JP2002317548A - 衝撃吸収床材 - Google Patents

衝撃吸収床材

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JP2002317548A
JP2002317548A JP2001122552A JP2001122552A JP2002317548A JP 2002317548 A JP2002317548 A JP 2002317548A JP 2001122552 A JP2001122552 A JP 2001122552A JP 2001122552 A JP2001122552 A JP 2001122552A JP 2002317548 A JP2002317548 A JP 2002317548A
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sheet
thickness
foaming
cell
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Noritaka Tsujimoto
典孝 辻本
Takamasa Fukuoka
孝政 福岡
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】 内在するセルが厚み方向に紡錘状に延び
たポリオレフィン発泡体からなるクッション層と表面層
とを含む衝撃吸収床材である。最大加速度G値は100
以下である。発泡体からなるクッション層の厚さは2〜
15mmで、発泡倍率は4〜20倍で、内在するセルの
アスペクト比Dz/Dxyの平均値は1.1〜4であ
る。 【効果】 ポリオレフィン発泡体の厚み方向の圧縮強度
が増大するとともに、座屈強度が増し、通常の歩行や車
椅子歩行では表面の歪みが発生せず、転倒などの一定以
上の荷重が加わったときのみ芯材が座屈し衝撃を吸収
し、人体への衝撃を緩和することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン系
樹脂発泡体からなるクッション層と表面層とを含む衝撃
床材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高齢化が急速に進む中、医療関連
施設では足腰が不自由な高齢者、患者のために、施設内
の床に対して、転倒時の衝撃性を和らげる衝撃吸収床が
求められている。
【0003】一般に衝撃吸収性の目安としてG値があ
る。医療施設床のG値、あるいは一般床のG値なるもの
は定められていないが、JIS A6519で「100
以下のG値が望ましい」ということが示されている。こ
れを達成するには表面層にクッション性下地材を複合化
することが考えられ、具体的にはクッション性に優れた
高倍率で独立セルの発泡体と表面層を積層した床材が提
案されている。
【0004】しかし、一般的に、このような発泡体層を
設けると、衝撃吸収性はよくなるものの、歩行や車椅子
歩行時あるいは家具等の設置の際、床に凹みが生じ、歩
きにくくなったり、家具の安定性が悪くなるという問題
がある。
【0005】これに対して、特開平8−49398号公
報には、表面層の下に、発泡倍率2〜6倍の連続セル発
泡体層と、発泡倍率1.5〜3倍の独立セル発泡体層と
を設け、独立セル発泡体層の衝撃効果と連続セル発泡体
の凹み回復性を利用することで、両者のバランスのよい
高衝撃吸収性床材を形成できる、と記載されている。
【0006】しかし、これらの床構成は複雑であり、発
泡倍率も低いためコストが高くつくという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな諸問題を解決することができる衝撃吸収床材を提供
することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による床材は、従
来の衝撃吸収床の設計とは異なり、発泡体に硬さを設
け、通常の使用では凹み等が生ぜず、転倒時など設定荷
重を越えた衝撃荷重が加わった時にのみ発泡体のセルが
座屈する、高い衝撃吸収床材である。
【0009】すなわち、本発明による衝撃吸収床材は、
内在するセルが厚み方向に紡錘状に延びたポリオレフィ
ン発泡体からなるクッション層と表面層とを含む床材で
あって、最大加速度G値が100以下であることを特徴
とするものである。
【0010】本発明による衝撃吸収床材において、発泡
体からなるクッション層の厚さは2〜15mmであり、
発泡倍率は4〜20倍であり、内在するセルのアスペク
ト比Dz/Dxyの平均値は1.1〜4であることが好
ましい。
【0011】本発明による衝撃吸収床材では、発泡体の
セル形状を厚み方向に紡錘状とする。これにより、セル
壁の配向方向が発泡体表面に対し直交するため、床材が
厚み圧縮方向に荷重を受けた際、紡錘形の長軸方向に力
が掛かることになり、その方向に高い圧縮強度を示す。
同時に衝撃力に対して、座屈が開始する荷重も高くな
る。このため、ほぼ球形のセル形状と比べ、発泡倍率を
上げることが可能となり、高倍率の発泡により衝撃を吸
収する能力がさらに向上する。
【0012】最大加速度G(通常の使用時に凹みを生ぜ
ず衝撃力を吸収する能力を示す)が100以下となるよ
うに床材を設計する上で重要な因子は、発泡体の厚み、
発泡倍率、アスペクト比である。
【0013】衝撃力を吸収する能力を十分に発揮するに
は、発泡体の厚さは好ましくは2〜15mmである。発
泡体の厚さが足りないと十分な衝撃吸収力が確保できな
い。発泡体の厚みが厚過ぎると、衝撃吸収性能は問題な
いが、床材が厚くなりすぎ、特別な施工を要するため、
一般的には15mm以内、より好ましくは10mm以内
である。
【0014】発泡体の発泡倍率は好ましくは4〜20
倍、より好ましくは7〜15倍である。発泡倍率が低過
ぎると、発泡体が硬過ぎ、転倒時の衝撃吸収を開始する
荷重が大きく、床材は充分な保護機能を果たさない。発
泡倍率が高過ぎると、衝撃吸収を開始する荷重が小さく
なり、床材は転倒以外の軽微な衝撃に対しても簡単に座
屈してしまうため、充分な機能を果たさない。
【0015】セルの長軸/短軸のアスペクト比(Dz/
Dxy)は、衝撃吸収性を向上するために、平均で、好
ましくは1.1〜4、より好ましくは1.3〜2.5で
ある。
【0016】図1(a) は発泡体シートを示す斜視図であ
り、図1(b) は図1(a) 中のA部の拡大図である。上記
アスペクト比(Dz/Dxy)の平均値とは、図1に示
す発泡体シート(1) 内部のセル(3) における定方向最大
径の比の個数(算術)平均値を意味し、以下の方法で測
定される。
【0017】アスペクト比(Dz/Dxy)の平均値の
測定方法:発泡体シート(1) のシート厚み方向(z方向
と呼ぶ)に平行な任意の断面(2)の10倍の拡大写真を
撮り、無作為に選ばれた少なくとも50個のセル(3) の
定方向最大径を下記2方向で測定し、各アスペクト比
(Dz/Dxy)の個数(算術)平均値を算出する。
【0018】Dz:発泡体シート(1) 中のセル(3) のZ
方向に平行な最大径 Dxy:発泡体シート(1) 中のセル(3) のシート幅方向
またはシート長さ方向、即ち、z方向に垂直な面方向
(xy方向と呼ぶ)に平行な最大径
【0019】上記アスペクト比(Dz/Dxy)の平均
値を1.1〜4とすることにより、発泡体シート(1) 中
のセル(3) は発泡体シート(1) の厚み方向に長軸を有す
る紡錘形のセル(3) となる。従って、発泡体シート(1)
が厚み方向に圧縮力を受けた場合、圧縮力は紡錘形のセ
ル(3) の長軸方向に負荷されることになるので、発泡体
シート(1) は厚み方向に高い圧縮強度(圧縮弾性率)を
発現し得るものとなる。
【0020】上記アスペクト比(Dz/Dxy)の平均
値が小さ過ぎると、セル(3) の形状がほぼ球形となって
耐圧縮力の大きい長軸成分が減少し、上記紡錘形のセル
(3)に起因する圧縮強度(圧縮弾性率)向上効果が十分
に得られないため、床材に必要な耐荷重が確保できな
い。また、座屈が開始する強度が大き過ぎると、衝撃吸
収性能が発揮できないため、アスペクト比は好ましくは
4以下、より好ましくは2.5以下である。
【0021】発泡体の作製に用いられるポリオレフィン
系樹脂は、オレフィン系モノマーの単独重合体もしくは
共重合体であればよく、特に限定されるものではない
が、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン、プロ
ピレンホモポリマー、プロピレンランダムポリマー、プ
ロピレンブロックポリマー等のポリプロピレン、ポリブ
テン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロ
ピレン−ジエン三元共重合体、エチレン−ブテン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体等のエチレンを主成分とする共重
合体などが好適に用いられるが、なかでもポリエチレン
やポリプロピレンが特に好適に用いられる。これらのポ
リオレフィン系樹脂は、単独で用いられても良いし、2
種類以上が併用されても良い。
【0022】また、上記ポリオレフィン系樹脂は、ポリ
オレフィン系樹脂に対し30重量%未満の他の樹脂が添
加されているポリオレフィン系樹脂組成物であっても良
い。上記他の樹脂としては、特に限定されるものではな
いが、例えば、ポリスチレンやスチレン系エラストマー
等が挙げられる。これらの他の樹脂は、単独で用いられ
ても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0023】ポリオレフィン系樹脂に対する他の樹脂の
添加量が30重量%以上であると、軽量、耐薬品性、柔
軟性、弾性等のポリオレフィン系樹脂が有する優れた特
性が阻害されることがあり、また、発泡に必要な溶融粘
度を確保することが困難となることがある。
【0024】さらに、上記ポリオレフィン系樹脂は、変
性用モノマーが添加されているポリオレフィン系樹脂組
成物であっても良い。上記変性用モノマーとしては、特
に限定されるものではないが、例えば、ジオキシム化合
物、ビスマレイミド化合物、ジビニルベンゼン、アリル
系多官能モノマー、(メタ)アクリル系多官能モノマ
ー、キノン化合物等が挙げられる。これらの変性用モノ
マーは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用
されても良い。
【0025】つぎに、発泡体シートの製法について、説
明をする。
【0026】上記のような紡錘形のセルを持つ発泡体シ
ートを製造するには、特に限定されないが、リサイクル
性、生産性の観点から以下の方法が好適に用いられる。
【0027】一般に、ポリオレフィン系樹脂組成物から
成る発泡体は、化学発泡法によって得られる発泡体と物
理発泡法によって得られる発泡体とに大別される。本発
明においては上記いずれの発泡体であっても良いが、発
泡操作の容易な化学発泡法によって得られる発泡体が好
ましい。
【0028】化学発泡法による発泡体シートは、加熱に
より分解ガスを発生する熱分解型化学発泡剤を予めポリ
オレフィン系樹脂組成物中に分散させておき、同組成物
を一旦シート状の発泡性原反に賦形した後、加熱して上
記発泡剤より発生するガスによりポリオレフィン系樹脂
組成物を発泡させる方法で製造され得る。
【0029】上記熱分解型化学発泡剤としては、特に限
定されるものではないが、例えば、アゾジカルボンアミ
ド(ADCA)、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジニ
トロソペンタメチレンテトラミン、トルエンスルホニル
ヒドラジド、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニル
ヒドラジド)等が好適に用いられるが、なかでもADC
Aがより好ましい。これらの熱分解型化学発泡剤は、単
独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良
い。
【0030】物理発泡法による発泡体シートは、高圧下
でポリオレフィン系樹脂組成物中に物理発泡剤を一旦溶
解し、同組成物を常圧下に戻したときに発生するガスに
よりポリオレフィン系樹脂組成物を発泡させる方法で製
造され得る。
【0031】上記物理発泡剤としては、特に限定される
ものではないが、例えば、水、二酸化炭素、窒素、有機
溶剤などが好適に用いられる。これらの物理発泡剤は、
単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても
良い。
【0032】発泡体シートを製造するより具体的な方法
は下記の通りである。主成分としてのポリオレフィン系
樹脂と前述した変性用モノマーや必要に応じて他の樹脂
とを溶融混練して得られる変性ポリオレフィン系樹脂組
成物100重量部に、上記熱分解型化学発泡剤2〜20
重量部を添加分散させ、同組成物を一旦シート状に賦形
して発泡性シートを作製した後、この発泡性シートを熱
分解型化学発泡剤の分解温度以上の温度まで加熱して発
泡させる方法を採ることにより、所望の発泡体シートを
成形することができる。
【0033】ポリオレフィン系樹脂を変性用モノマーで
変性することにより、賦形された発泡性シートは、架橋
度が低いにも拘らず、常圧で発泡し得るものとなる。
尚、ここで言う架橋度とはゲル分率を意味し、架橋度が
低いとはゲル分率が25重量%以下であることを言う。
上記ゲル分率は、試料の初期重量に対する、試料を12
0℃の熱キシレン中で24時間溶解させた後の未溶解分
(ゲル分)の乾燥重量の百分率で求められる。
【0034】上記発泡性シートは、電子線で架橋させた
架橋シートや熱分解型化学架橋剤で架橋させた架橋シー
トに比較して、架橋度(ゲル分率)が低く且つ常圧で加
熱発泡するため、発泡体のセルが上記架橋シートから得
られる発泡体のセルに比べて大きくなり、セル壁が厚く
なる。従って、圧縮強度や耐座屈性等の機械的物性に優
れる発泡体シートとなり、床材として好適なものとな
る。
【0035】また、発泡体シートは、架橋度が小さいこ
とから、加熱することで再溶融が可能であり、リサイク
ル性に富むものである。このことにより、材料の再利
用、転用が可能となる。
【0036】発泡性シートの賦形方法は、特に限定され
るものではなく、押出成形法、プレス成形法、ブロー成
形法、カレンダリング成形法、射出成形法等のプラスチ
ックの成形加工で一般的に行われている成形方法のいず
れであっても良いが、なかでも例えばスクリュー押出機
より吐出されるポリオレフィン系樹脂組成物を直接シー
ト状に賦形する押出成形法が生産性に優れていることか
ら好ましい。この方法により、一定寸法幅の連続した発
泡性シートを得ることができる。
【0037】上記発泡性シートから化学発泡法によって
発泡体シートを作製する方法は、通常、熱分解型化学発
泡剤の分解温度以上の温度からポリオレフィン系樹脂の
熱分解温度未満の温度までの温度範囲で行われる。
【0038】上記発泡は連続式発泡装置を用いて行われ
ることが好ましい。連続式発泡装置を用いて発泡を行う
方法としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、加熱炉の出口側で発泡体シートを引取りながら連続
的に発泡性シートを発泡させる引取り式発泡機、ベルト
式発泡機、縦型もしくは横型発泡炉、熱風恒温槽等を用
いて発泡を行う方法や、オイルバス、メタルバス、ソル
トバス等の熱浴中で発泡を行う方法等が挙げられる。
【0039】発泡体シートのセルを厚み方向に紡錘状に
延ばす方法としては、ベルトによる発泡拘束、金型によ
る発泡拘束、面材による発泡拘束等が適用できるが、例
えば、発泡中の発泡性シートの面内方向(xy方向)の
発泡力を抑制し得る強度を有する面材を発泡前の発泡性
シートの少なくとも片面に積層する方法が好ましい。
【0040】発泡前の発泡性シートの少なくとも片面に
上記面材を積層することにより、発泡時における発泡性
シートの面内の二次元方向(xy方向)の発泡を抑制
し、厚み方向(z方向)にのみ発泡させることが可能と
なって、得られる発泡体シート内部のセルは厚み方向に
その長軸を配向した紡錘形のセルとなる。
【0041】上記面材は、発泡性シートの発泡温度以上
の温度、即ちポリオレフィン系樹脂の融点以上の温度お
よび熱分解型化学発泡剤の分解温度以上の温度に耐え得
るものであれば良く、特に限定されるものではないが、
例えば、紙、布、木材、鉄、非鉄金属、有機繊維や無機
繊維から成る織布や不織布、寒冷紗、ガラス繊維、炭素
繊維等が好適に用いられる。
【0042】最後に、こうして得られた発泡体表面に接
着剤、接着層を介して、あるいは熱融着により、表面層
を積層し、床材が得られる。具体的には、発泡体表面に
コーターにより接着剤を塗布した後、これに表面層を供
給し貼り合わせる方法、接着層を形成するフィルムと表
面層を加熱ロールやプレスに供給し、同フィルムを溶融
し、これに発泡体を積層する方法等がある。これらの方
法は、連続式でもバッチ式でもよい。
【0043】表面層としては、リノリウムシートや、塩
化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の塩
化ビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリ
エステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ
オレフィン樹脂、ポリアミド樹脂からなるシートが挙げ
られる。表面層の厚みは通常0.2〜1.0mm、好ま
しくは0.3〜0.6mmである。
【0044】接着層を形成するフィルムとしては、線状
低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレ
ン(MDPE)、極低密度ポリエチレン(VLDP
E)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、高密
度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(P
P)、アイオノマー、EMAA、ポリアクリロニトリル
等である。
【0045】接着剤としては、酢酸ビニル樹脂エマルジ
ョン接着剤、アクリルエマルジョン接着剤、酢酸ビニル
共重合エマルジョン接着剤、ポリビニルアルコール接着
剤、酢酸ビニル樹脂マスチック接着剤、ドープセメン
ト、モノマーセメント、塩化ビニル樹脂接着剤、EVA
系ホットメルト接着剤、ポリアミド系ホットメルト接着
剤、ポリエステル系ホットメルト接着剤、熱可塑ゴム系
接着剤、ウレタンホットメルト接着剤、クロロプレンゴ
ム系接着剤、合成ゴムラテックス系接着剤、天然ゴム系
接着剤、ユリア樹脂接着剤、メラミン樹脂接着剤、フェ
ノール樹脂接着剤、エポキシ樹脂接着剤、ポリウレタン
系接着剤等が例示される。
【0046】床材の構成は、発泡体層に表面層を積層し
た2層タイプが基本であるが、用途により、表面層と発
泡体層の間に接着層、緩衝層等を介在させることもあ
る。また、裏面層として不陸材層や滑り止め等の補助層
を設けることもできる。
【0047】
【作用】本発明による衝撃吸収床材は、内在するセルが
厚み方向に紡錘状に延びたポリオレフィン発泡体からな
るクッション層と表面層とを含む床材であって、最大加
速度G値が100以下であるものであるので、ポリオレ
フィン発泡体の厚み方向の圧縮強度が増大するととも
に、座屈強度が増し、通常の歩行や車椅子歩行では表面
の歪みが発生せず、転倒などの一定以上の荷重が加わっ
たときのみ芯材が座屈し衝撃を吸収する。
【0048】厚さが2〜15mmであり、発泡倍率が4
〜20倍であり、内在するセルのアスペクト比Dz/D
xyの平均値が1.1〜4である発泡体からなるクッシ
ョン層を用いると、通常使用による床材の歪み防止と、
転倒時の衝撃吸収の両機能を発揮する衝撃吸収床材が得
られる。
【0049】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。
【0050】(実施例1) 1.ポリオレフィン系樹脂発泡体シートの作製 (1)変性ポリオレフィン系樹脂の調製 変性ポリオレフィン系樹脂を調製するために、同方向回
転2軸スクリュー押出機(型式「BT40型」、プラス
チック工学研究所社製)を用いた。この押出機は、セル
フワイピング2条スクリューを備え、そのL/Dは3
5、D(直径)は39mmである。シリンダーバレルは
押出機の上流から下流側にかけて第1〜4バレルに区分
され、成形ダイは3穴ストランドダイであり、第4バレ
ルには揮発分を回収するための真空ベントが設置されて
いる。以下の操作においては、第1バレルの温度を18
0℃、第2バレルから第4バレルの温度および3穴スト
ランドダイの温度を220℃に設定し、スクリュー回転
数を150rpmに設定した。
【0051】上記2軸スクリュー押出機の第1バレル後
端に備えられたホッパーから、ポリオレフィン系樹脂と
してランダムポリマー型のポリプロピレン樹脂(三菱化
学社製、商品名「EG8」、MFR0.8g/10分、
密度0.9g/cm3 )を10kg/時間の供給量で
押出機内に投入した。次に、同ホッパーから変性用モノ
マーとしてのp−キノンジオキシム(大内新興化学社
製、「バルノックGM−P」をポリオレフィン系樹脂1
00重量部に対して0.75重量部の供給量で押出機内
に注入し、これらを均一に溶融混練して、変性ポリプロ
ピレン樹脂を調製した。次いで、この変性ポリプロピレ
ン樹脂を3穴ストランドダイから吐出した後、水冷し、
ペレタイザーで切断して、変性ポリプロピレン樹脂のペ
レットを得た。押出機内で発生した揮発分は真空ベント
により真空吸引した。
【0052】(2)発泡性シートの作製 上記で得られた変性ポリプロピレン樹脂に未変性ポリプ
ロピレン樹脂および発泡剤を添加するために、同方向回
転2軸スクリュー押出機(型式「TEX−44型」、日
本製鋼所社製)を用いた。この押出機は、セルフワイピ
ング2条スクリューを備え、そのL/Dは45.5、D
(直径)は47mmである。シリンダーバレルは押出機
の上流から下流側にかけて第1バレルから第12バレル
に区分され、第12バレルの先端部には成形ダイとして
Tダイ(幅1200mm、スリットギャップ0.7m
m)が設定されている。また、発泡剤を供給するため
に、第6バレルにはサイドフィーダーが設置されてお
り、第11バレルには揮発分を回収するための真空ベン
トが設置されている。以下の操作においては、第1バレ
ルを常時冷却し、第1ゾーン(第2バレルから第4バレ
ル)の温度を150℃、第2ゾーン(第5バレルから第
8バレル)の温度を170℃、第3ゾーン(第9バレル
から第12バレル)の温度を180℃、第4ゾーン(T
ダイおよびアダプター部)の温度を160℃に設定し、
スクリュー回転数を40rpmに設定した。上記2軸ス
クリュー押出機の第1バレル後端に備えられたホッパー
から、前工程(1)で得られたペレット状の変性ポリプ
ロピレン樹脂を、20kg/時間の供給量で押出機内に
投入した。また、第6バレルに設けられたサイドフィー
ダーから、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(ADC
A)を0.8kg/時間の供給量で押出機内に投入し、
これらを均一に溶融混練して、発泡性ポリプロピレン樹
脂組成物を調製した。次いで、この樹脂組成物をTダイ
から押し出し、発泡性シートを作製した。
【0053】(3)発泡性複合シートの作製 上記発泡性シートを3本冷却ロールに通す際に、発泡性
樹脂組成物シートの表裏両面に、面材としてのポリエチ
レンテレフタレート製の不織布(東洋紡績社製、「スパ
ンボンド エクーレ 6301A」、秤量30g/m2
、引張り強度:縦1.6kg/cm、横1.2kg/
cm)を熱融着し、幅1150mm、厚み0.7mmの
ポリオレフィン系樹脂発泡性複合シートを得た。
【0054】(4)発泡 上記ポリオレフィン系樹脂発泡性複合シートを、加熱ゾ
ーンを有する連続発泡機にて、230℃で約8分間加熱
発泡させ、幅1150mm、厚み7mmの発泡体シート
を得た。
【0055】(5)発泡体シートの特性測定 上記発泡性シートの特性を以下の方法で測定した。その
結果を表1に示す。
【0056】セルのアスペクト比(Dz/Dxy)の
平均値 発泡体シート(1) のシート厚み方向(z方向)に平行な
任意の断面(2) の10倍の拡大写真を撮り、無作為に選
ばれた少なくとも50個のセル(3) の定方向最大径を下
記2方向で測定し、各アスペクト比(Dz/Dxy)の
個数(算術)平均値を算出する。
【0057】Dz:発泡体シート(1) 中のセル(3) のZ
方向に平行な最大径 Dxy:発泡体シート(1) 中のセル(3) のシート幅方向
またはシート長さ方向、即ち、z方向に垂直な面方向
(xy方向)に平行な最大径 発泡倍率 発泡体シートよりシート状の試料をカッターで切り出し
た後、JIS K−6767に準拠して、見掛け密度を
測定し、その逆数を発泡倍率(倍)とした。
【0058】密度 浮沈法により密度を測定した。
【0059】(6)積層 上記発泡体シートを幅1100mm×長さ1800mm
×厚み7mmに切り出し、その片面に、表面層として合
成樹脂シート(東リ社製、「フロアリュームプレーン」
をクロロプレン系接着剤で接着し、床材を得た。
【0060】(7)床材の性能試験 上記床材に関して、下記の方法で、衝撃吸収性を評価
し、キャスター付き台車による床材の凹みを評価した。
凹みは認められなかった。評価結果を表1に示す。
【0061】衝撃加速度G JIS A6519「床の硬さ試験方法」により衝撃加
速度Gを求めた。
【0062】キャスター付き台車の凹み試験 コンクリート平面上に上記床材を敷き、その上に、直径
70mmの4個のキャスターを有する重量20kgの台
車を置き、台車の上に100kgの錘を載せ、上記台車
を1週間放置し、床材の表面にキャスター跡の凹みがあ
るかどうかを調べた。
【0063】実施例2 発泡剤の供給量を0.8kg/時間から1.2kg/時
間へ変えた以外は実施例1と同様の操作を行って床材を
得た。
【0064】実施例1と同様の操作で発泡体シートの特
性測定および床材の性能試験を行った。凹みは僅かにあ
ったが、問題はない。これらの結果を表1に示す。
【0065】比較例1 実施例1の発泡性複合シートの作製工程において、不織
布を原反に積層しなかった以外は実施例1と同様の操作
を行って床材を得た。
【0066】実施例1と同様の操作で発泡体シートの特
性測定および床材の性能試験を行った。大きな凹みが残
り消えなかった。これらの結果を表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【発明の効果】本発明の衝撃吸収床材によれば、ポリオ
レフィン発泡体の厚み方向の圧縮強度が増大するととも
に、座屈強度が増し、通常の歩行や車椅子歩行では表面
の歪みが発生せず、転倒などの一定以上の荷重が加わっ
たときのみ芯材が座屈し衝撃を吸収し、人体への衝撃を
緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a) は発泡体シートを示す斜視図であり、
図1(b) は図1(a) 中のA部の拡大図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06N 7/00 D06N 7/00 E04F 15/18 602 E04F 15/18 602F // C08L 23:00 C08L 23:00 Fターム(参考) 4F055 AA12 AA13 BA11 BA18 CA05 CA06 CA17 CA18 EA04 EA24 FA05 FA06 GA32 GA33 4F074 AA16 AA24 AA28 BA01 BA13 BA31 CA29 CC04Y DA02 DA03 DA08 DA23 DA54 DA58 4F100 AK03A AK07 AK41 AL05 AL06 AT00B AT00C BA03 BA06 BA10B BA10C DG15 DJ01A EC03 EC033 EH20 EH202 EJ02 EJ023 EJ42 EJ423 GB08 JK10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内在するセルが厚み方向に紡錘状に延び
    たポリオレフィン発泡体からなるクッション層と表面層
    とを含む床材であって、最大加速度G値が100以下で
    あることを特徴とする衝撃吸収床材。
  2. 【請求項2】 発泡体からなるクッション層の厚さが2
    〜15mmで、発泡倍率が4〜20倍で、内在するセル
    のアスペクト比Dz/Dxyの平均値が1.1〜4であ
    ることを特徴とする請求項1記載の衝撃吸収床材。
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