JP2001151714A - ハロゲン化ベンジルアルコールの製造法 - Google Patents

ハロゲン化ベンジルアルコールの製造法

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JP2001151714A JP2000352705A JP2000352705A JP2001151714A JP 2001151714 A JP2001151714 A JP 2001151714A JP 2000352705 A JP2000352705 A JP 2000352705A JP 2000352705 A JP2000352705 A JP 2000352705A JP 2001151714 A JP2001151714 A JP 2001151714A
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Jochen Krause
ヨッヒェン、クラウゼ
Andreas Dierdorf
アンドレアス、ディールドルフ
Thomas Wessel
トーマス、ベッセル
Ralf Dr Pfirmann
ラルフ、プフィルマン
Matthias Degend
マシアス、デゲント
Sebastian Kokott
セバスシャン、ココット
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Clariant Produkte Deutschland GmbH
Original Assignee
Clariant GmbH
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C29/00Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring
    • C07C29/132Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of an oxygen containing functional group
    • C07C29/136Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of an oxygen containing functional group of >C=O containing groups, e.g. —COOH
    • C07C29/14Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of an oxygen containing functional group of >C=O containing groups, e.g. —COOH of a —CHO group
    • C07C29/141Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of an oxygen containing functional group of >C=O containing groups, e.g. —COOH of a —CHO group with hydrogen or hydrogen-containing gases

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易かつ高収率であるハロゲン化ベンジルア
ルコールの製造法の提供。 【解決手段】 式(I) 【化1】 の化合物の製造法であって、式(II) 【化2】 の化合物を水素と0〜120℃で、パラジウムまたは白
金触媒の存在下で、溶剤の存在下または不存在下で反応
させる方法。(式(I)および式(II)において、R
ClまたはFであり、R、RおよびRは、それぞ
れ独立して、H、F、Cl、CF、OCF、C
アルキルまたはC〜Cアルコキシである。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、ここにその全文を参考として含
める独国優先特許出願第19955650.4号明細
書、1999年11月19日提出、に記載されている。
【0002】本発明は、対応するハロゲン化ベンズアル
デヒドの接触水素添加によるハロゲン化ベンジルアルコ
ールの有利な製造法に関するものである。
【0003】ハロゲン化ベンジルアルコールは、医薬品
および収穫保護剤の前駆物質を製造するための合成構築
ブロックとして広く使用されている。ハロゲン化ベンジ
ルアルコールは、殺菌性組成物の成分としても直接使用
できる(DE−A 2333849明細書)。
【0004】ハロゲン化ベンジルアルコールは、通常、
例えばアルミニウムアルコキシドを使用して(Meerwein
-Ponndorf-Verley反応)、複合水素化物、例えばNaB
またはLiAlH 、を使用して、ホルムアルデ
ヒドを使用して、ヒドロシリル化を使用して、亜二チオ
ン酸ナトリウムまたは硫化ナトリウムを使用して、対応
するハロゲン化アルデヒドの非接触還元により製造す
る。これらの非接触還元では、酸化された還元剤が廃棄
物として形成される。
【0005】米国特許第3527817号明細書は、亜
クロム酸銅触媒の存在下で水素を使用し、アルカリ土類
金属の酸化物または水酸化物を添加し、ハロゲン化芳香
族ケトンおよびアルデヒドを接触水素添加して対応する
アルコールを製造する方法に関するものである。o−ク
ロロベンズアルデヒドおよびp−クロロベンズアルデヒ
ドの反応により、転化率39%(例10、表II)および
90.7%(例11、表II)がそれぞれ得られる。
【0006】DE−A 2333849明細書の例1に
は、触媒としてラニーニッケルの存在下で水素を使用す
る2,4−ジフルオロベンズアルデヒドの接触水素添加
が開示されている。2,4−ジフルオロベンジルアルコ
ールの収率は理論値の68.6%である。
【0007】非接触還元製法は技術的に非常に複雑であ
り、比較的高価な還元剤を必要とし、化学量論的な量で
形成され、処分しなければならない廃棄物が生じる。
【0008】上記接触水素添加の中には、所望のハロゲ
ン化ベンジルアルコールの収率が非常に低いものがあ
る。
【0009】これに関して、上記の欠点を回避し、簡単
に実行することができ、所望の生成物が高収率および高
純度で得られる製法が必要とされている。
【0010】この目的は、式(I)
【化3】 の化合物の製造法であって、式(II)
【化4】 の化合物を水素と0〜120℃で、パラジウムまたは白
金触媒の存在下で、溶剤の存在下または不存在下で、反
応させることにより達成される。ここで式(I)におけ
る基R、R、RおよびRは、式(II)と同じ意味
を有し、RはClまたはFであり、R、Rおよび
は、それぞれ独立して、同一であるか、または異な
るものであって、H、F、Cl、CF、OCF、C
〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシである。
【0011】パラジウムおよび白金触媒は、水素と共に
使用した場合に、極めて活性の高い、効果的な水素化触
媒である。ハロゲン化芳香族化合物、特に電子吸引置換
基、例えば−NO、−CHOまたは−CHOH、に
より活性化された化合物は、水素化条件下で脱ハロゲン
化する傾向がある。芳香族環上のハロゲンが水素により
置き換えられ、ハロゲン化水素も形成される。
【0012】これに関して、本発明により、極めて活性
が高く、効果的な水素化触媒を使用するにも関わらず、
対応するハロゲン化アルデヒドの接触水素添加によりハ
ロゲン化ベンジルアルコールを製造することができ、所
望のハロゲン化ベンジルアルコールが良好な収率で、高
純度で製造されることは驚くべきことである。電子吸引
性アルデヒド基のために、活性化された芳香族化合物が
対応する脱ハロゲン化された化合物にまったく転化され
ないか、または驚く程僅かな程度にしか、ハロゲン化水
素が除去されて脱ハロゲン化化合物に転化されず、対応
するハロゲン化ベンジルアルコールに転化されることは
予期せぬことと言わなければならない。
【0013】水素化の際に、水素化の際に通常生じる様
な他の副生成物、例えば水の除去(対応するトルエン誘
導体または二量体状生成物の形成)による二次生成物、
または式(I)および(II)の化合物同士の反応生成物が
形成されないか、または僅かしか形成されないことは、
さらに驚くべきことである。
【0014】本発明の反応は、省略された、簡素化され
た形態で、下記の反応式で進行する。
【化5】
【0015】水素は、水素ガスでも、あるいはその場で
形成された、例えば本発明の反応条件下で水素を生じる
化合物から放出された水素でもよい。その様な、水素移
動の意味で水素を発生する化合物は、例えばシクロヘキ
サジエン、テトラリンおよびギ酸であるが、これらに限
定されるものではない。
【0016】本発明の方法の特に簡単な様式では、水素
として水素ガスを使用する。
【0017】式(II)と式(I)の基R、R、R
よびRは同じ意味を有する。
【0018】使用するベンズアルデヒドは式(II)の化合
物である。最初に述べた様に、式(II)でRはClまた
はF、特にFであり、R、RおよびRは、それぞ
れ独立して、同一であるか、または異なるものであっ
て、H、F、Cl、CF、OCF、C〜Cアル
キルまたはC〜Cアルコキシ、特にH、F、Cl、
CFまたはC〜Cアルキル、好ましくはH、F、
ClまたはC〜Cアルキル、である。アルキルおよ
びアルコキシ基は直鎖または分岐鎖、特に直鎖、であ
る。
【0019】式(II)の重要な化合物は、RがFまたは
Cl、特にF、である化合物である。
【0020】式(II)の重要な化合物は、RおよびR
が、それぞれ独立して、同一であるか、または異なるも
のであって、H、F、ClまたはC〜Cアルキル、
特にH、F、Cl、CFまたはC〜Cアルキル、
好ましくはHまたはF、である化合物である。
【0021】式(II)の、基RおよびRの一方がFで
あり、他方がFまたはClであるか、または2個の基R
およびRがFであり、RおよびRが、それぞれ
独立して、同一であるか、または異なるものであって、
特に同一であり、HまたはFであるアルデヒドが効果的
に使用できる。
【0022】式(II)の化合物の例としては、2−フルオ
ロベンズアルデヒド、3−フルオロベンズアルデヒド、
4−フルオロベンズアルデヒド、2−クロロ−6−フル
オロベンズアルデヒド、2,6−ジフルオロベンズアル
デヒド、2−クロロ−4−フルオロベンズアルデヒド、
2−フルオロ−4−クロロベンズアルデヒド、2,4−
ジフルオロベンズアルデヒド、2−フルオロ−3−クロ
ロベンズアルデヒド、2−フルオロ−5−クロロベンズ
アルデヒド、2,4−ジフルオロ−3−クロロベンズア
ルデヒド、2,4−ジフルオロ−5−クロロベンズアル
デヒド、4−フルオロ−3,5−ジクロロベンズアルデ
ヒド、2,4,6−トリフルオロベンズアルデヒド、特
に2−クロロ−6−フルオロベンズアルデヒド、2,6
−ジフルオロベンズアルデヒド、2,4−ジフルオロベ
ンズアルデヒド、好ましくは2−クロロ−6−フルオロ
ベンズアルデヒドおよび2,6−ジフルオロベンズアル
デヒド、を挙げることができるが、これらに限定するも
のではない。
【0023】式(II)の、基R、R、RおよびR
の1個以上がClである化合物を水素と反応させる場
合、白金を含んでなる触媒を使用するのが有利である。
式(II)の、基R、R、RおよびRのどれもCl
ではない化合物を水素と反応させる場合、パラジウム触
媒または白金触媒を使用することができる。
【0024】上記の様に、パラジウムまたは白金触媒、
特に担持されたパラジウムまたは白金触媒を使用するこ
とができる。担持されたパラジウムまたは白金触媒は、
反応が完了した時に、例えばデカンテーションまたは濾
過により分離することができる。これによって、製法が
特に簡単になる。分離された触媒は反応に戻すことがで
きる。また、適当な反応器中で、担持されたパラジウム
または白金触媒を固定床として配置し、並流または向流
で、つまり式(II)のアルデヒドの流れが、溶剤の存在下
または不存在下で、水素流と同じ方向であるか、または
反対方向になる様にして、水素化を行なうことができ
る。向流製法では、溶剤の存在下または不存在下で、パ
ラジウムまたは白金触媒を固定床として含む反応器の中
を、通常はアルデヒドが上から下に、水素が下から上に
通過する。固定床の使用は、連続製法に特に適当であ
る。
【0025】通常、担体として活性炭、Al、S
iO、シリカゲルまたはケイソウ土、特に活性炭、A
またはケイソウ土、好ましくは活性炭またはA
、を含んでなる、担持されたパラジウムまたは
白金触媒を使用する。
【0026】多くの場合、パラジウム/活性炭触媒また
は白金/活性炭触媒を使用するのが好ましいことが分か
っている。
【0027】担持された触媒は通常、担持触媒に対して
0.05〜15重量%、特に0.1〜10重量%、好ま
しくは0.2〜8重量%、特に好ましくは0.5〜6重
量%、のPdまたはPtを含んでなる。通常、式(II)の
化合物1モルあたり0.0001〜0.1モル、特に
0.0002〜0.002モル、好ましくは0.000
4〜0.0015モル、のPdまたはPtを使用する。
【0028】使用する反応条件下で液体である式(II)の
アルデヒドを使用する場合、本発明の方法は、溶剤の不
存在下で特に容易に実行することができる。しかし、こ
れらのアルデヒドの場合、溶剤の存在下でも処理するこ
とは可能である。
【0029】使用する反応条件下で液体ではないアルデ
ヒド(式(II)の化合物)を使用する場合、反応を溶剤の
存在下で行なうのが好ましい。適当な溶剤は、特に、使
用する反応条件下で不活性挙動を示す溶剤である。
【0030】溶剤は、脂肪族、環状脂肪族または芳香族
炭化水素、炭素数1〜6の脂肪族アルコール、炭素数3
〜8の脂肪族または環状脂肪族ケトン、アルキル基1個
あたり炭素数2〜5のジアルキルエーテル、環状エーテ
ル、炭素数1〜6の脂肪族カルボン酸と炭素数1〜4の
脂肪族アルコールのエステル、または上記溶剤の混合
物、炭素数が特に6〜9、特に7〜9、の芳香族炭化水
素、炭素数1〜6の脂肪族アルコール、炭素数3〜8の
脂肪族ケトン、環中に4または5個の炭素原子を有する
環状エーテル、炭素数1〜6、特に2〜4、の脂肪族カ
ルボン酸のエステル、および炭素数1〜4、特に1〜
2、の脂肪族アルコール、または上記溶剤の混合物でよ
い。
【0031】溶剤の例としては、n−ペンタン、n−ヘ
キサン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシク
ロヘキサン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、
p−キシレン、異性体状キシレンの工業用混合物、エチ
ルベンゼン、メシチレン、メタノール、エタノール、n
−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、
イソブタノール、n−ペンタノール、2−メチルペンタ
ノール、3−メチルペンタノール、n−ヘキサノール、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジ−n−
ブチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エ
チル、酪酸メチル、酪酸エチルが挙げられるが、これら
に限定されるものではない。非常に適当な溶剤はトルエ
ン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、異性
体状キシレンの工業用混合物、メタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、イソブタノール、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、酢
酸エチル、酢酸ブチル、特にトルエン、o−キシレン、
m−キシレン、p−キシレン、異性体状キシレンの工業
用混合物、メタノール、イソプロパノール、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、酢酸エチル
および酢酸ブチルである。
【0032】特別な態様では、使用する溶剤は水または
水と上記溶剤の1種以上の混合物でよい。水の存在は、
多くの場合に好ましい影響を与え、反応の選択性を改善
し、副生成物の形成を低減することができる。従って、
上記の溶剤の1種の代わりに水を、または水と上記溶剤
の1種の混合物を使用することができる。混合物を使用
する場合、水と混和し得る、または水を良く溶解させる
溶剤、例えばアセトン、テトラヒドロフラン、イソプロ
パノール、を使用するのが好ましい。混合物は通常、
0.5〜95重量%、特に5〜90重量%、好ましくは
20〜60重量%、の水、および99.5〜5重量%、
特に95〜10重量%、好ましくは80〜40重量%、
の、上記有機溶剤の1種または溶剤混合物を含んでな
る。
【0033】通常、式(II)の化合物、必要に応じて溶剤
または溶剤混合物、およびパラジウムまたは白金触媒を
反応器に入れ、不活性ガス、例えば窒素またはアルゴ
ン、を加えて反応器を不活性にし、水素を注入して所望
の圧力を設定する。
【0034】反応は一般的に0.1〜50 MPa、特に
0.5〜15 MPa、好ましくは1〜6MPa、の加圧下で
行なう。例えば攪拌により、確実に十分に混合しなけれ
ばならない。水素は反応中に消費されるので、反応中に
水素を注入することにより、所望の圧力を調節する。反
応の終了は、水素がそれ以上消費されなくなるので、圧
力が一定になることから明瞭である。この手順は、断続
反応には特に好適である。
【0035】溶剤または溶剤混合物およびパラジウムま
たは白金触媒を最初に導入し、不活性ガスを加えて反応
器を不活性にし、水素を注入し、純粋な形態の、または
溶剤または溶剤混合物に溶解させた出発材料(式(II)の
化合物)を配量することも可能である。
【0036】すでに上に説明した様に、適当な加圧反応
器中で固定床として配置した触媒を使用し、例えば連続
製法を工業的に行なうことができる。式(II)のアルデヒ
ドおよび必要に応じて溶剤または溶剤混合物を一方で、
および水素をもう一方で、固定床として配置した触媒の
上に並流または向流で通過させることができる。
【0037】断続式製法の場合には、例えばデカンテー
ションまたは濾過により、触媒を反応混合物から分離す
るが、連続式製法の場合には、パラジウムまたは白金触
媒が固定床中に残り、反応混合物中に入らないので、こ
の分離は必要無い。
【0038】すでに説明した様に、反応は温度0〜12
0℃、特に10〜80℃、好ましくは15〜60℃、で
行なうことができる。多くの場合、20〜50℃の温度
で十分であることが立証されている。温度が低い程、反
応はゆっくり進行し、温度が高い程、反応が急速に進
む。温度の選択は、式(II)のアルデヒドの反応性および
使用する触媒の活性によっても異なる。反応性のアルデ
ヒドおよび/または活性の触媒では低温における製法が
可能になり、反応性が低いアルデヒドおよび/または活
性の低いパラジウムまたは白金触媒の場合には高温を使
用できる。
【0039】その後の処理または精製には、溶剤および
/または水(存在する場合)を、触媒を分離した反応混
合物から留別する。必要とする生成物を反応混合物から
分別蒸留または結晶化により分離する。
【0040】下記の諸例は本発明をより詳細に説明する
ためのものであるが、本発明を制限するためのものでは
ない。
【0041】実験項 一般的な処理手順 下記の例に記載される水素化は、ガス分散攪拌機を備え
た2リットルステンレス鋼製オートクレーブ中で行な
う。
【0042】アルデヒド(式(II)の化合物)を、必要に
応じて溶剤または溶剤混合物と共にオートクレーブ中に
入れ、触媒を加える。不活性ガスで掃気することにより
オートクレーブを不活性化し、次いで水素を満たす。攪
拌機のスイッチを入れ、反応を開始する。攪拌速度は1
000〜1500 rpmである。反応中に水素を注入する
ことにより、予め決められた反応圧を調節する。反応は
僅かに発熱性である。冷却により所望の反応温度を調整
する。反応が完了した(水素吸収が終わった)後、オー
トクレーブを除圧し、反応混合物を除去し、触媒を濾別
する。
【0043】溶剤および/または水(存在する場合)を
反応混合物から留別する。所望の生成物を反応混合物か
ら分別蒸留により分離する。
【0044】下記の例は、供給原料(式(II)のアルデヒ
ド、必要に応じて溶剤、および触媒)の種類および量、
および反応条件(温度、圧力および反応時間)、および
触媒から分離した反応生成物の転化率および組成(ガス
クロマトグラフィー分析を使用して測定し、無溶剤基準
で計算)を記載する。
【0045】例1 2,6−ジフルオロベンズアルデヒドの無溶剤反応によ
る2,6−ジフルオロベンジルアルコールの製造 2,6−ジフルオロベンズアルデヒド10モル(142
1g)およびPd/C(パラジウム/活性炭触媒)(P
d5重量%、水分50重量%)28.4gを、一般的な
処理手順に記載する様に、25〜30℃、2〜3 MPa
で、130分間反応させる。転化率は>99.9%であ
る。反応生成物は2,6−ジフルオロベンジルアルコー
ル97.4重量%および副生成物2.6重量%を含んで
なる。
【0046】例2 2,6−ジフルオロベンズアルデヒドの、水を加えた反
応による2,6−ジフルオロベンジルアルコールの製造 2,6−ジフルオロベンズアルデヒド5モル(710.
5g)、水50gおよびPd/C(Pd5重量%、水分
50重量%)14.2gを、一般的な処理手順に記載す
る様に、40℃、2〜3 MPaで、55分間反応させる。
転化率は>99.9%である。反応生成物は2,6−ジ
フルオロベンジルアルコール99.5重量%および副生
成物0.4重量%を含んでなる。
【0047】例3 2,6−ジフルオロベンズアルデヒドの、Pt/C触媒
を使用し、水を加えた反応による2,6−ジフルオロベ
ンジルアルコールの製造 2,6−ジフルオロベンズアルデヒド5モル(710.
5g)、水50gおよびPt/C(白金/活性炭触媒)
(Pt5重量%、水分50重量%)14.2gを、一般
的な処理手順に記載する様に、35℃、3.5〜4 MPa
で、50分間反応させる。転化率は99.7%である。
反応生成物は2,6−ジフルオロベンジルアルコール9
9.0重量%および副生成物0.8重量%を含んでな
る。
【0048】例4 2,6−ジフルオロベンズアルデヒドの、アセトンおよ
び水を加えた反応による2,6−ジフルオロベンジルア
ルコールの製造 2,6−ジフルオロベンズアルデヒド4.6モル(65
0g)、アセトン395g、水50gおよびPd/C
(Pd5重量%、水分50重量%)14.2gを、一般
的な処理手順に記載する様に、40℃、2〜3 MPaで、
40分間反応させる。転化率は>99.9%である。反
応生成物は2,6−ジフルオロベンジルアルコール9
9.5重量%および副生成物0.5重量%を含んでな
る。
【0049】例5 2,6−ジフルオロベンズアルデヒドを計量して加える
2,6−ジフルオロベンジルアルコールの製造 一般的な処理手順からの変更として、酢酸メチル420
g、水50gおよびPd/C(Pd5重量%、水分50
重量%)14.2gをオートクレーブに入れ、オートク
レーブを不活性化し、次いで攪拌しながら水素を加え
る。2,6−ジフルオロベンズアルデヒド5モル(71
0.5g)を、圧力2〜3 MPaにある懸濁液中に、70
分間かけて配量して入れる。配量が完了した時、水素化
が完了する。転化率は>99.9%である。反応生成物
は2,6−ジフルオロベンジルアルコール99.9重量
%および副生成物0.1重量%を含んでなる。
【0050】例6 2−クロロ−6−フルオロベンズアルデヒドの、Pt/
C触媒を使用し、アセトンおよび水を加えた反応による
2−クロロ−6−フルオロベンジルアルコールの製造 2−クロロ−6−フルオロベンズアルデヒド1.57モ
ル(250g)、アセトン250g、水25gおよびP
t/C(Pt5重量%、水分50重量%)25gを、一
般的な処理手順に記載する様に、20〜25℃、1〜
1.5 MPaで、150分間反応させる。転化率は99.
3%である。反応生成物は2−クロロ−6−フルオロベ
ンジルアルコール91.50重量%および副生成物7.
8重量%を含んでなる。
【0051】例7 2,6−ジフルオロベンズアルデヒドを計量して加え
る、高温における2,6−ジフルオロベンジルアルコー
ルの製造 一般的な処理手順からの変更として、酢酸メチル420
g、水50gおよびPd/C(Pd5重量%、水分50
重量%)14.2gをオートクレーブに入れ、オートク
レーブを不活性化し、次いで攪拌しながら水素を加え
る。2,6−ジフルオロベンズアルデヒド5モル(71
0.5g)を、圧力2〜3 MPaにある懸濁液中に、70
分間かけて配量する。配量が完了した時、水素化が完了
する。転化率は>99.9%である。反応生成物は2,
6−ジフルオロベンジルアルコール98.2重量%およ
び副生成物1.8重量%を含んでなる。
【0052】例8 2,6−ジフルオロベンズアルデヒドの、循環使用Pd
/C触媒を使用する反応による2,6−ジフルオロベン
ジルアルコールの製造 2,6−ジフルオロベンズアルデヒド5モル(710.
5g)、水50gおよび循環使用Pd/C触媒(Pd5
重量%、水分60重量%)17.5gを、一般的な処理
手順に記載する様に、40℃、2〜3 MPaで、58分間
反応させる。転化率は>99.9%である。反応生成物
は2,6−ジフルオロベンジルアルコール99.6重量
%および副生成物0.4重量%を含んでなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トーマス、ベッセル ドイツ連邦共和国ニーダードルフェルデ ン、オーベルドルフェルダー、シュトラー セ、56 (72)発明者 ラルフ、プフィルマン ドイツ連邦共和国グリースハイム、シュー ラーシュトラーセ、18 (72)発明者 マシアス、デゲント ドイツ連邦共和国アシャフェンブルク、フ ィッシャーガッセ、41 (72)発明者 セバスシャン、ココット ドイツ連邦共和国フランクフルト、アム、 マイン、フェルディナント‐ショリング- リング、84

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) 【化1】 の化合物の製造法であって、式(II) 【化2】 [式(I)における基R、R、RおよびRは、
    式(II)と同じ意味を有し、RはClまたはFであり、
    、RおよびRは、それぞれ独立して、同一であ
    るか、または異なるものであって、H、F、Cl、CF
    、OCF、C 〜CアルキルまたはC〜C
    ルコキシである]の化合物を水素と0〜120℃で、パ
    ラジウムまたは白金触媒の存在下で、溶剤の存在下また
    は不存在下で、反応させることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】式(I)の、RがFである化合物を使用
    する、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】式(II)の、R、RおよびRが、それ
    ぞれ独立して、同一であるか、または異なるものであっ
    て、H、F、Cl、CFまたはC〜Cアルキルで
    ある化合物を使用する、請求項1または2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】式(II)の、RがFまたはClである化合
    物を使用する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】式(II)の、RおよびRが、それぞれ独
    立して、同一であるか、または異なるものであって、
    H、F、ClまたはC〜Cアルキルである化合物を
    使用する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】担持されたパラジウムまたは白金を使用す
    る、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】担体として活性炭、Al、Si
    、シリカゲル、またはケイソウ土を含んでなる担持
    されたパラジウムまたは白金触媒を使用する、請求項1
    〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】パラジウム/活性炭触媒または白金/活性
    炭触媒を使用する、請求項1〜7のいずれか1項に記載
    の方法。
  9. 【請求項9】使用する溶剤が、脂肪族、環状脂肪族また
    は芳香族炭化水素、炭素数1〜6の脂肪族アルコール、
    炭素数3〜8の脂肪族または環状脂肪族ケトン、アルキ
    ル基1個あたり2〜5個の炭素原子を有するジアルキル
    エーテル、環状エーテル、炭素数1〜6の脂肪族カルボ
    ン酸と炭素数1〜4の脂肪族アルコールのエステル、ま
    たは上記溶剤の混合物である、請求項1〜8のいずれか
    1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】使用する溶剤が水または水と請求項9に
    記載の溶剤の1種以上の混合物である、請求項1〜9の
    いずれか1項に記載の方法。
  11. 【請求項11】反応が圧力0.1〜50 MPaで行なわれ
    る、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
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