JP2002541676A - バルク加熱により基板に生じた歪みを修正するためのシステムおよび方法 - Google Patents
バルク加熱により基板に生じた歪みを修正するためのシステムおよび方法Info
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Abstract
Description
ムおよび方法に関するものであり、また、バルク加熱により基板に生じた歪みを
修正するシステムおよび方法に関するものである。
“Method And Apparatus For Run-Time Correction of Proximity Effects And
Pattern Generation”で開示された内容に関連するものであり、本明細書中では
該明細書を全体として援用している。
ム(またはEビーム)リソグラフィー処理を用いる。特に、感放射線材料(例え
ば、電子ビームレジスト)を露光し、材料にパターンまたはマスクを「描画」す
るために、収束した電子ビームが基板上に正確に配置され、容易に走査される。
この描画マスク処理は、描画が終了すると基板内に熱を導入する。このような熱
によって不規則な基板の熱膨張が発生し、これにより描画しているパターンの位
置に誤差が生じてしまう。つまり、フォトマスクのバルク(またはグローバル)
加熱(パターニング中に電子ビームエネルギー付加によって生じる)が生じた結
果、マスク基板の熱膨張が起こり、パターン位置に誤差が生じる。
熱膨張によって生じる可能性のある誤差を回避するためのシステムおよび方法を
提供する。このシステムと方法を用いれば、基板上に描画するパターン、電子ビ
ームの電力レベル、電子ビームの露光時間、等を示すパターン描画データから、
基板中に導入される熱の量を計算することができる。パターン描画データは、基
板の熱反応および/または歪みを、描画時にシミュレーションまたはモデリング
する有限要素モデルから、1つまたはそれ以上の事前に算出された歪みマップを
操作するために使用される。ある実施形態では、歪みを推測するために、有限要
素モデルと共に線形重ね合わせ(linear superposition)技術を採用している。
パターン描画データで操作しながら有限要素モデルを使用することにより、電子
ビームリソグラフィーの最中に、露光した各々の歪みに、描画した図形の配置の
等しいオフセットを導入することができ、これにより、基板を冷却した際に(つ
まり、歪みがない状態になった際に)、描画した図形が基板上の正しい位置に現
れる。
ンを形成するために電子ビームを放射するべく動作可能な電子ビームパターニン
グ装置を備えている。コンピュータ制御システムが、電子ビームパターニング装
置と結合しており、複数の事前に計算された歪みマップを備えている。歪みマッ
プの各々は 電子ビームへの露光によるバルク加熱から発生が予想される基板の
歪みを示している。コンピュータ制御システムは、予測された歪みを調整するた
めに、歪みマップを用いて電子ビームパターニング装置を制御するべく動作可能
である。
、電子ビームを放射するべく動作可能な電子ビームパターニング装置からパター
ン描画データを受信し、パターン描画データと、事前に算出した歪みマップを用
いた電子ビームへの露光の結果、バルク加熱によって生じる基板の予想歪みを決
定し、予想された歪み調整するべく、電子ビームパターニング装置を制御する。
するために、電子ビームを放射するべく動作可能な電子ビームパターニング装置
と共に使用するための基準表を備えている。基準表は、複数の事前に算出された
歪みマップを備えている。歪みマップの各々は、電子ビームへの露光の結果生じ
た、予想される基板の歪みを示している。
放射するべく動作可能な電子ビームパターニング装置を制御するためのコンピュ
ータ制御システムが設けられている。コンピュータ制御システムは、複数の事前
に算出された歪みマップを記憶するメモリを有し、歪みマップの各々は、電子ビ
ームへの露光によって発生が予想される基板の歪みを示す。メモリと結合したプ
ロセッサが、電子ビームパターニング装置からパターン描画データを受信する。
またプロセッサは、パターン描画データと歪みマップを用いて制御信号を生成す
る。これらの制御信号は、予想された歪みを調整するために電子ビームパターニ
ング装置を制御する。
ングの最中に、フォトマスクのバルク加熱歪みを推測するための有限要素モデル
を使用することが含まれる。これらの推測から、歪みを補正するための調整を行
い、不適切な配置による誤差の発生を回避することが可能である。
び/または機械反応を示す、1つまたはそれ以上の算出された歪みマップを提供
ことが含まれる。歪みマップは、パターン描画データと共に、パターニング処理
中に予想される歪みを決定するために使用され、これによって、今ひずみを調整
することができる。歪みマップは事前に算出されているため、熱歪みを計算する
ために必要な時間が著しく短縮される。
るために採用される線形重ね合わせ技術が含まれる。このような線形重ね合わせ
技術は、いかなる特定のマスク描画方法またはパターン密度配分にも限定される
ことはないため、幅広い用途に使用することができる。
。
共に以下の説明を参照する。
る。複数の図中で、同様の部分は同様の参照番号で示している。これらの図は、
理解と説明を容易にするためのみの理由で簡素化されている。当業者には、説明
が進むにつれて本発明の様々な変形、応用、改作が明らかになるであろう。本発
明の示唆に依存し、また、これらによって本発明の示唆が技術を進展されるこの
ような変形、応用、改作は全て、本発明の精神と範囲内に入るものと考慮される
。
簡素化した図である。基板12は、可能ステージ(図示せず)上に取り付けるこ
ともできる。基板12の表面は、グリッドとして配置された複数の画素14に分
割されている。図1では、明瞭化の目的から、1つの画素14のみに参照番号を
付している。各画素14の直径は、直径約0.05から0.2μmの範囲である
。円形または楕円形をした電子ビーム10は、第1方向16において定期的に走
査され、その一方で、基板12を取り付けたステージが第2の直行方向18に向
かって移動する。ビーム10の走査の各々によって1つまたはそれ以上の画素の
ロウを露光し、これにより、例えば0.2から2.0μmの範囲のサイズの図形
を描画する。
取り付けられたステージの動きを導き、また、ビーム10の露光(エネルギー)
レベルを制御するパターン描画データを使用する。例えば、パターン描画データ
は、電子ビーム10のパワーを画定する1つまたはそれ以上のビームパターンを
特定することができる。
す。基板12を、固定点20周囲で弾性的に拡張できる形で3点サスペンション
(図示せず)上に取り付けてもよい。点線で示すパターングリッド22が基板1
2のオリジナル形状である。さらに、基板12上に描画する図形の例証的な原点
24も点線で示す。
示せず)で露光することにより、その範囲に吸収される熱が生じる。このような
バッルク加熱により、露光範囲の形状および位置が固定点20に関連して変わる
。つまり、一般には、実践で示すパターングリッド26のように、基板12の形
状が膨張または歪んでしまう。従って、その範囲が露光される際に、図形原型2
4が(固定点20に関連して)置換位置28へとシフトする。このシフト(グロ
ーバル熱膨張効果と呼ばれる)が生じると、基板上12の間違った場所にパター
ン図形が描かれてしまう。
より描画の誤配置を防止することができるシステムおよび方法を提供する。これ
を達成するには、例えば経験的データや、多数ある熱膨張動作を計算するための
有限要素分析プログラム(Swanson Analysis Systems,Inc.より市販されているA
NSYS(商標)等)の1つを使って、1つまたはそれ以上の有限要素(FE)
熱モデルを作成する。有限要素モデルは、基板の別々の場所においてバルク加熱
される特性による歪みをシミュレーションまたはモデリングする。すなわち、有
限要素モデルの各々と共に、仮説上の基板が多数の個別ユニットまたは「有限要
素」に分割され、これらの有限要素の各々について、例えば電子ビームパワーの
レベルと時間に従ってバルク加熱歪みがモデリングされる。従って、有限要素モ
デルは、電子ビームパターニング中に誘発される基板のバルク加熱歪みを予想す
ることができる。
るために有限要素モデルを使用している。このような歪みマップは、基準表にま
とめることができ、また、歪みを修正するために、描画中に電子ビームの位置を
制御または調整するべく、パターン描画データ(例えばビームパターナー)と共
に使用することができる。この方法を用いれば、基板上の正しい位置にパターン
図形が描かれる。
説明する。
デルを作成するには、時間間隔Δt(例えば、約1分間)を選択する。パターン
が描かれると、各々の間隔中に放出するエネルギーの量が計算される。各々の時
間間隔中に、新規の有限要素熱モデルが算出される。新規の時間間隔について計
算された熱量を用いて、この処理が繰り返される。各々の時間間隔計算からの出
力データ(すなわち、温度分配)が、次の計算の初期条件として使用される。特
に、このような熱分析から得た結果は、置換または歪みを決定するために、基板
の構築モデルに適用される。
密度配分の、予め算出した歪みマップを用いた所定のパターン密度配分のための
基板の歪みマップを生成する。これは、基板に露光された電子ビームの累積エネ
ルギーに基づいて予め算出した歪みマップの歪みベクトルを線形的にスケーリン
グして行う。このエネルギー・歪み比例モデルには、マスク描画スタイルの上級
知識が必要となる。
みを予想するために線形重ね合わせの概念を採用している。線形重ね合わせモデ
ルを用いれば、電子ビームエネルギー露光の最も一般的な場合の歪みデータを予
め計算し、基準表データベースに記憶することができる。次に、リアルタイム描
画の最中にこの基準表にアクセスし、特定の電子ビームエネルギー露光の場合の
バルク加熱歪みを予想することができる。
ビーム描画システム30では、電子ビームを調整して、バルク加熱によってフォ
トマスク基板に生じた歪みを修正する。図に示すように、電子ビーム描画システ
ム30は、電子ビームパターニング(描画)装置と結合したコンピュータ制御シ
ステム32を備えている。ここで使用するように、「結合した」「接続した」と
いう用語、またはこれに関連した用語は、2つまたはそれ以上の要素間の、直接
または間接のあらゆる結合、接続を意味するものであり、結合や接続は物理的あ
るいは論理的なものであってよい。別の実施形態では、コンピュータ制御システ
ム32は、電子ビームパターニング装置34に一体に設けられるか、または内臓
されていてもよい。
例えば電子ビームレジスト)を露光し、基板上にパターンを描くために、基板1
2上に電子ビームを生成および走査(放射)するものとして機能する(図1、図
2を参照)。電子ビームパターニング装置34は、例えばMEBESTM装置のよ
うな適切な装置をいくつも用いて実行することができる。基板上へのパターンの
描画は、パターン描画データに示されたパターン、露光時間、パワーレベルに従
って行われる。
ーティングシステムと連絡している。コンピュータ制御システム32は、電子ビ
ームパターニング装置34によって基板上へのパターンの描画を誘導、制御する
ものとして機能する。コンピュータ制御システム32には、基板のバルク加熱を
シミュレーションする様々な有限要素モデル(ここで説明しているもの)を1つ
またはそれ以上採用することが可能である。これらの有限要素モデルの各々は、
電子ビームパターニング中にマスク基板の熱反応と機械反応を決定するために開
発された熱および構造サブモデルを備えることができる。コンピュータ制御シス
テム32は、電子ビームパターニング中にマスク関連の歪みを識別するため、ま
た、配置における電位誤差を計算するために有限要素モデルを使用する。次に、
コンピュータ制御システム32は、電位配置誤差を補正するために、電子ビーム
パターニング装置34のビームを制御または誘導する。コンピュータ制御システ
ム32は、例えば、支持用のメモリを備え、あらゆる適切なオペレーティングシ
ステムを実行するプロセッサPC互換性コンピュータのような任意の適切なコン
ピュータと共に実現することが可能である。
線図である。コンピュータ制御システム32は、コンピュータ制御システム32
が結合または統合されている電子ビームパターニング装置34(図3)によって
電子ビーム出力の走査を誘導または制御する。図に示すように、コンピュータ制
御システム32はプロセッサ36とメモリ38を備えている。
この入力は、他のものと共に、基板上に描かれるパターンを特定するパターン描
画データ、描画処理中に供給される電子ビーム用の1つまたはそれ以上の電力/
エネルギーレベル、各々の電子ビームの、各電力/エネルギーレベルにおける露
光時間を含んでいてもよい。プロセッサ36は、入力情報を様々な方法で処理す
る。この処理は、電子ビームパターニング中の、マスク関連の歪みのバルク加熱
への属性の決定または識別、これを補正するための電子ビームの走査の計算調整
が含まれる。各歪みを、基板が冷却された時に(つまり、歪みがない状態)、描
かれた図形が基板上の正しい位置にくるようにするために、描画された図形の配
置において等しいまたは逆のオフセットの形で調整することができる。プロセッ
サ36は、算出された調整等を電子ビームパターニング装置34に伝搬する制御
信号を出力または生成する。プロセッサ36の機能は、メインフレーム、ファイ
ルサーバ、ワークステーション、その他適切なソフトウェアを実行するデータ処
理設備のような適切なプロセッサによって実行するこごができる。
テム32で利用できる様々な情報を受信、記憶、転送する。メモリ38は、ラン
ダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ディスク、テ
ープ記憶、またはその他の揮発性および/または火揮発性のデータ記憶システム
のような任意の適切な記憶媒体内に常駐することができる。ある実施形態では、
メモリ38はリレーショナルデータベースを含む。
は、有限要素(FE)分析に基づいて基板のバルク加熱をシミュレーションする
1つまたはそれ以上の熱モデルに関する、またはここから導出した情報を含んで
いる。ある実施形態では、規準表40は1つまたはそれ以上の歪みマップを備え
ている。プロセッサ36が、補正目的で制御信号を生成できるよう基板のバルク
加熱歪みを決定または算出するために、プロセッサ36はこのような歪みマップ
の各々を使用することができる。
すものである。一般に、基準表40は、バルク加熱に起因する基板の歪みを修正
または調整するために使用することができる情報を含んでいる。本明細書中で説
明しているように、基準表40は、電子ビームパターニング装置34のオペレー
ションシステムと連絡しているコンピュータ制御システム32のメモリ38内に
保存することができる。
めに、1つのセル44のみに参照符号を付している。各セル44のサイズまたは
範囲は、パターン配置誤差を修正に要される正確性と、基準表40の記憶および
基準表40へのダイナミックアクセスが可能なコンピュータメモリとに基づいて
選択することができる。ある実施形態では、各セル44が約1cm2の表面範囲
を占めている。
の「有限要素」を構成する。実際に基板上に描画を行う前に、これらの有限要素
を用いて、1つまたはそれ以上の熱および/または構造有限要素モデルが計算あ
るいは生成される。一般に、これを達成するには、各々のセル44について、1
ユニットのエネルギーがこのセル44内に導入され、次に、全体のマスクの正確
な歪みマップが、規則的な時間間隔(例えば、1分間)において計算される。
る各セル44に、Δtの時間において熱量が付加される。各セル44についての
熱量は、一般に、セルが受ける電子ビーム露光の量に関連する。この露光は、セ
ル44上を走査する電子ビームの電力/エネルギーレベルと、セルがビームにさ
らされている時間とを考慮する。電子ビームの電力/エネルギーレベルは、パタ
ーン描画データに記されているビームパラメータから求める。時間Δtは、実際
の描画の最中に基板の同等な範囲を露光するために要する実時間に関連する。
る、伝導性および放射性熱伝導機構を考慮するものである。基板に蓄積された熱
エネルギーをシミュレーションするために、同等な表面熱フラックスが使用され
、また、放射性熱境界条件が用いられる。
4mmの放射距離で配置された“2−2−2”キネマティックマウントによって
支持されていると考えられる。このような取り付け状態は、MEBESTM電子ビ
ーム装置では一般的である。
セルが露光されるエネルギーだけでなく、付近のセルが露光されるエネルギーに
も依存するダイナミック処理である。従って、特定の位置にある、描画中の特定
の時間における基板の歪みを予想するためには、先に基板全体に施したパターニ
ングの知識が必要である。これを達成するには、個別の時間Δtについて1つま
たはそれ以上の歪みマップを予め計算する。
ション分析で生成することができる複数の歪みマップ48を備えた基準表40を
示す。
。歪みマップ48はセットにグループ分けしてもよく、この場合、1セット内の
全てのマップ48が基板パターン範囲42の特定のセル44に関連する。図に示
すように、例えば、歪みマップ48(a)から48(c)を含むセットは基板パ
ターン範囲42の第1セル44に関連し、また、マップ48(d)から48(f
)を含むセットは第2セル44に関連し、マップ48(g)から48(i)を含
むセットは基板パターン範囲42の第nセル44に関連している。各セット内で
、各々の歪みマップ48は異なる時間またはフレームに関連している(例えば、
t=Δt、t=2Δt、t=3Δt、t=4Δt)。基準表40中の各々の歪み
マップ48は、パターン範囲42内の各セル44をパターニングした結果の、そ
れぞれの時間フレームにおける基板の熱機構反応を示している。ある実施形態で
は、例えば、各歪みマップ48は、特定の電力レベル、特定の瞬間において電子
ビームで露光した結果、各々のセル44で予想される歪みの量に関連したベクト
ルを示している。そのため、例証的なベクトルは、第3時間フレームにおけるパ
ターン範囲内の10番目のセルについて、第1(x)、第2(y)寸法ではそれ
ぞれ0.5nmと0.3nmの歪みが予想されることを示す。各歪みマップ48
は、全てのセル44が電子ビームで露光されると仮定してもよい(つまり、基板
上の関連する範囲が100%パターン被覆される)。
際の描画処理中のバルク加熱への歪み属性を予想するために使用することができ
る。
、固定したパターン密度で所定の順番において生成される。基板上の所定の任意
の点が次に描かれた際に、コンピュータ制御システム32が、その時間までに基
板内に導入された総エネルギーとモデル内の関連値との間の比率を計算する。次
に、修正を生じるために、算出されたモデル内の歪みにこの比率が乗算される。
別の実施形態では、基板の歪みを正確に計算するために、線形重ね合わせ技術が
使用される。正確であることに加えて、この線形重ね合わせ技術により、基板に
任意の順番で描画またはパターニングが施されてもよい。
ップ48が、電子ビームパターニング装置34と結合したコンピュータ制御シス
テム32のメモリ内に記憶される。基板に図形が描画されると、コンピュータ制
御システム32が、任意の所定の時間増加において、各セル44(図5A)に導
入されるエネルギーの量を監視する。これは、電子ビームパターニング装置34
からコンピュータ制御システム32にパターン描画データを通信することで達成
される。パターン描画データは、一連のパターニング段階、各段階において基板
パターン範囲42の様々な場所に描かれるパターン、各段階についての電子ビー
ムの電力レベル、露光時間、等を示してよい。
て、コンピュータ制御システム32が予想されるバルク加熱への歪み属性を計算
する。ある実施形態では、これは、コンピュータ制御システム32が、適切な歪
みマップ48から、基板全体にかけての歪みベクトルを引き出し、これを線形ス
ケーリングすることによって達成される。
ターン配置における同等のまたは逆のオフセットを案内する制御信号を生成する
。制御信号が、電子ビームパターニング装置34による電子ビームの走査を誘導
する。特に、電子ビームの走査は各々のオフセットに従って調整されることによ
り、各々の歪みが、基板が冷却された際に、所望のパターン図形が基板上の適切
な位置に現れるようにオフセットまたは補正される。
0の操作に関連する。
のみであるといった特定の条件下での電子ビームパターニング中の、基板の熱お
よび機械反応を予想するために用いることができる。
な形は次の通りである。
、熱伝導性、放射率、密度、基板材料の熱容量をそれぞれ示し、AとVは、基板
の表面範囲と体積をそれぞれ示し、σはシュテファン=ボルツマン定数を示す。
バルク加熱の最も厳しい条件下において、基板の最大温度上昇は1または2度で
ある。これは、上述の方程式での放射条件が以下の通り近似させ、描画すること
が可能である。
の熱反応を予想するために線形重ね合わせ技術を使用することが可能になる。
きる。
cm2である。各セルについて、関連するタイムステップの開始時において1ユ
ニットのエネルギーをセル内に導入したことによって生じる歪みを、時間の関数
として予想する有限要素計算が実施される。この方法では、複数のタイムステッ
プにかけて、各セルについて歪みマップの基準表が作成される。
システム30が、所定のタイムステップにおいて各セル内に導入されるエネルギ
ーの量を監視する。次に、このタイムステップ中にエネルギー導入によって生じ
た歪みが、線形サメーション(summation)から形成される。このサメーション
は、各セルに導入されたエネルギーの、基準表で使用されるユニットのエネルギ
ーに対する比率をとる。関連する歪みマップをこの比率で割る。これは、このタ
イムステップに描かれた全てのセルについて行われる。比率で表されたマップの
各セルを(ベクトル的に)合計する歪みマップが作成される。
り、この次のタイムステップのみによって生じた歪みのマップが作成される。こ
の歪みが、1つ前のタイムステップについて算出された歪みの再計算に加算され
るが、今回は、1タイムステップ進んだ歪みマップの比率から算出される。
の歪みが計算されるまで、上述した処理が繰り返される。
るために、次のテストケース(図6、図7A,図7Bを参照して説明する)を考
慮する。図6は、パターン範囲42(a)への電子ビーム露光による、2つのセ
ル44(a)、44(b)の例証的パターニングを示す。セル44(a)、44
(b)は、線形重ね合わせ技術を使用した際の最悪の場合における隣接セルとし
て特別に選択された。つまり、互いに隣接するセル44(a)と44(b)を用
いて、最大温度上昇を推測することができる。これにより、放射条件による方程
式(1)の非線形性が最も顕著になるため、最大誤差が生じる。
り、セルが連続してパターニングされると仮定する。従って、セル44(a)は
時間t=Δtでパターニングされ、セル44(b)は時間t=2Δtでパターニ
ングされると考えることができる。線形重ね合わせ技術を用いて、セル44(a
)、44(b)の両方のパターニングの最後(つまりt=2Δt)における基板
全体の歪みは、セル44(a)のパターニングによって生じた歪みをセル44(
b)のパターニングによって生じた歪みにベクトル的に追加することによって得
ることができる。
合わせ技術を各々用いて得た、図6に関連して示し、説明したケースについての
インプレーン歪みを示すグラフを示す。図7Aと図7Bを比較することで、進歩
した技術によって得た歪みと線形重ね合わせ技術によって得た歪との間に約10
%の最大差(誤差)が生じる。提案された線形重ね合わせ技術において生じた誤
差は、有限要素モデル内のシミュレートしたセル44のサイズを最良化すること
でさらに最小限に抑えることができる。従って、線形重ね合わせ技術は、基板内
のバルク加熱への歪み属性の比較的正確な数値を算出する。
発明の別の実施形態に関連したこれらのテストケースは、線形重ね合わせ技術を
用いて推測した歪みの正確性における異なる変数の効果を試験したものである。
これらの変数は、基板のパターン密度(または被覆)と、有限要素モデル内のセ
ルの形状を含むと考えられた。例証的なテストケースについて以下に説明する。
被覆に線形比例することを示した。従って、本発明の1実施形態によれば、基板
の全てにパターニングが施された(つまり、被覆率が100%である)参照ケー
スから得た歪みデータを、任意の所定のパターン密度について基板の歪みを推測
するために線形スケーリングすることができる。このテストケースについて図8
A、図8B、図9A、図9Bを参照しながら説明する。
、異なる被覆量における、2つのセル44(c)、44(d)の電子ビーム露光
による例証的なパターニングを示す。一般に、セル44についての被覆量はパタ
ーン描画データから導出できる。
ル44(d)は100%のパターン密度にさらされた。基板バターン範囲42(
c)、42(d)上で、中央から右上の角へのびる各々の対角線に沿って選択し
た点に多数の歪みが得られた(算出された)。
素シミュレーションから得られた歪みを示すグラフである。線50は、被覆率1
00%のセル44(d)を含んだパターン範囲42(d)の対角線に沿った様々
な選択点における歪みと関連し、線52は、被覆率50%のセル44(c)を含
んだパターン範囲42(c)の対角線に沿った様々な選択点における歪みに関連
する。図9Bは、図9Aに示した100%の被覆率に関連する歪みを2で割った
結果を示すグラフである。図9B中の線54がこれらの結果を表している。
100%の被覆率を2で掛けることに関連する)−−−を比較することで、歪み
とパターン密度の間の線形関係が実証される。
ターニング処理による生じる歪みを決定する上で、セル44のある種の幾何学配
列または形状(例えば四角形)に基づいた有限要素モデルシミュレーションがこ
こでも有用であることを示した。従って、本発明の1実施形態によれば、セル4
4のある種の形状に基づいて有限要素モデルから導出した歪みデータを、別の形
状のセルに行う実際のパターニング処理で生じる歪みを求めるために、線形重ね
合わせ技術に使用することができる。このテストケースを図10A、図10B、
図11A、図11B、図12A、図12Bを参照しながら説明する。
る、形状の異なる2つのセル44(e)、44(f)の電子ビーム露光による例
証的なパターニングを示す。図にあるように、セル44(e)は、13.2×1
3.2大きさの四角形であり、セル44(f)は26.4×6.6の大きさの矩
形である。従って、セル44(e)と44(f)は同じ表面範囲を共有している
。両セル44(e)と44(f)について、パターニング被覆は100%であり
、パターニング時間は同じであると仮定する。
対角線上にとった選択点について、多数の熱反応と機械反応(例えば、歪み)が
得られた/算出された。2つの時間フレームt=Δt、t=2Δtについて反応
が計算された。
で示した基板について得た熱反応と歪みを各々示すグラフである。詳細には、図
11A中で、線56は、四角形のセル44(e)を含んでいるパターン範囲42
(e)の対角線に沿ってとった様々な選択点での熱反応に関連し、線58は、矩
形のセル44(f)を含んでいるパターン範囲42(f)の対角線に沿ってとっ
た様々な選択点での熱反応に関連する。図11B中で、線60は、四角形のセル
44(e)を含んでいるパターン範囲42(e)の対角線に沿ってとった様々な
選択点での歪みに関連し、線62は、矩形のセル44(f)を含んでいるパター
ン範囲42(f)の対角線に沿ってとった様々な選択点での歪みに関連する。線
60と線62を比較することで、時間フレームt=Δtにおける、四角形セルと
矩形セルとの間の結果的な歪みに約10%の最大差が生じる。
かけて減じられる。これは、時間フレームt=2Δtにおける同一の選択点の熱
反応と歪みを記す図12A、図12Bに明瞭に示されている。
、図10Bの基板について得た熱反応と歪みを各々示すグラフである。図12A
で、線64は、四角形のセル44(e)を含んでいるパターン範囲42(e)の
対角線に沿ってとった様々な選択点での熱反応に関連し、線66は、矩形のセル
44(f)を含んでいるパターン範囲42(f)の対角線に沿ってとった様々な
選択点での熱反応に関連する。図12Bで、線68は、四角形のセル44(e)
を持ったパターン範囲42(e)の対角線に沿ってとった多数の選択点での歪み
に関連し、線70は、矩形のセル44(f)を持ったパターン範囲42(f)の
対角線に沿ってとった多くの選択点での歪みに関連する。線68と線70を比較
することで、時間フレームt=2Δtにおいて、四角形のセルと矩形のセルの間
の結果的な歪みに3%未満の最大差が生じる。
ーションセルから異なっていても、十分な時間(例えば、露光後数時間フレーム
)が経過していれば、実際の描画中に生じるバルク加熱への歪み属性を推測する
ために、やはりこのようなシミュレーションを使用することができる。
熱によって生じる誤差を回避するシステムおよび方法を提供する。ある実施形態
では、パターニング中に電子ビームバルク加熱によって生じる歪みを推測するた
めに線形重ね合わせ技術を採用することができる。多くのテストケースにおいて
有限要素分析を用いて評価されるこの技術は、電子ビーム描画中のバルク加熱が
原因で基板に生じることが予測されるほとんどの歪みを修正するために使用する
ことができる。
義される本発明の精神および範囲を逸脱しない限り、様々な変更、代替、交換を
行えることが理解されるべきである。
が走査されている。
示す。
示す。
である。
である。
。
。
の熱反応とインプレーン歪みをそれぞれ示すグラフである。
の熱反応とインプレーン歪みをそれぞれ示すグラフである。
の熱反応とインプレーン歪みをそれぞれ示すグラフである。
の熱反応とインプレーン歪みをそれぞれ示すグラフである。
Claims (23)
- 【請求項1】 電子ビーム描画システムであって、 基板上にパターンを形成するために電子ビームを放射するべく動作可能な電子
ビームパターニング装置を有し、 前記電子ビームパターニング装置と結合しており、複数の事前に計算された歪
みマップを有するコンピュータ制御システムをさらに有し、前記歪みマップの各
々は 前記電子ビームへの露光によるバルク加熱から発生が予想される基板の歪
みを示し、前記コンピュータ制御システムは、予測された歪みを調整するために
、前記歪みマップを用いて電子ビームパターニング装置を制御するべく動作可能
である電子ビーム描画システム。 - 【請求項2】 前記基板が、論理的に複数のセルに分割可能な表面を有し、
前記セルの各々に少なくとも1つの歪みマップが設けられている請求項1に記載
の電子ビーム描画システム。 - 【請求項3】 多数の時間フレームの各々について、個別の歪みマップが1
つずつ設けられている請求項1に記載の電子ビーム描画システム。 - 【請求項4】 前記歪みマップの各々が、予想された歪みの少なくとも1つ
に関連した複数のベクトルを有する請求項1に記載の電子ビーム描画システム。 - 【請求項5】 前記コンピュータ制御システムが、前記基板上に形成される
パターンに従ってベクトルを線形スケーリングするために、線形重ね合わせ技術
を採用する請求項4に記載の電子ビーム描画システム。 - 【請求項6】 前記コンピュータ制御システムが、予想された歪みの各々に
ついてオフセットを導出するために動作可能である請求項1に記載の電子ビーム
描画システム。 - 【請求項7】 前記電子ビームパターニング装置が、前記コンピュータ制御
システムにパターン描画データを出力するために動作可能である請求項1に記載
の電子ビーム描画システム。 - 【請求項8】 前記コンピュータ制御システムが、前記パターン描画データ
を用いて前記歪みマップを操作する請求項7に記載の電子ビーム描画システム。 - 【請求項9】 前記歪みマップが、基準表にまとめられている請求項1に記
載の電子ビーム描画システム。 - 【請求項10】 基板上にパターンを形成するために、電子ビームを放射す
るべく動作可能な電子ビームパターニング装置からパターン描画データを受信し
、 前記パターン描画データと、事前に算出した歪みマップを用いた前記電子ビー
ムへの露光の結果、バルク加熱によって生じる前記基板の予想された歪みを決定
し、 前記予想された歪み調整するべく、前記電子ビームパターニング装置を制御す
る方法。 - 【請求項11】 前記決定が、 前記歪みマップから、前記予想された歪みの少なくとも1部分に関連したベク
トルを抽出し、 前記基板上に形成する前記パターンに従って、前記抽出されたベクトルに線形
スケーリングを行う請求項10に記載の方法。 - 【請求項12】 決定が、前記歪みを予測するために線形重ね合わせ技術の
採用を有する請求項10に記載の方法。 - 【請求項13】 制御が、前記予想された歪みの各々についてオフセットの
導出を有する請求項10に記載の方法。 - 【請求項14】 制御が、前記オフセットの各々に従った前記電子ビームの
操作の調整を有する請求項13に記載の方法。 - 【請求項15】 前記基板が、論理的に複数のセルに分割可能な表面を有し
、前記セルの各々に前記歪みマップが少なくとも1つ設けられている請求項10
に記載の方法。 - 【請求項16】 基板上にパターンを形成するために、電子ビームを放射す
るべく動作可能な電子ビームパターニング装置と共に使用するための基準表を有
し、前記基準表が複数の事前に算出された歪みマップを有し、前記歪みマップの
各々が、前記電子ビームへの露光の結果生じた、予想される基板の歪みを示す記
憶媒体。 - 【請求項17】 前記基板が、論理的に複数のセルに分割可能な表面を有し
、前記セルの各々に少なくとも1つの歪みマップが設けられている請求項16に
記載の記憶媒体。 - 【請求項18】 前記歪みマップの各々が、前記予想された歪みの少なくと
も1部分に関連した複数のベクトルを有する請求項16に記載の記憶媒体。 - 【請求項19】 基板上にパターンを形成するために、放射するべく動作可
能な電子ビームパターニング装置を制御するためのコンピュータ制御システムで
あって、前記コンピュータ制御システムが、 複数の事前に算出された歪みマップを記憶するメモリを有し、前記歪みマップ
の各々が、前記電子ビームへの露光によって発生が予想される前記基板の歪みを
示し、 前記メモリと結合したプロセッサをさらに有し、前記プロセッサが、前記電子
ビームパターニング装置からパターン描画データを受信するべく動作可能であり
、また、前記予想された歪みを調整するべく、前記プロセッサが、前記パターン
描画データと前記歪みマップと、前記電子ビームパターニング装置を制御するた
めの前記制御信号とを用いて制御信号を生成するべく動作可能であるコンピュー
タ制御システム。 - 【請求項20】 前記基板が、論理的に複数のセルに分割可能な表面を有し
、また、前記セルの各々に少なくとも1つの歪みマップが設けられている請求項
19に記載のコンピュータ制御システム。 - 【請求項21】 多数の時間フレームの各々に個別の歪みマップが設けられ
ている請求項19に記載のコンピュータ制御システム。 - 【請求項22】 前記歪みマップの各々が、前記予想された歪みの少なくと
も1つに関連した複数のベクトルを有する請求項19に記載のコンピュータ制御
システム。 - 【請求項23】 前記プロセッサが、前記基板上に形成されたパターンに従
って、前記ベクトルに線形スケーリングを行うために線形重ね合わせ技術を採用
する請求項22に記載のコンピュータ制御システム。
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