JP2002357169A - 燃料噴射装置 - Google Patents

燃料噴射装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 噴孔の数に関係なくエンジンの運転状態に応
じて噴霧の形状が変更され、排出される有害物質を低減
する燃料噴射装置を提供する。 【解決手段】 バルブニードル70には溝部715が形
成されている。溝部715はバルブニードル70の軸L
とは所定の角度βをなして形成されているため、リフト
量が小さいとき、燃料は溝部715に沿って流動し、燃
料は旋回力が付与される。一方、リフト量が大きいと
き、溝部715よりも円筒部714の外側を流れる燃料
が増大し燃料に付与される旋回力が小さくなる。そのた
め、バルブニードル70のリフト量に応じて燃料に付与
される旋回力が変化し、噴孔121から噴射される燃料
の噴霧角度および噴射率など噴霧の形状が変化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関(以下、
内燃機関を「エンジン」という。)の燃料噴射装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、高圧ポンプから供給された高
圧の燃料をエンジンのシリンダの内部に噴射する燃料噴
射装置が知られている。燃料噴射装置では、例えば特開
平11−324866号公報および自動車技術会論文2
0005054に開示されているように、渦巻きを形成
する噴射装置によりエンジンの運転状況に応じて噴射さ
れる噴霧の形状の可変を図る技術が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開平11−3248
66号公報に開示されている燃料噴射ノズルの場合、旋
回流形成室の容積を弁部材のリフト量に応じて変化させ
ることにより、噴霧の形状を制御している。特開平11
−324866号公報に開示される燃料噴射ノズルで
は、噴霧の形状を変化させるためには容積の変化が必要
であるため、弁部材のリフト量を大きくする必要があ
る。しかし、通常のエンジンに適用される燃料噴射ノズ
ルの場合、確保することができるリフト量には制限があ
り、噴霧の形状を大幅に変更することができないという
問題がある。
【0004】また、自動車技術会論文20005054
では、噴霧の形状を噴孔の径と燃料が流入する流入孔の
比によって大幅に変更可能であることが示されている。
しかし、当該論文に示されている技術は、弁ボディに噴
孔が1つ形成されているいわゆる単噴孔ノズルにしか適
用できないという問題がある。そこで、本発明の目的
は、噴孔の数に関係なくエンジンの運転状態に応じて噴
霧の形状が変更され、排出される有害物質を低減する燃
料噴射装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
燃料噴射装置によると、燃料流路は弁部材のリフト量に
応じて噴孔から噴射される燃料の噴霧の形状および噴射
率を変更可能な形状である。そのため、弁ボディに形成
されている噴孔の数にかかわらず、燃料の噴射圧力が低
いときでも噴霧形状、特に噴霧角度および噴霧の到達距
離が弁部材のリフト量に応じて制御される。また、燃料
流路は、弁部材の外周部および弁ボディの内周部との間
ならびに噴孔により形成されるため、弁部材の外周部、
弁部材の内周部または噴孔の形状を変更することによ
り、燃料流路の形状を容易に変更することができる。そ
のため、構造を簡単にすることができる。
【0006】例えば、早期噴射とその後の主噴射とに燃
料の噴射を分離する分割噴射の場合、所定量の早期噴射
を燃焼室内部の所定の領域に層状で均一な可燃混合気範
囲の希薄噴霧を形成する。早期噴射により形成される噴
霧は、噴霧角度を大きく貫通力を小さくする。これによ
り、過早着火あるいは失火を防止することができる。着
火はあらかじめ燃料と空気とが混合された予混合着火と
なるが、希薄噴霧であるため燃焼温度の低い冷炎とな
る。早期噴射により形成された冷炎に早期噴射と異なる
噴射特性の主噴射をすることにより、主噴射により形成
される噴霧は冷炎により着火遅れなく着火する。そのた
め、発生する熱量の最高点を制御でき、燃費が最適とな
る時期に噴射時期を適当に設定することができる。ま
た、主噴射による燃料の噴射量を制御することでエンジ
ンの出力を制御することができる。主噴射により形成さ
れる燃料の噴霧は、例えば噴霧角度が小さく貫通力が大
きな噴霧である。これにより、例えばNOx、HCおよ
び黒煙など有害な排出物の発生が低減され、燃焼時の騒
音を低減することができる。したがって、噴孔の数に関
係なくエンジンの運転状態に応じて噴霧の形状を変更す
ることができ、排出される有害物質および騒音を低減す
ることができる。
【0007】本発明の請求項2または3記載の燃料噴射
装置によると、燃料流路は弁部材のリフト量に応じて拡
大するように形成されている。そのため、弁部材のリフ
ト量の変化により燃料流路の形状が変化し、噴孔から噴
射される燃料の噴霧形状を変更することができる。本発
明の請求項4記載の燃料噴射装置によると、弁部材の外
周部には弁部材の軸とは所定の角度をなす溝部が形成さ
れている。燃料流路を流れる燃料は溝部に沿って流れる
ため、燃料流路を流れる燃料に旋回力を付与することが
できる。
【0008】本発明の請求項5記載の燃料噴射装置によ
ると、弁ボディの内周部と弁部材の先端部との間には旋
回流形成室が形成されている。旋回流形成室は内径が弁
ボディの外周部の外径より小さく形成されている。その
ため、旋回流形成室の容積を小さくすることができ、旋
回流を素早く形成することができる。本発明の請求項6
記載の燃料噴射装置によると、弁部材の軸となす角度が
異なる複数の外周部を有している。そのため、弁部材の
リフト量に応じて燃料流路の形状を変更でき、噴孔から
噴射される燃料の噴霧の形状を変更することができる。
【0009】本発明の請求項7記載の燃料噴射装置によ
ると、旋回流形成室は当接部よりも先端側に形成されて
いる。旋回流形成室では旋回流が形成されるため、旋回
流の旋回による圧力均衡作用により、弁部材を調芯する
ことができる。これにより、弁部材と弁ボディとを同軸
に維持することができるため、燃料は複数の噴孔へ均等
に分配される。その結果、各噴孔により形成される噴霧
の形状のばらつきを防止することができる。
【0010】本発明の請求項8または9記載の燃料噴射
装置によると、噴孔は燃料入口側の内径よりも内径が小
さな縮径部を有している。すなわち、噴孔は例えば鼓の
ような形状に形成されている。噴孔に流入する燃料は弁
部材のリフト量によって噴孔に供給される燃料の流量が
異なる。そのため、噴孔に縮径部を形成することによ
り、燃料の流量に応じて噴孔から噴射される燃料の噴霧
の形状が変化する。例えば、燃料の流量が小さいとき、
縮径部で縮小された燃料の流れは噴孔の形状に沿って拡
大し噴霧角度の大きな噴霧として噴射される。一方、燃
料の流量が大きいとき、縮径部で縮小された燃料の流れ
は縮小された状態を維持して流れ噴霧角度の小さな噴霧
として噴射される。したがって、リフト量に応じて噴射
される燃料の形状を変更することができる。
【0011】本発明の請求項10記載の燃料噴射装置に
よると、噴孔の燃料入口側は弁部材の当接部が着座する
弁ボディの円錐状の弁座部に開口している。このように
噴孔の燃料入口側が円錐状の弁座部に開口することによ
り、弁部材の軸から燃料入口側の上端部までの距離は弁
部材の軸から燃料入口の下端部までの距離よりも大きく
なる(図5に示すru、rdを参照)。ここで、旋回流
形成室、あるいは弁部材に設けられている溝部により、
噴孔の入口側へ流入する燃料には旋回力が付与されてい
る。この旋回力が付与された燃料が噴孔に流入すると
き、上述のように弁部材の軸から噴孔入口の上端部また
は下端部までの距離がそれぞれ異なるため、運動量保存
の法則により噴孔入口の上端部または下端部における旋
回する燃料の円周方向の速度成分は相違する。そのた
め、噴孔の燃料入口側の下端部における円周方向の速度
成分は上端部における円周方向の速度成分より大きくな
る(図6に示すUu、Udを参照)。この噴孔の燃料入
口側の上端部または下端部における円周方向の速度成分
の差により、その速度差に応じた旋回流が噴孔内でも形
成される。このように噴孔内で旋回流が形成されること
により、噴孔の出口側から噴射される燃料の噴霧の微粒
化を促進することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
複数の実施例を図に基づいて説明する。 (第1実施例)本発明の第1実施例による燃料噴射装置
であるインジェクタ1を図2に示す。インジェクタ1は
図示しないエンジンのエンジンヘッドに挿入搭載され、
エンジンの各気筒内に燃料を直接噴射するように構成さ
れている。燃料噴射ポンプから吐出された高圧燃料は図
示しない蓄圧管の蓄圧室で所定圧に蓄圧され、インジェ
クタ1に供給される。燃料噴射ポンプは、エンジンの回
転数、負荷、あるいは吸入燃料圧力、吸入空気量、冷却
水の温度にしたがい吐出圧を調整する。
【0013】インジェクタ1のハウジング11と弁ボデ
ィ12とはチップパッキン13をはさみリテーニングナ
ット14で締結されている。弁部材は、噴孔121側か
らバルブニードル70、ロッド23、制御ピストン2
4、25により構成されている。
【0014】バルブニードル70は弁ボディ12に往復
移動自在に支持されている。バルブニードル70は、第
1の付勢手段としての第1スプリング15により制御ピ
ストン24、ロッド23を介し弁ボディ12に形成した
弁座部12aに付勢されている。第1スプリング15は
第2制御室65に制御ピストン25と同軸に収容されて
いる。第2の付勢手段としての第2スプリング16はハ
ウジング11内のロッド23の周囲にロッド23と同軸
に嵌挿され、チップパッキン13にスプリング座17を
押圧している。スプリング座17がチップパッキン13
に着座しているとき、スプリング座17の下端面はバル
ブニードル70と隙間h1つまり第1リフト量を形成し
ている。スプリング座17がチップパッキン13に着座
しているとき、スプリング座17の下端面はチップパッ
キン13の下端面よりh2つまり第2リフト量に対応す
る分突出している。したがって、バルブニードル70の
最大リフト量はh1+h2となる。
【0015】電磁弁30はハウジング11の上部とナッ
ト31で締結されている。電磁弁30は、アーマチャ3
2、ボディ33、プレート34、コイル35、第1制御
弁40、第2制御弁43、第1スプリング42、第2ス
プリング44などで構成されている。
【0016】図3に示すように、第2制御弁43は第2
スプリング44の付勢力によりボディ33に形成した弁
座33aに着座可能である。第2制御弁43は円筒状に
形成されており、軸方向に貫通する貫通孔を有してい
る。第2制御弁43は内周壁により第1制御弁40を往
復移動自在に支持している。第1制御弁40と第2制御
弁43とは同軸上に配置されている。第1制御弁40は
第1スプリング42の付勢力によりプレート34に着座
可能である。第1制御弁40の上部に位置するコア41
は、コイル35に通電することにより発生する励起吸引
力により第1スプリング42の付勢力に抗してアーマチ
ャ32の端面32aに吸引される。第1制御弁40が図
2および図3の上方にリフトし第2制御弁43の端部4
3aに当接する。コイル35に供給される電流値がさら
に高い場合、第1制御弁40のコア41を吸引する力が
さらに大きくなり、第1スプリング42と第2スプリン
グ44との付勢力の和に抗し第1制御弁40および第2
制御弁43がともに上昇し、第2制御弁43がアーマチ
ャ32の係止部32bに当接して停止する。
【0017】第1制御室60に入口絞り61および出口
絞り62が連通している。出口絞り62の流路面積は入
口絞り61の流路面積よりも大きい。出口絞り62は低
圧側と連通可能な燃料通路である。入口絞り61は、ハ
ウジング11に圧入あるいは嵌合挿入されているライナ
ー26に形成されており、燃料通路51と連通してい
る。燃料流入通路50、燃料通路51、入口絞り61を
通り第1制御室60に高圧燃料が供給される。出口絞り
62はボディ33とハウジング11との間に挟持されて
いるプレート34に形成されており、燃料室63に連通
している。また、第2制御室65に入口絞り66および
出口絞り67が連通している。出口絞り67の流路面積
は入口絞り66の流路面積よりも大きい。入口絞り66
は燃料通路51に連通しており、燃料流入通路50、燃
料通路51、入口絞り66を通り第2制御室65に高圧
燃料が供給される。出口絞り67は燃料通路68に連通
している。
【0018】第1制御弁40が出口絞り62を開放する
ことで、第1制御室60の高圧燃料は、出口絞り62、
低圧側の燃料室63および燃料通路64を経由して燃料
排出通路58から燃料タンク3に排出される。第2制御
弁43がボディ33の弁座33aから離座することによ
り燃料通路69を開放すると、第2制御室65の高圧燃
料は、出口絞り67および燃料通路68を経由して燃料
排出通路58から燃料タンク3に排出される。
【0019】図2に示すように、制御ピストン24はハ
ウジング11に嵌挿されている。制御ピストン24の反
噴孔側に位置している制御ピストン25はライナー26
に嵌挿されており、第1制御室60に面している。制御
ピストン24の下部はロッド23に当接している。第1
スプリング15は一端をライナー26に当接し、他端を
制御ピストン25に係止されている。制御ピストン24
と制御ピストン25とは別体としたが、一体に構成して
もよい。また、制御ピストン24とロッド23は一体で
もよい。
【0020】制御ピストン24および制御ピストン25
が第1制御室60から燃料圧力を受ける受圧面積、第2
制御室65から燃料圧力を受ける受圧面積の合計は、弁
ボディ12と摺動するバルブニードル70のガイド部の
断面積、つまり、バルブニードル70を収容する弁ボデ
ィ12の収容孔の断面積より大きく形成されている。図
示しない蓄圧管から供給される高圧燃料は、ハウジング
11に形成された燃料流入通路50、燃料通路51、チ
ップパッキン13に形成された燃料通路52、ノズルボ
ディ12に形成された燃料通路53、燃料溜まり54か
らバルブニードル70周囲の燃料通路55を経てバルブ
ニードル70と弁座部12aとで形成する弁部2に至
る。
【0021】次に、弁部2の周辺について構成を説明す
る。図4に示すように、バルブニードル70は弁ボディ
12の内部に摺動可能に収容されている。バルブニード
ル70の先端に設けられた当接部70aは弁ボディ12
に形成した弁座部12aに着座可能である。
【0022】図1に示すように弁部2は、旋回流形成室
18および噴孔121、ならびに旋回力形成部71から
構成されている。旋回力形成部71は、弁ボディ12の
内周部に形成されている弁座部12a、ならびにバルブ
ニードル70に形成されている第1円錐台部711、第
2円錐台部712、第3円錐台部713、円筒部71
4、溝部715および円錐部716から構成されてい
る。溝部715は第1円錐台部711から円筒部714
および第2円錐台部712を経て第3円錐台部713ま
でバルブニードル70の外周部に形成され、バルブニー
ドル70の軸Lとは所定の角度βをなすように形成され
ている。第3円錐台部713の傾斜角度すなわち第3円
錐台部713の外周部とバルブニードル70の軸Lとが
なす角度は、バルブニードル70の先端の円錐部716
の傾斜角度よりもわずかに小さいまたは同一に設定され
ている。第3円錐台部713と円錐部716との接続部
は当接部70aである。
【0023】円筒部714と弁ボディ12の円筒内周部
12cとの間には、所定のクリアランスが形成されてい
る。溝部715の流路断面積は、噴孔121の流路断面
積よりも大きく、かつバルブニードル70の最大リフト
時における弁座部12aと当接部70aとの間の流路面
積よりも大きく設定されている。旋回流形成室18は、
弁ボディ12の内周部とバルブニードル70の円錐部7
16との間に形成される。旋回流形成室18の内径は、
バルブニードル70の外周部の外径よりも小さい。噴孔
121は、弁ボディ12の内周側である内壁と外周側で
ある外壁とを連通している。噴孔121の弁ボディ内壁
側、すなわち燃料入口側は、円錐状の弁座部12aの燃
料下流側に開口している。噴孔121は、弁ボディ12
の周方向に複数形成されている。噴孔121は、図1に
示すように入口側の内径が弁ボディ12の出口側の内径
より大きくなるテーパ形状に形成されている。噴孔12
1の入口側は、弁ボディ12の内周部との間に面取り部
を有しているため、弁ボディ12の内周部と噴孔121
とは曲面で接続されている。
【0024】弁ボディ12の内周部と溝部715を含む
バルブニードル70の外周部との間ならびに噴孔121
により燃料流路が形成される。燃料流路は、燃料溜まり
54から燃料通路55を経由して燃料が供給される。
【0025】次に、インジェクタ1の作動について説明
する。まず、図示しない燃料噴射ポンプから燃料が吐出
され、図示しない蓄圧管に送出される。蓄圧管の蓄圧室
で所定の一定圧に蓄圧された高圧燃料はインジェクタ1
に供給される。また、図示しないエンジン制御装置(E
CU)により、エンジンの運転条件に応じた制御弁駆動
電流が生成され、電磁弁30のコイル35に供給され
る。駆動電流の供給によりコイル35に励起吸引力が発
生すると、第1スプリング42の付勢力に抗し第1制御
弁40を吸引する。すると出口絞り62が開放され、第
1制御室60が出口絞り62を介して低圧側の燃料室6
3に連通する。入口絞り61より出口絞り62の流路面
積が大きく設定されているので、流入燃料量より流出燃
料量が多く、第1制御室60の燃料圧力は低下しはじめ
る。この圧力低下速度は、入口絞り61と出口絞り62
との流路面積の差と第1制御室60の容積の設定で任意
に調節できる。第1制御室60の圧力が低下し、第1ス
プリング15の設定荷重と、第1制御室60および第2
制御室65の燃料圧力から受ける力との合力である噴孔
閉塞方向の力がバルブニードル70を押し上げる力より
小さくなるとバルブニードル70は開弁しはじめる。こ
れにより、噴孔121からは、燃料の噴射が開始され
る。
【0026】コイル35に供給される駆動電流がさらに
大きくなるとコイル35により第1制御弁40が吸引さ
れる移動量がさらに大きくなり、第1制御室60の燃料
の圧力はさらに低下する。そのため、燃料の圧力により
バルブニードル70のリフト量はさらに増大し最大リフ
ト量に達する。
【0027】一定時間が経過し、燃料の噴射時期が終了
すると、コイル35への駆動電流の供給が停止される。
コイル35に発生する励起吸引力が消滅し、第1制御弁
40は第1スプリング42および第2スプリング44の
付勢力により図2の下方へ付勢され、第1制御弁40は
出口絞り62を閉塞する。出口絞り62が閉塞されるこ
とにより、第1制御室60の内部の燃料の圧力は増大し
バルブニードル70を噴孔閉塞方向へ付勢する力が増大
する。そのため、バルブニードル70は図2の下方へ移
動し、当接部70aが弁座部12aに着座する。当接部
70aが弁座部12aに着座することにより燃料流路が
閉塞され、燃料の噴射が終了する。
【0028】次に、上記構成によるインジェクタ1の燃
料噴射機構について説明する。バルブニードル70が所
定の第1リフト量h1まで上昇すると、弁ボディ12の
弁座部12aとバルブニードル70の当接部70aとの
間にはわずかな隙間が形成される。このとき、溝部71
5を流動する燃料の流速Vnは、図5に示すようにバル
ブニードル70の周方向の速度成分Usと、バルブニー
ドルの軸L方向の速度成分Wsとに分解される。Usと
Wsとの速度比は、溝部715がバルブニードル70の
軸Lとなす角度βにより決定される。すなわち、溝部7
15はバルブニードル70のリフト量にかかわらず一定
の流路断面積を有しているため、溝部715を流動する
燃料の流速Vnは弁座部12aと当接部70aとの間の
隙間を流動する燃料の流量が増大するにしたがって増大
する。また、燃料流路の一部を形成する弁ボディ12の
内周部とバルブニードル70の外周部との間の距離は、
弁座部12aと当接部70aとの間ではバルブニードル
70のリフト量に比例して拡大する。一方、円筒内周部
12cと円筒部714との間の距離は、バルブニードル
70のリフト量にかかわらず一定である。
【0029】このとき、運動量保存の法則および自由渦
の法則により、溝部715の出口における燃料の流れの
中心位置の半径をrsとすると、溝部715の出口にお
ける燃料旋回流の円周方向の速度成分Usとの積である
角運動量rs×Usは保存される。これにより、噴孔1
21の弁ボディ12の入口側の上端部121uとバルブ
ニードル70の軸Lとの距離をru、噴孔121の上端
部121uにおける燃料の円周方向の速度成分をUu、
噴孔121の入口側の下端部121dとバルブニードル
70の軸Lとの距離をrd、噴孔121の下端部におけ
る燃料の円周方向の速度成分をUdとすると、rs×U
s=ru×Uu=rd×Udが成立する。ここで、rd
<ruであるから、Uu=rs×Us/ru<Ud=r
s×Us/rdとなる。すなわち、噴孔121の下端部
121dにおける流速Udが上端部121uにおける流
速Uuよりも大きく、これらの差Ud−Uuに応じた旋
回流が図6に示すように噴孔121の内部で形成され
る。つまり、噴孔121の内部でも旋回流が形成され、
噴孔121そのものが旋回流形成室として機能する。
【0030】上記の自動車技術会論文20005054
に示されているように、噴孔121の出口側の半径re
と流入孔の等価面積直径doとの比に基づいて噴霧角度
は決定される。本実施例の場合、噴孔121の入口とバ
ルブニードル70の円錐部716との距離hは流入孔の
等価面積直径doに比例することから、噴孔121の出
口側の半径reと距離hすなわちバルブニードル70の
第1リフト量h1との比re/h1にしたがって噴霧角
度は変化する。噴孔121の出口側の半径reは一定で
あるため、バルブニードル70のリフト量h1が増大す
るにしたがって噴孔121から噴射される燃料の噴霧角
度は低減する。そのため、バルブニードル70のリフト
量h1を変化することにより、噴霧角度を変更すること
ができる。また、噴孔121は面取り部を有しているの
で、燃料は円滑に噴孔121へ導入される。さらに、噴
孔121はテーパ形状に形成されているため、re/d
oに応じて噴孔121の出口における流速が決定され
る。
【0031】バルブニードル70のリフト量が増大し最
大リフト量h1+h2に到達すると、弁座部12aと当
接部70aとの間の距離はさらに増大し、re/hが小
さくなる。そのため、リフト量h1のときと比較して噴
孔121から噴射される燃料の噴霧角度αは小さくな
る。このとき、旋回流形成室18と噴孔121の内部の
旋回流の損失により流量係数は図7に示すように従来の
燃料噴射装置と比較して低い値を示す。なお、上記の従
来の燃料噴射装置とは、本実施例の溝部715などの旋
回流形成部71あるいは旋回流形成室18に相当する部
位を備えておらず、燃料に旋回力を付与しないタイプの
ものをいう。噴孔は、本実施例と同様に弁ボディの円錐
状の弁座部に形成されている。
【0032】上記のように第1実施例では、流量係数を
変更することにより燃料の噴射率を変更することができ
る。re/doすなわちre/h1を設定することによ
り旋回流の流速が変更され、流量係数ひいては噴射率が
設定される。また、噴孔121から噴射される燃料の噴
霧角度は、旋回流の旋回力によって制御される。すなわ
ち、噴孔121での損失を低減することにより噴霧角度
は小さくなり、噴孔121での損失を増大することによ
り噴射角度は大きくなる。
【0033】以上説明した第1実施例によると、バルブ
ニードル70の外周部に溝部715を形成することによ
り弁ボディ12の内部の旋回流形成室18で旋回流が形
成される。形成される旋回流の旋回力はバルブニードル
70のリフト量に応じて変化する。また、バルブニード
ル70のリフト量に応じて、燃料流路の一部である弁座
12aと当接部70aとの間の距離が変化するため噴孔
121へ流入する燃料の流速および流量が変化する。そ
のため、噴孔121から噴射される燃料の噴霧角度をバ
ルブニードル70のリフト量によって変化させることが
できる。また、旋回力が付与された燃料を噴孔121へ
導くことにより噴孔121の内部でも旋回流が形成され
る。そのため、噴孔121から噴射される燃料の噴霧は
微粒化が促進され、エンジンから排出される有害物質を
低減することができる。
【0034】第1実施例では、噴孔121をテーパ形状
に形成している。そのため、re/hを小さくすること
ができるだけでなく、噴孔121における中心軸方向の
流れの損失を低減することができる。そのため、噴孔1
21の内部における燃料の旋回流による損失を補い、所
望の噴霧到達距離を確保することができる。
【0035】また、第1実施例では旋回流形成室18の
内径を小さくしているので、旋回流形成室18の容積を
小さくすることができる。旋回流形成室18の容積を小
さくすることにより、旋回流を迅速に形成することがで
きる。また、旋回流形成室18を当接部70aよりも先
端側に形成することにより、バルブニードル70のリフ
ト量の変化に噴孔121から噴射される燃料の噴霧角度
が素早く追随することができる。さらに、旋回流形成室
18における燃料の圧力均衡作用により、バルブニード
ル70の中心軸は調芯され、バルブニードル70と弁ボ
ディ12との同軸性を確保することができる。そのた
め、弁ボディ12の周方向に複数形成されている噴孔1
21から噴射される燃料の噴霧が各噴孔間で変形した
り、噴射率が変化したりすることなく、噴孔間での噴霧
のばらつきを低減することができる。
【0036】以上、第1実施例では噴孔121をテーパ
形状に形成する場合について説明した。しかし、噴孔は
テーパ形状に限らず円筒状に形成することもできる。た
だし、この場合、燃料の旋回による損失を考慮し内径を
大きく設定する必要がある。
【0037】(第2実施例)本発明の第2実施例による
インジェクタを図8に示す。第1実施例と同一の構成部
位には同一の符号を付し、説明を省略する。第2実施例
は、弁ボディ12の内周部の形状が第1実施例と異な
る。第2実施例の場合、弁ボディ12の内周部には第1
実施例と同一の内径の円筒内周部12dと円筒内周部1
2dよりも内径が大きな拡大内周部12eとが形成され
ている。これにより、バルブニードル70のリフト量が
小さいとき、円筒内周部12dは第1実施例と同一のク
リアランスを維持しつつバルブニードル70の円筒部7
14と対向する。一方、バルブニードル70のリフト量
が大きくなると、円筒部714は拡大内周部12eと対
向する。すなわち、燃料流路を形成する弁ボディ12の
内周部とバルブニードル70の外周部との間の距離は、
バルブニードル70のリフト量に応じて段階的に変化す
る。
【0038】バルブニードル70のリフト量が図8に示
すL1+L2より小さいとき、噴孔121から噴射され
る燃料の噴霧角度および流量係数は第1実施例と同一で
ある。バルブニードル70のリフト量が増大しL1+L
2よりも大きくなると、溝部715を通過する燃料の運
動エネルギより第2円錐台部712の外側を通過する燃
料のバルブニードル軸方向の流れ成分Wbのエネルギが
大きくなる。そのため、燃料は旋回力が付与されること
なく図8の上方から下方へバルブニードル70の軸方向
へ流動する。その結果、バルブニードル70のリフト量
がL1+L2よりも大きくなると、旋回流形成室18に
おける旋回流は急速に旋回力を喪失する。
【0039】図9に示すように、バルブニードル70の
リフト量がL1+L2より大きくなるにしたがって、噴
霧角度αは溝部715などが形成されていない従来の燃
料噴射装置と同様になる。また、流量係数μも増大する
ため従来の燃料噴射装置と同様となる。
【0040】上記のような第2実施例では、バルブニー
ドル70のリフト量をL1、L1+L2、ならびにL1
+L2よりも大きな例えばL3などに制御することによ
り、噴霧角度および流量係数を第1実施例と比較して大
きく変化させることができる。例えば、エンジンの低負
荷または中負荷領域ではバルブニードル70のリフト量
をL1に制御することにより、噴霧角度が大きく貫通力
が小さな燃料噴霧とすることができる。そのため、流量
係数が小さく噴射期間を延長することができ、エンジン
の運転時における騒音および有害物質の排出を低減する
ことができる。一方、高負荷領域ではバルブニードル7
0のリフト量をL3に制御することにより、噴霧角度が
小さく貫通力が大きな燃料噴霧とすることができる。そ
のため、流量係数が大きくなりエンジンの燃焼室全体に
燃料を短期間で拡散させることができ、エンジンから排
出される黒煙の低減と同時にエンジンの出力の増大を実
現することができる。
【0041】(第3実施例)本発明の第3実施例による
インジェクタを図10に示す。第1実施例と同一の構成
部位には同一の符号を付し、説明を省略する。第3実施
例では、噴孔122の形状が第1実施例と異なる。第3
実施例では、図11に示すように噴孔122の弁ボディ
12の内周部側すなわち入口側122aから外周部側す
なわち出口側122bまでの間に最も内径が小さくなる
縮径部122cが形成されている。すなわち、噴孔12
2は鼓形状に形成されている。
【0042】噴孔122は入口側122aにおける半径
がri、縮径部122cの半径がrm、ならびに出口側
122bにおける半径がreである。すなわち、噴孔1
22は、入口側122aから縮径部122cに向かうに
したがって内径が縮小し、縮径部122cから出口側1
22bに向かうにしたがって内径が拡大するように形成
されている。そのため、縮径部122cから出口側12
2bへかけて噴孔122の内周面はテーパ形状の傾斜面
を形成している。縮径部122cから出口側122bに
かけての噴孔122の拡大角度はθfである。また、噴
孔122の入口側と弁部材70の外周部との間の距離と
縮径部122cの内径rmとの比は、噴孔122から噴
射される燃料の噴霧角度に応じて設定されている。
【0043】噴孔122の入口側122aから出口側1
22bのまでの間に縮径部122cを形成することによ
り、バルブニードル70のリフト量がある所定の第1リ
フト量の場合、燃料の流速は小さいため、燃料は噴孔1
22の内周面に沿って流動する。縮径部122cで縮小
された燃料は出口側122bへ拡大する噴孔122から
燃料が有している旋回力により噴射され、噴射角度が増
大する。また、入口側122aから縮径部122cまで
の形状を燃料の流れの形状に合わせた形状に形成するこ
とにより、第1実施例と同様に燃料の流れ形状の変化に
よる損失の低減が図られる。一方、θfを5°から15
°に設定することにより、縮径部122cから出口側1
22bまでの流れの拡大による損失を低減することがで
きる。これにより、流量係数が増大し、第1リフト量よ
り大きな所定の第2リフト量における噴霧角度αを調整
することができる。
【0044】また、バルブニードル70のリフト量が第
1リフト量よりも大きな所定の第2リフト量の場合、燃
料の流速は大きくなる。そのため、縮径部122cで縮
小された燃料の流れはその慣性力により噴孔122の内
周面とは離れて流動する。その結果、噴孔122から噴
射される燃料の噴霧角度は小さくなり、噴霧の貫通力が
増大する。すなわち、縮径部122cは絞りとして機能
する。
【0045】第3実施例では、噴孔122を鼓形状とす
ることにより、噴孔122の入口側の面取り部による噴
孔122への円滑な燃料導入の効果に加え、燃料の流れ
の縮小および拡大にともなう損失を低減することができ
る。また、噴孔122を鼓形状とすることによりre/
doが大きくなるため、流量係数を小さくすることがで
き、噴霧角度の増大を図ることができる。
【0046】以上のように第3実施例では、低リフト量
である第1リフト量のとき、上述した第2実施例より噴
霧角度を増大させることができる。一方、高リフト量で
ある第2リフト量のとき、噴霧角度を低減し貫通力を増
大させることができる。また、第2リフト量のとき、流
量係数が増大し噴射率を第2実施例よりも大きくするこ
とができる。したがって、噴霧特性の変化量をより大き
くすることができる。
【0047】(第4実施例)本発明の第4実施例による
燃料噴射装置を図12から図14に示す。第1実施例と
同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。第
4実施例によるインジェクタは、構造が単純な単噴孔の
燃料噴射装置である。
【0048】弁ボディ19には軸方向の端部に噴孔19
1が形成されている。弁ボディ19の内周部側にはスワ
ーラ80が圧入されている。スワーラ80の内周部側に
はバルブニードル72の円筒部721が所定のクリアラ
ンスを形成して挿入されている。スワーラ80には、弁
ボディに形成されている燃料通路53、燃料溜まり5
4、燃料通路55を経由して燃料が供給される燃料通路
56が弁ボディ19の軸方向に形成されている。スワー
ラ80には、燃料通路56と旋回流形成室81とを連通
する連通部82が形成されている。バルブニードル72
は、弁ボディ19の弁座部19aに着座可能な当接部7
2a、ならびに連通部82の開口部を開閉する制御端部
72bを有している。
【0049】第4実施例では、旋回流形成室81へ流入
する連通部82の開口面積をバルブニードル72のリフ
ト量に応じて変更することができる。これにより、バル
ブニードル70のリフト量に応じて燃料流路の形状が変
化し、噴孔191の出口側191bの半径reと旋回流
形成室81の入口側の開口量との関係が変化する。その
ため、第1実施例と同様に噴霧角度を変更することがで
きる。
【0050】以上説明した本発明の複数の実施例では、
コモンレール式の燃料噴射装置に本発明を適用した例に
ついて説明したが、本発明はコモンレール式の燃料噴射
装置に限らず例えば蓄圧式の電気力−油圧サーボ式の燃
料噴射装置、電磁力によりバルブニードルを直接駆動す
る燃料噴射装置など公知の他の形式の燃料噴射装置に適
用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による燃料噴射装置を適用
したインジェクタを示す図であって、弁部を拡大した模
式的な断面図である。
【図2】本発明の第1実施例による燃料噴射装置を適用
したインジェクタ示す模式的な断面図である。
【図3】本発明の第1実施例による燃料噴射装置を適用
したインジェクタ示す図であって、電磁弁の近傍を拡大
した模式的な断面図である。
【図4】本発明の第1実施例による燃料噴射装置を適用
したインジェクタのノズル部を示す模式的な断面図であ
る。
【図5】本発明の第1実施例による燃料噴射装置を適用
したインジェクタを示す図であって、燃料の流れを説明
するために弁部を拡大した模式的な断面図である。
【図6】本発明の第1実施例による燃料噴射装置を適用
したインジェクタの噴孔から噴射される燃料の流れを説
明するために噴孔の近傍を拡大した模式的な断面図であ
る。
【図7】本発明の第1実施例と従来例とを比較した図で
あって、バルブニードルのリフト量と噴霧角度および流
量係数との関係を示す図である。
【図8】本発明の第2実施例による燃料噴射装置を適用
したインジェクタを示す図であって、弁部の近傍を拡大
した模式的な断面図である。
【図9】本発明の第2実施例と第1実施例および従来例
とを比較した図であって、バルブニードルのリフト量と
噴霧角度および流量係数との関係を示す図である。
【図10】本発明の第3実施例による燃料噴射装置を適
用したインジェクタを示す図であって、弁部の近傍を拡
大した模式的な断面図である。
【図11】本発明の第1実施例による燃料噴射装置を適
用したインジェクタを示す図であって、噴孔の近傍を拡
大した模式的な断面図である。
【図12】本発明の第4実施例による燃料噴射装置を適
用したインジェクタのノズル部を示す模式的な断面図で
ある。
【図13】図12のXIII−XIIIで切断した断面図であ
る。
【図14】図13のB−C−O−D−E線で切断し展開
した断面図である。
【符号の説明】
1 インジェクタ(燃料噴射装置) 12、19 弁ボディ 12a、19a 弁座部 18 旋回流形成室 70、72 バルブニードル(弁部材) 70a、72a 当接部 81 旋回流形成室 121、122、191 噴孔 122c 縮径部 715 溝部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 61/18 320 F02M 61/18 320Z 350 350D 360 360J Fターム(参考) 3G066 AA07 AB02 AC09 AD12 BA22 BA24 BA25 BA26 CC08U CC10 CC14 CC18 CC20 CC21 CC41 CC42 CE22 DA08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周側と外周側とを連通する噴孔、なら
    びに前記噴孔の燃料入口側に弁座部を有する弁ボディ
    と、 前記弁座部に当接可能な当接部を有し、前記当接部が前
    記弁座部から離座または前記当接部が前記弁座部へ着座
    することにより前記噴孔を開閉する弁部材とを備える燃
    料噴射装置であって、 前記弁ボディと前記弁部材との間ならびに噴孔により燃
    料流路が形成され、前記燃料流路は前記噴孔から噴射さ
    れる燃料の噴霧形状および噴射率を前記弁部材のリフト
    量に応じて変更可能な形状に形成されていることを特徴
    とする燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】 前記弁部材の外周部と前記弁ボディの内
    周部との間の距離は、前記弁部材のリフト量に比例して
    連続的に拡大するように形成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の燃料噴射装置。
  3. 【請求項3】 前記弁部材の外周部と前記弁ボディの内
    周部との間の距離は、前記弁部材のリフト量に応じて段
    階的に拡大するように形成されていることを特徴とする
    請求項1記載の燃料噴射装置。
  4. 【請求項4】 前記弁部材は、外周部に該弁部材の軸と
    は所定の角度をなして形成されている溝部を有すること
    を特徴とする請求項1、2または3記載の燃料噴射装
    置。
  5. 【請求項5】 前記弁ボディの内周部と前記弁部材の先
    端部との間に形成されている旋回流形成室をさらに備
    え、前記旋回流形成室は内径が前記弁ボディの外周部の
    外径よりも小さく形成されていることを特徴とする請求
    項1から4のいずれか一項記載の燃料噴射装置。
  6. 【請求項6】 前記弁部材は、該弁部材の軸となす角度
    が異なる複数の外周部を有することを特徴とする請求項
    1から4のいずれか一項記載の燃料噴射装置。
  7. 【請求項7】 前記旋回流形成室は、前記弁部材が前記
    弁ボディに当接する前記当接部よりも先端側に形成され
    ていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項
    記載の燃料噴射装置。
  8. 【請求項8】 前記噴孔は、該噴孔の燃料入口側の内径
    よりも内径が小さな縮径部を有することを特徴とする請
    求項1から7のいずれか一項記載の燃料噴射装置。
  9. 【請求項9】 前記噴孔の燃料入口側と前記弁部材の外
    周部との間の距離と前記縮径部の内径との比は、前記噴
    孔から噴射される燃料の噴霧角度に応じて設定されてい
    ることを特徴とする請求項8記載の燃料噴射装置。
  10. 【請求項10】 前記噴孔の燃料入口側は、前記弁部材
    の前記当接部が着座する前記弁ボディの円錐状の弁座部
    に開口していることを特徴とする請求項4、5または7
    記載の燃料噴射装置。
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