JP2002200685A - 積層シート、積層シートの製造方法及び積層シートの成形方法 - Google Patents
積層シート、積層シートの製造方法及び積層シートの成形方法Info
- Publication number
- JP2002200685A JP2002200685A JP2001055979A JP2001055979A JP2002200685A JP 2002200685 A JP2002200685 A JP 2002200685A JP 2001055979 A JP2001055979 A JP 2001055979A JP 2001055979 A JP2001055979 A JP 2001055979A JP 2002200685 A JP2002200685 A JP 2002200685A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- thermoplastic resin
- laminated
- laminated sheet
- reinforcing sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Molding Of Porous Articles (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
に曲げ強度、圧縮強度、熱成形性及び寸法安定性に優れ
た積層シートを提供することにある。 【解決手段】 本発明の積層シートは、熱可塑性樹脂発
泡シートの少なくとも一面に補強シートが積層一体化さ
れ、補強シートは、非溶融性繊維が互いに絡合してなる
とともに該非溶融性繊維同士が合成樹脂によって結着さ
れてなる不織布からなる一方、上記熱可塑性樹脂発泡シ
ートは、その気泡のアスペクト比Dz/Dxyが1.2
以上であり且つその発泡倍率が5〜50cc/gである
ので、優れた曲げ強度及び厚み方向の圧縮強度を有す
る。
Description
度、圧縮強度、熱成形性及び寸法安定性に優れた積層シ
ート、積層シートの製造方法及び積層シートの成形方法
に関する。
は、軽量性、断熱性及び柔軟性等に優れていることから
各種断熱材、緩衝材、浮揚材等に用いられている。その
中でも特にポリオレフィン系樹脂発泡体は、耐熱性や寸
法安定性等に優れていることから二次的に熱成形するこ
とによって車両用のドア、天井、インストルメンタルパ
ネル等の内装用部材に幅広く用いられている。そして、
特開平8−11254号公報には、ポリオレフィン系樹
脂発泡体を含む熱可塑性樹脂発泡体を用いた車両用内装
材に好適な複合発泡体が提案されている。
を向上させるために熱可塑性樹脂発泡体の発泡倍率を向
上させると、得られる複合発泡体の曲げ強度や圧縮剛性
が低下してしまい、車両用天井材に用いた場合、加工時
や車両への取付時に曲げ撓みや破損を生じ、取付部分が
凹んだり或いは複合発泡体が破損してしまい据え付け安
定性が損なわれるといった問題点があった。
けた後に該車両用内装材にランプ等の周辺部材を取付け
ていたが、近年では車両の組み立て作業におけるモジュ
ール化が進み、予め車両用内装材にランプ等の周辺部材
を取付けておき、この周辺部材が取付けられた車両用内
装材を車両に取付ける取付方法が広く用いられるに至っ
ており、車両用内装材には今まで以上の曲げ強度や圧縮
剛性が要望されている。
問題点に鑑み、軽量性に優れているとともに曲げ強度、
圧縮強度、熱成形性及び寸法安定性に優れた積層シー
ト、積層シートの製造方法及び積層シートの成形方法を
提供することにある。
熱可塑性樹脂発泡シートの少なくとも一面に補強シート
が積層一体化され、補強シートは、非溶融性繊維が互い
に絡合してなるとともに該非溶融性繊維同士が熱可塑性
樹脂によって結着された不織布からなる一方、上記熱可
塑性樹脂発泡シートは、その気泡のアスペクト比Dz /
Dxyが1.2以上であり且つその発泡倍率が5〜50c
m3 /gであることを特徴とする。
熱可塑性樹脂は、従来から発泡体に汎用されているもの
であれば、特に限定されず、例えば、低密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン等のポリエチレン、アイソタクチッ
クポリプロピレン、シンジオタクチックポリピロピレン
等のポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−α−オレ
フィン共重合体等のポリオレフィン系樹脂;エチレン−
プロピレン−ジエン三元共重合体;エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体;エチレン−アクリル酸エステル共重合体;
ポリスチレン、ポリスチレン系熱可塑性樹脂エラストマ
ー等のポリスチレン系樹脂等が挙げられ、得られる積層
シートが軽量性、耐薬品性、柔軟性、高弾性に優れてい
ることからポリオレフィン系樹脂が好ましく、ポリエチ
レン又はポリプロピレンがより好ましく、ポリエチレン
とポリプロピレンとの混合物が特に好ましい。なお、上
記熱可塑性樹脂は、単独で用いられても併用されてもよ
く、ポリオレフィン系樹脂とこれ以外の熱可塑性樹脂と
を併用する場合には、ポリオレフィン系樹脂が樹脂総量
の70重量%以上となるように調整することが好まし
い。これは、後述するようにして熱分解型発泡剤を用い
て熱可塑性樹脂を発泡させる際、熱可塑性樹脂を溶融さ
せて流動性を付与する必要があるが、通常、ポリオレフ
ィン系樹脂以外の熱可塑性樹脂はポリオレフィン系樹脂
の融点よりも高いためにポリオレフィン系樹脂の含有量
が低いと熱可塑性樹脂全体の融点が高くなってしまい、
発泡時における熱可塑性樹脂全体の流動性が低下して発
泡性が損なわれることがあるからである。
レン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−
メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン等
が挙げられ、又、エチレン成分を含有する共重合体とし
ては、ブロック共重合体、ランダム共重合体又はランダ
ムブロック共重合体のいずれであってもよい。
ン系樹脂を添加したものを用いれば、軽量性、耐薬品
性、柔軟性、高弾性及び機械的強度に優れた積層シート
を得ることができ好ましく、かかる場合において、上記
ポリスチレン系樹脂の含有量は、多いと、ポリオレフィ
ン系樹脂の有する優れた軽量性、耐薬品性、柔軟性、高
弾性が発揮されないので、ポリオレフィン系樹脂とポリ
スチレン系樹脂の総量の30重量%以下が好ましい。
ある程度の伸長応力を備えている必要があることから、
例えば、以下の方法によって架橋構造が付与される。
脂に発泡時において所望範囲内の流動性と伸長応力とを
付与して軽量性及びリサイクル性に優れた熱可塑性樹脂
発泡シートを得るべく、上記熱可塑性樹脂及びラジカル
反応をし得る官能基を2個以上有する多官能モノマー
を、有機過酸化物を必要に応じて加えた上で、押出機や
ニーダー等の汎用の溶融混練装置に供給し、上記熱可塑
性樹脂を円滑に溶融混練できるように熱可塑性樹脂の溶
融粘度を調整しつつ、この溶融混練装置中において上記
熱可塑性樹脂に多官能モノマーを反応させて変性熱可塑
性樹脂とした上で、即ち、熱可塑性樹脂に多官能モノマ
ーを反応させ、最終的に熱可塑性樹脂に付与しようとす
る架橋構造の一部を熱可塑性樹脂に導入した上でシート
状等の所望形状に形成した後、上記変性熱可塑性樹脂を
多官能モノマーの反応温度以上に加熱することによって
上記熱可塑性樹脂に更に架橋構造を付与して発泡に適し
た伸長応力を付与する方法が挙げられる。
反応させて変性するには、熱可塑性樹脂と多官能モノマ
ーとに、必要に応じて有機過酸化物を加えたものを押出
機やニーダー等の汎用の溶融混練装置に供給して溶融、
混練することにより行なうことができる。なお、上記多
官能モノマーとして特にジビニル化合物又はジアリル化
合物を用いた場合には有機過酸化物を添加することが好
ましい。
オキシム化合物、ビスマレイミド化合物、ジビニル化合
物、アリル系多官能化合物、(メタ)アクリル系多官能
化合物、キノン化合物等が挙げられる。
されるオキシム基又はこのオキシム基中の水素原子を他
の原子団R(主として炭化水素基)で置換した化2に示
される置換オキシム基のうちのいずれか一方を2つ有す
るか、或いは、双方を一つづつ有する化合物を意味し、
具体的には、化3で示されるp−キノンジオキシムや化
4で示されるp,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム
等が挙げられる。なお、ジオキシム化合物は単独で用い
られても併用されてもよい。
されるマレイン酸イミド(マレイミド)構造を分子内に
2つ以上有する化合物を意味し、例えば、化6に示され
るN,N’−p−フェニレンビスマレイミド、化7に示
されるN,N’−m−フェニレンビスマレイミド、化8
に示されるジフェニルメタンビスマレイミド等が挙げら
れ、更に、化9に示されるようなマレイミド構造が分子
内に2個以上存在するポリマレイミドもビスマレイミド
化合物に包含される。
されるo−ジビニルベンゼン、m−ジビニルベンゼン、
p−ジビニルベンゼン等が挙げられる。
(CH2 =CHCH2 −)を分子内に2つ以上有する化
合物を意味し、例えば、化11に示されるようなジアリ
ルフタレート、化12に示されるようなトリアリルシア
ヌレート、化13に示されるようなトリアリルイソシア
ヌレート、化14に示されるようなジアリルクロレンデ
ート等が挙げられる。
ては、アルカンジオールジ(メタ)アクリレート、エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカン
ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレン
グリコール付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノ
ールAのプロピレングリコール付加物ジ(メタ)アクリ
レート等のジ(メタ)アクリル化合物、トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ンエチレンオキサイド付加トリ(メタ)アクリレート、
グリセリンプロピレンオキサイド付加トリ(メタ)アク
リレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエチルフォ
スフェート等のトリ(メタ)アクリル化合物、ペンタエ
リスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチ
ロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等のテトラ
(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ン、p−ベンゾキノン、テトラクロロ−p−ベンゾキノ
ン等が挙げられる。
熱可塑性樹脂の架橋密度が高くなりすぎてリサイクル性
が低下したり、或いは、積層シートを得るための発泡性
シートを押出機から押出す際に押出機に高い付加がかか
ったりメルトフラクチャーが発生したりすることがあ
り、又、少ないと、熱可塑性樹脂に発泡時に必要な伸長
応力を付与することができないことがあるので、熱可塑
性樹脂100重量部に対して0.05〜5重量部が好ま
しく、0.2〜2重量部がより好ましい。
を溶融、混練する際の樹脂温度は、高いと、熱可塑性樹
脂が分解することがあり、又、低いと、熱可塑性樹脂の
変性が不十分となって発泡性シートの発泡時における伸
長応力が不十分となり所望発泡倍率の熱可塑性樹脂発泡
シートが得られないことがあるので、170℃以上で且
つ熱可塑性樹脂の分解温度以下であることが好ましく、
200〜250℃がより好ましい。
って変性された熱可塑性樹脂の発泡時における流動性を
向上させて、発泡に必要な発泡圧をより低下させるとと
もに後述する所望範囲内のアスペクト比を有する紡錘形
状気泡を備えた熱可塑性樹脂発泡シートをより確実に得
るために、この変性された熱可塑性樹脂に更に未変性の
熱可塑性樹脂を添加して溶融、混練することが好まし
い。なお、上記変性された熱可塑性樹脂と未変性の熱可
塑性樹脂とは互いに相溶性を有しておればよく、同種で
あっても異種であってもよい。
樹脂に上記多官能モノマーを反応させることができれ
ば、特に限定されず、例えば、ベンゾイルパーオキサイ
ド、2、4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−
ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベ
ンゾエート、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ
−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3−ヘキシン等が挙
げられ、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5
−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3
−ヘキシンが好ましい。上記有機過酸化物は単独で用い
られても併用されてもよい。
可塑性樹脂としてポリプロピレンを用いた場合に所謂β
開裂が顕著に生じて得られる変性された熱可塑性樹脂の
分子量が低くなりすぎて熱可塑性樹脂の物性の低下や流
動性の低下による発泡不良が生じることがあり、又、少
ないと、熱可塑性樹脂の多官能モノマーによる変性が不
十分となることがあるので、熱可塑性樹脂100重量部
に対して0.001〜0.5重量部が好ましく、0.0
05〜0.15重量部が更に好ましい。
与する第二の方法としては、上記熱可塑性樹脂に架橋助
剤を所定量添加した後、この熱可塑性樹脂に所定量の電
離性放射線を照射して熱可塑性樹脂に架橋構造を付与す
る方法が挙げられる。
橋の際に用いられているものであれば、特に限定され
ず、例えば、o−ジビニルベンゼン,m−ジビニルベン
ゼン、p−ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタク
リレート、1,10−デカンジオールジメタクリレー
ト、トリメリット酸トリアリルエステル、トリアリルイ
ソシアヌレート等が挙げられる。なお、上記架橋助剤は
単独で用いられても併用されてもよい。
性樹脂の架橋密度が高くなりすぎて発泡性が低下するこ
とがあり、又、少ないと、熱可塑性樹脂の架橋密度が低
くて均質な発泡体が得られないことがあるので、熱可塑
性樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部が好ま
しく、0.3〜5重量部が好ましい。
ゲル分率を目安として調整され、該ゲル分率としては、
大きいと、積層シートの成形性が低下することがあり、
又、小さいと、積層シートの曲げ強度が低下することが
あるので、好ましくは15〜70重量%、更に好ましく
は18〜65重量%となるように調節され、電離性放射
線量としては、通常1〜20Mradとされる。なお、
電離性放射線としては、発泡体の架橋に従来から用いら
れているものであれば、特に限定されず、例えば、α
線、β線、γ線、電子線等が挙げられる。
下の方法によって測定したものをいう。先ず、熱可塑性
樹脂発泡シートを所定量秤取し、120℃のキシレン2
5mlに24時間浸漬した後、200メッシュのステン
レス製金網で濾過して金網上の不溶解分を真空乾燥す
る。次に、この真空乾燥された不溶解分の重量を秤量
し、下記に示す式にてゲル分率を算出する。 〔ゲル分率(%)〕=(不溶解分の真空乾燥重量/秤取
した熱可塑性樹脂発泡シート重量)×100
橋構造を付与されて所望範囲内の流動性と伸長押力とを
有し、得られる積層シートは成形性及び表面性に優れた
ものとなる。
曲げ強度や圧縮剛性を向上させるために無機充填材が添
加されてもよく、このような無機充填材としては、例え
ば、酸化チタン等の金属酸化物、炭酸カルシウム、タル
ク、カオリンクレー、マイカ等の粉末状無機充填材、シ
ラスバルン、ガラスバルン、フライアッシュバルン等の
バルン状無機充填材等が挙げられ、これらの中でも、熱
可塑性樹脂に対する剛性向上の効果が大きく、得られる
積層シートの寸法安定性が優れているという点からタル
ク又はマイカが好ましい。
いと、上記発泡性シートの発泡時において破泡してしま
い、高発泡倍率の発泡シートを得ることができないこと
があるので、粒径が20μm以下のものが好ましく、粒
径が5μm以下のものがより好ましい。又、上記無機充
填材のアスペクト比は、大きいと、得られる熱可塑性樹
脂発泡シートの曲げ弾性勾配が向上するので、5以上が
好ましい。
れる積層シートの軽量性が低下し、又、少ないと、得ら
れる積層シートの曲げ剛性や圧縮剛性が低下するので、
上記熱可塑性樹脂100重量部に対して1〜100重量
部に限定され、5〜30重量部が好ましい。
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ジラウリル
チオプロピオネート等の酸化防止剤やメチルベンゾトリ
アゾール等の金属防止剤を添加してもよい。
の大半がその長さ方向を熱可塑性樹脂発泡シートの厚み
方向に指向させてなる紡錘形状(ラグビーボール状)に
形成されている。このように、熱可塑性樹脂発泡シート
の気泡の大半をその長さ方向が熱可塑性樹脂発泡シート
の厚み方向に指向させられた状態に配向させることによ
り、上記熱可塑性樹脂発泡シートは、その厚み方向の圧
縮剛性に優れ、しかも、上記熱可塑性樹脂発泡シート中
の互いに隣接する気泡同士は、熱可塑性樹脂発泡シート
の厚み方向の変形に対して何ら互いに干渉し合わないこ
とから、熱可塑性樹脂発泡シートの厚み方向に加えられ
る成形応力に対して気泡同士は熱可塑性樹脂発泡シート
の厚み方向に円滑に且つ確実に互いにずれた状態に変位
でき、よって、上記熱可塑性樹脂発泡シートはその厚み
方向の成形応力によって所望形状に正確に且つ確実に賦
形することができる。
ペクト比Dz/Dxyは、小さいと、得られる熱可塑性樹脂
発泡シートの厚み方向の圧縮剛性が低下するので、1.
2以上に限定され、1.5以上が好ましく、2以上が特
に好ましい。
のアスペクト比Dz/Dxyは、以下の要領で測定されたも
のをいう。即ち、先ず、熱可塑性樹脂発泡シートをその
厚み方向に切断し、第1図のように、この切断面に露出
している気泡断面における熱可塑性樹脂発泡シートの厚
み方向の長さDz と熱可塑性樹脂発泡シートの厚み方向
に対して垂直で且つ切断面に沿った方向の長さDxyとを
測定して各気泡のアスペクト比(Dz/Dxy)を算出す
る。そして、得られた各気泡のアスペクト比(Dz/Dx
y)の平均値を算出して、熱可塑性樹脂発泡シートの気
泡のアスペクト比Dz/Dxyとしている。なお、上記測定
において測定の対象となる気泡は、切断面において隣接
する気泡と連結したりすることなく完全に独立した状態
の気泡のみであり、例えば、切断面において隣接する気
泡同士がそれら対向する部分において連結して一体化し
ている気泡や端部が熱可塑性樹脂発泡シートの表面に達
しているような気泡等は測定対象から除外される。
は、高いと、得られる積層シートの圧縮剛性や曲げ強度
等の機械的強度が低下し、又、低いと、得られる積層シ
ートの軽量性が低下するので、5〜50cm3 /gに限
定され、10〜30cm3 /gが好ましい。なお、上記
熱可塑性樹脂発泡シートの発泡倍率は、JIS K67
67に準拠して測定されたものであり、見かけ密度の逆
数である。
は、小さいと、熱可塑性樹脂発泡シートの最大曲げ強度
も低くなるため積層シートを加工したり車両用内装材と
して用いる際に作業者が誤って積層シートを曲げて破断
したりすることがあり、又、積層シートを積み重ねた際
にへたったり変形したり、或いは、車両用天井材として
ビスを用いて自動車に取付ける際に、このビスによりそ
の周囲の積層シートがへこみ、取付け安定性が損なわれ
たりすることがあるので、9.8N/cm2 以上が好ま
しく、14.7N/cm2 以上がより好ましく、29.
4N/cm2 以上が更に好ましい。
(σ)は、厚み方向に加わる圧縮力に対する抵抗を示す
値であり、以下のようにして求められる。先ず、長さ5
0mm×幅50mmの熱可塑性樹脂発泡シートを積み重
ねて、厚み約25mmの積層体を作成し、この厚みを初
期厚みとして正確に測定する。次いで、温度20℃、湿
度65%RHの条件下で、圧縮温度10mm/分で、初
期厚みの25%を圧縮して(即ち、積層体の厚みが初期
厚みの75%となるように圧縮して)、その荷重W
(N)を測定し、このWを圧縮面積A(cm2 )で除し
て算出される。 圧縮強度(σ)=W(N)/A(cm2 )
性樹脂発泡シートの一面に、好ましくは両面に上記補強
シートが積層一体化される。なお、上記熱可塑性樹脂発
泡シートの両面に補強シートを積層一体化させる場合、
該熱可塑性樹脂発泡シートの両面に積層一体化させる補
強シートは互いに異種類のものであってもよいが、得ら
れる積層シートの寸法安定性の観点から熱可塑性樹脂発
泡シートの両面に積層一体化させる補強シートは同種類
のものを用いるのが好ましい。
は、積層シートの製造工程或いは積層シートを所望形状
に成形させる際において加えられる熱により溶融しない
繊維、換言すれば、積層シートの製造工程或いは積層シ
ートを所望形状に成形させる際において加えられる熱に
かかわらず形態を保持する繊維をいい、このような非溶
融性繊維としては、例えば、綿花、カポック面、亜麻、
大麻、洋麻(ケナフ)、マニラ麻、サイザル麻、ニュー
ジランド麻、マゲー麻、コイヤ等の天然繊維;ガラス繊
維、炭素繊維等の無機繊維、ポリエチレンテレフタレー
ト等の合成樹脂製繊維等が挙げられる。
含有量は、高いと、補強シート中における熱可塑性樹脂
の含有量が相対的に低下して非溶融性繊維同士を良好に
絡合させたシート状態に形成させることができないこと
から、補強シートを熱可塑性樹脂発泡シート上に安定し
た状態に積層一体化させることができず、よって、積層
シートを変形させた際に補強シートが熱可塑性樹脂発泡
シートから不測に剥離、離脱することがあり、又、低い
と、補強シートの引っ張り強度や曲げ強度が低下するの
で、20〜90重量%が好ましく、25〜75重量%が
好ましい。
と、補強シート中における非溶融性繊維が必要以上に絡
合してしまい、積層シートを加熱して賦形させた際、補
強シートを構成している互いに絡合した非溶融性繊維同
士が熱可塑性樹脂発泡シートの表面方向に沿って円滑に
ずれることができず、補強シートが熱可塑性樹脂発泡シ
ートに追従した状態に変形しないことから、補強シート
が熱可塑性樹脂発泡シートから剥離、離脱してしまうと
いった不測の事態を生じ、更には、非溶融性繊維が折れ
やすくなったり或いは補強シート中において非溶融性繊
維の密度が局所的に大きく変動することにより熱可塑性
樹脂発泡シートとの密着性が低下することがあり、又、
短いと、積層シートを賦形する際に補強シート中の非溶
融性繊維同士の絡合が解けて得られる成形品の曲げ強度
が低下することがあるので、10〜150mmが好まし
い。
弾性勾配は補強シートの引っ張り弾性率に依存する一
方、補強シートの引っ張り弾性率は、非溶融性繊維の引
っ張り弾性率、繊維長、繊維径、解繊度に依存し、その
中でも引っ張り弾性率に大きく依存する。
率は、低いと、補強シートの引っ張り弾性率が低下する
とともに、得られる積層シートの曲げ弾性勾配や目付強
度が低下することがあるので、20GPa以上が好まし
く、50GPa以上がより好ましい。なお、上記非溶融
性繊維の引っ張り弾性率は、JIS 7601に準拠し
て測定されたものをいう。
樹脂によって結着されてなるが、この熱可塑性樹脂は従
来から不織布のバインダーとして用いられている熱可塑
性樹脂であれば、特に限定されず、例えば、低密度ポリ
エチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン、アイソタ
クチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリピロ
ピレン等のポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−α
−オレフィン共重合体等のポリオレフィン系樹脂;エチ
レン−プロピレン−ジエン三元共重合体;エチレン−酢
酸ビニル共重合体;エチレン−アクリル酸エステル共重
合体;ポリスチレン、ポリスチレン系熱可塑性樹脂エラ
ストマー等のポリスチレン系樹脂;ポリビニルアルコー
ル系樹脂;飽和ポリエステル系樹脂;不飽和ポリエステ
ル系樹脂;ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリブチ
ル(メタ)アクリレート、ポリ−n−テトラデシル(メ
タ)アクリレート、ポリ−n−プロピル(メタ)アクリ
レート、ポリイソブチル(メタ)アクリレート等のアク
リル系樹脂;線状ウレタン樹脂等のウレタン樹脂;エポ
キシ樹脂;ジメチルフタレート;ジメチルイソフタレー
ト等のフタル酸誘導体;酢酸ビニル系樹脂等の熱可塑性
樹脂が挙げられ、熱可塑性樹脂発泡シートとの熱融着性
の観点からポリオレフィン系樹脂が好ましい。
レン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−
メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン等
が挙げられ、又、エチレン成分を含有する共重合体とし
ては、ブロック共重合体、ランダム共重合体又はランダ
ムブロック共重合体のいずれであってもよい。
る熱可塑性樹脂のメルトインデックスは、高いと、積層
シートを成形するために加熱した際に補強シート中から
流出して補強シートの強度が低下し、ひいては積層シー
トの曲げ強度等が低下したりすることがあり、又、低い
と、積層シートを賦形する際に補強シートの非溶融性繊
維同士を結着している熱可塑性樹脂の流動性が低下し、
補強シートを構成する非溶融性繊維が熱可塑性樹脂発泡
シートの変形に対応して互いに円滑にずれることができ
ず、補強シートが熱可塑性樹脂発泡シート表面に円滑に
追従できなくなって積層シートの成形性が低下すること
があるので、5〜60g/10分が好ましい。なお、本
発明において熱可塑性樹脂のメルトインデックスとは、
JISK7210に準拠して測定されたものをいう。
に表面層として熱可塑性樹脂シートを積層一体化させる
場合、上記補強シート内に熱可塑性樹脂シートの一部が
溶融して進入する。しかも、この熱可塑性樹脂シートと
しては、上記補強シートを確実に被覆させておくために
メルトインデックスが通常20g/10分以下のものが
用いられる。従って、上記補強シートの非溶融性繊維を
結着している熱可塑性樹脂は、上記表面層を構成する熱
可塑性樹脂の進入によって僅かにメルトインデックスが
低下するが、上記補強シートの非溶融性繊維同士を当初
から結着している熱可塑性樹脂の量又は後述する熱可塑
性樹脂製繊維が溶融して得られる熱可塑性樹脂の量は、
上記補強シート内に進入する上記表面層を構成する熱可
塑性樹脂の量に比較して極めて多くその影響は殆どな
い。
方法としては、従来から用いられている不織布の製造方
法が用いられ、例えば、非溶融性繊維を乾式のサーマル
ボンド法及びニードルパンチ法並びに湿式で行なう抄造
法等によって不織布化し、この不織布化した非溶融性繊
維間に溶融した熱可塑性樹脂を分布させることによって
不織布を製造する方法、非溶融性繊維と熱可塑性樹脂製
繊維とを絡合させた後、この絡合させた熱可塑性樹脂製
繊維を溶融させてバインダーとし、このバインダーによ
って互いに絡合している非溶融性繊維同士を結着するこ
とにより不織布を製造する方法、非溶融性合成樹脂製繊
維の表面を熱可塑性樹脂で全面的に被覆してなる芯鞘型
合成樹脂製繊維を絡合させた後、この絡合させた芯鞘型
合成樹脂製繊維の熱可塑性樹脂を溶融させてバインダー
とし、このバインダーによって非溶融性合成樹脂製繊維
同士を結着することにより不織布を製造する方法等が挙
げられる。
層シートを成形するために積層シートを加熱した際、補
強シートの重量によって積層シートの中央部が垂れ下が
ってしまい、この垂れ下がりが原因となって積層シート
における熱可塑性樹脂発泡シートの気泡のアスペクト比
が小さくなり、得られる成形品の圧縮強度が低下するこ
とがあり、又、低いと、積層シートの曲げ強度が低下す
ることがあるので、10〜70g/m2 が好ましく、2
0〜65g/m2 がより好ましい。
記理由により2.94N/cm2 以上であることが好ま
しい。即ち、上記積層シートは、後述するが、発泡性シ
ートの一面に補強用シートを積層一体化してなる発泡性
積層シートを発泡させることにより製造されるが、上記
発泡性積層シートの発泡時、発泡性シートのその面方向
の発泡は補強用シートにより規制されている一方、発泡
性シートのその厚み方向の発泡は自由発泡状態とされて
おり、発泡方向を発泡性シートの厚み方向に指向させ
て、得られる熱可塑性樹脂発泡シートの気泡をその長さ
方向を熱可塑性樹脂発泡シートの厚み方向に指向させた
紡錘形状に形成、即ち、そのアスペクト比Dz/Dxyが上
述した所定範囲内となるように調整している。
小さい場合には、それに応じて補強用シートの引っ張り
強度も小さくなり、該補強用シートによって上記発泡性
シートのその面方向の発泡を有効に規制することができ
ず、得られる発泡シートの気泡のアスペクト比Dz/Dxy
が所定範囲内とならず、得られる積層シートに所望の圧
縮剛性を付与することができないことがあるためであ
る。
いと、得られる積層シートの線膨張係数も大きくなって
温度変化による積層シートの伸縮度が大きくなり寸法安
定性が低下したり、高温時においては自重によって垂れ
下がってきたりすることがあるので、5×10-5/℃以
下が好ましく、1×10-5/℃以下がより好ましい。
は、低いと、得られる積層シートの曲げ弾性勾配や目付
強度が低下することがあるので、500MPa以上が好
ましい。なお、補強シートの引っ張り弾性率は、JIS
K7127に準拠して1号形試験片を作成して測定し
たものをいう。
ト表面に、ポリウレタン系エラストマーシート、ポリオ
レフィン系エラストマーシート、ポリ塩化ビニルシート
等の合成樹脂シートや布等の表皮材が積層一体化された
上で所望形状に賦形されて用いられるが、この際、上記
積層シートの補強シート表面に凹凸が発生していると、
この補強シート表面に積層一体化させた表皮材表面にも
凹凸が発生し、この表皮材表面に光が当たった場合に影
によって凹凸が浮き出たような状態となって外観性が損
なわれることがある。
として、該補強シートの目付重量のばらつきが考えら
れ、上記補強シートの目付重量のCv値を好ましくは2
5%以下、より好ましくは15%以下として補強シート
表面の平滑性を向上させて該補強シート表面に表皮材を
積層一体化した際における該表皮材の表面性を向上させ
て積層シートから得られる成形品の外観性を向上させる
のが好ましい。
は以下の方法によって測定される。即ち、補強シートか
ら3cm×3cmの試験片を100個切り出し、各試験
片の1m2 当たりの重量(目付重量)を測定し、その平
均重量(x)及び標準偏差(σ)を算出する。そして、
下記式により補強シートの目付重量のCv値を求める。 補強シートの目付重量のCv値(%)=100×σ/x
層一体化してもよく、このように補強シートの表面にさ
らに表面層を積層一体化することによって、表面層が補
強シートの非溶融性繊維同士を更に強固に結着させるバ
インダーの役割を果たし、補強シートの線膨張係数を低
下させることができ、ひいては、得られる積層シートを
寸法安定性に優れたものとすることができる。
て非溶融性繊維が無秩序に絡合した状態に形成されてい
ることから、補強シートの表面は非溶融性繊維が無秩序
に突出した凹凸面に形成されており、該補強シート表面
に表皮材を積層する際、非溶融性繊維による凹凸面に起
因して表皮材を安定した状態に積層させることができな
いことがあるが、上記の如く、上記補強シートの表面に
表面層を積層一体化することによって上記補強シートの
非溶融性繊維による凹凸面を被覆、隠蔽して、その表面
を平滑面に形成しておけば、積層シートの表面に表皮材
を安定的に且つ確実に積層させて表皮材と積層シートの
一体化をより強固なものとして、積層シートの成形中に
表皮材が積層シートから剥離、離脱するといった不測の
事態を確実に防止することができ、よって、一面に表皮
材が積層された積層シートを成形する際にあっても該積
層シートに強い成形圧力を加えて積層シートを複雑な形
状に正確に且つ確実に成形することができる。
両面に積層一体化されている場合には、そのうちの一方
の補強シートの表面にのみ表面層が積層一体化されても
よい。
ができるものであれば、特に限定されず、例えば、低密
度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポ
リエチレン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン、ア
イソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポ
リプロピレン等のポリプロピレン、ポリブテン、エチレ
ン−α−オレフィン共重合体等のポリオレフィン系樹
脂;エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体;エチ
レン−酢酸ビニル共重合体;エチレン−アクリル酸エス
テル共重合体;ポリスチレン、ポリスチレン系熱可塑性
樹脂エラストマー等のポリスチレン系樹脂;ポリビニル
アルコール系樹脂;飽和ポリエステル系樹脂;不飽和ポ
リエステル系樹脂;ポリメチル(メタ)アクリレート、
ポリブチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−テトラデ
シル(メタ)アクリレート、ポリ−n−プロピル(メ
タ)アクリレート、ポリイソブチル(メタ)アクリレー
ト等のアクリル系樹脂;線状ウレタン樹脂等のウレタン
樹脂;エポキシ樹脂;ジメチルフタレート;ジメチルイ
ソフタレート等のフタル酸誘導体;酢酸ビニル系樹脂等
の熱可塑性樹脂から形成され、補強シートの熱可塑性樹
脂又は熱可塑性樹脂発泡シートを構成する熱可塑性樹脂
の何れか或いは双方と相溶性を有する熱可塑性樹脂が好
ましい。
脂と上記熱可塑性樹脂発泡シートを構成する熱可塑性樹
脂とを相溶性を有するものとし、上記表面層を構成する
熱可塑性樹脂を上記補強シートを構成する非溶融性繊維
間に進入させて上記熱可塑性樹脂発泡シートの表面に到
達させ上記熱可塑性樹脂発泡シートと一体化させておけ
ば、上記補強シートを上記熱可塑性樹脂発泡シート表面
に安定した状態に確実に積層させておくことができ、よ
って、積層シートを加熱して成形する場合にあっても、
補強シートを熱可塑性樹脂発泡シートから剥離、離脱さ
せるといった不測の事態を生じさせることなく、積層シ
ートにより強い成形押力を加えてより複雑な形状に確実
に成形することができる。加えて、上記表面層を構成す
る熱可塑性樹脂と上記補強シートの熱可塑性樹脂(上記
補強用シートの熱可塑性樹脂製繊維)と上記熱可塑性樹
脂発泡シートを構成する熱可塑性樹脂とを互いに相溶性
を有する熱可塑性樹脂とすれば上記作用効果をより確実
に発揮させることができる。
構成する非溶融性繊維を包み込んだ状態に被覆している
ことから、積層シートを加熱して成形する際、上記補強
シートを構成する非溶融性繊維はあたかも熱可塑性樹脂
中に浮遊したかの如き状態に置かれ、補強シートを構成
する非溶融性繊維は熱可塑性樹脂中に浮遊した自由な状
態とされており、互いに絡合した非溶融性繊維同士は積
層シートの熱可塑性樹脂発泡シートの変形に追従して該
熱可塑性樹脂発泡シートの面方向に円滑にずれることが
でき、よって、補強シートは、熱可塑性樹脂発泡シート
の変形に追従して該熱可塑性樹脂発泡シートの面方向に
円滑に且つ確実に変形し、熱可塑性樹脂発泡シートの表
面から剥離、離脱するといった不測の事態は生じない。
従って、積層シートを成形する場合にも該積層シートに
強い成形押力を加えて積層シートを複雑な形状に確実に
成形させることができると優れた効果を奏する。
られる積層シートの軽量性が低下することがあり、又、
薄いと、表面層を補強シート上に積層一体化させている
効果が発揮されないことがあるので、10〜200μm
が好ましい。
されて用いられることがあるが、かかる場合、上記表面
層は、上記表皮材を上記積層シートに積層一体化させる
ための接着剤の役割を果たす。
させる場合には、上記表面層を加熱して溶融状態とした
上で上記表皮材を上記表面層上に載置し、上記表皮材を
積層シート側に押圧することによって上記表皮材を上記
積層シート上に積層一体化させる。
左右方向に連続的に微細な凹凸部が形成されていること
が好ましい。即ち、上記表面層に凹凸部を形成しておく
と、上記表皮材を上記積層シート上に積層するために上
記表皮材を上記積層シート上に載置した際、上記表面層
の凸部が上記表皮材を支持した状態となり、この状態か
ら上記表皮材を上記積層シート側に押圧することになる
ため上記表面層の凸部には上記表面層全体で支持する場
合と異なり大きな圧力が加わることになる。
材に対して高い圧力でもって押圧、圧壊され、上記表皮
材の内面(上記表面層に対向した面)全面に沿って展延
され、この展延された凸部部分が高い圧力により上記表
皮材の内面に強固に一体化し、上記表皮材は上記表面層
上に強固に積層一体化される。
い圧力によって上記表皮材の内面に沿って全面的に展
延、押圧されるので、上記表皮材と上記積層体とを積層
一体化させる接着剤の役割を果たす上記表面層を構成す
る熱可塑性樹脂の量は少量で足り、よって、上記表面層
は、該表面層の表面に凹凸部が形成されることなく平滑
面に形成されている表面層の場合に比してその厚さを薄
くすることができ、よって、積層シートの軽量化とコス
トダウンを図ることができる。
うな微細孔を多数有する表皮材を用いた場合には、上記
表面層の凸部は上記表皮材からの高い圧力を受けて展延
されると同時に、上記表皮材の微細孔内に円滑に且つ確
実に進入し、よって、上記表皮材は上記積層シート上に
より強固に且つ確実に積層一体化される。
上記表皮材によって押圧された後は上記表面層の内面に
沿って展延して消失し上記表面層が平滑な面となって上
記表皮材の内面の全面が上記表面層の全面に接着一体化
した状態となる程度の突出状態に形成されていることが
好ましい。
形態は、特に限定されず、例えば、円柱状、角柱状、円
錐状、角錐状、半球状、截頭円柱状、截頭角錐状等が挙
げられる。なお、上記表面層の凹凸部における凸部と
は、凹部表面から上方に向かって突出した突出部分のこ
とをいう。
の体積は、大きいと、凸部を形成するために表面層の厚
みを厚くしなければならず、積層シートの軽量性が低下
するとがあり、又、小さいと、凸部による表皮材との接
着効果が低下することがありるので、0.001〜5m
m3 が好ましく、0.01〜0.5mm3 がより好まし
い。
さは、高いと、所望の高さを有する凸部を形成するため
に表面層の厚みを厚くしなければならず、積層シートの
軽量性が低下することがあり、又、低いと、表面層に凹
凸部を形成した効果が発揮されないことがあるので、1
0〜500μmが好ましく、20〜200μmがより好
ましい。
る凸部間の距離は、広いと、表皮材を上記積層シート側
に押圧して上記凸部を圧壊、展延させた時、この展延さ
れた凸部を構成する樹脂が上記表皮材の内面全体に完全
に行き渡らず、上記表皮材と上記積層シートとの接着強
度が不足することがあり、又、狭いと、表面層を構成す
る樹脂量を低減させることができず積層シートの軽量性
が低下することがあるので、0.1〜10mmが好まし
く、1〜5mmがより好ましい。なお、上記凸部間の距
離とは隣接する凸部の上端面間の距離をいい、具体的に
は、凸部の上端面が尖鋭端となっている場合には隣接す
る凸部の尖鋭端間の距離をいい、凸部の上端面が平面状
となっている場合には隣接する凸部の上端面中央部間の
距離をいう。
要求された上に補強シート表面を別途用意した基材に接
着、固定させて用いられる場合がある。このような場合
は、上記積層シートの補強シートを構成する非溶融性繊
維として無機繊維を選択して補強シートの機械的強度を
向上、ひいては、積層シートの機械的強度を向上させる
一方、この無機繊維から構成された補強シート表面に後
述する表皮シートを積層一体化すればよい。なお、上記
積層シートの補強シート表面に上記表面層が積層一体化
されている場合は、上記表面層が積層一体化されていな
い補強シート表面に上記表皮シートが積層一体化され
る。
レート(PET)等の非溶融性合成樹脂製繊維が互いに
絡合してなるとともに該非溶融性合成樹脂製繊維同士が
熱可塑性樹脂によって結着されてなるものである。ここ
で、上記非溶融性合成樹脂製繊維とは、積層シートの製
造工程或いは積層シートを所望形状に成形させる際にお
いて加えられる熱により溶融しない合成樹脂製繊維、換
言すれば、積層シートの製造工程或いは積層シートを所
望形状に成形させる際において加えられる熱にかかわら
ず形態を保持する合成樹脂製繊維をいう。なお、上記非
溶融性合成樹脂製繊維同士を結着している上記熱可塑性
樹脂としては、上記補強シートにおいて用いられている
と同様の熱可塑性樹脂が用いられる。
して無機繊維を用いる一方、表皮シートの非溶融性繊維
として合成樹脂製繊維を用いることにより、上記無機繊
維同士を絡合させている補強シートによって上記積層シ
ートの機械的強度を向上させる一方、上記基材と上記積
層シートとを接着一体化させるのに用いられる接着剤と
して、通常、ポリアミド系接着剤、ウレタン系接着剤、
ナイロン系接着剤等の合成樹脂製接着剤が用いられると
ころ、上記表皮シートを構成する非溶融性繊維として、
上記接着剤に対して接着性に優れた非溶融性合成樹脂製
繊維を用いることによって上記接着剤との接着性を向上
させて基材との接着性を向上させ、機械的強度に優れて
いるとともに基材への接着性に優れた積層シートを得る
ことができる。
脂製繊維は、長いと、積層シートを成形する際、非溶融
性合成樹脂製繊維同士の絡合度合いが大きくなって非溶
融性合成樹脂製繊維同士の相互のずれ自由度が低下して
積層シートの成形性が低下したり、或いは、積層シート
を無理に所望形状に成形しようとすると表皮シートに破
れが生じたりすることがあるので、150mm以下が好
ましい。更に、この時、上記積層シートの補強シートを
構成する無機繊維の繊維長を、上述の通り、10〜15
0mmに調整することによって、積層シートにより優れ
た成形性を付与することができる。
と、積層シートの軽量性が損なわれ、特に、上記積層シ
ートを車両用内装材に用いた場合には車両の重量が重く
なり燃費が低下し、又、軽いと、表皮シート中の非溶融
性合成樹脂製繊維量が少なくなり、接着剤を用いて基材
に取り付ける際に接着剤の非溶融性合成樹脂繊維に対す
る接着性及びアンカー効果が低減して積層シートの基材
への接着性が低下することがあるので、5〜50g/m
2 が好ましい。
説明する。上記積層シートの製造方法としては、特に限
定されず、例えば、熱可塑性樹脂に多官能モノマーを
添加して上記熱可塑性樹脂に上記多官能モノマーを反応
させて変性熱可塑性樹脂を製造し、この変性熱可塑性樹
脂に熱分解型発泡剤を添加して該熱分解型発泡剤の分解
温度より低い温度で溶融混練して発泡性シートを形成し
た後、この発泡性シートの一面に、非溶融性繊維と合成
樹脂製繊維とが互いに絡合した不織布からなる補強用シ
ートを積層して発泡性積層シートを形成した後、該発泡
性積層シートを多官能モノマーの反応温度及び熱分解型
発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡させるとともに補
強シートの合成樹脂製繊維を溶融させて非溶融性繊維同
士を結着させる積層シートの製造方法、熱可塑性樹
脂、架橋助剤及び熱分解型発泡剤を含有する発泡性樹脂
組成物を上記架橋助剤の反応温度及び上記熱分解型発泡
剤の分解温度より低い温度で溶融混練して発泡性シート
に形成し、この発泡性シートに電離性放射線を照射する
ことによって該発泡性シートに架橋構造を付与する前或
いはその後に、上記発泡性シートの一面に、非溶融性繊
維と合成樹脂製繊維とが互いに絡合した不織布からなる
補強用シートを積層して発泡性積層シートを形成した
後、該発泡性積層シートを熱分解型発泡剤の分解温度以
上に加熱して発泡させるとともに補強シートの合成樹脂
製繊維を溶融させて非溶融性繊維同士を結着させる積層
シートの製造方法、熱可塑性樹脂に多官能モノマーを
添加して上記熱可塑性樹脂に上記多官能モノマーを反応
させて変性熱可塑性樹脂を製造し、この変性熱可塑性樹
脂に熱分解型発泡剤を添加して該熱分解型発泡剤の分解
温度より低い温度で溶融混練して発泡性シートを形成し
た後、この発泡性シートの一面に、非溶融性繊維が互い
に絡合しているとともに該非溶融性繊維同士が熱可塑性
樹脂によって結着されて形成された不織布からなる補強
用シートを積層して発泡性積層シートを形成した後、該
発泡性積層シートを多官能モノマーの反応温度及び熱分
解型発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡させる積層シ
ートの製造方法、熱可塑性樹脂、架橋助剤及び熱分解
型発泡剤を含有する発泡性樹脂組成物を上記架橋助剤の
反応温度及び上記熱分解型発泡剤の分解温度より低い温
度で溶融混練して発泡性シートに形成し、この発泡性シ
ートに電離性放射線を照射することによって該発泡性シ
ートに架橋構造を付与する前或いはその後に、上記発泡
性シートの一面に、非溶融性繊維が互いに絡合している
とともに該非溶融性繊維同士が熱可塑性樹脂によって結
着されて形成された不織布からなる補強用シートを積層
して発泡性積層シートを形成した後、該発泡性積層シー
トを熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱する積層シー
トの製造方法等が挙げられ、後述するように得られる積
層シートが優れた成形性を有することから上記及び
の製造方法が好ましい。
記発泡性シート上に上記補強用シートを積層する際に上
記補強用シートと上記発泡性シートとを予め一体化させ
ておいても、或いは、上記発泡性シートと上記補強用シ
ートとを一体化させることなく上記補強用シートを上記
発泡性シート上に重ね合わせて、発泡性積層シートを発
泡させる際にその発泡圧を利用して上記発泡シートから
得られる熱可塑性樹脂発泡シートと上記補強用シートと
を一体化させるようにしてもよい。
造に汎用されているものであれば、特に限定されるもの
ではなく、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭
酸アンモニウム、アジド化合物等の無機系熱分解型発泡
剤、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリ
ル、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、ベンゼンス
ルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、
4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジ
ド)、アゾジカルボン酸バリウム、トリヒドラジノトリ
アジン、p−トルエンスルホニルセミカルバジド等の有
機系熱分解型発泡剤等が挙げられる。
しまうことがあり、又、少ないと、発泡しないことがあ
るので、熱可塑性樹脂100重量部に対して1〜50重
量部が好ましい。
ては、例えば、熱可塑性樹脂及び多官能モノマーに必
要に応じて過酸化物を添加した上で押出機に供給して熱
可塑性樹脂に多官能モノマーを反応させて変性熱可塑性
樹脂を製造した後、更に、この押出機中の変性熱可塑性
樹脂に熱分解型発泡剤を添加して熱分解型発泡剤の分解
温度未満の温度で溶融混練してシート状に押出すことに
よって発泡性シートを製造する方法、熱可塑性樹脂、
架橋助剤及び熱分解型発泡剤を押出機に供給して架橋助
剤の反応温度及び熱分解型発泡剤の分解温度よりも低い
温度で溶融混練してシート状に押出すことによって発泡
性シートを製造する方法等が挙げられる。
ちのの方法を用いた場合には、後述するようにして発
泡性シートの一面に補強用シートを積層する前、或い
は、その後に上述したように電離性放射線を照射して発
泡性シートを構成する熱可塑性樹脂に架橋構造を付与し
ておく。
補強用シートが積層される。この補強用シートは、非溶
融性繊維と熱可塑性樹脂製繊維とを絡合させてなる不織
布、芯部を非溶融性合成樹脂から形成するとともに鞘部
を熱可塑性樹脂から形成した芯鞘型合成樹脂製繊維を絡
合させてなる不織布、非溶融性繊維が互いに絡合してな
るとともに非溶融性繊維同士が熱可塑性樹脂で結着され
てなる不織布等が用いられるが、後述するように、得ら
れる積層シートが優れた成形性を有することから、非溶
融性繊維と熱可塑性樹脂製繊維とを絡合させて形成され
た不織布からなる補強用シートや芯部を非溶融性合成樹
脂から形成するとともに鞘部を熱可塑性樹脂から形成し
た芯鞘型合成樹脂製繊維を絡合させて形成された不織布
からなる補強用シートを用いることが好ましい。
繊維とを絡合させてなる不織布又は芯部を非溶融性合成
樹脂から形成するとともに鞘部を熱可塑性樹脂から形成
した芯鞘型合成樹脂製繊維を絡合させてなる不織布の製
造方法としては、従来から用いられている不織布の製造
方法が用いられ、例えば、非溶融性繊維と熱可塑性樹脂
製繊維、或いは、芯鞘型合成樹脂製繊維を乾式のサーマ
ルボンド法若しくはニードルパンチ法又は湿式で行う抄
造法等が挙げられ、又、非溶融性繊維が互いに絡合して
なるとともに非溶融性繊維同士が熱可塑性樹脂で結着さ
れてなる不織布の製造方法としては、従来から用いられ
ている不織布の製造方法が用いられ、例えば、非溶融性
繊維を乾式のサーマルボンド法若しくはニードルパンチ
法又は湿式で行う抄造法等によって不織布化し、この不
織布化した非溶融性繊維間に溶融した熱可塑性樹脂を分
布させることによって非溶融性繊維同士を熱可塑性樹脂
で結着させる不織布の製造方法等が挙げられる。
えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等のポリ
エチレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオ
タクチックポリピロピレン等のポリプロピレン、ポリブ
テン、エチレン−α−オレフィン共重合体等のポリオレ
フィン系樹脂;エチレン−プロピレン−ジエン三元共重
合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体;エチレン−アク
リル酸エステル共重合体;ポリスチレン、ポリスチレン
系熱可塑性樹脂エラストマー等のポリスチレン系樹脂;
ポリビニルアルコール系樹脂;飽和ポリエステル系樹
脂;不飽和ポリエステル系樹脂;ポリメチル(メタ)ア
クリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、ポリ−
n−テトラデシル(メタ)アクリレート、ポリ−n−プ
ロピル(メタ)アクリレート、ポリイソブチル(メタ)
アクリレート等のアクリル系樹脂;線状ウレタン樹脂等
のウレタン樹脂;エポキシ樹脂;ジメチルフタレート;
ジメチルイソフタレート等のフタル酸誘導体;酢酸ビニ
ル系樹脂等の熱可塑性樹脂からなる繊維が挙げられ、熱
可塑性樹脂発泡シートとの熱融着性の観点からポリオレ
フィン系樹脂製繊維が好ましい。
る熱可塑性樹脂としては、上記熱可塑性樹脂製繊維を構
成する熱可塑性樹脂と同様のものが用いられる一方、上
記芯鞘型合成樹脂製繊維の芯部を構成する非溶融性合成
樹脂としては、積層シートの製造工程或いは積層シート
を所望形状に成形させる際において加えられる熱により
溶融しない合成樹脂、換言すれば、積層シートの製造工
程或いは積層シートを所望形状に成形させる際において
加えられる熱にかかわらず形態を保持する合成樹脂をい
い、具体的には、ポリエチレンテレフタレート等が挙げ
られる。
維とを絡合させてなる補強用シート又は芯鞘型合成樹脂
製繊維を絡合させてなる補強用シートを用いた場合に
は、この補強用シートの熱可塑性樹脂製繊維又は芯鞘型
合成樹脂製繊維の鞘部分をその後の発泡性積層シートの
加熱によって溶融させ、この溶融した熱可塑性樹脂をバ
インダーとして、絡合状態の非溶融性繊維同士を結着さ
せることによって補強シートが形成され、この補強シー
トは発泡性シートを発泡させて得られた熱可塑性樹脂発
泡シートに積層一体化される。又、非溶融性繊維が互い
に絡合してなるとともに非溶融性繊維同士が熱可塑性樹
脂で結着されてなる補強用シートを用いた場合には、こ
の補強用シートが補強シートとなり、この補強シートは
発泡性シートを発泡させて得られた熱可塑性樹脂発泡シ
ートに積層一体化される。
非溶融性繊維と熱可塑性樹脂製繊維とを絡合してなるも
のや芯鞘型合成樹脂製繊維を絡合させてなるものを用い
ると以下の如き優れた作用効果を奏する。即ち、上述の
ように、補強用シートの熱可塑性樹脂製繊維又は芯鞘型
合成樹脂製繊維の鞘部は溶融し、その形態を略消失させ
て上記非溶融性繊維(芯鞘型合成樹脂製繊維の芯部分か
らなる非溶融性繊維)同士を結着するバインダーの役割
を果たすことになるが、非溶融性繊維と熱可塑性樹脂製
繊維とを予め絡合させておき或いは芯鞘型合成樹脂製繊
維を用いることによって、非溶融性繊維同士が絡合して
形成された絡合空間部に予め熱可塑性樹脂製繊維又は鞘
部を構成する熱可塑性樹脂を位置させておくことがで
き、この非溶融性繊維同士の絡合空間部内に位置した熱
可塑性樹脂製繊維又は鞘部の熱可塑性樹脂を溶融させる
ことで非溶融性繊維の微細な絡合空間部にもバインダー
となる熱可塑性樹脂を供給して非溶融性繊維同士を均一
に且つ微細にして強固に結着させることができ、得られ
る補強シートは非溶融性繊維が熱可塑性樹脂によって均
一に且つ強固に結着されたものとなる。
塑性樹脂製繊維とが絡合して形成された不織布からなる
補強用シート或いは芯鞘型合成樹脂製繊維を絡合してな
る不織布からなる補強用シートを用いることにより得ら
れる補強シートは、優れた曲げ強度を有する。しかも、
上記補強シートの非溶融性繊維同士は補強シート全面に
均等に分布するバインダーたる熱可塑性樹脂を介在させ
た状態に結着されていることから、積層シートを加熱、
成形する際にあっても、非溶融性繊維間に介在する溶融
した熱可塑性樹脂は潤滑剤の役割を果たし、よって、非
溶融性繊維は積層シートの熱可塑性樹脂発泡シートの変
形に追従して該熱可塑性樹脂発泡シートの面方向に円滑
に且つ確実にずれる。即ち、上記補強シートは、上記熱
可塑性樹脂発泡シートの変形に追従して円滑に変形して
該熱可塑性樹脂発泡シートの表面から不測に剥離、離脱
するといった不測の事態は発生せず、よって、積層シー
トに強い成形応力を加えて積層シートを複雑な形状に確
実に且つ正確に成形することができる。
積層シートを成形するために積層シートを加熱した際、
補強用シートから得られる補強シートの重量によって積
層シートの中央部が垂れ下がってしまい、この垂れ下が
りが原因となって積層シートにおける熱可塑性樹脂発泡
シートの気泡のアスペクト比が小さくなり、得られる成
形品の圧縮強度が低下することがあり、又、低いと、積
層シートの曲げ強度が低下することがあるので、10〜
70g/m2 が好ましく、20〜50g/m2がより好
ましい。
ように上記表面シートを積層させる場合には、熱可塑性
樹脂シートの一部が補強用シート内に進入し、得られる
補強シートの目付重量が増加するので、熱可塑性樹脂シ
ートの一部が進入することによる増加分を考慮して、8
〜65g/m2 と調整するのが好ましい。
溶融性繊維の含有量は、高いと、補強シート中における
熱可塑性樹脂の含有量が相対的に低下して非溶融性繊維
同士を良好に絡合させたシート状態に形成させることが
できないことから、補強シートを熱可塑性樹脂発泡シー
ト上に安定した状態に積層一体化させることができず、
よって、積層シートを変形させた際に補強シートが熱可
塑性樹脂発泡シートから不測に剥離、離脱することがあ
り、又、低いと、補強シートの引っ張り強度や曲げ強度
が低下するので、20〜90重量%が好ましく、25〜
75重量%が好ましい。
ように上記表面シートを積層させる場合には、表面シー
トの一部が補強用シート内に進入し、得られる補強シー
ト中の非溶融性繊維の含有量が相対的に低下するので、
表面シートの一部が進入することによる増加分を考慮し
て、22〜95重量%が好ましく、27〜80重量%が
好ましい。
強用シートを積層一体化する方法としては、例えば、
発泡性シートの一面に補強用シートを加熱しながら押圧
して積層一体化させる方法、溶融状態となった発泡性
シートの一面に補強用シートを押圧して積層一体化させ
る方法、即ち、押出機の先端部に取付けられたTダイか
ら発泡性シートを押出し、この押出された直後の表面が
溶融状態にある発泡性シートの一面に補強用シートを載
置した後、一対の冷却ロール間に供給し、これら冷却ロ
ールによって発泡性シート及び補強用シートを挟持、一
体化させることによって発泡性シートの一面に補強用シ
ートを積層一体化させる方法、発泡性シートと補強用
シートとを接着剤を介して積層一体化させる方法等が挙
げられ、発泡性積層シートの厚みを微妙に調整すること
ができることから上記の方法が好ましい。
積層一体化させる場合には、例えば、上記発泡性シート
の一面に、表面シートと補強用シートとを補強用シート
が内側となるように積層した上で上記表面シートの軟化
温度以上に加熱して、発泡性シートの一面に補強用シー
トと表面シートとを積層一体化する方法等が挙げられ
る。そして、上記表面シートは、溶融して上記補強用シ
ートから得られる補強シート上に積層一体化して表面層
を構成する。
レン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン等のポリエチレン、アイソタク
チックポリプロピレン、シンジオタクチックポリピロピ
レン等のポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−α−
オレフィン共重合体等のポリオレフィン系樹脂;エチレ
ン−プロピレン−ジエン三元共重合体;エチレン−酢酸
ビニル共重合体;エチレン−アクリル酸エステル共重合
体;ポリスチレン、ポリスチレン系熱可塑性樹脂エラス
トマー等のポリスチレン系樹脂;ポリビニルアルコール
系樹脂;飽和ポリエステル系樹脂;不飽和ポリエステル
系樹脂;ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリブチル
(メタ)アクリレート、ポリ−n−テトラデシル(メ
タ)アクリレート、ポリ−n−プロピル(メタ)アクリ
レート、ポリイソブチル(メタ)アクリレート等のアク
リル系樹脂;線状ウレタン樹脂等のウレタン樹脂;エポ
キシ樹脂;ジメチルフタレート;ジメチルイソフタレー
ト等のフタル酸誘導体;酢酸ビニル系樹脂等の熱可塑性
樹脂等からなる熱可塑性樹脂シートやこれら熱可塑性樹
脂から形成された繊維からなる不織布等が挙げられ、ポ
リオレフィン系樹脂シート、ポリオレフィン系樹脂製繊
維から形成された不織布が好ましい。なお、表面シート
として熱可塑性樹脂から形成された繊維からなる不織布
を用いた場合には、該表面シートを構成する繊維は熱に
よって溶融しその繊維形態は消失してしまい、得られる
表面層は平滑な面に形成されている。又、上記表面シー
トの中には厚みの薄い所謂フィルム状のものも含まれ
る。
この表面層に凹凸部を形成する方法としては、上記表面
層上に、外周面に表面層に形成しようとする凹凸部の形
態を反転させた凹凸部が形成されたエンボスロールを用
意し、溶融状態の表面層を上記エンボスロールによって
押圧して該エンボスロールの外周面に形成された凹凸部
を上記表面層上に転写して上記表面層上に凹凸部を形成
する方法が挙げられる。
性繊維が無機繊維である場合には、この補強用シートの
表面に表皮用シートを積層してもよい。このような表皮
用シートとしては、ポリエチレンテレフタレート等の非
溶融性合成樹脂製繊維と上記補強用シートで用いられて
いたと同様の熱可塑性樹脂製繊維とを絡合させてなる不
織布、芯部をポリエチレンテレフタレート等の非溶融性
合成樹脂から形成するとともに鞘部を上記熱可塑性樹脂
製繊維と同様の熱可塑性樹脂から形成してなる芯鞘型合
成樹脂製繊維を絡合させてなる不織布等が挙げられる。
ート上に積層一体化させる方法としては、例えば、上記
発泡性シートの一面に、表皮用シートと補強用シートと
を補強用シートが内側となるように積層した上で上記表
皮用シート中の熱可塑性樹脂の軟化温度以上に加熱し
て、発泡性シートの一面に補強用シートと表皮用シート
とを積層一体化する方法等が挙げられる。そして、上記
表皮用シートは、その熱可塑性樹脂成分が溶融し、この
溶融した熱可塑性樹脂がバインダーとなって、非溶融性
合成樹脂製繊維又は芯鞘型合成樹脂製繊維の芯部から形
成された非溶融性合成樹脂製繊維同士が絡合状態に均一
に且つ強固に結着されて表皮シートとなる。
トの加熱方法としては、従来から発泡体の製造に用いら
れている汎用の加熱装置が用いられ、例えば、対向状態
に配設された一対の加熱ロール又は加熱ベルト間に発泡
性積層シートを供給して該発泡性積層シートを加熱する
ロール式加熱装置又はベルト式加熱装置、発泡性積層シ
ートに熱風を吹き付ける熱風恒温槽、発泡性積層シート
を熱浴させるオイルバス、メタルバス、ソルトバス等が
挙げられる。
トを発泡させると、発泡性シートの発泡は、該発泡性シ
ートの一面に補強用シートが積層一体化されていること
から、その面方向の発泡は上記補強用シートによって規
制されている一方、その厚さ方向の発泡は上記補強用シ
ートにより規制されることなく自由発泡状態とされてい
る。
は、その厚み方向に指向した状態に制限されており、該
発泡性シートを発泡させて得られる熱可塑性樹脂発泡シ
ートの気泡は、その長さ方向を発泡性シートの厚み方向
に指向させ且つ所定範囲内のアスペクト比Dz/Dxyを有
する紡錘形状に形成される。
その大半がその長さ方向を熱可塑性樹脂発泡シートの厚
み方向に指向させた紡錘形状に形成されて、得られる積
層シートはその一部を熱可塑性樹脂発泡シートから構成
して軽量性を保持しつつ、その厚さ方向の圧縮強度に優
れたものに形成されている。
トの一面に、絡合状態の非溶融性繊維同士を熱可塑性樹
脂製繊維によって結着して形成された不織布からなる補
強シートが積層一体化されてなることから曲げ強度にも
優れている。
熱可塑性樹脂発泡シートの一面に補強シートを積層一体
化させてなるので、一般的な圧縮成形機で加熱型成形を
行なう熱プレス法、発泡シートの軟化点以上に加熱、具
体的には、積層シートの表面温度を160〜210℃に
加熱した後に該発泡シートの軟化点未満の温度、具体的
には10〜70℃に保持された雌雄金型内で形状転写を
行なうコールドプレス法や真空成形法等の汎用の成形方
法によって所望形状に成形することができる。
の加熱温度は、高いと、積層シートの熱可塑性樹脂発泡
シートが溶融して該熱可塑性樹脂発泡シートのアスペク
ト比が低下し、得られる成形品の圧縮強度が低下するこ
とがあり、又、低いと、積層シートの成形が不十分とな
って所望の形状に成形できなかったり、或いは、得られ
る成形品に成形歪みが残存して成形品の寸法安定性が低
下することがあるので、160〜210℃が好ましい。
加熱温度は、高いと、得られる成形品の冷却が不十分と
なって成形品の寸法が経時変化することがあり、又、低
いと、積層シートの成形が不十分となって所望の形状に
成形できなかったり、或いは、得られる成形品に成形歪
みが残存して成形品の寸法安定性が低下することがある
ので、10〜70℃が好ましい。
さいと、積層シートを加工したりする際に作業者が誤っ
て積層シートを折曲げて破損するおそれがあるので、7
8.4N/50mm/cm以上に限定され、117.6
N/50mm/cmが好ましく、156.8N/50m
m/cmがより好ましい。
積層シートの厚み方向に加わる荷重に対する抵抗を示す
値であり、長さ15cm×幅50cm×厚さ6.5cm
の積層シートをJIS K7203に準拠して測定した
ものをいう。
さいと、積層シートを加工したりする際に作業者が誤っ
て積層シートを折曲げて破損するおそれがあるので、9
8N/50mm/cm/kg/m2 以上が好ましく、1
17.6N/50mm/cm/kg/m2 以上が更に好
ましい。なお、上記目付強度は、曲げ弾性勾配を目付重
量で除したものをいう。
いと、積層シートから得られる成形品の寸法安定性が低
下し、所望位置に取り付けた成形品の取付け安定性が低
下するので、6.0 ×10-5/℃以下が好ましい。
場合には、補強シート中の熱可塑性樹脂が、補強用シー
トの非溶融性繊維同士を結着する熱可塑性樹脂樹脂、補
強用シートの熱可塑性樹脂製繊維若しくは芯鞘型合成樹
脂製繊維の鞘部分が溶融したもの、又は、表面層を構成
する熱可塑性樹脂が進入したものであるかの区別が付か
ないことがあるが、かかる点は本発明においては特に問
題とはならない。即ち、得られた積層シートの補強シー
トを構成する互いに絡合する非溶融性繊維同士がとにか
く熱可塑性樹脂で結着されていればよい。
トの少なくとも一面に補強シートが積層一体化され、補
強シートは、非溶融性繊維が互いに絡合してなるととも
に該非溶融性繊維同士が合成樹脂によって結着されてな
る不織布からなる一方、上記熱可塑性樹脂発泡シート
は、その気泡のアスペクト比Dz /Dxyが1.2以上で
あり且つその発泡倍率が5〜50cm3 /gであること
を特徴とするので、優れた曲げ強度及び厚み方向の圧縮
強度を有する。
シートは、その気泡が長さ方向を積層シートの厚み方向
に指向させられ且つ所定範囲内のアスペクト比Dz/Dxy
を有するので、発泡倍率を高くした場合にあっても優れ
た厚み方向の圧縮強度を保持している。
塑性樹脂発泡シートとして高発泡倍率のものを用いるこ
とができ、高い軽量性を保持しつつ曲げ強度及び圧縮強
度に優れたものに形成されている。
樹脂発泡シートの一面に補強シートが積層一体化されて
いることから温度変化による寸法変化が殆どなく優れた
寸法安定性を有している。
の目付重量を10〜70g/m2 とした場合には、積層
シートを加熱、成形する際、軟化状態となった熱可塑性
樹脂発泡シートが補強シートの重みによって垂れ下がっ
てその気泡のアスペクト比が低下するといった不測の事
態は生じず、よって、優れた圧縮強度を有する成形品を
得ることができる。
トの目付重量のCv値を25%以下とした場合には、補
強シート表面が平滑性が向上し、よって、該補強シート
表面に積層一体化させた表皮材の平滑性を向上させて積
層シートを成形して得られる成形品の外観性を向上させ
ることができる。
引っ張り弾性率が500MPa以上である場合には、曲
げ弾性勾配や目付強度等の機械的強度に優れた積層シー
トを得ることができる。
中における非溶融性繊維の含有量を20〜90重量%と
している場合には、非溶融性繊維同士を良好な状態に絡
合させて優れた引っ張り強度を有する補強シートを熱可
塑性樹脂発泡シートの一面に安定的に且つ強固に積層一
体化させることができ、補強シートが熱可塑性樹脂発泡
シート表面から不測に剥離、離脱するといった事態を生
じることはなく、よって、積層シートに強い成形応力を
加えて複雑な形状に成形することができる。
の繊維長が10〜150mmである場合には、補強シー
ト中の非溶融性繊維同士は互いに熱可塑性樹脂発泡シー
トの面方向に円滑にずれることができる程度にしかも確
実に絡合されており、得られる積層シートは優れた曲げ
強度を有する。
可塑性樹脂発泡シートの変形に追従して熱可塑性樹脂発
泡シートの面方向に円滑にずれることができるので、補
強シートは熱可塑性樹脂発泡シートの変形に円滑に追
従、変形し熱可塑性樹脂発泡シートの表面から剥離、離
脱するといった不測の事態は生じず、よって、積層シー
トに強い成形応力を加えて積層シートを複雑な形状に確
実に成形することができる。
繊維の引っ張り弾性率が20GPa以上である場合に
は、曲げ弾性勾配や目付強度等の機械的強度に優れた積
層シートを得ることができる。
非溶融性繊維同士を結着している熱可塑性樹脂のメルト
インデックスが5〜60g/10分である場合には、積
層シートを加熱、成形する際、非溶融性繊維を結着して
いる熱可塑性樹脂が潤滑油の役割を果たして、非溶融性
繊維同士が熱可塑性樹脂発泡シートの面方向に互いにず
れるのを助ける。従って、非溶融性繊維は上記熱可塑性
樹脂発泡シートの変形に円滑に且つ確実に追従して熱可
塑性樹脂発泡シートの面方向に円滑にずれ、即ち、補強
シートは熱可塑性樹脂発泡シートの変形に円滑に追従、
変形して不測に剥離、離脱したりすることはなく、よっ
て、積層シートに強い成形応力を加えて積層シートを複
雑な形状に確実に成形することができる。
の非溶融性繊維が無機繊維である一方、上記補強シート
の表面に表皮シートが積層一体化されており、該表皮シ
ートは、非溶融性合成樹脂製繊維が互いに絡合してなる
とともに該非溶融性合成樹脂製繊維同士が熱可塑性樹脂
によって結着されてなる不織布からなる場合には、無機
繊維を絡合させてなる機械的強度に優れた補強シートに
よって積層シートに優れた機械的強度を付与しつつ、非
溶融性合成樹脂製繊維を絡合させてなる接着剤との相性
に優れた表皮シートによって基材への接着性を向上させ
ることができ、基材への接着性及び機械的強度に優れた
積層シートを得ることができる。
ートの表面に表面層が積層されている場合には、補強シ
ートを構成する非溶融性繊維の凹凸を表面層によって被
覆、隠蔽して平滑な面とすることができ、よって、積層
シートに表皮材等を積層する場合にはこの平滑な表面層
上に表皮材等を確実に密着させた安定した状態に強固に
積層一体化することができる。
い成形応力を加えた場合にあっても、表皮材は積層シー
トの表面層に強固に積層一体化されていることから不用
意に剥離、離脱するといった事態は生じず、よって、積
層シートに強い成形応力を加えて複雑な形状に正確に且
つ確実に成形することができる。
熱可塑性樹脂からなり、この熱可塑性樹脂が補強シート
を構成する熱可塑性樹脂と相溶性を有する場合には、積
層シートを加熱、変形する際、補強シートを構成する非
溶融性繊維は該補強シート中のバインダーである熱可塑
性樹脂及び表面層を構成する熱可塑性樹脂に覆われた状
態、換言すれば、上記補強シートを構成する非溶融性繊
維はこれら溶融する熱可塑性樹脂中に浮遊したような状
態となっており、よって、上記補強シートを構成する非
溶融性繊維は、上記熱可塑性樹脂発泡シートの変形に追
従して極めて円滑に該熱可塑性樹脂発泡シートの面方向
に互いにずれることができる。
トの熱可塑性樹脂発泡シートの変形に円滑に且つ確実に
追従し、熱可塑性樹脂発泡シート表面から不測に分離、
離脱するといったことはなく、よって、積層シートに強
い成形応力を加えて複雑な形状に確実に且つ正確に成形
することができる。
脂が上記補強シート内に進入して非溶融性繊維のバイン
ダーの役割も果たすので上記補強シートは優れた引っ張
り強度を有し、よって、得られる積層シートも優れた曲
げ強度、圧縮強度等の機械的強度を有する。
成する熱可塑性樹脂が補強シート中に進入して熱可塑性
樹脂発泡シートと一体化している場合には、上記補強シ
ートを上記表面層で覆った状態にして上記熱可塑性樹脂
発泡シートの表面に強固に且つ確実に一体化させてい
る。
ート表面から不測に分離、離脱するといったことはな
く、よって、積層シートに強い成形応力を加えて複雑な
形状に確実に且つ正確に成形することができる。
部が形成されている場合には、該表面層上に表皮材を積
層一体化させる際、上記表皮材に加えられた積層シート
方向への押圧力が上記表面層の凹凸部における凸部に集
中的に大きく加わる。一方、上記表面層は、表皮材を積
層シートに積層一体化させる場合には溶融状態とされて
いることから、上記表面層の凸部は、上記表皮材から大
きな圧力を受けて該表皮材の内面に沿って円滑に且つ確
実に展延し上記表皮材の内面に強固に且つ確実に一体化
し、特に、表皮材が不織布やニットのように微細孔を多
数有するものである場合には上記凸部を形成する樹脂は
円滑に且つ確実に表皮材内に進入し上記表皮材の内面に
強固に且つ確実に一体化して、上記表皮材は上記積層シ
ートの一面に強固に且つ確実に積層一体化される。
中的に圧力を加えることにより効果的に表面層の樹脂を
表皮材に一体化させているので表面層の厚みを薄くする
ことができ、よって、積層シートの軽量化及びコストダ
ウンを図ることができる。
製造方法のように、発泡性シートの一面に非溶融性繊維
と熱可塑性樹脂製繊維とを互いに絡合させて形成された
不織布からなる補強用シートを積層させた後、発泡性シ
ートを発泡させるとともに補強用シートの合成樹脂性繊
維を溶融させて非溶融性繊維同士を結着するバインダー
とさせている場合には、非溶融性繊維同士が絡合した微
細な絡合空間部に予め熱可塑性樹脂製繊維を位置せし
め、この状態で熱可塑性樹脂製繊維を溶融させて上記絡
合空間部にバインダーとして熱可塑性樹脂を分布させる
ことができ、よって、得られる補強シートの非溶融製繊
維は、熱可塑性樹脂によって均一にしかも微細にして強
固に結着された状態となっており、優れた曲げ強度を有
し、得られる積層シートも曲げ強度、圧縮強度等の機械
的強度にすぐれている。
ーである熱可塑性樹脂は補強シート中に均一に分布して
おり、この均一に分布した熱可塑性樹脂によって非溶融
性繊維は全体的に均一に結着されており、よって、熱可
塑性樹脂発泡シートの変形に伴って補強シートが変形す
る際にあっても、非溶融性繊維が全体的に均一に熱可塑
性樹脂発泡シートの面方向に互いにずれ、補強シートの
一部に歪みが残るといった不測の事態は生じない。従っ
て、積層シートを成形して得られる成形品は優れた寸法
安定性を有する。
は熱可塑性樹脂発泡シートの変形に伴って互いに円滑に
ずれ、上記補強シートは熱可塑性樹脂発泡シートの変形
に円滑に追従して変形し、熱可塑性樹脂発泡シートの表
面から不測に剥離、離脱するといったこともなく、よっ
て、積層シートに強い成形応力を加えて積層シートを複
雑な形状に正確に且つ確実に成形することができる。
り、発泡性シートの一面に補強用シートを積層させて発
泡性積層シートを形成した後、この発泡性積層シートを
加熱、発泡させるといった簡単な作業でもって上記の如
き優れた曲げ強度や圧縮強度等の機械的強度を有すると
ともに軽量性、寸法安定性及び成形性に優れた積層シー
トを簡単に且つ確実に製造することができる。
作製するために以下の装置を用いた。即ち、同方向回転
二軸スクリュー押出機(プラスチック工学研究所社製
商品名「BT40」、以下「第一押出機」という)の先
端部にアダプターを介して同方向回転二軸スクリュー押
出機(日本製鋼所株式会社製 商品名「TEX−4
4」、以下「第二押出機」という)を接続させてなる製
造装置を用いた。
リューを備え、そのL/Dは35、D(直径)は39m
mである。シリンダーバレルは押出機の上流から下流側
にかけて第1バレルから第4バレルに区分され、第4バ
レルの先端部には連続的に後述するTEX−44型同方
向回転二軸スクリュー押出機に接続できるアダプターが
備えられている。
分、特に、変性用モノマーを回収するために、第4バレ
ルに真空ベントが設けられている。以下の操作において
は、第一押出機の第1バレルの温度を180℃に、第2
バレル乃至第4バレルの温度を220℃に設定するとと
もに、スクリュー回転数を150rpmに設定した。
スクリューを備え、そのL/Dは45.5、Dは47m
mであった。シリンダーバレルは押出機の上流から下流
にかけて第1バレルから第12バレルに区分され、第1
2バレルの先端には1500mm幅のコートハンガーダ
イが取付けられている。
はサイドフィーダーが設けられており、シリンダーバレ
ル内で揮発した成分を回収するために第11バレルに真
空ベントが設けられている。
レルを常時冷却し、第2バレル乃至第4バレルの温度を
150℃に、第5バレル乃至第8バレルの温度を170
℃に、第9バレル乃至第12バレルの温度を180℃
に、アダプター及びコートハンガーダイの温度を160
℃に設定し、スクリュー回転数を40rpmに設定し
た。
的に設けられたホッパーにランダムタイプのポリプロピ
レン(日本ポリケム社製 商品名「EG8」、メルトイ
ンデックス=0.8g/10分、密度=0.9g/cm
3 )と多官能モノマーとしてp−キノンジオキシム(大
内新興化学株式会社製 商品名「バルノックGM−
P」)とを供給し溶融、混練して変性ポリプロピレンを
製造するとともに、得られた変性ポリプロピレンを第二
押出機にアダプターを介して連続的に供給した。なお、
上記ポリプロピレンの投入量は10kg/h、p−キノ
ンジオキシムの投入量は0.08kg/hとした。
られたホッパから後述する要領で得られた変性ポリプロ
ピレンのペレットと未変性のホモポリプロピレン(日本
ポリケム社製 商品名「MA3」、メルトインデックス
=10g/分、密度=0.91g/cm3 )とを供給す
るとともに、第二押出機の第6バレルに設けられたサイ
ドフィーダーからは、アゾジカルボンアミドを供給し、
上記第一押出機から連続供給された変性ポリプロピレ
ン、変性ポリプロピレンのペレット、未変性のホモポリ
プロピレン及びアゾジカルボンアミドを溶融、混練した
上で第二押出機の先端に取付けたコートハンガーダイか
ら厚み0.4mmの発泡性ポリプロピレンシートを得
た。なお、変性ポリプロピレンのペレットの投入量は1
0kg/h、未変性のホモポリプロピレンの投入量は1
0kg/h、アゾジカルボンアミドの投入量は2kg/
hとした。
パから供給された変性ポリプロピレンのペレットは次の
ようにして作製されたものである。即ち、上記で用いた
第一押出機の先端に第二押出機を接続させるために用い
ていたアダプターの代わりに3穴ストランドダイを取付
けたものを用い、押出機の第1バレルの後端に一体的に
設けられたホッパーに、ランダムタイプのポリプロピレ
ン(日本ポリケム社製、メルトインデックス=0.8g
/10分、密度=0.9g/cm3 )と多官能モノマー
としてp−キノンジオキシム(大内新興化学株式会社製
商品名「バルノックGM−P」)とを供給し溶融、混
練して、3穴ストランドダイから変性ポリプロピレンを
押出した後、水冷し、これをペレタイザーで所定長さに
切断してペレット状の変性ポリプロピレンを得た。な
お、上記ポリプロピレンの投入量は10kg/h、p−
キノンジオキシムの投入量は0.08kg/hとした。
維長=50mm、引っ張り弾性率=220GPa)とポ
リプロピレン繊維(メルトインデックス=15g/10
分)とを絡合させてなる連続シート状の補強用シート
(幅=1500mm、目付重量=43g/m2 、線膨張
係数=−1.0×10-5/℃、炭素繊維/ポリプロピレ
ン繊維(重量比)=70/30)の一面に、幅が150
0mmで且つ厚みが70μmのホモ系ポリプロピレン
(トクヤマ社製 商品名「SH−152」、メルトイン
デックス=15g/分、密度=0.91g/cm3 )フ
ィルムからなる表面フィルムを熱ラミネートすることに
よって積層一体化して積層面材を得た。
の両面の夫々に上記積層面材を補強用シートが内側とな
るように積層させて得られた発泡性積層シートをベルト
式加熱装置に供給し230℃に加熱させて、発泡性ポリ
プロピレンシートを発泡させるとともに、発泡性ポリプ
ロピレンシートを発泡させて得られる熱可塑性樹脂発泡
シートの両面の夫々に上記積層面材を押圧させることに
よって両者を一体化させた後、冷却して、ポリプロピレ
ン発泡シートの両面に補強シート及び表面層が補強シー
トを内側にして順次積層一体化されてなる厚さ6.5m
mの積層シートを得た(図2(a)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成する炭素繊
維同士は、ポリプロピレン繊維が溶融してなるポリプロ
ピレンをバインダーとして強固に結着されていた。又、
炭素繊維は上記表面層A3によって被覆、隠蔽された状態
となっており積層シートAの両面は平滑面に形成されて
いた。加えて、上記積層シートAの表面層A3を構成する
ホモ系ポリプロピレンは補強シートA2内に進入するとと
もに上記ポリプロピレン発泡シートA1の表面に達して該
ポリプロピレン発泡シートA1と強固に一体化していた。
たように、予熱ゾーン1、発泡ゾーン2及び冷却ゾーン
3並びにこれらの3つのゾーンに跨がって配設された上
下方向に一定間隔を存して配設された一対の搬送ベルト
4とからなり、一対の搬送ベルト4の下側搬送ベルトの
上面に発泡性積層シートを載置して、発泡性積層シート
を予熱ゾーン1、発泡ゾーン2、冷却ゾーン3の順序で
送り込み、搬送ベルト4、4の対向内面間において上記
発泡性積層シートを発泡させるとともに、一対の搬送ベ
ルト4の対向内面間で発泡途上の上記発泡性積層シート
5を上下方向から挟持、押圧して、補強用シートを発泡
性ポリプロピレンシートの両面に向かって押圧しこれら
を一体化させて、ポリプロピレン発泡シートの両面に補
強シート、表面層が順次積層されてなる積層シートを得
た。なお、上記余熱ゾーンの温度を190℃、上記発泡
ゾーンの温度を230℃、冷却ゾーンの温度を25℃に
設定し、発泡性ポリプロピレンシートの上記ベルト式加
熱装置への供給線速度は、0.5m/分とした。
繊維(ガラス繊維径=9μm、ガラス繊維長=50m
m、引っ張り弾性率=70GPa)とポリプロピレン繊
維(メルトインデックス=15g/10分)とを絡合さ
せてなる連続シート状の補強用シート(幅=1500m
m、目付重量=43g/m2 、線膨張係数=0.2×1
0-5/℃、ガラス繊維/ポリプロピレン繊維(重量比)
=70/30)を用いたこと以外は実施例1と同様にし
て積層シートを得た(図2(a)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成するガラス
繊維同士は、ポリプロピレン繊維が溶融してなるポリプ
ロピレンをバインダーとして強固に結着されていた。加
えて、ガラス繊維は上記表面層A3によって被覆、隠蔽さ
れた状態となっており積層シートAの両面は平滑面に形
成されていた。又、上記積層シートAの表面層A3を構成
するホモ系ポリプロピレンは補強シートA2内に進入する
とともに上記ポリプロピレン発泡シートA1の表面に達し
て該ポリプロピレン発泡シートA1と強固に一体化してい
た。
(ケナフ)繊維(洋麻繊維径=9μm、洋麻繊維長=5
0mm、引っ張り弾性率=22GPa)とポリプロピレ
ン繊維(メルトインデックス=15g/10分)とを絡
合させてなる連続シート状の補強用シート(幅=150
0mm、目付重量=43g/m2 、線膨張係数=0.2
×10-5/℃、洋麻繊維/ポリプロピレン繊維(重量
比)=70/30)を用いたこと以外は実施例1と同様
にして積層シートを得た(図2(a)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成する洋麻繊
維同士は、ポリプロピレン繊維が溶融してなるポリプロ
ピレンをバインダーとして強固に結着されていた。加え
て、洋麻繊維は上記表面層A3によって被覆、隠蔽された
状態となっており積層シートAの両面は平滑面に形成さ
れていた。又、上記積層シートAの表面層A3を構成する
ホモ系ポリプロピレンは補強シートA2内に進入するとと
もに上記ポリプロピレン発泡シートA1の表面に達して該
ポリプロピレン発泡シートA1と強固に一体化していた。
ート状のガラスペーパー(オリベスト社製 商品名「グ
ラベスト」、目付重量=35g/m2 、線膨張係数=
0.2×10-5/℃、厚み=0.3mm、ガラス繊維径
=9μm、ガラス繊維長=25mm、ガラス繊維の引っ
張り弾性率=70GPa、バインダー=アクリレート系
エマルジョン樹脂、ガラス繊維の含有量=85重量%)
を用いたこと、表面フィルムの厚みを80μmとしたこ
と以外は実施例1と同様にして積層シートを得た(図2
(a)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成するガラス
繊維同士は、アクリレート系エマルジョン樹脂をバイン
ダーとして強固に結着されていた。加えて、ガラス繊維
は上記表面層A3によって被覆、隠蔽された状態となって
おり積層シートAの両面は平滑面に形成されていた。
又、上記積層シートAの表面層A3を構成するホモ系ポリ
プロピレンは補強シートA2内に進入するとともに上記ポ
リプロピレン発泡シートA1の表面に達して該ポリプロピ
レン発泡シートA1と強固に一体化していた。
ート状の炭素繊維ペーパー(オリベスト社製 商品名
「カーボライト」、目付重量=35g/m2 、線膨張係
数=−1.0×10 -5/℃、厚み=0.3mm、炭素繊
維径=7μm、炭素繊維長=25mm、炭素繊維の引っ
張り弾性率=220GPa、バインダー=アクリレート
系エマルジョン樹脂、炭素繊維の含有量=85重量%)
を用いたこと、表面フィルムの厚みを80μmとしたこ
と以外実施例1と同様にして積層シートを得た(図2
(a)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成する炭素繊
維同士は、アクリレート系エマルジョン樹脂をバインダ
ーとして強固に結着されていた。加えて、炭素繊維は上
記表面層A3によって被覆、隠蔽された状態となっており
積層シートAの両面は平滑面に形成されていた。又、上
記積層シートAの表面層A3を構成するホモ系ポリプロピ
レンは補強シートA2内に進入するとともに上記ポリプロ
ピレン発泡シートA1の表面に達して該ポリプロピレン発
泡シートA1と強固に一体化していた。
ート状の洋麻(ケナフ)ペーパー(オリベスト社製、目
付重量=35g/m2 、線膨張係数=0.4×10-5/
℃、厚み=0.3mm、洋麻繊維径=80μm、洋麻繊
維長=25mm、洋麻繊維の引っ張り弾性率=22GP
a、バインダー=ポリビニルアルコール70重量%と熱
可塑性ウレタン樹脂30重量%との混合物、洋麻繊維の
含有量=85重量%)を用いたこと、表面フィルムの厚
みを80μmとしたこと以外は実施例1と同様にして積
層シートを得た(図2(a)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成する洋麻繊
維同士は、ポリビニルアルコールと熱可塑性ウレタン樹
脂とをバインダーとして強固に結着されていた。加え
て、洋麻繊維は上記表面層A3によって被覆、隠蔽された
状態となっており積層シートAの両面は平滑面に形成さ
れていた。又、上記積層シートAの表面層A3を構成する
ホモ系ポリプロピレンは補強シートA2内に進入するとと
もに上記ポリプロピレン発泡シートA1の表面に達して該
ポリプロピレン発泡シートA1と強固に一体化していた。
出機の先端に第二押出機を接続させるために用いていた
アダプターの代わりに幅1600mmのTダイを取付け
た押出機を用い、押出機の第1バレルの後端に一体的に
設けられたホッパーに、ランダムタイプのポリプロピレ
ン(日本ポリケム社製 商品名「EG8」、メルトイン
デックス=0.8g/10分、密度=0.9g/c
m3 )50重量部、ホモタイプのポリプロピレン(日本
ポリケム社製 商品名「MA3」、メルトインデックス
=10g/10分、密度=0.91g/cm3 )50重
量部、架橋助剤として1,9−ノナンジオールジメタク
リレート1.0重量部、熱分解型発泡剤としてアゾジカ
ルボンアミド10重量部、酸化防止剤として2,6−ジ
−t−ブチル−p−クレゾール0.1重量部、ジラウリ
ルチオジプロピオネート0.1重量部及び金属防止剤と
してメチルベンゾトリアゾール0.2重量部を供給し、
190℃で溶融、混練して厚み0.4mmの発泡性ポリ
プロピレンシートを押出成形した。
速電圧600kVで電子線を2Mrad照射して架橋構
造を付与した。なお、発泡性ポリプロピレンシートのゲ
ル分率は20重量%であった。
維長=50mm、引っ張り弾性率=220GPa)とポ
リプロピレン繊維(メルトインデックス=15g/10
分)とを絡合させてなる連続シート状の補強用シート
(幅=1500mm、目付重量=43g/m2 、線膨張
係数=−1.0×10-5/℃、炭素繊維/ポリプロピレ
ン繊維(重量比)=70/30)の一面に、幅が150
0mmで且つ厚みが70μmのホモ系ポリプロピレン
(トクヤマ社製 商品名「SH−152」、メルトイン
デックス=15g/分、密度=0.91g/cm3 )フ
ィルムからなる表面フィルムを熱ラミネートすることに
よって積層一体化して積層面材を得た。
の両面の夫々に上記積層面材を補強用シートが内側とな
るように積層させて得られた発泡性積層シートをベルト
式加熱装置に供給し230℃に加熱させて、発泡性ポリ
プロピレンシートを発泡させるとともに、発泡性ポリプ
ロピレンシートを発泡させて得られる熱可塑性樹脂発泡
シートの両面の夫々に上記積層面材を押圧させることに
よって両者を一体化させた後、冷却して、ポリプロピレ
ン発泡シートの両面に補強シート及び表面層が補強シー
トを内側にして順次積層一体化されてなる厚さ6.5m
mの積層シートを得た(図2(a)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成する炭素繊
維同士は、ポリプロピレン繊維が溶融してなるポリプロ
ピレンをバインダーとして強固に結着されていた。加え
て、炭素繊維は上記表面層A3によって被覆、隠蔽された
状態となっており積層シートAの両面は平滑面に形成さ
れていた。又、上記積層シートAの表面層A3を構成する
ホモ系ポリプロピレンは補強シートA2内に進入するとと
もに上記ポリプロピレン発泡シートA1の表面に達して該
ポリプロピレン発泡シートA1と強固に一体化していた。
たように、予熱ゾーン1、発泡ゾーン2及び冷却ゾーン
3並びにこれらの3つのゾーンに跨がって配設された上
下方向に一定間隔を存して配設された一対の搬送ベルト
4とからなり、一対の搬送ベルト4の下側搬送ベルトの
上面に発泡性積層シートを載置して、発泡性積層シート
を予熱ゾーン1、発泡ゾーン2、冷却ゾーン3の順序で
送り込み、搬送ベルト4、4の対向内面間において上記
発泡性積層シートを発泡させるとともに、一対の搬送ベ
ルト4の対向内面間で発泡途上の上記発泡性積層シート
5を上下方向から挟持、押圧して、補強用シートを発泡
性ポリプロピレンシートの両面に向かって押圧しこれら
を一体化させて、ポリプロピレン発泡シートの両面に補
強シート、表面層が順次積層されてなる積層シートを得
た。なお、上記余熱ゾーンの温度を190℃、上記発泡
ゾーンの温度を230℃、冷却ゾーンの温度を25℃に
設定し、発泡性ポリプロピレンシートの上記ベルト式加
熱装置への供給線速度は、0.5m/分とした。
繊維(ガラス繊維径=9μm、ガラス繊維長=50m
m、引っ張り弾性率=70GPa)とポリプロピレン繊
維(メルトインデックス=15g/10分)とを絡合さ
せてなる連続シート状の補強用シート(幅=1500m
m、目付重量=43g/m2 、線膨張係数=0.2×1
0-5/℃、ガラス繊維/ポリプロピレン繊維(重量比)
=70/30)を用いたこと以外は実施例7と同様にし
て積層シートを得た(図2(a)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成するガラス
繊維同士は、ポリプロピレン繊維が溶融してなるポリプ
ロピレンをバインダーとして強固に結着されていた。加
えて、ガラス繊維は上記表面層A3によって被覆、隠蔽さ
れた状態となっており積層シートAの両面は平滑面に形
成されていた。又、上記積層シートAの表面層A3を構成
するホモ系ポリプロピレンは補強シートA2内に進入する
とともに上記ポリプロピレン発泡シートA1の表面に達し
て該ポリプロピレン発泡シートA1と強固に一体化してい
た。
(ケナフ)繊維(洋麻繊維径=9μm、洋麻繊維長=5
0mm、引っ張り弾性率=22GPa)とポリプロピレ
ン繊維(メルトインデックス=15g/10分)とを絡
合させてなる連続シート状の補強用シート(幅=150
0mm、目付重量=42g/m2 、線膨張係数=0.2
×10-5/℃、洋麻繊維/ポリプロピレン繊維(重量
比)=70/30)を用いたこと以外は実施例7と同様
にして積層シートを得た(図2(a)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成する洋麻繊
維同士は、ポリプロピレン繊維が溶融してなるポリプロ
ピレンをバインダーとして強固に結着されていた。加え
て、洋麻繊維は上記表面層A3によって被覆、隠蔽された
状態となっており積層シートAの両面は平滑面に形成さ
れていた。又、上記積層シートAの表面層A3を構成する
ホモ系ポリプロピレンは補強シートA2内に進入するとと
もに上記ポリプロピレン発泡シートA1の表面に達して該
ポリプロピレン発泡シートA1と強固に一体化していた。
シート状のガラスペーパー(オリベスト社製 商品名
「グラベスト」、目付重量=35g/m2 、線膨張係数
=0.2×10-5/℃、厚み=0.3mm、ガラス繊維
径=9μm、ガラス繊維長=25mm、ガラス繊維の引
っ張り弾性率=70GPa、バインダー=アクリレート
系エマルジョン樹脂、ガラス繊維の含有量=85重量
%)を用いたこと、表面フィルムの厚みを80μmとし
たこと以外は実施例7と同様にして積層シートを得た
(図2(a)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成するガラス
繊維同士は、アクリレート系エマルジョン樹脂をバイン
ダーとして強固に結着されていた。加えて、ガラス繊維
は上記表面層A3によって被覆、隠蔽された状態となって
おり積層シートAの両面は平滑面に形成されていた。
又、上記積層シートAの表面層A3を構成するホモ系ポリ
プロピレンは補強シートA2内に進入するとともに上記ポ
リプロピレン発泡シートA1の表面に達して該ポリプロピ
レン発泡シートA1と強固に一体化していた。
シート状の炭素繊維ペーパー(オリベスト社製 商品名
「カーボライト」、目付重量=35g/m2 、線膨張係
数=−1.0×10 -5/℃、厚み=0.3mm、炭素繊
維径=7μm、炭素繊維長=25mm、炭素繊維の引っ
張り弾性率=220GPa、バインダー=アクリレート
系エマルジョン樹脂、炭素繊維の含有量=85重量%)
を用いたこと、表面フィルムの厚みを80μmとしたこ
と以外は実施例7と同様にして積層シートを得た(図2
(a)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成する炭素繊
維同士は、アクリレート系エマルジョン樹脂をバインダ
ーとして強固に結着されていた。加えて、炭素繊維は上
記表面層A3によって被覆、隠蔽された状態となっており
積層シートAの両面は平滑面に形成されていた。又、上
記積層シートAの表面層A3を構成するホモ系ポリプロピ
レンは補強シートA2内に進入するとともに上記ポリプロ
ピレン発泡シートA1の表面に達して該ポリプロピレン発
泡シートA1と強固に一体化していた。
シート状の洋麻(ケナフ)ペーパー(オリベスト社製、
目付重量=35g/m2 、線膨張係数=0.4×10-5
/℃、厚み=0.3mm、洋麻繊維径=80μm、洋麻
繊維長=25mm、洋麻繊維の引っ張り弾性率=22G
Pa、バインダー=ポリビニルアルコール70重量%と
熱可塑性ウレタン樹脂30重量%との混合物、洋麻繊維
の含有量=85重量%)を用いたこと、表面フィルムの
厚みを80μmとしたこと以外は実施例7と同様にして
積層シートを得た(図2(a)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成する洋麻繊
維同士は、ポリビニルアルコールと熱可塑性ウレタン樹
脂とをバインダーとして強固に結着されていた。加え
て、洋麻繊維は上記表面層A3によって被覆、隠蔽された
状態となっており積層シートAの両面は平滑面に形成さ
れていた。又、上記積層シートAの表面層A3を構成する
ホモ系ポリプロピレンは補強シートA2内に進入するとと
もに上記ポリプロピレン発泡シートA1の表面に達して該
ポリプロピレン発泡シートA1と強固に一体化していた。
押出機の先端に第二押出機を接続させるために用いてい
たアダプターの代わりに幅1600mmのTダイを取付
けた押出機を用い、押出機の第1バレルの後端に一体的
に設けられたホッパーに、アイソタクチックホモポリプ
ロピレン(メルトインデックス=15g/10分、融点
=167.8℃)40重量部、ランダムポリプロピレン
(エチレン含有量=3.2重量%、メルトインデックス
=2.0g/10分、融点=150.5℃)40重量
部、高密度ポリエチレン(密度=0.969g/c
m3 、メルトインデックス=5.0g/10分)20重
量部、架橋助剤としてトリメチロールプロパントリメタ
クリレート3重量部、熱分解型発泡剤としてアゾジカル
ボンアミド8重量部、酸化防止剤として2,6−ジ−t
−ブチル−p−クレゾール0.3重量部及びジラウリル
チオプロピオネート0.3重量部、並びに、金属防止剤
としてメチルベンゾトリアゾール0.5重量部を供給
し、190℃で溶融、混練して厚み1.5mmの発泡性
シートを押出成形した。
Vで電子線を3Mrad照射して架橋構造を付与した。
なお、発泡性シートのゲル分率は50重量%であった。
線ヒータにより250℃に保持された縦型熱風発泡炉に
供給して上記発泡性シートを加熱し発泡させて、発泡倍
率が25cm3 /gで且つ厚みが4.0mmである熱可
塑性樹脂発泡シートを得た。
繊維径=7μm、繊維長=50mm、引っ張り弾性率=
220GPa)とポリエチレン繊維(メルトインデック
ス=25g/10分)とを絡合させてなる連続シート状
の補強用シート(目付重量=35g/m2 、線膨張係数
=−1.0×10-5/℃、炭素繊維/ポリエチレン繊維
(重量比)=80/20)の一面に、幅が1500mm
で且つ厚みが60μmのポリプロピレン(メルトインデ
ックス=15g/分、密度=0.91g/cm 3 )フィ
ルムからなる表面フィルムを熱ラミネートすることによ
って積層一体化して積層面材を得た。
インデックス=4g/10分、融点=166.7℃)1
00重量部及び平均粒径が10μmのタルク50重量部
を二軸押出機に供給し、上記熱可塑性樹脂発泡シートの
両面に厚さ0.1mmで押出しラミネートした。続い
て、上記熱可塑性樹脂発泡シートの両面に積層した溶融
状態のブロックポリプロピレン層の夫々に上記積層面材
を積層した後、この積層体を一対の挟圧ロールで挟圧す
るこにより、上記熱可塑性樹脂発泡シートの両面に補強
シート及び表面層が補強シートを内側にして順次積層一
体化されてなる厚さ4.6mmの積層シートを得た。
又、積層シートの一面に積層された補強シートと表面層
の合計厚みは、0.3mmであった。
のロールの外周面全面には、底辺の一辺が1mmで且つ
高さが40μmである体積が0.013mm3 の正四角
錘状の凸部が互いに隣接する凸部の頂点間の距離が4m
mとなるように千鳥状に突設されている一方、他方のロ
ールは外周面が平滑面に形成されたゴムロールであった
可塑性樹脂発泡シートの両面にブロックポリプロピレン
層を介して強固に積層一体化されていた。そして、上記
補強シートA2を構成する炭素繊維同士は、ポリエチレン
繊維が溶融してなるポリエチレンをバインダーとして強
固に結着されていた。加えて、炭素繊維は上記表面層A3
によって被覆、隠蔽された状態となっており、この表面
層A3の表面には凹凸部A31 が形成されていた。この凹凸
部A31 の凸部A311は、高さが40μmで且つ体積が0.
013mm3 である正四角錘状に形成されており、隣接
する凸部A311の頂点間の距離が4mmとなるように千鳥
状に配列、形成されていた。又、上記積層シートAの表
面層A3を構成するポリプロピレンは補強シートA2内に進
入するとともに上記熱可塑性樹脂発泡シートA1の表面に
達して該熱可塑性樹脂発泡シートA1と強固に一体化して
いた(図4参照)。
ス繊維(ガラス繊維径=9μm、ガラス繊維長=50m
m、引っ張り弾性率=70GPa)とポリエチレン繊維
(メルトインデックス=25g/10分)とを絡合させ
てなる連続シート状の補強用シート(幅=1500m
m、目付重量=35g/m2 、線膨張係数=0.2×1
0-5/℃、ガラス繊維/ポリエチレン繊維(重量比)=
80/20)を用いたこと以外は実施例13と同様にし
て積層シートを得た(図4参照)。
可塑性樹脂発泡シートの両面にブロックポリプロピレン
層を介して強固に積層一体化されていた。そして、上記
補強シートA2を構成するガラス繊維同士は、ポリエチレ
ン繊維が溶融してなるポリエチレンをバインダーとして
強固に結着されていた。加えて、ガラス繊維は上記表面
層A3によって被覆、隠蔽された状態となっており、この
表面層A3の表面には凹凸部A31 が形成されていた。この
凹凸部A31 の凸部A311は、高さが40μmで且つ体積が
0.013mm3 である正四角錘状に形成されており、
隣接する凸部A311の頂点間の距離が4mmとなるように
千鳥状に配列、形成されていた。又、上記積層シートA
の表面層A3を構成するポリプロピレンは補強シートA2内
に進入するとともに上記熱可塑性樹脂発泡シートA1の表
面に達して該熱可塑性樹脂発泡シートA1と強固に一体化
していた。
(ケナフ)繊維(洋麻繊維径=80μm、洋麻繊維長=
50mm、引っ張り弾性率=22GPa)とポリエチレ
ン繊維(メルトインデックス=25g/10分)とを絡
合させてなる連続シート状の補強用シート(幅=150
0mm、目付重量=35g/m2 、線膨張係数=0.4
×10-5/℃、洋麻繊維/ポリエチレン繊維(重量比)
=80/20)を用いたこと以外は実施例13と同様に
して積層シートを得た(図4参照)。
可塑性樹脂発泡シートの両面にブロックポリプロピレン
層を介して強固に積層一体化されていた。そして、上記
補強シートA2を構成する洋麻繊維同士は、ポリエチレン
繊維が溶融してなるポリエチレンをバインダーとして強
固に結着されていた。加えて、洋麻繊維は上記表面層A3
によって被覆、隠蔽された状態となっており、この表面
層の表面には凹凸部A31 が形成されていた。この凹凸部
A31 の凸部A311は、高さが40μmで且つ体積が0.0
13mm3 である正四角錘状に形成されており、隣接す
る凸部A311の頂点間の距離が4mmとなるように千鳥状
に配列、形成されていた。又、上記積層シートAの表面
層A3を構成するポリプロピレンは補強シートA2内に進入
するとともに上記熱可塑性樹脂発泡シートA1の表面に達
して該熱可塑性樹脂発泡シートA1と強固に一体化してい
た。
して、アイソタクチックホモポリプロピレン40重量部
及びランダムポリプロピレン40重量部の代わりに、上
記ランダムホモポリプロピレン80重量部を用いるとと
もに、高密度ポリエチレン20重量部の代わりに、直鎖
状低密度ポリエチレン(密度=0.917g/cm3 、
メルトインデックス=2.5g/10分、1−オクテン
含有量=15重量%)20重量部を用いたこと以外は実
施例13と同様にして積層シートを得た(図4参照)。
可塑性樹脂発泡シートの両面にブロックポリプロピレン
層を介して強固に積層一体化されていた。そして、上記
補強シートA2を構成する炭素繊維同士は、ポリエチレン
繊維が溶融してなるポリエチレンをバインダーとして強
固に結着されていた。加えて、炭素繊維は上記表面層A3
によって被覆、隠蔽された状態となっており、この表面
層A3の表面には凹凸部A31 が形成されていた。この凹凸
部A31 の凸部A311は、高さが40μmで且つ体積が0.
013mm3 である正四角錘状に形成されており、隣接
する凸部A311の頂点間の距離が4mmとなるように千鳥
状に配列、形成されていた。又、上記積層シートAの表
面層A3を構成するポリプロピレンは補強シートA2内に進
入するとともに上記熱可塑性樹脂発泡シートA1の表面に
達して該熱可塑性樹脂発泡シートA1と強固に一体化して
いた。
繊維(炭素繊維径=9μm、繊維長=120mm,引っ
張り弾性率=220GPa)とポリプロピレン繊維(メ
ルトインデックス=15g/10分)とを絡合させてな
る連続シート状の補強用シート(幅=1500mm、目
付重量=43g/m2 、線膨張係数=−1.0×10-5
/℃、炭素繊維/ポリプロピレン繊維(重量比)=70
/30)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積
層シートを得た(図2(a)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成する炭素繊
維同士は、ポリプロピレン繊維が溶融してなるポリプロ
ピレンをバインダーとして強固に結着されていた。又、
炭素繊維は上記表面層A3によって被覆、隠蔽された状態
となっており積層シートAの両面は平滑面に形成されて
いた。加えて、上記積層シートAの表面層A3を構成する
ホモ系ポリプロピレンは補強シートA2内に進入するとと
もに上記ポリプロピレン発泡シートA1の表面に達して該
ポリプロピレン発泡シートA1と強固に一体化していた。
ス繊維(ガラス繊維径=9μm、繊維長=120mm、
引っ張り弾性率=70GPa)とポリプロピレン繊維
(メルトインデックス=15g/10分)とを絡合させ
てなる連続シート状の補強用シート(幅=1500m
m、目付重量=43g/m2 、線膨張係数=0.2×1
0-5/℃、ガラス繊維/ポリプロピレン繊維(重量比)
=70/30)を用いたこと以外は、実施例1と同様に
して積層シートを得た(図2(a)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成するガラス
繊維同士は、ポリプロピレン繊維が溶融してなるポリプ
ロピレンをバインダーとして強固に結着されていた。
又、ガラス繊維は上記表面層A3によって被覆、隠蔽され
た状態となっており積層シートAの両面は平滑面に形成
されていた。加えて、上記積層シートAの表面層A3を構
成するホモ系ポリプロピレンは補強シートA2内に進入す
るとともに上記ポリプロピレン発泡シートA1の表面に達
して該ポリプロピレン発泡シートA1と強固に一体化して
いた。
(ケナフ)繊維(洋麻繊維径=9μm、繊維長=120
mm,引っ張り弾性率=22GPa)とポリプロピレン
繊維(メルトインデックス=30g/10分)とを絡合
させてなる連続シート状の補強用シート(幅=1500
mm、目付重量=43g/m2 、線膨張係数=0.2×
10-5/℃、洋麻繊維/ポリプロピレン繊維(重量比)
=70/30)を用いたこと以外は、実施例1と同様に
して積層シートを得た(図2(a)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成する洋麻繊
維同士は、ポリプロピレン繊維が溶融してなるポリプロ
ピレンをバインダーとして強固に結着されていた。又、
洋麻繊維は上記表面層A3によって被覆、隠蔽された状態
となっており積層シートAの両面は平滑面に形成されて
いた。加えて、上記積層シートAの表面層A3を構成する
ホモ系ポリプロピレンは補強シートA2内に進入するとと
もに上記ポリプロピレン発泡シートA1の表面に達して該
ポリプロピレン発泡シートA1と強固に一体化していた。
シート状のガラスペーパー(オリベスト社製 商品名
「グラベスト」、目付重量=35g/m2 、線膨張係数
=0.2×10-5/℃、厚み=0.3mm、ガラス繊維
径=9μm、ガラス繊維長=15mm、ガラス繊維の引
っ張り弾性率=70GPa、バインダー=アクリレート
系エマルジョン樹脂、ガラス繊維の含有量=85重量
%)を用いたこと、表面フィルムの厚みを80μmとし
たこと以外は実施例1と同様にして積層シートを得た
(図2(a)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成するガラス
繊維同士は、アクリレート系エマルジョン樹脂をバイン
ダーとして強固に結着されていた。加えて、ガラス繊維
は上記表面層A3によって被覆、隠蔽された状態となって
おり積層シートAの両面は平滑面に形成されていた。
又、上記積層シートAの表面層A3を構成するホモ系ポリ
プロピレンは補強シートA2内に進入するとともに上記ポ
リプロピレン発泡シートA1の表面に達して該ポリプロピ
レン発泡シートA1と強固に一体化していた。
シート状の炭素繊維ペーパー(オリベスト社製 商品名
「カーボライト」、目付重量=35g/m2 、線膨張係
数=−1.0×10 -5/℃、厚み=0.3mm、炭素繊
維径=7μm、炭素繊維長=15mm、炭素繊維の引っ
張り弾性率=220Gpa、バインダー=アクリレート
系エマルジョン樹脂、炭素繊維の含有量=85重量%)
を用いたこと、表面フィルムの厚みを80μmとしたこ
と以外実施例1と同様にして積層シートを得た(図2
(a)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成する炭素繊
維同士は、アクリレート系エマルジョン樹脂をバインダ
ーとして強固に結着されていた。加えて、炭素繊維は上
記表面層A3によって被覆、隠蔽された状態となっており
積層シートの両面は平滑面に形成されていた。又、上記
積層シートAの表面層A3を構成するホモ系ポリプロピレ
ンは補強シートA2内に進入するとともに上記ポリプロピ
レン発泡シートA1の表面に達して該ポリプロピレン発泡
シートと強固に一体化していた。
シート状の洋麻(ケナフ)ペーパー(オリベスト社製、
目付重量=35g/m2 、線膨張係数=0.4×10-5
/℃、厚み=0.3mm、洋麻繊維径=80μm、洋麻
繊維長=15mm、洋麻繊維の引っ張り弾性率=22G
Pa、バインダー=ポリビニルアルコール70重量%と
熱可塑性ウレタン樹脂30重量%との混合物、洋麻繊維
の含有量=85重量%)を用いたこと、表面フィルムの
厚みを80μmとしたこと以外は実施例1と同様にして
積層シートを得た(図2(a)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成する洋麻繊
維同士は、ポリビニルアルコールと熱可塑性ウレタン樹
脂とをバインダーとして強固に結着されていた。加え
て、洋麻繊維は上記表面層A3によって被覆、隠蔽された
状態となっており積層シートAの両面は平滑面に形成さ
れていた。又、上記積層シートAの表面層A3を構成する
ホモ系ポリプロピレンは補強シートA2内に進入するとと
もに上記ポリプロピレン発泡シートA1の表面に達して該
ポリプロピレン発泡シートA1と強固に一体化していた。
トの一面に積層面材を補強用シートが内側となるように
積層する一方、他面に炭素繊維(炭素繊維径=7μm、
繊維長=50mm、引っ張り弾性率=220GPa)と
ポリプロピレン繊維(メルトインデックス=15g/1
0分)とを絡合させてなる連続シート状の補強用シート
(幅=1500mm、目付重量=43g/m2 、線膨張
係数=−1.0×10-5/℃、炭素繊維/ポリプロピレ
ン繊維(重量比)=70/30)と、芯部がポリエチレ
ンテレフタレート(融点=250℃)で且つ鞘部がポリ
プロピレン(メルトインデックス=15g/10分)で
ある芯鞘型合成樹脂製繊維(繊維長=50mm)を絡合
させてなる連続シート状の幅が1500mmの表皮用シ
ートとを補強用シートを内側にして積層して発泡性積層
シートを作製したこと以外は実施例1と同様にして積層
シートを得た(図2(b)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成する炭素繊
維同士は、ポリプロピレン繊維が溶融してなるポリプロ
ピレンをバインダーとして強固に結着され、又、表面層
A3は平滑面に形成されていた。加えて、上記積層シート
Aの表面層A3を構成するホモ系ポリプロピレンは補強シ
ートA2内に進入するとともに上記ポリプロピレン発泡シ
ートA1の表面に達して該ポリプロピレン発泡シートA1と
強固に一体化していた。更に、表皮シートA4のポリエチ
レンテレフタレート繊維は、芯鞘型合成樹脂製繊維の鞘
部を構成するポリプロピレンが溶融し、これがバインダ
ーとなってポリエチレンテレフタレート繊維同士が絡合
状態に強固に結着されていた。
がポリエチレンテレフタレート(融点=250℃)で且
つ鞘部がポリプロピレン(メルトインデックス=15g
/10分)である芯鞘型合成樹脂製繊維(繊維長=10
0mm)を絡合させてなる連続シート状の幅が1500
mmの表皮用シートを用いたこと以外は実施例23と同
様にして積層シートを得た(図2(b)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成する炭素繊
維同士は、ポリプロピレン繊維が溶融してなるポリプロ
ピレンをバインダーとして強固に結着され、又、表面層
A3は平滑面に形成されていた。加えて、上記積層シート
Aの表面層A3を構成するホモ系ポリプロピレンは補強シ
ートA2内に進入するとともに上記ポリプロピレン発泡シ
ートA1の表面に達して該ポリプロピレン発泡シートA1と
強固に一体化していた。更に、表皮シートA4のポリエチ
レンテレフタレート繊維は、芯鞘型合成樹脂製繊維の鞘
部を構成するポリプロピレンが溶融し、これがバインダ
ーとなってポリエチレンテレフタレート繊維同士が絡合
状態に強固に結着されていた。
がポリエチレンテレフタレート(融点=250℃)で且
つ鞘部がポリプロピレン(メルトインデックス=15g
/10分)である芯鞘型合成樹脂製繊維(繊維長=15
0mm)を絡合させてなる連続シート状の幅が1500
mmの表皮用シートを用いたこと以外は実施例23と同
様にして積層シートを得た(図2(b)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成する炭素繊
維同士は、ポリプロピレン繊維が溶融してなるポリプロ
ピレンをバインダーとして強固に結着され、又、表面層
A3は平滑面に形成されていた。加えて、上記積層シート
Aの表面層A3を構成するホモ系ポリプロピレンは補強シ
ートA2内に進入するとともに上記ポリプロピレン発泡シ
ートA1の表面に達して該ポリプロピレン発泡シートA1と
強固に一体化していた。更に、表皮シートA4のポリエチ
レンテレフタレート繊維は、芯鞘型合成樹脂製繊維の鞘
部を構成するポリプロピレンが溶融し、これがバインダ
ーとなってポリエチレンテレフタレート繊維同士が絡合
状態に強固に結着されていた。
がポリエチレンテレフタレート(融点=250℃)で且
つ鞘部がポリプロピレン(メルトインデックス=15g
/10分)である芯鞘型合成樹脂製繊維(繊維長=30
0mm)を絡合させてなる連続シート状の幅が1500
mmの表皮用シートを用いたこと以外は実施例23と同
様にして積層シートを得た(図2(b)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成する炭素繊
維同士は、ポリプロピレン繊維が溶融してなるポリプロ
ピレンをバインダーとして強固に結着され、又、表面層
A3は平滑面に形成されていた。加えて、上記積層シート
Aの表面層A3を構成するホモ系ポリプロピレンは補強シ
ートA2内に進入するとともに上記ポリプロピレン発泡シ
ートA1の表面に達して該ポリプロピレン発泡シートA1と
強固に一体化していた。更に、表皮シートA4のポリエチ
レンテレフタレート繊維は、芯鞘型合成樹脂製繊維の鞘
部を構成するポリプロピレンが溶融し、これがバインダ
ーとなってポリエチレンテレフタレート繊維同士が絡合
状態に強固に結着されていた。
がポリエチレンテレフタレート(融点=250℃)で且
つ鞘部がポリプロピレン(メルトインデックス=15g
/10分)である芯鞘型合成樹脂製繊維(繊維長=10
00mm)を絡合させてなる連続シート状の幅が150
0mmの表皮用シートを用いたこと以外は実施例23と
同様にして積層シートを得た(図2(b)参照)。
リプロピレン発泡シートA1の両面に強固に積層一体化さ
れていた。そして、上記補強シートA2を構成する炭素繊
維同士は、ポリプロピレン繊維が溶融してなるポリプロ
ピレンをバインダーとして強固に結着され、又、表面層
A3は平滑面に形成されていた。加えて、上記積層シート
Aの表面層A3を構成するホモ系ポリプロピレンは補強シ
ートA2内に進入するとともに上記ポリプロピレン発泡シ
ートA1の表面に達して該ポリプロピレン発泡シートA1と
強固に一体化していた。更に、表皮シートA4のポリエチ
レンテレフタレート繊維は、芯鞘型合成樹脂製繊維の鞘
部を構成するポリプロピレンが溶融し、これがバインダ
ーとなってポリエチレンテレフタレート繊維同士が絡合
状態に強固に結着されていた。
xyが1である厚みが6.0mmの架橋ポリプロピレン発
泡シート(積水化学工業株式会社製 商品名「ソフトロ
ンSP」、発泡倍率=15cm3 /g)の両面に、シー
ト状の洋麻(ケナフ)ペーパー(オリベスト社製、目付
重量=35g/m2 、線膨張係数=0.4×10-5/
℃、厚み=0.3mm、洋麻繊維径=80μm、洋麻繊
維長=25mm、バインダー=ポリビニルアルコール7
0重量%と熱可塑性ウレタン樹脂30重量%との混合
物、洋麻繊維の含有量=85重量%)からなる補強用シ
ートを積層させた上で、上記架橋ポリプロピレン発泡シ
ートの両面から加熱成形を行なって、重量が600g/
m 2 で且つ厚みが6.5mmの積層シートを得た。
られた積層シートの目付強度、線膨張係数、成形性及び
成形品取扱性、積層シートの熱可塑性樹脂発泡シートの
発泡倍率及びアスペクト比、補強シートの目付重量、補
強シート中における非溶融性繊維の含有量、表皮材剥離
強度、補強シートの目付重量のCv値、外観性、補強シ
ートの引っ張り弾性率、更に、実施例23乃至実施例2
7で得られた積層シートの接着性、成形精度及び表皮シ
ートの破れを以下の方法で測定し、その結果を表1乃至
表6に示した。
×幅50cmの試験片を切り出し、JIS K7203
に準拠して曲げ弾性勾配X(N/50mm/cm)を測
定する一方、積層シートの目付重量Y(kg/m2 )測
定して下記式により目付強度を測定した。 目付強度(N/50mm/cm/kg/m2 )=X/Y
m×幅2cmの試験片を切り出し、85℃雰囲気中で2
4時間加熱後、その温度で試験片の表面に130mm間
隔の一対の表線を付する。次に、この試験片を80℃の
恒温槽に6時間放置し、その温度における表線間の長さ
(L80)を測定する。更に、上記試験片を0℃の恒温槽
に6時間放置し、その温度における表線間の長さ
(L0 )の長さを測定する。そして、以下の式によって
線膨張係数を算出した。 線膨張係数(1/℃)=(L80−L0 )/(L0 ×8
0)
用いて積層シートを成形した。具体的には、上記雌型金
型6は、平面正方形状の雌型金型本体61の上面中央部に
縦1500mm×横1200mm×深さ300mmの截
頭四角錐形状の凹部62が形成されてなり、該凹部62の各
稜線部及び開口端縁は共に面取りされて円弧状に形成さ
れていた一方、上記雄型金型7は、その雄型金型本体71
が上記雌型金型6の雌型金型本体62と同一形状で且つ同
一大きさの平面正方形状に形成されているとともに、該
雄型金型本体71の下面中央部には上記雌型金型6の凹部
62に嵌合可能な截頭四角錐形状の凸部72が突設されてい
た。なお、上記雄型金型7の凸部72の各稜線部は面取り
されて円弧状に形成されていた。
00g/m2 であるポリエステル製不織布8を載置し、
上記積層シートAの表面温度が180℃になるまで加熱
した上で、上記積層シートAを上記ポリエステル製不織
布8が雄型金型7側となるように上記雌雄金型6、7間
に配設した後、該雌雄金型6、7をクリアランス5mm
で型閉めして上記積層シートAを挟圧、成形し、図6に
示したような形状の成形品9を得た。なお、上記雌雄金
型6、7は40℃に調整されているとともに、上記雌雄
金型6、7の型閉め時間は30秒であった。又、上記雌
雄金型6、7を型開きした後、得られた成形品9をトリ
ミングした。得られた成形品を目視観察し、成形品表面
に皺、亀裂等が全くないものを◎、皺、亀裂等が僅かに
あるものを○、皺、亀裂等が多数あるものを×とした。
成形品9の凹部91の中央部に500gの鉄製の重錘を貼
着した上で平坦な床面上に載置し、成形品の四方辺縁部
における中央部を把持して上方に向かって所定高さだけ
持ち上げて再度床面上に載置した。この動作を10回繰
り返して成形品に皺、凹み又は折れの何れもが全く発生
していないものについては○、一か所でも皺、凹み又は
折れのいずれかが発生しているものについては×とし
た。
て測定した。
レン発泡シートをその厚み方向に切断し、切断面の中央
部を光学顕微鏡で観察しつつ20倍の拡大写真を撮影し
た。写真に写っている気泡について、測定対象となる各
気泡のアスペクト比(Dz /Dxy)を測定し、その平均
を算出した。なお、実物大の大きさにおけるDz が0.
1mm未満の気泡、或いは、Dz が2mmを越える気泡
についても測定対象外とした。
枚から横2cm×縦5cmの試験片を夫々切り出し、こ
の試験片のポリプロピレン発泡シートを剥離、除去す
る。このポリプロピレン発泡シートを剥離、除去して残
った補強シート及び表面層部分における補強シート面を
サンドペーパー2000番で擦って上記熱可塑性樹脂発
泡シートを完全に除去した。更に、上記補強シートの表
面に積層一体化されている表面層をフライス板を用いて
補強シートの非溶融性繊維が露出するまで削り取った。
このようにして得られた各補強シートの目付重量を測定
し、その個数平均を算出し補強シートの目付重量とし
た。
ず、上記補強シートの目付重量の測定方法で得られた補
強シートの夫々の重量を測定する。次いで、この補強シ
ートを120℃のキシレン中に24時間浸漬した後、2
00メッシュのステンレス製金網で濾過して残った金網
上の非溶融性繊維を真空乾燥する。そして、この真空乾
燥された非溶融性繊維の重量を秤量して、下記に示す式
にて各補強シート中の非溶融性繊維の含有量を算出し、
その個数平均を補強シート中の非溶融性繊維含有量とし
た。 補強シート中の非溶融性繊維含有量(重量%)=100
×非溶融性繊維重量/キシレン浸漬前の補強シート重量
れた成形品9の底面部中央から25×150mmの平面
矩形状の試験片を切り出す。そして、この試験片の短辺
側から上記表皮材を上記表面層から剥離する際の引っ張
り強さを引っ張り速度200mm/minで測定した。
シートを両面から平板状の加熱プレスで挟圧し、補強用
シート中の熱可塑性樹脂成分の融点以上に加熱して熱可
塑性樹脂を完全に溶融させた後、冷却し、補強シートと
みなした。このシートから3cm×3cmの試験片を1
00個切り出し、各試験片の1m2 当たりの重量(目付
重量)を測定し、その平均重量(x)及び標準偏差
(σ)を算出する。そして、下記式により補強シートの
目付重量のCv値を求める。 補強シートの目付重量のCv値(%)=100×σ/x
成形品9のポリエステル製不織布に光を照射し、ポリエ
ステル製不織布表面に凹凸に起因する影が生じたか否か
を目視観察し、影が生じなかったものを○、影が生じた
ものを×とした。
ートを両面から平板状の加熱プレスで挟圧し、補強用シ
ート中の熱可塑性樹脂成分の融点以上に加熱して熱可塑
性樹脂を完全に溶融させた後、冷却し、補強シートとみ
なし、この補強シートの引っ張り弾性率をJIS K7
127に準拠して1号形試験片を作成して測定した。
層シートの表皮シート表面にポリアミド系ホットメルト
接着剤を1330g/m2 塗布し、この接着剤上に上記
雄型面ファスナーを圧力87kPaで2時間押しつけた
後一日放置し、両者を接着一体化した後、この雄型面フ
ァスナーに雌型面ファスナーを取り付けて雄型面ファス
ナーを表皮シート表面から剥離する際の剥離強度を測定
した。
型を用いて、積層シートをその表皮シートが雄型金型7
側となるようにして成形した成形品を得た。そして、雄
型金型7の凸部72における先端面外周縁部の円弧状面72
a のRと、この円弧状面72a に対応する成形品のRを測
定し、両者の差が5mm以下のものを○、5mmを越え
るものを×とした。
いて得られた成形品の表皮シートの破れの有無を目視観
察し、破れが発生しなかったものを○、破れが発生した
ものを×とした。
を有するので、軽量性に優れているとともに曲げ強度、
圧縮強度、熱成形性及び寸法安定性に優れており、車両
用内装材、断熱材、緩衝材等に好適に用いられる。
ば、発泡性シートの一面に補強用シートを積層して発泡
性積層シートを得た後、この発泡性積層シートを汎用の
加熱装置を用いて発泡させるといった簡単な工程でもっ
て上記積層シートを確実に得ることができる。
向に切断した時の該熱可塑性樹脂発泡シートの気泡断面
形状を示した図である。
加熱装置を示した模式側面図である。
を示した斜視図である。
を示した斜視図である。
Claims (26)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂発泡シートの少なくとも一
面に補強シートが積層一体化され、補強シートは、非溶
融性繊維が互いに絡合してなるとともに該非溶融性繊維
同士が熱可塑性樹脂によって結着されてなる不織布から
なる一方、上記熱可塑性樹脂発泡シートは、その気泡の
アスペクト比Dz /Dxyが1.2以上であり且つその発
泡倍率が5〜50cm3 /gであることを特徴とする積
層シート。 - 【請求項2】 補強シートの目付重量が10〜70g/
m2 であることを特徴とする請求項1に記載の積層シー
ト。 - 【請求項3】 補強シートの目付重量のCv値が25%
以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記
載の積層シート。 - 【請求項4】 補強シートの引っ張り弾性率が500M
Pa以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項3
の何れか1項に記載の積層シート。 - 【請求項5】 補強シート中における非溶融性繊維の含
有量が20〜90重量%であることを特徴とする請求項
1乃至請求項4の何れか1項に記載の積層シート。 - 【請求項6】 非溶融性繊維の繊維長が10〜150m
mであることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れ
か1項に記載の積層シート。 - 【請求項7】 非溶融性繊維の引っ張り弾性率が20G
Pa以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項6
の何れか1項に記載の積層シート。 - 【請求項8】 補強シートの非溶融性繊維同士を結着し
ている熱可塑性樹脂のメルトインデックスが5〜60g
/10分であることを特徴とする請求項1乃至請求項7
の何れか1項に記載の積層シート。 - 【請求項9】 補強シートの非溶融性繊維が無機繊維で
ある一方、上記補強シートの表面に表皮シートが積層一
体化されており、該表皮シートは、非溶融性合成樹脂製
繊維が互いに絡合してなるとともに該非溶融性合成樹脂
製繊維同士が熱可塑性樹脂によって結着されてなる不織
布からなることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何
れか1項に記載の積層シート。 - 【請求項10】 補強シートの表面に表面層が積層一体
化されていることを特徴とする請求項1乃至請求項9の
何れか1項に記載の積層シート。 - 【請求項11】 表面層が熱可塑性樹脂からなり、この
熱可塑性樹脂は、補強シートの熱可塑性樹脂と相溶性を
有することを特徴とする請求項10に記載の積層シー
ト。 - 【請求項12】 表面層を構成する熱可塑性樹脂が補強
シート中に進入して熱可塑性樹脂発泡シートと一体化し
ていることを特徴とする請求項10又は請求項11に記
載の積層シート。 - 【請求項13】 表面層に凹凸部が形成されていること
を特徴とする請求項10乃至請求項12の何れか1項に
記載の積層シート。 - 【請求項14】 凹凸部は、隣接する凸部間の距離が
0.1〜10mmとなるように前後左右方向に連続的に
形成されており、上記凸部の体積は0.001〜5mm
3 であるとともに上記凸部の高さは10〜500μmで
あることを特徴とする請求項13に記載の積層シート。 - 【請求項15】 積層シートの目付強度が98N/50
mm/cm/kg/m2 以上であることを特徴とする請
求項1乃至請求項14の何れか1項に記載の積層シート
の製造方法。 - 【請求項16】 所望形状に賦形されて車両用内装材と
して用いられることを特徴とする請求項1乃至請求項1
5の何れか1項に記載の積層シート。 - 【請求項17】 熱可塑性樹脂に多官能モノマーを添加
して上記熱可塑性樹脂に上記多官能モノマーを反応させ
て変性熱可塑性樹脂を製造し、この変性熱可塑性樹脂に
熱分解型発泡剤を添加して該熱分解型発泡剤の分解温度
より低い温度で溶融混練して発泡性シートを形成した
後、この発泡性シートの少なくとも一面に、非溶融性繊
維と熱可塑性樹脂製繊維とが互いに絡合することにより
形成された不織布からなる補強用シートを積層して発泡
性積層シートを形成した後、該発泡性積層シートを多官
能モノマーの反応温度及び熱分解型発泡剤の分解温度以
上に加熱して発泡させるとともに補強用シートの熱可塑
性樹脂製繊維を溶融させて非溶融性繊維同士を結着させ
ることを特徴とする積層シートの製造方法。 - 【請求項18】 熱可塑性樹脂、架橋助剤及び熱分解型
発泡剤を含有する発泡性樹脂組成物を上記架橋助剤の反
応温度及び上記熱分解型発泡剤の分解温度より低い温度
で溶融混練して発泡性シートに形成し、この発泡性シー
トに電離性放射線を照射することによって該発泡性シー
トに架橋構造を付与する前或いはその後に、上記発泡性
シートの少なくとも一面に、非溶融性繊維と熱可塑性樹
脂製繊維とが互いに絡合することにより形成された不織
布からなる補強用シートを積層して発泡性積層シートを
形成した後、該発泡性積層シートを熱分解型発泡剤の分
解温度以上に加熱して発泡させるとともに補強用シート
の熱可塑性樹脂製繊維を溶融させて非溶融性繊維同士を
結着させることを特徴とする積層シートの製造方法。 - 【請求項19】 補強用シートの目付重量が10〜70
g/m2 であることを特徴とする請求項17又は請求項
18に記載の積層シートの製造方法。 - 【請求項20】 補強用シート中における非溶融性繊維
の含有量が20〜90重量%であることを特徴とする請
求項17乃至請求項19の何れか1項に記載の積層シー
トの製造方法。 - 【請求項21】 非溶融性繊維の繊維長が10〜150
mmであることを特徴とする請求項17乃至請求項20
の何れか1項に記載の積層シートの製造方法。 - 【請求項22】 熱可塑性樹脂製繊維のメルトインデッ
クスが5〜60g/10分であることを特徴とする請求
項17乃至請求項21の何れか1項に記載の積層シート
の製造方法。 - 【請求項23】 発泡性積層シートの補強用シート上に
表面シートを積層させた上で該発泡性積層シートを発泡
させることを特徴とする請求項17乃至請求項22の何
れか1項に記載の積層シートの製造方法。 - 【請求項24】 表面シートは熱可塑性樹脂シートから
形成され、該表面シートを構成する熱可塑性樹脂は補強
用シートを構成する熱可塑性樹脂製繊維と相溶性を有す
ることを特徴とする請求項23に記載の積層シートの製
造方法。 - 【請求項25】 表面シートを発泡性積層シートの発泡
時に溶融させて補強用シート中に進入させ、発泡性シー
トから得られる熱可塑性樹脂発泡シートと一体化させる
ことを特徴とする請求項23又は請求項24に記載の積
層シートの製造方法。 - 【請求項26】 請求項1乃至請求項16に記載の積層
シートを表面温度160〜210℃に加熱し、10〜7
0℃に保持された雌雄金型によって成形することを特徴
とする積層シートの成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001055979A JP3792523B2 (ja) | 2000-02-28 | 2001-02-28 | 積層シート、積層シートの製造方法及び積層シートの成形方法 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000051664 | 2000-02-28 | ||
JP2000-324123 | 2000-10-24 | ||
JP2000-51664 | 2000-10-24 | ||
JP2000324123 | 2000-10-24 | ||
JP2001055979A JP3792523B2 (ja) | 2000-02-28 | 2001-02-28 | 積層シート、積層シートの製造方法及び積層シートの成形方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002200685A true JP2002200685A (ja) | 2002-07-16 |
JP3792523B2 JP3792523B2 (ja) | 2006-07-05 |
Family
ID=27342499
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001055979A Expired - Fee Related JP3792523B2 (ja) | 2000-02-28 | 2001-02-28 | 積層シート、積層シートの製造方法及び積層シートの成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3792523B2 (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005297289A (ja) * | 2004-04-08 | 2005-10-27 | Nakagawa Sangyo Kk | 複合発泡シートの製造方法 |
JP2007021879A (ja) * | 2005-07-15 | 2007-02-01 | Sekisui Chem Co Ltd | 複合樹脂発泡体およびそれを用いた建築用材料 |
JP2009023634A (ja) * | 2007-07-18 | 2009-02-05 | Hanil E-Hwa Co Ltd | 車両内蔵用天井材の基材 |
JP2009023636A (ja) * | 2007-07-18 | 2009-02-05 | Doo Yang Industrial Co Ltd | 車両内蔵用天井材の基材 |
JP2011067957A (ja) * | 2009-09-24 | 2011-04-07 | Mitsubishi Chemicals Corp | 炭素繊維を含有する熱可塑性樹脂組成物層を表面に有する発泡体 |
JP2013035244A (ja) * | 2011-08-10 | 2013-02-21 | Toyota Motor Corp | 繊維強化樹脂成形体及びそれを用いた車両用内装材 |
WO2013089235A1 (ja) * | 2011-12-16 | 2013-06-20 | 倉敷紡績株式会社 | 繊維強化樹脂成形体及びそれを用いた車両用内装材 |
JP2018171885A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 旭化成建材株式会社 | フェノール樹脂発泡体積層板 |
CN110864969A (zh) * | 2019-11-29 | 2020-03-06 | 昆山国显光电有限公司 | 弯曲挺度测试方法、测试装置及显示面板的测试方法 |
-
2001
- 2001-02-28 JP JP2001055979A patent/JP3792523B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005297289A (ja) * | 2004-04-08 | 2005-10-27 | Nakagawa Sangyo Kk | 複合発泡シートの製造方法 |
JP4644436B2 (ja) * | 2004-04-08 | 2011-03-02 | 中川産業株式会社 | 複合発泡シートの製造方法 |
JP2007021879A (ja) * | 2005-07-15 | 2007-02-01 | Sekisui Chem Co Ltd | 複合樹脂発泡体およびそれを用いた建築用材料 |
JP2009023634A (ja) * | 2007-07-18 | 2009-02-05 | Hanil E-Hwa Co Ltd | 車両内蔵用天井材の基材 |
JP2009023636A (ja) * | 2007-07-18 | 2009-02-05 | Doo Yang Industrial Co Ltd | 車両内蔵用天井材の基材 |
JP2011067957A (ja) * | 2009-09-24 | 2011-04-07 | Mitsubishi Chemicals Corp | 炭素繊維を含有する熱可塑性樹脂組成物層を表面に有する発泡体 |
JP2013035244A (ja) * | 2011-08-10 | 2013-02-21 | Toyota Motor Corp | 繊維強化樹脂成形体及びそれを用いた車両用内装材 |
WO2013089235A1 (ja) * | 2011-12-16 | 2013-06-20 | 倉敷紡績株式会社 | 繊維強化樹脂成形体及びそれを用いた車両用内装材 |
JP2013126790A (ja) * | 2011-12-16 | 2013-06-27 | Kurabo Ind Ltd | 繊維強化樹脂成形体及びそれを用いた車両用内装材 |
CN103998228A (zh) * | 2011-12-16 | 2014-08-20 | 仓敷纺绩株式会社 | 纤维强化树脂成形体及使用了其的车辆用内装饰材 |
JP2018171885A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 旭化成建材株式会社 | フェノール樹脂発泡体積層板 |
JP7010643B2 (ja) | 2017-03-31 | 2022-01-26 | 旭化成建材株式会社 | フェノール樹脂発泡体積層板 |
CN110864969A (zh) * | 2019-11-29 | 2020-03-06 | 昆山国显光电有限公司 | 弯曲挺度测试方法、测试装置及显示面板的测试方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3792523B2 (ja) | 2006-07-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2002200685A (ja) | 積層シート、積層シートの製造方法及び積層シートの成形方法 | |
JPH06344431A (ja) | 繊維強化熱可塑性樹脂張り出しまたは深絞り成形品およびその成形方法 | |
CA2032280A1 (en) | Laminates and process for producing the same | |
WO2001064431A1 (fr) | Feuille laminee, procede de production de feuille laminee et procede de formage de feuille laminee | |
JP3124267B2 (ja) | 積層発泡シート、その成形体及び積層発泡シートの製造方法 | |
JP3117678B2 (ja) | ポリオレフィン系樹脂発泡性複合シートの製造方法 | |
JP3915555B2 (ja) | 木質樹脂発泡成形体及び化粧材 | |
JP3597989B2 (ja) | 傾斜構造発泡シートおよびその製造方法 | |
JP2001121638A (ja) | 積層シート及びその製造方法 | |
JP3308960B2 (ja) | ポリオレフィン系樹脂発泡体シート | |
JP2002205350A (ja) | 積層発泡シート | |
JP4921716B2 (ja) | ピンナップ防炎パネル | |
JP4109377B2 (ja) | ポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法 | |
JP3766249B2 (ja) | 発泡複合シートの製造方法 | |
JP4295378B2 (ja) | 難燃性複合発泡体の製造方法 | |
JP2002192670A (ja) | 積層シート | |
JP2001096689A (ja) | 建材用シート | |
JP4275813B2 (ja) | ポリオレフィン系樹脂複合発泡体 | |
JP2003112354A (ja) | 被覆シート付発泡樹脂押出成形体の製造方法 | |
JP2000356031A (ja) | 発泡積層体およびその製造方法並びにそれを用いた畳 | |
JP2003089162A (ja) | 自動車内装材用発泡積層シートおよびこれを用いた自動車内装材 | |
TWI288159B (en) | Thermoplastic resin composition, process for manufacture and use thereof | |
JP2000079670A (ja) | 積層シ―ト | |
JP2000062068A (ja) | 発泡性複合シートの製造方法及び複合発泡体 | |
JP3333741B2 (ja) | 積層シート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041115 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041124 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050117 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060308 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060405 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090414 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100414 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110414 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120414 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130414 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140414 Year of fee payment: 8 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |