JP2002516748A - 金属パラジウム、銅および金を含む酢酸ビニル触媒およびその製造方法 - Google Patents

金属パラジウム、銅および金を含む酢酸ビニル触媒およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 エチレン、酸素および酢酸を反応させることによって酢酸ビニルを製造するための触媒であって、その多孔質表面上に触媒的に有効な量の金属銅、パラジウムおよび金を析出させた多孔質支持体を含む触媒。この触媒は、水不溶性形の銅で支持体を予め被覆し、予め被覆した支持体上に水不溶性のパラジウム化合物を形成し、パラジウム;および、予め還元されていない場合には、水不溶性形の銅を還元して、触媒的に有効な量の遊離金属とし、銅およびパラジウムを含有する支持体に金酸カリウムの溶液を含浸させ、金酸カリウムを還元して、触媒的に有効な量の金属金とすることを含む各工程によって製造される。本方法は、Pd、CuおよびAuが触媒支持体上に殻金属分布を形成する触媒を生ずる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 発明の分野 本発明は、エチレン、酸素および酢酸を反応させることにより酢酸ビニルを製
造するための新規かつ改良された触媒に関する。
【0002】 関連技術の説明を含む背景情報 担体上に支持された金属パラジウム、金および銅からなる触媒を使用して、エ
チレン、酸素および酢酸を反応させることにより酢酸ビニルを製造することは公
知である(例えば、US5,347,046およびUS5,731,457参照
)。このような触媒を利用する方法は、かなりのレベルの生産性で酢酸ビニルを
製造しうるものの、触媒の寿命全体にわたってなおより大きな生産性を達成しう
る手段は、明らかに有益である。
【0003】 さらに詳しくは、金属パラジウム、金および銅を含む前述の触媒は、多孔質支
持体にこれら金属の水溶性塩類の単一の水溶液または別個の溶液を含浸させ、そ
の含浸させた水溶性塩類を適当なアルカリ性化合物、例えば、水酸化ナトリウム
と反応させて、水不溶性化合物、例えば、水酸化物としてそれら金属を“固定化
”し、その水不溶性化合物を、例えば、エチレンまたはヒドラジンで還元して、
それら金属を遊離の金属形に還元する各工程を含む方法によって製造することが
できる。このタイプの方法は、場合によっては、少なくとも2つの“固定化”工
程を含む数工程を要するという欠点を有する。
【0004】 以下の参考文献は、本明細書で特許請求する発明に対する資料と考えることが
できる。Nicolau et al.に対して1994年7月26日に発行された米国特許N
o.5,332,710は、エチレン、酸素および酢酸を反応させることによっ
て酢酸ビニルを製造するために有用な触媒を製造する方法であって、多孔質支持
体にパラジウムおよび金の水溶性塩を含浸させ;その含浸させた支持体を反応性
溶液に浸漬およびタンブリングすることによってパラジウムおよび金を不溶性の
化合物として支持体上に固定化してこのような化合物を沈殿させ;続いて、それ
ら化合物を還元して遊離の金属形とすることを含む方法を開示している。
【0005】 White et al.に対して1994年9月13日に発行された米国特許No.5,
347,046は、エチレン、酸素および酢酸を反応させることによって酢酸ビ
ニルを製造するための触媒であって、好ましくは、支持体材料上に析出させた、
パラジウム族金属および/またはその化合物;金および/またはその化合物;お
よび、銅、ニッケル、コバルト、鉄、マンガン、鉛または銀、あるいは、それら
の化合物を含む触媒を開示している。
【0006】 1970年4月22日に公開された英国特許No.1,188,777は、パ
ラジウム化合物、例えば、その酸化物または塩を種々の金属、例えば、金属金ま
たは金酸カリウムのような金属化合物のいずれか1種以上の化合物とともに、パ
ラジウム化合物、例えば、酸化物または塩を含有する単一の支持された触媒を使
用して、不飽和カルボン酸エステル、例えば、酢酸ビニルをオレフィン、カルボ
ン酸および酸素ならびに対応するカルボン酸、例えば、酢酸から、そのアルデヒ
ドからと同時に製造するための方法を開示している。
【0007】 米国特許5,700,753は、Na2PdCl4から製造される予め還元した
パラジウム触媒に有機金属金錯体を添加することによって製造される酢酸ビニル
(VA)触媒を開示している。有機金属金化合物は、固定化処理を必要としない
【0008】 米国特許5,731,457は、ハロゲンを含有しない銅化合物により製造さ
れるVA触媒を開示している。 発明の概要 本発明に従えば、低い二酸化炭素選択性を有するエチレン、酸素および酢酸の
反応による酢酸ビニルの製造のために有用な触媒であり、その触媒が、支持体上
に析出させた触媒量の金属銅、パラジウムおよび金を含み、多孔質支持体に触媒
的に有効量の水不溶性形の銅を予め被覆し、その予め被覆した支持体上に水不溶
性のパラジウム化合物を形成し、そのパラジウム化合物、および、予め還元しな
い場合には、水不溶性形の銅を遊離の金属に還元し、銅およびパラジウムを含有
する支持体に金酸カリウム(KAuO2)の溶液を含浸させ、金酸カリウムを触
媒的に有効量の金属金に還元することを含む各工程によって製造される触媒が提
供される。このような触媒の使用は、低い二酸化炭素選択性を生ずることが多く
、これは、通常、金属パラジウムおよび金を含む種々の慣用的な触媒を使用する
時よりも、高い酢酸ビニル生産性を伴う。
【0009】 あるいは、最初に、金を予め被覆したCu支持体上に置き、続いて、支持体に
パラジウムを含浸させることもできる。さらなる変形例としては、米国特許5,
693,586に記載されているように、ナトリウムを含まない試薬の使用が挙
げられる。
【0010】 発明の詳細な説明 本明細書においては、VAを製造するのに有用な触媒を製造するための方法を
開示する。支持体にCuCl2の水溶液を含浸させ、続いて、NaOHに固定化
することによって予め還元したPd/Cu触媒を製造した。ついで、予め被覆し
たCu触媒にPd溶液を含浸させ、続いて、NaOHに固定化させ、その後、還
元した。PdおよびCu触媒の薄い殻が得られ、ついで、これに、KAuO2
溶液を接触させて、支持体上にAuの第2の殻を形成した。最終的には、Auに
ついての固定化工程を必要としないPdおよびAuの殻触媒を形成した。支持体
構造物の表面または表面近傍に薄い金属殻としてPdおよびAuを分布させた。
概して、CuをPd/Au触媒に添加する時に、CO2選択性が低下することが
見出された。
【0011】 金属パラジウムおよび金によって大部分被覆された域における支持体上の銅の
存在は、触媒のCO2選択性の低下に寄与するものの、パラジウムを別個に析出
させ、還元した後に、金酸カリウム(KAuO2)の溶液として金を支持体上に
析出させ、続いて、金酸カリウムを金属金に還元すると、このようなCO2選択
性の低下にさらに寄与し、また、活性の上昇に寄与することも見出された。これ
ら二酸化炭素選択性の各低下および触媒活性の上昇は、酢酸ビニル生産性の増加
を生じうる。
【0012】 触媒支持体材料は、種々の規則的または不規則的形状、例えば、球形、錠剤形
、シリンダー形、リング形、星形またはその他の形状のいずれかを有する粒子に
よって構成され、例えば、径、長さまたは幅約1−約10mm、好ましくは、約
3−9mmの寸法を有する。径約4−約8mmを有する球形が好ましい。支持体
材料は、いずれかの適した多孔質物質、例えば、シリカ、アルミナ、シリカ−ア
ルミナ、チタニア、ジルコニア、シリケート、アルミノシリケート、チタネート
、スピネル、シリコンカーバイド、カーボン等によって構成することができる。
【0013】 支持体材料は、例えば、約0.3−約1.2g/mlの範囲の密度、例えば、
約0.3−約1.5gH2O/g支持体の範囲の吸収率、例えば、約10−約3
50、好ましくは、約100−約200m2/gの範囲の表面積、例えば、約5
0−約2000Åの範囲の平均孔寸法、および、例えば、約0.1−約2、好ま
しくは、約0.4−約1.2ml/gの範囲の孔体積を有することができる。
【0014】 本発明の方法に使用される触媒の製造においては、支持体材料に、最初に、水
溶性銅塩、例えば、塩化第2銅、その無水物または2水和物、硝酸第2銅・3水
和物、酢酸第2銅、硫酸第2銅または臭化第2銅等の水溶液を含浸させる。銅塩
を含浸させるためには、当分野公知の含浸技術を使用することができる。好まし
くは、含浸に使用する銅化合物溶液の量が支持体材料の吸収能の約95−約10
0%である“初期湿潤”法によって含浸は達成される。溶液の濃度は、含浸させ
た溶液中の元素状の銅の量が、例えば、約0.3−約5.0、好ましくは、約0
.5−約3.0g/l触媒の範囲内の予め決められた量に等しくなるようにする
【0015】 支持体に銅化合物の水溶液を含浸させた後、銅は、水溶液中で、適当なアルカ
リ性化合物、例えば、アルカリ金属水酸化物、シリケート、ボレート、炭酸塩ま
たは炭酸水素塩と反応させることによって、水酸化物のような水不溶性化合物と
して“固定化”すなわち、沈殿させる。水酸化ナトリウムおよびカリウムが好ま
しいアルカリ性固定化化合物である。アルカリ性化合物中のアルカリ金属は、可
溶性の銅塩中に存在するアニオン1mol当たり、例えば、約1−約2、好まし
くは、約1.1−約1.6molの量とする必要がある。銅の固定化は、当分野
公知の技術によって行うことができる。しかし、好ましくは、銅の固定化は、含
浸支持体を、例えば、150℃の温度で1時間乾燥させ、支持体の孔体積の約9
5−100%に等しいアルカリ性物質の溶液量と接触させ、約0.5−約16時
間放置する初期湿潤法(incident wetness method)によるか;または、含浸させ
た支持体を乾燥することなく、アルカリ性物質の溶液に浸漬し、支持体粒子の表
面またはその近傍に沈殿した銅化合物の薄い帯が形成されるように、沈殿の少な
くとも初期期間の間、回転および/またはタンブリングする回転浸漬法(roto-im
mersion method)によって達成することができる。回転およびタンブリングは、
約1−約10rpmで、約0.5−約4時間行うのがよい。詳しい回転浸漬法は
、米国特許No.5,332,710に開示されており、その開示の全体は、参
考とすることによって本明細書に組込む。
【0016】 所望により、固定化した銅化合物を含有する支持体は、本質的に、触媒中にア
ニオン、例えば、ハライドの痕跡をもなくなるまで洗浄し、例えば、流動床乾燥
器内、100℃で1時間乾燥させ、例えば、空気中、200℃に18時間加熱す
ることによって焼成し、銅含有支持体をガス状の炭化水素、例えば、エチレンと
、例えば、150℃で5時間接触させることによって、例えば、気相で還元する
か;または、洗浄および乾燥前に支持体をヒドラジン対銅の過剰なモル比、例え
ば、約8:1〜12:1を含有するヒドラジン水和物の水溶液と室温で約0.5
−約3時間接触させることによって液相で還元し、その後、記載したように、支
持体を洗浄し、乾燥させる。前述の任意の工程のいずれも、単独または組合わせ
て、所望される目的を達成するために行うことができるが、このような工程は、
銅化合物の洗浄、乾燥、および、特に、還元が、以降にさらに最終的に記載する
ように、銅含有支持体材料が続いて含浸させられる工程と同様のパラジウム化合
物について実施される工程によって、銅化合物の洗浄、乾燥、および、特に、還
元が適切に達成されることが多いので、必要としなくともよい。
【0017】 固定化された不溶性銅化合物、例えば、水酸化第2銅、または、恐らくは、若
干の酸化物を含む遊離の金属銅の域を含有する支持体材料を、ついで、処理して
、銅の析出について先に記載したものと同様の技術によって支持体粒子の多孔質
表面上にパラジウムの触媒的に有効な量を析出させる。かくして、記載したよう
に、銅で予め被覆した支持体にパラジウムの水溶性化合物の水溶液を含浸させる
ことができる。パラジウム(II)クロライド、ナトリウムパラジウム(II)
クロライド(すなわち、ナトリウムテトラクロロパラジウム(II),Na2
dCl4)、カリウムパラジウム(II)クロライド、パラジウム(II)ナイ
トレートまたはパラジウム(II)サルフェートが、適した水溶性パラジウム化
合物の例である。ナトリウムテトラクロロパラジウム(II)が、その良好な水
溶性により含浸のために好ましい塩である。含浸は、好ましくは、初期湿潤法に
よって、銅について記載したように達成され、溶液の濃度は、支持体上に吸収さ
れる元素状のパラジウムの量が所望される予め決められた量に等しくなるように
する。含浸により、最終触媒1リットル当たり、例えば、約1−約10gの元素
上のパラジウムが生ずるようにする。
【0018】 支持体にパラジウムの水溶性塩の水溶液を含浸させた後、パラジウムは、銅に
ついて記載したように、好ましくは、初期湿潤法または回転浸漬法によって、適
当なアルカリ性化合物、例えば、アルカリ金属水酸化物との反応により水酸化物
のような水不溶性化合物として、固定化、すなわち、沈殿させられる。
【0019】 固定化したパラジウム化合物;および、予め還元されていない場合の銅は、最
初に、固定化したパラジウム化合物;および、予め還元されない場合の銅を含有
する触媒を洗浄および乾燥した後、ついで、エチレンにより、例えば、気相で還
元するか;または、ヒドラジン水和物の水溶液で室温液相で還元し、続いて、洗
浄および乾燥されるが、これらは、ともに、銅について、先に記載した。固定化
したパラジウムおよび銅化合物の還元は、主として、遊離金属の形成を生ずるが
、少量の金属酸化物もまた存在してもよい。
【0020】 銅を予め被覆した支持体材料上に析出させた遊離金属形のパラジウムを含有す
る触媒を前述のいずれかの方法によって製造した後、それに金酸カリウムの水溶
液を、好ましくは、初期湿潤法によって含浸させる。ついで、触媒は、その触媒
が最終触媒の1リットル当たり、例えば、約0.5−約10gの元素状の金を生
ずるのに十分な量の金酸カリウムを含有し、金の量が、存在するパラジウムの重
量に基づき、約10−約125重量%となるように乾燥させる。ついで、支持体
の表面上の固定化した、すなわち、水不溶性のパラジウム化合物からパラジウム
を還元するために先に記載したいずれかの技術を使用して、金酸カリウムを金属
の金に還元する。金酸カリウムのこのような還元は、金を支持体上に水不溶性化
合物として固定化し、銅およびパラジウムについて先に記載したように、また、
パラジウムおよび金を含む酢酸ビニル触媒を製造するのに金に通常要求されるよ
うに、塩素を含まなくなるまで、このような化合物を洗浄する中間の工程を何ら
必要とすることなく、金酸カリウムのこのような還元は行われる。金についての
このような固定化および洗浄工程をなくすることは、本発明の触媒の製造におけ
る重要な利点である。
【0021】 本発明の触媒を、触媒的に活性な金属としてパラジウム、金および銅のみを含
有するものについて主として説明したが、触媒は、また、1種以上のさらなる触
媒的に活性な金属元素を遊離金属、酸化物、または、遊離金属と酸化物との混合
物の形で含有することもできる。このような金属性元素としては、例えば、マグ
ネシウム、カルシウム、バリウム、ジルコニウムおよび/またはセリウムを挙げ
ることができる。パラジウム、金および銅以外の金属が触媒に所望される時、支
持体に、通常、水溶性パラジウム塩を含有するそれと同様の含浸溶液に溶解させ
たこのような金属の水溶性塩を含浸させるのがよい。かくして、支持体に、パラ
ジウムおよびさらなる金属の水溶性塩を同時に含浸させ、ついで、これらは、パ
ラジウムおよび銅について先に記載したと同様に同時に固定化および還元される
。遊離金属として銅およびパラジウムを、酸化物および/または遊離金属として
さらなる金属を含有する触媒は、ついで、金酸カリウムを含浸させ、その後、こ
れは、金以外の唯一のその他金属として銅およびパラジウムについて先に記載し
たような中間の固定化工程なくして遊離金属としての金に還元される。
【0022】 VA触媒製造における問題の1つは、触媒支持体上の貴金属保持が低かった点
である。KAuO2前駆体の使用は、塩を含まない高度に分散した金属粒子を生
じ、Au錯体について固定化工程を必要としない方法を提供する。Au錯体につ
いて固定化工程を有しない利点は、従来技術下では固定化/洗浄工程の間にAu
がその触媒から一部洗い落とされるので、金保持が増大することである。この方
法によっては、高い金金属保持触媒が得られた。触媒は、また、触媒支持体の表
面またはその近傍に薄い殻で分散されたCu、PdおよびAuを含有する。
【0023】 有益なことに、銅を予め被覆した支持体上に析出させた遊離金属形のパラジウ
ムおよび金を含有する触媒は、所望により、アルカリ金属酢酸塩、好ましくは、
酢酸カリウムまたはナトリウム、最も好ましくは、酢酸カリウムの溶液を含浸さ
せることができる。乾燥後、最終触媒は、最終触媒の1リットル当たり、例えば
、約10−約70、好ましくは、約20−約60gのアルカリ金属酢酸塩を含有
することができる。
【0024】 本発明の触媒を使用して、酢酸ビニルを製造する時、ガス流は、エチレン、酸
素または空気、酢酸、および、望ましくは、アルカリ金属酢酸塩を含有し、触媒
上に通す。ガス流の組成は、爆発限界を考慮し、広い限界内で変化させることが
できる。例えば、エチレン対酸素のモル比は、約80:20〜約98:2であり
、酢酸対エチレンのモル比は、約2:1〜約1:10、好ましくは、約1:2〜
約1:5であり、ガス状のアルカリ金属酢酸塩の含量は、使用する酢酸の重量に
基づき、約1−約100ppmであるのがよい。ガス流は、また、その他の不活
性ガス、例えば、窒素、二酸化炭素および/または飽和炭化水素を含有してもよ
い。使用することのできる反応温度は、高温であり、好ましくは、約150−2
20℃の範囲の温度である。使用する圧力は、幾分低い圧力、常圧または高圧で
あり、好ましくは、約20気圧ゲージまでの圧力である。
【0025】 本発明のこれとは別の実施態様としては、ナトリウムを含まない試薬を使用す
ることができる。例えば、パラジウムおよび水酸化物沈殿溶液のカリウム塩を使
用することができる。米国特許5,693,586参照。
【0026】 さらに変形例としては、活性化合物を金酸塩錯体と同時含浸させることが挙げ
られる。例えば、金酸塩カリウムおよび酢酸カリウムを1工程で支持されたPd
/Cu触媒上に置くことができる。
【0027】 もう1つの変形例としては、金酸塩をCu被覆支持体に加え、続いて、Pd化
合物を支持体上に含浸させることが挙げられる。 以下の実施例は、さらに、本発明を例示する。
【0028】 実施例 1−4 これら実施例は、種々の量のパラジウムおよび金を遊離金属形で含有する本発
明の下での触媒の製造を例示する。
【0029】 実施例1においては、銅の水不溶性形で予め被覆され、かつ、予め還元された
パラジウム金属を含有する支持体材料を以下のようにして製造した。 表示径7mm、密度約0.562g/mlおよび吸収性約0.583gH2
/g支持体、表面積約160−175m2/gならびに孔体積約0.68ml/
gを有するSud Chemie KA-160シリカ球からなる250ml量の非改質支持体材
料に、最初に、初期湿潤法によって、触媒1リットル当たり、元素状の銅約1.
9gを生ずるのに十分な塩化第2銅の水溶液82.5mlを含浸させた。支持体
を溶液中で5分間振盪し、溶液を完全に吸収させた。ついで、処理した支持体を
回転浸漬法によって、ほぼ5rpmで2.5時間、銅をその水酸化物へと転化す
るために必要とされるそれの120%量の50%w/wNaOH/H2Oから調
製した水酸化ナトリウム水溶液283mlと接触させることによって水酸化第2
銅として、銅を支持体に固定化した。処理した支持体から溶液を排水し、ついで
、塩素を含まなくなるまで(約5時間)、脱イオン水で洗浄し、一定の窒素パー
ジ下、150℃で一晩乾燥させた。
【0030】 ついで、水酸化第2銅で支持体を被覆することについて先に記載したと同様の
処理法を使用し、水不溶性の水酸化第2銅で予め被覆した支持体に、初期湿潤法
により、触媒1リットル当たり、元素状のパラジウム約7gを生ずるのに十分な
ナトリウムテトラクロロパラジウム(II),Na2PdCl4の水溶液82.5
mlを含浸させ、その支持体を振盪工程に賦し、溶液を完全に吸収させ、NaO
H水溶液中、回転浸漬法により、パラジウムをその水酸化物として固定化し、N
aOH溶液を排水し、支持体を洗浄および乾燥した。ついで、支持体を気相にお
いてエチレン(窒素中5%で)と150℃で5時間接触させることによって、銅
およびパラジウムをその遊離金属に還元し、表示量1.9g/lの銅と7g/l
の予め還元したパラジウムとを含有する支持体を得た。
【0031】 支持体に金を含浸させるために利用する金酸カリウムの製造においては、0.
20Au/gの溶液を含有するナトリウムテトラクロロ金(III),NaAu
Cl4300gを200mlの脱イオン水に溶解させた50%w/wのNaOH
/H2O73.6gと混合することによって、水酸化金Au(OH)3を最初に製
造した。過剰のNaOHを加えて、そのpHを約8とし、溶液を攪拌し、60℃
まで3時間加熱すると、橙色の沈殿物を形成した。濾過すると、橙色の固体を生
成し、塩素を含まなくなるまでこれを脱イオン水で洗浄し、減圧オーブン内50
℃でN2流中で乾燥させると、Au(OH)3の赤橙色固体が得られた。
【0032】 0.5g量の水酸化金を35ml水中の0.12gKOHと混合し、生じた橙
色の懸濁液を82−85℃に加熱し、この温度で攪拌すると、全ての固体が溶解
して、元素状の金約0.4gを含有する量で金酸カリウム,KAuO2の透明な
黄色の溶液を生じた。予め被覆し、かつ、予め還元した銅の1.9gと、還元剤
としてエチレンを使用して先に記載したようにして製造した予め還元したパラジ
ウム7g/lとの表示量を含有する支持体100mlにこの溶液を加えた。含浸
は約25−30分行った。オーブン内100℃で5時間N2パージ流中で触媒を
乾燥させた。ついで、処理した触媒中の金をN2中5%エチレンにより120℃
で5時間還元すると、支持体上に遊離の金属金4g/lの表示量を含有する触媒
が得られた。
【0033】 最後に、初期湿潤法によって、触媒に4g酢酸カリウムの33mlH2O水溶
液を含浸させ、流動床乾燥器内100℃で1.5時間乾燥させた。 実施例2においては、実施例1の処理法を使用して、触媒の全く同じバッチを
製造した。
【0034】 実施例3においては、材料および試薬の量を比例して増加させ、実施例1の触
媒と同一表示量の銅、パラジウムおよび金を含有する触媒6リットルのバッチを
得た以外は、実施例1の処理法に従った。
【0035】 実施例4においては、金酸カリウム溶液の製造に使用する試薬の量を、このよ
うな溶液が元素状の金0.4gではなく0.5gを含有し、かくして、最終触媒
が遊離の金属金4g/lではなく5g/lの表示量を含有するように変化させた
以外は、実施例1の処理法に従った。
【0036】 含浸溶液の濃度および量に対応するPd、AuおよびCuの表示量(Nom.
Amt.,g/L)および分析によって測定した実施例1−4の触媒についての
PdおよびAuの実際の量ならびに金属保持を表1に示す。
【0037】 実施例の触媒を、エチレン、酸素および酢酸の反応による酢酸ビニルの製造に
おける種々の副生物に対するそれらの活性および選択性について試験した。これ
を達成するためには、上記のようにして製造した触媒約60mlをステンレスス
チールバスケット内に入れ、バスケットの頂部および底部で熱電対によって温度
を測定できるようにする。バスケットを再循環タイプのBerty連続攪拌タン
ク反応器内に入れ、電気加熱マントルで約45%の酸素転化率を生ずる温度に維
持した。約50標準リットル(N.T.P.で測定した。)のエチレン、約10
標準リットルの酸素、約49標準リットルの窒素、約50gの酢酸および約4m
gの金酸カリウムのガス混合物を約12気圧の加圧下でバスケットを通して走行
させ、2時間試験する前に少なくとも16時間これら反応条件下で触媒をエージ
ングさせ、その後、反応を終了させた。生成物の分析は、オンラインガスクロマ
トグラフィー分析を、約10℃で生成物流を凝縮させることによるオフライン液
体生成物分析と組み合わせることによって達成され、最終生成物二酸化炭素(C
2)、ヘビーエンド〔heavy end(HE)〕および酢酸エチル(EtOAc)の最適
分析が達成され、その結果を使用して、これら物質についてのパーセント選択性
(Selectivity)を計算するために使用し、各実施例について表1に示した。活性
因子(Activity)として表される反応の相対的活性もまた表1に示し、以下のよう
にコンピュータで計算した:コンピュータプログラムは、活性因子を(反応の間
の)触媒温度、酸素転化率に関係付ける一連の式;および、VA合成の間に生ず
る反応についての一連の速度論的パラメータを使用する。さらに一般的には、活
性因子は、一定の酸素転化率を達成するために必要とされる温度に関して反比例
の関係にある。
【0038】
【表1】 表1に示した値は、多くの例における本発明の触媒がエチレン、酸素および酢
酸の反応による酢酸ビニルを合成するために使用することができ、そのCO2
択性は、パラジウムおよび金を含む種々の慣用的および/または市販の触媒より
も低いが、より高いかまたは等価の活性レベルを維持する。さらに、触媒金前駆
体としてのKAuO2の使用は、触媒上でよりよく再現可能であり、かつ、より
高レベルの金の保持を生ずる。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年7月7日(2000.7.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),AU,BR,C A,CN,CZ,HU,ID,IN,JP,KR,MX ,NO,NZ,PL,RU,SG,SK,TR,TT, UA,VN,ZA Fターム(参考) 4G069 AA03 BA01A BA02A BA02B BA03A BA04A BA05A BA07A BA08A BA15A BA21A BB02A BB02B BB08C BB15A BC01A BC02C BC03A BC31A BC31B BC31C BC33A BC33B BC72A BC72B BC72C BD05A BD12C BE08A CB30 EA02Y EA04Y EB14Y EB18Y EC02Y EC03Y EC06Y EC07Y EC08Y EC12Y EC13Y EC14Y EC15Y EC21Y EC29 FA02 FB08 FB14 FB19 FB43 FB45 FC02 FC08 4H006 AA02 AC48 BA05 BA25 BA30 BA85 BC32 BE30

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン、酸素および酢酸の反応により酢酸ビニルを製造す
    るための触媒であって、その多孔質表面上に触媒的に有効量の金属銅、パラジウ
    ムおよび金を析出させた多孔質支持体を含み;その触媒が、前記支持体に水不溶
    性形の銅を予め被覆し;その予め被覆した支持体上に水不溶性のパラジウム化合
    物を形成し;パラジウム化合物、および、予め還元されていない場合には、水不
    溶性形の銅を還元して、触媒的に有効量の遊離金属とし、前記銅およびパラジウ
    ムを含有する支持体に金酸カリウムの溶液を含浸させ;金酸カリウムを還元して
    、触媒的に有効量の金属金とすることを含む各工程によって製造される触媒。
  2. 【請求項2】 その上に前記金酸カリウムを含浸させた金属銅およびパラジ
    ウムを含有する前記支持体が、前記支持体に水溶性銅塩の水溶液を含浸させ;適
    当なアルカリ性化合物と反応させることによって、前記銅を水不溶性の化合物と
    して固定化し;前記銅を予め被覆した支持体に水不溶性のパラジウム塩の水溶液
    を含浸させ;適当なアルカリ性化合物と反応させることによって、前記パラジウ
    ムを水溶性の化合物として固定化し;支持体上に存在する銅およびパラジウムの
    水不溶性化合物をそれらの遊離の金属状態に還元することを含む各工程によって
    製造される、請求項1に記載の触媒。
  3. 【請求項3】 前記水溶性の銅塩が、塩化第2銅であり;前記水溶性のパラ
    ジウム塩が、ナトリウムテトラクロロパラジウム(II)である、請求項2に記
    載の触媒。
  4. 【請求項4】 触媒1リットル当たり、元素状の銅約0.3−約5.0gを
    含有する、請求項1に記載の触媒。
  5. 【請求項5】 触媒1リットル当たり、約1−約10gの元素状パラジウム
    と約0.5―約10gの元素状金とを含有し、金の量が、パラジウムの重量に基
    づき、約10−約125重量%である、請求項1に記載の触媒。
  6. 【請求項6】 また、アルカリ金属酢酸塩の析出物を含有する、請求項1に
    記載の触媒。
  7. 【請求項7】 前記アルカリ金属酢酸塩が、約10−約70g/l触媒量存
    在する酢酸カリウムである、請求項6に記載の触媒。
  8. 【請求項8】 Pd、CuおよびAuが、触媒支持体の表面上または表面近
    傍に殻金属分布を形成する、請求項1に記載の触媒。
  9. 【請求項9】 酢酸塩および金酸塩が1工程で添加される、請求項6に記載
    の触媒。
  10. 【請求項10】 ナトリウムを含まない試薬で製造される、請求項1に記載
    の触媒。
  11. 【請求項11】 金酸塩を予め被覆したCu支持体に添加し、続いて、その
    支持体にPd化合物を含浸させる、請求項1に記載の触媒。
  12. 【請求項12】 エチレン、酸素および酢酸の反応により酢酸ビニルを製造
    するための触媒を製造する方法であって、多孔質支持体に水不溶性形の銅を予め
    被覆し;その予め被覆した支持体上に水不溶性のパラジウム化合物を形成し;パ
    ラジウム化合物、および、予め還元されていない場合には、水不溶性形の銅を還
    元して、触媒的に有効量の遊離金属とし、前記銅およびパラジウムを含有する支
    持体に金酸カリウムの溶液を含浸させ;金酸カリウムを還元して、触媒的に有効
    量の金属金とすることを含む方法。
  13. 【請求項13】 その上に前記金酸カリウムを含浸させた金属銅およびパラ
    ジウムを含有する前記支持体が、前記支持体に水溶性銅塩の水溶液を含浸させ;
    適当なアルカリ性化合物と反応させることによって、前記銅を水不溶性の化合物
    として固定化し;前記銅を予め被覆した支持体に水溶性のパラジウム塩の水溶液
    を含浸させ;適当なアルカリ性化合物と反応させることによって、前記パラジウ
    ムを水不溶性の化合物として固定化し;支持体上に存在する銅およびパラジウム
    の水不溶性化合物をそれらの遊離の金属状態に還元することを含む各工程によっ
    て製造される、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記水溶性銅塩が塩化第2銅であり;前記水溶性パラジウ
    ム塩がナトリウムテトラクロロパラジウム(II)である、請求項13に記載の
    方法。
  15. 【請求項15】 前記多孔質支持体が、触媒1リットル当たり、元素状の銅
    約0.3−約5.0gを含有する、請求項12に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記多孔質支持体が、触媒1リットル当たり、約1−約1
    0gのパラジウムと約0.5―約10gの金とを含有し、金の量が、パラジウム
    の重量に基づき、約10−約125重量%である、請求項12に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記触媒にアルカリ金属酢酸塩の溶液を含浸させる、請求
    項12に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記アルカリ金属酢酸塩が、約10−約70g/l触媒量
    で触媒上に析出させた酢酸カリウムである、請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 Pd、CuおよびAuが、触媒支持体上に殻金属分布を形
    成する、請求項12に記載の方法。
  20. 【請求項20】 金酸塩および酢酸塩が1工程で添加される、請求項17に
    記載の方法。
  21. 【請求項21】 ナトリウムを含まない試薬で製造される、請求項12に記
    載の方法。
  22. 【請求項22】 金酸塩をCu被覆支持体に添加し、続いて、その支持体に
    Pd化合物を含浸させる、請求項12に記載の方法。
  23. 【請求項23】 エチレン、酸素および酢酸を反応体として反応させること
    による酢酸ビニルを製造するための方法であって、その多孔質表面上に触媒的に
    有効量の金属銅、パラジウムおよび金を析出させた多孔質支持体を含む触媒と前
    記反応体とを接触させることを含み;その触媒が、前記支持体に水不溶性形の銅
    を予め被覆し;その予め被覆した支持体上に水不溶性のパラジウム化合物を形成
    し;パラジウム化合物、および、予め還元されていない場合には、水不溶性形の
    銅を還元して、触媒的に有効量の遊離金属とし、前記銅およびパラジウムを含有
    する支持体に金酸カリウムの溶液を含浸させ;金酸カリウムを還元して、触媒的
    に有効量の金属金とする各工程によって製造される方法。
  24. 【請求項24】 その上に前記金酸カリウムを含浸させた金属銅およびパラ
    ジウムを含有する前記支持体が、前記支持体に水溶性銅塩の水溶液を含浸させ;
    適当なアルカリ性化合物と反応させることによって、前記銅を水不溶性の化合物
    として固定化し;前記銅を予め被覆した支持体に水溶性のパラジウム塩の水溶液
    を含浸させ;適当なアルカリ性化合物と反応させることによって、前記パラジウ
    ムを水不溶性の化合物として固定化し;支持体上に存在するパラジウムの水不溶
    性化合物を遊離の金属状態に還元することを含む各工程によって製造される、請
    求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記水溶性銅塩が塩化第2銅であり;前記水溶性パラジウ
    ム塩がナトリウムテトラクロロパラジウム(II)である、請求項24に記載の
    方法。
  26. 【請求項26】 前記多孔質支持体が、触媒1リットル当たり、元素状の銅
    約0.3−約5.0gを含有する、請求項23に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記触媒が、触媒1リットル当たり、約1−約10gのパ
    ラジウムおよび約0.5―約10gの金を含有し、金の量が、パラジウムの重量
    の基づき、約10−約125重量%である、請求項23に記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記触媒が、また、アルカリ金属酢酸塩の析出物を含有す
    る、請求項23に記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記アルカリ金属酢酸塩が、約10−約70g/l触媒量
    で触媒上に析出させた酢酸カリウムである、請求項28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 Pd、CuおよびAuが、触媒支持体の表面上または表面
    近傍に殻金属分布を形成する、請求項23に記載の方法。
  31. 【請求項31】 ナトリウムを含まない試薬が使用される、請求項23に記
    載の方法。
  32. 【請求項32】 酢酸塩および金酸塩溶液がPd/Cu触媒に同時に添加さ
    れる、請求項28に記載の方法。
  33. 【請求項33】 金酸塩をCu被覆支持体に添加し、続いて、その支持体に
    Pd化合物を含浸させる、請求項23に記載の方法。
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