JP2002369680A - グリセロリン酸オキシダーゼの安定化方法および安定化組成物 - Google Patents
グリセロリン酸オキシダーゼの安定化方法および安定化組成物Info
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Abstract
化方法およびその組成物に関する。 【解決手段】 グリセロリン酸オキシダーゼにピペラジ
ン−1,4−ビス(2−エタンスルホン酸)またはその
塩を共存させることを特徴とするグリセロリン酸オキシ
ダーゼの安定化方法。
Description
シダーゼの安定化方法およびその組成物に関する。
ジヒドロキシアセトンリン酸と過酸化水素を生成するL
-α-グリセロリン酸オキシダーゼ(以下GPOと略す)
は診断用試薬として使用され重要視されている。しか
し、GPOは不安定であり特にGPO低濃度水溶液にお
いて不安定である。また、GPOを含有する組成物は凍
結乾燥する場合、その間あるいは凍結乾燥後の活性が低
下するものであった。
物質、糖類、アルブミン、アミノ酸からなる群から選ば
れた1種または2種以上の化合物を添加することで効果
があることが示されている(特公昭61−2399
5)。また、安定化剤として酸性アミノ酸例えばグルタ
ミン酸、アスパラギン酸を添加することで効果があるこ
とが示されている(特開昭58−86083)。また、
飽和ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、ヒドロキシジ
カルボン酸、不飽和ジカルボン酸、カルボニルカルボン
酸、またはトリカルボン酸またはそれらの水溶性塩類か
らなる群から選ばれた1種または2種以上の化合物を添
加することで効果があるとの報告もある(特公平4−4
6558)。しかしながら、これらの組成物では凍結乾
燥時の安定性に効果はみられるが、液状状態における安
定性には尚問題が残る。
用試薬では液状状態で長期間安定である液状試薬が主流
になり、益々液状安定性に対する要求が強くなってい
る。このことから、本発明が解決しようとする課題は長
期間安定な液状試薬として耐えうる安定性を有するGP
Oを提供することにある。
を達成するために種々検討した結果、GPOにピペラジ
ン−1,4−ビス(2−エタンスルホン酸)(以下PI
PESと略す)またはその塩を共存させることにより、
GPOを液状状態で長期間安定に保つことを見出し、本
発明を完成した。
なる。 (1)GPOにPIPESまたはその塩を共存させるこ
とを特徴とするグリセロリン酸オキシダーゼの安定化方
法。 (2)pH6〜7.5に調製された(1)のGPOの安
定化方法。 (3)PIPESまたはその塩が0.01〜1Mの濃度
で用いられる(1)のGPOの安定化方法。 (4)GPOにPIPESまたはその塩を共存させるこ
とを特徴とするGPOの安定化組成物。 (5)pH6〜7.5に調製された(4)のGPOの安
定化組成物。 (6)PIPESまたはその塩が0.01〜1Mの濃度
で用いられる(4)のGPOの安定化組成物。 (7)中性脂肪測定試薬で用いられる(4)のグリセロ
リン酸オキシダーゼの安定化組成物。
温処理に対しても酵素活性が維持されていることを意味
し、具体的には、35℃7日間保存後の残存酵素活性が
加温処理していないものと比較して、75%以上(好ま
しくは85%以上、さらに好ましくは90%以上)維持
されていることをいう。
PESまたはその塩を共存させることを特徴とするGP
Oの安定化方法がある。
例えばナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩やアンモ
ニウム塩の形で用いてもよい。GPOを含む溶液中の濃
度としては特に限定されるものではないが、好ましくは
0.01〜1M、さらに好ましくは0.025〜0.4
Mの範囲で使用される。また、従来から用いられている
緩衝液としては、トリス緩衝液、リン酸緩衝液、GOO
D緩衝液などが挙げられる。なかでも、トリス緩衝液、
リン酸緩衝液は濃度、温度によってpHが変動しやすい
が、安価であるという利点がある。一方、GOOD緩衝
液にはMES、Bis−Tris、ADA、ACES、
BES、MOPS、TES、HEPES、Tricin
e、Bicine、POPSO、TAPS、CHES、
CAPSなどが例示される。PIPESもGOOD緩衝
液として単独で用いられるが、これらその他の緩衝液と
併用して用いることもできる。該緩衝液のpH調整範囲
は特に限定されないが、好ましくは6〜7.5さらに好
ましくは6〜6.5の範囲で調整されるのが望ましい。
1.3.21に分類される以下の反応を触媒する酵素で
ある。 L-α-グリセロリン酸+O2→ジヒドロキシアセトンリ
ン酸+H2O2 上記酵素はペディオコッカス属、アエロコッカス属、ス
トレプトコッカス属、ラクトバチルス属、ロイコノスト
ック属などの微生物から採取されるもの、またはこれら
の遺伝子を他の微生物に組み込まれた遺伝子組換え微生
物より製造されたものなどがあり、また、遺伝子的に性
質を改変したものを含有する。GPOを含む溶液中のG
POの濃度は、酵素の起源によっても異なり、通常0.
1〜20U/mLの範囲で好適に用いられるが、本発明
は5U/mL以下の低濃度においても効果を発揮するこ
とができる。
防腐剤、界面活性剤などをGPOの反応に特に悪い影響
を及ぼさない範囲で添加してもよい。防腐剤としては、
アジ化物、キレート剤、抗生物質、抗菌剤などが挙げら
れる。界面活性剤としては非イオン界面活性剤、陽イオ
ン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両性イオン界面活
性剤などが挙げられる。
て用いることができる。従来公知のGPO安定化剤とし
ては例えばフラビン含有物質、糖類、アルブミン等が挙
げられる。また、該GPO溶液中には診断用試薬として
必要な他の試薬が含まれていてもよい。該診断用試薬と
しては、トリグリセライド測定試薬、マグネシウム測定
試薬が挙げられる。
にGPOの他、リパーゼ、グリセロールキナーゼ、AT
P、マグネシウム、ペルオキシダーゼ、色源体が含有さ
れる。マグネシウム測定試薬としては、一般にはGPO
の他、グリセロールキナーゼ、ATP、ペルオキシダー
ゼ、色源体、キレート剤が含有される。
組成物は水溶液であっても、凍結乾燥したものであって
もよい。
のが好ましい。 〈反応液〉 200mM PIPES緩衝液、pH6.5 600mM グリセロリン酸 1.4mM 4-アミノアンチピリン 1.0mM TOOS 11U/mL ペルオキシダーゼ 〈測定条件〉 (1)上記反応液2.5mLをキュベットにとり、30
℃で約5分間予備加温する。 (2)酵素溶液0.1mLを添加し、ゆるやかに混和
後、水を対照に30℃に制御された分光光度計で555
nmの吸光度変化を3〜4分間記録し、その初期直線部
分から1分間あたりの吸光度変化を求める。 (3)盲検は反応液に酵素溶液の代わりに精製水を0.
1mL加えて上記同様の操作を行い1分間あたりの吸光
度変化を求める。
る。なお、本発明は実施例により特に限定されるもので
はない。
11)5U/mLを含む下記組成からなる中性脂肪測定
試薬の第一試薬の緩衝液を変えて調製し、35℃で7日
間保存し、残存活性(溶解直後の活性値に対する保存後
の活性値の割合)を検討した。
測定試薬の第一試薬をそれぞれ調製した。 第一試薬 各種緩衝剤 濃度、pHは表に記載 MgCl2 1mmol/L アデノシン3リン酸2Na塩 1mmol/L 4−アミノアンチピリン 0.4mmol/L フラビンアデニンジヌクレオチド2Na塩 8μmol/L グリセロールキナーゼ(東洋紡社製GYK−311) 3U/mL アスコルビン酸オキシダーゼ(東洋紡社製ASO−311) 3U/mL カタラーゼ(東洋紡社製) 200U/mL GPO(東洋紡社製G3O−311) 5U/mL
Sを用いた試薬でのGPO残存活性は、その他の緩衝剤
を用いた場合に比較し安定であった。
11)5U/mLを含む実施例の組成からなる中性脂
肪測定試薬の第一試薬の緩衝液をPIPES(pH6.
75)とし濃度を0、25、50、100、200、4
00mMに変えて調製し、35℃で7日間保存し、残存
活性(溶解直後の活性値に対する保存後の活性値の割
合)を検討した。
ほどGPO安定性は良好であったが、低濃度でも他の緩
衝剤より良好な安定性が得られた。
11)5U/mLを含む実施例の組成からなる中性脂
肪測定試薬の第一試薬の緩衝液を50mMPIPESと
し、pHを6.0、6.25、6.5、7.0、7.
5、8.0に変えて調製し、35℃で7日間保存し、残
存活性(溶解直後の活性値に対する保存後の活性値の割
合)を検討した。
良好な安定性が得られた。
成物中にPIPESまたはその塩を共存させることによ
り、従来よりも液状状態で長期間安定な組成物が得られ
る。
Claims (7)
- 【請求項1】グリセロリン酸オキシダーゼにピペラジン
−1,4−ビス(2−エタンスルホン酸)またはその塩
を共存させることを特徴とするグリセロリン酸オキシダ
ーゼの安定化方法。 - 【請求項2】pH6〜7.5に調製された請求項1記載
のグリセロリン酸オキシダーゼの安定化方法。 - 【請求項3】ピペラジン−1,4−ビス(2−エタンス
ルホン酸)またはその塩が0.01〜1Mの濃度で用い
られる請求項1記載のグリセロリン酸オキシダーゼの安
定化方法。 - 【請求項4】グリセロリン酸オキシダーゼにピペラジン
−1,4−ビス(2−エタンスルホン酸)またはその塩
を共存させることを特徴とするグリセロリン酸オキシダ
ーゼの安定化組成物。 - 【請求項5】pH6〜7.5に調製された請求項4記載
のグリセロリン酸オキシダーゼの安定化組成物。 - 【請求項6】ピペラジン−1,4−ビス(2−エタンス
ルホン酸)またはその塩が0.01〜1Mの濃度で用い
られる請求項4記載のグリセロリン酸オキシダーゼの安
定化組成物。 - 【請求項7】中性脂肪測定試薬で用いられる請求項4記
載のグリセロリン酸オキシダーゼの安定化組成物。
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JP2001180548A JP4284384B2 (ja) | 2001-06-14 | 2001-06-14 | グリセロリン酸オキシダーゼの安定化方法および安定化組成物 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114774381A (zh) * | 2022-04-29 | 2022-07-22 | 西北工业大学 | 一种高稳定性磷酸甘油氧化酶的制备方法 |
-
2001
- 2001-06-14 JP JP2001180548A patent/JP4284384B2/ja not_active Expired - Lifetime
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CN114774381A (zh) * | 2022-04-29 | 2022-07-22 | 西北工业大学 | 一种高稳定性磷酸甘油氧化酶的制备方法 |
CN114774381B (zh) * | 2022-04-29 | 2023-08-22 | 陕西永磊生物科技有限公司 | 一种磷酸甘油氧化酶的制备方法 |
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