JP2002373570A - 電界放出型冷陰極およびその製造方法 - Google Patents

電界放出型冷陰極およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高エミッション効率で低電圧駆動可能な電界
放出型冷陰極を提供する。 【解決手段】 ガラス製の基板5上に形成された導電層4
上に、絶縁層2およびゲート層1を堆積する。その後、前
記ゲート層1の開口径を前記絶縁層2開口径よりも大きく
なるようにエッチングする。開口部以外をマスク材7に
て被覆し、噴霧等の手法によってカーボンナノチューブ
を堆積して、エミッタ層3を、絶縁層2の開口側面をも
被覆するように、かつ、エミッタ層の任意の点から最も
近接したゲート層開口端が絶縁層2によって遮蔽される
ように、形成する。このとき、絶縁層2の開口側面の上
部がエミッタ層(カーボンナノチューブ層)によって被
覆されないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平面画像装置、CRT、
電子顕微鏡、電子ビーム露光装置および各種電子ビーム
装置の電子源として利用することが可能な電界放出型冷
陰極およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、カーボンナノチューブは電界放出
型冷陰極のエミッタ材料としてその応用が期待されてい
る。カーボンナノチューブは炭素原子が規則的に配列し
たグラフェンシートを螺旋状に丸めた中空の円筒であ
り、その外径はnmオーダーで長さは0.5μmから数10μ
mの極めてアスペクト比の高い微小な物質である。その
ため、先端部分には電界が集中しやすく高い放出電流密
度が期待される。また、カーボンナノチューブは化学
的、物理的安定性が高いという特徴を有するため、動作
真空中の残留ガスの吸着やイオン衝撃等に対して影響を
受け難いことが予想される。カーボンナノチューブを電
界放出型冷陰極のエミッタ材料として用いた電子線源は
既に各種のものが提案されている。図15は、特開平9
−221309号公報にて開示された電界放出型冷陰極
の断面図である。カーボンナノチューブを用いたエミッ
タ層3は炭素質基板11上にイオンを照射することによ
って形成され、カーボンナノチューブ層形成領域を取り
囲むように、導電層4、絶縁層2および導電層4が積層
され、そして上側の導電層4上には電子線引き出し用の
グリッド10が配置される。グリッド10は銅製のメッ
シュからなり、開口部の上部を覆うように配置される。
カーボンナノチューブの外径は2から50nmで、その長さ
は0.01μmから5μmであることが記載されている。絶
縁層膜厚やエミッタ径に関する記述はないが、グリッド
10にカーボンナノチューブ層に対して、500Vの正の電
位を印加すると、カーボンナノチューブ層(3)から電
子が放出され、アノード電極6に10mAのエミッション電
流が検出されると記載されている。
【0003】図16は、特開2000−141056号
公報にて開示された電界放出型冷陰極の断面図である。
平坦な導電層4の形成された基板5上に接着性カーボン
ナノチューブからなるエミッタ層3が形成される。カー
ボンナノチューブ層(3)を囲むように絶縁層2が形成
され、その上にはゲート層1が配置される。ここでは、
ゲート層1の開口径が絶縁層2の開口径よりも小さく形
成されていて、カーボンナノチューブ層(3)の周辺部
はゲート層1に対向し、その中央部はアノード電極6に
対向している。カーボンナノチューブ層(3)に対して
ゲート層1およびアノード電極6に正の電位を印加する
ことにより、カーボンナノチューブ層(エミッタ層3)
から電子が引き出され、そのうちの一部がアノード電極
6に流入する。
【0004】図17は、特開2000−340098号
公報にて開示された電界放出型冷陰極の断面図である。
導電性基板もしくは導電層4の形成された基板5上に粉
砕等の手段によって短く加工されたカーボンナノチュー
ブからなるエミッタ層3が形成される。エミッタ層3上
には、エミッタ層3の一部が露出するように開口部が形
成された、絶縁層2とゲート層1が積層されている。こ
の例では、ゲート層1の開口径が絶縁層2の開口径と同
一になされている。駆動方法は先に示した冷陰極と同様
である。また、このような電界放出型冷陰極をガラス基
板上に2次元的に配置し、蛍光体を塗布したガラス基板
(アノード)とを対向させ、電界放出型冷陰極をアドレ
ス駆動することにより平面画像装置を構成することがで
きることが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】エミッタを取り囲むよ
うに絶縁層およびゲート層(グリッド)が形成された電
界放出型冷陰極では、エミッタからの放出電子量をゲー
ト層とエミッタ間の電界によって制御することが可能で
ある。ゲート層とエミッタ間の電界はゲートに加える電
圧をその距離で割ったものにほぼ等しい。ゲートとエミ
ッタ間の相対的な距離は絶縁層の膜厚と等価である。す
なわち、絶縁層の膜厚(ゲートとエミッタ間の相対距
離)が大きい場合は大きなゲート電圧を印加する必要が
あるが、絶縁層の膜厚(ゲートとエミッタ間の相対距
離)が小さい場合は小さなゲート電圧で同一のエミッシ
ョン電流を得ることができる。したがって、低電圧で駆
動可能な電界放出型冷陰極を形成するにはゲート層もし
くはグリッド等の引き出し電極をエミッタに近接させる
必要がある。このような低電圧駆動化は、低消費電力
化、ドライブ回路の小型化および低コスト化、ビーム広
がりの抑制等の効果が得られるため、高性能な平面画像
装置を形成する際には必須である。
【0006】しかしながら、カーボンナノチューブをエ
ミッタに用いた電界放出型冷陰極ではエミッタとゲート
層を近接させ、良好な電子放出特性を実現する際に、以
下に述べる問題点があった。第一の問題点はゲート層と
エミッタ層の近接、すなわち絶縁層の薄膜化が困難であ
るということである。一般的なカーボンナノチューブの
生成方法であるアーク放電法やレーザーアブレーション
法によって得られるカーボンナノチューブは、外径はほ
ぼ一定でnmオーダーであるが、その長さは0.5μmから1
00μmの様々な長さを有する。また、カーボンナノチュ
ーブは柔軟性に富んでいるため互いに絡みやすいという
特徴をもつ。そのため、長さの大きなナノチューブが互
いに絡み合うと、大きな糸屑のような形状になり、カー
ボンナノチューブ層の平坦性を低下させる要因になる。
このようなカーボンナノチューブ層上に絶縁層およびゲ
ート層を形成する場合、カーボンナノチューブ層と絶縁
層との付着力が弱く、構造が不安定になりやすい。ま
た、このような著しく凹凸のあるカーボンナノチューブ
層上に薄膜化した絶縁層とゲート層を積層する場合、絶
縁層の膜厚が不均一になり、絶縁不良による素子破壊の
問題を生じる。特に、複数のエミッタを二次元的に配列
した平面画像装置においては、局所的な絶縁破壊等によ
って特性が不均一になり、画像の不安定性やムラの要因
となる。信頼性の高い特性を得るためには、絶縁層の膜
厚を少なくても4μm以上にする必要がある。したがっ
て、カーボンナノチューブ層上に絶縁層およびゲート層
を順次堆積し、その後、絶縁層とゲート層の一部をエッ
チングして開口部を形成する電界放出型冷陰極の製造に
おいて、絶縁層を薄膜化してゲート電極とカーボンナノ
チューブ層を近接させるには限界があった。
【0007】第二の問題点は、エミッションの低効率化
である。ゲート層およびグリッド等の引き出し電極によ
ってエミッタから引き出された電子は、アノード電極の
他にゲート電極にも流入する。アノード電極およびゲー
ト層に流入するエミッション電流をそれぞれ、アノード
電流とおよびゲート電流と定義すると、アノード電流と
ゲート電流の和に対するアノード電流の比率(エミッシ
ョン効率)は高い方が良好な特性を得られることにな
る。例えば、平面画像装置ではアノード電極すなわち、
蛍光板に電子を射突して発光を得るため、アノード電極
により多くの電子を集めることにより発光効率を向上さ
せることができる。一方、アノード電流に対してゲート
電流が大きい場合には、デバイス内に不必要な電流を流
さなければならないため、消費電力の増大や寿命の劣化
等の問題を生じる。
【0008】図15に示した電界放出型冷陰極の場合に
は開口部全体を覆うようにグリッド10が形成されてい
るために、大部分のエミッション電子はグリッド10に
入ることになる。その結果、エミッション効率は10%以
下で、極めて低い値を示す。また、図16に示す電界放
出型冷陰極ではゲート層1の開口径が絶縁層2の開口径
よりも小さいため、少なくともゲート層1の下方に配置
されるエミッタ層3から放出した電子はすべてゲート層
1に流れ込む。さらに、図17に開示される電界放出型
冷陰極はゲート層1の開口径が絶縁層2の開口径と同一
に設定されているため、図16に示される構造と比較し
て、エミッション効率は改善される。しかしながら、そ
れでも開口部内周辺のエミッタ層3表面から放出した電
子は、ゲート層1にその一部が入り込む。図18は、図
17に示した素子の断面構造に等電位面の分布を加えた
図である。ここでの等電位面は、平面画像装置を形成す
る際の典型的な印加電圧として、アノード電極に加える
電圧(アノード電圧)が2kV、エミッタ層3に対してゲ
ート層1に印加する電圧(ゲート電圧)が40V、アノー
ド電極6とエミッタ層3との距離が2mm、開口径が50μ
m、絶縁層2の膜厚が10μmのときの計算結果である。
アノード電極6とエミッタ層3との電界は1V/μmで、ゲ
ート層1とエミッタ層3との電界は4V/μmとなる。し
たがって、開口部内の等電位面はアノード電極6方向に
凸型になる傾向を示し、開口部周辺の電界は開口部中心
よりもおよそ2倍程度大きくなる。この場合、エミッシ
ョンは主に、開口部内周辺部からの寄与が支配的にな
る。また、開口部周辺のエミッタ層3表面から放出した
電子は凸型の電位分布を反映して、よりゲート層1に飛
び込みやすくなる。このように、ゲート層1の開口径が
絶縁層2の開口径と同一の場合でも、放出電子はゲート
層1の開口端に入り込みやすく、エミッション効率は50
%以下になる。このようなエミッションの低効率化はゲ
ート層1とエミッタ層3を近接させた場合に開口部周辺
と中心の電界差がより大きくなるため、さらに低下する
傾向を示す。したがって、従来の電界放出型冷陰極およ
び平面画像装置では、低電圧化および高効率化を同時に
実現することが困難であった。本発明の課題は、上述し
た従来技術の問題点を解決することであって、その目的
は、第1に、絶縁層の膜厚によらずに低電圧化を実現で
きるようにすることであり、第2に、低電圧化してもエ
ミッション効率を高く維持できるようにすることであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明によれば、第1の開口が形成された絶縁層
と、前記絶縁層上に形成された、中心が前記第1の開口
の中心とほぼ一致し前記第1の開口の開口径以上の開口
径を有する第2の開口が形成されたゲート電極層と、前
記第1の開口内に形成されたエミッタ層とを有する電界
放出型冷陰極において、前記エミッタ層は前記第1の開
口の底面以外に前記第1の開口の側面にも形成されてい
ることを特徴とする電界放出型冷陰極、が提供される。
【0010】また、上記の目的を達成するため、本発明
によれば、第1の開口が形成された絶縁層と、前記絶縁
層上に形成された、中心が前記第1の開口の中心とほぼ
一致し前記第1の開口の開口径以上の開口径を有する第
2の開口が形成されたゲート電極層と、前記第1の開口
内に形成されたエミッタ層とを有する電界放出型冷陰極
において、前記エミッタ層は前記第1の開口の底面での
膜厚が前記第1の開口の側面に向かうに連れて徐々に厚
くなるように形成されていることを特徴とする電界放出
型冷陰極、が提供される。そして、好ましくは、前記ゲ
ート電極層の第2の開口端は前記第1の開口端から後退
して形成される。また、一層好ましくは、前記第1の開
口の側面の前記ゲート電極層寄りの部分にはエミッタ層
が形成されないようになされる。
【0011】また、上記の目的を達成するため、本発明
によれば、導電性基板もしくは絶縁性基板上に形成され
た導電層上に、絶縁層およびゲート電極層を順次形成す
る工程と、前記ゲート電極層と前記絶縁層の一部を除去
して前記絶縁層に第1の開口を、前記ゲート電極層に中
心が前記第1の開口の中心とほぼ一致し前記第1の開口
の開口径以上の開口径を有する第2の開口を形成する工
程と、前記ゲート電極層上に、前記第1の開口上に第3
の開口を有するマスク材を形成する工程と、前記マスク
材をマスクとしてエミッタ形成材料を堆積して前記第1
の開口内に前記第1の開口の底面以外に前記第1の開口
の側面にも層膜を有するエミッタ層を形成する工程と、
を含むことを特徴とする電界放出型冷陰極の製造方法、
が提供される。
【0012】また、上記の目的を達成するため、本発明
によれば、導電性基板もしくは絶縁性基板上に形成され
た導電層上に、絶縁層およびゲート電極層を順次形成す
る工程と、前記ゲート電極層と前記絶縁層の一部を除去
して前記絶縁層に第1の開口を、前記ゲート電極層に中
心が前記第1の開口の中心とほぼ一致し前記第1の開口
の開口径以上の開口径を有する第2の開口を形成する工
程と、前記ゲート電極層上に、前記第1の開口の少なく
とも一部にエミッタ形成材料を充填して前記第1の開口
内に少なくともその底面の全体を覆うエミッタ層を形成
する工程と、前記エミッタ層の前記第1の開口の底面か
ら見た膜厚が開口の中心から離れるに連れて徐々に厚く
なるように形成するために、少なくとも開口中心部の前
記エミッタ層の一部を除去する工程と、を含むことを特
徴とする電界放出型冷陰極の製造方法、が提供される。
【0013】[作用]本発明は、絶縁層に形成された開
口の側面にもエミッタ層を形成するようにしたものであ
るので、絶縁層の膜厚によらずにエミッタ層とゲート層
との距離を近付けることが可能になり,低電圧化が実現
できる。さらに、ゲート層に形成される開口径を、絶縁
層に形成される開口の径以上としたので、より好ましく
は、ゲート層の開口をその開口端が絶縁層の開口端から
後退するように形成したので、エミッタ層から放出され
た電子が直接ゲート層に向かうことが抑制され、エミッ
ション効率が飛躍的に向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。 [第1の実施例]図1は、本発明の第1の実施例の製造
方法を工程順に示す断面図である。エミッタを形成する
基板は導電性基板もしくは図1(a)に示すように導電
層4が形成されたガラス製の基板5を用いる。例えば膜
厚0.5μmのアルミニウムからなる導電層4上に、シリ
コン酸化膜もしくはポリイミド膜等からなる絶縁層2を
膜厚4μmに堆積し、その上層にゲート層1としてアル
ミニウムを0.5μmの膜厚に堆積する〔図1(a)〕。
次に、図1(b)に示すように、ゲート層1および絶縁
層2の一部をエッチングし、開口部を形成する。この
際、ゲート層1の開口径は絶縁層2の開口部に堆積され
るカーボンナノチューブ層上の任意の点から最近距離の
ゲート開口端を結ぶ線分が絶縁層2によって遮蔽される
ように設計する。ここではゲート開口径を60μm、絶縁
層の開口径を50μmとし、ゲート開口径を絶縁層の開口
径よりも大きくする。ゲート層と絶縁層の開口はそれぞ
れ別々のフォトリソグラフィによって形成することもで
きるが、ゲート層のサイドエッチを利用して1回のリソ
グラフィで形成するようにしてもよい(図7、図8参
照)。次いで、絶縁層の開口部に開口を有するマスク材
7で絶縁層上を遮蔽する。ここで、絶縁層の開口端が遮
蔽されるように、マスク材の開口の面積は絶縁層2の開
口の平面面積より狭く設定されている。その後、噴霧も
しくはスクリーン印刷によって、カーボンナノチューブ
を開口部底面および側面に膜厚がおよそ1.5μmになる
ように堆積してエミッタ層3を形成し〔図1(c)〕、
マスク材7を除去する〔図1(d)〕。
【0015】ゲート層1および絶縁層2の開口径につい
ては、図2に示すように、絶縁層の開口径をd、ゲート
層の膜厚をtg、エミッタ層3とゲート層との相対的な距
離をti、絶縁層の開口端からゲート層の開口端までの距
離をDとすると、エミッタ層3の任意の点から最も近接し
たゲート層1の開口端を結ぶ線分が絶縁層2によって遮
蔽されるようにするには、Dをtg・d/2ti以上にすればよ
い。図3は、絶縁層の開口径dが50μm、ゲート層の膜
厚tgが0.1、0.5、1μmのときの距離Dの絶縁層膜厚ti依
存性である。ここでは、tgが0.5μm、tiは2.5μmであ
るため、Dはおよそ5μm以上となり、結果的にゲート層
1の開口径は上述したように60μmとなる。図2に示す
ようにエミッタ層の中心から絶縁層の開口端を介してゲ
ート層の開口端の上面を結ぶ線分(点線)よりも低い高
さになるようにカーボンナノチューブを堆積することに
より、エミッタ膜上の任意の点から最近接のゲート開口
端を結ぶ線分が絶縁層2によって遮蔽される。また、絶
縁層2の側面上に形成するカーボンナノチューブ膜の縦
方向の膜厚は図2の点線以下になるように堆積する。
【0016】マスク材は、液状のレジストをスピンコー
トし、露光・現像により絶縁層の開口部のみを除去して
用いることも可能である。しかし、この方法では、マス
ク材の開口を絶縁層の開口より狭く形成することが困難
である。そこで、ここでは工程が簡略化でき、さらにマ
スク除去時にカーボンナノチューブ膜への影響が少ない
メタルマスクを用いた。ただし、ゲート層および絶縁層
の開口径が微細化し、例えば30μm以下になると、メタ
ルマスクの作製が困難になるため、レジスト等のマスク
材を用いることが必要となる。この場合に、マスク材の
開口を絶縁層の開口より狭く形成するのであれば、ドラ
イフィルムレジストを用いることが望ましい。カーボン
ナノチューブを噴霧にて形成する際には、基板に対して
垂直方向から噴霧することによっても噴霧粒子の広がり
や反跳等により、開口部側面にナノチューブを付着させ
ることができるが、基板に対する垂線に対して15度から
45度の角度で、基板を回転させながら、噴霧することに
より、開口部側面により均一に、制御性良くカーボンナ
ノチューブ層を形成することができる。15度以下の角度
で噴霧した場合、側面にもカーボンナノチューブが堆積
するが、不均一であり、点在する場合が多い。そのた
め、側面に付着したカーボンナノチューブは導電層4お
よび開口部底面のカーボンナノチューブ層との電気的な
導通が不十分になりやすく、本発明の効果が得られにく
い。一方、45度以上の角度での噴霧は、マスク材7と絶
縁層2の開口径よりも後退したゲート層1の隙間にカー
ボンナノチューブが入りやすく、ゲート層1とエミッタ
層3とのショートの原因になる。絶縁層側面でのカーボ
ンナノチューブの膜厚調整は、メタルマスクの開口径と
噴霧時の粒子の入射角等を制御することによって行うこ
とができる。例えば、絶縁層開口部側面でのナノチュー
ブの膜厚を小さくするには、マスクの開口径を小さく設
定したり、噴霧時の粒子の入射角を小さくしたりするこ
とにより、絶縁層開口部側面への粒子の堆積速度を減少
させればよい。
【0017】カーボンナノチューブには、単層カーボン
ナノチューブと多層のカーボンナノチューブがある。ど
ちらのナノチューブを用いても本発明の効果を得ること
ができるが、ここではアーク放電法によって形成した単
層カーボンナノチューブを用いた。反応容器内を6.7x1
04 PaのHeガスで満たし、触媒金属が含有した2本の炭
素棒を対向させ、両者の間でアーク放電を起こすと、陰
極炭素棒表面および反応容器内壁にカーボンナノチュー
ブを含んだ固体が堆積する。放電は18Vの電圧を2つの炭
素棒の間に印加し、100Aの電流を流して行う。生成した
固体中にはカーボンナノチューブの他に直径10nmから10
0nm程度の粒径のグラファイトやアモルファスカーボ
ン、触媒金属等が含まれる。得られたカーボンナノチュ
ーブは単層ナノチューブであり、その直径はおよそ1nm
から5nmである。長さは0.5μmから100μmで、その平
均長さは約2μmである。上記の粗生成物をエタノール
中に懸濁させ、超音波粉砕する。次に、ポアサイズが0.
22μmのメンブランフィルターを用いて懸濁液をろ過す
る。カーボンナノチューブ以外の不純物微粒子はフィル
ターのポアサイズよりも小さいためにフィルターを通り
抜けるが、0.5μm以上の長さを持つカーボンナノチュ
ーブはフィルター上に残存する。フィルター上に残った
ナノチューブを抽出することにより、ナノチューブのみ
を回収することができる。なお、ナノチューブの精製は
特開平8−231210号公報に開示された方法等を用
いるとより純度の高いナノチューブを得られるため、こ
れらの方法を適用することも可能である。また、平坦で
均一な膜形成を可能にするために、ナノチューブを粉砕
し、10μm以下の長さに分断した。このようにして得ら
れた高純度でかつ微粒子化したカーボンナノチューブ
は、エタノール中で超音波分散し、その分散液を直接用
いることも可能である。ここでは、基板との密着力を向
上させるために、ニトロセルロースやアクリル等のバイ
ンダー材中にナノチューブを分散させ、その分散液を用
いてカーボンナノチューブ膜を形成した。
【0018】本実施例によって形成した電界放出型冷陰
極は開口部内のカーボンナノチューブ層の任意の点から
最近距離のゲート層開口端を結ぶ線分が絶縁層によって
遮蔽されるように設計されているため、エミッタから放
出した電子は直接ゲート電極に飛び込みにくい。さら
に、放出電子の一部が絶縁層開口部側面に射突した場
合、その領域は負の電位でチャージアップするため、電
子の走行する軌道は開口部中心に集まり、電子ビームの
収束性が改善される。また、絶縁層開口部側面に形成さ
れたカーボンナノチューブ層は基板に対して垂直方向に
鋭く突出した構造をとる。通常、図18に示したよう
に、開口部内の等電位面は凸型の電位分布を示すため、
開口部内周辺は中心と比較してより大きな電界が実質的
に印加される。そして、絶縁層は基本的に等電位面が浸
透することができるので、このように側面に沿って鋭く
王冠状に突出したカーボンナノチューブ層の上部には非
常に大きな電界集中が生じることになる。
【0019】図4の実線は、本実施例によって形成され
た電界放出型冷陰極のエミッション電流のゲート電圧依
存性を示すグラフである。冷陰極の構造は、先に示した
仕様と同じである。ただし、開口部数は3600個である。
アノード電極とエミッタ層との距離は2mmであり、アノ
ード電圧は2kVである。なお点線は従来の電界放出型冷
陰極の特性、すなわち、ゲート層の開口径と絶縁層の開
口径が同じで、開口部側面にカーボンナノチューブが形
成されていない場合の結果である。本実施例にしたがっ
て形成された電界放出型冷陰極は従来の冷陰極と比較し
て、エミッション電流が大きく、低電圧にて動作する。
例えば、0.1mAのエミッションを得るのに必要なゲート
電圧は、従来例では約200Vであるのに対して、本実施例
にて作製した冷陰極ではわずか50Vである。また、0.1mA
のエミッション電流を放出させる際のエミッション効率
は、従来例では約32%であるのに対して、本実施例では
およそ99%であり、極めて高いエミッション効率を実現
することが可能である。
【0020】以上のように、ゲート層と距離の近い絶縁
層の開口の側面上にもエミッタ層を形成するようにする
ことにより、エミッタ先端部の電界集中を高めることが
可能になり、低電圧駆動の冷陰極を実現することが可能
になる。また、エミッタ上の任意の点から最近距離のゲ
ート開口端を結ぶ線分が絶縁層によって遮蔽されるよう
に素子設計を行うことによって、エミッタ層から放出し
た電子はゲート層に直接流入することが困難となり、そ
の結果ゲート電流が低下し、エミッション効率が向上す
る。さらに、絶縁層の開口部側面に射突した電子は絶縁
層上で負の電位にチャージアップするため、電子の軌道
は収束作用を受け、さらに効率が改善する。
【0021】[第2の実施例]図5は、本発明の第2の
実施例を示す断面図である。上述した第1の実施例で
は、開口部を形成した後、開口部底面および側面にカー
ボンナノチューブ層を形成したが、本実施例では、図5
に示すように、導電層4上にカーボンナノチューブあら
かじめ堆積してエミッタ層3を形成した後に、絶縁層2
およびゲート層1の成膜と開口部形成を行い、上記手法
を用いて絶縁層側面にもカーボンナノチューブ層を堆積
する。ただし、この場合には、上述したように、ナノチ
ューブと絶縁層の付着力や絶縁層の膜厚の不均一性、お
よび絶縁破壊の問題から絶縁層膜厚は4μm以上にする
必要がある。仮に、絶縁層膜厚が極端に厚い場合でも側
面にナノチューブを堆積することによって、ゲート層と
ナノチューブ層の相対的な距離を小さく設定することが
できる。したがって、本発明によれば、素子の絶縁特性
や寿命の劣化等を生じることなく、低電圧化と高効率化
を実現することが可能である。
【0022】[第3の実施例]図6は、本発明の第3の
実施例を示す電界放出型冷陰極の断面構造図である。絶
縁層開口部側面に形成したカーボンナノチューブ層を開
口部中心部から周辺部に向かうにつれて、縦方向の膜厚
を増加させ、その先端部をさらに先鋭化させたものであ
る。図6に示す構造は、図1に示した工程を終了した
後、粘着シートを用いて側面に付着したナノチューブを
剥離することによって得られる。粘着シートを素子表面
に貼り付ける際には、開口部周辺よりも中心近傍にシー
トが湾曲する。そのため、シートを剥離する時は、シー
トが湾曲した形状を反映してカーボンナノチューブが剥
離される。すなわち、図6に示した形状となる。また、
粘着シートによる剥離処理は開口部内のカーボンナノチ
ューブをそれぞれ基板に対して垂直方向に配向させる効
果があるため、各ナノチューブの端部に電界が集中しや
すくなり、エミッション特性をより向上させることがで
きる。さらに、この処理は、噴霧時に絶縁層の開口径と
ゲート開口径の差によって形成されるリング状の絶縁層
表面等に偶発的に付着したナノチューブおよびプロセス
中に付着したパーティクル等を除去し、ゲート層とエミ
ッタ層との絶縁性をさらに高めるという効果も得られ
る。これらの効果は粘着シートによる剥離の他に、ラビ
ング等の手法によっても同様な効果を得ることができ
る。また、開口側面に形成されたエミッタ層の縦方向高
さを側面寄りほど高くする処理は、ドライエッチングの
手法を用いて行うこともできる。すなわち、図1(c)
の状態に加工した後、基板を傾けつつ回転させ、例えば
集束イオンビームの照射やスパッタ法を適用することに
より、エミッタ層上部のエッジ部を落とすことができ
る。この場合、ドライエッチングの手法によりエッジ部
を取り除いた後、粘着テープの貼付/剥離を行ってナノ
チューブの配向性高めるようにしてもよい。
【0023】[第4の実施例]図7、図8は、本発明の
第4の実施例の製造方法を工程順に示した断面図であ
る。導電性基板または導電層4の形成されたガラス製の
基板5上に、シリコン酸化膜もしくはポリイミド膜等か
らなる絶縁層2を膜厚約5μmに形成し、その上層にゲ
ート層1となるアルミニウムを堆積する〔図7
(a)〕。次に、フォトリソグラフィにより、絶縁層2
に形成する開口のパターンの開口を有するレジスト膜8
を形成し、これをマスクとしてウエット法若しくはドラ
イ法によりゲート層1をエッチングして開口を形成する
〔図7(b)〕。さらに、ウエット法によりゲート層を
サイドエッチして5μm程度開口端を後退させる〔図7
(c)〕。次に、レジスト膜8をマスクとして絶縁層2
を異方性エッチングによりエッチングして開口を形成す
る〔図8(d)〕。次に、噴霧によって、カーボンナノ
チューブを開口部内部での膜厚がおよそ4.5μmになる
ように堆積して開口内部にエミッタ層3を、レジスト膜
8上にカーボンナノチューブ層3aを形成する〔図8
(e)〕。次いで、レジスト膜8を着けた状態で基板を
20度程度傾けつつ回転させ集束性イオンビームを照射し
てエミッタ層3の表面が凹面となるように加工する〔図
8(f)〕。その後、レジスト膜8を剥離除去する。エ
ミッタ層表面のエッチングは、スパッタ法やRIE法を
用いて行ってもよい。また、上記第3の実施例で説明し
たように、粘着テープの貼付/剥離やラビングを用いて
エミッタ層表面の加工を行ってもよい。また、ドライエ
ッチング法により表面の加工を行った後、粘着テープの
貼付/剥離によりナノチューブの配向性高めるようにし
てもよい。
【0024】図9は、このようにして作製された第4の
実施例の電界放出型冷陰極の断面図である。図9に示す
されるように、カーボンナノチューブの縦方向の膜厚が
開口部周辺ほど厚くなり、結果的に図1に示した側面上
のナノチューブ形状と比較して、先鋭化した構造をも
つ。先述したように、開口部内の電界は開口部周辺ほど
大きくなるため、開口部周辺ほど先鋭化したエミッタ層
先端部にはさらに大きな電界を実質的に印加することが
可能である。また、図中の等電位面からもわかるよう
に、特に、図9に示される冷陰極では、凸形状の等電位
面が凹形状のエミッタ表面に緩和され、より平坦化した
電位分布を形成するため、ビームの広がりが抑制される
という効果を奏することができる。
【0025】[第5の実施例]図10、図11は、本発
明の第5の実施例の製造方法を工程順に示す断面図であ
る。本実施例の製造方法は基本的に図1に示した第1の
実施例と同じであるが、ゲート層1の開口径と絶縁層2
の開口径の差に相当する領域に新たに絶縁膜が形成され
ている点が異なる。エミッタを形成する基板は、導電性
基板もしくは図10(a)に示すように、導電層4が形
成されたガラス製の基板5を用いる。導電層4上に、シ
リコン酸化膜もしくはポリイミド膜等の絶縁層2を4μ
mの膜厚に堆積し、その上層にゲート層1としてアルミ
ニウムを膜厚0.5μmに堆積する〔図10(a)〕。次
に、フォトリソグラフィにより、ゲート層1の開口径と
絶縁層2の開口径の差に相当する領域に開口を有するレ
ジスト膜8を形成し、これをマスクとしてゲート層1の
一部をエッチング除去する〔図10(b)〕。次に、シ
リコン酸化膜を膜厚1μmに堆積して絶縁膜9を形成し
〔図10(c)〕、その後、レジスト膜とその上の絶縁
膜とを除去する〔図11(d)〕。次に、新たなフォト
リソグラフィによりレジスト膜(図示なし)を形成し、
これをマスクとしてゲート層1および絶縁層2の一部を
エッチングし、開口部を形成する〔図11(e)〕。な
お、ここでは絶縁層の開口径を50μm、ゲート径を52μ
mとした。その後、開口部以外をマスク材7で遮蔽し、
噴霧もしくはスクリーン印刷によって、カーボンナノチ
ューブを約1.5μmの膜厚に開口部内および側面に堆積
してエミッタ層3を形成する〔図11(f)〕。そし
て、マスク材7を除去することによって、図11(g)
に示す電界放出型冷陰極を形成することができる。
【0026】本実施例は、第1の実施例と比較して以下
の利点を有する。第1の利点は、絶縁層の開口径に対す
るゲート層開口径の増大の軽減である。すなわち、絶縁
層とゲート層の開口径の差に相当する領域に、新たな絶
縁層を形成してエミッタ上からゲート開口端までの線分
を絶縁性物質によって遮蔽するため、ゲート径増大を最
小限に抑えることができる。第1の実施例では各層の幾
何学的配置によって、ゲート開口径を60μmに設定した
が、本実施例では52μmに設定することができる。ゲー
ト径の縮小は等電位面の凸形状を抑制する効果があるた
め、開口部内のエミッタ表面の電界は増加し、さらにエ
ミッション特性の低電圧化を図ることが可能となる。第
2の利点は、ゲート層とエミッタ層との絶縁特性が改善
される点である。第1の実施例では、図1(c)に示す
ように、マスク材7と絶縁層2の間に隙間が形成される
ため、このような隙間にナノチューブが残留し、ゲート
層とエミッタ層の絶縁性を損なう場合がある。しかしな
がら、本実施例では、図11(f)に示すように、ゲー
ト層1は、マスク材7と絶縁膜9によって完全に遮蔽さ
れるため、仮にナノチューブが絶縁膜9の内壁に付着す
ることがあっても、ゲート層まで到達することはなく、
絶縁性は第1の実施例に比べて大きく改善される。ま
た、上記工程後に、第3の実施例で説明したように、粘
着シートの貼付/剥離、ラビング若しくはエミッタ等に
よって、開口部側面のカーボンナノチューブ層を先鋭化
することも可能である。
【0027】[第6の実施例]図12、図13は、本発
明の第6の実施例の製造方法を示工程順の断面図であ
る。を用いる。導電層4の形成されたガラス製の基板5
上に、シリコン酸化膜もしくはポリイミド膜等の絶縁層
2を4μmの膜厚に堆積し、その上層にゲート層1とし
てアルミニウムを膜厚0.5μmに堆積する〔図12
(a)〕。次に、フォトリソグラフィにより、ゲート層
1の開口領域に開口を有するレジスト膜(図示なし)を
形成し、これをマスクとしてゲート層1の一部をエッチ
ング除去する〔図12(b)〕。次に、シリコン酸化膜
を膜厚1μmに堆積して絶縁膜9を形成する〔図12
(c)〕。その後、フォトリソグラフィによって形成す
べき開口パターンの開口を有するレジスト膜8を形成
し、これをマスクに絶縁膜9と絶縁層2の一部を除去し
て開口を形成する〔図13(d)〕。次に、噴霧によっ
て、カーボンナノチューブを開口部内部での膜厚がおよ
そ3.5μmになるように堆積して開口内部にエミッタ層
3を、レジスト膜8上にカーボンナノチューブ層3aを
形成する〔図13(e)〕。次いで、レジスト膜8を着
けた状態で基板を20度程度傾けつつ回転させ集束性イオ
ンビームを照射してエミッタ層3の表面が凹面となるよ
うに加工する〔図13(f)〕。その後、レジスト膜8
を除去することにより、本実施例の電界放出型冷陰極の
製作工程が完了する。
【0028】[本発明の応用例]図14は、第1の実施
例を基に作製される平面画像装置の製造方法を説明する
ための斜視図である。図1に示す電界放出型冷陰極と同
様なプロセスにより、基板5上に導電層4を膜厚が0.5
μmになるようにストライプ状に形成し、その上層に酸
化膜もしくはポリイミド膜からなる絶縁層2を4μm堆
積する。次に、ゲート層1を導電層4と直交するよう
に、ストライプ状に形成する。導電層4とゲート層1の
交差する領域のゲート層1および絶縁層2の一部をエッ
チングし、開口部を形成する。この際、ゲート層1の開
口径は絶縁層2の開口部底面に堆積されるカーボンナノ
チューブ層上の任意の点から最近距離のゲート開口端を
結ぶ線分が絶縁層2によって遮蔽されるように設計す
る。ここではゲート開口径を60μm、絶縁層の開口径を
50μmとし、ゲート開口径を絶縁層の開口径よりも大き
くする。その後、開口部以外をマスク材で遮蔽し、噴霧
もしくはスクリーン印刷によって、エミッタ層3を開口
部底面および側面に堆積させる。これにより、RGBの各
画素に対応する電子放出部が形成される。なお、ここで
は第1の実施例に従う方法にてエミッタ形成を行った
が、他の実施例に記載する方法を用いてもよい。エミッ
タを形成したガラス基板に対向する位置に真空を介し
て、RGBの各蛍光体をストライプ状に塗布したガラス基
板を配置し、任意の画素をアドレス駆動させることによ
って平面画像装置を形成することができる。
【0029】以上述べた実施例では、エミッタ材料とし
てカーボンナノチューブを例に説明したが、これ以外の
エミッタ材料を適用しても本発明の効果を達成すること
が可能である。例えば、ボロンナイトライド(BN)、シ
リコンカーバイド(SiC)、および金属等からなるチュ
ーブ状物質、もしくはダイヤモンド等の低仕事関数を有
する材料を用いることもできる。また、絶縁層開口部底
面および側面へのエミッタ材料の堆積法は、噴霧やスク
リーン印刷の他に、CVD、スパッタ等の気相成長法を用
いることも可能である。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、絶縁層
に形成された開口の側面にもエミッタ層を形成するよう
にしたものであるので、絶縁層の膜厚によらずにエミッ
タ層とゲート層との距離を近付けることが可能になり、
駆動電圧の低電圧化が実現できる。さらに、ゲート層の
開口径を、絶縁層の開口の径以上としたので、エミッタ
層から放出された電子が直接ゲート層に向かうことが抑
制され、エミッション効率の高い電界放出型冷陰極を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の製造方法を示す工程
順の断面図。
【図2】 本発明の第1の実施例の断面図。
【図3】 本発明の第1の実施例にしたがって作製され
た電界放出型冷陰極における絶縁層の開口端からゲート
層の開口端までの距離の絶縁層膜厚依存性を示すグラ
フ。
【図4】 本発明の第1の実施例にしたがって作製され
た電界放出型冷陰極のエミッション電流の印加電圧依存
性を示すグラフ。
【図5】 本発明の第2の実施例の断面図。
【図6】 本発明の第3の実施例の断面図。
【図7】 本発明の第4の実施例の製造方法を示す工程
順の断面図(その1)。
【図8】 本発明の第4の実施例の製造方法を示す工程
順の断面図(その2)。
【図9】 本発明の第4の実施例の断面図。
【図10】 本発明の第5の実施例の製造方法を示す工
程順の断面図(その1)。
【図11】 本発明の第5の実施例の製造方法を示す工
程順の断面図(その2)。
【図12】 本発明の第6の実施例の製造方法を示す工
程順の断面図(その1)。
【図13】 本発明の第6の実施例の製造方法を示す工
程順の断面図(その2)。
【図14】 本発明の第1の実施例を応用して作製され
た平面画像装置の斜視図。
【図15】 第1の従来例の断面図。
【図16】 第2の従来例の断面図。
【図17】 第3の従来例の断面図。
【図18】 第3の従来例の動作を説明するための断面
図。
【符号の説明】
1 ゲート層 2 絶縁層 3 エミッタ層 3a カーボンナノチューブ層 4 導電層 5 基板 6 アノード電極 7 マスク材 8 レジスト膜 9 絶縁膜 10 グリッド 11 炭素質基板

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の開口が形成された絶縁層と、前記
    絶縁層上に形成された、中心が前記第1の開口の中心と
    ほぼ一致し前記第1の開口の開口径以上の開口径を有す
    る第2の開口が形成されたゲート電極層と、前記第1の
    開口内に形成されたエミッタ層とを有する電界放出型冷
    陰極において、前記エミッタ層は前記第1の開口の底面
    以外に前記第1の開口の側面にも形成されていることを
    特徴とする電界放出型冷陰極。
  2. 【請求項2】 前記第1の開口の側面上に形成された前
    記エミッタ層の前記第1の開口の底面から見た高さは前
    記第1の開口の側面に向かって徐々に高くなされている
    ことを特徴とする請求項1記載の電界放出型冷陰極。
  3. 【請求項3】 第1の開口が形成された絶縁層と、前記
    絶縁層上に形成された、中心が前記第1の開口の中心と
    ほぼ一致し前記第1の開口の開口径以上の開口径を有す
    る第2の開口が形成されたゲート電極層と、前記第1の
    開口内に形成されたエミッタ層とを有する電界放出型冷
    陰極において、前記エミッタ層は前記第1の開口の底面
    での膜厚が前記第1の開口の側面に向かうに連れて徐々
    に厚くなるように形成されていることを特徴とする電界
    放出型冷陰極。
  4. 【請求項4】 前記ゲート電極層の第2の開口端は前記
    第1の開口端から後退して形成されていることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の電界放出型冷陰
    極。
  5. 【請求項5】 前記絶縁層上の前記第2の開口の内側の
    領域内には、前記ゲート電極層の膜厚以上の膜厚を有す
    る絶縁膜が形成されていることを特徴とする請求項4記
    載の電界放出型冷陰極。
  6. 【請求項6】 前記第1の開口の側面の前記ゲート電極
    層寄りの部分にはエミッタ層が形成されていないことを
    特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電界放出型
    冷陰極。
  7. 【請求項7】 前記エミッタ層が、カーボンナノチュー
    ブを用いて形成されていることを特徴とする請求項1〜
    6のいずれかに記載の電界放出型冷陰極。
  8. 【請求項8】 導電性基板もしくは絶縁性基板上に形成
    された導電層上に、絶縁層およびゲート電極層を順次形
    成する工程と、前記ゲート電極層と前記絶縁層の一部を
    除去して前記絶縁層に第1の開口を、前記ゲート電極層
    に中心が前記第1の開口の中心とほぼ一致し前記第1の
    開口の開口径以上の開口径を有する第2の開口を形成す
    る工程と、前記ゲート電極層上に、前記第1の開口上に
    第3の開口を有するマスク材を形成する工程と、前記マ
    スク材をマスクとしてエミッタ形成材料を堆積して前記
    第1の開口内に前記第1の開口の底面以外に前記第1の
    開口の側面にも層膜を有するエミッタ層を形成する工程
    と、を含むことを特徴とする電界放出型冷陰極の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記第3の開口は前記第1の開口より面
    積が狭く、前記第1の開口の開口端は前記マスク材によ
    り覆われていることを特徴とする請求項8記載の電界放
    出型冷陰極の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記エミッタ形成材料の堆積が噴霧法
    により行われることを特徴とする請求項8または9記載
    の電界放出型冷陰極の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記エミッタ形成材料の堆積が、基板
    に立てた法線に対して15度以上45度以下の方向か
    ら、かつ、基板を回転させながら行われることを特徴と
    する請求項8〜10のいずれかに記載の電界放出型冷陰
    極の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記エミッタ層の形成工程の後、前記
    第1の開口の側面に形成されたエミッタ層の少なくとも
    前記ゲート電極層寄りの開口中心側のエッジ部分を除去
    する工程が付加されることを特徴とする請求項8〜11
    のいずれかに記載の電界放出型冷陰極の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記エミッタ層の前記エッジ部分を除
    去する工程が、粘着シートの貼付/剥離、ラビング、エ
    ッチング、または、エッチングと粘着シートの貼付/剥
    離との組み合わせのいずれかにより行われることを特徴
    とする請求項12記載の電界放出型冷陰極の製造方法。
  14. 【請求項14】 導電性基板もしくは絶縁性基板上に形
    成された導電層上に、絶縁層およびゲート電極層を順次
    形成する工程と、前記ゲート電極層と前記絶縁層の一部
    を除去して前記絶縁層に第1の開口を、前記ゲート電極
    層に中心が前記第1の開口の中心とほぼ一致し前記第1
    の開口の開口径以上の開口径を有する第2の開口を形成
    する工程と、前記ゲート電極層上に、前記第1の開口の
    少なくとも一部にエミッタ形成材料を充填して前記第1
    の開口内に少なくともその底面の全体を覆うエミッタ層
    を形成する工程と、前記エミッタ層の前記第1の開口の
    底面から見た膜厚が開口の中心から離れるに連れて徐々
    に厚くなるように形成するために、少なくとも開口中心
    部の前記エミッタ層の一部を除去する工程と、を含むこ
    とを特徴とする電界放出型冷陰極の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記開口中心部の前記エミッタ層の一
    部を除去する工程が、粘着シートの貼付/剥離、ラビン
    グ、エッチング、または、エッチングと粘着シートの貼
    付/剥離との組み合わせのいずれかにより行われること
    を特徴とする請求項14記載の電界放出型冷陰極の製造
    方法。
  16. 【請求項16】 前記エミッタ層は、前記第1の開口の
    側面の少なくとも前記ゲート電極寄りの一部の領域を被
    覆しないように形成されることを特徴とする請求項8〜
    15のいずれかに記載の電界放出型冷陰極の製造方法。
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