を形成する際、流延膜(W) が支持体(1) 上に密着して形
成されるように流延膜(W) 上流側から減圧する手段とし
ての減圧チャンバ(3) とを具備している。
【0030】ここで、減圧チャンバ(3) は下方が開口し
た箱状であり、バックプレート(4)と左右両サイドプレ
ート(5)(6)と上部プレートと(7) よりなり、前方は、例
えば流延ダイ(2) の壁面を利用したものであるが、勿
論、これに限定されない。
【0031】減圧チャンバ(3) のバックプレート(4)
は、バックプレート本体(4B)と、これより下方に伸びる
高さ調節自在な調整プレート(4A)とを備えている。
【0032】そして、流延ダイ(2) 下端部のドープ流出
用開口部(スリット)(8) の前後両側の支持体(1) に対
向する面(2a)(2a)、減圧チャンバ(3) の調整プレート(4
A)下端部の支持体(1) に対向する面(4a)、及び減圧チャ
ンバ(3) の左右サイドプレート(5)(6)下端部の支持体
(1) に対向する面(5a)(6a)の、それぞれ長手方向の真直
度を100μm/1m以下とするとともに、それぞれの
面(2a)(2a)(4a)(5a)(6a)の表面粗さを1μm以下とする
ものである。
【0033】なお、減圧チャンバ(3) は、バックプレー
トは、バックプレート本体(4B)と調整プレート(4A)とか
ら構成されている。
【0034】上記セルロースエステルフィルムに使用す
るセルロースエステルは、リンターパルプ、ウッドパル
プ及びケナフパルプの群から選ばれたセルロースを用
い、セルロースに無水酢酸、無水プロピオン酸または無
水酪酸を常法により反応して得られるものであり、なか
でもセルロースの水酸基に対する全アシル基の置換度が
2.5〜3.0のセルローストリアセテート、セルロー
スアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブ
チレート及びセルロースアセテートプロピオネートブチ
レートが好ましい。上記セルロースエステルのアセチル
基の置換度は、少なくとも1.5であることが好まし
い。セルロースエステルの分子量は、数平均分子量とし
て70,000〜300,000、とくに80,000
〜200,000が、フィルムに成形した場合の機械的
強度上好ましい。通常、セルロースエステルは反応後の
水洗等処理後においてフレーク状となり、その形状で使
用されるが、粒径を0.05〜2.0mmの粒状とする
ことにより溶解性を早めることができる。
【0035】有機溶剤としては、塩素系炭化水素、好ま
しくはメチレンクロライドを主溶剤に、副溶剤として炭
素数1〜6までの飽和脂肪族アルコール、好ましくはメ
タノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパ
ノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタ
ノール、tert−ブタノール、n−ヘキシルアルコール等
さらに炭素数3〜7の炭素化合物で環状の脂肪族炭化水
素、好ましくはシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン
等、脂肪族エステルとしては酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、等ケトン類ではメチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン等、エーテル類ではメチルセルソルブ、テト
ラヒドロフラン等及び炭素数6の芳香族炭化水素、好ま
しくはベンゼン、モノクロルベンゼン等から選ばれた1
種または2種以上を混合し混合溶剤がある。
【0036】ドープの調製方法は、セルロースエステル
に対する良溶媒を主とする有機溶媒に溶解釜中でフレー
ク状のセルロースエステルを攪拌しながら溶解してドー
プを形成する。溶解後ドープを濾材で濾過し、脱泡して
ポンプで次工程に送る。ドープ中のセルロースエステル
の濃度は10〜35%程度であり、好ましくは15〜2
5%である。有用なポリマーをドープ中に含有させるに
は、予め有機溶媒に該ポリマーを溶解してから添加して
もよいし、ドープに直接添加してもよい。この場合、ポ
リマーがドープ中で白濁したり、相分離したりしないよ
うに添加する。
【0037】なお、セルロースエステルフィルム中に、
フタル酸エステル、リン酸エステルなどの可塑剤、紫外
線吸収剤、酸化防止剤及びマット剤などを含有させるこ
とにより、セルロースエステルフィルムに起因するハロ
ゲン化銀写真感光材料や液晶画像表示装置の性能を向上
させることができる。
【0038】つぎに、セルロースエステルフィルムの製
造工程において、ドープを駆動金属製エンドレスベルト
よりなる支持体(1) の上部移行部(1a)の表面(キャスト
面)上に流延する工程では、ドープを加圧型定量ギヤポ
ンプを通して加圧式流延ダイ(2) に送液し、流延位置に
おいて、エンドレスベルトよりなる支持体(1) 上に流延
ダイ(2) からドープを流延する。流延ダイ(2) として
は、口金部分のスリット(8) の形状を調整できて、流延
膜(W) の膜厚を均一にし易い点で、加圧式流延ダイを用
いるのが好ましい。膜厚の調節には、所望の厚さになる
ように、ドープ濃度、ポンプの送液量、流延ダイ(2) の
口金のスリット(8) 間隙、ダイ(2) の押し出し圧力及び
エンドレスベルトよりなる支持体(1) の速度等をコント
ロールするのがよい。
【0039】そして、上記のように、流延ダイ(2) 下端
部のドープ流出用開口部(スリット)(8) の前後両側の
支持体(1) に対向する面(2a)(2a)、減圧チャンバ(3) の
調整プレート(4A)下端部の支持体(1) に対向する面(4
a)、及び減圧チャンバ(3) の左右サイドプレート(5)(6)
下端部の支持体(1) に対向する面(5a)(6a)の、それぞれ
長手方向の真直度を100μm/1m以下に限定してい
る。その理由は、これらの面(2a)(2a)(4a)(5a)(6a)の、
それぞれ長手方向の真直度が100μm/1mを超える
と、均一な間隙を保つことができず、流延ダイ(2) より
ドープを流下する時、流延ダイ(2) の幅方向の両端部す
なわち流延ダイエッジに、いわゆるヒゲ状の皮膜すなわ
ちスケールが発生しやすいからである。
【0040】また、それぞれの面(2a)(2a)(4a)(5a)(6a)
の表面粗さを1μm以下に限定している。その理由は、
これらの面(2a)(2a)(4a)(5a)(6a)の表面粗さが1μmを
超えると、やはり均一な間隙を保つことができず、流延
ダイ(2) よりドープを流下する時、流延ダイ(2) の幅方
向の両端部すなわち流延ダイエッジに、いわゆるヒゲ状
の皮膜(スケール)が発生しやすいからである。
【0041】さらに、減圧チャンバ(3) のバックプレー
ト(4) の調整プレート(4A)下端部の支持体(1) に対向す
る面(4a)と支持体(1) 表面(キャスト面)とのあ間隙(L
1)は、0.2〜7mmであるのが、好ましい。その理由
は、この間隙(L1)が0.2mm未満であると、狭すぎ
て、支持体(1) の上下動に伴う間隙(L1)の変動率が大き
く、減圧が安定せず、流延膜(W) に乱れが発生しやすく
なる。また支持体(ベルト)(1) の上下動が大きい場
合、支持体(ベルト)(1) にキズが生じてしまう。逆
に、この間隙(L1)が7mmを超えると、必要減圧を発生
させるために、巨大な減圧用ファンが必要になるし、仮
に、必要な減圧が得られても、減圧チャンバ(3) の左右
両端部からの吹込み風量が多いため、流延ダイ(2) のエ
ッジに皮膜が発生しやすいからである。
【0042】また、減圧チャンバ(3) のバックプレート
(4) の調整プレート(4A)下端部の支持体(1) に対向する
面(4a)と支持体(1) 表面との間隙(L1)の偏差が、±15
%以内、好ましくは偏差の値が、±10%以内である。
その理由は、該間隙(L1)の偏差が、±15%を超える
と、流延ダイ(2) よりドープを流下する時、流延ダイ
(2) の幅方向の両端部すなわちダイエッジにヒゲ状の皮
膜(スケール)が発生しやすいからである。
【0043】減圧チャンバ(3) のバックプレート(4) の
バックプレート本体(4B)の厚み(t1)及び調整プレート(4
A)の厚み(t2)が、それぞれ0.5〜40mmである。そ
の理由は、これらの厚み(t1)(t2)が、それぞれ0.5m
m未満であると、薄すぎて、充分な強度及び精度が保て
ず、間隙精度が悪くなり、吹い込まれるエア量が不均一
となり、ダイエッジ皮膜の発生を防止することができ
ず、逆に、これらの厚み(t1)(t2)が、それぞれ40mm
を超えると、厚すぎて、とくに調整プレート(4A)下端部
の支持体(1) に対向する面(4a)と支持体(1) 表面との間
の間隙精度が悪くなり、減圧の際に該間隙(L1)から吹き
込まれるエアが不均一となり、流延ダイ(2) にエッジ皮
膜が発生しやすいであるからである。
【0044】ここで、減圧チャンバ(3) のバックプレー
ト(4) の調整プレート(4A)下端部の支持体(1) に対向す
る面(4a)の厚み方向の形状が、500〜8000μmの
高さ(又は高低差)の階段状段差又は傾斜を有するもの
であっても良い。段差又は傾斜の数は、少なくとも2個
であり、階段状段差又は傾斜の傾きは、減圧チャンバ外
方上向きあるいは減圧チャンバ外方下向きのいずれであ
っても良い。
【0045】例えば図5に示すように、減圧チャンバ
(3) のバックプレート(4) の調整プレート(4A)下端部の
支持体(1) に対向する面(4a)の厚み方向の形状が、段差
2個を有している(図5a)。該対向面(4a)の厚み方向
の形状が、減圧チャンバ外方上向きに傾斜している(図
5b)。対向面(4a)の厚み方向の形状が、段差6個を有
している(図5c)。対向面(4a)の厚み方向の形状が、
階段状の段差6個を有しかつ段差が減圧チャンバ外方上
向きに順に高くなっている(図5d)。対向面(4a)の厚
み方向の形状が、階段状の段差3個を有し段差が外側の
ものほど順に高くなっている(図5e)。対向面(4a)の
厚み方向の形状が、階段状の段差3個を有しかつ段差が
外側のものほど順に高くなるとともに各段差が減圧チャ
ンバ外方上向きに傾斜している(図5f)。対向面(4a)
の厚み方向の形状が、階段状の段差3個を有しかつ段差
が外側のものほど順にレベルが低くなるとともに各段差
が減圧チャンバ外方上向きに傾斜している(図5g)。
勿論、このような調整プレート(4A)下端部の支持体(1)
に対向する面(4a)の厚み方向の形状は、図示のものに限
定されるものではない。
【0046】ここで、減圧チャンバ(3) の調整プレート
(4A)の支持体(1) に対向する面(4a)の厚み方向の階段状
段差または傾斜の形状の高さ(又は高低差)が、500
μm未満であると、低すぎて、減圧の際に該間隙(L1)か
らのエアの吹込み量を均一にするという作用が小さく、
逆に、厚み方向の階段状段差または傾斜の形状の高さ
(又は高低差)が、8000μmを超えると、高過ぎ
て、やはり減圧の際に該間隙(L1)からのエアの吹込み量
を均一にするという作用が小さくなるからである。
【0047】つぎに、減圧チャンバ(3) の左右サイドプ
レート(5)(6)の各下端部の支持体(1) に対向する面(5a)
(6a)と支持体(1) 表面との間の間隙(L2)(L3)が、0.2
〜7mmであるのが、好ましい。その理由は、これらの
間隙(L2)(L3)が0.2mm未満であると、狭すぎて、支
持体(1) の上下動に伴う間隙(L2)(L3)の変動率が大き
く、減圧が安定せず、流延膜(W) に乱れが発生しやすく
なる。また支持体(ベルト)(1) の上下動が大きい場
合、支持体(ベルト)(1) にキズが生じてしまう。逆
に、これらの間隙(L2)(L3)が7mmを超えると、必要減
圧を発生させるために、巨大な減圧用ファンが必要にな
るし、仮に、必要な減圧が得られても、減圧チャンバ
(3) の左右両端部からの吹込み風量が多いため、流延ダ
イ(2) のエッジに皮膜が発生しやすいからである。
【0048】また、減圧チャンバ(3) の左右サイドプレ
ート(5)(6)の各下端部の支持体(1)に対向する面(5a)(6
a)と支持体(1) 表面との間隙(L2)(L3)の偏差が、±15
%以内、好ましくは偏差の値が、±10%以内である。
その理由は、該間隙(L2)(L3)の偏差が、±15%を超え
ると、流延ダイ(2) よりドープを流下する時、流延ダイ
(2) の幅方向の両端部すなわちダイエッジにヒゲ状の皮
膜(スケール)が発生しやすいからである。
【0049】減圧チャンバ(3) のサイドプレート(5)(6)
の厚み(t3)(t4)が、0.5〜150mmである。その理
由は、これらの厚み(t3)(t4)が、それぞれ0.5mm未
満であると、薄すぎて、充分な強度及び精度が保てず、
間隙精度が悪くなり、吹い込まれるエア量が不均一とな
り、ダイエッジ皮膜の発生を防止することができず、逆
に、またこれらの厚み(t3)(t4)が、それぞれ150mm
を超えると、厚すぎて、左右サイドプレート(5)(6)の各
下端部の支持体(1) に対向する面(5a)(6a)と支持体(1)
表面との間の間隙(L2)(L3)の精度が悪くなり、減圧の際
に該間隙(L2)(L3)から吹き込まれるエア量が不均一とな
り、流延ダイ(2) にエッジ皮膜が発生しやすいであるか
らである。
【0050】減圧チャンバの左右サイドプレート(5)(6)
の各下端部の支持体(1) に対向する面(5a)(6a)の厚み方
向の形状が、500〜8000μmの高さ(又は高低
差)の階段状段差又は傾斜を有するものであっても良
い。段差又は傾斜の数は、少なくとも2個であり、階段
状段差又は傾斜の傾きは、減圧チャンバ外方上向きある
いは減圧チャンバ外方下向きのいずれであっても良い。
【0051】この点は、上記減圧チャンバ(3) のバック
プレート(4) の調整プレート(4A)の場合と全く同様であ
り、例えば図5に示す調整プレート(4A)下端部の支持体
(1)に対向する面(4a)の厚み方向の形状を、そのまま左
右サイドプレート(5)(6)の各下端部の支持体(1) に対向
する面(5a)(6a)の厚み方向の形状に置き換えることがで
きる。
【0052】すなわち、同図において、減圧チャンバ
(3) の左右サイドプレート(5)(6)の各下端部の支持体
(1) に対向する面(5a)(6a)の厚み方向の形状が、段差2
個を有している(図5a参照)。該対向面(5a)(6a)の厚
み方向の形状が、減圧チャンバ外方上向きに傾斜してい
る(図5b参照)。対向面(5a)(6a)の厚み方向の形状
が、段差6個を有している(図5c参照)。対向面(5a)
(6a)の厚み方向の形状が、階段状の段差6個を有しかつ
段差が減圧チャンバ外方上向きに順に高くなっている
(図5d参照)。対向面(5a)(6a)の厚み方向の形状が、
階段状の段差3個を有し段差が外側のものほど順に高く
なっている(図5e参照)。対向面(5a)(6a)の厚み方向
の形状が、階段状の段差3個を有しかつ段差が外側のも
のほど順に高くなるとともに各段差が減圧チャンバ外方
上向きに傾斜している(図5f参照)。対向面(5a)(6a)
の厚み方向の形状が、階段状の段差3個を有しかつ段差
が外側のものほど順にレベルが低くなるとともに各段差
が減圧チャンバ外方上向きに傾斜している(図5g参
照)。勿論、このような左右サイドプレート(5)(6)の各
下端部の支持体(1) に対向する面(5a)(6a)の厚み方向の
形状は、図示のものに限定されるものではない。
【0053】ここで、減圧チャンバ(3) の左右サイドプ
レート(5)(6)の各下端部の支持体(1) に対向する面(5a)
(6a)の厚み方向の階段状段差または傾斜の形状の高さ
(又は高低差)が、500μm未満であると、低すぎ
て、減圧の際に該間隙(L2)(L3)からのエアの吹込み量を
均一にするという作用が小さく、逆に、厚み方向の階段
状段差または傾斜の形状の高さ(又は高低差)が、80
00μmを超えると、高過ぎて、やはり減圧の際に該間
隙(L2)(L3)からのエアの吹込み量を均一にするという作
用が小さくなるからである。
【0054】そして、減圧チャンバ(3) のバックプレー
ト(4) の調整プレート(4A)下端部の支持体(1) に対向す
る面(4a)、及び減圧チャンバ(3) の左右サイドプレート
(5)(6)の各下端部の支持体(1) に対向する面(5a)(6a)の
いずれもが、定盤面に対して均等に当たるように間隙調
整が行われるのが、好ましい。
【0055】さらに、減圧チャンバ(3) の上下高さ調整
機構(図示略)が備えられ、減圧チャンバ(3) の上下動
により、減圧チャンバ(3) のバックプレート(4) の調整
プレート(4A)下端部の支持体(1) に対向する面(4a)、及
び左右サイドプレート(5)(6)の各下端部の支持体(1) に
対向する面(5a)(6a)と、支持体(1) 表面との間隙が調整
されるようになされている。
【0056】また、減圧チャンバ(3) の左右サイドプレ
ート(5)(6)の上下高さ調整機構(図示略)が備えられ、
減圧チャンバ(3) の左右サイドプレート(5)(6)の各下端
部の支持体(1) に対向する面(5a)(6a)と、支持体(1) 表
面との間隙が調整されるようになされている。
【0057】なお、減圧チャンバ(3) と支持体(1) との
間隙調整手段とは、例えばつぎのようなものであり、減
圧チャンバ(3) と支持体(1) との間隙調整手段は、少な
くとも1箇所に設けられておれば、良い。
【0058】第1に、図1、図3と図4に示すように、
減圧チャンバ(3) のバックプレート(4) が、バックプレ
ート本体(4B)とこれより下方に伸びる調整プレート(4A)
とよりなり、バックプレート本体(4B)に調整プレート(4
A)の上下高さ調整機構が備えられていて、調整プレート
(4A)が高さ調節自在となされている。第2に、減圧チャ
ンバ(3) が流延ダイ(2) に装着されており、流延ダイ
(2) 側に減圧チャンバ(3) の上下高さ調整機構が備えら
れていて、減圧チャンバ(3) 自体が高さ調節自在となさ
れている。第3に、下方が開口した箱状の減圧チャンバ
(3) に、左右サイドプレート(5)(6)が装着されており、
減圧チャンバ(3) 側に左右サイドプレート(5)(6)の上下
高さ調整機構が備えられていて、左右サイドプレート
(5)(6)が高さ調節自在となされている。
【0059】図6と図7は、本発明の減圧チャンバ(3)
の変形例を示すものである。同図に示すように、減圧チ
ャンバ(3) は、支持体(1) の流延膜移送方向に複数段設
けられているのが、好ましい。図示のものは、流延上流
側の第1減圧チャンバ(3A)が、流延下流側の第2減圧チ
ャンバ(3B)を覆う形態であり、このような2段減圧チャ
ンバ(3A)(3B)を用いることにより、より一層効果が上が
り、ドープ流延時のダイエッジ皮膜(スケール)の発生
を防止し、ダイエッジ皮膜断片がフィルムに付着するこ
となく、品質が向上したセルロースエステルフィルムを
効率良く、安定に製造することができることが判明し
た。
【0060】なお、この減圧チャンバ(3) の変形例にお
いて、流延上流側の第1減圧チャンバ(3A)の構造は、上
記実施の形態の場合と同様であるが、流延下流側の第2
減圧チャンバ(3B)は、固定式あるいは上下高さ調整可能
なバックプレート(9) と、支持体(1) の移送方向に向か
って左右外方に広がるように傾斜した左右サイドプレー
ト(10)(11)とよりなるものである。
【0061】ここで、第2減圧チャンバ(3B)のバックプ
レート(9) 下端部の支持体(1) に対向する面(9a)、及び
第2減圧チャンバ(3B)の左右サイドプレート(10)(11)下
端部の支持体(1) に対向する面(10a)(11a)の、それぞれ
長手方向の真直度を100μm/1m以下とするととも
に、それぞれの面(9a)(10a)(11a)の表面粗さを1μm以
下とする点は、上記流延上流側の第1減圧チャンバ(3A)
の場合と全く同様である。
【0062】また、第2減圧チャンバ(3B)のバックプレ
ート(9) 下端部の支持体(1) に対向する面(9a)、及び第
2減圧チャンバ(3B)の左右サイドプレート(10)(11)下端
部の支持体(1) に対向する面(10a)(11a)については、こ
れらの面(9a)(10a)(11a)と支持体(1) 表面(キャスト
面)との間隙が、第1減圧チャンバ(3A)のバックプレー
ト(4A)及びサイドプレート(5)(6)の各下端部の支持体
(1) に対向する面(4a)(5a)(6a)と支持体(1) 表面との間
隙と同一の0.2〜7mmであるか、又はこれらの間隙
よりもさらに0.2〜5mm大きいものとなされてい
る。
【0063】なお、第2減圧チャンバ(3B)のバックプレ
ート(9) 及び左右サイドプレート(10)(11)の各下端部の
面(9a)(10a)(11a)と支持体(1) 表面との間隙の偏差が、
±15%以内である点は、上記流延上流側の第1減圧チ
ャンバ(3A)の場合と全く同様である。
【0064】バックプレート(9) の厚みがそれぞれ0.
5〜40mmである点、及び左右サイドプレート(10)(1
1)の厚みがそれぞれ0.5〜150mmである点は、上
記流延上流側の第1減圧チャンバ(3A)の場合と全く同様
である。
【0065】さらに、第2減圧チャンバ(3B)のバックプ
レート(9) 下端部の支持体(1) に対向する面(9a)、及び
第2減圧チャンバ(3B)の左右サイドプレート(10)(11)下
端部の支持体(1) に対向する面(10a)(11a)について、こ
れらの面(9a)(10a)(11a)の厚み方向の形状が、500〜
8000μmの高さ(又は高低差)の階段状段差又は傾
斜を有するものであっても良い。段差又は傾斜の数は、
少なくとも2個であり、階段状段差又は傾斜の傾きは、
減圧チャンバ外方上向きあるいは減圧チャンバ外方下向
きのいずれであっても良い。
【0066】上記実施の形態及び変形例において、減圧
チャンバ(3) による減圧値が、1〜1500Paの範囲
であるのが、好ましい。その理由は、減圧チャンバ(3)
による減圧値が、1Pa未満であると、減圧が小さすぎ
て、流延ダイ(2) から流下される流延膜(W) が支持体
(1) 上に密着し難く、泡すじ等の原因になる。逆に、1
500Paを超えると、減圧が強すぎて、減圧の際に該
間隙(L1)から吹き込まれるエアの流速が大きくなり、流
延ダイ(2) にエッジ皮膜が発生しやすいからである。
【0067】またさらに、ドープ流延時のダイエッジ皮
膜(スケール)の発生を防止するために、ドープ流延ダ
イ(2) の左右両端部にセルロースエステル溶液よりなる
ドープの主溶媒を流下する手段(図示略)が設けられ、
流延ダイ(2) によって支持体(1) 上に流延膜(W) が形成
される際、流延ダイ(2) の左右両端部にドープの主溶媒
を流下するのが、好ましい。
【0068】すなわち、セルロースエステル溶液を流延
ダイ(2) を用いて支持体(1) 上に流延する際、流延ダイ
(2) の左右両端部にセルロースエステル可溶な溶剤を流
下させる。
【0069】ここで、使用されるセルロースエステル溶
液として好ましい有機溶剤組成例を示すと、つぎの通り
である。
【0070】メチレンクロライド+メタノール、メチレ
ンクロライド+エタノール、メチレンクロライド+メタ
ノール+シクロヘキサン、メチレンクロライド+エタノ
ール+シクロヘキサン、メチレンクロライド+メタノー
ル+n−ブタノール、メチレンクロライド+エタノール
+n−ブタノール、メチレンクロライド+メタノール+
イソブタノール、メチレンクロライド+メタノール+イ
ソブタノールなどである。
【0071】上記において、流延ダイ(2) の左右両エッ
ジに流下させる溶剤の流下量は、0.1〜3.0cc/
mであり、好ましくは0.1〜1.0cc/mである。
【0072】なお、図示は省略したが、流延ダイ(2) の
エッジ部に溶剤を供給するには、例えば貯槽タンク(図
示略)より送液装置及び流量検知器により流量制御され
た溶剤が送液配管を通り、流延ダイ(2) の溶剤通路より
流延ダイエッジに供給され、これにより、ダイエッジ皮
膜の発生を少なくすることができる。
【0073】なお、このような溶剤の流下は、間欠的に
行っても、連続的に行ってもよく、状況に応じて選択す
ることができる。また溶剤の供給は、流延ダイ(2) の内
部からでも、外部からでもよい。
【0074】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を比較例と共に説明
するが、本発明は、これらの実施例に限定されるもので
はない。
【0075】実施例1〜4及び比較例 下記の製膜条件にて、実施例1〜4および比較例の溶液
流延製膜装置を用いてセルローストリアセテートフィル
ムを作成した。
【0076】すなわち、下記の組成物を密閉容器に投入
し、撹拌しながら溶解してドープを調整した。
【0077】 ドープ処方 セルローストリアセテート 100重量部 メチレンクロライド 350重量部 エタノール 12重量部 トリフェニルホスフェート 12重量部 チヌビン326 0.5重量部 (チバスペシャルティケミカルズ社製) アエロジル200V 0.1重量部 (日本アエロジル社製) つぎに、上記のドープを、流延ダイ(2) を通して駆動回
転ステンレス製エンドレスベルト(1) の上部移行部(1a)
の表面(キャスト面)上に、製膜速度20m/分で流延
するとともに、エンドレスベルト(1) の温度を25℃に
制御し、移動する流延膜(W) を乾燥し、流延膜(W) 中の
残留溶媒質量が25%になるまで溶媒を蒸発して剥離し
た。剥離後、テンター乾燥装置(図示略)に流延膜(W)
を導入し、その幅を保持しながら乾燥し、引き続いて乾
燥装置で乾燥し、流延膜(W) を最終的に20℃に冷却し
て巻取機に巻き取り、乾燥膜厚40μmのセルロースト
リアセテートフィルムを得た。なお、フィルムの搬送張
力は100〜120N/mとした。
【0078】実施例1〜4の本発明によるセルロースエ
ステルフィルム製造装置、及び比較例のセルロースエス
テルフィルム製造装置について、減圧チャンバ(3) の各
プレート等の条件を、下記の表1に示すように設定し
た。
【0079】なお、減圧チャンバ(3) の各プレート等の
条件の項目は、つぎの通りである。
【0080】調整プレート(4A)の支持体対向面(4a)の長
手方向真直度及び表面粗さ、サイドプレート(5)(6)の支
持体対向面(5a)(6a)の長手方向真直度及び表面粗さ、調
整プレート(4A)の支持体(1) との間隙(L1)、調整プレー
ト(4A)の支持体(1) との間隙偏差、調整プレート(4A)及
びバックプレート本体(4B)の厚み(t1)(t2)、調整プレー
ト(4A)の支持体対向面の厚み方向の形状及び数、サイド
プレート(5)(6)の支持体(1) との間隙(L2)(L3)、サイド
プレート(5)(6)の支持体(1) との間隙偏差、サイドプレ
ート(5)(6)の厚み(t3)(t4)、サイドプレート(5)(6)の支
持体対向面の厚み方向の形状及び数、減圧チャンバ(3)
の間隙調整位置、減圧チャンバ(3) と支持体(1) の間隙
調整手段数、減圧チャンバ(3) の室数及び形状、減圧チ
ャンバ(3) の減圧値、並びに流延ダイ(2) の流延端部溶
剤流下手段の有無。
【0081】また、減圧チャンバ(3) の室数及び形状に
ついては、実施例1においては、同幅長を有する減圧チ
ャンバを2室使用した。なお、この場合、流延下流側の
第2減圧チャンバ(3B)のバックプレートは固定式であ
る。実施例2においては、図1と図2に示す減圧チャン
バ(3) を1室使用した。実施例3および実施例4におい
ては、図6と図7に示すように、流延上流側の第1減圧
チャンバ(3A)が、流延下流側の第2減圧チャンバ(3B)を
覆う形態の2段減圧チャンバ(3A)(3B)を使用した。この
場合、流延下流側の第2減圧チャンバ(3B)のバックプレ
ート(9) は、いずれも固定式である。
【0082】なお、実施例1における同幅長を有する2
つの減圧チャンバ(3) のそれぞれの調整プレート(4A)と
固定式バックプレート(4) 、及び左右サイドプレート
(5)(6)の条件は、いずれも同じである。また実施例3に
おける流延下流側の第2減圧チャンバ(3B)の固定式バッ
クプレート(9) 及び左右サイドプレート(10)(11)の条件
のうちバックプレート(9) 下端部の支持体(1) に対向す
る面(9a)、及び第2減圧チャンバ(3B)の左右サイドプレ
ート(10)(11)下端部の支持体(1) に対向する面(10a)(11
a)と支持体(1) 表面(キャスト面)との間隙をそれぞれ
10mmとし、その他の条件は、流延上流側の第1減圧
チャンバ(3A)の調整プレート(4A)及び左右サイドプレー
ト(5)(6)の場合と同様とした。実施例4における流延下
流側の第2減圧チャンバ(3B)の固定式バックプレート
(9) 及び左右サイドプレート(10)(11)の条件のうちバッ
クプレート(9) 下端部の支持体(1) に対向する面(9a)、
及び第2減圧チャンバ(3B)の左右サイドプレート(10)(1
1)下端部の支持体(1) に対向する面(10a)(11a)と支持体
(1) 表面(キャスト面)との間隙を3mm/2mmと
し、その他の条件は、流延上流側の第1減圧チャンバ(3
A)の調整プレート(4A)及び左右サイドプレート(5)(6)の
場合と同様とした。
【0083】ついで、こうして製造した各セルロースト
リアセテートフィルムの品質を、フィルムに付着してい
るダイエッジ皮膜(スケール)断片の数を基準として、
下記のように評価し、得られた結果を表1にまとめて示
した。
【0084】フィルム品質の評価基準 ◎ 500μm以上のダイエッジ皮膜断片が1個/1
0m以内 ○ 500μm以上のダイエッジ皮膜断片が2〜5個
/10m △ 500μm以上のダイエッジ皮膜断片が6〜20
個/10m × 500μm以上のダイエッジ皮膜断片が21個/
10m以上
【表1】
【0085】上記表1の結果から明らかなように、比較
例に比べて本発明の実施例では、作成したセルロースト
リアセテートフィルムに付着しているダイエッジ皮膜断
片の数が非常に少なく、ダイエッジ皮膜断片による膜品
質の劣化のないセルローストリアセテートフィルム製品
を製造することができた。
【0086】
【発明の効果】本発明によるセルロースエステルフィル
ムの製造装置は、上述のように、溶液流延製膜法により
膜厚20〜200μmのセルロースエステルフィルムを
製造する装置であって、金属製回転エンドレスベルトま
たは金属製回転ドラム(支持体)上に前記フィルムの原
料溶液であるドープを流延するドープ流延ダイと、ドー
プ流延ダイによって支持体上に流延膜を形成する際、流
延膜が支持体上に密着して形成されるように流延上流側
から減圧する手段としての減圧チャンバとを具備し、減
圧チャンバのバックプレートが、バックプレート本体
と、これより下方に伸びる高さ調節自在な調整プレート
とを備えており、流延ダイ下端部の支持体に対向する
面、減圧チャンバの調整プレート下端部の支持体に対向
する面、及び減圧チャンバの左右サイドプレート下端部
の支持体に対向する面の、それぞれ長手方向の真直度を
100μm/1m以下とするとともに、それぞれの面の
表面粗さを1μm以下とすることを特徴とするもので、
本発明によれば、減圧チャンバのバックプレートの調整
プレートと支持体表面との間隙精度の向上、及び減圧チ
ャンバのサイドプレートと支持体表面との間隙精度の向
上により、減圧チャンバのバック及びサイドからの空気
流の吹き込み風速の均一化が計られ、ドープ流延時のダ
イエッジ皮膜(スケール)の発生を防止し、これによっ
てダイエッジ皮膜断片がフィルムに付着することなく、
品質が向上したセルロースエステルフィルムを効率良
く、安定に製造することができ、歩留まりが向上すると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すセルロースエステル
フィルム製造装置の部分斜視図である。
【図2】図1の製造装置の流延ダイと減圧チャンバ部分
の底面図である。
【図3】図1の製造装置の減圧チャンバのバックプレー
ト部分の断面図である。
【図4】同背面図である。
【図5】減圧チャンバのバックプレートの調整プレート
の下端部または左右サイドプレートの各下端部の支持体
に対向する面の厚み方向の形状を表わす拡大断面図で、
図5aは対向面に段差が2個設けられている場合、図5
bは対向面が減圧チャンバ外方上向きに傾斜しているの
場合、図5cは対向面に段差が6個設けられている場
合、図5dは対向面に階段状の段差が6個設けられかつ
段差が減圧チャンバ外方上向きに順に高くなる場合、図
5eは対向面に階段状の段差が3個設けられかつ段差が
外側のものほど順に高くなる場合、図5fは対向面に階
段状の段差が3個設けられかつ段差が外側のものほど順
に高くなるとともに各段差が減圧チャンバ外方上向きに
傾斜している場合、図5gは対向面階段状の段差が3個
設けられかつ段差が外側のものほど順に低くなるととも
に各段差が減圧チャンバ外方上向きに傾斜している場
合、をそれぞれ示している。
【図6】本発明の減圧チャンバの変形例を示す一部切欠
き左側面図である。
【図7】図6の変形例の流延ダイと減圧チャンバ部分の
底面図である。
【符号の説明】
1 金属製回転エンドレスベルト(支持体) 2 流延ダイ 2a 流延ダイ下端部の支持体に対向する面 3 減圧チャンバ 3A 第1減圧チャンバ 3B 第2減圧チャンバ 4 バックプレート 4A 調整プレート 4a 調整プレート下端部の支持体に対向する面 4B バックプレート本体 5 左サイドプレート 5a 左サイドプレート下端部の支持体に対向する
面 6 右サイドプレート 6a 右サイドプレート下端部の支持体に対向する
面 8 流延ダイ下端部のスリット 9 バックプレート 9a バックプレート下端部の支持体に対向する面 10 左サイドプレート 10a 左サイドプレート下端部の支持体に対向する
面 11 右サイドプレート 11a 右サイドプレート下端部の支持体に対向する
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 7:00 B29L 7:00

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶液流延製膜法により膜厚20〜200
    μmのセルロースエステルフィルムを製造する装置であ
    って、金属製回転エンドレスベルトまたは金属製回転ド
    ラム(以下、支持体という)上に前記フィルムの原料溶
    液であるドープを流延するドープ流延ダイと、ドープ流
    延ダイによって支持体上に流延膜を形成する際、流延膜
    が支持体上に密着して形成されるように流延上流側から
    減圧する手段としての減圧チャンバとを具備し、減圧チ
    ャンバのバックプレートが、バックプレート本体と、こ
    れより下方に伸びる高さ調節自在な調整プレートとを備
    えており、流延ダイ下端部の支持体に対向する面、減圧
    チャンバの調整プレート下端部の支持体に対向する面、
    及び減圧チャンバの左右サイドプレート下端部の支持体
    に対向する面の、それぞれ長手方向の真直度を100μ
    m/1m以下とするとともに、それぞれの面の表面粗さ
    を1μm以下とすることを特徴とする、セルロースエス
    テルフィルムの製造装置。
  2. 【請求項2】 減圧チャンバの調整プレート下端部の支
    持体に対向する面と支持体表面との間隙が、0.2〜7
    mmである、請求項1記載のセルロースエステルフィル
    ムの製造装置。
  3. 【請求項3】 減圧チャンバの調整プレート下端部の支
    持体に対向する面と支持体表面との間隙の偏差が、±1
    0%以内である、請求項1または2記載のセルロースエ
    ステルフィルムの製造装置。
  4. 【請求項4】 減圧チャンバのバックプレート本体及び
    調整プレートの各厚みが、0.5〜40mmである、請
    求項1〜3のうちのいずれか一項記載のセルロースエス
    テルフィルムの製造装置。
  5. 【請求項5】 減圧チャンバの調整プレート下端部の支
    持体に対向する面の厚み方向の形状が、500〜800
    0μmの高さの階段状段差または傾斜を有するものであ
    る、請求項1〜4のうちのいずれか一項記載のセルロー
    スエステルフィルムの製造装置。
  6. 【請求項6】 段差または傾斜の数が、少なくとも2個
    である、請求項5記載のセルロースエステルフィルムの
    製造装置。
  7. 【請求項7】 減圧チャンバの左右サイドプレートの各
    下端部の支持体に対向する面と支持体表面との間隙が、
    0.2〜7mmである、請求項1〜6のうちのいずれか
    一項記載のセルロースエステルフィルムの製造装置。
  8. 【請求項8】 減圧チャンバの左右サイドプレートの各
    下端部の支持体に対向する面と支持体表面との間隙の偏
    差が、±10%以内である、請求項1〜7のうちのいず
    れか一項記載のセルロースエステルフィルムの製造装
    置。
  9. 【請求項9】 減圧チャンバの左右サイドプレートの各
    厚みが、0.5〜150mmである、請求項1〜8のう
    ちのいずれか一項記載のセルロースエステルフィルムの
    製造装置。
  10. 【請求項10】 減圧チャンバの左右サイドプレートの
    各下端部の支持体に対向する面の厚み方向の形状が、5
    00〜8000μmの高さの階段状段差または傾斜を有
    するものである、請求項1〜9のうちのいずれか一項記
    載のセルロースエステルフィルムの製造装置。
  11. 【請求項11】 段差または傾斜の数が、少なくとも2
    個である、請求項10記載のセルロースエステルフィル
    ムの製造装置。
  12. 【請求項12】 減圧チャンバの調整プレート下端部の
    支持体に対向する面、及び減圧チャンバの左右サイドプ
    レートの各下端部の支持体に対向する面のいずれもが、
    定盤面に対して均等に当たるように間隙調整が行われ
    る、請求項1〜11のうちのいずれか一項記載のセルロ
    ースエステルフィルムの製造装置。
  13. 【請求項13】 さらに、減圧チャンバの調整プレート
    の上下高さ調整機構が備えられ、調整プレート下端部の
    支持体に対向する面と、支持体表面との間隙が調整され
    るようになされている、請求項1〜12のうちのいずれ
    か一項記載のセルロースエステルフィルムの製造装置。
  14. 【請求項14】 さらに、減圧チャンバ上下高さ調整機
    構が備えられ、減圧チャンバの上下動により、減圧チャ
    ンバの調整プレート下端部の支持体に対向する面、及び
    減圧チャンバの左右サイドプレートの各下端部の支持体
    に対向する面と、支持体表面との間隙が調整されるよう
    になされている、請求項1〜13のうちのいずれか一項
    記載のセルロースエステルフィルムの製造装置。
  15. 【請求項15】 さらに、減圧チャンバの左右サイドプ
    レートの上下高さ調整機構が備えられ、減圧チャンバの
    左右サイドプレートの各下端部の支持体に対向する面
    と、支持体表面との間隙が調整されるようになされてい
    る、請求項1〜14のうちのいずれか一項記載のセルロ
    ースエステルフィルムの製造装置。
  16. 【請求項16】 減圧チャンバが、支持体の流延膜移送
    方向に複数段設けられている、請求項1〜15のうちの
    いずれか一項記載のセルロースエステルフィルムの製造
    装置。
  17. 【請求項17】 流延上流側の第1減圧チャンバが、下
    流側の第2減圧チャンバを覆う形態である、請求項16
    記載のセルロースエステルフィルムの製造装置。
  18. 【請求項18】 第2減圧チャンバのバックプレート及
    びサイドプレートのうちの少なくとも一方のプレート下
    端部の支持体に対向する面と支持体表面との間隙が、第
    1減圧チャンバのバックプレート及びサイドプレートの
    各下端部の支持体に対向する面と支持体表面との間隙と
    同一、又はこれらの間隙よりもさらに0.2〜5mm大
    きいものとなされている、請求項16または17記載の
    セルロースエステルフィルムの製造装置。
  19. 【請求項19】 減圧チャンバによる減圧値が、1〜1
    500Paの範囲である、請求項1〜18のうちのいず
    れか一項記載のセルロースエステルフィルムの製造装
    置。
  20. 【請求項20】 ドープ流延ダイの左右両端部にドープ
    の主溶媒を流下する手段が設けられ、流延ダイによって
    支持体上に流延膜が形成される際、流延ダイの左右両端
    部にドープの主溶媒が流下せられるようになされてい
    る、請求項1〜19のうちのいずれか一項記載のセルロ
    ースエステルフィルムの製造装置。
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