JP2002511081A - 不飽和ジカルボン酸無水物のジメチルエステルを生成する方法 - Google Patents

不飽和ジカルボン酸無水物のジメチルエステルを生成する方法

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JP2002511081A JP50362599A JP50362599A JP2002511081A JP 2002511081 A JP2002511081 A JP 2002511081A JP 50362599 A JP50362599 A JP 50362599A JP 50362599 A JP50362599 A JP 50362599A JP 2002511081 A JP2002511081 A JP 2002511081A
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Abstract

(57)【要約】 ジカルボン酸または無水物、典型的には無水マレイン酸または無水フタル酸をメタノールと反応させることによりジメチルエステルを生成する方法の改良。この方法は、8〜16の炭素原子、好ましくは10〜13の炭素原子を含むアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸をエステル化触媒として使用する。

Description

【発明の詳細な説明】 ジカルボン酸または無水物のジメチルエステルを生成する方法 本発明は、8〜16の炭素原子を、好ましくは10〜13の炭素原子を含むア ルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸からなる触媒を介在させて、ジカ ルボン酸または無水物(典型的には無水マレイン酸または無水フタル酸)をメタ ノールと反応させることによりエステルを生成する方法の改良に関する。 ガンマブチロラクトン(GBL)、テトラヒドロフラン(THF)およびブタ ンジオール(BDO)のような誘導体の生成用の原料としてマレイン酸ジメチル (DMM)の使用が増加しつつあることから、無水マレイン酸(MAN)とメタ ノールとからマレイン酸ジメチル(DMM)を生成することには、特別の注目と 関心を集めてきた。 様々なDMMの生成法が文献には記載されている。 MANのエステル化は、下記の式に従って、マレイン酸モノメチル(MMM) の生成を伴うモノエステル化反応と、DMMの生成を伴うエステル化反応とを経 て、段階的に進行する。モノエステル化: エステル化: 無水フタル酸とメタノールとからのフタル酸ジメチルの生成のようなその他の エステル化も同様に進行する。 これらの反応は通常は2つの別々の反応器中で実施される。 モノエステル化反応は通常は触媒なしで行われるが、一方、エステル化反応は 反応を促進するために触媒を介在させて行われる。 エステル化は平衡反応であるので、エステルの高収率、高転換率生成を可能に するために、平衡が水の除去に置き換えられる様々な方法が文献に記載されてい る。 エステル化の場合、最も幅広く使用されている触媒は、イギリス特許第1,173, 089号および第1,262,645号に提案されている硫酸またはスルホン酸(典型的には p−トルエンスルホン酸)のような、強均質酸化合物である。 その他の特許、例えば欧州特許公報第009,886号および第158,499号は、式RSO3 Hを有するアルキルスルホン酸の使用を提案している。 しかしながら、上記の触媒には、限界純度仕様(critical purity specificati ons)を満たさなければならないDMMのようなエステルの調製に際していくつか の欠点を有している。 事実、生成されたDMMを回収するためには、触媒を除去しなければならない 。 アルカリによる中和と、それに続く水洗とが、上記の除去のためにエステル化 産業が採用している標準的方法である。 しかしながら、中和段階と洗浄段階とにより、大量の廃水が生じてしまい、し かもその廃水には、触媒に加えて、無水マレイン酸またはMMMのような酸化合 物の塩を微量含まれ、さらには、水に対して若干の溶性を有するDMMも含まれ ることとなり、その結果として、工程効率を低下させ、重大な環境問題を招来す ることになる。 さらに、酸触媒は中和時に破壊されるので、その消費が生産コストを上昇させ る。 本発明によれば、中和から生じる問題を避けるために、エステル化にリサイク ルしなければならない酸触媒を含む残分からエステル生成物を分離することによ り、エステル生成物を蒸発させ、蒸留することが考えられてきており、これは、 発明の方法目的の一部とされるものである。 しかしながら、標準的酸触媒がエステル化の際に採用された場合は、かかる手 順は不満足な結果を招くことになる。 事実、上記の触媒は、スルホン酸塩エステルを形成する傾向にあり、このスル ホン酸エステルは、アルコール試薬と反応させることにより得られる酸触媒のエ ステル化により生ずるものである。 スルホン酸エステルがDMMとともに蒸留されようと、あるいはまた、熱分解 されようと、スルホン酸エステルは、エステル生成物を汚染するイオウ化合物を 発生する。 生成されたDMMがGBL、THFおよびBDOの生成用の原料として使用さ れる場合は、イオウ不純物は存在しないか、または数分の1ppm(例えば0.5ppm 以下)に抑えられるべきである。 事実、DMM中にイオウが存在する場合は、DMMをGBL、THFおよびB DOに転換するために採用された水素化触媒の急速な汚染が進む結果となる。 さらに、スルホン酸エステルの形成と、腐食の結果生じる金属または重有機副 生成物によるスルホン酸エステルの汚染とのために、標準的酸触媒は、その活性 を急速に失い、その結果として、もしエステル蒸発・蒸留法を採用した場合には 、ほんの一部分しか再利用できないということが明らかになっている。 標準的均質酸触媒の使用に伴う上記の欠点を避けるために、様々な方法が提案 されている。 WO 88/00937では、デイヴィー・マッキーが、SO3H基を含む固体イオン交換樹 脂を使用する無水マレイン酸の、好ましくはマレイン酸ジメチルのエステルの生 成を記載している。 たしかに実現可能ではあるが、非均質触媒を使用することによって、多段階エ ステル化系の基本設計が複雑になることから、方法が複雑になるとともに、原理 的に、イオウを全く含まない生成物を得ることはできない。イオウを全く含まな い生成物が得られない原因は、イオン交換樹脂が作業の開始時にその活性スルホ ン基の一部を失う傾向を有することと、それに伴い、作業の過程で触媒活性が徐 々に低下することとにあると考えられる。 上記の欠点と複雑さとを完全に払拭するために、本発明は、均質タイプ触媒を 介在させてメタノールと反応するジカルボン酸または無水物からエステルを生成 する方法であって、エステル生成物中のイオウの量が、水素化からなる上記のエ ステル生成物の以降の処理に必要な仕様を満たしているという事実と、触媒を工 程中で回収および再利用することができ、重大な環境問題を引き起こすことがな いという事実とを特徴とする方法を提供する。 上記の結果は、8〜16の炭素原子を、好ましくは10〜13の炭素原子を含 むアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸(すなわち、n−デシルベン センスルホン酸、n−ウンデシルベンゼンスルホン酸、n−ドデシルベンゼンス ルホン酸、n−トリデシルベンゼンスルホン酸)をエステル化触媒として使用す ることにより得られる。 8〜16の炭素原子により形成されたアルキル鎖を含むアルキルベンゼンスル ホン酸の混合物も好適である。 類似のエステル化触媒が欧州特許第0521 488 A2号においてユニオン・カーバ イド社によりすでに提案されている。 しかしながら、ユニオン・カーバイド社が所有する上記の特許は、2〜8の炭 素原子を有するアルコールによる1〜4の炭素原子を有するモノカルボン酸(酢 酸、プロピオン酸、ブチル酸等)のエステル化に関するものであることに留意さ れたい。 さらに、ユニオン・カーバイド社により記載された方法は、エステル化の際に 水とともに蒸発するエステルの生成に関するものである。 それとは違って、本発明の方法は、1個の炭素原子しか含んでいないアルコー ル(すなわち、メタノール)によるジカルボン酸または無水物のエステル化を対 象とするものである。エステル化の生成物−DMM、ジメチルフタル酸等−が工 程中に蒸発することはない。 さらに、本発明の方法においては、エステル化は多段カラムからなる反応器中 で行われ、この多段カラムにおいては、モノエステルとジエステルとの混合物を 含む液体相が各段から下向きに流れ、反対方向に流れている蒸気の次第に乾燥し ていく上向き流と接触し、この上向き流が反応時に形成された水を液体相から除 去する。 エステル化反応は、高選択率でMANおよびMMMの全てがDMMに転換させ るように選択した作業条件(段の数、保持時間、作業圧力および温度)で行われ る。 方法の説明 本発明の方法目的の好ましい実施例は、添付の第1図の流れ図を参照して説明 することができ、第1図においては、MANとメタノールからDMMを生成する ための本発明を実施する手順が示されている。 新しいメタノール(線1)をリサイクルメタノール(線2)と混合し、原料と なるメタノール流(線3)が形成される。 溶解MAN(線4)がモノエステル化反応器5内でメタノール流に合流し、反 応器内でMANは大部分がMMMに転換される。 モノエステル化反応器5における作業条件は下記のとおりである: 圧力:0.1〜5バール 好ましくは2〜4バール 温度:20〜160℃ 好ましくは100〜130℃ メタノール:MANモル比: 1.1:1〜5:1 好ましくは1.5:1〜3:1 保持時間:5〜60分 好ましくは10〜30分 モノエステル化反応器5からの流出液(線6)は交換器7内で冷却され、交換 器で液体メタノール流(線8)を蒸発させる。 交換器7からのメタノール蒸気(線9)は、熱回収目的でエステル化カラム1 3の底部に送られる。 交換器7からの冷却モノエステル流(線10)は、酸エステル化触媒を含むD MMリサイクル流(線11)と混合され、形成された混合物(線12)はエステ ル化カラム13に流れる。 N−ドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA)が触媒として使用される。 カラム13内では、MMMとメタノールとの更なる反応とDMMの生成とによ り、エステル化は完了する。 エステル化カラム13の原料入口(線12)よりも上方にはいくつかの段が存 在し、エステル化カラム13のエステル化部分から出てくる蒸気中に存在するM AN、MMMまたはDMMを液体メタノール(線14)により洗浄し、回収する 。 カラム13のエステル化セクションにおける作業条件は、下記のとおりである 。 圧力:0.1〜5バール 好ましくは0.1〜1バール 温度:80〜150℃ 好ましくは90〜130℃ 保持時間:1〜5時間 好ましくは1.5〜3時間 DBSA濃度(SO3Hとして):0.1〜2.0重量% 好ましくは0.3〜0.8重量% エステル化カラム内では、液体流は、メタノールとエステル化の際に生成した 水蒸気との上向き流に逆らって、各段から次に低い段に向かって下向きに流れる 。 下向きに流れる際に、未反応酸または無水物留分は、次第に乾燥していくメタ ノール蒸気と接触する。適正な数の段に適切な保持時間を提供することにより、 エステル化カラム13の底部において、若干のメタノールは含んでいるが、MM Mと水との含有率が非常に低いDMMを生成することが可能である。 反応時に存在する水と過剰なメタノールとを蒸発させ、除去するために必要な 熱は、メタノール流(線15)をヒータ16内で蒸発させ、メタノール蒸気(線 17)をエステル化カラム13の底部端に送ることにより供給される。 エステル化カラム13を出た後に(線18)、蒸気はカラム19に流れ、該カ ラムにおいて、乾燥したメタノールは再利用のために頂部で分離され、一方、反 応水は排出するために(線29)カラム19の底部に集められる。 生成された粗エステルがエステル化カラムを出る時には(線21)、粗エステ ルはDMMに加えてメタノールとDBSA触媒とを含んでいるが、遊離酸と水と の含有量はほんのわずかである。 このエステル流はまず最初にストリッパ22内で処理され、過剰なメタノール を回収し、リサイクルする(線23)。 ストリッパ22を出た粗エステル(線24)は、真空で運転されるカラム25 内で最終的に処理される。 カラム25は、頂部のDMM生成物を、DMMおよび未転換MMMとDSBA 触媒とを含む底部流から分離する(線26)。底部流はエステル化カラム13に リサイクルされる。 副生成物の堆積を抑制するために、少量のリサイクル流11が断続的に除去さ れる(線27)。 新たに作られたDBSA触媒(線28)が、作業中に生じる無視しうる触媒の 損失を補償するために断続的に添加される。 本発明の方法目的において生成されたDMMは非常に高い純度基準を満たしてお り、選択的水素化によるGBL、THFおよびBDOのような誘導体への転換に 十分に適している。 DMMのイオウ含有率は500ppb未満となる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年6月26日(1999.6.26) 【補正内容】 明細書 不飽和ジカルボン酸無水物のジメチルエステルを生成する方法 本発明は、8〜16の炭素原子を、好ましくは10〜13の炭素原子を含むア ルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸からなる触媒を介在させて、不飽 和ジカルボン酸無水物(典型的には無水マレイン酸または無水フタル酸)をメタ ノールと反応させることによりエステルを生成する方法の改良に関する。 ガンマブチロラクトン(GBL)、テトラヒドロフラン(THF)およびブタ ンジオール(BDO)のような誘導体の生成用の原料としてマレイン酸ジメチル (DMM)の使用が増加しつつあることから、無水マレイン酸(MAN)とメタ ノールとからマレイン酸ジメチル(DMM)を生成することには、特別の注目と 関心を集めてきた。 様々なDMMの生成法が文献には記載されている。 MANのエステル化は、下記の式に従って、マレイン酸モノメチル(MMM) の生成を伴うモノエステル化反応と、DMMの生成を伴うエステル化反応とを経 て、段階的に進行する。モノエステル化: エステル化: これらの反応は通常は2つの別々の反応器中で実施される。 モノエステル化反応は通常は触媒なしで行われるが、一方、エステル化反応は 反応を促進するために触媒を介在させて行われる。 エステル化は平衡反応であるので、エステルの高収率、高転換率生成を可能に するために、平衡が水の除去に置き換えられる様々な方法が文献に記載されてい る。 エステル化の場合、最も幅広く使用されている触媒は、イギリス特許第1,173, 089号および第1,262,645号に提案されている硫酸またはスルホン酸(典型的には p−トルエンスルホン酸)のような、強均質酸化合物である。 その他の特許、例えば欧州特許公報第009,886号および第158,499号は、式RSO3 Hを有するアルキルスルホン酸の使用を提案している。 しかしながら、上記の触媒には、限界純度仕様(critical purity specificati ons)を満たさなければならないDMMのようなエステルの調製に際していくつか の欠点を有している。 作業の過程で触媒活性が徐々に低下することとにあると考えられる。 上記の欠点と複雑さとを完全に払拭するために、本発明は、均質タイプ触媒を 介在させてメタノールと反応するマレイン酸無水物としての不飽和ジカルボン酸 無水物からエステルを生成する方法であって、エステル生成物中のイオウの量が 、水素化からなる上記のエステル生成物の以降の処理に必要な仕様を満たしてい るという事実と、触媒を工程中で回収および再利用することができ、重大な環境 問題を引き起こすことがないという事実とを特徴とする方法を提供する。 上記の結果は、8〜16の炭素原子を、好ましくは10〜13の炭素原子を含 むアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸(すなわち、n−デシルベン ゼンスルホン酸、n−ウンデシルベンゼンスルホン酸、n−ドデシルベンゼンス ルホン酸、n−トリデシルベンゼンスルホン酸)をエステル化触媒として使用す ることにより得られる。 8〜16の炭素原子により形成されたアルキル鎖を含むアルキルベンゼンスル ホン酸の混合物も好適である。 類似のエステル化触媒が欧州特許第0521 488 A2号においてユニオン・カーバ イド社によりすでに提案されている。 しかしながら、ユニオン・カーバイド社が所有する上記の特許は、2〜8の炭 素原子を有するアルコールによる1〜4の炭素原子を有するモノカルボン酸(酢 酸、プロピオン酸、ブチル酸等)のエステル化に関するものであることに留意さ れたい。 さらに、ユニオン・カーバイド社により記載された方法は、エステル化の際に 水とともに蒸発するエステルの生成に関するものである。 それとは違って、本発明の方法は、1個の炭素原子しか含んでいないアルコー ル(すなわち、メタノール)による不飽和ジカルボン酸無水物のエステル化を対 象とするものである。エステル化の生成物−DMM等−が、エステル化の工程中 に蒸発することはない。 同様のエステル化触媒は、ドイツ公報4241448号及びドイツ公報1910564号にお いてフルスによって提案されている。 しかしながら、フルスの上述の特許は、4〜20の炭素原子を含む脂肪族時カル ボン酸又は8〜12の炭素原子を含む芳香族時カルボン酸のエステル化に関するも のであることに留意されたい。 フルスの上述の特許は、マレイン酸無水物としての不飽和ジカルボン酸無水物 のエステル化に適用されない。 フルスの上述の特許に記載されたエステル化作業温度及びエステル生成物の蒸 留温度が非常に高いという事実があるので、もしマレイン酸無水物のメタノール によるエステル化に適用したとすると、その事実を考慮するに、比較的高い温度 においては、MMMは、マレイン酸無水物とメタノールとに分界する傾向がある 。 さらに、本発明の方法においては、エステル化は多段カラムからなる反応器中 で行われ、この多段カラムにおいては、モノエステルとジエステルとの混合物を 含む液体相が各段から下向きに流れ、反対方向に流れている蒸気の次第に乾燥し ていく上向き流と接触し、この上向き流が反応時に形成された水を液体相から除 去する。 エステル化反応は、高選択率でMANおよびMMMの全てがDMMに転換させ るように選択した作業条件(段の数、保持時間、作業圧力および温度)で行われ る。 方法の説明 本発明の方法目的の好ましい実施例は、添付の第1図の流れ図を参照して説明 することができ、第1図においては、MANとメタノールからDMMを生成する ための本発明を実施する手順が示されている。 新しいメタノール(線1)をリサイクルメタノール(線2)と混合し、原料と なるメタノール流(線3)が形成される。 溶解MAN(線4)がモノエステル化反応器5内でメタノール流に合流し、反 応器内でMANは大部分がMMMに転換される。 モノエステル化反応器5における作業条件は下記のとおりである: 圧力:0.1〜5バール 好ましくは2〜4バール 温度:20〜160℃ 好ましくは80〜130℃ メタノール:MANモル比: 1.1:1〜5:1 好ましくは1.5:1〜3:1 保持時間:5〜60分 好ましくは10〜30分 モノエステル化反応器5からの流出液(線6)は交換器7内で冷却され、交換 器で液体メタノール流(線8)を蒸発させる。 交換器7からのメタノール蒸気(線9)は、熱回収目的でエステル化カラム1 3の底部に送られる。 交換器7からの冷却モノエステル流(線10)は、酸エステル化触媒を含むD MMリサイクル流(線11)と混合され、形成された混合物(線12)はエステ ル化カラム13に流れる。 N−ドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA)が触媒として使用される。 カラム13内では、MMMとメタノールとの更なる反応とDMMの生成とによ り、エステル化は完了する。 エステル化カラム13の原料入口(線12)よりも上方にはいくつかの段が存 在し、エステル化カラム13のエステル化部分から出てくる蒸気中に存在するM AN、MMMまたはDMMを液体メタノール(線14)により洗浄し、回収する 。 カラム13のエステル化セクションにおける作業条件は、下記のとおりである 。 圧力:0.1〜5バール 好ましくは0.1〜1バール 温度:80〜150℃ 好ましくは90〜120℃ 保持時間:1〜5時間 好ましくは1.5〜3時間 DBSA濃度(SO3Hとして): 0.1〜2.0重量% 好ましくは0.3〜0.8重量% 転換:99〜100% エステル化カラム内では、液体流は、メタノールとエステル化の際に生成した 水蒸気との上向き流に逆らって、各段から次に低い段に向かって下向きに流れる 。 下向きに流れる際に、未反応酸または無水物留分は、次第に乾燥していくメタ ノール蒸気と接触する。 請求の範囲 1) 不飽和ジカルボン酸無水物をメタノールと反応させることにより高品質ジメ チルエステルを生成する方法において、エステル化触媒として、8〜16の炭 素原子、好ましくは10〜13の炭素原子を含むアルキル基を有するアルキル ベンゼンスルホン酸、またはかかるアルキルベンゼンスルホン酸の混合物を使 用することを特徴とする方法。 2) 酸無水物試薬が、無水マレイン酸無水物(MAN)である、請求の範囲1に 記載の方法。 3)a) 無水物原料とモル過剰のメタノールとを、非触媒モノエステル化反応器に 連続的に供給し、対応するモノメチルエステルを形成し、 b) モル過剰のメタノールとアルキルベンゼンスルホン酸触媒を含むリサイク ル流とに混合した、得られたモノメチルエステルを、エステル化反応系に連 続的に供給し、 c) かかるエステル化反応系を、エステル化反応系の底部に噴射されるメタノ ール蒸気流を形成し維持するのに十分な温度に保ち、 d) メタノールに加えて、モノエステルからジエステルへのさらなるエステル 化の際に生成された水をも含む流出蒸気を、エステル化反応系から回収し、 e) ジエステル生成物を含む液体生成物のエステル化反応系から、若干のメタ ノールとアルキルベンゼンスルホン酸触媒とを回収し、 f) 粗エステル中に含まれているメタノールを、ストリッピングにより回収し 、 g) 蒸留により純粋なジエステルを頂部において回収し、アルキルベンゼンス ルホン酸触媒を含むジエステル濃厚流を底部において分離し、 h) アルキルベンゼンスルホン酸触媒を含むジエステル濃厚流をエステル化反 応系にリサイクルする ことよりなる方法である、請求の範囲1および2に記載の方法。 4) 非触媒モノエステル化が下記の範囲の作業条件で、すなわち、 圧力 0.1〜5バール、 温度 20〜160℃、 メタノール:MANモル比 1.1:1〜5:1、 保持時間 5〜60分 で行われる、請求の範囲3に記載の方法。 5) 圧力が2〜4バールの範囲にある、請求の範囲4に記載の方法。 6) 温度が80〜120℃の範囲にある、請求の範囲4に記載の方法。 7) メタノール:MANモル比が、1.5:1〜3:1の範囲にある、請求の範囲 4に記載の方法。 8) 保持時間が10〜30分の範囲にある、請求の範囲4に記載の方法。 9) エステル化反応系が、下記の範囲の運転条件で、すなわち、 圧力 0.1〜5バール、 温度 80〜150℃、 保持時間 1〜5時間、 触媒濃度(SO3Hとして) 0.1〜2.0重量% で運転される多段カラムからなる、請求の範囲3に記載の方法。 10)圧力が0.1〜1バールの範囲にある、請求の範囲9に記載の方法。 11)温度が80〜120℃の範囲にある、請求の範囲9に記載の方法。 12)保持時間が1.5〜3時間の範囲にある、請求の範囲9に記載の方法。 13)SO3H触媒濃度が0.3〜0.8重量%の範囲にある、請求の範囲9に記載の方法 。 14)純粋なジエステル回収カラムが、130℃未満の最大操作温度の限定にて、真空 下に操作される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1) ジカルボン酸または無水物をメタノールと反応させることにより高品質ジメ チルエステルを生成する方法において、エステル化触媒として、8〜16の炭 素原子、好ましくは10〜13の炭素原子を含むアルキル基を有するアルキル ベンゼンスルホン酸、またはかかるアルキルベンゼンスルホン酸の混合物を使 用することを特徴とする方法。 2) 酸試薬が、無水マレイン酸または無水フタル酸である、請求の範囲1に記載 の方法。 3)a) 酸/無水物原料とモル過剰のメタノールとを、非触媒モノエステル化反応 器に連続的に供給し、対応するモノメチルエステルを形成し、 b) モル過剰のメタノールとアルキルベンセンスルホン酸触媒を含むリサイク ル流とに混合した、得られたモノメチルエステルを、エステル化反応系に連 続的に供給し、 c) かかるエステル化反応系を、エステル化反応系の底部に噴射されるメタノ ール蒸気流を形成し維持するのに十分な温度に保ち、 d) メタノールに加えて、モノエステルからジエステルへのさらなるエステル 化の際に生成された水をも含む流出蒸気を、エステル化反応系から回収し、 e) ジエステル生成物を含む液体生成物のエステル化反応系から、若干のメタ ノールとアルキルベンゼンスルホン酸触媒とを回収し、 f) 粗エステル中に含まれているメタノールを、ストリッピングにより回収し 、 g) 蒸留により純粋なジエステルを頂部において回収し、アルキルベンゼンス ルホン酸触媒を含むジエステル濃厚流を底部において分離し、 h) アルキルベンゼンスルホン酸触媒を含むジエステル濃厚流をエステル化反 応系にリサイクルする ことよりなる方法である、請求の範囲1および2に記載の方法。 4) 非触媒モノエステル化が下記の範囲の作業条件で、すなわち、 圧力 0.1〜5バール、 温度 20〜160℃、 メタノール:MANモル比 1.1:1〜5:1、 保持時間 5〜60分 で行われる、請求の範囲3に記載の方法。 5) 圧力が2〜4バールの範囲にある、請求の範囲4に記載の方法。 6) 温度が100〜130℃の範囲にある、請求の範囲4に記載の方法。 7) メタノール:MANモル比が、1.5:1〜3:1の範囲にある、請求の範囲 4に記載の方法。 8) 保持時間が10〜30分の範囲にある、請求の範囲4に記載の方法。 9) エステル化反応系が、下記の範囲の運転条件で、すなわち、 圧力 0.1〜5バール、 温度 80〜150℃、 保持時間 1〜5時間、 触媒濃度(SO3Hとして) 0.1〜2.0重量% で運転される多段カラムからなる、請求の範囲3に記載の方法。 10)圧力が0.1〜1バールの範囲にある、請求の範囲9に記載の方法。 11)温度が100〜130℃の範囲にある、請求の範囲9に記載の方法。 12)保持時間が1.5〜3時間の範囲にある、請求の範囲9に記載の方法。 13)SO3H触媒濃度が0.3〜0.8重量%の範囲にある、請求の範囲9に記載の方 法。
JP50362599A 1997-06-24 1997-12-02 不飽和ジカルボン酸無水物のジメチルエステルを生成する方法 Pending JP2002511081A (ja)

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