JP2002363263A - 開環共重合体、開環共重合体水素化物、それらの製造方法および組成物 - Google Patents

開環共重合体、開環共重合体水素化物、それらの製造方法および組成物

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JP2002363263A
JP2002363263A JP2001174872A JP2001174872A JP2002363263A JP 2002363263 A JP2002363263 A JP 2002363263A JP 2001174872 A JP2001174872 A JP 2001174872A JP 2001174872 A JP2001174872 A JP 2001174872A JP 2002363263 A JP2002363263 A JP 2002363263A
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JP2001174872A
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English (en)
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Kazunori Taguchi
和典 田口
Yasuo Tsunokai
靖男 角替
Hitomi Takeuchi
仁美 竹内
Yasuhiro Wakizaka
康尋 脇坂
Kei Sakamoto
圭 坂本
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G61/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbon-to-carbon link in the main chain of the macromolecule
    • C08G61/02Macromolecular compounds containing only carbon atoms in the main chain of the macromolecule, e.g. polyxylylenes
    • C08G61/04Macromolecular compounds containing only carbon atoms in the main chain of the macromolecule, e.g. polyxylylenes only aliphatic carbon atoms
    • C08G61/06Macromolecular compounds containing only carbon atoms in the main chain of the macromolecule, e.g. polyxylylenes only aliphatic carbon atoms prepared by ring-opening of carbocyclic compounds

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低吸水率で、金属などの他材料との密着性お
よび硬化剤など他化合物との相溶性に優れ、さらに高耐
熱性を有し、高周波域での信号遅延や信号ノイズが少な
い開環メタセシス共重合体およびその水素化物を提供す
る。 【解決手段】 ヒドロキシル基やヒドロカルボキシ基を
有するノルボルネン系単量体と、無置換の三環体以上の
ノルボルネン系単量体とを、中性の電子供与性配位子が
配位している有機ルテニウム化合物を主成分とする触媒
の存在下で、開環メタセシス共重合することによって、
さらにそれを水素化することによって、ヒドロキシル基
やヒドロカルボキシ基を有し、所望の単量体組成を有
し、かつ高分子量の開環メタセシス共重合体及び開環メ
タセシス共重合体水素化物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なノルボルネ
ン系開環メタセシス共重合体(以下、「開環メタセシス
共重合体」または「共重合体」という)および該共重合
体の水素化物に関する。より詳細には、低吸水性及び電
気特性と、金属密着性および他材料との相溶性とのバラ
ンスに優れ、しかも耐熱性に優れた開環メタセシス共重
合体およびその水素化物に関する。
【0002】
【従来の技術】極性基を含まないノルボルネン系単量体
の開環メタセシス重合体およびその水素化物は、耐熱
性、電気特性、低吸水性に優れているため、電気絶縁用
途に広く使われている。しかし、銅やシリコンなどの金
属あるいはガラスなどの他材料に対する密着性が低いこ
とや、硬化剤やエポキシ樹脂などの他の化合物との相溶
性が低い。
【0003】一方、極性基を含むノルボルネン系単量体
を重合したものが提案されている。具体的には、5,6
−ジヒドロキシメチル−ビシクロ−[2.2.1]−ヘ
プト−2−エンのアセテートのごときエステル基または
ヒドロキシル基を有するノルボルネン系単量体をタング
ステン系触媒の存在下で単独開環重合し、水素化して得
られたヒドロキシル基等の極性基を多数有する重合体
(特開平5−155988);タングステン系触媒を用
いて得られた8−メトキシカルボニルテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
の単独開環重合体や、8−メトキシカルボニルテトラシ
クロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデ
センとビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンとの開
環共重合体を、水素化し、さらに加水分解して得られる
ヒドロキシカルボニル基を有する重合体(特開平11−
52574号)が開示されている。これらの重合体は、
極性基を含まない重合体に比べ密着性が若干改善されて
いるけれど、吸水率が高く、GHz帯域の高周波信号の
伝搬遅延時間が長く、また信号ノイズを拾いやすい。ま
た上記のごとく極性基を有するノルボルネン系単量体と
2環のノルボルネン系単量体とからなる高分子量の共重
合体は、ガラス転移温度(Tg)が低く、耐熱性も不十
分であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電気
特性及び低吸水性に優れ、且つ金属などの他材料との密
着性および硬化剤など他化合物との相溶性に優れ、さら
に高耐熱性を有する開環メタセシス共重合体およびその
水素化物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特開平1
1−52574号公報などに開示されているように、8
−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]−3−ドデセンに高いTgを与え
る3環以上の環を有するノルボルネン系単量体をタング
ステン系触媒を用いて共重合させようとしたが、副反応
が起きて、所望の分子量及び繰り返し単位比を有する開
環共重合体を得ることができなかった。
【0006】そこで、本発明者らは。上述の目的を達成
するためにさらに研究を行った結果、特定のルテニウム
系触媒を用いることによって、ヒドロキシル基またはヒ
ドロキシカルボニル基を有する繰り返し単位と無極性基
のみからなる繰り返し単位が所望の割合で結合した高分
子量のノルボルネン系開環メタセシス共重合体およびそ
の水素化物を得ることができ、さらにその共重合体およ
びその水素化物が金属やガラスなどの他材料に対する密
着性および硬化剤など他化合物との相溶性に優れ、さら
に耐熱性、電気特性および低吸水性の特性をバランスよ
く有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】かくして本発明によれば、一般式(1)で
表される繰り返し単位と、一般式(2)で表される繰り
返し単位または一般式(3)で表される繰り返し単位と
からなり、全繰り返し単位に対するヒドロキシル基の数
の割合が5〜100%であり、かつゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算の重
量平均分子量が1,000〜500,000である開環
メタセシス共重合体、
【0008】
【化13】 (1) (式(1)中、R〜Rの少なくとも一つがヒドロキ
シル基を含む置換基(ヒドロキシカルボニル基は除く)
であり、その他は水素原子、炭素数1〜20の炭化水素
基又はハロゲン原子、ケイ素原子、酸素原子もしくは窒
素原子を含む基(ヒドロキシル基及びヒドロキシカルボ
ニル基を除く)を示す。mは0〜2の整数を表す。)
【0009】
【化14】 (2) (式(2)中、R、R、RおよびRは、それぞ
れ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を
示し、RまたはRがRまたはRと結合して環を
形成しても構わない。nは1〜2の整数を表す。)
【0010】
【化15】 (3) (式(3)中、R、R10、R11およびR12は、
それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水
素基を示し、RまたはR10がR11またはR 12
結合して環を形成している。)、及び
【0011】一般式(4)で表される繰り返し単位と、
一般式(2)または(3)で表される繰り返し単位とか
らなり、全繰り返し単位に対するヒドロキシカルボニル
基の数の割合が5〜50%であり、かつゲルパーミエー
ションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算
の重量平均分子量が1,000〜500,000である
開環メタセシス共重合体が提供される。
【0012】
【化16】 (4) (式(4)中、R13〜R16の少なくとも一つがヒド
ロキシカルボニル基を含む置換基であり、その他は水素
原子、炭素数1〜20の炭化水素基又はハロゲン原子、
ケイ素原子、酸素原子もしくは窒素原子を含む基(ヒド
ロキシカルボキシル基を除く)を示す。pは0〜2の整
数を表す。)
【0013】本発明によれば、一般式(1)で表される
繰り返し単位と、一般式(2)または(3)で表される
繰り返し単位と、一般式(5)で表される繰り返し単位
と、一般式(6)または(7)で表される繰り返し単位
とからなり、一般式(1)、(2)及び(3)で表され
る繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の50〜0%で
あり、一般式(5)、(6)及び(7)で表される繰り
返し単位の合計が全繰り返し単位の50〜100%であ
り、全繰り返し単位に対するヒドロキシル基の数の割合
が5〜100%であり、かつゲルパーミエーションクロ
マトグラフィーで測定したポリスチレン換算の重量平均
分子量が1,000〜500,000である開環メタセ
シス共重合体水素化物、
【0014】
【化17】 (5) (式(5)中、R〜Rの少なくとも一つがヒドロキ
シル基を含む置換基(ヒドロキシカルボニル基を除く)
であり、その他は水素原子、炭素数1〜20の炭化水素
基又はハロゲン原子、ケイ素原子、酸素原子もしくは窒
素原子を含む基(ヒドロキシル基及びヒドロキシカルボ
キシル基を除く)を示す。mは0〜2の整数を表す。)
【0015】
【化18】 (6) (式(6)中、R5、R6、R7およびR8は、それぞ
れ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を
示し、R5またはR6がR7またはR8と結合して環を
形成しても構わない。nは1〜2の整数を表す。)
【0016】
【化19】 (7) (式(7)中、R、R10、R11およびR12は、
それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水
素基を示し、RまたはR10がR11またはR 12
結合して環を形成している。)及び
【0017】一般式(4)で表される繰り返し単位と、
一般式(2)または(3)で表される繰り返し単位と、
一般式(8)で表される繰り返し単位と、一般式(6)
または(7)で表される繰り返し単位とからなり、一般
式(4)、(2)及び(3)で表される繰り返し単位の
合計が全繰り返し単位の50〜0%であり、一般式
(8)、(6)及び(7)で表される繰り返し単位の合
計が全繰り返し単位の50〜100%であり、全繰り返
し単位に対するヒドロキシカルボニル基の数の割合が5
〜50%であり、かつゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィーで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量
が1,000〜500,000である開環メタセシス共
重合体水素化物が提供される。
【0018】
【化20】 (8) (式(8)中、R13〜R16の少なくとも一つがヒド
ロキシカルボニル基を含む置換基であり、その他は水素
原子、炭素数1〜20の炭化水素基又はハロゲン原子、
ケイ素原子、酸素原子もしくは窒素原子を含む基(ヒド
ロキシカルボキシル基を除く)を示す。pは0〜2の整
数を表す。)
【0019】また本発明によれば、前記開環メタセシス
共重合体及び開環メタセシス共重合体水素化物から選ば
れる少なくとも1種の共重合体と、硬化剤とを含有する
硬化性樹脂組成物が提供される。
【0020】さらに本発明によれば、一般式(9)で表
される単量体と、一般式(10)で表される単量体また
は一般式(11)で表される単量体とを、中性の電子供
与性配位子が配位している有機ルテニウム化合物を主成
分とする触媒の存在下で、開環メタセシス共重合するこ
とを含む開環メタセシス共重合体の製造方法、
【0021】
【化21】 (9) (式(9)中、R〜Rの少なくとも一つが、−OH
(すなわち、ヒドロキシル基)を含む置換基(ヒドロキ
シカルボニル基は除く)であり、その他は水素原子、炭
素数1〜20の炭化水素基又はハロゲン原子、ケイ素原
子、酸素原子もしくは窒素原子を含む基(ヒドロキシル
基及びヒドロキシカルボキシル基を除く)を示す。mは
0〜2の整数を表す。)
【0022】
【化22】 (10) (式(10)中、R、R、RおよびRは、それ
ぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基
を示し、RまたはRがRまたはRと結合して環
を形成しても構わない。nは1〜2の整数を表す。)
【0023】
【化23】 (11) (式(11)中、R、R10、R11およびR
12は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20
の炭化水素基を示し、RまたはR10がR11または
12と結合して環を形成している。)及び
【0024】一般式(12)で表される単量体と、一般
式(10)または(11)で表される単量体とを、中性
の電子供与性配位子が配位している有機ルテニウム化合
物を主成分とする触媒の存在下で、開環メタセシス共重
合することを含む開環メタセシス共重合体の製造方法、
【0025】
【化24】 (12) (式(12)中、R13〜R16の少なくとも一つが、
−COOH(すなわち、ヒドロキシカルボニル基)を含
む置換基であり、その他は水素原子、炭素数1〜20の
炭化水素基又はハロゲン原子、ケイ素原子、酸素原子も
しくは窒素原子を含む基(ヒドロキシカルボキシル基を
除く)を示す。pは0〜2の整数を表す。)及びこれら
の製造方法で得られた開環メタセシス共重合体の主鎖二
重結合を水素化することを含む開環メタセシス共重合体
水素化物の製造方法が提供される。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の開環メタセシス共重合体
は、一般式(1)で表される繰り返し単位と、一般式
(2)または(3)で表される繰り返し単位とからなる
もの、及び一般式(4)で表される繰り返し単位と、一
般式(2)または(3)で表される繰り返し単位とから
なるものがある。
【0027】本発明の開環メタセシス共重合体水素化物
は、一般式(1)で表される繰り返し単位と、一般式
(2)または(3)で表される繰り返し単位と、一般式
(5)で表される繰り返し単位と、一般式(6)または
(7)で表される繰り返し単位とからなるもの、及び一
般式(4)で表される繰り返し単位と、一般式(2)ま
たは(3)で表される繰り返し単位と、一般式(8)で
表される繰り返し単位と、一般式(6)または(7)で
表される繰り返し単位とかなるものがある。
【0028】なお、本発明の好適な開環メタセシス共重
合体及び開環メタセシス共重合体水素化物は、上記繰り
返し単位以外の繰り返し単位を実質的に含まないもので
ある。
【0029】本発明の開環メタセシス共重合体及び開環
メタセシス共重合体水素化物を構成する一般式(1)、
(4)、(5)及び(8)で表される繰り返し単位は、
ヒドロキシル基またはヒドロキシカルボニル基を含む基
が置換基として結合しているものである。一方、一般式
(2)、(3)、(6)及び(7)で表される繰り返し
単位は、置換基が無いか、または炭化水素基が置換基と
して結合しているものである。
【0030】ヒドロキシル基(ヒドロキシカルボニル基
中のヒドロキシル基を除く)の数は、開環メタセシス共
重合体または開環メタセシス共重合体水素化物を構成す
る繰り返し単位に対して5〜100%、好ましくは8〜
90%、より好ましくは10〜80%である。またヒド
ロキシカルボニル基の数の割合は、開環メタセシス共重
合体または開環メタセシス共重合体水素化物を構成する
繰り返し単位に対して5〜50%、好ましくは7〜45
%、より好ましくは8〜40%である。共重合体中のヒ
ドロキシル基の数の割合またはヒドロキシカルボニル基
の数の割合を上記範囲にすることによって、他材料との
密着性および他化合物との相溶性に優れ、さらに耐熱
性、電気特性および低吸水性の特性がバランスする。
【0031】一般式(1)、(4)、(5)及び(8)
で表される繰り返し単位中の、ヒドロキシル基またはヒ
ドロキシカルボニル基を含む基は、共重合時に使用する
単量体中に既に結合していたものであってもよいし、共
重合後あるいは水素化後に、加水分解反応等によって導
入したものであってもよい。
【0032】本発明の開環メタセシス共重合体水素化物
は、一般式(1)、(2)及び(3)で表される繰り返
し単位の合計が50〜0%、好ましくは30〜0%、よ
り好ましくは20〜0%、特に好ましくは10〜0%で
あり、一般式(5)、(6)及び(7)で表される繰り
返し単位の合計が50〜100%、好ましくは70〜1
00%、より好ましくは80〜100%、特に好ましく
は90〜100%である。
【0033】また本発明の別の開環メタセシス共重合体
水素化物は、一般式(4)、(2)及び(3)で表され
る繰り返し単位の合計が50〜0%、好ましくは30〜
0%、より好ましくは20〜0%、特に好ましくは10
〜0%であり、一般式(8)、(6)及び(7)で表さ
れる繰り返し単位の合計が50〜100%、好ましくは
70〜100%、より好ましくは80〜100%、特に
好ましくは90〜100%である。
【0034】一般式(1)〜(4)で表される繰り返し
単位は、ノルボルネン系単量体に由来する単位であり、
ノルボルネン系単量体を後述の触媒の存在下に開環メタ
セシス共重合することによって得られる。
【0035】また、一般式(5)〜(8)で表される繰
り返し単位も、ノルボルネン系単量体に由来する単位で
あり、ノルボルネン系単量体を後述の触媒の存在下に開
環メタセシス共重合した後、主鎖の不飽和結合を水素化
することによって得られる。
【0036】ノルボルネン系単量体には、m、n又はp
が0であるビシクロヘプテン誘導体、m、n又はpが1
であるテトラシクロドデセン誘導体、m、n又はpが2
であるヘキサシクロヘプタデセン誘導体等が含まれる。
また置換基によってさらに環を形成したものも含まれ
る。環形成のための置換基としては、例えば、ビニレン
基、メチレン基、ジメチレン基、トリメチレン基、テト
ラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、
ヘプタメチレン基などが挙げられる。
【0037】一般式(2)、(3)、(6)及び(7)
で表される繰り返し単位は、置換基が無いか、または炭
化水素基が置換基として結合している3環体以上のノル
ボルネン系単量体に由来する。
【0038】無置換あるいは炭化水素基置換の3環体以
上のノルボルネン系単量体の具体例としては、テトラシ
クロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エ
ン、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]ドデカ−3−エン、8−エチルテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8
−シクロヘキシルテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]ドデカ−3−エン、8−シクロペンチルテト
ラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−
エン、8−メチリデンテトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチリデ
ンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ
−3−エン、8−ビニルテトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−プロペニル
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−
3−エン、8−シクロヘキセニルテトラシクロ[4.4.
0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−シク
ロペンテニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]ドデカ−3−エン、8−フェニルテトラシク
ロ[4.4.0.12,5.1 7,10]ドデカ−3−エンの
ごときテトラシクロドデセン誘導体や;ヘキサシクロ
[6.6.1.13,6.110,13.02,7.0
9,14]ヘプタデカ−4−エン、11−メチルヘキサ
シクロ[6.6.1.13,6.110,13.0
2,7.09,14]ヘプタデカ−4−エン、11−フ
ェニルヘキサシクロ[6.6.1.13,6.1
10,13.02,7.09,14]ヘプタデカ−4−
エンのごときヘキサシクロヘプタデセン誘導体などの一
般式(10)で代表されるような無置換あるいは炭化水
素基置換の単量体と;トリシクロ[4.3.1 ,5.0]
−3−デセン、トリシクロ[4.3.12,5.0]−デカ
−3,7−ジエン(別名:ジシクロペンタジエン)、テ
トラシクロ[6.5.12,5.01,6.08,13]テト
ラデカ−3,8,10,12−テトラエン(別名:1,
4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオ
レン)、テトラシクロ[6.6.12,5.01,6.0
8,13]ペンタデカ−3,8,10,12−テトラエ
ン(別名:1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,
10a−ヘキサヒドロアントラセン)のごとき一般式
(11)で代表されるような無置換あるいは炭化水素基
置換の単量体が挙げられる。
【0039】上記無置換または炭化水素基置換のノルボ
ルネン系単量体は、単独であるいは2種以上を組み合わ
せて用いることができる。耐熱性、溶媒への溶解性に優
れる開環共重合体を得るために、一般式(11)で表さ
れるような無置換あるいは炭化水素基置換の単量体、及
びテトラシクロドデセン誘導体が好ましく、具体的に
は、トリシクロ[4.3.12,5.0]−3−デセン、
トリシクロ[4.3.2 2,5.0]−デカ−3,7−ジ
エン、テトラシクロ[8.6.12,5.01, .0
8,13]ペンタデカ−3,8,10,12−テトラエ
ン;テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]
−3−ドデセン、8−エチリデンテトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンが好ま
しい。
【0040】2環体のノルボルネン系単量体としては、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチルビシ
クロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−プロピルビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ブチルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、5−ペンチルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、5−ヘキシルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、5−ヘプチルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−5−エン、5−オクチルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、5−ノニルビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン、5−デシルビシクロ[2.2.1]
ヘプト−2−エン、5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプ
ト−2−エン、5−エチリデンビシクロ[2.2.1]ヘプ
ト−2−エン、5−シクロヘキシルビシクロ[2.2.1]
ヘプト−2−エン、5−シクロへキセニルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、5−フェニルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エンのごときビシクロヘプテン誘導
体が挙げられる。これらは耐熱性が低くならない範囲に
おいて共重合させることができる。ただし、高い耐熱性
を求める場合には2環体のノルボルネン系単量体を共重
合させない方がよい。
【0041】一般式(1)、(4)、(5)及び(8)
で表される繰り返し単位は、ヒドロキシル基またはヒド
ロキシカルボニル基を含む置換基が結合しているノルボ
ルネン系単量体、あるいは加水分解等によってヒドロキ
シル基またはヒドロキシカルボニル基に化学変化させる
ことができる基が結合しているノルボルネン系単量体、
好適には、一般式(9)または(12)で代表される単
量体に由来する。ヒドロキシル基またはヒドロキシカル
ボニル基を含む置換基は、ヒドロキシル基またはヒドロ
キシカルボニル基が含まれていれば、これら2つの置換
基以外にハロゲン原子、ケイ素原子、酸素原子もしくは
窒素原子を含んでもよい炭素数1〜20の炭化水素基を
置換基として有していても構わない。
【0042】ヒドロキシル基を有するノルボルネン系単
量体としては、5−ヒドロキシビシクロ[2.2.1]
ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチルビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジヒドロキ
シメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5
−ヒドロキシエトキシカルボニルビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン、5−メチル−5−ヒドロキシエ
トキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−
エン、5−ヒドロキシブトキシカルボニルビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシプロ
ポキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−
エン、5−メチル−5−ヒドロキシプロポキシカルボニ
ルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンなどのビシ
クロヘプテン誘導体;8−ヒドロキシテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エ
ン、8−ヒドロキシメチルテトラシクロ[4.4.0.
2,5.17, 10]ドデカ−3−エン、8,9−ジ
ヒドロキシメチルテトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−ヒドロ
キシエトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−
8−ヒドロキシエトキシカルボニルテトラシクロ[4.
4.0.1 ,5.17,10]ドデカ−3−エン、8
−ヒドロキシブトキシカルボニルテトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8
−ヒドロキシプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8
−メチル−8−ヒドロキシプロポキシカルボニルテトラ
シクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−
3−エンなどのテトラシクロドデセン誘導体;11−ヒ
ドロキシヘキサシクロ[6.6.1.13,6.1
10,13.02,7.09,14]−ヘプタデカ−4
−エン、11−ヒドロキシメチルヘキサシクロ[6.
6.1.13,6.110,13.02,7.0
,14]−ヘプタデカ−4−エン、11,12−ジヒド
ロキシメチルヘキサシクロ[6.6.1.13,6.1
10,13.02,7.09,14]−ヘプタデカ−4
−エン、11−ヒドロキシエトキシカルボニルヘキサシ
クロ[6.6.1.13,6.110,13
2,7.09,14]−ヘプタデカ−4−エン、11
−メチル−11−ヒドロキシエトキシカルボニルヘキサ
シクロ[6.6.1.13,6.110,13.0
2,7.09,14]−ヘプタデカ−4−エン、11−
ヒドロキシブトキシカルボニルヘキサシクロ[6.6.
1.13,6.110,13.02,7.09,14]
−ヘプタデカ−4−エン、11−ヒドロキシプロポキシ
カルボニルヘキサシクロ[6.6.1.13,6.1
10,13.02,7.09,14]−ヘプタデカ−4
−エン、11−メチル−11−ヒドロキシプロポキシカ
ルボニルヘキサシクロ[6.6.1.13,6.1
10,13.02,7.09,14]−ヘプタデカ−4
−エンなどのヘキサシクロヘプタデセン誘導体等を挙げ
ることができる。
【0043】ヒドロキシカルボニル基を有するノルボル
ネン系単量体としては、5−ヒドロキシカルボニルビシ
クロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ
カルボニルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−
エン、5,6−ジヒドロキシカルボニルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−5−ヒドロキ
シカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン、5−メチル−5,6−ジヒドロキシカルボニルビシ
クロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ
カルボニル−5−ヒドロキシカルボニルメチルビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エンなどのビシクロヘプテ
ン誘導体;5−ヒドロキシカルボニルテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エ
ン、5−ヒドロキシカルボニルメチルテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エ
ン、5,6−ジヒドロキシカルボニルテトラシクロ
[4.4.0.1 2,5.17,10]ドデカ−3−エ
ン、5−メチル−5−ヒドロキシカルボニルテトラシク
ロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−
エン、5−メチル−5,6−ジヒドロキシカルボニルテ
トラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデ
カ−3−エン、5−ヒドロキシカルボニル−5−ヒドロ
キシカルボニルメチルテトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]ドデカ−3−エン;8−ヒドロキ
シカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]ドデカ−3−エン、8−ヒドロキシカルボニ
ルメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]ドデカ−3−エン、8,9−ジヒドロキシカ
ルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−ヒドロ
キシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,
7,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8,9−
ジヒドロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−ヒドロキ
シカルボニル−8−ヒドロキシカルボニルメチルテトラ
シクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−
3−エンなどのテトラシクロドデセン誘導体;11−ヒ
ドロキシカルボニルヘキサシクロ[6.6.1.1
3,6.1 10,13.02,7.09,14]−ヘプ
タデカ−4−エン、11−ヒドロキシカルボニルメチル
ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13
2,7.09,14]−ヘプタデカ−4−エン、1
1,12−ジヒドロキシカルボニルヘキサシクロ[6.
6.1.13,6.110,13.0 2,7.0
9,14]−ヘプタデカ−4−エン、11−メチル−1
1−ヒドロキシカルボニルヘキサシクロ[6.6.1.
3,6.110,13.02,7.09,14]−ヘ
プタデカ−4−エン、11−メチル−11,12−ジヒ
ドロキシカルボニルヘキサシクロ[6.6.1.1
3,6.110,13.02,7.09,14]−ヘプ
タデカ−4−エン、11−ヒドロキシカルボニル−11
−ヒドロキシカルボニルメチルヘキサシクロ[6.6.
1.13,6.110,13.02,7.09,14]
−ヘプタデカ−4−エンなどのヘキサシクロヘプタデセ
ン誘導体等を挙げることができる。
【0044】ヒドロキシル基またはヒドロキシカルボニ
ル基に化学変化させることができる基は、分解あるいは
還元などによりヒドロキシル基またはヒドロキシカルボ
ニル基になりうるものであればよく、例えば、−OCO
R、−COOR、ジカルボン酸無水物基などが挙げられ
る。ここでRは、直鎖状、分枝鎖状または環状の飽和炭
化水素基または不飽和炭化水素基のいずれでもよく、ハ
ロゲン原子、ケイ素原子、酸素原子もしくは窒素原子を
含む基(ヒドロキシル基及びヒドロキシカルボキシル基
を除く)をが置換したものであってもよい。
【0045】−OCORが結合したノルボルネン系単量
体としては、前述のビシクロヘプテン誘導体、テトラシ
クロドデセン誘導体、へキサシクロヘプタデセン誘導体
などのホルメート、アセテート、プロピオネート、ブチ
レート、バレートやベンゾエートなどが挙げられる。
【0046】−COORが結合したノルボルネン系単量
体としては、前述のビシクロヘプテン誘導体、テトラシ
クロドデセン誘導体、へキサシクロヘプタデセン誘導体
などのメチルエステル、エチルエステル、イソプロピル
エステル、n−ブチルエステル、t−ブチルエステル、
フェニルエステル、ベンジルエステルなどが挙げられ
る。
【0047】ジカルボン酸無水物基が結合したノルボル
ネン系単量体としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプト
−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、5−メチル
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5,6−ジ
カルボン酸無水物などのビシクロヘプテン誘導体、テト
ラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ
−3−エン−8,9−ジカルボン酸無水物、8−メチル
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ド
デカ−3−エン−8,9−ジカルボン酸無水物などのテ
トラシクロドデセン誘導体、ヘキサシクロ[6.6.
1.13,6.1 10,13.02,7.09,14]
−ヘプタデカ−4−エン−11,12−ジカルボン酸無
水物、11−メチルヘキサシクロ[6.6.1.1
3,6.110 ,13.02,7.09,14]−ヘプ
タデカ−4−エン−11,12−ジカルボン酸無水物な
どのへキサシクロヘプタデセン誘導体を挙げることがで
きる。
【0048】上記置換基を有するノルボルネン系単量体
は、それぞれ独立で、あるいは2種以上を組み合わせて
用いることができる。耐熱性、溶媒への溶解性に優れる
開環共重合体を得るために、2環体〜4環体のノルボル
ネン系単量体が好ましく、具体的には、一般式(9)ま
たは一般式(12)において、mまたはpが0であるビ
シクロヘプタン誘導体、あるいはm又はpが1であるテ
トラシクロドデセン誘導体が好ましい。
【0049】本発明の開環メタセシス共重合体及び開環
メタセシス共重合体水素化物は、その重量平均分子量が
1,000〜500,000、好ましくは2,000〜
400,000、より好ましくは4,000〜200,
000である。分子量が小さいと機械的強度が不十分で
あり、大きいと共重合後の水素化反応が困難になること
がある。また、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
(Mn)との比(Mw/Mn)は、通常1〜4、好まし
くは1.5〜3である。重量平均分子量及び数平均分子
量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し
たポリスチレン換算の値である。
【0050】本発明の好適な開環メタセシス共重合体及
び開環メタセシス共重合体水素化物は、非晶性樹脂であ
る。本発明の好適な開環メタセシス共重合体及び開環メ
タセシス共重合体水素化物は、そのガラス転移温度が1
00℃以上、好ましくは120℃以上である。また、本
発明の好適な開環メタセシス共重合体及び開環メタセシ
ス共重合体水素化物は、その280℃におけるメルトイ
ンデックス(ASTMD1238に準拠)が、約1〜約
200、好ましくは約5〜100である。
【0051】本発明の好適な開環メタセシス共重合体及
び開環メタセシス共重合体水素化物は、比誘電率及び誘
電正接が、JIS C2330による1MHzにおける
測定値でそれぞれ3.2以下、0.015以下、好まし
くはそれぞれ3.0以下、0.01以下である。比誘電
率及び誘電正接が上記範囲にある本発明の共重合体及び
共重合体水素化物は、1GHzの高周波信号であって
も、信号遅延が無く、且つ信号ノイズが低くなる。
【0052】本発明の開環メタセシス共重合体の製造方
法は、中性の電子供与性配位子を有する有機ルテニウム
化合物を主成分とする触媒の存在下で、前述のノルボル
ネン系単量体を開環メタセシス共重合し、必要に応じて
さらに加水分解等を行い置換基を変性するものである。
【0053】また、本発明の開環メタセシス共重合体水
素化物の製造方法は、中性の電子供与性配位子を有する
有機ルテニウム化合物を主成分とする触媒の存在下で、
前述のノルボルネン系単量体を開環メタセシス共重合
し、次いで得られた共重合体の主鎖二重結合を水素化
し、必要に応じてさらに加水分解等を行い置換基を変性
するものである。
【0054】本発明において使用される触媒は、中性の
電子供与性配位子が配位している有機ルテニウム化合物
を主成分とする触媒である。
【0055】該有機ルテニウム化合物を構成する、中性
の電子供与性配位子は、中心金属(すなわちルテニウ
ム)から引き離されたときに中性の電荷を持つ配位子で
ある。
【0056】また、本発明に用いる好適な有機ルテニウ
ム化合物には、アニオン性配位子が配位している。アニ
オン性配位子は、ルテニウムから引き離されたときに負
の電荷を持つ配位子である。また、さらに対アニオンが
存在していてもよい。対アニオンは、ルテニウム陽イオ
ンとイオン対を形成する陰イオンをいい、こうした対を
形成できる陰イオンであれば特に限定されない。
【0057】本発明に用いる好適な有機ルテニウム化合
物の代表例として一般式(13)〜(15)で表される
ものが挙げられる。
【0058】
【化25】 (13) (式(13)中、Yはそれぞれ独立に任意のアニオン
性配位子を示し、Lはそれぞれ独立に中性電子供与性
配位子を示す。Yおよび/またはLの2個、3個ま
たは4個はお互いに結合して多座キレート配位子を形成
してもよい。a及びbはそれぞれ独立に1〜4の整数
で、xは1〜6の整数である。)
【0059】
【化26】 (14) (式(14)中、Lはそれぞれ独立に中性の電子供与
性配位子を表し、Yはそれぞれ独立にアニオン性の配
位子を表す。Qはそれぞれ独立に水素または炭素数1〜
20個の炭化水素基(ハロゲン原子、窒素原子、酸素原
子、珪素原子、リン原子、硫黄原子を含んでいてもよ
い)を表す。c、d及びyはそれぞれ独立に1〜4の整
数を表し、eは0または1を表す。)
【0060】
【化27】 (15) (式(15)中、Lはそれぞれ独立に中性電子供与性
配位子を表し、Yはそれぞれ独立にアニオン性配位子
を表す。Xは対アニオンを表す。f及びgはそれぞれ独
立に1〜4の整数を表し、zは1または2である。)
【0061】中性電子供与性配位子としては、酸素、
水、カルボニル類、アミン類、ピリジン類、エ−テル
類、ニトリル類、エステル類、ホスフィン類、ホスフィ
ナイト類、ホスファイト類、スチビン類、スルホキシド
類、チオエーテル類、アミド類、芳香族類、ジオレフィ
ン類(環状であってもよい)、オレフィン類(環状であ
ってもよい)、イソシアニド類、チオシアネ−ト類、複
素環式カルベン化合物などが挙げられる。なかでも、ビ
ピリジンなどのピリジン類;トリフェニルホスフィン、
トリシクロヘキシルホスフィンなどのホスフィン類;p
−シメンなどの芳香族類;シクロペンタジエンなどの環
状ジオレフィン類;又は1,3−ジメシチルイミダゾリ
ン−2−イリデン、1,3−ジメシチルイミダゾリジン
−2−イリデンなどの複素環式カルベン化合物が配位し
ていると共重合活性が高くなる場合がある。
【0062】アニオン性配位子としては、F、Br、C
l、Iなどのハロゲン、ヒドリド、アセチルアセトナー
ト基などのジケトナート基、シクロペンタジエニル基、
アリル基、アルケニル基、アルキル基、アリール基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル
基、アリールカルボキシル基、カルボキシル基、アルキ
ルまたはアリールスルフォネート基、アルキルチオ基、
アルケニルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニ
ル基、アルキルスルフィニル基などを挙げることができ
る。なかでも、ハロゲン、シクロペンタジエニル基、ア
リル基、アルキル基又はアリール基が配位していると共
重合活性の点で優れている。
【0063】上記一般式(14)におけるQの具体例と
しては、水素、アルケニル基、アルキニル基、アルキル
基、アルキリデン基、アリール基、カルボキシル基、ア
ルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ
基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アル
キルチオ基、アルケニルチオ基、アリールチオ基、アル
キルスルホニル基、アルキルスルフィニル基などを挙げ
ることができる。なかでも、炭素数1〜100のアルキ
ル基、アルキリデン基、アリール基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、アルキルチオ基又はアリールチオ基が
配位していると触媒の共重合活性が高くなる場合があ
る。
【0064】対アニオンの例としては、BF 、B
(C 、B(C 、PF 、S
bF 、ClO 、IO 、p−トルエンスルホ
ン酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン
などを挙げることができる。なかでも、BF 、B
(C 、B(C 、PF 又は
SbF が対アニオンとして存在すると触媒活性が高
くなる場合がある。
【0065】一般式(13)で表される重合触媒の例と
しては、ビス(シクロペンタジエニル)ルテニウム、ク
ロロ(シクロペンタジエニル)ビス(トリフェニルホス
フィン)ルテニウム、ジクロロ(1,5−シクロオクタ
ジエン)ルテニウム、ジクロロトリス(トリフェニルホ
スフィン)ルテニウム、シス−ジクロロビス(2,2’
−ビピリジル)ルテニウム・二水和物、ジクロロビス
〔(p−シメン)クロロルテニウム〕〕、ジクロロ
(2,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1,8−
ジイル)ルテニウムなどが挙げられる。
【0066】一般式(14)で表される重合触媒の例と
しては、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジ
リデンルテニウムジクロリド、ビス(トリフェニルホス
フィン)−3,3−ジフェニルプロペニリデンルテニウ
ムジクロリド、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)
フェニルビニリデンルテニウムジクロリド、ビス(トリ
シクロヘキシルホスフィン)t−ブチルビニリデンルテ
ニウムジクロリド、ビス(1,3−ジイソプロピルイミ
ダゾリン−2−イリデン)ベンジリデンルテニウムジク
ロリド、ビス(1,3−ジシクロヘキシルイミダゾリン
−2−イリデン)ベンジリデンルテニウムジクロリド、
(1,3−ジメシチルイミダゾリン−2−イリデン)
(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニ
ウムジクロリド、(1,3−ジメシチルイミダゾリジン
−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ベ
ンジリデンルテニウムジクロリドなどが挙げられる。
【0067】一般式(15)で表される重合触媒の例と
しては、[(p−シメン)(CHCN)Ru](B
、[(C)(CHCN)(Cl)R
u](BF)、[(C)(CHCN)
u](PF、[(CHCN)(Cl)(2,
7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1,8−ジイ
ル)Ru](BF)、[(CHCN)(2,7−
ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1,8−ジイル)R
u](BFなどが挙げられる。
【0068】また、上述した重合触媒の共重合活性を高
める方法として、ピリジン類;ホスフィン類;前述の
1,3−ジイソプロピルイミダゾリン−2−イリデン、
1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イリデンなど
の複素環式カルベン化合物などの中性の電子供与性化合
物をルテニウム金属に対して、重量比で1〜100倍の
割合で添加することもできる。
【0069】さらに、一般式(13)、(14)および
(15)で表される重合触媒を使用する場合には、共重
合活性を高めるために、例えば、NCHCOOEtな
どのジアゾ化合物、フェニルアセチレンなどのアセチレ
ン化合物またはEtSiH、PhMeSiHなどの
シリル化合物を、ルテニウム金属に対して、重量比で1
〜100倍の割合で添加することもできる。Etはエチ
ル基、Phはフェニル基、Meはメチル基である。
【0070】上述した触媒のうち、一般式(14)で表
される重合触媒は高い共重合活性を示すので、好まし
い。
【0071】開環メタセシス共重合反応は溶媒中で行っ
ても、無溶媒中で行ってもよいが、共重合反応後、ポリ
マーを単離せずにそのまま水素化反応ができるので、溶
媒中で共重合する方が好ましい。重合溶媒は、共重合体
を溶解し、かつ共重合反応を阻害しない溶媒であれば特
に限定されない。重合溶媒としては、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、
シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシク
ロヘキサン、トリメチルシクロヘキサン、エチルシクロ
ヘキサン、ジエチルシクロヘキサン、デカヒドロナフタ
レン、ビシクロヘプタン、トリシクロデカン、ヘキサヒ
ドロインデンシクロヘキサン、シクロオクタンなどの脂
環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチ
レンなどの芳香族炭化水素;ニトロメタン、ニトロベン
ゼン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニト
リルなどの含窒素系炭化水素;ジエチルエ−テル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ−テル類;クロロ
ホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ク
ロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン
などの含ハロゲン系炭化水素が挙げられる。これらの溶
媒の中でも、比誘電率が2〜5、好ましくは2.1〜
4.5の範囲に含まれる溶媒、又は2種以上の溶媒を混
合して上記比誘電率の範囲に含まれるようにした混合溶
媒が好ましい。溶媒の比誘電率は”Organic solvent”
第2版、John A. Riddick and Emory E.Toops Jr.,195
5に開示されている。
【0072】共重合を溶媒中で行う場合には、ノルボル
ネン系単量体の濃度は、1〜50重量%とすることが好
ましく、2〜45重量%とすることがより好ましく、5
〜40重量%とすることが特に好ましい。ノルボルネン
系単量体の濃度が1重量%未満では共重合体の生産性が
悪くなることがあり、50重量%を超えると共重合後の
粘度が高すぎて、その後の水素化などが困難となること
がある。
【0073】重合触媒の量は、重合触媒中の金属ルテニ
ウムに対するノルボルネン系単量体のモル比で、(金属
ルテニウム:単量体=)1:100〜1:2,000,
000、好ましくは1:500〜1:1,000,00
0、より好ましくは1:1,000〜1:500,00
0である。触媒量が1:100の比よりも多くなると触
媒除去が困難となることがある。1:2,000,00
0の比よりも少なくなると十分な共重合活性が得られな
いことがある。重合温度は特に制限はないが、通常、−
100℃〜200℃、好ましくは−50℃〜180℃、
より好ましくは−30℃〜160℃、最も好ましくは0
℃〜140℃である。重合時間は、通常1分〜100時
間であり、共重合の進行状況によって適宜調節すること
ができる。
【0074】本発明においては、共重合体及びその水素
化物の分子量を調整するために、分子量調整剤を用いる
ことができる。分子量調整剤としては、1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどのα−オレフ
ィン;スチレン、ビニルトルエンなどのスチレン類;エ
チルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、アリ
ルグリシジルエーテルなどのエーテル類;アリルクロラ
イドなどのハロゲン含有ビニル化合物;酢酸アリル、ア
リルアルコール、グリシジルメタクリレートなど酸素含
有ビニル化合物;アクリルアミドなどの窒素含有ビニル
化合物などを挙げることができる。 分子量調整剤を、
ノルボルネン系単量体に対して、0.1〜100モル%
の範囲の量で任意に選択することにより、所望の分子量
の開環メタセシス共重合体及びその水素化物を得ること
ができる。
【0075】水素化反応は、通常、水素化触媒の存在下
に水素を導入し、開環メタセシス共重合体の主鎖中の不
飽和二重結合を飽和単結合にする反応である。
【0076】水素化反応に用いる水素化触媒は、オレフ
ィン化合物の水素化に際して一般的に使用されているも
のであればよい。
【0077】水素化触媒としては、酢酸コバルトとトリ
エチルアルミニウム、ニッケルアセチルアセトナートと
トリイソブチルアルミニウム、チタノセンジクロリドと
n−ブチルリチウム、ジルコノセンジクロリドとsec
−ブチルリチウム、テトラブトキシチタネートとジメチ
ルマグネシウムのごとき遷移金属化合物とアルカリ金属
化合物の組み合わせからなるチーグラー系触媒;上記一
般式(13)、(14)、及び(15)で示される有機
ルテニウム化合物、クロロトリス(トリフェニルホスフ
ィン)ロジウムや、特開平7−2929、特開平7−1
49823、特開平11−209460特開平11−1
58256、特開平11−193323、特開平11−
209460などに記載されているルテニウム化合物の
ごとき貴金属錯体触媒などの均一系触媒;ニッケル、パ
ラジウム、白金、ロジウム、ルテニウムなどの金属を、
カーボン、シリカ、ケイソウ土、アルミナ、酸化チタン
などの担体に担持させた不均一触媒;具体的にはニッケ
ル/シリカ、ニッケル/ケイソウ土、ニッケル/アルミ
ナ、パラジウム/カーボン、パラジウム/シリカ、パラ
ジウム/ケイソウ土、パラジウム/アルミナなどが挙げ
られる。
【0078】これらの水素化触媒のうち、官能基が変性
するなどの副反応が起きず、共重合体中の炭素−炭素不
飽和結合を選択的に水素化できる点から、ロジウム、ル
テニウムなどの貴金属錯体触媒が好ましく、上記一般式
(13)、(14)、及び(15)で示される有機ルテ
ニウム化合物がより好ましく、電子供与性の高い複素環
式カルベン化合物若しくはホスフィン類が配位したルテ
ニウム化合物が特に好ましい。
【0079】一般式(13)、(14)、及び(15)
で示される有機ルテニウム化合物は、前述のごとく重合
触媒でもあるので、共重合反応終了後、該化合物をその
まま水素化触媒として、あるいはエチルビニルエーテル
などのビニル化合物やα−オレフィンなどの触媒改質剤
を添加して該化合物を活性化させてから、水素化反応に
そのまま供することができる。
【0080】水素化反応は、通常、有機溶媒中で実施す
る。有機溶媒は生成する水素化物の溶解性により適宜選
択することができ、前記重合溶媒と同様の有機溶媒を使
用することができる。したがって、共重合反応後、溶媒
を入れ替えることなくそのまま水素添加触媒を添加して
反応させることもできる。
【0081】水素化反応の好適な条件は、使用する水素
化触媒によって異なるが、水素化温度は、通常、−20
〜250℃、好ましくは−10〜220℃、より好まし
くは0〜200℃であり、水素圧力は、通常0.01〜
10MPa、好ましくは0.05〜8MPa、より好ま
しくは0.1〜5MPaである。水素化温度が−20℃
未満では反応速度が遅くなり、逆に250℃を超えると
副反応が起こりやすい。また、水素圧力が0.01MP
a未満では水素化速度が遅くなり、10MPaを超える
と高耐圧反応装置が必要となる。水素化反応時間は、水
素化率をコントロールするために適宜選択される。水素
化反応時間が0.1〜50時間の範囲では、共重合体中
の主鎖の炭素−炭素二重結合のうち、50%以上、好ま
しくは70%以上、より好ましくは80%以上、最も好
ましくは90%以上を水素化することができる。
【0082】本発明の開環メタセシス共重合体及び開環
メタセシス共重合体水素化物の製法においては、必要に
応じて、加水分解等を行って官能基を変性する。
【0083】例えば、−OCOR、−COOR、または
カルボン酸無水物基を加水分解等することによって、―
OHまたは−COOHに変性することができる。
【0084】この変性反応は、一般に知られているエス
テルまたはカルボン酸無水物を分解してアルコールおよ
びカルボン酸にする方法と同じ方法でできる。この変性
反応方法としては、加水分解による方法、熱分解による
方法、水素化還元による方法等を挙げることができる。
【0085】エステルまたはカルボン酸無水物の加水分
解方法の具体例としては、水と直接反応させる方法、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水な
どのアルカリ水溶液と反応させる方法、塩酸、硫酸、
リン酸、有機スルホン酸などの酸水溶液と反応させる方
法、炭素数1〜6の低級アルコールなどあるいは炭素
数1〜6の低級カルボン酸などとエステル交換反応させ
る方法などを挙げることができる。エステル交換反応の
触媒として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アン
モニア、アミン化合物などのアルカリ性化合物を用いて
も良い。加水分解反応は無溶媒下でも、溶媒存在下でも
行うことができる。溶媒は、重合溶媒、水素化反応溶媒
で用いられるものと同様のものが使用でき、それ以外に
水、アルコール、エステルなども使用することができ
る。
【0086】熱分解は、通常、−OCOR、−COO
R、またはカルボン酸無水物基を有する開環メタセシス
共重合体または開環メタセシス共重合体水素化物を10
0℃以上400℃以下に1秒間以上加熱することにより
行われる。特に、Rがイソプロピル基、2−エチルヘキ
シル基、2−フェニルエチル基、t−ブチル基などの二
級あるいは三級アルキル基であるときに熱分解反応が促
進するので好ましい。加熱温度は150℃以上にするの
が好ましい。
【0087】水素化還元による方法は、−OCORまた
は−COORを水素化還元することによって、またはカ
ルボン酸無水物基を水素化することによって行われる。
この水素化還元方法に用いる水素化触媒は、開環共重合
体の主鎖二重結合を水素化するために使用する触媒と同
様のものが用いられ、その手順も開環共重合体の主鎖二
重結合を水素化するときとほぼ同様にできる。したがっ
て、開環共重合体の主鎖二重結合を水素化するときに−
OCOR、−COORまたはカルボン酸無水物基を同時
に水素化還元してもよいし;主鎖二重結合を水素化した
後、−OCOR、−COORまたはカルボン酸無水物基
の水素化還元をしてもよいし;また−OCOR、−CO
ORまたはカルボン酸無水物基の水素化還元をした後、
主鎖二重結合を水素化してもよい。
【0088】開環メタセシス共重合体または開環メタセ
シス共重合体水素化物は、−OCOR、−COOR、ま
たはカルボン酸無水物基を有する開環メタセシス共重合
体または開環メタセシス共重合体水素化物中の−OCO
R、−COORあるいはカルボン酸無水物基の50%以
上、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以
上、最も好ましくは90%以上を−OHまたは−COO
Hに変換して得るのが好ましい。
【0089】本発明の開環メタセシス共重合体または開
環メタセシス共重合体水素化物は電気絶縁性、電気特
性、低吸水性に優れている。例えば、吸水率は、JIS
K7209による測定値で、2%以下、好ましくは
1.5%以下である。密着性は、JIS K5400で
定めるXカットテープ法による銅、シリコン、ガラス基
板に対するXカット部の交点からのはがれが1.5mm
以下、好ましくは1mm以下である。
【0090】本発明の開環メタセシス共重合体または開
環メタセシス共重合体水素化物は、上記のように電気特
性、低吸水性に優れ、しかも金属などの他材料との密着
性にも優れている。さらに、硬化剤などの官能基を有す
る化合物との相溶性も良好である。
【0091】本発明の硬化性樹脂組成物は、前記の開環
メタセシス共重合体及び開環メタセシス共重合体水素化
物から選ばれる共重合体と、硬化剤とを含有するもので
ある。
【0092】硬化剤として、例えば、イオン性硬化剤、
ラジカル性硬化剤又はイオン性とラジカル性とを兼ね備
えた硬化剤等が用いられる。
【0093】イオン性硬化剤としては、例えば、ヘキサ
メチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレ
ントリアミン、テトラエチレンペンタミンなどの脂肪族
ポリアミン化合物;ジアミノシクロヘキサン、3
(4),8(9)−ビス(アミノメチル)トリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン、1,3−(ジアミノ
メチル)シクロヘキサン、メンセンジアミン、イソホロ
ンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、ビス(4−
アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4
−アミノシクロヘキシル)メタン等の脂環式ポリアミン
化合物;4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,
4’−ジアミノジフェニルメタン、α,α’−ビス(4
−アミノフェニル)−1,3−ジイソプロピルベンゼ
ン、α,α’−ビス(4−アミノフェニル)−1,4−
ジイソプロピルベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニ
ルスルホン、メタフェニレンジアミン、メタキシリレン
ジアミン等の芳香族ポリアミン化合物;4,4’−ビス
アジドベンザル(4−メチル)シクロヘキサノン、4,
4’−ジアジドカルコン、2,6−ビス(4’−アジド
ベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4’−ア
ジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、4,
4’−ジアジドジフェニルスルホン、4,4’−ジアジ
ドジフェニルメタン、2,2’−ジアジドスチルベン等
のビスアジド化合物;無水フタル酸、無水ピロペリット
酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ナジック
酸無水物、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水
物、無水マレイン酸変性ポリプロピレン等の酸無水物;
フマル酸、フタル酸、マレイン酸、トリメリット酸、ハ
イミック酸等のジカルボン酸化合物;
【0094】1,3−ブタンジオール、1,4−ブタン
ジオール、ヒドロキノンジヒドロキシエチルエーテル、
トリシクロデカンジメタノール等のジオール化合物;
1,1,1−トリメチロールプロパン等のトリオール;
フェノールノボラック、クレゾールノボラック等の多価
フェノール;ナイロン−6、ナイロン−66,ナイロン
−610、ナイロン−11、ナイロン−612、ナイロ
ン−12,ナイロン−46、メトキシメチル化ポリアミ
ド、ポリヘキサメチレンジアミンテレフタルアミド、ポ
リヘキサメチレンイソフタルアミド等のポリアミド化合
物;ヘキサメチレンジイソシアネート、トルイレンジイ
ソシアネート、トリグリシジルイソシアヌレート等のジ
イソシアネート化合物;フェノールノボラック型エポキ
シ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ク
レゾール型エポキシ化合物、ビスフェノールA型エポキ
シ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、臭素化
ビスフェノールA型エポキシ化合物、臭素化ビスフェノ
ールF型エポキシ化合物等のグリシジルエーテル型エポ
キシ化合物;脂環式エポキシ化合物、グリシジルエステ
ル型エポキシ化合物、グリシジルアミン型エポキシ化合
物、イソシアヌレート型エポキシ化合物等の多価エポキ
シ化合物;等が挙げられる。これらの中でも、ジオール
化合物、多価フェノール化合物及び多価エポキシ化合物
が好ましく、多価エポキシ化合物が特に好ましい。
【0095】ラジカル硬化剤としては、例えば、メチル
エチルケトンペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキ
シド、1,1−(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチ
ルペルオキシ)ブタン、t−ブチルハイドロペルオキシ
ド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロペ
ルオキシド、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、
α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ−m−イソプロ
ピル)ベンゼン、オクタノイルペルオキシド、イソブチ
リルペルオキシド、ペルオキシジカーボネート等の有機
ペルオキシド等が挙げられる。
【0096】イオン性とラジカル性とを兼ね備えた硬化
剤としては、例えば、トリアリルシアヌレート等のシア
ヌレート;1−アリルイソシアヌレート、1,3−ジア
リルイソシアヌレート、1,3−ジアリル−5−ベンジ
ルイソシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、1
−アリル−3,5−ジベンジルイソシアヌレート、1−
アリル−3,5−ジグリシジルイソシアヌレート、1,
3−ジアリル−5−グリシジリルイソシアヌレート等の
イソシアヌレートが挙げられる。
【0097】これらの硬化剤は、それぞれ単独で、ある
いは2種以上を組み合わせて用いることができる。これ
らの硬化剤のうち、イソシアヌレート硬化剤は、優れた
難燃性を有する硬化物が得られるので好ましい。硬化剤
の量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、前記開環
メタセシス共重合体または開環メタセシス共重合体水素
化物100重量部に対して、通常0.1〜200重量
部、好ましくは1〜150重量部、より好ましくは10
〜100重量部の範囲である。
【0098】本発明の好適な硬化性樹脂組成物は開環メ
タセシス共重合体または開環メタセシス共重合体水素化
物と、硬化剤とが均一に相溶したものである。相溶した
状態になると、組成物が二層に分離したり、組成物自体
が不透明になることがない。本発明の組成物には、上記
成分以外に、ゴム、他の樹脂、難燃剤、充填剤、耐熱安
定剤、老化防止剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、レベリ
ング剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング
剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワッ
クス、乳化剤などを含有させることができ、その量は、
本発明の目的を損ねない範囲で適宜選択される。
【0099】本発明の硬化性組成物は、それを硬化させ
たものが、電気特性に優れているので、多層基板用、電
子部品用、ICチップ用および配線用などの絶縁材料;
プリプレグ;ソルダーマスク;プリント基板、電子部
品、ICチップ、表示素子などの保護膜や層間絶縁膜;
EL装置、液晶装置などの表示装置の材料;などに、ま
た素子内蔵多層回路基板にも好適である。
【0100】
【実施例】以下に、実施例と比較例とを挙げて、本発明
をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に
何ら限定されるものではない。なお、「部」は特段の表
記がない限り重量基準である。 (1)分子量は、テトラヒドロフランを溶媒とするゲル
・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)に
よるポリスチレン換算値として測定した。 (2)共重合体中の単量体組成比は、H−NMRスペ
クトルにより測定した。 (3)水素化率は、H−NMRスペクトルにより測定
した。 (4)加水分解率は、IRスペクトル(KBr法)によ
り測定した。
【0101】[実施例1]攪拌機付きガラス反応器に、
テトラヒドロフラン311部、テトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]ドデカ−3−エン77.8部、5
−ヒドロキシエトキシカルボニルビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン22.2部、および1−ヘキセン
0.51部を仕込んだ。テトラヒドロフラン44.9部
に溶解した(1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−
イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリ
デンルテニウムジクロリド0.05部を添加して、70
℃で共重合を行った。2時間後、共重合反応液を多量の
イソプロパノールに注いで固形分を析出させ、濾別洗浄
後、40℃で18時間減圧乾燥し開環メタセシス共重合
体を得た。得られた開環メタセシス共重合体の収量は9
8部で、分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量
(Mn)=22,100、重量平均分子量(Mw)=4
4,400であった。共重合体中の単量体組成比はテト
ラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−
エン/5−ヒドロキシエトキシカルボニルビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン=80/20(モル/
モル)であった。全繰り返し単位に対するヒドロキシル
基の数の割合は20%であった。
【0102】[実施例2]テトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]ドデカ−3−エン77.8部、及び
5−ヒドロキシエトキシカルボニルビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン22.2部を、テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン37部及
び5−ヒドロキシエトキシカルボニルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン63部に変えた以外は、実施
例1と同様にして開環メタセシス共重合体を得た。得ら
れた開環メタセシス共重合体の収量は63部で、分子量
(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=2
6,200、重量平均分子量(Mw)=58,600であ
った。共重合体中の単量体組成比はテトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン/5−ヒ
ドロキシエトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘ
プト−2−エン=42/58(モル/モル)であった。
全繰り返し単位に対するヒドロキシル基の数の割合は5
8%であった。
【0103】[実施例3]テトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]ドデカ−3−エン77.8部、及び
5−ヒドロキシエトキシカルボニルビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン22.2部を、8−エチリデンテ
トラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3
−エン80.3部、及び5−ヒドロキシエトキシカルボ
ニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン19.7
部に変えた以外は、実施例1と同様にして開環メタセシ
ス共重合体を得た。得られた開環メタセシス共重合体の
収量は95.1部で、分子量(ポリスチレン換算)は、
数平均分子量(Mn)=21,600、重量平均分子量
(Mw)=44,100であった。共重合体中の単量体
組成比は8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]ドデカ−3−エン/5−ヒドロキシ
エトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2
−エン=82/18(モル/モル)であった。全繰り返
し単位に対するヒドロキシル基の数の割合は18%であ
った。
【0104】[実施例4]重合溶媒としてのテトラヒド
ロフランをトルエン(比誘電率=2.379)に、1−
ヘキセンの仕込み量を0.91部に、(1,3−ジメシ
チルイミダゾリジン−2−イリデン)(トリシクロヘキ
シルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリドの
仕込み量を0.02部に変えた以外は、実施例3と同様
にして開環メタセシス共重合体を得た。得られた開環メ
タセシス共重合体の収量は93.2部で、分子量(ポリ
スチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=13,40
0、重量平均分子量(Mw)=24,200であった。
共重合体中の単量体組成比は8−エチリデンテトラシク
ロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン/
5−ヒドロキシエトキシカルボニルビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン=80/20(モル/モル)であ
った。全繰り返し単位に対するヒドロキシル基の数の割
合は20%であった。
【0105】開環メタセシス共重合体100部をトルエ
ン400部に溶解した後、攪拌機付きオートクレーブに
仕込み、次いでビス(トリシクロヘキシルホスフィン)
ベンジリデンルテニウム(IV)ジクロリド0.05部
及びエチルビニルエーテル0.39部をトルエン20部
に溶解した水素化触媒溶液を添加し、水素圧4.5MP
a、120℃で6時間水素化反応を行った。水素化反応
液を多量のイソプロパノールに注いで固形分を完全に析
出させ、濾別洗浄後、90℃で18時間減圧乾燥して開
環共重合体水素化物を得た。分子量(ポリスチレン換
算)は、数平均分子量(Mn)=18,100、重量平
均分子量(Mw)=32,800であった。ヒドロキシ
ル基およびエステル基が完全に保存され、どちらも20
%であり、主鎖中の炭素−炭素二重結合の99%以上が
水素化されていることをH−NMRにより確認した。
【0106】[実施例5]5−ヒドロキシエトキシカル
ボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンを、8
−ヒドロキシメチルテトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]ドデカ−3−エンに変えた以外
は、実施例2と同様にして開環メタセシス共重合体を得
た。得られた開環メタセシス共重合体の収量は93部
で、分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(M
n)=20,600、重量平均分子量(Mw)=36,
600であった。共重合体中の単量体組成比はテトラシ
クロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン
/8−ヒドロキシメチルテトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]ドデカ−3−エン=35/65
(モル/モル)であった。
【0107】得られた開環共重合体1部をテトラヒドロ
フラン65.3部に溶解した後、攪拌機付きオートクレ
ーブに仕込み。次いでビス(トリシクロヘキシルホスフ
ィン)ベンジリデンルテニウム(IV)ジクロリド0.
09部及びエチルビニルエーテル0.8部をテトラヒド
ロフラン16.3部に溶解した水素化触媒溶液を添加
し、水素圧1MPa、100℃で4時間水素化反応を行
った。水素化反応液を多量のイソプロパノールに注いで
固形分を完全に析出させ、濾別洗浄後、70℃で18時
間減圧乾燥し開環共重合体水素化物を得た。分子量(ポ
リスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=27,3
00、重量平均分子量(Mw)=48,800であっ
た。ヒドロキシル基が完全に保存され、ヒドロキシル基
の数の割合は65%であり、主鎖中の炭素−炭素二重結
合の99%以上が水素化されていることをH−NMR
により確認した。
【0108】[実施例6]テトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]ドデカ−3−エン77.8部、及び
5−ヒドロキシエトキシカルボニルビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン22.2部を、テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン50.8
部、及び5,6−ジヒドロキシメチルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン49.2部に変えた以外は、
実施例1と同様にして開環メタセシス共重合体を得た。
得られた開環メタセシス共重合体の収量は68.3部
で、分子量(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(M
n)=32,100、重量平均分子量(Mw)=59,
500であった。共重合体中の単量体組成比はテトラシ
クロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン
/5,6−ジヒドロキシメチルビシクロ[2.2.1]
ヘプト−2−エン=55/45(モル/モル)であっ
た。全繰り返し単位に対するヒドロキシル基の数の割合
は90%であった。
【0109】[実施例7]攪拌機付きガラス反応器に、
シクロヘキサン374部、8−エチリデンテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン6
9.1部、5−t−ブトキシカルボニルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン30.9部、および1−ヘキ
セン1.34部を仕込んだ。シクロヘキサン24.2部
に溶解した(1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−
イリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリ
デンルテニウムジクロリド0.04部を添加して、80
℃で共重合を行った。2時間後、重合反応液を多量のイ
ソプロパノールに注いで固形分を析出させ、濾別洗浄
後、40℃で18時間減圧乾燥し開環共重合体を得た。
得られた開環共重合体の収量は94.5部で、分子量
(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=8,
840、重量平均分子量(Mw)=14,900であっ
た。共重合体中の単量体組成比は8−エチリデンテトラ
シクロ[4.4.0.1 ,5.17,10]ドデカ−3−エ
ン/5−t−ブトキシカルボニルビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン=69/31(モル/モル)であ
った。
【0110】得られた開環共重合体1部をシクロヘキサ
ン39部に溶解した後、攪拌機付きオートクレーブに仕
込んだ。次いでビス(トリシクロヘキシルホスフィン)
ベンジリデンルテニウム(IV)ジクロリド0.05部
及びエチルビニルエーテル0.88部をシクロヘキサン
3.9部に溶解した水素化触媒溶液を添加し、水素圧1
MPa、140℃で6時間水素化反応を行った。水素化
反応液を多量のイソプロパノールに注いで固形分を完全
に析出させ、濾別洗浄後、40℃で18時間減圧乾燥し
開環メタセシス共重合体水素化物(A)を得た。分子量
(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=1
3,800、重量平均分子量(Mw)=22,400で
あった。H−NMRスペクトル測定により、エステル
基が完全に保存されていることおよび主鎖中の炭素−炭
素二重結合の95%以上が水素化されていることを確認
した。
【0111】攪拌機付きガラス反応器に、得られた開環
共重合体水素化物(A)1部をトルエン200部に溶解
した溶液を仕込んだ。トリフルオロ酢酸20部を加え、
12時間加熱還流を行ったのち、反応液を多量のイソプ
ロパノールに注いで固形分を完全に析出させ、濾別洗浄
後、80℃で18時間減圧乾燥し開環共重合体水素化物
(B)を得た。IRスペクトル測定により、3000c
−1付近の幅広いカルボン酸O−H伸縮振動由来の吸
収が出現したことを確認した。さらに、1150cm
−1付近のエステル基C−O伸縮振動由来の吸収が完全
に消滅したことから、加水分解率は100%であること
を確認した。全繰り返し単位に対するヒドロキシカルボ
ニル基の数の割合は31%であった。
【0112】[実施例8]攪拌機付きガラス反応器に、
シクロヘキサン386部とジシクロペンタジエン91.
3部、5,6−ジアセチルオキシメチルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン8.7部、および1−ヘキセ
ン0.61部を仕込んだ。シクロヘキサン13.3部に
溶解した(1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イ
リデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデ
ンルテニウムジクロリド0.06部を添加して、80℃
で共重合を行った。2時間後、重合反応液を多量のイソ
プロパノールに注いで固形分を析出させ、濾別洗浄後、
40℃で18時間減圧乾燥し開環共重合体を得た。開環
共重合体の収量は87.6部で、分子量(ポリスチレン
換算)は、数平均分子量(Mn)=15,900、重量
平均分子量(Mw)=29,700、全繰り返し単位に
対するエステル基の数が12%であった。
【0113】得られた開環共重合体1部をシクロヘキサ
ン39部に溶解した後、攪拌機付きオートクレーブに仕
込んだ。次いでビス(トリシクロヘキシルホスフィン)
ベンジリデンルテニウム(IV)ジクロリド0.1部及
びエチルビニルエーテル0.88部をシクロヘキサン
7.8部に溶解した水素化触媒溶液を添加し、水素圧1
0MPa、100℃で8時間水素化反応を行った。水素
化反応液を多量のイソプロパノールに注いで固形分を完
全に析出させ、濾別洗浄後、40℃で18時間減圧乾燥
し開環共重合体水素化物を得た。分子量(ポリスチレン
換算)は、数平均分子量(Mn)=20,700、重量
平均分子量(Mw)=38,600であった。1H−N
MRスペクトル測定により、エステル基が完全に保存さ
れていることおよび主鎖中の炭素−炭素二重結合の99
%以上が水素化されていることを確認した。
【0114】攪拌機付きガラス反応器に、得られた開環
共重合体水素化物1部とテトラヒドロフラン200部を
仕込んだ。そこにナトリウムメトキシド(10%)メタ
ノール溶液20部を加え、12時間加熱還流を行った。
反応液を多量のイソプロパノールに注いで固形分を完全
に析出させ、濾別洗浄後、80℃で18時間減圧乾燥し
た。IRスペクトル測定により、3300cm−1付近
の幅広いアルコールO−H伸縮振動由来の吸収が出現し
たことを確認した。さらに、1740cm−1付近のエ
ステル基C=O伸縮振動由来の吸収が完全に消滅したこ
とから、加水分解率は100%であることを確認した。
全繰り返し単位に対するヒドロキシル基の数の割合は1
2%であった。
【0115】[実施例9]テトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]ドデカ−3−エン77.8部及び5
−ヒドロキシエトキシカルボニルビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン22.2部を、テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン80部及
びノルボルネンジカルボン酸無水物(95%エキソ体)
20部に変えた以外は、実施例1と同様にして開環共重
合体を得た。開環共重合体の収量は95部で、分子量
(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=1
3,300、重量平均分子量(Mw)=23,400で
あった。共重合体中の単量体組成比はテトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン/ノルボ
ルネンジカルボン酸無水物=80/20(モル/モル)
であった。
【0116】得られた開環共重合体を用いた以外は実施
例4と同様にして、水素化反応を行った。分子量(ポリ
スチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=18,00
0、重量平均分子量(Mw)=31,500であった。
H−NMRスペクトル測定により、カルボン酸無水物
基が完全に保存されていることおよび主鎖中の炭素−炭
素二重結合の99%以上が水素化されていることを確認
した。
【0117】攪拌機付きガラス反応器に、得られた開環
共重合体水素化物1部とテトラヒドロフラン200部を
仕込んだ。そこにナトリウムメトキシド(10%)メタ
ノール溶液20部を加え、12時間加熱還流を行った。
10%塩酸13.5部を加えて反応を停止したのち、反
応液を多量のイソプロパノールに注いで固形分を完全に
析出させ、濾別洗浄後、80℃で18時間減圧乾燥し
た。IRスペクトル測定により環状酸無水物の開環率が
100%であることを確認した。全繰り返し単位に対す
るヒドロキシカルボニル基の数の割合は20%であっ
た。
【0118】[比較例1]単量体を8−メチル−8−メ
トキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]−3−ドデセン100部とし
て、実施例4と同様にして重合反応を行った。得られた
開環重合体の収量は95部で、分子量(ポリスチレン換
算)は、数平均分子量(Mn)=15,400、重量平
均分子量(Mw)=34,200であった。
【0119】得られた開環重合体を用いた以外は実施例
4と同様にして、水素化反応を行った。分子量(ポリス
チレン換算)は、数平均分子量(Mn)=18,60
0、重量平均分子量(Mw)=38,200であった。
H−NMRスペクトル測定により、エステル基が完全
に保存されていることおよび主鎖中の炭素−炭素二重結
合の99%以上が水素化されていることを確認した。全
繰り返し単位に対するエステル基の数は100%で、ヒ
ドロキシカルボニル基の数の割合は0%であった。
【0120】[比較例2]比較例1で得られた重合体水
素化物10部、N−メチルピロリドン10部、プロピレ
ングリコール50部、水酸化カリウム8部を反応器に仕
込み、190℃で5時間攪拌した。得られた反応溶液を
大量の水、テトラヒドロフランおよび塩酸の混合溶液に
注いで、加水分解物を凝固させた。凝固ポリマーを水
洗、乾燥して加水分解物を得た。加水分解率は95%で
あった。全繰り返し単位に対するエステル基の数は5%
で、ヒドロキシカルボニル基の数の割合は95%であっ
た。
【0121】[比較例3]単量体を8−エチルテトラシ
クロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデ
セン100部として、実施例4と同様にして重合反応を
行った。得られた開環重合体の収量は99部で、分子量
(ポリスチレン換算)は、数平均分子量(Mn)=1
2,800、重量平均分子量(Mw)=29,200で
あった。
【0122】得られた開環重合体を用いた以外は実施例
4と同様にして、水素化反応を行った。分子量(ポリス
チレン換算)は、数平均分子量(Mn)=15,20
0、重量平均分子量(Mw)=34,100であった。
水素化率は99%以上であった。全繰り返し単位に対す
る官能基の数は0%であった。
【0123】[実施例10]実施例1〜9および比較例
1〜3で得られた開環メタセシス共重合体または開環メ
タセシス共重合体水素化物2部をクロロベンゼン6.5
部にそれぞれ溶解した。
【0124】各溶液を加圧ろ過し、ろ液を銅基板、シリ
コン基板それぞれにスピンコートした。これらの基板を
60℃、2分間加熱した後、200℃で2時間窒素気流
下にて加熱乾燥することにより、銅基板、シリコン基板
上に(見かけ上)密着した膜厚30±1ミクロンの共重
合体及び共重合体水素化物のフィルムを得た。
【0125】さらに、スピンコート条件を適切に調整
し、前述と同様な操作を行い、テフロン(登録商標)基
板上に膜厚約5ミクロンのフィルムを得た。
【0126】(評価法)銅基板およびシリコン基板に密
着した各フィルムの密着性をJIS K5400に従っ
てXカットテープ試験によって測定し、○:1.0mm
以下、△:1.0〜2.0mm、×:2.0mm以上を
指標とした。
【0127】テフロン(登録商標)基板からフィルムを
丁寧に剥がし、剥がしたフィルムについて吸水率、誘電
率および誘電正接を測定した。
【0128】吸水率はJIS K7209に従って測定
し、○:1%以下、△:1〜2%、×:2%以上を指標
とした。
【0129】また、誘電率および誘電正接をJIS C
2330に従って1MHzの高周波で測定し、下記の指
標で表示した。
【0130】比誘電率 ○:3.0以下、△:3.0〜
3.5、×:3.5以上 誘電正接 ○:0.01以下、△:0.01〜0.0
2、×:0.02以上 調製した各溶液2部に硬化剤として水素化ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(商品名:EPICLON EXA
−7015:大日本インキ株式会社製)0.1部を添加
し、よく攪拌後、静置し、目視観察し、均一な溶液にな
るかどうかで硬化剤との相溶性を評価した。評価指標と
して、○:均一な溶液、×:濁り、または相分離あり
を用いた。
【0131】信号遅延及び信号ノイズは、硬化剤を配合
した共重合体溶液を硬化させ、その表面にメッキにより
導体層配線を形成し、1GHzの高周波信号を流して観
測した。遅延が実質無い場合を○、在る場合を×、信号
ノイズが実質無い場合を○、在る場合を×として評価し
た。−は未測定。
【0132】
【表1】
【0133】[比較例4]1−ヘキセンの添加量を72
部とし、(1,3−ジメシチルイミダゾリジン−2−イ
リデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデ
ンルテニウムジクロリドに代えて、トリエチルアルミニ
ウムのシクロヘキサン溶液(0.5mol/l)0.7
4部、t−ブタノール/メタノールで変性したWCl
(t−ブタノール/メタノール/WCl=0.35/
0.3/1;モル比)のシクロヘキサン溶液(0.01
mol/l)7.4部を触媒溶液として用いた以外は、
実施例7と同様にして、8−エチリデンテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,1 ]ドデカ−3−エン/
5−t−ブトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘ
プト−2−エンの共重合を試みた。反応途中で副反応を
併発するようになり、反応液の粘度が急激に上昇し固化
し、不溶性のポリマーが得られ、本発明の開環共重合体
は得られなかった。
【0134】[比較例5](1,3−ジメシチルイミダ
ゾリジン−2−イリデン)(トリシクロヘキシルホスフ
ィン)ベンジリデンルテニウムジクロリドに代えて、ト
リエチルアルミニウムのテトラヒドロフラン溶液(0.
5mol/l)0.74部、t−ブタノール/メタノー
ルで変性したWCl(t−ブタノール/メタノール/
WCl=0.35/0.3/1;モル比)のテトラヒ
ドロフラン溶液(0.01mol/l)7.4部を触媒
溶液として加えた以外は、実施例1と同様にして、テト
ラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3
−エン/5−ヒドロキシエトキシカルボニルビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エンの共重合を試みた。6
時間後、重合反応液を多量のイソプロパノールに注いだ
が、固形分は析出しなかった。本発明の開環共重合体は
得られなかった。
【0135】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、ヒドロキシ
ル基やヒドロキシカルボニル基などの基を有するノルボ
ルネン系単量体と、3環体以上のノルボルネン系単量体
との開環メタセシス共重合ができ、所望の単量体組成比
で、高分子量のものが得られる。また、本発明の開環メ
タセシス共重合体及びその水素化物は、吸水性が低く、
信号遅延や信号ノイズが少なく、銅やシリコンとの密着
性に優れ、さらに、従来相溶性の低かった硬化剤との相
溶性にも優れている。本発明の共重合体及び水素化物
と、硬化剤とを含有する組成物は、それを硬化すること
によって、電子部品や多層回路基板などの電気絶縁材料
として好適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 脇坂 康尋 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 日本ゼオン株式会社総合開発センター内 (72)発明者 坂本 圭 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 日本ゼオン株式会社総合開発センター内 Fターム(参考) 4J032 CA43 CA45 CB04 CB05 CB12 CC03 CD02 CE03 CE05 CF01 CG01 CG06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表される繰り返し単位
    と、一般式(2)で表される繰り返し単位または一般式
    (3)で表される繰り返し単位とからなり、全繰り返し
    単位に対するヒドロキシル基の数の割合が5〜100%
    であり、かつゲルパーミエーションクロマトグラフィー
    で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量が1,0
    00〜500,000である開環メタセシス共重合体。 【化1】 (1) (式(1)中、R〜Rの少なくとも一つが、−OH
    (すなわち、ヒドロキシル基)を含む置換基(ヒドロキ
    シカルボニル基は除く)であり、その他は水素原子、炭
    素数1〜20の炭化水素基又はハロゲン原子、ケイ素原
    子、酸素原子もしくは窒素原子を含む基(ヒドロキシル
    基及びヒドロキシカルボニル基を除く)を示す。mは0
    〜2の整数を表す。) 【化2】 (2) (式(2)中、R、R、RおよびRは、それぞ
    れ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を
    示し、RまたはRがRまたはRと結合して環を
    形成しても構わない。nは1〜2の整数を表す。) 【化3】 (3) (式(3)中、R、R10、R11およびR12は、
    それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水
    素基を示し、RまたはR10がR11またはR 12
    結合して環を形成している。)
  2. 【請求項2】 一般式(4)で表される繰り返し単位
    と、一般式(2)または(3)で表される繰り返し単位
    とからなり、全繰り返し単位に対するヒドロキシカルボ
    ニル基の数の割合が5〜50%であり、かつゲルパーミ
    エーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン
    換算の重量平均分子量が1,000〜500,000で
    ある開環メタセシス共重合体。 【化4】 (4) (式(4)中、R13〜R16の少なくとも一つが、−
    COOH(すなわち、ヒドロキシカルボニル基)を含む
    置換基であり、その他は水素原子、炭素数1〜20の炭
    化水素基又はハロゲン原子、ケイ素原子、酸素原子もし
    くは窒素原子を含む基(ヒドロキシカルボニル基を除
    く)を示す。pは0〜2の整数を表す。)
  3. 【請求項3】 一般式(1)で表される繰り返し単位
    と、一般式(2)または(3)で表される繰り返し単位
    と、一般式(5)で表される繰り返し単位と、一般式
    (6)または(7)で表される繰り返し単位とからな
    り、一般式(1)、(2)及び(3)で表される繰り返
    し単位の合計が全繰り返し単位の50〜0%であり、一
    般式(5)、(6)及び(7)で表される繰り返し単位
    の合計が全繰り返し単位の50〜100%であり、全繰
    り返し単位に対するヒドロキシル基の数の割合が5〜1
    00%であり、かつゲルパーミエーションクロマトグラ
    フィーで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量が
    1,000〜500,000である開環メタセシス共重
    合体水素化物。 【化5】 (5) (式(5)中、R〜Rの少なくとも一つがヒドロキ
    シル基を含む置換基(ヒドロキシカルボニル基は除く)
    であり、その他は水素原子、炭素数1〜20の炭化水素
    基又はハロゲン原子、ケイ素原子、酸素原子もしくは窒
    素原子を含む基(ヒドロキシル基及びヒドロキシカルボ
    ニル基を除く)を示す。mは0〜2の整数を表す。) 【化6】 (6) (式(6)中、R、R、RおよびRは、それぞ
    れ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を
    示し、RまたはRがRまたはRと結合して環を
    形成しても構わない。nは1〜2の整数を表す。) 【化7】 (7) (式(7)中、R、R10、R11およびR12は、
    それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水
    素基を示し、RまたはR10がR11またはR 12
    結合して環を形成している。)
  4. 【請求項4】 一般式(4)で表される繰り返し単位
    と、一般式(2)または(3)で表される繰り返し単位
    と、一般式(8)で表される繰り返し単位と、一般式
    (6)または(7)で表される繰り返し単位とからな
    り、一般式(4)、(2)及び(3)で表される繰り返
    し単位の合計が全繰り返し単位の50〜0%であり、一
    般式(8)、(6)及び(7)で表される繰り返し単位
    の合計が全繰り返し単位の50〜100%であり、全繰
    り返し単位に対するヒドロキシカルボニル基の数の割合
    が5〜50%であり、かつゲルパーミエーションクロマ
    トグラフィーで測定したポリスチレン換算の重量平均分
    子量が1,000〜500,000である開環メタセシ
    ス共重合体水素化物。 【化8】 (8) (式(8)中、R13〜R16の少なくとも一つがヒド
    ロキシカルボニル基を含む置換基であり、その他は水素
    原子、炭素数1〜20の炭化水素基又はハロゲン原子、
    ケイ素原子、酸素原子もしくは窒素原子を含む基(ヒド
    ロキシカルボニル基を除く)を示す。pは0〜2の整数
    を表す。)
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載の開環メタセシス
    共重合体及び請求項3または4記載の開環メタセシス共
    重合体水素化物から選ばれる少なくとも1種の共重合体
    と、硬化剤とを含有する硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 一般式(9)で表される単量体と、一般
    式(10)で表される単量体または一般式(11)で表
    される単量体とを、中性の電子供与性配位子が配位して
    いる有機ルテニウム化合物を主成分とする触媒の存在下
    で、開環メタセシス共重合することを含む開環メタセシ
    ス共重合体の製造方法。 【化9】 (9) (式(9)中、R〜Rの少なくとも一つが、−OH
    を含む置換基(ヒドロキシカルボニル基は除く)であ
    り、その他は水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基又
    はハロゲン原子、ケイ素原子、酸素原子もしくは窒素原
    子を含む基(ヒドロキシル基及びヒドロキシカルボニル
    基を除く)を示す。mは0〜2の整数を表す。) 【化10】 (10) (式(10)中、R、R、RおよびRは、それ
    ぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基
    を示し、RまたはRがRまたはRと結合して環
    を形成しても構わない。nは1〜2の整数を表す。) 【化11】 (11) (式(11)中、R、R10、R11およびR
    12は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜20
    の炭化水素基を示し、RまたはR10がR11または
    12と結合して環を形成している。)
  7. 【請求項7】 一般式(12)で表される単量体と、一
    般式(10)または(11)で表される単量体とを、中
    性の電子供与性配位子が配位している有機ルテニウム化
    合物を主成分とする触媒の存在下で、開環メタセシス共
    重合することを含む開環メタセシス共重合体の製造方
    法。 【化12】 (12) (式(12)中、R13〜R16の少なくとも一つが、
    −COOHを含む置換基であり、その他は水素または炭
    素数1〜20の炭化水素基又はハロゲン原子、ケイ素原
    子、酸素原子もしくは窒素原子を含む基(ヒドロキシカ
    ルボニル基を除く)を示す。pは0〜2の整数を表
    す。)
  8. 【請求項8】 請求項6または7の製造方法で得られた
    開環メタセシス共重合体の主鎖二重結合を水素化するこ
    とを含む開環メタセシス共重合体水素化物の製造方法。
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