JP2002320150A - イメージセンサモジュール、およびイメージセンサモジュールの製造方法 - Google Patents
イメージセンサモジュール、およびイメージセンサモジュールの製造方法Info
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Abstract
品コストを低減することができるイメージセンサモジュ
ールを提供する。 【解決手段】 受光部を有するイメージセンサチップが
搭載された基板と、被写体からの反射光を上記受光部上
に結像するためのレンズ体と、上記基板および上記レン
ズ体を支持する樹脂フレームと、を備えたイメージセン
サモジュールであって、上記基板および上記レンズ体
は、それぞれ、上記樹脂フレームに形成された基板基準
面およびレンズ基準面に当接することにより位置決めさ
れ、かつ上記樹脂フレームに直接的に固定されているこ
とを特徴とする。
Description
などの撮像用機器や、カメラ付きの携帯型電話機あるい
は腕時計など撮像機能を設けた機器の構成部品として好
適に用いられるイメージセンサモジュール、およびその
製造方法に関する。
機器には、撮像により得られた光学的画像データを電気
的信号に変換するためのイメージセンサモジュールが備
えられている。従来のイメージセンサモジュールの一例
を図8に示す。同図に表われているように、このイメー
ジセンサモジュール200は、イメージセンサチップ1
と、このイメージセンサチップ1と電気的に導通する内
部端子Taとがパッケージ209内に封入された構造を
有している。
成された受光部11で光を受光すると、内部に設けられ
た光電変換領域がその光量に応じた電荷を発生し、この
電荷を電極パッドから出力するように構成されている。
パッケージ209は、イメージセンサチップ1を保護す
るためのものであって、上面が開口したケース状に形成
されており、その開口部は、カバーガラス291により
閉止されている。内部端子Taは、パッケージ209の
外部に突出した外部端子Tbに連続して接続端子T′を
なしている。
ュール200は、図9に示すように、被写体からの反射
光を上記受光部11上に結像するためのレンズ103と
組み合わせて使用される。このイメージセンサモジュー
ル200を使用する際には、同図に示すように、レンズ
103を支持するレンズマウント204を用意し、この
レンズマウント204によってこのイメージセンサモジ
ュール200を覆うようにする。なお、レンズ103と
しては、表裏面の両方が凸状曲面とされている一般的な
凸レンズが用いられている。
ール200においては、その使用に際して、上記したよ
うに、このイメージセンサモジュール200とは別体に
形成されたレンズマウント204を用意する必要がある
ため、それら全体として、部品点数および製造工程数が
多くなるとともに、それらを所望の箇所に個々に取り付
ける作業も煩雑になり、製造コストが高くなる。また、
レンズマウント204は、イメージセンサモジュール2
00よりも一回り大きなサイズにしなければならないた
め、全体のサイズも大きくなる。
他の例としては、特開平10−41492号公報に所載
のものがあり、これを本願の図10に示す。同図に表わ
れているように、このイメージセンサモジュール100
は、イメージセンサチップ1とレンズ103とがフレー
ム104内に組み込まれた構造を有している。
に搭載されており、基板2の下面に形成された接続端子
Tと電気的に導通している。フレーム104は、イメー
ジセンサチップ1を覆うチップケース部104aと、こ
のチップケース部104aの上方側に配置されたレンズ
マウント部104bとを有しており、全体として筒状と
なるように、樹脂により一体形成されている。チップケ
ース部104a下部の開口部は、その端縁が平坦とされ
ており、上記基板2によって封止される。
口部の周縁部内周には、凹状段部140が形成されてお
り、レンズ103は、この凹状段部140上に配置され
る。このとき、フレーム104は、基板1と、レンズ1
03とによって密封される。レンズ103の固定には、
レンズマウント部104bに外嵌するレンズキャップ1
08が用いられ、レンズ103は、凹状段部140とレ
ンズキャップ108の上方壁部108aとの間に挟み込
まれることによって固定される。このとき、レンズ10
3とイメージセンサチップ1とは、レンズ103の主平
面と上記受光部11とが平行となるように配置される。
また、レンズ103とイメージセンサチップ1との間の
距離は、レンズ103に入射した平行光が上記受光部1
1上に結像する長さに設定される。
写界深度を深くして正確なピント合わせを不要とするた
めに、絞り機能が設けられることがある。このイメージ
センサモジュール100においては、レンズキャップ1
08に孔部107を貫通形成することにより、レンズキ
ャップ108に絞り機能を設けている。
ュール100は、レンズ103が予め組み込まれた構造
を有しているので、上記したイメージセンサモジュール
200とは異なり、外部のレンズやこのレンズを支持す
るための部材を用いる必要がない。そして、このレンズ
103は、レンズキャップ108をフレーム104に外
嵌させるという単純な作業により固定されるので、組立
コストを低減することが可能となる。また、上記したイ
メージセンサモジュール200のように、イメージセン
サチップ1がパッケージングされておらず、これを直接
的に用いているので、特に平面視における占有面積を小
型化することが可能となる。
メージセンサモジュール100では、レンズキャップ1
08といった新たな部材を用いているため、全体として
部品コストを低減することができない。
時計など厚みが薄い小型機器に撮像機能を具備させるこ
とが所望されており、これにともなって、イメージセン
サモジュールは、その高さ方向においても小型化が要請
されている。上記イメージセンサモジュール100で
は、上述したように、平面視における小型化は可能であ
るが、高さ方向においては、レンズキャップ108の厚
みなどによって小型化することができないため、このよ
うな要請に対応することができないという問題が生じ
る。
されたものであって、全体的に小型化することができる
とともに部品コストを低減することができるイメージセ
ンサモジュールを提供することをその課題としている。
また、本願発明は、そのようなイメージセンサモジュー
ルを適切に製造することができる製造方法を提供するこ
とを他の課題としている。
は、次の技術的手段を講じている。
供されるイメージセンサモジュールは、受光部を有する
イメージセンサチップが搭載された基板と、被写体から
の反射光を上記受光部上に結像するためのレンズ体と、
上記基板および上記レンズ体を支持する樹脂フレーム
と、を備えたイメージセンサモジュールであって、上記
基板および上記レンズ体は、それぞれ、上記樹脂フレー
ムに形成された基板基準面およびレンズ基準面に当接す
ることにより位置決めされ、かつ上記樹脂フレームに直
接的に固定されていることを特徴としている。
ズ体は、上記樹脂フレームに対して接着剤により接着さ
れている。
樹脂フレームは、筒状に形成されたレンズマウント部を
有しており、上記レンズ体は、上記レンズマウント部の
開口部に嵌合することにより固定されている。
記レンズ体は、上記樹脂フレームに対して超音波融着さ
れている。
メージセンサモジュールの製造方法は、本願発明の第1
の側面により提供されるイメージセンサモジュールを製
造する方法であって、上記基板を上記樹脂フレームに固
定し、中間体を得る工程と、上記中間体を外部の装置に
対してリフローソルダリングの手法により半田付けする
工程と、上記レンズ体を上記樹脂フレームに固定する工
程と、を含むことを特徴としており、レンズ体は、中間
体を外部の装置に半田付けした後で取り付けられるの
で、リフロー炉内における加熱によってレンズ体が変形
するのを防止することができる。
ールは、上記樹脂フレーム内においてイメージセンサチ
ップがパッケージングされていないので、この樹脂フレ
ームが平面視において大きくなるのを防止することがで
きる。
は、結像用のレンズ体が備えられており、このレンズ体
は、樹脂フレームに対して直接的に固定されている。し
たがって、従来とは異なり、使用に際して、外部のレン
ズやこのレンズを支持するための部材、あるいは、上記
レンズ体を樹脂フレームに固定するための専用の部材を
必要としない。したがって、イメージセンサモジュール
の部品点数を減少させることができ、かつ、上記したレ
ンズ体固定用専用部材によりイメージセンサモジュール
が高さ方向に大型化されるのを防止することができる。
なお、高さ方向とは、レンズ体の光軸が延びる方向のこ
とである。
全体的に小型化することができ、かつ、部品コストを低
減することができる。
記レンズ体の片面には、所定領域以外の箇所における光
の透過を防止するための遮光層が設けられている。
上記遮光層は、遮光性に優れた塗料を印刷塗布すること
によって形成される。
上記所定領域に対応した領域に開口部を有することとな
り、この遮光層をいわゆる絞りとして機能させることが
できる。したがって、この開口部の径を小さくすれば、
被写界深度が深くなるため、このイメージセンサモジュ
ールあるいはこれを搭載した小型機器に対して、ピント
合わせ機構などを不要とすることも可能となる。この場
合、これらを小型化することができる。
は、上記レンズ体は、下面が凸状曲面とされておりかつ
上面の所定領域が凹状曲面とされているとともにこの所
定領域以外の箇所が平坦面とされているレンズ部を有す
る構成とされている。なお、レンズ体の下面とは、上記
イメージセンサチップに対向する側の面のことである。
料の塗布によって形成する場合に、たとえば、上記塗料
を含ませた印刷用ローラーなどをレンズ体の表面上で回
動させる方法を採用することができる。このとき、上記
レンズ体は、上記所定領域が凹状曲面とされているの
で、印刷用ローラーの表面がこの所定領域に当接しない
ため、たとえばスクリーン印刷のように印刷用のマスク
を用いなくとも、レンズ体の所定領域が開口されるよう
に上記遮光層を形成することができる。したがって、印
刷用のマスクを印刷対象面上に載置したり、このマスク
自体を作成したるする必要がない。その結果、遮光層の
形成を効率化することができる。
は、上記樹脂フレームは、上記イメージセンサチップを
覆うためのチップケース部と、このチップケース部の上
方側に配置された筒状のレンズマウント部とが互いに連
通するようにして形成されており、上記チップケース部
は、上記基板と、上記チップケース部とレンズマウント
部との間に備えられた光学的フィルタとによって密封さ
れている。
ルタは、上記チップケース部とレンズマウント部との間
に備えられているので、樹脂フレームに対して、レンズ
体に先立って取り付けられることとなる。また、このイ
メージセンサモジュールを製造する際には、上記基板
は、樹脂フレームに対して、レンズ体に先立って取り付
けられる。したがって、レンズ体を樹脂フレームに取り
付ける前に、基板と光学的フィルタとによって上記チッ
プケース部を密封することができる。その結果、イメー
ジセンサモジュールの製造中、あるいは上記中間体の輸
送中などにおいて、上記イメージセンサチップを保護す
ることができる。
ては、以下に行う発明の実施の形態の説明から、より明
らかになるであろう。
形態について、図面を参照して具体的に説明する。
ジュールの一例を示す概略断面図、図2は、図1に示す
イメージセンサモジュールの分解斜視図である。図3
は、本願発明に係るイメージセンサモジュールにおける
レンズ体および樹脂パッケージの他の例を示す概略断面
図である。図4は、本願発明に係るイメージセンサモジ
ュールにおけるレンズ体および樹脂パッケージのさらに
他の例を示す概略断面図であって、(a)および(b)
は、それらの固定方法を説明するための一連の図であ
る。また、図5は、本願発明に係るイメージセンサモジ
ュールにおけるレンズ体および樹脂パッケージのさらに
他の例を示す概略断面図であって、(a)および(b)
は、それらの固定方法を説明するための一連の図であ
る。なお、これらの図において、従来例を示す図8ない
し図10に表された部材、部分等と同等のものにはそれ
ぞれ同一の符号を付してある。
イメージセンサモジュールAは、イメージセンサチップ
1とレンズ体3Aとが樹脂フレーム4A内に組み込まれ
た構造を有している。
ば、CCD型あるいはMOS型の固体撮像素子であっ
て、図2に示すように、平面視矩形状を呈している。イ
メージセンサチップ1は、たとえばマトリクス状に配置
された複数の光電変換領域(図示略)を有しており、そ
の上面には、光を入射する受光部11が設けられてい
る。また、このイメージセンサチップ1の上面には、複
数の電極パッド12が形成されている。このイメージセ
ンサチップ1は、受光部11で光を受光すると、各光電
変換領域が受光した光をその光量に応じた電荷に変換
し、そして、各光電変換領域の電荷を各電極パッド12
から出力できるように構成されている。このイメージセ
ンサチップ1は、配線パターン(図示略)が表面に形成
された基板2に搭載される。
面視矩形を呈した平板状のプリント配線基板であって、
後述するチップケース部42における下側の開口部を密
閉できるようなサイズとされている。この基板2の表面
には、配線パターンの各所に配置された導体パッド21
が形成されており、各導体パッド21とイメージセンサ
チップ1の各電極パッド12とがワイヤWを介して接続
されている。一方、基板2の裏面には、本実施形態で
は、このイメージセンサモジュールAを外部の装置に表
面実装するための電極端子Tが複数設けられている。各
電極端子Tは、たとえば、基板2の端面に形成された図
示しないスルーホールなどを介して、基板2表面の配線
パターンと導通している。
被写体からの反射光を上記受光部11上に結像するため
のレンズ部31と、このレンズ部31の周囲に配置され
た支持部32Aとを有しており、たとえばアクリルやP
MMA(ポリメチルメタクリレート)など透光性を有す
る部材により一体的に形成されている。
プ1に対向する側の面、すなわち下面が凸状曲面30a
とされている。一方、レンズ部31の上面は、中央部分
の所定領域が凹状曲面30bとされているとともに、こ
の所定領域30b以外の箇所が平坦面30cとされてい
る。
31の主平面に対して平行かつ平坦な支持面Sが形成さ
れており、支持部32Aの上面は、上記レンズ部31の
平坦面30cと連続する平面部33とされている。この
レンズ体3Aでは、支持部32Aの下方側は、レンズ部
31の周囲から下方に向って延びる円筒状に形成されて
おり、その下端面が支持面Sとされている。このとき、
支持部32Aの厚みがレンズ部31の厚みよりも大とな
るようにすれば、レンズ部31の凸状曲面30aが支持
面Sから下方に突出しないため、支持面Sを容易に平坦
に加工することができる。
ように、上記所定領域30b以外の箇所における光の透
過を防止するための遮光層5が設けられている。遮光層
5は、いわゆる絞りとして機能する部分であって、上記
所定領域30bに対応する部分に平面視円形状を呈した
絞り開口部51が形成されている。この絞り開口部51
の径を小さくすれば、被写界深度が深くなるため、正確
なピント合わせが不要となる。これにより、このイメー
ジセンサモジュールAあるいはこれを搭載した小型機器
に対して、ピント合わせ機構を不要とすることが可能と
なり、これらを小型化することができる。なお、絞り開
口部51の径を小さくする程、上記イメージセンサチッ
プ1の受光部11への入射光の光量が小となるので、絞
り開口部51の径は、撮像に際して光量不足とならない
ような値に規定される。
して、たとえば黒色塗料などの遮光性に優れた塗料を印
刷塗布することによって形成される。このような場合、
塗料は、たとえば、これを含ませた印刷用ローラーなど
をレンズ体3Aの上面に当接させつつ回動させることに
よって印刷塗布される。このとき、このレンズ体3A
は、上述したように、上記所定領域30bが凹状曲面と
されているので、印刷用ローラーの表面が所定領域30
bに当接しない。これにより、印刷用ローラーの操作の
みで上記絞り開口部51を形成することができ、たとえ
ばスクリーン印刷のように、印刷用のマスクを印刷対象
面上に載置したり、このマスク自体を作成したりする必
要がない。したがって、遮光層5を効率的に形成するこ
とができる。
に、イメージセンサチップ1を覆うためのチップケース
部42と、このチップケース部42の上方側に配置され
たレンズマウント部41Aとを有しており、図1に示す
ように、これらが互いに連通するように、たとえば黒色
のエポキシ樹脂などの遮光性を有する樹脂により一体形
成されている。
に、上記基板2の形状に対応して平面視矩形を呈した略
箱状に形成されており、レンズマウント部41Aは、レ
ンズ体3Aの形状に対応して略円筒状に形成されてい
る。チップケース部42には、図1に示すように、基板
2を支持するための基板基準面BS1が形成されてお
り、レンズマウント部41Aには、レンズ体3Aを支持
するためのレンズ基準面BS 2が形成されている。
42における下方側の開口部端縁を平面とすることによ
って形成されている。一方、レンズマウント部41Aに
おける上方側の開口部の周縁部内周には、図2に示すよ
うに、凹状段部40Aが全周にわたって形成されてお
り、レンズ基準面BS2は、凹状段部40Aの表面を平
面とすることによって形成されている。これにより、図
1に示すように、基板2とレンズ体31とを後述するよ
うにして固定した組立状態において、樹脂フレーム4A
は、基板2およびレンズ体によって密封される。
とは、互いに平行となるように配置されており、上記組
立状態において、レンズ部31の主平面とイメージセン
サモジュール1の上記受光部11とが互いに平行となる
ように構成されている。また、基板基準面BS1とレン
ズ基準面BS2との間の距離は、上記組立状態におい
て、レンズ部31に入射した平行光が受光部11上に結
像する長さに設定されている。
て時において、上記基板2は、その上面が基板基準面B
S1に当接することによって位置決めされ、そして、た
とえば接着剤などを用いて上記樹脂フレーム4A(チッ
プケース部42)に直接的に固定される。一方、レンズ
体3Aは、上記支持面Sがレンズ基準面BS2に当接す
ることによって位置決めされ、かつ上記樹脂フレーム4
A(レンズマウント部41A)に直接的に固定される。
この樹脂フレーム4Aにおいては、レンズ体3Aは、レ
ンズマウント部41Aに対して接着剤で接着されてい
る。
しては、図3に示すように、レンズ体をレンズマウント
部の開口部に嵌合させるようにすることもできる。この
ような場合には、樹脂フレームとして、たとえば、同図
に示すように、開口部の内径がレンズ体の外径よりも小
とされたレンズマウント部41Bを有する樹脂フレーム
4Bが適用される。この樹脂フレーム4Bにおいては、
レンズ体3Aは、レンズマウント部41Bの弾性力によ
りその側面が押圧されることによって、樹脂フレーム4
Bに固定される。また、上記レンズ体3Aは、上述した
ように、支持部32Aが略円筒状に形成されているた
め、支持部32Aの側面とレンズマウント部41Bの内
周面との接触面積を大とすることが可能となるので、確
実に樹脂フレーム4Bに固定される。
て超音波融着させることもできる。このような場合、レ
ンズ体としては、たとえば、図4(a)に示すように、
周縁部が薄くなるように段形成された支持部32Cを有
するレンズ体3Cが適用される。このようなレンズ体3
Cでは、支持部32Cの周縁部下面33Cを平坦面とす
ることによって、この周縁部下面33Cが支持面Sとさ
れる。また、このような場合、レンズマウント部として
は、上記した凹状段部40Aの代わりに開口部の内周面
に超音波融着のための融着面40Cが形成されているレ
ンズマウント部41Cが適用される。このレンズマウン
ト部41Cを有する樹脂フレーム4Cでは、レンズマウ
ント部41Cの上端縁が上記したレンズ基準面BS2と
されている。レンズ体3Cを樹脂フレーム4Cに固定す
る際には、図示しない超音波発生装置によりレンズ体3
Cを振動させながら、これをレンズマウント部41Cに
押し付けることにより、レンズ部31の周縁の角部31
cが融着面40Cとの間の摩擦によって溶融し、図4
(b)に示すように、この角部31cが融着面40Cに
沿うように変形していくことによって、レンズ体4Cの
支持面Sと樹脂フレーム4Cのレンズ基準面BS2とが
やがて当接し、その後、溶融した角部31cが冷却固化
することによって、レンズ体3Cが固着される。
方法では、たとえば、図5(a)に示すレンズ体3Dお
よび樹脂フレーム4Dを適用してもよい。このレンズ体
3Dでは、レンズ部31の周囲が、全体として厚みが一
定とされた支持部32Dとされており、その下面が支持
面Sとされている。支持部32Dの表面の各所には、突
起39が設けられている。一方、樹脂フレーム4Dは、
開口部端縁における上記突起39に対応する部分が凹状
部49とされているレンズマウント部41Dを有する。
このような樹脂フレーム4Dでは、レンズマウント部4
1Dの開口部端縁のうち、凹状部49が形成されていな
い平面部分がレンズ基準面BS2とされる。レンズ体3
Dを樹脂フレーム4Dに固定する際には、レンズ体3D
に対して超音波振動を与えつつこれをレンズマウント部
41Dに押し付けることにより、上記突起39が凹状部
49の底面との間の摩擦によって溶融する。そして、図
5(b)に示すように、レンズ体4Dの支持面Sと樹脂
フレーム4Dのレンズ基準面BS2とが当接した後、溶
融した突起39が冷却固化することによって、レンズ体
3Dが固着される。
た、チップケース部42とレンズマウント部41A,4
1B,41C,41Dとの間には、撮像画像の質を高め
るための光学的フィルタ7が備えられている。たとえ
ば、光学的フィルタ7として赤外線遮断フィルタを用い
た場合、赤外線を含まないまたは赤外線が少なくされた
光をイメージセンサチップ1で受光させることによっ
て、撮像対象物の色や輪郭が鮮明にされた撮像画像を得
ることが可能となる。
1に示すように、チップケース部42とレンズマウント
部41Aとの間には、レンズマウント部41の下方側を
拡径するようにして段形成したフィルタ取付部43が設
けられており、このフィルタ取付部43は、光学的フィ
ルタ7が密着できるように形成されている。これによ
り、チップケース部42を、上記基板2と光学的フィル
タ7とによって密封することができる。なお、樹脂フレ
ーム4B,4C,4Dについても、これと同様に、図3
ないし図5に示すように、上記フィルタ取付部43を、
チップケース部42とレンズマウント部41B,41
C,41Dとの間に形成することができる。ただし、本
願発明はこれに限定されず、たとえば、フィルタ取付部
として、レンズマウント部41の下方側の開口端面を単
に平面としたものを採用し、この開口端面を光学的フィ
ルタ7で密閉するようにしてもよい。
ルAの製造方法について、図6(a)ないし図6(c)
を参照して説明する。なお、以下においては、レンズ体
および樹脂パッケージとして、それぞれ、レンズ体3A
および樹脂フレーム4Aを用いているものとする。
は、まず、樹脂フレーム4Aのフィルタ取付部43に対
して、接着剤などにより光学的フィルタ7を取り付け
る。
イメージセンサチップ1を基板2の表面にボンディング
し、イメージセンサチップ1の電極パッドと基板2の導
体パッドとを接続するためのワイヤWのボンディング作
業を行う。この作業では、ワイヤボンディング用のキャ
ピラリを操作することによって行なわれるが、基板2
は、上述したように平板状とされているので、キャピラ
リを操作するのに障害となるものが存在せず、ワイヤボ
ンディングを容易に行うことができる。換言すれば、こ
のイメージセンサモジュールAでは、樹脂フレーム4A
内にイメージセンサチップ1を組み込む作業を容易とす
るために、基板2を用いているのである。
ジセンサチップ1が搭載された基板2を樹脂フレーム4
Aに固定し、中間体A′を得る。基板2は、上述したよ
うに、その上面が基板基準面BS1に当接することによ
って位置決めされつつ、上記樹脂フレーム4A(チップ
ケース部42)に直接的に固定される。
板2と光学的フィルタ7とによって密封されるので、こ
の工程以降において、チップケース部42内にダスト類
や湿気が侵入するのを防止することができる。したがっ
て、たとえば、中間体A′を一次的に保管しておいた
り、外部の加工工場など他の場所に輸送しても、イメー
ジセンサモジュールAの製造工程全体を通じて、イメー
ジセンサチップ1あるいはワイヤWをダスト類や湿気あ
るいは破損などから保護することができる。
間体A′を、このイメージセンサモジュールAを搭載す
べき外部装置(たとえばプリント回路基板など)Cに取
り付ける。この工程では、リフローソルダリングの手法
を用いた半田付けが行なわれる。すなわち、まず、外部
装置Cの所定箇所に予め半田ペーストを塗布しておき、
その上に上記基板2の裏面の電極端子Tが載るように中
間体A′を載置する。そして、リフロー炉内において半
田ペーストを加熱溶融させた後、これを冷却固化する。
ンズ体3Aを上記樹脂フレーム4Aに固定する。レンズ
体3Aは、上述したように、その支持面Sがレンズ基準
面BS2に当接することによって位置決めされつつ、上
記樹脂フレーム4A(レンズマウント部41A)に直接
的に固定される。
温度は、約220度とされており、レンズ体3Aの耐熱
温度(約170度)よりも高温であるが、レンズ体3A
は、半田付けの後で樹脂フレーム4Aに取り付けられる
ので、加熱によって変形するのが防止される。
について説明する。
ズ体3A,3C,3Dが予め組み込まれた構造を有して
おり、しかも、レンズ体3A,3C,3Dは、樹脂フレ
ーム4A,4B,4C,4Dに形成されたレンズ基準面
BS2に当接することによって位置決めされる。したが
って、イメージセンサモジュールAの使用に際しては、
上記した従来のイメージセンサモジュール200のよう
に、外部のレンズやこのようなレンズを支持する部材を
別途準備する必要がなく、さらに、このレンズをイメー
ジセンサチップ1に対して所定の位置に配置するといっ
た煩わしさを無くすことが可能となる。すなわち、全体
として、部品点数の増加および製造工程の複雑化を抑制
することができる。
は、上記した従来のイメージセンサモジュール200の
ように、イメージセンサチップ1がパッケージングされ
ておらず、直接的に用いられているので、平面視におけ
る占有面積を小型化することが可能となる。また、この
イメージセンサモジュールAでは、レンズ体3A,3
C,3Dは、上記した従来のイメージセンサモジュール
100のように、レンズキャップ108といった専用の
部材によって固定されておらず、樹脂フレーム4A,4
B,4C,4Dに対して直接的に固定されている。した
がって、このイメージセンサモジュールAは、高さ方向
の大きさを増加させうる他の部材を有していないことと
なる、高さ方向においても小型化することが可能とな
る。したがって、このイメージセンサモジュールAを全
体的に小型化することができる。また、レンズキャップ
108が無いので、部品点数をより少なくすることがで
き、部品コストをさらに低減することができる。
限定されない。本願発明に係るイメージセンサモジュー
ルの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在であ
る。本願発明に係るイメージセンサモジュールの製造方
法の各工程の具体的な構成は、種々に設計変更自在であ
る。
ズ体3A,3C,3Dの一部がレンズ部31として形成
されているが、本願発明では、これに限定されず、たと
えばレンズ体3A,3C,3Dの全体がレンズ部31と
されていてもかまわない。この場合、レンズ部31の表
面形状に対応して上記レンズ基準面BS2が曲面状にな
るようにすればよい。
定領域30bが凹状曲面とされているとともに、この所
定領域30b以外の箇所が平坦面30cとされたものが
採用されているが、たとえば、図7に示すように、上面
の所定領域が凸状曲面30b′とされたレンズ部31′
を有するものを採用してもよい。この場合、レンズ部3
1′において、この所定領域以外の箇所の平坦面30c
における高さレベルを、凸状曲面30b′の頂点の高さ
レベルよりも高くなるようにすれば、レンズ部31(レ
ンズ体3A,3C,3D)の場合と同様に、印刷用ロー
ラーを用いた印刷によって、上記遮光層5を効率的に形
成することができる。
より形成された遮光層5の代わりに、たとえば、遮光性
を有するフィルムをレンズ体に貼付するなどの手段によ
って形成したものを採用してもよい。
例を示す概略断面図である。
視図である。
けるレンズ体および樹脂パッケージの他の例を示す概略
断面図である。
けるレンズ体および樹脂パッケージのさらに他の例を示
す概略断面図であって、(a)および(b)は、それら
の固定方法を説明するための一連の図である。
けるレンズ体および樹脂パッケージのさらに他の例を示
す概略断面図であって、(a)および(b)は、それら
の固定方法を説明するための一連の図である。
ンサモジュールの製造工程を説明するための一連の断面
図である。
(a)、および図5(b)におけるレンズ体の他の例を
拡大して示す概略断面図である。
概略断面図である。
た装置の一例を示す概略断面図である。
示す概略断面図である。
プ 2 基板 3A,3C,3D レンズ体 4A,4B,4C,4D 樹脂フレーム 5 遮光層 11 受光部 41A,41B,41C,41D レンズマウント部 42 チップケース部 A イメージセンサモジ
ュール BS1 基板基準面 BS2 レンズ基準面
Claims (9)
- 【請求項1】 受光部を有するイメージセンサチップが
搭載された基板と、被写体からの反射光を上記受光部上
に結像するためのレンズ体と、上記基板および上記レン
ズ体を支持する樹脂フレームと、を備えたイメージセン
サモジュールであって、 上記基板および上記レンズ体は、それぞれ、上記樹脂フ
レームに形成された基板基準面およびレンズ基準面に当
接することにより位置決めされ、かつ上記樹脂フレーム
に直接的に固定されていることを特徴とする、イメージ
センサモジュール。 - 【請求項2】 上記レンズ体は、上記樹脂フレームに対
して接着剤により接着されている、請求項1に記載のイ
メージセンサモジュール。 - 【請求項3】 上記樹脂フレームは、筒状に形成された
レンズマウント部を有しており、 上記レンズ体は、上記レンズマウント部の開口部に嵌合
することにより固定されている、請求項1に記載のイメ
ージセンサモジュール。 - 【請求項4】 上記レンズ体は、上記樹脂フレームに対
して超音波融着されている、請求項1に記載のイメージ
センサモジュール。 - 【請求項5】 上記レンズ体の片面には、所定領域以外
の箇所における光の透過を防止するための遮光層が設け
られている、請求項1ないし4のいずれかに記載のイメ
ージセンサモジュール。 - 【請求項6】 上記遮光層は、遮光性に優れた塗料を印
刷塗布することによって形成される、請求項5に記載の
イメージセンサモジュール。 - 【請求項7】 上記レンズ体は、下面が凸状曲面とされ
ておりかつ上面の所定領域が凹状曲面とされているとと
もにこの所定領域以外の箇所が平坦面とされているレン
ズ部を有する、請求項1ないし6のいずれかに記載のイ
メージセンサモジュール。 - 【請求項8】 上記樹脂フレームは、上記イメージセン
サチップを覆うためのチップケース部と、このチップケ
ース部の上方側に配置された筒状のレンズマウント部と
が互いに連通するようにして形成されており、 上記チップケース部は、上記基板と、上記チップケース
部とレンズマウント部との間に備えられた光学的フィル
タとによって密封されている、請求項1ないし7のいず
れかに記載のイメージセンサモジュール。 - 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかに記載のイ
メージセンサモジュールを製造する方法であって、 上記基板を上記樹脂フレームに固定し、中間体を得る工
程と、 上記中間体を外部の装置に対してリフローソルダリング
の手法により半田付けする工程と、 上記レンズ体を上記樹脂フレームに固定する工程と、を
含むことを特徴とするイメージセンサモジュールの製造
方法。
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