JP2007021879A - 複合樹脂発泡体およびそれを用いた建築用材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】建材用として使用可能な、軽量かつ切断性、耐水性、耐荷重性に優れ、リサイクル、リフォームに適し、特に床下地材用スペーサーとして用いることのできる複合樹脂発泡体、それを用いた建築用材料の提供。
【解決手段】樹脂発泡体、好ましくは内在する気泡のアスペクト比のDz/Dxの平均値が1.1〜4.0、発泡倍率が3〜20倍である樹脂発泡体のすくなくとも一面に、拘束点密度が30点/cm以上、任意の点から0.5mm以内に繊維拘束部が存在する繊維集合体が積層されてなることを特徴とする複合樹脂発泡体及びそれを用いた建築用材料。
【選択図】なし

Description

本発明は、複合樹脂発泡体及びそれを用いた建築用材料に関し、詳しくは、発泡体の表面に繊維集合体を積層した、軽量かつ切断性、耐水性、耐荷重性に優れ、リサイクル、リフォームに適した床下地材用複合樹脂発泡体及びそれを用いた建築用材料に関する。
従来から、数多くの樹脂発泡体が建築用資材として用いられてきている。また、集合住宅や戸建て住宅、公共施設、商業施設などの床仕上材においては、主に木質系フローリングや高分子系床材が床表面仕上材として使用されている。さらに、スラブ直張り構造や二重床構造、根太組みの場合、近年のバリアフリー構造を意識して、各フロアの床面の段差を解消する工法や構造の検討が進んでいることは周知である。
バリアフリー構造等における段差解消の方法として使用されるのは、例えば、スラブの落とし込みや、繊維板や合板をスペーサー材と使用する方法(例えば、特許文献1参照。)、または二重床システムを利用することにより、二重床の脚長を調整することで段差を解消する方法等が採られている。
しかし、上記のようにスペーサー材として、合板や繊維板を使用する場合は、次のような課題がある。(i)重量が重くハンドリングが悪く、例えば、12mm厚さの合板ではせいぜい2枚/人程度しか一度に運べない。(ii)現場でのカット調整が困難であり、電動ノコ等が必要で安全性や騒音の問題がある。(iii)仕上材が高分子床材の場合は、通常クロス職人が施工を行なうが、下地に合板を用いるとクロス職人が使用する工具類(カッターが主)では施工できず、木質床施工職人が必要となり、施工現場に異業種の職人が複数必要となり、工事単価が高くなる。(iv)耐水合板であっても、完全な耐吸水性能を維持することはできず、腐食による変形、反り等が発生しやすい。(v)厚み公差の不安定さから目違いが起こりやすく仕上げ材にクッションフロアなどの高分子系仕上げ材を施した場合、外観に影響を及ぼす。(vi)近年の建築基準法の改正により防虫剤の使用量が規制され、合板に含まれる防虫剤成分が低減されているため虫が食いやすい。また防虫剤成分が配合されている場合は、揮発性有害物質の室内放散の可能性が高くなり、ハウスシック症候群の原因になり得る。(vii)釘を使用して固定する場合は、釘との摩擦により経年変化で釘なりの可能性が発生する。また、二重床システムに関しては、二重床の段差調整は脚の長さを調整することで解消できるが、重量が重いために調整工数の負担増を招いているためスペーサーで段差調整するほうがむしろ簡易的である。また、仕上げ材にクッションフロアを用いる場合は二重床のパーティクルボードの目違いが発生するため、合板や専用のスペーサー材を下地に使用する必要があり、床仕上げ材を接着剤で固定した場合、リフォーム等で床を改装する場合、スペーサー材と仕上材の分離がしにくい等の問題が発生する。
このような問題点を解決する方法として、例えば、下地材の上面に接着剤によって床材を張付けてなる構造を有する床のリフォーム工法において、簡易剥離手段によって下地材を破壊することなく古い接着剤層を剥離除去し、新しい接着剤を塗布し、床材を下地材表面に張付ける方法(例えば、特許文献2参照。)が提案されているが、工程が多数あることと工具が必要な点は解消されていない。
このような問題に対して、軽量かつ必要な圧縮強度も備え、施工性も良い樹脂発泡体が注目されつつある。建築分野で、床下地スペーサー用途として樹脂発泡体を用いる場合、樹脂発泡体の熱収縮により発生すると考えられるせん断方向に発生する応力を相殺できる接着強度が重要視され、せん断方向に対する接着強度が安定的に必要になることは勿論ではあるが、改装時や補修時に表面の仕上材を仕上材や下地材を破損することなく垂直方向へ剥がし易くする機能も接着界面には必要となる。例えばポリオレフィン系樹脂を用い、内在する気泡のアスペクト比Dz/Dxyの平均値が1.1〜4.0、発泡倍率が3〜20倍、及び圧縮弾性率が5MPa以上である表面に不織布を積層した床下地材(例えば、特許文献3参照。)が提案されている。この手法を用いることで、最低限必要な接着強度さえ満たしておけば、樹脂発泡体に接合された表面仕上材を剥がす場合、不織布層で剥離を起こし仕上材をほとんど壊すことなく剥がせる効果が期待できる。しかし、床用接着剤を通常の塗布時に用いられる接着剤用の刷毛等で全面塗りを行なった場合、摩擦で表面が磨耗し毛玉が発生する。そして、他素材との接着の際に毛玉が挟まり隙間を生じさせ面積あたりの接着強度を低下させたり、ゴミが発生し作業環境の悪化を招くなど著しく着工性を低下させる問題がある。
これは床下地スペーサー用途に限った問題でなく、接着剤による固定が必要な不織布が積層された発泡体全般の使用に関する課題でもある。例えば、壁材や天井材に発泡体を固定する場合は、同様の課題が生じることが容易に考えられる。例えば、壁材や天井材に発泡体を固定する場合は同様の問題が生じることが容易に考えられる。
特開2003−293563号公報 特開平10−88818号公報 特開2004−339757号公報
樹脂発泡体の主原料によっては極性の違いにより接着剤による化学的接着力が発現しないケースが多々あり、例えば、汎用的に使用される樹脂原料の中でオレフィン系樹脂にぞくするポリエチレン、ポリプロピレン等は、製品接着綿の改良、例えばコロナ処理や加熱(燃焼)処理、塩酸、硫酸などを用いた化学処理などを行なわない限り化学的接着力が発生し難い部類になり、接着面の改質を行なわない場合、特殊配合接着剤を使用しなければならず、単価が高く多くの接着剤を要する建材分野等での施工には現実的でない。また、単価の安いホットメルト系接着剤を使用することも想定できるが、実用上、建築現場では溶融機器、塗布機器が必要となり、施工が複雑になる。また熱処理により素材自体を溶かして融着させる方法も工程上複雑になることや、熟練された技術が必要である為、現場施工においては現実的ではない。本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、建材用として使用可能な、軽量かつ切断性、耐水性、耐荷重性に優れ、接着剤を塗布する際に毛玉の発生を抑え、安定かつ機能上必要な接着強度と際剥離性を兼ね備えた複合樹脂発泡体、それを用いた建築用材料を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、樹脂発泡体の表面に特定の拘束点密度、繊維拘束部を有する繊維集合体を積層することにより、建材用として使用可能な、軽量かつ切断性、耐水性、耐荷重性に優れ、接着剤を塗布する際に毛玉の発生を抑え、安定かつ機能上必要な接着強度と際剥離性を兼ね備えた複合樹脂発泡体が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、樹脂発泡体の少なくとも一面に、繊維拘束部が存在する繊維集合体が積層されてなり、任意の点から上記繊維拘束部までの平均最短距離が0.5mm以下であり、該繊維拘束部の点密度(以下「拘束点密度」という)が30点/cm以上であることを特徴とする複合樹脂発泡体が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、繊維集合体が不織布であることを特徴とする複合樹脂発泡体が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、樹脂発泡体は、内在する気泡のアスペクト比のDz/Dxの平均値が1.1〜4.0、発泡倍率が3〜20倍である樹脂発泡体であることを特徴とする複合樹脂発泡体が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、樹脂発泡体が、オレフィン系樹脂を主原料として用いた発泡体であることを特徴とする複合樹脂発泡体が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明の複合樹脂発泡体を用いることを特徴とする建築用材料が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第5の発明において、建築用材料が床用下地材であることを特徴とする建築用材料が提供される。
本発明の複合樹脂発泡体は、樹脂発泡体の表面に特定の拘束点密度、繊維拘束部を有する繊維集合体を積層しているため、接着強度を低下させることなく、接着施工性を向上させ、かつ面材の層間剥離性を保持することで樹脂発泡体の再利用が可能な安価な複合樹脂発泡体である。また、樹脂発泡体の気泡の形状は紡錘型であり、主原料にオレフィン系樹脂を使用することで、圧縮強度が高く、リサイクルが簡単な性能を持ち合わせた複合樹脂発泡体であり、建材分野、特に床下地材用スペーサーとして用いることができる。
本発明は、樹脂発泡体の少なくとも一面に繊維集合体を積層した複合樹脂発泡体である。以下、繊維集合体、樹脂発泡体、複合樹脂発泡体について、詳細に説明する。
本発明で用いることのできる繊維集合体とは、繊維素材の集合体を意味し、特に限定するものではないが、例えば、ガラス繊維を抄造して得られるサーフェイスマット、ガラスロービングが織られてなるもの等が挙げられる。なお、サーフェイマットにあっては、ガラス短繊維同士を結着するためのバインダーが含まれていてもよく、バインダーとしては、ポリビニルアルコール樹脂、飽和ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。さらに、ガラス繊維、カーボン繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維等の長繊維状物を樹脂バインダーなどでシート状に固めてなるプリプレグシート、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂とガラス長繊維マットを組み合わせたスタンパブルシート、寒冷紗、織布または不織布、ニードルパンチ等が挙げられる。なお、寒冷紗、織布または不織布、ニードルパンチの材料としては、主に、木綿、羊毛、絹などの天然繊維、レーヨンなどの半合成繊維、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、PVA、ビニロンなどの合成繊維、高強力ポリエチレン繊維、アラモド系繊維などのハイモジュラス繊維などが挙げられる。織布には、一般的な天然繊維や合成繊維からなるものが含まれる。また、紙も繊維集合体の一つとして含まれる。
上記繊維集合体の中でも、積層する際の投錨(アンカー効果)効果に優れる点で不織布が好ましく、人や環境に対し悪い影響を及ぼすことの殆どないポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維の不織布がより好適に用いられる。
ポリエステル系繊維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどはもとより、イソフタル酸、アジピン酸、ジエチレングリコール、トリメチレングリコールなどの共重合成分の共重合ポリエステル、ポリエチレンナフタレート及びこれらの共重合物からなる繊維でも、芯鞘構造又はサイドバイサイド等の複合繊維であっても良い。
さらに、本発明で用いる繊維集合体の繊維拘束部は、任意の点から上記繊維拘束部までの平均最短距離が0.5mm以下である必要がある。繊維拘束部が繊維集合体の任意の点から0.5mm以内に存在すると複合樹脂発泡体を床下地材として用い、接着剤を塗布する際に、摩擦による面材摩擦現象に伴う毛玉の発生が抑制される。
ここで、繊維拘束部とは、繊維集合体が点状の部分的熱圧接等を受けて繊維同士が熱融着、または接着剤等で固定されている部分のことを言い、繊維材料がある角度で二次元もしくは三次元配列が重なり、その重なった部分で固定されている範囲のことをいう。
本発明で用いる繊維集合体の拘束点密度は、30点/cm以上であり、好ましくは50点/cm以上である。拘束点密度が30点/cm未満では複合樹脂発泡体を床下地材として用い、接着剤を塗布する際に毛玉が発生しやすくなり、施工性を阻害する。
ここで、繊維集合体の拘束点密度とは、繊維集合体が点状の部分的熱圧接等を受け、その点状拘束区域の全表面積における密度、すなわち拘束点密度Bとして次式で表される。
B(点/cm)=拘束点の数(点)/繊維集合体の全表面積(cm)]×100
また、本発明で繊維集合体の繊維拘束部の面積率(以下、「拘束面積率」という)は、特に限定されないが、5〜80%であることが好ましい。拘束面積率が5%未満では複合樹脂発泡体を床下地材として用い、接着剤を塗布する際に毛玉が発生しやすくなり、80%を超えると接着強度を発現させるに必要なアンカー効果が小さくなり、単位面積あたりに必要な接着強度に達しない可能性がある。
ここで、繊維集合体の拘束面積率は、繊維集合体が部分的熱圧接等を受け、その熱拘束部の全表面積に対する全拘束区域の面積比すなわち拘束面積率Aとして次式で表される。
A(%)=[繊維集合体の全融着区域の面積(cm)/繊維集合体の全表面積(cm)]×100
さらにまた、本発明で用いる繊維集合体の厚みは、特に限定されないが、接着施工性を考えた場合、厚みが厚すぎると繊維集合体内で不用意に剥離が発生する可能性が大きくなるので、0.5mm以内が好ましい。
また、本発明で用いる繊維集合体として不織布を用いる場合は、その目付量が10〜100g/mが好ましい。不織布の目付量が10g/m未満では、アンカー効果が発揮されず、100g/mを超えると複合樹脂発泡体を床下地スペーサー材として用いる接着施工の際に毛玉が発生し著しく施工性を悪化させ好ましくない。
本発明の複合樹脂発泡体における樹脂発泡体は、内在する気泡のアスペクト比Dz/Dxyの平均値が1.1〜4.0が好ましい。気泡のアスペクト比Dz/Dxyの平均値が1.1未満であると、気泡がほぼ球形となり、紡錘形に起因する圧縮弾性率、圧縮強度の向上が得られず、床下地材として用いた場合、良好な歩行感が得られにくくなる。アスペクト比Dz/Dxyの平均値が4.0を超えると、発泡体が衝撃を受けたときに破壊が起こり易くなり、割れや欠けが発生しやすくなる。
樹脂発泡体内に内在する気泡のアスペクト比が上記の範囲にすることによって、本発明における樹脂発泡体は、その厚み方向に圧縮力を受けると、厚み方向に長い紡錘形の気泡の長軸方向に力がかかることになるので厚み方向に高い圧縮強度を示す。
また、上記樹脂発泡体に内在する気泡のDxyの平均値は、500μm以上であることが好ましい。
ここで、アスペクト比は、発泡体中の気泡における定方向最大径の比の個数(算術)平均値であり、シート厚み方向の直径Dzと面内方向の直径Dxyとの比Dz/Dxyとして表される。
すなわち、図1に示すように、発泡体(a)のシート厚み方向(z方向と呼ぶ)に平行な任意な断面(b)の10倍の拡大写真をとり、この写真中で無作為に選ばれる少なくとも50個の気泡における下記の2つの定方向最大径(Dz、Dxy)を測り、個数平均値を算出することにより求めることができる。
Dz:硬質発泡体中の気泡のz方向に平行な最大径
Dxy:硬質発泡体中の気泡のシート幅または長さ方向、すなわちz方向に垂直な面方向(xy方向と呼ぶ)に平行な最大径
また、本発明で用いる樹脂発泡体は、発泡倍率が3〜20倍が好ましい。発泡倍率が3倍未満では十分な気泡の長軸と短軸の比が得られず、所望強度が得られことがあり、20倍を超えると個々の気泡における気泡壁が薄くなって、十分な圧縮強度を発現し得ないことがある。
ここで、発泡倍率は、JIS K6767に準拠して見掛け密度を測定し、その逆数発泡倍率(倍)とする値である。
さらに、本発明で用いる樹脂発泡体は、圧縮弾性率が5MPa以上が好ましい。圧縮弾性率が5Mpa未満であると床下地材としての十分な剛性が得られないことがある。圧縮弾性率の上限は特に認められないが、50MPaを超える場合は脆くなって、施工時などに欠けや割れが起こりやすくなることがあるので注意を要する。
ここで、圧縮弾性率は、JIS K7220に準拠して測定する値である。
また、本発明の樹脂発泡体に用いられる樹脂材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリフェノール、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリアクリル、EVA、ABS、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ジアリルフタレート樹脂、キシレン樹脂等の熱可塑性、熱硬化性樹脂が挙げられるが、好ましくはポリオレフィン系樹脂であるポリエチレン、ポリプロピレン樹脂が防音性に優れ、しかもリサイクル性や焼却廃棄性に優れる点で好ましい。
上記ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、アイソタクチックもしくはシンジオタクチックホモポリプロピレン、ブロックプロピレン共重合体、ランダムプロピレン共重合体、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよいが、2種以上が組み合わされて併用されてもよい。
また、ポリオレフィン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は、JIS K−7210に準拠して測定された値で、0.1〜20g/10分が好ましい。MFRが大き過ぎても、又、反対に小さ過ぎても発泡安定性を低下させ、好ましくない。
さらに、ポリオレフィン系樹脂は、必要に応じて架橋されたものであってもよい。架橋の方法は、特に限定されるものではないが、例えば、電子線等の電離性放射線を照射する電子線架橋法、有機過酸化物等を用いた化学架橋法、又は、シラン変性樹脂を用いたシラン架橋法等が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂の架橋の度合いは、余り高過ぎると、発泡倍率が低下すると共に、熱成形性が低下し、余り低過ぎると、熱安定性が低下し、且つ、発泡時のセル(気泡壁)が破泡し、均一な気泡が得られなくなることがあるので、架橋の指標となるゲル分率は、好ましくは10〜30重量%、より好ましくは15〜25重量%である。
ここで、ゲル分率とは、ポリオレフィン系樹脂発泡体を、120℃のキシレン中に24時間浸漬した後の残渣重量のキシレン浸漬前のポリオレフィン系樹脂発泡体重量に対する百分率(重量)で表す値である。
なお、ポリオレフィン系樹脂には、30重量%以下の範囲で、他の熱可塑性樹脂、例えば、ポリスチレン等の相溶性を有する熱可塑性樹脂、エラストマー等が混合されて用いられてもよい。
本発明で用いる樹脂発泡体を得る製造方法は、特に限定されないが、好ましくは、ポリオレフィン系樹脂および変性用モノマーを溶融混和して変性ポリオレフィンを得、変性ポリオレフィンに熱分解型化学発泡剤を分散させ、得られた発泡性樹脂組成物を一旦シート状の原反に賦形した後、得られた発泡性シートを熱分解型化学発泡剤の分解温度以上に加熱して化学発泡させる方法である。
上記変性用モノマーは、ラジカル反応し得る官能基を分子内に2個以上有する化合物である。上記官能基としてはオキシム基、マレイミド基、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリル基等が例示される。変性用モノマーは、好ましくは、ジオキシム化合物、ビスマレイミド化合物、ジビニルベンゼン、アリル系多官能モノマー、(メタ)アクリル系多官能モノマーである。また、変性用モノマーはキノン化合物のような、分子内に2個以上のケトン基を有する環状化合物であってもよい。
上記のような樹脂変性方法をとることで、成形された発泡性シート原反架橋度が低いにも拘らず、これを常圧で発泡させることが可能となる。
本発明で用いる樹脂発泡体は、化学発泡によって得られるものと、物理発泡によって得られるもののいずれであっても良いが、樹脂発泡体が熱融着により他の材料に積層される場合には、前者の方法が好ましい。
化学発泡による発泡体は、例えば加熱により分解ガスを発生する熱分解型化学発泡剤を予めポリオレフィン系樹脂組成物に分散させておき、得られた発泡性組成物を一旦シート状の原反に賦形した後、加熱して発泡剤より発生するガスにより発泡させることで製造される。熱分解型化学発泡剤の代表例としては、アゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トルエンスルホニルヒドラジド、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)等が挙げられる。化学発泡剤の添加量は樹脂組成物100重量部に対して好ましくは2〜20重量部である。
シート状発泡性原反の賦形方法としては、押出成型の他、プレス成型、ブロー成型、カ
レンダリング成型、射出成型など、プラスチックの成型加工で一般的に行われる方法が適用可能であるが、スクリュ押出機より吐出する発泡性樹脂組成物を直後賦形する方法が生産性の観点から好ましい。この方法では、一定寸法幅の連続原反シートを得ることができる。
シート状原反の化学発泡は、通常、熱分解型化学発泡剤の分解温度以上、熱可塑性樹脂の熱分解温度以下の温度範囲で行われる。特に連続式発泡装置としては、加熱炉の出口側で発泡体を引き取りながら発泡させる引き取り式発泡機の他、ベルト式発泡機、縦型または横型発泡炉、熱風恒温槽など、あるいは熱浴中で発泡を行うオイルバス、メタルバス、ソルトバスなどが使用される。
本発明で用いる特定のアスペクト比を有している樹脂発泡体は、気泡のアスペクト比Dz/Dxyの平均値が1.1〜4.0であるので、紡錘形気泡となっている。このような紡錘形気泡を有する樹脂発泡体を得る方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、発泡中の原反の面内方向(xy方向)の発泡力を抑制し得る強度を有する面材を発泡前の原反の少なくとも片面に積層する方法が好ましい。
発泡前の原反の少なくとも片面に面材を積層することにより、発泡時における原反の面内の二次元方向(xy方向)の発泡を抑制し、厚み方向(z方向)にのみ発泡させることが可能となって、得られる発泡体シート内部の気泡は厚み方向にその長軸を配向した紡錘形の気泡となる。
上記面材としては、原反の発泡温度以上の温度、すなわち、発泡体用樹脂、例えば、ポリオレフィン系樹脂の融点以上の温度および熱分解型化学発泡剤の分解温度以上の温度に耐え得るものであれば良く、特に限定されるものではないが、例えば、紙、布、木材、鉄、非鉄金属、有機繊維や無機繊維からなる織布や不織布、寒冷紗、ガラス繊維、炭素繊維、等が好適に用いられる。また、例えば、テフロン(登録商標)シートのような離型性を有するシートを面材として用い、原反を厚み方向に発泡させた後、上記離型性シートを剥離して、発泡体シートを得ても良い。
ただし、ポリオレフィン系樹脂以外の材料からなる面材を用いるときは、リサイクル性の観点より、その使用量は最小限度に留めることが好ましい。
本発明の複合樹脂発泡体は、樹脂発泡体の表面に繊維集合体を積層したものであるので、上記面材として、繊維集合体を用いることにより、樹脂発泡体と繊維集合体の積層工程を省くことができるので、上述の繊維集合体が特に好ましい。
本発明の複合発泡体の製造にあっては、面材として繊維集合体を用いると、発泡工程と面材積層工程を同時に行なうことで製造工程を簡略でき、かつ、発泡工程で溶融した樹脂が流動特性上、面材である繊維集合体の微細な隙間に潜り込み固化することで、繊維集合体は樹脂発泡体に強固に積層し、樹脂発泡体を破壊しない限り繊維集合体である面材だけを引き剥がすことはできず、使用上の表面素材を引き剥がす際に繊維集合体の層間剥離を引き起こし、樹脂発泡体を破壊することなく表面材を剥がせる効果を発生しやすい。
なお、樹脂発泡体と上記繊維集合体との積層は、上記のように発泡時に直接積層する方法だけでなく、通常の接着剤を使用した接着であっても良い。接着剤としては、特に制限なく使用できるが、例えば、酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤、アクリルエマルジョン接着剤、酢酸ビニル共重合エマルジョン接着剤、ポリビニルアルコール接着剤、酢酸ビニル樹脂マスチック接着剤、ドープセメント、モノマーセメント、塩化ビニル樹脂接着剤、クロロプレンゴム系接着剤、天然ゴム系接着剤、ユリア樹脂接着剤、メラミン樹脂接着剤、フェノール樹脂接着剤、エポキシ樹脂接着剤、ポリウレタン系接着剤等を使用できる。
本発明の複合樹脂発泡体の用途は、特に限定されないが、発泡体の性能として有する熱伝導率特性や圧縮強度、軽量性の観点から建材用材料としての利用が好ましい。ここで、建材用材料とは集合住宅や、戸建て住宅、商業施設、公共施設、多目的施設など各種の構造建築に利用される材料を意味し、例えば、床構造の段差調整や断熱性の保持等を目的とした床用下地材、例を挙げるとすれば木質系フローリング用スペーサー材;カーペットやクッションフロアなどの樹脂系床表面仕上材用スペーサー材;ござ、麻マットなど各種繊維系床表面仕上材用スペーサー材;二重床や置き床用スペーサー材;畳用スペーサー材;各種床下断熱材;根太フォーム材;温水式床暖房用下地断熱材、電気式床暖房用下地断熱材、蓄熱式床暖房用下地断熱材など各種床暖房用下地断熱材、それ以外にも天井断熱材、内壁断熱材、外壁断熱材、間仕切り用断熱材、間仕切り用芯材や各種リフォーム材など各種用途等が挙げられる。これらの中では、床用下地材としての利用が最も好ましい。
本発明の複合樹脂発泡体の形状は、特段限定するものではないが、利用面から考慮すると、パネル形状やブロック形状、長尺シート等の形状が好ましい。
なお、床下地材として用いる場合は、複合樹脂発泡体を単体として用いても良く、例えば、他の硬質板状体と積層して組み合わせて用いても良い。
上記硬質板状体としては、特に限定されず、例えば、以下の(i)〜(v)に示すようなものが挙げられる。
(i)単板(単一材料のむく板)
(ii)合板など[ベニヤ、パーチクルボード、繊維板(ファイバーボードともいう:MDFなど)など従来から床材として使われているもの]
(iii)合成樹脂板[ポリエチレン樹脂板(超高分子量ポリエチレン板が望ましい)、ポリプロピレン樹脂板、塩化ビニル樹脂板など]
(iv)繊維強化合成樹脂板(ガラス繊維などで繊維強化された、ポリエステル樹脂板、エポキシ樹脂板、硬質ポリウレタン樹脂板など)
(v)無機質板(磁器タイル、石板など)
本発明をさらに詳しく説明するために、以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例で用いた評価方法は以下の通りである。
(1)不織布の任意の点から拘束部までの距離
サンプル表面に対して予め任意の点にボールペンにて20点表示させておき、マイクロスコープにて表面撮影を行い、画像データをパソコンに保存した。その後、画像解析装置を用いてパソコンディスプレイ上に表示し、目視にて任意の点を確認した。確認された点から画像解析装置を使用し、最も短い拘束部端部までの距離を計測し平均値を算出した。
(2)拘束点密度
繊維集合体の点状拘束区域の全表面積における密度、すなわち拘束点密度Bとして次式で求めた。
B(点/cm)=[拘束点の数(点)/繊維集合体の全表面積(cm)]×100
(3)耐磨耗性
テーバー摩耗試験装置でJIS K5600に準拠して、回転数と摩耗程度を目視判断した。
(4)接着施工性
樹複合脂発泡体を1m×1mのサイズにパネルカットし、コニシ(株)製の木質床材直貼り施工用接着剤「ボンドKU928R」を付属の専用くし目コテでパネル片面に塗布し、表面の毛玉発生具合を目視にて確認した。
(5)接着強度
JIS A1612に準拠し、コニシ(株)製の木質床材直貼り施工用接着剤「ボンドKU928R」をコンクリートモルタルと資料との接着強度を測定した。
なお、試験用治具とコンクリートモルタル、資料との固定は接着強度が高いエポキシ系接着剤を用い、接着面積は25cm、引張り速度は5mm/minとした。
(6)リサイクル成形性
高さ10cm、サイズ1m×1mのリサイクル樹脂パレットを成形し、サンプルをペレタイジングにより粉砕したインジェクション成形法による金型内成形が可能かどうかをみた。
(7)再剥離性
1m×1mのサンプルにコニシ(株)製の木質床材直貼り施工用接着剤「ボンドKU928R」をビード状に15cm間隔で格子状に塗布し、木質フローリングを接着し、48時間常温(23℃)にて放置後にフローリングを剥がし各サンプルの破壊度合を目視で判断した。
(実施例1)
(1)変性ポリオレフィン系樹脂の調製
変性ポリオレフィン系樹脂を調製するために、同方向回転2軸スクリュー押出機(プラスチック工学研究所社製、型式「BT40型」)を用いた。この押出機は、セルフワイピング2条スクリューを備え、そのL/Dは35、D(直径)は39mmである。シリンダーバレルは押出機の上流から下流側にかけて第6バレルに区分され、成形ダイは3穴ストランドダイであり、第4バレルには揮発分を回収するための真空ベントが設置されている。以下の操作においては、第1バレルの温度を180℃、第2バレルから第6バレルの温度および3穴ストランドダイの温度を220℃に設定し、スクリュー回転数を150rpmに設定した。
上記2軸スクリュー押出機の第1バレル後端に備えられたホッパーから、ポリオレフィン系樹脂としてランダムポリマー型のポリプロピレン樹脂(日本ポリケム社製、商品名「EX6」、MFR1.8g/10分、密度0.9g/cm、)を10kg/時間の供給量で押出機内に投入した。次に、第3バレルから、ジビニルベンゼン(変性用モノマー)および2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3(有機過酸化物)の混合物を押出機内に注入し、これらを均一に溶融混練して、変性ポリプロピレン樹脂を調製した。
次いで、この変性ポリプロピレン樹脂を3穴ストランドダイから吐出した後、水冷し、ペレタイザーで切断して、変性ポリプロピレン樹脂のペレットを得た。変性用モノマーおよび有機過酸化物の注入量は、ポリプロピレン樹脂100重量部に対し、変性用モノマー0.5重量部および有機過酸化物0.1重量部であった。また、押出機内で発生した揮発分は真空ベントにより真空吸引した。
(2)発泡性シートの作製
上記で得られた変性ポリプロピレン樹脂に未変性ポリプロピレン樹脂および発泡剤を添加するために、同方向回転2軸スクリュー押出機(日本製鋼所社製、型式「TEX−44型」)を用いた。この押出機は、セルフワイピング2条スクリューを備え、そのL/Dは45.5、D(直径)は47mmである。シリンダーバレルは押出機の上流から下流側にかけて第1バレルから第12バレルに区分され、第12バレルの先端部には成形ダイとしてTダイが設定されている。また、発泡剤を供給するために、第6バレルにはサイドフィーダーが設置されており、第11バレルには揮発分を回収するための真空ベントが設置されている。以下の操作においては、第1バレルを常時冷却し、第1ゾーン(第2バレルから第4バレル)の温度を150℃、第2ゾーン(第5バレルから第8バレル)の温度を170℃、第3ゾーン(第9バレルから第12バレル)の温度を180℃、第4ゾーン(Tダイおよびアダプター部)の温度を160℃に設定し、スクリュー回転数を40rpmに設定した。
上記2軸スクリュー押出機の第1バレル後端に備えられたホッパーから、前工程(1)で得られたペレット状の変性ポリプロピレン樹脂、および未変性のホモポリマー型のポリプロピレン樹脂(日本ポリケム社製、商品名「FY4」、MFR5.0g/10分、密度0.9g/cm)を、それぞれ10kg/時間(合計20kg/時間)の供給量で押出機内に投入した。また、第6バレルに設けられたサイドフィーダーから、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(ADCA)を1.0kg/時間の速度で供給量で押出機内に投入し、これらを均一に溶融混練して、発泡性ポリプロピレン樹脂組成物を調製した。次いで、この樹脂組成物をTダイから押し出し、幅1100mm、厚み0.7mmの発泡性シートを作製した。
(3)複合樹脂発泡性シートの作製
上記で得られた発泡性シートの両面に、ポリエチレンテレフタレート製の不織布(ユニチカ社製、商品名「マリックス70150WTO」、拘束点密度64点/cm、任意の点からの繊維拘束部の存在位置0.415mm、目付重量15g/m)を重ね、プレス成形機を用いて、180℃の加熱加圧条件で積層して、2m×1mの発泡体性複合シートを得た。
(4)発泡
次いで、上記複合樹脂発泡性シートを、230℃の加熱炉中で約10分間加熱して、発泡させ、厚み6mmの複合樹脂発泡体を得た。
得られた複合樹脂発泡体の特性を評価した。その結果を表1に示す。
(実施例2)
発泡スチロール(発泡倍率20倍、ビーズ発泡成形品)厚さ12mm、サイズ2m×1mのパネルの表裏にポリエチレンテレフタレート製の不織布(ユニチカ社製、商品名「マリックス70150WTO」、拘束点密度64点/cm、任意の点からの繊維拘束部の存在位置0.415mm、目付重量15g/m)をエポキシ系接着剤で積層した複合樹脂パネルを製作した。
(比較例1)
不織布として、ポリエチレンテレフタレート製の不織布(東洋紡績社製、商品名「スパンボンドエクーレ6301A」、拘束点密度25点/cm、任意の点からの繊維拘束部の存在位置0.803mm、目付重量15g/m)を用いる以外は、実施例1と同様にして複合樹脂発泡体を得た。評価結果を表1に示す。
(比較例2)
不織布として、ポリエチレンテレフタレート製の不織布(東洋紡績社製、商品名「スパンボンドエクーレ6301A」、拘束点密度25点/cm、任意の点からの繊維拘束部の存在位置0.803mm、目付重量15g/m)を用いる以外は、実施例2と同様にして複合樹脂発泡体を得た。評価結果を表1に示す。
Figure 2007021879
表1より明らかなように、本発明の複合樹脂発泡体は、耐磨耗性及び接着剤塗布施工における毛玉発生の抑制機能に優れている。一方、本発明の範囲を外れた不織布を用いると耐磨耗性及び接着剤塗布施工における毛玉発生の抑制機能に劣る。また、オレフィン系樹脂を主原料とした場合にはリサイクル性にも優れる。
以上説明したように、本発明の複合樹脂発泡体は、接着強度を低下させることなく、接着施工性を向上させ、かつ面材の層間剥離性を保持することで樹脂発泡体の再利用が可能で、建材用として使用可能な、軽量かつ切断性、耐水性、耐荷重性に優れる複合発泡体であり、床下地材用スペーサーとして用いることができ、リサイクル、リフォームにの際も何ら問題なく使用できるため工業的に有用な材料と用いることができる。
(a)は硬質発泡体の概略斜視図、(b)は(a)中のz方向に平行な断面の一部の拡大概略図である。

Claims (6)

  1. 樹脂発泡体の少なくとも一面に、繊維拘束部が存在する繊維集合体が積層されてなり、任意の点から上記繊維拘束部までの平均最短距離が0.5mm以下であり、該繊維拘束部の点密度が30点/cm以上であることを特徴とする複合樹脂発泡体。
  2. 繊維集合体が不織布であることを特徴とする請求項1に記載の複合樹脂発泡体。
  3. 樹脂発泡体は、内在する気泡のアスペクト比のDz/Dxの平均値が1.1〜4.0、発泡倍率が3〜20倍である樹脂発泡体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の複合樹脂発泡体。
  4. 樹脂発泡体が、オレフィン系樹脂を主原料として用いた発泡体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合樹脂発泡体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合樹脂発泡体を用いることを特徴とする建築用材料。
  6. 建築用材料が床用下地材であることを特徴とする請求項5に記載の建築用材料。
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