JP2002517388A - ブチロラクトンの製造方法 - Google Patents

ブチロラクトンの製造方法

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JP2002517388A
JP2002517388A JP2000552107A JP2000552107A JP2002517388A JP 2002517388 A JP2002517388 A JP 2002517388A JP 2000552107 A JP2000552107 A JP 2000552107A JP 2000552107 A JP2000552107 A JP 2000552107A JP 2002517388 A JP2002517388 A JP 2002517388A
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ラーン ラルフ−トーマス
ロイデ ウド
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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Abstract

(57)【要約】 本発明は一般式I: 【化1】 [式中、置換基R1およびR2は水素、アルキル基、ヒドロキシアルキル基または置換されていてよいアリール基およびトリアルキルシリル基を意味する]のブチロラクトンを、一般式II: 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、アルキンを水の存在下にロジウム触媒上で一酸化炭素を使用してカ
ルボニル化し、カルボニル化反応混合物の直接の水素添加によってロジウム触媒
を沈殿させ、触媒を分離および再循環させ、かつ濾液からブチロラクトンを得る
ことによってブチロラクトンを製造するための方法に関する。
【0002】 WO97/07111号から、アルキンを一酸化炭素および水を使用して遷移
金属触媒、特にロジウムの存在下にブチロラクトンに変換することは公知である
。その際、タカスキ ジョー他(Takaski Joh et al)によってInorgani
ca Chi.Acta,220(1994)45に記載されているように中間
生成物として2(5H)−フラノンが形成される。2(5H)−フラノンは、そ
の場でか、または別々に水素添加することによってブチロラクトンに変換するこ
とができる。その場合には、ブチロラクトンへの完全な水素添加は、水ガス平衡
によって水素が発生する水の存在下でのカルボニル化反応の強化、カルボニル化
における水素の添加または単離された2(5H)−フラノンの引き続いての水素
添加のいずれかによって実施する。
【0003】 現在ではWO97/07111号によるブチロラクトンの製造方法において触
媒分離および再利用が不十分であると指摘されている。合成流出物の後処理、す
なわち蒸留によるブチロラクトンの回収の後に蒸留残滓中に溶解される残留して
いる触媒を再利用することができる。これは、一方では蒸留残滓から触媒を分離
できず、従って繰り返しの再循環において高沸点物の増加が生じ、かつ他方では
繰り返し再利用される触媒がブチロラクトンへの所望の変換に関して明らかに低
い選択性および活性を有するという欠点がある。
【0004】 従って本発明の課題は、ロジウム−カルボニル化触媒をできる限り完全に、簡
単な方法で、かつ活性の維持下に単離し、かつこれを反応に戻すことができる方
法を提案することである。
【0005】 ヒドロホルミル化の分野においてロジウムの分離のために多くの方法が記載さ
れている。US4400547号によれば、反応の完了後に粗製オキソ生成物に
錯形成化合物、例えばトリフェニルホスフィンを添加し、生成物としてアルデヒ
ドを留去する。引き続き、蒸留残滓を酸素で処理し、錯化合物から配位子を再び
分離し、かつロジウムを活性形に戻す。しかしながらロジウムと蒸留残滓の分離
は前記の方法において不可能である。
【0006】 高沸点のヒドロホルミル化残滓からのロジウムの分離はUS−PS35479
64号にも記載されている。更に残滓を酸、例えばギ酸、硝酸または硫酸の存在
下に過酸化水素で処理し、ロジウムを水溶性形に変換する。しかしながら工業的
使用は、過酸化水素の価格およびその困難な取り扱いのために限界がある。
【0007】 EP−A584720B1号からは、更にロジウムを錯化合物としてオキソ合
成の生成物の蒸留残滓から回収する場合に二段の抽出方法が知られている。第一
段階においては、残滓を酸素または酸素含有ガスで、モノカルボン酸およびモノ
カルボン酸のアルカリ金属塩の存在下に処理する。その目的で残滓を水で抽出し
、かつ水溶性化合物として存在するロジウムを水相中に通す。これらの方法は前
記のように使用できない。それというのもロジウム含有錯体のブチロラクトン合
成の反応残滓からの定量的抽出が不完全にのみ可能であると指摘されているから
である。
【0008】 例えばDE−A4326076号による別の方法は灰化、すなわち有機成分の
焼却によるロジウムの回収に関する。そのように得られたロジウムは更なる後処
理を必要としないで直接再利用できない。
【0009】 従って前記課題は従来の技術の方法を使用して経済的に十分なように解決する
ことはできない。
【0010】 意想外にも、一般式I:
【0011】
【化3】
【0012】 [式中、 置換基R1およびR2は水素、アルキル、ヒドロキシアルキルまたは不活性置換基
を有していてよいアリールおよびトリアルキルシリル基を意味する]のブチロラ
クトンを、一般式II:
【0013】
【化4】
【0014】 [式中、 R1およびR2は前記の意味を有する]のアルキンと、有利には少なくとも4当量
の一酸化炭素および、有利には少なくとも2当量の水とをロジウム触媒の存在下
に、20〜300バールの圧力下で反応させ、かつ中間生成する2(5H)−フ
ラノンの水素添加にあたり、 a)カルボニル化の反応混合物を直接、(すなわち場合によりブチロラクトンと
混合させる目標生成物2(5H)−フラノンの分離をせずに)水素と150〜2
50℃、有利には180〜230℃の温度で、かつ100〜300バール、有利
には150〜200バールの圧力において反応させ、 b)沈殿した触媒を分離し、かつカルボニル化反応に戻し、かつ c)触媒不含の反応混合物からブチロラクトンを蒸留によって回収する ブチロラクトンの製造方法によって、非常に簡単な方法で触媒を活性形および直
接利用できる形に戻すことができることが見いだされた。
【0015】 その際に、使用される量の99%より多い触媒を回収することができ、またし
ばしば作業を繰り返すか、またはより長期に持続する連続的な実施によっても触
媒の選択性および活性が保持されることは意想外であった。
【0016】 WO97/07111号の7頁5段落において、主にブチロラクトンを有する
混合物だけが製造されるのが合理的な場合があると示されている。それによると
、これらの混合物を“直接”水素添加に供給するか、またはその個々の成分ブチ
ロラクトンおよびフラノンに分離することができる。しかしながら触媒をなおも
含有する反応混合物の水素添加において規定の条件下に触媒が沈殿し、次いでそ
れを分離し、かつ反応中に戻すことができるという教示はない。むしろ唯一の関
連の実施例(8)においては、まず触媒不含の2(5H)フラノンは大気圧およ
び室温で特定の水素添加触媒、そこではパラジウム触媒によって水素添加される
【0017】 本発明による方法の段階(a)に関しては、カルボニル化反応混合物は直接、
すなわち中間生成した2(5H)フラノンおよび既に形成したブチロラクトンを
分離せずに、残留しているCO圧の減圧後に20〜300バール、有利には15
0〜250バール、特に180〜220バールの圧力において水素による水素添
加を実施する。そこでは、ロジウムカルボニル触媒は、おそらく一部のカルボニ
ル基の除去およびロジウムクラスターの形成によって不溶形に変わり、2(5H
)フラノンを水素添加してブチロラクトンが形成される。水素添加のための反応
温度は一般に0〜300℃、有利には50〜150℃であり、水素添加の反応時
間は一般に0.1〜24時間、有利には0.5〜5時間である。
【0018】 反応において通常の方法、例えば濾過、遠心分離または沈殿によって分離でき
る触媒含有固体が生じる。同時に、場合により存在する2(5H)フラノンを完
全に、かつ非常に高い選択性でブチロラクトンに水素添加する。沈殿した触媒を
重大な活性低下および選択性低下無しに新たなブチロラクトン合成のために使用
できる。カルボニル化−触媒の沈殿−触媒の分離−カルボニル化の順序は何度も
繰り返すことができる。触媒の沈殿はそれぞれ殆ど定量的であり;均一な溶液中
で反応流出物で最初に使用されるロジウムの1%未満が残留する。
【0019】 本発明による方法は、前記のブチロラクトン合成に適当な全ての触媒も考慮の
対象である。有利には触媒Rh6(CO)16、Rh4(CO)12、Rh(CO)2
acac、[codRhCl]2,RhCl3・3H2OおよびRh(OAc)3が
挙げられる。
【0020】 使用される触媒の量は一般にアルキン1モルあたり0.01〜10ミリモルで
ある。沈殿、分離および再循環された触媒は未知の構造の化合物として存在して
いる;しかしながらカルボニル化工程において再度溶解させ、再度初期の活性が
得られる。分離が不完全であれば、反応溶液を新たな触媒によって補充する。
【0021】 WO97/07111号に詳細に記載されるような有利な連続的カルボニル化
法において、アセチレンとの反応は飽和槽(saturator)中で溶剤中にアセチレ
ンを溶解させることによって実施できる。触媒、水ならびに添加剤も場合により
溶解される。これらの溶液を反応圧に圧縮し、かつ反応器中にポンプ導入する。
COおよび更なるアセチレンをガスジェットを介して反応器に導入する。反応流
出物を減圧し、かつ気相を(場合により精製工程後に)反応器中に戻すことがで
きる。反応の流出物は本発明によれば水素添加の反応圧にまで圧縮し、かつ耐圧
反応器、例えば撹拌反応器、管型反応器またはループ型反応器中にポンプ導入す
る。水素をガスジェットを介して反応器中に導入し、反応流出物を反応器を出た
後に減圧する。慣用の方法、濾過、クロスフロー濾過(crossflow filteration
)、沈殿または遠心分離の1つによって、水素添加において沈殿したロジウム含
有沈殿物を連続的または断続的に分離できる。次いで固体を再び触媒として使用
する。水素気相は、(場合により精製工程後に)水素添加反応器中に戻すことが
できる。
【0022】 アルキンの水の存在下でのカルボニル化は自体公知のように、例えばWO97
/07111号に詳細に記載されるように実施する。
【0023】 その際、一般式IIのアルキンは同一または異なる置換基を有していてよい。
置換基が異なるならば、これらは反応生成物のそれぞれ3位もしくは4位に組み
込まれてよい。従ってこの場合においては、異性体混合物を有してよい。これに
基づいて、式Iは3位および4位の置換基に関する選択肢を記載している。
【0024】 アルキル置換されたアルキンIIはアルキル基として、例えばC〜C−ア
ルキル基を、プロピン、1−ブチン、2−ブチン、1−ヘキシンおよび1−オク
チンでのように有してよい。
【0025】 アルキンの置換基としてのヒドロキシアルキル基は、有利には1−ブチン−3
−オール、1,4−ブチンジオールおよびプロパルギルアルコールにおけるよう
なヒドロキシ−C〜C−アルキル基である。アリール基を有するアルキンの
なかでも、フェニルアルキン、例えばフェニルアセチレンおよびジフェニルアセ
チレンが有利である。アリール基は反応条件下に不活性な置換基、例えばハロゲ
ン、特に塩素、アルコキシ、特にメトキシ、およびアルキル、特にC〜C
アルキルを有する。更にトリアルキルシリル基を有するアルキン、例えばトリメ
チルシリルアセチレンが適当である。
【0026】 置換基R1およびR2の少なくとも1つが水素を表すアルキンが有利である。ア
セチレンが特に有利である。
【0027】 アルキンのブチロラクトンへの変換はCOおよび水の存在下に実施する:
【0028】
【化5】
【0029】 有利にはアルキン1当量あたり2〜50当量の水が使用される。アルキン1当
量あたり少なくとも4当量のCOの使用が推奨される。またCOは過剰に使用し
てよいが、通常はアルキンに対して50倍過剰未満のCOが使用される。それと
いうのもなお高い過剰は認識できる工業的利点をもたらさないからである。
【0030】 カルボニル化はWO97/07111号に記載される温度条件および圧力条件
で実施してよい。しかしながら本発明による方法の実施においてむしろより高い
圧力を使用することが有利であることが判明している。従って、カルボニル化は
一般に50〜250℃、有利には80〜150℃、特に100〜140℃の温度
で、かつ20〜300バール、有利には100〜250バール、特に170〜2
30バールの圧力で実施する。
【0031】 本発明により使用できる触媒は一般に以下の式(water-gas-shift catalysts,
s. Parshall et al., Homogenous Catalysis, Wiley, 2. Auflage 1992, Kapit
el 5.7)に従って水ガス平衡に調整できる水ガスシフト触媒(water gas shift
catalyst)である: CO+H2O→H2+CO2 遊離した水素は形成する2(5H)−フラノンをブチロラクトンに水素添加で
きる。
【0032】 添加剤によって使用される触媒の活性を高めることができる。この化合物には
アミンが適当である。第一級、第二級および第三級のアルキルアミンおよびシク
ロアルキルアミンと同様に窒素含有複素環も適当である。詳細には、例えばメチ
ルアミン、エチルアミン、アニリン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリ
ブチルアミン、トリオクチルアミン、ピリジン、キノリン、イソキノリンおよび
ジメチルアミノピリジンが挙げられる。これは更にアンモニウム塩、例えばトリ
エチルアンモニウム塩酸塩、テトラエチルアンモニウム塩化物、テトラブチルア
ンモニウム酢酸塩、テトラブチルアンモニウム硝酸塩およびテトラブチルアンモ
ニウム水酸化物が有効であると判明している。
【0033】 更に添加剤としてハロゲン化物を使用してもよい。詳細には、アルカリ金属ハ
ロゲン化物およびアルカリ土類金属のハロゲン化物、例えばNaCl、NaBr
、NAI、KCl、KI、CaCl2、CaBr2、CaI2ならびに有機カチオ
ンを有するハロゲン化物、例えばテトラメチルアンモニウム塩化物、テトラメチ
ルアンモニウム臭化物、テトラメチルアンモニウムヨウ化物、テトラブチルアン
モニウム塩化物、テトラブチルアンモニウム臭化物およびテトラブチルアンモニ
ウムヨウ化物が適当である。有利なハロゲン化物はヨウ化物である。
【0034】 またオレフィン性不飽和有機化合物のための重合抑制剤、例えばヒドロキノン
モノメチルエーテル、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールおよびフ
ェノチアジンが添加剤として適当である。
【0035】 全ての前記の添加剤は触媒の再利用を妨げない。
【0036】 使用される添加剤の量は広い範囲で可変であり、かつ1モルの触媒あたり0.
1〜10000モルの添加剤であってよい。有利には1モルの触媒あたり0.5
〜5モルが使用される。1つの反応で1種以上の添加剤を使用してよい。有利に
は本発明による方法のためには、アミン、特に第三級アミンが添加剤として使用
される。
【0037】 有利には本発明による方法は液相、有利には反応条件下で不活性な有機溶剤中
で連続的または不連続的のいずれかで、例えばエーテル、例えばジエチルエーテ
ル、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフランおよび1,4−ジオキサ
ン、アルカノール、例えばメタノール、エタノールおよびイソプロパノール、炭
化水素、例えばペンタン、ヘキサンおよびシクロヘキサン、更に塩化炭化水素、
例えば塩化メチレン、クロロホルムおよびジクロロエタンの添加下に実施される
。溶剤の量は一般に、反応バッチに対して溶剤5〜95質量%である。本発明に
よる方法は耐圧反応器、例えば撹拌反応器、管型反応器またはループ型反応器中
で連続的または不連続的に実施する。
【0038】 従って本発明による方法では、アルキンおよびCOからγ−ブチロラクトンを
合成するために触媒として使用されるロジウム錯体を反応流出物から簡単な沈殿
によって何度も、かつほぼ定量的に回収し、実質的に同じ活性および選択性で再
び使用できる。
【0039】 実施例 例1(比較) ジオキサン400ml中に672mg(2.6ミリモル)のRh(CO)2a
cac、2.25g(22.3ミリモル)のトリエチルアミンおよび32.8g
(1.8モル)の水を初充填した。室温で撹拌下に8.2l(0.31ミリモル
)のアセチレンを、圧力3.6バールを調整して注入した。一酸化炭素を使用し
て圧力を200バールに高めた。反応バッチを、圧力248バールに調整して1
20℃に加熱し、かつ引き続き2時間撹拌した。反応器の冷却および減圧後に流
出物を蒸留によって後処理した。使用されるアセチレン量に対して、52%の2
(5H)−フラノンおよび22%のブチロラクトンが形成した。触媒を含有する
蒸留の底部生成物を400mlのジオキサン中に初充填し、2.25g(22.
3ミリモル)のトリエチルアミンおよび32.8g(1.8モル)の水と混合し
た。室温で撹拌下に8.2l(0.31モル)のアセチレンを、3.6バールの
圧力に調整して注入した。一酸化炭素を使用して、圧力を200バールまで高め
た。反応バッチを248バールの圧力に調整して120℃に加熱し、引き続き2
時間撹拌した。反応器の冷却および減圧後に、反応流出物を蒸留によって後処理
し、かつ触媒を含有する蒸留の底部生成物を再び使用した。前記のことを全部で
3回、新たな触媒を添加せずに繰り返した。有用な生成物(2(5H)−フラノ
ンおよびブチロラクトンの全体として挙げられる)の各収率を第1表にまとめた
【0040】
【表1】
【0041】 例2 ジオキサン400ml中に672mg(2.6ミリモル)のRh(CO)2
acac、2.25g(22.3ミリモル)のトリエチルアミンおよび32.8
g(1.8モル)の水を初充填した。室温で撹拌下に8.2l(0.31モル)
のアセチレンを、圧力3.6バールを調整して注入した。一酸化炭素を使用して
圧力を200バールに高めた。反応バッチを、圧力248バールに調整して12
0℃に加熱し、かつ引き続き2時間撹拌した。反応器の冷却および減圧後に試料
を取り出し、ガスクロマトグラフィー的に内部標準の方法によって分析した。使
用されるアセチレン量に対して、59%の2(5H)−フラノンおよび24%の
ブチロラクトンが形成した。引き続き50バールの水素を室温で注入し、かつ反
応バッチをオートクレーブ中で200℃に加熱した。その際、圧力は89バール
に調整した。水素を使用して、圧力を200バールまで高め、1時間撹拌した。
オートクレーブの冷却および減圧後に、反応流出物を濾過した。濾液中には使用
されるロジウムのわずか1%だけが含有されることが判明した。濾過された固体
を再び触媒として使用できた。蒸留による後処理の後に、ブチロラクトンは使用
されるアセチレン量に対して81%の収率で単離できた。
【0042】 例3 反応を例2と類似に実施したが、反応流出物を水素添加の後に遠心分離した。
遠心分離物を蒸留によって後処理した。分離された固体を400mlのジオキサ
ン中に初充填し、かつ2.25g(22.3ミリモル)のトリエチルアミンおよ
び32.8g(1.8モル)の水と混合した。室温で撹拌下に8.2l(0.3
1モル)のアセチレンを、圧力3.6バールに調整して圧縮した。一酸化炭素を
使用して、圧力を200バールに高めた。反応バッチを圧力248バールに調整
して120℃まで加熱し、引き続き2時間撹拌した。反応器の冷却および減圧後
に、試料を取りだし、かつガスクロマトグラフィー的に内部標準の方法によって
分析した。
【0043】 引き続き室温で50バールの水素を圧縮し、反応バッチをオートクレーブ中で
200℃の温度に加熱した。その際、圧力は89バールに調整した。水素を使用
して、圧力を200バールに高め、かつ1時間撹拌した。オートクレーブの冷却
および減圧の後に、反応流出物を再び遠心分離して、触媒を分離し、かつ再度使
用した。遠心分離物を蒸留によって後処理した。カルボニル化−水素添加−触媒
分離−カルボニル化の順序を全部で5回、新たな触媒を添加せずに繰り返した。
それぞれのサイクル後に得られる蒸留によるブチロラクトンの収率(それぞれ使
用されるアセチレン量に対する)を以下の第2表に挙げる:
【0044】
【表2】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年2月29日(2000.2.29)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 [式中、 置換基R1およびR2は水素、アルキル基、ヒドロキシアルキル基またはハロゲン
、アルコキシおよび/またはアルキルによって置換されていてよいアリール基お
よびトリアルキルシリル基を意味する]のブチロラクトンを、一般式II:
【化2】 [式中、 R1およびR2は前記の意味を有する]のアルキンと一酸化炭素および水とを均一
系ロジウム触媒の存在下で20〜300バールの圧力下で反応させ、かつ中間生
成するが、まだ水素添加されていない2(5H)−フラノンを水素添加すること
によって製造するための方法において、 a)カルボニル化の反応混合物と水素とを150℃〜250℃の温度および10
0〜300バールの圧力下に反応させ、 b)沈殿した触媒を分離し、かつカルボニル化反応に戻し、かつ c)触媒不含の反応混合物から蒸留によってブチロラクトンを取得する ことを特徴とするブチロラクトンの製造方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウド ロイデ ドイツ連邦共和国 オッターシュタット ヴィルデンテンシュトラーセ 1 (72)発明者 ヨーヘム ヘンケルマン ドイツ連邦共和国 マンハイム バッサー マンシュトラーセ 25 Fターム(参考) 4C037 EA01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式I: 【化1】 [式中、 置換基R1およびR2は水素、アルキル基、ヒドロキシアルキル基または置換され
    ていてよいアリール基およびトリアルキルシリル基を意味する]のブチロラクト
    ンを、一般式II: 【化2】 [式中、 R1およびR2は前記の意味を有する]のアルキンと一酸化炭素および水とをロジ
    ウム触媒の存在下で20〜300バールの圧力下で反応させ、かつ中間生成する
    が、まだ水素添加されていない2(5H)−フラノンを水素添加することによっ
    て製造するための方法において、 a)カルボニル化の反応混合物と水素とを150℃〜250℃の温度および10
    0〜300バールの圧力下に反応させ、 b)沈殿した触媒を分離し、かつカルボニル化反応に戻し、かつ c)触媒不含の反応混合物から蒸留によってブチロラクトンを取得する ことを特徴とするブチロラクトンの製造方法。
  2. 【請求項2】 水素添加(a)を、180〜230℃の温度および150〜
    250バールの圧力で実施する、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 触媒を工程(b)において濾過、デカンテーションまたは遠
    心分離によって回収する、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 工程(a)〜(c)を連続的に実施する、請求項1記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 カルボニル化反応を少なくとも4当量のCOおよび少なくと
    も2当量の水を使用して実施する、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 カルボニル化を、アミンまたはアンモニウム塩の存在下に実
    施する、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 カルボニル化をハロゲン化物の存在下に実施する、請求項1
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 カルボニル化を、重合抑制剤の存在下に実施する、請求項1
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 アルキンとしてアセチレンを使用する、請求項1記載の方法
  10. 【請求項10】 一酸化炭素と水との反応を170〜230バールの圧力で
    実施する、請求項1記載の方法。
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