JP2008198580A - 炭素繊維−導電性ポリマー複合電極およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低電圧にて安定した電子放出が可能な炭素繊維−導電性ポリマー複合電極およびその製造方法を提供する。
【解決手段】導電性ポリマー6に炭素繊維7を複合させ、当該炭素繊維7の先端から電子を放出可能な炭素繊維−導電性ポリマー複合電極1であって、電極2と、当該電極2の表面に形成され、当該電極2に達する開口部4を有する絶縁層3と、当該開口部4に形成され、導電性ポリマー6と炭素繊維7とを含む複合膜5とを有する炭素繊維−導電性ポリマー複合電極1とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、炭素繊維−導電性ポリマー複合電極およびその製造方法に関する。
近年、電子放出電極を用いたフラットパネルディスプレイの開発が進められている。電子放出電極の有力な材料としては、カーボンナノチューブ(Carbon Nano Tube:CNT)が挙げられる。CNTは、炭素原子が規則的に配列したグラフェンシートを巻いた円筒形状の形態を有し、その直径が1nm程度から数百nm程度、長さが0.5μmから数十μm程度の極めてアスペクト比の高い繊維である。
CNTは、一層のグラフェンシートのみから構成される単層CNT(Single−Walled CNT、以後、「SWCNT」という。)と、複数層のグラフェンシートが同心円筒状に構成された多層CNT(Multi−Walled CNT、以後、「MWCNT」という。)に、大別される。CNTは、極めて細い繊維であるため、印加電圧が低くても多量の電子の放出が期待される。これが、CNTを、フラットディスプレイの冷陰極として最も好適な材料とする理由である。
従来から、電子放出電極の製造は、例えば、次のような方法で行われている。まず、炭素繊維を、溶液中にて導電性ポリマー等と混合する。その後、その混合液を電極表面に塗布する。このような製造方法において、膜厚の均一性が必要な場合には、好適にスピンコート法を用いる。(例えば、特許文献1を参照。)。スピンコート法は、炭素繊維を分散させた上記混合液を基板上に塗布して当該基板を回転させて、その遠心力を利用して薄く広げ、薄膜を形成する方法である。
また、次のような製造方法も知られている。CNTとドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDS)との混合物に蒸留水を加え、十分な超音波分散を行い、ストック溶媒とする。次に、このストック溶媒を蒸留水で希釈し、導電性ポリマーを入れて溶解させる。続いて、この中に電解塩を入れて、電解重合溶媒を作製する。その後、作用極としてITO透明電極、対極として白金ワイヤー、参照極としてAg/AgClを用い、電析によって、CNT−導電性ポリマー複合膜からなる電子放出体を製造する方法が知られている(例えば、特許文献2を参照。)。
特開2000−277004号公報(特許請求の範囲) 特開2004−315786号公報(特許請求の範囲)
導電性ポリマー層を形成する基板表面に対して略垂直に炭素繊維を配向させることは、その炭素繊維の先端から対向する蛍光体により多くの電子を到達させるためには、極めて重要である。しかしながら、上記従来の製造方法およびその製造方法により得られる電子放出体の場合には、炭素繊維を基板表面に対して略垂直に揃えることは技術的な困難を伴う。特許文献1に開示される電子放出体の場合には、スピンコート等の塗布方法を用いたことによって、基板表面に対して偶然、略垂直になる炭素繊維が存在することがあっても、大部分を垂直にすることは難しい。多くの炭素繊維は、当該基板表面に水平若しくはある水平に近い角度で傾斜した状態で導電性ポリマー層中に埋設される。この結果、蛍光体に電子を供給するのに有効に寄与する炭素繊維の数は少なくなる。したがって、電子放出に要する電圧を高める必要が生じる。
一方、特許文献2に開示される電子放出体の場合には、電析により、スピンコート等の塗布方法と比べて、若干のCNTを基板表面に対して垂直に立設させ、ある程度、低電圧にて電子を放出させることができる。しかし、CNTの電極面に対する垂直配向性を高め、より低電圧にて電子放出可能とすることが望まれる。また、CNTの配向(電極面に対して垂直に配向)も十分ではない。したがって、当該CNT−導電性ポリマー複合膜による電子放出特性が不安定となり、あるいは、より低電圧で電子を放出させることができないという問題が生じる。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、低電圧にて安定した電子放出が可能な炭素繊維−導電性ポリマー複合電極およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、導電性ポリマーに炭素繊維を複合させ、当該炭素繊維の先端から電子を放出可能な炭素繊維−導電性ポリマー複合電極であって、電極と、当該電極の表面に形成され、当該電極に達する開口部を有する絶縁層と、当該開口部に形成され、導電性ポリマーと炭素繊維とを含む複合膜とを有する炭素繊維−導電性ポリマー複合電極としている。
このため、電子放出特性に優れた炭素繊維−導電性ポリマー複合電極が得られる。絶縁層の開口部には、炭素繊維と導電性ポリマーとを含む複合膜が存在する。多くの炭素繊維は、その開口部の壁面に沿う形で底の電極に対して実質的に垂直に配向する。このため、蛍光体に電子を供給するのに有効に寄与する炭素繊維の数が多くなる。
また、別の本発明は、先の発明における開口部を、幅が200μm以下の連続または不連続のライン形状とする炭素繊維−導電性ポリマー複合電極としている。このため、一定面積の基板上に多く開口部を有するパターン化絶縁層を形成し、開口部の壁面の数を増加できる。その結果、基板表面に対して垂直配向する炭素繊維の割合がさらに高まり、蛍光体に電子を供給するのに有効に寄与する炭素繊維の数をより多くすることができる。
また、別の本発明は、先の発明における炭素繊維を、平均直径5nm以下のカーボンナノチューブとする炭素繊維−導電性ポリマー複合電極としている。このため、微細円筒形状のカーボンナノチューブの先端部分には電界が集中しやすく、より低電圧で電子放出可能な電子放出体を得ることができる。
また、別の本発明は、先の各発明における導電性ポリマーがポリチオフェンの誘導体である炭素繊維−導電性ポリマー複合電極としている。導電性により優れるポリチオフェンの誘導体を使用すると、さらに高い電流密度が期待できると共に、炭素繊維と電極との電気的な接触が良好になり、電流密度の再現性が高まる。
また、本発明は、導電性ポリマーに炭素繊維を複合させ、当該炭素繊維の先端から電子を放出可能な炭素繊維−導電性ポリマー複合電極製造方法であって、電極の表面に、当該電極に達する開口部を有する絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、炭素繊維と導電性ポリマーとを混合した電気泳動浴の中に、陰極としての開口部を設けた絶縁層を有する電極と、陽極とを配置する電極配置工程と、陽極と陰極との間に、炭素繊維を配向させることができる電圧をかけて電気泳動を行う電気泳動工程とを含む炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の製造方法としている。
このような製法を採用することにより、電子放出特性に優れた炭素繊維−導電性ポリマー複合電極を製造できる。絶縁層の開口部には、炭素繊維と導電性ポリマーとを含む複合膜を形成できる。多くの炭素繊維は、その開口部の壁面に沿う形で底の電極に対して実質的に垂直に配向できる。
また、別の本発明は、先の発明において、炭素繊維と前記導電性ポリマーとを予め混合して前記電気泳動浴を作製する電気泳動浴作製工程をさらに含み、その電気泳動浴作製工程において、2価以上の陽イオンにて炭素繊維を帯電修飾する処理を施し、電気泳動工程において、直流電圧に交流電圧を重畳させて電気泳動を行う炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の製造方法としている。
炭素繊維と、導電性ポリマーの溶液とを予め混合することによって、炭素繊維を溶液中にて均一に分散させることができる。また、2価以上の陽イオンにて帯電修飾した炭素繊維を用いることによって、炭素繊維を溶液中にて極めて均一に分散させることができる。陰極として当該絶縁層を有する基板と陽極との間に、直流電圧に交流電圧を重畳させて電気泳動を行うことにより、導電性ポリマー中に炭素繊維が均一に分散した電子放出膜を形成できる。直流に交流(例えば、kHzオーダの交流)を重畳すると、溶液中のイオンは交流に追従できないが、炭素繊維は、長さ方向に電子分極率が高く、あるいは帯電部が電場の影響を受けやすいことが起因して、電界の方向にその長軸方向を配向させる。このため、電極面に均一に成膜しやすくなる。
本発明に係る炭素繊維−導電性ポリマー複合電極に用いられる炭素繊維は、平均直径5nmより太いものでも良い。また、当該炭素繊維は、中実であるか筒状であるかを問わない。筒状の炭素繊維の代表例であるCNTは、アーク放電法、化学気相成長法、レーザ・アブレーション法等によって好適に作製されるが、いずれの方法によって得られたCNTでも良い。
CNTとしては、例えば、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)の他、2層カーボンナノチューブ(DWCNT)、多層カーボンナノチューブ(MWCNT) 等を好適に用いることができる。また、1価の陰イオン性官能基と結合したCNT、例えば、カルボキシル基付き単層カーボンナノチューブ(SWCNT−COOH)を用いても良い。さらに、カルボキシル基以外に、スルホン酸またはスルホン酸塩のように、溶液中で水素あるいはナトリウム等の陽イオンが外れ、他の1価の陰イオン性官能基を結合した炭素繊維を採用しても良い。
本発明に係る炭素繊維−導電性ポリマー複合電極に用いられる導電性ポリマーとしては、ポリチオフェン系誘導体、ポリフェニレンビニレン系誘導体、ポリピロール系誘導体、ポリアニリン系誘導体、ポリアセチレン系誘導体、ポリフェニレン系誘導体等が挙げられる。有機溶媒に可溶の導電性ポリマーであれば適用可能であるが、上記誘導体の中でも、本発明においては、特に、ポリチオフェン系誘導体が好ましい。
ポリチオフェン系誘導体とは、ポリチオフェン構造の骨格を持つ誘導体に側鎖が付いた構造を有するものである。具体例としては、メチル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基あるいはドデシル基などのアルキル基を有するポリ−3−アルキルチオフェン(アルキル基の炭素数は特に制限はないが、好ましくは1〜12である。)、メトキシ基、エトキシ基、あるいはドデシルオキシ基などのアルコキシ基を有するポリ−3−アルコキシチオフェン(アルコキシ基の炭素数はとくに制限はないが、好ましくは1〜12である)が挙げられる。
特に、アルキル基が炭素8個からなる(ポリ−3−オクチルチオフェン)を採用するのが好ましい。また、上記導電性ポリマーは、1種または2種以上の混合物若しくは重合物を用いることができる。
本発明によれば、低電圧にて優れた電子放出が可能となる。
以下に、本発明に係る炭素繊維−導電性ポリマー複合電極およびその製造方法の好適な実施の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。ただし、本発明は、以下に説明する好適な実施の形態に何ら限定されるものではない。
図1は、本発明の実施の形態に係る炭素繊維−導電性ポリマー複合電極1の断面を模式的に示す図である。なお、図1では、見やすさを考慮して、絶縁層3の部分を斜線で示している。
図1に示すように、炭素繊維−導電性ポリマー複合電極1は、電極2の表面に、当該電極2に達する連続または不連続のライン形状の開口部4を複数本有する絶縁層3を備えている。その開口部4には、電極2に接触すると共に、開口部4の壁面に接触する電子放出層となる複合膜5が形成されている。電子放出層となる複合膜5は、導電性ポリマー体(導電性ポリマーが堆積してできたもの)6に、カルボキシル基の水素イオンを2価以上の金属イオンで置換した官能基と結合する炭素繊維7(以後、単に、「炭素繊維7」という。)が分散した構造を有する複合膜である。電極2から供給される電子が効果的に開口部4の絶縁層3の壁面に集まるように、炭素繊維7は、絶縁層3の開口部4の壁面に沿う形で曲がりながら、電極2に対して実質的に垂直に配向している。この実施の形態に係る炭素繊維−導電性ポリマー複合電極1において、絶縁層3の開口部4の形状は、幅が200μm以下のライン形状である。開口部4の形状を、幅が200μm以下のライン形状とすると、一定面積の基板上に数多くの開口部4を形成できる。すなわち、単位面積当たりの開口部4の壁面数を多くすることができる。その結果、炭素繊維7が電極2の表面に対して垂直に配向しやすくなる。また、炭素繊維7の好適な添加量は、導電性ポリマーの100重量部に対して25重量部以上87.5重量部以下の範囲である。
炭素繊維7を導電性ポリマーの100重量部に対して25重量部以上とすると、放出される電子量が多くなる。炭素繊維7を導電性ポリマーの100重量部に対して87.5重量部以下とすると、放出される電子量のばらつきを小さくできる。
図2は、カルボキシル基付きの炭素繊維(この実施の形態では、炭素繊維はCNTである。)7aを模式的に示す図である。図3は、陽イオンが結合して正に帯電した炭素繊維7の一例を模式的に示す図である。図4は、導電性ポリマーの構造式である。ポリ−3−アルキルチオフェン等の導電性ポリマーは電子供与性が高く、電気泳動浴中で正に帯電しやすい。
図2に示すようなカルボキシル基付きの炭素繊維7a(以後、単に、「炭素繊維7a」という。)は、CNTを酸処理することにより製造することができる。CNTは、溶媒(水あるいは有機溶媒等)と混ぜにくいが、かかる表面装飾を施すことにより、溶媒中にて容易に分散させることができる。また、図2に示す炭素繊維7aにおいて、水素イオンを2価以上の陽イオン(例えば、金属イオンであるマグネシウムイオン)と置換することによって、図3に示す炭素繊維7を製造することができる。2価以上の陽イオンは、導電性ポリマーと同じ方向に電気泳動されるように炭素繊維7をプラスにチャージ(帯電)させるために必要である。後述する電気泳動では、図3に示す炭素繊維7と、図4に示す導電性ポリマーを含む電気泳動浴を用いる。
次に、本発明の実施の形態に係る炭素繊維−導電性ポリマー複合電極1の製造方法について説明する。
図5は、本発明の実施の形態に係る炭素繊維−導電性ポリマー複合電極1の製造工程を示すフローチャートである。図6、図7、図8および図9は、それぞれ、図5のフローチャートにおける一部の工程における製造状態を示した概略図である。図10は、電気泳動を用いて炭素繊維−導電性ポリマー複合電極1を形成させる装置の概略図である。
(1) 絶縁層形成工程(ステップS101)
この実施の形態では、絶縁層3の材料として、耐熱性、耐薬品性、撥水性、誘電特性、電気特性および光学特性に優れるフッ素化ポリイミド樹脂を好適に用いることができる。ただし、絶縁層3の材料は、フッ素化ポリイミド樹脂に限定されず、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、フッ素化樹脂、フェノキシ樹脂等耐熱性樹脂あるいはアクリル樹脂等光硬化性樹脂を用いても良い。
絶縁層3の形成方法については、公知の方法を用いることができる。例えば、まず、ITO膜付き基板(電極2付き基板)上に、絶縁層3を形成する(図示せず)。続いて、絶縁層3上にレジスト材料を塗布する。次に、レジスト材料を露光・現像し、絶縁層3の不要部分に対応する位置に開口部4を有するレジスト層を形成する。次に、エッチングにより、開口部4内の絶縁層3を除去する。最後に、レジスト層を除去する。以上の工程により、図6に示すように、ITO膜付き基板(電極2付き基板10)上に所定パターンの開口部4を形成した絶縁層3が得られる。ただし、絶縁層3の形成方法は、その絶縁層3を形成する材料および開口部4の形状に応じて変えるのが好ましい。本実施の形態において、絶縁層3の開口部4は、幅が200μm以下のライン形状のものが好ましい。ラインの幅は、細いほど開口部4の壁面数を増加できる。このため、炭素繊維7が開口部4の壁面に沿う形で底の電極に対して実質的に垂直に配向しやすくなる。ただし、絶縁層3の開口部4の形状は、ライン形状に限定されず、必要に応じて、ドット、ホール等の別の形状であっても良い。
(2) 炭素繊維の分散工程(ステップS102)
この実施の形態では、炭素繊維7aとして、カルボキシル基付きSWCNTを好適に用いることができる。ただし、炭素繊維7は、カルボキシル基付きSWCNTに限定されず、カルボキシル基付きMWCNTを用いても良い。また、本発明に用いられる炭素繊維7aの平均直径は、特に限定されないが、好ましくは5nm以下である。
炭素繊維7aを分散する溶媒としては、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)の他、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、アセトン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド等の非プロトン系極性溶媒を好適に用いることができる。特に、好ましいのは、DMFである。ただし、上述の溶媒は一例に過ぎず、他の溶媒を採用しても良い。なお、溶媒は、一種類の溶媒でも、二種類以上の液を混合した溶媒でも良い。
炭素繊維7aの分散方法については、公知の方法を用いることができる。例えば、図7に示すように、炭素繊維7aと溶媒(ここでは、DMFまたはNMPを好適に用いる。)11をビーカー等の容器に入れて、浴槽中にてわずかの超音波処理により、束がほどけて、個々の炭素繊維7aが安定に分散するため導電ポリマーとの混合液作製に好適である。分散処理に際して、好ましくは、炭素繊維7aは、1Lの溶媒11に0.1〜20gの割合で混合される。ただし、炭素繊維7aの嵩は、その直径および長さによって変動するので、炭素繊維7aの種類に応じて溶媒11に混合する炭素繊維7aの量を変えるのが好ましい。
(3) 導電性ポリマーの溶解工程(ステップS103)
ステップS102に続いて、導電性ポリマー6aの溶解処理を行う。溶解方法は、図8に示すように、ステップS102に用いられる方法と同様の方法とするのが良い。この実施の形態では、溶媒としては、トルエン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロホルム等の極性有機溶媒が挙げられる。特に、トルエンを用いるのがより好ましい。ただし、上述の溶媒は一例に過ぎず、他の溶媒、例えば、ステップS102に用いられる溶媒を採用しても良い。また、二種類以上の溶液を混合した溶媒を用いても良い。溶解処理に際して、好ましくは、導電性ポリマー6aは、1Lの溶媒12に0.1〜20gの割合で混合される。ただし、導電性ポリマー6aの種類に応じて溶媒12に混合する導電性ポリマー5aの量を変えるのが好ましい。
(4) 炭素繊維を分散させた溶媒と導電性ポリマーを溶解させた溶媒との混合工程(ステップS104)
ステップS103に続いて、炭素繊維7aを分散させた分媒11と導電性ポリマー6aを溶解させた溶媒12との混合を行う。混合方法は、図9に示すように、炭素繊維7aを分散させた溶媒11および導電性ポリマー6aを溶解させた溶媒12を、ビーカー等の容器に入れて、浴槽中にて超音波分散させる方法が好適である。また、炭素繊維7aは、導電性ポリマー6aの100重量部に対して25重量部以上87.5重量部以下の範囲となるように、両溶媒11,12を混合するのが好ましい。
(5) 電気泳動浴の作製工程(ステップS105)
ステップS104に続いて、電気泳動浴13の作製工程を行う。この実施の形態では、電気泳動浴13の作製のために、帯電処理剤として公知の電解質、例えば、硫酸、亜硫酸、硝酸や塩酸等のマグネシウム金属塩またはアルミニウム金属塩等を用いることができる。その中でも、特に、好ましいのは、塩化マグネシウムである。ただし、塩化マグネシウムは一例に過ぎず、他の種類の金属イオンを電離可能な帯電処理剤を採用しても良い。なお、帯電処理剤は、一種類でも、二種類以上の混合物でも良い。
帯電処理剤として塩化マグネシウムを採用するのは、炭素繊維7aのカルボキシル基の水素イオンをマグネシウムイオンに置換することにより、炭素繊維7aの表面電荷をプラスに帯電させるためである。この処理によって、直流電圧を低くしても、容易に成膜できるようになる。一例を挙げると、帯電処理により、直流電圧を200Vから20Vに減らしても、十分、成膜ができるようになる。また、成膜時間を短くできる。さらに、膜の均質性を向上させることもできる。なお、このステップにおける帯電処理剤の混合方法は、特に限定されない。また、帯電処理剤として金属塩を用いる以外に、電気泳動浴13中に金属イオンを発生させる別の方法を採用しても良い。
(6) 電極配置工程(ステップS106)
ステップS105に続いて、電極配置工程を行う。この実施の形態では、炭素繊維7a、導電性ポリマー6a、帯電処理剤および溶媒11,12を入れた電気泳動浴13中に、図10に示すように、ITO膜22を表面に付けた基板(ガラス基板)20からなる陽極と、絶縁層3を有する電極(ITO膜)2を表面に付けた基板(ガラス基板)10からなる陰極とを所定の距離を離して対向配置する。
(7) 電気泳動工程(ステップS107)
ステップS106に続いて、直流に交流を重畳させ、あるいは直流のみを用いて電気泳動工程を行う。この実施の形態では、陰極と陽極との間に電圧を印加すると、直流電圧成分により、電気泳動浴13中の炭素繊維7および導電性ポリマー6aが、電気泳動現象によって、陰極となる電極(ITO膜)2に向かって移動し、ポリイミドがない箇所の表面に付着する。その結果、電極(ITO膜)2の表面に複合膜5が形成される。炭素繊維7は、電気泳動浴13中に均一に分散しているため、炭素繊維7と導電性ポリマー6aとが均一に分散した状態で複合膜5を堆積させることができる。炭素繊維7はプラスに帯電しているので、スムーズに陰極に引かれる。しかも、図10に示すように、直流に交流を重畳させると、溶液中のイオンは、交流に追随できず、炭素繊維7は、交流電場により長軸方向を陰極面に垂直方向に向ける。かかる状況下、直流電圧成分により、炭素繊維7は、電極(ITO膜)2に引かれて、電極(ITO膜)2の表面に対して、開口部の壁面に沿う形で底の電極(ITO膜)2には実質的に垂直に配向する。配向させる条件としては、10Hzから100MHz程度の周波数が望ましい。特に、1kHzからそれ以上の周波数が好ましい。また,配向させるには、電圧が大きい方が好ましく、また、交流電圧の振幅を大きくする方が好ましい。直流に交流を重畳させると、溶液中の電界分布が均一になり、電極(ITO膜)2の表面も均一な電界分布を持つ。このため、電極(ITO膜)2の表面に均一に成膜しやすくなる。なお、本実施の形態における電気泳動時間は、望まれる複合膜5の厚さ、使用される炭素繊維7と導電性ポリマー5aの種類および配合比率等の条件により適切に調整可能である。
以上、本発明に係る炭素繊維−導電性ポリマー複合電極1およびその製造方法の実施の形態について説明したが、本発明に係る炭素繊維−導電性ポリマー複合電極1およびその製造方法は、上述の実施の形態に限定されず、種々変形した形態にて実施可能である。
例えば、炭素繊維7を製造するまでの工程を省き、図5に示すフローチャートにおいて、ステップS106とステップS107のみを実行することにより、炭素繊維−導電性ポリマー複合電極を製造しても良い。また、電極2のITO膜およびITO膜22に代えて、金等の薄膜のようなより導電性に優れた薄膜を用いても良い。
次に、本発明の各実施例および各比較例について説明する。ただし、本発明は、以下の各実施例に限定されるものではない。
A.炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の製造方法
(実施例1)
ITOコーティングガラス基板上に、フッ素化ポリイミドを用いて、スピンコート法により1μmの絶縁層を形成した。その後、シリコン含有ポリマーからなるレジスト膜をさらに塗布して、フォトリソグラフィおよび酸素プラズマエッチングを行い、絶縁層に幅20μmのラインを複数形成した。
一方、炭素繊維およびそれを分散させる溶媒には、それぞれ、カルボキシル基付きSWCNT(直径4〜5nm、長さ0.5〜1.5μm、以後、「CNT−COOH」という) およびN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)を用いた。0.5gのCNT−COOHを1LのDMFに入れて、超音波分散処理を施した(この結果、得られた溶液を「CNT分散液」という。)。導電性ポリマーおよびそれを溶解させる溶媒には、それぞれ、ポリチオフェン系誘導体のPoly(3-octylthiophene-2,5-diyl)(以後、P3OTという)およびトルエンを用いた。1gのP3OTを1Lのトルエンに溶解した。この結果、得られた溶液を「P3OT溶液」という。続いて、上述のCNT分散液およびP3OT溶解液を混合し、その中に、CNT−COOHに対して50重量%の塩化マグネシウムを帯電処理剤として添加した。さらに、かかる混合溶液に30mlのアセトニトリルを入れた。当該混合溶液は、超音波処理を行い、電気泳動浴とした。上記電気泳動浴内に、陰極としてパターン化したITOコーティングガラス基板と陽極とを5mmの距離を隔てて対向配置した。次に、電気泳動浴を攪拌しながら、陽極と陰極に直流電源と交流電源を直列につなぎ、交流電圧100V、周波数100kHz、直流電圧30Vの条件で、電圧を5秒間、印加した。
(実施例2)
炭素繊維および導電性ポリマーとして、それぞれ、1.5gのCNT−COOHおよび2gのP3OTを用いた以外は、実施例1と同じ条件にて電気泳動処理を行った。
(実施例3)
炭素繊維および導電性ポリマーとして、それぞれ、1.5gのCNT−COOHおよび4gのP3OTを用いた以外は、実施例1と同じ条件にて電気泳動処理を行った。
(実施例4)
陰極としてフッ素化ポリイミドからなる絶縁層に形成されるラインの幅を50μmにした以外は、実施例1と同じ条件にて電気泳動処理を行った。
(実施例5)
陰極としてフッ素化ポリイミドからなる絶縁層に形成されるラインの幅を200μmにした以外は、実施例1と同じ条件にて電気泳動処理を行った。
(比較例1)
陰極として、絶縁層のないITOコーティングガラス基板を用いた以外は、実施例1と同じ条件にて電気泳動処理を行った。
(比較例2)
陰極として、絶縁層のないITOコーティングガラス基板を用いた以外は、実施例2と同じ条件にて電気泳動処理を行った。
B.炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の特性評価方法
得られた炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の外観を光学顕微鏡で調べた。また、炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の電気特性を調べるため、次のような測定方法を採用した。
図11は、炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の電流密度を測定する方法を説明するための模式図である((A):実施例の条件にて得られた炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の電流密度を測定する状態であり、(B):比較例の条件にて得られた炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の電流密度を測定する状態である。)。以下、図11に基づいて説明する際にのみ、図中の符号を使用して説明する。
図11(A)に示すように、基板(ガラス基板)10の表面には、それぞれ実施例1〜5の条件にて幅約5mmの電極(ITO膜)2が付いている。そのうちのライン形状を有する絶縁層の各開口部の幅の合計は2.5mmとした。一方、図11(B)に示すように、基板(ガラス基板)10の表面には、それぞれ比較例1および比較例2の条件にて得られた幅約2.5mmの細長い炭素繊維−導電性ポリマー複合電極が付いている。また、幅約5mmの細長いITO膜25を付けたガラス基板24を、電極(ITO膜)2とITO膜25とが互いに直交する向きで、上記基板(ガラス基板)10から約40μmの距離を離して対向配置した。40μmの距離を確保するため、上記2枚の基板(ガラス基板)10およびガラス基板24の間に、厚さ40μmのPETフィルム30を狭持した。上記の構成を有する測定対象物を、それぞれ、10−6Torrの真空下におき、電子放出特性の評価を行った。基板(ガラス基板)10上の電極(ITO膜)2とガラス基板24上のITO膜25から、それぞれ配線を伸ばして、電源40と接続した。また、配線の途中には、電流計41を繋ぎ、電子放出により流れる電流値を測定した。
C.炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の特性評価結果および考察
図12は、実施例1の条件にて製造した炭素繊維−導電性ポリマー複合電極のSEM写真である((A):複合電極の平面写真(1100倍)、(B):複合電極の平面写真(9000倍)。)。図13は、実施例1〜3の条件にて得られた炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の電子放出特性を示すグラフである。図14は、比較例1〜2の条件にて得られた炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の電子放出特性を示すグラフである。図15は、実施例1、実施例4〜5および比較例1の各条件にて製造した炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の電子放出特性を比較して示すグラフである。
図12に示すように、実施例1の条件にて得られた炭素繊維−導電性ポリマー複合電極は、絶縁膜の開口部に、電子放出層となる複合膜を形成している。電極から供給される電子が効果的に開口部の絶縁層の壁面に集まるように、炭素繊維は、絶縁層の開口部の壁面に沿う形で曲がりながら、電極に対して実質的に垂直に配向している。その結果、電極(ITO膜)の表面に対して、実質的に垂直に配向する炭素繊維の割合が高まる。
また、図13および図14に示すように、実施例1〜3の条件にて得られた炭素繊維−導電性ポリマー複合電極は、比較例1〜2の条件にて得られた炭素繊維−導電性ポリマー複合電極に比べて、より低電圧で電子放出を開始するという結果、および同じ電圧で比較すると電子放出量が多いという結果が得られた。炭素繊維の重量に対して、導電性ポリマーの重量が2倍となる条件で得られた複合膜を有する炭素繊維−導電性ポリマー複合電極は、最も低い電圧で電子放出が開始することがわかった。
また、図15に示すように、実施例1、実施例4および実施例5の各条件にて製造した炭素繊維−導電性ポリマー複合電極も、比較例1の条件にて得られた炭素繊維−導電性ポリマー複合電極に比べて、より低電圧で電子放出が開始という結果、および同じ電圧で比較すると電子放出量が多いという結果が得られた。一方、炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の開口部の幅の加算値が同一であっても、各開口部の幅が細いほど、電子放出の電圧が低くなるという結果が得られた。これは、ライン幅が細いほど開口部の壁面の数が増し、炭素繊維がITO膜の表面に対して垂直に配向しやすくなるためであると考えられる。
本発明は、炭素繊維−導電性ポリマー複合電極を製造あるいは使用する産業において利用することができる。
本発明の実施の形態に係る炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の断面を模式的に示す図である。 図1に示す炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の作製に用いられるカルボキシル基が付いた炭素繊維を模式的に示す図である。 図1に示す炭素繊維を模式的に示す図である。 図1に示す導電性ポリマー体を製造するために用いられる導電性ポリマーの構造式である。 本発明の実施の形態に係る炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の製造工程を示すフローチャートである。 図5に示す工程の一部において、形成された絶縁層の断面を模式的に示す図である。 図5に示す工程の一部において、カルボキシル基が付いた炭素繊維を溶媒に分散させた状況を示す概略図である。 図5に示す工程の一部において、導電性ポリマーを溶媒に溶解させた状況を示す概略図である。 図5に示す工程の一部において、カルボキシル基が付いた炭素繊維を溶媒に分散させた溶媒と、導電性ポリマーを溶媒に溶解させた溶媒とを混合した状況を示す概略図である。 電気泳動を用いて炭素繊維−導電性ポリマー複合電極を形成させるための装置の概略図である。 本発明の実施例において、各種条件で作成した炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の電子放出特性を測定する測定装置の模式断面図である((A):実施例の条件にて得られた炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の電流密度を測定する状態であり、(B):比較例の条件にて得られた炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の電流密度を測定する状態である。)。 実施例1の条件にて製造した炭素繊維−導電性ポリマー複合電極のSEM写真である((A):複合電極の平面写真(1100倍)、(B):複合電極の平面写真(9000倍)。)。 実施例1〜3の条件にて得られた炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の電子放出特性を示すグラフである(実施例1はP3OT:CNT=2:1、実施例2はP3OT:CNT=4:3、実施例3はP3OT:CNT=8:3)。 比較例1〜2の条件にて得られた炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の電子放出特性を示すグラフである(比較例1はP3OT:CNT=2:1比較例2はP3OT:CNT=4:3)。 実施例1、実施例4〜5および比較例1の各条件にて製造した炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の電子放出特性を比較して示すグラフである(比較例1はパターン無し、実施例5は200μmライン、実施例4は50μmライン、実施例1は20μmライン)。
符号の説明
1 炭素繊維−導電性ポリマー複合電極
2 電極
3 絶縁層
4 開口部
5 複合膜
6 導電性ポリマー体
6a 導電性ポリマー
7 炭素繊維(1価の陰イオン性官能基に2価以上の陽イオンとをイオン結合させた帯電修飾型炭素繊維)
7a 炭素繊維(1価の陰イオン性官能基を有する炭素繊維)
10 基板
11 溶媒
12 溶媒
13 電気泳動浴
20 基板
22 ITO膜
24 ガラス基板
25 ITO膜
30 PETフィルム
40 電源
41 電流計

Claims (6)

  1. 導電性ポリマーに炭素繊維を複合させ、当該炭素繊維の先端から電子を放出可能な炭素繊維−導電性ポリマー複合電極であって、
    電極と、
    当該電極の表面に形成され、当該電極に達する開口部を有する絶縁層と、
    当該開口部に形成され、上記導電性ポリマーと上記炭素繊維とを含む複合膜と、
    を有することを特徴とする炭素繊維−導電性ポリマー複合電極。
  2. 前記開口部は、幅が200μm以下の連続または不連続のライン形状の開口部であることを特徴とする請求項1に記載の炭素繊維−導電性ポリマー複合電極。
  3. 前記炭素繊維は、平均直径5nm以下のカーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1または2に記載の炭素繊維−導電性ポリマー複合電極。
  4. 前記導電性ポリマーは、ポリチオフェンの誘導体であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の炭素繊維−導電性ポリマー複合電極。
  5. 導電性ポリマーに炭素繊維を複合させ、当該炭素繊維の先端から電子を放出可能な炭素繊維−導電性ポリマー複合電極製造方法であって、
    電極の表面に、当該電極に達する開口部を有する絶縁層を形成する絶縁層形成工程と、
    炭素繊維と導電性ポリマーとを混合した電気泳動浴の中に、陰極としての上記開口部を設けた上記絶縁層を有する上記電極と、陽極とを配置する電極配置工程と、
    上記陽極と上記陰極との間に、前記炭素繊維を配向させることができる電圧をかけて電気泳動を行う電気泳動工程と、
    を含むことを特徴とする炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の製造方法。
  6. 前記炭素繊維と前記導電性ポリマーとを予め混合して前記電気泳動浴を作製する電気泳動浴作製工程をさらに含み、
    その電気泳動浴作製工程において、2価以上の陽イオンにて前記炭素繊維を帯電修飾する処理を施し、
    前記電気泳動工程において、直流電圧に交流電圧を重畳させて前記電気泳動を行うことを特徴とする請求項5に記載の炭素繊維−導電性ポリマー複合電極の製造方法。
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